JPH10310524A - 糖尿病合併症予防薬又は治療薬 - Google Patents
糖尿病合併症予防薬又は治療薬Info
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- JPH10310524A JPH10310524A JP1663298A JP1663298A JPH10310524A JP H10310524 A JPH10310524 A JP H10310524A JP 1663298 A JP1663298 A JP 1663298A JP 1663298 A JP1663298 A JP 1663298A JP H10310524 A JPH10310524 A JP H10310524A
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Abstract
脂血症及び高血圧症のいずれに対しても、優れた抑制効
果を有する糖尿病合併症の予防薬又は治療薬を提供す
る。 【解決手段】一般式 【化1】 [式中、R1 :C1 −C4 アルキル基;R2 ,R3 :
H、C1 −C4 アルキル基;R4 :H、C1 −C4 アル
キル基;R5 :H;R6 :COOH、テトラゾール−5
−イル基]を有するイミダゾールカルボン酸類、その薬
理上許容される塩又はその薬理上許容されるエステル。
Description
ボン酸類、その薬理上許容される塩若しくはその薬理上
許容されるエステルを有効成分として含有する糖尿病合
併症予防薬又は治療薬、或はイミダゾールカルボン酸
類、その薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容さ
れるエステルを有効成分として含有する腎疾患予防薬又
は治療薬に関する。
高血圧症や心臓病等の循環器系疾患、糖尿病や高脂血症
の代謝性疾患の患者数は増加の一途を辿っている。特
に、肥満、糖尿病[特に、インスリン非依存性糖尿病
(NIDDM)]、高血圧症及び高脂血症を同時に合併
するシンドロームX(Syndrome X)[ダイアビーティス、
第37巻、第1595頁乃至第1607頁 (1988年) :Diabetes,
37, 1595-1607 (1988)] と呼ばれる患者の増加が問題と
なっている。このような患者では、冠動脈疾患を発症す
る危険性が非常に高く、有用な予防又は治療の手段が模
索されてきた。シンドロームXでは、その病態に、イン
スリン作用不全、即ち、インスリン抵抗性[ダイアベト
ロジア、第21巻、第165 頁乃至第171 頁 (1981年) :Di
abetologia, 21, 165-171 (1981)] が大きくかかわって
おり、近年開発されつつあるトログリタゾン、ピオグリ
タゾンのようなインスリン抵抗性改善薬の有用性が期待
されている。しかし、患者の多様性を考えると、インス
リン抵抗性改善薬単独でシンドロームXやその他糖尿病
合併症のすべてを治療できるとは考えにくく、糖尿病合
併症を有効に治療するための別の手段も必要とされる。
又、糖尿病患者が腎症を併発すると、腎障害が原因で高
血圧症や高脂血症が悪化し、患者の予後は更に悪化す
る。従って、糖尿病合併症の中でも、特に腎症の予防や
治療が重要である。近年、降圧剤として用いられてきた
アンジオテンシン変換酵素(ACE) 阻害剤の糖尿病性腎症
への有効性[ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ
・メディスン、第313 巻、第1617頁乃至第1620頁 (1985
年) :New. Eng. J. Med., 313,1617-1620 (1985)]が
明らかとなっているが、本剤は、又、インスリン抵抗性
をも改善させるとされており、その機序にはキニン系の
増強が考えられている[ハイパーテンション、第23巻、
第450 頁乃至第455 頁 (1992年) :Hypertension,23, 4
50-455 (1992)]。また、同じレニン・アンジオテンシ
系抑制剤であるアンジオテンシ II 受容体拮抗薬につい
ても腎保護効果が期待でき、実際、ストレプトゾトシン
で誘発したインスリン依存性糖尿病(IDDM)ラット
において、ロサルタンが腎症を抑制することが報告され
ている[ジャーナル・オブ・アメリカン・ソサエティー
・オブ・ネフロロジー、第4 巻、第40頁乃至第49頁 (19
93年):J. Am. Soc. Nephrol., 4 , 40-49 (1993)]。
キニン系増強作用がないアンジオテンシ II 受容体拮抗
薬は、空咳等の副作用が少ない一方、インスリン抵抗性
を改善させるか否かは議論が分かれている。又、NID
DMでは、血中及び腎組織中のレニン活性は低く[ジャ
ーナル・オブ・アメリカン・ソサエティー・オブ・ネフ
ロロジー、第4 巻、第1354頁乃至第1361頁 (1993年) :
J. Am. Soc.Nephrol., 4 , 1354-1361 (1993)]、NI
DDM合併症に対するアンジオテンシII 受容体拮抗薬
の有効性は必ずしも明らかでない。実際、自然発症NI
DDMモデル動物の肥満ズッカー(Obese Zucker)ラット
において、アンジオテンシンII 拮抗薬であるロサルタ
ンは降圧作用を示すのに、尿蛋白の減少や血中脂質(コ
レステロール、トリグリセライド等)の低下はいずれも
観察されないとの報告もされている[ジャーナル・オブ
・アメリカン・ソサエティー・オブ・ネフロロジー、第
6 巻、第1295頁乃至第1299頁 (1995年) :J. Am. Soc.
