JPH10299827A - 免震装置、滑り支承また免震構造 - Google Patents
免震装置、滑り支承また免震構造Info
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- JPH10299827A JPH10299827A JP34580597A JP34580597A JPH10299827A JP H10299827 A JPH10299827 A JP H10299827A JP 34580597 A JP34580597 A JP 34580597A JP 34580597 A JP34580597 A JP 34580597A JP H10299827 A JPH10299827 A JP H10299827A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 積層ゴム免震より、安く、耐久性があり、高
い免震性能が得られる免震装置の開発である。 【構成】 滑り面部により構成される免震・滑り支承
と、重力復元またバネ等により構成される復元装置と、
地震力及び風等による引抜き力を防止する引抜き防止装
置と、風揺れを防止する固定ピン装置とにより、構成さ
れる。
い免震性能が得られる免震装置の開発である。 【構成】 滑り面部により構成される免震・滑り支承
と、重力復元またバネ等により構成される復元装置と、
地震力及び風等による引抜き力を防止する引抜き防止装
置と、風揺れを防止する固定ピン装置とにより、構成さ
れる。
Description
【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】この発明は免震装置、または滑り
支承(すべり支承、転がり支承)に関するものである
(以下、免震装置と滑り支承を「免震装置・滑り支承」
という)。滑り支承は、構造体とこの構造体を支持する
構造体との間に設けられるものであり、免震装置も、免
震装置によって免震される構造体とこの免震される構造
体を支持する構造体との間に設けられるものである。こ
こで発明された免震装置は、当然、滑り支承として使用
また応用できる。 【従来技術および解決しようとする問題点】本発明者兼
出願人は、特許 1844024号と特許 2575283号とで免震復
元装置(重力復元型免震装置・滑り支承)、免震装置
(免震装置・滑り支承)、引抜防止装置(引抜防止装置
・滑り支承)、固定ピン装置(風揺れ固定装置)、外れ
防止装置の発明を、また特許 2504945号で免震装置をど
の位置に設けるかの発明をし、さらに特許 1778741号
で、引張材による垂直支持方式の発明をしているが、本
発明は、それらの改良発明及び新たな免震装置また滑り
支承の発明に関するものである。また、特許 1844024号
および特許 2575283号はいろいろな装置が合わさって免
震装置として十全な機能を発揮する形であった。その場
合、各種装置の個々別々の据付では場所も取るし、据付
等の手間費を考えても、1個で全ての機能が満たされて
いるものの方が場所も取らないし、安価にもなるし、材
料含めて無駄がなくなることが多い。また柱位置での基
礎への荷重の伝達を考えても、柱位置という限られた位
置のために、すべての装置が合体する方がよい。 1.十字型免震装置・滑り支承、また十字重力復元型免
震装置・滑り支承 特許 1844024号および特許 2575283号の免震復元装置
は、全方向での復元性能を考えると、すり鉢状及び球面
状等の凹形状滑り面部をもった免震皿からなる重力に復
元する免震復元装置であった。下部また上部におかれる
免震皿は場所も取るし、構造体及び基礎からはみ出して
いる部分に力が加わった場合の支持強度上の問題があ
り、はみ出している部分の面積は小さい方が有利であ
る。そのような問題の解決が望まれた。また重力復元型
特有の振幅時の垂直変位のための遊びによるがたつきの
問題の解決、またそのことによる引抜き時の衝撃を吸収
する機能が求められた。また、滑り支承としての摩擦係
数を下げることを、引抜き防止装置との複合形を求めら
れた。 2.引抜き防止装置・滑り支承の改良 2.1.復元・減衰バネ付き引抜き防止装置・滑り支承 特許 1844024号の引抜き防止装置に、復元また減衰機能
を持つ装置が求められた。また、免震皿から外れる事を
抑制また防止することが求められた。 2.2.積層ゴム/ゴム/バネ付き引抜き防止装置・滑り支
承 特許 1844024号の引抜き防止装置と積層ゴム/ゴム/バ
ネとの複合が求められた。積層ゴムの引抜き力対応に対
しての欠如と積層ゴムの座屈(底辺に対して高さの高い
積層ゴム)の問題を解決する必要が求められた。 2.3.引抜き防止機能の増強 また、特許 1844024号の引抜き防止装置の引抜き防止機
能をさらに増強する事が望まれる。 2.4.新引抜き防止装置・滑り支承 また、特許 1844024号の引抜き防止装置の違う形も求め
られた。また、コンパクトな引抜き防止装置が求められ
た。また、この引抜き防止装置と復元装置との複合が求
められた。 2.5.重力復元置型引抜き防止装置・滑り支承 引抜き防止装置と免震復元装置との複合が求められた。 2.6.重力復元型免震装置・滑り支承振幅時の垂直変位の
吸収装置 特許 1844024号の引抜き防止装置に、併用する免震復元
装置の振幅時の垂直変位のための遊びによるがたつきの
問題の解決、またそのことによる引抜き時の衝撃を吸収
する機能が求められた。 2.7.引抜き防止装置・滑り支承の中間滑り部(すべり
部) 特許 1844024号での発明の引抜き防止装置・滑り支承の
上部スライド部材・下部スライド部材間に発生する摩擦
係数を下げることが求められた。 2.8.引抜き防止装置・滑り支承の中間滑り部(ローラー
・ボールベアリング) 特許 1844024号での発明の引抜き防止装置・滑り支承の
上部スライド部材・下部スライド部材間に発生する摩擦
係数を下げることが求められた。 2.9.引抜き防止装置・滑り支承の改良 特許 1844024号での発明の引抜き防止装置・滑り支承の
水平寸法を小さくすることが求められ、また転がり支承
との兼用を求められた。 3.滑り型免震装置・滑り支承のダンパー機能の向上及
び初滑動向上 特許 1844024号および特許 2575283号の免震装置また免
震復元装置等の滑り型免震装置・滑り支承に関しては、
初滑動を良くする必要が求められ、また地震時の振幅を
小さくする必要が求められた。滑り型免震装置の問題と
して、摩擦係数を大きくすると振幅を抑制するが、初動
加速度が大きくなり、逆に、摩擦係数を小さくすると、
初動加速度は小さいが、振幅が大きくなるという問題が
あった。そのためこのような問題が解決される減衰装置
が求められる。つまり、初動加速度が小さく、免震感度
が高く、しかし、一定以上の振幅を抑制するというよう
な減衰装置が求められている。 4.二重(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り支承 特許 1844024号および特許 2575283号の免震装置また免
震復元装置の免震皿を小さくし、さらにその密閉性も求
められた。また、免震皿と滑り部の摩擦性能も上げ、接
触面積をできるだけ大きくし、且つ、振幅時にも、その
接触面積が変化しないように同じにしたい。また、復元
装置、引抜き防止装置との一体化も求められた。 5.重力復元型免震装置・滑り支承の改良型 5.1.重力復元型免震装置・滑り支承の滑り部の改良 特許 1844024号および特許 2575283号の免震装置また免
震復元装置の免震皿と滑り部の接触面積をできるだけ大
きくし、且つ、振幅時にも、その接触面積が変化しない
ように同じにしたい。また、滑り性能を上げたい。ま
た、首ふり角度を急にしたい。 5.2. 垂直変位吸収型の重力復元型免震装置・滑り支承 免震復元装置による皿の移動による垂直変位を吸収する
必要があった。 6.新重力復元型免震装置 バネとかゴムではない長寿命の復元装置が求められ、ま
た、特許 1844024号および特許 2575283号の、垂直変位
のない免震復元装置(重力復元型免震装置・滑り支承)
が求められた。また、バネによる復元制御に比べて、免
震性能がよいもので、かつ、地震後の残留変位を消去す
る能力は大きい復元装置が求められた。 7.垂直免震装置 今回の阪神大震災から、地震の垂直動を吸収できる垂直
免震装置の必要性が求められている。 8.固定ピン装置 また、特許 2575283号の固定ピン装置の詳細の仕様が求
められた。阪神大震災では建物が無事でも 杭が壊れて
駄目になったケースが多かった。その対処法も考えられ
るべきである。 9.免震装置設置と基礎部分の施工に関する合理化 戸建て用免震装置では、特に低廉な簡易型の免震装置が
求められている。免震される構造体と、それを支持する
構造体とを分離する必要から、1階の梁とそれに支えら
れる床が必要になり、それをいかに安くするかも課題で
あった。また、プレハブ・在来・2×4という上部構造
の構法の違いを問題としない構法、また上部構造として
の剛性のない問題も解決する必要があった。また、戸建
て用にかかわらず、免震装置設置と基礎部分の施工に関
する合理化工法が求められた。 10.免震装置配置と復元装置の復元能力の設計 滑り型免震装置の配置に関する内容と、その際の復元装
置の復元能力の設計に関する内容が求められた。滑り型
免震装置の施工時及び施工後の水平性維持の問題も解決
する必要がある。 11.積層ゴムの改良 またさらに、従来の積層ゴムは、鋼とゴムとの付着性の
問題、鋼とゴムとの付着して積重ねてゆく製法上の困難
性の問題、また耐圧能力の問題、防火上の問題等があ
り、もっと簡易な製法で、これらの問題が解決する方法
が望まれた。 12.復元バネ 縦型にバネを設置すると、水平のどの方向にも復元性能
を得られるが、僅かな水平変位での復元力に乏しい。そ
の問題を解決する方法が望まれた。 13.免震構造による構造体設計法 以上の免震装置・構造を利用した建物等の構造体設計の
具体的方法も求められた。 13.1. 超高層建物・構造体 特に、柔構造の超高層では、地震時にも大きく揺れる
が、風力時にも大きく揺れる。この問題を免震装置によ
って解決する方法が望まれた。 13.2. 高塔状比建物・構造体 引抜き力が働く建物・構造体には、従来の積層ゴムは、
使用できず、高塔状比建物・構造体には、免震装置は使
用されなかった。この問題を解決する方法が望まれた。 13.3. 軽量建物・構造体 従来の積層ゴムでは、固有周期が延びず、免震されない
ため、軽量建物・構造体には、免震装置は使用されなか
った。この問題を解決する方法が望まれた。 【問題点を解決するための手段】この発明は、以上のよ
うな問題・課題を解決するものである。 1.十字型免震装置・滑り支承、また十字重力復元型免
震装置・滑り支承 1.1.十字型免震装置・滑り支承、また十字重力復元型免
震装置・滑り支承 特許 1844024号の免震装置(特許 1844024号の明細書の
第 8図〜第 9図)の材料を節約するために、十字型にし
た(以下「十字型免震装置・滑り支承」という)。 特
許 1844024号の一方向性の免震皿を持った免震復元装置
(特許 1844024号の明細書の第 1図〜第 4図)に全方向
の復元性能を持たせるために、凹形状の一方向性免震復
元装置を上下に交差させて係合させる(以下「十字重力
復元型免震装置・滑り支承」という)。十字型免震装置
・滑り支承と同様に、材料を節約することになる。請求
項1は、その発明である。 1.2.十字型免震装置・滑り支承、十字重力復元型免震装
置・滑り支承の中間滑り部 上記十字型免震装置・滑り支承、十字重力復元型免震装
置・滑り支承の上部スライド部材・下部スライド部材の
摩擦係数を下げ、また相互の滑り面の接触面積を上げる
ために中間滑り部を設けたもので、請求項2は、その発
明である。また、その中間滑り部の、上部スライド部
材、下部スライド部材と接する上部、下部位置に、ロー
ラーまたボールベアリングを設けた場合もある。 1.3.十字重力復元型引抜き防止装置・滑り支承 また、請求項1項〜2項記載の発明は、特許 1844024号
の引抜き防止装置(特許 1844024号の明細書の第10図〜
第11図)との一体化も可能になり、引抜きを防止し、か
つ復元も可能という免震装置を可能にする(以下、「十
字重力復元型引抜き防止装置・滑り支承」という)。請
求項3は、その発明である。また重力復元型特有の振幅
時の垂直変位のための遊びによるがたつきの問題及び引
抜き時の衝撃の問題は、上部スライド部材のスライド孔
を下向きの凹形状にし、同様に、スライド孔を挟む下部
材の下部を下向きの凹形状にし、下部スライド部材のス
ライド孔を挟む上部材の上部を上向きの凹形状にし、同
様に、下部スライド部材のスライド孔を上向きの凹形状
に構成して、上下部スライド部材が互いに滑走すること
により、解決される。請求項4は、その発明である。ま
た、上部スライド部材・下部スライド部材の摩擦係数を
下げ、また相互の滑り面の接触面積を上げるために中間
滑り部またローラー・ボールベアリングをもった中間滑
り部を設ける。請求項3(請求項2項記載の免震装置・
滑り支承において、……)は、その発明である。 2.引抜き防止装置・滑り支承の改良 2.1.復元・減衰バネ付き引抜き防止装置・滑り支承 請求項5項〜6−2項記載の発明は、特許 1844024号の
引抜き防止装置のスライド穴に、復元また減衰のために
水平に、バネ・空気バネ・ゴム・磁石(磁石同士の反発
力吸引力等を使った)等(以下のすべての章で「バネ
等」と称する)を設け、復元また減衰機能をもたせた。
また、このバネ等は、係合されたもう一方のスライド部
材に接すること無く、途中までに設けられている構成に
より、併用する免震皿の滑り面から滑り部等が外れる可
能性のある地震振幅のみに抑制が働き、免震皿の大きさ
の地震振幅には、抑制は働かずに、免震装置による免震
性能を減じない効果が得られる。また、弾性力またバネ
定数が、二段階に変化する二段階バネ等は、復元バネ等
と外れ防止バネ等の二段階の弾性力またバネ定数をもっ
たバネ等が設けられ、併用する免震皿の大きさの地震振
幅には、復元バネ等が主に働き、元の位置に復元する効
果を持ち、免震皿の滑り面から滑り部等が外れる可能性
のある地震振幅時には、外れ防止バネ等が働き、強い抑
制が働き、免震皿の外れを防止する。また、変位に応じ
て弾性力またバネ定数が無段階に変化するバネ等を使用
することにより、免震皿の滑り面から滑り部等が外れる
可能性のある地震振幅ほど、強い抑制が働き、免震皿の
外れを防止する。また、弾性力またバネ定数が、二段階
と無段階との間の、三段階、四段階、…多段階に変化す
る弾性力またバネ定数を持ったものもある。請求項6−
2の発明は、それらの発明である。 2.2.積層ゴム/ゴム/バネ付き引抜き防止装置・滑り支
承 請求項7項記載の発明は、特許 1844024号での発明の引
抜き防止装置に、バネ等を複合させたものである。積層
ゴムの引抜き力防止の解決策となり、また同時に引抜き
防止装置が、垂直荷重をカバーするので、積層ゴム自体
の座屈(底辺に対して高さの高い積層ゴム)の問題の解
決にもなる。これにより、積層ゴムの幅を大きくしない
と大きな変位に対応できないという積層ゴム自体の問題
をも解決し、積層ゴム自体のコンパクト化と低コスト化
を可能にする。 2.3.引抜き防止機能の増強 請求項8項〜9項記載の発明は、特許 1844024号での発
明の引抜き防止装置の引抜き力に対する補強のため、上
部スライド部材・下部スライド部材中央部でそれらを貫
く係合材を取り付けることにより構成されるものであ
る。 2.4.新引抜き防止装置・滑り支承 (1) 新引抜き防止装置・滑り支承 請求項10項記載の発明は、特許 1844024号での発明の
引抜き防止装置のスライド孔を有さない上部スライド部
材・下部スライド部材の中央部でそれらを貫く係合材を
取り付けることにより構成し、引抜き力に対応するもの
である。 (2) 新引抜き防止装置・滑り支承 請求項10−2項〜10−3項記載の発明は、新引抜き
防止装置・滑り支承を示している。請求項10−2項
の発明は、引抜き機構が一重の場合であり、免震装置に
よって免震される構造体とこの免震される構造体を支持
する構造体との両者間に設けられ、包み込み合う関係の
スライド部材をもち、内側のスライド部材が、水平にス
ライドできる余地をもって外側のスライド部材に包み込
まれ、かつ、前記内側のスライド部材と外側のスライド
部材の一方を、免震される構造体に、他方をこの免震さ
れる構造体を支持する構造体に設けることにより構成さ
れる場合である。請求項10−3項の発明は、引抜き機
構が二重以上の場合でり、免震装置によって免震される
構造体とこの免震される構造体を支持する構造体との両
者間に設けられ、複数以上の包み込み合う関係のスライ
ド部材をもち、一番内側のスライド部材が、水平にスラ
イドできる余地をもって、すぐ外側のスライド部材に包
み込まれ、この二番目のスライド部材が、水平にスライ
ドできる余地をもって、その外側のスライド部材に包み
込まれ、順次構成されていき、かつ、前記一番内側のス
ライド部材と一番外側のスライド部材の一方を、免震さ
れる構造体に、他方をこの免震される構造体を支持する
構造体に設けることにより構成される場合である。 (3) 新引抜き防止装置・滑り支承(バネ付き) 請求項10−5項記載の発明は、上記新引抜き防止装置
・滑り支承に復元バネ等が付く場合であり、請求項1
0−2項、10−3項記載の免震装置・滑り支承におい
て、内側のスライド部材と外側のスライド部材との間
に、コイルバネ・板バネ等のバネ等を設けることにより
復元力をもたせて構成される場合である。 2.5.重力復元置型引抜き防止装置・滑り支承 (1) 重力復元置型引抜き防止装置・滑り支承 請求項11項記載の発明は、特許 1844024号での発明の
引抜き防止装置に、特許 1844024号での免震復元装置を
複合させたものである。 (2) 重力復元置型引抜き防止装置・滑り支承 請求項10−4項記載の発明は、前記2.4.(2) 新引抜き
防止装置・滑り支承の重力復元置型であり、請求項1
0−2項また10−3項記載の免震装置・滑り支承にお
いて、包み込み合う関係の内側外側のスライド部材のう
ち、外側のスライド部材が、凹形状滑り面部を持ち、内
側のスライド部材が、その凹形状滑り面部を滑動できる
ように構成される場合である。 (3) 重力復元置型引抜き防止装置・滑り支承(バネ付
き) 請求項10−5項記載の発明は、上記重力復元置型引抜
き防止装置・滑り支承に復元バネ等が付く場合であ
り、請求項10−4項記載の免震装置・滑り支承におい
て、内側のスライド部材と外側のスライド部材との間
に、コイルバネ等のバネ等を設けることにより復元力を
もたせて構成される場合である。 2.6.重力復元型免震装置・滑り支承振幅時の垂直変位の
吸収装置 請求項12項記載の発明は、特許 1844024号での発明の
引抜き防止装置の、両方のスライド孔内に、他方のスラ
イド部材をバネ等で押さえ込むプレート等の部材を取付
けたもので、併用する重力復元型免震装置・滑り支承の
振幅時の垂直変位のための遊びによるがたつき、また引
抜き時の衝撃を吸収する。また、重力復元型免震装置・
滑り支承の曲率と同じ勾配を上部スライド部材・下部ス
ライド部材にもたせる構成による方法もある。 2.7.引抜き防止装置・滑り支承の中間滑り部(すべり
部) 請求項12−2項記載の発明は、特許 1844024号での発
明の引抜き防止装置・滑り支承の上部スライド部材・下
部スライド部材間に発生する摩擦係数を下げるために、
上部スライド部材・下部スライド部材間に、中間滑り部
(すべり部)またローラー・ボールベアリングをもった
中間滑り部を設けることにより構成したものである。 2.8.引抜き防止装置・滑り支承の中間滑り部(ローラー
・ボールベアリング) 請求項12−3項記載の発明は、特許 1844024号での発
明の引抜き防止装置・滑り支承の上部スライド部材・下
部スライド部材間に発生する摩擦係数を下げるために、
上部スライド部材・下部スライド部材間に、ローラー・
ボールベアリングからなる中間滑り部を設けることによ
り構成したものである。 2.9.引抜き防止装置・滑り支承の改良 請求項12−4〜12−8項記載の発明は、特許 18440
24号での発明の引抜き防止装置・滑り支承の水平寸法を
小さくするためのものである。請求項12−4項記載の
発明は、上部スライド部材・下部スライド部材間に、真
横に細長く開口したスライド孔を有する中間部スライド
部材を設け、上部スライド部材と中間部スライド部材と
を、中間部スライド部材と下部スライド部材とを、互い
に交差する方向に、双方のスライド孔に係合し、スライ
ドできるように構成したものである。請求項12−5項
記載の発明は、上部スライド部材を構成する下部材、下
部スライド部材を構成する上部材、のどちらかが、また
両方が、上部下部スライド部材に対して上下は拘束され
ながら水平にスライドするように構成したものであり、
さらに、請求項12−6項〜12−7項記載の発明は、
12−5項記載の発明に加えて、上部スライド部材を構
成する下部材の上部に、下部スライド部材を構成する上
部材の上部に、スライド方向に孔をもち、その上部下部
スライド部材の交差する孔中に、ボールベアリングをも
ち、転がり支承を兼用するものである。請求項12−8
項記載の発明は、上部スライド部材・下部スライド部材
間に、真横に細長く開口したスライド孔を有する中間部
スライド部材を設け、上部スライド部材と中間部スライ
ド部材とを、その中間部スライド部材と下部スライド部
材とを、互いに交差する方向に、双方のスライド孔に係
合し、スライドできるようにし、かつ、上部スライド部
材を構成する下部材、下部スライド部材を構成する上部
材、のどちらかが、また両方が、上部下部スライド部材
に対して上下は拘束されながら水平にスライドするよう
に構成したものである。 3.滑り型免震装置・滑り支承のダンパー機能向上及び
初滑動向上 3.1. 摩擦係数の変化 地震の初滑動を良くするために、免震皿の滑り面部にお
いて中心部の摩擦係数は小さくする。また、振幅を小さ
くするために、免震皿の滑り面部において周辺部の摩擦
係数を大きくする。また両方を組合せ、免震皿の滑り面
部において中心部の摩擦係数は小さくし、滑り面部の周
辺部の摩擦係数を大きくする。そうする事により、地震
の初動加速度が小さくでき、しかも、一定以上の振幅を
抑制するという効果がより高まる。また、免震皿の滑り
面部において、漸次的変化で中心部から周辺部に向かっ
て、漸次的に摩擦係数を大きくしてゆく方法もあり、ま
た段階的に大きくしてゆく方法もある。請求項13は、
その発明である。また、粘性ダンパー等またバネ等に比
べて、摩擦は、摩擦係数で簡単に減衰効果を変えられる
だけでなく、地震後の減衰効果も大きい。というのは減
衰性に関して、摩擦は速度と無関係で一定という関係で
あり、地震後の震動速度が弱まると減衰効果は大きくな
り、速やかに減衰する。逆に粘性ダンパー等は速度に比
例し、またバネ等は振幅に比例するため、地震後でも、
漸近線的なカーブになり、なかなか減衰しない。 3.2. 曲面率の変化 重力復元型免震装置・滑り支承において、凹型の滑り面
部において中心部の曲率半径を大きくし、また周辺部の
曲率半径を小さくした免震皿にする。ある一定以上の振
幅の地震に対する免震皿から外れさせないための抑制効
果を持つ。請求項14の発明は、その発明である。 4.二重(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り支承 4.1. 二重(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り支
承 4.1.1. 二重(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り
支承 免震皿の大きさを小さくするために、支持され免震され
る構造体と、それを支持する構造体の両方に、免震皿を
取付け、免震皿を上下二重(二重免震皿)にする。この
上下の二重免震皿免震装置・滑り支承は、平面形状滑り
面部免震皿同士で滑る場合と、平面形状滑り面部と凹曲
面形状滑り面部との免震皿同士で滑る場合、また凹曲面
形状滑り面部の免震皿同士で滑る場合とに分かれる。平
面と凹曲面との免震皿同士で滑る場合、また凹曲面の免
震皿同士で滑る場合は、上下の二重免震皿の間に中間滑
り部を必要とする。この二重免震皿免震装置・滑り支承
は、特許 1844024号の滑り部と免震皿を持った免震装置
また免震復元装置に比べて、一枚の免震皿の面積あたり
で、ほぼ 1/4で、上下合わせても、ほぼ 1/2で良くな
る。また、同じ大きさの免震皿にできることにより、地
震時以外の常時の密閉性も得られる。また、当然、三重
以上の免震皿による免震装置・滑り支承も考えられる。
請求項15〜16は、その発明である。 4.1.2. 引抜き防止付き三重(また三重以上の)免震皿
免震装置・滑り支承 また、上部免震皿、中間免震皿、下部免震皿による三重
免震皿免震装置・滑り支承において、上部免震皿、中間
免震皿とをスライド部材でつなぎ(x軸方向=水平方
向)、中間免震皿、下部免震皿とをスライド部材でつな
ぐ(y軸方向=水平方向)ことにより、上部免震皿、中
間免震皿、下部免震皿が相互に連結して(z軸方向=鉛
直方向)、引抜き力に対処できる。また、四重以上免震
皿免震装置・滑り支承も同様に考えられる。請求項17
〜18は、その発明である。 4.2. 中間滑り部持ち二重(また二重以上の)免震皿免
震装置・滑り支承 4.2.1. 中間滑り部(一重) 4.2.1.1. 中間滑り部 中間滑り部として、すべり型中間滑り部とローラー・ボ
ールベアリング型中間滑り部とが、考えられる。上部に
下向きの平面また凹曲面の免震皿と下部に上向きの平面
また凹曲面の免震皿とで構成され、上部免震皿と下部免
震皿との間に、中間滑り部(すべり型またローラー・ボ
ールベアリング型)またローラー・ボールベアリングを
もった中間滑り部(すべり型)が挟まれ、また、上部免
震皿、下部免震皿と中間滑り部との間にローラー・ボー
ルベアリングがはさまれる。また、三重以上の免震皿の
場合には、免震皿ごとに挟み込む場合もある。請求項1
9は、その発明である。 4.2.1.2. 中間滑り部(すべり型) 以上の4.2.1.1. 中間滑り部持ちの二重の復元免震皿
(凹曲面免震皿)をもった免震装置において、上部下向
き凹型の免震皿と同一曲(球面)率を持つ凸型と下部上
向き凹型の免震皿と同一曲(球面)率を持つ凸型とが合
体した中間滑り部を、上部下向き凹型の免震皿と下部上
向き凹型の免震皿とに挟み込むことにより構成する。こ
の場合、中間滑り部は1つの場合でも、上下皿の中間滑
り部の接触面積は、上皿と中間滑り部と下皿と中間滑り
部ともに、振動時でも同面積が得られる。請求項20
は、その発明である。 4.2.1.3. 中間滑り部(転がり型) 上部下向き凹型の球面またすり鉢状の滑り面部を有する
免震皿と下部上向き凹型の球面またすり鉢状の滑り面部
を有する免震皿と、これらの免震皿、に挟まれたボール
ベアリングを持ち、そして、この上部下向き凹型の滑り
面部を有する免震皿は免震される構造体に、下部上向き
凹型の滑り面部を有する免震皿をこの免震される構造体
を支持する構造体に設けることにより構成する免震装置
・滑り支承である。特に、すり鉢状の免震皿の場合に
は、すり鉢の底は、ボールベアリングの曲率の球面形状
にし、すり鉢はそれに接する形で形成するのが良い。こ
の事により、すり鉢状にも拘らず、ボールベアリングと
免震皿の接触面積をあげられ、耐圧性能を大きくでき
る。このことは、経年後、心配されるボールベアリング
と免震皿への食い込みを最小限にできる。というのは、
問題は、普段の時(小変位の小地震の時を含めて)の食
い込みであり、普段の時にはボールベアリングと免震皿
の接触面積が大きくできるからである。請求項20−2
は、その発明である。また、上部下向き凹型の円柱谷面
状またV字谷面状の滑り面部を有する免震皿と下部上向
き凹型の円柱谷面状またV字谷面状の滑り面部を有する
免震皿と、これらの免震皿に挟まれたローラーの場合も
同様である。請求項20−3は、その発明である。 4.2.2. 二重中間滑り部 4.2.1.1.において、中間滑り部またローラー・ボールベ
アリングをもった中間滑り部は第一中間滑り部と第二中
間滑り部とに分かれ、上また下の凹型の免震皿の一方の
凹型と同一球面率を持つ凸型をもち、且つその凸型の反
対部は凸型球面をもつ形状の第一中間滑り部と、その反
対部の凸型球面と同一球面率を持つ凹型をもち、且つそ
の凹型の反対部は、上また下の凹型の免震皿のもう一方
の凹型と同一球面率を持つ凸型球面をもつ形状の第二中
間滑り部を有し、この第一中間滑り部及び第二中間滑り
部を、上及び下の凹型の免震皿にはさみこむことにより
構成する。請求項21は、その発明である。 4.2.3. 三重中間滑り部その1 4.2.1.1.において、中間滑り部またローラー・ボールベ
アリングをもった中間滑り部は第一中間滑り部と第二中
間滑り部と第三中間滑り部とに分かれ、上また下の凹型
の免震皿の一方の凹型と同一球面率を持つ凸型をもち、
且つその凸型の反対部は凹型球面をもつ形状の第一中間
滑り部と、その反対部の凹型球面と同一球面率を持つ凸
型をもち、且つその凸型の反対部は凸型球面をもつ形状
の第二中間滑り部と、その反対部の凸型球面と同一球面
率を持つ凹型をもち、且つその凹型の反対部は、上また
下の凹型の免震皿のもう一方の凹型と同一球面率を持つ
凸型球面をもつ形状の第三中間滑り部を有し、この第一
中間滑り部、第二中間滑り部及び第三中間滑り部を、上
及び下の凹型の免震皿にはさみこむことにより構成す
る。請求項22は、その発明である。 4.2.4. 三重中間滑り部その2 4.2.1.1.において、中間滑り部またローラー・ボールベ
アリングをもった中間滑り部は第一中間滑り部と第二中
間滑り部と第三中間滑り部とに分かれ、上また下の凹型
の免震皿の一方の凹型と同一球面率を持つ凸型をもち、
且つその凸型の反対部は凸型球面をもつ形状の第一中間
滑り部と、その反対部の凸型球面と同一球面率を持つ凹
型をもち、且つその凹型の反対部は凹型球面をもつ形状
の第二中間滑り部と、その反対部の凹型球面と同一球面
率を持つ凸型をもち、且つその凸型の反対部は、上また
下の凹型の免震皿のもう一方の凹型と同一球面率を持つ
凸型球面をもつ形状の第三中間滑り部を有し、この第一
中間滑り部、第二中間滑り部及び第三中間滑り部は、上
及び下の凹型の免震皿にはさみこむことにより構成す
る。請求項23は、その発明である。 4.2.5. 復元バネ付き中間滑り部持ち二重(また二重以
上の)免震皿免震装置・滑り支承 以上の4.2.中間滑り部持ち二重(また二重以上の)免震
皿免震装置・滑り支承の各装置において、中間滑り部と
上部免震皿、下部免震皿とをバネ等で繋ぎ、復元力を持
たせ、復元装置の機能を合せ持たせた。請求項23−2
は、その発明である。 4.3. ローラー・ボールベアリング入り二重(また二重
以上の)免震皿免震装置・滑り支承 4.1.1.〜4.1.2.の免震皿の間にローラーまたボールベア
リング等5-e、5-fを入れることにより、摩擦係数の低
下が計られ、高い免震性能が得られる。請求項24は、
その発明である。 4.4. シールまた防塵カバー付き二重(また二重以上
の)免震皿免震装置・滑り支承 以上の二重(また二重以上の)免震皿の側面の周囲全周
を、中小地震程度の揺れを許容するシールまた防塵カバ
ーで密閉することにより構成する。請求項24−2は、
その発明である。 5.重力復元型免震装置・滑り支承の改良型 5.1. 重力復元型免震装置・滑り支承の滑り部の改良 5.1.1. 中間滑り部 免震皿の凹型と同一球面率を持つ凸型をもち、且つその
凸型の反対部は凹型球面をもつ形状の中間滑り部またロ
ーラー・ボールベアリングをもった中間滑り部を有し、
この中間滑り部の前記凹型球面と同一球面率を持つ凸型
をもつ滑り部を有し、この中間滑り部を、凹型の免震皿
と滑り部にはさみこむことにより構成する。請求項25
は、その発明である。 5.1.2. 二重中間滑り部 免震皿の凹型と同一球面率を持つ凸型をもち、且つその
凸型の反対部は凸型球面をもつ形状の第一中間滑り部ま
たローラー・ボールベアリングをもった第一中間滑り部
と、その反対部の凸型球面と同一球面率を持つ凹型をも
ち、且つその凹型の反対部は凸型球面をもつ形状の第二
中間滑り部またローラー・ボールベアリングをもった第
二中間滑り部を有し、この第二中間滑り部の前記凸型球
面と同一球面率を持つ凹型をもつ滑り部を有し、この第
一中間滑り部及び第二中間滑り部を、凹型の免震皿と滑
り部にはさみこむことにより構成する。請求項26〜2
7は、その発明であり、請求項26と27とは、第一中
間滑り部、第二中間滑り部、滑り部の各々の滑り面の凹
凸が、逆の場合である。 5.2. 滑り部垂直変位吸収型の重力復元型免震装置・滑
り支承 免震復元装置による皿の移動による滑り部の垂直変位を
吸収するために、滑り部の上部に垂直方向に弾性をもつ
バネ等をいれ、その上をネジを切った押さえ材でそのバ
ネ等を押さえる。そのバネ等で、皿の移動による滑り部
の垂直変位を吸収する。その押さえ材をネジ方向に締め
たり、緩めたりすることにより、復元・減衰率が変えら
れる。また地震後の残留変位をその押さえ材をネジ方向
に締める事により無くす事も可能になる。またこのバネ
等は、地震の垂直動の免震装置の効果をも持つ。請求項
28は、その発明である。 5.3. 縁切り型垂直変位吸収重力復元型免震装置・滑り
支承 重力復元型免震装置・滑り支承の滑り部の取り付く部材
が、免震される構造体と水平力は伝達するが、垂直力は
伝達しない部材で、その部材の重さが、免震される構造
体に比べて、この重力復元型免震装置・滑り支承の復元
性を得られるほど、重い部材をもった重力復元型免震装
置・滑り支承である。請求項29は、その発明である。 6.新重力復元型免震装置 免震装置等で支持された免震装置される構造体に重りを
ケーブル等でぶらさげ、その真下の位置の、免震装置さ
れる構造体を支持する構造体に、ケーブルの入る大きさ
の孔を穿ち、その孔の中にその重りをぶらさげる。地震
時には、免震装置される構造体に重りの支持位置とその
孔がずれるが、重りのお陰で その位置のずれを矯正し
ようとする力が働き、復元力が得られる。場合により、
その孔の周囲は、低摩擦材、潤滑材等で ケーブルとそ
の孔の周囲の摩擦抵抗を最小限にする。長寿命の重力復
元型免震装置で、しかも垂直変位がない。バネ等による
復元制御に比べて、免震性能がよい。地震後の残留変位
を消去する能力は大きい。請求項30〜31は、その発
明である。 7.垂直免震装置 7.1. 滑り部垂直変位吸収型の垂直免震装置・滑り支承 請求項32は、免震装置・滑り支承、また重力復元型免
震装置・滑り支承の滑り部に垂直方向にバネ等を入れる
装置の発明である。 7.2. 垂直免震付き引抜き防止装置(復元付き含む) バネ等の座屈を防ぐために、水平力は逃がして、垂直力
だけを垂直バネ等に受け持たせねばいけないので、水平
力を逃がせる機構となっている十字型免震装置、また引
抜き防止装置の上部スライド部材の上に、また、下部ス
ライド部材の下に垂直方向にバネ等を入れるか、上部ス
ライド部材と下部スライド部材の両方にいれる。当然、
2.1.の復元・減衰バネ付き引抜き防止装置に上述のよう
に垂直方向にバネ等を入れる場合もある。請求項33
は、その発明である。 7.3. 各層・各階ごとの垂直免震装置 特許 2504945号で、階・層単位ごとに免震装置を設ける
発明をしているが、この発明の応用にもなるが、水平力
は構造体の基礎部(また低層階)に設けた免震装置(水
平力免震装置)で、構造体全体を免震させ、垂直免震
は、構造体全体では難しいので、何階単位かひとまとめ
にした層単位か、階単位で、垂直免震装置を入れ免震さ
せる。この垂直免震装置としては、階単位での床免震装
置が考えられるが、床・壁・天井を一体にさせた箱を、
層単位か、階単位で、垂直免震させる場合もある。請求
項34は、その発明である。 7.4. 引張材による垂直免震装置 特許 1778741号で、引張材による垂直支持の方式の発明
をしているが、この引張材に弾性をもたせることによ
り、垂直免震性をもたせることが可能になる。請求項3
5は、その発明である。 8.固定ピン装置の詳細の仕様 請求項36項〜55項記載の発明は、特許 2575283号で
の固定ピン装置の詳細の仕様である。固定ピン装置は、
風揺れを防止するための装置であり、8.1.地震作動によ
る固定ピン装置と、8.2.風力センサーによる固定ピン装
置の2つに分かれる。 8.1. 地震作動による固定ピン装置 この発明は、免震される構造体とこの免震される構造体
を支持する構造体とを固定する固定ピンが、地震センサ
ー等で地震の振動、特に初期微動を感じてその固定ピン
の挿入部から引抜かれる等によって、免震される構造体
の固定が解除され、免震装置が可動し、風揺れを防止す
る装置である。 8.1.1. 地震衝撃・加速度による折れピン型固定ピン装
置 請求項36項記載の発明は、免震される構造体とこの免
震される構造体を支持する構造体とを固定をする固定ピ
ンが、地震時に地震力によって切断されることによっ
て、免震される構造体の固定状態が解除され、免震装置
が可動し、風揺れを防止する装置である。 8.1.2. 連動作動固定ピン装置 8.1.2.1.連動作動固定ピン装置 上記の折れピンによる固定ピン装置の欠点は、2個以上
設置の場合、1個が折れても、もう1個が同時に折れる
とは限らず、そのもう1個のために、地震力が働くと、
偏芯した動きをする。その欠点を解消するためには、同
時に固定ピンが解除される形が求められた。この装置は
それを解決するためのものである。具体的には、一定以
上の地震力により折れるか切れるかする構造をもつピン
が含まれる2つ以上の前記固定ピンの装置において、こ
れら固定ピンの上端また下端で相互にワイヤー、ロープ
またケーブル等で繋がり、もう一方の端でバネ等で引っ
張られて、地震時に地震力によって前記固定ピンが折れ
るか切れるかした場合、もう一方の固定ピンもワイヤ
ー、ロープまたケーブル等で連動してロックが解除し、
免震される構造体の固定を、同時に解除することにより
構成する。請求項37は、その発明である。 8.1.2.2.連動作動固定ピン装置 以下に説明する連動作動固定ピン装置〜は、上記の
8.1.1.の折れピン型固定ピン装置だけでなく、下記の8.
