JPH10324768A - 硫黄原子を含む有機合成樹脂の超臨界水酸化分解処理方法および超臨界水酸化分解処理装置 - Google Patents

硫黄原子を含む有機合成樹脂の超臨界水酸化分解処理方法および超臨界水酸化分解処理装置

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JPH10324768A
JPH10324768A JP15967297A JP15967297A JPH10324768A JP H10324768 A JPH10324768 A JP H10324768A JP 15967297 A JP15967297 A JP 15967297A JP 15967297 A JP15967297 A JP 15967297A JP H10324768 A JPH10324768 A JP H10324768A
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Japan
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water
decomposition
synthetic resin
organic synthetic
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JP15967297A
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English (en)
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Shinichirou Kawasaki
慎一朗 川崎
Akira Suzuki
明 鈴木
Taro Oe
太郎 大江
Tokuyuki Anjo
徳幸 安生
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Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硫黄原子を含む有機合成樹脂を超臨界水酸化
するに際し、超臨界水酸化分解装置の反応器が腐食され
る問題等のない超臨界水酸化処理方法を提供する。 【解決手段】 硫黄原子を含む有機合成樹脂を脱硫処理
し、得られる固形残渣を超臨界水中で中和せずに酸化分
解することを特徴とする硫黄原子を含む有機合成樹脂の
超臨界水酸化分解処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硫黄原子を含む有
機合成樹脂を超臨界水酸化(SCWO)により分解処理
する方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】廃棄処分となったイオン交換樹脂を処理
する方法としては、固化法、焼却法、熱分解処理法等が
ある。
【0003】現在廃棄処分となったイオン交換樹脂の多
くは固化法により処理されている。固化法は、廃イオン
交換樹脂を未処理のままセメント固化、アスファルト固
化またはプラスチック固化などにより固化して埋め立て
処分する方法であり、埋め立て地や保管場所の確保や維
持管理など多くの問題を抱えている。
【0004】イオン交換樹脂を焼却処理する方法は、イ
オン交換樹脂を完全に分解するために焼却温度を800
〜900℃と高温としなければならず、高温の焼却温度
を維持するためには大量の化石燃料を必要とし、熱エネ
ルギー的に効率が悪い方法である。また、焼却法におい
ては、不完全燃焼を起こした場合副生成物が発生する可
能性があり、さらに焼却後に残渣や飛灰も多く発生する
などの問題がある。
【0005】また、イオン交換樹脂を熱分解処理する方
法が提案されている。700℃で熱分解した結果、カー
ボン純度90%の市販のヤシ殻活性炭とほぼ同じ性能を
有する活性炭が得られる(落合ら、第4回廃棄物学会研
究発表会、講演論文集285頁(1993))。しか
し、この時の炭化水素収率は陽イオン交換樹脂で36
%、陰イオン交換樹脂で19%と低いものであり、活性
炭として再利用するには限界がある。
【0006】さらに、イオン交換樹脂の基本構造である
ポリスチレンの熱分解を行う方法も提案されている(阪
田ら、化学工学会第28回秋季大会、研究発表講演要旨
集W309(1995))。しかし、この方法は反応後
の残渣固形物が36.8%(340℃)、29.8%
(360℃)と多く残留するため、熱分解法はイオン交
換樹脂の処理法として有効とは言い難い。
【0007】一方、有機物を水の臨界温度・臨界圧力
(374℃、22MPa)以上の条件で酸化処理を行
う、いわゆる超臨界水酸化法が提案されている。超臨界
状態の水は有機化合物や気体に対して高い溶解力を有し
