JPH10308942A - 画像符号化方法及び装置並びに記録媒体並びに画像伝送方法 - Google Patents

画像符号化方法及び装置並びに記録媒体並びに画像伝送方法

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JPH10308942A
JPH10308942A JP11481297A JP11481297A JPH10308942A JP H10308942 A JPH10308942 A JP H10308942A JP 11481297 A JP11481297 A JP 11481297A JP 11481297 A JP11481297 A JP 11481297A JP H10308942 A JPH10308942 A JP H10308942A
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JP
Japan
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bit
amount
encoding
video information
calculating
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JP11481297A
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English (en)
Inventor
Masaaki Isozaki
正明 五十崎
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Publication of JPH10308942A publication Critical patent/JPH10308942A/ja
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Television Signal Processing For Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高ビットレート条件下では、デコードバッフ
ァ制限による余り量が多くなるが、この余り量を再配分
するサイクルにおいて、再配分前にすでに上記バッファ
ー制限が施されたGOPに再び、余り量が配分される
と、サイクルが収束しないことになる。 【解決手段】 ビット配分計算部22は、ビデオ情報に
施す符号化処理のための目標ビット総量と、符号化処理
の難易度を示す符号化難易度に基づいてビデオ情報に配
分するビット量を計算する。MPEGエンコーダコント
ローラ23は、計算された配分ビット量の総和と目標ビ
ット総量の差として求められる余りビット量を上記ビデ
オ情報に再配分するために上記ビット配分計算部22を
制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2パスエンコーデ
ィング方法を採用してビデオ素材のビデオ情報に符号化
処理を施す画像符号化方法及び装置並びに記録媒体並び
に画像伝送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビデオ情報をディジタルビデオディスク
(Digital Video Disk:DVD)やビデオCDのような
パッケージメディアに蓄積する際、上記ビデオ情報に圧
縮符号化処理を施すエンコードシステムでは、最初に素
材の画像の符号化難易度(Difficulty)を測定し、その
符号化難易度を元に、パッケージメディアの記録容量内
で与えられるバイト数に収まるように、各ビデオ情報の
フレームごとにビット配分(以下、Bit assign)処理を
行ってエンコードするという方法が一般に採用されてい
る。以下、このエンコード方法を2パスエンコーディン
グ方法という。
【0003】例えば、上記ディジタルビデオディスク用
に、上記2パスエンコーディング方法を採用して、ビデ
オ情報を圧縮符号化するビデオエンコードシステムの具
体例を図23に示す。
【0004】図23において、ビデオエンコードの制御
を行うビデオエンコードコントローラ10は、システム
全体を管理するスーパーバイザコントローラ1に、ネッ
トワーク2を介して接続されている。
【0005】スーパーバイザコントローラ1はオペレー
ティングシステムを構成するプログラムの内、特にシス
テム全体の動きを監視し、効率的に制御するプログラム
であるスーパーバイザを実行するコントローラである。
このビデオエンコードシステムにおいてはDVDのオー
サリングシステム全体の管理を行い、ビデオ、オーディ
オ、字幕やメニューといった各エンコードシステムにエ
ンコード条件を与え、エンコード結果の報告を受ける。
【0006】このビデオエンコードシステムの具体例に
対しては、例えばv.enc というファイルによってビデオ
エンコード条件を指定している。そして、ビデオエンコ
ードコントローラ10側からは、エンコード結果のビッ
トストリームがハードディスクドライブ(HDD)等を
複数並列に接続して記録容量と転送速度性能を向上させ
たRAID16(Redundant Arrays of Inexpensive Di
skes)上に書き込まれたアドレスv.adrと、エンコード
結果のビットストリームがオーディオや字幕,メニュー
等のサブピクチャとマルチプレックスされる際に必要と
されるデータ(vxxx.aui)を報告している。
【0007】ビデオエンコードコントローラ10は、グ
ラフィカルユーザインターフェースGraphical User Int
erfece:GUI)11と、後述するビット配分計算処理
プログラム(Bit_Assign)を格納しているビット配分計
算部12と、このビット配分計算部12内部のビット配
分計算処理プログラムを実行するMPEGエンコードコ
ントローラ13と、ディジタルVTRコントローラ14
とを備えている。
【0008】ユーザは、グラフィカルユーザインターフ
ェース11を用い、ビット配分計算部12の上記プログ
ラムと、MPEGエンコーダコントローラ13の3つの
プログラムを管理することができる。また、DVTRコ
ントローラ14も管理できる。
【0009】MPEGエンコードコントローラ13は、
上記ビット配分計算部12内部の上記ビット配分計算処
理プログラムを実行すると共に、MPEGエンコーダ1
5を制御する。また、DVTRコントローラ14はDV
TR17を制御する。このDVTR17はMPEGエン
コーダ15に接続しており、MPEGエンコーダ15は
エンコードした結果を表示するためにモニタ18に接続
している。さらに、MPEGエンコーダ15は、エンコ
ード結果を記録するために上記RAID16にも接続し
ている。
【0010】MPEGエンコーダ15では、動き補償予
測による時間方向の冗長度の除去を行っている。また、
MPEGエンコーダ15では、フレーム内だけで符号化
されるフレーム内符号化画像をIピクチャ(Intra Code
d)、過去の画面から現在を予測することによって符号
化されるフレーム間順方向予測符号化画像をPピクチャ
(Predictive Coded)、過去、未来の両方向の画像から
現在を予測することによって符号化される双方向予測符
号化画像をBピクチャ(Bidirectionaly Predictive Co
ded)を用いて、ビデオ情報を圧縮符号化している。こ
こでは、必ずIピクチャを1つ含むピクチャーのまとま
りを図24に示すようなGOP(Groupof Pictures)と
している。この図24において、GOPのフレーム数N
は15であり、表示順のGOPの先頭は、Iピクチャの
前で、P又はIピクチャの次のBピクチャーである。G
OPの最後は、次のIピクチャの前の最初のPピクチャ
である。
【0011】このビデオエンコードシステムの動作につ
いて図25のフローチャートを参照して説明する。先
ず、ステップS1で、スーパーバイザコントローラ1か
らネットワーク2経由でビデオに割り当てるビット総量