1.3.以下に説明される固定ピン装置においても使用可能
なものである。請求項38は、ワイヤー、レリーズ等で
ロック同士を連結し、2つ以上の固定ピンの固定と解除
が行われる方法である。 8.1.2.3.連動作動固定ピン装置 請求項39は、一方向にスライドできるようにされた部
材に、2つ以上のロック孔をもち、その部材の動きに連
動し、そのロック孔に、はめ込まれた固定ピンの固定と
解除が行われる方法である。 8.1.2.4.連動作動固定ピン装置 請求項40は、中心において回転できる部材に、その両
端にロック孔をもち、その部材の回転に連動し、そのロ
ック孔に、はめ込まれた固定ピンの固定と解除が行われ
る方法である。また、この部材は、一本のものだけでな
く。三つ又、四つ又、またそれ以上にわかれる場合があ
る。そして、中心において回転できる部材に、その分岐
した個々の端に固定ピンのロック部をもち、その部材の
回転に連動し、そのロック部により、固定ピンの固定と
解除が行われる方法である。 8.1.2.5.連動作動固定ピン装置 請求項41項記載の発明は、地震時に、地震センサーか
らの電気信号で、固定ピンが解除される方式であり、固
定の解除に関して、2つに分かれる。 (1) 電気で固定ピン自体の解除 地震時に、地震センサーからの電気信号で、1個もしく
は複数個の固定ピン自体が解除されるもの。 (2) 電気で固定ピンのロック解除のみ 地震時に、地震センサーからの電気信号で、1個もしく
は複数個の固定ピンのロックが解除され、固定ピン自体
の解除は、バネ等及び地震力等で行うもの。固定ピンの
ロックの解除が電気による場合で、固定ピン自体の解除
は、電気によらず、後述のようにバネ等及び地震力等に
よる場合である。(1) の固定ピンの解除は、速やかさを
要求され、電力等を要求されるが、(2)の固定ピン自体
のロック解除のみだと小電力で簡易な機構で済む。 8.1.3. 地震センサー振幅装置による固定ピン装置 8.1.3.1. 地震センサー振幅装置による固定ピン装置
(手動復元) 簡易型固定ピン装置に関して、一回限りの衝撃力の折れ
ピン型の固定ピン装置だけでなく、再使用可能な簡易型
の固定ピン装置が求められた。この装置はそれを可能に
したものである。 a) ロック解除型 風揺れ等を防止する固定ピンと固定ピンを固定する挿入
部とを有し、かつ、地震時に振幅が自由にされた部材
に、またその連動された部材により、この固定ピンが固
定され、この振幅が自由にされた部材の振幅が大きくな
り、ある一定以上になると、この固定ピンの固定が解除
されることとなり、この固定ピンを解除するために設け
られたバネ等により、また重力により、またすり鉢等の
挿入部の形状により、この固定ピンの挿入部からこの固
定ピンが外れ、免震される構造体の固定を解除し、か
つ、前記固定ピンと挿入部のうち、一方を免震される構
造体に、もう一方をこの免震される構造体を支持する構
造体に設けることにより構成される。請求項42は、そ
の発明である。また、地震センサー振幅装置の中に、固
定ピンが入り、地震センサー振幅装置が同時にロックの
役割を果たす場合もある。また、以下のような、構成も
考えられる。 b) 吊材切断型 免震皿また、振り子により、振幅が自由にされた部材に
刃が付いた部材の先に、固定ピンの吊材があり、滑り部
の振幅が大きくなり、ある一定以上になるとその刃が、
吊材に当たり、吊材を切断する事になり、固定ピンに設
けられたバネ等により、また重力により、またすり鉢等
の挿入部の形状により、固定ピンの挿入部から固定ピン
が外れ、免震される構造体の固定を解除することにより
構成される。請求項43は、その発明である。 8.1.3.2.地震センサー振幅装置による固定ピン装置(電
気等による自動復元) 上記の8.1.3.1.の再使用可能な簡易型の固定ピン装置
に、固定ピン自動復元装置を取り付ける事により、自動
化を可能にしたものである。これにより、それも一々、
固定ピンの固定位置への復帰のための手を煩わせる必要
はなくなり、大地震だけの一回限りのものから、中小地
震までの免震を可能にするものである。装置の構成とし
ては、8.1.3.1.の地震センサー振幅装置による固定ピン
装置の、固定ピンの下部に、固定ピン自動復帰装置が設
けられる。 a) 重力復元型、バネ復元型の場合 免震皿上の滑り部の(地震後の)停止位置と、滑り部と
に電気等の接点が取付けられ、この停止位置に、滑り部
が継続的にとどまり、通電状態が継続すると、固定ピン
自動復帰装置が作動し、固定ピンをロック位置に自動復
帰させる。 b) 振り子型の場合 振り子の(地震後の)停止位置と、その振り子を吊す材
か、振り子下の材かの、振り子の停止位置と同じ位置と
に、電気等の接点が取付けられ、この停止位置に、振り
子が継続的にとどまり、通電状態が継続すると、固定ピ
ン自動復帰装置が作動し、固定ピンをロック位置に自動
復帰させることにより構成される。請求項44は、それ
らの発明である。 8.1.3.3.地震センサー振幅装置による自動制御型固定ピ
ン装置 8.1.3.3.1.地震センサー振幅装置による自動制御型固定
ピン装置(電気等による自動制御型) 上述の8.1.3.2.電気等による自動復元よりも自動化を進
めたもので、地震時の解除も電気によるものである。固
定ピンの上部また下部に、固定ピン自動制御装置が設け
られる。重力復元型、バネ復元型と振り子型の3つに分
けられる。 a) 重力復元型、バネ復元型の場合 免震皿上の滑り部の(地震後の)停止位置と、滑り部と
に電気等の接点が取付けられ、この停止位置に、滑り部
が継続的にとどまる限り、固定ピンは作動せず、通電状
態の継続が破られると、固定ピンを引き抜いて、固定を
解除し、地震後、この停止位置に、滑り部が継続的にと
どまり、通電状態が継続すると、固定ピン自動制御装置
が作動し、固定ピンをロック位置に自動復帰させる。 b) 振り子型の場合 振り子の(地震後の)停止位置と、その振り子を吊す材
か、振り子下の材かの、振り子の停止位置と同じ位置と
に、電気等の接点が取付けられ、この停止位置に、振り
子が継続的にとどまる限り、固定ピンは作動せず、通電
状態の継続が破られると、固定ピンを引き抜いて、固定
を解除し、地震後、この停止位置に、振り子が継続的に
とどまり、通電状態が継続すると、固定ピン自動制御装
置が作動し、固定ピンをロック位置に自動復帰させるこ
とにより構成される。請求項45は、その発明である。 8.1.3.3.2. 地震センサー振幅装置による自動制御型固
定ピン装置(地震力による自動制御型) 8.1.3.3.2.1.地震センサー振幅装置による自動制御型固
定ピン装置その1 風揺れ等を防止する固定ピンと固定ピンを固定するすり
鉢形状等の挿入部とを有し、筒中を液体・気体等をほぼ
漏らさずにスライドするピストンをもった固定ピンが、
その筒に挿入され、その外に固定ピン先端が突き出てお
り、さらに、この筒の上と下とは管で繋がれており、こ
のピストンには、この管の孔より大きい孔があり、その
孔に弁があり、この弁は、このピストンが引き込まれる
時に、開くように付けられており、また、この筒の中に
バネ等が入り、このピストンをもった固定ピンを押出す
役割をする場合もあり、この弁の性格により、前記固定
ピン先端は、この筒の中に入る方向では、速やかであ
り、出る方向では、遅延され、それにより、地震力が働
くと速やかに、この固定ピン先端は、この筒の中に入
り、地震力が働いている間は、出にくくなり、また、こ
の筒と前記管とは、潤滑油等で満たされている場合もあ
り、加えて、この固定ピン先端には、第1のピンが差し
込まれる溝また窪みがあり、この第1のピンは常時重力
・バネ等で押されており、この第1のピンには、さらに
第2のピンが差し込まれる溝また窪みがあり、この第2
のピンも常時、重力・バネ等で押されており、そしてこ
の第2のピンにはワイヤー等で、地震を感知して地震に
よって振幅する地震センサー振幅装置と繋がれており、
そして、この地震センサー振幅装置が振幅し、このワイ
ヤー等により、この第2のピンが引っ張られ、前記第1
のピンのロックが外れて、前記固定ピン先端は、前記筒
の中に入り、免震装置全体が可動し始め、地震終了時に
は、重力また前記筒中のバネ等により、徐々にこの固定
ピン先端が出始め、前記すり鉢形状の挿入部勾配に従い
ながら、最も底で、前記第1のピンにより、この固定ピ
ン先端がロックされ、免震される構造体も固定され、か
つ、前記固定ピンと挿入部のうち、一方を免震される構
造体に、もう一方をこの免震される構造体を支持する構
造体に設けることにより構成する。請求項46−1は、
その発明である。 8.1.3.3.2.2.地震センサー振幅装置による自動制御型固
定ピン装置その2 風揺れ等を防止する固定ピンと固定ピンを固定するすり
鉢形状等の挿入部とを有し、筒中を液体・気体等をほぼ
漏らさずにスライドするピストンをもった固定ピンが、
その筒に挿入され、その外に固定ピン先端が突き出てお
り、さらに、この筒の上と下とは管で繋がれており、こ
のピストンには、この管の孔より大きい、孔があり、そ
の孔に弁があり、この弁は、このピストンが引き込まれ
る時に、開くように付けられており、また、この筒の中
にバネ等が入り、このピストンをもった固定ピンを押出
す役割をする場合もあり、この弁の性格により、前記固
定ピン先端は、この筒の中に入る方向では、速やかであ
り、出る方向では、遅延され、それにより、地震力が働
くと速やかに、この固定ピン先端は、この筒の中に入
り、地震力が働いている間は、出にくくなり、また、こ
の筒と前記管とは、潤滑油等で満たされている場合もあ
り、加えて、この固定ピン先端には、この固定ピン先端
を固定するロックが差し込まれる溝また窪みがあり、こ
のロックは常時、重力・バネ等で押され、一定位置を保
っており、このロック自体が、地震を感知して地震によ
って振幅する地震センサー振幅装置となり、そして、地
震時には、この地震センサー振幅装置のロックが不動点
状態となり、この固定ピン先端の溝また窪みからロック
が外れて、固定ピン先端は、前記筒の中に入り、免震装
置全体が可動し始め、地震終了時には、重力また前記筒
中のバネ等により、徐々にこの固定ピン先端が出始め、
前記すり鉢形状の挿入部勾配に従いながら、最も底で、
前記ロックにより、この固定ピン先端が固定され、免震
される構造体も固定され、かつ、前記固定ピンと挿入部
のうち、一方を免震される構造体に、もう一方をこの免
震される構造体を支持する構造体に設けることにより構
成する。請求項46−2は、その発明である。 8.1.3.3.2.3.連動作動固定ピン 8.1.3.3.2.1.地震センサー振幅装置による自動制御型固
定ピン装置記載の2つ以上の固定ピン装置において、
固定ピンをロックしている第1のピン同士をワイヤー等
で繋ぎ、他方が動くと片方も動くように構成する。請求
項47は、その発明である。 8.1.3.3.3. 地震センサー振幅装置による自動制御型固
定ピン装置(地震力による自動制御型) 風揺れ等を防止する固定ピンと固定ピンを固定するすり
鉢形状等の挿入部とを有し、筒中を液体・気体等をほぼ
漏らさずにスライドするピストンをもった固定ピンが、
その筒に挿入され、その外に固定ピン先端が突き出てお
り、この筒の上と下とは管で繋がれており、また、この
筒の中にバネ等が入り、ピストンを押出す役割をする場
合もあり、また、この筒とこの管とには、潤滑油等で満
たされている場合もあり、加えて、地震を感知して地震
によって振幅する地震センサー振幅装置をもち、その地
震センサー振幅装置には、前記管に設けられた弁を開く
ための押出し部を持ち、この弁は、ピストンを押出す時
に開くようにされており、押出し部には、この弁を常に
閉じる状態にするバネ等を設けるか、重力により閉じる
状態にし、地震時には、前記地震センサー振幅装置が振
幅し、この押出し部を押出して、この弁を開き、地震力
により前記固定ピン先端が(すり鉢形状の挿入部勾配を
上り)持ち上がり、免震装置全体が可動し始め、地震終
了時には、前記すり鉢形状の挿入部勾配に従いながら、
前記筒の中の重力またバネ等により、この固定ピン先端
が突き出る方向に働き、かつ、この弁も突き出る方向に
しか開かないので、前記すり鉢形状の挿入部勾配に従い
ながら、最も底で、この固定ピン先端が止まり、免震さ
れる構造体も固定され、かつ、前記固定ピンとその挿入
部のうち、一方を免震される構造体に、もう一方をこの
免震される構造体を支持する構造体に設けることにより
構成する。請求項48は、その発明である。 8.1.3.3.4.地震センサー振幅装置による自動制御型固定
ピン装置(地震力による自動制御型) 風揺れ等を防止する固定ピンと固定ピンを固定するすり
鉢形状等の挿入部とを有し、この固定ピンには、この固
定ピンを固定するロックが差し込まれる溝また窪みがあ
り、このロックは常時、重力・バネ等で押され、一定位
置を保っており、このロック自体が、地震を感知して地
震によって振幅する地震センサー振幅装置となり、そし
て、地震時には、この地震センサー振幅装置のロックが
不動点状態となり、この固定ピン先端の溝また窪みから
ロックが外れて、すり鉢状等の凹形状挿入部により、固
定ピンが持ち上がり、固定ピン装置が解除され、免震装
置全体が可動し始め、地震終了時には、重力・バネ等に
より、徐々にこの固定ピンが下り始め、前記すり鉢形状
の挿入部勾配に従いながら、最も底で、前記ロックによ
り、この固定ピンが固定され、免震される構造体も固定
され、かつ、前記固定ピンと挿入部のうち、一方を免震
される構造体に、もう一方をこの免震される構造体を支
持する構造体に設けることにより構成する。請求項48
−2は、その発明である。 8.1.3.3.5. 垂直変位吸収重力復元型免震装置・滑り支
承併用自動制御型固定ピン装置 8.1.3.3.2.また8.1.3.3.3.記載の自動制御型固定ピン装
置において、固定ピンを、滑り部に置き換え、固定
ピンの挿入部を、凹形状滑り面部を有する免震皿に置き
換えることにより構成する。請求項48−3は、その発
明である。 8.1.3.3.6. 自動制御型固定ピン装置付き二重
免震皿 二重(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り支承にお
いて、平面形状滑り面部を有する免震皿と凹形状滑り面
部を有する免震皿との組合せの二重皿免震において、こ
の平面形状滑り面部を有する免震皿の中央部に、8.1.3.
3.2.地震センサー振幅装置による自動制御型固定ピン装
置、8.1.3.3.3.地震センサー振幅装置による自動制御
型固定ピン装置、また8.1.3.3.4.地震センサー振幅装
置による自動制御型固定ピン装置に記載の固定ピン装
置の固定ピンの差し込み側を設け、他方の凹形状滑り面
部を、この固定ピンの鉢形状等をもった挿入部と兼用す
ることにより構成する。請求項49は、その発明であ
る。 8.2. 風力センサーによる固定ピン装置 8.2.1. 一般 請求項50項記載の発明は、免震される構造体とこの免
震される構造体を支持する構造体とを固定をする固定ピ
ンが、風力センサーによって、ある一定以上の風圧時に
のみ、その固定ピンの挿入部に挿入され、免震される構
造体が固定され、風揺れを防止する装置である。 8.2.2.油圧型 8.2.1.の固定ピン装置の風力センサーにおいて、風圧を
受ける板を設け、風圧により、この風圧板と連動する油
圧ポンプが押され、そのことにより、液体が押出され、
その押出された液体が、パイプ等で、各固定ピン装置を
作動させる油圧ポンプに流れだし、油圧ポンプのピスト
ンが押され、免震される構造体がロックされ、風が止む
と、前記風圧を受ける板は、重力・バネ等で元の位置に
もどり、それにより、この風圧板と連動する前記油圧ポ
ンプのピストンも元の位置に戻り、それにより液体も引
き戻され、前記各固定ピン装置の各油圧ポンプのピスト
ンを戻し、免震される構造体のロックが解除されること
により構成する。請求項51は、その発明である。一定
以上の風圧にのみ作用する型は、風圧板と油圧ポンプの
間に、遊びを設けることにより、一定以上の風圧時にの
み油圧ポンプに作用する形をとれる。 8.3. 固定ピン装置の設置位置とリレー型固定ピン装置 8.3.1. 一般 固定ピン装置は、免震される構造体の重心位置またその
近傍に設置される。請求項52は、その発明である。 8.3.2. 2個以上の固定ピン装置の設置 8.1.地震作動による固定ピン装置および8.2.風力センサ
ーによる固定ピン装置においては、免震される構造体の
重心位置また近傍以外の周辺位置に、切断感度また地震
センサー装置の感度が敏感なタイプのものを設置し、免
震される構造体の重心位置また近傍には、前記周辺位置
に比べて切断感度また地震センサー装置の感度が鈍感な
ものを設置することにより構成する。請求項53は、そ
の発明である。 8.3.3. リレー型固定ピン装置 固定ピンの同時作動に関しては、機械式、電気式にして
も実際に同時に作動するかに関しては、問題があった。
特に、地震作動型の固定ピンは、時間差を許されず、ま
た、一本でも解除されない場合の問題は大きかった。こ
の地震作動型の固定ピンに関して、固定ピンの作動(解
除/セット)連動に関しては、同時に作動させることは
難しく、順次作動させていくことの方が確実性がある。
また、順次作動のさせ方によっては、一本でも解除され
ない場合の問題も解決する。つまり、重心の固定ピンが
最後にリレーさせる方法でその問題は解決する。また、
逆に、固定ピンのセットに関しては、重心の固定ピンが
最初にセットされるのが良い。 8.3.3.1. 地震作動型の固定ピンの場合 地震作動型の固定ピンに関して、固定ピンの作動(解除
/セット)連動に関しては、同時に作動させることは難
しく、順次作動させていくことの方が確実性がある。ま
た、順次作動のさせ方によっては、一本でも解除されな
い場合の問題も解決する。つまり、重心の固定ピンが最
後にリレーさせる方法でその問題は解決する。請求項5
3−2は、その発明である。また、地震後の、固定ピン
のセットに関しては、重心の固定ピンが最初に セット
されるのが良い。請求項53−3は、その発明である。 8.3.3.2. 風力作動型の固定ピンの場合 風力地震作動型の固定ピンに関しても、固定ピンの作動
(解除/セット)連動に関しては、同時に作動させるこ
とは難しく、順次作動させていくことの方が確実性があ
る。また、順次作動のさせ方によっては、一本でも固定
されていない場合の問題も解決する。つまり、重心の固
定ピンが最初に固定させる方法でその問題は解決する。
請求項53−10〜53−11は、その発明である。 8.4. 杭折れ防止構法 上部構造(地上構造物)と杭等の基礎部との縁を切り、
その両者間をある一定以上の地震力によって折れるピン
で繋ぐ。請求項54は、その発明である。 8.5. 地震後の残留変位への対処 8.5.1. すべり型免震装置の残留変異矯正 すべり型免震装置は、地震後の残留変異の矯正が困難で
あった。免震皿のすべり転がりの摩擦面に、液体潤滑剤
が潤滑する溝と、当該免震皿の外側に、その溝に液体潤
滑剤を流し込む孔を持ち、地震後に、揮発性の液体潤滑
剤を、前記孔から流し込み、地震後の残留変異の矯正を
容易にする。請求項54−2は、その発明である。 8.5.2. 重力復元型免震装置・滑り支承の免震皿の形状 8.1.3.2.電気等による自動復元の場合、及び8.1.3.3.地
震センサー振幅装置による自動制御型固定ピン装置、8.
