JPH10310663A - ポリウレタン樹脂の分解回収方法 - Google Patents
ポリウレタン樹脂の分解回収方法Info
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- JPH10310663A JPH10310663A JP9119798A JP11979897A JPH10310663A JP H10310663 A JPH10310663 A JP H10310663A JP 9119798 A JP9119798 A JP 9119798A JP 11979897 A JP11979897 A JP 11979897A JP H10310663 A JPH10310663 A JP H10310663A
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- Japan
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- polyurethane resin
- decomposing
- polyurethane
- reactor
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/62—Plastics recycling; Rubber recycling
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- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 分解剤として格別の化合物を共存させること
なく、実質的に水のみを用いて短時間でポリウレタン樹
脂をケミカルリサイクルすることのできる方法を確立す
ること。 【解決手段】 ポリウレタン樹脂のケミカルリサイクル
のための分解回収方法であって、分解用反応器内のポリ
ウレタン樹脂に、実質的に高温高圧水のみを接触させて
これを分解し、分解対象のポリウレタン樹脂の原料化合
物または原料として利用可能なその誘導体を回収するも
のである。
なく、実質的に水のみを用いて短時間でポリウレタン樹
脂をケミカルリサイクルすることのできる方法を確立す
ること。 【解決手段】 ポリウレタン樹脂のケミカルリサイクル
のための分解回収方法であって、分解用反応器内のポリ
ウレタン樹脂に、実質的に高温高圧水のみを接触させて
これを分解し、分解対象のポリウレタン樹脂の原料化合
物または原料として利用可能なその誘導体を回収するも
のである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家具・寝具、車
両、建材や家電品の断熱材、靴底等の幅広い分野で利用
されているポリウレタン樹脂のケミカルリサイクル方法
に関し、より詳しくは、ポリウレタン製品の成形加工工
程で生み出される屑品や、製品として利用された後の廃
棄物等のポリウレタン樹脂を、高温高圧水と接触させて
分解処理し、ポリウレタン樹脂を製造するための原料化
合物またはその誘導体として回収することによって再利
用可能とするポリウレタン樹脂の分解回収方法に関する
ものである。
両、建材や家電品の断熱材、靴底等の幅広い分野で利用
されているポリウレタン樹脂のケミカルリサイクル方法
に関し、より詳しくは、ポリウレタン製品の成形加工工
程で生み出される屑品や、製品として利用された後の廃
棄物等のポリウレタン樹脂を、高温高圧水と接触させて
分解処理し、ポリウレタン樹脂を製造するための原料化
合物またはその誘導体として回収することによって再利
用可能とするポリウレタン樹脂の分解回収方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン樹脂は、軟質、半硬質、硬
質ウレタンフォームとして、またエラストマーとして、
あるいはRIM(Reaction Injection Molding)製品と
して、日本国内では年間約40万トン製造され、各種分
野で利用されている。最近、環境保護が全世界的に重要
視されているため、各種プラスチックのリサイクル方法
が検討されているが、ポリウレタン樹脂も例外ではな
い。
質ウレタンフォームとして、またエラストマーとして、
あるいはRIM(Reaction Injection Molding)製品と
して、日本国内では年間約40万トン製造され、各種分
野で利用されている。最近、環境保護が全世界的に重要
視されているため、各種プラスチックのリサイクル方法
が検討されているが、ポリウレタン樹脂も例外ではな
い。
【0003】現在知られているポリウレタン樹脂のリサ
イクル方法としては、マテリアル(材料)リサイクル
技術、ケミカル(化学)リサイクル技術、エネルギ
ーリサイクル技術、に大別できる。のマテリアルリサ
イクル技術は、ポリウレタン樹脂を粉砕する等の物理的
処理を施すことにより、樹脂自体の特性はそのままでこ
れを再生利用する技術であり、熱プレス成形や接着プレ
ス成形等で新たな製品を作ったり、押出成形品用やRI
M製品用あるいはコンクリート用の充填材として利用す
る等の検討が行われている。のケミカルリサイクル技
術は、ポリウレタン樹脂を原料あるいは原料として利用
可能な化学物質に戻してリサイクルするもので、グリコ
ール分解法、アミン分解法、加水分解法等が知られてい
る。のエネルギーリサイクル技術は、ポリウレタン樹
脂を直接燃料としたり、水蒸気や燃料ガスを得ることに
より、エネルギー資源として利用するものである。
イクル方法としては、マテリアル(材料)リサイクル
技術、ケミカル(化学)リサイクル技術、エネルギ
ーリサイクル技術、に大別できる。のマテリアルリサ
イクル技術は、ポリウレタン樹脂を粉砕する等の物理的
処理を施すことにより、樹脂自体の特性はそのままでこ
