JPH10315022A - 切刃更新の容易なボーリングヘッド - Google Patents
切刃更新の容易なボーリングヘッドInfo
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- JPH10315022A JPH10315022A JP13108897A JP13108897A JPH10315022A JP H10315022 A JPH10315022 A JP H10315022A JP 13108897 A JP13108897 A JP 13108897A JP 13108897 A JP13108897 A JP 13108897A JP H10315022 A JPH10315022 A JP H10315022A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】切刃の更新が容易なボーリングヘッドを提供す
る。 【解決手段】円筒状の本体（１）と、その本体の上部を
半径方向に横断する２つの切屑面（８）と、その切屑面
に沿って本体（１）を軸方向に抜ける切屑排出路（７）
と、各屑面の上端部に形成した凹状の台金座（９）と、
その台金座にはめ込まれる台金（２）と、切刃を形成さ
せるためにその台金に固定したチップ（３）とからなる
ボーリングヘッドであって、台金（２）に円錐台形のチ
ップ（３）をはめ込むためのチップ保持部（１０）を、
はめ込んだチップ（３）の側周部の一部が台金（２）の
上面から突出して切刃を形成するように設け、チップ
（３）に同軸に通したクランプねじ（４）を台金（２）
にねじ込んでチップ（３）を台金に固定し、各チップ
（３）の下部にこま（５）を当て、そのこま（５）を台
金（２）に止めねじで固定し、本体（１）の周面に３つ
のガイド（１４）を設けた。
る。 【解決手段】円筒状の本体（１）と、その本体の上部を
半径方向に横断する２つの切屑面（８）と、その切屑面
に沿って本体（１）を軸方向に抜ける切屑排出路（７）
と、各屑面の上端部に形成した凹状の台金座（９）と、
その台金座にはめ込まれる台金（２）と、切刃を形成さ
せるためにその台金に固定したチップ（３）とからなる
ボーリングヘッドであって、台金（２）に円錐台形のチ
ップ（３）をはめ込むためのチップ保持部（１０）を、
はめ込んだチップ（３）の側周部の一部が台金（２）の
上面から突出して切刃を形成するように設け、チップ
（３）に同軸に通したクランプねじ（４）を台金（２）
にねじ込んでチップ（３）を台金に固定し、各チップ
（３）の下部にこま（５）を当て、そのこま（５）を台
金（２）に止めねじで固定し、本体（１）の周面に３つ
のガイド（１４）を設けた。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は本体と、その本体に
脱着可能に固定した切刃とからなるボーリングヘッドに
関する。
脱着可能に固定した切刃とからなるボーリングヘッドに
関する。
【０００２】
【従来の技術】従来のボーリングヘッドは、円筒状の本
体と、本体の上端部を半径方向に横断する１つの切屑面
と、その切屑面に設けた台金座にボルトを介して締め付
け固定された台金と、その台金にねじ止め又はロー付け
された切削用チップと、本体の周面に取り付けられた１
つ又は２つのガイドとから構成されていた。
体と、本体の上端部を半径方向に横断する１つの切屑面
と、その切屑面に設けた台金座にボルトを介して締め付
け固定された台金と、その台金にねじ止め又はロー付け
された切削用チップと、本体の周面に取り付けられた１
つ又は２つのガイドとから構成されていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記ボーリングヘッド
には次のような問題があった。１．チップが摩耗又は破
損したときは、チップを更新しなければならないが、こ
のチップの更新は、摩耗したねじ止めチップを台金から
