JPH10300853A - コヒーレント検出を使用するレーザ速度計および測距計 - Google Patents

コヒーレント検出を使用するレーザ速度計および測距計

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JPH10300853A
JPH10300853A JP10090113A JP9011398A JPH10300853A JP H10300853 A JPH10300853 A JP H10300853A JP 10090113 A JP10090113 A JP 10090113A JP 9011398 A JP9011398 A JP 9011398A JP H10300853 A JPH10300853 A JP H10300853A
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laser
microlaser
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resonator
optical
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JP10090113A
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Philippe Nerin
ヌラン フィリップ
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Orano Cycle SA
Commissariat a lEnergie Atomique et aux Energies Alternatives CEA
Original Assignee
Commissariat a lEnergie Atomique CEA
Compagnie Generale des Matieres Nucleaires SA
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Publication date
Application filed by Commissariat a lEnergie Atomique CEA, Compagnie Generale des Matieres Nucleaires SA filed Critical Commissariat a lEnergie Atomique CEA
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 不安定性を有さず、広い速度域内で、ポンピ
ングパラメータを調節することなく照準の速度を直接測
定することができ、発振および測定ビームのアラインメ
ントの問題を呈さず、測定ビームのコヒーレンスが万一
不良であってもこれにほとんど感応せず、混変調の問題
を有さない。 【解決手段】 レーザ能動媒質10とマイクロレーザ共
振器16、18とを含む連続発振マイクロレーザ10
と、マイクロレーザにより発振されるビームの光周波数
を変調する手段20、22、24と、λをマイクロレー
ザの発振周波数とし、vを被検出照準2の速度とする
時、ドップラー周波数FD =2v/λと、共振器内の、
周波数変調されたレーザ発振の干渉により発生する変調
周波数と、距離Zの所に置かれる照準2からの信号とに
依存する信号を送出する手段28とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、とくにレーザ速度
測定および距離測定に適用される、コヒーレント検出を
使用する光学装置に関する。本発明の他の適用例は、気
体成分の化学分析、速度域の分析、非接触計測、レーザ
画像処理、および医学計装である。
【0002】
【従来の技術】光波長においては、コヒーレント検出は
種々の問題、とくに検出器上での場の適合(「位相整
合」および「振幅整合」)の問題、ならびに、ビームと
無秩序化された媒質との相互作用により引き起こされる
光信号の強度および位相の変動の問題に直面している。
【0003】この前者二つの問題を解決するため、種々
の方法が知られている。検出器上の場を最良の方法で干
渉させるため、1966年10月、「AppliedOptic
s」、第5巻、第10号、1588〜1594ページに
掲載のA.E.Siegmanの論文「The antenna pr
operties of optical heterodyne receivers」、197
5年8月、「Applied Optics」、第14巻、第8号、1
953〜1959ページに掲載の論文「Heterodyne det
ection: phase front alignment, beam spot size, and
detector uniformity」、および「SPIE」、1936、
1993、137〜148ページに掲載のSt.Fow
lerらの論文「Analysis ofheterodyne effeciency f
or coherent laser radars 」において種々の条件が確
立された。とくに、上に引用したSiegmanの論文
内の定理により、アラインメント公差、すなわち
【数1】AR ΩR =λ2 (1) が与えられている。
【0004】AR は等価受信表面積であり、ΩR は検出
立体角である。通常は、ΩR の値がきわめて小さい場合
に上記関係式が検証される。そこから、短波長における
コヒーレント検出の実施が困難であることを部分的に説
明するきわめて狭小なアラインメント公差が得られる。
【0005】特許EP−164181、US−5114
226、およびUS−4611912では、アラインメ
