JPH10316620A - ジアセトキシブテンの製造方法 - Google Patents

ジアセトキシブテンの製造方法

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JPH10316620A
JPH10316620A JP9128418A JP12841897A JPH10316620A JP H10316620 A JPH10316620 A JP H10316620A JP 9128418 A JP9128418 A JP 9128418A JP 12841897 A JP12841897 A JP 12841897A JP H10316620 A JPH10316620 A JP H10316620A
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JP
Japan
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acetic acid
reaction
diacetoxybutene
palladium
weight
Prior art date
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Pending
Application number
JP9128418A
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English (en)
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Nobuyuki Murai
信行 村井
Youji Iwasaka
洋司 岩阪
Seijiro Nishimura
誠二郎 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ジアセトキシブテンをブタジエンのアセトキ
シ化反応法で高い収率で得る。 【解決手段】 パラジウム系触媒の存在下、ブタジエン
を酢酸及び分子状酸素と反応させてジアセトキシブテン
を製造する方法において、前記原料の酢酸としてぎ酸の
含有量が0.2重量%以下の酢酸を用いることを特徴と
するジアセトキシブテンの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジアセトキシブテ
ンの製造方法に関する。詳しくは、パラジウム系触媒を
用いて、ブタジエン、酢酸及び分子状酸素からジアセト
キシブテンを製造する際に、原料酢酸中に不純物として
含まれているぎ酸が反応に及ぼす悪い影響を解消する方
法に関する。ジアセトキシブテンは、エンジニアリング
プラスチックス、エラストマー、弾性繊維、合成皮革等
の原料である1,4−ブタンジオール及び高性能溶剤や
弾性繊維等の原料であるテトラヒドロフランの重要な中
間体である(特開昭52−7909号公報)。
【0002】
【従来の技術】1,4−ブタンジオールの中間体である
1,4−ジアセトキシブテンは、パラジウム系触媒の存
在下、ブタジエン、酢酸及び分子状酸素から製造される
(特開昭48−72090号、特公表平4−50636
0号公報)。
【0003】
【化1】
【0004】この反応において、通常、酢酸は反応原料
であると共に溶媒として用いられており(ブタジエン1
モルに対し、2〜50モルの割合)、反応後未反応の酢
酸を回収し、リサイクルを行うことが工業的かつエネル
ギー的に有利である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、パラジ
ウム系触媒を用いて、ブタジエン、酢酸及び分子状酸素
からジアセトキシブテンを製造する方法において、製品
のジアセトキシブテンとの分離が難しい不純物について
解析していたところ、原料の酢酸中に不純物として含有
されるぎ酸成分が反応を阻害したり、製品との分離が難
しい不純物生成の原因となることを見い出した。本発明
は、より高い収率でジアセトキシブテンを製造する方法
の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の1は、パラジウ
ム系触媒の存在下、ブタジエンを酢酸及び分子状酸素と
パラジウム系触媒の存在下に反応させてジアセトキシブ
テンを製造する方法において、前記原料の酢酸としてぎ
酸の含有量が0.2重量%以下の酢酸を用いることを特
徴とするジアセトキシブテンの製造方法を提供するもの
である。本発明の2は、パラジウム系触媒の存在下、ブ
タジエンを酢酸及び分子状酸素と反応させてジアセトキ
シブテンを製造する方法において、反応系中に含まれる
不純物のぎ酸含有量を、酢酸の0.2重量%以下の量に
抑えて反応を行うことを特徴とするジアセトキシブテン
の製造方法を提供するものである。
【0007】〔作用〕原料の酢酸中のぎ酸含有量を規定
濃度以下とすることで、上記アセトキシ化反応時におけ
る副反応及び系内蓄積を抑制すると共に、反応速度の低
下を防止することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】ブタジエン: 原料のブタジエンは、高純度のものが好ま
しいが、窒素ガスのような不活性ガスやメタン、エタ
ン、ブタン等の飽和炭化水素、又はブテン等の不飽和炭
化水素を含むものであってもよい。
【0009】酢酸:原料の酢酸は、ぎ酸が全く含まれな
いことが理想ではあるが、かかるものを得るにはコスト
がかかるので、ぎ酸が含まれるものを使用する。酢酸中
のぎ酸の含有率は、0.2重量%以下、好ましくは0.
1重量%以下であることが必要である。ぎ酸含有量が
0.2重量%を超えると副生成物の増加や、反応速度の
低下が顕著であり好ましくない。酢酸中の不純物のぎ酸
の低減は、蒸留、晶析等により行う。この酢酸は、アセ
トキシ化反応に不活性な有機溶媒、例えば飽和炭化水
素、エステル等を含むものも使用可能である。この場
合、不活性な有機溶媒の含有量は、50重量%以下、好
ましくは30重量%以下である。酢酸の使用量は、ブタ
ジエン1モルに対し、2〜50モル、好ましくは10〜
20モルである。
【0010】分子状酸素:分子状酸素は、純粋な酸素で
あっても、窒素等の不活性ガスで希釈された酸素含有ガ
スであってもよい。通常、後者が用いられ、その酸素濃
度は2〜25容量%であり、例えば空気でもよい。酸素