完全に混合する。よって、均一相に混合するため物質移
動の面でより有利である。その結果、酸化分解を行う場
合、酸化速度は非常に速く、その分解時間は分あるいは
秒のオーダーで完結できる。超臨界水酸化処理を用いて
難分解性有害廃棄物の完全酸化分解処理については既に
提案されている(特公平1−38532号、米国特許第
4113446号、米国特許第4338199号、米国
特許第4543190号)。超臨界水酸化分解法は、短
時間で難燃性有機物の完全酸化分解が可能であり、有機
物は二酸化炭素と水にまで分解される。超臨界水酸化処
理法に用いられる反応器としては、管状の反応器とベッ
セル型の反応器がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】固化による埋め立て法
では、廃棄物量を増大させてしまい、焼却法および熱分
解法では膨大な熱エネルギーを投入している割には、焼
却灰や反応残渣固形物が多量に残留する。
【0009】従って、これらに代わる技術として、超臨
界水酸化処理法が提案されているわけであるが、超臨界
水中で分解を行う際に、分解対象物に硫黄酸化物が含ま
れている場合、酸化分解されて生成する硫酸により反応
器材が腐食されるため、NaOH、KOH、Ca(O
H)2などのアルカリ中和剤を用いて中和する必要があ
る。中和によって生成するNa2SO4、K2SO4、Ca
SO4などの無機塩は、超臨界水中での溶解度が著しく
低い。そのため、管状の反応器を使用して超臨界水酸化
処理を行う場合、超臨界状態における領域で無機塩が析
出し、管路を閉塞する危険性がある。また、ベッセル型
反応器を用いた超臨界水酸化処理法では、反応器下部に
常温の水を供給して積極的に冷却を行って亜臨界領域を
形成している。亜臨界領域では無機塩は水に溶解するた
め、中和剤により生成した無機塩は、亜臨界水中に溶解
してベッセル型反応器下部より排出される。この亜臨界
水は無機塩を飽和状態まで溶解可能であるが、飽和量が
少ないため多量に無機塩を含有する排水が発生する。
【0010】図5にベッセル型反応器を用いた従来の超
臨界水酸化処理装置を示す。分解対象物である硫黄原子
を含む有機合成樹脂はタンク1で水と混合されてスラリ
ー状の混合流体となり、高圧ポンプ12により昇圧され
てベッセル型反応器26に供給される。また、水が高圧
ポンプ12で加圧され、予熱器14で加熱することによ
り得られる超臨界水は、高圧コンプレッサー13または
高圧ポンプにより供給される空気、純酸素、過酸化水素
または液体酸素などの酸化剤と混合されベッセル型反応
器26に供給される。同時に、中和剤タンク25内の中
和剤(例えば、NaOH、KOH、Ca(OH)2
ど)を高圧ポンプ12により反応器へ供給することによ
り、ベッセル型反応器26内で超臨界水酸化分解と中和
が同時に行われる。一方、ベッセル型反応器26の下部
へ常温水ライン27により水を供給し冷却することによ
り亜臨界状態の領域としておく。酸化分解反応は極短時
間で完結し、中和により生成した塩はベッセル型反応器
26の下部に形成される亜臨界領域の水に溶解し塩含有
水として排出ライン28より排出され、超臨界水酸化分
解が終了した超臨界水流体は、冷却器16により冷却さ
れた後減圧弁17で減圧され無害な排ガス及び処理水と
して排出される。
【0011】塩が生成する処理物を取り扱う場合、構造
が簡単な管状反応器は塩による閉塞が起こるため使用で
きず、塩除去機構を備えたベッセル型反応器を使用しな
ければならず、反応装置の構造も複雑となり、付帯機構
も多くなる。従来の超臨界水処理装置では、中和により
生成した無機塩を亜臨界水に溶解させることにより反応
系において析出するのを防止する。しかし、硫黄酸化物
の塩の溶解度は塩素系のものに比べて低いため、反応後
のラインで析出し閉塞を起こす可能性があるため、塩除
去機構が別に必要になるか、もしくは処理量の制限を受
ける。
【0012】また従来法において、処理対象物がイオン
交換樹脂の場合、イオン交換基がスルホン酸基である強
酸性カチオン交換樹脂とイオン交換基にスルホン酸を有
しないイオン交換樹脂(例えば、弱酸性カチオン交換樹
脂やアニオン交換樹脂全般)を同時に超臨界水酸化で処
理を行おうとする場合、強酸性カチオン交換樹脂とアニ
オン交換樹脂等では樹脂の比重が異なるため、タンクや
輸送管路内でむらが生じ、中和剤の添加量の制御が困難
になる。よって、それぞれの樹脂を分離して処理する必
要があるため、分離工程を設けなければならない。
【0013】本発明が解決しようとする課題は、硫黄原
子を含む有機合成樹脂を超臨界水酸化するに際し、超臨
界水酸化分解装置の反応器が腐食される問題がなく、管
状反応器を用いる場合に閉塞の問題がなく、またベッセ
