JPH10312717A - 交流電力ケーブル - Google Patents

交流電力ケーブル

Info

Publication number
JPH10312717A
JPH10312717A JP13572797A JP13572797A JPH10312717A JP H10312717 A JPH10312717 A JP H10312717A JP 13572797 A JP13572797 A JP 13572797A JP 13572797 A JP13572797 A JP 13572797A JP H10312717 A JPH10312717 A JP H10312717A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power cable
layer
insulating layer
weight
cross
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13572797A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoichi Kawasaki
陽一 川崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NUC Corp
Original Assignee
Nippon Unicar Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Unicar Co Ltd filed Critical Nippon Unicar Co Ltd
Priority to JP13572797A priority Critical patent/JPH10312717A/ja
Publication of JPH10312717A publication Critical patent/JPH10312717A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Organic Insulating Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 浸水課電状態で使用した場合でも、架橋ポリ
エチレン絶縁層のtanδを上昇させることなく、しか
も、水トリーを抑制し、その寿命を長く維持できる交流
電力ケーブルを提供する。 【解決手段】 導体上に、内部半導電層、架橋ポリエチ
レン絶縁層及び外部半導電層を有する交流電力ケーブル
において、架橋ポリエチレン絶縁層がポリエチレン系樹
脂100重量部に対してカーボンブラック0.1〜0.
8重量部及び有機過酸化物0.1〜5重量部を配合して
なる樹脂組成物を加熱架橋したものであることを特徴と
する交流電力ケーブル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流電力ケーブル
に関する。さらに詳しくは、浸水課電状態で使用した場
合でも、架橋ポリエチレン絶縁層のtanδを上昇させ
ることなく、しかも、水トリーを抑制し、その寿命を長
く維持できる交流電力ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】電力ケーブルは、一般にOFケーブル
(油浸紙絶縁ケーブル)とCVケーブル(架橋ポリエチ
レン絶縁塩化ビニル被覆ケーブル)とに大別されるが、
前者のOFケーブルについては、設置スペース、メンテ
ナンス、油による火災対策等に費用が要する等の問題が
あるため、近年は、これらの問題がない後者のCVケー
ブルがOFケーブルに代わって使用されるようになって
いる。
【0003】CVケーブルは、導体上に、内部半導電層
と、絶縁耐力に優れかつ誘電率や誘電損の低い高圧法低
密度ポリエチレンを化学架橋剤(有機過酸化物)で架橋
して形成する絶縁層と、さらにその上に外部半導電層や
シース層を有する多層構造の電力ケーブルであるため、
OFケーブルとは異なり、絶縁層が固形である。そのた
め、CVケーブルは、給油設備を要せず、布設やメンテ
ナンスが比較的容易であり、防災上も有利であることか
ら、OFケーブルに代替して大量に使用されるようにな