れを再生利用する技術であり、熱プレス成形や接着プレ
ス成形等で新たな製品を作ったり、押出成形品用やRI
M製品用あるいはコンクリート用の充填材として利用す
る等の検討が行われている。のケミカルリサイクル技
術は、ポリウレタン樹脂を原料あるいは原料として利用
可能な化学物質に戻してリサイクルするもので、グリコ
ール分解法、アミン分解法、加水分解法等が知られてい
る。のエネルギーリサイクル技術は、ポリウレタン樹
脂を直接燃料としたり、水蒸気や燃料ガスを得ることに
より、エネルギー資源として利用するものである。
【0004】本発明は上記のケミカルリサイクル技術
に含まれるものであるが、従来のケミカルリサイクル技
術は、分解剤として他の化合物であるグリコール、アミ
ン、アルカリ等を使用する必要があり、また反応に長時
間要し経済的でないということのために、ポリウレタン
樹脂のケミカルリサイクルが実際に稼働している例は少
ない。
に含まれるものであるが、従来のケミカルリサイクル技
術は、分解剤として他の化合物であるグリコール、アミ
ン、アルカリ等を使用する必要があり、また反応に長時
間要し経済的でないということのために、ポリウレタン
樹脂のケミカルリサイクルが実際に稼働している例は少
ない。
【0005】一方、ケミカルリサイクル技術の中で、分
解剤として水を用いて加水分解することにより、ポリオ
ールとアミン類を回収する検討も行われている。例えば
特開昭54−70377号には、ポリウレタンを、約3
00℃までの温度で、過熱水蒸気とアルカリ金属または
アルカリ土類金属化合物の存在下、0.4〜10気圧
(ゲージ圧)の圧力において分解する方法が開示されて
いる。上記公開公報の発明者らは、ポリウレタンを過熱
水蒸気で加水分解する技術について種々検討を行ってい
るが、10気圧以下の低圧反応では、反応速度が小さ
く、長時間の反応となることが避けられないことから、
やはりアンモニアやアルカリ等の触媒作用を示す化合物
の共存が必要であることを開示している。
解剤として水を用いて加水分解することにより、ポリオ
ールとアミン類を回収する検討も行われている。例えば
特開昭54−70377号には、ポリウレタンを、約3
00℃までの温度で、過熱水蒸気とアルカリ金属または
アルカリ土類金属化合物の存在下、0.4〜10気圧
(ゲージ圧)の圧力において分解する方法が開示されて
いる。上記公開公報の発明者らは、ポリウレタンを過熱
水蒸気で加水分解する技術について種々検討を行ってい
るが、10気圧以下の低圧反応では、反応速度が小さ
く、長時間の反応となることが避けられないことから、
やはりアンモニアやアルカリ等の触媒作用を示す化合物
の共存が必要であることを開示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、ポリウレ
タン樹脂の分解回収にあたり、廃棄物を無害化したり、
有用な物質に変性させることができる「高温高圧水」を
利用することに着目した。本願出願人は、既に、イソシ
アネート系化合物のオリゴマーや二量体以上の多量体等
を分解対象化合物として、これを効率的に分解回収する
方法および装置について、特願平9−22998号とし
て出願している。しかし、この出願は、ポリウレタン樹
脂として最適の分解回収条件等を開示するものではな
い。
タン樹脂の分解回収にあたり、廃棄物を無害化したり、
有用な物質に変性させることができる「高温高圧水」を
利用することに着目した。本願出願人は、既に、イソシ
アネート系化合物のオリゴマーや二量体以上の多量体等
を分解対象化合物として、これを効率的に分解回収する
方法および装置について、特願平9−22998号とし
て出願している。しかし、この出願は、ポリウレタン樹
脂として最適の分解回収条件等を開示するものではな
い。
【0007】そこで本発明では、分解剤として格別の化
合物を共存させることなく、実質的に水のみを用いて短
時間でポリウレタン樹脂をケミカルリサイクルすること
のできる方法の確立を課題として掲げたものである。
合物を共存させることなく、実質的に水のみを用いて短
時間でポリウレタン樹脂をケミカルリサイクルすること
のできる方法の確立を課題として掲げたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のポリウレタン樹
脂の分解回収方法は、ポリウレタン樹脂のケミカルリサ
イクルのための分解回収方法であって、分解用反応器内
のポリウレタン樹脂に、実質的に高温高圧水のみを接触
させてこれを分解し、分解対象のポリウレタン樹脂の原
料化合物または原料として利用可能なその誘導体として
回収するところに要旨を有する。
脂の分解回収方法は、ポリウレタン樹脂のケミカルリサ
イクルのための分解回収方法であって、分解用反応器内
のポリウレタン樹脂に、実質的に高温高圧水のみを接触
させてこれを分解し、分解対象のポリウレタン樹脂の原
料化合物または原料として利用可能なその誘導体として
回収するところに要旨を有する。
【0009】反応器での分解反応は、特に温度200〜
370℃であることが好ましい高温高圧水で行うもの、
特に圧力3〜30MPaであることが好ましい高温高圧
水で行うもの、温度・圧力として上記両条件を満足する
高温高圧水で行うもの、反応器内におけるポリウレタン
樹脂に対する高温高圧水を1.0〜10.0倍(重量
比)とするもの、は、ポリウレタン樹脂の分解を効率よ
く行う上で、いずれも本発明の好ましい実施態様であ
る。
370℃であることが好ましい高温高圧水で行うもの、
特に圧力3〜30MPaであることが好ましい高温高圧
水で行うもの、温度・圧力として上記両条件を満足する
高温高圧水で行うもの、反応器内におけるポリウレタン
樹脂に対する高温高圧水を1.0〜10.0倍(重量