Nephrol., 6 ,1295-1299 (1995)]。
(IgA) 腎症[バージャー(Berger)病]、膜性腎症、増殖
性糸球体腎炎、硬化性糸球体腎炎、巣状糸球体硬化症、
微小変化型ネフローゼ症候群等の病型に分類される糸球
体腎炎は、そのいずれの病型についても、発症機序、進
展機序が今日まで明らかにされていない。糸球体腎炎の
中で最も患者が多いとされるIgA 腎症を例に取ると、Ig
A 主体の免疫複合体が腎糸球体に沈着することにより発
症し、様々な過程を経て最終的に糸球体硬化に至り進行
すると考えられている[アメリカン・ジャーナル・オブ
・キドゥニー・ディズィーズ、第12巻、第388 頁乃至第
392 頁(1988 年) :Am. J. Kid. Dis.,12, 388-392 (19
88)、クリニカル・ネフロロジー、第38巻、第245 頁乃
至第253頁 (1992年) :Clin. Nephrol., 38, 245-253
(1992)]。しかし、本疾患でIgA抗体産生を刺激する抗
原についてはいまだ不明であり、又、免疫複合体沈着後
の腎炎進行メカニズムについては、補体活性化、白血球
の浸潤、各種サイトカインの増殖因子の産生亢進、活性
酸素の産生、血液凝固異常等の関与が示唆されている
が、詳細は明らかでない[綜合臨牀、第45巻、第228 頁
乃至第233 頁 (1996年)]。糸球体腎炎等の治療剤とし
ては、現在、副腎皮質ステロイドを中心に、免疫抑制
剤、抗血小板薬、抗凝固薬等が用いられている。しか
し、副腎皮質ステロイドや免疫抑制剤は、副作用のた
め、長期投与に問題があり、また、いずれの薬剤も、そ
の効果については議論が分かれ、有効率は高くない。実
際、日本国内において、人工透析を受ける腎臓病患者は
増加の一途をたどっているが、その原因の約40% は糸球
体腎炎である。近年、降圧剤のうち、特にアンジオテン
シン変換酵素(ACE) 阻害薬に腎保護作用が有ることが示
唆されている[アメリカン・ジャーナル・オブ・ハイパ
ーテンション、第10巻(第2部)、第53S 頁乃至第58S
頁 (1995年) :Am. J.Hypertens., 10 (Pt.2), 53S-58S
(1995)]。しかし、現時点で有用性が確立しているの
は、糖尿病性腎炎に対するACE 阻害薬の使用のみである
[ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディス
ン、第329 巻、第1456頁乃至第1462頁(1993年) :New.
Eng. J. Med., 329, 1456-1462 (1993)]。ACE 阻害薬
の腎保護メカニズムには、腎糸球体内圧の低下[ハイパ
ーフィルトレイション(hyperfiltration) の是正]や間
質細胞の増殖・線維化の抑制等が関与すると考えられて
いる[ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メデ
ィスン、第307巻、第652 頁乃至第659 頁(1982 年) :N
ew. Eng. J. Med., 307, 652-659(1982)、アチーブズ・
オブ・インターナショナル・メディスン、第153 巻、第
1749頁乃至第1759頁 (1993年) :Arch. Intern. Med.,
153, 1749-1759 (1993) ]。糸球体腎炎のうちIgA 腎症
の患者に対して、ACE 阻害薬の有用性を示す報告がなさ
れている[コントリビューション・トウ・ネフロロジ
ー、第90巻、第161 頁乃至第165 頁(1991 年) :Contri
b. Nephrol., 90, 161-165 (1991) ]。しかし、高血圧
を伴わないような患者にどれだけ有効であるかは今後の
課題である。また、これまで開発されたACE 阻害薬は一
部のものを除いて、その排泄経路が腎臓であり、その面
で腎疾患を有する患者への投与は慎重を余儀なくされ
る。また、最近開発が進んでいるアンジオテンシ II 拮
抗薬も腎保護効果が期待できると考えられるが、腎疾
患、特に、糸球体腎炎への有効性は明らかでない。例え
ば、膜性腎症のモデル[ヘイマン(Heymann) 腎炎]にお
いて、ACE 阻害薬であるエナラプリルは明らかな蛋白尿
抑制作用を示すが、アンジオテンシン II 拮抗薬である
ロサルタンは蛋白尿抑制作用を示さないことが報告され
ている[アメリカン・ジャーナル・オブ・フィジオロジ
ー、第263 巻、第F311頁乃至第F318頁(1992 年) :Am.
