JPH10305807A - ストレッチフィルムによるスリーブ包装方法と装置 - Google Patents

ストレッチフィルムによるスリーブ包装方法と装置

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JPH10305807A
JPH10305807A JP11247997A JP11247997A JPH10305807A JP H10305807 A JPH10305807 A JP H10305807A JP 11247997 A JP11247997 A JP 11247997A JP 11247997 A JP11247997 A JP 11247997A JP H10305807 A JPH10305807 A JP H10305807A
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JP
Japan
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film
former
stretch
packaged
packaging
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JP11247997A
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Jean-Claude Gerard
ジャン−クロード ジェラール
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Original Assignee
Emco Internatl SA
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自己粘着性を有するストレッチフィルムによ
り被包装物を多層に包み、自己収縮による密着を利用す
ることによって、加熱収縮を不要とするスリーブ包装を
得る。 【解決手段】 被包装物100よりも幅広で自己粘着性
を有するストレッチフィルム21を包装フィルムとして
用いる。そのストレッチフィルム21を被包装物100
の周囲に少なくとも2重以上の多層に巻付ける。巻き付
け後ににフィルムカットを行い、カット後の自己収縮に
よりフィルム相互を被包装物100に多層に密着させて
包装する。被包装物100の端からはみ出したフィルム
余長部101bを端縁から端面にスリーブ状に収縮密着
させてスリーブ包装となす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、片面が粘着性の
一般的にポリエチレンを基材とするストレッチフィルム
を用いて被包装物を自動的にスリーブ包装する方法とそ
の装置に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来のシュリンクフィ
ルムを使ったスリーブ包装では、殆どの場合、上下2本
のフィルム支軸を使用する。このため装置が高さを有す
るものとなる。また上下からのシュリンクフィルムを1
枚のフィルムに接続するための溶着手段、及び被包装物
から切り放すための溶断手段とを必要とし、被包装物を
包んだ後のシュリンクフィルムを加熱収縮するトンネル
装置や熱風吹付用のノズル装置が必要となる。
【0003】このようなことから、シュリンクフィルム
によるスリーブ包装は、その全てが熱エネルギーによる
ものとしても誤りはなく、工業的使用に耐えるシュリン
クトンネルの出力は20〜25KW/時で、その電力消
費もさることながら、発生する熱が作業空間に与える影
響も看過しいきず、したがって加熱を嫌う商品、たとえ
ば、冷凍食品、アイスクリームなどの包装には適合せ
ず、その熱エネルギーの利用効率も低いので包装コスト
の低減も行い難い。
【0004】また包装される被包装物が小さなものであ
っても、装置そのものは比較において大型とならざるを
えず、大型の被包装物では上部フィルムのロール設置位
置も必然的に高所となって、フィルム掛け作業に手数を
要する他、煙、フィルム押さえの枠の劣化を始めとする
環境汚染、メンテナンスの費用と時間等にも課題を有す
る。
【0005】さらにまた被包装物が複数で、それを一つ
の集合体として包装する場合、集合体がシュリンクトン
ネルを出るまでは、実際には結束されていないので、包
装不良を起こし易く、単一商品のスリーブ包装には何ら
問題はないとしても、複数の商品による集合体のスリー
ブ包装には確実性が欠けるという課題も有する。