ントの問題を回避するために、種々の技術が提案され
た。
【0006】EP−164181では、二つのビームを
混合するために、光ファイバ装置およびカプラを使用す
る。US−5114226では、リアリフレクタ、偏光
キューブ、およびλ/4プレートを含むマイケルソン干
渉計の変形を使用する。US−4611912では、測
定ビーム内に部分反射プレートを挿入することにより、
単一測定アームを含む干渉計が作製される。
【0007】これらの複雑な組み立て方法により工業用
の装置が実現されたものの、これらは依然として壊れや
すく、高価であり、大規模さらには一括製造を行うため
のマイクロシステム的アプローチとは相容れない寸法を
有するものである。
【0008】スペックル効果を最小にするために種々の
アプローチが提案された。ファン・シッター−ゼルニケ
の定理は、波長λ、および照準上のレーザスポットの視
直径θs に応じてひとみのレベルにおけるコヒーレンス
半径pcを表わすことにより入射ひとみの大きさを決め
る基準を提供するものである。すなわち
【数2】
【0009】この式は、射出および入射ひとみが同じ寸
法を有しかつビームの焦点が照準上に結ばれているとき
に最良の検出条件が得られることを示している。このア
プローチは、文書EP−164181およびUS−51
14226で特恵的に扱われた。すなわち焦点距離は構
造上固定されており、それにより、焦点を中心として数
メートルの被写界深度が装置に与えられる。被写界深度
を大きくするための代替方法は、動的焦点調節システム
を使用することである。動的焦点調節は、二つの理由、
すなわち測定回数が少ないこと、および装置が複雑であ
ることから不利である。単モードファイバを使用するこ
とにより、モード毎のろ波をえることができるが、結合
が困難であることが大きな問題となっている。US−4
611912では、測定ビームが視準され、受信光学部
の焦点面では空間ろ波が使われる。この技術は実施が困
難である。すなわち、受信光学部の焦点に、およそ10
μmときわめて薄い膜を設置することは容易なことでは
なく、また設置することにより信号が大幅に減衰され
る。
【0010】アラインメントの問題を解決する一方法と
して、一つのレーザを光の発振器および受信器として使
用する方法がある。
【0011】これによれば、光の反転復帰の原理によ
り、発振および測定ビームは必然的に一列になる。
【0012】この検出の原理は、「後方散乱変調レー
ザ」という名称、または「自己ミキシング」という名称
で知られている。このテーマについては、1988年、
「Applied Optics」、第27巻、第21号、4475〜
4480ページに掲載のP.J.de Grootらの
論文「Ranging and velocity signal generation in ba
ckscatter-modulated laser diode 」を参照することが
できる。
【0013】この検出原理は、効果的な検出手段を作製
するために増幅媒質の種々の物性を使用するものであ
る。物理的過程を簡潔に要約すると以下のようになる。
すなわち、レーザから発振された光のごく一部が、移動
中の照準上で反射または拡散された後レーザ内に戻る時
には、レーザの強度の変調が観測される。強度の変調
は、飽和効果など、増幅媒質内に存在する非線形効果に
よるものである。強度の変調には、移動中の照準に特有
のドップラー周波数が含まれる。したがって、強度変調
を測定する検出器により発信される信号を適切に処理す
ることにより、レーザビームを遮断する照準の速度また
は移動量にまで遡ることができる。
【0014】文書US−4928152は、オートダイ
ン検出の原理を利用する装置を開示している。
【0015】この装置はレーザダイオードを含む。この
種の装置の問題点は、照準によりレーザダイオードの共
振器に返される光量が過多であると、強度が非常に不安
定であるために、強度変調の測定が不可能になることで
ある。
【0016】不安定性はとくにレーザダイオードの共振
器と照準との結合が過大であることが原因である。
【0017】不安定性の別の原因は、レーザダイオード
の共振器内の利得が高いことである。すなわち市場で一
般的に入手可能なレーザダイオードの場合、利得は10
0cm-1程度である。
【0018】レーザダイオードの不安定性の第三の原因
は、電子と光子の非線形結合である。この結合は、レー
ザの非線形性の測定値とみなすことができる係数αを特
徴とする。係数αは、レーザ内の反転分布数Nに対する
能動媒質の指数nの部分導関数に比例し、市場で一般的
に入手可能なレーザダイオードの場合、3から7程度で
ある。
【0019】レーザダイオードの非線形性および不安定
性の現象は、「SPIE」、第1497巻、432〜443
ページに掲載のK.オオツカの論文「Non-linear pheno
menain semiconductor lasers」においてより詳細に記
述されている。
【0020】レーザダイオードを使用するこの種の検出
の別の欠点は、ダイオードがしきい値の近傍で動作する
時、強度変調が顕著であることを原因とする。ところ
で、しきい値の近傍ではレーザ出力は微小である。ま
た、レーザダイオードを使用しても、(10mを超え
る)過大な距離を測定することはできない。レーザダイ
オードの別の制約は、そのコヒーレンス長を原因とす
る。高品質の干渉を実現するために、たとえば、被測定
距離の数倍の規模のコヒーレンス長を使用するのが好ま
しい。ところが、通常の市販のレーザダイオードのコヒ
ーレンス長は10mを超えることはまれであることがわ
かっており、それにより、任意の形態のコヒーレント検
出を使用する測距計の到達距離が実質的に制限される。