2.風力センサーによる固定ピン装置の各場合において
は、重力復元型免震装置・滑り支承の免震皿の凹形状滑
り面部としては、地震後の残留変位の少ないすり鉢形状
が望ましい。 8.6.固定ピン挿入部の形状及び固定ピンの形状 固定ピンを固定する挿入部の形状として、停止点に向か
って、すり鉢状等の凹面を施し、また、停止点よりも広
い範囲で、凸凹の形状を施す。請求項55は、その発明
である。さらに、請求項55−2〜55−8項の発明
は、固定ピンまた挿入部の形状に関するものである。 8.7. 免震皿の中央部窪み形の風揺れ抑制装置 請求項55−9項から請求項55−9−3項記載の発明
は、特許 1844024号と特許 2575283号とで免震復元装置
(重力復元型免震装置・滑り支承)、免震装置(免震装
置・滑り支承)、上記の4.二重(また二重以上の)免
震皿免震装置・滑り支承において、免震皿の中央部が、
滑り部、中間滑り部、ボールベアリング、またローラー
の入り込む形で、またそれらの形状で凹んだ形で、形成
された免震皿をもつことにより構成する免震装置・滑り
支承であり、風揺れを抑制するものであり、簡易な風揺
れ抑制装置である。 8.8. 底面の球面部とそれ以外の周辺部のすり鉢併用の
免震皿 8.8.1. 底面の球面部とそれ以外の周辺部のすり鉢併用
の免震皿 重力復元型免震装置・滑り支承の免震皿の凹形状滑り面
部としては、地震後の残留変位が少なく、固有周期を持
たないゆえに共振現象を起こさないすり鉢形状が望まし
い。しかし、風への抵抗を考えると、すり鉢形状の勾配
をきつくする必要があり、その場合には、小さい地震に
は、免震しにくく、大きな地震時も、すり鉢の底の尖ん
がった分、免震時の垂直動による振動衝撃が大きくスム
ースな免震が得にくい。そこで、すり鉢の底を、球面に
することより、小さい地震にも免震可能となり、大きな
地震時の免震にも、すり鉢の底の尖んがりが無くなり、
快適さを与える。請求項55−10は、その発明であ
る。 8.8.2. 微振動用の自動固定ピンを併用 しかし、すり鉢の底を、球面にすることより、小さい風
で揺れる(しかし、底面の球面部以上の振幅は抑制され
る)。そこで、底面の球面部以内の微振動用の揺れ止め
のために、地震時ロック解除型自動固定ピン(平常時
は、ロックされ、地震時にロックが解除される自動固定
ピン)を、免震される構造体の重心またその近傍に併用
する。請求項55−12は、その発明である。 8.9. 強風用の手動型固定ピンの併用 免震装置において、免震性能を良くするためには固有周
期を長くしたいが、強風時に揺れる。このような場合
に、強風時用に、強風時に手動で免震される構造体とこ
の免震される構造体を支持する構造体とを固定する固定
ピン装置を一本また複数本併用することにより、高い免
震性能を実現し、且つ強風時の揺れを押さえられる。ま
た、強風時の安全が保証されている場合でも、免震装置
の免震性能によって(積層ゴム等のバネ定数、また免震
滑り支承のすり鉢等の凹面形状等の勾配および滑り支承
面等の摩擦によって)、強風時にある程度の揺れが生じ
る場合には、強風時用に、強風時に手動で免震される構
造体とこの免震される構造体を支持する構造体とを固定
する固定ピン装置を一本また複数本併用して、揺れ止め
をする。請求項55−13は、その発明である。 8.10. 緩衝材付支承 ゴム等の弾性材また緩衝材を、免震皿等の免震装置・滑
り支承の周辺また縁に付けて、予想を上回る地震変位振
幅に対して、その支承周辺の弾性材また緩衝材に衝突さ
せて対処する。請求項55−14は、その発明である。 9.免震装置設置と基礎部分の施工に関する合理化 9.1.免震装置設置と基礎部分の施工の合理化 この構法は、汎用戸建て免震に適しているが、それに限
定される事はないが、特に、戸建て用免震装置としての
意味がある。今までの在来構法及びプレハブの住宅を免
震装置対応にする場合の問題は、まず、1階の梁とそれ
に支えられる床が必要になり、それをいかに安くすると
いう課題、次に、プレハブ・在来・2×4という上部構
造の構法の違いを問題とせず、汎用的方法があるかどう
かいう課題、さらに、上部構造としてのフレームとして
の剛性のない問題も解決する必要がある。その解決方法
として、ベタ基礎の上に空隙を設けて、もう一つベタ基
礎(スラブ)を打ち、その間に免震装置を入れる方法で
ある。具体的に施工法を説明すると、ベタ基礎コンクリ
ートの上に免震装置を配備し、その間を有機溶剤で溶け
るスタイロフォーム等で埋めて間隙を作り、その上にコ
ンクリートスラブを打ち、コンクリートが固まるとスタ
イロフォーム等の間隙を有機溶剤で溶かし、空間を作る
と、ベタ基礎の上に、免震装置のみに支えられてコンク
リートスラブが浮く形となり、免震装置の作動が可能と
なる。そして、このコンクリートスラブを人工土地的な
扱いとすることにより、上物の自由を拘束せずに、在来
構法・プレハブ構法・2×4構法の違いを違いとせずに
住宅を自由に建てられ、上部構造の自由がもたらされ
る。また上部構造としてのフレームとしての剛性のなさ
もスラブの剛性により解決される。また免震装置解析
も、上部構造を含めた免震装置される部分の重心が、こ
のコンクリートスラブの重さによって下がり、一質点系
振動の解析でほぼ近似でき、またこの部分の荷重が、上
部構造に比して大きく、木造・鉄骨等軽量戸建てが載る
場合は、解析の一様化が可能になり、上物ごとの個別認
定でなく、一般認定の可能性を開くものである。また、
単に二重にベタ基礎(スラブ)を打つのと同じであるの
で、ローコストを可能にする。請求項56は、その発明
である。 9.2.免震装置設置の施工の合理化 留め具等により、上下の皿を一体にされた二重免震皿装
置を、基礎のアンカーボルト位置に据え付け、土台とま
ず固定する。その後、基礎との間にできた隙間等を無収
縮モルタルで埋める。そして、無収縮モルタルが固まっ
た後に、基礎と免震装置とのアンカーボルトを締める。
以上の方法により、土台に対する水平性(平行性)が得
られ、基礎上に設置される免震装置の水平性を出しにく
い問題が解決する。請求項56−2項は、その発明であ
る。 10.免震装置配置と復元装置の復元能力の設計 10.1. 免震装置配置 経済性をもたらすために、重心位置またその近傍にの
み、2箇所以上の復元装置を装備し、それ以外は、復元
力を持たない免震滑り支承とする。また必要に応じて、
固定ピン装置を配する。これも復元装置と同様に、重心
位置またその近傍にのみ、一箇所以上、できれば2箇所
以上とするのが良い。請求項57は、その発明である。 10.1.1. 滑り型免震装置の水平性維持 滑り型免震装置の施工時及び施工後の水平性維持の問題
は、建物の内側(また重心)に向かって転ぶ傾斜(外が
高く、内が低い傾斜)を持たせることにより、解決され
る。請求項58は、その発明である。 10.2. 復元装置の復元能力の設計 免震性能を上げるためには、滑り型免震装置の場合、復
元装置の復元力を押さえ、復元が可能な最小限の復元力
にする事である。凹形状の重力復元型においては、復元
が得られる限り、曲率半径はできるだけ大きくし、ま
た、バネ等の復元型においては、復元が得られる限り、
弾性力またバネ定数はできるだけ小さくし、双方とも
に、復元力を最小限にするためには、免震装置・滑り支
承の摩擦係数を下げる事も必要である。そのことは、ま
た、免震性能をよくする事につながる。請求項59は、
その発明である。 11.新積層ゴム・バネ 上述の従来の積層ゴムの問題から、鋼とゴムとを一層ご
とに付着させず、鋼等の硬質板を何層か積層させ、その
硬質板の中心部を欠き、その中心部にバネ等を充填させ
る構成をとる。請求項60は、その発明である。 12.復元バネ 縦型にバネ等を設置することは水平のどの方向にも復元
性能を得られるが、僅かな水平変位での復元力に乏しい
が、以下の形状を取ることで、この問題が解決される。
免震装置によって免震される構造体とこの免震される構
造体を支持する構造体との両者間に、バネ等が設け、支
持する構造体のラッパ形状の孔の中にそのバネ等の端が
係合し、このバネ等の反対の端が免震される構造体に係
合する。そのお陰で、支持する構造体が変位すると、こ
のラッパ形状に従い、バネ等は水平方向に曲げられ、水
平方向復元力を持つことになり、僅かな変位でも水平方
向向きの復元力を得られ、さらに、このバネ等による、
免震される構造体に働く下方への引張力も最低限にし、
免震される構造体への負荷も小さくしている。請求項6
1は、その発明である。 13.免震構造による構造体設計法 13.1. 超高層建物・構造体 滑り型免震等の免震装置上の超高層建構造体は、従来の
柔構造によらず、風力ではゆれない程度の剛性をもたせ
る構造とする。また、建物の剛性を上げることは、免震
性能を上げることにもつながる。そのことにより、免震
され、風揺れしない超高層建物が可能になる。 13.2. 高塔状比建物・構造体 引抜き力が働く建物・構造体の問題は、引抜き防止装置
によって対処し、塔状比によれば、ロッキングを小さく
するために、免震装置・滑り支承の摩擦係数をできるだ
け小さくする。 13.3. 軽量建物・構造体 従来の積層ゴムでは、固有周期が延びない軽量建物・構
造体には、免震装置・滑り支承等の免震装置で、免震が
可能になる。 【実施例】 1.十字型免震装置・滑り支承、また十字重力復元型免
震装置・滑り支承 1.1. 十字型免震装置・滑り支承、また十字重力復元型
免震装置・滑り支承 図1〜9は、請求項1項記載の免震装置・滑り支承(以
下「免震装置・滑り支承」という)また復元付き免震装
置・滑り支承の発明に関するもので、凹形状滑り面部ま
たは平面形状滑り面部を有するスライド部材4を上下に
交差させて係合させることにより、免震性を、また一方
向性もしくは全方向の復元性を持たせるようにしたもの
である。上下に交差させて係合させる上で、スライド部
材4の交差方向の角の面を取り、スムーズに交差できる
ようにした場合もある。上部のスライド部材4-aは、下
向きの凹形状滑り面部または平面形状滑り面部を有する
ものであり、下部のスライド部材4-bは、上向きの凹形
状滑り面部または平面形状滑り面部を有するものであ
る。ともに滑り面部には低摩擦材が使用されている場合
がある。上部スライド部材4-a・下部スライド部材4-b
の組合せは、次の4通り考えられる。 (1) 下向きの凹形状滑り面部を有する上部スライド部材
4-aと上向きの凹形状滑り面部を有する下部スライド部
材4-bとの組合せ(図1、2参照)。 (2) 下向きの平面形状滑り面部を有する上部スライド部
材4-aと上向きの凹形状滑り面部を有する下部スライド
部材4-bとの組合せ。 (3) 下向きの凹形状滑り面部を有する上部スライド部材
4-aと上向きの平面形状滑り面部を有する下部スライド
部材4-bとの組合せ。 (4) 下向きの平面形状滑り面部を有する上部スライド部
材4-aと上向きの平面形状滑り面部を有する下部スライ
ド部材4-bとの組合せ(図9参照)。 そして、以上の上部スライド部材4-a・下部スライド部
材4-bを、互いに交差する方向に係合し、スライドでき
るように構成し、前記上部スライド部材4-aを免震され
る構造体1に、下部スライド部材4-bをこの免震される
構造体を支持する構造体2に設ける。図1〜2は、下向
きの凹形状滑り面部を有する上部スライド部材4-aと上
向きの凹形状滑り面部を有する下部スライド部材4-bと
の組合せである。図1は、上部スライド部材・下部スラ
イド部材(4-a、4-b)の凹形状滑り面部が台形の直線
で構成される場合で、また、その凹形状滑り面部にスラ
イド部材の交差方向に平坦面での場合である。図2は、
上部スライド部材・下部スライド部材(4-a、4-b)の
凹形状滑り面部が円弧状で、また、その凹形状滑り面部
にスライド部材の交差方向に丸みを持たせた場合であ
る。なお、凹形状に関して、台形の直線で構成される場
合と、円弧、放物線、スプライル曲線等の曲線で構成さ
れる場合がある。また上部スライド部材・下部スライド
部材共に、凹形状滑り面部の底部に関して、互いのスラ
イド部材が嵌まり込むように少し掘り下げられて、風等
では動きにくくしている場合もある。 1.2. 十字型免震装置・滑り支承、十字重力復元型免震
装置・滑り支承の中間滑り部 図10〜13は、請求項2項記載の免震装置・滑り支承
または復元付き免震装置・滑り支承に関する発明であ
る。請求項2項は、請求項1項の発明の、下向きの凹形
状滑り面部または平面形状滑り面部を有する上部スライ
ド部材4-aと、上向きの凹形状滑り面部または平面形状
滑り面部を有する下部スライド部材4-bとの間に、中間
滑り部6を設けた発明であり、また、その中間滑り部6
と、上部スライド部材4-a、下部スライド部材4-bとが
接する位置に、ローラー・ボールベアリング5-e、5-f
を設けた場合もある。図10は、十字型免震装置・滑り
支承、図11〜13は、十字型復元付き免震装置・滑り
支承である。図10は、図9の構成の上部スライド部材
4-aと、下部スライド部材4-bとの間に、中間滑り部6
が挟まれた実施例である。この場合の中間滑り部6は、
円柱形をなしている。中間滑り部6と、上部スライド部
材4-a、下部スライド部材4-bとが接する上面、下面、
側面位置に、ローラーまたボールベアリング5-e、5-f
を設けた場合もある。また、このローラーまたボールベ
アリングは、循環式転がり案内によって循環する形を取
るのが有利である。図11は、図1または2の構成の上
部スライド部材4-aと、下部スライド部材4-bとの間
に、中間滑り部6が挟まれた実施例である。上部スライ
ド部材4-aの下向き凹形状滑り面部と、下部スライド部
材4-bの上向き凹形状滑り面部との間に、中間滑り部6
が挟み込まれ、この中間滑り部6の滑り部上部6-uが、
上部スライド部材4-aの下向き滑り面部と同曲率を持
ち、また滑り部下部6-lが、下部スライド部材4-bの上
向き滑り面部と同曲率を持つように構成する。この場
合、図(e) 〜図(h) のように、地震振幅により上部スラ
イド部材4-aと下部スライド部材4-bとがずれを起こし
ても、滑り部上部6-uと上部スライド部材4-aの下向き
滑り面部との、及び滑り部下部6-lと下部スライド部材
4-bの上向き滑り面部との接触面積が、同面積得られ
て、垂直荷重伝達能力において有利になる。図11のう
ち、(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)はその
断面図、(d) は免震装置・滑り支承部の詳細斜視図、
(e)(f)(g)(h)は、振幅時の断面図であり、 (g)(h) は最
大振幅時、(e)(f)は振幅途中の時で、(e)(g)は基礎方向
から見たもの、(f)(h)は基礎方向に対面する方向から見
たものである。中間滑り部6と、上部スライド部材4-
a、下部スライド部材4-bとが接する上部6-u、下部6-
l位置に、ローラーまたボールベアリング5-e、5-fを
設けた場合もある。この構成は、凹型球面形状に対し
て、常にローラーまたはボールベアリングが接し、振動
時においても同接触面積が得られて、垂直荷重伝達能力
において有利である。また、このローラーまたボールベ
アリングは、循環式転がり案内によって循環する形を取
るのが有利である。図12は、図11の中間滑り部6が
球の場合の実施例であり、上部スライド部材4-aの下向
き凹形状滑り面部と、下部スライド部材4-bの上向き凹
形状滑り面部との間に、球状の滑り面部を有する中間滑
り部6が挟み込まれ、この球状の中間滑り部6と接する
上部スライド部材4-aの下向き滑り面部、下部スライド
部材4-bの上向き滑り面部が、この球状の中間滑り部6
と同曲率を持つように構成する。この場合、地震振幅に
より上部スライド部材4-aと下部スライド部材4-bとが
ずれを起こしても、上部スライド部材4-aの下向き滑り
面部との、また下部スライド部材4-bの上向き滑り面部
との接触面積が、常に同面積得られる。この中間滑り部
6と、上部スライド部材4-a、下部スライド部材4-bと
の接触面に、ローラーまたボールベアリング5-e、5-f
を設けた場合もある。この構成は、凹型球面形状に対し
て、常にローラーまたボールベアリングが接し、振動時
においても同接触面積が得られて、垂直荷重伝達能力に
おいて有利である。また、このローラーまたボールベア
リングは、循環式転がり案内によって循環する形を取る
のが有利である。図13は、図11の中間滑り部6が、
三重中間滑り部の場合の実施例であり、中間滑り部6
が、第一中間滑り部6-aと第二中間滑り部6-bと第三中
間滑り部6-cとに分かれる。第一中間滑り部6-aは、上
部スライド部材4-aの下向き凹形状滑り面部と同曲率を
持つ凸型の滑り面部6-u(中間滑り部上部6-u)をも
ち、その凸型の反対部には凹型球面滑り面部を有してい
る。第二中間滑り部6-bは、第一中間滑り部の前記反対
部の凹型球面と同一球面率を持つ凸型形状滑り面部をも
ち、この凸型形状の反対部には凸型球面滑り面部を有し
ている。第二中間滑り部6-bは球形の場合もある。第三
中間滑り部6-cは、第二中間滑り部の前記反対部の凸型
球面と同一球面率を持つ凹型形状滑り面部をもち、その
凹型の反対部には、下部スライド部材4-bの上向き凹形
状滑り面部と同一曲面率を持つ凸型形状滑り面部6-l
(中間滑り部下部6-l)を有している。そして、上部ス
ライド部材4-aと下部スライド部材4-bとの間に、この
第一中間滑り部6-a、第二中間滑り部6-b及び第三中間
滑り部6-cを、挟み込むことにより構成する。この場
合、図(e) 〜図(h) のように、地震振幅により上部スラ
イド部材4-aと下部スライド部材4-bとがずれを起こし
ても、中間滑り部上部6-uと上部スライド部材4-aの下
向き滑り面部との、また中間滑り部下部6-lと下部スラ
イド部材4-bの上向き滑り面部との接触面積が、同面積
得られて、垂直荷重伝達能力において有利である。図1
3のうち、(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図、(d) は免震装置・滑り支承部の詳細斜視
図、(e)(f)(g)(h)は、振幅時の断面図であり、 (g)(h)
は最大振幅時、(e)(f)は振幅途中の時で、(e)(g)は基礎
方向から見たもの、(f)(h)は基礎方向に対面する方向か
ら見たものである。この第一中間滑り部6-a、第三中間
滑り部6-cと、上部スライド部材4-a、下部スライド部
材4-bとが接する中間滑り部上部6-u、中間滑り部下部
6-l位置に、ローラーまたはボールベアリング5-e、5
-fを設ける場合もある。この構成は、凹型球面形状に対
して、常にローラーまたはボールベアリングが接し、地
震振幅時においても同接触面積が得られて、垂直荷重伝
達能力において有利である。また、第二中間滑り部6-b
と、第一中間滑り部6-a、第三中間滑り部6-cとが接す
る位置に、ローラーまたボールベアリングを設けると、
首振りが容易になり、有利である。また、このローラー
またボールベアリングは、循環式転がり案内によって循
環する形を取るのが有利である。 1.3. 十字重力復元型引抜き防止装置・滑り支承 図1〜9のうち、特に、図3〜8−3は、請求項3項〜
4項記載の発明に関するもので、特許 1844024号での発
明の引抜き防止装置に、請求項1項記載の発明の復元付
き免震装置の機能を持たせたものであり、重力復元型引
抜き防止装置・滑り支承の実施例を示している。具体的
に説明すると、請求項1項また2項記載の発明の、下向
きの凹形状滑り面部または平面形状滑り面部を有する上
部材は、真横に細長く開口したスライド孔を有するスラ
イド部材4-aを形成し、上向きの凹形状滑り面部または
平面形状滑り面部を有する下部材は、真横に細長く開口
したスライド孔を有するスライド部材4-bを形成し、こ
れらのスライド部材を、互いに交差する方向に、双方の
スライド孔に係合し、スライドできるように構成し、か
つ、これらのスライド部材のうち、上になるスライド部
材(上部スライド部材)4-aを免震される構造体1に、
下になるスライド部材(下部スライド部材)4-bをこの
免震される構造体を支持する構造体2に設けて、引抜き
防止の機能も合わせ持たせた復元付き免震装置・滑り支
承である。つまり、特許 1844024号での引抜き防止装置
の上部スライド部材4-aと下部スライド部材4-bのう
ち、一方に凹形状滑り面部を有し、もう一方に当該凹形
状滑り面部を滑走しうる滑り部もしくは逆向きの凹形状
滑り面部を有する構成である。凹形状滑り面部の箇所と
して (1) 上部スライド部材のスライド孔を挟む上部材に下向
き凹形状滑り面部 (2) 上部スライド部材のスライド孔を挟む下部材に上向
き凹形状滑り面部 (3) 上部スライド部材のスライド孔を挟む下部材に下向
き凹形状滑り面部 (4) 下部スライド部材のスライド孔を挟む上部材に上向
き凹形状滑り面部 (5) 下部スライド部材のスライド孔を挟む上部材に下向
き凹形状滑り面部 (6) 下部スライド部材のスライド孔を挟む下部材に上向
き凹形状滑り面部の6通りが考えられ、また平面形状滑
り面部の箇所も同様に、 (1) 上部スライド部材のスライド孔を挟む上部材に下向
き平面形状滑り面部 (2) 上部スライド部材のスライド孔を挟む下部材に上向
き平面形状滑り面部 (3) 上部スライド部材のスライド孔を挟む下部材に下向
き平面形状滑り面部 (4) 下部スライド部材のスライド孔を挟む上部材に上向
き平面形状滑り面部 (5) 下部スライド部材のスライド孔を挟む上部材に下向
き平面形状滑り面部 (6) 下部スライド部材のスライド孔を挟む下部材に上向
き平面形状滑り面部の6通りが考えられ、以上の12通
りの組合せにより構成される。なお凹面形状に関して、
台形の直線で構成される場合と円弧、放物線、スプライ
ル曲線等の曲線で構成される場合がある。また上部スラ
イド部材・下部スライド部材共に凹形状滑り面部を有す
る底部に関して、互いのスライド部材が嵌まり込むよう
に少し掘り下げられて、風等では動きにくくしている場
合もある。なお、重なり合う上部スライド部材4-aと下
部スライド部材4-bとは、隙間がある場合もあり、ま
た、接している場合には含油メタル、テフロンにより低
摩擦化されている例もある。免震皿の凹形状滑り面及び
当該部を滑走するローラー・ボールベアリング若しくは
滑り部も同様である。以下の実施例でも同様である。図
3は、下部スライド部材4-bのスライド孔を挟む下部材
に上向き凹形状滑り面部を有し、上部スライド部材4-a
のスライド孔を挟む下部材に当該凹形状滑り面部を滑走
しうる滑り部を有する実施例である。図4は、上部スラ
イド部材4-aのスライド孔を挟む上部材に下向き凹形状
滑り面部を有し、下部スライド部材4-bのスライド孔を
挟む上部材に当該凹形状滑り面部を滑走しうる滑り部を
有する実施例である。図5は、下部スライド部材4-bの
スライド孔を挟む下部材に上向き凹形状滑り面部を有
し、上部スライド部材4-aのスライド孔を挟む上部材に
当該凹形状滑り面部を滑走しうる滑り部を有し、かつ、
上部スライド部材4-aのスライド孔を挟む上部材に下向
き凹形状滑り面部を有し、下部スライド部材4-bのスラ
イド孔を挟む上部材に当該凹形状滑り面部を滑走しうる
滑り部を有する実施例である。図6は、下部スライド部
材4-bのスライド孔を挟む上部材に上向き凹形状滑り面
部を有し、上部スライド部材4-aのスライド孔を挟む上
部材に当該凹形状滑り面部を滑走しうる下向き凹形状滑
り面部を有し、かつ、下部スライド部材4-bのスライド
孔を挟む下部材に上向き凹形状滑り面部を有し、上部ス
ライド部材4-aのスライド孔を挟む下部材に当該凹形状
滑り面部を滑走しうる滑り部を有する実施例である。ま
た、その上下逆もあり得る。つまり、上部スライド部材
4-aのスライド孔を挟む上部材に下向き凹形状滑り面部
を有し、下部スライド部材4-bのスライド孔を挟む上部
材に当該凹形状滑り面部を滑走しうる滑り部を有し、か
つ、上部スライド部材4-aのスライド孔を挟む下部材に
下向き凹形状滑り面部を有し、下部スライド部材4-bの
スライド孔を挟む下部材に当該凹形状滑り面部を滑走し
うる上向き凹形状滑り面部を有する場合である。図8
は、上部スライド部材4-aのスライド孔を挟む上部材に
下向き凹形状滑り面部を有し、下部スライド部材4-bの
スライド孔を挟む上部材に当該凹形状滑り面部を滑走し
うる上向き凹形状滑り面部を有し、かつ、上部スライド
部材4-aのスライド孔を挟む下部材に下向き凹形状滑り
面部を有し、下部スライド部材4-bのスライド孔を挟む
下部材に当該凹形状滑り面部を滑走しうる上向き凹形状
滑り面部を有する実施例である。図8−2は、請求項4
項記載の発明に関するもので、上部スライド部材4-aの
スライド孔を挟む上部材の下部に下向き凹形状滑り面部
を有し、下部スライド部材4-bのスライド孔を挟む上部
材の上部に当該下向き凹形状滑り面部が滑走しうる上向
き凹形状滑り面部を有し、下部に下向き凸形状滑り面部
を有し、かつ、上部スライド部材4-aのスライド孔を挟
む下部材の上部に、当該下向き凸形状滑り面部を滑走し
うる上向き凸形状滑り面部を、下部に下向き凹形状滑り
面部を有し、下部スライド部材4-bのスライド孔を挟む
下部材の上部に当該下向き凹形状滑り面部が滑走しうる
上向き凹形状滑り面部を、有する実施例である。この図
8−2は、重力復元型にもかかわらず、上部スライド部
材4-aと下部スライド部材4-bとの間に、上部スライド
部材4-aの上下変位による隙間を必要としない方式が可
能となり、重力復元型特有の地震振幅時の垂直変位のた
めの遊びによる、がたつきの問題と引抜き時の衝撃の問
題をも解決できる。図8−3は、請求項3項記載(請求
項2項記載の免震装置・滑り支承において、……)の発
明に関するもので、上部スライド部材・下部スライド部
材の摩擦係数を下げ、また相互の滑り面の接触面積を上
げるために中間滑り部6を設けた場合の実施例である。
この場合、図11(e) 〜(h) のように、地震振幅による
上部スライド部材4-aと下部スライド部材4-bとが、ず
れを起こしても、滑り部上部6-uとスライド部材(4-
a、4-b)との接触面積、及び滑り部下部6-lとスライ
ド部材(4-a、4-b)との接触面積が、ともに、常に同
面積得られて、垂直荷重伝達能力において有利である。
請求項3項記載(請求項2項記載の免震装置・滑り支承
において、……)の発明に関するもう一つのものは、図
8−3の中間滑り部6の、上部スライド部材4-a、下部
スライド部材4-bと接する上部6-u、下部6-l位置に、
ローラーまたボールベアリング5-e、5-fを設けた場合
のものである。この構成は、凹型球面形状に対して、常
にローラーまたボールベアリングが接し、振動時におい
ても同接触面積が得られて、垂直荷重伝達能力において
有利である。また、このローラーまたボールベアリング
は、循環式転がり案内によって循環する形を取るのが有
利である。 2.引抜き防止装置・滑り支承の改良 2.1. 復元・減衰バネ付き引抜き防止装置・滑り支承 図20〜22、また、図27〜27−5は、請求項5項
〜6項記載の発明の、復元・減衰バネ付き引抜き防止装
置・滑り支承Fの実施例を示している。特許 1844024号
での引抜き防止装置・滑り支承F、また1.3.の十字重力
復元型引抜き防止装置・滑り支承の、上部スライド部材
4-a、下部スライド部材4-bの片方また両者に、スライ
ド孔の片側また両側に、バネ、空気バネ、ゴム、積層ゴ
ムまた磁石(磁石同士の反発力吸引力等を使った)等の
弾性体(以下、すべての章で「バネ等」と称する)25
を設置し、そのバネ等25により、他方のスライド部材
を当該スライド孔の中央部に位置せしめる機能を与え、
地震後に免震される構造体Aを元の位置に復元させ、ま
た当該スライド孔の端に衝突させない機能を有するもの
である。請求項5項記載の発明は、特許 1844024号の引
抜き防止装置・滑り支承Fに、請求項6項記載の発明
は、請求項3項記載の発明の復元付き引抜き防止装置・
滑り支承に、復元また減衰バネ等25を設けたものであ
る。図21のように、バネ等25の固定に関して、バネ
等25の一方の端は、スライド孔の端に固定され、もう
一方の端は、スライド止め金4-Pを介して 交差する他
方のスライド部材に押し当てる。そのスライド止め金4
-Pとバネ等25とは固定されている。また、図20のよ
うに、スライド止め金4-Pを介さずに、交差する他方の
スライド部材に、バネ等25が直接に固定される場合も
ある。また、このバネ等25は、交差する他方のスライ
ド孔部材に接すること無く、途中までに設けられている
場合もあり、図22は、この場合の実施例である。途中
までの場合は、スライド孔の両端部にぶつからないため
の緩衝装置の役目が主である。この構成により、併用す
る免震皿の滑り面から滑り部等が外れる可能性のある地
震振幅時のみに抑制が働き、免震皿内の地震振幅時に
は、抑制は働かず免震装置による免震性能を減じない効
果が得られる。図21、22のうち、(a-1)(a-2)(a-3)
(a-4)は、スライド止め金4-Pの斜視図である。(a-1)(a
-2)でワンセット、(a-3)(a-4)でワンセットであり、(a-
1)(a-2)とは違うタイプである。免震装置・滑り支承の
斜視図(a) 、また断面図(b)(c)には、(a-1)(a-2)タイプ
が描かれている。(a-1)(a-3)は、上部スライド部材4-a
のスライド止め金4-Pであり、(a-2)(a-4)は、下部スラ
イド部材4-bのスライド止め金4-Pである。図27〜2
7−5は、図26〜26−5の引抜き防止装置・滑り支
承に、復元・減衰バネ等を設けたものである。また、図
22−2は、請求項6−2項記載の発明の、復元・減衰
バネ付き引抜き防止装置・滑り支承Fの実施例を示して
いる。二段階に弾性力が変化する二段階バネ等は、復元
バネ等25-aと外れ防止バネ等25-bとの二段階の弾性
力をもったものが設けられ、併用する免震皿の大きさの
地震振幅には、復元バネ等25-aが主に働き、元の位置
に復元する効果を持ち、免震皿の滑り面から滑り部等が
外れる可能性のある地震振幅時には、外れ防止バネ等2
5-bが働き、強い抑制が働き、免震皿の外れを防止す
る。また、円錐コイルバネ・ゴム等の変位に応じて、バ
ネ定数が無段階に変化するバネ・ゴム等を使用すること
により、免震皿の滑り面から滑り部等が外れる可能性の
ある地震振幅ほど、強い抑制が働き、免震皿の外れを防
止するものもある。また、バネ定数が、二段階と無段階
との間の、三段階、四段階、…多段階に変化するバネ定
数また反発力を持ったものもある。この場合、より特性
にあった復元・減衰制御装置が可能になる。 2.2. 積層ゴム/ゴム/バネ付き引抜き防止装置・滑り
支承 図15〜19は、請求項7項記載の発明の、バネ等25
と引抜き防止装置・滑り支承Fとの複合装置の実施例を
示している。特許 1844024号での引抜き防止装置・滑り
支承Fとバネ等25との位置関係は、(1) 上部スライド
部材4-aのスライド孔を挟む上部材また免震される構造
体1と下部スライド部材4-bのスライド孔を挟む上部材
との間、(2) 下部スライド部材4-bのスライド孔を挟む
上部材と上部スライド部材4-aのスライド孔を挟む下部
材との間、(3) 上部スライド部材4-aのスライド孔を挟
む下部材と下部スライド部材4-bのスライド孔を挟む下
部材また支持する構造体2との間、の3通り考えられ
る。また、バネ等25の箇所数は、上記 (1)、 (2)、
(3) の一か所の場合、 (1)と(2)、 (1)と (3)、 (2)と
(3)の二か所の場合、 (1) と (2)と (3)の三か所の場
合がある。図15は、(3) の上部スライド部材4-aのス
ライド孔を挟む下部材と、下部スライド部材4-bのスラ
イド孔を挟む下部材との間に、バネ等25が設置され、
上部スライド部材4-aのスライド孔を挟む下部材とバネ
等25の上部フランジとが接合され、下部スライド部材
4-bのスライド孔を挟む下部材とバネ等25の下部フラ
ンジとが接合されている実施例である。図15のうち
(a)(b)(c)は、バネ等25の高さが低い場合、 (d)(e)
(f)はバネ等25の高さが高い場合である。図16は、
(1) の免震される構造体1と下部スライド部材4-bのス
ライド孔を挟む上部材との間に、バネ等25が設置さ
れ、免震される構造体1とバネ等25の上部フランジと
が接合され、下部スライド部材4-bのスライド孔を挟む
上部材とバネ等25の下部フランジとが接合されている
実施例である。図16のうち (a)(b)(c)は、バネ等25
の高さが低い場合、 (d)(e)(f)はバネ等25の高さが高
い場合である。図17は、 (2)と(3) の二か所にバネ等
25が設置される場合で、上部バネ等25については、
下部スライド部材4-bのスライド孔を挟む上部材とバネ
等25の上部フランジとが接合され、上部スライド部材
4-aのスライド孔を挟む下部材とバネ等25の下部フラ
ンジとが接合され、下部バネ等25については、上部ス
ライド部材4-bのスライド孔を挟む下部材とバネ等25
の上部フランジとが接合され、下部スライド部材4-aの
スライド孔を挟む下部材とバネ等25の下部フランジと
が接合されている実施例である。図18は、 (1)と (2)
と (3)の三か所に、バネ等25が設置される場合で、上
部バネ等25については、免震される構造体1とバネ等
