JPH10300814A - ウェッジ・プローブ - Google Patents

ウェッジ・プローブ

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JPH10300814A
JPH10300814A JP10077319A JP7731998A JPH10300814A JP H10300814 A JPH10300814 A JP H10300814A JP 10077319 A JP10077319 A JP 10077319A JP 7731998 A JP7731998 A JP 7731998A JP H10300814 A JPH10300814 A JP H10300814A
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wedge
pins
wedges
probe
tapered
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Application number
JP10077319A
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English (en)
Inventor
H Wardwell Robert
ロバート・エイチ・ワードウエル
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HP Inc
Original Assignee
Hewlett Packard Co
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Publication date
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R1/00Details of instruments or arrangements of the types included in groups G01R5/00 - G01R13/00 and G01R31/00
    • G01R1/02General constructional details
    • G01R1/06Measuring leads; Measuring probes
    • G01R1/067Measuring probes
    • G01R1/06788Hand-held or hand-manipulated probes, e.g. for oscilloscopes or for portable test instruments
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R1/00Details of instruments or arrangements of the types included in groups G01R5/00 - G01R13/00 and G01R31/00
    • G01R1/02General constructional details
    • G01R1/06Measuring leads; Measuring probes
    • G01R1/067Measuring probes
    • G01R1/06711Probe needles; Cantilever beams; "Bump" contacts; Replaceable probe pins

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Measuring Leads Or Probes (AREA)
  • Testing Of Individual Semiconductor Devices (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ICにおける任意の位置及び数のピンに対し
て、確実に接続及び除去を行うことができるウェッジ・
プローブを提供する。 【解決手段】 本発明による一実施例によれば、単一の
列を成す複数のテーパ状ウェッジ4がハウジング3の先
端に設けられ、各ウェッジの導電面32、33が対応す
るピン6、7、8にハウジング内で電気的に接続されて
いる。各ピンはプッシュオン・コネクタなどで可撓性ケ
ーブルに接続されて、測定器へ接続される。さらに多く
のICの脚に対応させるためには、これと同じものをア
ライメントを取って接着することによって、一度にプロ
ーブできるピン数を増やすこともできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は集積回路デバイスを
測定するためのプローブに関する。より詳細には、絶縁
物とその両側に固着された導電体から成るウェッジの列
を集積回路デバイスの脚間間隙に挿入、押圧して、前記
導電体を介して試験装置に集積回路デバイスの脚を電気
的に接続するためのウェッジ・プローブに関する。
【0002】
【従来の技術】集積回路の1つ以上の脚(ピン)をテス
ト機器(例えば、電圧計またはオシロスコープ)に接続
するための多くの方法が存在する。これらの方法は、実
験室、生産作業場、及び、整備工場などにおいて実践さ
れている。旧式のデュアル・イン・ライン・パッケージ
に関してこれを容易にするため、さまざまな「DIPク
リップ」が生産された。ICパッケージの4つの側部全
てに多数のピンが間隔を密にして配置される最新のパッ
ケージング・スタイルによって、最もいい加減なものを
除く全てのプロービングは、何らかの特殊ツールを用い
て実施することが必須になってきている。これは、多く
のピンから特定のピンを突き止める、あるいは、識別す
るのが困難であるためであり、また、プローブ先端との
適正な接触を維持するのが物理的に困難であるためであ
る。より大規模なICの脚つまりピンは極めて小さく、
互いに近接しており、手をすべらすと、隣接ピン間、ま
たは、ICのピンと近接する部品との間で短絡を生じ
る。その上、支持を受けないこのタイプのプロービング
は、一見したところ迅速でありかつ柔軟性を有するよう
であるが、別の作業を行いたくても手が塞がってしまう
ことになる。また、プローブがおよそ数分〜1時間ほど
にわたって所定位置についたままになる場合、より長い
期間にわたるプローブの接触をいかに確保するかという
問題も生じる。
【0003】従って、最近では、より新しいスタイルの
集積回路パッケージに対してテスト機器を接続するため
の方法がかなりの関心を集めるようになってきた。これ
に関して、本明細書の後半に段落番号0100〜016
8、0200〜0221にそれぞれ添付した2つの引用
文献(特開平7−191091の明細書の一部(以下、
引用文献1と称する)及び特開平8−292232の明
細書の一部(以下、引用文献2と称する))に記載され
ているような発明がWardwellによって成されている。こ
れらの文献に開示されたウェッジ接続法は、旧式のDI
Pクリップで実施されているような、ICの両側に配置
された対向する接点間においてICを把持する(締め付
ける)従来の技法に対して完全に改良されたもので、次
の4つの段落によって要約されるように、従来のものと
は全く異なる手法をとっている。(なお、引用文献1に
おける図面は図3〜図14として、引用文献2における
図面は図15〜図18として添付する。また、これら図
面中の参照番号は、それぞれの対応する文献中の参照番
号に対応している。)
【0004】Wardwellのウェッジ・コネクタは、絶縁体
によって隔てられた導電性金属のテーパ状フィンガから
構成される。テーパ状フィンガは、その先端が最も細く
なるようなウェッジ形状をしているので、ICの隣接す
る脚間の間隙に、より容易に入り込むことが可能であ
る。列をなすテーパ状ウェッジ(すなわち、テーパ状フ
ィンガ)が、ICの脚と互いにかみ合うように間隔をあ
けて組み込まれる。すなわち、ICの脚は、列の方向に
沿って脚間にある距離を空けた列を形成する。ICの脚
は、列の方向に沿って互いに向かい合う、脚間の距離だ
け隔てられた側部を備えている。互いにかみ合うの意味
は、テーパ状フィンガまたはウェッジが、脚間の間隙に
入り込み、ICの脚の向き合う側部に接触することを表
している。従って、特定の脚間の間隙に入り込むウェッ
ジの左側は、前記脚間の間隙の左に位置するIC脚の右
側と電気的に接触することになり、前記ウェッジの右側
は、前記脚間の間隙の右に位置するIC脚の左側と電気
的に接触することになる。入り込む深さが増すにつれ
て、ウェッジのより厚い部分が脚間の間隙に入り込ん
で、それを完全にふさぎ、IC脚の両側部とウェッジの
両側部間における良好な摩擦作用及び確実な接触圧を生
じる。
【0005】ウェッジの列内において、各ウェッジの左
側は、左側にある近接ウェッジの右側に電気的に接続さ
れている。これは、各ウェッジの右側も、右側にある近
接するウェッジの左側に電気的に接続されていることを
表している。列内におけるウェッジのこの相互接続によ
って、極めて望ましい効果が得られる。ICにn個の多
数の脚が存在し、列内にn+1個のウェッジが存在する
場合、ICの各脚は、2つの異なる位置において2つの
異なるウェッジと電気的に接触する。これによって、ウ
ェッジ・コネクタに確固とした信頼性が加えられる。
【0006】留意すべき点は、ウェッジが、ICの隣接
脚の対向する2つの側面の間にかみ合うことと、ICの
脚の外側の面と接触するようにはされておらず、その代
わりにウェッジが脚の間に通っていることである。
【0007】ウェッジの迎合性は、ウェッジのテーパ状
部分に対応する内側の材料層部分間に空隙が生じるよう
にウェッジを製作することによって改良することが可能
である。これによって、ウェッジは、そのテーパ状領域
においてより圧縮性が増し、同時に、側部間方向におい
て多少屈曲性が増すことになる。初期相互嵌合の正確さ
は、ウェッジの先端における導電性表面の端部に面取り
を施すことによって向上する。これによって、ウェッジ
の断面が縮小され、「より鋭く」なるので、空いている
脚間の空間に係合させることがより容易になる。ハンダ
屑の堆積は、ウェッジの中心コアに位置する絶縁材料の
中心部が、ウェッジのテーパ状端部よりわずかに、例え
ば、約2.54μm(10-4inch)だけ突き出るようにするこ
とによって減少する。テーパ状ウェッジの導電性側部を
面取りすると、エッジが鋭くなるため、ハンダをえぐり
取ってこそぎ落とすことによりハンダ屑の堆積物をつも
らせる原因となる棚状部分(シェルフ)が小さくなるの