J. Physiol., 263 , F311-F318 (1992) ]。
合併症、特に、NIDDMに合併する腎症、高脂血症及
び高血圧症の予防と治療の重要性に鑑みて種々研究を重
ねた結果、特定のアンジオテンシンII受容体拮抗薬が、
NIDDMモデルラットの腎症、高脂血症及び高血圧症
のいずれに対しても、優れた抑制効果を有し、副作用も
少なく、糖尿病合併症、特に、腎症、高脂血症及び/又
は高血圧症の予防薬又は治療薬となることを見い出すに
至った。また、本発明者等は、腎疾患、特に、糸球体腎
炎の予防と治療の重要性に鑑みて種々研究を重ねた結
果、特定のアンジオテンシンII受容体拮抗薬が、ラット
に人為的に作成した糸球体腎炎に対して、優れた抑制効
果を有し、副作用も少なく、腎疾患、特に、糸球体腎炎
の予防薬又は治療薬となることを見い出すに至った。本
発明は、特定のアンジオテンシンII受容体拮抗薬を有効
成分として含有する糖尿病合併症の予防薬又は治療薬、
或は特定のアンジオテンシンII受容体拮抗薬を有効成分
として含有する腎疾患の予防薬又は治療薬を提供する。
イミダゾールカルボン酸類は、一般式
を示し、R2 及びR3 は、同一又は異なって、水素原子
又はC1 −C4 アルキル基を示し、R4 は、水素原子又
はC1 −C4 アルキル基を示し、R5 は、水素原子を示
し、R6 は、カルボキシ基又はテトラゾール−5−イル
基を示す。
ルキル基は、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、イソブチル基であり得、R1 のC1
−C4 アルキル基は、好適には、エチル、プロピル又は
ブチル基であり、更に好適には、プロピル又はブチル基
であり、特に好適には、プロピル基であり、R2 、R3
及びR4 のC1 −C4 アルキル基は、好適には、メチル
又はエチル基であり、特に好適には、メチル基である。
のエステル殘基(R5a) は、例えば、上述のC1 −C4
アルキル基、C2 −C5 アルカノイルオキシメチル若し
くは1−(C2 −C5 アルカノイルオキシ)エチル基
(該C2 −C5 アルカノイル部分は、例えば、アセチ
ル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリ
ル、イソバレリル、ピバロイルであり得、好適には、ア
セチル又はピバロイルであり、特に好適には、ピバロイ
ルである。)、C1 −C4 アルコキシカルボニルオキシ
メチル若しくは1−(C1 −C4 アルコキシカルボニル
オキシ)エチル基(該C1 −C4 アルコキシ部分は、例
えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ、ブトキシ、イソブトキシであり得、好適には、メト
キシ、エトキシ、プロポキシ又はイソプロポキシであ
り、特に好適には、エトキシ又はイソプロポキシであ
る。)、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソ
レン−4−イル)メチル基、(5−フェニル−2−オキ
ソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基又はフ
タリジル基であり得、好適には、メチル基、エチル基、
アセトキシメチル基、1−(アセトキシ)エチル基、ピ
バロイルオキシメチル基、1−(ピバロイルオキシ)エ
チル基、メトキシカルボニルオキシメチル基、1−(メ
トキシカルボニルオキシ)エチル基、エトキシカルボニ
ルオキシメチル基、1−(エトキシカルボニルオキシ)
エチル基、プロポキシカルボニルオキシメチル基、1−
(プロポキシカルボニルオキシ)エチル基、イソプロポ
キシカルボニルオキシメチル基、1−(イソプロポキシ
カルボニルオキシ)エチル基、(5−メチル−2−オキ
ソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基又はフ
タリジル基であり、特に好適には、ピバロイルオキシメ
チル基、エトキシカルボニルオキシメチル基、1−(エ
トキシカルボニルオキシ)エチル基、イソプロポキシカ
ルボニルオキシメチル基、1−(イソプロポキシカルボ
ニルオキシ)エチル基、(5−メチル−2−オキソ−
1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基又はフタリ
ジル基であり、最も好適には、ピバロイルオキシメチル
基又は(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレ
ン−4−イル)メチル基である。また、イミダゾール環
の5位のカルボキシ基のエステルが好適である。
法に従って酸または塩基で処理することにより、それぞ
れ相当する薬理上許容し得る塩に変えることができる。
このような酸付加塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、
硫酸、リン酸等の無機酸、マレイン酸、フマル酸、酒石
酸、クエン酸等の有機酸等による付加塩があげられ、塩
基による塩としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化カルシウム、水酸
化マグネシウム等のアルカリ土類金属水酸化物、グアニ
ジン、トリエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン等の
有機塩基による塩があげられる。更に、化合物(I)の
分子内に不斉炭炭素が存在する場合は、ラセミ体および
光学活性体を包含し、また、化合物(I)又はその塩の
水和物も包含する。
1 がエチル基、プロピル基又はブチル基である化合物、
(2)R1 がプロピル基又はブチル基である化合物、
(3)R1 がプロピル基である化合物、(4)R2 及び
R3 が、同一又は異なって、水素原子又はメチル基であ
る化合物、(5)R2 及びR3 が、同一で、メチル基で
ある化合物、(6)R4 が水素原子又はメチル基である
化合物、(7)R4 が水素原子である化合物、(8)R
5 が水素原子又は式 R5aを有する基(式中、R5aは、
メチル基、エチル基、アセトキシメチル基、1−(アセ
トキシ)エチル基、ピバロイルオキシメチル基、1−
(ピバロイルオキシ)エチル基、メトキシカルボニルオ
キシメチル基、1−(メトキシカルボニルオキシ)エチ
ル基、エトキシカルボニルオキシメチル基、1−(エト
キシカルボニルオキシ)エチル基、プロポキシカルボニ
ルオキシメチル基、1−(プロポキシカルボニルオキ
シ)エチル基、イソプロポキシカルボニルオキシメチル
基、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル
基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン
−4−イル)メチル基又はフタリジル基である。)であ
る化合物、(9)R5 が水素原子又は式 R5aを有する
基(式中、R5aは、ピバロイルオキシメチル基、エトキ
シカルボニルオキシメチル基、1−(エトキシカルボニ
ルオキシ)エチル基、イソプロポキシカルボニルオキシ
メチル基、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エ
チル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソ
レン−4−イル)メチル基又はフタリジル基である。)
である化合物、(10)R5 が式 R5aを有する基(式
中、R5aは、ピバロイルオキシメチル基又は(5−メチ
ル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メ
チル基である。)である化合物、(11)R6 がテトラ
ゾール−5−イル基である化合物をあげることができ
る。尚、同一の基を示すグループ間では、グループ番号
が大きくなるに従って、好適の程度が増すことを示す
(例えば、R1 グループ間では、(1)が更に好適であ
り、(2)が更により好適であり、(3)が特に好適で
あることを示す。)。
を選択し、(4)−(5)からなる群からR2 及びR3
を選択し、(6)−(7)からなる群からR4 を選択
し、(8)−(10)からなる群からR5 を選択し、こ
れらを組み合わせて、又はこれらと(11)のR6 を組
み合わせて得られる化合物も好適であり、例えば、以下
のものがあげられる。
ブチル基であり、R2 及びR3 が、同一又は異なって、
水素原子又はメチル基であり、R4 が水素原子又はメチ
ル基であり、R5 が水素原子又は式 R5aを有する基
(式中、R5aは、メチル基、エチル基、アセトキシメチ
ル基、1−(アセトキシ)エチル基、ピバロイルオキシ
メチル基、1−(ピバロイルオキシ)エチル基、メトキ
シカルボニルオキシメチル基、1−(メトキシカルボニ
ルオキシ)エチル基、エトキシカルボニルオキシメチル