ル型反応器を用いる場合に無機塩を含有する排水が大量
に発生する問題がなく、さらに強酸性カチオン交換樹脂
を含む混合イオン交換樹脂を処理する方法において、各
々の樹脂を分離する必要のない超臨界水酸化処理方法お
よび超臨界水酸化分解処理装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
進めた結果、硫黄原子を含む有機合成樹脂を超臨界水酸
化処理する前に、熱分解処理を行って脱硫すれば上記課
題を解決しうることを見いだし、本発明を完成するに至
った。
【0015】すなわち、本発明は以下に記載された発明
に関するものである。
【0016】請求項1に係る発明は、硫黄原子を含む有
機合成樹脂を脱硫処理し、得られる固形残渣を超臨界水
中で酸化分解することを特徴とする硫黄原子を含む有機
合成樹脂の超臨界水酸化分解処理方法に関するものであ
る。
【0017】請求項2に係る発明は、脱硫処理が無酸素
雰囲気下に加熱し熱分解する方法であることを特徴とす
る請求項1に記載の硫黄原子を含む有機合成樹脂の超臨
界水酸化分解処理方法に関するものである。
【0018】請求項3に係る発明は、硫黄原子を含む有
機合成樹脂がスルホン酸基を官能基とする強酸性カチオ
ン交換樹脂である請求項1または請求項2に記載の硫黄
原子を含む有機合成樹脂の超臨界水酸化分解処理方法に
関するものである。
【0019】請求項4に係る発明は、硫黄原子を含む有
機合成樹脂がスルホン酸基を官能基とする強酸性カチオ
ン交換樹脂とイオン交換基に硫黄原子を含まないイオン
交換樹脂の混合樹脂であり、混合樹脂を分離せずに熱分
解により脱硫処理することを特徴とする請求項1または
請求項2に記載の硫黄原子を含む有機合成樹脂の超臨界
水酸化分解処理方法に関するものである。
【0020】請求項5に係る発明は、請求項2ないし請
求項4に記載の熱分解による脱硫処理に際して、熱分解
により生成するSO2を含むガスを水と接触させて水に
溶解して硫酸として回収し、熱分解により生成するオイ
ルは液化し、該オイルを超臨界水酸化することを特徴と
する硫黄原子を含む有機合成樹脂の超臨界水酸化分解処
理方法に関するものである。
【0021】請求項6に係る発明は、請求項5に記載の
水に溶解して回収した硫酸を、アルカリで中和して排出
することを特徴とする硫黄原子を含む有機合成樹脂の超
臨界水酸化分解処理方法に関するものである。
【0022】請求項7に係る発明は、スルホン酸基を官
能基とする強酸性カチオン交換樹脂を密閉系で飽和蒸気
より過剰の水を有する加圧熱水で処理して脱硫し、得ら
れる固形残渣を超臨界水中で酸化分解することを特徴と
するスルホン酸基を官能基とする強酸性カチオン交換樹
脂の超臨界水酸化分解処理方法に関するものである。請
求項8に関する発明は、加圧熱水中に脱離した硫酸イオ
ンを中和し硫酸塩として系外に分離することを特徴とす
る請求項7に記載のスルホン酸基を官能基とする強酸性
カチオン交換樹脂の超臨界水酸化分解処理方法に関する
ものである。請求項9に関する発明は、水の超臨界状態
において被処理物を酸化分解する反応器と、超臨界水酸
化分解処理物を排出する手段とを備えた硫黄原子を含む
有機合成樹脂の超臨界水酸化分解処理装置において、硫
黄原子を含む有機合成樹脂を脱硫する熱分解装置と、熱
分解により生成したSO2を含むガスとオイルを回収す
る回収手段と、熱分解により生成した固形残渣を反応器
に加圧供給する加圧供給手段を設けたことを特徴とする
硫黄原子を有する有機合成樹脂の超臨界水酸化分解処理
装置に関するものである。
【0023】請求項10に関する発明は、水の超臨界状
態において被処理物を酸化分解する反応器と、超臨界水
酸化分解処理物を排出する手段とを備えた硫黄原子を含
む有機合成樹脂の超臨界水酸化分解処理装置において、
硫黄原子を含む有機合成樹脂を脱硫する熱分解手段と、
熱分解により生成したSO2を含む生成ガスとオイルを
水と接触させて回収する回収手段と、回収されたオイル
と熱分解により生成した固形残渣を反応器に加圧供給す
る加圧供給手段を設けたことを特徴とする硫黄原子を有
する有機合成樹脂の超臨界水酸化分解処理装置。
【0024】請求項11に関する発明は、水の超臨界状
態において被処理物を酸化分解する反応器と、超臨界水
酸化分解処理物を排出する手段とを備えたスルホン酸基
を官能基とする強酸性カチオン交換樹脂の超臨界水酸化
分解処理装置において、スルホン酸基を官能基とする強
酸性カチオン交換樹脂を密閉系で飽和蒸気より過剰の水
を有する加圧熱水で脱硫する脱硫装置と、脱硫により生
成した硫酸を含む脱硫処理水を中和する手段と、上記脱
硫処理により生成した固形残渣を反応器に加圧供給する
加圧供給手段を設けたことを特徴とするスルホン酸基を
官能基とする強酸性カチオン交換樹脂分解処理装置に関