比)とするもの、は、ポリウレタン樹脂の分解を効率よ
く行う上で、いずれも本発明の好ましい実施態様であ
る。
【0010】本発明の分解対象のポリウレタン樹脂の種
類は、特に限定されないが、ポリウレタンフォームに適
用可能である。ポリウレタンフォームは、予め減容化し
た後に反応器に供給することが好ましい。減容化によ
り、ポリウレタン樹脂のなかで最も生産量の多いフォー
ムを分解する際に、その容積を減少させることができ、
反応器を小さくすることができる。減容化手段として
は、100〜250℃でポリウレタンフォームを加熱し
ながら圧縮する方法の採用が好ましい。さらに、ポリウ
レタンフォームを加熱圧縮した後に、連続的に反応器内
に供給するようにすると、減容化工程と分解反応工程を
連続化することができ、分解回収効率が一段と良好にな
る。
類は、特に限定されないが、ポリウレタンフォームに適
用可能である。ポリウレタンフォームは、予め減容化し
た後に反応器に供給することが好ましい。減容化によ
り、ポリウレタン樹脂のなかで最も生産量の多いフォー
ムを分解する際に、その容積を減少させることができ、
反応器を小さくすることができる。減容化手段として
は、100〜250℃でポリウレタンフォームを加熱し
ながら圧縮する方法の採用が好ましい。さらに、ポリウ
レタンフォームを加熱圧縮した後に、連続的に反応器内
に供給するようにすると、減容化工程と分解反応工程を
連続化することができ、分解回収効率が一段と良好にな
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の分解回収方法の対象物
は、ポリウレタン樹脂であり、ポリウレタン製品の成形
加工工程で生み出される屑品や、製品として利用された
後の廃棄物等のポリウレタン樹脂であれば、軟質ウレタ
ンフォーム、半硬質ウレタンフォーム、硬質ウレタンフ
ォーム等のフォーム類、エラストマー(注型、混練、熱
可塑性エラストマー)、RIM製品、ISF(インテグ
ラルスキンフォーム)等にかかわらず、全てを本発明の
対象とすることができる。
は、ポリウレタン樹脂であり、ポリウレタン製品の成形
加工工程で生み出される屑品や、製品として利用された
後の廃棄物等のポリウレタン樹脂であれば、軟質ウレタ
ンフォーム、半硬質ウレタンフォーム、硬質ウレタンフ
ォーム等のフォーム類、エラストマー(注型、混練、熱
可塑性エラストマー)、RIM製品、ISF(インテグ
ラルスキンフォーム)等にかかわらず、全てを本発明の
対象とすることができる。
【0012】ポリウレタン樹脂は、2個以上のイソシア
ネート基を含有する化合物(ポリイソシアネート)と、
一般的には活性水素含有化合物(ポリオール)を主原料
とするものであるが、これら主原料の種類や分子量、さ
らに触媒、鎖延長剤等の組み合わせによって、種々の物
性のポリウレタン樹脂が得られる。ポリウレタン樹脂の
原料を具体的に例示すれば、ポリイソシアネートとして
は、トリレンジイソシアネート(TDI)、変性TD
I、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポ
リメリックMDI、水添MDI、変性MDI、ヘキサメ
チレンジイソシアネート(HDI)、トリジンジイソシ
アネート(TODI)、1,5−ナフタレンジイソシア
ネート(NDI)、イソホロンジイソシアネート(IP
DI)、p−フェニレンジイソシアネート、キシリレン
ジイソシアネート(XDI)、水添XDI等が挙げられ
る。
ネート基を含有する化合物(ポリイソシアネート)と、
一般的には活性水素含有化合物(ポリオール)を主原料
とするものであるが、これら主原料の種類や分子量、さ
らに触媒、鎖延長剤等の組み合わせによって、種々の物
性のポリウレタン樹脂が得られる。ポリウレタン樹脂の
原料を具体的に例示すれば、ポリイソシアネートとして
は、トリレンジイソシアネート(TDI)、変性TD
I、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポ
リメリックMDI、水添MDI、変性MDI、ヘキサメ
チレンジイソシアネート(HDI)、トリジンジイソシ
アネート(TODI)、1,5−ナフタレンジイソシア
ネート(NDI)、イソホロンジイソシアネート(IP
DI)、p−フェニレンジイソシアネート、キシリレン
ジイソシアネート(XDI)、水添XDI等が挙げられ
る。
【0013】ポリオールとしては、アルキレン(エチレ
ンまたはプロピレン)オキサイドと活性水素含有開始剤
とから誘導される2、3、4、6または8官能のポリエ
ーテルポリオール、ポリテトラメチレングリコール(P
TMG)、縮合系ポリエステルポリオール、ラクトン系
ポリエステルポリオール、ポリカーボネートジオール等
のポリエステルポリオール、アクリルポリオール等が挙
げられる。
ンまたはプロピレン)オキサイドと活性水素含有開始剤
とから誘導される2、3、4、6または8官能のポリエ
ーテルポリオール、ポリテトラメチレングリコール(P
TMG)、縮合系ポリエステルポリオール、ラクトン系
ポリエステルポリオール、ポリカーボネートジオール等
のポリエステルポリオール、アクリルポリオール等が挙
げられる。
【0014】本発明では、ポリウレタン樹脂の分子構造
にかかわらず、またポリウレタン樹脂を形成するための
構成単位の種類にかかわらず、ウレタン結合、アロハネ
ート結合、ウレア(尿素)結合、ビュレット結合、アミ
ド結合といった一般のポリウレタン樹脂に含まれる各結
合を、反応器内での高温高圧水との接触によって加水分
解することにより、分解対象とするポリウレタン樹脂の
原料あるいは原料として利用可能な物質、すなわちポリ
オールおよび/または原料ポリイソシアネートに相当す
るポリアミン化合物を別々に回収するものである。ポリ
