JPH10318873A - ガス抜き通気材 - Google Patents

ガス抜き通気材

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JPH10318873A
JPH10318873A JP9132539A JP13253997A JPH10318873A JP H10318873 A JPH10318873 A JP H10318873A JP 9132539 A JP9132539 A JP 9132539A JP 13253997 A JP13253997 A JP 13253997A JP H10318873 A JPH10318873 A JP H10318873A
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pipe
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順一 森山
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俊光 橘
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Abstract

(57)【要約】 【課題】建築時の釘打ち作業により誤ってフレキシブル
配管に釘打ちされたことにより、フレキシブル配管から
ごく微量のガス漏れが発生した場合にも、このガス漏れ
を感知することのできるガス漏れ検知装置に用いるガス
抜き通気材を提供する。 【解決手段】フレキシブル配管1から漏れ出たガスを大
気中に放出するガス放出路に設けられるガス抜き通気材
16である。そして、ガーレ値が0.3〜1秒/100
cm3 に設定され、耐水圧が40cmH2 O以上に設定
された多孔質体で構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、釘打ちにより発生
したガス配管からのガス漏れを検知するために用いられ
るガス抜き通気材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、家,マンション,住宅等の屋内に
配管される都市ガス用等のガス配管として、コルゲート
加工(円環状の凹凸加工)を施した薄肉ステンレス鋼管
(厚み0.2mm程度)と、その外周面を被覆する塩化
ビニル製等の被覆層(厚み0.75mm程度)とからな
るフレキシブル配管がよく用いられている。このフレキ
シブル配管は可撓性に優れており、ゴムホースや電線を
引き回すのと同じ要領で上記フレキシブル配管を屋内各
所に引き回すことができるという特長がある。また、被
覆層により優れた防錆性等をも備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このフレキ
シブル配管は、その薄肉ステンレス鋼管の肉厚が薄いた
め、建築時(床はり工事や壁はり工事等)の釘打ち作業
において、誤って釘が打ち込まれると、容易に釘が刺さ
ってしまうという欠点がある。このため、ガス配管とし
て、上記フレキシブル配管を用いる場合には、釘打ち作
業時にフレキシブル配管に釘が刺さってそのまま放置し
ておく(釘打ち作業を空気銃等で行うと、フレキシブル
配管に釘打ちしたことが感覚的にわからず、放置される
可能性が高い)と、フレキシブル配管にガスを通したと
きに上記釘打ちされた場所からガス漏れが発生するとい
う問題がある。この場合に、大量のガス漏れは、新築時
(建築完了時)等にフレキシブル配管内のガス流量を測
定する方法等により感知することができる。しかしなが
ら、図10に示すように、フレキシブル配管21に打ち
込まれた釘22がその位置にとどまり被覆層23に密着
する等して、薄肉ステンレス鋼管24からのガス漏れ量
がごく微量である場合には、上記ガス流量の測定等によ
っては感知することができない。この場合には、フレキ
シブル配管に刺さった釘22が新築後経年たって若干緩
んだり、地震等の震動によって大きく緩んだりすると、
フレキシブル配管から大量のガス漏れが発生し、漏れ出
したガスがその場にとどまり(屋内であるためその場に
とどまりやすい)、ガス中毒やガス爆発が起こる可能性