で、やはり、ハンダ屑の減少を助けることになる。
【0008】しかし、上記引用文献に開示され、その概
要を既述した各種ウェッジ接触装置は全て、ICの全て
のピンでなくとも、少なくとも多数のピンと、また、四
角形の平坦なICパッケージの4つの側面全てでなくと
も、少なくとも異なる2つの側面から同時に接触するよ
うに配向が施されている。しかし、一度に1つのピンま
たは比較的少数のピンのプロービングだけしか必要とし
ない例が多くある。ICのピンまたは脚間にウェッジを
はめ込んで電気的接触を得る方法は、その大部分が上記
引用文献において明らかにされているような多くの理由
で、魅力のあるものであると言える。ウェッジ・プロー
ブ技法をICの1つ、2つ、または、他の少数の隣接ピ
ンつまり脚との同時接触(プロービングのための)に適
応させることができることが望ましい。また、 別個の
部品が低密度に実装されたプリント回路基板上にスコー
プ用プローブを設置する場合とほぼ同じくらいの容易さ
で、IC上におけるこうした同時接触のプロービングの
位置変更を容易に行えるように適応させることができる
のが望ましい。すなわち、IC上の1つのピンだけに、
または、限定された比較的少数のピンに電気的に接続す
るためのウェッジ・プローブは、IC上の異なる位置に
容易に再配置可能という意味において「可搬性」であ
る。こうしたウェッジ・プローブは、そのウェッジ数
が、IC上の全てのピンに同時に接続するために必要と
される場合に比べてはるかに少なくなり、単純にプロー
ブを再配置するだけで、IC信号の測定を容易に行うこ
とが可能になる。さらに、こうした可搬性ウェッジ・プ
ローブは、それに対応するフルサイズのプローブに比べ
て安価になる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、 (1)検査のためのウェッジの把持及び操作、相互接続
ケーブルの接続及び分離、及び、ICへの配置及びIC
からの除去を可能にする (2)可搬性ウェッジ・プローブと測定(テスト)機器
のケーブルの間の電気的接続部を収容し、その物理的配
置を行う働きをするといった特徴を有するプローブの実
現を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】ICの信号を測定するた
めの、上記目的の達成を可能にする可搬性ウェッジ・プ
ローブは、そのハウジング内に、短い列をなすウェッジ
を取り付けることによって生産可能である。用語「短い
列をなすウェッジ」は、例えば、ICの単一ピンにおけ
る信号に対応する2つの隣接ウェッジから、あるいは、
ICの8つのピンにおける8つの信号に対応する9つの
隣接ウェッジなども包含している。
【0011】
【実施例】ここで図1を参照するとICのピンまたは脚
における信号を測定するための可搬性ウェッジ・プロー
ブ2に関する望ましい実施態様1の平面図が示されてい
る。要するに、実施態様1には、列をなすテーパ状ウェ
ッジ4、及び、所望の測定を実施すべきテスト機器に接
続する可撓性絶縁ワイヤ13及び14が取り付けられ
る、いくつかの(この場合、3つの)金メッキした黄銅
ピン6、7、及び、8が配置されたハウジング3が含ま
れている。プローブ2を配置して、利用するため、IC
(不図示)の列をなす脚つまりピンのすぐ上にプローブ
を位置決めし、次に押し下げて、テーパ状ウェッジとI
Cの脚が相互にかみ合うようにする。この動作は、フル
サイズのプローブ1(図3)の代わりに本発明による可
搬性のプローブ2が基板5及びIC(図3)の上に位置
する点を除けば、引用文献1の図3に示すものと同様で
ある。最新の四角形フラット・パックに用いるために製
作される場合、プローブ2の実際のサイズの感じがつか
めるように言えば、ハウジング部分3の全長は約1.27cm
(0.5 inch)になる。
【0012】図示の特定の実施態様1において、テーパ
状ウェッジ列4は、その列内に4つのウェッジが含まれ
ている。側方から見ているので、最も外側のウェッジの
輪郭だけしか見えない。その列を成す4つのウェッジ4
は、IC(不図示)の3つの隣接脚つまりピンを包囲し
ているという点において、3つのピン6、7、及び、8
と関連づけられている。容易に分かるように、列4内の
テーパ状ウェッジは、上述の引用文献1における図3及
び引用文献2における図14に参照番号2で示された列
を成すウェッジと、さらに他の場所の、例えば、引用文
献1における図7に参照番号8で、図11に48〜51
で、引用文献2における図17に8、14〜20で示さ
れた列をなすウェッジと同じか、または、極めてよく似
ている。テーパ状ウェッジの上方部分(すなわち、IC
の脚間に入り込まない部分)の形状は、ハウジング3
(本明細書の)に対する配置が、マントル部52(引用
文献1の図11)に対する取り付けとは異なる可能性が
あるため、多少違った形状になる可能性がある。こうし
た形状の相違は、選択または都合の問題であり、特に重
要なものと考えるべきではない。また、言うまでもな
く、ウェッジ列4は、引用文献1に解説のものと同じか
または同様のプロセスで製作することが可能である。
【0013】本明細書の図1に関する説明を再開する
と、ハウジング3の内部に含まれているものに関して、
内部の詳細が見えないという点に留意されたい。それ
は、プローブ2のハウジング3が、基本的に、プローブ
2の製作の最終ステップとして、エポキシのような埋め
込み用樹脂5が充填された開放側部(図面の平面に対し
て見る者側)を備える凹状容器であるためである。3つ
のピン6〜8は、(ウェッジ4による接触を通じて)測
定される各種IC信号をテスト機器(不図示)に電気的
に接続し、かつ、より合わせケーブルまたはテスト機器
プローブ(両方とも不図示)の重量をプローブ2から機
械的に切り離す、1つ以上の可撓性絶縁ワイヤに接続さ
れるのが望ましい。これによって、プローブ2をICの
所定位置に押し込んだ状態に保つことが可能になる。原
理上、テスト機器用のポッドまたは他のプローブ本体が
ない場合、テスト機器からのケーブルは、十分な可撓性
を備え、十分に軽量であれば、直接プローブ2に接続す
ることが可能である。
【0014】可撓性絶縁ワイヤ13及び14は、一方の
端部に、ピン6、7、及び、8との係合に適したプッシ
ュ・オン・コネクタ9及び10を備えている。ピン6、
7、及び8はプローブ2内において、プローブ2が押し
込まれたICの3つの連続するピンつまり脚に接続され
る。プローブ2の所望のピン6、7、または、8におい
てICの特定のピン(脚)の信号が得られるように、プ
ローブ2がICに正しく配置されていることを確認する
のは、ユーザの責務である。また、測定に応じて、ピン
6〜8の1つ、2つ、または、3つ全てに対して、それ
ぞれ1つ、2つ、または、3つの可撓性絶縁ワイヤを接
続することが可能である。
【0015】可撓性絶縁ワイヤ13及び14は、もう一
方の端部に、テスト機器との電気的接続に適したコネク
タ18及び19を備えている。コネクタ9、10、1
8、及び、19は、それぞれ、熱収縮管材11、12、
15、及び、17の層によって被覆されている。さら
に、可撓性絶縁ワイヤ14には、本例の場合、ワイヤ1
4とコネクタ19の間に位置する直列抵抗器16(例え
ば、25〜100オームの範囲の)が含まれている。抵
抗器16は、電気的状況によってそれが正当とみなされ
る(例えば、絶縁によって、負荷または振動が阻止され
るか、あるいは、スプリアス応答が低減される等)場合
に任意に設けることが可能である。可撓性絶縁ワイヤ1
3及び14は、約5.1cm〜7.6cm(2 inch〜
3inch)のオーダとすることが可能である。4つのテー
パ状ウェッジ及び3つのピンの選択は、選択の問題であ
って、両方とも減らすことも、あるいは、増やすことも
可能であるという点にも留意されたい。
【0016】次に図2を参照すると、図1の可搬性ウェ
ッジ・プローブの拡大斜視図が示されている。この図の
場合、その側部にハウジング3を備えるが、エポキシが
埋め込まれていないプローブ2が描かれている。この特
定の実施態様の場合、幅が約2.4mm(3/32")のハウジン
グが望ましい。図において明確に認識できるように、ピ
ン6〜8は、対応するスロット及びシェルフに配置さ
れ、導体20及び21によって、列4を構成する個々の
テーパ状ウェッジ28〜31の対応する表面に対して電
気的に接続されている。例えば、テーパ状ウェッジ28
の表面32と、テーパ状ウェッジ29の隣接する向かい
合った表面33は、互いに、さらに、導体20を介して
ピン8に電気的に接続されている。ピン6からの導体が
被い隠されている点に留意されたい。また、図面のスケ
ールが小さすぎて、個々のテーパ状ウェッジ28〜31
の構造を完全には描写することができない点にも留意さ
れたい。例えば、実際にウェッジがテーパ状であるよう
に示そうとはしなかったが、それにもかかわらず、引用
文献1の図5及び図7、引用文献2の図17から明らか
なように、それらはテーパ状である。また、これら引用
文献における同様の図によって、テーパ状ウェッジ28
〜31が、絶縁体と接着剤の層によって隔てられた外側
の導電性表面に分解されること、ICの脚つまりピンの
脚間スペースに適応するようにテーパ状ウェッジの間隔
があけられていること等も確認される。今や容易に理解
できるように、図2のハウジング3に埋め込み用樹脂5
を充填すれば、図1の完成したプローブ2が得られるこ
とになる。
【0017】次に、ICの連続したピンまたは脚の数を
増すこと、例えば、8ピンにすることが所望される場合
について考察する。従って、テーパ状ウェッジ列4は、
9つのテーパ状ウェッジを備えることになり、ピン6〜
8に対応する8つのピンを設けることが必要になる。こ
うした可搬性プローブがどのような形態になるか、図2
を変形して論じてみることにする。まず、他の全ての点
が等しければ、ハウジングの幅2.4mmは不十分であり、
その約2倍の幅が必要になる。しかし、ただ単にハウジ
ングをより深くするのではなく、対をなす2つのハーフ
・ハウジングを組立てて、より大型のハウジングにする
ものとする。図2に示すハウジング3は、より長いウェ
ッジ列に適応するように、点線26と27の間における
ノーズの材料を除去する必要がある点、及び、3つのピ
ン6〜8を設ける代わりに、4つのピンを設ける必要が
ある点を除けば、こうした対の左側ハーフ・ハウジング
に類似している。ハウジング3の以上の修正に留意して
(こうした修正を施された場合、3’と呼ぶことにす
る)、次に、そのミラー・イメージ(不図示)について
考察する。3’の該ミラー・イメージは、右側のハーフ
・ハウジングということになる。それは、左側ハーフ・