外して新しいチップと交換するか、又は摩耗したチップ
をロー付けした台金ごと新しい台金と交換することにな
るため、手間を要する厄介な作業であった。２．チップ
の形成する切刃が１つの半径上に位置するため、ボーリ
ングヘッドの軸心に対するアンバランスな切削抵抗がセ
ンターを偏心させるおそれがあった。３．穴の深さと内
径の比が大きくなると、ボーリングヘッドが傾斜して切
削にびびりが生じやすかった。
には次のような問題があった。１．チップが摩耗又は破
損したときは、チップを更新しなければならないが、こ
のチップの更新は、摩耗したねじ止めチップを台金から
外して新しいチップと交換するか、又は摩耗したチップ
をロー付けした台金ごと新しい台金と交換することにな
るため、手間を要する厄介な作業であった。２．チップ
の形成する切刃が１つの半径上に位置するため、ボーリ
ングヘッドの軸心に対するアンバランスな切削抵抗がセ
ンターを偏心させるおそれがあった。３．穴の深さと内
径の比が大きくなると、ボーリングヘッドが傾斜して切
削にびびりが生じやすかった。
【０００４】本発明はこれらの問題を解決するためにな
されたものであり、その目的とするところは、摩耗又は
破損したチップの更新が容易であり、かつセンターが偏
心するおそれがなく、かつ穴の深さと内径の比が大きく
てもびびりが発生しないボーリングヘッドを提供するこ
とにある。
されたものであり、その目的とするところは、摩耗又は
破損したチップの更新が容易であり、かつセンターが偏
心するおそれがなく、かつ穴の深さと内径の比が大きく
てもびびりが発生しないボーリングヘッドを提供するこ
とにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明が採用する手段の第１は、台金に円錐台形の
切削用チップがはまる凹状のチップ保持部を形成し、そ
のチップ保持部に円錐台形のチップを、その側周面の一
部が台金の上面から突出するようにはめ込み、クランプ
ねじでチップを台金に固定したことにある。又、チップ
の大径側端面に当接するこまを台金に止めねじで固定
し、チップを固定するクランプねじを弛めたときに、チ
ップが台金から脱落することを防止する。チップの上面
から突出する側周部分がワークを切削する切刃を形成す
るが、この側周部分は全側周部分の一部、例えば３分の
１程度である。この側周部分が摩耗したとき、チップを
固定するクランプねじを弛めてチップを回すと、摩耗し
た部分は台金内に入り、新しい部分が台金の上面から突
出する。このように、チップを部分的に回すだけでチッ
プの摩耗部分を新しい部分に更新することができるか
ら、チップの更新は短時間で容易に実施することができ
る。
め、本発明が採用する手段の第１は、台金に円錐台形の
切削用チップがはまる凹状のチップ保持部を形成し、そ
のチップ保持部に円錐台形のチップを、その側周面の一
部が台金の上面から突出するようにはめ込み、クランプ
ねじでチップを台金に固定したことにある。又、チップ
の大径側端面に当接するこまを台金に止めねじで固定
し、チップを固定するクランプねじを弛めたときに、チ
ップが台金から脱落することを防止する。チップの上面
から突出する側周部分がワークを切削する切刃を形成す
るが、この側周部分は全側周部分の一部、例えば３分の
１程度である。この側周部分が摩耗したとき、チップを
固定するクランプねじを弛めてチップを回すと、摩耗し
た部分は台金内に入り、新しい部分が台金の上面から突
出する。このように、チップを部分的に回すだけでチッ
プの摩耗部分を新しい部分に更新することができるか
ら、チップの更新は短時間で容易に実施することができ
る。
【０００６】手段の第２は本体の軸心において鈍角で、
好ましくは１５０度以上の交差角で交差する２つの半径
上に切屑面を形成し、本体を回転したときに、一方の切
屑面の切刃が描く環状体と他方の切屑面の切刃が描く環
状体が半径方向に交互に連続して１つの中空又は中実円