【0021】レーザダイオードを使用する検出モードの
別の欠点は、レーザダイオードの照準により後方散乱さ
れる信号を共振器内で結合することが困難であることで
ある。
【0022】1994年2月、「Applied Optics」、第
33巻、第6号のK.オオツカらの論文「Ultrahigh se
nsitivity laser Doppler velocimetry with a microch
ip solid-state laser」では、「マイクロチップ(マイ
クロレーザ)」型レーザを使用することにより、高精度
な速度測定を行うことができる。この種のレーザを使用
することにより、レーザダイオードの使用に固有の不安
定性の問題が解消される。事実、マイクロレーザ内で
は、出力ミラーは98%程度と高い反射率を有し、レー
ザ共振器内に存在する利得は0.1cm-1と小さく、係
数αはほぼ0である。
【0023】マイクロレーザ装置の主な欠点は、ドップ
ラー周波数がレーザの緩和周波数F R に近い時には、強
度変調が顕著ではないことである。
【0024】レーザの緩和周波数FR
【数3】 の関係式で定義される。
【0025】ここでτp は、レーザ共振器内での光子の
寿命であり、τf は、レーザ遷移の寿命であり、rはレ
ーザ共振器のポンピングのパラメータである。これによ
れば、速度測定を行うために、照準の速度に応じて緩和
周波数を常に調節しなければならない。レーザの緩和周
波数を、照準の運動に対応するドップラー周波数に一致
させるよう、ポンピング係数rを調節することを提案す
る著者もある。これらの方法では、速度計に結合される
電子回路がきわめて複雑になり、測定が容易にならな
い。
【0026】最後に、上に説明した装置の制約から、実
質的にどの装置によっても、対象物の速度と距離とを同
時に測定することはできない、すなわち、同時に速度計
および測距計として動作することはできない。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明は、
上記に提起した制約および拘束をもたない装置を提供す
ることを目的とする。
【0028】目的はとくに、不安定性を有さない速度計
および測距計を提供することである。
【0029】別の目的は、広い速度域内で、ポンピング
パラメータを調節することなく照準の速度を直接測定す
ることができる速度計および測距計を提供することであ
る。
【0030】目的はさらに、発振および測定ビームのア
ラインメントの問題を呈さない速度計および測距計を提
供することである。
【0031】別の目的は、測定ビームのコヒーレンスが
万一不良であってもこれにほとんど感応しない速度計お
よび測距計を提供することである。
【0032】本発明の別の目的は、混変調の問題を有さ
ない速度計および測距計を提供することである。
【0033】最後の目的は、簡単な設計で安価な速度計
および測距計を提供することである。
【0034】
【課題を解決するための手段】本発明は、 − レーザ能動媒質とマイクロレーザ共振器とを含む連
続発振マイクロレーザと、 − マイクロレーザにより発振されるビームの光周波数
を変調する手段と、 − * λをマイクロレーザの発振周波数とし、vを被
検出照準の速度とする時、ドップラー周波数FD =2v
/λと、 * 共振器内の、周波数変調されたレーザの発振の干渉
により発生する変調周波数Fτと、測定信号、すなわ
ち、ある距離の所に置かれる照準上での反射または拡散
により得られる信号とに依存する信号を送出する手段と
を含むコヒーレント検出レーザ速度計および測距計を対
象とする。
【0035】本発明はまた、 − 連続発振マイクロレーザと、 − マイクロレーザにより発振されるビームの光周波数
を変調する手段と、 − マイクロレーザにより発振されるビームを照準の方
向に送信し、照準からの測定信号を受信し、レーザ能動
媒質にこの測定信号を送信する手段と、 − 共振器内のレーザ振動とレーザ能動媒質内で増幅さ
れた測定信号との間の干渉信号、および基準ビームを検
出する手段とを含むコヒーレント検出レーザ速度計およ
び測距計も対象とする。
【0036】また、マイクロレーザにより発振されるレ
ーザビームから基準ビームを抽出する手段を設けること
もできる。
【0037】本発明はまた、 − それぞれ第一および第二ビームを発振することがで
きる、対向した第一および第二発振面を有する連続発振
マイクロレーザと、 − 第一および第二ビームの光周波数を変調する手段
と、 − マイクロレーザにより発振される第一ビームを照準
の方向に送信し、照準からの測定信号を受信し、レーザ
能動媒質にこの測定信号を送信する手段と、 − 測定信号と共振器内のレーザ振動との間の干渉によ
り生じる信号を検出する手段とを含むコヒーレント検出
レーザ速度計および測距計も対象とする。
【0038】マイクロレーザは、多層の積み重ねから成
る。レーザ能動媒質は、たとえば150から1000μ
mと薄く小型(数m2 )の材料で構成され、その上に
は、共振器の誘電ミラーを直接付着させることが可能で
ある。レーザ能動媒質は、たとえばIII−V族のレー
ザダイオードによりポンピングすることができ、レーザ
ダイオードはマイクロレーザ上に直接組み付けるるか、
光ファイバによりマイクロレーザに結合することができ
る。マイクロレーザは、マイクロエレクトロニクスの手
段を使用して集合的に製造することができる。マイクロ
レーザは通常、数中ミリワットの出力の連続放射を有す
るが、また、受動的または能動的に起動することもでき
る。
【0039】その結果、本発明による速度計および測距
計は、能動媒質が半導体であって電気的にポンピングさ
れるレーザダイオードとは異なる。