ハウジング3’のコーナ22及び23に対応するそれ自
体のバック・コーナを備えることになる。2つのハーフ
・ハウジングのアライメントをとると、これらのコーナ
は、それぞれ、ライン24及び25に沿った位置につく
ことになる。行うことは、導体(20、21)をピン
(6〜8)に接続し、ハーフ・ハウジングの一方に長い
方の列4を配置し、両方のハーフ・ハウジングにピンを
配置し、両方のハーフ・ハウジングにエポキシを充填
し、さらに、エポキシの硬化する間、それらを整合のと
れた接触状態にすることである。最初に、ハーフ・ハウ
ジングの片側に全長の長いテーパ状ウェッジ列の一方だ
けを配置するか、あるいは、アライメントのとれた接触
前に、各ハーフ・ハウジング毎に1つずつ、2つのハー
フ・ウェッジ列を配置するかは、選択の問題である。
【0018】〔実施態様〕なお、本発明の実施態様の例
を以下に示す。
【0019】〔実施態様1〕集積回路の脚に電気的接続
を行うためのプローブ(2)であって、(a)n個(た
だしnは自然数)の間隙によって間隔をあけられ、集積
回路のn個の隣接する脚と互いにかみ合うn+1個の列
を成すテーパ状ウェッジであって、それぞれが絶縁媒体
によって隔てられた第1と第2の導電性表面を備えてお
り、列内の各テーパ状ウェッジの第1の導電性表面が、
一方の側において隣接する他のテーパ状ウェッジの第2
の導電性表面に電気的に接続されており、前記第2の導
電性表面が、もう一方の側において隣接する他のテーパ
状ウェッジの第1の導電性表面に電気的接続されてい
る、単一列(4)をなすn+1個のテーパ状ウェッジ
(28〜31)と、(b)電気コネクタを受ける複数
(n個)のピン(6、7、8)と、(c)あるテーパ状
ウェッジの導電性表面とそれに隣接する他のテーパ状ウ
ェッジの導電性表面との間における電気的接続部に、対
応する複数(n個)のピンのうちの1つを夫々接続す
る、複数(n個)の導電体(20、21)と、(d)前
記単一列をなすn+1個のテーパ状ウェッジと複数(n
個)のピンを配置し、複数(n個)の導電体を包囲する
ハウジング(3)とを設けて成るプローブ。
【0020】〔実施態様2〕前記複数のピンの1つと係
合する一方の端部における第1の電気コネクタ(9、1
0)と、もう一方の端部における第2の電気コネクタ
(18、19)とをさらに含むことを特徴とする、請求
項1に記載のプローブ。
【0021】〔実施態様3〕第1(10)と第2(1
9)の電気コネクタと電気的に直列をなす抵抗(16)
をさらに含むことを特徴とする、請求項2に記載のプロ
ーブ。
【0022】〔実施態様4〕ハウジング(3)が互いに
接着された2つの部分から構成されることを特徴とす
る、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のプロ
ーブ。
【0023】〔実施態様5〕ハウジング(3)が、一方
の側が開放され、埋め込み用樹脂が充填された凹状容器
であることを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいず
れか一項に記載のプローブ。
【0024】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、ICに対する容易かつ確実なプロービングを可能
とする従来のウェッジ・プローブの利点に加えて、ユー
ザの所望する任意のICのピンに対しても、容易かつ確
実な接続及び除去を可能にする、柔軟性を有するプロー
ブを実現することができる。
【0100】以下に参考文献として特願平6−2860
16「電気接続装置」の明細書の一部を添付する。 〔発明の詳細な説明〕
【0101】〔産業上の利用分野、従来技術及びその問
題点〕集積回路(IC)パッケージのリードあるいはピ
ン上の電気信号の測定、あるいはICの脚への外部から
の電気的な刺激の印加は、ピンのサイズとその間のスペ
ースが小さくなり、またパッケージ上のピンの数が増す
につれて大きな問題になりつつある。そもそも電圧計や
オシロスコープ等の試験装置に用いるものである回路プ
ロービングは、リードピッチが0.5mm以下のサーフィス
マウント部品には適用できない。ロジックアナライザ、
タイミングアナライザ、エミュレータ及び自動基板テス
タ等をサーフィスマウント集積回路へ接続する作業は機
械的に困難になり、信頼性が低下し、コストが上昇して
きてきる。
【0102】ピンのサイズとその間の間隔が小さくなる
につれて、多くの問題が生じて来る。ピンのサイズが小
さくなるので、接触面が少なくなり、その接触面も残留
した半田レジストあるいはフラックスで覆われることが
ある。ピンの外面への接触による接触技術には、プロー
ブ中の対応する接点による拭き取り動作の不良によっ
て、あるいは接触圧が不充分であることによって、接触
不良が発生する恐れがある。プローブの接点が隣接する
ピンと短絡する恐れがあるため、位置合わせが非常に重
要になってきている。プローブが不意に外れないように
するために、ICプローブにICパッケージの角に係合
するグリッパを設けるメーカーもある。このようなグリ
ッパは壊れやすいため交換可能でなければならない。
【0103】従来のプローブには別の問題がある。従来
のプローブはそれがプロービングするICより占有面積
が大きく、ICが小型化していっても、この占有面積は
ICの小型化に追い付かない。従って、回路基板の密度
が高くなるにつれて、IC用のプローブとそのICに隣
接する部品との間の干渉の問題が大きくなる。
【0104】〔発明の概要〕そこで、ICのリードへの
接続を行なうための全く新しい方法が必要とされてい
る。ICの隣接するピンの間に導電性材料を楔のように
押込む場合を考える。この導電材料の一方を絶縁体で裏
当てしている場合、隣接するピンは短絡しない。この楔
を可撓性として1つのピンから他のピンに向かって移動
し、それにより、この楔がピンのサイズあるいは位置の
わずかな変動に対応できるようにする。これによって、
楔がピンの間にそのICの載った基板の面に対して直角
な方向で押込まれるとき、ピンの間のギャップに“追従
する”ことができる。基板に直角な方向に楔を押込むこ
とによって、隣接するすべてのピンが同時に楔を受ける
ことができる。楔の先端はICの隣接するピンの間隔よ
りかなり細くすることができる。これによって、まず楔
群をICのピンと迅速に係合させ、後で実際の押込み動
作が発生するときピンに対して横方向の圧力を加え始め
ることができる。押込み動作にはピンの間での楔の動き
と圧縮が伴なう。これによって、接点が擦れ合うことに
よる清掃動作が良好に行なわれ、電気的接続が向上す
る。
【0105】好適な実施例においては、このような楔は
ピンがICのパッケージから出ている場所に近接してI
Cのピンに係合する。この位置では、これらのピンは基
本的にはそのICを受け入れる基板の表面に対して平行
でそれから少し離れた平面内にある共面の(coplanar)平
坦なストリップである。これは良好な位置である。と言
うのは、ピンを保持するための良好な支持が提供され、
またこの位置ではピンの間隔はICの製造中にすでに精
密に制御されているからである。この間隔の均一性は、
ICパッケージの射出成型時にピンを当初結合している
“ダムバー(dambar)”を除去するのに用いられる型を製
作するための高精度なステップアンドリピート動作によ
って得られるものである。(ダムバーはチップへのワイ
ヤボンディング等の製造工程中にピンを連結し、位置合
わせして、それらを処理しやすい1つのユニットにする
ものである。また、パッケージの射出成型中にプラステ
ィックがピンの間から突出することを防止する機能も持
っている。しかし、ダムバーはすべてのピンを互いに短
絡させているので、パッケージの成型が完了すると取り
除かなければならない。)
【0106】楔がピンの間に入るときにICのパッケー
ジに最も近くなる楔の内側のエッジは楔のテーパを付け
た端部で逃がすことができる。これは言わば楔の下側の
内側の角である。この逃げは半径あるいは角度の小さい
三角形とすることができる。この逃げの目的は、プロー
ブが始動されるとき、IC上に少し緩めにはまるように
することである。これは、対向する楔(すなわち対向す
る側にあるが、その間に介在する側面からは等距離にあ
る楔)の間の距離が、その先端部で、実際に押込み動作
が発生する先端部より上の位置での距離より少し大きい
からである。
【0107】楔は、必要であれば、ピンがパッケージか
ら出て来る位置とピンが回路基板に半田付けされる位置
の間の高さの差の遷移が起きる部分と係合するように配
設することもできる。すなわち、ピンに与えられた対向
するS字状湾曲部の間にある(直線状であるかもしれな
い)部分である。
【0108】更に、楔を押込むことの考え方について
は、それを高密度サーフィスマウントICに適用するも
のと限定する必要はない。古い形式のICパッケージに
適した楔も充分に可能である。また、ICは回路基板に
半田付けされる必要もない。楔の形状は、プロービング
の対象のICがプリント回路基板上に取り付けられたソ
ケットに設置されているとき機能するように選択するこ
ともできる。
【0109】擦り合わせ動作と接触圧の発生に基づくこ
の係合によれば、隣り合うICのピンの間に短絡が発生
しない。これは楔の導電性の面の長さと幅が、それぞれ
ICのピンが順に並んでいる方向に対して直角になって
いるからである。この係合はまた、恐らくはICパッケ
ージの角と係合するガイドとともに用いることによっ
て、プローブをICに対して自動的に自己整列させるの
を支援する。
【0110】原則的に、楔は(ピンを含む)IC自体の
外形線(投影面積)より大きいかあるいはその外側に位
置するいかなる構造あるいは支持体にも取り付ける必要
がない。すなわち、楔を含むプローブの最大の広がり
(プローブの最大の投影面積)はICの投影面積より小
さくするかその範囲内に完全に入るようにすることがで
きる。楔自体はこの投影面積の内部に余裕を持って収ま
るプローブ内の支持構造に取り付けることができる。こ
れはプローブとICに近接する部品の間の干渉を避ける
ことができることを意味する。
【0111】外周部にリードを有するICは一般に2列
あるいは4列のピンを有する。すなわち、最大でパッケ
ージのそれぞれの辺に1列のピンを有する。1列がn本
のピンを有するものとすると、一方の面だけが導電性で
あるn本の楔を設ければよい。n本の楔を設ける場合、
列の一端の楔は他の楔とは異なる状況にある。なぜな
ら、この楔は2本の隣り合うピンの間に押込まれてはい
ないからである。この楔が対応するピンに対する充分な