っている。しかしながら、CVケーブルは、浸水課電状
態で使用した場合、架橋ポリエチレン絶縁層中で樹枝状
絶縁劣化部分(以下、これを水トリーと称する)が発生
し、絶縁破壊を起こす傾向があるため、CVケーブルの
寿命を短かくする等の問題点がある。
【0004】この問題点を解消するため、本出願人は、
先に、特公昭61−34743号において、架橋ポリオ
レフィン100重量部と分子量が1000〜20000
の高分子量ポリエチレングリコール0.3〜10重量部
とを含有する電気絶縁用ポリオレフィン組成物を提案し
ているが、該電気絶縁用ポリオレフィン組成物を用いた
交流電力ケーブルは、水トリーに対して非常に優れた抑
制効果を発現するものの、用いられるポリエチレングリ
コールが吸水性であるため、吸水時のtanδが上昇
し、その結果、電力損失が生ずるといるう欠点がある。
そしてこうした従来の電気絶縁用ポリオレフィン組成物
のもつ問題点を解消するため、これまで種々の試みがな
されてきたが、これらは全て満足のゆくものではなく、
浸水課電状態で使用した場合に、架橋ポリエチレン絶縁
層のtanδを上昇させることなく、しかも、水トリー
を抑制し、CVケーブルの寿命を長くさせることの可能
な電気絶縁用ポリオレフィン組成物の出現が当業界では
強く望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、浸水
課電状態で使用した場合でも、架橋ポリエチレン絶縁層
のtanδを上昇させることなく、しかも、水トリーを
抑制し、その寿命を長く維持できる交流電力ケーブルを
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来の電気
絶縁用ポリオレフィン組成物のもつ問題点を解消するた
めに、架橋ポリエチレン用樹脂組成物に配合すべき化合
物について鋭意研究した結果、従来は、架橋ポリエチレ
ン層に配合すると、絶縁破壊を助長するために好ましく
ないと考えられていたカーボンブラックが、意外なこと
に、特定の範囲の配合量であれば、絶縁破壊を起すこと
なく、水トリーを抑制することを見いだした。本発明
は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものであ
る。
【0007】すなわち、本発明によれば、導体上に、内
部半導電層、架橋ポリエチレン絶縁層及び外部半導電層
を有する交流電力ケーブルにおいて、架橋ポリエチレン
絶縁層がポリエチレン系樹脂100重量部に対してカー
ボンブラック0.1〜0.8重量部及び有機過酸化物
0.1〜5重量部を配合してなる樹脂組成物を加熱架橋
したものであることを特徴とする交流電力ケーブルが提
供される。
【0008】また本発明によれば、カーボンブラックが
250ml/100g以上のDBP吸油量及び500m
2/g以上の表面積を有する高導電性カーボンブラックで
あることを特徴とする上記の交流電力ケーブルが提供さ
れる。
【0009】本発明は、上記した如く、従来は絶縁破壊
を助長するために好ましくないと考えられていたカーボ
ンブラックを架橋ポリエチレン層に微量配合することに
より、浸水課電状態で使用した場合でも、架橋ポリエチ
レン絶縁層のtanδを上昇させることなく、しかも、
水トリーを抑制し、その寿命を長く維持できる交流電力
ケーブルに係わるものであるが、その好ましい態様とし
ては、次のものが包含される。 (1)前記交流電力ケーブルにおいて、架橋ポリエチレ
ン絶縁層を形成する樹脂組成物に配合されるポリエチレ
ン系樹脂が、高圧法低密度ポリエチレンであることを特
徴とする交流電力ケーブル。 (2)前記交流電力ケーブルにおいて、架橋ポリエチレ
ン絶縁層を形成する樹脂組成物に配合されるカーボンブ
ラックが、ファーネスブラック、アセチレンブラック、
又はケッチェンブラックより選ばれる少なくとも1種で
あることを特徴とする交流電力ケーブル。 (3)上記(2)に記載のカーボンブラックが、250
ml/100g以上のDBP吸油量及び500m2/g以
上の表面積を有する高導電性カーボンブラックであるこ
とを特徴とする交流電力ケーブル。 (4)前記交流電力ケーブルにおいて、架橋ポリエチレ
ン絶縁層を形成する樹脂組成物に配合される有機過酸化
