JPH1030244A - 地下コンクリート構造物およびその健全性の調査方法 - Google Patents

地下コンクリート構造物およびその健全性の調査方法

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JPH1030244A
JPH1030244A JP18979596A JP18979596A JPH1030244A JP H1030244 A JPH1030244 A JP H1030244A JP 18979596 A JP18979596 A JP 18979596A JP 18979596 A JP18979596 A JP 18979596A JP H1030244 A JPH1030244 A JP H1030244A
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JP
Japan
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hole
concrete structure
filler
pile
underground concrete
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Application number
JP18979596A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Ishii
清 石井
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造物の健全性の調査を、低コストで迅速か
つ簡便に行うことのできる地下コンクリート構造物およ
びその健全性の調査方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 地盤中に構築された基礎杭1に孔5を形
成しておき、地震等により基礎杭1が被災した場合に
は、孔5内を周知の各種非破壊検査方法を用いて検査す
ることによって基礎杭1の健全性を調査する構成となっ
ている。また、孔5内にコンクリート部3よりも低強度
の充填材を充填しておく構成としても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば基礎杭等の
基礎や、トンネル、地下構造物、下水道等、地盤中に設
けられたコンクリート製の構造物の健全性を調査するの
に好適な地下コンクリート構造物およびその健全性の調
査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば基礎杭等の基礎や、トンネル、地
下構造物、下水道等、地盤中に設けられたコンクリート
製の構造物においては、強大な地震等が発生すると過大
な曲げモーメントやせん断力が構造物に作用し、これに
よって構造物が破損したり、また地盤の液状化により構
造物が側方に流動してしまう等の被害を受けてしまうこ
とがある。このような被害を受けた構造物は、健全性に
欠けたものとなり、本来の機能を有しているとは言えな
い。
【0003】このため、構造物が被災した場合には、被
害の有無、また被害がある場合にはその程度を調査して
健全性を確認した後、必要に応じてこれらを修復する必
要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の地下コンクリート構造物およびその健全
性の調査方法には以下のような問題が存在する。地上に
設けられている上部構造物と違って、地盤中の地下コン
クリート構造物では、健全性の調査、およびその後の補
修・補強工事を行うには、多大な手間と期間と費用とを
要する。また、現状では、このような地下コンクリート
構造物の健全性の調査方法についての技術が確立されて
いるとは言えない。しかも、被災後の迅速な復旧を図る
ために、健全性の調査はできるだけ速やかに行われるこ
とが望まれているのは言うまでもない。
【0005】本発明は、以上のような点を考慮してなさ
れたもので、構造物の健全性の調査を、低コストで迅速
かつ簡便に行うことのできる地下コンクリート構造物お
よびその健全性の調査方法を提供することを課題とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
地盤中に構築された地下コンクリート構造物に、その健
全性を調査するための孔が形成されていることを特徴と
している。
【0007】請求項2に係る発明は、請求項1記載の地
下コンクリート構造物において、前記地下コンクリート
構造物が基礎杭であることを特徴としている。
【0008】請求項3に係る発明は、請求項1または2
記載の地下コンクリート構造物において、前記孔に、前
記地下コンクリート構造物を構成するコンクリートより
も低強度の充填材が充填されていることを特徴としてい
る。
【0009】請求項4に係る発明は、請求項3記載の地
下コンクリート構造物において、前記充填材が充填され
