JPH10305033A - 超音波画像処理装置及び臓器の容積算出用プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

超音波画像処理装置及び臓器の容積算出用プログラムを記録した記録媒体

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JPH10305033A
JPH10305033A JP9118414A JP11841497A JPH10305033A JP H10305033 A JPH10305033 A JP H10305033A JP 9118414 A JP9118414 A JP 9118414A JP 11841497 A JP11841497 A JP 11841497A JP H10305033 A JPH10305033 A JP H10305033A
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organ
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JP9118414A
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Yasunori Oshima
康典 大嶋
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Toshiba Corp
Canon Medical Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Medical Systems Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速かつ正確に心容積を計測可能とする。 【解決手段】 超音波探触子1が、容積の計測を行う臓
器の中心から左右に首を振るように超音波を走査するこ
とで各照射角度毎に得られた複数の2次元的な超音波画
像に対して、画像収集回路4が、各画像の輪郭をトレー
スし、この輪郭をトレースした各画像の中心点を一致さ
せると共に、各画像の輪郭上に存在する同一座標の点同
士をスプライン曲線で結び、各画像と直交する断面を形
成する。そして、各断面に対応する体積を求めそれぞれ
加算処理する。これにより、各断面は心室の凹凸を反映
した形状となるため、前記加算処理により正確に心容積
を算出することができる。また、各超音波画像と直交す
るいくつかの断面に基づいて演算を行っているため、心
室全体を断片的に演算処理することができ、高速(リア
ルタイム)での容積の算出を可能とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波画像の形成
を行う例えば超音波診断装置等に設けて好適な超音波画
像処理装置及び臓器の容積算出用プログラムを記録した
記録媒体に関し、特に超音波の照射角度を可変して複数
の2次元的な断層画像を形成し、各断層像の輪郭上の同
一座標の点をスプライン曲線等で結ぶことで前記断層像
の断面に略直交する複数の断面を求め、この略直交する
複数の断面に対応する体積をそれぞれ加算処理すること
で、心臓の心室等の臓器の容積を正確かつ高速に計測す
ることを可能とした超音波画像処理装置及び臓器の容積
算出用プログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の超音波診断装置には、心臓の心機
能を知る目安として心室の容積(心容積)を計測する心
容積測定機能が設けられている。この心容積測定機能に
おいては、「モデファイド・シンプソン法」を用いて心
容積を算出するようになっている。
【0003】具体的には、この心容積の計測を行う場
合、オペレータは、まず、心臓の例えば中央部分の1枚
の2次元的な超音波画像(心室の断層像)の撮影を行
う。超音波診断装置は、この超音波画像を、DSC回路
(DSC:デジタル・スキャン・コンバータ)により映
像信号に変換しモニタ表示すると共に画像メモリに取り
込む。
【0004】次にオペレータは、操作部を操作してモニ
タ表示された超音波画像の輪郭(心室の内膜)をトレー
スする。例えば、心室の内膜をトレースした場合は、こ
のトレースにより形成される超音波画像は横長の略楕円
形となる。
【0005】超音波診断装置は、モニタ表示された心室
の内膜がトレースされると、そのトレースされた断層像
(心室)の中心点を求め、この中心点を通りその両端が
トレースラインに接する前記略楕円形の短手方向の直線
を形成すると共に、その短手方向の直線の中心点(心室
の中心点)を通りその両端がトレースラインに接する長
手方向の直線を形成する(中心点から長手方向に伸びる
最長の直線を形成する)。
【0006】次に超音波診断装置は、前記長手方向の直