25の上部フランジとが接合され、下部スライド部材4
-bのスライド孔を挟む上部材とバネ等25の下部フラン
ジとが接合され、中部バネ等25については、下部スラ
イド部材4-bのスライド孔を挟む上部材とバネ等25の
上部フランジとが接合され、上部スライド部材4-aのス
ライド孔を挟む下部材とバネ等25の下部フランジとが
接合され、下部バネ等25については、上部スライド部
材4-bのスライド孔を挟む下部材とバネ等25の上部フ
ランジとが接合され、下部スライド部材4-aのスライド
孔を挟む下部材とバネ等25の下部フランジとが接合さ
れている実施例である。図18のうち(a)(b)(c) は、バ
ネ等25の高さが低い場合、 (d)(e)(f)はバネ等25の
高さが高い場合である。また、図18の免震装置は、垂
直に弾性のあるバネ等25の場合には、垂直免震性も獲
得できる。また、垂直に弾性のあるバネ等25を使用し
ても、引抜き防止装置・滑り支承Fによって、バネ等の
座屈の問題は軽減されている。また、図18の免震装置
は、圧縮時にも引抜き時にも摩擦が発生しないものであ
る。図19は、引抜き防止装置・滑り支承Fを2連装
し、(3) の上部スライド部材4-aのスライド孔を挟む下
部材と支持する構造体2との間にバネ等25が設置され
る場合で、上部スライド部材4-aのスライド孔を挟む下
部材とバネ等25の上部フランジとが接合され、支持す
る構造体2とバネ等25の下部フランジとが接合されて
いる実施例である。図19のうち(a)(b)(c) は、バネ等
25の高さが低い場合、 (d)(e)(f)はバネ等25の高さ
が高い場合である。また、図15−2、16−2、17
−2、19−2の、いずれの装置も、図18の免震装置
と同様に、垂直に弾性のあるバネ等25を設置の場合に
は、垂直免震性も獲得できる。垂直に弾性のあるバネ等
25を使用しても、引抜き防止装置・滑り支承Fによっ
て、ゴムまたバネ等の座屈の問題は軽減されている。 2.3. 引抜き防止機能の増強 図23〜24は、請求項8項〜9項記載の発明の補強引
抜き防止装置・滑り支承Fの実施例を示している。請求
項8項記載の発明は、特許 1844024号での発明の引抜き
防止装置・滑り支承Fにおいて、真上及び真横に細長く
開口したスライド孔を有する上部スライド部材4-aと下
部スライド部材4-bとを、互いに交差する方向に、双方
の真横のスライド孔4-vに係合し、スライドできるよう
にし、双方の真上のスライド孔(4−av、4−bv)を貫
く繋ぎ部材・係合材27を取付けて、引抜き防止を補強
する装置である。図23は、双方の真上のスライド孔
(4−av、4−bv)を貫く繋ぎ部材・係合材27が1個
のとき、図23−2は、3個のとき、図23−3は、4
個のときであり、図24は、ロ型の繋ぎ部材・係合材2
7が 2個のときで、上部スライド部材4-aと下部スラ
イド部材4-bとを係合して、引抜き防止を補強してい
る。請求項9項記載の発明は、1.3. 十字重力復元型引
抜き防止装置・滑り支承、2.1. 復元・減衰バネ付き引
抜き防止装置・滑り支承、2.2. 積層ゴム/ゴム/バネ
付き引抜き防止装置・滑り支承との複合装置の各装置に
おいて、引抜き防止装置・滑り支承に、請求項8項記載
の発明と同様に、上部スライド部材4-aと下部スライド
部材4-bとに 真上に細長く開口したスライド孔をあけ
て、双方の真上のスライド孔(4−av、4−bv)を貫く
繋ぎ部材・係合材27を取り付けて、引抜き防止を補強
する装置である。 2.4. 新引抜き防止装置・滑り支承 (1) 新引抜き防止装置・滑り支承 図25は、請求項10項記載の発明の新引抜き防止装置
・滑り支承の実施例を示している。図23〜24は、上
部スライド部材4-aと下部スライド部材4-bが、上下2
枚のダブル材の場合に対して、図25は、上部スライド
部材4-aと下部スライド部材4-bが、シングル材の場合
である。真上に細長く開口したスライド孔4-vを有する
上部スライド部材4-aと下部スライド部材4-bとを、互
いに交差する方向に係合し、双方の真上のスライド孔
(4−av、4−bv)を貫く係合材27を取り付け、スラ
イドできるように構成され、かつ、前記上部スライド部
材4-aを免震される構造体1に、下部スライド部材4-b
をこの免震される構造体を支持する構造体2に設けるこ
とにより構成する新引抜き防止装置・滑り支承である。
また、図23〜24と同様に、係合材27の複数か所止
めの場合もある。また、図25のような上部スライド部
材4-aと下部スライド部材4-bがシングル材で、図24
のような、ロ型の繋ぎ部材・係合材27が、2個で、上
部スライド部材4-aと下部スライド部材4-bとを係合し
て、引抜き防止を補強する場合もある。 (2) 新引抜き防止装置・滑り支承 図28〜28−3は、請求項10−2項〜10−3項記
載の発明の新引抜き防止装置・滑り支承の実施例を示し
ている。請求項10−2項の発明は、図28のような引
抜き機構が一重の場合であり、免震装置によって免震さ
れる構造体とこの免震される構造体を支持する構造体と
の両者間に設けられ、包み込み合う関係のスライド部材
をもち、内側のスライド部材4-iが、水平にスライドで
きる余地をもって外側のスライド部材4-oに包み込ま
れ、かつ、前記内側のスライド部材4-iと外側のスライ
ド部材4-oの一方を、免震される構造体に、他方をこの
免震される構造体を支持する構造体に設けることにより
構成される場合である。請求項10−3項の発明は、図
28−2は引抜き機構が二重以上の場合であり、免震装
置によって免震される構造体とこの免震される構造体を
支持する構造体との両者間に設けられ、複数以上の包み
込み合う関係のスライド部材をもち、一番内側のスライ
ド部材4-iが、水平にスライドできる余地をもって、す
ぐ外側のスライド部材4-oi に包み込まれ、この二番目
のスライド部材4-oi が、水平にスライドできる余地を
もって、さらにその外側のスライド部材4-oに包み込ま
れ、という仕方で順次構成されていき、かつ、前記一番
内側のスライド部材4-iと一番外側のスライド部材4-o
の一方を、免震される構造体に、他方をこの免震される
構造体を支持する構造体に設けることにより構成される
場合である。この請求項10−3項(図28−2)のよ
うな、引抜き機構が 入れ子状の、二重以上の場合に
は、その多重性に応じて、同じ地震振幅に対して、装置
の大きさを小さくできる。さらに、この方法により、請
求項10−2項のような引抜き機構が一重の場合に比べ
て、大きな引抜き力に対応できる。つまり、外側のスラ
イド部材4-oの包み込む持ち出しが大きいほど、引抜き
力に対応できない。その欠点を補うものである。また、
図28−2は、一方向の場合であり、図28と図28−
3は、全方向の場合である。全方向の場合には、円形
(図28−3)、方形(図28)の場合がある。また、
図28〜28−3は、包み込み合う関係の、内側のスラ
イド部材4-iと、外側のスライド部材4-oの間に、中間
滑り部6、ローラー・ボールベアリングをもった中間滑
り部6、またローラー・ボールベアリング5-e、5-fを
もった保持器5-gが挿入されている場合である。 (3) 新引抜き防止装置・滑り支承 図28−7は、請求項10−4項〜10−5項記載の発
明の新引抜き防止装置・滑り支承の実施例を示してい
る。上記(2) 新引抜き防止装置・滑り支承の装置が、
上下二組設けられた場合である。請求項10−4の発明
は、免震装置によって免震される構造体とこの免震され
る構造体を支持する構造体との両者間に設けられ、包み
込み合う関係のスライド部材からなるスライド装置が、
上下二組あり、相互に繋がれ、その上下それぞれのスラ
イド装置において、内側のスライド部材4-iが、水平に
スライドできる余地をもって外側のスライド部材4-oに
包み込まれ、かつ、前記上下二組のスライド装置のうち
の上の一組を、免震される構造体に、下の一組を、この
免震される構造体を支持する構造体に設けることにより
構成される場合である。請求項10−5の発明は、免震
装置によって免震される構造体とこの免震される構造体
を支持する構造体との両者間に設けられ、複数以上の包
み込み合う関係のスライド部材からなるスライド装置
が、上下の二組あり、相互に繋がれ、その上下それぞれ
のスライド装置において、一番内側のスライド部材4-i
が、水平にスライドできる余地をもって、すぐ外側のス
ライド部材4-oi に包み込まれ、この二番目のスライド
部材4-oi が、水平にスライドできる余地をもって、さ
らにその外側のスライド部材4-oに包み込まれ、という
仕方で順次構成されていき、かつ、前記上下二組のスラ
イド装置のうちの上の一組を、免震される構造体に、下
の一組を、この免震される構造体を支持する構造体に設
けることにより構成される場合である。また、図28−
7は、包み込み合う関係の、内側のスライド部材4-i
と、外側のスライド部材4-oの間に、中間滑り部6、ロ
ーラー・ボールベアリングをもった中間滑り部6、また
ローラー・ボールベアリング5-e、5-fをもった保持器
5-gが挿入されている場合である。 (4) 新引抜き防止装置・滑り支承(バネ付き) 図28−9〜28−10は、請求項10−7項記載の発
明のバネ付き新引抜き防止装置・滑り支承の実施例を
示している。上記新引抜き防止装置・滑り支承に復
元バネが付く場合であり、請求項10−2項、10−3
項、10−4項、また10−5項記載の免震装置・滑り
支承において、個々の内側のスライド部材4-iと外側の
スライド部材4-oとの間に(図28−10)、もしく
は、一番内側のスライド部材4-iと一番外側のスライド
部材4-oとの間に(図28−9)、コイルバネ(図28
−9〜10)、板バネ、螺旋板バネ、ゴム、磁石等25
を設けることにより復元力をもたせて構成される場合で
ある。また、図28−9〜28−10は、包み込み合う
関係の、内側のスライド部材4-iと、外側のスライド部
材4-oの間に、中間滑り部6、ローラー・ボールベアリ
ングをもった中間滑り部6、またローラー・ボールベア
リング5-e、5-fをもった保持器5-gが挿入されている
場合である。 2.5. 重力復元置型引抜き防止装置・滑り支承 (1) 重力復元置型引抜き防止装置・滑り支承 図29〜29−2は、請求項11項記載の発明の、引抜
き防止装置・滑り支承と重力復元型免震装置・滑り支承
(特許 1844024号では免震復元装置)との複合装置の実
施例を示しており、特許 1844024号の引抜き防止装置・
滑り支承と重力復元型免震装置・滑り支承との合体装置
である。つまり、真横に細長く開口したスライド孔を有
する上部スライド部材4-aと下部スライド部材4-bと
を、互いに交差する方向に、双方のスライド孔に係合
し、スライドできるように構成され、上部スライド部材
4-aと下部スライド部材4-bのうち一方に凹形状滑り面
部を有する免震皿3を有し、もう一方に当該免震皿3の
凹形状滑り面部を滑走しうるローラー・ボールベアリン
グ若しくは滑り部5を有し、前記上部スライド部材4-a
を免震される構造体1に、下部スライド部材4-bをこの
免震される構造体を支持する構造体2に設けることによ
り構成する重力復元型引抜き防止装置・滑り支承であ
る。また、図29は、免震皿3が下にある場合、図29
−2は、免震皿3が上にある場合である。 (2) 重力復元置型引抜き防止装置・滑り支承 図28−4〜28−6、図28−8は、請求項10−6
項記載の発明の重力復元置型引抜き防止装置・滑り支承
の実施例を示している。前記2.4.(2) 新引抜き防止装
置・滑り支承の重力復元置型であり、請求項10−2
項、10−3項、10−4項、また10−5項記載の免
震装置・滑り支承において、包み込み合う関係の内側外
側のスライド内部材4-i、4-oのうち、外側のスライド
部材4-oが、凹形状滑り面部を持ち、内側のスライド部
材4-iが、その凹形状滑り面部を滑動できるように構成
される場合である。図28−4は引抜き及び重力復元機
構が一重の場合、図28−5〜28−6は二重以上の場
合である。図28−5〜28−6のような、引抜き及び
重力復元機構が、入れ子状の、二重以上の場合には、そ
の多重性に従って、同じ地震振幅に対して装置の大きさ
を小さくできる。図28−5は、凹形状滑り面部が、円
柱面等の凹形状の一方向性の場合であり、図28−4と
図28−6は、凹形状滑り面部が、すり鉢、球面等の凹
形状の全方向性の場合である。全方向の場合には、円板
(図28−6)、方形板(図28−4)の場合がある。
また、図28−4〜28−6は、包み込み合う関係の、
内側のスライド部材4-iと、外側のスライド部材4-oの
間に、中間滑り部6、ローラー・ボールベアリングをも
った中間滑り部6、またローラー・ボールベアリング5
-e、5-fをもった保持器5-gが挿入されている場合であ
る。また、図28−8は、10−4項、また10−5項
記載の、重力復元置型引抜き防止装置・滑り支承が、
上下の二組設けられた場合である。 (3) 重力復元置型引抜き防止装置・滑り支承(バネ付
き) 請求項10−7項記載の発明は、バネ付き重力復元置型
引抜き防止装置・滑り支承の場合である。上記重力復
元置型引抜き防止装置・滑り支承に復元バネが付く場
合であり、請求項10−6項記載の免震装置・滑り支承
において、個々の内側のスライド部材4-iと外側のスラ
イド部材4-oとの間に、もしくは、一番内側のスライド
部材4-iと一番外側のスライド部材4-oとの間に、コイ
ルバネ、板バネ、螺旋板バネ、ゴム、磁石等25を設け
ることにより復元力をもたせて構成される場合である。
バネ等の付く構成は、前記2.4.(3) 新引抜き防止装置・
滑り支承(バネ付き)と同じである。 2.6. 引抜き防止装置・滑り支承の重力復元型免震装置
・滑り支承振幅時垂直変位吸収装置 2.6.1.バネ付き部材での押さえ込み 図30〜31は、請求項12項記載の発明の実施例を示
している。重力復元型免震装置・滑り支承が併用される
場合、特許 1844024号での発明の引抜き防止装置・滑り
支承には、重力復元型免震装置・滑り支承の振幅時の上
下動を吸収するために、スライド孔を他方のスライド部
材の厚みに上下動分の余裕を見ているが、風等の引抜き
力が働いたときにその余裕の空隙のために、他方のスラ
イド部材がスライド孔でぶつかり衝撃が走る。そのため
に、特許 1844024号での発明の引抜き防止装置・滑り支
承に、スライド孔の両方また片方に、他方のスライド部
材をバネ等(バネ・ゴム・磁石等)で押さえ込むプレー
ト等の部材4-cを取付けることにより、その衝撃を防
ぐ。図30〜31ともに、スライド孔の片方に、他方の
スライド部材をバネ等で押さえ込むプレート等の部材4
-cを取付けた場合である。図30は、バネ等がコイルバ
ネ4-sのとき、図31は、バネが板バネ4-fs のときの
場合である。 2.6.2. 重力復元型免震装置・滑り支承と同じ曲率付き 図7は、請求項12−1項記載の発明の実施例を示して
いる。重力復元型免震装置・滑り支承が併用される場
合、特許 1844024号での発明の引抜き防止装置・滑り支
承には、重力復元型免震装置・滑り支承の振幅時の上下
動を吸収するために、スライド孔を他方のスライド部材
の厚みに上下動分の余裕を見ているが、風等の引抜き力
が働いたときにその余裕の空隙のために、他方のスライ
ド部材がスライド孔でぶつかり衝撃が走る。そのため
に、特許 1844024号での発明の引抜き防止装置・滑り支
承に、併用される重力復元型免震装置・滑り支承の免震
皿の曲率と同じ勾配を上部スライド部材・下部スライド
部材にもたせる構成により、重力復元型免震装置・滑り
支承の水平振幅時の垂直変位を吸収する。つまり、免震
装置によって免震される構造体1とこの免震される構造
体を支持する構造体2との両者間に設けられ、真横に細
長く開口したスライド孔を有する上部スライド部材4-a
と下部スライド部材4-bとを、互いに交差する方向に、
双方のスライド孔に係合し、スライドできるようにし、
当該装置と併用される重力復元型免震装置・滑り支承の
免震皿の曲率と同じ勾配形状を上部スライド部材・下部
スライド部材にもたせることにより構成され、かつ、前
記上部スライド部材4-aを免震される構造体1に、下部
スライド部材4-bをこの免震される構造体を支持する構
造体2に設けることにより構成する。 2.7.引抜き防止装置・滑り支承の中間滑り部(すべり
部) 図14は、請求項12−2項記載の発明の実施例を示し
ており、特許 1844024号での発明の引抜き防止装置の上
部スライド部材4-aのスライド孔を挟む上部材と、下部
スライド部材4-bのスライド孔を挟む上部材との間に、
かつ、下部スライド部材4-bのスライド孔を挟む上部材
と、上部スライド部材4-aのスライド孔を挟む下部材と
の間に、かつ、上部スライド部材4-aのスライド孔を挟
む下部材と、下部スライド部材4-bのスライド孔を挟む
下部材との間に、中間滑り部(すべり部)6が挟まれた
実施例である。この場合の個々の中間滑り部6は、円柱
形をなしている。なお、個々の中間滑り部6の滑り部上
部6-uと滑り部下部6-lとは摩擦面としての低摩擦が得
られるような処理がなされている。 2.8.引抜き防止装置・滑り支承の中間滑り部(ローラー
・ボールベアリング) 図14−2〜14−3は、請求項12−3項記載の発明
の実施例を示しており、特許 1844024号での発明の引抜
き防止装置・滑り支承の上部スライド部材・下部スライ
ド部材間に発生する摩擦係数を下げるために、上部スラ
イド部材・下部スライド部材間に、ローラーまたボール
ベアリングからなる中間滑り部を設けることにより構成
したものである。図14−2は、上部と下部スライド部
材4-a、4-bの接する位置の、上部また下部のどちらか
のスライド部材にローラーベアリング5-fを設けたもの
である。また、上部と下部スライド部材4-a、4-bの接
する位置の、上部また下部のどちらかのスライド部材に
ボールベアリング5-eを設けたものもある。図14−3
は、上部スライド部材・下部スライド部材4-a、4-bの
間に、ローラーベアリング5-fを設けたものであり、上
部スライド部材・下部スライド部材4-a、4-bの接触部
分で、ローラーベアリング5-f同士が接触する形を取っ
ている。また、このローラーベアリング5-fは、(b)(c)
断面図に表されているように、循環式転がり案内によっ
て循環する形を取っている。特に、図14−3は、引抜
き時にのみ、摩擦を下げられる機構のために、引抜き時
に接触する下部スライド部材4-bと上部スライド部材4
-a相互に、ローラーベアリング5-fを設けたものであ
り、相互のローラーベアリング5-f同士が接触する形を
取っている。また、圧縮時において荷重を受けないため
に、上部スライド部材4-aと下部スライド部材4-bが接
触しないように隙間が設けられている。そのため、この
装置を使う免震機構では、圧縮時の、免震される構造体
とそれを支持する構造体との摩擦は、他の免震装置(図
35の二重免震皿のローラーまたボールベアリングで)
で吸収される形をとる。また、当然、圧縮時において荷
重を受ける型、つまり、圧縮時において上部スライド部
材4-aと下部スライド部材4-bが接触し、その摩擦を、
上部スライド部材4-aと下部スライド部材4-b相互のロ
ーラーベアリングで受けるタイプのものもある。 2.9.引抜き防止装置・滑り支承の改良 図26〜27−3は、請求項12−4項記載の発明の実
施例を示している。特許 1844024号での発明の引抜き防
止装置・滑り支承の水平寸法を小さくするために、上部
スライド部材・下部スライド部材(4-a、4-b)間に、
真横に開口したスライド孔を有する中間部スライド部材
4-mを設けることにより構成したものである。そして、
上部スライド部材4-aと、中間部スライド部材4-mと
が、中間部スライド部材4-mと下部スライド部材4-bと
が、互いに交差する方向に、双方のスライド孔に係合
し、スライドできるように構成されている。図26は、
その中間部スライド部材4-mの真中の仕切をなす中間材
4-mm があるものであり、図26−2は、中間材4-mm
がないものである。図26−3は、図26の中間部スラ
イド部材4-mの中間材4-mm が、上部スライド部材・下
部スライド部材(4-a、4-b)の上下の免震皿(4-as,
4-bs )と同様に免震皿をもつものである。図27〜2
7−3は、図26〜26−3の引抜き防止装置・滑り支
承に、復元・減衰バネ等25を設けて、前記2.1.復元・
減衰バネ付き引抜き防止装置・滑り支承となるものであ
る。また、この復元・減衰バネ等25の効果は、常に中
間部スライド部材4-mを定位置に戻す効果を同時にも
つ。この装置は、後記4.二重(また二重以上の)免震
皿免震装置・滑り支承と同様に スライド部材(4-a、
4-b、4-m)の水平寸法の大きさを、従来の引抜き防止
装置・滑り支承のほぼ半分に近い寸法にする。というの
は、中間部スライド部材4-mのお陰で、上部スライド部
材・下部スライド部材(4-a、4-b)が、地震時にお互
いがずれる事により、そのずれる寸法を、上部スライド
部材・下部スライド部材(4-a、4-b)のスライド可能
寸法分を足し合わせた大きさまで可能とする。ただ、そ
のずれる寸法は挟み込まれているスライド部材の幅だけ
損をする。その幅をQとすると、地震の最大振幅の半分
をLとすると、上部スライド部材・下部スライド部材相
互にずれるので、上部スライド部材・下部スライド部材
の大きさは、L+Qでよくなる。一般的には、それに余
裕をみた寸法か、それ以上の寸法とする。一方、従来の
引抜き防止装置・滑り支承で考えると、上部スライド部
材・下部スライド部材の大きさは、2×L+Qとなる。
よって、一辺の大きさで、ほぼ、半分になり、引抜き防
止装置・滑り支承の大きさが大きく、場所を取る問題を
解決する。 2.10. 引抜き防止装置・滑り支承の改良 図26−4は、請求項12−5記載の発明の実施例を示
している。真横に細長く開口したスライド孔を有する上
部スライド部材4-aと下部スライド部材4-bとを、互い
に交差する方向に、双方のスライド孔に係合し、スライ
ドできるようにし、かつ、上部スライド部材4-aを構成
する下部材4-al 、下部スライド部材4-bを構成する上
部材4-bu 、のどちらかが、また両方が、上部スライド
部材・下部スライド部材(4-a、4-b)に対して上下は
拘束されながら水平にスライドするように構成したもの
である。そして、前記上部スライド部材4-aを免震され
る構造体1に、下部スライド部材4-bをこの免震される
構造体を支持する構造体2に設けることにより構成され
る。図26−4は、このうち、上部スライド部材4-aを
構成する下部材4-al 、下部スライド部材4-bを構成す
る上部材4-bu の両方が、上部スライド部材・下部スラ
イド部材(4-a、4-b)に対して上下は拘束されながら
水平にスライドするように構成したものである。この発
明のメリットは、全体が覆われ、密閉性が得られるるこ
とであり、2.9.同様に、水平寸法の大きさを、従来の引
抜き防止装置・滑り支承のほぼ半分に近い寸法にする。
図27−4は、図26−4の引抜き防止装置・滑り支承
に、復元・減衰バネ等25を設けて、前記2.1.復元・減
衰バネ付き引抜き防止装置・滑り支承となるものであ
る。また、この復元・減衰バネ等25の効果は、常にス
ライドする部材を定位置に戻す効果を同時にもつ。図2
6−7、図37−7は、請求項12−6項記載の発明の
実施例を示している。図26−7は、図26−4の実施
例の下部材4-al 上部材4-bu の双方に、スライド孔4
-alv、真上のスライド孔4-buvをあけて、ボールベアリ
ング5-eを設けたものである。この場合、転がり支承と
もなり、引抜き防止装置付き転がり支承となる。さら
に、スライド孔4-alvの孔形状として、ボールベアリン
グ5-eの下が出ながらこのボールベアリング5-eを下受
けする形、スライド孔4-buvの孔形状として、ボールベ
アリング5-eの頭が出ながらこのボールベアリング5-e
を上受けする形で、下部材4-al 上部材4-bu の双方
が、引抜き時に接することが無いようにされることによ
り、引抜き力を受けながらの地震水平力の下部材4-al
上部材4-bu 双方の摩擦が軽減される。また、上部スラ
イド部材4-aを構成する下部材4-al 、下部スライド部
材4-bを構成する上部材4-bu の両方が、上部スライド
部材・下部スライド部材(4-a、4-b)に対して上下は
拘束されながら水平にスライドさせるスライド装置とし
て、ボールベアリング5-eを挟み、摩擦係数を下げてい
る。また、後述の4.2.1.3.1.中間滑り部(球面またすり
鉢状免震皿)の併用は、引抜き防止装置付き復元転がり
支承となる。図37−7は、その発明の実施例を示して
いる。その場合、スライド孔4-alv及びスライド孔4-b
uvの孔形状として、球面またすり鉢状免震皿の周辺に行
くに従い、ボールベアリングが持ち上がる分、孔形状を
大きくする必要があるが、全体を大きくするとがたつき
が発生するので、中央部から周辺部に従い、ボールベア
リングが持ち上がる分、孔形状の幅を大きくする必要が
ある。さらに、図37−8は、上部スライド部材の下部
材4-al (また下部スライド部材の上部材4-bu )の、
スライド孔4-alv(またスライド孔4-buv)を挟んだ両
側を分離し、その分離された部材4-al1、4-al2、4-b
u1、4-bu2、の両端をボルト等でピン状態に回転できる
ように固定39し、力が働くと、両端がピン状態で回転
してたわみ、孔形状の幅が大きくなる工夫をしている。
図37−7に比べて、ボールベアリングが、周辺に行く
に従い、スライド孔4-alv(またスライド孔4-buv)の
孔形状が、広がりやすくなっている。この図37−8
は、請求項12−7項記載の発明の実施例を示してい
る。また、図26−4、図26−7、図37−7、図3
7−8の、上部スライド部材4-aと下部材4-al とが、
また下部スライド部材4-bと上部材4-bu とが、スライ
ドする接触点に、図98(b) のように、ボールベアリン
グ5-eを挟み、摩擦係数を下げる方法が考えられる。 2.11. 引抜き防止装置・滑り支承の改良 図26−5〜26−6は、請求項12−8記載の発明の
実施例を示している。免震装置によって免震される構造
体とこの免震される構造体を支持する構造体との両者間
に設けられ、真横に細長く開口したスライド孔を有す
る、上部スライド部材と中間部スライド部材と下部スラ
イド部材とを有し、上部スライド部材4-aと中間部スラ
イド部材4-mとを、中間部スライド部材4-mと下部スラ
イド部材4-bとを、互いに交差する方向に、双方のスラ
イド孔に係合し、スライドできるようにし、かつ、上部
スライド部材4-aを構成する下部材4-al 、下部スライ
ド部材4-bを構成する上部材4-bu 、のどちらかが、ま
た両方が、上部スライド部材・下部スライド部材(4-
a、4-b)に対して上下は拘束されながら水平にスライ
ドするように構成したものである。そして、前記上部ス
ライド部材4-aを免震される構造体1に、下部スライド
部材4-bをこの免震される構造体を支持する構造体2に
設けることにより構成される。図26−5〜26−6
は、このうち、上部スライド部材4-aを構成する下部
材、下部スライド部材4-bを構成する上部材の両方が、
上部スライド部材・下部スライド部材4-a、4-bに対し
て上下は拘束されながら水平にスライドするように構成
したものである。図26−5は、中間部スライド部材4
-mの真中の仕切をなす中間材4-mm があるものであり、
図26−6は、その中間材4-mm がないものである。こ
の発明のメリットは、全体が覆われ、密閉性が得られる
ることであり、2.9.同様に、水平寸法の大きさを、従来
の引抜き防止装置・滑り支承のほぼ半分に近い寸法にす
る。図27−5は、図26−5の引抜き防止装置・滑り
支承に、復元・減衰バネ等25を設けて、前記2.1.復元
・減衰バネ付き引抜き防止装置・滑り支承となるもので
ある。当然、図26−6にも、同様に、復元・減衰バネ
等25を設けて、前記2.1.復元・減衰バネ付き引抜き防
止装置・滑り支承とする事が考えられる。また、この復
元・減衰バネ等25の効果は、常にスライドする部材を
定位置に戻す効果を同時にもつ。 3.滑り型免震装置・滑り支承のダンパー機能向上及び
初滑動向上 3.1. 摩擦係数の変化 図32〜33は、請求項13項記載の発明の実施例を示
している。中心部の摩擦係数は小さく、周辺部の摩擦係
数は大きくする。凹形状もしくは平面形状をもつ滑り面
部を有する免震皿と滑り部を持つ免震装置・滑り支承に
おいて、免震皿中心部の摩擦係数は小さくし、免震皿周
辺部の摩擦係数は大きい免震皿をもつことによって構成
する。免震皿の中心部の摩擦係数を小さくすることは、
免震感度を良くする。つまり最初に滑べり始める地震力
の大きさを小さくして免震感度をあげられる。また、周
辺部を小さくすることは 地震による振幅の抑制につな
がる。よって実施例は3つに分かれる 1) 免震皿の中心部の摩擦係数を小さくする。 2) 免震皿の周辺部の摩擦係数を大きくする。 3) 免震皿の中心部の摩擦係数を小さくし、かつ免震皿
の周辺部の摩擦係数を大きくする。 3) に関しては 免震皿3の中心部の摩擦係数を小さく
して、免震皿の周辺部に行くに従い摩擦係数を大きくす
る方法もある。図32は、平面形状滑り面部を有する免
震皿3の場合、図33は、凹曲面形状滑り面部を有する
免震皿3の場合で、同心円状に摩擦係数が、中心部から
周辺部に向かって大きくなっている実施例である。摩擦
係数が大きくなってゆく割合は、一定の割合での比例的
な場合もあるし、二乗またn乗に比例的な場合もある
し、等差数列的な場合もあるし、等比数列的な場合もあ
るし、また特殊な関数の場合もある。 3.2. 曲率の変化 請求項14項記載の発明は、免震皿の中心部の曲率半径
を大きくし、また周辺部の曲率半径を小さくするか、ま
た、中心部から周辺に向かって、曲率半径を小さくして
急勾配にして、地震の振幅抑制するものである。また曲
率を変化させることにより、共振を起こさない効果をも
合わせ持つ。免震皿の形状は、全方向性の球面等の凹曲
面もあるし、一方向性の円柱面等の凹曲面もある。曲率
の変化の割合は、段階的に変化させる場合、一定の割合
で変化させる場合(単純比例の場合もあるし、二乗また
n乗に比例の場合もあるし、等差数列の場合もあるし、
等比数列の場合もあるし、また特殊な関数の場合)もあ
る。 3.3. 摩擦係数の変化と曲面率の変化 また、免震皿の、3.1.の摩擦係数の変化と、3.2.の曲面
率の変化とを、両方使って、滑り免震装置・滑り支承の
ダンパー機能向上及び初滑動向上を行う方法もある。 4.二重(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り支承 4.1. 二重(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り支
承 4.1.1. 二重(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り
支承 図34〜42は、請求項15項〜16項記載の発明の二
重(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り支承の実施
例を示している。二重(また二重以上の)免震皿免震装
置・滑り支承は、以下によって構成される(今まで説明
の、滑り部と免震皿の構成の免震装置・滑り支承を「一
重免震皿免震装置・滑り支承」と言う)。下向きの平面
また凹曲面で形成された滑り面部をもった上部免震皿3
-aと、上向きの平面また凹曲面で形成された滑り面部を
もった下部免震皿3-bとで構成され、また、この上部免
震皿3-aと下部免震皿3-bの中間に上面下面ともに滑り
面部をもった、1個若しくは複数個の中間免震皿3-mも
挟み込まれる場合もあり、この上部免震皿3-aと下部免
震皿3-bとが上下に重なり、免震装置・滑り支承を構成
し、上部免震皿3-aを支持され免震される構造体1に取
付け、下部免震皿3-bを構造体1を支持する構造体2に
取付けることにより構成される。図34は、中間滑り部
6を持たない場合であり、図35〜42は、中間滑り部
6またローラー・ボールベアリングをもった中間滑り部
(また、ローラー・ボールベアリングをもった保持器)
6を持つ場合である。図34(a) 〜(d) は、二重免震皿
(上部免震皿3-a、下部免震皿3-b)の場合、図34
(e) 〜(f) は、三重免震皿(上部免震皿3-a、中間免震
皿3-m、下部免震皿3-b)の場合であり、さらに四重以
上免震皿の場合も考えられる。層数を重ねるほうが、免
震性能は増すと考えられる。なお、図34(c)(d)は、特
許 1844024号での免震復元装置との大きさの比較図であ
り、(c) は特許 1844024号での免震復元装置、 (d)は、
二重免震皿の場合である。二重(また二重以上の)免震
皿免震装置・滑り支承の構成について説明する。まず、
免震皿の大きさの一辺は、地震による最大振幅(地震に
よる免震皿上での最大振幅)の免震皿枚数分で割った寸
法(二重免震皿の場合は地震の最大振幅の半分の寸法)
でほぼ良い。というのは、同じ大きさの免震皿の二重以
上の構成を取るために、地震時にお互いがずれる事によ