形体となるようにチップ保持部を配置したことである。
これによって、切屑抵抗はバランスさせることができる
から、ボーリングヘッドの軸心の偏心は未然に防止され
る。
好ましくは１５０度以上の交差角で交差する２つの半径
上に切屑面を形成し、本体を回転したときに、一方の切
屑面の切刃が描く環状体と他方の切屑面の切刃が描く環
状体が半径方向に交互に連続して１つの中空又は中実円
形体となるようにチップ保持部を配置したことである。
これによって、切屑抵抗はバランスさせることができる
から、ボーリングヘッドの軸心の偏心は未然に防止され
る。
【０００７】手段の第３は本体の周面に軸方向に延長す
る３つのガイドを設けたことである。３つのガイドによ
って本体の軸心に保持するから、穴の深さが内径に比べ
て著しく大きくても、切削中に本体が傾斜してびびりが
生じるおそれはない。
る３つのガイドを設けたことである。３つのガイドによ
って本体の軸心に保持するから、穴の深さが内径に比べ
て著しく大きくても、切削中に本体が傾斜してびびりが
生じるおそれはない。
【０００８】
【発明の実施の形態】本発明を図面に示す第１実施例に
基づいて説明する。第１実施例は深穴を穿設するために
使用されるボーリングヘッドであり、図１は切刃側から
見た平面図であり、図２は図１のII−II線矢視図であ
る。図１及び図２に示すように、本体１は上部に２つの
半径方向に延長し、軸心において１５０度で交差する切
屑面８を有する。２つの切屑面８に沿って２つの切屑排
出路７が本体１を軸方向に抜ける。切屑面８には台金座
９が形成され、その台金座に台金２がはめ込まれる。台
金２はボルト１１により本体１に締め付け固定される。
ここまでの構成は従来のものと同一である。
基づいて説明する。第１実施例は深穴を穿設するために
使用されるボーリングヘッドであり、図１は切刃側から
見た平面図であり、図２は図１のII−II線矢視図であ
る。図１及び図２に示すように、本体１は上部に２つの
半径方向に延長し、軸心において１５０度で交差する切
屑面８を有する。２つの切屑面８に沿って２つの切屑排
出路７が本体１を軸方向に抜ける。切屑面８には台金座
９が形成され、その台金座に台金２がはめ込まれる。台
金２はボルト１１により本体１に締め付け固定される。
ここまでの構成は従来のものと同一である。
【０００９】台金２に凹状の円錐台形の一部を形成する
チップ保持部１０を形成し、そのチップ保持部にそれぞ
れ円錐台形のチップ３をはめ込む。各チップ保持部の形
状は、そこにはめ込んだチップ３の側周部が台金の上面
から部分的に突出し、かつ、チップ３の大径側端面が本
体１の切屑面８と面一になるように設定する。各チップ
３にクランプねじ４を同軸に通して台金２にねじ込み、
各チップ３を台金２に固定する。各チップ３の下部にこ
ま５を当て、そのこま５を止めねじ６を介して台金２に
固定し、チップ３の台金２からの脱落を防止する。
チップ保持部１０を形成し、そのチップ保持部にそれぞ
れ円錐台形のチップ３をはめ込む。各チップ保持部の形
状は、そこにはめ込んだチップ３の側周部が台金の上面
から部分的に突出し、かつ、チップ３の大径側端面が本
体１の切屑面８と面一になるように設定する。各チップ
３にクランプねじ４を同軸に通して台金２にねじ込み、
各チップ３を台金２に固定する。各チップ３の下部にこ
ま５を当て、そのこま５を止めねじ６を介して台金２に
固定し、チップ３の台金２からの脱落を防止する。
【００１０】一方の切屑面８の台金２には２つのチップ
保持部１０を形成する。この２つのチップ保持部１０の
位置は、そこにはめたチップ３の中心の軸心からの距離
が本体半径の略６分の１及び略６分の５になるように設
定する。他方の切屑面の台金２のチップ保持部１０はそ
こにはめたチップ３の中心の軸心からの距離が本体半径
の略２分の１になるように設定する。これにより、両側
の切屑面に作用する切削抵抗はバランスするから、本体