物が、1分間半減期を得るまでの分解温度が150〜2
00℃の有機過酸化物であることを特徴とする交流電力
ケーブル。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0011】1.導体、内部半導電層及び外部半導電層 本発明で用いられる導体、内部半導電層及び外部半導電
層は、従来から交流電力ケーブルにおいて使用されてい
るものならば何でもよい。しかし好ましくは、例えば、
導体としては、軟銅、硬銅、硬アルミニウム等を素材と
する充実導体や撚線導体等が用いられる。また、内部半
導電層及び外部半導電層としては、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体等
のエチレン系共重合体にファーネスブラック、アセチレ
ンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラック
と、更に必要に応じて酸化防止剤、架橋剤(有機過酸化
物)、外部半導電層用剥離剤等を配合したものが一般的
に用いられる。この場合、エチレン系共重合体とカーボ
ンブラックの配合割合は、エチレン系共重合体100重
量部に対してカーボンブラック8〜100重量部である
ことが好ましい。
【0012】2.架橋ポリエチレン絶縁層 本発明の架橋ポリエチレン絶縁層に用いられるポリエチ
レン系樹脂としては、高圧法低密度ポリエチレン、マル
チサイト触媒によるエチレン−α−オレフィン共重合
体、シングルサイト触媒によるエチレン−α−オレフィ
ン共重合体等が挙げられるが、これらのうち、特に高圧
法低密度ポリエチレンが好ましい。また、本発明の架橋
ポリエチレン絶縁層に用いられる重要な成分であるカー
ボンブラックとしては、ファーネスブラック、アセチレ
ンブラック、ケッチェンブラックが挙げられるが、これ
らのうち、250ml/100g以上のDBP吸油量と
500m2/g以上の表面積を有する高導電性カーボンブ
ラックであるケッチェンブラックが特に好ましい。な
お、上記DBP吸油量は、日本工業規格のJIS K6
221(1970)により測定した数値であり、また上
記表面積は、BET式(N2)により測定した数値であ
る。カーボンブラックの配合量は、ポリエチレン系樹脂
100重量部に対して0.1〜0.8重量部の範囲であ
ることが必要である。0.1重量部未満であると、架橋
ポリエチレン層に水トリー抑制効果がみられず、一方
0.8重量部を越えると、架橋ポリエチレン層の絶縁性
が悪くなり望ましくない。また一方、本発明の架橋ポリ
エチレン絶縁層に用いられるもう1つの成分である有機
過酸化物としては、1,1−ビス第三ブチル−パーオキ
シベンゾエート、2,2−ビス第三ブチルパーオキシブ
タン、第三ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパ
ーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ第三ブチ
ルパーオキシヘキサン、第三ブチルクシル−パーオキサ
イド、2,5−ジメチル−2,5−ジ第三ブチル−パー
オキシヘキシン−3等が挙げられるが、これらのうち、
1分間半減期を得るまでの分解温度が150〜200℃
の有機過酸化物が特に好ましい。有機過酸化物の配合量
は、ポリエチレン系樹脂100重量部に対して0.1〜
5重量部の範囲であることが必要である。0.1重量部
未満であると、架橋ポリエチレン層の耐熱性、機械的強
度、絶縁性が不十分であり、一方5重量部以上でると、
経済性が悪くなり望ましくない。
【0013】3.交流電力ケーブル 本発明の電力ケーブルは、導体上に、内部半導電層、架
橋ポリエチレン絶縁層、及び外部半導電層(ジャケット
層)を被覆形成することにより得られる。これらの層を
被覆形成する場合、各層を別々に被覆してもよいが、好
ましくは、3台の押出機を縦列に連結したタンデム押出
機やコモン三層押出装置等を使用し、これら三層を同時
に被覆した方が望ましい。そしてこのことにより、各層
間の密着がよくなり、しかも界面に突起が発生しない上
に、水トリーや電気トリーが発生しなく、その結果電線
の寿命を長くすることができる。被覆形成された架橋ポ
