JPH10301259A - フォトマスクの修正方法 - Google Patents

フォトマスクの修正方法

Info

Publication number
JPH10301259A
JPH10301259A JP12017397A JP12017397A JPH10301259A JP H10301259 A JPH10301259 A JP H10301259A JP 12017397 A JP12017397 A JP 12017397A JP 12017397 A JP12017397 A JP 12017397A JP H10301259 A JPH10301259 A JP H10301259A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photomask
metal film
film
glass
pattern
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12017397A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuhito Oyama
信仁 大山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OYAMA KOGAKU MEMORY CHIYOUKOUSHIYO KK
Original Assignee
OYAMA KOGAKU MEMORY CHIYOUKOUSHIYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by OYAMA KOGAKU MEMORY CHIYOUKOUSHIYO KK filed Critical OYAMA KOGAKU MEMORY CHIYOUKOUSHIYO KK
Priority to JP12017397A priority Critical patent/JPH10301259A/ja
Publication of JPH10301259A publication Critical patent/JPH10301259A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 短時間かつ低コストで欠陥を有するフォトマ
スクの欠陥部分を修正する方法を提供する。 【解決手段】 ガラス系素材2の表面2aに金属膜の欠
落部分を有して所定のパターン状に形成されたパターン
状金属膜3が設けられたフォトマスク1を修正する方法
であって、金属膜欠落部分4を含む所定範囲を除く全部
分を耐フッ酸性のマスキング材皮膜6で被覆した後、フ
ッ酸等のガラスエッチング液によりガラス系素材表面2
bをエッチングして凹部7を形成し、次いで該凹部7内
に塗料8を入れて上記エッチング部分を光透過不能とす
る、作業用フォトマスクの修正方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフォトマスクの修正
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般にフォトリソグラフィによっ
てパターン形成体を製造する場合には、作業用フォトマ
スクとしてフォトマスク原版を写真コピーしてなるもの
であって光遮蔽材として塩化銀を、基材としてプラスチ
ックフィルムを用いたフィルム版や、光遮蔽材として樹
脂エマルジョン皮膜を、基材としてガラス板を用いたガ
ラスエマルジョンマスク等がフォトマスクとして使用さ
れている。エマルジョン皮膜や塩化銀は傷付き易く作業
用フォトマスクとしての寿命が短く、またプラスチック
フィルムは温度変化等による伸び縮みが激しく寸法安定
性に劣るため、特に高精度で使用上の耐久性やメンテナ
ンスの容易さを要求される場合は、クローム等の硬い金
属膜を光遮蔽材として用いたハードマスクと呼ばれるフ
ォトマスクが使用されている。
【0003】ところで、作業用のフォトマスクは数量を
多く必要とするため、1個々々の製作に要する手間とコ
ストをできるだけ少なくすることが望ましい。作業用フ
ォトマスクを製造するに当り、ガラスの片側表面全面に
真空蒸着やスパッタリング等により金属皮膜を形成した
ものに対し、レーザーや電子線を照射して不要部分の金
属膜を除去することにより、パターンを1本々々描画す
る方法があり、この方法を用いればパターンの欠陥がな