【0006】この発明の目的は、上記シュリンクフィル
ムによるスリーブ包装の課題を、自己粘着性を有するス
トレッチフィルムにより被包装物を多層に包むことによ
って解決せんとするところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明のストレッチフ
ィルムによるスリーブ包装は、被包装物の周囲に少なく
とも2重に巻かれた多層のフィルムによってなされる。
そのストレッチフィルムとしてはポリエチレンを基材と
するフィルムの片面に粘着性を付与した自己粘着性のも
のが採用され、被包装物の両端面までをも部分的に被覆
するに充分な幅広のものが準備される。
【0008】またストレッチフィルムは、被包装物が単
体または集合体であっても、一本のフィルム支軸から引
き出されて被包装物に2重あるいは3重に巻かれ、その
巻付けの過程でフィルムは駆動力により引っ張られてス
トレッチされる。しかし被包装物にフィルムを掛けてか
らのストレッチは行われないので、ストレッチフィルム
による被包装物の変形は生じ難い。またストレッチによ
り薄く長く延ばされるので、多層に巻付けられるであっ
ても実際の使用量は少なく済む。
【0009】ストレッチフィルムの巻付けを受ける被包
装物は、一連の巻付け作業の初期段階において、上面を
除く三側面がフォーマーにより保持され、巻付け作業の
段階が終了するまで、被包装物は固定状態にあるフォー
マー内に収容される。巻付けは上記フォーマー側をスト
レッチフィルムの支持点として、ロールフィルム側をぐ
るぐるとフオーマーの周りを回転させることにより行わ
れ、被包装物はフォーマーと共に包まれるが、ストレッ
チフィルムとの密着は、フォーマーの介在によって部分
的となる。
【0010】このストレッチフィルムの回転は、フォー
マーを回転中心として回転自在に設けた大径で環状の可
動ホイールの回転運動により行い得る。この可動ホイー
ルは側部にフォーマーと並行に突設したフィルム支軸
と、そのフィルム支軸に並設した繰出ローラー及び複数
本のストレッチローラーとを備え、それらローラーは一
連の歯車により互いに回転するように接続され、ベルト
駆動により一方向に回転する可動ホイールによりフォー
マー周囲を回転する。
【0011】この回転に伴うフィルム支軸からのフィル
ムの繰出は、該フィルム支軸が備える回転制御手段によ
り行われ、また繰出の過程で上記ストレッチローラーに
よるフィルムのストレッチが行われる。回転は上記可動
ホイールの内側に設けた環状の固定ホイールと、繰出ロ
ーラーに回転伝達を行う可動ホイール側のプーリーとに
わたり巻回した駆動ベルトにより、可動ホイールと固定
ホイールとの相対的な回転を繰出ローラーの回転力に変
換して行われる。
【0012】この繰出ローラーとフィルム支軸との間に
並設された上記ストレッチローラーには、表面に滑り止
め加工を施されている。これらのローラーは被包装物の
形態、使用フィルムの品質などにより決まるストレッチ
倍率に合わせて、繰出ローラーとの間に設定された歯車
の駆動力より連動し、繰出ローラーとの関連においてス
トレッチフィルムは予め機械的に100%〜250%の
ストレッチされ、そのストレッチの規定は上記一連の歯
車により行われる。また繰出量は固定ホイールからの駆
動ベルトを可変プーリーの操作により、繰出速度を調節
することによって行い得る。
【0013】巻付けの初期段階では、ストレッチフィル
ムはその先端、すなわち自由端をフォーマー下側の挟持
部材により全幅にわたり保持されている。そのような状
態で可動ホイールが回転すると、その挟持部分がフォー
マー側のストレッチフィルムの支持点となって、ストレ
ッチフィルムの相当量が、一回転毎にフィルム支軸のロ
ールフィルムから繰り出されてフォーマーの上から被包
装物に巻付きついて包装してゆく。
【0014】次の段階ではフォーマー下側の上記挟持部
材が長手方向に後退移動し、この後退に際して挟持部材
は開かれるので、ストレッチフィルムの先端部は挟持部
材により引き出されることがなく、巻付けの最終段階に
おいて下側のフォーマーとの間に隙間なく密着する。ま
た挟持部材は次の作業のために後退位置にてポジション
を低く設定される。
【0015】巻付け作業は上記可動ホイールが最初の設
定位置にて停止したときに終了する。この時点で挟持部
材は開いた状態で再びフォーマー下側まで前進移動して
ストレッチフィルムを挟み持ち、カッターの回転作動に
よりフォーマーと挟持部材との間をカッターが通過して
巻付きフィルムを切り離す。フィルム先端は挟持部材に
保持され、切り離されたフィルムは自己の粘着性により