基、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル基、プロ
ポキシカルボニルオキシメチル基、1−(プロポキシカ
ルボニルオキシ)エチル基、イソプロポキシカルボニル
オキシメチル基、1−(イソプロポキシカルボニルオキ
シ)エチル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジ
オキソレン−4−イル)メチル基又はフタリジル基であ
る。)である化合物、(13)R1 がプロピル基又はブ
チル基であり、R2 及びR3 が、同一で、メチル基であ
り、R4 が水素原子であり、R5 が水素原子又は式 R
5aを有する基(式中、R5aは、ピバロイルオキシメチル
基、エトキシカルボニルオキシメチル基、1−(エトキ
シカルボニルオキシ)エチル基、イソプロポキシカルボ
ニルオキシメチル基、1−(イソプロポキシカルボニル
オキシ)エチル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3
−ジオキソレン−4−イル)メチル基又はフタリジル基
である。)であり、R6 がテトラゾール−5−イル基で
ある化合物、(14)R1 がプロピル基であり、R2 及
びR3 が、同一で、メチル基であり、R4 が水素原子で
あり、R5 が式 R5aを有する基(式中、R5aは、ピバ
ロイルオキシメチル基又は(5−メチル−2−オキソ−
1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基である。)
であり、R6 がテトラゾール−5−イル基である化合
物。
て、次の表1に示す化合物を具体的に例示することがで
きる。
ル)メチル基 Phth:フタリジル基 Pom :ピバロイルオキシメチル基 Pr :プロピル基 Pri :イソプロピル基 Tz:テトラゾール−5−イル基。
合物番号No.2、3、4、5、6、7、8、9、1
0、11、12、13、14、15、16、17、1
8、19、22、23、24、25、26、27、2
8、29、32、33、34、35、36、37、3
8、43、44、45、46、47、48、49、5
0、51、52、53、54、55、56、57、5
8、59、60、61、62、63、64、65、6
6、67、68、69、70、71、72、73、7
4、76、77、79及び80の化合物であり、さらに
好適には、例示化合物番号No.5、6、8、9、1
0、11、12、14、15、16、17、18、1
9、22、23、24、25、26、27、28、2
9、32、33、34、35、36、37、38、4
6、47、48、49、50、52、53、54、5
5、56、57、58、59、60、61、62、6
3、64、65、66、67、68、69、70、7
1、72、73及び74の化合物であり、さらにより好
適には、例示化合物番号No.5、6、8、9、10、
11、12、14、15、17、18、22、23、2
4、25、26、27、29、32、33、34、3
5、36、37、38、49、50、55、56、5
8、63、65、68、69、70、71、72、73
及び74の化合物であり、特に好適には、 例示化合物番号No.11:ピバロイルオキシメチル
4−ヒドロキシメチル−2−プロピル−1−[4−[2
−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メ
チルイミダゾール−5−カルボキシレート、 例示化合物番号No.12:(5−メチル−2−オキソ
−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル 4−ヒド
ロキシメチル−2−プロピル−1−[4−[2−(テト
ラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミ
ダゾール−5−カルボキシレート、 例示化合物番号No.17:ピバロイルオキシメチル
4−(1−ヒドロキシエチル)−2−プロピル−1−
[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フ
ェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、 例示化合物番号No.18:(5−メチル−2−オキソ
−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル 4−(1
−ヒドロキシエチル)−2−プロピル−1−[4−[2
−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メ
チルイミダゾール−5−カルボキシレート、 例示化合物番号No.32:ピバロイルオキシメチル
4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロ
ピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フ
ェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキ
シレート、 例示化合物番号No.33:エトキシカルボニルオキシ
メチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−
2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−
イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−
カルボキシレート、 例示化合物番号No.34:1−(エトキシカルボニル
オキシ)エチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエ
チル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾー
ル−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾー
ル−5−カルボキシレート、 例示化合物番号No.35:イソプロポキシカルボニル
オキシメチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチ
ル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール
−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール
−5−カルボキシレート、 例示化合物番号No.36:1−(イソプロポキシカル
ボニルオキシ)エチル4−(1−ヒドロキシ−1−メチ
ルエチル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラ
ゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダ
ゾール−5−カルボキシレート、 例示化合物番号No.37:(5−メチル−2−オキソ
−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル 4−(1
−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1
−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]
フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレー
ト、 例示化合物番号No.68:ピバロイルオキシメチル
2−ブチル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチ
ル)−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フ
ェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキ
シレート、 例示化合物番号No.69:エトキシカルボニルオキシ
メチル 2−ブチル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチ
ルエチル)−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イ
ル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カ
ルボキシレート、 例示化合物番号No.70:1−(エトキシカルボニル
オキシ)エチル 2−ブチル−4−(1−ヒドロキシ−
1−メチルエチル)−1−[4−[2−(テトラゾール
−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール
−5−カルボキシレート、 例示化合物番号No.71:イソプロポキシカルボニル
オキシメチル 2−ブチル−4−(1−ヒドロキシ−1