く高精度のフォトマスクを得ることができるが、レーザ
ーや電子線による描画装置は甚だ高価であり、またワー
クサイズも比較的小さいものに限定されるという欠点が
ある。更に、パターンを1本々々描画していくので1個
の作業用フォトマスクを得るのに時間がかかり、少ない
台数の装置では、比較的短時間で多数のフォトマスクを
得ることができず、結局、作業用として必要な数量のフ
ォトマスクを要求される期限内に、低廉な製造コストで
得られないのが現状であった。
【0004】これに対し、フィルム版やガラスエマルジ
ョンマスクをフォトマスク原版として用い、これらをフ
ォトリソグラフィによりコピーする方法を用いれば、作
業用フォトマスクの作成に要するコストと時間を格段に
少なくできるという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たフォトリソグラフィを用いる方法によれば、フォトリ
ソグラフィの工程中に不良が発生する虞れが多く、パタ
ーンの欠陥のない作業用フォトマスクを得ることは困難
であり、フォトリソグラフィにより得られるものの殆ど
は、金属膜があるべきパターン上に金属膜の欠落部分が
あったり、金属膜があってはならない非パターン上に金
属膜が残っていたりするという不良品であった。特に、
要求される作業用フォトマスクが大面積のものである場
合は、不良の発生する割合も高くなり良品歩留りが低下
していた。この不良品を廃棄したのでは良品歩留りが悪
く製造コストの高騰を招くため、通常、上記不良品の欠
陥箇所を修正して良品化する努力がなされている。
【0006】従来、上記修正方法として、余分な箇所に
残っている金属膜を除去するのは、該余分な金属膜部分
以外を金属エッチング用レジストで被覆保護した後、上
記金属膜をエッチング除去するだけで済んでおり、比較
的簡単な作業で行なえていた。
【0007】一方、金属膜欠落部分に金属膜を付与形成
するのは、従来ではその作業に多大な時間とコストを要
し、作業用フォトマスクの生産性向上と製造コスト低減
の妨げとなっていた。従来では、金属欠落部分の修正は
次のいずれかの方法に依っていた。即ち、金属膜欠落
部分以外をフォトリソグラフィによりフォトレジストで
被覆し、次いで蒸着やスパッタリングで欠落部分に金属
膜を形成し、次いでフォトレジストを除去する、金属
欠落部分を含む必要パターン全部分以外をフォトリソグ
ラフィによりフォトレジストで被覆し、次いで蒸着やス
パッタリングで必要パターン全部分に重ねて金属膜を形
成し、次いでフォトレジストを除去する、一旦、パタ
ーン状に形成された金属膜を全部エッチング除去してガ
ラス系素材のみの状態とし、これを用いて再度始めから
作業用フォトマスクを作成する、というものである。
【0008】上記、の場合において、一般に金属蒸
着やスパッタリングは、皮膜形成対象物表面における他
成分イオンや油分等の不純物の存在が皮膜の形成や密着
に悪影響を及ぼすため、金属膜欠落部分に金属膜の形成
を行なう際、その部分に、該部分以外をフォトリソグラ
フィにより被覆するために用いられたレジストの現像残
りの成分が非常に僅かでも存在していると金属膜の付与
形成が行なえない。従って、現像後は脱脂洗浄や超音波
洗浄等を含めた厳密な洗浄を行なわなければならず、作
業に多大な手間と時間を要する。また、金属蒸着やスパ
ッタリングは低圧下で加熱条件下で行なわれるため、金
属膜欠落部分以外に成形されたレジスト皮膜からその成
分のガスが発生し、金属膜の付与形成に悪影響を与える
という問題があった。
【0009】また、上記〜はいずれも金属膜形成の
ための蒸着やスパッタリング工程を一回分余分に経るた
め、原料金属消費量が増加し原料コストを増加せしめる
と共に、生産性が悪く製品一個当たりの製造コストを上
昇させていた。また、金属膜形成工程は通常、それ専用
の設備装置を有する別の作業工場で行なっているため、
被加工物の輸送に手間と時間を要し、生産性と製造コス
トに不利をもたらしていた。蒸着等を別の作業場で行な
うのは、分業による生産効率の向上と製造コストの低減
を実現するための手段であり、多品種少量生産が多いこ
の種の分野では必要なことである。
【0010】本発明は上記従来技術の欠点を解消し、短
時間かつ低コストで欠陥を有するフォトマスクの欠陥部
分を修正する方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明フォトマスクの修