フォーマー側に多層に巻付いたままとなる。
【0016】フィルム切り離しにおいて上記被包装物は
上記フォーマーから先方に配置した搬出コンベアー上に
押し出される。この押出し作業によりフォーマー外周の
巻付きフィルムは、フォーマー側面を滑って被包装物に
かぶさる。同時にストレッチされた分だけ復元しようと
して自己収縮する。これにより被包装物に対するストレ
ッチフィルムの密着度が増し、また被包装物の両端面で
は余長部分が周縁から端面に縮んで被包装物をスリーブ
状に包装する。
【0017】このように被包装物をスリーブ状に包む多
層の巻付きフィルムによる包装フィルムは、自己粘着性
によって緩むようなことはないが、流通段階における取
り扱い方によっては、切り離されたフィルム後端の捲れ
は当然に起こり得ることから、これを防止する手段とし
て、フィルム後端の密着を加熱により高めることが好ま
しい。この加熱は上記搬出コンベアの下側にヒーターを
配設することにより容易に行い得る。フィルムの切り離
しは常にフォーマー下側にて行われるために、フィルム
後端は搬出コンベアーに接して位置することになり、下
側からの加熱によりフィルム相互の粘着が一層緊密とな
る。
【0018】また使用時における包装の取り除きに際し
て、被包装物に傷付ける恐れのある刃物の類いを使う事
なく、簡便な開封を可能とするには、包装フィルムに切
り込みまたはミシン目を機械的に入れることが好まし
い。それらは上記フォーマーの押出し側の側面に切欠溝
を横向きに設け、その切欠溝にカッターやギャザ付きロ
ーラーを配設することにより、被包装物の押出し力を利
用して容易に施すことができる。
【0019】また設備一般は、押出しによる被包装物の
搬送時に、フィルムの皺やずれを防ぐのに最適な摩擦係
数を得られるよう、表面に特殊な加工(一般的にはテフ
ロン加工)が施された部品で構成されている。
【0020】このようなスリーブ包装では、従来のシュ
リンクフィルムによるスリーブ包装が要する2本のフィ
ルム支軸が1本で済み、シュリンクのための電熱も不要
となって電力消費量が節減される。またロールフィルム
の位置は作業員に無理のない高さに設定して、パレット
ストレッチ包装機と同様に容易にロールフィルムを掛け
ることができ、煙、フィルム押さえの枠の劣化を始めと
する環境汚染がなくなり、発生する熱量は無視できる程
度のものとなることから、シュリンクフィルムによるス
リーブ包装では不適当とされている冷凍食品、アイスク
リーム等の商品への応用も可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】図はこの発明のスリーブ包装を可
能とする装置の一実施形態を示すものであって、1は被
包装物100を包装のために収納するフォーマーで、底
板と両側板とフォーナー部分にスペースを設けてU状形
に組み合わせたものからなり、それらの表面はテフロン
処理が施されている。
【0022】このフォーマ1ーは、押し出し手段を有す
る搬入台2と直角に組んでフレーム3内に水平に固定し
てあり、フォーマー1の延長線上のフレーム外側にはテ
フロン等による耐熱ベルトを備えた搬送コンベア4が配
設してある。この搬送コンベア4と上記フォーマー1と
を仕切るフレーム3aの内側には、フォーマー1を回転
中心として垂直回転する大径で環状の可動ホイール5
が、周辺を保持して回転自在に設けてある。また可動ホ
イール5の内側には、外径が可動ホイール5の内径と略
同じで可動ホイール5よりもフォーマー側に突き出た環
状の固定ホイール6が設けてある。
【0023】上記可動ホイール5の周縁には、電動機7
のプーリー8とにわたる駆動ベルト9が巻回してあり、
側面にはフィルム支軸10と繰出ローラー11及び2本
のストレッチローラー12,13が回転自在に並設して
ある。これらローラーの可動ホイール5への取付けはベ
ース14を介して行われている。
【0024】図5はその具体例を示すもので、上記ベー
ス14は所要間隔を開けて並行に結合した2枚のプレー
ト14a,14bとからなり、そのプレート14a,1
4bにわたりフィルム支軸10及びローラー支軸11
a,13aの基端部を貫挿横架してベース側面に並行に
突設しある。これら支軸の貫挿部分はベアリングを介し
てプレート14a,14bに回転自在に保持されてい
る。
【0025】また上記繰出ローラー11よりも外側のプ
レート内端の間には、可変プーリー15がその支軸15
aを軸承して設けてある。この可変プーリー15と繰出
ローラー11及び片側のストレッチローラー13は、プ
レート間の各支軸に取付けた歯車16,17,18の噛