接触圧を生成するには、そのかわりにそれ自体の剛性に
よらなければならない。
【0112】楔の(介在する絶縁体によって離間されて
いる)2つの面で導電性を持たせ、また楔をn+1本に
増してその間にあるn箇所のスペースがn本のピンと整
列するようにすることによって、別の利点を得ることが
できる。隣り合う楔は互いに対向する導電部分を有し、
これらの部分は電気的に接続されている。まず、これに
よってそれぞれのピンにおける電気的接触の量が倍にな
る。第2に、それぞれのピンの列に加わる力が対称にな
る。これは、列の両端のそれぞれのピンには、それぞれ
の最も外側の楔の最も内側の部分が接触するからであ
る。
【0113】個々の楔自体は金メッキされた銅箔を1枚
あるいはもっと多くの適当な薄いプラスティックと接着
剤の層とともに積層することによって製作することがで
きる。両側が導電性でなければならない楔は両側に銅箔
を有する。楔の先端のテーパの付いた部分は薄いプラス
ティックと接着剤の内層を別の長さにすることによって
形成することができる。あるいはまた、両面楔の先端部
をエッチングして、2つの外側の導電性の箔を分離する
材料を多少除去してもよい。複数の楔を接着剤及びプラ
スティックのスペーサと積層してICのピンと係合する
楔の列を形成することができる。このような楔の列はキ
ャリアあるいはヘッダにボンディングされ、銅箔と接続
ワイヤあるいはケーブルの間の電気的接続が行なわれ
る。このような接続ワイヤあるいはケーブルは他端でこ
のプローブを用いる任意の測定装置あるいは試験装置に
取り付けられる。その結果、対象とするICに容易に押
しつけることができ、周囲の部品に干渉せず、良好な電
気的接触を提供し、取り外すまで単純な摩擦力によって
ICに確実に取り付けておくことのできる比較的安価な
プローブが得られる。
【0114】〔実施例〕図3には、集積回路(IC)4
のピン3と係合し、その間に押し込まれる導電性の楔2
を有するプローブ1の斜視図を示す。図3に示すIC4
は各辺に8本、合計で32本のピン3(この数は一例に
過ぎない)を有する。プローブ1は各辺に9本、合計で
36本の楔2を有することに注意しなければならない。
従って、プローブ1のそれぞれの辺には、その辺の9本
の楔2の間に8箇所の内側スペースがある。プローブ1
がIC4の上に降ろされ、位置合わせされると、楔2の
各辺の8つのスペースはIC4の対応する辺のピン3の
真上に来る。すなわち、各辺の左端と右端のピンを含め
てそれぞれのピンは、その左右に配置された楔を持つ。
【0115】従って、プローブ1をIC4に更に近付け
ると、それぞれのピン3はその左側面側ではその左側に
ある楔2の右側面と、その右側面側ではその右側にある
楔2の左側面と機械的に接触するように楔2と係合す
る。楔2には、それらがIC4のピン3と最初に接触す
る末端にテーパが付けられている。これは位置合わせを
容易にするためである。この末端部のテーパ上で、楔2
の両外側面は徐々に平行遷移していき、これによってプ
ローブ1がIC4に近付けられたとき楔の押込みが徐々
に行なわれる。この押込みは、それぞれの楔2に、その
楔2が入っていくところの隣り合うピン3の間のスペー
スより幅が広い点があるために起こる。
【0116】当然ながら、プローブ1がIC4と接触す
るときすべての楔2とピン3が完全に均一に係合すると
考えることは非現実的である。これらの要素には、ピン
3と楔2のサイズ、形状及び間隔における理想的な均一
性の欠如を許容するためのある程度のコンプライアンス
がなければならない。このコンプライアンスの源泉は、
楔2自体の弾性、楔2が多少屈曲して隣接するピン3の
間の位置ずれしたスペースに進んで行く運動のコースを
変える楔2の可撓性、更に、度合は低いが、ピン3の可
撓性と弾性等によってもたらされる。
【0117】それぞれの楔2は左右の別々の導電面を有
し、これらの面はニッケルと金でメッキされたベリリウ
ム銅箔とすることができる。これらの導電面は内側で絶
縁材料と接着剤によって分離されている。プローブ1内
において、隣接する楔2の対向する導電面は電気的に接
続されている(その方法については後述する)。すなわ
ち、左端の楔の左側面と右端の楔の右側面を除くそれぞ
れの側面において、左側の楔の右側面とその右隣の楔の
左側面が電気的に接続されている。従って、楔の押込み
動作によって生成される機械的接触はまた、IC4の各
辺のピン3の列の端部のピンを含むそれぞれのピン3に
2つの電気接触位置を提供する。それぞれのピンのこれ
ら2つの位置はピンの左右の側面にある。
【0118】それぞれのピンに2つの接触位置があるこ
とは有用な利点である。これによってピンに対する電気
接触抵抗が低減されるだけではなく、楔の直列インダク
タンスが多少低減される。更に、2ヵ所で接触するた
め、なんらかの理由(機械的な位置ずれあるいは表面の
汚れ等)によって隣接する一対の楔の一方がこれらの間
にあるピンに接触しない場合に、他の楔が接触する可能
性が充分にある。
【0119】図4はIC7に取り付けられたプローブ6
の側面図である。ここに図示するものは図3のものと同
様であるが、IC7は2つの対向する辺のそれぞれに8
本のピンを有し、これらの2つの片の間にある残りの2
つの辺にはピンを有しない点が異なっている。プローブ
6はこの構成に適合している。この構成は説明をわかり
やすくするために選択されたものである。このような構
成を有するICが実際に存在するかどうかは重要ではな
い。存在するとすれば、特殊な理由で、対応するプロー
ブ6あるいは図3に示す4つの辺を有する1辺あたり8
本のピン付きのプローブ1のいずれかをIC7にプロー
ビングするのに用いることができることは明らかであ
る。
【0120】図4において、図示されている楔8は、図
の面に垂直な2本の平行な軸に沿ったいくつかの図示さ
れていない楔8の中で最も手前にあるものであるという
ことが判るだろう。同様に、図示されているピンは同じ
軸に沿ったいくつかの図示しないピンの中で最も手前に
あるものである。図示されているピン9は図示する楔8
より手前にある。楔8はそれぞれ関連するピン9と図の
面に垂直な軸に沿ってその内側にある次のピン(図示せ
ず)の間に押込まれる。また、楔8は、楔8を支持しそ
れらを他の楔に対して固定された位置に係止する機能を
有する(プローブ6の)キャリアあるいはシャーシ部1
2に隣接して示されている。このような支持及び係止に
ついては後に詳述する。
【0121】図4は、楔8は使用中には一般にIC7の
本体に近いことを示し、また楔の幅によってプローブ6
の幅がどの程度大きくなるかを示す。同図からわかるよ
うに、この(1辺あたりの)追加される幅はピン9とそ
れらがIC7から出て来る点から回路基板5に接触し始
める位置に移る“s字曲線”が使用する距離にほぼ等し
い。また、同図には、その斜辺が11に示す位置にある
角度の小さい三角形部分を取り除くことによって楔8を
逃がす態様が図示されている。
【0122】図5には、図4の端面図の右側縁の拡大側
面図を示す。この図において、楔8は9本の隣り合う楔
8として示されている。これら9本の楔の間には8箇所
のスペース13がある。それぞれのスペース13はIC
7の8本のピン9のうちの1つに対応する。係合はピン
が対応するスペースに入ることによって起こる。スペー
ス13は楔と交互になったスペーサ14の存在によって
作成される。それぞれの楔には電気絶縁センターコア1
7に接着されそれによって離間された左右の導電面1
5、16が設けられている。
【0123】図5について注意すべき点は、ピン9と楔
8が機械的・電気的に接触する場所、すなわち、ピン上
の押込み動作がどこで発生するかである。図4及び図5
からわかるように、このような接触はピン9がIC7の
ケースあるいは本体から出て来る場所に近接する位置1
8で起こる。ピンはその点で最も幅が広く(あるいは少
なくとも他の部分より狭くはない)、また位置18はピ
ンの“最も高い”位置であるため、楔8はこの位置にお
いてピン9に最も深く係合する。(従って、楔は楔の先
端部の近くに比べて幅が広くなっている。)
【0124】図6A及び図6Bは、図4及び図5に示す
部材の部分拡大図である。図6Aは楔8を単独で示す拡
大側面図である。図6Bはピン9に押し込まれ係合させ
られた楔8の拡大図である。押込まれている間の楔8と
ピン9の間の機械的・電気的接触の位置18が詳細に示
されている。更に、これらの図には部品のサイズを示す
ために寸法が付されている。寸法はインチ表示であり、
ICピンの中心間距離は0.0197インチとする。
【0125】以上の説明から、ICの隣り合うピンに係
合し、その間に押し込まれる接点を有するIC等に用い
るプローブの基本的概念を理解することは容易であろ
う。次に、その製造方法について説明する。
【0126】図7に示す楔8の分解直立図について考察
する。楔8の外側の導電面には厚さ0.002インチのベリ
リウム銅片22が形成されている。これらのベリリウム
銅片22は前以って20-30マイクロインチのニッケルが
めっきされ、次に30-50マイクロインチの金によってめ
っきされている。原理的には、めっきする必要があるの
は楔の外面となる面だけであるが、実際にはベリリウム
銅片22の両側をめっきするのが最も簡単である。2枚
の外側導電面片の間には、接着剤21と充填材20の層
(21、19及び21)が交互に置かれている。接着剤
層21は好適には熱硬化性接着剤である。“熱硬化性接
着剤”という用語は、充分熱せられたとき粘着性・可塑
性になり、冷却されると強固になり、可塑性の状態のと
きそれと接触するように置かれていた面に接着される材
料を意味する。この接着剤の厚みは所望の厚みの楔を得
られるように変えることができる。リードの中心間距離
が0.0197インチ、リード間隔0.11インチのIC用の実施
例において、2枚ある層21はそれぞれ厚みが0.001イ
ンチであり、層19の厚みは0.003インチである。この
接着剤はDuPontの販売するWAアクリル接着剤とすること
ができる。充填材はかさと剛性を付与するものであり、
厚みはやはりこれらの特性を部分的に決めるために選択
することができる。充填材はたとえばKaptonとすること
ができ、これもDuPontの登録商標であり、いわゆるフレ
キシブルプリント回路基板の製造によく用いられる可撓
性プラスティック材料である。つまり、層19ないし2
2が位置あわせされ、次に熱と圧力を加えることによっ
て接着される。
【0127】楔8にはこれらの層のうちの1つあるいは
もっと多くのものの長さを変えることによって、テーパ
の付いた端部を設けることができる。たとえば、図7に
おいて、層20は他の層より短く示されている。その結