【0040】本発明による速度計は、オートダイン型ま
たはコヒーレント検出方式である。すなわち、マイクロ
レーザは第一光ビームを照準に向けて発振し、再放射さ
れた光、すなわち照準により反射または拡散された光を
受光する。この光は、反転復帰の原理により、照準に第
一発振ビームを送るのに使用したのと同じ光学手段を通
過する。
【0041】したがって、第一ビームの発振光と照準か
ら送り返された測定光との間にアラインメントのずれは
ない。その結果、短波長の放射を有する測定を行うこと
が可能である。
【0042】第一ビームの発振光と照準から送り返され
た測定光との間の干渉は、マイクロレーザ内で発生する
(オートダイン検出の原理)。この原理はきわめて少量
の光しか必要とせず、したがって、ユーザの眼視安全規
格に適合する低強度のビームで動作することができる。
【0043】マイクロレーザの共振器内で結合が行われ
ることにより、受信システムの入射ひとみを小さくする
ことが可能である。この現象の恩恵を受けるのは、ファ
ブリ−ペロ共振器が設けられたゾーン内に入る戻り信号
である。これは、ポンプビームによりマイクロレーザの
長さおよびおよそ100μmの直径の導熱路が設けられ
たゾーンである。このゾーンの外側ではいかなる信号も
この現象の恩恵を受けることはないことからひとみは小
さくなり、これにより、30から50mmのひとみを有
する装置の性能と同等さらにはそれを上回る性能を有す
る非常に小型なシステムを実現することができる。
【0044】マイクロレーザは、照準からの光の空間ろ
波の役割も果たす。実際、レーザのモードは、照準から
の非コヒーレント光を除去する空間フィルタを構成す
る。マイクロレーザにより提供される空間ろ波は、マイ
クロレーザのポンピング手段により発振されるポンピン
グビームにとくに密接に関わる。したがってマイクロレ
ーザにより、発振ビームと照準から送り返された光との
間のコヒーレンスの問題を解消することができる。
【0045】本発明による装置は、使用マイクロレーザ
が周波数変調された連続波を発振するという意味におい
て、パルスによる距離測定とは異なる。同様に本発明
は、周期的に照準に向けて発振される信号と、照準によ
り後方散乱される信号との間で位相の測定が行われるた
とえば文書FR−2706602で行われているよう
に、マイクロレーザにより発振されるビームが振幅変調
されないという意味において、位相比較による距離測定
とは異なる。
【0046】本発明による装置により、広い速度域およ
び距離域内で、ポンピングパラメータを調節することな
く照準の速度および距離の同時測定を行うことができ
る。
【0047】したがって本発明は、検出器上での場の適
合ならびに光信号の強度および位相の変動の問題を解決
する速度測定および測距装置に関する。
【0048】マイクロレーザを使用することから、本発
明による装置は、測定ビームのコヒーレンスが万一不良
であってもこれにほとんど感応しない。
【0049】最後に、本発明の第三の実施形態による装
置により、混変調の問題を解消することができる。
【0050】いずれにせよ、マイクロレーザ共振器を安
定なものとすることができる。すなわち、共振器の二つ
のミラーのうちの一方は凹面ミラーである。
【0051】レーザビームの光周波数の変調手段は、圧
電部品または電気光学部品を含むことができる。この部
品には、その光学指数、したがってこの部品を含む共振
器の光学指数を変化させる電圧変化が印加される。
【0052】最後に、本装置は、照準の速度および位置
を示す量を決定する処理手段を具備することができる。
【0053】いずれにせよ、本発明の特徴および長所
は、添付の図面を参照して行う、専ら非限定的説明とし
て示した実施例についての以下の説明を読むことにより
明らかになろう。
【0054】
【発明の実施の形態】図1を参照して本発明の第一実施
形態を示す。この図は距離測定および速度測定装置を示
す図であり、この装置により、反射率R2extの標的の光
学軸AA′への速度ベクトルの投影V、およびこの標的
と装置との間の距離Zを同時に測定することができる。
標的は連続レーザ光ビーム4を遮断し、その放出が周波
数変調される。
【0055】実際には装置は二つのサブアセンブリを含
む。第一のサブアセンブリは投光部分を構成し、第二の
サブアセンブリは受光部分を構成する。
【0056】投光サブアセンブリは、 − 増幅レーザ材料10のポンピングを行う光学手段8
と、 − 視準および集束機能を果たすたとえばGRINレン
ズなどのように単体の同一部品とすることができる、ポ
ンピング手段8により投光されるビームの視準および集
束光学部を構成するアセンブリ12、14と、 − 二つのミラー間の距離をLとして、(マイクロレー
ザの波長λL にて反射率r1 の)入力ミラー16と(λ
L にて反射率r2 の)出力ミラー18とで画定されるフ
ァブリ・ペロ共振器内に挿入されたレーザ増幅媒質10
と、 − 図1において電気光学部品20で構成され、図示し
ない手段を使用して制御電圧を印加することができる二
つの電極22、24間に位置する、レーザの発振周波数
の変調手段と、 − 発振レーザビームの光学視準手段23と、 − 発振ビーム4上で基準ビーム26を抽出し、これを
光検出手段側に送信する手段25(たとえばビーム分離
器)は、分離キューブの形状で示したが、二方向ダイク
ロイックマルチプレクサにより同じ機能が実現されるフ
ァイバ配線型とすることもできるを備える。
【0057】ポンピング手段8はレーザダイオードで構
成されることが好ましい。光学手段(レンズ)12、1
4は、単純なレンズ、またはGRIN型レンズ、あるい
はポンピングビームをレーザ能動媒質内に集束させるこ
とが可能な他の光学部品の組み合わせとすることができ