や最大レートなどのエンコード条件v.encが与えられ、
MPEGエンコーダコントローラ13はこのエンコード
条件を設定する。その後、ステップS2でMPEGエン
コーダコントローラ13がMPEGエンコーダ25を使
ってエンコード素材の符号化難易度(Difficulty)を測
定する。ここでは、各画素のDC値や動きベクトル量M
Eも読んでおく。そして、これらの測定結果により、フ
ァイルを作成しておく。
【0012】実際のDifficultyの測定は以下のように行
う。エンコード素材となるビデオ情報はDVTR17に
よってマスターテープであるディジタルビデオカセット
から再生される。MPEGエンコードコントローラ13
は、MPEGエンコーダ15を介して、DVTR17に
よって再生されたビデオ情報の符号化難易度を測定す
る。
【0013】ここでは、符号化の際に量子化ステップ数
を固定値に設定した条件で発生ビット量を測定する。動
きが多く、高い周波数成分が大きい画像では発生ビット
量が大きくなり、静止画や平坦な部分が多い画像では発
生ビット量が少なくなる。この発生ビット量の大きさを
上記符号化難易度としている。
【0014】次に、ステップS3では、ステップS1で
設定されたエンコード条件を元に、ステップS2で測定
された各ピクチャーの符号化難易度の大きさに応じて、
MPEGエンコードコントローラ13がビット配分計算
部12内部の計算プログラム(BIT_ASSIGN)を実行し、
割り当てビット量(ターゲット量 :target)の配分計算
を行う。
【0015】そして、このステップS3でのビット配分
計算による結果を使ってエンコードを実行するかどうか
をMPEGエンコーダ15に内蔵されているローカルデ
コーダ出力の画質によってユーザに判断させる。
【0016】実際には、ステップS4で、上記ビット配
分によるビットストリームをRAID16に出力しない
で、任意の処理範囲を指定できるプレビユーモード(Pr
eview)を行って、ユーザーが画質をチェックする。
【0017】ステップS5の画質評価で画質に問題がな
い場合にはステップS6に進み、MPEGエンコーダ1
5によるエンコード処理を実行するが、画質に問題があ
る場合には、ステップS8に進み、問題のある部分のレ
ートを上げるとか、フィルターレベルを調整するといっ
た画質調整のためのカスタマイズ作業を行ってから、ス
テップS9でビット配分再計算を実行する。
【0018】その後、ステップS4に戻り、カスタマイ
ズした部分をプレビューして、ステップS5で画質を確
認し、すべての部分が良ければステップS6に進み、全
体のエンコードをMPEGエンコーダ15に実行させ
る。エンコード結果であるビットストリームは、ステッ
プS7でSCSI(Small Computer System Interfac
e)経由で直接、RAID16に書き込まれる。
【0019】ステップS6でのエンコード後、ビデオエ
ンコードコントローラ10は上述したようなエンコード
結果情報をネットワーク経由でスーパーバイザコントロ
ーラ1に報告する。
【0020】この図25のフローチャートにおいて、ス
テップS2,ステップS4及びステップS6を除いた各
ステップの処理はオフライン処理を意味している。以
下、特に、ステップS3でMPEGエンコードコントロ
ーラ13によって実行されるビット配分計算部12内部
のビット配分計算について図26を用いて概略的に説明
する。
【0021】先ず、ディスク容量の中からビデオに割り
当てられたビット総量(QTY_BYTES)と、最大ビットレ
ート(MAXRATE)がスーパーバイザコントローラ1から
指定される。これに対して、MPEGエンコードコント
ローラ13は、上記ビット配分計算部12内部のビット
配分計算プログラムを実行し、最大ビットレート(MAXR
ATE)以下になるように制限を加えた総ビット数 (USB_B
YTES)を求め、この値からGOPのヘッダ(GOP heade
r)に必要なビット数(TOTAL_HEADER)を引いた値と、全
体のフレーム総数からターゲット数の総和の目標値とな
るSUPPLY_BYTESを算出する。
【0022】そして、このSUPPLY_BYTESの大きさに収ま
るように各ピクチャーへの割り当てビット量(ターゲッ
ト量:target)を配分する。全てのピクチャへの割当て
ビット量の総和を TARGET_BYTES とすると、SUPPLY_BYT
ES から TARGET_BYTES を引いた値がビット配分での余
り量 (REMAIN_BYTES) となる。
【0023】このステップS3でのビット配分計算処理
を詳細に示したのが図27のフローチャートである。こ
こでは、ビット配分する計算例として、先ずGOP単位
にビット量を配分し、その後、各GOP内で各ピクチャ
ーの符号化難易度に応じたビット配分を行うとする。
【0024】先ずステップS11では、上述したよう
に、最大ビットレート以下になるように制限を加えた総
ビット数USB_BYTESを、スーパーバイザコントローラ1
から与えられたビット総量QTY_BYTESと、最大ビットレ
ートMAXRATEを使って、 USB_BYTES = min (QTY_BYTES,MAXRATE × KT × total_frame_number) ・・・(1) のように求める。
【0025】ここで、NTSCの場合、KT=1/8(bits)/30(H
z), PALの場合1/8(bits)/25(Hz)である。また、total_f
rame_number はエンコードする素材のフレーム総数、mi
n(s,t)は s,t の内で小さい方を選択する関数である。
【0026】また、SUPPLY_BYTESは、上記(1)式で求
めたUSB_BYTESからGOPのヘッダに必要なビット数TOT
AL_HEADERを引いて、 SUPPLY_BYTES = USB_BYTES - TOTAL_HEADER ・・・(2) のように求める。
【0027】次に、ステップS12で上記図25のステ
ップS2の符号化難易度(Difficulty)の測定で作成さ
れた測定ファイルをそのまま読み込み、符号化難易度の
測定の際に、併せて測定された各画像のDC値や動きベ
クトル量MEの大きさのパラメータの変化量から、ステ
ップS13でシーンが変化するポイントを見つける。
【0028】このステップS13でのシーンチェンジ検
出/処理は、本件出願人が既に特願平8-274094
号明細書及び図面にて開示した「映像信号処理装置」に
応じてシーンチェンジ点を検出する処理である。
【0029】この「映像信号処理装置」は、映像信号の
各フレームの直流レベルを検出し、この直流レベルを曲
線近似して得られる誤差値より、上記映像信号のシーン
チェンジのフレームを検出して、シーンチェンジ点を明
らかにする。
【0030】そして、シーンがチェンジしたとして検出
したポイントは、PピクチャーをIピクチャーに変更し
て、画質改善を計る。
【0031】このステップS13では、チャプター(CH
APTER)境界処理も行う。DVD再生装置でのチャプタ
ーサーチ時には、特定されないピクチャーからジャンプ
してくることになるが、その場合でも再生画像の乱れが
ないようにするため、チャプターの位置が必ずGOPの
先頭になるようにピクチャータイプを変更したり、GO
P長を制限する。
【0032】このようなステップS12,ステップS1
3での一連の作業の結果、ピクチャータイプ(I,P,
Bピクチャ)の変更処理が実行されると、符号化難易度
(Difficulty)測定時のピクチャータイプが変更される
ため、ステップS14〜ステップS15で変更後のピク
チャータイプに合わせた符号化難易度の値に補間/補正
する。ステップS14〜ステップS15での符号化難易
度の補間/補正によって得られた符号化難易度と、全体
に与えられたビット数(SUPPLY_BYTES)に応じて、ステッ
プS16〜ステップS20で各ピクチャーごとのターゲ
ットビット数を計算する。
【0033】具体的には、ステップS16で各GOP毎