−メチルエチル)−1−[4−[2−(テトラゾール−
5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−
5−カルボキシレート、 例示化合物番号No.72:1−(イソプロポキシカル
ボニルオキシ)エチル2−ブチル−4−(1−ヒドロキ
シ−1−メチルエチル)−1−[4−[2−(テトラゾ
ール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾ
ール−5−カルボキシレート及び 例示化合物番号No.73:(5−メチル−2−オキソ
−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル 2−ブチ
ル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−
[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フ
ェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート の化合物であり、最も好適には、 例示化合物番号No.32:ピバロイルオキシメチル
4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロ
ピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フ
ェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキ
シレート及び 例示化合物番号No.37:(5−メチル−2−オキソ
−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル 4−(1
−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1
−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]
フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート の化合物である。
(I)、その薬理上許容される塩又はその薬理上許容さ
れるエステルは、公知であるか(例えば、特開平5-7832
8 号公報等)又は公知の方法(例えば、特開平5-78328
号公報等)に従って容易に製造される。
の薬理上許容される塩又はその薬理上許容されるエステ
ルは、優れたNIDDM合併症抑制作用を有し、毒性も
弱いため、糖尿病合併症、特に、NIDDMに合併する
腎症、高脂血症、高血圧症等の予防薬又は治療薬として
有用である。
(I)、その薬理上許容される塩又はその薬理上許容さ
れるエステルは、優れた腎炎抑制作用等を有し、毒性も
弱いため、腎疾患、特に、アイ・ジー・エイ(IgA) 腎症
[バージャー(Berger)病]、膜性腎症、増殖性糸球体腎
炎、硬化性糸球体腎炎、巣状糸球体硬化症、微小変化型
ネフローゼ症候群等病型等の糸球体腎炎の予防薬又は治
療薬として有用である。
薬理上許容される塩又はその薬理上許容されるエステル
を上記疾患の治療剤又は予防剤として使用する場合に
は、それ自体あるいは適宜の薬理学的に許容される、賦
形剤、希釈剤等と混合し、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、
散剤若しくはシロップ剤等による経口的又は注射剤等に
よる非経口的(特に、経口的)に投与することができ
る。これらの製剤は、賦形剤(例えば、乳糖、白糖、ブ
ドウ糖、マンニット、ソルビットのような糖誘導体;ト
ウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン、α−デンプン、
デキストリン、カルボキシメチルデンプンのようなデン
プン誘導体;結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロ
ピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロースカルシウム、内部架橋カルボキシメチルセルロ
ースナトリウムのようなセルロース誘導体;アラビアゴ
ム;デキストラン;プルラン;軽質無水珪酸、合成珪酸
アルミニウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウムのよう
な珪酸塩誘導体;リン酸カルシウムのようなリン酸塩誘
導体;炭酸カルシウムのような炭酸塩誘導体;硫酸カル
シウムのような硫酸塩誘導体等)、結合剤(例えば、前
記の賦形剤;ゼラチン;ポリビニルピロリドン;マグロ
ゴール等)、崩壊剤(例えば、前記の賦形剤;クロスカ
ルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナト
リウム、架橋ポリビニルピロリドンのような化学修飾さ
れた、デンプン、セルロース誘導体等)、滑沢剤(例え
ば、タルク;ステアリン酸;ステアリン酸カルシウム、
ステアリン酸マグネシウムのようなステアリン酸金属
塩;コロイドシリカ;ビーガム、ゲイロウのようなラッ
クス類;硼酸;グリコール;フマル酸、アジピン酸のよ
うなカルボン酸類;安息香酸ナトリウムのようなカルボ
ン酸ナトリウム塩;硫酸ナトリウムのような硫酸類塩;
ロイシン;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグ
ネシウムのようなラウリル硫酸塩;無水珪酸、珪酸水和
物のような珪酸類;前記の賦形剤におけるデンプン誘導
体等)、安定剤(例えば、メチルパラベン、プロピルパ
ラベンのようなパラオキシ安息香酸エステル類;クロロ
ブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアル
コールのようなアルコール類;塩化ベンザルコニウム;
フェノール、クレゾールのようなフェノール類;チメロ
サール;無水酢酸;ソルビン酸等)、矯味矯臭剤(例え
ば、通常使用される、甘味料、酸味料、香料等)、希釈
剤、注射剤用溶剤(例えば、水、エタノール、グリセリ
ン等)等の添加剤を用いて周知の方法で製造される。そ
の使用量は症状、年齢等により異なるが、経口投与の場
合には、1回当り下限1mg(好適には、10mg)、
上限1000mg(好適には、500mg)を、静脈内
投与の場合には、1回当り下限0.5 mg(好適には、5
mg)、上限500mg(好適には、250mg)を成
人に対して、1日当り1乃至6回症状に応じて投与する
ことが望ましい。
らに詳細に説明するが、本発明の範囲は、これらに限定
されるものではない。
尿抑制作用 自然発症NIDDMモデルであるズッカー・ダイアベテ
ィック・ファッティ(Zucker Diabetic Fatty:ZDF) ラッ
トにその12週齢から31週齢までの19週間、試験化合物を
混餌投与した (なお、飼料中の試験化合物の濃度は0.00
1%又は0.01%である。) 。対照群には、薬物を含まない
飼料を与えた。又、正常動物群として、同週齢のリーン
(Lean)ラットを用い、このラットにも、薬物を含まない
飼料を与えた。30週齢乃至31週齢の時点で、以下の測定
を行った。即ち、収縮期血圧は、無麻酔下にテイル・カ
フ(Tail-Cuff) 法で測定した。又、代謝ケージを用い
て、24時間採尿し、尿中の蛋白濃度をピロガロールレッ
ド・モリブデン錯体法により測定した。更に、血糖値は
グルコースオキシダーゼ法で測定し、血漿中の脂質(総
コレステロール、トリグリセライド及び非エステル型遊
離脂肪酸)は自動分析計(Hitachi 7250型、(株)日立
製作所製)により測定した。統計的有意性は、ダネット
(Dunnett) の多重比較試験により検定し、危険率(P)
<0.05を有意とみなした。収縮期血圧及び尿中の蛋白濃
度の測定結果を表2に示し、血糖値及び血漿中の脂質
(総コレステロール、トリグリセライド及び非エステル
型遊離脂肪酸)の測定結果を表3に示す。
有効成分である化合物は、体重及び血糖値には影響を与
えないが、NIDDMモデルラットが有する高血圧、尿
中蛋白排泄量の増加及び血漿中の脂質の増加を顕著に抑
制している。
の方法[キドゥニー・インターナショナル、第32巻、
第514頁乃至第525頁(1987年):Kid. Int.,
32, 514-525 (1987) ]に従って、7週齢のウィスター
京都ラットに抗ラットThy-1.1 モノクローナル抗体を1
回尾静注することにより、糸球体腎炎モデルを作成し
た。また、試験化合物は、0.5%カルボキシメチルセ
ルロース水溶液(CMC溶液)に懸濁させ、腎炎惹起後
から、10mg/kg/日を実験終了まで、経口投与した。腎炎
惹起7日目に、ピロガロールレッド・モリブデン錯体法
及びエリサ法(ELISA : Enzyme-Linked Immunosorbent
Assay)を用いて、尿中の蛋白及びアルブミンを測定する