る。
【0058】レーザ増幅媒質(固体、モノリシック)
は、たとえばY3 Al5 12、LaMgA1119、YV
4 、Y3 SiO5 、YLiF4 またはGdVO4 のな
かから選択された誘電性基本材料で構成し、ネオジム
(Nd、1.06μmの発振用)、エルビウム(Er、
1.5μm前後の発振用)、ツリウム(Tm、2μm前
後の発振用)、ホルミウム(Ho、2μm前後の発振
用)のイオン、あるいはエルビウムおよびイッテルビウ
ム(Er+Yb、1.5μm前後の発振用)イオンのコ
・ドーピング、あるいはツリウムおよびホルミウム(T
m+Ho、2μm前後の発振用)のコ・ドーピングによ
りドープすることができる。
【0059】増幅媒質はマイクロレーザの媒質である。
このような装置により、低発散で、きわめて円形性が高
く、単モード(TEM00)のビームを発振することがで
き、さらに、単純な光学部をコリメータ用に使用するこ
とができる(レーザダイオードを使用する場合、これは
不可能である)。
【0060】このようなレーザ装置の到達距離は、既存
の装置、とくに、現行規格によって決定される接眼安全
性のしきい値以下のレーザ放射出力のためにダイオード
を使用する装置の到達距離よりもはるかに大きい。
【0061】レーザビームの変調装置20は圧電または
電気光学型とすることができ、図1に示すように、マイ
クロレーザ共振器に挿入することができる。電極22、
24はいわば、内部に変調装置20が設置された平型コ
ンデンサの接極子を構成する。
【0062】電気光学装置は、たとえば、LITa
3 、KH2 PO4 (KDP)、KD2PO4 、NH4
2 PO4 (ADP)、クォーツ、CuCl、ZnS、
あるいはGaAS、LiNbO3 、GaP、BaTiO
3 などの半導体のうちの一つの物質で構成することがで
きる。
【0063】圧電装置の場合、たとえば、BaTi
3 、LiTaO3 、あるいはLa3 Ga5 SiO14
どの強誘電材料を選択することができる。
【0064】変調装置により、光周波数の掃引、たとえ
ば、図2A、図2B、図2Cに時間的変化を示す掃引の
種類の線形掃引を行うことができる。
【0065】周波数掃引は、電極22、24に変調電圧
を印加することにより得られ、電極により変調装置内に
電界Eが発生する。
【0066】変調装置が電気光学型である場合、界Eが
存在することにより、屈折率の変化、したがって光学路
nLの変化が発生する(ここでnは媒質の光学指数であ
り、Lはその物理長である)。 − レーザの当初発振周波数をυ0 、 − 周波数偏移をΔ、 − 共振器内の当初光学路をn0 0 、 − 変調信号の作用を受けた光学路の変化をδ(nL) と呼ぶとすると、周波数掃引Δは、
【数4】 に等しい。
【0067】FM =1/(2T)が変調周波数であれ
ば、共振器の品質係数は周波数FM で変調されることが
わかる。
【0068】圧電装置の場合、上の式は有効であり、L
は電界により決まる(界Eにより共振器長が変形す
る)。
【0069】受光サブアセンブリは、 − 対象2により反射されるレーザ光を受光することが
できる光学手段23と、 − 基準ビームと測定ビームとを再結合する手段25
と、 − たとえば光電検出器28を含む検出アセンブリとを
備える。
【0070】次に装置の動作について説明する。標的2
は光をレーザの内部に送り返すので、出力ミラー18の
反射率r2 への標的の寄与の度合を考慮する。より詳細
には、共振器内において、標的からの光とレーザ振動と
の間に干渉があるが、出力ミラー18の反射率に関して
は、この効果を考慮する。したがってこのミラーは、等
価反射率r2 (υ)、すなわち
【数5】 のミラーとみなすことができる。
【0071】ここでυL はレーザ発振の光周波数であ
り、τは共振器内の飛行時間である。より正確には
【数6】 と書くことができ、ここでvは共振器内の光の速度であ
る。
【0072】レーザ距離測定および速度測定では一般的
にr2ext<<r2sであり、それによりr2 (υ)の限定
展開、すなわち
【数7】 を行うことができる。
【0073】この式は
【数8】 の形式にすることもできる。
【0074】ここで
【数9】 また、ここで
【数10】 と定義する。
【0075】これらの式は、レーザビームの光学経路内
に照準が存在することにより、反射係数|r2 |および
等価ミラーの位相φr の変調が発生することを示してい
る。マイクロレーザの場合には発振周波数に対する妨害
は無視できるものであることを証明することができ(レ
ーザダイオードの場合はα≠0となり、無視できな
い)、距離測定では、10-1から10-6まで大幅に変化
する、(距離測定が、複数の効果、とくに照準の拡散お
よび伝播媒質内の吸収を考慮することから「有効」と呼
ぶことができる)反射率r2extが得られ、r2s=0.9
8とすることにより、上記の最後の式により、4.10
-3から4.10-8まで変化する結合係数が得られる。
【0076】レーザ発振周波数の変化は
【数11】 と書かれ、
【0077】τ1 =0.3ns(典型的な値)とするこ
とにより、前記の数値データを使用する場合、21.2
2Hzから2.12Mhzまでの変化Δυmax が得られ
るが、これは、FMCW距離測定で行われる数十ギガヘ
ルツ(通常は10GHz)の掃引と比較すれば無視でき
るものであるとみなすことができる。
【0078】一方、レーザ強度の変化は、Kext の値は
小さいが、無視することはできない。実際、定常状態周
辺のマイクロレーザの共振特性により、発振レーザビー
ムの光学路上に対象が存在することによるミラー18の
反射率の小変化を大きく増幅することができる。
【0079】等価反射率r2 (υ)を導入することによ