の符号化難易度の和であるGOP_DIFFを算出し、ステップ
S17〜ステップS19により、エンコードする際のG
OP単位のビット割り当て量(GOP_TARGET)を配分す
る。
【0034】図28は、GOP_DIFFとGOP_TARGETとを変換
するもっとも簡単な関数を示す図であり、縦軸YをGOP_T
ARGET、横軸XをGOP_DIFFとして、Y=AX+Bという評価関数
を表している。
【0035】なお、ステップS17では、全てのピクチ
ャの符号化難易度(Difficulty)の総和を、 DIFFICULTY_SUM = Σdifficulty ・・・(3) として求めている。
【0036】図28において、GOP_TARGETの最小値を次
の(4)式のように、 B = GOP_MINBYTES ・・・(4) とする。
【0037】すると、ステップS18で、GOP単位の
ビット配分関数の算出を、 Σy = A×Σx + B×n により行う。ここで、Σy = SUPPLY_BYTES, Σx = DIF
FICULTY_SUM 、n は GOPの総数である。
【0038】よって A = (SUPPLY_BYTES - B×n)/ DIF
FICULTY_SUM となる。すると、各GOP毎のターゲット
量は、ステップS19で、 GOP_TARGET = A × GOP_DIFF + B ・・・(5) と表せる。
【0039】その後、ステップS20で、各GOP内で
各ピクチャーの符号化難易度(Difficulty)に応じたビ
ット配分を行う。GOP内での各ピクチャーの配分は符
号化難易度 の大きさに比例させた場合には、以下の
(6)式で求められる。
【0040】 target(k) = GOP_TARGET × diffuculty(k)/GOP_DIFF ・・・(6) (1 ≦ k ≦ GOP 内の picture 数) ここで、上記ビデオ素材の中に極端に難しい(gob_diff
が大きい)ピクチャがると、非常に大きいgob_target量
となってしまい、システムで許容されている最大レート
を超えてしまうため、図28に示すように、GOP_MAXBYT
ESといった固定量でリミッタをかけることが必要であ
る。また、最小のターゲット量もGOP_MINBYTESで制限さ
れる。
【0041】次ぎに、ステップS21でデコード時の仮
想デコード時のバッファ残量VBV(Video buffering v
erifier)の計算を行う。MPEGビデオのエンコード時
には、仮想デコーダのバッファ残量を考慮しながらビッ
ト配分することが義務付けられている。
【0042】この仮想バッファ残量の計算方法について
図29を参照しながら説明する。DVDのバッファサイ
ズVBVMAX(1.75Mbits)に対して、k番目のピクチャーのバ
ッファーのスタート点の残量をOccupancy_up(k)とす
る。
【0043】最初のOCCUPANCY_UP(0)は次の(7)式に
示すように、固定値(この例では VBVMAX * 2/3 )からス
タートする。
【0044】 OCCUPANCY_UP(0) = VBVMAX * 2/3 ・・・(7) また、k番目のピクチャーのターゲット量をtarget(k)と
すると、ピクチャーにビットを吐き出したあとのバッフ
ァー残量OCCUPANCY_DOWN(k)は次の(8)式で表され
る。
【0045】 OCCUPANCY_DOWN(k)=OCCUPANCY_UP(k)-target(k) ・・・(8) このバッファーには、ビデオのデータ量に応じたビット
レートのデータ量(SYSTEM_SUPPLY)が蓄積される。する
と、供給後のバッファー残量OCCUPANCY_UP(k+1)は次の
(9)式で表される。
【0046】 OCCUPANCY_UP(k+1) = OCCUPANCY_DOWN(k) + SYSTEM_SUPPLY ・・・(9) 図29において、OCCUPANCY_UPはグラフ上の各ピクチャ
ーの上側のポイント、OCCUPANCY_DOWNはグラフ上の各ピ
クチャーの下側のポイントを意味している。供給後のバ
ッファ残量は、図29の図中の右上に上がる量に相当す
る。供給されるビットレートが大きいほど傾きは大きく
なり、バッファーにデータがたまりやすくなる。
【0047】バッファがいっぱいになった場合には、バ
ッファーへの供給がストップするため、バッファーのオ
ーバーフローに関しては考慮する必要はない。このこと
は、ある設定値ちょうどに制御する必要はなく、設定値
以上になるように制御すれば良いことを意味している。
【0048】逆に、各ピクチャーのデータ量が大きい
と、バッファにたまったデータは減少する。このバッフ
ァー残量が一定値以下にならないようにターゲットビッ
ト量を計算する。
【0049】なお、ビデオのデータ量に応じたビットレ
ートでのSYSTEM_SUPPLYは、 SYSTEM_SUPPLY = MAXRATE(bps) * KT ・・・(10) のように求める。
【0050】図30にGOP単位でのターゲットビット
配分計算をおこなった例を示す。図30の(A)は評価
関数とGOP_MAXRATE制限を考慮して求めたターゲット量
に対して上記VBVバッファ計算をおこなった場合であ
る。ここで、図30の(A)に示す[1],[4],[7]のピク
チャーでは、VBVバッファーの下限であるVBVMINの値
を下回っている。
【0051】そこで、図27のステップS22で、VB
VがVBVMINを下回ったピクチャーを含むGOPのターゲ
ット量を削減し、ターゲット量を修正する。GOP内で
VBV制限を加える前のターゲット量でVBV計算を実
行したときのOCCUPANCYの最小値をOcc_minとすると調整
量は以下の(11)式であらわされる。
【0052】OCCUPANCY_MIN<VBVMIN の時、 target_adj_rate=(VBVSTART- VBVMIN)/ (VBVSTART - Occ_min) ・・・(11) そして、GOP内の各ターゲットに対して、 target=target×target_adj_rate とすることでGOP単位での調整を行う。
【0053】すなわち、ステップS20及びステップS
21を通して、与えられたターゲットビット量は、GOP_
MAXBYTES制限や、VBVのバッファー制限を守るように配
分しなくてはならないため、単純に評価関数で求めたタ
ーゲット量よりも削減しなくてはならない場合が生じて
しまう。
【0054】そのため、上記各制限後のターゲット量の
総和(TARGET_BYTES)は、目標ビット総量(SUPPLY_BYTES)
に対して少なくなり、余り(REMAIN_BYTES)が発生してし
まい、このため、上記ステップS22でのターゲット量
の修正処理が必要になる。余り量の算出は、ステップS
23で行われる。
【0055】通常は、ビット配分率を上げるために、ス
テップS24ではNOとなり、上記余り量を再度配分す
るというサイクルとなる。
【0056】この余り量を各GOPに再配分するため
の、ステップS27で用いる評価関数の例を図31及び
図32に示す。特に、図32では、Y=QX+Rという評価関
数を用いている。Xはgop_diff, Yは各GOP単位に再配
分されるターゲット量の変化量(GOP_TARGET_ADD)であ
る。
【0057】この評価関数において、GOPの最大バイ
ト数になる最小のgop_diffの値をDとすると、GOP_MAXBY
TES=A×D+Bより、 D=(GOP_MAXBYTES-B)/A ・・・(12) R=-Q×D ・・・(13) Σy = Q×(Σx-D×n) ・・・(14) となる。
【0058】ここで、x<Dを満たすピクチャーの符号化
難易度の総和をDIFFICULTY_SUM'、ピクチャー数をpictu
re_number'とすると、Σy=REMAIN_BYTES,Σx =DIFFICUL
TY_SUM'(x<D),n=picture_number'(x<D),B=より Q=(REMAIN_BYTES)/( DIFFICULTY_SUM'-D×n) ・・・(15) となる。よって、ステップS19に戻り、求められる各