合により連動し、また可変プーリー15には上記固定ホ
イール6の外周に巻回した駆動ベルト19が巻回してあ
る。
【0026】この駆動ベルト19は、上記可動ホイール
5によってフィルム支軸10と繰出ローラー11が上記
フォーマー1の周囲を回転移動した際の回転抵抗として
可変プーリー15に作用し、その摩擦抵抗により可変プ
ーリー15は駆動ベルト19の内面を回転する。この回
転は上記歯車16,17,18の回転力として繰出ロー
ラー11及びストレッチローラー13に順に伝達され、
それらローラーの回転によりフィルム支軸10に取付け
たロールフィルム20からフィルムが引き出され、スト
レッチローラー12,13によりストレッチされたの
ち、繰出ローラー11からストレッチフィルム21とし
てフォーマー1の外周に繰り出される。
【0027】上記フィルム支軸10には制動手段が設け
られている。またストレッチローラー12,13は特定
硬度のゴムで覆われ、フィルム支軸10に隣位したロー
ラー12の支軸にはフィルム密着用のレバー装置22が
設けてある。またフィルム支軸10に保持されたロール
フィルム20の幅は多くの場合100mm〜500mmでよ
く、延伸倍率100%〜250%での肉厚は15μs 〜
23μs となる。
【0028】23はフィルム先端を挟持部材で、固定挟
み23aと可動挟み23bとからなる。この挟持部材2
3はフォーマー1の底板下側と上記搬出コンベア4の下
側とを往復移動するように、上記搬出コンベア4の下側
に配設した移動装置24に開閉自在に水平に取付けられ
ている。
【0029】図7及び図8は、上記挟持部材23と移動
装置24との関連構造の1例を示すもので、移動装置2
4は搬出コンベア4のフレームに固定した支持フレーム
25と、その支持フレーム内に縦に設置したエア作動の
昇降シリンダ26と、その昇降シリンダ26のピストン
ロッド27に連結して支持フレーム25の頂部に載置し
た長尺の台座28と、台座28の上に設けた長手方向の
ロッドレスシリンダー29と、そのロッドレスシリンダ
ー29のスライダー30の上面に一体的に搭載した可動
台31とからなり、その可動台31に上記挟持部材23
がエア作動の開閉シリンダ32と共に取付けてある。な
お、29aはスライダー30の前進限を検知するセンサ
ーである。
【0030】可動台31の先端部上面には座板33が敷
き設けてあり、その座板33に向けて上記開閉シリンダ
32がシリンダ後端をピンにより回動自在に可動台に止
着して横に設けてある。また座板33の上には横長のレ
バープレート34が、一端を支軸35により回動自在に
止着して重ねるように設けてあり、他端には開閉シリン
ダ32のピストンロッド36が回転ジョイント36aを
介して連結してある。
【0031】上記挟持部材23は、固定挟み23aを座
板33に止着し、可動鋏み23bをレバープレート34
の一端部上に止着して互いに掌合するように座板33上
に取付けられ、上記開閉シリンダ32のピストンロッド
36の伸縮により支軸35を支点として固定鋏み23a
に対して開閉するようにしてある。
【0032】このような挟持部材23は、上記昇降シリ
ンダ26により高さ位置の変更がなされ、また上記ロッ
ドレスシリンダ29のスライダー30により可動台31
とともに進退移動する。さらに上記開閉シリンダ32の
ピストンロッド36の伸縮により開閉して上記ストレッ
チフィルム21の開放及び挟持を行う。これにより巻付
け作業中、挟持部材23は図2に示す高いポジションで
開放と引き込みがなされ、また図7に示す実線の低いポ
ジションで挿入と挟持とをなし、図では省略したが、低
いポジションによってカッター37の通過間隙がフォー
マー1との間に充分に確保される。
【0033】上記カッター37は、搬入台2側のフレー
ムに横に固定した電動機38により垂直方向に回転する
部材39の先端に水平に連結連結した長尺のものからな
り、常時はロールフィルム20の下側に位置している
が、ロールフィルム20の周囲を一回転するごとに、上
記フォーマー1と挟持部材23との間を通過して、巻付
け後のフィルムをカットする。このカッター37の上面
には、図では省略したがブラシが設けられていて、フォ
ーマー1に巻き付いた包装フィルム101の切断端をフ
ォーマー1になぜ付けて捲れをも防止する。
【0034】上記搬出コンベア4は、図9及び図10に
示すように、耐熱ベルト40を循環移動するローラー4
1,41の間にヒーターなどによる温調可能な加熱手段
42を備え、耐熱ベルト40の上に送り出された包装物
品102が、耐熱ベルト40と共にその上を通過したと