正方法は、ガラス系素材に金属膜が欠落部分を有して所
定のパターン状に形成されているフォトマスクを修正す
る方法であって、金属膜欠落部分を含む所定範囲を除く
全部分を耐フッ酸性のマスキング材で被覆した後、フッ
酸又はフッ酸を含有するエッチング液によりガラス系素
材をエッチングングし、次いで該エッチング部分に塗料
を入れて該エッチング部分を光透過不能とすることを特
徴とするフォトマスクの修正方法を要旨とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づき詳細
に説明する。図1、図2は本発明方法の工程説明図であ
る。図2は図1の各工程におけるA−A線切断端面の要
部拡大図である。図2において切断端面を表す斜線は便
宜上省略した。尚、パターンとフォトマスクの大きさの
関係は無視してある。図1、図2に示すように本発明方
法は、ガラス系素材2の表面2aに金属膜の欠落部分4
を有して所定のパターン状に形成されたパターン状金属
膜3が設けられているフォトマスク1の、該金属膜欠落
部分4を修正する方法であって、パターン状金属膜3の
該パターンの線上の範囲内において金属膜欠落部分4又
は該部分を含む周辺の所定範囲5を除き、それ以外の全
部分を、耐フッ酸性のマスキング材6で被覆した後、金
属膜が形成されておらず反パターン状に露出している部
位における下地のガラス系素材表面2bをフッ酸または
フッ酸を含有するガラス系素材エッチング液によりエッ
チングングして凹部7を形成し、次いで該エッチング部
分である凹部7内に塗料8を入れて該エッチング部分を
紫外線透過不能とし、以て、金属膜欠落部分という不良
箇所のあるフォトマスクの該不良箇所を修正するもので
ある。上記金属欠落部分としては、通常、その径が20
μmを超える大きさのものであるが、本発明においては
これに限られない。
【0013】本発明の修正方法は、金属膜の形成工程を
余分に有しないことに特徴がある。生産性を低下させる
と共に製造コストを上昇させる、蒸着やスパッタリング
等による金属膜の形成を一回でも余分に行なわないた
め、生産性を格段に向上でき、また材料費が高価な金属
を余分に消費せず且つ輸送の手間と時間を要せず、従っ
てそれらにより製造コストの大幅な低減と納期短縮が図
れる。特に、大面積の作業用フォトマスクの製造効率を
格段に向上できる。尚、本発明で大面積とは、概ね片面
が数千cm2 以上のものをいう。
【0014】本発明におけるフォトマスクは作業用のフ
ォトマスクであり、通常、そのネガ・ポジ(陰陽)の関
係、即ち、白黒、又は感光光線の透過部分と不透過部分
の関係をフォトマスク原版と同じくするものであって、
フォトマスク原版のコピーに相当する。パターンの線幅
は任意であるが、通常、20μm程度以上である。
【0015】本発明において、ガラス系素材表面に形成
されるパターン状の金属膜は通常、次のようにして形成
される。即ち、特に図示しないが、まず、ガラス系素材
片側表面の全面に金属膜を形成し、次いで該金属膜面上
にフォトレジストを塗布する。そしてこのフォトレジス
ト面に対し、フォトマスク原版を介して紫外線等のフォ
トレジスト感光光線を照射してフォトマスク原版のパタ
ーンに応じた部分を光反応させ、次いで現像工程を経て
所定のパターン形状にフォトレジスト層を残す。フォト
レジスト層の残っていない部分は金属膜が露出してい
る。その後、金属エッチング剤を作用させてフォトレジ
スト層が残っておらず金属膜が露出している部分におけ
る該金属膜をエッチング除去し、それと同時或いはその
後に、フォトレジスト除去剤を作用させてフォトレジス
ト層を除去する。上記フォトレジストとしては、例えば
熱硬化させた後に感光させた該感光部分が分解し、現像
により該分解部分が除去され得るような、所謂ポジ型レ
ジストを用いる。
【0016】尚、フォトマスク原版としては通常、所望
のパターンが陽画の状態で形成されたポジ画像フィルム
版(所謂ポジフィルム)やポジ画像ガラスエマルジョン
マスク等が用いられるが、ネガ画像のフィルム版(ネガ
フィルム)等でも構わない。フォトマスク原版としてポ
ジフィムを用いるかネガフィルムを用いるかは、該フォ
トマスク原版によって得られる作業用フォトマスクを用
いてフォトリソグラフィにより得ようとする所定パター
ン形成体(配線基板等)に要求されるパターン精度や歩
留りや製造コスト、生産性、作業性、安全衛生面等を考