り、マイクロレーザの光共振器の品質係数Qを
【数12】 と書くことができ、これはまた、
【数13】 と書くこともできる。
【0080】ここでQ0 は、ミラー16および18のみ
の品質係数であり、照準2が存在しない場合、
【数14】 となり、ここで、 − υはレーザの発振周波数であり、 − nは増幅媒質の屈折率であり、 − αs は、ミラーによる損失以外の損失、たとえばレ
ーザ結晶内の不良にともなう拡散による損失の係数であ
る。結晶が良質、すなわちαs <<0.001cm-1
あれば、通常、損失は少ない。 − lはレーザ共振器の長さであり、
【数15】
【0081】また、照準2と出力ミラー18との間に光
部品を挿入することが可能である。このような条件で
は、前記に記載のβの定義が変更される。
【0082】たとえばレーザビームが、ミラー18から
焦点距離Fのところに設置された単レンズにより視準さ
れる場合、係数βは
【数16】 と書かれる。ここで、 − τは光学部およびλでの伝播媒質の透過性であり、 − ρは拡散照準のアルベドであり、 − R2sは、ミラー18の強度反射係数(R2s
2 2s)であり、 − Fは薄型レンズの焦点距離であり、 − zは照準2からミラー18までの距離であり、 − aはミラー18のレベルで発振されたレーザビーム
の直径である。
【0083】レーザの周波数υが時間によって決まりか
つ照準が不動であるか運動中である時にはとくに、品質
係数Qは時間によって決まることを証明することができ
る。
【0084】照準が運動中であって周波数変調を行う時
には、品質係数は
【数17】 と表わされる。
【0085】移動体の速度が一定で変調が二重勾配の形
態となっている特別な場合を想定する場合、図2Aの略
図によれば、
【数18】 となり、これらの式を、上記に示すQ(t)の式に代入
することにより、以下の関係が得られる。 − 0<t<Tの場合
【数19】 T<t<2Tの場合
【数20】 ここでFD =2V/λ(照準の速度に関わる周波数) Fτ=Δτ0 /T(飛行時間τ0 に関わる周波数) 仮定 v>>V、 Δ<<V0 を行うと、実地で検証した後、
【数21】 が得られる。ここで
【外1】
【0086】通常の信号処理により、周波数F1 および
2 から速度Vおよび距離Zを決定することができる。
上記関係式から、
【数22】 および
【数23】 が得られる。
【0087】図2Bおよび2Cは他の変調形態を示す図
である。同じ帰納法を使用することにより、ここに示す
変調形態と等価の式を見い出すことが可能である。
【0088】実際にはポンピング手段8により、増幅媒
質内に反転分布N0 を発生させることができる。
【0089】組み合わせることにより品質係数Qの光共
振器が構成されるミラー16、18により、伝播モード
を選択することができる。レーザ放射を得るための最小
反転分布をNthと記す。N0 >Nthの場合、増幅器内で
レーザ発振が行われる、すなわち、レーザビーム4がミ
ラー18を通して発振される。同時に、変調装置20の
両側に位置する電極に変調電圧が印加される。したがっ
て発振ビーム4は、変調装置20に印加される電圧に応
じて時間とともに変化する周波数を有する。
【0090】ビーム4はその経路上でまず光学部23に
より視準され、次に、光学分離手段25を介して分離さ
れる。ビームの一部26は基準となり、検出手段28に
向けられる。ビームの他の部分は照準に向けて送られ
る。測定ビームは照準により拡散または反射される。エ
ネルギーの一部分は光学受光手段23側に伝播し、光学
受光手段は、増幅材料10およびミラー16、18から
成る光増幅器に測定ビームを送り返す。ビームはこの構
造内で増幅された後、光学手段25側に戻り、増幅信号
の一部が検出手段28に送信される。能動媒質内の、周
波数変調レーザ振動と、照準により反射または拡散され
たビームとの間の干渉の結果により、照準2の速度およ
び位置に関する情報を抽出することができる。
【0091】図2Aに示す形状を有する周波数掃引の場
合、光周波数の各時間間隔での線形変調の法則は、
【数24】 と書かれる。
【0092】光電流のろ過および変換後の光電気信号
は、
【数25】 と書かれる。ここで、 − FD =2V/λは、移動体の速度Vおよび波長λの
電磁波に関わるドップラ周波数に等しい。実際には速度
Vは、マイクロレーザの光学軸への速度→Vのベクトル
の投影を表わす。
【外2】 は、たとえば図2に示すように、距離Zのところに照準
が存在することと、周波数掃引とにより発生する、マイ
クロレーザの品質係数の変調周波数LAである。この周
波数は、飛行時間「τ」、したがって被測定距離に比例
する。すなわち
【数26】 − I0 は、レーザ内に注入され照準から送られてくる
光の強度(単位はワット)である。
【外3】 はオートダイン検出の利得である。 − Tは変調の再帰である。 − Cは光の速度である(3.108 m.s-1に等し
い)。 − λは波長である。 − Δは変調の偏移である。
【0093】信号を処理することにより、以下の関係式
で定義される周波数F1 +F2 を測定することができ
る。
【数27】
【0094】F1 +F2 を測定することにより、以下の
式により対象の距離(Z)および速度(V)を同時に決
定することができる。
【数28】
【0095】信号の処理は、手段40、たとえば特別に
プログラムされた通常のコンピュータにより行うことが
できる。
【0096】図2Aの周波数の時間変化関数以外の周波
数の時間変化関数も可能であり(図2B、図2Cを参照
のこと)、前述の帰納法と同じ種類の帰納法により、時
間変化に応じたZおよびVを再計算することができる。
【0097】本発明の別の実施形態を図3に示すが、こ