の使用量は限定的ではなく、供給気体が爆発組成となら
ない範囲であればよいが、通常、ブタジエン1モルに対
して0.1〜5モルの範囲内である。
【0011】触媒:パラジウム系触媒は、パラジウム金
属又はその塩を単独で用いるものの他に、助触媒とし
て、ビスマス、セレン、アンチモン、テルル、銅等の金
属又はその塩を組み合わせて用いるものをも含む。触媒
の形態は特に限定されないが、活性金属を担体に担持し
た触媒が好ましい。担体の種類も特に限定されないが、
活性炭、シリカゲルが好ましい。パラジウム化合物とし
ては、硝酸パラジウム、塩化パラジウム、酢酸パラジウ
ム、パラジウムアンミン錯体等のパラジウム化合物等が
挙げられるが、必要ならば金属パラジウムも使用でき
る。担体に担持させるパラジウム濃度は、一般には0.
5〜10重量%の範囲で使用でき、より好ましくは2〜
6重量%の範囲である。上記範囲の下限未満では、触媒
活性が低下して実用的ではなく、また、上記範囲の上限
を超える高濃度では、パラジウム重量当りの触媒活性が
低下するので好ましくない。
【0012】次に、助触媒として用いられるテルル化合
物としては、塩化テルルTeCl2(II)、TeCl4
(IV)のようなハロゲン化物、酸化テルルTeO(I
I)、TeO2 (IV) 、TeO3 (VI)のような酸化
物、テルル酸(H6 TeO6 )、金属テルルが利用でき
る。担体に担持されるテルルは触媒中のパラジウムに対
するテルルの担持比率で、通常パラジウム1グラム原子
に対して0.05〜5グラム原子の間から選択され、よ
り好ましいのはパラジウム1グラム原子に対し0.15
〜0.4グラム原子である。テルルの割合が上記範囲の
下限未満の原子比では反応中にパラジウムが担体から反
応液中に溶出し、また、テルルの割合が上記範囲の上限
を超える原子比ではテルルが溶出することにより、何れ
の場合も触媒活性が低下する。
【0013】アセトキシ化反応:ジアセトキシブテン
は、パラジウム系触媒の存在下、ブタジエンを酢酸及び
分子状酸素を用いてアセトキシ化させることにより製造
される。反応は、回分式反応でも、流通式反応のいずれ
でもよく、また、流通式反応の場合、固定床式又は流動
床式のいずれの方式でも用いることができるが、その中
でも固定床流通式が好ましい。反応は、通常、40〜1
80℃、好ましくは60〜150℃の温度範囲で且つ通
常、常圧以上ないし30MPa以下、好ましくは3〜1
5MPaの圧力下で行われる。
【0014】反応時間は、回分式反応の場合特に限定は
されないが、通常、0.5〜10時間、好ましくは1〜
5時間である。また、流通式反応の場合、原料液の液空
間速度は通常0.1〜10hr-1、好ましくは0.2〜
5hr-1である。反応終了後、回分式反応の場合、反応
混合物から未反応のブタジエンを分離し、常法により触
媒を濾別し、次いで蒸留により目的とするジアセトキシ
ブテンを容易に得ることができる。また、未反応のブタ
ジエンは回収後そのまま、及び酢酸は回収後にぎ酸の含
有率を0.2重量%以下に低減させてから、原料として
再使用することができる。
【0015】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例
に限定されるものではない。 実施例−1 パラジウム5重量%、テルル1.5重量%及びシリカ9
3.5重量%よりなる触媒23.0gを内径25mmの
円筒状のステンレス製反応管に充填し、反応圧力6MP
a、反応温度80℃において1,3−ブタジエン8.2
g/時、ぎ酸を0.1重量%含んだ酢酸150g/時及
び酸素6容量%を含有する窒素96NL/時の流量で流
通して反応を実施した。
【0016】反応開始24時間後の生成液をガスクロマ
トグラフィーで分析し触媒1gについて1時間当りのジ
アセトキシブテンの生成量と高沸生成量を求めた。その
結果触媒1gについて1時間当りのジアセトキシブテン
の生成量は3.39mmolで、1,4−ジアセトキシ
ブテンの選択率は86.0モル%であった。また、酢酸
の不純物として含有され、フィードされたぎ酸の99.
9モル%が炭酸ガスに転化して系外へ排出された。
【0017】実施例−2 実施例−1にて、ぎ酸の含有量が50重量ppmの酢酸
を使用し、その他は実施例−1と同様にアセトキシ化反
応を行った。その結果触媒1gについて1時間当りのジ
アセトキシブテンの生成量は3.47mmolで、1,
4−ジアセトキシブテンの選択率は87.1モル%であ
った。また、フィードされたぎ酸の99.9モル%が炭
酸ガスに転化して系外へ排出された。
【0018】比較例−1 実施例−1にて、ぎ酸を1重量%含んだ酢酸を使用し、
その他は実施例−1と同様にアセトキシ化反応を行っ
た。その結果触媒1gについて1時間当りのジアセトキ
シブテンの生成量は3.09mmolで、1,4−ジア
セトキシブテンの選択率は74.5モル%であった。ま
た、フィードされたぎ酸の93モル%が炭酸ガスに転化
して系外へ排出された。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、酢酸中のぎ酸濃度を
0.2重量%以下と規定することで、アセトキシ化反応
時における副反応及びぎ酸成分の系内蓄積を抑制すると
共に、反応速度の低下を防止することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パラジウム系触媒の存在下、ブタジエン
    を酢酸及び分子状酸素と反応させてジアセトキシブテン
    を製造する方法において、前記原料の酢酸としてぎ酸の
    含有量が0.2重量%以下の酢酸を用いることを特徴と
    するジアセトキシブテンの製造方法。
  2. 【請求項2】 パラジウム系触媒の存在下、ブタジエン
    を酢酸及び分子状酸素と反応させてジアセトキシブテン
    を製造する方法において、反応系中に含まれる不純物の
    ぎ酸含有量を、酢酸の0.2重量%以下の量に抑えて反
    応を行うことを特徴とするジアセトキシブテンの製造方
    法。
JP9128418A 1997-05-19 1997-05-19 ジアセトキシブテンの製造方法 Pending JPH10316620A (ja)

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