ている前記孔と、前記充填材が充填されていない前記孔
とが混在して設けられていることを特徴としている。
【0010】請求項5に係る発明は、地盤中に構築した
地下コンクリート構造物に孔を形成しておき、該孔内を
検査することによって前記地下コンクリート構造物の健
全性を調査することを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る地下コンクリ
ート構造物およびその健全性の調査方法の第一ないし第
三の実施の形態の一例を、図1ないし図7を参照して説
明する。以下の各実施の形態では、本発明に係る地下コ
ンクリート構造物およびその健全性の調査方法を、例え
ば場所打ちコンクリート杭からなる基礎に適用する場合
を例に挙げて説明する。
【0012】[第一の実施の形態]図1に示すように、
地盤中に構築される基礎杭(地下コンクリート構造物)
1は、例えば鉄筋コンクリート製で、略円筒状に組み上
げられた鉄筋篭2と、コンクリート部3とから概略構成
されている。この基礎杭1には、その中心軸線に沿っ
て、杭頭1aから杭先端部1bの所定位置にわたって有
底円筒状の孔5が形成されている。孔5は、例えばφ1
000〜2000mm程度の径に設定されている。
【0013】基礎杭1を構築するには、例えばアースド
リル工法等、周知の各種杭の構築工法を用い、鉄筋篭2
を配筋した後、コンクリート部3を形成するコンクリー
トを打設する。そして、コンクリートが養生・硬化した
後、コンクリート部3に、例えばコアボーリングにより
所定深さの孔5を形成する。
【0014】このような基礎杭1を備えた構造物が、地
震等により被災した場合、孔5の内周壁面を各種非破壊
検査法を適用して検査することにより、基礎杭1の健全
性を調査する。このときに用いる非破壊検査法として
は、例えば音の原理を応用した方法では超音波法や弾性
波法があり、また、光や電磁波の原理を応用した方法で
は放射線法,電磁誘導法,赤外線法,ボアホールカメラ
などによる内部の写真撮影法等がある。さらに、例えば
打撃法等の他の非破壊検査法も適用することができる。
【0015】そして健全性の調査の結果、基礎杭1に損
傷等が認められ、補修・補強を行う必要がある場合に
は、孔5の内周壁面からひび割れや亀裂等の損傷が発生
している部分に、モルタルの圧入やエポキシ剤などの充
填材の注入を行う。また、孔5内に、その孔径よりも小
径の鋼管または鋼棒等を挿入し、孔5と鋼管または鋼棒
との間にモルタルなどを注入することによって、孔5の
内周壁面を補強する方法等を行っても良い。
【0016】上述した基礎杭1およびその健全性の調査
方法では、地盤中に構築された基礎杭1に孔5が形成さ
れた構成となっている。そして、地震等により基礎杭1
が被災した場合には、孔5内を周知の各種非破壊検査方
法を用いて検査することによって基礎杭1の健全性を調
査する構成となっている。これにより、周囲地盤を掘り
返したりすることなく調査を行うことができるので、基
礎杭1の健全性を迅速かつ簡便に低コストで調査するこ
とができる。また、調査の結果、補修・補強を行う必要
がある場合には、孔5内からその施工を行うこともでき
るので、補修・補強作業においても、低コスト化、迅速
化等を図ることができる。さらに、この孔5は、健全性
の調査だけでなく、基礎杭1を構築した直後にその品質
を確認する場合にも用いることができる。また、例えば
この基礎杭1で支持していた上部構造物を建て替えるに
際して、この基礎杭1を再利用する場合等にも、その健
全性を調査することができる。加えて、孔5は、後付の
各種測定機器を設置するためのスペースとしても使用す
ることができ、また、基礎杭1を解体・撤去する場合の
手掛かりとすることもできる。さらに、この孔5を設け
ることにより、基礎杭1を構築するに際して打設するコ
ンクリートの量を削減し、材料コストの低減化、作業時
間の短縮化を図ることもできる。
【0017】[第二の実施の形態]次に、本発明に係る
地下コンクリート構造物およびその健全性の調査方法の
第二の実施の形態について説明する。前記第一の実施の
形態においては、地下コンクリート構造物の孔を形成す
るに際してコアボーリング工法を用いる例を挙げたが、
ここでは、地下コンクリート構造物の孔を形成するに際
して、チューブを用いる場合の例を用いて説明する。な
お、以下に説明する第二の実施の形態において、構築す
べき地下コンクリート構造物である基礎杭1は、前記第
一の実施の形態で説明したものと全く同様であるので、
共通する構成については同符号を付し、その説明を省略
する。
【0018】基礎杭1を構築するに際しては、前記第一
の実施の形態と同様に、周知の各種杭の構築工法、例え
ばアースドリル工法を用いる。まず、地上において、鉄
筋篭2に、孔5を形成するため、図2に示すようなチュ
ーブ8を取り付ける。この図に示すように、チューブ8
は、例えば繊維製の防水シートまたはゴムシート等を筒
状に形成したもので、その上端部にはノズル9が設けら
れている。チューブ8の外周面には、板状で鉛製のウェ