線と直交し(短手方向の直線に対しては平行となり)、
その両端がトレースラインに接する複数の短手方向の直
線を形成することにより、心室の内膜のトレース画像を
20分割する。そして、この20分割により形成された
各トレース画像を回転させたときの各回転体毎の体積を
求めそれぞれ加算処理することで心室全体の容積を算出
する(モデファイド・シンプソン法)。
【0007】このような心室の容積は、例えば心臓の収
縮時と伸張時に対してそれぞれ求められる。この収縮時
と伸張時の容積の差は、大まかな心機能(心臓の働き具
合)を示すものとなり、医師は、この算出された心室の
容積に基づいて患者との面接等を行う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の超音波
診断装置は、モデファイド・シンプソン法を用いて心容
積の算出を行うようになっていたため、正確性及び高速
性(リアルタイム性)に欠ける問題があった。
【0009】すなわち、このモデファイド・シンプソン
法は、前述のように20分割により形成された各トレー
ス画像を回転させたときの各回転体毎の体積を求めそれ
ぞれ加算処理しているため、心室の凹凸を無視してこの
算出を行っていることとなる。実際の心室は多少の凹凸
があり完全な回転体形状とみなせるものではない。この
ため、モデファイド・シンプソン法のように、心室を完
全な回転体形状と擬制して心室の容積の算出を行うと、
実際の心室の容積との間に大きな誤差を生ずることとな
る。
【0010】また、このモデファイド・シンプソン法
は、前記複数の直線を形成して20分割を行う必要があ
るうえ、この20分割後は、各トレース画像に対応する
回転体毎に体積を求めそれぞれ加算処理するという複雑
なステップを踏むため、その演算処理に時間を要し、リ
アルタイム性を満足させるものではなかった。リアルタ
イムで心室の容積を計測することができれば、その後の
面接等へもスムーズに移行可能となり、このリアルタイ
ム性に対する医師等からの要望も強い。
【0011】本発明は、上述の課題に鑑みてなされたも
のであり、高速かつ正確に臓器の容積を計測することが
できるような超音波画像処理装置及び臓器の容積算出用
プログラムを記録した記録媒体の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る超音波画像
処理装置は、上述の課題を解決するために、臓器に超音
波を照射して形成された臓器の複数の断層像の輪郭であ
る第1の輪郭に所定の角度を持って接する第2の輪郭を
有する断面を複数検出する断面検出手段と、前記断面検
出手段により検出された各断面に対応する体積を検出し
てそれぞれ加算処理することにより臓器の容積を算出す
る演算手段とを有する。
【0013】このような超音波画像処理装置は、断面検
出手段が、臓器の複数の断層像の輪郭である第1の輪郭
に対して所定の角度を持って接する第2の輪郭を有する
断面を複数検出する。具体的には、各断層像の第1の輪
郭に、例えば直交して接する第2の輪郭を有する断面を
検出する。この断面は、臓器の形状を略々そのまま反映
した形状となる。このため、各断面に対応する体積をそ
れぞれ検出して加算処理することで、例えば凹凸を有す
る臓器でも正確にその容積を算出することができる。
【0014】また、臓器を所望の間隔でスライスしたか
たちの断層像を取り込み、この断層像に例えば直交する
方向のいくつかの断面を検出し、この各断面に対応する
体積を加算処理するという、いわば臓器全体を所定の間
隔でサンプリングしたサンプル値に基づいて容積を算出
するようにしているため、すなわち、臓器全体を断片的
に演算して容積を算出するようにしているため、演算時
間を高速化することができる。従って、リアルタイムで
の算出が可能となり、医師による患者との面接等もスム
ーズに行うことを可能とすることができる。
【0015】また、本発明に係る臓器の容積算出用プロ
グラムを記録した記録媒体は、臓器に超音波を照射して
得られたデータに基づいて形成された当該臓器の断層像
から当該臓器の輪郭である第1の輪郭を求める第1の手
順と、この第1の手順により、第1の輪郭の複数に対し
て所定の角度を持って接する第2の輪郭を有する断面を
検出する第2の手順と、この第2の手順により検出され
た複数の断面に基づいて当該臓器の容積を算出する第3
の手順とをコンピュータに実行させる臓器の容積算出用
プログラムが記録されている。
【0016】このため、当該記録媒体に記録されている
各手順に従ってコンピュータが動作することで、前述の
本発明に係る超音波画像処理装置と同様に高速かつ正確
に臓器の容積を計測することができる。
【0017】また、この各手順を記録した記録媒体を流
通させることで、特別なハードウエアを必要とすること
なく、臓器の容積の計測を可能とすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る超音波画像処