がある。そこで、建築時の釘打ち作業において誤ってフ
レキシブル配管に釘打ちしたことにより、フレキシブル
配管からごく微量のガス漏れが発生した場合にも、この
ガス漏れを感知することのできる装置が強く要望されて
いる。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、建築時の釘打ち作業において誤ってフレキシブ
ル配管に釘打ち等したことにより、フレキシブル配管か
らごく微量のガス漏れが発生した場合にも、このガス漏
れを感知することのできる装置に用いられるガス抜き通
気材の提供をその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のガス抜き通気材は、ガス配管から漏れ出た
ガスを大気中に放出するガス放出路に設けられるガス抜
き通気材であって、ガーレ値が0.3〜1秒/100c
3 に設定され、耐水圧が40cmH2 O以上に設定さ
れた多孔質体で構成されているという構成をとる。
【0006】すなわち、本発明のガス抜き通気材は、ガ
ス配管から漏れ出たガスを大気中に放出するガス放出路
に設けられるものであり、ガーレ値が0.3〜1秒/1
00cm3 に設定され、耐水圧が40cmH2 O以上に
設定された多孔質体で構成されている。このものでは、
ガス配管に釘が刺さる等してごく微量のガス漏れが発生
した場合に、ガス配管内に一定の圧力でガスを通すと、
釘打ちされた場所から漏れ出したガスがガス放出路を通
る途中で、このガス放出路に設けた本発明のガス抜き通
気材を通過し、このガス抜き通気材により、その設定さ
れたガーレ値に対応する所定の圧力降下が所定の時間内
に生じる。これにより、ごく微量のガス漏れであって
も、これを検知することができる。このようにしてガス
漏れしていることが判ると、ガス放出路のガス出口を調
べ、泡をかけたり、臭いを嗅いだりしてガス漏れを確認
した(複数のガス配管が連結している場合にも、このよ
うな作業をガス配管(のガス放出路のガス出口)ごとに
繰り返すことにより、漏れ場所の特定が可能になる)う
えで、ガス配管の交換,修理等を行う。
【0007】本発明のガス抜き通気材は、ガス配管から
漏れ出たガスを大気中に放出するガス放出路に設けられ
る。このようなガス放出路を設ける手段としては、例え
ば、図2に示すように、フレキシブル配管1を構成する
薄肉ステンレス鋼管2と被覆層3との間にガス通路4を
設けるとともに、図1に示すように、フレキシブル配管
1の端部にガス通過用隙間13,パッキン14に設けた
溝14a,ガス通過用隙間15,連結部6の第2ねじ部
6bと固定部7の第3ねじ部7a間の微小隙間および連
結部6の他側大径部と固定部7の他側大径部間の隙間を
設けること等が考えられる。また、図1では、本発明の
ガス抜き通気材を、連結部6の他側大径部と固定部7の
他側大径部間の隙間に配設している。これにより、フレ
キシブル配管1に釘22が打ち込まれた場合に、薄肉ス
テンレス鋼管2内に一定圧力でガスを通すと、釘22が
打ち込まれた部分からガスが漏れ(図4参照)、漏れ出
たガスは全てガス放出路を通り、このガス放出路を通る
途中で(図1では、ガス放出路の終端部で)本発明のガ
ス抜き通気材を通過し、そののち、大気に放出されるこ
とになる。
【0008】このようなガス抜き通気材に要求される特
性としては、つぎのものが挙げられる。まず、1つ目
は、ガス配管内に一定圧力でガスを通した場合に、一定
量のガス漏れがあれば、ガス配管に釘が刺さる等して孔
があいているという判断ができる。この場合に、ガス抜
き通気材の通気量があまりにも微量であると、ガス漏れ
しているかどうかが判断しにくく、漏れテストに時間も
かかる。逆に、通気量が多いと、通気が早すぎてガス配
管内に所定の圧力がかからず、漏れテストができない。
このため、本発明のガス抜き通気材は、一定の通気量が
必要であり、ガーレ値が0.3〜1秒/100cm
3 (0.3秒/100cm3 以上で、1秒/100cm
3 以下)に設定されている。好適には、0.5〜0.8
秒/100cm 3 に設定されている。ガーレ値が1秒/
100cm3 を上回ると、漏れテスト時にガス配管内の
圧力降下量が低下してガス漏れが確認できない可能性が