GOPごとの余りのターゲット分配量は、 GOP_TARGET_ADD=Q×GOP_diff+R となる。
【0059】さらに、ステップS20でのGOP内の各ピ
クチャーの再ターゲットビットの分配量は、 target_add(k)=GOP_TARGET_ADD×diffuculty(k)/GOP_diff (1 ≦ k ≦ GOP 内の picture 数) ・・・(16) となる。
【0060】ステップS24で、余り量が一定量以下に
なったか、余り量の再配分のループが所定の回数を越え
た場合には、ビット配分計算を打ちきり、ステップS2
5でエンコード結果のビットストリームをRAIDに書
き込むアドレスの設定と、ステップS26でエンコーダ
用コントロールファイルを出力する。このようにして作
成されたコントロールファイルによるエンコード処理を
おこなうことで、素材の画像の難しさ(符号化難易度)
に応じた可変ビットレートエンコーディングが実行され
る。以上が2パス可変ビットレートエンコーディング方
法の概要である。
【0061】次にこのシステムで高ビットレート条件(A
VERAGE_RATEとMAXRATEが近い値)下でのビット配分計算
を行うことを考える。ここで、AVERAGE_RATEは、次の
(17)式で示すように、エンコード時の平均ビットレ
ートである。
【0062】 AVERAGE_RATE=USB_BYTES/total_frame_number/KT ・・・(17)
【0063】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記高ビッ
トレート条件下では、VBV計算上でのSYSTEM_SUPPLY
量に対して、target(k)が相対的に大きくなってくるた
め、図27のステップS22におけるVBVのバッファ
ー制限に入る確率が大きくなってくる。それに従って、
余り量も多くなる。この余り量を再配分するサイクルに
おいて、図33のような再配分前にすでにVBVバッフ
ァー制限が施されたGOPに再び、余り量が図34のよ
うに配分されると、サイクルが収束しないことになる。
同様のことが、最大レート制限が実行された範囲のピク
チャーにもいえる。
【0064】また、余り量が特定のGOPに非常に多く
再配分され、そのGOPが極めて大きいレートになって
しまうと、その後ろのGOPがVBV制限を受けること
になる。再配分前には、符号化難易度に応じたビット配
分であったものが、このような処理によって、図35に
示すように、逆転することが考えられ、結果的に画質劣
化につながっていた。
【0065】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であり、高ビットレート時のビット利用効率を上げるこ
とができ、かつ画質の改善を実現できる画像符号化方法
及び装置並びに記録媒体及び画像伝送方法の提供を目的
とする。
【0066】
【課題を解決するための手段】本発明に係る画像符号化
方法は、上記課題を解決するために、少なくともビット
配分工程でのビデオ情報に対するビット配分処理を、予
め許容されている符号化処理の平均レート及び最大レー
トとの関係に基づいて適応的に制御するので、余りビッ
ト量の発生を削減することができる。余りビット量が少
なければ収束するまでのサイクルは少なくてもすむこと
になる。
【0067】また、本発明に係る画像符号化方法は、上
記課題を解決するために、ビット配分計算工程でデコー
ドバッファ制限が実行された区間を除く区間に対して、
ビット再配分工程が余りビット量を再配分する。このた
め、デコードバッファ制限が施された区間には、余りビ
ット量が再配分されることがなくなり、リサイクルルー
プでの収束性が改善される。
【0068】また、本発明に係る画像符号化方法は、上
記課題を解決するために、ビット再配分工程で上記ビデ
オ情報に再配分する1サイクル当たりの余りビット量に
上限を設ける。このため、ビット配分量の調整幅が小さ
くなり、符号化難易度の小さいGOPにより多くのビッ
トを再配分することがなくなる。
【0069】また、本発明に係る画像符号化装置は、上
記課題を解決するために、制御手段に、ビット配分計算
手段でのビデオ情報に対するビット配分処理を、予め許
容されている符号化処理の平均レート及び最大レートと
の関係に基づいて適応的に制御させるので、余りビット
量の発生を削減することができる。余りビット量が少な
ければ収束するまでのサイクルは少なくてもすむことに
なる。
【0070】また、本発明に係る画像符号化装置では、
上記課題を解決するために、制御手段の制御により、ビ
ット配分計算手段が、デコードバッファ制限が実行され
た区間を除く区間に対して、余りビット量を再配分す
る。このため、デコードバッファ制限が施された区間に
は、余りビット量が再配分されることがなくなり、リサ
イクルループでの収束性が改善される。
【0071】また、本発明に係る画像符号化装置では、
上記課題を解決するために、制御手段の制御により、ビ
ット配分計算手段が、ビデオ情報に1サイクル当たりに
再配分する余りビット量に上限を設ける。このため、ビ
ット配分量の調整幅が小さくなり、符号化難易度の小さ
いGOPにより多くのビットを再配分することがなくな
る。
【0072】また、本発明に係る記録媒体は、上記課題
を解決するために、目標ビット総量と符号化難易度に基
づいてビデオ情報に配分するビット量を、予め許容され
ている符号化処理の平均レート及び最大レートとの関係
により適応的に計算し、計算された配分ビット量の総和
と、上記目標ビット総量の差として求められた余りビッ
ト量を上記ビデオ情報に再配分したビデオデータを記録
している。
【0073】また、本発明に係る画像伝送方法は、上記
課題を解決するために、少なくともビット配分工程での
ビデオ情報に対するビット配分処理を、予め許容されて
いる符号化処理の平均レート及び最大レートとの関係に
基づいて適応的に制御してから得られたビデオデータを
伝送する。
【0074】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像符号化方
法及び装置の実施の形態について図面を参照しながら説
明する。
【0075】この実施の形態は、例えばディジタルビデ
オカセットテープに記録されたビデオ素材をディジタル
ビデオディスク(Digital Video Disk:DVD)用に、
2パスエンコーディング方法を採用してエンコードする
ためのビデオエンコードシステムであり、図1に示すよ
うな構成である。
【0076】このビデオエンコードシステムは、上記図
23に示したビデオエンコードシステムと基本的に構成
を同じにしているが、ビデオエンコードコントーローラ
20内部のビット配分処理を従来と異ならせるように、
構成を変えている。
【0077】図1において、このビデオエンコードシス
テムは、ビデオ情報に施す符号化処理のための目標ビッ
ト総量と、符号化処理の難易度を示す符号化難易度に基
づいてビデオ情報に配分するビット量を計算するビット
配分計算部22と、ビット配分計算部22で計算された
配分ビット量の総和と、上記目標ビット総量の差として
求められる余りビット量を上記ビデオ情報に再配分する
ために上記ビット配分計算部22を制御するMPEGエ
ンコーダコントローラ23とを備えてなる。
【0078】そして、MPEGエンコードコントローラ
23は、2パス可変ビットレートエンコーディングにお
けるビット配分計算を、余り量を再配分するサイクル効
率を改善することで、高ビットレート時のビット利用効
率を上げるように実行する。
【0079】このビデオエンコードシステムにおいて、
MPEGエンコードコントローラ23は、ビット配分計
算部22にビット配分計算処理プログラム(BIT_ASSI
N)を実行させて上記ビット配分計算処理を行わせる。
【0080】MPEGエンコードコントローラ23によ
って制御されるビット配分計算部22が実行するビット