ウレタン樹脂の種類によっては、ポリオールとアミンの
混合物が回収される場合があるが、このときは、エチレ
ンオキサイドやプロピレンオキサイドを回収物と反応さ
せてポリエーテルポリオールの形にしてしまう方が、ポ
リオールとアミンとを無理に分離して回収するよりも、
ポリウレタンの原料として直接利用することができ、回
収工程の減少およびコストの低減につながるため、好ま
しい。
にかかわらず、またポリウレタン樹脂を形成するための
構成単位の種類にかかわらず、ウレタン結合、アロハネ
ート結合、ウレア(尿素)結合、ビュレット結合、アミ
ド結合といった一般のポリウレタン樹脂に含まれる各結
合を、反応器内での高温高圧水との接触によって加水分
解することにより、分解対象とするポリウレタン樹脂の
原料あるいは原料として利用可能な物質、すなわちポリ
オールおよび/または原料ポリイソシアネートに相当す
るポリアミン化合物を別々に回収するものである。ポリ
ウレタン樹脂の種類によっては、ポリオールとアミンの
混合物が回収される場合があるが、このときは、エチレ
ンオキサイドやプロピレンオキサイドを回収物と反応さ
せてポリエーテルポリオールの形にしてしまう方が、ポ
リオールとアミンとを無理に分離して回収するよりも、
ポリウレタンの原料として直接利用することができ、回
収工程の減少およびコストの低減につながるため、好ま
しい。
【0015】本発明の分解反応は、反応器内でポリウレ
タン樹脂に実質的に高温高圧水のみを接触させることに
より行う。分解反応は、200〜370℃で行うことが
好ましい。370℃を超えると、ポリウレタン樹脂の分
解率は100%に近くなるが、アミン類の縮合とポリオ
ールの分解が進むため、回収対象物であるアミン類やポ
リオールの回収率が低くなる。より好ましい反応温度の
上限は、340℃である。また反応温度が200℃より
低いと、ポリウレタンの分解に時間がかかるため、効率
的でない。より好ましい反応温度の下限は、250℃で
ある。
タン樹脂に実質的に高温高圧水のみを接触させることに
より行う。分解反応は、200〜370℃で行うことが
好ましい。370℃を超えると、ポリウレタン樹脂の分
解率は100%に近くなるが、アミン類の縮合とポリオ
ールの分解が進むため、回収対象物であるアミン類やポ
リオールの回収率が低くなる。より好ましい反応温度の
上限は、340℃である。また反応温度が200℃より
低いと、ポリウレタンの分解に時間がかかるため、効率
的でない。より好ましい反応温度の下限は、250℃で
ある。
【0016】反応圧力は、3〜30MPaとすることが
好ましい。圧力が低いと反応に時間がかかり過ぎる。よ
り好ましい圧力の下限は6MPaである。また上記圧力
範囲であれば、ポリウレタンの分解率は、短時間で10
0%となるため、30MPa以上の高圧にする必要はな
い。より好ましい圧力の上限は、25MPa以下、さら
に好ましくは20MPa以下である。
好ましい。圧力が低いと反応に時間がかかり過ぎる。よ
り好ましい圧力の下限は6MPaである。また上記圧力
範囲であれば、ポリウレタンの分解率は、短時間で10
0%となるため、30MPa以上の高圧にする必要はな
い。より好ましい圧力の上限は、25MPa以下、さら
に好ましくは20MPa以下である。
【0017】反応器内におけるポリウレタン樹脂に対す
る高温高圧水の重量(加水比)は1倍以上が好ましい。
10倍を超えると反応器を大きくする必要があったり、
分解物と水の分離工程に必要なエネルギーが増大するた
め、加水比は10倍以下とすることが推奨される。より
好ましい加水比の上限は、4倍である。
る高温高圧水の重量(加水比)は1倍以上が好ましい。
10倍を超えると反応器を大きくする必要があったり、
分解物と水の分離工程に必要なエネルギーが増大するた
め、加水比は10倍以下とすることが推奨される。より
好ましい加水比の上限は、4倍である。
【0018】分解反応後は、反応器から排出される排出
液を減圧し、脱水工程を経て、分離器等の分離装置を用
いて分離工程を行う。ポリウレタン樹脂は多品種あり、
種々のポリイソシアネートと種々のポリオールから製造
されているので、通常、得られた排出液中には、分解対
象となったポリウレタン樹脂の製造原料であるポリイソ
シアネートの誘導体であるポリアミンと、同じく製造原
料であるポリオールとが含まれている。従って排出液
を、脱水処理前、または脱水工程後、あるいは脱水工程
と同時に、ポリアミンとポリオールを公知の分離方法で
分離すれば、両者を回収することができる。
液を減圧し、脱水工程を経て、分離器等の分離装置を用
いて分離工程を行う。ポリウレタン樹脂は多品種あり、
種々のポリイソシアネートと種々のポリオールから製造
されているので、通常、得られた排出液中には、分解対
象となったポリウレタン樹脂の製造原料であるポリイソ
シアネートの誘導体であるポリアミンと、同じく製造原
料であるポリオールとが含まれている。従って排出液
を、脱水処理前、または脱水工程後、あるいは脱水工程
と同時に、ポリアミンとポリオールを公知の分離方法で
分離すれば、両者を回収することができる。
【0019】ただし、ポリウレタンの原料のポリイソシ
アネートとして、ポリメリックMDIやプレポリマータ
イプのポリイソシアネートを用いると、分解後に得られ
るポリアミンとポリオールが分離しにくく、分離しよう
とすると高コストになる。このためプロピレンオキサイ
ドやエチレンオキサイドを公知の条件で付加させてポリ
オールを得る方法が推奨される。すなわち、排出液中の
ポリアミンを開始剤、またポリオールを原料として、こ
れにアルキレンオキサイドを付加させ、ポリウレタン製
造時の原料として利用できるポリエーテルポリオールを
得るのである。従って、この方法によってもポリウレタ
ン樹脂を分解してポリウレタン製造の原料を回収するこ