１の軸心がずれるおそれはない。
保持部１０を形成する。この２つのチップ保持部１０の
位置は、そこにはめたチップ３の中心の軸心からの距離
が本体半径の略６分の１及び略６分の５になるように設
定する。他方の切屑面の台金２のチップ保持部１０はそ
こにはめたチップ３の中心の軸心からの距離が本体半径
の略２分の１になるように設定する。これにより、両側
の切屑面に作用する切削抵抗はバランスするから、本体
１の軸心がずれるおそれはない。
【００１１】台金２の上面から突出するチップ３の側周
部が切削用の切刃である。本体１を回転すると、各チッ
プ３の切刃は円弧状横断面を持つ環状体を描き、一方の
切屑面の環状体と他方の切屑面の環状体が交互に連続し
て中実円形体となる。その中実円形体は最外側チップ３
の外半径に等しい外半径を有するから、第１実施例は最
外側チップ３の外半径と同じ半径の深孔をワークに穿孔
することができる。
部が切削用の切刃である。本体１を回転すると、各チッ
プ３の切刃は円弧状横断面を持つ環状体を描き、一方の
切屑面の環状体と他方の切屑面の環状体が交互に連続し
て中実円形体となる。その中実円形体は最外側チップ３
の外半径に等しい外半径を有するから、第１実施例は最
外側チップ３の外半径と同じ半径の深孔をワークに穿孔
することができる。
【００１２】本体１の内部において、切屑排出路７は嵌
合穴１２と合体して軸方向に本体１の下端から抜ける。
嵌合穴は、その内周面の一部にシャンクと直結するめね
じ１３を有する。通常、ワークは工作機械の主軸に固定
され、ボーリングヘッドはテーブルに固定したシャンク
にねじばめ固定される。主軸を回転し、本体１を上端側
からワークに押し込む相対的な送りを与えてワークを加
工する。
合穴１２と合体して軸方向に本体１の下端から抜ける。
嵌合穴は、その内周面の一部にシャンクと直結するめね
じ１３を有する。通常、ワークは工作機械の主軸に固定
され、ボーリングヘッドはテーブルに固定したシャンク
にねじばめ固定される。主軸を回転し、本体１を上端側
からワークに押し込む相対的な送りを与えてワークを加
工する。
【００１３】図１に示すように、本体１の周面を最外側
のチップと共に４分する位置に３つのガイド１４を設け
る。この３つのガイド１４が本体１の傾斜を規制して切
削時のびびりを防止する。加工により、チップ３の切刃
を形成する側周部の一部が摩耗又は破損したときは、ク
ランプねじ４をゆるめて、チップ３を回し、摩耗又は破
損したチップ側周部を台金２内に入れ、未使用のチップ
側周部を台金２から突出させて切刃を更新する。この更
新作業はチップも台金も本体から外す必要はなく、クラ
ンプねじ４を弛めチップ３を回し、再び止めねじを締め
ることだけであるから、現場で容易かつ迅速に実施する
ことが可能である。
のチップと共に４分する位置に３つのガイド１４を設け
る。この３つのガイド１４が本体１の傾斜を規制して切
削時のびびりを防止する。加工により、チップ３の切刃
を形成する側周部の一部が摩耗又は破損したときは、ク
ランプねじ４をゆるめて、チップ３を回し、摩耗又は破
損したチップ側周部を台金２内に入れ、未使用のチップ
側周部を台金２から突出させて切刃を更新する。この更
新作業はチップも台金も本体から外す必要はなく、クラ
ンプねじ４を弛めチップ３を回し、再び止めねじを締め
ることだけであるから、現場で容易かつ迅速に実施する
ことが可能である。
【００１４】
【実施例】図３及び図４に示す第２実施例はカウンター
ボーリングヘッドであり、前実施例と同様に本体１の上
部に２つの切屑排出口７と、２つの切屑面８を備え、そ
れぞれの切削面８には１つの凹状の台金座９を有する。
２つの切屑面は軸心において１５０度の交差角で交差す
る。台金座９には台金２をはめ込み、ボルト１１で本体
１に締め付け固定する。このとき、台金２は本体１の切
屑面８と面一になる。切屑面を両側に設けたから、両側
の切屑面に作用する切削抵抗はバランスし、切削抵抗に