配分計算処理を、上記図27を用いて説明する。
【0081】先ずステップS11では、上述したよう
に、最大ビットレート以下になるように制限を加えた総
ビット数USB_BYTESを、スーパーバイザコントローラ1
から与えられたビット総量QTY_BYTESと、最大ビットレ
ートMAXRATEを使って、上記(1)式のように求める。
そして、目標ビット総量SUPPLY_BYTESをUSB_BYTESから
GOPのヘッダに必要なビット数TOTAL_HEADERを引い
て、上記(2)式のように求める。
【0082】次に、ステップS12〜ステップS15に
より符号化難易度を検出する。ここでは、シーンチェン
ジ検出、チャプター境界処理後に、符号化難易度を補間
/補正している。
【0083】次に、ステップS16〜ステップS20に
より、上記SUPPLY_BYTESと、上記符号化難易度に基づい
てGOP内の各ピクチャに配分するビット量を計算す
る。この工程をビット配分計算工程とする。
【0084】次に、ステップS21〜ステップS24、
及びステップS27と、ステップS19及びステップS
20で、上記ビット配分計算工程で計算された配分量の
総和TARGET_BYTESと、上記目標ビット総量SUPPLY_BYTES
の差として求められる余りビット量REMAIN_BYTESを上記
GOP内の各ピクチャに再配分する。この工程をビット
再配分工程とする。
【0085】そして、このビット配分計算部22は、上
記ビット配分計算工程と、上記ビット再配分工程での上
記ビデオ情報に対するビット配分処理を、MPEGエン
コーダコントローラ23の制御に基づいて、予め許容さ
れている符号化処理の平均レートAVERAGE_RATEと最大レ
ートMAXRATEとの関係に応じて適応的に換える。
【0086】上述したように、高ビットレート条件下で
は、仮想デコーダのVBV計算上でのSYSTEM_SUPPLY量
に対して、target(k)が相対的に大きくなってくるた
め、上記図27のステップS22におけるVBVのバッ
ファー制限に入る確率が大きくなってくる。それに従っ
て、余り量も多くなる。この余り量を再配分するサイク
ルにおいて、再配分前にすでにVBVのデコードバッフ
ァ制限が実行されたピクチャーに再び配分されると、サ
イクルが収束しないことになる。
【0087】そこで、上記ビデオエンコードシステムで
は、例えば図2に示すようなGOP1、GOP2の内、
VBV計算時にVBVバッファ制限が実行されたGOP
2の範囲のピクチャーに対して、図3に示すように再配
分禁止区間を示す意味のフラグを立て、余りビット量の
再配分の対象から除く。最大レート制限が実行された範
囲のピクチャーに対しても同様の処理をおこなう。
【0088】すなわち、図2において、GOP2は、最
初のビット配分時にVBV制限されたとする。よって、
このGOPは余りの再配分処理の対象から除外してリサ
イクル処理をおこなう。この場合の余りビット配分の評
価関数の求め方は、上記(12)式〜(16)式におい
て、x<Dを満たし、かつ余りの再配分処理の対象となっ
ているピクチャーの符号化難易度の総和をDIFFICULTY_S
UM'、ピクチャー数をpicture_number'と置きかえるだけ
でよい。また、余りビット配分の際にも、最大レート制
限、VBV制限のチェックをおこない、制限されたGO
Pについても同様に再配分の禁止フラグを立てる。この
アルゴリズムを実行する処理により、余りのリサイクル
ループでの収束性が改善される。
【0089】ここで、余りビット量を例えば図3に示し
た再配分禁止区間に配分しなくなると、再配分できるG
OPの数が限られてくる。そうなると、1GOP当りに
再配分されるビット量が非常に多くなることが想定でき
る。
【0090】余りビット量の再配分では、符号化難易度
が小さいGOPに、より多くのビットを再配分するた
め、たとえば静止画のように符号化難易度がかなり小さ
いGOPに非常に多く再配分され、極めて大きいレート
になってしまう可能性がある。すると、上記図35に示
したように、その後ろのGOPがVBV制限を受けるこ
とになる。
【0091】その結果、再配分前には、符号化難易度に
応じたビット配分であったものが、このような処理によ
って逆転することがあり、最適なビット配分からずれが
生じ、画質が劣化してしまう。
【0092】そこで、この問題を軽減させるために、こ
のビデオエンコードシステムでは、MPEGエンコード
コントローラ23の制御により、1サイクルあたりの余
りビット配分のリサイクル量を制限する。
【0093】余りビット数(REMAIN_BYTES)は、図4に示
すように、全てのピクチャーのターゲットの和をTARGET
_BYTESとすると、 REMAIN_BYTES=SUPPLY_BYTES-TARGET_BYTES ・・・(18) となる。
【0094】ここで、評価関数において、GOPの最大
バイト数になる最小のgop_diffの値をDとし、n'を gop_
diffがD未満で、かつ再配分が許可されているGOPの総数
だとする。リサイクルするビット数をRECYCLE_BYTES と
したとき、平均的に割り当てられた場合のGOPレート
の増加量が、次の(19)式及び(20)式になるよう
に、MAXRATEに対して一定値以下となるように制限す
る。
【0095】REMAIN_BYTES が MAXRATE(bps) × KT/RT
× n'よりも大きい場合 RECYCLE_BYTES = MAXRATE × KT/RT ・・・(19) REMAIN_BYTES が MAXRATE(bps) × KT/RT × n'以下の
場合 RECYCLE_BYTES = REMAIN_BYTES ・・・(20) ここで、RTはリサイクル量を制限する定数で、この例で
はRT=10とする。このようにリサイクル量を制限するこ
との効果を図5〜図7、及び図8〜図9を用いて説明す
る。
【0096】図5〜図7はリサイクル量が制限されてい
ない場合である。図5は余りビット配分前を示す。ここ
で、最初のビット配分時(図6)で、GOP2にVBV
制限が加わったとする。余り量の配分時に、GOP1に
非常に多くのビット量を再配分したために、GOP2に
再びVBVの制限が加わることとなる。その結果、図7
に示すように、符号化難易度の小さいGOP1よりもG
OP2のビット割り当て量の方が少ないという逆転現象
が生じる。
【0097】これに対し、図8〜図10はリサイクル量
を制限した場合である。図8は余りビット配分前を示
す。余り量の配分時に、GOP1に再配分したために、
GOP2で再びVBVの制限が加わることがあり得る
が、上記上限のない場合と比較して、制限による ta
rget の調整幅が小さく、逆転現象は生じない。こ
の例では、図9に示すように、GOP1にもVBVの制
限が加わるため、次のサイクルではGOP1も再配分が
許可されなくなるため、GOP2のターゲット量が図1
0に示すように、これ以上制限されることはない。これ
により、2パスエンコーディングの考え方である、難し
い画像により多くのレートを配分するということが実現
できるため、画質が向上する。
【0098】この様にリサイクル量を制限することは、
高ビットレートの条件下では効果的であることがわかる
が、一方、リサイクル量を制限することによって、余り
ビット量を減らすためのサイクルが増加してしまい、収
束するまでの計算処理時間の増加を招くことがある。
【0099】図11〜図14に従来方式の評価関数を用
いた場合の、エンコードの目標とする平均レート(AVERA
GE_RATE)と余り量の関係を示した。ここでは、VBVに
よる制限はないものとし、GOP_MAXBYTESの制限だけを考
える。図11及び図12に示すように、GOP_MAXBYTESを
越えた部分は余りビット量となるため、評価関数でGOP_
TARGETを越えるgop_diffの値が小さいほど余りビット量
は少なくなる。
【0100】高ビットレートの条件下では、図13及び
図14のように評価関数の傾きが大きくなるため余りビ