理装置及び臓器の容積算出用プログラムを記録した記録
媒体の好ましい実施の形態について、図面を参照しなが
ら詳細に説明する。
【0019】本発明に係る超音波画像処理装置及び臓器
の容積算出用プログラムを記録した記録媒体は、図1に
示すような超音波診断装置に適用することができる。こ
の実施の形態の超音波診断装置は、人体に対して角度を
可変しながら超音波を照射して各角度毎に超音波画像の
取り込みを行う超音波探触子1と、超音波探触子1から
の超音波の照射を制御すると共に、超音波探触子1によ
り照射された超音波の反射波を受波し超音波画像を形成
する送受波回路2とを有している。
【0020】また、この超音波診断装置は、送受波回路
2により形成された超音波画像を映像信号に変換するデ
ジタル・スキャン・コンバータ回路3(DSC回路)
と、DSC回路3により映像信号に変換された超音波画
像を記憶する収集画像記録メモリ5と、収集画像記録メ
モリ5に対する前記超音波画像の記憶制御等を行う画像
収集回路4と、各操作キーが設けられた操作卓6とを有
している。
【0021】また、この超音波診断装置は、前記収集画
像記録メモリ5に記憶された各超音波画像に基づいて、
心臓の心室の容積を算出する演算部7と、収集画像記録
メモリ5に記憶された超音波画像を表示制御する記録画
像表示回路8と、DSC回路3からの超音波画像及び記
録画像表示回路8からの超音波画像を切り換えて出力す
る出力信号切り替え回路9と、出力信号切り替え回路9
からの超音波画像をモニタ表示するモニタ装置10とを
有している。
【0022】次に、このような構成を有する当該実施の
形態の超音波診断装置の動作説明をする。
【0023】まず、この超音波診断装置により超音波画
像を得る場合、オペレータは超音波の所望の照射角度を
指定して超音波画像の取り込みを行うように操作卓6を
操作する。
【0024】送受波回路2は、この指定が行われると、
オペレータにより指定された照射角度で超音波を照射す
るように超音波探触子1を制御すると共に、この照射に
より臓器等で反射された超音波を受波し、この受波した
超音波に基づいて超音波画像を形成する。そして、この
超音波画像をDSC回路3に供給する。
【0025】DSC回路3は、送受波回路2から超音波
画像が供給されると、これを映像信号に変換して出力信
号切り替え回路9及び画像収集回路4に供給する。画像
収集回路4は、DSC回路3により映像信号に変換され
た超音波画像を収集画像記録メモリ5に記憶制御する。
【0026】また、後に説明するが、この出力信号切り
替え回路9には、このDSC回路3からの超音波画像の
他、収集画像記録メモリ5から読み出された超音波画像
が供給されるようになっているが、この超音波画像の取
り込み時においては、DSC回路3からの超音波画像を
選択し、これをモニタ装置10に供給する。これによ
り、オペレータにより指定された超音波の照射角度で取
り込んだ超音波画像をモニタ装置10に表示することが
できる。
【0027】次に、当該超音波診断装置は、過去に収集
して収集画像記録メモリ5に取り込んだ超音波画像も表
示可能となっている。収集画像記録メモリ5に取り込ま
れる超音波画像には、例えば撮影年月日,撮影角度,患
者の識別番号(患者ID)等が付属情報として画像情報
と共に記録されており、オペレータは、操作卓6を操作
することで例えば患者ID等を入力し、読み出しを行う
超音波画像を特定する。
【0028】画像収集回路4は、前記患者ID等により
超音波画像が特定されると、これに対応する超音波画像
を検索し、これを読み出すように収集画像記録メモリ5
を読み出し制御する。収集画像記録メモリ5から読み出
された超音波画像は、記録画像表示回路8に供給され
る。記録画像表示回路8は、収集画像記録メモリ5から
の超音波画像を映像信号に変換し、これを出力信号切り
替え回路9に供給する。
【0029】この収集画像記録メモリ5からの超音波画
像の読み出し時においては、出力信号切り替え回路9
は、記録画像表示回路8からの超音波画像を選択し、こ
れをモニタ装置10に供給する。これにより、収集画像
記録メモリ5に記憶されている超音波画像の中から、オ
ペレータにより指定された超音波画像を読み出してモニ
タ装置10に表示することができる。
【0030】ここで、当該超音波診断装置には、心臓の
容積を算出する「心容積測定機能」が設けられており、
オペレータにより操作卓6が操作され、この心容積の測
定が指定されると、図示しない制御回路が、本発明に係
る記録媒体に記録されている臓器の容積算出用プログラ
ムを読み込み、このプログラムに基づいて各部1〜9を
制御するようになっている。
【0031】具体的には、この心容積の測定は、図2に
示すフローチャートに従って各部1〜9が動作して実行
されるようになっている。