り、お互いの接触点でのみ、免震される構造体Aの垂直
荷重が伝達できる最小限の面積のみあれば良く、最小限
の面積をQの二乗とすると正方形の場合で考えると、一
辺はQでよくなる。地震の最大振幅の免震皿枚数分で割
った寸法をL/免震皿枚数とすると、二重以上免震皿の
場合、上下免震皿が相互にずれるので、正方形の場合で
考えると免震皿の一辺の大きさは、L/免震皿枚数+Q
でよくなる。一般的には、それに余裕をみた寸法か、そ
れ以上の寸法とする。二重免震皿の場合は、図34(d)
の通りである。一方、特許 1844024号での免震復元装置
(重力復元型免震装置・滑り支承)で考えると、正方形
の場合で考えると免震皿の一辺の大きさは、L+Qとな
る(Qは滑り部5の幅)。二重免震皿の場合は、図34
(c) の通りである。よって、一辺の大きさで、ほぼ、1
/免震皿枚数分になり、面積で、ほぼ1/免震皿枚数分
の二乗になり、また免震皿を上下合わせても、ほぼ1/
免震皿枚数分になる(二重免震皿の場合は、一辺の大き
さで、ほぼ1/2になり、面積で、ほぼ1/4になり、
また免震皿を上下合わせても、ほぼ1/2になる)、次
に、免震皿の形状を円形で考えた場合も、地震時にお互
いがずれた二重皿の接触点の、免震される構造体Aの垂
直荷重が伝達できる最小限の面積からの寸法が変わるの
みで、ほぼ同じである。また、免震皿の形状に関して
は、以上のように、正方形、円形でも、さらに四角形、
多角形、また楕円等の曲線により形成された形でもよ
い。これは、免震皿の大きさが大きく、場所を取る問題
を解決する。また、この事により、同じ大きさの免震皿
の重層で良くなる。この事は、特許 1844024号での免震
復元装置(重力復元型免震装置・滑り支承)が密閉性の
ないことにより、ゴミがたまり、錆びて、装置の滑り支
承の摩擦係数が低下するという問題をも解決する。つま
り、密閉が可能になる。それも完全密閉が可能になる。
免震皿の大きさと密閉性に関しての長所は、平面形状滑
り面部を有する免震皿であろうが、凹形状滑り面部を有
する免震皿であろうが、同じである。密閉性に関して、
さらに説明すると、免震皿が、平面形状滑り面部同士の
場合には、問題がないことは直ぐに認識できると思う
が、凹形状滑り面部同士の場合でも、同じである。つま
り、同じ大きさの二重の凹形状免震皿が、完全に重なっ
た時、後述の中間滑り部6の高さ寸法を、隙間ができな
い大きさに設定する事により解決する。さらに、ほぼ真
中に、潤滑油の出る孔を設けて、潤滑油がしみ出すよう
な工夫も考えられる。また、免震皿に、グリース・固形
の潤滑油をためる窪みを設ける。それは下部免震皿3-b
だけでも良く、上部免震皿3-aだけでも良く、上下部免
震皿(3-a、3-b))の両方でも良い。この、グリース
・固形の潤滑油をためる窪みは、一箇所また数箇所でも
良い。一箇所の場合、その位置は、ほぼ中央でも良く、
数箇所の場合は、分散配置も可能となる。また、その窪
みに、潤滑油がしみ出す管を設けて、その管に潤滑油を
送る装置を結合する場合もある。 4.1.2. 引抜き防止付き三重(また三重以上の)免震皿
免震装置・滑り支承 図95〜97は、請求項17項〜18−2項記載の発明
の引抜き防止付き三重(また三重以上の)免震皿免震装
置・滑り支承の実施例である。上部免震皿と中間免震皿
と下部免震皿による三重免震皿免震装置・滑り支承にお
いて、上部免震皿と中間免震皿とを平行なす対辺同士で
スライド部材によって繋ぎ、それと交差方向に平行なす
対辺同士でスライド部材によって中間免震皿と下部免震
皿とを繋ぐことにより、上部免震皿と中間免震皿と下部
免震皿とを相互に連結し、上部免震皿を、支持され免震
される構造体1に取付け、下部免震皿を、構造体1を支
持する構造体2に取付けることにより構成する。中間免
震皿が複数個あっても、同様であり、平行なす対辺同士
でスライド部材によって、その中間免震皿を相互につな
ぎ、さらに、それと交差方向に平行なす対辺同士でスラ
イド部材によって次の中間免震皿とを相互につなぎ、順
次、交差方向に平行なす対辺同士でスライド部材によっ
て次の中間免震皿とを連結してゆくことによって構成す
る。交差方向の角度に関して、免震皿の枚数に応じて、
それぞれがなす交差角は、360度の等分割が良いがそ
れよりずれても良い。なお、スライド部材自体は、免震
皿の一辺より、大きい場合もある。その方が、ずれに対
応できるからである。なお、ここでのスライド部材は、
スライド方向に移動可能で、垂直方向には抗する機能
(垂直方向には繋ぎ留める機能)をもった部材である。
また、免震皿の形状に関しては、以下説明されるような
正方形、正多角形、円形でもよいが、さらに四角形、多
角形、また楕円等の曲線により形成された形でもよい。
以下、具体的に説明する。 (1) 交差2平行(直交2平行)スライド部材繋ぎ 図95は、上部免震皿3-aと中間免震皿3-mと下部免震
皿3-bによる引抜き防止付き三重免震皿免震装置・滑り
支承の実施例である。実施例では、正方形である。 上
部免震皿3-aと中間免震皿3-mとを平行なす対辺同士で
スライド部材3-sによって繋ぎ、それと交差(直交す
る)方向に中間免震皿3-mと下部免震皿3-bとを平行な
す対辺同士でスライド部材3-sによって繋ぐことによ
り、上部免震皿3-aと中間免震皿3-mと下部免震皿3-b
とが相互に連結して、引抜き力に抗することができる。
なお、図95のうち、(d) の断面図は滑りの場合の、
(e) の断面図はローラーベアリング5-fの場合の、(f)
の断面図はボールベアリング5-eの場合の実施例であ
る。(e) のローラーベアリング5-fの場合は、スライド
方向と直角に、ローラーベアリングが設けられる。ボー
ルベアリングも同様であるが、ローラーベアリング5-f
が移動してもはみ出さないために免震皿の全面ではな
く、中心位置に部分的に設けられる場合もある。また、
その設置される範囲の大きさは、免震される構造体の荷
重が支持できるものである。また、ローラー・ボールベ
アリングが免震皿の全面に設けられる場合には、保持器
は、下の免震皿からせり出しても、ベアリングが落ちな
い形式のものである。また、循環式転がり案内によって
循環する形を取る事も考えられる。また、以上の構成
は、スライド部材3-s無しで、重ねられる場合もあり
(ロール方向にガイドだけが付いている場合もあり)、
ローラーベアリング、ボールベアリングの構成は同様で
ある。 (2) 交差3平行スライド部材繋ぎ 図96は、上部免震皿3-aと中間免震皿(その1)3-m
1 と中間免震皿(その2)3-m2 と下部免震皿3-bによ
る四重免震皿免震装置・滑り支承の実施例である。実施
例では、正六角形である。上部免震皿3-aと中間免震皿
(その1)3-m1 とを平行なす対辺同士でスライド部材
3-sによって繋ぎ、それと交差方向(六角形の一つの角
の角度、例えば60度)に中間免震皿(その1)3-m1 と
中間免震皿(その2)3-m2 とを平行なす対辺同士でス
ライド部材3-sによって繋ぎ、さらに、それと交差方向
(六角形の一つの角の角度、例えば60度)に中間免震皿
(その2)3-m2 と下部免震皿3-bとを平行なす対辺同
士でスライド部材3-sによって繋ぐことにより、上部免
震皿3-aと中間免震皿(その1)3-m1 と中間免震皿
(その2)3-m2 と下部免震皿3-bとが相互に連結し
て、引抜き力に抗することができる。なお、この実施例
では、上部免震皿3-aと中間免震皿(その1)3-m1 と
中間免震皿(その2)3-m2 と下部免震皿3-bとを相互
に繋ぐ、上下のスライド部材同士の角度のずれは、順番
に60度づつずれていったが、重複しなければ、その順
番は問わない。その角度も、360度の6等分割が良い
が、単に6分割でも良い。なお、図96のうち、(b) の
断面図は滑りの場合の、(c) の断面図はローラーまたボ
ールベアリングの場合の実施例である。ここで、ローラ
ーベアリング5-fの場合には、スライド方向と直角に、
ローラーベアリングが設けられる。ボールベアリングも
同様であるが、ローラーベアリング5-fが移動してもは
み出さないために免震皿の全面ではなく、中心位置に部
分的に設けられる場合もある。また、その設置される範
囲の大きさは、免震される構造体の荷重が支持できるも
のである。また、ローラー・ボールベアリングが免震皿
の全面に設けられる場合には、保持器は、下の免震皿か
らせり出しても、ベアリングが落ちない形式のものであ
る。また、循環式転がり案内によって循環する形を取る
事も考えられる。また、以上の構成は、スライド部材3
-s無しで、重ねられる場合もあり(ロール方向にガイド
だけが付いている場合もあり)、ローラーベアリング、
ボールベアリングの構成は同様である。 (3) 交差4平行スライド部材繋ぎ (2) の方法で、同様に、正八角形の上部免震皿3-aと中
間免震皿(その1)3-m1 と中間免震皿(その2)3-m
2 と中間免震皿(その3)3-m3 と下部免震皿3-bによ
る五重免震皿免震装置・滑り支承が、構成される。しか
し、正八角形では、一辺が短くなりすぎるので、図97
の実施例では、正方形形状の45度ずれた2枚を接合し
た免震皿を、5重積層させ、それらを相互にスライド部
材3-sによって繋ぐ。つまり、5重積層とは、上部免震
皿3-aと中間免震皿(その1)3-m1 と中間免震皿(そ
の2)3-m2 と中間免震皿(その3)3-m3 と下部免震
皿3-bとによって構成される。具体的に説明する。ま
ず、正方形形状の45度ずれた2枚を接合した上部免震
皿3-aと同形の中間免震皿(その1)3-m1 とを平行な
す対辺同士でスライド部材3-sによって繋ぐ。上部免震
皿3-aの2枚のうちの下の免震皿と、中間免震皿(その
1)3-m1 の2枚のうちの上の免震皿とがスライド部材
3-sによって繋がれる。その中間免震皿(その1)3-m
1 の2枚のうちの下の免震皿と、中間免震皿(その2)
3-m2 の2枚のうちの上の免震皿とを、平行なす対辺同
士でスライド部材3-sによって繋ぐ。このスライド部材
の方向は、上部免震皿3-aと中間免震皿(その1)3-m
1 とを接合するスライド部材の方向とは、45度ずれ
る。さらに、この中間免震皿(その2)3-m2 2枚のう
ちの下の免震皿と中間免震皿(その3)3-m3 の2枚の
うちの上の免震皿とを平行なす対辺同士でスライド部材
3-sによって繋ぐ。このスライド部材の方向も、同様
に、中間免震皿(その1)3-m1 と中間免震皿(その
2)3-m2 とを接合するスライド部材の方向とは、45
度ずれる。また、さらにこの中間免震皿(その3)3-m
3 2枚のうちの下の免震皿と下部免震皿3-bの2枚のう
ちの上の免震皿とを平行なす対辺同士でスライド部材3
-sによって繋ぐ。このスライド部材の方向も、同様に、
中間免震皿(その2)3-m2 と中間免震皿(その3)3
-m3 とを接合するスライド部材の方向とは、45度ずれ
る。以上の構成により、上部免震皿3-aと中間免震皿
(その1)3-m1 と中間免震皿(その2)3-m2 と中間
免震皿(その3)3-m3 と下部免震皿3-bとが相互に連
結して、引抜き力に対処できる。なお、上部免震皿3-a
の2枚のうちの上の免震皿と、免震される構造体1と、
下部免震皿3-bの2枚のうちの下の免震皿と、免震され
る構造体を支持する構造体2とが接合される。なお、こ
の実施例では、上部免震皿3-aと中間免震皿(その1)
3-m1 と中間免震皿(その2)3-m2 と中間免震皿(そ
の3)3-m3 と下部免震皿3-bの相互を繋ぐ、上下のス
ライド部材同士の角度のずれは、順番に45度づつずれ
ていったが、重複しなければ、その順番は問わない。そ
の角度も、360度の8等分割が良いが、単に8分割で
も良い。なお、図97のうち、(b) の断面図は滑りの場
合の、(c) の断面図はローラーまたボールベアリングの
場合の実施例である。ここで、ローラーベアリング5-f
の場合には、スライド方向と直角に、ローラーベアリン
グが設けられる。ボールベアリングも同様であるが、ロ
ーラーベアリング5-fが移動してもはみ出さないために
免震皿の全面ではなく、中心位置に部分的に設けられる
場合もある。また、その設置される範囲の大きさは、免
震される構造体の荷重が支持できるものである。また、
ローラー・ボールベアリングが免震皿の全面に設けられ
る場合には、保持器は、下の免震皿からせり出しても、
ベアリングが落ちない形式のものである。また、循環式
転がり案内によって循環する形を取る事も考えられる。
また、以上の構成は、スライド部材3-s無しで、重ねら
れる場合もあり(ロール方向にガイドだけが付いている
場合もあり)、ローラーベアリング、ボールベアリング
の構成は同様である。 (4) 交差5平行以上スライド部材繋ぎ また、交差5平行以上スライド部材繋ぎ(正十角形以
上)も同様に考えられる。交差平行数が増えるほうが、
免震皿に対して斜め方向の地震力に対応しやすい。 (5) 免震皿の形状 いずれにしても、スライド部材3-sが平行なす対辺同士
で取り付けられ、全方向に免震皿がスライドできるもの
であれば、免震皿の形態は問わない。(1) では交差2方
向(直交)の平行形状に、スライド部材3-sが取り付け
られれば、(2)では交差3方向の平行形状に、スライド
部材3-sが取り付けられれば、(3) では交差4方向の平
行形状に、スライド部材3-sが取り付けられれば、(4)
では交差5方向の平行形状に、スライド部材3-sが取り
付けられれば、また、交差6方向の平行形状に、スライ
ド部材3-sが取り付けられれば、・・・・・というよう
にである。 (6) スライド部材繋ぎ 以上の全てのスライド部材3-sとして、図98(a) のよ
うに、免震皿との間にボールベアリング5-eを挟み、摩
擦係数を下げる方法が考えられる。 4.2.中間滑り部持ち二重(また二重以上の)免震皿免震
装置・滑り支承 平面形状滑り面部を有する免震皿と凹形状滑り面部を有
する免震皿との組合せと、凹形状滑り面部を有する免震
皿と凹形状滑り面部を有する免震皿との組合せとには、
必ず、中間滑り部(すべり部・転がり部)は必要である
が、平面形状滑り面部を有する免震皿と平面形状滑り面
部を有する免震皿との組合せにも設けられる場合もあ
る。 4.2.1. 中間滑り部 4.2.1.1. 中間滑り部 中間滑り部として、ローラー・ボールベアリング型中間
滑り部とすべり型中間滑り部が、考えられる。図35〜
42は、請求項19項記載の発明の実施例を示してい
る。上部に下向きの平面また凹曲面の免震皿と下部に上
向きの平面また凹曲面の免震皿とで構成され、上部免震
皿と下部免震皿との間に、中間滑り部またローラー・ボ
ールベアリングをもった中間滑り部またローラー・ボー
ルベアリング(ローラー・ボールベアリングをもった保
持器を含む)がはさみこまれ、また、上部免震皿、下部
免震皿と中間滑り部との間にローラー・ボールベアリン
グをはさみ、そして、上部免震皿は支持され免震される
構造体に取付られ、下部免震皿は構造体を支持する構造
体に取付けることにより構成する免震装置・滑り支承で
ある。以下の(1)(2)(3)(4)の4つの場合がある。 (1) 二重平面免震皿 図35は、上下の平面形状滑り面部を有する平面免震皿
(3-a、3-b)との間に、中間滑り部6(すべり型)、
ローラー・ボールベアリングをもった中間滑り部(すべ
り型)、またローラー・ボールベアリング5-e、5-fを
もった中間滑り部(転がり型)を挟み込む場合である。
また、図35−2は、上下の平面形状滑り面部を有する
平面免震皿(3-a、3-b)との間に、ローラー・ボール
ベアリング5-e、5-fを挟み込む場合であり、そのロー
ラー・ボールベアリング5-e、5-fは、自ら(ローラー
・ボールベアリング5-e、5-f)が移動してもはみ出さ
ないために平面免震皿の全面ではなく、中心位置に部分
的に設けられる。また、その設置される範囲の大きさ
は、免震される構造体の荷重が支持できるものである。
また、図35−3は、上下の平面形状滑り面部を有する
平面免震皿(3-a、3-b)との間に、ローラー・ボール
ベアリング5-e、5-fを挟み込む場合であり、そのロー
ラー・ボールベアリング5-e、5-fは、平面免震皿に全
面の場合であり、保持器は、下の免震皿からせり出して
も、ローラー・ボールベアリング5-e、5-fが落ちない
形式のものである。図35−3装置の図35−2装置に
比してのメリットは、耐圧性能が上がることである。こ
の二重平面免震皿の、防食性、防塵性、また潤滑剤の蒸
発等を防ぐ気密性は、図34(g)(h)のように二重(また
二重以上の)免震皿をシールまた防塵カバーをすること
によって防ぐことができる。このことは、図35−3装
置でも同様である。つまり、中小地震では、ローラー・
ボールベアリング5-e、5-fは、下の免震皿からせり出
さず(逆に、中小地震では、下の免震皿からはみ出さな
い範囲にローラー・ボールベアリング5-e、5-fの範囲
の大きさを決定する)、大地震時には シールが破れる
か、また防塵カバー3-cが開いて、下の免震皿からせり
出す事をも可能にするからである。 (2) 平面免震皿と凹曲面免震皿(復元免震皿) 図36は、平面形状滑り面部を有する免震皿と凹曲面滑
り面部を有する免震皿(3-a、3-b)との間に、中間滑
り部6を挟み込む場合である。その中間滑り部6の、滑
り部上部6-u、下部6-lに、ローラーまたボールベアリ
ング5-e、5-fを設けた場合もある。また、このローラ
ーまたボールベアリングは、循環式転がり案内によって
循環する形を取るのが有利である。 (3) 二重凹曲面免震皿 図37〜42は、下向きの凹曲面滑り面部を有する免震
皿と上向きの凹曲面滑り面部を有する免震皿(3-a、3
-b)との間に、中間滑り部6またローラー・ボールベア
リングをもった中間滑り部6(また、ローラー・ボール
ベアリングをもった保持器)を挟み込む場合である。ま
た、図37〜42のいずれの場合も、図41に見られる
ように、このローラーまたボールベアリングは、循環式
転がり案内によって循環する形を取るのが有利である。
また、三重以上の免震皿の場合には、免震皿ごとに中間
滑り部を挟み込む場合もある。以上の(1)(2)(3) の中間
滑り部6の滑り部上部6-uおよび滑り部下部6-lは、滑
り部として低摩擦仕様としてあり、テフロン等の低摩擦
材が使用されている場合もある。 (4) 二重凹凸曲面免震皿 図36−3は、下向きの凸曲面滑り面部を有する免震皿
と上向きの凹曲面滑り面部を有する免震皿(3-a、3-
b)との間に、また、中間滑り部6またローラー・ボー
ルベアリングをもった中間滑り部6(また、ローラー・
ボールベアリングをもった保持器)を挟み込む場合であ
る。 4.2.1.2.中間滑り部(すべり型) 4.2.1.2.1.中間滑り部(球面免震皿) 図37〜38は、請求項20項記載の発明の実施例を示
している。上部下向き凹型の球面また円柱面の滑り面部
を有する免震皿と同一曲率を持つ凸型滑り部と 下部上
向き凹型の球面また円柱面の滑り面部を有する免震皿と
同一曲率を持つ凸型滑り部とが合体した中間滑り部また
ローラー・ボールベアリングをもった中間滑り部を持
ち、この中間滑り部は、前記上部下向き凹型の滑り面部
を有する免震皿と下部上向き凹型の滑り面部を有する免
震皿とにはさみこまれ、また、上部免震皿、下部免震皿
と中間滑り部との間にローラー・ボールベアリングをは
さみ、そして、この上部下向き凹型の滑り面部を有する
免震皿は免震される構造体に、下部上向き凹型の滑り面
部を有する免震皿をこの免震される構造体を支持する構
造体に設けることにより構成する免震装置・滑り支承で
ある。図37と図38の2つの場合に分かれる。図37
〜37−4は、上部の下向きの凹曲面滑り面部を有する
免震皿3-aと下部の上向きの凹曲面滑り面部を有する免
震皿3-bとの間に、中間滑り部6を挟み込む場合であ
る。図37の実施例は、上部の下向き凹型球面滑り面部
を有する免震皿3-aと、下部の上向き凹型球面滑り面部
を有する免震皿3-bとの間に、凸型の滑り部上部6-u
が、上部免震皿3-aと同球面率を持ち、凸型の滑り部下
部6-lが、下部免震皿3-bと同球面率を持つ、中間滑り
部6を挟み込む場合に有利さがある。その場合、図37
(e) (f) のように、地震振幅による上部免震皿3-aと下
部免震皿3-bとが、ずれを起こしても、滑り部上部6-u
と上部免震皿3-aとの接触面積、及び滑り部下部6-lと
下部免震皿3-bとの接触面積が、ともに、常に同面積得
られて、垂直荷重伝達能力において有利である。図37
−2の実施例は、中間滑り部6を、図37の実施例の中
間滑り部6に比べて大きく、偏平にした場合である。図
37−3の実施例は、中間滑り部6の、滑り部下部6-l
に、ボールベアリング5-eを設けた場合であり、図37
−4の実施例は、中間滑り部6の、滑り部上部6-u、下
部6-lの両方に、ボールベアリング5-eを設けた場合で
ある。この図37−3〜37−4の構成は、凹型球面形
状に対して、常にボールベアリングが接し、振動時にお
いても同接触面積が得られて、垂直荷重伝達能力におい
て有利である。なお、図37−3の上下逆の実施例、つ
まり、中間滑り部6の、滑り部上部6-uに、ボールベア
リング5-eを設けた場合もある。 4.2.1.2.2.中間滑り部(円柱谷面免震皿) また、図38の実施例は、上部の下向き凹型円柱面の滑
り面部を有する免震皿3-aと、下部の上向き凹型円柱面
の滑り面部を有する免震皿3-bとの間に、滑り部上部6
-uが、上部免震皿3-aと同曲率を持ち、滑り部下部6-l
が、下部免震皿3-bと同曲率を持つ中間滑り部6を挟み
込む場合で、図37の実施例が、全方向の復元力をもつ
のに対して、図38の実施例は、一方向しか持たない
が、それ以外の特徴・メリットは同じである。つまり、
地震振幅による上部免震皿3-aと下部免震皿3-bとが、
ずれを起こしても、滑り部上部6-uと上部免震皿3-aと
の接触面積、及び滑り部下部6-lと下部免震皿3-bとの
接触面積が、ともに、常に同面積得られて、垂直荷重伝
達能力において有利である。中間滑り部6の、滑り部上
部6-u、下部6-lに、ローラーまたボールベアリング5
-e、5-fを設けた場合もある。この構成は、凹型球面形
状に対して、常にローラーまたボールベアリングが接
し、振動時においても同接触面積が得られて、垂直荷重
伝達能力において有利である。 4.2.1.3. 中間滑り部(転がり型) 4.2.1.3.1.中間滑り部(平面、球面またすり鉢状免震
皿) 図37−5〜37−6は、請求項20−2項記載の発明
の実施例を示している。上部下向きの平面、凹型の球面
状またすり鉢状の滑り面部を有する免震皿3-aと下部上
向きの平面、凹型の球面またすり鉢状の滑り面部を有す
る免震皿3-bと、これらの免震皿3-a、3-bに挟まれた
ボールベアリング5-eを持ち、そして、この上部下向き
凹型の滑り面部を有する免震皿3-aは免震される構造体
1に、下部上向き凹型の滑り面部を有する免震皿3-bを
この免震される構造体を支持する構造体2に設けること
により構成される免震装置・滑り支承である。特に、す
り鉢状の免震皿の場合には、すり鉢の底は、ボールベア
リング5-eの曲率の球面形状にし、すり鉢はそれに接す
る形で形成するのが良い。この事により、すり鉢状にも
拘らず、ボールベアリングと免震皿の接触面積をあげら
れ、耐圧性能を大きくできる。このことは、経年後、心
配されるボールベアリングと免震皿への食い込みを最小
限にできる。というのは、問題は、普段の時(小変位の
小地震の時を含めて)の食い込みであり、普段の時には
ボールベアリングと免震皿の接触面積が大きくできるか
らである。請求項20−2−2項は、この発明である。
なお、図37−5は、この発明の球面状免震皿型の場合
の実施例を示し、図37−6は、すり鉢状免震皿型の場
合の実施例を示している。 4.2.1.3.2.中間滑り部(円柱谷面状またV字谷面状免震
皿) 請求項20−3項記載の発明は、上部下向き凹型の円柱
谷面状またV字谷面状の滑り面部を有する免震皿3-aと
下部上向き凹型の円柱谷面状またV字谷面状の滑り面部
を有する免震皿3-bと、これらの免震皿3-a、3-bに挟
まれたローラー5-f(またボールベアリング5-e)を持
ち、そして、この上部下向き凹型の滑り面部を有する免
震皿3-aは免震される構造体1に、下部上向き凹型の滑
り面部を有する免震皿3-bをこの免震される構造体を支
持する構造体2に設けることにより構成する免震装置・
滑り支承である。特に、V字谷面状の滑り面部を有する
免震皿の場合には、V字谷面の底は、ローラー5-f(ま
たボールベアリング5-e)の曲率の形状にし、V字谷面
はそれに接する形で形成するのが良い。この事により、
V字谷面状にも拘らず、ローラー(またボールベアリン
グ5-e)と免震皿の接触面積をあげられ、耐圧性能を大
きくできる。このことは、経年後、心配されるローラー
(またボールベアリング5-e)と免震皿への食い込みを
最小限にできる。というのは、問題は、普段の時(小変
位の小地震の時を含めて)の食い込みであり、普段の時
にはローラー(またボールベアリング5-e)と免震皿の
接触面積が大きくできるからである。 4.2.2. 二重中間滑り部 図39〜40は、請求項21項記載の発明の実施例を示
している。4.2.1.における中間滑り部6は、第一中間滑
り部6-aと第二中間滑り部6-bとに分かれる。第一中間
滑り部6-aは、上部の下向きの凹型球面滑り面部を有す
る免震皿3-aの凹型と同一球面率を持つ凸型の滑り面部
をもち、且つこの凸型の滑り面部の反対部は凸型球面滑
り面部を有する。第二中間滑り部6-bは、第一中間滑り
部6-aのこの反対部の凸型球面滑り面部と同一球面率を
持つ凹型滑り面部をもち、且つこの凹型滑り面部の反対
部は、下部の上向きの凹型球面滑り面部を有する免震皿
3-bの凹型と同一球面率を持つ凸型球面滑り面部を有す
る。そして、この第一中間滑り部6-aと第二中間滑り部
6-bとを、上部及び下部の凹型の免震皿(3-a、3-b)
にはさみこむことにより構成する。また、第一中間滑り
部6-aと第二中間滑り部6-bとの関係が、上下逆の場合
もあり、図40は、図39の逆の場合である。図39、
図40のいずれの場合も、図39(e) (f) のように、地
震振幅による上部免震皿3-aと下部免震皿3-bとが、ず
れを起こしても、滑り部上部6-uと上部免震皿3-aとの
接触面積、及び滑り部下部6-lと下部免震皿3-bとの接
触面積が、ともに、常に同面積得られて、垂直荷重伝達
能力において有利である。滑り部上部6-u、下部6-l
に、ローラーまたボールベアリング5-e、5-fを設けた
場合もある。この構成は、凹型球面形状に対して、常に
ローラーまたボールベアリングが接し、振動時において
も同接触面積が得られて、垂直荷重伝達能力において有
利である。また、第一中間滑り部6-aと第二中間滑り部
6-bとの接する位置に、ローラーまたボールベアリング
を設けると、首振りが容易になり、有利である。 4.2.3. 三重中間滑り部その1 図41は、請求項22項記載の発明の実施例を示してい
る。4.2.1.における中間滑り部6は、第一中間滑り部6
-aと第二中間滑り部6-bと第三中間滑り部6-cとに分か
れる。第一中間滑り部6-aは、上部の下向き凹型球面滑
り面部を有する免震皿3-aの凹型と同一球面率を持つ凸
型の滑り面部をもち、且つこの凸型の反対部は凹型球面
滑り面部を有する。第二中間滑り部6-bは、第一中間滑
り部6-aのこの反対部の凹型球面と同一球面率を持つ凸
型の滑り面部をもち、且つこの凸型の反対部は、凸型球
面滑り面部を有する。第三中間滑り部6-cは、第二中間
滑り部6-bのこの反対部の凸型球面と同一球面率を持つ
凹型の滑り面部をもち、且つこの凹型の反対部は、下部
の上向き凹型球面滑り面部を有する免震皿3-bの凹型と
同一球面率を持つ凸型球面滑り面部を有する。そして、
この第一中間滑り部6-a、第二中間滑り部6-b及び第三
中間滑り部6-cを、上部及び下部の凹型の免震皿(3-
a、3-b)に挟みこむことにより構成する。この場合、
図41(e) (f) のように、地震振幅による上部免震皿3
-aと下部免震皿3-bとが、ずれを起こしても、滑り部上
部6-uと上部免震皿3-aとの接触面積、及び滑り部下部
6-lと下部免震皿3-bとの接触面積が、共に、常に同面
積得られて、垂直荷重伝達能力において有利である。ま
た、滑り部が 凹型球面形状に対して、裾広がりの形状
になることも、垂直荷重伝達能力において有利である。
第二中間滑り部6-bは球形の場合もあり、図41は、そ
の場合である。(g)は、滑り部上部6-u、下部6-lに、
ローラーまたボールベアリング5-e、5-fを設けた場合
の実施例である。この構成は、凹型球面形状に対して、
常にローラーまたボールベアリングが接し、振動時にお
いても同接触面積が得られて、垂直荷重伝達能力におい
て有利である。また、このローラーまたボールベアリン
グ5-e、5-fは循環式転がり案内(断面方向内側に潜り
込む形式を取っている)によって循環する形を取ってい
る。また、第二中間滑り部6-bと、第一中間滑り部6-
a、第三中間滑り部6-cとの接する位置に、ローラーま
たボールベアリングを設けると、首振りが容易になり、
有利である。 4.2.4. 三重中間滑り部その2 図42は、請求項23項記載の発明の実施例を示してい
る。4.2.1.における中間滑り部6は、第一中間滑り部6
-aと第二中間滑り部6-bと第三中間滑り部6-cとに分か
れる。第一中間滑り部6-aは、上部の下向き凹型球面滑
り面部を有する免震皿3-aの凹型と同一球面率を持つ凸
型の滑り面部をもち、且つこの凸型の反対部は凸型球面
滑り面部を有する。第二中間滑り部6-bは、第一中間滑
り部6-aのこの反対部の凸型球面と同一球面率を持つ凹
型の滑り面部をもち、且つこの凹型の反対部は、凹型球
面滑り面部を有する。第三中間滑り部6-cは、第二中間
滑り部6-bのこの反対部の凹型球面と同一球面率を持つ
凸型の滑り面部をもち、且つこの凸型の反対部は、下部
の上向き凹型球面滑り面部を有する免震皿3-bの凹型と
同一球面率を持つ凸型球面滑り面部を有する。そして、
この第一中間滑り部6-a、第二中間滑り部6-b及び第三
中間滑り部6-cは、上部及び下部の凹型の免震皿(3-
a、3-b)に挟みこむことにより構成する。この場合、
図42(e) (f) のように、地震振幅による上部免震皿3
-aと下部免震皿3-bとが、ずれを起こしても、滑り部上
部6-uと上部免震皿3-aとの接触面積、及び滑り部下部
6-lと下部免震皿3-bとの接触面積が、ともに、常に同
面積得られて、垂直荷重伝達能力において有利である。
滑り部上部6-u、下部6-lに、ローラーまたボールベア
リング5-e、5-fを設けた場合もある。この構成は、凹
型球面形状に対して、常にローラーまたボールベアリン
グが接し、振動時においても同接触面積が得られて、垂
直荷重伝達能力において有利である。また、第二中間滑
り部6-bと、第一中間滑り部6-a、第三中間滑り部6-c
との接する位置に、ローラーまたボールベアリングを設
けると、首振りが容易になり、有利である。 4.2.5. 復元バネ付き中間滑り部持ち二重(また二重以
上の)免震皿免震装置・滑り支承 請求項23−2は、以上の4.2.中間滑り部持ち二重(ま
た二重以上の)免震皿免震装置・滑り支承の各装置にお
いて、中間滑り部6と上部免震皿3-a、下部免震皿3-b
とをバネ等(バネ・ゴム・磁石)25で繋ぎ、復元力を
持たせ、復元装置の機能を合せ持たせた免震装置・滑り
支承の発明である。具体的には、図35−4のように、
中間滑り部6と上部免震皿3-aとを、中間滑り部6と下
部免震皿3-bとを、バネ等25で繋ぐ。また、図36−
2のように、中間滑り部6と、上部免震皿3-aまた上部
免震皿3-bのどちらかとを、バネ等25で繋ぐ。この場
合、バネ等25で繋がれていない方は, 免震皿の凹曲面
等の勾配によって中間滑り部6が復元される構成とな
る。また、図35−5のように、図35−2のボールベ
アリング5-eの保持器5-gと下部免震皿3-bとを、バネ
等25で繋ぐ。さらにこの保持器5-gと上部免震皿3-a
とをバネ等25で繋ぐ場合もある。この場合、バネ等2
5により免震される構造体の復元だけでなく、保持器5
-gの免震皿の中央部への復帰、上部免震皿の下部免震皿
の定位置への復帰も可能にする。以上の、この装置のメ
リットは、復元装置としても、前記4.1.1.の説明のよう
に、免震皿同様に、大きさを、従来のほぼ半分に近い寸
法にする。というのは、中間滑り部6のお陰で、上部免
震皿3-aと下部免震皿3-bが、地震時にお互いがずれる
事により、そのずれる寸法を、上部・下部免震皿(3-
a、3-b)のスライド可能寸法分を足し合わせた大きさ
まで可能とする。ただ、そのずれる寸法は挟み込まれて
いる中間滑り部6の幅と収縮したバネ等分だけ損をす
る。その幅をQとすると、地震の最大振幅の半分をLと
すると、上部・下部免震皿相互にずれるので、上部・下
部免震皿の一辺の大きさ(正方形の場合で考えると)
は、L+Qでよくなる。一般的には、それに余裕をみた
寸法か、それ以上の寸法とする。一方、従来の免震装置
・滑り支承で考えると、免震皿の一辺の大きさ(同様
に、正方形の場合で考えると)は、2×L+Qとなる。
よって、一辺の大きさで、ほぼ、半分になり、復元装置
の大きさが大きく、場所を取る問題を解決する。4.
