JPH10303052A - コイルの巻線方法、縦巻きコイル、および電子部品 - Google Patents

コイルの巻線方法、縦巻きコイル、および電子部品

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JPH10303052A
JPH10303052A JP9122949A JP12294997A JPH10303052A JP H10303052 A JPH10303052 A JP H10303052A JP 9122949 A JP9122949 A JP 9122949A JP 12294997 A JP12294997 A JP 12294997A JP H10303052 A JPH10303052 A JP H10303052A
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JP
Japan
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coil
conductor
winding
thickness
section
Prior art date
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JP9122949A
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Inventor
Eiji Matsuo
英治 松尾
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Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で低背のトランス等の高周波用電子部品
に用いて好適な縦巻きコイル、コイルの巻線方法、およ
び小型で低背のトランス等の高周波用電子部品を提供す
ること。 【解決手段】 テーパロール7を用いて平角導線2の厚
さ方向に不均等に歪を加えることにより、前記平角導線
の幅方向に、曲率を与えて成形するコイル4の巻線方法
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の電源機器、
映像機器、音響機器、産業機器、通信・情報関連機器等
に使用されるトランス及びインダクタ等の電子部品に関
し、特に、トランス及びインダクタ等の電子部品に用い
て好適な縦巻きコイルとその巻線方法に関する。
【0002】
【従来の技術】長方形の断面を有する平角導線(絶縁被
覆を有する銅線またはアルミニウム線)の長辺が巻軸に
垂直になるように、すなわち幅方向が巻軸に垂直になる
ように巻いてコイルを形成する、いわゆる縦巻きコイル
(図2)は、コイルの占積率がよく、かつ浮遊容量を小
さくすることができるため、高周波で使用するトランス
(図3)等の電子部品に用いられていた。
【0003】図4に、高周波用トランスの1構成例を示
す。図4に示すように、1次側の縦巻きコイル1と、2
次側のコイル12を絶縁シート13で絶縁し、コア11
に組み込み、ベース14に乗せて、矢印23の方向に重
ねるようにしてから、ホルダ15で一体化している。ま
た、縦巻コイルの端部を折り曲げてリード部9(図3と
している。
【0004】一方、縦巻きコイルは、巻きコイルの内周
長と外周長に差が生じるため、縦巻きコイルに成形後の
導体の断面形状は、外周に向かって厚さが薄くなる台形
になっていた。
【0005】従来の縦巻きコイルのコイル巻線方法は、
基本的に、片側に鍔を有する巻芯と、導線を巻芯に押し
付けて変形させる押えと、トラバースしながらコイルの
崩れや倒れを防ぐ移動可能な鍔とを用い、前記巻芯の鍔
と前記移動可能な鍔で形成する溝に、導線を入れて、前
記巻芯で巻取ると共に、前記押えによって導線を巻芯に
押し付けて導線に曲率を与えてコイルを形成、巻線する
方法である。
【0006】図5に例示する、従来の縦巻きコイルのコ
イル巻線方法では、巻線機10に取り付けられた巻き芯
19に、導線2を押し付けて変形させる押え17と、ト
ラバースしながらコイルの崩れや倒れを防ぐ移動可能な
鍔16とは一体化されている。矢印20は、巻芯19の
回転方向を示し、矢印30は移動可能な鍔16のトラバ
ース方向を示す。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した縦巻きコイル
のコイルの巻線方法では、コイルの内径が導線の幅に比
し小さい場合、導線の長辺が短辺に比較して長い場合、
または、導線の厚さが薄い場合、コイル内周部のしわや
外周部の絶縁皮膜の破壊により、絶縁不良、耐圧不良等
の電気的な欠陥の発生による不良率の増大が問題となっ
た。また、極端な場合には、導線が切れて、コイルに成
形できない、という問題があった。
【0008】そのため、用いる導線の寸法に一定の制限
があり、導線の幅が厚さの6倍以上、導線の厚さが0.