とができ、また分離しにくいポリアミンとポリオールを
無理に分離する場合に比べて、格段に経済的である。従
って、ポリメリックMDIやプレポリマータイプのポリ
イソシアネート等を原料とするポリウレタン樹脂は、分
解回収物にアルキレンオキサイドを付加させてからポリ
オールとして回収する方法を採用することが推奨され
る。
アネートとして、ポリメリックMDIやプレポリマータ
イプのポリイソシアネートを用いると、分解後に得られ
るポリアミンとポリオールが分離しにくく、分離しよう
とすると高コストになる。このためプロピレンオキサイ
ドやエチレンオキサイドを公知の条件で付加させてポリ
オールを得る方法が推奨される。すなわち、排出液中の
ポリアミンを開始剤、またポリオールを原料として、こ
れにアルキレンオキサイドを付加させ、ポリウレタン製
造時の原料として利用できるポリエーテルポリオールを
得るのである。従って、この方法によってもポリウレタ
ン樹脂を分解してポリウレタン製造の原料を回収するこ
とができ、また分離しにくいポリアミンとポリオールを
無理に分離する場合に比べて、格段に経済的である。従
って、ポリメリックMDIやプレポリマータイプのポリ
イソシアネート等を原料とするポリウレタン樹脂は、分
解回収物にアルキレンオキサイドを付加させてからポリ
オールとして回収する方法を採用することが推奨され
る。
【0020】本発明の分解対象のポリウレタン樹脂の種
類は、特に限定されない。分解反応を行う前には、異物
の除去等の前処理を行った後、大きいものは適当に裁断
するとよい。ポリウレタン樹脂の製品の中では、ポリウ
レタンフォームの生産量が最も多いため、リサイクルの
対象としてもフォーム状のポリウレタン樹脂が多いこと
が予想されるが、ポリウレタンフォームは、予め減容化
した後に反応器に供給することが好ましい。減容化によ
り、その容積を減少させることができ、反応器を小さく
することができる。減容化手段としては、100〜25
0℃でポリウレタンフォームを加熱しながら圧縮する方
法の採用が好ましい。軟質フォームはもとより、硬質フ
ォームにおいても、適温に加熱して圧縮することによ
り、体積が小さく(密度が大きく)なって減容化が達成
できる。加熱圧縮の方法は特に限定されないが、加熱と
圧縮が同時に行える押出機(単軸、2軸等)を用いる
と、減容化工程と反応工程を連続化することができる。
また加熱手段を有する加圧機等で加熱圧縮を行い、バッ
チで、反応器に減容化後のフォームを入れるようにする
こともできる。
類は、特に限定されない。分解反応を行う前には、異物
の除去等の前処理を行った後、大きいものは適当に裁断
するとよい。ポリウレタン樹脂の製品の中では、ポリウ
レタンフォームの生産量が最も多いため、リサイクルの
対象としてもフォーム状のポリウレタン樹脂が多いこと
が予想されるが、ポリウレタンフォームは、予め減容化
した後に反応器に供給することが好ましい。減容化によ
り、その容積を減少させることができ、反応器を小さく
することができる。減容化手段としては、100〜25
0℃でポリウレタンフォームを加熱しながら圧縮する方
法の採用が好ましい。軟質フォームはもとより、硬質フ
ォームにおいても、適温に加熱して圧縮することによ
り、体積が小さく(密度が大きく)なって減容化が達成
できる。加熱圧縮の方法は特に限定されないが、加熱と
圧縮が同時に行える押出機(単軸、2軸等)を用いる
と、減容化工程と反応工程を連続化することができる。
また加熱手段を有する加圧機等で加熱圧縮を行い、バッ
チで、反応器に減容化後のフォームを入れるようにする
こともできる。
【0021】減容化のための加熱は通常100〜250
℃の範囲で行う。より好ましい加熱温度の下限は120
℃であり、上限は180℃である。圧力は加熱圧縮機の
性能に応じて、加熱圧縮処理に要する時間が5〜60分
程度となるように調整することが好ましい。ポリウレタ
ンフォームの加熱圧縮状態の目安は、一般的な軟質フォ
ームで加熱圧縮後の密度が300kg/m3 以上に、硬
質フォームでは500kg/m3 以上である。
℃の範囲で行う。より好ましい加熱温度の下限は120
℃であり、上限は180℃である。圧力は加熱圧縮機の
性能に応じて、加熱圧縮処理に要する時間が5〜60分
程度となるように調整することが好ましい。ポリウレタ
ンフォームの加熱圧縮状態の目安は、一般的な軟質フォ
ームで加熱圧縮後の密度が300kg/m3 以上に、硬
質フォームでは500kg/m3 以上である。
【0022】なお、フォーム以外のポリウレタン樹脂製
品においても上記フォームの場合と同様に、加熱して反
応器へ供給することができる。ただし加熱しても流動性
が得られないようなポリウレタン樹脂の場合は、細かく
粉砕した後に反応器へ供給する等の方法を採用すれば良
い。
品においても上記フォームの場合と同様に、加熱して反
応器へ供給することができる。ただし加熱しても流動性
が得られないようなポリウレタン樹脂の場合は、細かく
粉砕した後に反応器へ供給する等の方法を採用すれば良
い。
【0023】以下、本発明の分解回収方法を図1を用い
て説明する。図1には、本発明の分解回収方法を行うシ
ステムの一例を示した。図1における分解対象はTDI
(トリレンジイソシアネート)とポリオールから得られ
るポリウレタンフォームである。ポリウレタンフォーム
は適当に裁断されて、貯槽に蓄えられる。貯槽と反応器
の間に、2軸押出機等の減容機を設けることにより、減
容化工程と分解反応工程を連続化できる。減容機と反応
器の間にはギアポンプ等を設けてもよい。
て説明する。図1には、本発明の分解回収方法を行うシ
ステムの一例を示した。図1における分解対象はTDI
(トリレンジイソシアネート)とポリオールから得られ
るポリウレタンフォームである。ポリウレタンフォーム