するものである。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の処理対象となる硫黄原子
を含む有機合成樹脂とは、近年エンジニアリングプラス
チックとして使用頻度が高く、機械特性、耐熱生、耐薬
品性に優れた熱可塑性ポリマーであるポリフェニレンス
ルフィド(PPS)や合成ゴムなどのようにポリマーの
主鎖に硫黄原子が存在するものや、強酸性カチオン交換
樹脂のように官能基中にスルホン酸基等の硫黄原子を含
むものである。
【0026】請求項1に係る本発明は、硫黄原子を含む
有機合成樹脂を超臨界水酸化する前に、前段処理として
あらかじめ脱硫処理して硫黄原子を除去回収し、残った
硫黄原子を含まない炭化水素を主体とする固形残渣を超
臨界水中で酸化分解することを特徴とするものである。
【0027】前段の脱硫工程は、脱硫できる方法であれ
ば特に限定されないが、例えば無酸素雰囲気下で直接熱
風を用いて加熱したり、容器の外部から加熱する熱分解
法やアルミナに担持したモリブデン触媒等の脱硫触媒に
よる接触還元法や加圧熱水処理法等を挙げることができ
る。
【0028】熱分解により脱硫するには、350〜40
0℃で、常圧で無酸素雰囲気下で加熱すればよい。
【0029】スルホン酸基を官能基とする強酸性カチオ
ン交換樹脂を脱硫処理する場合は、加圧熱水により処理
してもよい。加圧熱水処理とは、密閉系で飽和蒸気より
過剰の水を有する加圧状態の熱水で処理する方法であ
り、すなわち耐圧容器内で飽和蒸気と水が存在する状態
で一定温度および一定圧力下で処理を行う方法である。
加圧熱水処理する際の圧力は、4〜9MPa、温度の下
限は官能基(スルホン酸基)が脱離する温度から上限温
度は水の臨界温度、好ましくは強酸性カチオン交換樹脂
が油化しない温度までであり、例えば250℃〜約30
0℃の範囲で処理すればよい。加圧熱水処理により脱離
した硫黄原子は水中に硫酸として回収されるので、アル
カリで中和して硫酸塩として、系外へ排出すればよい。
【0030】なお、強酸性カチオン交換樹脂のイオン型
はH型でも塩型(例えばNa型やNH4型)でもよい
が、強酸性カチオン交換樹脂を加圧熱水処理するとき、
アルカリ例えば水酸化ナトリウムと共存させると脱硫し
にくくなる。
【0031】また、強酸性カチオン交換樹脂とイオン交
換基に硫黄原子を含まないイオン交換樹脂の混合樹脂を
加圧熱水で処理して脱硫処理することも可能である。
【0032】後段の、超臨界水酸化分解は、水の超臨界
状態で熱分解または加圧熱水処理により得られた固形残
渣の酸化分解を行う。前段で硫黄原子が除去されている
ので超臨界水酸化分解の際に中和処理は必要でなくなる
が、あるいは中和処理するとしても、中和剤の量は極め
て少なくすることができる。水を超臨界状態とする温
度、圧力の条件は限定されるものではないが、例えば、
温度374℃以上、好ましくは550〜650℃、かつ
圧力22MPa以上、好ましくは22〜25MPaの条
件とすればよい。酸化剤としては、例えば空気、純酸
素、過酸化水素、液体酸素を挙げることができ、これら
の酸化剤は化学量論要求量以上用いればよい。超臨界水
酸化分解を行う反応器は、パイプ(管状)型、ベッセル
型のいずれでもよい。なおベッセル型の反応器を用いる
場合は、塩除去機構を省略することができる。
【0033】水は、超臨界状態では、良好な溶媒となる
ため、反応器内では超臨界水、固形残渣および酸化剤は
均一相を形成し、超臨界水酸化反応が進行し、極めて短
時間のうちに炭化水素を主体とする固形残渣は酸化分解
される。固形残渣が超臨界水酸化分解されると、処理流
体は冷却および減圧されて二酸化炭素と水として系外へ
排出される。
【0034】処理対象となる硫黄原子を含む有機合成樹
脂がイオン交換基としてスルホン酸基を有する強酸性カ
チオン交換樹脂とスルホン酸基を有しない弱酸性カチオ
ン交換樹脂やアニオン交換樹脂との混合樹脂の場合、従
来のベッセル型反応器における超臨界水中で中和して酸
化分解する方法では、安定して運転を行うためには、混
合樹脂を分離して、個別に超臨界水酸化分解しければな
らなかったが、本発明方法においては、前段で脱硫処理
を行い、超臨界水酸化分解時には中和を行わないので、
これらの混合樹脂を分離せずそのまま超臨界水酸化分解
処理することができる。
【0035】前段の熱分解による脱硫処理により、SO
2ガスを含むガスが生成するが、これらの生成ガスは公
知の手段により回収すればよく、例えばスクラバー等の
手段により水に吸収させて硫酸として回収すればよい。
回収した硫酸は、アルカリにより中和処理し、塩含有排
水として排出すればよい。
【0036】なお、その他の手段として、石灰スラリー
を吸収剤として用い石膏として回収する方法も用いられ
る。