【0032】すなわち、この心容積の測定を行う場合、
オペレータは操作卓6を操作して心容積測定を指定す
る。これにより、図示しない制御回路により、例えば半
導体メモリや光ディスク等の記録媒体に記録されている
臓器の容積算出用プログラムが読み込まれ、この図2に
示すフローチャートがスタートとなりステップS1に進
む。
【0033】ステップS1では、送受波回路2が、図3
(a)に示すようにその超音波の出射点を移動すること
なく、心臓の中心に照射する超音波の照射角度を基準
(0°)として+方向及び−方向に超音波探触子1の超
音波の照射角度を可変制御する。
【0034】すなわち、心臓の断層像の取り込みを行う
場合、当然のことながら人体外から超音波の照射を行う
のであるが、心臓の前には肋骨が存在するため、超音波
の出射点を人体の形成方向に沿って移動させながら超音
波の照射を行うと、肋骨が超音波の進行を阻害する位置
では適正な超音波画像を形成することができない。
【0035】このため、この心容積の測定を行う場合に
は、肋骨と肋骨との間に超音波の出射点を位置させ、前
述のようにその超音波の出射点を移動することなく、心
臓の中心に照射する超音波の照射角度を基準(0°)と
して+方向及び−方向に超音波探触子1の超音波の照射
角度を可変制御する。
【0036】そして、図3(b)に示すように各照射角
度を可変制御する毎に超音波画像G1〜Gn(nは任意
の整数)の取り込みを行い、これをDSC回路3を介し
て画像収集回路4に供給する。また、その超音波画像に
対応する超音波の照射角度(角度情報)を演算部7に供
給してステップS2に進む。
【0037】画像収集回路4は、送受波回路2により取
り込まれた各超音波画像を収集画像記録メモリ5に一旦
記憶制御する。
【0038】次に、ステップS2では、画像収集回路4
が、収集画像記録メモリ5に記憶制御された各超音波画
像を読み出し、この各超音波画像の輪郭部分(画像のエ
ッジ部分)を検出し、この輪郭部分をトレースすること
により、心臓の内膜(心内膜)を自動的にトレースして
ステップS3に進む。
【0039】なお、この心内膜のトレースは、オペレー
タにより手動で行うようにしてもよい。具体的には、こ
の心内膜のトレースを手動で行う場合、オペレータは、
操作卓6を操作して各超音波画像を収集画像記録メモリ
5から読み出し、これをモニタ装置10に表示する。そ
して、操作卓6の設けられているマウス装置や十字キー
等を用いてモニタ装置10に表示されている超音波画像
の心内膜をトレースする。画像収集回路4は、このトレ
ースが行われると、そのトレースにより形成された線を
心内膜として認識してステップS3に進む。
【0040】ステップS3では、画像収集回路4が、図
4に示すように各超音波画像G1〜Gnの中心点O1,
O2・・・を検出し、この各中心点O1,O2・・・を
一致させるように各画像の位置関係を補正してステップ
S4に進む(中心点補正処理)。
【0041】次に、ステップS4では、画像収集回路4
が、中心点補正処理の施された各超音波画像の輪郭上に
存在する同一座標の点(同一ライン上の点)を検出して
ステップS5に進む。
【0042】具体的には、超音波画像G1,G2を例に
とって説明すると、各画像G1,G2は中心点補正処理
が施されることで、断面側から見て例えば図5に示すよ
うに大きさの異なる楕円(超音波画像)が同心で重なっ
たかたちとなる。このとき、図5中楕円の長手方向の直
線と、各超音波画像の輪郭とが重なる点a1,a2,a
3,a4・・・は同一座標の点となる。このため、ステ
ップS4では、画像収集回路4が、この同一座標の点を
検出してステップS5に進む。
【0043】ここで、ステップS1の説明で前述したよ
うに、各超音波画像G1〜Gnの取り込みは、超音波の
出射点を移動することなく超音波の照射角度を可変制御
することで行う。このため、図3(b)に示すように各
超音波画像G1〜Gnはその超音波の照射角度を有する
断層像となるのであるが、前記中心点補正処理を施すと
この補正した分だけ、ステップS4で検出される座標の
点にズレを生ずる。
【0044】このため、ステップS5では、画像収集回
路4が、ステップS4において検出した同一座標の点
を、その超音波画像を取り込む際に照射された超音波の
照射角度に応じて補正しステップS6に進む。
【0045】ステップS6では、画像収集回路4が、ス
テップS5において超音波の照射角度に応じて補正した
同一座標の点同士をスプライン曲線で結ぶ。すなわち、
図5でいえば点a1,a2・・・である同一座標の点を
スプライン曲線で結び、これとは別に点a3,a4・・
・である同一座標の点をスプライン曲線で結ぶ。これに
より、図3(c)に示すように各超音波画像の輪郭に接
し、かつ、各超音波画像の断面に直交する断面が形成さ
れることとなる。この断面は、各超音波画像の輪郭上の