7mm以下、コイルの直径が12mm以下になると、縦
巻きコイルの成形はできず、トランス等の高周波用電子
部品の小型化低背化にも限界があった。
【0009】そこで、従来のトランス(図3)では、2
つのコイルを並列に接続するバイファイラ巻コイル(図
4)を用いる場合もあったが、バイファイラ巻では、2
つのコイルの間に隙間が生じ、占積率は下がり、浮遊容
量は増え、しかも巻線に手間がかかってしまう。すなわ
ち、コストは上がり、高周波特性に問題を残すこととな
っていた。
【0010】そこで、本発明が解決しようとする課題
は、小型低背で安価な、トランス等の高周波用電子部品
に用いて好適な縦巻きコイル、コイルの巻線方法、およ
び小型で低背のトランス等の高周波用電子部品を提供す
ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、断面形状が長
方形をなす、いわゆる平角導線が厚さ方向に不均等に歪
を加えられると、すなわち、圧縮されると、強く圧縮さ
れた方は伸び、反対側は相対的に縮むため、前記平角導
線の断面形状が台形になるとともに、伸びる方を外周と
し、縮む方を内周として幅方向に曲がり、すなわち、幅
方向に曲率が与えられることを利用している。
【0012】また、厚さの異なる台形状の断面形状を有
する導線を、厚さ方向に圧縮し、断面形状が長方形にな
るようにすることにより、上記と同様に、幅方向に曲率
が与えられる。しかも、この場合は、コイルの占積率
は、さらに向上する。
【0013】そこで、上記の課題を解決するための本発
明は、平角導線の厚さ方向に不均等に歪を加えることに
より、前記平角導線の幅方向に、曲率を与えて成形する
コイルの巻線方法である。
【0014】また、本発明は、平角導線の厚さ方向に不
均等に歪を加えることにより、前記平角導線の長さ方向
に、曲率を与えてから、巻線し成形するコイルの巻線方
法である。
【0015】さらに、本発明は、テーパロールを用い
て、平角導線の厚さ方向に歪を加える上記のコイルの巻
線方法である。
【0016】また、本発明は、断面が台形の導線を用
い、前記導線の厚さ方向に不均等に歪を加えることによ
り、前記導線の幅方向に、曲率を与えて成形するコイル
の巻線方法である。
【0017】また、本発明は、断面が台形の導線を用
い、前記導線の厚さ方向に不均等に歪を加えることによ
り、前記平角導線の幅方向に、曲率を与えてから、巻線
し成形するコイルの巻線方法である。
【0018】また、本発明は、平行ロールを用いて、断
面が台形の導線の厚さ方向に不均等に歪を加える上記の
コイルの巻線方法である。
【0019】さらに、本発明は、断面が台形の導線を用
いて、前記導線の断面を長方形にするように歪を加える
上記のコイルの巻線方法である。
【0020】さらに、本発明は、上記のコイルの巻線方
法を用いた縦巻きコイルである。
【0021】さらに、本発明は、導線の幅が厚さの6倍
以上である、上記の巻線方法を用いた縦巻きコイルであ
る。
【0022】また、本発明は、導線の厚さが0.7mm
以下である上記の縦巻きコイルである。
【0023】また、本発明は、コイルの直径が12mm
以下である上記の縦巻きコイルである。
【0024】また、本発明は、上記の縦巻きコイルを用
いた電子部品である。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、図を用いて、本発明の実
施の形態を説明する。
【0026】2本の円錐台形状を有するテーパロール7
[図1(a)]をセットした圧延機に、0.3mm×4
mmの断面を有し、変性エポキシアクリル樹脂組成物で
絶縁した銅線よりなる平角導線2[図1(b)]を通し
たところ、平角導線の内径側の厚さは0.33mm、外
径側の厚さは0.16mmとなり、曲率半径12mmの
コイル4[図1(c)]が得られた。これは、テーパロ
ール7によって平角導線2は厚さ方向に不均等に歪を加
えられ、平角導線は幅方向に曲率を与えられたことを示
している。テーパロールの間隔3には、ほぼ4/100
の勾配をもたせた。
【0027】次いで、従来の巻線機を用いて、コイル成
形し、内径5.5mm、外径14mm、巻数7ターンの
縦巻きコイルを得た。
【0028】上記縦巻きコイルを1次側とし、呼び径
0.2mmφのPEW線21ターンのコイルを2次側と
して、高周波用トランスを組み立てた。
【0029】上記コイルの導線の幅は、導線の厚さの1
3倍以上であった。また、コイルの内径は5.5mmで
あり、導線の厚さは0.3mmなので、従来の縦巻きコ
イルの半分以下であった。すなわち、大幅な小型化、低
背化ができた。
【0030】また、幅4mm、片側の厚さ0.25m
m、他方の厚さ0.4mmの断面が台形を有する導線5
[図1(d)]を用い、ロール間隔が平行の圧延機を用
いて、上記と同様の工程で縦巻きコイルを得た。得られ
たコイル6[図1(e)]の断面は0.28mm×4m
mの長方形であった。内径は5.5mm、外径は14m
m、巻数7ターンである。
【0031】上記のようにして、さらに小型低背の浮遊
容量の少ない、すなわち、高周波特性がよく、バイファ
イラ巻を用いないので、製造し易く、安価なトランス用
縦巻きコイル、およびトランスが得られた。
【0032】上記の、縦巻きコイルを用いて、インダク