は適当に裁断されて、貯槽に蓄えられる。貯槽と反応器
の間に、2軸押出機等の減容機を設けることにより、減
容化工程と分解反応工程を連続化できる。減容機と反応
器の間にはギアポンプ等を設けてもよい。
【0024】反応器の下方からポリウレタン樹脂を供給
し、高温高圧水を別ラインで反応器底部へ連続供給す
る。また、ポリウレタン樹脂を反応器に導入する供給ラ
インに高温高圧水を合流させて反応器に導入してもよ
い。分解反応後の排出液は、脱水塔で水と二酸化炭素等
を除去した後、分離器に導入され、TDI由来のトリレ
ンジアミン(TDA)と、ポリオールに分離されて、そ
れぞれ回収される。なお、脱水および分離工程の順序
は、図1の記載に限定されない。
し、高温高圧水を別ラインで反応器底部へ連続供給す
る。また、ポリウレタン樹脂を反応器に導入する供給ラ
インに高温高圧水を合流させて反応器に導入してもよ
い。分解反応後の排出液は、脱水塔で水と二酸化炭素等
を除去した後、分離器に導入され、TDI由来のトリレ
ンジアミン(TDA)と、ポリオールに分離されて、そ
れぞれ回収される。なお、脱水および分離工程の順序
は、図1の記載に限定されない。
【0025】
【実施例】以下実施例によって本発明をさらに詳述する
が、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・
後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは全て
本発明の技術範囲に包含される。
が、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・
後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは全て
本発明の技術範囲に包含される。
【0026】実施例1 トリレンジイソシアネート(TDI)とポリエーテルポ
リオール(3官能;分子量3000)から製造された軟
質ウレタンフォーム(見かけ密度19.5kg/m3 )
の分解処理を行った。まず減容化の条件を検討するた
め、加熱圧縮実験を行った。加熱圧縮時の温度と時間お
よび得られた減容物の密度を、表1に示した。
リオール(3官能;分子量3000)から製造された軟
質ウレタンフォーム(見かけ密度19.5kg/m3 )
の分解処理を行った。まず減容化の条件を検討するた
め、加熱圧縮実験を行った。加熱圧縮時の温度と時間お
よび得られた減容物の密度を、表1に示した。
【0027】
【表1】
【0028】表1から明らかなように、温度が150〜
160℃と高い場合には、5分程度の加熱圧縮で400
kg/m3 以上(約20倍)となり、温度が120℃と
低くても30分加熱圧縮を行えば、同様に密度が上り、
減容化することがわかる。
160℃と高い場合には、5分程度の加熱圧縮で400
kg/m3 以上(約20倍)となり、温度が120℃と
低くても30分加熱圧縮を行えば、同様に密度が上り、
減容化することがわかる。
【0029】加熱圧縮後のポリウレタン樹脂を反応器に
導入し、表2に示した条件で分解および回収を行った。
反応時間は30分とした。分解による生成物は、TDI
由来のトリレンジアミン(TDA)とポリオールであ
り、それぞれの実験におけるTDA回収率(重量%)、
ポリオール回収率(重量%)、ポリウレタン樹脂の分解
率(重量%)の結果を表2および図3に示した。なお表
2におけるポリウレタン樹脂の分解率は、下式により求
めた。
導入し、表2に示した条件で分解および回収を行った。
反応時間は30分とした。分解による生成物は、TDI
由来のトリレンジアミン(TDA)とポリオールであ
り、それぞれの実験におけるTDA回収率(重量%)、
ポリオール回収率(重量%)、ポリウレタン樹脂の分解
率(重量%)の結果を表2および図3に示した。なお表
2におけるポリウレタン樹脂の分解率は、下式により求
めた。
【0030】
【数1】
【0031】またTDAの回収率(重量%)は、反応器
に仕込んだポリウレタンフォーム中のTDIがすべてT
DAとして回収されるときの理論回収量に対して、実際
に回収できたTDAの量であり、ポリオールの回収量も
同義である。
に仕込んだポリウレタンフォーム中のTDIがすべてT
DAとして回収されるときの理論回収量に対して、実際
に回収できたTDAの量であり、ポリオールの回収量も
同義である。
【0032】
【表2】
【0033】表2および図2から、250〜340℃付
近の実験結果が、分解率、回収率共に良好であることが
わかる。370℃では、ポリウレタンの分解率は100
%となったが、TDAやポリオールの回収率が低く、T
DAの縮合やポリオールの分解が進行した結果である。
近の実験結果が、分解率、回収率共に良好であることが
わかる。370℃では、ポリウレタンの分解率は100
%となったが、TDAやポリオールの回収率が低く、T
DAの縮合やポリオールの分解が進行した結果である。
【0034】実施例2 ポリメリックMDIとポリエーテルポリオール(ソルビ
トール系;水酸基価420mgKOH/g)から製造さ
れた硬質ウレタンフォーム(密度36kg/m 3 )の分
解処理を行った。実施例1と同様に、減容化の条件を検
討し、加熱圧縮時の温度と時間および得られた圧縮物の
密度を表3に示した。
トール系;水酸基価420mgKOH/g)から製造さ
れた硬質ウレタンフォーム(密度36kg/m 3 )の分
解処理を行った。実施例1と同様に、減容化の条件を検
討し、加熱圧縮時の温度と時間および得られた圧縮物の
密度を表3に示した。
【0035】
【表3】
【0036】表3から明らかなように、150℃×15
分の加熱圧縮を行ったもの以外は、いずれも700kg
/m3 の高密度の圧縮物が得られた。加熱圧縮後のポリ