慮して適宜選択される。フォトマスク原版としては画像
の欠陥を全く有しないか、欠陥が極めて微小且つ僅少な
ものが用いられる。上記した如きパターン形成方法は従
来より公知である。
【0017】本発明において上記金属膜は通常、蒸着や
スパッタリングによって形成される。上記金属膜の膜厚
は任意であるが、通常、数百〜千数百Åである。
【0018】上記金属膜の金属としてはクローム等が挙
げられる。クロームは硬度が高いためにフォトマスクの
金属膜として用いた場合、傷つきにくく作業用フォトマ
スクの寿命を長くできるので好ましい。また、クローム
は黒色度が高いので薄い膜厚でも充分な紫外線遮蔽効果
が得られる。従って、蒸着やスパッタリングによる場
合、ガラス系素材表面に皮膜を形成させる際に要する時
間が短くて済み、生産性に優れる利点がある。一例とし
てクローム皮膜を真空蒸着により1200Åの厚みに設
けた例が挙げられる。
【0019】本発明においては、図1、図2に示すよう
に、まず、欠陥部分を有する作業用フォトマスク1の、
ガラス系素材表面に形成されたパターン状金属膜3の該
パターンの線上の範囲内において金属膜欠落部分または
該部分を含む周辺の所定範囲を除き、それ以外の全部分
を、耐フッ酸性のマスキング材で被覆する。そのため
に、まず、作業用フォトマスク1の全表面に、通常、光
反応性の耐フッ酸性マスキング材の皮膜6を形成する。
該皮膜形成はコーティングやディッピング等、従来公知
の方法を採用できる。図1、図2に示す工程は、皮膜6
が形成された状態から出発している。次いで、パターン
状金属膜3の該パターンの線上の範囲内において金属膜
欠落部分4又は該部分を含む周辺の所定範囲5の部分
と、それ以外の部分とがネガ・ポジの関係で形成された
欠陥修正用のフォトマスク(以下、修正用フォトマスク
という)9を、その金属膜欠落部分4に対応する箇所と
作業用フォトマスク1の金属膜欠落分4の箇所とが位置
同調するように、上記金属膜形成面2a側に相対して位
置させ、修正用フォトマスク9を介してマスキング材皮
膜6に、紫外線等のマスキング材感光光線を図中矢印で
示すように照射し、露光を行なう。次いで現像液を作用
させて、パターン状金属膜3の該パターンの範囲におい
て金属膜欠落部分4又は該部分を含む周辺の所定範囲5
の部分だけが露出し、それ以外の部分にはマスキング材
皮膜6が残った状態とする。
【0020】作業用フォトマスク1の全表面をマスキン
グ材皮膜6で被覆する前に、必要に応じて作業用フォト
マスク表面を脱脂洗浄してもよく、通常はこの脱脂洗浄
を行なう。脱脂洗浄は通常、脱脂洗浄液に被洗浄物を浸
漬したり或いは脱脂洗浄液を被洗浄物にシャワースプレ
ーしたりすることにより行なわれる。脱脂洗浄液として
は従来公知のものを用いることができる。
【0021】光反応性の耐フッ酸性マスキング材として
はポジ型(光分解型)でもネガ型(光硬化型)でもよ
く、市販のものを用いることができる。マスキング材と
してポジ型を用いるかネガ型を用いるかによって、修正
用フォトマスクとしてポジフィルム(最終的に得ようと
する作業用フォトマスクのパターンと同じネガ・ポジの
関係を有するもの)を用いるかネガフィルム(ポジフィ
ルムとネガ・ポジの関係が反転したもの)を用いるかが
決められる。この場合は修正部分の範囲が最終的に得た
いパターンに相当するから、該修正部分の範囲がポジ画
像の状態で形成された修正用フォトマスクがポジフィル
ムに相当する。従って、ポジ型マスキング材とネガフィ
ルム、ネガ型マスキング材とポジフィルムという組み合
わせで用いられる。図では後者の組み合わせで用いた例
を示している。修正用フォトマスク9の黒い部分は光不
透過部分である。
【0022】光反応性マスキング材としてポジ型のもの
を用いた場合は、通常、露光の前に加熱して硬化させる
工程を経る。尚、ネガ型のものを用いた場合は通常、加
熱乾燥工程を経ることとなる。
【0023】露光を行なうに際し、修正用フォトマスク
9を配置する位置は、作業用フォトマスク1におけるパ
ターン状金属膜3の該パターンの線上の範囲内において
金属膜欠落部分4に相当する箇所が、作業用フォトマス
ク1の当該箇所に相対する位置とする。このことを図3
を用いて具体的に説明する。図3は、作業用フォトマス
ク1の欠陥側の面に修正用フォトマスク9を重ね合わせ
た状態を表す平面図である。金属膜からなるパターン線