と共に、糸球体硬化度を測定した。糸球体硬化度の測定
は、腎皮質パラフィン切片をパム(PAM: Periodic Acid-
Methenamine silver) 染色した後、動物当たり50個の糸
球体を顕微鏡で観察し、レイジら(L. Raiji et. al.)の
方法[キドゥニー・インターナショナル、第26巻、第
137頁乃至第143頁(1984年):Kid. Int., 2
6, 137-143 (1984) ]を用いて指数化した。尿中蛋白排
泄量及び尿中アルブミン排泄量の結果を表4に示し、糸
珠体硬化指数の結果を表5に示す。
有効成分である化合物は、尿中蛋白排泄量及び尿中アル
ブミン排泄量の増加を顕著に抑制し、糸珠体硬化を有意
に改善している。
た後、この粉末を250mgの3号ゼラチンカプセルに
入れ、カプセル剤とする。
200mgの錠剤とする。この錠剤は必要に応じて糖衣
を施すことができる。
(I)を有する化合物、その薬理上許容される塩又はそ
の薬理上許容されるエステルは、NIDDMモデルラッ
トの腎症、高脂血症及び高血圧症のいずれに対しても、
優れた抑制効果を有し、副作用も少なく、糖尿病合併
症、特に、腎症、高脂血症及び/又は高血圧症の予防薬
又は治療薬(特に、治療薬)として有用である。
(I)を有する化合物、その薬理上許容される塩又はそ
の薬理上許容されるエステルは、優れた腎炎抑制作用等
を有し、毒性も弱いため、腎疾患、特に、アイ・ジー・
エイ(IgA) 腎症[バーシャー(Berger)病]、膜性腎症、
増殖性糸球体腎炎、硬化性糸球体腎炎、巣状糸球体硬化
症、微小変化型ネフローゼ症候群等病型等の糸球体腎炎
の予防薬又は治療薬(特に、治療薬)として有用であ
る。
Claims (28)
- 【請求項1】一般式 【化1】 (式中、R1 は、C1 −C4 アルキル基を示し、 R2 及びR3 は、同一又は異なって、水素原子又はC1
−C4 アルキル基を示し、 R4 は、水素原子又はC1 −C4 アルキル基を示し、 R5 は、水素原子を示し、 R6 は、カルボキシ基又はテトラゾール−5−イル基を
示す。)を有するイミダゾールカルボン酸類、その薬理
上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエステル
を有効成分として含有する糖尿病合併症予防薬又は治療
薬。 - 【請求項2】有効成分が、 R1 がエチル基、プロピル基又はブチル基であるイミダ
ゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩若しくは
その薬理上許容されるエステルである請求項1の糖尿病
合併症予防薬又は治療薬。 - 【請求項3】有効成分が、 R1 がプロピル基又はブチル基であるイミダゾールカル
ボン酸類、その薬理上許容される塩若しくはその薬理上
許容されるエステルである請求項1の糖尿病合併症予防
薬又は治療薬。 - 【請求項4】有効成分が、 R1 がプロピル基であるイミダゾールカルボン酸類、そ
の薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエ
ステルである請求項1の糖尿病合併症予防薬又は治療
薬。 - 【請求項5】有効成分が、 R2 及びR3 が、同一又は異なって、水素原子又はメチ
ル基であるイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容
される塩若しくはその薬理上許容されるエステルである
請求項1乃至4の糖尿病合併症予防薬又は治療薬。 - 【請求項6】有効成分が、 R2 及びR3 が、同一で、メチル基であるイミダゾール
カルボン酸類、その薬理上許容される塩若しくはその薬
理上許容されるエステルである請求項1乃至4の糖尿病
合併症予防薬又は治療薬。 - 【請求項7】有効成分が、 R4 が水素原子又はメチル基であるイミダゾールカルボ
ン酸類、その薬理上許容される塩若しくはその薬理上許
容されるエステルである請求項1乃至6の糖尿病合併症
予防薬又は治療薬。 - 【請求項8】有効成分が、 R4 が水素原子であるイミダゾールカルボン酸類、その
薬理上許容される塩若しくはその薬理上許容されるエス
テルである請求項1乃至6の糖尿病合併症予防薬又は治
療薬。 - 【請求項9】有効成分が、 R5 が水素原子又は式 R5aを有する基(式中、R5a
は、メチル基、エチル基、アセトキシメチル基、1−
(アセトキシ)エチル基、ピバロイルオキシメチル基、
1−(ピバロイルオキシ)エチル基、メトキシカルボニ
ルオキシメチル基、1−(メトキシカルボニルオキシ)
エチル基、エトキシカルボニルオキシメチル基、1−
(エトキシカルボニルオキシ)エチル基、プロポキシカ
ルボニルオキシメチル基、1−(プロポキシカルボニル
オキシ)エチル基、イソプロポキシカルボニルオキシメ
チル基、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチ
ル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレ
ン−4−イル)メチル基又はフタリジル基である。)で
あるイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される
塩若しくはその薬理上許容されるエステルである請求項
1乃至8の糖尿病合併症予防薬又は治療薬。 - 【請求項10】有効成分が、 R5 が水素原子又は式 R5aを有する基(式中、R5a
は、ピバロイルオキシメチル基、エトキシカルボニルオ
キシメチル基、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチ
ル基、イソプロポキシカルボニルオキシメチル基、1−
(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル基、(5−
メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イ
ル)メチル基又はフタリジル基である。)であるイミダ
ゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩若しくは
その薬理上許容されるエステルである請求項1乃至8の
糖尿病合併症予防薬又は治療薬。 - 【請求項11】有効成分が、 R5 が式 R5aを有する基(式中、R5aは、ピバロイル
オキシメチル基又は(5−メチル−2−オキソ−1,3
−ジオキソレン−4−イル)メチル基である。)である
イミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩若
しくはその薬理上許容されるエステルである請求項1乃
至8の糖尿病合併症予防薬又は治療薬。 - 【請求項12】有効成分が、 R6 がテトラゾール−5−イル基であるイミダゾールカ
ルボン酸類、その薬理上許容される塩若しくはその薬理
上許容されるエステルである請求項1乃至11の糖尿病
合併症予防薬又は治療薬。 - 【請求項13】有効成分が、 ピバロイルオキシメチル 4−ヒドロキシメチル−2−
プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イ
ル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カ
ルボキシレート、 (5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4
−イル)メチル 4−ヒドロキシメチル−2−プロピル
−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニ
ル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレ
ート、 ピバロイルオキシメチル 4−(1−ヒドロキシエチ
ル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール
−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール
−5−カルボキシレート、 (5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4
−イル)メチル 4−(1−ヒドロキシエチル)−2−
プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イ
ル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カ
ルボキシレート、 ピバロイルオキシメチル 4−(1−ヒドロキシ−1−
メチルエチル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テ
トラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイ
ミダゾール−5−カルボキシレート、 エトキシカルボニルオキシメチル 4−(1−ヒドロキ
シ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[4−
[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニ
ル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、 1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル 4−(1−
ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−
[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フ
ェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、 イソプロポキシカルボニルオキシメチル 4−(1−ヒ
ドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−
[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フ
ェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、 1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル 4−
(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル
−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニ
ル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレ
ート、 (5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4
−イル)メチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエ
チル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾー
ル−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾー
ル−5−カルボキシレート、 ピバロイルオキシメチル 2−ブチル−4−(1−ヒド
ロキシ−1−メチルエチル)−1−[4−[2−(テト
ラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミ
ダゾール−5−カルボキシレート、 エトキシカルボニルオキシメチル 2−ブチル−4−
(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−[4−
[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニ
ル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、 1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル 2−ブチル
−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−
[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フ
ェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、 イソプロポキシカルボニルオキシメチル 2−ブチル−
4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−[4
−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニ
ル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、 1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル 2−
ブチル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−
1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニ
ル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレ
ート及び (5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4
−イル)メチル 2−ブチル−4−(1−ヒドロキシ−
1−メチルエチル)−1−[4−[2−(テトラゾール
−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール
−5−カルボキシレートからなる群から選択されるイミ
ダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩若しく
はその薬理上許容されるエステルである請求項1の糖尿
病合併症予防薬又は治療薬。 - 【請求項14】糖尿病合併症が腎症、高脂血症又は高血
圧症である請求項1乃至13の予防薬又は治療薬。 - 【請求項15】一般式 【化2】 (式中、R1 は、C1 −C4 アルキル基を示し、 R2 及びR3 は、同一又は異なって、水素原子又はC1
−C4 アルキル基を示し、 R4 は、水素原子又はC1 −C4 アルキル基を示し、 R5 は、水素原子を示し、 R6 は、カルボキシ基又はテトラゾール−5−イル基を
示す。)を有するイミダゾールカルボン酸類、その薬理
上許容される塩又はその薬理上許容されるエステルを有
効成分として含有する腎疾患予防薬または治療薬。 - 【請求項16】有効成分が、 R1 がエチル基、プロピル基又はブチル基であるイミダ
ゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩又はその
薬理上許容されるエステルである請求項15の腎疾患予
防薬または治療薬。 - 【請求項17】有効成分が、 R1 がプロピル基又はブチル基であるイミダゾールカル
ボン酸類、その薬理上許容される塩又はその薬理上許容
されるエステルである請求項15の腎疾患予防薬または
治療薬。 - 【請求項18】有効成分が、 R1 がプロピル基であるイミダゾールカルボン酸類、そ
の薬理上許容される塩又はその薬理上許容されるエステ
ルである請求項15の腎疾患予防薬または治療薬。 - 【請求項19】有効成分が、 R2 及びR3 が、同一又は異なって、水素原子又はメチ
ル基であるイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容
される塩又はその薬理上許容されるエステルである請求
項15乃至18の腎疾患予防薬または治療薬。 - 【請求項20】有効成分が、 R2 及びR3 が、同一で、メチル基であるイミダゾール
カルボン酸類、その薬理上許容される塩又はその薬理上
許容されるエステルである請求項15乃至18の腎疾患
予防薬または治療薬。 - 【請求項21】有効成分が、 R4 が水素原子又はメチル基であるイミダゾールカルボ
ン酸類、その薬理上許容される塩又はその薬理上許容さ
れるエステルである請求項15乃至20の腎疾患予防薬
または治療薬。 - 【請求項22】有効成分が、 R4 が水素原子であるイミダゾールカルボン酸類、その
薬理上許容される塩又はその薬理上許容されるエステル
である請求項15乃至20の腎疾患予防薬または治療
薬。 - 【請求項23】有効成分が、 R5 が水素原子又は式 R5aを有する基(式中、R5a
は、メチル基、エチル基、アセトキシメチル基、1−
(アセトキシ)エチル基、ピバロイルオキシメチル基、
1−(ピバロイルオキシ)エチル基、メトキシカルボニ
ルオキシメチル基、1−(メトキシカルボニルオキシ)
エチル基、エトキシカルボニルオキシメチル基、1−
(エトキシカルボニルオキシ)エチル基、プロポキシカ
ルボニルオキシメチル基、1−(プロポキシカルボニル
オキシ)エチル基、イソプロポキシカルボニルオキシメ
チル基、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチ
ル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレ
ン−4−イル)メチル基又はフタリジル基である。)で
あるイミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される
塩又はその薬理上許容されるエステルである請求項15