きに包装フィルム101を部分的に加熱する。この包装
物品102の加熱部位101aはフィルムカット位置が
常にフォーマー下側にて行われ、カットにより生じた包
装フィルム101のフィルム後端部が、そのまま耐熱ベ
ルト40の上面に乗せられることから、その加熱部位1
01aはフィルム後端部となり、その部位のフィルム相
互の粘着が一層緊密となって、流通過程においてもフィ
ルム後端の捲れ上がりが防止される。
【0035】またイージーオープン用のミシン目103
(図13参照)を包装フィルム101に刻み込む場合
は、図11及び図12にその1例を示すように、上記フ
ォーマー1の押出し側を長く形成して、フィルムの巻か
れない側面50を設け、その側面に切欠溝51を横向き
に切り設けるとともに、図では省略したが、上記固定ホ
イール6内を通してフォーマー1の外側面まで設けた上
下の軸受53に、図示のようなギャザ付きローラー52
を回転自在に軸承して、刃先を切欠溝51内に位置さ
せ、フォーマー内の被包装物100の押出力を利用して
ローラー52を回転させるだけで容易に行うことができ
る。ファーマー1の板圧が5mmほどの場合、刃先の挿入
は3mmほどでよく、その程度であれば被包装物100に
刃先が届くこともない。
【0036】上記構成では、フォーマー1の内部に、該
フォーマーよりも背丈のある被包装物100を搬入台2
から押込んで収容したのち、上記可動ホイール5を回転
すると、上記可動ホイール5により上記ロールフィルム
20がフォーマー1の周囲を回転移動する。被包装物1
00は単一商品または複数商品の集合体であってもフォ
ーマー1に保持される。
【0037】上記ロールフィルム20のフィルム先端
は、予め上記挟持部材23により全幅にわたりフォーマ
ー1の下側に支持されている。また可動ホイール5と上
記固定ホイール6との相対的な回転により、上記可変プ
ーリー15が摩擦抵抗により駆動ベルト19の内面を回
転する。これにより歯車16,17,18を介して繰出
ローラー11及び上記ストレッチローラー12,13が
回転して、ロールフィルム20からフィルムが引き出さ
れる。
【0038】さらに引出し直後にフィルムはストレッチ
ローラー12,13によりストレッチされて、繰出ロー
ラー11からストレッチフィルム21として繰り出さ
れ、フォーマー1の外周囲に巻き付いて被包装物100
を包む。しかし被包装物100に対するストレッチフィ
ルム21の密着は、フォーマー1の介在によって部分的
となる。
【0039】上記挟持部材23は巻付けの初期段階にお
いて、上記開閉シリンダ32により開かれてフィルム先
端を放し、上記ロッドレスシリンダ29の作動によりス
ライダー30とともに水平移動する可動台31によっ
て、上記搬出コンベア4の下側に後退移動して抜け出
す。これにより多層に巻き付いたフィルムはフォーマー
1との間に隙間なく密着する。また挟持部材23は次の
作業のために後退位置にて上記昇降シリンダ26の縮小
作動によりポジションを低く変えて待機する。
【0040】巻付け作業が終了すると、上記挟持部材2
3は開いた状態で再びフォーマー下側まで前進移動して
ストレッチフィルム21を挟み持ち、その直後に上記カ
ッター37が回転作動してフォーマー1と挟持部材23
との間を通過する。この通過するカッターによりストレ
ッチフィルム21は切断されて、フォーマー側に多層に
巻付いたフィルムが残り、切断により生じたフィルム先
端は挟持部材23に保持されたままとなる。
【0041】フィルム切断後において、上記被包装物1
00をフォーマー1から上記搬出コンベア4に押し出す
と、フォーマー1に巻き付いた多層のフィルム101は
フォーマー側面を滑って被包装物100に完全にかぶさ
り、同時に自己収縮して被包装物100と密着し、また
両端面では余長部分101bが周縁から端面に縮んで被
包装物100をスリーブ状に包装する。
【0042】これにより被包装物100は、互いに粘着
した多層の包装フィルム101に包まれて包装物品10
2となる。また上記搬出コンベア4の耐熱ベルト40上
にて切断されたフィルム後端が耐熱ベルト40の下側の
加熱手段42により加熱され、これによりフィルム後端
の加熱による粘着が行われて捲れ難くなる。
【0043】次に、この発明によるスリーブ包装と、従
来のシュリンクによるスリーブ包装とを対比して示す。 この発明の場合 シュリンクの場合 資材(フィルム)使用量(重量比) 20 6 廃材(フィルム) (容積比) 25 1 使用電力 80 6