イト10,10,…が貼着されている。各ウェイト10
は、チューブ8と同じ材質のカバー11によって、その
表面が覆われている。図2(c)に示すように、このチ
ューブ8は、水や、砂,砂利等の粒状体、あるいは空気
等の気体をノズル9から注入することによって膨張可能
となっている。さらに、チューブ8の外周面には、コン
クリートとの剥離を容易にする剥離剤を塗布しておく。
【0019】このようなチューブ8を縮めた状態のまま
鉄筋篭2(図1参照)内に挿入し、その上端部9を図3
に示すような取り付け治具12で固定する。この取り付
け治具12は、その両端部12a,12aが鉄筋篭2に
支持され、中央部にチューブ8を保持するための筒状の
保持部12bが形成された構成となっている。保持部1
2bは、その内径がチューブ8の外径よりも小さく設定
されている。この取り付け治具12によって、チューブ
8の上端部が位置決めされることになる。
【0020】そして、チューブ8を取り付けた鉄筋篭2
を、地盤に形成された穴内に挿入する。続いて、チュー
ブ8のノズル9から、水や、砂,砂利等の粒状体、ある
いは空気等の気体を充填し、チューブ8を膨張させる。
【0021】この後、図1に示したように、地盤に掘削
した穴(図示なし)内にコンクリート部3を形成するた
めのコンクリートを打設する。このとき、図2に示した
チューブ8は、その上端部が取り付け治具12によって
固定され、外周面にはウェイト10,10,…が設けら
れているので、浮き上がることなく鉛直状態を保つよう
になっている。コンクリートの養生・硬化が完了した後
に、図2に示したチューブ8内に充填した水や、砂,砂
利等の粒状体、あるいは空気等の気体を抜き、チューブ
8を収縮させる。そして、取り付け治具12を取り外
し、チューブ8を抜き取ることにより、ここに孔5が形
成される。
【0022】このようにして、図1に示した孔5を有し
た基礎杭1が構築される。この基礎杭1においても、上
記第一の実施の形態で示したのと全く同様にして、健全
性の調査およびその後の補修・補強を迅速かつ簡便に低
コストで行うことができる。
【0023】なお、上記第二の実施の形態において、コ
ンクリートの打設時にチューブ8が浮き上がるのを防ぐ
ため、チューブ8にウェイト10,10,…を設ける構
成としたが、これ以外の他の方法を採用しても良い。例
えば、図4(a)に示すように、金属製あるいは塩化ビ
ニール等の高分子材料製等で、ネット状の素材から形成
された管体14を図1に示した鉄筋篭2に取り付けてお
く。そして、この管体14内に図2に示したチューブ8
を挿入し、これを膨張させて、その内圧によりチューブ
8を管体14に押しつける。これにより、この後にコン
クリートを打設しても、チューブ8が浮き上がるのを防
止することができる。しかも、基礎杭1の構築が完成し
た後に、孔5の内周面の検査を行うときには、管体14
がネット状であるため、その隙間15,15,…から検
査を何の支障もなく行うことができる。また、管体14
に代えて、図4(b)に示すように、管体16を、金属
製あるいは高分子材料製等で、繊維状の素材から形成す
るようにしても良い。さらに、図4(c)に示すよう
に、基礎杭1のコンクリート部3と同程度の強度を持つ
コンクリート製の管体17を採用しても良い。また、こ
れ以外にも、例えば金属製あるいは高分子材料性の管体
にその内外を連通する穴や切欠きなどを形成したもの
や、多孔質で透水性を有する材料からなる管体や、石炭
灰を成分として採用したコンクリート製の管体等を用い
ても良い。いずれの場合においても、施工は図4(a)
に示した上記管体14の場合と同様に行えばよい。
【0024】[第三の実施の形態]次に、本発明に係る
地下コンクリート構造物およびその健全性の調査方法の
第三の実施の形態を示す。ここでは、例えば、地下コン
クリート構造物に形成する孔内に充填材を充填する場合
の例を用いて説明する。以下に説明する第三の実施の形
態において、前記第一および第二の実施の形態と共通す
る構成については同符号を付し、その説明を省略する。
【0025】図5に示すように、基礎杭1’は、基礎杭
1(図1参照)と同様、鉄筋篭2とコンクリート部3と
から構成され、その中心軸線に沿って孔5が形成された
構成となっている。そして、この孔5内には、コンクリ
ート部3よりも低強度の充填材18が充填されている。
充填材18には、例えばコンクリート部3を形成するコ
ンクリートよりも低強度のコンクリートや、発泡スチロ
ールあるいは外周面を防水した厚紙を棒状または円筒状
に成形したもの、さらには前記第二の実施の形態で孔5
を形成するために用いたチューブ8等を用いることがで
きる。
【0026】この充填材18は、コアボーリングや前記
第二の実施の形態で示したチューブ8を用いて孔5を形
成した後に、孔5内に充填しても良いし、また、図2に
示したチューブ8を用いて孔5を形成するに際して、チ
ューブ8の外周面に取り付けたり、鉄筋篭2に固定して
おくようにしてもよい。