ある。一方、ガーレ値が0.3秒/100cm3 を下回
ると、700mmH2 O(後述の漏れテストにおける検
査圧力を参照のこと)が保持できない可能性がある。
【0009】ついで、2つ目は、室内に配管される配管
であってもガスメーターの先から分岐していることが多
いため、外壁に設置されていたり、床下の基礎部分から
分岐していたりする場合がよくある。この場合には、ガ
ス配管に雨水や夜露,結露等がかかる。また、外壁の洗
浄時に洗浄液がかかる。このようにして、ガス抜き通気
材に雨水等がかかると、この雨水等が浸入して配管部材
(ジョイント金具等)が腐食され、この腐食が進行して
ジョイント金具等よりガス漏れが発生する。このため、
本発明のガス抜き通気材は、一定の防水機能が必要とな
り、耐水圧が40cmH2 O以上に設定されている。好
適には、50cmH2 O以上に設定されている。耐水圧
が40cmH2 Oを下回ると、本発明のガス抜き通気材
とジョイント金具等の取り付け部との界面から雨水等が
浸入するおそれがある。
【0010】つぎに、本発明のガス抜き通気材をジョイ
ント金具等に取り付けた場合に、この取り付け部から簡
単に取れないように、リング状にしてしっかりと挟圧す
ることができ、もしくは、孔等にしっかりと圧入嵌め込
みすることができることが望まれる。このため、本発明
のガス抜き通気材は、ある一定の圧縮弾性率が必要とな
り、圧縮弾性率が100〜400kg/cm2 (100
kg/cm2 以上で、400kg/cm2 以下)に設定
されている。好適には、200〜300kg/cm2
設定されている。圧縮弾性率が100kg/cm2 を下
回ると、本発明のガス抜き通気材が上記取り付け部から
簡単に取れる。一方、圧縮弾性率が400kg/cm2
を上回ると、圧入困難になる。
【0011】また、本発明のガス抜き通気材に撥水処
理,撥油処理が施されていると、工事中の油汚れ等がし
み込むことがない。また、本発明のガス抜き通気材が超
高分子量ポリエチレン製焼結多孔体からなる場合には、
上記の各特性を備えた多孔質体を容易に、かつ安定して
作製することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を図
面にもとづいて詳しく説明する。
【0013】図1は本発明のガス抜き通気材の一実施の
形態を用いたガス漏れ検知装置を示している。図におい
て、1は室内に配管される都市ガス用のフレキシブル配
管である。このフレキシブル配管1には、その一端部
(図面では、右端部)にジョイント金具5が固定されて
おり、他端部(図示せず)に他のジョイント金具(図示
せず)が固定されている。
【0014】上記フレキシブル配管1は、図2に示すよ
うに、コルゲート加工(円環状の凹凸加工)を施した薄
肉ステンレス鋼管2(厚み0.2mm程度)と、その外
周面(のうち薄肉ステンレス鋼管2の一端部を除いた部
分)を被覆する塩化ビニル製被覆層3とからなる。上記
被覆層3は、図3に示すように、薄肉ステンレス鋼管2
より大径に形成された円筒部3a(厚み0.75mm程
度)と、この円筒部3aの全長にわたり(一端開口から
他端開口にわたり)薄肉ステンレス鋼管2の長手方向に
沿って1直線状に延びる18本の突条3b(高さ0.5
mm程度)と、上記円筒部3aの他端開口部(図面で
は、左端開口部)に突設されそれ自体の内周面が薄肉ス
テンレス鋼管2の外周面(凹凸加工の凹凸面)に沿う形
状に形成された円環状の閉塞部3cとからなり、上記各
突条3bが円筒部3aの内周面に等間隔をあけて突設さ
れている。また、薄肉ステンレス鋼管2に被覆層3を外
嵌した状態で、上記各突条3bの内周面が薄肉ステンレ
ス鋼管2の外周面(凹凸加工の凸部の頂点)に気密状に
当接し、閉塞部3cの内周面が薄肉ステンレス鋼管2の
外周面(凹凸加工の凹凸面)に気密状に当接している。
これにより、薄肉ステンレス鋼管2の外周面と被覆層3
の内周面との間に18本のガス通路4(各ガス通路4は
薄肉ステンレス鋼管2の外周面の凹部により連通してい
る)が形成されている。かつ、これら各ガス通路4の一
端(図面では、右端)が被覆層3の外部に開放された状
態になり、他端(図示せず)が閉塞されている。したが
って、フレキシブル配管1に釘22が刺さると、この釘