ット量が増加する。そのため、余りビットをすべて再配
分した場合の評価関数Y=(A+Q)X+(B+R)とY=AX+Bの差が大
きくなる。両者の差が大きいということは、非常に多く
のビット量が再配分されるGOPが存在することにな
り、先に説明した逆転現象が発生しやすくなる。
【0101】そこで、AVERAGE_RATEとビデオシステムと
して制限される最大レート(MAXRATE)との関係に応じて
適応的に評価関数を換え、余りビット量の発生を削減す
る。余りビット量が少なければ、収束するまでのサイク
ルは少なくてすむことになる。VBVバッファー計算に
おいて、GOP単位に割り当てられるレートがMAXRATE
を越えるとGOPのスタート点でのバッファ残量より、
次のGOPのスタート点でのバッファ残量の方が少なく
なる。VBVバッファー残量がVBVMINを下回れないた
め、連続的にGOP単位のレートがMAXRATEを越える確
率は少なくなる。このことからAVERAGE_RATEとMAXRATE
が近いような高いビットレートのエンコード条件では、
VBVバッファー制約から、GOP単位に割り当てられ
る最大レートがMAXRATEに対して大幅に上がることはな
く、理想的なビット配分後には、全てのGOP単位のレ
ートがMAXRATEの近辺に収束することになる。このこと
は、評価関数は高ビットレートのエンコード条件では傾
きを小さくすべきであることを示唆している。
【0102】そこで、適応型評価関数の例として、Y=A
×pow(x, p)+Bを用いる。ここで、pow(x, p)は、xのp乗
の値を意味している。A, B の値は次の各式によって求
められる。
【0103】 SUPPLY_BYTES = USB_BYTES - TOTAL_HEADER ・・・(21) DIFFICULTY_SUM = Σdifficulty ・・・(22) B=GOP_MINBYTES ・・・(23) Σy=A×Σpow(x,p)+B×n ・・・(24) ここで、Σy = SUPPLY_BYTES、nはGOPの総数である。
【0104】よって、 A =(SUPPLY_BYTES - B×n)/Σpow(x, p) ・・・(25) となる。
【0105】ここで、 gop_target=A×pow(gop_diff,p)+B ・・・(26) である。
【0106】図15には上記(26)式で表される符号
化難易度に対するターゲット量の特性を示す。図中、C
1〜C3は同じSUPPLY_BYTESとgop_diff(k)の場合にGOP
_MINBYTESであるBを0.4k一定にし、pの値を変えた場合
の評価関数の形を示している。
【0107】C1はpを0.8とした特性、C2はpを0.6と
した特性、C3はpを0.4とした特性である。pの値が小
さいほど、gop_diff の少ない領域に、より多くのター
ゲットが割り当てられるようになる。このpの値は、AVE
RAGE_RATEとMAXRATEの関数とし、エンコード条件に応じ
て適応的に変化させる。
【0108】すなわち、 m=AVERAGE_RATE/MAXRATE ・・・(27) とすると、pはmの関数として図16のように表される。
図16において、pは例えば、 p= 0.8 (0 ≦ m < 0.5) p= -1.2×m + 1.4 (0.5 ≦ m ≦ 1 ) ・・・(28) となる。
【0109】また、評価関数によって、小さいgop_diff
により多くのターゲットを割り当てる方法として、評価
関数の最小値B(=GOP_MINBYTES)の値を適応的に大きくす
ることも可能である。この方法により、全てのgop_diff
に対してGOP_MAXBYTES以下になるような評価関数は以下
のように求められる。
【0110】ここで、最大のgop_diffをDmaxとすると、 GOP_MAXBYTES = A×pow(Dmax, p) + B' B'=GOP_MAXBYTES-A×pow(Dmax, p) ・・・(29) また、 Σy = A×Σpow(x, p) + B'×n Σy = A×(Σpow(x, p)-pow(D,p)×n) +GOP_MAXBYTES×n ・・・(30) ここで、Σy = SUPPLY_BYTES、nはGOPの総数である。
【0111】よって、 A=(SUPPLY_BYTES-GOP_MAXBYTES×n)/(Σpow(x, p) - pow(Dmax, p)×n) ・・・(31) となる。
【0112】また、 B'=GOP_MAXBYTES-pow(Dmax, p)×(SUPPLY_BYTES - GOP_MAXBYTES×n)/(Σpow(x, p)-pow(Dmax, p)×n) ・・・(32) となる。
【0113】図15のC4は、上記(31)、(32)
式で表される符号化難易度に対するターゲット量の特性
例である。上記pをC3と同じにしているが、Bの値を10
0kとして増加させた例である。C3よりもさらに傾きが
小さくなることがわかる。
【0114】これらの評価関数を用いた場合の余りビッ
ト配分の評価関数も同様に求められる。gop_diffから各
GOPごとのリサイクルビットの再配分量gop_targetを
求める関数を、 Y'= Q×pow(x, p) + R とする。
【0115】また、再配分が禁止されているGOPは対
象から削除する。GOP_MAXBYTESとなる最小のgop_diffを
Dとすると、GOP_MAXBYTES=A×pow(D, p)+ Bより pow(D,p)=(GOP_MAXBYTES-B)/A ・・・(33) 0=Q×pow(D,p)+Rより R=-Q×pow(D,p) ・・・ (34) Y'=Q×(pow(x,p)-pow(D,p)) (ただし、0≦x≦D) ・・・(35) Σy'=Q×(Σpow(x,p)-pow(D,p)×n') ・・・(36) が得られる。
【0116】ここで、Σy' = RECYCLE_BYTESである。ま
た、Σpow(x, p)はgop_diffがD未満で、かつ再配分が許
可されているGOPのpow(gop_diff,p )の和である。
【0117】よって、 Q=RECYCLE_BYTES/(Σpow(x, p) - pow(D, p)×n') ・・・(37) となる。
【0118】各GOPターゲットの調整量は、 GOP_TARGET_ADD = Q ×(pow(gop_diff, p) - pow(D, p)) ・・・(38) さらに、GOP内の各ピクチャーの再ターゲットビットの
分配量は、 target_add(k) = GOP_TARGET_ADD × diffuculty(k)/GOP_diff (1 ≦ k ≦ GOP 内の picture 数) ・・・(39) となる。
【0119】図17〜図20、及び図21、図22に適
応的な評価関数を用いた場合の、AVERAGE_RATEと余り量
の関係を示した。
【0120】図17は低ビットレート時に、適応型評価
関数として、Y=A×pow(x, p)+Bを用いて、小さいgop_di
ffにより多くのターゲットを割り当てている例を示して
いる。図18は上記図17に対して、余りビットを再配
分した例を示している。
【0121】図19は高ビットレート時に、上記Y=A×p
ow(x, p)+Bを用いて、小さいgop_diffにより多くのター
ゲットを割り当てている例を示している。図20は上記
図19に対して、余りビットを再配分した例を示してい
る。
【0122】また、図21は、図19のBの値を大きく
した場合であり、図22は上記図21に対して、余りビ
ットを配分した例を示している。
【0123】どちらの場合でも高ビットレートの条件下
での評価関数の傾きが緩やかなため、余りビット量が従
来方式と比べて少ない。余りビットをすべて再配分した
後の差も小さいため、先に説明した逆転現象が発生にく
くなる。また、従来方式よりも少ないリサイクルのルー
プ回数で、ビット配分計算を収束させることが可能とな
る。
【0124】なお、本発明に係る画像符号化方法及び装
置によって符号化されたビデオデータを記録している、