【0037】なお被処理物が、硫黄原子を含む強酸性カ
チオン交換樹脂と、アミンを官能基として含む弱塩基性
アニオン交換樹脂との混合樹脂である場合、加熱による
脱硫処理により、強酸性カチオン交換樹脂から発生する
SO2ガスは硫酸として回収され、弱塩基性アニオン交
換樹脂からは、官能基のアミンがアンモニアとして回収
される。従って、被処理物が強酸性カチオン交換樹脂と
弱塩基性アニオン交換樹脂との混合樹脂である場合、回
収処理により、硫酸アンモニウムとして回収され、硫酸
を中和処理する工程が省略できる。
【0038】また、熱分解による脱硫処理に際し、SO
2ガスの他に有機合成樹脂からオイルが生成する場合が
あるが、生成したガス状のオイルはスクラバー等の公知
の手段により液化した後、スクラバー内で直接分離する
か、もしくはスクラバーから排出されるオイルと回収液
の混合物を油水分離器等により分離し、超臨界水酸化分
解の反応温度を維持するための補助燃料として利用する
ことができる。脱硫処理により生成するオイルは炭化水
素を主体とするものであり超臨界水酸化によって完全に
分解される。従って、オイルの酸化熱を処理対象物の反
応熱として利用できるためエネルギー的に有効利用する
ことができる。
【0039】本発明の硫黄原子を含む有機合成樹脂の超
臨界水酸化分解処理装置の一実施形態を図1〜図4によ
り説明する。
【0040】図1は、請求項9に係る本発明の装置を管
状反応器へ適用した超臨界水酸化分解処理装置の実施形
態を示した図面である。被処理物である硫黄原子を含む
有機合成樹脂はタンク1からスラリーポンプ2により熱
分解装置3に供給され、無酸素雰囲気下350〜400
℃で脱硫処理される。熱分解により生成したSO2を含
むガスは、ガスライン6を介してガス回収手段としての
スクラバー4に導入して、スクラバー4の上部から噴霧
供給される水7により吸収されて硫酸として回収され
る。回収された硫酸を中和する場合は、中和剤ライン8
よりアルカリを供給すればよい。回収された硫酸を中和
した場合は、高濃度の硫酸塩水溶液として排出ライン9
から排出される。
【0041】熱分解によりオイルが生成する場合は、ス
クラバー4で液化されたオイルをスクラバー4内で分離
してオイル回収ライン10から回収すればよい。
【0042】脱硫処理により得られる固形残渣は固形残
渣排出ライン5より排出され、タンク11へ輸送され
る。タンク11では固形残渣に水を加え、スラリーと
し、高圧ポンプ12により所定の圧力まで昇圧し、予熱
器14と冷却器16を備えた管状反応器15へ加圧供給
する。一方、空気、純酸素、過酸化水素水、液体酸素等
の酸化剤は、高圧コンプレッサー13もしくは高圧ポン
プにより所定の圧力まで昇圧し、管状反応器15へ供給
される。所定の圧力で供給された水、固形残渣および酸
化剤からなる流体は予熱器14により加熱されて昇温
し、超臨界状態となり、超臨界水、固形残渣および酸化
剤の均一相が形成され、管状反応器15内で超臨界水酸
化反応が進行する。酸化分解により酸化熱が発生して昇
温され、超臨界状態が維持されれ、炭化水素を主体とす
る固形残渣は、中和することなく超臨界水酸化分解さ
れ、固形残渣は超臨界水酸化により主に水(超臨界状態
では超臨界水として存在する)と二酸化炭素とに分解さ
れ、冷却器16で冷却されて減圧弁17により減圧さ
れ、二酸化炭素と水になって排出ライン18より排出さ
れる。また、請求項9の超臨界水酸化分解装置は図1に
例示した装置に限定されるものではなく、別系統で水を
加熱昇圧して超臨界水を作り、酸化剤と混合してから反
応器の直前で固形残渣と混合し、反応器15で超臨界水
酸化反応を行うようにしてもよい。
【0043】超臨界水酸化分解される固形残渣は、炭化
水素を主体とするものであるので超臨界水酸化によりほ
ぼ完全に分解され、中和を行う必要はない。従って、塩
が析出して管状反応器15に閉塞することもない。
【0044】脱硫処理により生成するSO2を含むガス
を硫酸として回収し、中和して塩として取り出した塩含
有排水は、図5に示した従来法の塩含有排水(排出ライ
ン33)より高濃度とすることが容易にできるので、本
発明の超臨界水酸化分解処理装置では従来の超臨界水酸
化分解処理装置よりも塩含有排水の量を低減することが
できる。
【0045】図2は、請求項10の超臨界水酸化分解処
理装置の一実施形態を示した図である。請求項10に記
載の超臨界水酸化分解処理装置は、請求項9に記載した
装置と主要部が同じであり、共通部分は同一符号を付し
た。請求項9の装置と異なるのは、回収されたオイル
を、補助燃料として利用するために、回収したオイルを
管状反応器15へ導入する流路を設けたものである。
【0046】すなわち、熱分解装置3で脱硫処理された
結果生成したガス状のオイルを含む生成ガスをガスライ