より本体１の軸心がずれるおそれはない。
ボーリングヘッドであり、前実施例と同様に本体１の上
部に２つの切屑排出口７と、２つの切屑面８を備え、そ
れぞれの切削面８には１つの凹状の台金座９を有する。
２つの切屑面は軸心において１５０度の交差角で交差す
る。台金座９には台金２をはめ込み、ボルト１１で本体
１に締め付け固定する。このとき、台金２は本体１の切
屑面８と面一になる。切屑面を両側に設けたから、両側
の切屑面に作用する切削抵抗はバランスし、切削抵抗に
より本体１の軸心がずれるおそれはない。
【００１５】台金２にはそれぞれ１個の円錐台形のチッ
プ３をはめ込むチップ保持部１０を形成する。そのチッ
プ保持部１０は、チップをはめ込んだとき、各チップの
大径側端面が本体１の切屑面８と面一となり、チップ３
の側周部が部分的に台金２の上面から突出して切刃を形
成するように設ける。チップ３の軸心にクランプねじ通
し孔をあけ、そのクランプねじ通し孔と連通するねじ孔
を台金２にあける。クランプねじ４をチップ３のクラン
プねじ通し孔から台金２のねじ孔にねじ込んでチップ３
を台金２に固定する。各チップ３の下部にこま５を当
て、そのこまを止めねじ６で台金２にねじ止めし、チッ
プ３のクランプねじ４を弛めたときにチップ３のチップ
保持部１０からの脱落を防止する。
プ３をはめ込むチップ保持部１０を形成する。そのチッ
プ保持部１０は、チップをはめ込んだとき、各チップの
大径側端面が本体１の切屑面８と面一となり、チップ３
の側周部が部分的に台金２の上面から突出して切刃を形
成するように設ける。チップ３の軸心にクランプねじ通
し孔をあけ、そのクランプねじ通し孔と連通するねじ孔
を台金２にあける。クランプねじ４をチップ３のクラン
プねじ通し孔から台金２のねじ孔にねじ込んでチップ３
を台金２に固定する。各チップ３の下部にこま５を当
て、そのこまを止めねじ６で台金２にねじ止めし、チッ
プ３のクランプねじ４を弛めたときにチップ３のチップ
保持部１０からの脱落を防止する。
【００１６】各チップ保持部１０の半径方向位置は、本
体を回転したときに、はめ込んだ２個のチップ３の形成
する各切刃が環状体を描き、一方の切屑面の環状体と他
方の切屑面の環状体が交互に連続して中空円形体とな
る。その中空円形体は外半径が最外側に位置するチップ
により、内半径が最内側に位置するチップにより定まる
１つの中空円形体を描く。これにより、第２実施例は、
内径がこの中空円形体の内径以上ある深穴をこの中空円
形体の外径にまで拡大するカウンターボーリング加工に
適したものとなる。
体を回転したときに、はめ込んだ２個のチップ３の形成
する各切刃が環状体を描き、一方の切屑面の環状体と他
方の切屑面の環状体が交互に連続して中空円形体とな
る。その中空円形体は外半径が最外側に位置するチップ
により、内半径が最内側に位置するチップにより定まる
１つの中空円形体を描く。これにより、第２実施例は、
内径がこの中空円形体の内径以上ある深穴をこの中空円
形体の外径にまで拡大するカウンターボーリング加工に
適したものとなる。
【００１７】第１実施例と同様に、本体１の内部におい
て、切屑排出路７は嵌合穴１２と合体して軸方向に本体
１の下端から抜ける。嵌合穴は、その内周面の一部にシ
ャンクと直結するめねじ１３を有する。図３に示すよう
に、本体１の３つのガイド１４を設ける。３つのガイド
１４は最外側のチップ３と共に円周を４分する位置にあ
る。３つのガイド１４は本体１の傾斜を規制して切削中
のびびりを防止する。
て、切屑排出路７は嵌合穴１２と合体して軸方向に本体
１の下端から抜ける。嵌合穴は、その内周面の一部にシ
ャンクと直結するめねじ１３を有する。図３に示すよう
に、本体１の３つのガイド１４を設ける。３つのガイド
１４は最外側のチップ３と共に円周を４分する位置にあ
る。３つのガイド１４は本体１の傾斜を規制して切削中
のびびりを防止する。
【００１８】チップ３の切刃として使用する側周部の一