リエチレン絶縁層は、次いで架橋管内で加熱架橋され
る。この加熱架橋は、通常150〜250℃の温度下で
行われる。本発明の電力ケーブルは、水トリーや電気ト
リーの発生がなく、その結果電線の寿命を長く維持でき
るため、発電所から都市、工場等の電力需要地に中圧又
は高圧の電気を送る手段として、また、都市、工場、建
築物等の相互の間、又はこれらの内部において中圧又は
高圧の電気を送る手段として広く利用される。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。
【0015】実施例 1 (A)内部半導電層用樹脂組成物の準備 酢酸ビニル含有量が28重量%、メルトインデックスが
20g/10分、融点が91℃の高圧法エチレン−酢酸
ビニル共重合体100重量部に対して、酸化防止剤であ
るペンタエリトリトールテトラキス〔3−(2,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕(商品名イルガノックス1010)0.5重量部
と、アセチレンブラック80重量部を配合し、これを1
30℃で10分間混練した後、直径3mm、高さ3mm
の円柱状のペレットとした。次いでこのペレットに有機
過酸化物である2,5−ジメチル−2,5−ジ(第三ブ
チルパーオキシ)ヘキシン0.5重量部を添加し、これ
を70℃で5時間ゆっくり撹拌することにより、ペレッ
ト内部まで有機過酸化物を均一に含浸させ、内部半導電
層用樹脂組成物を調製した。
【0016】(B)架橋ポリエチレン絶縁層用樹脂組成
物の準備 密度が0.923g/cm3、メルトインデックスが
3.5g/10分の高圧法低密度ポリエチレン100重
量部に対して、酸化防止剤である4,4’−チオビス−
(6−t−ブチル−m−クレゾール)(商品名シーノッ
クスBCS)0.2重量部と、JIS K6221(1
970)によるDBP吸油量が280ml/100gで
BET式(N2)による表面積が550m2/gのケッチ
ェンブラック0.5重量部を配合し、これを130℃で
10分間混練した後、直径3mm、高さ3mmの円柱状
のペレットとした。次いでこのペレットに有機過酸化物
であるジクミルパーオキサイド3.5重量部を添加し、
これを68℃で5時間ゆっくり撹拌することにより、ペ
レット内部まで有機過酸化物を均一に含浸させ、架橋ポ
リエチレン絶縁層用樹脂組成物を調製した。
【0017】(C)外部半導電層用樹脂組成物の準備 酢酸ビニル含有量が28重量%、メルトインデックスが
20g/10分、融点が91℃の高圧法エチレン−酢酸
ビニル共重合体100重量部に対して、酸化防止剤であ
るペンタエリトリトールテトラキス〔3−(2,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕(商品名イルガノックス1010)0.5重量部
と、スチレン−ブタジエン−エチレンブロック共重合体
20重量部と、アセチレンブラック70重量部を配合
し、これを130℃で10分間混練した後、直径3m
m、高さ3mmの円柱状のペレットとした。次いでこの
ペレットに有機過酸化物である2,5−ジメチル−2,
5−ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン0.5重量部
を添加し、これを70℃で5時間ゆっくり撹拌すること
により、ペレット内部まで有機過酸化物を均一に含浸さ
せ、外部半導電層用樹脂組成物を調製した。
【0018】(D)コモン三層押出装置の準備 ダイプレートに500メッシュ以上のスクリーンパック
を設置した3台の押出機を準備し、これらを連結するこ
とにより、半導電層押出機、絶縁層押出機及び外部半導
電層押出機となるように順次配置したコモン三層クロス
ヘッドを有する押出装置とした。
【0019】(E)交流電力ケーブルの製造装置 上記(A)〜(C)に準備した内部半導電層用樹脂組成
物、架橋ポリエチレン絶縁層用樹脂組成物及び外部半導
電層用樹脂組成物を、上記(D)のコモン三層押出装置
のそれぞれの押出機に供給した。これらの樹脂組成物
を、内部半導電層押出機では、200℃で、絶縁層押出
機では、130℃で、外部半導電層用樹脂押出機では、
180℃で加熱混練したのち、それぞれコモン三層クロ