10の線幅及び線長さ範囲内に金属膜欠落部分4(図
中、点線の○で囲まれた部分)がある場合、通常、この
線幅及び線長さを超えない範囲内であって且つ金属膜欠
落部分4又は該部分を含む周辺の所定範囲5に相当する
部分11(図中、実線の○で囲まれた部分)と、それ以
外の部分12とがネガ・ポジの関係で形成された修正用
フォトマスク9(図においては便宜上、ネガ・ポジの関
係を表さなかった)を用い、これの金属膜欠落部分相当
箇所が作業用フォトマスク1における当該箇所に位置同
調するように位置させる。金属欠落部分4がパターン線
の端部付近にある場合も同様であり、このような場合は
図4に示すように、修正用フォトマスク9における金属
膜欠落部分4又は該部分を含む周辺の所定範囲5に相当
する部分11の端部は、通常、パターン線10の端部の
形状と同一形状とされ、パターン線10の端部とその端
部同士を、図の左上に示すように一致させるか、又は図
の右下に示すように略一致させる。
【0024】露光に当り、修正用フォトマスクは通常、
作業用フォトマスクの欠陥側の面(2a側の面)に密着
させる。密着方法は真空吸引による方法など、従来公知
の方法が採用できる。
【0025】露光の後に行なわれる現像としては、脱脂
洗浄の場合と同様、現像液に被現像物を浸漬したり或い
は現像液を被現像物にシャワースプレーしたりする方法
が採用できる。現像液としては、上記光反応性のマスキ
ング材の現像に適したものが用いられ、市販のものを用
いることができる。現像工程の後に、通常、水洗、乾燥
が行なわれる。
【0026】尚、本発明においては、耐フッ酸性マスキ
ング材として光反応性のものを用いる方法に限られるも
のではない。即ち、耐フッ酸性を有する、ろう、ワック
ス、熱硬化性や化学反応硬化性のマスキング材などを用
いることもできる。マスキング材を所望のパターン状に
設けるに当たり、フォトリソグラフィを用いる他、印刷
手段等を用いることもできる。また、マスキングテープ
を貼り付けることによってもよい。
【0027】現像工程を経た作業用フォトマスク1は、
ガラス系素材表面2aに形成されたパターン状金属膜3
の該パターンの範囲において金属膜欠落部分4を除き、
それ以外の全表面が、耐フッ酸性のマスキング材の皮膜
6で被覆された状態となっている。或いは、パターン状
金属膜3の該パターンの範囲において金属膜欠落部分4
を含む周辺の所定範囲5を除き、それ以外の全表面が、
耐フッ酸性のマスキング材の皮膜6で被覆された状態と
なっている。後者の場合、マスキング材で被覆されてい
ない範囲が、金属膜が形成された領域へ幾らか侵入した
状態となっている。これらの状態の作業用フォトマスク
1を、次いで、ガラスエッチング工程へ通す。即ち、上
記作業用フォトマスク1をガラス系素材エッチング液に
浸漬したり或いは該ッチング液を作業用フォトマスク1
にシャワースプレーしたりする方法が採用できる。上記
エッチング液としてはガラス系素材をエッチングできる
程度にフッ酸が含有されたものが用いられ、100%フ
ッ酸或いは市販のガラスエッチング液を用いることがで
きる。
【0028】上記ガラスエッチングにより、マスキング
材で被覆されていない、金属膜欠落部分4又は該部分を
含むその周辺の所定範囲5内において露出している部分
におけるガラス系素材表面2bがエッチングされる。マ
スキング材で被覆されていなければ、金属膜で表面を被
覆されたガラス系素材表面もエッチングされる。つま
り、エッチング前において、マスキング材で被覆されて
いない範囲が、金属膜が形成された領域へ幾らか侵入た
状態であっても支障はない。金属膜がクローム等の耐フ
ッ酸性のものであれば、金属膜欠落部分4のガラス系素
材表面2bのみがエッチングされる。また金属膜が耐フ
ッ酸性を有しないものであれば、マスキング材皮膜6で
被覆されていない全部分に位置するガラス系素材表面が
エッチングされる。エッチング深さは通常、5〜30μ
mとされ、好ましくは7〜15μmである。
【0029】尚、エッチング深さが5μm未満である
と、後にこのエッチング部分に塗料を埋め込むに当り、
塗料が顔料からなるものである場合、顔料の粒径の関係
からその最表面が金属膜表面よりも上方に飛び出してし
まう虞れがあり、このような作業用フォトマスクを用い
てフォトリソグラフィにより所定パターン形成体を得よ
うとする際、上記顔料の飛び出し部分が、パターン被形
成体表面に形成されるフォトレジスト皮膜を傷付けてし