果、楔8の先端部の厚みは層19、21及び22の厚み
を累積した厚みとなり、楔の更に上部では層20の厚み
が加わることによって楔は更に厚くなる。必要であれ
ば、層19も楔8の先端部にテーパを付けるために短く
することができる。
【0128】図6A及び図6B中の典型的な寸法からわ
かるように、サーフィスマウント部品用の楔は比較的小
さいものであり、そのサイズは大きな黒蟻程度である。
理論的にはこのような個々の楔を一度に1つずつ組み立
て、その後それらを間隔をおいた配列に組み立てること
も可能ではあるが、このような方法は実用的なものとは
いえない。
【0129】楔を製作し、それらを間隔をおいて配置す
る好適な方法を図8から図9を用いて説明する。図8の
7つの材料のストリップ23〜29を見ると、これらの
ストリップは実際より大きく図示されており、それぞれ
楔8の一部をなす異なる材料層を表わす。それぞれのス
トリップはヘッダあるいはキャリアストリップ31に取
り付けられた、あるいはそれからぶら下がった31本の
脚部32/33を有する。ストリップ23及び29は金
とニッケルをめっきしたベリリウム銅(BeCu)であり、楔
群の外側の導電面を形成する。ストリップ24及び28
は接着剤層であり、ストリップ25及び27はKaptonの
層である。ストリップ25及び27の脚部33は他のス
トリップの脚部32より短い。これによって、前述した
ように、楔の先端部にテーパが付けられる。最後に、ス
トリップ26は楔8の中心コアを形成する接着剤層であ
る。これらのストリップ23〜29のそれぞれは前述し
たように適当な厚みとすることができる。
【0130】図8において、層23〜29は、実際その
様にすることもできるのだが、検査のために紙の上に実
際に置かれているかのように示されている。しかし、こ
れらの層を組み立てるためには、層24を層23の上に
正確に位置合わせして置く。次に、層25をその上に置
き、更にその上に層26を置き、最上部層29を置くま
でこれを繰り返す。治具(図示せず)を用いるとこの作
業はかなり楽になる。この治具は平坦な台を有し、この
台からストリップ23〜29のそれぞれに設けた5つの
位置合わせ穴30に正確に一致するサイズと間隔を有す
る5つの位置合わせピンが立ち上がっている。ストリッ
プ23〜29を積み上げるには、単にそれらをこの治具
の位置合わせピンの上に、ピンが穴30を通るように順
に置く。それに続いて、これらの層を治具の上に載った
状態で加熱し、特定の所望の厚みまで圧縮する。その結
果、積層された共面の楔の集合が得られる。これを楔の
“スティック”と呼ぶ。
【0131】スティック中の個々の楔は記号“S”によ
って示す適宜の距離をおいて配置される。距離“S”
は、この距離が少なくともある最小量以上であれば、適
宜選択することができる。後に明らかになるが、楔の間
の鋸の切り溝のために充分なスペースをとらなければな
らない。
【0132】楔のスティックは単体ではあまり有用では
ないが、図9に示すように(図8の場合に行なったよう
に)スティックの層(34、36、38)と接着剤層
(35、37)を交互に積層すれば、その結果スティッ
クの集積体が得られる。集積体はプローブ1の1つの辺
に必要な楔の本数分のスティック(34、36、38)
を有する。接着剤層(35、37)の数はスティックの
数より1つ少ない。層35及び37中の接着剤スペーサ
40の長さはスティック34、36及び38の楔39の
長さより短いことに注意しなければならない。この長さ
の差は、プローブが設置されたときのICのピンとの干
渉を防止するのに必要である。楔のスティックの作成に
用いられたものと同一あるいは同様の治具をこの集積体
作成処理に用いることができるが、この場合一度に1つ
のスティックしか作成できないという問題がある。楔の
スティックを作成し、続いてそれらを積層して集積体を
形成する、より効率的な好適な方法を次に説明する。
【0133】楔のスティックは上述したように一度に1
つずつ製作する必要はない。図8にはめっきしたBeCuの
ストリップ23及び29が個別の品目として示されてい
る。たとえば10あるいは20といった多数のこのよう
なストリップがすべて同じ平面上に置かれ、この平面内
に列をなして配列されているものと考える(図8には7
枚のストリップ23〜29を示す)。これらのストリッ
プをすべて同じBeCuのシートから作成し、それらをこの
シートのうちの残りの外側の矩形の縁の部分につながっ
たままにしておく。この縁の部分には、たとえばそのそ
れぞれの角やその他の部分に別の位置合わせ穴を有す
る。ストリップからなる脚部のパターンは原理的には金
型を用いた打ち抜きによって得ることができるが、より
実用的な方法はエッチングによってこのパターンを作成
することである。ニッケル/金めっきはエッチングの後
に付けることができる。
【0134】後続のストリップ層24〜28(図8参
照)は適宜全体をシート状にしても個別のストリップに
してもよい。いずれの場合にも、下キャップ片に多数の
合わせ棒位置合わせピンを、また上キャップ片にそれら
のピンに対応し密接に係合する穴を設けた2つの平行な
キャップ片を有する位置合わせ押圧治具を考える。この
アイデアは、2つのキャップ片の間のこの治具の内部に
さまざまなストリップを入れて、合わせ棒を用いて加熱
及び圧縮サイクル中のそれらのストリップを位置合わせ
された状態に保とうというものである。
【0135】それぞれのキャップ片の内面には、解放手
段、及び圧力がかかっているとき圧縮力を分配しまたス
トリップの移動を抑制する多少柔軟な面としてはたらく
テフロンブランケットが設けられる。この治具への装填
を行なうには、まずシムストリップのシートを下キャッ
プ片のテフロンブラケットの上に置く。シムストリップ
は単に、エッチングされた楔部品のシートと同じパター
ンの周辺位置合わせ穴を有する外側フレームの間を走る
厚さが0.002インチのステンレス鋼シートの長いストリ
ップである。このステンレス鋼の長いストリップは楔の
先端部の占める領域にわたっており、楔のテーパの付い
ていない部分には重ならない。このストリップのシート
中のそれぞれのストリップ23について1つのシムスト
リップがある。シムストリップが位置合わせされた後、
ストリップ23のシートがその上に位置合わせされ、ス
トリップ24〜28を含む各材料が順に位置合わせされ
る。次に、ストリップ23の別のシートが位置合わせさ
れ、次にすでに使用されたものと同じシムストリップの
別のセットが位置合わせされる。最後に、テフロンブラ
ケット付きの上キャップ片が位置合わせされる。
【0136】シムストリップの目的は、前述したよう
に、楔内部に用いられている長さの異なる材料との組み
合わせによって楔にテーパの付いた先端部を提供するこ
とである。シムは、位置合わせ治具の内部クリアランス
を楔の先端部に隣接する領域において小さくすることに
よってこれを助ける。
【0137】この位置合わせ治具にいくつかのストッパ
あるいはその他の機械的な干渉機構を設けて、圧力が加
わったときにキャップ片の内面が互いに接近できる度合
を制限することが望ましい場合がある。これは、楔のス
ティックの完成時の厚みを制御するのに有効である。
【0138】加工制御の一助として、いずれかのキャッ
プ片あるいは両方のキャップ片に1つあるいはそれ以上
の温度センサーを設けることができる。
【0139】ここに説明する材料及び位置合わせ治具を
用いる場合、スティック群は圧力250PSI、温度華
氏385゜で1時間で積層される。次に、これを圧力を
かけながら20分間あるいは表示温度が華氏100゜よ
り低くなるまで冷却する。部品が冷却された後、スティ
ックのシート全体が治具から取り出される。スティック
がフレームから切り離され、次の処理を受けることので
きる状態になる。
【0140】1辺に25本のピンを有するIC上に用い
る実際のプローブに対しては、接着剤とスペーサの25
枚の介在層を有する26枚のスティックの集積体が、位
置合わせピンとこの集積体の完成後の高さを制御するた
めのストッパを有する治具の中で積層される。テフロン
ブラケットは用いられない。積層サイクルは次の通りで
ある。 1.予備加熱されたプレスを装填された治具上に閉じ、
625PSIの圧力を1分間かける。 2.プレスを開かずに圧力を0PSIまで下げ、治具を
華氏275゜まで加熱する。 3.1時間の間625PSIの圧力をかけ、温度を華氏
375゜に上げる。 4.治具の温度が華氏100゜より低くなるまで加圧下
で冷却する。
【0141】スティックの集積体を取り出した後、その
全体的な高さを調べる。これは特定の楔間隔を意味す
る。
【0142】図10に9本のスティック(34、36、
38)の集積体41の一部を示す。長さの短い脚部を有
する接着剤層(35、37)によってできる楔8の間隔
を見て欲しい。説明を分かりやすくするために、集積体
41はスティックを9本だけ持ったものとして図示され
ている。これは確かに可能ではあるが、殆どの高密度I
Cは9本のスティックに対応する8本のピンより1辺に
つきはるかに多いピンを有することに留意しなければな
らない。100本のピンを有するICに使用する26本
ものスティックを有する部品がすでにうまく製作されて
いる。また、図10に示す各部の比率は、わかりやすく
図示するために多少変更されている。
【0143】スティックの集積体41が得られると、楔
の個々の列(42、43、44、…)を次のようにして
生成することができる。集積体41を楔の先端を下にし
て加熱されたプレート上に載置する。このプレートには
集積体を入れる凹部を設けるか、あるいは適当な材料片
(たとえばガラスブロック)を用いて集積体の周囲にダ
ムを構成することができる。次に、この反転された集積
体41の上から熱したワックスをかけてそれを冷却し、
硬化させる。これによって集積体41がプレートに係止
される。次に、プレートをダイヤモンドホイールラッピ
ング盤(diamondwheel lapping machine)のテーブルに取
り付ける、図10に示すように、集積体41の矢印46
で示す平面の下にある部分はワックスを通して研磨によ
って除去される(集積体が上下逆さまにテーブルの上に
置かれていることを思い出されたい)。これによってラ
イザー部47も除去される。その後、楔の個々の列(4
2、43、44、…)を、ワックスを再度溶かし、列を
集めることによって復元することができる。復元された
楔の列は、まず熱を加えながら余分なワックスを弾き飛
ばして除去し、次にペルクロルエチレン(perchlorethyl
ene)等の適当な溶剤の中で超音波洗浄することによって
洗浄される。