3.ローラー・ボールベアリング入り二重(また二重以
上の)免震皿免震装置・滑り支承 図35、95(a)(e)(f) 、96(a)(c)、97(a)(c)は、
請求項24項記載の発明の実施例を示している。4.1.1.
〜4.1.2.の免震皿の間にローラーまたボールベアリング
等5-e、5-fを入れることにより、摩擦係数の低下が計
られ、高い免震性能が得られる。図35は、4.1.1.二重
(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り支承にボール
ベアリングを入れた場合である。下部免震皿3-bを掘り
下げて、ボールベアリング5-eを入れている。上部免震
皿3-aと下部免震皿3-bとは、ほぼ隙間なく密閉状態の
場合が、ゴミ等が入らないためには適している。図95
(d)(e)(f) 、96(b)(c)、97(b)(c)は、4.1.2.引抜き
防止付き三重(また三重以上の)免震皿免震装置・滑り
支承にボールベアリングを入れた場合である。中間免震
皿(3-m1 、3-m2 、3-m3 )および下部免震皿3-bを
掘り下げて、ボールベアリング5-eを入れている。ま
た、図95(a) 、96(a) 、97(a) の場合は、図95
(e) 、96(c) 、97(c) のように、一方向性なのでロ
ーラーベアリング5-fでもよい。いずれの場合も、保持
器(玉軸受・ころ軸受)5-gによりボールベアリング等
5-e、5-fが場所を変えないようにする場合もある。ま
た、ボールベアリング等5-e、5-fに潤滑剤を潤滑させ
る方法もある。このローラーまたボールベアリングは、
循環式転がり案内によって循環する形を取るのが有利な
場合もある。 4.4.シールまた防塵カバー付き二重(また二重以上の)
免震皿免震装置・滑り支承 また、図34(g)(h)は、請求項24−2項記載の発明の
二重(また二重以上の)免震皿のシールまた防塵カバー
に関する実施例であり、4.1.〜4.3.のいずれにも適用可
能である。4.1.〜4.3.の二重(また二重以上の)免震皿
免震装置・滑り支承の上部・下部(中間含む)免震皿の
側面の周囲全周を、防塵カバー3-cまた中小地震程度の
揺れを許容するシール3-cで密閉し、潤滑剤の蒸発また
雨さらしになる事、ゴミがたまる事、また空気に暴露さ
れる事等により、摩擦係数の低下を防ぐ事が可能にな
る。また、大地震時には シール3-cが破れるか、また
防塵カバー3-cが開いて、振幅を許容する。 5.重力復元型免震装置・滑り支承の改良型 5.1.重力復元型免震装置・滑り支承の滑り部の改良 図43〜45は、重力復元型免震装置・滑り支承の滑り
部5の改良発明の実施例を示している。 5.1.1.中間滑り部 図43は、請求項25項記載の発明の実施例を示してい
る。凹型球面形状をなした滑り面部を有する免震皿3の
凹型と同一球面率を持つ凸型の滑り面部をもち、且つこ
の凸型の反対部は凹型球面滑り面部を有する中間滑り部
6またローラー・ボールベアリングをもった中間滑り部
6(また、ローラー・ボールベアリングをもった保持
器)を有し、この中間滑り部6の凹型球面滑り面部と同
一球面率を持つ凸型の滑り面部をもつ滑り部5を有し、
この中間滑り部6を、前記凹型の免震皿3とこの滑り部
5に挟み込むことにより構成する。滑り部5は、支持さ
れ、免震される構造体1に取付けられ、免震皿3は、支
持され、免震される構造体1を支持する構造体2に取付
けられる。また、免震皿3と滑り部5の関係が、上下逆
の場合もある。この場合、地震振幅による滑り部5と下
部免震皿3とが、ずれを起こしても、中間滑り部6が免
震皿3の球面率に追随するように中間滑り部6が滑り部
5に対して回転し、滑り部(5、6)と免震皿3との接
触面積が、常に同面積得られて、垂直荷重伝達能力にお
いて有利である。また、滑り部が 凹型球面形状に対し
て、裾広がりの形状になることも、垂直荷重伝達能力に
おいて有利である。滑り部下部6-lに、ローラーまたボ
ールベアリング5-e、5-fを設けた場合もある。この構
成は、凹型球面形状に対して、常にローラーまたボール
ベアリングが接し、振動時においても同接触面積が得ら
れて、垂直荷重伝達能力において有利である。また、中
間滑り部6と滑り部5との接する位置に、ローラーまた
ボールベアリングを設けると、首振りが容易になり、有
利である。また、図41に見られるように、このローラ
ーまたボールベアリングは、循環式転がり案内によって
循環する形を取るのが有利である。 5.1.2. 二重中間滑り部 図44〜45は、請求項26項〜27項記載の発明の実
施例を示している。5.1.1.における中間滑り部6またロ
ーラー・ボールベアリングをもった中間滑り部は、第一
中間滑り部6-aまたローラー・ボールベアリングをもっ
た第一中間滑り部6-aと第二中間滑り部6-bまたローラ
ー・ボールベアリングをもった第二中間滑り部6-bとに
分かれる。図44は、請求項26項記載の発明の二重中
間滑り部を有する重力復元型免震装置・滑り支承の実施
例であり、凹型球面滑り面部を有する免震皿3の凹型と
同一球面率を持つ凸型球面滑り面部をもち、且つこの凸
型球面滑り面部の反対部は凹型球面滑り面部を有する第
二中間滑り部6-bと、この反対部の凹型球面滑り面部と
同一球面率を持つ凸型球面滑り面部をもち、且つこの凸
型球面滑り面部の反対部は凹型球面滑り面部をもつ第一
中間滑り部6-aを有し、この第一中間滑り部6-aのこの
凹型球面滑り面部と同一球面率を持つ凸型球面滑り面部
をもつ滑り部5を有し、この第一中間滑り部6-a及び第
二中間滑り部6-bを、凹型の免震皿3と滑り部5に、挟
みこむことにより構成する。また、免震皿3と滑り部5
の関係が、上下逆の場合もある。図45は、請求項27
項記載の発明の二重中間滑り部を有する重力復元型免震
装置・滑り支承の実施例であり、凹型球面滑り面部を有
する免震皿3の凹型と同一球面率を持つ凸型型球滑り面
部をもち、且つこの凸型の反対部は凸型球面滑り面部を
有する第二中間滑り部6-bと、この反対部の凸型球面滑
り面部と同一球面率を持つ凹型球面滑り面部をもち、且
つこの凹型球面滑り面部の反対部は凸型球面滑り面部を
もつ第一中間滑り部6-aを有し、この第一中間滑り部6
-aのこの凸型球面滑り面部と同一球面率を持つ凹型球面
滑り面部をもつ滑り部5を有し、この第一中間滑り部6
-a及び第二中間滑り部6-bを、凹型の免震皿3と滑り部
5に、挟みこむことにより構成する。また、免震皿3と
滑り部5との関係が、上下逆の場合もある。図44、図
45のいずれの場合も、図45(e) (f) のように、地震
振幅による滑り部5と下部免震皿3とが、ずれを起こし
ても、中間滑り部6-bが免震皿3の球面率に追随するよ
うに、中間滑り部6-bが中間滑り部6-aに対して回転
し、さらに中間滑り部6-aが滑り部5に対して回転し、
滑り部(5、6-a、6-b)と免震皿3との接触面積が、
常に同面積得られて、垂直荷重伝達能力において有利で
ある。また、滑り部が 凹型球面形状に対して、裾広が
りの形状になることも、垂直荷重伝達能力において有利
である。また、滑り部6-bの滑り部下部6-lに、ローラ
ーまたボールベアリング5-e、5-fを設けた場合もあ
る。この構成は、凹型球面形状に対して、常にローラー
またボールベアリングが接し、振動時においても同接触
面積が得られて、垂直荷重伝達能力において有利であ
る。また、第一中間滑り部6-aと、滑り部5、第二中間
滑り部6-bとの接する位置に、ローラーまたボールベア
リングを設けると、首振りが容易になり、有利である。
また、図41に見られるように、このローラーまたボー
ルベアリングは、循環式転がり案内によって循環する形
を取るのが有利である。 5.2. 滑り部垂直変位吸収型の重力復元型免震装置・滑
り支承 5.2.1. 滑り部垂直変位吸収型の重力復元型免震装置・
滑り支承 図46−1は、請求項28項記載の発明の滑り部垂直変
位吸収型の重力復元型免震装置・滑り支承の実施例を示
している。重力復元型免震装置・滑り支承Cの振幅時の
凹曲面による垂直変位を吸収するもので、滑り部5が、
筒5-aと、その筒5-aの中に挿入されるバネ等(バネ・
ゴム・磁石)5-bと、その下部に突き出る形で挿入され
ている滑り部先端5-cからなっている。このバネ等5-b
は、重力復元型免震装置・滑り支承Cの作動時の垂直変
位を吸収するが、2.6.重力復元型免震装置・滑り支承振
幅時の垂直変位の吸収装置の併用によってもより効果が
でる。筒5-aの上部に関して、単に止め金が固定されて
いる場合もあるが、雌ネジが切られて、雄ネジ5-dが挿
入されている場合もある。この雄ネジ5-dについては、
雄ネジ5-dが入り込み方向に回転して締めることによ
り、バネ等5-bを圧縮してバネ等5-bの反発力を強め、
滑り部先端5-cの押し出す力を強める機能をもち、復元
力を高めたり、地震後の免震される構造体Aの残留変位
の矯正を可能にする。 また、このバネ等5-bは、重力
復元型免震装置・滑り支承Cの作動時の垂直変位を吸収
するだけでなく、垂直免震の機能も持ち合わせている。
滑り部下面5-lに、ローラーまたボールベアリング5-
e、5-fを設けた場合もある。 また、このローラーま
たボールベアリングは、循環式転がり案内によって循環
する形を取るのが有利である。 5.2.2. 滑り部垂直変位吸収型の重力復元型免震装置・
滑り支承 請求項48−2項記載の発明は、滑り部垂直変位吸収型
の重力復元型免震装置・滑り支承に関する発明である。
後述の8.1.3.3.2.および8.1.3.3.3.の地震センサー振幅
装置による自動制御型固定ピン装置の固定ピン7
を、滑り部5またローラー・ボールベアリングをもった
滑り部5にし、固定ピンの挿入部7-v,7-vm を、凹形
状滑り面部を有する免震皿3にしたもので、そうするこ
とにより、滑り部垂直変位吸収型の重力復元型免震装置
・滑り支承が可能になる。また、このローラーまたボー
ルベアリングは、循環式転がり案内によって循環する形
を取るのが有利である。 5.3. 縁切り型垂直変位吸収重力復元型免震装置・滑り
支承 また、図93は、請求項29項記載の発明の縁切り型の
滑り部垂直変位吸収重力復元型免震装置・滑り支承の実
施例を示している。凹形状滑り面部を有する免震皿3と
当該免震皿3の凹形状滑り面部を滑走しうるローラー・
ボールベアリング若しくは滑り部5を有し、かつ、前記
免震皿3およびローラー・ボールベアリング若しくは滑
り部5のうち一方を、免震される構造体1に、垂直方向
にスライドし、水平方向は拘束されているスライド装置
32で繋ぎ、もう一方をこの免震される構造体を支持す
る構造体2に設けることにより構成される免震装置・滑
り支承である。このうち、図93(a) と(b) は、凹形状
滑り面部を有する免震皿3と当該免震皿3の凹形状滑り
面部を滑走しうるローラー・ボールベアリング若しくは
滑り部5を有し、かつ、ローラー・ボールベアリング若
しくは滑り部5を、免震される構造体1に、垂直方向に
スライドし、水平方向は拘束されているスライド装置3
2で繋ぎ、免震皿3をこの免震される構造体を支持する
構造体2に設けることにより構成される免震装置・滑り
支承の実施例である。図93(a) と(c) は、凹形状滑り
面部を有する免震皿3と当該免震皿3の凹形状滑り面部
を滑走しうるローラー・ボールベアリング若しくは滑り
部5を有し、かつ、前記免震皿3を、免震される構造体
1に、垂直方向にスライドし、水平方向は拘束されてい
るスライド装置32で繋ぎ、前記ローラー・ボールベア
リング若しくは滑り部5をこの免震される構造体を支持
する構造体2に設けることにより構成される免震装置・
滑り支承の実施例である。図93(a) と(b) 、(a) と
(c) ともに、凹形状滑り面部を有する免震皿3は一方向
性(特許 1844024号の1〜4図、また本願の図38の実
施例の上また下の免震皿参照)でも良いし、球面またす
り鉢等形状の全方向性でも良い。機能を説明すると、垂
直方向にスライドし、水平方向は拘束されているスライ
ド装置32で、免震される構造体Aと、重力復元型免震
装置・滑り支承Cの滑り部5また免震皿3の一方とを繋
ぐことにより、重力復元型免震装置・滑り支承Cの地震
時の振幅による水平変位は、免震される構造体Aに伝達
するが、重力復元型免震装置・滑り支承Cの地震時の振
幅による垂直変位は、免震される構造体Aに伝達されな
い。その事により、他の併用使用の免震装置の垂直変位
の遊びを設ける必要がなくなる。例えば、特許 1844024
号での発明の引抜き防止装置・滑り支承引抜き防止装置
の垂直変位の遊びによる風力時の引抜き力によるがたつ
きがなくなる。重力復元型免震装置・滑り支承Cの復元
性能を考えると、重力復元型免震装置・滑り支承Cの滑
り部5に取り付く部材20の重さが、免震される構造体
Aに比べて、この重力復元型免震装置・滑り支承の復元
性を得られるほど、重い必要がある。また、部材20の
重さを自由に変えることにより、重力復元型免震装置・
滑り支承Cの個数を調整可能であり、また平面位置に応
じて、部材20の重さを自由に変えることによっても、
調整可能である。なお、図93の(b)(c)は免震装置・滑
り支承の断面図であり、(a) はそれらの平面図である。
また、滑り部5の、凹形状滑り面部を有する免震皿3の
接する滑り部下面5-lまた上面5-uに、ローラーまたボ
ールベアリング5-e、5-fを設けた場合もある。このロ
ーラーまたボールベアリングは、循環式転がり案内によ
って循環する形を取るのが有利である。 6.新重力復元型免震装置 図47〜48は、請求項30項〜31項記載の発明の垂
直変位がない新重力復元型免震装置Cの実施例を示して
いる。図47は、請求項30項記載の発明の実施例で、
免震される構造体Aに吊材8で吊された重り20を、そ
れを支持する構造体また基礎2の孔31を経由して、そ
の下にまで、吊して設置する。その孔31の形状に関し
ては、例えば、一方向復元性能に関しては、角を取った
アール形状の挿入孔、コロを介しての挿入孔、全方向復
元性能に関しては、角を取ったアール鉢状の挿入孔、ラ
ッパ形状の挿入孔(図48)、すり鉢状等の形状の挿入
孔(図47)のように、吊材8とその挿入孔31との接
する角を丸めるか、コロ等の回転子を介して摩擦を小さ
くさせる方がよい。またその挿入孔31の材質は、低摩
擦材の方がよく、材質の強度も求められる。また、吊材
8も、材質の強度があり、また曲げられる材料のケーブ
ル、ワイヤー、ロープ等が選択される。復元力に関し
て、この新重力復元型免震装置Cの単独使用の場合は、
重り20の重さは、免震される構造体Aの重さと、併用
される免震装置・滑り支承の摩擦係数とを掛合わせた数
値以上にする必要がある。この装置を複数個使用する場
合は、上記の値をその個数で割り、その数値以上にする
必要がある。図48は、請求項31項記載の発明の実施
例で、図47の実施例の重り20と支持する構造体2の
間に、バネ等(バネ・ゴム・磁石等)25を付加した実
施例で、バネ等25の強度分、重り20を軽くする事が
可能であるし、最大振幅時の緩衝装置にも使える。特
に、バネ等25と基礎2の間に隙間を設けて、ある地震
振幅以上はバネ等が働かない機構にすると、最大振幅時
のみに機能する緩衝装置となり、併用する免震皿からの
外れ防止装置ともなる。また、図47−2は、請求項3
1−2項記載の発明の実施例で、重り20、吊材8に、
またこれらの延長物に、固定ピン装置のロック機能を設
けることにより構成される。具体的には、重り20、吊
材8に、またこれらの延長物に、固定ピン装置Gの挿入
部7-Vを設け、固定ピン7が差込まれるもの(固定ピン
装置のロック機能)である。この固定ピン装置Gは、以
下の「8.固定ピン装置の詳細の仕様」のような各種型
がある。また、特許 1844024号と特許 2575283号での免
震復元装置(重力復元型免震装置・滑り支承)では、地
震振動時に垂直変位が生じるが、重力復元型免震装置に
もかかわらず、垂直変位が生じない。このことは引抜き
防止装置、固定ピン装置等の垂直変位による対処策の問
題(前記2.6.等)を解決する。また、この新重力復元型
免震装置は、バネ等による復元制御に比べて、免震性能
を向上させる。バネ等による復元制御は変位に比例して
復元性能が増すため、変位の大きい強い地震ほど反発力
が大きく、そのために免震性能を落とす。その点、この
新重力復元型は、変位に比例しない一定の復元力を得ら
れるために強い地震に対しても免震性能を落とすことは
ない。また、この変位に比例しない一定の復元力の性能
は、地震終了後の残留変位に対して大きな効果を持つ。
つまり、変位に比例して復元性能が増すバネ型のもの
は、変位が小さい場合には、復元力を持たない。そのた
め残留変位が残り易い。ところが、変位に比例しない一
定の復元力をもつこの新重力復元型は、変位が小さくて
も一定の復元力が得られるために、残留変位を消去する
能力は大きい。また、重り20により免震される構造体
の重心を押し下げて、ロッキング現象等の問題も少く
し、安定した免震性能が得られることにも貢献する。 7.垂直免震装置 図49〜57は、地震の垂直力を免震させる垂直免震装
置の実施例を示している。 7.1. 滑り部垂直変位吸収型の垂直免震装置・滑り支承 図49〜50は、請求項32項記載の発明の垂直免震装
置・滑り支承Iの実施例を示している。前述の5.2.滑り
部垂直変位吸収型の重力復元型免震装置・滑り支承の応
用で、凹形状滑り面部また平面形状滑り面部を有する免
震皿3と当該免震皿3の滑り面部を滑走しうるローラー
・ボール等のベアリング部若しくは滑り部5(以下、
「滑り部」という)を有し、滑り部5が、筒5-aと、そ
の筒5-aの中に挿入されるバネ等(バネまたゴムまた磁
石等)5-bと、その下部に突き出る形で挿入されている
滑り部先端5-cからなっており、かつ、前記免震皿3お
よび滑り部5のうち、一方を免震される構造体1に、も
う一方をこの免震される構造体を支持する構造体2に設
けることにより構成されている免震装置・滑り支承であ
る。また、筒5-aの上部に関して、5.2.同様に、単に止
め金が固定されている場合もあるが、雌ネジが切られ
て、雄ネジ5-dが挿入されている場合もある。この雄ネ
ジ5-dについては、雄ネジ5-dが入り込み方向に回転し
て締めることにより、バネ等5-bを圧縮して、反発力を
強め、滑り部先端5-cの押し出す力を強める機能をも
ち、復元力を高めたり、地震後の免震される構造体Aの
残留変位の矯正を可能にする。滑り部下面5-lに、ロー
ラーまたボールベアリング5-e、5-fを設けた場合もあ
る。このローラーまたボールベアリングは、循環式転が
り案内によって循環する形を取るのが有利である。 7.2. 垂直免震付き引抜き防止装置(復元付き含む) 図51〜52は、請求項33項記載の発明の垂直免震装
置・滑り支承Iの実施例を示している。上述の十字型免
震装置・滑り支承、十字型復元付き免震装置・滑り支
承、また特許 1844024号の引抜き防止装置・滑り支承
の、上部スライド部材4-aと免震される構造体1の間、
また、下部スライド部材4-bと免震される構造体を支持
する構造体2との間の、片方、両方に、垂直方向に弾性
のあるバネ等(バネまたゴムまた磁石等)25を設置し
たものである。当然、上部スライド部材4-aと免震され
る構造体1の間に、また、下部スライド部材4-bと免震
される構造体を支持する構造体2との間のどちらか一方
のみでも良い。この装置の特徴は、十字型免震装置・滑
り支承(復元付き含む)、また引抜き防止装置・滑り支
承により水平力を吸収してくれるので、地震水平力の影
響を受けずに、地震垂直動のみを前記バネ等25で吸収
でき、垂直免震が可能になることである。図51は、特
許 1844024号での引抜き防止装置・滑り支承Fに、上部
スライド部材4-aと免震される構造体1の間、および、
下部スライド部材4-bと免震される構造体を支持する構
造体2との間の、両方に、垂直方向に弾性のあるバネ等
25を設置した実施例である。図52は、2.1.の復元・
減衰バネ付き引抜き防止装置・滑り支承に、上部スライ
ド部材4-aと免震される構造体1の間、および、下部ス
ライド部材4-bと免震される構造体を支持する構造体2
との間の、両方に、垂直方向に弾性のあるバネ等25を
設置した実施例である。図52は、水平復元また減衰性
能をも持つ。 7.3. 各層・各階ごとの垂直免震装置 図53〜54は、請求項34項記載の発明の垂直免震装
置の実施例を示している。地震垂直力を免震させる垂直
免震装置Iは、建物全体では難しい。そのため、地震水
平力は、免震される構造体を支持する構造体Bの基礎部
(また低層階)に設けた水平方向にのみ免震する水平免
震装置Hで、免震される構造体A全体を免震させ、何階
単位かを一まとめにした層単位か、階単位で、垂直方向
にのみ免震する垂直免震装置I(当然、垂直方向及び水
平方向にも免震する免震装置でもよい)を入れて免震さ
せる。この垂直免震装置Iとしては、階単位での床免震
も考えられるが、床・壁・天井を一体にさせた箱を、層
単位か、階単位で、垂直免震させる場合もある。この発
明のメリットは、垂直免震させる上のバネ等が、建物等
の構造体全体では巨大になりすぎ、不可能になる事を、
各階、また各層に分散させる事により可能とする。ま
た、地震力の水平力と垂直力を明確に分けて免震できる
メリットもある。図53の1、2階(層)では、壁・床
・天井を一体にさせた箱全体を、3階(層)では、壁・
床を、4階(層)では、床を、また、5階(層)では、
1層内に、3階分床が組まれており、それらの壁・床・
天井を一体にさせた箱全体を、屋上層では、何階分かの
屋上に構築された構造体全体を、垂直免震させる実施例
を表したものである。垂直免震装置Iの入れ方は、2階
(層)以上のように、大抵、下部であるが、1階(層)
は、壁・床・天井を一体にさせた箱全体の上下に、垂直
免震装置Iを入れる場合もある。図54 (a)は、各層
(階)には、水平方向には拘束され、垂直方向のみに免
震する垂直免震装置Iを装備し、地震水平力は構造体の
基礎部(また低層階)に設けた水平免震装置で、免震さ
せる実施例を表したものである。この、水平方向には拘
束され、垂直方向のみに免震する垂直免震装置Iを装備
する事により、地震振動が単純化されて、構造解析の単
純化が可能になる。しかし、当然、垂直方向及び水平方
向にも免震する免震装置を、各層(階)に設置する方法
もある。図54 (b)は、この、水平方向には拘束され、
垂直方向のみに免震する垂直免震装置Iの、実施例を表
したもので、この、水平方向には拘束され、垂直方向の
みに免震する垂直免震装置Iの具体的構成としては、二
重の筒(円筒、角筒でも良い)で、一方の筒5-cが、他
方の筒5-aの中に挿入できる大きさで、相互にスライド
し、その中に、垂直方向に伸縮するバネ等(バネまたゴ
ムまた磁石等)5-bが入っている。相互にスライドする
二重の筒(5-a、5-c)の大きさは、一方の筒と他方の
筒とが重なり部をもって、このバネ等5-bが、伸びきっ
た状態でも、はみでない大きさであることが必要であ
る。さらに、相互にスライドする二重の筒(5-a、5-
c)の大きさは、一方の筒と他方の筒とが完全に重なっ
て一番縮んだときに、このバネ等5-bが、圧縮され縮み
切った状態で、丁度納まり余らないほどの大きさである
ことが必要である。 7.4. 引張材による垂直免震装置 図55〜57は、請求項35項記載の発明の引張材によ
る垂直免震装置Iの実施例を示している。免震される構
造体Aの柱また梁また基礎等の支持材1を支持するため
に三方向以上に引張材8を張り、その他端を、支持する
構造体また基礎Bの圧縮材等2により構成された3角形
以上の頂点で支え、この引張材8の弾性もしくはこの引
張材8の途中に設けられたバネ等(バネまたゴムまた磁
石等)25の弾性で、免震される構造体Aの垂直免震性
を可能にする。また、引張材8も、上弦材8-uと下弦材
8-lにより構成される場合もあり、下弦材8-lのみでも
成立するが、上弦材8-uを加えることにより、免震され
る構造体Aの柱等1は、自立する。図55は、引張材8
が、下弦材のみで構成される場合の実施例である。図5
6は、引張材8が、上弦材8-uと下弦材8-lとにより構
成される場合の実施例である。図57は、上弦材8-uと
下弦材8-lとにより構成され、さらにバネ等25が挿入
される場合の実施例である。また、バネ等を使わない場
合の引張材による弾性は、高張力の綱また高張力のケー
ブル材を利用することで可能になる。つまりこれらの材
料は、弾性率が高いからである。また、この装置の特徴
は、(バネ等25を使わない場合には)バネを使わない
お陰で、相当な重量物の垂直免震性を可能にする。ま
た、いずれの場合も、水平免震としての機能をも合せ持
つ。 8.固定ピン装置の詳細の仕様 8.1. 地震作動による固定ピン装置 地震力によって反応(作動)する固定ピン装置の型は
1) 衝撃力・加速度反応型 2) 振幅反応型に分かれる。 1) 衝撃力・加速度反応型は、8.1.1.地震衝撃・加速度
による折れピンによる固定ピン装置と、8.1.2.連動作動
固定ピン装置であり、 2) 振幅反応型は、8.1.3.地震センサー振幅装置による
固定ピン装置である。 また、 1) 衝撃力・加速度反応型より 2) 振幅反応型の
方が、感度(敏感性)に関して優れている。さらに、作
動に関して、一回のみ作動型(主に大地震対応型)と、
自動復元型に分かれる。 8.1.1. 地震衝撃・加速度による折れピン型固定ピン装
置 図58〜59は、請求項36項記載の発明のうちの刃付
き切断型固定ピン装置Gの実施例を示している。この固
定ピン装置Gは、作動に関して、一回のみ作動型であ
り、そのため、大地震対応型である。この固定ピン7
は、地震時に地震力によって切断される等により係脱さ
れ、免震される構造体1の固定を解除するように取付け
られる(以下、「折れピン」、「折れピン型固定ピン装
置」と称する)。具体的には、免震装置によって免震さ
れる構造体1とこの免震される構造体を支持する構造体
2とを固定する固定ピン7からなる。この固定ピン7
は、一定以上の地震力により折れるか切れるかするピン
により、地震時に地震力によって前記免震される構造体
1の固定を解除するように取付けられ、この固定ピン7
は、前記免震される構造体1とこの免震される構造体を
支持する構造体2との間をつなぐ形で取り付けられて構
成される。 8.1.1.1. 刃付き切断型固定ピン装置 固定ピン7を切断するための刃16と固定ピン7のうち
一方が、免震される構造体1に、他方が、免震される構
造体を支持する構造体2に取付けられる。図58、図5
9ともに、固定ピン7が、免震される構造体1に、この
固定ピン7を切断するための刃16が、免震される構造
体を支持する構造体2に、取付けられるている場合の実
施例である。逆の関係の場合もある。また、固定ピン7
の片側から切断する片刃タイプもあるし、固定ピン7の
両側から切断する両刃タイプもある。図58は、片刃タ
イプであり、図59は、両刃タイプである。 8.1.1.2. 遊び空間設置型刃付き切断型固定ピン装置 8.1.1.1.において、刃16と固定ピン7に、ある程度の
遊びを設けて加速させて、固定ピン7を切断する。刃1
6と固定ピン7とが、中小地震程度では、接触しないよ
うに、刃16と固定ピン7との遊びの空隙に、緩衝材2
6を挿入する。緩衝材26はグラスウール等のクッショ
ン材、また粘性摩擦を与える材料の場合もある。図58
は、片刃タイプであり、図59は、両刃タイプである。 8.1.2. 連動作動固定ピン装置 8.1.2.1.連動作動固定ピン装置 図60は、請求項37項記載の発明の、固定ピン7が、
相互に連動するように考えられた発明の実施例である。
特に、折れピン型固定ピン装置の場合に価値がある。具
体的には、免震装置によって免震される構造体1とこの
免震される構造体を支持する構造体2とを固定する固定
ピン7からなる。折れピン型固定ピン装置の、一定以上
の地震力により折れるか切れるかする構造をもつ固定ピ
ン7-sが含まれる2つ以上の固定ピン装置において、こ
の固定ピン7-sとそれ以外の固定ピン7をロックする部
材(以下、「ロック部材」と言う)とが相互にワイヤ
ー、ロープまたケーブル等8で繋がり、そのロック部材
は引張用のバネ等(バネ、ゴム、磁石等)9-tで引っ張
られている。地震時に地震力によって前記固定ピン7-s
が折れるか切れるかした場合、前記ケーブル等8で連動
して、もう一方の固定ピン7をロックするために、ロッ
ク孔11-vに嵌め込んで固定ピン7をロック部材11が
緩められ、固定ピン7のロック(止め金等)受けの欠き
込み7-cからロック部材11がはずれ、固定ピン7のロ
ックが解除され、この固定ピン7に付けられた圧縮用の
バネ等(バネ、ゴム、磁石等)9-c(引張用のバネ等9
-tの場合も当然考えられる)で、この固定ピン7がはず
されて、免震される構造体1の固定を、同時に解除する
ものである。さらに、ロック部材11の説明をすると、
ロック部材11には、固定ピン7をロックするためのロ
ック孔11-vが開けられており、ロック孔11-vは、固
定ピン7を貫通できる大きさを持つ。そして、固定ピン
7のロック(止め金等)受けの欠き込み7-cに、そのロ
ック孔11-vに嵌め込まれ、固定ピン7がロックされて
いる。また、ロック部材11は、一方向にスライドでき
るようにされている。なお、図の固定ピン装置Gが、免
震される構造体1、この免震される構造体1を支持する
構造体2に対して逆に取り付き、ケーブル、ワイヤーま
たロープ等8も逆になる場合もある。この装置は、8.1.