例えば上記DVDのような記録媒体は、目標ビット総量
と符号化難易度に基づいてビデオ情報に配分するビット
量を、予め許容されている符号化処理の平均レート及び
最大レートとの関係により適応的に計算し、計算された
配分ビット量の総和と、上記目標ビット総量の差として
求められた余りビット量を上記ビデオ情報に再配分して
得られたビデオデータを記録していることになる。この
ため、この記録媒体を再生すると、高画質のビデオ情報
を再生できる。
【0125】また、本発明に係る画像符号化方法及び装
置によって符号化されたビデオデータを伝送する際に
も、高ビットレート時のビデオデータを、ビット利用効
率を上げて伝送することができるので、受信側では高画
質のビデオ情報を受信できる。
【0126】
【発明の効果】本発明に係る画像符号化方法は、エンコ
ードの目標とする平均レートとビデオシステムとして制
限される最大レートとの関係に応じて適応的にビット配
分の計算を換えるので、高ビットレート時のビット利用
効率をあげることができ、画質の改善が実現できる。
【0127】また、デコードバッファ制限が実行された
区間を除く区間に対して、余りビット量を再配分するの
で、余りのリサイクルループでの収束性が改善される。
【0128】また、ビデオ情報に再配分する1サイクル
当たりの余りビット量に上限を設けるので、ビット配分
量の調整幅が小さくなり、簡単な画像に多くのレートを
配分するという逆転減少を防ぐことができる。
【0129】また、本発明に係る画像符号化装置は、ビ
ット配分計算手段でのビデオ情報に対するビット配分処
理を、予め許容されている符号化処理の平均レート及び
最大レートとの関係に基づいて適応的に制御させるの
で、余りビット量の発生を削減することができ、高ビッ
トレート時のビット利用効率を上げることができ、画質
の改善が実現できる。
【0130】また、ビット配分計算手段が、デコードバ
ッファ制限が実行された区間を除く区間に対して、余り
ビット量を再配分する。このため、デコードバッファ制
限が施された区間には、余りビット量が再配分されるこ
とがなくなり、リサイクルループでの収束性が改善され
る。
【0131】また、ビット配分計算手段が、ビデオ情報
に1サイクル当たりに再配分する余りビット量に上限を
設けるので、ビット配分量の調整幅が小さくなり、ビッ
ト配分量の調整幅が小さくなり、簡単な画像に多くのレ
ートを配分するという逆転減少を防ぐことができる。
【0132】また、本発明に係る記録媒体は、目標ビッ
ト総量と符号化難易度に基づいてビデオ情報に配分する
ビット量を、予め許容されている符号化処理の平均レー
ト及び最大レートとの関係により適応的に計算し、計算
された配分ビット量の総和と、上記目標ビット総量の差
として求められた余りビット量を上記ビデオ情報に再配
分したビデオデータを記録しているので、再生時には高
画質のビデオデータを提供できる。
【0133】また、本発明に係る画像伝送方法は、少な
くともビット配分工程でのビデオ情報に対するビット配
分処理を、予め許容されている符号化処理の平均レート
及び最大レートとの関係に基づいて適応的に制御してか
ら得られたビデオデータを伝送するので、受信時には高
画質のビデオデータを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像符号化方法及び装置の実施の
形態となるビデオエンコードシステムのブロック図であ
る。
【図2】上記図1に示したビデオエンコードシステム
で、GOP1、GOP2の内、VBV計算時にVBVバ
ッファ制限が実行されたGOP2の範囲を示す図であ
る。
【図3】上記図2に示したGOP2の範囲を再配分禁止
区間とした例を示す図である。
【図4】上記図1に示したビデオエンコードシステムに
よるビット配分計算処理での余りビットのリサイクル量
の制限を説明するための図である。
【図5】リサイクル量を制限しないで行う余り配分の例
で、余りビット配分前の状態を示す図である。
【図6】リサイクル量を制限しないで行う余り配分の例
で、余りビット配分後の状態を示す図である。
【図7】リサイクル量を制限しないで行う余り配分の例
で、VBV制限処理後の状態を示す図である。
【図8】上記ビデオシステムでリサイクル量を制限する
際の、余りビット配分前の状態を示す図である。
【図9】上記ビデオシステムでリサイクル量を制限した
状態で、余りビットを配分した後の状態を示す図であ
る。
【図10】上記図9に示した状態に対して、VBV制限
処理を施した後の状態を示す図である。
【図11】従来方式のビデオエンコードシステムで用い
る評価関数によりビット配分を行った具体例で、低ビッ
トレート時の状態を示す特性図である。
【図12】上記図11で余ったビットを再配分した後の
状態を示す特性図である。
【図13】従来方式のビデオエンコードシステムで用い
る評価関数によりビット配分を行った具体例で、高ビッ
トレート時の状態を示す特性図である。
【図14】上記図13で余ったビットを再配分した後の
状態を示す特性図である。
【図15】本発明の実施の形態であるビデオエンコード
システムで余りビットを出さないようにするために、適
応的に換えて用いる評価関数の例を示す特性図である。
【図16】上記図15で示した評価関数で用いるPの値
を示す特性図である。
【図17】低ビットレート時に、適応型評価関数とし
て、Y=A×pow(x, p)+Bを用いて、ビット配分した例を示
す特性図である。
【図18】上記図17に示す特性図に対して、余りビッ
トを再配分した例を示す特性図である。
【図19】高ビットレート時に、適応型評価関数とし
て、Y=A×pow(x, p)+Bを用いて、ビット配分した例を示
す特性図である。
【図20】上記図19に示す特性図に対して、余りビッ
トを再配分した例を示す特性図である。
【図21】上記図19に示した特性に対して、Bの値を
大きくした場合を示す特性図である。
【図22】上記図21に示した特性に対して、Bの値を
大きくした場合を示す特性図である。
【図23】従来のビデオエンコードシステムのブロック
図である。
【図24】GOP構造を説明するための図である。
【図25】上記図23に示した従来のビデオエンコード
システムの全体的な動作を説明するためのフローチャー
トである。
【図26】上記図23に示した従来のビデオエンコード
システムによって実行されるビット配分計算を概略的に
説明するためのフォーマット図である。
【図27】図26で説明したビット配分計算処理プログ
ラムを詳細に示したフローチャートである。
【図28】上記従来のビット配分計算処理プログラムを
実行する際に用いられるGOP単位の評価関数の特性例
を示す図である。
【図29】仮想デコーダのバッファ残量計算を説明する
ための図である。
【図30】上記従来のビット配分計算処理プログラムを
実行する際のGOP単位でのターゲットビット配分計算
をおこなった例を示す図である。
【図31】上記従来のビット配分計算処理プログラムを
実行する際の評価関数を表す図である。
【図32】上記図31で得られた余り量を示す評価関数
を表す図である。
【図33】余りビットを配分するときの問題点を説明す
るために用いる図であり、余りビット配分前を表す図で
ある。
【図34】余りビットを配分するときの問題点を説明す
るために用いる図であり、余りビット配分の直後を表す
図である。
【図35】余りビットを配分するときの問題点を説明す
るために用いる図であり、VBV制限処理後を表す図で
ある。
【符号の説明】
20 ビデオエンコードコントローラ、22 ビット配
分計算部、23 MPEGエンコードコントローラ、2
5 MPEGエンコーダ

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビデオ情報に施す符号化処理のための目
    標ビット総量を計算する工程と、 上記符号化処理のための難易度を検出する符号化難易度
    検出工程と、 上記目標ビット総量と上記符号化難易度に基づいてビデ