こでは、図1の符号と同一の符号は同一または対応する
要素を示すものである。
【0098】この第二実施形態では、分離手段25はポ
ンピング源8とマイクロレーザ10との間に位置する。
分離キューブの場合、この分離キューブは、波長λにお
いてポンプビームを顕著に変えることなく通過させる
が、(波長λにおいて)ビーム32を検出手段28に向
けて効果的に反射するという意味において、ダイクロイ
ック型であることが好ましい。キューブ25の対角面で
構成される界面の適当な誘電処理により、ビームの分離
機能を実現することが可能である。
【0099】マイクロレーザは、照準2の方向にレーザ
ビーム4を、また、分離手段25および検出手段28の
方向にレーザビーム32を発振する。したがって、ポン
ピング手段8により供給される光ポンピングによりレー
ザのしきい値を超えることが可能な時には、マイクロレ
ーザは二つのレーザビームを発振する。ビームを発振す
るためのポンピングのしきい値は、増幅材料10だけで
なくミラー16および18にも依存する。
【0100】マイクロレーザのビームはそれぞれ、レー
ザの第一および第二面16、18により発振され、第一
ビーム4、第二ビーム32として示してある。同一線方
向の第一および第二ビーム4、32は、反対方向に発振
される。
【0101】第一実施形態の場合と同様、集束および視
準手段23により、照準2により反射または拡散された
光を、照準から再び送られてきた(反射または拡散され
た)光(測定信号)の受信器および増幅器を構成するマ
イクロレーザ内に集束させることができる。手段28に
より、マイクロレーザ共振器内の、レーザ発振と測定信
号との間の干渉により生じる信号を検出することができ
る。
【0102】分離装置25がキューブである場合には、
基準ビームを検出装置28の方向に向けることができ
る、キューブ25の傾斜面は、ポンピング光の波長λp
(たとえばおよそ0.8μm)はほぼ透過し、マイクロ
レーザより発振される波長λは反射する。
【0103】照準により反射または拡散された光は、図
3の装置内の検出手段28に直接到達することはない。
この光はマイクロレーザにより受信され、マイクロレー
ザの第二面を形成するミラー16により大部分は停止さ
れる。したがって検出手段28は、かなりの程度、照準
からの光から光学的に分離される。逆に言えば、マイク
ロレーザは、検出器上の拡散光または反射光にほとんど
妨害されない。
【0104】実際には、図3の構成により、送信と受信
との間の漏話の問題を解消することができる。実際、図
1の構成では、照準からの信号の一部はミラー18の表
面で反射し、自己視準により、検出手段28により検出
される変調信号に混合することができる。
【0105】第二実施形態の範囲においては、第一実施
形態と同じ方法、かつ同じ式を使用して照準の速度およ
び距離の決定が行われる。
【0106】前記の二つの実施形態においては、マイク
ロレーザおよびその共振器は、安定性の限度内では、平
面−平面共振器で図示したが、たとえば入力ミラー16
など、ミラーのうちの一つを、曲面ミラーの形状で作製
することも可能であり、こうすることにより、安定した
平面−凹面共振器が得られる。また、入力および出力の
二つのミラー16、18が曲面である共振器を使用する
ことも可能であり、こうすることによっても同じく安定
した共振器が得られる。安定した共振器を使用すること
により、レーザの励起しきい値Nthを大幅に下げること
ができる。これにより、より低出力のポンピングダイオ
ード8を使用することが可能となり、製造コストの低減
をはかることができる。
【0107】上記に説明した発明では、レーザは、同時
に、コヒーレント放射の発信器、ならびに、照準からの
信号の受信器、復調器、および増幅器として振る舞う。
レーザが自己の強度を周波数FD および
【外4】 に変調することができるという意味においては、光変調
現象はレーザ自体によって行われる。したがって、とく
にパルスによる距離測定および位相の比較による距離測
定の場合に検出手段が重要な役割を果たす他の距離測定
装置とは反対に、本発明では、検出手段は二次的な役割
をもつ。
【0108】本発明により、マイクロレーザ型構造を使
用することにより、良好な条件でオートダイン検出を行
うことができる。また本発明により、市場で一般的に入
手可能なレーザダイオードを使用する測距計の少なくと
も100倍の到達距離を有する測距計を得ることができ
る。最後に、自己共振機構が使われているので、本発明
によるマイクロレーザ装置により先行技術に比べ高い信
号/ノイズ比をえることができる。
【0109】次に、変調装置を含むマイクロレーザ共振
器の作製方法について説明する。第一の段階は、レーザ
能動材料を選択することを内容とする。レーザ増幅媒質
として可能な材料については既に説明した。波長は、当
業者がこれら種々の材料の中から選択する際の基準であ
る。
【0110】第二の段階は、選択したレーザ結晶を調製
する段階である。すなわち、結晶の方向を定め、0.5
から5mmの厚さのブレードに切断する。
【0111】第三の段階ではブレードをすり合わせ研磨
する。これにより、切断による表面冷延層を除去すると
ともに、ブレードの厚さを、マイクロレーザの仕様を若
干上回る厚さにすることができる。すり合わされ最終厚
さに近い厚さにされたブレードは、両面を光学品質で研
磨される。切断、すり合わせ、および研磨は、当業者に
とって既知の機械を使用する既知の方法で行われる。
【0112】次に、変調装置20が選択、調製、切断さ
れ、その結果、所望の厚さにされる。この装置とレーザ
能動媒質との組み付けは、両者を接着することにより行
うことができる。
【0113】第五の段階では、入力および出力ミラーの