ン6を介してスクラバー4に導入し、SO2ガスは水に
吸収して硫酸として回収され、ガス状のオイルは水と接
触して液化されオイルとなる。スクラバー4内で分離さ
れたオイルは、オイル排出ライン20により排出され
る。熱分解により生成したオイルは、オイル排出ライン
20より高圧ポンプ12に流入し、超臨界水酸化分解の
反応温度を維持するための補助燃料として使用するた
め、管状反応器15に供給される。オイルは炭化水素を
主体とするため超臨界水酸化によりほぼ完全に分解さ
れ、その酸化熱を有効に利用することができる。
【0047】図3は、請求項10の超臨界水酸化分解処
理装置の他の一実施形態を示した図であり、前述した装
置と主要部が同じであり、共通部分は同一符号を付し
た。前述した装置と異なるところは、熱分解により生成
したSO2を含む生成ガスとオイルを水と接触させて回
収する回収手段の後段に、油水分離手段を設けた点であ
る。
【0048】すなわち、熱分解装置3で脱硫処理された
結果生成したガス状のオイルを含む生成ガスをスクラバ
ー4に導入して、液化したオイルが混合した回収液を油
水分離器19でオイルと回収液を分離する。熱分解によ
り生成したオイルは、オイル排出ライン20より高圧ポ
ンプ12に流入し、超臨界水酸化分解の反応温度を維持
するための補助燃料として使用するため、管状反応器1
5に供給される。
【0049】図4は、請求項11の超臨界水酸化分解処
理装置の一実施形態を示した図であり、前述した装置と
主要部が同じであり、共通部分は同一符号を付した。前
述した装置と異なるところは、スルホン酸基を官能基と
する強酸性カチオン交換樹脂を加圧熱水処理装置21で
処理して脱硫した後、固形残渣を超臨界水酸化分解処理
するところにある。
【0050】すなわち、飽和蒸気より過剰の水を有する
加圧熱水で処理する耐圧密閉系の加圧熱水処理装置21
で強酸性カチオン交換樹脂を脱硫処理し、次いで脱硫処
理物を固液分離装置22で固形残渣と処理水に分離す
る。固形残渣は固形残渣排出ライン5により超臨界水酸
化分解処理される。一方、加圧熱水中に脱離したスルホ
ン酸基は硫酸として回収されるので、処理水排出ライン
23により中和槽24に送りアルカリで中和処理して硫
酸塩として系外へ排出すればよい。
【0051】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
の実施例により限定されるものではない。
【0052】実施例1 硫黄原子を含む有機合成樹脂として、表1に示したよう
な官能基にスルホン酸基(SO3H)を有する強酸性カ
チオン交換樹脂(Amb−200C(H)(ローム・ア
ンド・ハース社製)を用いて、分解処理した。
【0053】
【表1】
【0054】まず、乾燥した強酸性カチオン交換樹脂を
石英管に、電気炉で400℃まで加熱し、400℃に達
してから30分間その状態を保持し、強酸性カチオン交
換樹脂を熱分解した。生成したSO2を含むガスは空冷
管を通して冷却し、受液管で液体として回収し、そこで
液化されなかった生成ガスはガスパックで回収した。熱
分解により得られた固形残渣は、黒色をした粒体であっ
た。熱分解前と熱分解後の強酸性カチオン交換樹脂を元
素分析し、その結果を表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】表2に示した結果から明らかなように、熱
分解により得られる固形残渣は炭化水素を主体とするも
のであり、充分に脱硫されていることが分かる。
【0057】次に熱分解により得られた固形残渣1gを
オートクレーブ(内容積300cc、インコネル625
製)に入れ、電気炉でオートクレーブを加熱し、650
℃、25MPaで超臨界水酸化を行った。なお、酸化剤
は気体の純酸素を理論酸素量の1.1倍用いて超臨界水
酸化を行ったところ、TOC分解率は99.9%であ
り、処理液のpHは7.1であった。
【0058】実施例2 強酸性カチオン交換樹脂(Amb−200C(ローム・
アンド・ハース社製) 1.0gを200mlの水とともにオートクレーブ(内
容積300cc、インコネル625製)に仕込みオート
クレーブ内の空気を窒素で置換し、表3に示すような条
件で加圧熱水処理を行った。オートクレーブ内は、飽和
蒸気と水が存在する状態で脱硫反応が進行した。反応終
了後処理水中のSO4濃度を測定し、脱硫率を算出した
結果を表4に示す。なお、イオン型はH型とNa型で行
ない、H型ではH型のイオン交換基をNa型にする量よ
りも過剰の水酸化ナトリウムを共存させて加圧熱水処理
したものも行なった。
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】表4の結果から明らかなように、H型の場