同一座標の点をスプライン曲線で結んで形成されている
ため、心室の形状を略々そのまま反映した形状を有する
こととなる。
【0046】画像収集回路4は、このようにして各断面
を形成すると、これを収集画像記録メモリ5に記憶制御
してステップS7に進む。
【0047】次にステップS7では、演算部7が、収集
画像記録メモリ5に記憶された各断面を読み出し各断面
の面積を算出する。そして、この各断面の面積に基づい
て、図6に示すように各断面に対応する体積を検出し、
これらを加算処理することで心室の容積を算出してこの
図2に示すフローチャートの全ルーチンを終了する。
【0048】演算部7は、このようにして心室の容積を
算出すると、この演算結果を記録画像表示回路8に供給
する。記録画像表示回路8は、この演算結果を映像信号
に変換しこれを出力信号切り替え回路9を介してモニタ
装置10に供給する。これにより、モニタ装置10上に
複数枚の超音波画像に基づいて算出した心室の容積の演
算結果を表示することができる。
【0049】このような心室の容積は、例えば心臓の収
縮時と伸張時に対してそれぞれ求められる。この収縮時
と伸張時の容積の差は、大まかな心機能(心臓の働き具
合)を示すものとなり、医師は、この算出された心室の
容積に基づいて患者との面接等を行う。
【0050】以上の説明から明らかなように、当該実施
の形態の超音波診断装置は、各超音波画像の輪郭上の同
一座標の点をスプライン曲線で結び、各超音波画像に直
交する断面を形成するようにしている。このため、各断
面は、心室の形状を略々そのまま反映した形状となるた
め、各断面に対応する体積を加算処理することで、心室
の容積を正確に算出することができる。
【0051】また、超音波探触子により所望の間隔でス
ライスしたかたちの超音波画像を取り込み、この超音波
画像に直交する方向のいくつかの断面を検出し、この各
断面に対応する体積を加算処理するという、いわば心臓
全体を所定の間隔でサンプリングしたサンプル値に基づ
いて容積を算出するようにしているため、すなわち、心
臓全体を断片的に演算して容積を算出するようにしてい
るため、演算時間を高速化することができる。従って、
リアルタイムでの算出が可能となり、その後の医師によ
る患者との面接等へもスムーズに移行することができ
る。
【0052】また、このような心室の容積の測定は、例
えば半導体メモリや光ディスク等の記録媒体に記録され
たプログラムにより実行されるようになっているため、
このプログラムを記録した記録媒体を流通させること
で、特別なハードウエアを必要とすることなく、前述の
ような高速かつ正確な臓器の容積の計測を可能とするこ
とができる。
【0053】なお、上述の実施の形態の説明では、本発
明に係る超音波画像処理装置及び臓器の容積算出用プロ
グラムを記録した記録媒体は心容積を算出するものであ
ることとしたが、本発明により容積を算出する臓器は心
臓に限定されることはなく、他の臓器の容積の算出に用
いるようにしてもよい。
【0054】また、各超音波画像の輪郭上の同一座標の
点同士をスプライン曲線で結ぶこととしたが、これは、
スプライン曲線以外の他の曲線を用いて結ぶようにして
もよい。
【0055】最後に、上述の実施の形態の説明は、本発
明のほんの一例であり、この他、本発明に係る技術的思
想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変
更が可能であることは勿論である。
【0056】
【発明の効果】本発明に係る超音波画像処理装置及び臓
器の容積算出用プログラムを記録した記録媒体は、高速
かつ正確に臓器の容積を計測することができる。
【0057】また、本発明に係る臓器の容積算出用プロ
グラムを記録した記録媒体は、この記録媒体を市場に流
通させることで、特別なハードウエアを必要とすること
なく、高速かつ正確な臓器の容積の計測を可能とするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超音波画像処理装置及び臓器の容
積算出用プログラムを記録した記録媒体を適用した実施
の形態の超音波診断装置のブロック図である。
【図2】前記実施の形態の超音波診断装置の動作を説明
するためのフローチャートである。
【図3】前記実施の形態の超音波診断装置の超音波画像
の取り込み等を説明するための図である。
【図4】前記実施の形態の超音波診断装置の各超音波画
像の中心点補正処理を説明するための図である。
【図5】前記実施の形態の超音波診断装置の中心点補正
処理された各超音波画像の輪郭上の同一座標の点の検出
を説明するための図である。
【図6】前記実施の形態の超音波診断装置によりスプラ
イン曲線を用いて形成された断面に基づいて容積が算出
される心室の模式図である。
【符号の説明】
1…超音波探触子,2…送受波回路,3…DSC回路