まい、パターン形成体のパターンに欠陥部分を生ぜしめ
る虞れがある。また、エッチング深さの上限は、修正し
ようとするパターン状金属膜のパターン幅や長さ、形状
等、及び金属欠落部分の大きさ、形状等によって定ま
る。一般に、パターン幅が狭いにも係わらず、エッチン
グ深さがあまりに深いと横方向のオーバーエッチとなっ
てパターンを破壊してしまう。また、エッチング深さを
深くすると、処理時間が長くかかりエッチング液消費量
が増して生産性の低下と経済的不利を招く。
【0030】エッチング深さを7〜15μmとすると、
エッチング条件管理が容易であり、この深さの範囲内に
おいて所定深さに小誤差でエッチングされたものを安定
して得ることができ、後工程の標準化が容易となって加
工コストの低減に寄与できるという利点がある。
【0031】ガラス系素材エッチング液によるエッチン
グ工程を経た後、通常は水洗等の洗浄の後、加熱やエア
ーナイフ等により乾燥される。
【0032】次いで、耐フッ酸性マスキング材皮膜6を
除去する。マスキング材が化学薬品によって溶解或いは
膨潤剥離するものである場合はそれらができる化学薬品
を作用させる。通常、アルカリ性溶液や有機溶剤を用い
て溶解或いは膨潤剥離させて除去する。上記薬品を作用
させる方法としては前記した脱脂洗浄液や現像液の場合
と同様である。この、マスキング材除去の後も、通常、
水洗を行なう。
【0033】その後、エッチングにより凹部7として形
成されたガラスエッチング部分に、紫外線を遮蔽できる
塗料8を埋め込み、該部分を紫外線不透過性にする。塗
料は、凹部7内から、パターン状金属膜3表面より上方
へ突出しないように設ける。但し、突出形状によっては
1μm程度までなら突出しても構わない。塗料としては
通常、赤色、黒色、好ましくは黒色の顔料を含有するも
のを用いるが、これに限られない。塗料の膜厚は任意で
あるが、乾燥後の膜厚が5μm以上となるように設ける
のが好ましい。塗料を凹部7内に埋め込むには、例え
ば、へらなどの道具を用いて埋め込んだ後、そのへらに
て埋め込み部分付近の表面を掻いて余剰の塗料を取り去
るなどの方法を用いることができる。へらとしてはガラ
ス表面や金属皮膜を傷付けないように、例えば竹製のも
のなどを用いるのが好ましい。
【0034】エッチングにより形成された凹部7内に塗
料8を埋め込んだ後、加熱して該塗料を乾燥させる。好
ましくは該塗料を焼成する。
【0035】その後、必要に応じて塗料埋め込み部分と
その周辺を、洗浄等により清浄にし、塗料埋め込み後も
なお深い窪みがある場合は、次いで必要に応じてその窪
みに更に樹脂等を埋め込み硬化せしめてもよい。但し、
最終的にこの部分の表面が金属膜表面よりも上方へ突出
しないようにする。
【0036】本発明において、修正の仕上がった作業用
フォトマスク1において、金属膜の欠落があった部分の
輪郭に沿って環状に光が洩れて透過してしまっても、通
常、その線の太さが2μm以下であれば何ら差支えな
い。
【0037】本発明修正方法によれば、生産性を従来の
約3倍以上に向上できると共に、納期を約1/3以下に
短縮でき、また、修正に要するコストを大幅に低減でき
るという優れた効果を奏する。
【0038】
【発明の効果】本発明方法は以上のように構成されてお
り、金属膜欠落の欠陥部分を修正するに当たり、生産性
を低下させる、蒸着やスパッタリング等による金属膜の
形成作業を一回でも余分に行なわないため、生産性を格
段に向上できると共に製品納期の短縮を図れる。また材
料費が高価な金属を余分に消費せず、従ってそれらによ
り製造コストの大幅な低減が図れる。特に、大面積の作
業用フォトマスクの製造効率を格段に向上できるという
優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明修正方法の工程図である。
【図2】図1の各工程図のA−A線切断端面における要
部拡大図である。
【図3】修正用フォトマスクと作業用フォトマスクとを
位置合わせする場合の両者の位置関係を示す平面図であ
る。
【図4】修正用フォトマスクと作業用フォトマスクとを
位置合わせする場合の両者の位置関係を示す別の平面図
である。
【符号の説明】
1 作業用フォトマスク 2 ガラス系素材 2a ガラス系素材表面 2b 耐フッ酸性マスキング材皮膜で被覆されていない