合、200℃、1.6MPaの条件では脱硫率が37%
程度であるが、300℃、9MPaの条件では完全に脱
硫されていることが分かる。また、水酸化ナトリウムを
共存させて加圧熱水処理したものは、ほとんど脱硫され
なかった。またNa型の場合、300℃、9MPaの条
件では約83%の脱硫率であり、H型と比較すると若干
脱硫率が低下するが、実用的には問題ない値であった。
【0062】300℃、9MPaの条件で加圧熱水処理
された固形残渣1g(脱硫率99.8%のもの)をオー
トクレーブ(内容積300cc、インコネル625製)
に入れ、電気炉でオートクレーブを加熱し、650℃、
25MPaで超臨界水酸化を行った。なお、酸化剤は気
体の純酸素を理論酸素量の1.5倍用いて超臨界水酸化
を行ったところ、TOC分解率は99.9%であり、処
理液のpHは6.9であった。
【0063】
【発明の効果】本発明は、前段で硫黄酸化物を除去する
ため、超臨界水分解装置の反応器が腐食される心配がな
い。中和による無機塩の生成がないため、管状反応器に
おいて閉塞することがなく、ベッセル型反応器における
無機塩含有排水の大量生成の問題がない。構造が簡単な
管状反応器を用いることが可能となるので、複雑な制御
系や付帯機構を省略できるなどのメリットがある。
【0064】また本発明は、硫黄原子を含む有機合成樹
脂と硫黄原子を含まない有機合成樹脂との混合樹脂が処
理対象物である場合、混合樹脂をそのまま超臨界水酸化
分解処理でき、分離工程を省略することができる。
【0065】さらに本発明は、脱硫工程で生成するオイ
ルを、補助燃料として利用することができ、省エネルギ
ーを達成できる。
【0066】請求項6に記載の発明は、脱硫工程で生成
するSO2 を含むガスを硫酸として回収しアルカリ中
和するため、従来のベッセル型反応器の亜臨界状態で塩
含有排水として排出する場合と比べ、塩濃度を高濃度す
ることができ、塩含有排水の量を低減することができ
る。
【0067】請求項7に記載の発明は、水で湿潤状態に
あるスルホン酸基を官能基とする強酸性カチオン交換樹
脂をそのまま圧力容器に封入して加圧熱水処理すること
ができるので、乾燥工程を省略することができ、さらに
本乾燥工程に要する熱エネルギーを削減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項9に記載の硫黄原子を含む有機合成樹脂
の超臨界水酸化分解装置の一実施形態を示す図。
【図2】請求項10に記載の硫黄原子を含む有機合成樹
脂の超臨界水酸化分解装置の一実施形態を示す図。
【図3】請求項10に記載の硫黄原子を含む有機合成樹
脂の超臨界水酸化分解装置の他の一実施形態を示す図。
【図4】請求項11に記載のスルホン酸基を官能基とす
る強酸性カチオン交換樹脂の超臨界水酸化分解処理装置
の一実施形態を示す図。
【図5】従来のベッセル型反応器を用いた有機合成樹脂
の超臨界水酸化分解処理法を説明するためのフロー図。
【符号の説明】
1 タンク 2 スラリーポンプ 3 熱分解装置 4 スクラバー 5 固形残渣排出ライン 6 ガスライン 7 水 8 中和剤ライン 9 排出ライン 10 オイル回収ライン 11 タンク 12 高圧ポンプ 13 高圧コンプレッサー 14 予熱器 15 管状反応器 16 冷却器 17 減圧弁 18 排出ライン 19 油水分離器 20 オイル排出ライン 21 加圧熱水処理装置 22 固液分離装置 23 処理水排出ライン 24 中和槽 25 中和剤タンク 26 ベッセル型反応器 27 常温水ライン 28 排出ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08J 11/16 B09B 3/00 303E (72)発明者 安生 徳幸 埼玉県戸田市川岸1丁目4番9号 オルガ ノ株式会社総合研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫黄原子を含む有機合成樹脂を脱硫処理
    し、得られる固形残渣を超臨界水中で酸化分解すること
    を特徴とする硫黄原子を含む有機合成樹脂の超臨界水酸
    化分解処理方法。
  2. 【請求項2】 脱硫処理が無酸素雰囲気下に加熱し熱分
    解する方法であることを特徴とする請求項1に記載の硫
    黄原子を含む有機合成樹脂の超臨界水酸化分解処理方
    法。
  3. 【請求項3】 硫黄原子を含む有機合成樹脂がスルホン
    酸基を官能基とする強酸性カチオン交換樹脂である請求
    項1または請求項2に記載の硫黄原子を含む有機合成樹
    脂の超臨界水酸化分解処理方法。
  4. 【請求項4】 硫黄原子を含む有機合成樹脂がスルホン
    酸基を官能基とする強酸性カチオン交換樹脂とイオン交
    換基に硫黄原子を含まないイオン交換樹脂の混合樹脂で