ウレタン樹脂を反応器に導入し、反応温度240〜25
5℃、圧力10MPaで分解および回収を行った。分解
後、排出液を分離器に導入し、脱水し、その後プロピレ
ンオキサイドを付加させたところ、水酸基価400mg
KOH/g、粘度20,000mPa・s(25℃)の
ポリオールを得ることができた。
分の加熱圧縮を行ったもの以外は、いずれも700kg
/m3 の高密度の圧縮物が得られた。加熱圧縮後のポリ
ウレタン樹脂を反応器に導入し、反応温度240〜25
5℃、圧力10MPaで分解および回収を行った。分解
後、排出液を分離器に導入し、脱水し、その後プロピレ
ンオキサイドを付加させたところ、水酸基価400mg
KOH/g、粘度20,000mPa・s(25℃)の
ポリオールを得ることができた。
【0037】
【発明の効果】本発明は、高温高圧水のみを用いて、ポ
リウレタン樹脂を分解するための最適反応条件を見出し
たので、ポリウレタン樹脂を、その原料であるイソシア
ネートの誘導体であるポリアミンと、原料ポリオールに
分解し、回収することができた。また、ポリアミンとポ
リオールの効率的な分離が困難な系では、アルキレンオ
キサイドとの付加反応を利用してポリオール化すること
ができるので、この系においても、ポリウレタン樹脂の
原料が回収可能である。
リウレタン樹脂を分解するための最適反応条件を見出し
たので、ポリウレタン樹脂を、その原料であるイソシア
ネートの誘導体であるポリアミンと、原料ポリオールに
分解し、回収することができた。また、ポリアミンとポ
リオールの効率的な分離が困難な系では、アルキレンオ
キサイドとの付加反応を利用してポリオール化すること
ができるので、この系においても、ポリウレタン樹脂の
原料が回収可能である。
【0038】分解反応の前に、減容化手段を付加するこ
とにより、ポリウレタンフォームのような容積の大きい
ものを分解する場合でも、反応設備を小さくすることが
できる。さらに、ポリウレタンフォームを加熱圧縮によ
って減容化した後に、連続的に反応器内に供給するよう
にすると、減容化工程と分解反応工程を連続化すること
ができ、分解回収効率および経済性が一段と向上する。
とにより、ポリウレタンフォームのような容積の大きい
ものを分解する場合でも、反応設備を小さくすることが
できる。さらに、ポリウレタンフォームを加熱圧縮によ
って減容化した後に、連続的に反応器内に供給するよう
にすると、減容化工程と分解反応工程を連続化すること
ができ、分解回収効率および経済性が一段と向上する。
【図1】本発明を実施するための分解回収システムの一
例を示す概略説明図である。
例を示す概略説明図である。
【図2】ポリウレタン樹脂の分解反応における反応温度
の影響を示すグラフである。
の影響を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内藤 隆夫 大阪市淀川区十三本町二丁目17番85号 武 田薬品工業株式会社化学品カンパニー内 (72)発明者 長瀬 佳之 神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会 社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 福里 隆一 大阪市中央区備後町4丁目1番3号 株式 会社神戸製鋼所大阪支社内 (72)発明者 山形 昌弘 大阪市中央区備後町4丁目1番3号 株式 会社神戸製鋼所大阪支社内 (72)発明者 西田 智 大阪市中央区備後町4丁目1番3号 株式 会社神戸製鋼所大阪支社内
Claims (7)
- 【請求項1】 ポリウレタン樹脂のケミカルリサイクル
のための分解回収方法であって、分解用反応器内のポリ
ウレタン樹脂に、実質的に高温高圧水のみを接触させて
これを分解し、分解対象のポリウレタン樹脂の原料化合
物または原料として利用可能なその誘導体を回収するこ
とを特徴とするポリウレタン樹脂の分解回収方法。 - 【請求項2】 反応器での分解反応を、温度200〜3
70℃の高温高圧水で行う請求項1に記載のポリウレタ
ン樹脂の分解回収方法。 - 【請求項3】 反応器での分解反応を、圧力3〜30M
Paの高温高圧水で行う請求項1または2に記載のポリ
ウレタン樹脂の分解回収方法。 - 【請求項4】 反応器内におけるポリウレタン樹脂に対
する高温高圧水を1.0〜10.0倍(重量比)とする
ものである請求項1〜3のいずれかに記載のポリウレタ
ン樹脂の分解回収方法。 - 【請求項5】 分解対象のポリウレタン樹脂がポリウレ
タンフォームである請求項1〜4のいずれかに記載の分
解回収方法。 - 【請求項6】 ポリウレタンフォームを予め減容化した
後に反応器に供給するものである請求項5に記載のポリ
ウレタン樹脂の分解回収方法。 - 【請求項7】 上記減容化が、100〜250℃でポリ
ウレタンフォームを加熱しながら圧縮することにより行
われるものである請求項6に記載のポリウレタン樹脂の
分解回収方法。
Priority Applications (10)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9119798A JPH10310663A (ja) | 1997-05-09 | 1997-05-09 | ポリウレタン樹脂の分解回収方法 |
PCT/JP1998/000450 WO1998034904A1 (fr) | 1997-02-05 | 1998-02-04 | Appareil et procede de decomposition et de recuperation de compose isocyanate |
BR9807306A BR9807306A (pt) | 1997-02-05 | 1998-02-04 | Aparelho e processo para hidrolisar e reciclar derivados de poliisocianato |