22が刺さった場所からガスが漏れ出して各ガス通路4
を通り(図4参照)、被覆層3の一端から外部に放出さ
れる。
【0015】上記ジョイント金具5は、一側小径部(図
面では、右側小径部)の外周面に第1ねじ部6aが形成
され他側大径部(図面では、左側大径部)の内周面に第
2ねじ部6bが形成された略円筒状の連結部6と、一側
小径部(図面では、右側小径部)の外周面に、上記連結
部6の第2ねじ部6bにら合する第3ねじ部7aが形成
された略円筒状の固定部7とからなる。上記連結部6に
は、その内周面の略中央部に段付き部10が形成されて
おり、この段付き部10に薄肉ステンレス鋼管2の一端
開口縁部2a(図面では、右端開口縁部)が接着剤11
等により固定されている。また、上記固定部7は、その
内周面の一端部(薄肉ステンレス鋼管2の一端部に対応
する部分)が薄肉ステンレス鋼管2より大径に形成され
ているとともに、内周面の他部(被覆層3の一端部に対
応する部分)が被覆層3より大径に形成されており、こ
れにより、フレキシブル配管1と固定部7の間にガス通
過用隙間13が形成されている。また、上記連結部6の
他側大径部の内径が固定部7の一側小径部の外径より大
径に形成されており、これにより、連結部6の他側大径
部と固定部7の一側小径部との間にガス通過用隙間15
が形成されている。また、上記連結部6の第2ねじ部6
bと、これにら合する固定部7の第3ねじ部7a間の微
小隙間をガスが通るようになっている。
【0016】8は上記固定部7の内周面の他部に形成さ
れた円環状溝であり、この溝8に、それ自体の内周部が
被覆層3の円筒部3aの外周面に気密状に当接する円環
状のシール材9が嵌着されている。12は連結部6の段
付き部10に当接する押さえ板である。14は押さえ板
12と固定部7の一側小径部との間に配設されるパッキ
ンである。このパッキン14は、図5および図6に示す
ように、円環状に形成されており、その一側面(図面で
は、左側面)に4本の溝14aが等間隔をあけて形成さ
れている。そして、これら各溝14aを介して上記両ガ
ス通過用隙間13,15が連通している。
【0017】16は連結部6の他側大径部と固定部7の
他側大径部との間に配設されるリング状(円環状)のガ
ス抜き通気材である。このガス抜き通気材16は、超高
分子量ポリエチレン(UHPE)を用いて作製された焼
結多孔質体からなり、ガーレ値が0.3〜1秒/100
cm3 に設定され、耐水圧が40cmH2 O以上に設定
され、圧縮弾性率が100〜400kg/cm2 に設定
されている。また、その表面には、撥水処理および撥油
処理が施されている。
【0018】上記実施の形態では、フレキシブル配管1
とジョイント金具5に、上記ガス通路4,ガス通過用隙
間13,パッキン14の4本の溝14a,ガス通過用隙
間15,連結部6の第2ねじ部6bと固定部7の第3ね
じ部7a間の微小隙間および連結部6の他側大径部と固
定部7の他側大径部間に配設されたガス抜き通気材16
からなるガス放出路が形成されている。
【0019】フレキシブル配管1からごく微量のガス漏
れがあるかどうかを検知する場合には、つぎのような漏
れテストを行う。すなわち、多数のジョイント金具5付
きフレキシブル配管1(通常は、住宅等に多数のフレキ
シブル配管1が連結されている)内に都市ガスを検査圧
力700mmH2 Oで流し、2分間で圧力降下量が10
mmH2 O以上あると、少なくとも1つのフレキシブル
配管1からガス漏れが発生していると判断する。この漏
れテストにより、ガス漏れの発生が判明すると、各フレ
キシブル配管1のジョイント金具5に泡をかける等して
どのジョイント金具5からガス漏れが発生しているかを
調べ、ガス漏れしているフレキシブル配管1を特定す
る。
【0020】このように、上記実施の形態では、フレキ
シブル配管1からのガス漏れがごく微量である場合に
も、そのガス漏れを検知することができる。しかも、一
定の防水機能を備えており、ガス抜き通気材16の両側
面から雨水等が浸入することがない。さらに、ガス抜き
通気材16を連結部6の他側大径部と固定部7の他側大
径部とで強固に挟圧することができる。さらに、撥水処
理,撥油処理が施されているため、工事中の油汚れ等が