【0027】上述した基礎杭1’では、孔5内にコンク
リート部3よりも低強度の充填材18が充填された構成
となっている。これにより、基礎杭1’の健全性の調査
や、補修・補強を行う場合等、必要が生じた際に、充填
材18を例えばボーリング等により除去して、孔5を露
出させて形成すればよい。このとき、充填材18がコン
クリート部3よりも低強度であるので、コンクリート部
3に直接削孔するのに比較して、孔5の形成を手間をか
けずに行うことができる。
【0028】なお、上記第三の実施の形態において、上
記基礎杭1’を用いて例えば建築物の基礎を構成する場
合、その全てを充填材18が充填された基礎杭1’で構
成する必要はない。例えば、充填材18が充填されてい
ない基礎杭1(図1参照)を、基礎の経時的な品質管理
を行うモニタリング用として設け、その他は充填材18
が充填された基礎杭1’で構成するようにしても良い。
【0029】なお、上記第一ないし第三の実施の形態に
おいて、基礎杭1,1’の中心軸線に沿って孔5を形成
したが、この孔5に、基礎杭1,1’の外周面に連通す
る横孔や管を設けておく構成としても良い。これによ
り、健全性の調査を行うためボアホールカメラ等を孔5
内に挿入する場合に、作業を極めて容易に行うことが可
能となる。また、孔5の位置や、この孔5に連通する横
孔や管の位置を示すため、基礎杭1,1’の杭頭部等に
ペンキ等でマーキングを施しても良い。
【0030】さらに、孔5の上部区間、すなわち基礎杭
1,1’の杭頭付近に、例えば鋼管等の補強管を配設す
るようにしても良い。これにより、この補強管を設けた
区間においては健全性の調査等を行うことができなくな
ってしまうが、基礎杭1、1’の杭頭1aの補強を図る
ことができ、例えば孔5内の充填材18を除去する場合
や、杭頭1aを掘り出したりする場合に、杭頭1aに損
傷を受けるのを防ぐことができる。
【0031】また、上記第一ないし第三の実施の形態に
おいて、基礎杭1,1’には、孔5を1本のみ、その中
心軸線に沿って設ける構成としたが、その位置や本数に
ついては、何ら限定するものではない。例えば図6
(a)および(b)に示すように、孔5を3本あるいは
4本設けるようにしても良いし、さらにこれ以外の本数
設けるようにしてもよく、基礎杭1,1’の断面サイズ
等に応じて適宜設定すればよい。また、複数本の孔5を
設ける場合、その形成にチューブ8を用いるのであれ
ば、図7(a)および(b)に示すように、取り付け治
具12’,12”に、孔5の本数に応じて保持部12b
を設ければよい。また、孔5の位置についても、鉄筋篭
2に十分なコンクリートのかぶり厚さが得られるのであ
れば、いかなる位置であっても良い。
【0032】さらに、本発明に係る地下コンクリート構
造物およびその健全性の調査方法を、例えば基礎杭1,
1’に適用する構成としたが、これ以外にも、例えば、
トンネル、地下構造物、下水道等、地盤中のコンクリー
ト構造物であれば、上記実施の形態と同様に、健全性を
調査するための孔を形成することによって、同様の効果
を奏することができる。このときに、孔については、そ
の延在する方向を何ら限定するものではなく、例えばト
ンネルであれば、トンネル躯体にそれが連続する方向に
沿って形成すればよい。
【0033】なお、上記第一ないし第三の実施の形態に
おいて、基礎杭1,1’には孔5が形成された構成とな
っており、このような構成のみを見れば、従来にも、コ
ンクリートの打設量を節約するために基礎杭の中心軸線
に沿って孔が設けられた構成のものや、遠心力締め固め
工法により製作された既製杭に中央部に孔が形成された
構成のものがある。しかしながら、上記基礎杭1,1’
における孔5は、上記説明からも明らかなように、基礎
杭1,1’の施工品質の管理、健全性の調査、補修・補
強等を目的としたものであり、単に、コンクリートの打
設量の節約を目的としたり、製作時に形成される従来の
孔とは異なっている。もちろん、上記各孔5においても
コンクリートの打設量の節約が図れるのは言うまでもな
い。
【0034】また、上記第一ないし第三の実施の形態に
おいて、孔5を有底円筒状としたが、この孔を、杭頭か
ら杭先端部まで基礎杭の全長にわたって貫通させる構成
としても良い。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る地
下コンクリート構造物によれば、地下コンクリート構造
物に、その健全性を調査するための孔を形成した構成と
なっている。また、請求項2に係る地下コンクリート構
造物によれば、地下コンクリート構造物を基礎杭とした
構成となっている。これにより、地震等により例えば基
礎杭等の地下コンクリート構造物が被災した場合には、
孔内を周知の各種非破壊検査方法を用いて検査すること
によって、その健全性を調査することができる。このと
きに、周囲地盤を掘り返したりする必要もなく、孔内を
検査すればよいので、その健全性を迅速かつ簡便に低コ
ストで調査することができる。また、調査の結果、補修