(デジタル・スキャン・コンバータ) 4…画像収集回路,5…収集画像記録メモリ,6…操作
卓,7…演算部 8…記録画像表示回路,9…出力信号切り替え回路,1
0…モニタ装置 G1〜Gn…断層像,O1,O2…各断層像の中心点

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 臓器に超音波を照射して得られたデータ
    に基づいて形成された当該臓器の断層像から当該臓器の
    輪郭である第1の輪郭を求め、この第1の輪郭の複数に
    対して所定の角度を持って接する第2の輪郭を有する断
    面を検出する断面検出手段と、 この断面検出手段により検出された複数の断面に基づい
    て当該臓器の容積を算出する演算手段とを有する超音波
    画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記断面検出手段は、前記断層像の第1
    の輪郭に略直交する第2の輪郭を有する断面の検出を行
    うことを特徴とする請求項1記載の超音波画像処理装
    置。
  3. 【請求項3】 臓器に超音波を照射して得られたデータ
    に基づいて断層像を形成する断層像形成手段を、臓器の
    略中心に照射する超音波の照射角度を基準として、超音
    波の出射点を移動することなく照射角度を可変して複数
    の断層像を形成するように制御する照射角度制御手段を
    有し、 前記断面検出手段は、前記照射角度制御手段の制御によ
    り超音波の各照射角度毎に形成された複数の断層像の各
    中心点を一致させる中心点補正処理を行ったうえで、前
    記第2の輪郭を有する断面の検出を行うことを特徴とす
    る請求項1又は請求項2記載の超音波画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記断面検出手段は、前記中心点補正処
    理後に、超音波の各照射角度毎に形成された複数の断層
    像の第1の輪郭上の同一座標の点を検出し、この点の座
    標をその断層像を形成した際の超音波の照射角度に応じ
    て角度補正し、この角度補正した各断層像の第1の輪郭
    上の同一座標の点をスプライン曲線で結ぶことにより、
    前記第2の輪郭を有する断面の検出を行うことを特徴と
    する請求項3記載の超音波画像処理装置。
  5. 【請求項5】 臓器に超音波を照射して得られたデータ
    に基づいて形成された当該臓器の断層像から当該臓器の
    輪郭である第1の輪郭を求める第1の手順と、 この第1の手順により、第1の輪郭の複数に対して所定
    の角度を持って接する第2の輪郭を有する断面を検出す
    る第2の手順と、 この第2の手順により検出された複数の断面に基づいて
    当該臓器の容積を算出する第3の手順とをコンピュータ
    に実行させる臓器の容積算出用プログラムを記録した記
    録媒体。
  6. 【請求項6】 前記第2の手順は、前記断層像の第1の
    輪郭に略直交する第2の輪郭を有する断面の検出を行う
    手順であることを特徴とする請求項5記載の臓器の容積
    算出用プログラムを記録した記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記第1の手順を実行させる前の手順と
    して、臓器に超音波を照射して得られたデータに基づい
    て断層像を形成する断層像形成手段を、当該臓器の略中
    心に照射する超音波の照射角度を基準として、超音波の
    出射点を移動することなく照射角度を可変して断層像を
    形成するように制御する照射角度の制御手順を有し、 前記第2の手順は、前記照射角度の制御手順により超音
    波の各照射角度毎に形成された複数の断層像の各中心点
    を一致させる中心点補正処理を行ったうえで、前記第2
    の輪郭を有する断面の検出を行う手順であることを特徴
    とする請求項5又は請求項6記載の臓器の容積算出用プ
    ログラムを記録した記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記第2の手順は、前記中心点補正処理
    後に、 超音波の各照射角度毎に形成された複数の断層像の第1
    の輪郭上の同一座標の点を検出し、 この点の座標をその断層像を形成した際の超音波の照射
    角度に応じて角度補正し、 この角度補正した各断層像の第1の輪郭上の同一座標の
    点をスプライン曲線で結ぶことにより、前記第2の輪郭
    を有する断面の検出を行う手順であることを特徴とする
    請求項7記載の臓器の容積算出用プログラムを記録した
    記録媒体。
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