部が摩耗又は破損したときは、前記実施例と同時にクラ
ンプねじ４を弛めてそのチップ３を回し、摩耗又は破損
した部分を台金２のチップ保持部１０内に回し込み、新
しい未使用の側周部を台金２の上面から突出させて新し
い切刃に更新する。この切刃の更新はクランプねじ４を
弛めてチップ３を部分的に回すだけであるから、作業は
著しく容易であり、迅速に実施することができる。
部が摩耗又は破損したときは、前記実施例と同時にクラ
ンプねじ４を弛めてそのチップ３を回し、摩耗又は破損
した部分を台金２のチップ保持部１０内に回し込み、新
しい未使用の側周部を台金２の上面から突出させて新し
い切刃に更新する。この切刃の更新はクランプねじ４を
弛めてチップ３を部分的に回すだけであるから、作業は
著しく容易であり、迅速に実施することができる。
【００１９】図５及び図６に示す第３実施例も深穴の内
径を拡大するために使用されるカウンターボーリングヘ
ッドである。前記実施例と同様に、本体１の上部に２つ
の切屑排出路７と、２つの切屑面８を有する。切屑面８
に設けた台金座９には台金２をはめ込み、ボルト１１で
台金２を本体１に固定する。このとき、台金２は本体１
の切屑面８と面一となる。
径を拡大するために使用されるカウンターボーリングヘ
ッドである。前記実施例と同様に、本体１の上部に２つ
の切屑排出路７と、２つの切屑面８を有する。切屑面８
に設けた台金座９には台金２をはめ込み、ボルト１１で
台金２を本体１に固定する。このとき、台金２は本体１
の切屑面８と面一となる。
【００２０】各台金２には２個の円錐台形チップ３をは
め込むチップ保持部１０を形成する。チップ保持部１０
は、チップ３をはめ込んだとき、チップ３の大径側端面
が本体１の切屑面８と面一となり、かつチップ３の側周
部が部分的に台金２の上面から突出して切刃を形成する
ように設ける。各チップ３の軸心に止めねじ通し孔をあ
け、その止めねじ通し孔と連通するねじ孔を台金２にあ
ける。その止めねじ通し孔から台金２のねじ孔にクラン
プねじをねじ込んで各チップ３を台金２に固定する。各
チップ３の下部にこま５を当て、そのこまを止めねじ６
で台金２にねじ止めし、クランプねじ４を弛めてもチッ
プがチップ保持部１０から脱落しないようにする。
め込むチップ保持部１０を形成する。チップ保持部１０
は、チップ３をはめ込んだとき、チップ３の大径側端面
が本体１の切屑面８と面一となり、かつチップ３の側周
部が部分的に台金２の上面から突出して切刃を形成する
ように設ける。各チップ３の軸心に止めねじ通し孔をあ
け、その止めねじ通し孔と連通するねじ孔を台金２にあ
ける。その止めねじ通し孔から台金２のねじ孔にクラン
プねじをねじ込んで各チップ３を台金２に固定する。各
チップ３の下部にこま５を当て、そのこまを止めねじ６
で台金２にねじ止めし、クランプねじ４を弛めてもチッ
プがチップ保持部１０から脱落しないようにする。
【００２１】切削面を両側に設け、それぞれに同数のチ
ップを配置したから、両側の切屑面に作用する切削抵抗
はバランスし、切削抵抗により本体の軸心がずれるおそ
れはない。第３実施例の各チップ保持部１０の半径方向
位置は、第２実施例と同様に、４個のチップ３の形成す
る切刃が、本体１を回転すると、最外側のチップの切刃
が規定する外径の円形体を描くように設定する。
ップを配置したから、両側の切屑面に作用する切削抵抗
はバランスし、切削抵抗により本体の軸心がずれるおそ
れはない。第３実施例の各チップ保持部１０の半径方向
位置は、第２実施例と同様に、４個のチップ３の形成す
る切刃が、本体１を回転すると、最外側のチップの切刃
が規定する外径の円形体を描くように設定する。
【００２２】本体１の内部において、切屑排出路７は嵌
合穴１２と合体して軸方向に本体１の下端から抜ける。
嵌合穴は、その内周面の一部にシャンクと直結するめね
じ１３を有する。図５に示すように、本体１の周面に３
つのガイド１４を、最外側のチップ３と共に円周を４分