スヘッドのダイスより硬銅撚線導体上に、内部半導電層
の厚みが1mm、絶縁層の厚さが25mm、外部半導電
層の厚さが1mmとなるように、同時に押出した。次い
でその下流に位置する架橋管で230℃に加熱すること
により、架橋反応を行い、導体上に内部半導電層、架橋
ポリエチレン絶縁層及び外部半導電層を有する交流用電
力ケーブルを得た。この電力ケーブルの各層の架橋度
(ゲル分率)を測定したところ、内部半導電層、絶縁層
及び外部半導電層は、それぞれ76%、82%、75%
であり、各層の界面では、メルトフラクチャーによる不
整は認められなかった。また、水トリー発生試験を行っ
たところ、水トリーは全く発生しなく、この交流電力ケ
ーブルは長寿命であった。
【0020】実施例 2 実施例1において架橋ポリエチレン絶縁層用樹脂組成物
に配合するケッチェンブラックの配合量を0.1重量部
に代えた以外は、実施例1と同様な実験を行った。水ト
リー発生試験を行ったところ、水トリーの発生は認めら
れなかった。
【0021】実施例 3 実施例1において架橋ポリエチレン絶縁層用樹脂組成物
に配合するケッチェンブラックに代えてアセチレンブラ
ックを0.8重量部使用した以外は、実施例1と同様な
実験を行った。水トリー発生試験を行ったところ、水ト
リーの発生は認められなかった。
【0022】比較例 1 実施例1において架橋ポリエチレン絶縁層用樹脂組成物
に配合するケッチェンブラックの配合量を0.05重量
部に代えた以外は、実施例1と同様な実験を行った。
水トリー発生試験を行ったところ、試験片の12ヶ所の
測定点(円錐形状凹部)のうち、3ヶ所で水トリーが発
生し、平均水トリー長さは15μmであった。
【0023】比較例 2 実施例1において架橋ポリエチレン絶縁層用樹脂組成物
に配合するケッチェンブラックの配合量を0.9重量部
に代えた以外は、実施例1と同様な実験を行った。水ト
リー発生試験を行ったところ、水トリーは発生しなかっ
たが、試験片は破壊した。
【0024】なお、水トリー発生試験は、下記の方法に
よって行った。 (1)試験片の調整 実施例1の架橋ポリエチレン絶縁層用樹脂組成物を圧縮
成形によって底部に12個の逆円錐形凹部を有する皿状
体を調製し、次いでこれを所定の温度で加熱架橋させて
試験片を作製する。試験片の断面及び寸法を図1に示
す。 (2)試験装置 前記皿状試験片に0.01規定食塩水を満たし、さらに
該試験片の底部を同じく0.01規定食塩水に浸漬す
る。試験片内外の食塩水に白金線を通じて課電する。浸
漬課電装置の外観を図2に示す。 (3)トリーの発生と観察 5KV、5KHzの交番電圧を48時間印加した後、試
験片の円錐形凹部の頂点から発生する水トリーの有無を
光学顕微鏡を用いて観察し、水トリーの長さを測定す
る。観察を容易にするために、試験片の円錐形凹部の頂
点付近を円錐軸方向に沿って薄くスライスし、このスラ
イス片をメチレンブルー水溶液中で煮沸染色する。
【0025】
【発明の効果】本発明においては、交流電力ケーブルの
架橋ポリエチレン絶縁層にカーボンブラックを微量配合
することにより、浸水課電状態で使用した場合でも、架
橋ポリエチレン絶縁層のtanδを上昇させることな
く、しかも、水トリーを抑制し、その寿命を長く維持で
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧縮成形法によって製作した試験片の形状と寸
法を示す断面図。
【図2】試験装置の傾斜図。
【図3】試験中の状態を示す試験片の一部拡大図であ
る。
【符号の説明】
1 透明試験槽 2 高圧電源への電線 3 ポリエチレン蓋 4 透明容器 5 白金線電極 6 試験片 7 設地線 8 電解質水溶液 9 水トリーの形状
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 23/06 C08L 23/06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体上に、内部半導電層、架橋ポリエチ
    レン絶縁層及び外部半導電層を有する交流電力ケーブル
    において、架橋ポリエチレン絶縁層がポリエチレン系樹
    脂100重量部に対してカーボンブラック0.1〜0.