しみ込むことがない。
【0021】このようなガス抜き通気材16は、つぎの
ようにして作製することができる。すなわち、まず、厚
み100μm程度のステンレス板により角筒体を作り、
ついで、この筒状体をポリテトラフルオロエチレン板
(厚み500μm)上に置き、上面開口状の保形具を作
る。つぎに、この保形具内に分子量600万のUHPE
粉末を厚み4cmに充填する。つぎに、これを金属製耐
圧容器に入れ、真空ポンプで排気して真空にしたのち、
水蒸気(150℃,4気圧)を導入しながら10分間加
熱し、そののち、温度25℃の室内で放冷して保形具か
ら取り出す。つぎに、取り出したブロック状成形体を旋
盤等で切削してシート状にし、このシート状を打ち抜い
てリング形状の製品(ガス抜き通気材16)を作製す
る。
【0022】図8は本発明の他の実施の形態を示してい
る。この実施の形態では、ジョイント金具5の連結部7
の他側大径部に断面形状円形の貫通孔18を穿設し、こ
の貫通孔18に円柱形状のガス抜き通気材19(図9参
照)を嵌着している。このため、連結部6の他側大径部
と固定部7の他側大径部との間に、図7に示すガス抜き
通気材16を配設していない。また、連結部6の第2ね
じ部6bと固定部7の第3ねじ部7a間にシールテープ
を巻く等して、両ねじ部6b,7a間を気密状態に保持
している。それ以外の部分は上記実施の形態と同様であ
り、同様の部分には同じ符号を付している。この実施の
形態でも、上記実施の形態と同様の作用・効果を奏す
る。
【0023】図1に示すガス漏れ検知装置により、上記
の漏れテストを行った。本発明のガス抜き通気材とし
て、上記方法で作製したリング状ガス抜き通気材16
(内径32mm,外径34mm、厚み1.5mm)を用
いた。これに対し、ガス抜き通気材として、本発明のガ
ス抜き通気材と同形状の市販のポリエチレン焼結体、不
織布および市販のシリコーンタイプゴム製逆止弁をそれ
ぞれ用い、同様の漏れテストを行った。これらの結果を
下記の表1に示す。表1において、番号1は本発明のガ
ス抜き通気材を使用した場合、番号2は市販のポリエチ
レン焼結体を使用した場合、番号3は市販の不織布を使
用した場合、番号4は市販のゴム製の逆止弁を使用した
場合を示している。また、表1において、装着性能は、
ガス抜き通気材を連結部6の他側大径部と固定部7の他
側大径部間に挟圧したときに、取れやすいか、取れにく
いかで、優劣を判断し、総合評価は、フレキシブル配管
からごく微量のガス漏れを検知することができたか、ど
うかで、優劣を総合的に評価したものである。また、表
1において、○は「優れていること」を示し、△は「や
や劣っていること」を示し、×は「劣っていること」を
示している。表1から明らかなように、本発明のガス抜
き通気材を使用した場合には、装着性能および総合評価
が優れていることが判る。一方、市販のポリエチレン焼
結体,不織布,逆止弁を使用した場合には、ともに総合
評価が劣っていることが判る。
【0024】表1において、ガーレ値は、JIS P8
117のB型の装置を用いて測定した。また、耐水圧
は、JIS L1092のA法静水圧法により測定し
た。また、圧縮弾性率は、2cm×2cmに裁断したサ
ンプル5枚を積層し、3mm/minの速度で圧縮した
ときの単位歪み(cm)当たりの圧縮応力(kgf/c
2 )を求め(圧縮応力−歪み曲線の歪み率が20%付
近の直線部分の勾配から算出し)、この値を圧縮弾性率
とする。これら各測定は、25±2℃、65±20%R
H中に48時間放置した後に行った。
【0025】
【表1】
【0026】また、図8に示すガス漏れ検知装置によ
り、上記の漏れテストを行った。本発明のガス抜き通気
材として、上記方法で作製した円柱状ガス抜き通気材1
9(直径4.2mm,厚み2mm)を用いた。一方、ジ
ョイント金具5の連結部7に穿設した貫通孔18の直径
を3.8mmに設定した。これに対し、ガス抜き通気材
として、本発明のガス抜き通気材と同形状の市販のポリ
エチレン焼結体、不織布をそれぞれ用い、同様の漏れテ
ストを行った。それ以外の部分は上記漏れテストと同様
である。このテスト結果は、表1と同様の結果(ガーレ
値,耐水圧および圧縮弾性率の値が略同じ)であった。