3.地震センサー振幅装置による固定ピン装置、8.2.風力
センサーによる固定ピン装置にも使用できるものであ
る。これら、8.1.3.、8.2.の固定ピン装置の固定ピンが
複数個の場合には、電気指令、メカニカル装置等によ
り、同時に解除固定する方法が、選択される場合もある
事はいうまでもない。この装置の開発により、折れピン
型の固定ピン装置の欠陥である折れピン2個以上設置の
場合の問題を解決する。つまり、1個が折れても、もう
1個が同時に折れるとは限らず、その1個のために、地
震力が働くと、偏芯した動きをする。その欠点を解消す
るためには、同時に固定ピンを解除する形が求められ
た。この装置は、この問題を解決する。 8.1.2.2.連動作動固定ピン装置 以下に説明する連動作動固定ピン装置〜は、上記の
8.1.1.の折れピン型固定ピン装置だけでなく、下記の8.
1.3.以下に説明される地震センサー振幅装置による固定
ピン装置においても使用可能なものである。図70〜7
1は、請求項38項記載の発明の連動作動固定ピン装置
の実施例を示している。風揺れ等を防止する2つ以上
の固定ピン装置において、スライドできるようにされ
た、それぞれの固定ピンをロックする機能をもった部材
(以下、「ロック部材」と言う)同士を、ワイヤーまた
レリーズ等で連結し、この個々のロック部材には、後述
の、地震センサー振幅装置の、地震時に振幅が自由にさ
れた重りが、直接、また、それに連動した部材を介し
て、ロック部材の一つに、固定ピンのロックを解除する
方向(押出し、また引抜き方向)に作用し、前記ワイヤ
ーまたレリーズ等の連結により、それぞれの固定ピンの
ロック部材が、同時に、それぞれの固定ピン装置を解除
することにより構成される実施例である。図70は、そ
の一つの場合である。ロック部材11には、固定ピン7
をロックするためのロック孔11-vが開けられており、
ロック孔11-vは、固定ピン7を貫通できる大きさを持
つ。そして、固定ピン7のロック(止め金等)受けの欠
き込み7-cに、そのロック孔11-vに嵌め込まれ、固定
ピン7がロックされている。また、ロック部材11は、
一方向にスライドできるようにされている。そして、2
つ以上の固定ピンがそれぞれに嵌め込まれた、ロック部
材11同士を、ワイヤー等8で連結し、そのワイヤー等
により引張り方向には連動し、その逆方向はバネ等(バ
ネ・ゴム・磁石等)9で自力で戻り、地震時にそのロッ
ク部材11の解除する方向に、後述の地震センサー振幅
装置13、14、15の振幅が自由にされた重り20
が、直接、また、それに連動した部材を介して(例え
ば、図68のように押出し部17を介して、また、図7
2のようにレリーズ8-r内のワイヤー、ロープまたケー
ブル8と繋がれて)、作用し(図70中の白抜き矢印の
押出し、また引抜き方向に)、そのロック部材11にあ
けられたロック孔11-vに、嵌め込まれてロックされて
いる前記2つ以上の固定ピン7のそれぞれのロックの解
除が同時に行われる方法である。また、ワイヤー8にか
わり、レリーズ等8-rで連結し、一方向にスライドでき
るようにされた2つ以上のロック部材11同士を連結
し、そのレリーズ等8-rにより押出しと引張り両方向に
連動でき、地震時にそのロック部材11のロック解除の
方向に(押出し、また引抜き方向に)、後述の、地震セ
ンサー振幅装置13、14、15の、地震時に振幅が自
由にされた重り20が、直接、また、それに連動した部
材を介して(例えば、図68のように押出し部17を介
して、また、図72のようにレリーズ8-r内のワイヤ
ー、ロープまたケーブル8と繋がれて)、この固定ピン
のロック部材11の一つに、固定ピンのロックを解除す
る方向(図70中の白抜き矢印の押出し、また引抜き方
向)に作用し、そのロック孔11-vに、嵌め込まれロッ
クされている固定ピン7のロック解除が同時に行われる
方法もある。なお、ロック部材11のロック解除の方向
の逆方向には、いずれかのロック部材11にバネ等9を
付けて復元させる必要はある。図71は、8.1.1.の折れ
ピン型固定ピン装置の場合であり、上記、地震時にロッ
ク部材11のロック解除の方向に、地震センサー振幅装
置の押出し部17が作用するかわりに、ロック部材11
のロック孔11-vに嵌め込まれロックされている固定ピ
ン7が、地震時に折れるか切断されて、重力またバネ等
(バネ・ゴム・磁石等)9-tによりはずれて、固定ピン
のロック(止め金等)受けの欠き込み7-cの形状により
このロック部材11が押し出されるか等して、固定ピン
の解除方向に動き、その他の連動した固定ピンのロック
部材11も、ワイヤー、レリーズ等8によってその動き
に連動して、固定ピンの解除方向に動き、そのロック部
材11のロック孔11-vに嵌め込まれた固定ピン7も同
時にロック解除されるものである。 8.1.2.3.連動作動固定ピン装置 図72〜73は、請求項39項記載の発明の連動作動固
定ピン装置の実施例を示している。風揺れ等を防止す
る2つ以上の固定ピン装置において、スライドできるよ
うにされた、2つ以上の固定ピンをロックする機能をも
ったロック部材(分岐のない一本もの、三つ又、四つ
又、またそれ以上に枝分かれしたロック部材)の、個々
の端部に、当該固定ピンをロックする部分をもち、地震
センサー等の、地震時に、振幅する装置が、前記ロック
部材を押出すかまた引戻すかすることにより、同時に、
それぞれの端部のロックする部分が、それぞれの固定ピ
ン装置を解除することにより構成される実施例である。
図72は、一方向にスライドできるようにされたロック
部材に、2つ以上の固定ピン7をロックするロック孔1
1-vをもち、地震時にそのロック部材11のロック解除
の方向に、後述の地震センサー振幅装置13、14、1
5の振幅が自由にされた重り20が、直接、また、それ
に連動した部材を介して(例えば、図68のように押出
し部17を介して、また、図72のようにレリーズ8-r
内のワイヤー、ロープまたケーブル8と繋がれて)、作
用し(図72中の白抜き矢印の押出し、また引抜き方向
に)、そのロック部材11のロック孔11-vに嵌め込ま
れロックされている前記2つ以上の固定ピン7のロック
解除が、同時に行われる場合である。なお、ロック部材
11のロック解除の方向の逆方向には、ロック部材11
にバネ等(バネ・ゴム・磁石等)9を付けて復元させる
必要はある。図73は、8.1.1.の折れピン型固定ピン装
置の場合であり、上記、地震時にロック部材11のロッ
ク解除の方向に、地震センサー振幅装置の押出し部17
が作用するかわりに、ロック部材11のロック孔11-v
に嵌め込まれロックされている固定ピン7が、地震時に
折れるか切断されて、重力またバネ等(バネ・ゴム・磁
石等)9-tによりはずれて、固定ピンのロック(止め金
等)受けの欠き込み7-cの形状によりこのロック部材1
1が押し出されるか等して、固定ピンの解除方向に動
き、このロック部材11のその他のロック孔11-vに嵌
め込まれた他の固定ピン7も同時にロック解除されるも
のである。なお、図73は、分岐のないロック部材に、
2つのロック孔11-vが開けられている場合であり、図
72は、三つ又、四つ又、またそれ以上にわかれている
部材に個々にロック孔11-vをもち、地震時に同時に解
除される場合である。当然のように、図73において
も、図72と同様に、三つ又、四つ又、またそれ以上に
わかれているロック部材で考えられる。 8.1.2.4.連動作動固定ピン装置 図74〜77は、請求項40項記載の発明の連動作動固
定ピン装置の実施例を示している。風揺れ等を防止す
る2つ以上の固定ピン装置において、その中心において
回転できるロック部材(分岐のない一本もの、三つ又、
四つ又、またそれ以上に枝分かれしたロック部材)の個
々の端部に、当該固定ピンをロックする部分をもち、地
震時に、振幅する装置が、前記ロック部材の回転方向へ
押出すかまた引戻すかすることにより、同時に、それぞ
れの端部のロックする部分が、それぞれの固定ピン装置
を解除することにより構成される実施例である。図74
〜75は、ロック部材が枝別せずに一本の場合である。
図74は、その中心において回転できるロック部材11
の、その両側に固定ピン7をロックするロック孔11-v
をもち、地震時に、後述の地震センサー振幅装置13、
14、15の、地震時に振幅が自由にされた重り20
が、直接、また、それに連動した部材を介して(例え
ば、図68のように押出し部17を介して、また、図7
2のようにレリーズ8-r内のワイヤー、ロープまたケー
ブル8と繋がれて)、この固定ピンのロック部材11の
片側の、固定ピン7のロックを解除する回転方向(図7
4中の白抜き矢印の押出し、また引抜き方向)に作用
し、そのロック孔11-vに、嵌め込まれロックされてい
るそれぞれの固定ピン7のロック解除が同時に行われる
場合である。なお、ロック部材11のロック解除の逆回
転方向には、ロック部材11にバネ等(バネ・ゴム・磁
石等)9を付けて復元させる必要はある。図75は、8.
1.1.の折れピン型固定ピン装置の場合であり、上記、ロ
ック部材11のロック解除の回転方向に、地震時に地震
センサー振幅装置の押出し部17が作用するかわりに、
ロック部材11のロック孔11-vに嵌め込まれロックさ
れている固定ピン7が、地震時に折れるか切断されて、
重力またバネ等(バネ・ゴム・磁石等)9-tによりはず
れて、固定ピンのロック(止め金等)受けの欠き込み7
-cの形状によりこのロック部材11が押し出されるか等
して、固定ピンの解除方向に回転し、このロック部材1
1のその他のロック孔11-vに嵌め込まれた他の固定ピ
ン7も同時にロック解除されるものである。図76〜7
7は、ロック部材が枝分かれする場合である。三つ又、
四つ又、またそれ以上に枝分かれし、その中心において
回転できるロック部材11に、その分岐した個々の端側
に固定ピン7をロックするロック孔11-vをもち、地震
時に、後述の地震センサー振幅装置13、14、15
の、地震時に振幅が自由にされた重り20が、直接、ま
た、それに連動した部材を介して(例えば、図68のよ
うに押出し部17を介して、また、図72のようにレリ
ーズ8-r内のワイヤー、ロープまたケーブル8と繋がれ
て)、このロック部材11の端側の一つの、固定ピン7
のロックを解除する回転方向(図76中の白抜き矢印の
押出し、また引抜き方向)に作用し、そのロック孔11
-vに嵌め込まれた固定ピン7のロック解除が同時に行わ
れる方法である。なお、ロック部材11のロック解除の
逆回転方向には、ロック部材11にバネ等9を付けて復
元させる必要はある。図77は、8.1.1.の折れピン型固
定ピン装置の場合であり、上記、ロック部材11のロッ
ク解除の回転方向に、地震時に地震センサー振幅装置の
押出し部17が作用するかわりに、ロック部材11のロ
ック孔11-vに嵌め込まれロックされている固定ピン7
が、地震時に折れるか切断されて、重力またバネ等9-t
によりはずれて、固定ピンのロック(止め金等)受けの
欠き込み7-cの形状によりこのロック部材11が押し出
されるか等して、固定ピンの解除方向に回転し、このロ
ック部材11のその他のロック孔11-vに嵌め込まれた
他の固定ピン7も同時にロック解除されるものである。
なお、以上の8.1.2.2.連動作動固定ピン装置〜8.1.2.
4.連動作動固定ピン装置の地震センサー振幅装置1
3、14、15の押出し部17がぶつかるロック部材1
1の出を(スライド装置24等を設けて)調整可能なも
のとするか、また地震センサー振幅装置13、14、1
5のロック部材11とレリーズ8-r内のワイヤー、ロー
プまたケーブル8との接合長さを調整(弛みの有る無
い)可能なものとするかして、地震センサー振幅装置1
3、14、15のロック部材11に対する感度を自由に
変えられ、また振り子型等の地震センサー振幅装置の振
り子の吊り長さを調整可能とすることにより、固定ピン
7解除の地震力の大きさを自由に変更できるものであ
る。なお、図70〜図77の平面図中の米印の付いた鉤
矢印は、その下の断面図の切断方向を表しているもので
ある。 8.1.2.5.連動作動固定ピン装置 請求項41項記載の発明は、地震時に、地震センサーか
らの電気信号で、固定ピンが解除される方式である。固
定の解除に関して、2つに分かれる。 (1) 電気で固定ピン自体の解除 地震時に、地震センサーからの電気信号で、1個もしく
は複数個の固定ピン自体が解除されるもの。 (2) 電気で固定ピンのロックのみ解除 地震時に、地震センサーからの電気信号で、1個もしく
は複数個の固定ピンのロックが解除され、固定ピン自体
の解除は、バネ等(バネ・ゴム・磁石等)及び地震力等
で行うもの。 固定ピンのロックの解除が電気による場合で、固定ピン
自体の解除は、電気によらず、後述のようにバネ等(バ
ネ・ゴム・磁石等)及び地震力等による場合である。
(1) の固定ピンの解除は、速やかさを要求され、電力等
を要求されるが、(2)の固定ピン自体のロック解除のみ
だと小電力で簡易な機構で済む。 8.1.3. 地震センサー振幅装置による固定ピン装置 8.1.3.1. 地震センサー振幅装置による固定ピン装置
(手動復元) 地震を感知して地震によって振幅する地震センサー振幅
装置による固定ピン装置は、重力復元型、バネ復元型、
振り子型との3つに分かれ、それぞれ、ロック解除型と
吊材切断型との2つに分かれる。特に、完全な再使用可
能な簡易型の固定ピン装置は、ロック解除型であるが、
吊材切断型は吊材を張り代えるだけで、再使用は可能に
なる。 8.1.3.1.1. 重力復元型、バネ復元型地震センサー振幅
装置による 1) ロック解除型 図61〜62は、請求項42項記載の発明の固定ピン装
置Gの実施例を示している。地震時以外に、特に風力時
に、免震される構造体とこの免震される構造体を支持す
る構造体とを固定して、風揺れ等を防止する固定ピン装
置において、地震センサー、また地震時に振幅が自由に
された部材またその連動された部材が、地震時の振幅が
ある一定以上になると、固定ピンのロックの解除に働い
て、この固定ピンを解除するために設けられたバネ・ゴ
ム・磁石等により、また重力により、またすり鉢等の挿
入孔を使って地震力そのものにより、この固定ピンの挿
入部等からこの固定ピンを外し、免震される構造体とこ
の免震される構造体を支持する構造体との固定を解除す
ることにより構成される。具体的には、図61〜62の
ように、地震時に振幅が自由にされた部材として、地震
を感知して地震によって振幅する地震センサー振幅装置
(重力復元型、バネ復元型)14、15があり、この地
震センサー振幅装置(重力復元型、バネ復元型)14、
15の免震皿3により、振幅が自由にされた重り20
(滑り部)またその重り20(滑り部)に連動された部
材(例えば、図61〜62の(a)(b)のように押出
し部17を介して、また、図61〜62の(c)(d)
のようにレリーズ8-r内のワイヤー、ロープまたケーブ
ル8と繋がれて)がある。この地震センサー振幅装置
(重力復元型)14の免震皿3は、球面、またすり鉢等
の凹形状滑り面部を有する免震皿で出来ており、振幅が
自由にされた重り20(滑り部)は、その面を滑り、球
面、またすり鉢等の凹形状の免震皿により復元する。こ
の地震センサー振幅装置(バネ復元型)15の免震皿3
は、平面形状滑り面部を有する免震皿で出来ており、振
幅が自由にされた重り20(滑り部)は、その面を滑
り、重り20(滑り部)に繋げられたバネ・ゴム・磁石
等により復元する。また、固定ピン7をロックするロッ
ク部材11があり、この固定ピン7の溝また窪み7-cに
差し込まれている。この振幅が自由にされた部材の振幅
が大きくなり、ある一定以上になると、重り20(滑り
部)またその重り20(滑り部)に連動された部材が、
そのロック部材11のロックを解除する方向に作用し、
この固定ピンの溝また窪み7-cから、固定ピン7のロッ
ク部材11を解除し、この固定ピン7に設けられたバネ
等(バネ・ゴム・磁石等)9-cにより、また重力によ
り、またすり鉢等の挿入孔7-vを使って地震力そのもの
により、固定ピンの挿入部7-vから固定ピン7が外れ、
免震される構造体1とこの免震される構造体を支持する
構造体2との固定を解除する。また、ロック部材11の
ロック解除の方向と逆方向に、バネ等9-cにより、常
時、押出されているか引張られている形になっており、
さらに、垂直には拘束され、持ち上らないようになって
おり、ロック解除の方向へのみ、水平にスライドするよ
うに取付けられている。このロック部材11について
は、以下、振り子型、8.1.3.2.電気等による自動復元に
おいても、共通の形式である。固定ピン側のロック部材
11の出を調整可能(図67、68(a)〜(b)のス
ライド装置24のように)なものとするか、また地震セ
ンサー振幅装置13、14、15のロック部材11とレ
リーズ8-r内のワイヤー、ロープまたケーブル8との接
合長さを調整(弛みの有る無い)可能なものとするかし
て、地震センサー振幅装置13、14、15のロック部
材11に対する感度を自由に変えられ、また振り子型等
の地震センサー振幅装置の振り子の吊り長さを調整可能
とすることにより、固定ピン7解除の地震力の大きさを
自由に変更できるものである。また、地震センサー振幅
装置(重力復元型、バネ復元型)14、15とロック部
材11との間隔を自由に変えられ、地震センサー振幅装
置の地震感度(振幅巾)を調整可能とすることにより、
固定ピン7解除の地震力の大きさを自由に変更できる。
また、地震センサー振幅装置(重力復元型、バネ復元
型)14、15とロック部材11との間隔調整の方法と
しては、上記の方法以外にも、地震センサー振幅装置
(重力復元型、バネ復元型)14、15の押出し部17
の先端の出を調整可能とする方法もある。図61は、地
震センサー振幅装置14が、重力復元型で、図62は、
地震センサー振幅装置15が、バネ復元型である。図6
1〜62の(a)(b)は、地震センサー振幅装置(重
力復元型、バネ復元型)14、15の免震皿3により、
振幅が自由にされた重り20(滑り部)の先に、固定ピ
ン7をロックするロック部材11がある場合であり、図
61〜62の(c)(d)は、地震センサー振幅装置
(重力復元型、バネ復元型)14、15の免震皿3によ
り、振幅が自由にされた重り20(滑り部)に連動され
た部材の先に、固定ピン7をロックするロック部材11
がある場合であり、重り20(滑り部)と、固定ピン7
をロックするロック部材11とが、レリーズ8-rを介し
て、ワイヤー、ロープまたケーブル8と繋がれている場
合である。図78は、前述の地震センサー振幅装置15
の中に、固定ピン7が入り、地震センサー振幅装置15
の重り20が同時にロック部材11の役割を果たす場合
である。地震時に、地震センサー振幅装置15のロック
部材11が不動点状態となり、固定ピン7の溝また窪み
7-cからロック部材11が外れ、バネ・ゴム・磁石等9
-cにより、固定ピン7が持ち上がり、固定ピン装置が解
除される機構である。 2) 吊材切断型 図63〜64は、請求項43項記載の発明の固定ピン装
置Gの実施例を示している。上述の地震センサー振幅装
置(重力復元型、バネ復元型)14、15の免震皿3に
より、振幅が自由にされた重り20(滑り部)またその
重り20(滑り部)に連動された部材(例えば、図63
〜64の(a)のように押出し部17を介して、また、
図63〜64の(b)のようにレリーズ8-r内のワイヤ
ー、ロープまたケーブル8と繋がれて)に刃16が付
き、その先に、固定ピン7の吊材12があり、重り20
(滑り部)の振幅が大きくなり、ある一定以上になる
と、その刃16が、吊材12に当たり、吊材12を切断
する事になり、固定ピン7に設けられたバネ・ゴム・磁
石等9-cにより、また重力により、またすり鉢等の挿入
孔7-vを使って地震力そのものにより、固定ピンの挿入
部7-vから固定ピン7が外れ、免震される構造体1の固
定を解除する。なお、吊材12の取付け部12-fは、免
震される構造体1側に、固定ピン7の吊材12が出てい
る場合は、免震される構造体1に固定されている。その
逆の、吊材12の取付け部12-fは、免震される構造体
1を支持する構造体2側に、固定ピン7の吊材12が出
ている場合は、支持する構造体2に固定されている。ロ
ック解除型と同様に、地震センサー振幅装置(重力復元
型、バネ復元型)14、15の刃16の出を調整可能と
して、また、地震センサー振幅装置13、14、15と
接合されたレリーズ8-r内のワイヤー、ロープまたケー
ブル8と刃16との接合長さを調整(弛みの有る無い)
可能として、刃16と吊材12との間隔を自由に変えら
れ、地震センサー振幅装置13、14、15の感度を自
由に変えられ、また振り子型等の地震センサー振幅装置
の振り子の吊り長さを調整可能とすることにより、固定
ピン7解除の地震力の大きさを自由に変更できるもので
ある。1)ロック解除型、2)吊材切断型ともに、免震皿3
は 全方向性を持った球面またすり鉢状等の凹曲面をも
ったものが望ましいが、一方向性のものでもよい(以
下、重力復元型という)。また凹曲面でない平面形状滑
り面部を有する免震皿3の場合はバネ等(バネ・ゴム・
磁石等)9で元の位置に復元させる場合(以下、バネ復
元型という)もある(以上併せて、免震皿型という)。
図63は、地震センサー振幅装置14が、重力復元型
で、図64は、地震センサー振幅装置15が、バネ復元
型である。図63〜64の(a)は、地震センサー振幅
装置(重力復元型、バネ復元型)14、15の免震皿3
により、振幅が自由にされた重り20(滑り部)の押出
し部17に刃16が付いた場合であり、図63〜64の
(b)は、地震センサー振幅装置(重力復元型、バネ復
元型)14、15の免震皿3により、振幅が自由にされ
た重り20(滑り部)と、刃16とが、レリーズ8-rを
介して、ワイヤー、ロープまたケーブル8と繋がれてい
る場合である。なお、1)ロック解除型、2)吊材切断型と
もに、図の固定ピン装置Gが、免震される構造体1、こ
の免震される構造体を支持する構造体2に対して、逆に
取り付く場合もある。 8.1.3.1.2. 振り子型地震センサー振幅装置による 1) ロック解除型 図65は、請求項42項記載の発明の固定ピン装置Gの
実施例を示している。地震を感知して地震によって振幅
する地震センサー振幅装置13が振り子型であり、振幅
が自由にされた振り子13またその振り子13に連動さ
れた部材(例えば、図65の(a)〜(b)のように押
出し部17を介して、また、図65の(c)〜(d)の
ようにレリーズ8-r内のワイヤー、ロープまたケーブル
8と繋がれて)がある。また、固定ピン7をロックする
ロック部材11があり、振り子13の振幅が大きくな
り、ある一定以上になると、振り子13またその振り子
13に連動された部材が、ロック部材11に作用し(ロ
ック部材11を押出し、また引抜き)、固定ピン7のロ
ックを解除することとなり、固定ピン7に設けられたバ
ネ等(バネ・ゴム・磁石等)9-cにより、また重力によ
り、またすり鉢等の挿入孔7-vを使って地震力そのもの
により、固定ピンの挿入部7-vから固定ピン7が外れ、
免震される構造体1の固定ピン7による固定を解除す
る。重力復元型、バネ復元型地震センサー振幅装置と同
様に、固定ピン側のロック部材11の出を調整可能(図
69(a)〜(b)のスライド装置24のように)なも
のとするか、また地震センサー振幅装置13、14、1
5のロック部材11とレリーズ8-r内のワイヤー、ロー
プまたケーブル8との接合長さを調整(弛みの有る無
い)可能なものとするかして、振り子13のロック部材
11に対する感度を自由に変えられ、また振り子型等の
地震センサー振幅装置の振り子の吊り長さを調整可能と
することにより、固定ピン7解除の地震力の大きさを自
由に変更できるものである。また、地震センサー振幅装
置(重力復元型、バネ復元型)14、15とロック部材
11との間隔を自由に変えられ、地震センサー振幅装置
の地震感度(振幅巾)を調整可能とすることにより、固
定ピン7解除の地震力の大きさを自由に変更できる。ま
た、振り子13とロック部材11との間隔調整の方法と
しては、上記の方法以外にも、振り子13側の先の押出
し部17の先端の出を、調整可能とする方法もある。図
65の(a)(b)は、地震センサー振幅装置13によ
り、振幅が自由にされた振り子13の先に、固定ピン7
をロックするロック部材11がある場合であり、図65
の(c)(d)は、地震センサー振幅装置13より、振
幅が自由にされた振り子13と、固定ピン7をロックす
るロック部材11とが、レリーズ8-rを介して、ワイヤ
ー、ロープまたケーブル8と繋がれている場合である。 2) 吊材切断型 図66は、請求項43項記載の発明の固定ピン装置Gの
実施例を示している。地震センサー振幅装置13の振り
子により、振幅が自由にされた振り子(重り20)また
その振り子(重り20)に連動された部材(例えば、図
66の(a)のように押出し部17を介して、また、図
66の(b)のようにレリーズ8-r内のワイヤー、ロー
プまたケーブル8と繋がれて)に刃16が付き、その先
に、固定ピン7の吊材12があり、振り子の振幅が大き
くなり、ある一定以上になると、その刃16が、吊材1
2に当たり、吊材12を切断する事になり、固定ピン7
に設けられたバネ等(バネ・ゴム・磁石等)9-cによ
り、また重力により、またすり鉢等の挿入孔7-vを使っ
て地震力そのものにより、固定ピンの挿入部7-vから固
定ピン7が外れ、免震される構造体1の固定を解除す
る。ロック解除型と同様に、振り子13側の先の刃16
の出を調整可能として、また、地震センサー振幅装置1
3、14、15と接合されたレリーズ8-r内のワイヤ
ー、ロープまたケーブル8と刃16との接合長さを調整
(弛みの有る無い)可能として、刃16と吊材12との
間隔を自由に変えられ、地震センサー振幅装置13の感
度を自由に変えられ、また振り子の吊り長さを調整可能
とすることにより、固定ピン7解除の地震力の大きさを
自由に変更できるものである。図66の(a)は、地震
センサー振幅装置13により、振幅が自由にされた振り
子に刃16が付いた場合であり、図66の(b)は、地
震センサー振幅装置13により、振幅が自由にされた振
り子と、刃16とが、レリーズ8-rを介して、ワイヤ
ー、ロープまたケーブル8と繋がれている場合である。
1)ロック解除型、2)吊材切断型ともに、振り子13は、
全方向性を持ったものが望ましいが、一方向性でもよい
(以下、振り子型と言う)。なお、1)ロック解除型、2)
吊材切断型ともに、図の固定ピン装置Gが、免震される
構造体1、この免震される構造体を支持する構造体2に
対して、逆に取り付く場合もある。なお、1)ロック解除
型、2)吊材切断型ともに、地震センサー振幅装置13
は、免震される構造体1側に、固定ピン7の先端が出て
いる場合は、免震される構造体1に固定されている。そ
の逆に、免震される構造体1を支持する構造体2側に、
固定ピン7の先端が出ている場合は、支持する構造体2
に固定されている。このことは後述される地震センサー
振幅装置13の各場合においても同じである。 8.1.3.2.地震センサー振幅装置による固定ピン装置(電
気等による自動復元) 図67〜69は、請求項44項記載の発明の固定ピン装
置Gの自動復元型の実施例を示している。上記の8.1.3.