するように設ける。３つのガイド１４は本体１の傾斜を
規制して、切削中のびびりを防止する。
合穴１２と合体して軸方向に本体１の下端から抜ける。
嵌合穴は、その内周面の一部にシャンクと直結するめね
じ１３を有する。図５に示すように、本体１の周面に３
つのガイド１４を、最外側のチップ３と共に円周を４分
するように設ける。３つのガイド１４は本体１の傾斜を
規制して、切削中のびびりを防止する。
【００２３】チップ３の切刃として使用する円錐台形側
周部の一部が摩耗又は破損したとき、前記実施例と同様
に、止めねじ４を弛めてチップ３を回し、摩耗又は破損
した部分を台金２内にいれ、新しい未使用の部分を台金
２の上面から突出させて新しい切刃に更新し、再び、ク
ランプねじ４を締め付けてチップ３を台金２に固定す
る。この作業は容易であり、迅速に実施することができ
る。
周部の一部が摩耗又は破損したとき、前記実施例と同様
に、止めねじ４を弛めてチップ３を回し、摩耗又は破損
した部分を台金２内にいれ、新しい未使用の部分を台金
２の上面から突出させて新しい切刃に更新し、再び、ク
ランプねじ４を締め付けてチップ３を台金２に固定す
る。この作業は容易であり、迅速に実施することができ
る。
【００２４】
【発明の効果】上記のとおり、本発明のボーリングヘッ
ドは、従来の切刃としてのチップを止めねじ又はロー付
けで台金に固定していたため、摩耗又は破損時に止めね
じを外してチップを交換するか、又はチップをロー付け
した台金ごと交換しないと切刃の更新ができなかったも
のとは異なり、台金にクランプねじで固定した円錐台形
チップの側周部の一部で切刃を形成し、クランプねじを
弛めてチップを回すだけで簡単に切刃を更新することが
できるから、切刃の更新に要する手間と時間を大幅に低
減することができるという優れた効果を奏する。
ドは、従来の切刃としてのチップを止めねじ又はロー付
けで台金に固定していたため、摩耗又は破損時に止めね
じを外してチップを交換するか、又はチップをロー付け
した台金ごと交換しないと切刃の更新ができなかったも
のとは異なり、台金にクランプねじで固定した円錐台形
チップの側周部の一部で切刃を形成し、クランプねじを
弛めてチップを回すだけで簡単に切刃を更新することが
できるから、切刃の更新に要する手間と時間を大幅に低
減することができるという優れた効果を奏する。
【００２５】又、本発明のボーリングヘッドは、２つの
半径方向が鈍角で交差する切屑面を設けて、切削抵抗を
軸心に関してバランスさせたから、切削抵抗によってボ
ーリングヘッドの軸心がずれるおそれは未然に防止され
るという効果を奏する。さらに、ボーリングヘッドの周
面に３つのガイドを設けてボーリングヘッドの傾斜を規
制したから、ワーク穴の深さが内径に比べて大きくても
切削中にびびるおそれはないという格別の効果を奏す
る。
半径方向が鈍角で交差する切屑面を設けて、切削抵抗を
軸心に関してバランスさせたから、切削抵抗によってボ
ーリングヘッドの軸心がずれるおそれは未然に防止され
るという効果を奏する。さらに、ボーリングヘッドの周
面に３つのガイドを設けてボーリングヘッドの傾斜を規
制したから、ワーク穴の深さが内径に比べて大きくても
切削中にびびるおそれはないという格別の効果を奏す
る。
【図１】本発明のボーリングヘッドの第１実施例を切刃
側から見た平面図、
側から見た平面図、
【図２】図１のII−II線矢視図、
【図３】第２実施例の図１に相当する図、
【図４】図３のIV−IV線矢視図、
【図５】第３実施例の図２に相当する図、
【図６】図５のVI−VI線矢視図、
１：本体 ２：台金 ３：チップ ４：クランプねじ ５：こま ６：止めねじ ７：切屑排出路 ８：切屑面 ９：台金座 １０：チップ保持部 １１：ボルト １２：連結穴 １３：めねじ １４：ガイド
Claims (3)
- 【請求項１】 円筒状の本体（１）と、前記本体の上部
を半径方向に横断する切屑面（８）と、前記切屑面に沿