【0044】使用フィルム量の比較(図13参照) L:500mm, P:300mm, H:300mm, E(シュリンフィルム厚) :50μs , e(ストレッチフィルム厚):17μs , であるとき、 この発明の場合 シュリンクの場合 フィルム幅 1,20L=(1) L+2/3H=(3) フィルム繰出量 2P+2H=(2) 2P+2H=(4) フィルム重量 1×2×e×0,92 3×4×E×0,92 (3周の場合は×3/2) フィルム使用量 この発明の場合 :112g シュリンクの場合 :386g とのごとく、この発明による場合の方が少なく済む。ま
た消費電力もシュリンクでは8〜18KWを要するのに
対して、この発明では1.5KWで済むなど経済的でも
あり、包装のコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係わるスリーブ包装方法を実施し
得る装置の略示平面図である。
【図2】 同上の側面図である。
【図3】 図2のA−A線における巻付け開始時の正面
図である。
【図4】 同じく巻付け過程の正面図である。
【図5】 フィルム繰出及びストレッチ機構の縦断平面
図である。
【図6】 可動ホイールと固定ホイールの相対的回転を
示す説明図である。
【図7】 挟持部材の移動装置の側面図である。
【図8】 同上の平面図である。
【図9】 搬出コンベアの略示平面図である。
【図10】 同上の縦断側面図である。
【図11】 フォーマーの他の実施形態の略示側面図で
ある。
【図12】 同上の平断面図である。
【図13】 包装物品の斜視図である。
【符号の説明】
1 フォーマー 3 フレーム 4 搬出コンベア 5 可動ホイール 6 固定ホイール 7 電動機 9 駆動ベルト 10 フィルム支軸 11 繰出ローラー 12,13 ストレッチローラー 14 ベース 15 可変プーリー 19 駆動ベルト 20 ロールフィルム 21 ストレッチフィルム 23 挟持部材 23a 固定挟み 23b 可動挟み 24 移動装置 26 昇降シリンダ 28 台座 29 ロッドレスシリンダ 30 スライダー 31 可動台 32 開閉シリンダ 33 座板 34 レバープレート 35 支軸 100 被包装物 101 多層の包装フィルム 102 包装物品
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年6月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】次に、この発明によるスリーブ包装と、従
来のシュリンクによるスリーブ包装とを対比して示す。 シュリンクの場合 この発明の場合 資材(フィルム)使用量(重量比) 20 6 廃材(フィルム) (容積比) 25 1 使用電力 80 6

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被包装物よりも幅広で自己粘着性を有す
    るストレッチフィルムを包装フィルムとして用い、その
    ストレッチフィルムを被包装物の周囲に少なくとも2重
    以上の多層に巻付けて包装したのち、フィルムカット後
    の自己収縮によりフィルム相互を密着するとともに、被
    包装物の端からはみ出したフィルム余長部を端縁から端
    面にスリーブ状に収縮密着させてなることを特徴とする
    ストレッチフィルムによるスリーブ包装方法。
  2. 【請求項2】 上記ストレッチフィルムの巻付けは、上
    面を除く三側面を保持するフォーマーに被包装物を収容
    し、フォーマー側をフィルム支持点としてストレッチフ
    ィルム側の回転によりフォーマー上から行い、自己収縮
    による被包装物へのフィルム相互の密着と、被包装物の
    端からはみ出したフィルム余長部の端面へのスリーブ状
    の収縮密着は、被包装物をフォーマー外側に形成された
    包装フィルムと一緒にフォーマーから押出して行うこと
    を特徴とする請求項1記載のストレッチフィルムによる
    スリーブ包装方法。
  3. 【請求項3】 上記ストレッチフィルム側の回転は、上
    記フォーマーを回転中心として垂直回転する環状の可動
    ホイールに、該フォーマーと並行に突設したフィルム支
    軸のロールフィルムを可動ホイールと共に回転して行
    い、その回転に伴うストレッチフィルムの繰り出は、フ
    ィルム支軸に並設した繰出ローラーの回転により行い、
    その回転は可動ホイールの内側に設けた環状の固定ホイ
    ールと、繰出ローラーに回転伝達を行う可動ホイール側