【0144】他の方法も実際に可能である。たとえば、
代わりに矢印45の平面で切り溝を用いてソーで切断す
ることにより、一度に1列ずつ切断することが望ましい
場合もある。これを行なう場合、得られたそれぞれの列
に対してライザー部47を処理するための第2の動作が
必要となる。更に、ソーの歯が集積体のどちらの側から
入るか(“上”楔側か“下”楔側か)、またこのソーの
歯が分離された材料中をどこまで入っていくかによっ
て、ヘッダに沿った隣接する楔の間隔が問題になること
がある。
【0145】図11においては、楔の4つの列48、4
9、50及び51がマントル部52の上に配設されたも
のとして示されている。マントル部52の上側の棚部5
3と壁55は列48〜51の下側の対応するタブ54と
係合するような大きさになっている。マントル部52は
RF4(プリント回路到の基板として用いられるガラス
エポキシ材料)、セラミック、あるいは任意の適当なプ
ラスティックとすることができる。マントル部の材料と
して必要なことは、絶縁、強度、及び楔の列に用いるの
に適した接着剤との適合性である。そこで、接着剤(た
とえばエポキシ)を用いて棚部53と壁55をコーティ
ングし、次に列48〜51を位置合わせする。接着剤が
硬化すると、アセンブリ57に図12に示す楔つまりテ
ーパの付いた指状体が得られる。あるいは、マントル部
52は棚部53をその上面とする下部と壁55をその側
面とする上部から構成することができる。この構成は列
をすべて平坦なプレートに載っている状態でこの下部に
一時的に接着したい場合に有益であろう。その後、上部
を下部とすべての列の両方に糊付けするまえに任意の必
要な調整を行なうことができる。
【0146】ここで、楔の上部当接端(テーパの付いた
先端部から最も遠い端部)を3Mのウェットあるいはド
ライペーパー(431Q)を用いて湿式研磨して面のむ
らを除去して、導電面のエッジが露出し清浄であること
を確保する。このような研磨によってベリリウム銅の端
面が延展され、その結果それぞれの楔の研磨された当接
端において銅の断面積が楔の他のどの部分よりも大きく
なる。その結果、列中の楔への電気的接続に利用可能な
面積を大きくすることができる。この最終研磨の後、楔
アセンブリ57は、外形的には集積回路に類似した電気
的試験用フィクスチャに載置される。それぞれの楔に導
通チェックが行なわれる。また、短絡のチェックも行な
うことができる。
【0147】図12はIC(図示せず)等を試験するた
めの楔つまりテーパの付いた指状体の構造つまりアセン
ブリ57を示す。楔構造57はICの上に載置され、次
に楔(テーパの付いた指状体)がICの隣接するピンの
間で押圧される(そこへ押し込まれる)ときの楔の作用
によって、この構造はICに取り付けられ、続いてそこ
に保持される。それぞれの楔の外面は導電性であるた
め、またピンより楔の数が1つ多いため、ICのそれぞ
れのピンは一対の隣り合う楔に挟まれる。従って、それ
ぞれのピンは、一対の楔の外面に対して、それに対応す
る2つの位置において電気的に接触する。ここで、楔の
外面を測定あるいは刺激装置(試験装置)に電気的に接
続することが必要である。
【0148】図13は楔構造57中の楔の列48〜51
の導電面を電気的に接続する好適な方法を示す。ピンブ
ロック60は複数のピン61を受ける。IC(図示せ
ず)上のそれぞれのピン(脚)について少なくとも1本
のピン61があり、それぞれのピン61についてピンブ
ロック60を貫通する1つの穴が設けられている。Kapt
onとベリリウム銅のリードフレーム59(“フレキシブ
ルプリント回路基板”を考えられたい)がピンブロック
60の下に配置される。ピンブロック60の下面はリー
ドフレーム59の上部に当接し、ピン61の下端はピン
ブロック60中の対応する穴を通ってそれぞれリードフ
レーム59の対応する内部パッドに設けられた穴を貫通
する。次に、ピン61がリードフレーム59の内部パッ
ドに半田付けされる。
【0149】リードフレーム59はその外周部材に外側
ランドパターンを有する。これらの外側ランドの位置と
幅は、リードフレーム59がアセンブリ57上に位置合
わせされるとき、(角にあるものを除く)それぞれのラ
ンドが、列中のそれに対応する2つの連続する楔の形成
された対向する導電面の対の真上にくるような位置及び
幅である。内部パッドのこの構成はトレースパターンに
よって外側ランドに接続されている。それぞれの内部パ
ッドは、ピンブロック60がその下にある部品(59、
57)に位置合わせされるとき、ピン61の1つの真下
になる。このようにして、リードフレーム59はICの
ピンとピン61を対応させる。
【0150】リードフレーム59の外側ランドはアセン
ブリ57の楔の露出した当接端に半田付けされる。楔ア
センブリ57とリードフレーム59の間の接着剤層58
は、ピンブロック60の下側と楔アセンブリ57の上面
の間の接合部のまわりに与えられたエポキシのビード
(図示せず)同様に、プローブ全体を一つにするのに役
立つ。
【0151】図13は完成されたプローブアセンブリが
何であるかを一般的に知らせるのに有効である。楔アセ
ンブリ57のピンブロック60への実際の組み付けに用
いられるステップに関するこれ以上の詳細についての以
下の議論の間は図14を参照されたい。図14は図13
のリードフレーム59に対応する使用されていないリー
ドフレーム62の平面図である。図14のリードフレー
ム62は小さなフレキシブルプリント回路である。すな
わち、Kaptonのシート64の上に設けられたエッチング
されたBeCuのパターン63を有する。内部パッド65は
それぞれピン61を受けるための穴66を有することに
注意を要する。トレース63のパターンが内部パッド6
5から外側ランドであるトレース部67に進む様子に注
意されたい。4つの矩形の領域68は、外側ランド67
を取り囲むKaptonがすべて除去された領域と、そこ(外
側ランド67)にある半田付けのために洗浄されたBeCu
トレースを表わす。
【0152】まず、リードフレーム62がピンブロック
60のピン61に位置合わせされ、リードフレーム62
がピンブロック60の下面と均一に密着するまでピン6
1が穴66に圧入される。次に、ピン61が内部パッド
65に半田付けされる。次に、この半田接合を240グ
リットのサンドペーパーで平坦にすることができる。こ
のとき、リードフレーム62のBeCuからそれぞれのピン
61への導通チェックを行なうこともできる。
【0153】領域68の外側のリードフレーム62の外
周部分は必要であればトリミングすることができる。少
量の高速硬化性エポキシが楔アセンブリ57の上部の中
央部に塗布される(これは図13の接着剤58であ
る)。外側ランド67を有する領域67が位置合わせ治
具と10倍の顕微鏡を用いて楔の当接端に位置合わせさ
れる。次に、ピンブロック60と楔アセンブリ57が、
このエポキシが硬化するまで押圧され保持される。ここ
で、外側ランド67が楔の当接端に熱気によって半田付
けされ、外側ランド67の余分な長さが楔アセンブリ5
7の側面とそろうようにトリミングされる。
【0154】この時点で、このアセンブリ全体につい
て、厳密な最終電気試験が行なわれ、その後ピンブロッ
ク60と楔アセンブリ57の間の接合部にはエポキシの
ビード69が充填される(図3〜図5参照)。これによ
って、プローブの最も脆弱な半田接合が外部環境から密
封され、機械的に保護され、プローブの全体的な機械的
完全性が高まる。エポキシを完全に硬化させるために、
プローブをオーブン中で華氏150゜で2時間にわたっ
て加熱することができる。
【0155】後は、所望の導体、ケーブル、フレキシブ
ルプリント回路基板、ソケットその他をピン61に取り
付け、プローブを試験装置に接続するだけである。これ
を行なう好適な方法は、ピン61に適合するめっきされ
たスルーホールの配列を有する小さな多層フレキシブル
プリント回路基板(図示せず)をピン61の上部に半田
付けすることである。これらの穴から出るトレースは、
たとえば3インチといった距離をほぼ平行に伸張し、試
験装置につながったケーブルに取り付けられたコネクタ
と係合する別のコネクタを受けるめっきされたスルーホ
ールの末端の配列で終止する。フレキシブル回路基板の
長さが短いため、プローブ1が(ICに設置されたと
き)試験装置につながった比較的硬いケーブルから機械
的に分離される。
【0156】使用時には、完成したプローブは止まるま
で押し込むことによってIC上に設置される。矩形のパ
ッケージの4つの辺のすべてに楔を有する図示するもの
のようなプローブの場合、設置は一般に自己整列され
る。これは、位置決めが正しく行なわれないと、楔の先
端部とICが非対称に接触し、ICの上面に対するプロ
ーブの検出可能な傾きが生じるためである。プローブが
正しく位置合わせされたときにのみ、ICとの機械的接
触に際して傾きが発生しない。
【0157】プローブ1は設置後ICのピンと楔の間の
摩擦のみによって保持される。100本のピンを有する
ICの場合、この力はかなりのものになる。プローブを
取り外すとき、その本体部分を引っ張ったり、上から揺
すったりすることは不適当である。それによって、プロ
ーブ中の機械的接続にストレスが加わり、また楔の曲が
りを生じさせる恐れもある。プローブの取り外しを助け
るために、マントル部52の下面(図11参照)には、
4つの角の対角線上を走るX字状の溝70が設けられて
いる。この溝70(図3から図5参照)は直線的にされ
たペーパークリップ(あるいは同様のワイヤあるいは器
具)の端部を受けられる大きさである。この装置はIC
からプローブ1を外すためのてこ動作を柔らかく行なう
ことができるようにする。
【0158】さまざまな代替実施例が本発明の範囲に含
まれることがわかるだろう。楔間のスペーサは接着剤に
よって隣接する楔に接着された絶縁体である必要はな
い。逆に、銅等の導電性材料とし、それに隣接する楔に
半田付けすることができる。楔はその1側面においての
み導電性とすることができる。Z−軸積層体として周知
の材料を用いてプローブ内の構成要素間で電気的接触を
行ない、機械的接着を提供することができる。
【0159】Z−軸積層体は小さな半田ボールがほぼ均
一に分布した接着性プラスティック材料の薄いシートで
ある。熱と圧力を加えると、半田ボールが溶けてZ−軸
積層体の各表面上のあるいはそれに当接する半田付け可
能な材料に接着する。いくつかの小さな隣り合う半田ボ
ールが大きなボールを形成する可能性があるが、この効
果は隣接する導体間(すなわち、リードフレーム59の
楔あるいはトレースの導電面の当接端)の短絡にはつな