    あり、混合樹脂を分離せずに熱分解により脱硫処理する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の硫黄
    原子を含む有機合成樹脂の超臨界水酸化分解処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項2ないし請求項4に記載の熱分解
    による脱硫処理に際して、熱分解により生成するSO2
    を含むガスを水と接触させて水に溶解して硫酸として回
    収し、熱分解により生成するオイルは液化し、該オイル
    を超臨界水酸化することを特徴とする硫黄原子を含む有
    機合成樹脂の超臨界水酸化分解処理方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の水に溶解して回収した
    硫酸を、アルカリで中和して排出することを特徴とする
    硫黄原子を含む有機合成樹脂の超臨界水酸化分解処理方
    法。
  7. 【請求項7】 スルホン酸基を官能基とする強酸性カチ
    オン交換樹脂を密閉系で飽和蒸気より過剰の水を有する
    加圧熱水で処理して脱硫し、得られる固形残渣を超臨界
    水中で酸化分解することを特徴とするスルホン酸基を官
    能基とする強酸性カチオン交換樹脂の超臨界水酸化分解
    処理方法。
  8. 【請求項8】 加圧熱水中に脱離した硫酸イオンを中和
    し硫酸塩として系外に分離することを特徴とする請求項
    7に記載のスルホン酸基を官能基とする強酸性カチオン
    交換樹脂の超臨界水酸化分解処理方法。
  9. 【請求項9】 水の超臨界状態において被処理物を酸化
    分解する反応器と、超臨界水酸化分解処理物を排出する
    手段とを備えた硫黄原子を含む有機合成樹脂の超臨界水
    酸化分解処理装置において、硫黄原子を含む有機合成樹
    脂を脱硫する熱分解装置と、熱分解により生成したSO
    2を含むガスとオイルを回収する回収手段と、熱分解に
    より生成した固形残渣を反応器に加圧供給する加圧供給
    手段を設けたことを特徴とする硫黄原子を有する有機合
    成樹脂の超臨界水酸化分解処理装置。
  10. 【請求項10】 水の超臨界状態において被処理物を酸
    化分解する反応器と、超臨界水酸化分解処理物を排出す
    る手段とを備えた硫黄原子を含む有機合成樹脂の超臨界
    水酸化分解処理装置において、硫黄原子を含む有機合成
    樹脂を脱硫する熱分解手段と、熱分解により生成したS
    2を含む生成ガスとオイルを水と接触させて回収する
    回収手段と、回収されたオイルと熱分解により生成した
    固形残渣を反応器に加圧供給する加圧供給手段を設けた
    ことを特徴とする硫黄原子を有する有機合成樹脂の超臨
    界水酸化分解処理装置。
  11. 【請求項11】 水の超臨界状態において被処理物を
    酸化分解する反応器と、超臨界水酸化分解処理物を排出
    する手段とを備えたスルホン酸基を官能基とする強酸性
    カチオン交換樹脂の超臨界水酸化分解処理装置におい
    て、スルホン酸基を官能基とする強酸性カチオン交換樹
    脂を密閉系で飽和蒸気より過剰の水を有する加圧熱水で
    脱硫する脱硫装置と、脱硫により生成した硫酸を含む脱
    硫処理水を中和する手段と、上記脱硫処理により生成し
    た固形残渣を反応器に加圧供給する加圧供給手段を設け
    たことを特徴とするスルホン酸基を官能基とする強酸性
    カチオン交換樹脂分解処理装置。
JP15967297A 1997-03-27 1997-06-17 硫黄原子を含む有機合成樹脂の超臨界水酸化分解処理方法および超臨界水酸化分解処理装置 Pending JPH10324768A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007297457A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Osaka Prefecture Univ 架橋有機高分子の分解方法
JP2009167239A (ja) * 2008-01-11 2009-07-30 Toshiba Corp イオン交換樹脂の処理装置及び方法
US10112125B2 (en) 2015-02-24 2018-10-30 Kabushiki Kaisha Toshiba Treatment method for used ion exchange resin

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