    オ情報に配分するビット量を計算するビット配分計算工
    程と、 上記ビット配分計算工程で計算された配分ビット量の総
    和と、上記目標ビット総量の差として求められる余りビ
    ット量を上記ビデオ情報に再配分するビット再配分工程
    とを備え、 少なくとも上記ビット配分工程での上記ビデオ情報に対
    するビット配分処理を、予め許容されている符号化処理
    の平均レート及び最大レートとの関係に基づいて適応的
    に制御することを特徴とする画像符号化方法。
  2. 【請求項2】 上記ビット配分計算工程でデコードバッ
    ファ制限が実行された区間を除く区間に対して、上記ビ
    ット再配分工程は上記余りビット量を再配分することを
    特徴とする請求項1記載の画像符号化方法。
  3. 【請求項3】 上記ビット再配分工程は、上記ビデオ情
    報に1サイクル当たりに再配分する余りビット量に上限
    を設けることを特徴とする請求項1記載の画像符号化方
    法。
  4. 【請求項4】 ビデオ情報に施す符号化処理のための目
    標ビット総量を計算する工程と、 上記符号化処理のための難易度を検出する符号化難易度
    検出工程と、 上記目標ビット総量と上記符号化難易度に基づいてビデ
    オ情報に配分するビット量を計算するビット配分計算工
    程と、 上記ビット配分計算工程で計算された配分ビット量の総
    和と、上記目標ビット総量の差として求められる余りビ
    ット量を上記ビデオ情報に再配分するビット再配分工程
    とを備え、 上記ビット配分計算工程で上記デコードバッファ制限が
    実行された区間を除く区間に対して、上記ビット再配分
    工程は上記余りビット量を再配分することを特徴とする
    画像符号化方法。
  5. 【請求項5】 ビデオ情報に施す符号化処理のための目
    標ビット総量を計算する工程と、 上記符号化処理のための難易度を検出する符号化難易度
    検出工程と、 上記目標ビット総量と上記符号化難易度に基づいてビデ
    オ情報に配分するビット量を計算するビット配分計算工
    程と、 上記ビット配分計算工程で計算された配分ビット量の総
    和と、上記目標ビット総量の差として求められる余りビ
    ット量を上記ビデオ情報に再配分するビット再配分工程
    とを備え、 上記ビット再配分工程は、上記ビデオ情報に再配分する
    1サイクル当たりの余りビット量に上限を設けることを
    特徴とする画像符号化方法。
  6. 【請求項6】 ビデオ情報に施す符号化処理のための目
    標ビット総量と、符号化処理の難易度を示す符号化難易
    度に基づいてビデオ情報に配分するビット量を計算する
    ビット配分計算手段と、 上記ビット配分計算手段で計算された配分ビット量の総
    和と、上記目標ビット総量の差として求められる余りビ
    ット量を上記ビデオ情報に再配分するために上記ビット
    配分計算手段を制御する制御手段とを備え、 上記制御手段は、上記ビット配分計算手段での上記ビデ
    オ情報に対するビット配分処理を、予め許容されている
    符号化処理の平均レート及び最大レートとの関係に基づ
    いて適応的に制御することを特徴とする画像符号化装
    置。
  7. 【請求項7】 上記ビット配分計算手段は、上記制御手
    段の制御により、デコードバッファ制限が実行された区
    間を除く区間に対して、上記余りビット量を再配分する
    ことを特徴とする請求項6記載の画像符号化装置。
  8. 【請求項8】 上記ビット配分計算手段は、上記制御手
    段の制御により、上記ビデオ情報に1サイクル当たりに
    再配分する余りビット量に上限を設けることを特徴とす
    る請求項6記載の画像符号化装置。
  9. 【請求項9】 ビデオ情報に施す符号化処理のための目
    標ビット総量と、符号化処理の難易度を示す符号化難易
    度に基づいてビデオ情報に配分するビット量を計算する
    ビット配分計算手段と、 上記ビット配分計算手段で計算された配分ビット量の総
    和と、上記目標ビット総量の差として求められる余りビ
    ット量を上記ビデオ情報に再配分するために上記ビット
    配分計算手段を制御する制御手段とを備え、 上記ビット配分計算手段は、上記制御手段の制御によ
    り、デコードバッファ制限が実行された区間を除く区間
    に対して、上記余りビット量を再配分することを特徴と
    する画像符号化装置。
  10. 【請求項10】 ビデオ情報に施す符号化処理のための
    目標ビット総量と、符号化処理の難易度を示す符号化難
    易度に基づいてビデオ情報に配分するビット量を計算す
    るビット配分計算手段と、 上記ビット配分計算手段で計算された配分ビット量の総
    和と、上記目標ビット総量の差として求められる余りビ
    ット量を上記ビデオ情報に再配分するために上記ビット
    配分計算手段を制御する制御手段とを備え、 上記ビット配分計算手段は、上記制御手段の制御によ
    り、上記ビデオ情報に1サイクル当たりに再配分する余
    りビット量に上限を設けることを特徴とする画像符号化
    装置。
  11. 【請求項11】 目標ビット総量と符号化難易度に基づ
    いてビデオ情報に配分するビット量を、予め許容されて
    いる符号化処理の平均レート及び最大レートとの関係に
    より適応的に計算し、計算された配分ビット量の総和
    と、上記目標ビット総量の差として求められた余りビッ
    ト量を上記ビデオ情報に再配分して得られたビデオデー
    タを記録していることを特徴とする記録媒体。
  12. 【請求項12】 デコードバッファ制限が実行された区
    間を除く区間に対して、上記余りビット量が再配分され
    ていることを特徴とする請求項11記載の記録媒体。
  13. 【請求項13】 1サイクル当たりに上記ビデオ情報に
    再配分される余りビット量には上限が設けられることを
    特徴とする請求項11記載の記録媒体。
  14. 【請求項14】 ビデオ情報に施す符号化処理のための
    目標ビット総量を計算する工程と、 上記符号化処理のための難易度を検出する符号化難易度
    検出工程と、 上記目標ビット総量と上記符号化難易度に基づいてビデ
    オ情報に配分するビット量を計算するビット配分計算工
    程と、 上記ビット配分計算工程で計算された配分ビット量の総
    和と、上記目標ビット総量の差として求められる余りビ
    ット量を上記ビデオ情報に再配分するビット再配分工程
    とを備え、 少なくとも上記ビット配分工程での上記ビデオ情報に対
    するビット配分処理を、予め許容されている符号化処理
    の平均レート及び最大レートとの関係に基づいて適応的
    に制御してから得られたビデオデータを伝送することを
    特徴とする画像伝送方法。
  15. 【請求項15】 上記ビット配分計算工程でデコードバ
    ッファ制限が実行された区間を除く区間に対して、上記
    ビット再配分工程は上記余りビット量を再配分すること
    を特徴とする請求項14記載の画像伝送方法。
  16. 【請求項16】 上記ビット再配分工程は、上記ビデオ
    情報に1サイクル当たりに再配分する余りビット量に上
    限を設けることを特徴とする請求項14載の画像伝送方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004006576A1 (ja) * 2002-07-08 2004-01-15 Sony Corporation 画像データ処理装置及び方法
JP2008124937A (ja) * 2006-11-14 2008-05-29 Canon Inc 画像符号化装置

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