がらない。多数の半田ボールは対向する半田可能な面を
直接相互接続する“ポップスルー(pop-through)”とし
てはたらく。図13に示すリードフレーム59はその下
の楔アセンブリ57及び/またはその上のピン61に介
在するZ−軸積層体のシートによって接続することがで
きる。プローブの各ストリップは圧縮及び加熱される。
楔の導電面の当接端はリードフレーム59の外側ランド
の下面に半田付けし、その後リードフレーム59の内部
パッドの上部からピン61の下面に半田付けを行なうこ
とによって電気的に接続される。
【0160】最後に、プローブアセンブリには受動回路
あるいは能動回路を含めることが可能であることが理解
されよう。このような回路は基板上、あるいはリードフ
レーム59に置き替わる、あるいは単にそれを増強する
回路基板上のハイブリッド回路としてもよい。この回路
の目的は、インピーダンスやローディングの検討のため
に測定される信号を単にバッファリングすることから実
際の信号/情報処理にまで及ぶ。
【0161】以下に、本発明の実施態様の例を示す。
【0162】[実施態様1]以下の(a)ないし(b)を設
け、集積回路の縁に添ったn本のピンに試験装置を接続
する装置: (a) 前記n本のピンと係合するように配置されたテーパ
付のn+1本の指状体:前記指状体の各々は間にある絶
縁媒体によって分離された第1及び第2の導電性表面を
有し、n個のスペーサによって隣り合う前記テーパ付の
指状体が夫々分離されている; (b) n+1本のテーパ付指状体がその上で支持されてい
るマントル部; (c) n本の導体:前記導体の各々の第1の端部は隣接す
る前記テーパ付の指状体の対応する対に近接して置か
れ、前記導体の各々の第2の端部は前記マントル部の別
の分離した領域に近接して置かれる; (d) n個の電気接続からなる第1の集合:前記第1の集
合の各接続は前記テーパ付の指状体の第2の導電性表面
と、前記テーパ付の指状体の隣接しているものの第1の
導電性表面と、前記n本の導体の対応するものの第1の
端部との間で行われる; (e) 試験装置に電気的に接続可能であり、前記n本の導
体の第2の端部に近接して置かれる電気接続部の集合; (f) 電気接続の第2の集合:前記第2の集合の各接続は
前記電気接続部の集合の各要素と、前記n本の導体の内
の対応するものの第2の端部との間で行われる。
【0163】[実施態様2]前記電気接続の第1の集合
はZ−軸積層体を有することを特徴とする実施態様1記
載の電気接続装置。
【0164】[実施態様3]前記電気接続の第2の集合
はZ−軸積層体を有することを特徴とする実施態様1記
載の電気接続装置。
【0165】[実施態様4]前記n個のスペーサは導電
性であることを特徴とする実施態様1記載の電気接続装
置。
【0166】[実施態様5]前記n本の導体は回路基板
上のトレースであり、前記第1及び第2の電気接続は半
田接合であることを特徴とする実施態様1記載の電気接
続装置。
【0167】[実施態様6]前記n本の導体を有する回
路基板は前記導体の少なくとも1本に結合された回路を
含むことを特徴とする実施態様5記載の電気接続装置。
【0168】〔効果〕以上詳細に説明したように、本発
明によれば、対象とするIC等のピンに容易にかつ確実
に電気的接触を取ることができる電気接続装置が提供さ
れる。
【0200】以下に参考文献として特願平8−2745
3「電気接続装置」の明細書の一部を添付する。 〔発明の詳細な説明〕
【0201】〔産業上の利用分野〕本発明は、絶縁物
と、その両側に固着された導電体を有して成る先細ウェ
ッジの列を集積回路デバイスの足間間隙に挿入、押圧し
て、前記導電体を介して試験装置を集積回路の足に電気
的に接続するためのウェッジ・プローブに関する。
【0202】〔従来の技術〕集積回路用のウェッジ・コ
ネクタは、1993年10月26日出願の米国特許出願
第08/143,005号から公知である。その明細書
に記載のウェッジ・コネクタは、絶縁物によって分離さ
れた導電性金属の先細フィンガを含む。先細フィンガ
は、集積回路(IC)の隣接した足間の空間に入りやす
いように、それらの先端が最も細くなったくさび形であ
る。先細ウェッジ(すなわち、先細フィンガ)の列は、
ICの足と交互に嵌合するように組み立て、間隔を取っ
てある。すなわち、ICの足も、列の方向に沿って足間
に一定の足間間隔を有する列を形成する。ICの足は、
列の方向に沿って互いに対向し、かつ一定の足間間隔だ
け離れた側面を有する。相互嵌合とは、先細フィンガま
たはウェッジが足間空間に貫入し、ICの足の対向する
面に接触することを意味する。したがって、特定の足間
空間に入るウェッジの左側面は、その足間空間の左側に
おいてICの足の右側面と電気的に接触し、そのウェッ
ジの右側面は、その足間空間の右側においてICの足の
左側面と電気的に接触することになる。貫入の深さが増
すに従って、ウェッジの太い方の部分が足間空間に入っ
て、足間空間を完全に満たし、ICの足の側面とウェッ
ジの側面との間に十分な払拭作用が生じ、かつ強い接触
圧力が生じる。
【0203】ウェッジの列内において、各ウェッジの左
側面は、その左側に隣接したウェッジの右側面に電気的
に接続される。これは、暗に、各ウェッジの右側面も、
その右側に隣接するウェッジの左側面に電気的に接続さ
れることを意味する。このようにウェッジがその列内で
相互接続されることにより、非常に望ましい効果が生じ
る。すなわち、IC上にn個の多数の足があり、かつ列
内にn+1個のウェッジがある場合、ICの各足は、2
つの異なる位置において、2つの異なるウェッジと電気
的に接触する。これにより、ウェッジ・コネクタに強い
信頼度が備えられる。
【0204】本願の図15(これは上述の出願における
図1でもある)は、上述の技法を一般的に示すものであ
る。ウェッジが、ICの隣接した足の対向する面と相互
嵌合することに留意されたい。また、ICの足の外側面
と接触させる試みは行われておらず、その代わりに、ウ
ェッジが足の間を通ることに留意されたい。
【0205】上述のウェッジ接続技法と同様に有利なこ
とに、米国特許出願第08/143,005号に記載さ
れているようなウェッジ・コネクタでの経験から、それ
らの使用中に場合によっては問題が生じることが明らか
となった。要するに、コネクタのいくつかのウェッジ
は、過度に大きい力を使用してコネクタを適所に押し込
めなければ、ICの対応する足に電気的に接触しないこ
とがある。さらに、安全に除去することがより困難にな
る。このため、IC上に過度の機械応力が加わる心配が
生じるだけでなく、親指と人差し指を使ってきついソケ
ットからICを除去する際に起こるのとまったく同じプ
ロセスによって、ウェッジ・コネクタが偶然に損傷する
心配も生じる。把持の際にICが滑ると「デュアル・イ
ンライン・サム(親指)」が生じ、その足が親指内に押
し付けられて指を痛めることになる。(実際に、ウェッ
ジ・プローブを除去する仕事には、微細なバールに似た
簡単な摘出道具を用いることが好ましい。しかし、残念
ながら、必要な場合に常に入手できるとは限らない。)
ウェッジは、実際は鋭利でなく、0.0197インチ
(0.5mm)の中心間間隔の足を有する面実装部品の
場合、事故により皮膚を痛めないように、十分緊密に結
合されている。しかし、事故によりウェッジが変形する
可能性がある。これは、低倍率顕微鏡の下で精密な刃を
使用すれば、いつでもウェッジを容易に矯正できるの
で、致命的な結果になるほど問題ではない。
【0206】2つの事が上述の問題点を生じると考えら
れる。1つは、ICの足間空間の不均一さ(ダム(da
m)・バールの除去プロセスの変動に起因する)であ
る。もう1つは、足間空間の変動との容易な適合を妨げ
る個々のウェッジの剛性である。その概念は、足間空間
が小さいと、貫入に要する力が大きくなり、すべてのウ
ェッジが接触する前に、ウェッジ・プローブの全長が完
全に貫入しない可能性がある。(ダム・バールを切断す
る際に隣接した足間に残る間隙と同じ大きさで、ICの
足の中心間間隔に変動があると考えられる。)
【0207】ウェッジの先端によって、ICのスズめっ
きされた足からはんだが剥がれるという、他の問題にも
遭遇した。このため、はんだ破片がウェッジの先端に集
積して、そのウェッジの2つの側面が短絡する可能性が
ある。このことは、ウェッジの2つの側面がICの2つ
の異なる足に関連しており、したがってウェッジの側面
が短絡すると、ウェッジ・コネクタをIC上に取り付け
た場合にそれらの足が短絡するので、望ましくない。
【0208】したがって、ウェッジがICの動作時に足
間間隙の変動によりよく適合し、その結果、ウェッジと
足の側面との間の接触を確実にするために必要な挿入力
が小さくなるように、ウェッジの圧縮性および側面間可
撓性を増大させることが望ましい。また、ウェッジの先
端によるはんだ破片の堆積を除去することが望ましい。
さらに、圧縮性および可撓性を増大させ、はんだ破片に
対する防御策を施すことにより、ウェッジ・コネクタと
ICの初期整合が容易になり、かつそのような交互嵌合
が得られた場合、そのことが容易に認識できることが望
ましい。
【0209】〔発明が解決しようとする課題〕本発明の
目的は、ウェッジ・コネクタとICの足との間の良好な
接触が容易に得られるウェッジ・プローブを提供するこ
とにある。本発明の別の目的は、先細ウェッジ上の個別
の2つの導体間における、はんだ等による不用意な短絡
を防止することのできるウェッジ・プローブを提供する
ことにある。
【0210】〔課題を解決するための手段〕ウェッジの
適合性の問題の解決方法は、その内側材料層のウェッジ
の先細部分に対応する部分の間に空気間隙を設けて、ウ
ェッジを製造することである。これにより、ウェッジが
それらの先細領域にわたって圧縮しやすくなるだけでな
く、側面間方向において幾分曲がりやすくなる。正確な
初期相互嵌合を確実にする問題に対するこれと関連する
解決方法は、ウェッジの先端において導電表面の端部を
傾斜させることである。これによりウェッジの断面が小
さくなって、ウェッジが「鋭利」になり、したがって空
の足間空間に係合しやすくなる。はんだ破片の堆積の問
題の解決方法は、ウェッジの中心コアに、ウェッジの先
細端をわずかに越えて延びる、例えば1万分の1インチ
だけ越えて延びる絶縁材料の心材を設けることである。
また、先細ウェッジの導電側面を傾斜させると、端部が
鋭利なため、はんだを削り取り、剥がれたはんだ破片の
堆積物を運ぶシェルフが少なくなるので、はんだ破片を
排除する助けとなる。
【0211】〔実施例〕図15を参照すると、列ごとに
8つの足を有する足の列3を有するIC4の上に辺2ご