部位のガラス表面 3 パターン状金属膜 4 金属欠落部分 5 金属欠落部分を含むその周囲の所定範囲 6 耐フッ酸性マスキング材皮膜 7 凹部 8 塗料 9 修正用フォトマスク

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス系素材に金属膜が欠落部分を有し
    て所定のパターン状に形成されているフォトマスクを修
    正する方法であって、金属膜欠落部分を含む所定範囲を
    除く全部分を耐フッ酸性のマスキング材で被覆した後、
    フッ酸又はフッ酸を含有するエッチング液によりガラス
    系素材をエッチングし、次いで該エッチング部分に塗料
    を入れて該エッチング部分を光透過不能とすることを特
    徴とするフォトマスクの修正方法。
JP12017397A 1997-04-23 1997-04-23 フォトマスクの修正方法 Pending JPH10301259A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12017397A JPH10301259A (ja) 1997-04-23 1997-04-23 フォトマスクの修正方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12017397A JPH10301259A (ja) 1997-04-23 1997-04-23 フォトマスクの修正方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10301259A true JPH10301259A (ja) 1998-11-13

Family

ID=14779736

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12017397A Pending JPH10301259A (ja) 1997-04-23 1997-04-23 フォトマスクの修正方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10301259A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4174219A (en) Method of making a negative exposure mask
JP5299139B2 (ja) ナノインプリント用モールドの製造方法
JP2003507765A (ja) 向上したレジスト除去のためのリワークの間の露光
KR0156316B1 (ko) 반도체장치의 패턴 형성방법
US20040077173A1 (en) Using water soluble bottom anti-reflective coating
JPH10301259A (ja) フォトマスクの修正方法
US6426168B1 (en) Method of inspecting photo masks
JP2003121989A (ja) ハーフトーン型位相シフトマスクの修正方法
KR100361514B1 (ko) 반도체장치의 마스크 수리방법
JP2005148514A (ja) 両面マスク用ブランクの製造方法および両面マスクの製造方法
KR102085058B1 (ko) 유리 재생 처리 방법 및 재생 유리 기판과 그것을 사용한 포토마스크 블랭크와 포토마스크
JPH10274839A (ja) 修正用マスク及びハーフトーン位相シフトマスクの修正方法
TW201500839A (zh) 製造具有柔版印刷的光罩的方法
KR0163528B1 (ko) 마킹용 마스크의 제조방법
JP2005107340A (ja) フォトマスク版およびその作成方法
JPH03263048A (ja) フォトマスク用レジストの剥離方法
KR100854459B1 (ko) 포토마스크의 결함 수정방법
JPS602956A (ja) フオトマスクの製造方法
JP2005264283A (ja) 金属エッチング製品及びその製造方法
JPS60235422A (ja) マスクパタ−ンの欠陥修正方法
CN117289537A (zh) 一种减少铬残留硬缺陷的相移掩膜制作方法
JPS6129844A (ja) パタ−ン作成方法
JPS63313158A (ja) レチクルの修正方法
JPS6228463B2 (ja)
CN113176703A (zh) 掩膜版脱膜去胶方法、制作方法及掩膜版