付着を行う。誘電性多層を付着することにより得られる
ダイクロイックミラーであることが好ましい。
【0114】次にブレードの切断を行い、本発明による
速度測定および距離測定装置内で使用することができる
個々のマイクロレーザチップを得る。ミラーと、レーザ
能動媒質と、変調手段とを含むプレートは、ダイヤモン
ドソー(超小型電子工学においてSiチップの切断に使
われているソーの種類)により切断され、数mm2 の断
面積のレーザチップが得られる。
【0115】安定した共振器を実現するためにいずれか
の面上にマイクロレンズを作製したい場合には、追加の
段階を設けることができる。たとえば、超小型電子工学
において通常使われている技術を使用して、レーザ材料
上にマイクロレンズを直接エッチングすることができ
る。この段階の別の実施形態は、まず別の材料(感光樹
脂、シリカなど)上にマイクロレンズを作製し、次にこ
れを(たとえば光学接着剤による接着により)レーザ材
料の研磨面と組み合わせることを内容とする。A.ED
Aらの論文、CLE′92、論文集CWG33、282
ページ、1992(conf. on Laser and Electronics,
Anaheim, USA, May 1992)は、レーザ材料の表面に、透
明材料(シリカなど)のマイクロレンズ格子を作製する
方法を示している。得られるマイクロレンズの典型的寸
法は、 − 直径:百から数百ミクロン − 曲率半径:数百マイクロメートルから数ミリメート
ル である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態を示す図である。
【図2A】光周波数変調例の図である。
【図2B】光周波数変調例の図である。
【図2C】光周波数変調例の図である。
【図3】本発明の第二実施形態を示す図である。
【符号の説明】
4 レーザービーム 8 ポンピングダイオード 10 マイクロレーザー 12 アセンブリ 14 アセンブリ 16 ミラー 18 出力ミラー 20 変調装置 22 電極 23 光学手段 24 電極 25 キューブ 26 基準ビーム 28 検出手段 32 第2ビーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フィリップ ヌラン フランス国 セイシヌ − パリゼ,アブ ニュ ビクトール ユーゴ,162

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ能動媒質(10)とマイクロレー
    ザ共振器(16、18)とを含む連続発振モノリシック
    固体マイクロレーザ(16、10、18)と、 マイクロレーザにより発振されるビームの光周波数を変
    調する手段(20、22、24)と、 * λをマイクロレーザの発振周波数とし、vを被検出
    照準(2)の速度とする時、ドップラー周波数FD =2
    v/λと、 * 共振器内の、周波数変調されたレーザの発振の干渉
    により発生する変調周波数Fτと、距離Zの所に置かれ
    る照準(2)からの信号とに依存する信号を送出する手
    段(28)とを含むコヒーレント検出レーザ速度測定お
    よび距離測定装置。
  2. 【請求項2】 連続発振モノリシック固体マイクロレー
    ザ(10)と、 マイクロレーザにより発振されるビームの光周波数を変
    調する手段(20)と、 マイクロレーザにより発振されるビーム(4)を照準
    (2)の方向に送信し、照準からの測定信号を受信し、
    レーザ能動媒質にこの測定信号を送信する手段(23)
    と、 マイクロレーザ内の、共振器内のレーザ振動と測定信号
    との間の干渉信号を検出する手段(28)とを含む、と
    くに請求項1に記載のコヒーレント検出レーザ速度測定
    および距離測定装置。
  3. 【請求項3】 マイクロレーザにより発振されるレーザ
    ビーム(4)から基準ビームを抽出する手段(25)を
    含む請求項2に記載の装置。
  4. 【請求項4】 それぞれ第一(4)および第二ビーム
    (32)を発振することができる、対向した第一(1
    6)および第二発振面(18)を有する連続発振モノリ
    シック固体マイクロレーザと、 第一および第二ビームの光周波数を変調する手段(2
    0)と、 マイクロレーザにより発振される第一ビーム(4)を照
    準(2)の方向に送信し、照準からの測定信号を受信
    し、レーザ能動媒質にこの測定信号を送信する手段(2
    3)と、 共振器内のレーザ振動と測定信号との間の干渉により生
    じる信号を検出する手段(28)とを含む、とくに請求
    項1に記載のコヒーレント検出レーザ速度測定および距
    離測定装置。
  5. 【請求項5】 マイクロレーザが安定している請求項1
    から4のいずれか一項に記載の装置。
  6. 【請求項6】 レーザビームの光周波数を変調する手段
    (20)が電気光学部品を含む請求項1から5のいずれ
    か一項に記載の装置。
  7. 【請求項7】 レーザビームの光周波数を変調する手段
    (20)が圧電部品を含む請求項1から5のいずれか一
    項に記載の装置。
  8. 【請求項8】 照準の速度および位置を示す量を決定す
    る処理手段をさらに含む請求項1から7のいずれか一項
    に記載の装置。
JP10090113A 1997-04-02 1998-04-02 コヒーレント検出を使用するレーザ速度計および測距計 Pending JPH10300853A (ja)

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