    8重量部及び有機過酸化物0.1〜5重量部を配合して
    なる樹脂組成物を加熱架橋したものであることを特徴と
    する交流電力ケーブル。
  2. 【請求項2】 カーボンブラックが250ml/100
    g以上のDBP吸油量及び500m2/g以上の表面積を
    有する高導電性カーボンブラックであることを特徴とす
    る請求項1記載の交流電力ケーブル。
JP13572797A 1997-05-12 1997-05-12 交流電力ケーブル Pending JPH10312717A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13572797A JPH10312717A (ja) 1997-05-12 1997-05-12 交流電力ケーブル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13572797A JPH10312717A (ja) 1997-05-12 1997-05-12 交流電力ケーブル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10312717A true JPH10312717A (ja) 1998-11-24

Family

ID=15158475

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13572797A Pending JPH10312717A (ja) 1997-05-12 1997-05-12 交流電力ケーブル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10312717A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006007927A1 (en) * 2004-07-22 2006-01-26 Borealis Technology Oy Semiconductive polymer composition
JP2010521781A (ja) * 2007-03-15 2010-06-24 ユニオン カーバイド ケミカルズ アンド プラスティックス テクノロジー エルエルシー 電気トリーイングが抑制されたケーブル絶縁材
US11283023B2 (en) 2017-06-08 2022-03-22 Corning Incorporated Doping of other polymers into organic semi-conducting polymers

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006007927A1 (en) * 2004-07-22 2006-01-26 Borealis Technology Oy Semiconductive polymer composition
EP1630823A1 (en) * 2004-07-22 2006-03-01 Borealis Technology Oy Semiconductive polymer composition
US7767741B2 (en) 2004-07-22 2010-08-03 Borealis Technology Oy Semiconductive polymer compositions
JP2010521781A (ja) * 2007-03-15 2010-06-24 ユニオン カーバイド ケミカルズ アンド プラスティックス テクノロジー エルエルシー 電気トリーイングが抑制されたケーブル絶縁材
US11283023B2 (en) 2017-06-08 2022-03-22 Corning Incorporated Doping of other polymers into organic semi-conducting polymers

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2444980B1 (en) A cable comprising a layer which is formed of a composition containing epoxy-groups
EP2630187B1 (en) A semiconductive polyolefin composition which contains epoxy-groups
US6395989B2 (en) Cross-linkable semiconductive composition, and an electric cable having a semiconductive coating
KR100536616B1 (ko) 폴리프로필렌 및 높은 구조균일성을가진 에틸렌공중합체를 포함하는 무할로겐의 재활용가능한 코팅을 가진 케이블
JP4030153B2 (ja) 水トリー抵抗性絶縁用組成物
WO2015159788A1 (ja) 絶縁性樹脂組成物及び絶縁電線
JP2593715B2 (ja) 同軸ケーブル及びその製造方法
JPH10312717A (ja) 交流電力ケーブル
KR100288182B1 (ko) 전선피복용흑색폴리에틸렌계수지조성물
JPH10321056A (ja) 屋外用架橋ポリエチレン絶縁電線
JP2000164037A (ja) 絶縁体用樹脂組成物及び電力ケーブル
JP2014072133A (ja) 直流電力ケーブル
JPH0757559A (ja) 耐熱性被覆電線
JPH0765633A (ja) 直流ケーブル
JP4708393B2 (ja) 半導電水密組成物
JP2001266650A (ja) 電気絶縁組成物および電線ケーブル
JP3341593B2 (ja) 電気絶縁組成物及び電線・ケーブル
JP2001256833A (ja) 電気絶縁組成物及び電線・ケーブル
JPH0620530A (ja) 耐水トリー性ケーブル
JPS5851415A (ja) 難燃性絶縁電線
JPH06267334A (ja) 電気絶縁組成物及び電線・ケーブル
KR20230089072A (ko) 쉬스자재 및 이를 포함하는 친환경 전력케이블
JPS6245643B2 (ja)
JP2000285735A (ja) 電線・ケーブル
JP2020169281A (ja) 電気絶縁組成物および電力ケーブル