すなわち、本発明のガス抜き通気材を使用した場合に
も、装着性能および総合評価が優れていた。一方、市販
のポリエチレン焼結体,不織布を使用した場合には、総
合評価が劣っていた。
【0027】なお、上記両実施の形態では、フレキシブ
ル配管1にガス通路4を形成するために、被覆層3に突
条3bを突設しているが、これに限定するものではな
く、薄肉ステンレス鋼管2から突条3bを突設してもよ
いし、薄肉ステンレス鋼管2,被覆層3とは別体に、上
記突条と同じ作用をする区画壁を設けてもよい。また、
図8に示す実施の形態では、ジョイント金具5として、
連結部6と固定部7を別体に形成しているが、一体に形
成してもよい。また、上記両実施の形態では、ガス放出
路を設けるために、ジョイント金具5を利用している
が、専用の部材をフレキシブル配管1に設けてもよい。
【0028】また、上記両実施の形態では、ガス抜き通
気材16,19の材料として、超高分子量ポリエチレン
を用いているが、これに限定するものではなく、超高分
子量ポリプロピレン,超高分子量ポリ塩化ビニル,超高
分子量ポリアミド等の各種の超高分子量プラスチックを
用いることができる。
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明のガス抜き通気材
は、ガス配管から漏れ出たガスを大気中に放出するガス
放出路に設けられるものであり、ガーレ値が0.3〜1
秒/100cm3 に設定され、耐水圧が40cmH2
以上に設定された多孔質体で構成されている。このもの
では、ガス配管に釘が刺さる等してごく微量のガス漏れ
が発生した場合に、ガス配管内に一定の圧力でガスを通
すと、釘打ちされた場所から漏れ出したガスがガス放出
路を通る途中で、このガス放出路に設けた本発明のガス
抜き通気材を通過し、このガス抜き通気材により、その
設定されたガーレ値に対応する所定の圧力降下が所定の
時間内に生じる。これにより、ごく微量のガス漏れであ
っても、これを検知することができる。このようにして
ガス漏れしていることが判ると、ガス放出路のガス出口
を調べ、泡をかけたり、臭いを嗅いだりしてガス漏れを
確認した(複数のガス配管が連結している場合にも、こ
のような作業をガス配管(のガス放出路のガス出口)ご
とに繰り返すことにより、漏れ場所の特定が可能にな
る)うえで、ガス配管の交換,修理等を行う。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス抜き通気材の一実施の形態を用い
たガス漏れ検知装置の説明図である。
【図2】フレキシブル配管の断面図である。
【図3】被覆層の断面図である。
【図4】釘打ちされたフレキシブル配管の説明図であ
る。
【図5】パッキンの断面図である。
【図6】パッキンの側面図である。
【図7】ガス抜き通気材の断面図である。
【図8】本発明の他のガス抜き通気材の一実施の形態を
用いたガス漏れ検知装置の説明図である。
【図9】ガス抜き通気材の斜視図である。
【図10】従来例の説明図である。
【符号の説明】
1 フレキシブル配管 16 ガス抜き通気材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス配管から漏れ出たガスを大気中に放
    出するガス放出路に設けられるガス抜き通気材であっ
    て、ガーレ値が0.3〜1秒/100cm3 に設定さ
    れ、耐水圧が40cmH2 O以上に設定された多孔質体
    で構成されていることを特徴とするガス抜き通気材。
  2. 【請求項2】 圧縮弾性率が100〜400kg/cm
    2 に設定されている請求項1記載のガス抜き通気材。
  3. 【請求項3】 撥水処理および撥油処理の少なくとも一
    方が施されている請求項1または2記載のガス抜き通気
    材。
  4. 【請求項4】 超高分子量ポリエチレン製焼結多孔質体
    からなる請求項1〜3のいずれか一項に記載のガス抜き
    通気材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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