タを製作し、同様の効果が得られた。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように、本発明よれば、小型
低背で安価な、トランス等の高周波用電子部品に用いて
好適な縦巻きコイル、コイルの巻線方法、および小型で
低背のトランス等の高周波用電子部品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す説明図で、図1
(a)はテーパロールを示す図、図1(b)は歪を加え
られる前の平角導線を示す図、図1(c)は曲率を与え
られた平角導線で形成したコイルの部分を示す図、図1
(d)は断面が台形の導線を示す図、図1(e)は曲率
を与えられた断面が台形の導線で形成したコイルの部分
を示す図。
【図2】縦巻きコイルの形状を示す説明図。
【図3】高周波用トランスの外観斜視図。
【図4】高周波用トランスの構成を示す分解説明図。
【図5】従来の縦巻きコイルのコイルの巻線方法を示す
説明図。
【符号の説明】
1 縦巻きコイル 2 (平角)導線 3 (テーパロールの)間隔 4 (曲率を与えられた平角導線で形成した)コイル 5 (断面が台形の)導線 6 (曲率を与えられた断面が台形の導線で形成し
た)コイル 7 (本発明に用いる)テーパロール 8 (テーパロールの回転方向を示す)矢印 9 (縦巻コイルの)リード部 10 (従来の縦巻きコイルの)巻線機 11 (トランスの)コア 12 (トランスの2次側の)コイル 13 (トランスの)絶縁シート 14 (トランスの)ベース 15 (トランスの)ホルダ 16 (移動可能な)鍔 17 (導線を押さえる)押え 18 (巻芯の)鍔 19 巻芯 20 (巻芯の回転方向を示す)矢印 23 矢印 30 (移動可能な鍔のトラバース方向を示す)矢印

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平角導線の厚さ方向に不均等に歪を加え
    ることにより、前記平角導線の幅方向に、曲率を与えて
    成形することを特徴とするコイルの巻線方法。
  2. 【請求項2】 平角導線の厚さ方向に不均等に歪を加え
    ることにより、前記平角導線の幅方向に、曲率を与えて
    から、巻線し成形することを特徴とするコイルの巻線方
    法。
  3. 【請求項3】 テーパロールを用いて、平角導線の厚さ
    方向に不均等に歪を加えることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載のコイルの巻線方法。
  4. 【請求項4】 断面が台形の導線を用い、前記導線の厚
    さ方向に不均等に歪を加えることにより、前記導線の幅
    方向に、曲率を与えて成形することを特徴とするコイル
    の巻線方法。
  5. 【請求項5】 断面が台形の導線を用い、前記導線の厚
    さ方向に不均等に歪を加えることにより、前記導線の幅
    方向に、曲率を与えてから、巻線し成形することを特徴
    とするコイルの巻線方法。
  6. 【請求項6】 平行ロールを用いて、断面が台形の導線
    の厚さ方向に不均等に歪を加えることを特徴とする請求
    項4または5記載のコイルの巻線方法。
  7. 【請求項7】 断面が台形の導線を用いて、前記導線の
    断面を長方形にするように歪を加えることを特徴とする
    請求項4ないし7のいずれかに記載のコイルの巻線方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかに記載のコ
    イルの巻線方法を用いたことを特徴とする縦巻きコイ
    ル。
  9. 【請求項9】 導線の幅が厚さの6倍以上であることを
    特徴とする請求項8記載の縦巻きコイル。
  10. 【請求項10】 導線の厚さが0.7mm以下であるこ
    とを特徴とする請求項8または9記載の縦巻きコイル。
  11. 【請求項11】 コイルの直径が12mm以下であるこ
    とを特徴とする請求項8ないし10のいずれかに記載の
    縦巻きコイル。
  12. 【請求項12】 請求項8ないし11のいずれかに記載
    の縦巻きコイルを用いたことを特徴とする電子部品。
JP9122949A 1997-04-25 1997-04-25 コイルの巻線方法、縦巻きコイル、および電子部品 Pending JPH10303052A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006196682A (ja) * 2005-01-13 2006-07-27 Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd 環状コイル、コイル製造装置、コイル製造方法及び変圧器
JP2008216244A (ja) * 2007-03-05 2008-09-18 Mettler-Toledo Ag 力計のためのコイル及びその製造方法
JP2016086077A (ja) * 2014-10-24 2016-05-19 三菱マテリアル株式会社 エッジワイズコイル用平角絶縁電線とその製造方法

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