とに9つのウェッジが着座したウェッジ・プローブ1の
斜視図が示されている。IC4は、プリント基板5の上
に取り付けられる。実際の経験では、IC上に辺ごとに
8本の足を使用することは考えられない(そのようなこ
とは実際的ではないが)。すなわち、25本またはそれ
以上が適当である。図面が見やすいように、列3ごとに
8本の足、および辺2ごとに9つのウェッジだけを図に
示してある。ウェッジの導電表面が上部のピン・ブロッ
クにどのように接続されるかに関するウェッジ・プロー
ブの上部の詳細、およびウェッジ自体を製造する正確な
方法については、米国特許第08/143005号にお
いて十分に検討されており、本願で繰り返す必要はな
い。
【0212】図16は、IC7が2つの辺上に足9のみ
を有する点を除いて、図15と同じ状況の端面図を示
す。こうしたのは、端面図が複雑にならないように、足
の列を画面に向けて描かずにすませるためである。ウェ
ッジまたは先細フィンガ8が足9の間を通るところが図
に明確に示されている。ウェッジとICの足の間の接触
の領域は、足がICから出て折り曲がる位置と、それら
が再び曲がって基板5に当たる位置との間でほぼS字曲
線10となる。また、IC上にウェッジ・プローブを配
置する際に助けとなる傾斜エッジ11も示されている。
【0213】図17は、図16に示した状況の側面図で
ある。図16では、ウェッジ8の導電側面12は、はっ
きりと識別できるように、実際よりもかなり厚く示され
ていた。また、絶縁材料13のソート部分が各ウェッジ
の底部から下側に延びる点を除いて、ウェッジの内側部
分の詳細については、図18に示すものを優先して、示
していない。これは、図16にも示されている。また、
導電表面がウェッジの先端において傾斜していることに
も留意されたい。
【0214】ウェッジの先端の傾斜と、絶縁材料13の
延長片は、2つの目的を達成する。第1に、ウェッジの
最端部がウェッジまたは足の列に沿った方向において占
める距離が小さいので、ウェッジの先端が鋭利になる。
これは、足間間隙がウェッジの全厚さによって完全に貫
入される前に、予備相互嵌合を最初に確立するのを助け
る。また、各ウェッジの2つの導電側面がはんだ破片に
よって電気的に架橋するのを防ぐのに役立つ。絶縁の延
長片は、架橋を機械的に妨害するものであり、先端が傾
斜しているので、まず第1にICの足から剥がれるはん
だが少なく、また、とにかく、はんだがその上に堆積す
るシェルフが少ない。
【0215】改善されたウェッジ(8、14ないし2
0)の側面図が図18に示されている。ウェッジ14を
参照すると、ウェッジは、材料のサンドイッチ構造でで
きていることに留意されたい。外側は、厚さ0.003
インチのベリリウム銅の導電表面21および22であ
る。中心コア25は、厚さ0.002インチのポリイミ
ドである。導電表面21および22は、厚さ0.002
インチの接着剤のそれぞれの層23および24によって
中心コア25に結合される。接着剤層23および24
は、ウェッジ14ないし20の全長にまで延びないこと
に留意されたい。その代わり、それらは、先端に向かっ
て途中までしか進まず、したがって空気間隙26および
27が得られる。これにより、ICの隣接した足30と
31の対の間で圧縮された際に、ウェッジに対する弾性
的な適合性が増す。また、導電表面の先端28および2
9は、すぼまって斜面をつくり出していること、また中
心コアは、適切な量だけ、例えば0.010インチだけ
先端の下に下がっていることに留意されたい。
【0216】図18は、2つの空気間隙26および27
を示す。使用する材料の厚さ、必要な圧縮性の程度、お
よび考えられる他の要因によれば、1つの空気間隙で十
分である。すなわち、空気間隙27が不要であると考え
た場合、接着剤層24は、ウェッジの全長に延びる。同
様に、絶縁物25の中心コア層の両側に接着剤および絶
縁物の追加の層でできた非常に厚いウェッジが必要な場
合、そのような厚いウェッジに3つまたは4つの空気間
隙を設けて、対応する量の圧縮性を得ることができる。
さらに、これらの「余分な」空気間隙(図示せず)は、
「もとの」空気間隙(すなわち、26および27)が開
始する位置と異なるウェッジの長さに沿った位置におい
て開始する場合がある。
【0217】ウェッジ14の最終の厚さが、ウェッジの
長さに沿って異なる位置において示されている。図示の
位置は、導電表面21および22の傾斜した先端28お
よび29の最端部を越えて数千分の1インチ内にあり、
足が約0.0197インチ(0.5mm)の中心間間隔
上にある場合、最大0.010インチの足間間隙を有す
る集積回路に関連する。
【0218】ウェッジ15ないし20は、ICの足の隣
接した対の上に異なる高さで着座し、それらに貫入した
状態が示されている。ウェッジがICの足間間隙内にほ
ぼ貫入することによって、空気間隙26および27がす
り減るので、ウェッジ19および20が内側に弓状に曲
がる作用に留意されたい。足間間隙は、図18に示す例
では、0.010インチであると仮定している。
【0219】上述の改善されたウェッジを使用する結果
は、劇的である。0.0197インチ(0.5mm)の
中心間間隔の足を有する144面実装部品用の改善され
ていない型のウェッジ・プローブでは、個々の集積回路
について実際の足間間隙の変動に応じて、取付けを行う
のに40ポンドもの力が必要となる。本願に記載したよ
うな改善されたウェッジ・プローブでは、同じIC上に
取り付ける場合、わずか10ポンドの力で済む。これ
は、集積回路の足ごとに3ないし4オンスの力から、足
ごとに約1ないし2オンスの力にまで減少することに相
当する。
【0220】以上、本発明の実施例について詳述した
が、以下、本発明の各実施態様の例を示す。 [実施態様1]絶縁物と該絶縁物の両側に接着剤によって
固着された第1、第2の導電体を有して成る先細ウェッ
ジの列を集積回路デバイスの足間間隙に挿入、押圧し
て、前記導電体を介して試験装置を集積回路の足に電気
的に接続するためのウェッジ・プローブであって、前記
各先細ウェッジが、その先端部にかけて前記絶縁物と前
記第1、第2の導電体の少なくとも1つとの間に前記接
着剤の無い隙間部分を備えていることを特徴とするウェ
ッジ・プローブ。 [実施態様2]前記絶縁物が前記先細ウェッジの先端を越
えて延びることを特徴とする、実施態様1に記載のウェ
ッジ・プローブ。 [実施態様3]前記第1および第2の導電体表面が、前記
先細ウェッジの先端において傾斜して、たがね状先端を
形成することを特徴とする、実施態様1に記載のウェッ
ジ・プローブ。
【0221】〔発明の効果〕以上説明したように、本発
明を用いることにより、ウェッジ・コネクタとICの足
との間の良好な接触を容易に得ることができる。また、
先細ウェッジ上の個別の2つの導体間における、はんだ
等による不用意な短絡を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ICのピンにおける信号を測定するための、
本発明による可搬性ウェッジ・プローブの実施態様の1
つに関する平面図である。
【図2】 図1の可搬性ウェッジ・プローブの拡大斜視
図である。
【図3】 引用文献1の発明を説明するための図であ
る。
【図4】 引用文献1の発明を説明するための図であ
る。
【図5】 引用文献1の発明を説明するための図であ
る。
【図6A】 引用文献1の発明を説明するための図であ
る。
【図6B】 引用文献1の発明を説明するための図であ
る。
【図7】 引用文献1の発明を説明するための図であ
る。
【図8】 引用文献1の発明を説明するための図であ
る。
【図9】 引用文献1の発明を説明するための図であ
る。
【図10】 引用文献1の発明を説明するための図であ
る。
【図11】 引用文献1の発明を説明するための図であ
る。
【図12】 引用文献1の発明を説明するための図であ
る。
【図13】 引用文献1の発明を説明するための図であ
る。
【図14】 引用文献1の発明を説明するための図であ
る。
【図15】 引用文献2の発明を説明するための図であ
る。
【図16】 引用文献2の発明を説明するための図であ
る。
【図17】 引用文献2の発明を説明するための図であ
る。
【図18】 引用文献2の発明を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
2:ウェッジ・プローブ 3:ハウジング 4:テーパ状ウェッジ列 6、7、8:ピン 20、21:導体 22、23:コーナ 28、29、30、31:テーパ状ウェッジ 32、33:テーパ状ウェッジ28の表面

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】集積回路の脚に電気的接続を行うためのプ
    ローブであって、 (a)n個(ただしnは自然数)の間隙によって間隔を
    あけられ、集積回路のn個の隣接する脚と互いにかみ合
    うn+1個の列を成すテーパ状ウェッジであって、それ
    ぞれが絶縁媒体によって隔てられた第1と第2の導電性
    表面を備えており、列内の各テーパ状ウェッジの第1の
    導電性表面が、一方の側において隣接する他のテーパ状
    ウェッジの第2の導電性表面に電気的に接続されてお
    り、前記第2の導電性表面が、もう一方の側において隣
    接する他のテーパ状ウェッジの第1の導電性表面に電気
    的接続されている、単一列をなすn+1個のテーパ状ウ
    ェッジと、 (b)電気コネクタを受ける複数(n個)のピンと、 (c)あるテーパ状ウェッジの導電性表面とそれに隣接
    する他のテーパ状ウェッジの導電性表面との間における
    電気的接続部に、対応する複数(n個)のピンのうちの
    1つを夫々接続する、複数(n個)の導電体と、 (d)前記単一列をなすn+1個のテーパ状ウェッジと
    複数(n個)のピンを配置し、複数(n個)の導電体を
    包囲するハウジングとを設けて成るプローブ。
JP10077319A 1997-03-27 1998-03-25 ウェッジ・プローブ Pending JPH10300814A (ja)

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US08/825,081 US5923177A (en) 1997-03-27 1997-03-27 Portable wedge probe for perusing signals on the pins of an IC

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