・補強を行う必要がある場合には、孔内からその施工を
行うこともできるので、補修・補強作業においても、低
コスト化、迅速化等を図ることができる。また、前記孔
は、地下コンクリート構造物を構築した後に、その品質
を確認する場合にも用いることができる。
【0036】請求項3に係る地下コンクリート構造物に
よれば、孔に、地下コンクリート構造物を構成するコン
クリートよりも低強度の充填材を充填した構成となって
いる。これにより、健全性の調査や補修・補強を行う場
合等、必要が生じた際に、充填材を除去して孔を形成す
ればよい。このとき、充填材がコンクリートよりも低強
度であるので、コンクリートに直接削孔するのに比較し
て、孔の形成を手間をかけずに行うことができる。
【0037】請求項4に係る地下コンクリート構造物に
よれば、充填材が充填されている孔と、充填材が充填さ
れていない孔とが混在して設ける構成となっている。こ
れにより、充填材が充填されていない孔を、地下コンク
リート構造物の経時的な品質管理を行うためのモニタリ
ング用とし、他の充填材が充填されている孔を、必要が
生じたときのみ形成するものとすることができる。
【0038】請求項5に係る地下コンクリート構造物の
健全性の調査方法によれば、地盤中に構築した地下コン
クリート構造物に孔を形成しておき、孔内を検査するこ
とによって地下コンクリート構造物の健全性を調査する
構成となっている。これにより、地盤中の地下コンクリ
ート構造物においても、孔の内壁面を周知の各種非破壊
検査方法を用いて検査することによって、周囲地盤を掘
り返したりする必要もないので、その健全性を迅速かつ
簡便に低コストで調査することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る地下コンクリート構造物および
その健全性の調査方法を適用する地下コンクリート構造
物の一例を示す平断面図および立断面図である。
【図2】 前記地下コンクリート構造物の孔を形成する
ために用いるチューブの一例を示す図であって、(a)
平面図、(b)立面図、(c)チューブが膨らんだ状態
を示す平面図である。
【図3】 前記チューブを取り付けるための取り付け治
具の一例を示す平面図である。
【図4】 前記地下コンクリート構造物の他の例を示す
平断面図および立断面図である。
【図5】 同地下コンクリート構造物のさらに他の例を
示す平断面図である。
【図6】 同地下コンクリート構造物のさらに他の例を
示す平断面図である。
【図7】 前記取り付け治具の他の例を示す平断面図で
ある。
【符号の説明】
1,1’ 基礎杭(地下コンクリート構造物) 5 孔 18 充填材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤中に構築された地下コンクリート構
    造物に、その健全性を調査するための孔が形成されてい
    ることを特徴とする地下コンクリート構造物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の地下コンクリート構造物
    において、前記地下コンクリート構造物が基礎杭である
    ことを特徴とする地下コンクリート構造物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の地下コンクリー
    ト構造物において、前記孔に、前記地下コンクリート構
    造物を構成するコンクリートよりも低強度の充填材が充
    填されていることを特徴とする地下コンクリート構造
    物。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の地下コンクリート構造物
    において、前記充填材が充填されている前記孔と、前記
    充填材が充填されていない前記孔とが混在して設けられ
    ていることを特徴とする地下コンクリート構造物。
  5. 【請求項5】 地盤中に構築した地下コンクリート構造
    物に孔を形成しておき、該孔内を検査することによって
    前記地下コンクリート構造物の健全性を調査することを
    特徴とする地下コンクリート構造物の健全性の調査方
    法。
JP18979596A 1996-07-18 1996-07-18 地下コンクリート構造物およびその健全性の調査方法 Pending JPH1030244A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103015469A (zh) * 2012-11-20 2013-04-03 中国石油天然气集团公司 植筋技术工艺

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103015469A (zh) * 2012-11-20 2013-04-03 中国石油天然气集团公司 植筋技术工艺

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