って前記本体を軸方向に抜ける切屑排出路（７）と、前
記切屑面の上端部に形成した１つ以上の凹状の台金座
（９）と、前記台金座にはめ込まれる台金（２）と、切
刃を形成させるために前記台金に固定したチップ（３）
とからなるボーリングヘッドであって、前記台金（２）
に円錐台形のチップ（３）をはめ込むための１つ以上の
チップ保持部（１０）を設け、前記チップ保持部をそこ
にはめ込んだ前記チップ（３）の側周部の一部が前記台
金（２）の上面から突出して切刃を形成するように形成
し、前記チップ（３）に同軸に通したクランプねじ
（４）を前記台金にねじ込んで前記チップを前記台金に
固定し、前記チップの下部にこま（５）を当て、前記こ
ま（５）を前記台金（２）に止めねじ（６）を介して固
定し、前記クランプねじ（４）を弛めて前記チップ
（３）を回すと、切刃が更新されるようにしたことを特
徴とする切刃更新の容易なボーリングヘッド。 - 【請求項２】 本体（１）の軸心において鈍角で交差す
る２つの切屑面（８）を設け、前記本体を回転したとき
に、一方の前記切屑面に設けた切刃の描く環状体と他方
の前記切屑面に設けた前記切刃の描く環状体が半径方向
に交互に連続して１つの中空又は中実円形体となるよう
に、チップ保持部１０を台金（２）に設けたことを特徴
とする請求項１記載の切刃更新の容易なボーリングヘッ
ド。 - 【請求項３】 本体（１）の周面を最外側チップと共に
略４分するように３つのガイド（１４）を設けたことを
特徴とする請求項１又は２記載の切刃の更新の容易なボ
ーリングヘッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13108897A JPH10315022A (ja) | 1997-05-21 | 1997-05-21 | 切刃更新の容易なボーリングヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13108897A JPH10315022A (ja) | 1997-05-21 | 1997-05-21 | 切刃更新の容易なボーリングヘッド |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10315022A true JPH10315022A (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=15049707
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13108897A Withdrawn JPH10315022A (ja) | 1997-05-21 | 1997-05-21 | 切刃更新の容易なボーリングヘッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10315022A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20120070243A1 (en) * | 2009-05-29 | 2012-03-22 | Tungaloy Corporation | Reamer |
-
1997
- 1997-05-21 JP JP13108897A patent/JPH10315022A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20120070243A1 (en) * | 2009-05-29 | 2012-03-22 | Tungaloy Corporation | Reamer |
| US8770896B2 (en) * | 2009-05-29 | 2014-07-08 | Tungaloy Corporation | Reamer |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040803 |