乃至22の腎疾患予防薬または治療薬。 - 【請求項24】有効成分が、 R5 が水素原子又は式 R5aを有する基(式中、R5a
は、ピバロイルオキシメチル基、エトキシカルボニルオ
キシメチル基、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチ
ル基、イソプロポキシカルボニルオキシメチル基、1−
(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル基、(5−
メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イ
ル)メチル基又はフタリジル基である。)であるイミダ
ゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩又はその
薬理上許容されるエステルである請求項15乃至22の
腎疾患予防薬または治療薬。 - 【請求項25】有効成分が、 R5 が式 R5aを有する基(式中、R5aは、ピバロイル
オキシメチル基又は(5−メチル−2−オキソ−1,3
−ジオキソレン−4−イル)メチル基である。)である
イミダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩又
はその薬理上許容されるエステルである請求項15乃至
22の腎疾患予防薬または治療薬。 - 【請求項26】有効成分が、 R6 がテトラゾール−5−イル基であるイミダゾールカ
ルボン酸類、その薬理上許容される塩又はその薬理上許
容されるエステルである請求項15乃至25の腎疾患予
防薬または治療薬。 - 【請求項27】有効成分が、 ピバロイルオキシメチル 4−ヒドロキシメチル−2−
プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イ
ル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カ
ルボキシレート、 (5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4
−イル)メチル 4−ヒドロキシメチル−2−プロピル
−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニ
ル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレ
ート、 ピバロイルオキシメチル 4−(1−ヒドロキシエチ
ル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール
−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール
−5−カルボキシレート、 (5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4
−イル)メチル 4−(1−ヒドロキシエチル)−2−
プロピル−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イ
ル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カ
ルボキシレート、 ピバロイルオキシメチル 4−(1−ヒドロキシ−1−
メチルエチル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テ
トラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイ
ミダゾール−5−カルボキシレート、 エトキシカルボニルオキシメチル 4−(1−ヒドロキ
シ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[4−
[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニ
ル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、 1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル 4−(1−
ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−
[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フ
ェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、 イソプロポキシカルボニルオキシメチル 4−(1−ヒ
ドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−
[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フ
ェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、 1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル 4−
(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル
−1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニ
ル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレ
ート、 (5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4
−イル)メチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエ
チル)−2−プロピル−1−[4−[2−(テトラゾー
ル−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾー
ル−5−カルボキシレート、 ピバロイルオキシメチル 2−ブチル−4−(1−ヒド
ロキシ−1−メチルエチル)−1−[4−[2−(テト
ラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミ
ダゾール−5−カルボキシレート、 エトキシカルボニルオキシメチル 2−ブチル−4−
(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−[4−
[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニ
ル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、 1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル 2−ブチル
−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−
[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フ
ェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、 イソプロポキシカルボニルオキシメチル 2−ブチル−
4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−[4
−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニ
ル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレート、 1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル 2−
ブチル−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−
1−[4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニ
ル]フェニル]メチルイミダゾール−5−カルボキシレ
ート及び (5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4
−イル)メチル 2−ブチル−4−(1−ヒドロキシ−
1−メチルエチル)−1−[4−[2−(テトラゾール
−5−イル)フェニル]フェニル]メチルイミダゾール
−5−カルボキシレートからなる群から選択されるイミ
ダゾールカルボン酸類、その薬理上許容される塩又はそ
の薬理上許容されるエステルである請求項15の腎疾患
予防薬または治療薬。 - 【請求項28】腎疾患が糸球体腎炎である請求項15乃
至27の予防薬または治療薬。
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