    のプーリーとにわたり巻回した駆動ベルトにより、可動
    ホイールと固定ホイールとの相対的な回転を繰出ローラ
    ーの回転力に変換して行うことを特徴とする請求項2記
    載のストレッチフィルムによるスリーブ包装方法。
  4. 【請求項4】 上記ストレッチフィルムのストレッチ
    は、フィルム支軸と繰出ローラーとの間に、該繰出ロー
    ラーと歯車を介して連動するように配置され、かつ表面
    に滑り止め加工が施された複数本のストレッチローラー
    により行い、それらストレッチローラーと繰出量との関
    連において、予め機械的に100%〜250%にストレ
    ッチされていることを特徴とする請求項3記載のストレ
    ッチフィルムによるスリーブ包装方法。
  5. 【請求項5】 上記巻付け作業の初期段階のストレッチ
    フィルムは、上記フォーマーの下側にて進退自在な挟持
    部材によりフィルム先端が全幅にわたり挟持され、その
    挟持部分をフォーマー側のフィルム支持点として、上記
    可動ホイールの回転により相当量のストレッチフィルム
    が一回転毎にフォーマーの上から被包装物に巻付きつけ
    られて多層の包装を行い、巻付け作業の途中で挟持部材
    の後退移動によりフィルム先端が開放され、巻付け作業
    の終了後に再びフォーマー下側まで挟持部材が前進移動
    してストレッチフィルムを再挟持したのち、該挟持部材
    とフォーマーとの間を通過するカッターによりフォーマ
    ー側の巻付けフィルムを切り離すことを特徴とする請求
    項2,3記載のストレッチフィルムによるスリーブ包装
    方法。
  6. 【請求項6】 上記カッターにより切り離された巻付け
    フィルムの後端は、部分的な加熱によるフィルム相互の
    粘着により固定されることを特徴とする請求項5記載の
    ストレッチフィルムによるスリーブ包装方法。
  7. 【請求項7】 内部に収容した被包装物の三側面を覆う
    フォーマーと、フォーマー下側に進退自在に配置された
    フィルム幅以上の長さのフィルム挟持部材と、そのフォ
    ーマーを回転中心としてベルト駆動により垂直回転する
    環状の可動ホイール及び内側の固定ホイールと、フォー
    マーと並行に可動ホイールに突設されたフィルム支軸及
    び繰出ローラーと、その繰出ローラーとフィルム支軸と
    の間に並行に配設された複数本のストレッチローラー
    と、それら各ローラーと歯車を介して連動し、かつ固定
    ホイールとにわたり駆動ベルトが巻回されて、可動ホイ
    ールと固定ホイールとの相対的な回転を繰出ローラーの
    回転力に変換するプーリーと、挟持部材とフォーマーと
    の間を通過してフォーマー側の巻付けフィルムを切り離
    す長尺のカッターと、挟持部材の移動装置とからなるこ
    とを特徴とするストレッチフィルムによるスリーブ包装
    装置。
  8. 【請求項8】 上記挟持部材は、固定鋏みと可動鋏みと
    を掌合したものからなり、上記フォーマーの下側と該フ
    ォーマー先方の搬出コンベアの下側とを往復移動するよ
    うに、フォーマー先方の搬出コンベアの下側に配設した
    上記移動装置の可動台の先端部に、エア作動の開閉シリ
    ンダにより開閉自在に水平に取付けられていることを特
    徴とする請求項7記載のストレッチフィルムによるスリ
    ーブ包装装置。
  9. 【請求項9】 上記移送装置は、上記搬出コンベアのフ
    レームに固定した支持フレームと、その支持フレーム内
    に縦に設置したエア作動の昇降シリンダと、その昇降シ
    リンダのピストンロッドに連結して支持フレームの頂部
    に載置した長尺の台座と、その台座の上に設けた長手方
    向のロッドレスシリンダーと、そのロッドレスシリンダ
    ーのスライダーの上面に一体的に搭載した上記可動台と
    からなり、その可動台の先端部上面の座板に上記挟持部
    材が固定挟み側を止着し、可動鋏み側をレバープレート
    の一端部上に軸承して互いに掌合し、かつ可動台上の上
    記開閉シリンダのピストンロッドの伸縮により可動鋏み
    が支軸を支点として固定鋏みに対し開閉するように構成
    してなることを特徴とする請求項7,8,9のいずれか
    に記載のストレッチフィルムによるスリーブ包装装置。
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