KR10-1999-7006987A KR100536858B1 (ko) | 1997-02-05 | 1998-02-04 | 이소시아네이트 화합물의 분해회수 방법 |
DE1998628498 DE69828498T2 (de) | 1997-02-05 | 1998-02-04 | Apparat und verfahren zum hydrolysieren und zum recycling von isocyanatverbindungen |
EP19980901495 EP0976719B1 (en) | 1997-02-05 | 1998-02-04 | Apparatus and method for decomposing and recovering isocyanate compound |
CA 2279541 CA2279541A1 (en) | 1997-02-05 | 1998-02-04 | Apparatus for and process of hydrolyzing and recycling polyisocyanate derivatives |
CNB988038714A CN1272309C (zh) | 1997-02-05 | 1998-02-04 | 分解和回收异氰酸酯化合物的设备和方法 |
US09/355,338 US6630517B2 (en) | 1997-02-05 | 1998-02-04 | Process for hydrolyzing and recycling a polyurethane |
TW087101374A TW358106B (en) | 1997-02-05 | 1998-02-04 | Apparatus for and process of hydrolyzing and recycling polyisocyanate derivatives |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9119798A JPH10310663A (ja) | 1997-05-09 | 1997-05-09 | ポリウレタン樹脂の分解回収方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10310663A true JPH10310663A (ja) | 1998-11-24 |
Family
ID=14770497
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9119798A Withdrawn JPH10310663A (ja) | 1997-02-05 | 1997-05-09 | ポリウレタン樹脂の分解回収方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10310663A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001014296A1 (fr) * | 1999-08-23 | 2001-03-01 | Takeda Chemical Industries, Ltd. | Procede de recuperation de polyoxyalkylene polyol par decomposition |
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WO2002099347A1 (fr) * | 2001-06-04 | 2002-12-12 | Matsushita Refrigeration Company | Corps de caisson isole, refrigerateur comprenant le corps de caisson et procede de recyclage des materiaux utilises pour le corps de caisson isole |
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WO2004016404A1 (ja) | 2002-08-06 | 2004-02-26 | Matsushita Refrigeration Company | 断熱材のリサイクル処理方法、リサイクル物品および冷蔵庫 |
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CN102002155A (zh) * | 2010-10-21 | 2011-04-06 | 句容宁武高新技术发展有限公司 | 一种脱除聚醚多元醇中低沸点物质的装置 |
CN111187473A (zh) * | 2020-03-30 | 2020-05-22 | 苏州润佳工程塑料股份有限公司 | 一种回收聚丙烯材料的循环利用的方法 |
WO2023227473A1 (de) * | 2022-05-26 | 2023-11-30 | Neveon Germany Gmbh | Umsetzung von polyurethan in einem sich verjüngenden reaktor |
-
1997
- 1997-05-09 JP JP9119798A patent/JPH10310663A/ja not_active Withdrawn
Cited By (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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