1.の再使用可能な簡易型の固定ピン装置(ロック解除
型)に、固定ピン自動復元装置を取り付ける事により、
自動化を可能にしたものである。具体的には、固定ピン
7をロック部材11が係合する位置に、地震後に、自動
復帰させるもので、固定ピン7の下部に、固定ピンの自
動復帰装置21が設けられる。その位置は、固定ピン7
が、完全に解除された位置の下に装備される。以下、構
成を説明する。 1)重力復元型・バネ復元型地震センサー振幅装置による a)中心接点型 上述の重力復元型、バネ復元型地震センサー振幅装置の
場合、地震センサー振幅装置14、15の免震皿上の重
り20(滑り部)の(地震前また地震後の)停止位置と
重り20(滑り部)とに、電気等の接点23-cが取付け
られ、この停止位置に、地震後において、重り20(滑
り部)が継続的にとどまり、免震皿上・重り20(滑り
部)双方の電気等の接点23-cが重なり続け、電気等の
場合には、通電状態が継続すると、固定ピン自動復帰装
置21が作動し、固定ピン7を押し上げ(固定ピンの挿
入部が上の場合)、また押し下げて(固定ピンの挿入部
が下の場合)、ロック部材11が係合する位置に自動復
帰させ、そして、自動復帰させた後に、元の位置に戻る
ものである。請求項44は、この発明を示している。 b)周辺接点型 上述の重力復元型、バネ復元型地震センサー振幅装置1
4、15の免震皿上の重り20(滑り部)の(地震前ま
た地震後の)停止位置以外の周辺部と重り20(滑り
部)とに、電気等の接点23-cが取付けられ、この停止
位置に、重り20(滑り部)がとどまる限り、接点23
-cが接せずに通電せず、固定ピン自動制御装置21は作
動せず、地震時に、この停止位置より移動すると、双方
の電気等の接点23-cが重なり合い通電し、地震後、こ
の停止位置に重り20(滑り部)がとどまり、通電しな
くなると、この固定ピン自動制御装置21内のモータ
ー、バネ等、または重力により、固定ピン自動復帰装置
の固定ピン装置の押出し部を、ロック部材11が係合す
る位置に、固定ピン7を押し上げ(固定ピンの挿入部が
上の場合)、また押し下げ(固定ピンの挿入部が下の場
合)、その後元の位置に戻るものである。請求項44−
2は、この発明を示している。また、免震皿3は、重力
復元型の、全方向性を持った球面またすり鉢状等の凹曲
面滑り面部をもったものが望ましいが、一方向性でもよ
い。また凹曲面でない平面形状の滑り面部を有する免震
皿3の場合は、バネ復元型の、バネ等(バネ・ゴム・磁
石等)9で元の位置に復元させる場合もある。図67〜
68の(a)(b)は、地震センサー振幅装置(重力復
元型、バネ復元型)14、15の免震皿3により、振幅
が自由にされた重り20(滑り部)の先に、固定ピン7
をロックするロック部材11がある場合であり、図67
〜68の(c)は、地震センサー振幅装置(重力復元
型、バネ復元型)14、15の免震皿3により、振幅が
自由にされた重り20(滑り部)に連動された部材の先
に、固定ピン7をロックするロック部材11がある場合
であり、重り20(滑り部)と、固定ピン7をロックす
るロック部材11とが、レリーズ8-rを介して、ワイヤ
ー、ロープまたケーブル8と繋がれている場合である。
図67は、重力復元型の場合の実施例であり、図68
は、バネ復元型の場合の実施例である。図67〜68
は、中心接点型のものであるが、周辺接点型の地震セン
サー振幅装置の詳細は、図79〜80の(b)の地震セ
ンサー振幅装置14、15に表されており、図79は、
重力復元型の場合の実施例であり、図80は、バネ復元
型の場合の実施例である。 2)振り子型地震センサー振幅装置 a)中心接点型 図69は、振り子型の場合の実施例であり、上述の地震
センサー振幅装置13の振り子の(地震後の)停止位置
と、その振り子を吊材か、振り子下の材かの、振り子の
停止位置と同じ位置とに、電気等の接点23-cが取付け
られ、この停止位置に、地震後において、振り子が継続
的にとどまり、双方の電気等の接点23-cが重なり続
け、電気等の場合には、通電状態が継続すると、固定ピ
ン自動復帰装置21が作動し、固定ピン7を押し上げて
(固定ピンの挿入部が上の場合)、また押し下げて(固
定ピンの挿入部が下の場合)、ロック部材11が係合す
る位置に自動復帰させ、そして、自動復帰させた後に、
元の位置に戻るものである。請求項44は、この発明を
示している。 b)周辺接点型 地震センサー振幅装置13の振り子の(地震後の)停止
位置以外の周辺部と、その振り子を吊す材か、振り子下
の材かの、振り子の停止位置と同じ位置とに、電気等の
接点が取付けられ、この停止位置に、振り子(重り2
0)がとどまる限り、接点23-cが接せずに通電せず、
固定ピン自動制御装置21は作動せず、地震時に、この
停止位置より移動すると、双方の電気等の接点23-cが
重なり合い通電し、地震後、この停止位置に振り子(重
り20)がとどまり、通電しなくなると、この固定ピン
自動制御装置21内のモーター、バネ等、または重力に
より、固定ピン自動復帰装置の固定ピン装置の押出し部
を、ロック部材11が係合する位置に、固定ピン7を押
し上げ(固定ピンの挿入部が上の場合)、また押し下げ
(固定ピンの挿入部が下の場合)、その後元の位置に戻
るものである。請求項44−2は、この発明を示してい
る。また、振り子も、全方向性を持ったものが望ましい
が、一方向性でもよい。図69の(a)(b)は、地震
センサー振幅装置13により、振幅が自由にされた振り
子の先に、固定ピン7をロックするロック部材11があ
る場合であり、図69の(c)は、地震センサー振幅装
置13により、振幅が自由にされた振り子に連動された
部材の先に、固定ピン7をロックするロック部材11が
ある場合であり、振り子と、固定ピン7をロックするロ
ック部材11とが、レリーズ8-rを介して、ワイヤー、
ロープまたケーブル8と繋がれている場合である。図6
9は、中心接点型のものであるが、周辺接点型の地震セ
ンサー振幅装置の詳細は、図81の(b)の地震センサ
ー振幅装置13に表されている。図67〜69におい
て、以上に述べた他は、8.1.3.1.地震センサー振幅装置
による固定ピン装置の重力復元型、バネ復元型および振
り子型のロック解除型と同じである。なお、図67〜6
9の、図の固定ピン装置Gが、免震される構造体1、こ
の免震される構造体を支持する構造体2に対して、逆に
取り付く場合もある。以下の8.1.3.3.1.の地震センサー
振幅装置による自動制御型固定ピン装置でも同様であ
るが、この自動復帰装置21と反対側の固定ピンの挿入
部7-v側の先端部は、錐状等の先端が尖った形が望まし
い。固定ピン7をロック部材11が係合する位置に戻す
ためにも必要である。上述のように、ロック部材11
は、バネ等(バネ・ゴム・磁石等)9-cまた重力によ
り、常時、地震センサー振幅装置側へ、押出されている
形になっており、さらに、垂直には拘束され、固定ピン
7が自動復帰装置21等により押し上ってきても 持ち
上らないようになっており、地震センサー振幅装置側方
向へのみ、水平にスライドするように取付けられてお
り、固定ピン7が自動復帰装置21等により押し上って
くると自動的に固定ピンのロック受けの欠き込み7-cに
嵌り込む。また、挿入部7-vも、固定ピン7が挿入しや
すいように、すり鉢状等の凹形状7-vm が望ましい。ま
た、このように固定ピンの挿入部7-v側の先端部が、錐
状等の先端が尖った形の場合は、固定ピン7が、免震さ
れる構造体1の挿入部7-vに入らない場合(地震後の残
留変位のため)でも、免震される構造体の床版等1に突
き刺すようにして当たり、免震される構造体1を固定す
る機能を持つ。そのためには、固定ピン自動復帰装置2
1、また自動制御型固定ピン装置22にも、固定ピン7
が、完全に挿入部7-vに貫入しなくても停止する遊び
(途中停止による)が必要である。また、以下の8.1.3.
3.1.の地震センサー振幅装置による自動制御型固定ピン
装置の場合には、免震される構造体の床版等1側に貫
通穴を持たない挿入部7で、単に、固定ピン7が、免震
される構造体の床版等1に押し当たり、その摩擦で固定
する形も考えられる。その場合の方が地震後の残留変位
があっても固定が可能になる(しかし、8.1.3.3.1.にお
いても当然、堀込みをもった挿入部7が考えられ、すり
鉢形状等が考えられる)。図79〜81は、その実施例
を示しており、固定ピンの先端部は、摩擦面積が最大に
なるように平らにされており、さらに、摩擦係数の大き
いザラザラの仕上になっている。なお、以上のことは、
固定ピン装置Gが、免震される構造体1、免震される構
造体を支持する構造体2に対して、逆に取り付く場合、
逆の関係になる。 8.1.3.3. 地震センサー振幅装置による自動制御型固定
ピン装置 8.1.3.3.1. 地震センサー振幅装置による自動制御型固
定ピン装置(電気等による自動制御型) 図79〜81は、請求項45項〜45−3項記載の発明
の地震センサー振幅装置による自動制御型固定ピン装置
の実施例を示している。自動制御型固定ピン装置G
は、地震センサー等で地震の初期微動を感じて、固定ピ
ン7がその挿入部7-vから引抜かれる等係脱し、免震さ
れる構造体とこの免震される構造体を支持する構造体と
の固定を解除し、地震後にその固定を自動的に復帰させ
る装置である。 (1)地震センサー振幅装置による そのうち、図79〜81は、請求項45項〜45−2項
記載の発明の地震センサー振幅装置による自動制御型固
定ピン装置の実施例を示している。図79〜81の
(a)は中心接点型、(b)は周辺接点型である。具体的に説
明すると、固定ピン7の上部また下部に(図では固定ピ
ン7も一体となる形で)、固定ピン自動制御装置22が
設けられる。 1)重力復元型・バネ復元型地震センサー振幅装置 a)中心接点型 上述の重力復元型、バネ復元型(免震皿型)地震センサ
ー振幅装置の場合、地震センサー振幅装置14、15の
免震皿上の重り20(滑り部)の(地震前また地震後
の)停止位置と重り20(滑り部)とに、電気等の接点
23-cが取付けられ、この停止位置に、重り20(滑り
部)が継続的にとどまる限り、固定ピン自動制御装置2
2は作動せず、通電状態の継続が破られると、固定ピン
7を引き抜いて、固定を解除する。そして地震後、この
停止位置に、重り20(滑り部)が継続的にとどまり、
通電状態が継続すると、固定ピン自動制御装置22が作
動し、固定ピン7を免震される構造体1を固定する位置
に自動復帰させる。この場合の電気等の接点23-cにつ
いて述べると、この接点の大きさが、免震装置の免震感
度を決定する。大きければ、感度は悪くなり、小さいと
感度が良くなる。ただし、地震後の残留変位の存在のた
めに、余裕をみた大きさにする必要がある。また、この
接点大きさを、調整可能とする事により、免震装置の免
震感度の調整を可能とする。図79(a)また図80(a)
に、その実施例が示されており、図79は、重力復元型
の場合の実施例であり、図80は、バネ復元型の場合の
実施例である。請求項45は、この発明を示している。 b)周辺接点型 さらに、上記の周辺接点以外の方法も考えられる。上述
の重力復元型、バネ復元型(免震皿型)地震センサー振
幅装置14、15の免震皿上の重り20(滑り部)の
(地震前また地震後の)停止位置以外の周辺部と重り2
0(滑り部)とに、電気等の接点23-cが取付けられ、
この停止位置に、重り20(滑り部)がとどまる限り、
接点23-cが接せずに通電せず、固定ピン自動制御装置
22は作動せず、よって固定ピンも作動せず、この停止
位置より移動すると、双方の電気等の接点23-cが重な
り合い通電すると、固定ピン7を引き抜いて、固定を解
除する。そして地震後、この停止位置に、重り20(滑
り部)がとどまり、通電しなくなると、固定ピン自動制
御装置22が作動しなくなり、固定ピン7を免震される
構造体1を固定する元の位置に復帰させる。図79(b)
また図80(b)に、その実施例が示されており、図79
は、重力復元型の場合の実施例であり、図80は、バネ
復元型の場合の実施例である。請求項45−2は、この
発明を示している。また、a)中心接点型、b)周辺接点型
ともに、免震皿3は 重力復元型の、全方向性を持った
球面またすり鉢状等の凹曲面滑り面部をもったものが望
ましいが、一方向性でもよい。また凹曲面でない平面形
状の滑り面部を有する免震皿3の場合は、バネ復元型
の、バネ等(バネ・ゴム・磁石等)9で元の位置に復元
させる場合もある。また、免震皿3の重り20(滑り
部)は、単に球形状の場合もある。 2)振り子型地震センサー振幅装置 a)中心接点型 また、振り子型の地震センサー振幅装置の場合、上述の
地震センサー振幅装置13の振り子の(地震前また地震
後の)停止位置と、その振り子を吊す材か、振り子下の
材かの、振り子の停止位置と同じ位置とに、電気等の接
点23-cが取付けられ、この停止位置に、振り子が継続
的にとどまる限り、固定ピン7は作動せず、通電状態の
継続が破られると、固定ピン7を引き抜いて、固定を解
除する。そして地震後、この停止位置に、振り子が継続
的にとどまり、通電状態が継続すると、固定ピン自動制
御装置22が作動し、固定ピン7を免震される構造体1
を固定する位置に自動復帰させるものである。図81
(a)に、その実施例が示されている。請求項45は、こ
の発明を示している。 b)周辺接点型 さらに、上記の周辺接点以外の方法も考えられる。図8
1(b)は、この実施例を示している。地震センサー振幅
装置13の振り子の(地震前また地震後の)停止位置
と、その振り子を吊す材か、振り子下の材かの、振り子
の停止位置以外の周辺部とに、電気等の接点23-cが取
付けられ、この停止位置に、振り子がとどまる限り、接
点23-cが接せずに通電せず、固定ピン自動制御装置2
2は作動せず、よって固定ピンも作動せず、この停止位
置より移動すると、双方の電気等の接点23-cが重なり
合い通電すると、固定ピン7を引き抜いて、固定を解除
する。そして地震後、この停止位置に、振り子(重り2
0)がとどまり、通電しなくなると、固定ピン自動制御
装置22が作動しなくなり、固定ピン7を免震される構
造体1を固定する元の位置に復帰させる。請求項45−
2は、この発明を示している。また、a)中心接点型、b)
周辺接点型ともに、振り子も、全方向性を持ったものが
望ましいが、一方向性でもよい。図79は、地震センサ
ー振幅装置14が、重力復元型の場合、図80は、地震
センサー振幅装置15が、バネ復元型の場合、図81
は、地震センサー振幅装置13が振り子型の場合であ
る。なお、重力復元型、バネ復元型、振り子型ともに、
図の固定ピン装置Gが、免震される構造体1、この免震
される構造体を支持する構造体2に対して、逆に取り付
く場合もある。 (2)地震センサーによる また、地震センサーとして、地震計等に使用されている
電気式振動計も考えられる。地震力を電気信号に換え
て、ある一定以上の地震力なると、固定ピン自動制御装
置22が作動し、固定ピン7を引抜く等により固定ピン
7の係合を解除し、固定を解除する。そして地震後、あ
る一定以下の地震力になると、固定ピン7を免震される
構造体1を固定する位置に自動復帰させる等、免震され
る構造体を固定するために固定ピンを係合するよう固定
ピン自動制御装置22が作動する。「ある一定以上の地
震力」、また「ある一定以下の地震力」に関しては、調
整可能とし、敷地ごとの状況に応じて変更可能とする。
請求項45−3は、この発明を示している。 8.1.3.3.2. 地震センサー振幅装置による自動制御型固
定ピン装置(地震力による自動制御型) 8.1.3.3.2.1.地震センサー振幅装置による自動制御型固
定ピン装置その1 図82は、請求項46−1項記載の発明の地震センサー
(地震センサー振幅装置)による自動制御型固定ピン装
置その1の実施例を示している。すり鉢形状等の挿入
部7-vと当該挿入部7-vによって固定される固定ピン7
を有し、筒中で液体や空気等が漏れず、スライドするピ
ストン7-pをもった固定ピン7が、その筒(固定ピン取
付け部)7-aに挿入され、その外に固定ピン先端7-wが
突き出ており、さらに、筒7-aの上と下とは管7-eで繋
がれている。そして、ピストン7-pには、この管7-eの
孔より大きい、孔7-jがあり、その孔に弁7-fがある。
この弁7-fは、ピストン7-pが引き込まれる時に、開く
ように付けられる。また、その筒7-aの中にバネ等(バ
ネ・ゴム・磁石等)7-oが入り、また重力により、ピス
トン7-pをもった固定ピン7を押出す役割をする場合も
ある。この弁7-fの性格により、固定ピン先端7-wは、
筒7-a中に入る方向では、速やかであり、出る方向で
は、遅延される。それにより、地震力が働くと速やか
に、固定ピン先端7-wは、筒7-a中に入り、地震力が働
いている間は、出にくくなる。また、筒7-a、及び管7
-eとは、潤滑油等で満たされている場合もある。さら
に、固定ピン先端7-wには、第1のピン7-lが差し込ま
れる溝また窪み7-kがあり、この第1のピン7-lは常
時、バネ等(バネ・ゴム・磁石等)9-cまた重力で押さ
れている。この第1のピン7-lには、さらに第2のピン
7-nが差し込まれる溝また窪み7-mがあり、この第2の
ピン7-nも常時、バネ等(バネ・ゴム・磁石等)9-cま
た重力で押されている。そしてこの第2のピン7-nには
ワイヤー等8で、上述の地震センサー振幅装置13、1
4、15と繋がれている。そして地震時には、地震セン
サー振幅装置13、14、15が振幅し、ワイヤー等8
により、第2のピン7-nが引っ張られ、前記第1のピン
7-lのロックが外れて、固定ピン先端7-wは、筒7-a中
に入り、免震装置全体が可動し始める。逆に、地震終了
時には、重力またバネ等(バネ・ゴム・磁石等)7-oに
より、徐々に固定ピン先端7-wが出始め、すり鉢形状の
挿入部勾配に従いながら、最も底で 第1のピン7-lに
より、固定ピン先端7-wがロックされ、免震される構造
体Aも固定される。そして、地震力が働かない限り、第
1のピン7-lにより、固定ピン先端7-wがロックされ続
けており、風等では免震される構造体Aは動かない。以
上の構成は、固定ピン7が免震される構造体1に、固定
ピンの挿入部7-vが免震される構造体を支持する構造体
2に、取付けられている場合の実施例である。逆の関係
の場合もある。つまり、前記固定ピンの挿入部7-vおよ
び固定ピン7のうち、一方を免震される構造体1に、も
う一方をこの免震される構造体を支持する構造体2に設
けることになる。また、筒7-aの上部に関して、5.2.同
様に、単に止め金が固定されている場合もあるが、雌ネ
ジが切られて、雄ネジ7-dが挿入されている場合もあ
る。この雄ネジ7-dについては、雄ネジ7-dが入り込み
方向に回転して締めることにより、バネ等7-oを圧縮し
て、バネ等7-oの反発力を強め、固定ピン先端7-wの押
し出す力を強める機能をもち、復元力を高めたり、地震
後の地震後の免震される構造体Aの残留変位の矯正を可
能にする。また、管7-eにバルブを付ける事により、手
動による強風時の強制的固定も可能になる。 8.1.3.3.2.2.地震センサー振幅装置による自動制御型固
定ピン装置その2 図82−2は、請求項46−2項記載の発明の地震セン
サー(地震センサー振幅装置)による自動制御型固定ピ
ン装置その2の実施例を示している。すり鉢形状等の
挿入部7-vと当該挿入部7-vによって固定される固定ピ
ン7を有し、筒中で液体や空気等が漏れず、スライドす
るピストン7-pをもった固定ピン7が、その筒(固定ピ
ン取付け部)7-aに挿入され、その外に固定ピン先端7
-wが突き出ており、さらに、筒7-aの上と下とは管7-e
で繋がれている。そして、ピストン7-pには、この管7
-eの孔より大きい、孔7-jがあり、その孔に弁7-fがあ
る。この弁7-fは、ピストン7-pが引き込まれる時に、
開くように付けられる。また、その筒7-aの中にバネ等
(バネ・ゴム・磁石等)7-oが入り、また重力により、
ピストン7-pをもった固定ピン7を押出す役割をする場
合もある。この弁7-fの性格により、固定ピン先端7-w
は、筒7-a中に入る方向では、速やかであり、出る方向
では、遅延される。それにより、地震力が働くと速やか
に、固定ピン先端7-wは、筒7-a中に入り、地震力が働
いている間は、出にくくなる。また、筒7-a、及び管7
-eとは、潤滑油等で満たされている場合もある。さら
に、固定ピン先端7-wには、この固定ピン先端7-wを固
定するロック部材11が差し込まれる溝また窪み7-cが
あり、このロック部材11は常時、バネ等(バネ・ゴム
・磁石等)9また重力で押されており、一定位置を保っ
ており、このロック部材11自体が、上述の地震センサ
ー振幅装置15となり、そして、地震時には、この地震
センサー振幅装置のロック部材11が不動点状態とな
り、固定ピン先端7-wの溝また窪み7-cからロック部材
11が外れ、すり鉢状等の凹形状挿入部7-vm により、
固定ピン先端7-wが持ち上がり、固定ピン装置が解除さ
れる。地震最中においては、地震振幅によって、すり鉢
状等の凹形状挿入部7-vm により、固定ピン先端7-wは
持ち上がった状態が維持される。また、上記ピストン7
-pの機構により、固定ピン先端7-wの下りる速度を落と
すことは、固定ピン先端7-wの持ち上がった状態を維持
するのに、より効果を発する。地震終了段階には、地震
力の低下に従い、固定ピン先端7-wは重力またバネ等7
-oにより下がり始める。そして、すり鉢形状の挿入部勾
配に従いながら、すり鉢状等の凹形状挿入部7-vm の底
に達したときに、ロック部材11により固定ピン先端7
-wはロックされ、免震される構造体Aも固定され、固定
ピン装置としての機能に戻る。そして、地震力が働かな
い限り、地震センサー振幅装置15のロック部材11に
より、固定ピン先端7-wがロックされ続けており、風等
では免震される構造体Aは動かない。以上の構成は、固
定ピン7が免震される構造体1に、固定ピンの挿入部7
-vが免震される構造体を支持する構造体2に、取付けら
れている場合の実施例である。逆の関係の場合もある。
つまり、前記固定ピンの挿入部7-vおよび固定ピン7の
うち、一方を免震される構造体1に、もう一方をこの免
震される構造体を支持する構造体2に設けることにな
る。また、筒7-aの上部に関して、5.2.同様に、単に止
め金が固定されている場合もあるが、雌ネジが切られ
て、雄ネジ7-dが挿入されている場合もある。この雄ネ
ジ7-dについては、雄ネジ7-dが入り込み方向に回転し
て締めることにより、バネ等7-oを圧縮して、バネ等7
-oの反発力を強め、固定ピン先端7-wの押し出す力を強
める機能をもち、復元力を高めたり、地震後の免震され
る構造体Aの残留変位の矯正を可能にする。また、管7
-eにバルブを付ける事により、手動による強風時の強制
的固定も可能になる。 8.1.3.3.2.3.連動作動固定ピン 図83は、請求項47項記載の発明の自動制御型固定ピ
ン装置その1の連動作動の実施例を示している。8.1.
2.連動作動固定ピン装置での方式と同じように、2つ以
上の自動制御型固定ピン装置その1の第1のピン7-l
同士をワイヤー等8-rで繋ぎ、他方が動くと片方も動く
ように構成する。 8.1.3.3.3. 地震センサー振幅装置による自動制御型固
定ピン装置(地震力による自動制御型) 図84は、請求項48項記載の発明の地震センサー(地
震センサー振幅装置)による自動制御型固定ピン装置
の実施例を示している。すり鉢形状等の挿入部7-vm と
当該挿入部7-vm によって固定される固定ピン7を有
し、筒中で液体や空気等が漏れず、スライドするピスト
ン7-pをもった固定ピン7が、その筒(固定ピン取付け
部)7-aに挿入され、その外に固定ピン先端7-wが突き
出ており、さらに、筒7-aの上と下とは管7-eで繋がれ
ている。また、その筒7-aの中にバネ等(バネ・ゴム・
磁石等)7-oが入り、また重力により、ピストン7-pを
もった固定ピン7を押出す役割をする場合もある。さら
に、上述の地震センサー振幅装置13、14、15
((a)図は、地震センサー振幅装置15の場合、 (b)図
は、地震センサー振幅装置14の場合)をもち、その地
震センサー振幅装置及びそれに連動した部材の先に、管
7-eの弁7-fを開く押出し部7-hを持つ。なお、押出し
部7-hには、弁7-fを常に閉じる状態に、重力をもつて
するか、バネ等(バネ・ゴム・磁石等)7-iもってする
等する。この弁7-fは、ピストン7-pを押出す時に開く
ように付けられる。そして、地震時には、地震13、1
4、15が振幅し、押出し部7-hを押出して、弁7-fを
開き、地震力により固定ピン先端7-wが(すり鉢形状の
挿入部勾配を上り)持ち上がり、免震装置全体が可動し
始める。逆に、地震終了時には、すり鉢形状の挿入部勾
配に従いながら、バネ等7-oまた重力(固定ピン7が上
の場合)により、固定ピン先端7-wが突き出る方向に働
き、かつ、弁7-fも突き出る方向にしか開かないので、
すり鉢形状の挿入部勾配に従いながら、最も底で、固定
ピン先端7-wが止まり、免震される構造体Aも固定され
る。以上のことから、この弁7-fの性格により、地震時
以外は、固定ピン先端7-wは、下に突き出す方向性のみ
を持ち、引き込むことは、地震時以外には起こらない。
また、筒7-a、及び管7-eとは、潤滑油等で満たされて
いる場合もある。以上の構成は、固定ピン7が免震され
る構造体1に、固定ピンの挿入部7-vが免震される構造
体を支持する構造体2に、取付けられている場合の実施
例である。逆の関係の場合もある。つまり、前記固定ピ
ンの挿入部7-vおよび固定ピン7のうち、一方を免震さ
れる構造体1に、もう一方をこの免震される構造体を支
持する構造体2に設けることになる。また、筒7-aの上
部に関して、5.2.同様に、単に止め金が固定されている
場合もあるが、雌ネジが切られて、雄ネジ7-dが挿入さ
れている場合もある。この雄ネジ7-dについては、雄ネ
ジ7-dが入り込み方向に回転して締めることにより、バ
ネ等7-oを圧縮して、バネ・ゴム・磁石等7-oの反発力
を強め、固定ピン先端7-wの押し出す力を強める機能を
もち、復元力を高めたり、地震後の免震される構造体A
の残留変位の矯正を可能にする。 8.1.3.3.4.地震センサー振幅装置による自動制御型固定
ピン装置(地震力による自動制御型) 図78は、上述の地震を感知して地震によって振幅する
地震センサー振幅装置15の中に、固定ピン7が入り、
地震センサー振幅装置15が同時にロック部材11の役
割を果たす場合である。風揺れ等を防止する固定ピン7
には、この固定ピン7を固定するロック部材11が差し
込まれる溝また窪み7-cがあり、このロック部材11は
常時、バネ等(バネ・ゴム・磁石等)9また重力で押さ
れ、一定位置を保っており、このロック部材11自体
が、地震を感知して地震によって振幅する地震センサー
振幅装置15の地震時に不動点となる重りとなる。固定
ピン7は自然に重力により下がる。またバネ等(バネ・
ゴム・磁石等)9-cにより、すり鉢状等の凹形状挿入部
7-vm へ固定ピン7の下りる速度を落とす役割をさせ
る。つまり、バネ等9-cは固定ピン7の下りる速度を緩
和させる程度のものとする。これらの事により、地震時
に、地震センサー振幅装置15のロック部材11が不動
点状態となり、固定ピン7の溝また窪み7-cからロック
部材11が外れ、すり鉢状等の凹形状挿入部7-vm によ
り、固定ピン7が持ち上がり、固定ピン装置が解除され
る。地震最中においては、地震振幅によって、すり鉢状
等の凹形状挿入部7-vm により、固定ピン7は持ち上が
った状態が維持される。また、バネ等9-cにより、固定
ピン7の下りる速度を落とすことは、固定ピン7の持ち
上がった状態を維持するのに、より効果を発する。地震
終了段階には、地震力の低下に従い、固定ピン7は重力
により下がり始める。そして、すり鉢形状の挿入部勾配
に従いながら、すり鉢状等の凹形状挿入部7-vm の底に
達したときに、ロック部材11により固定ピン7はロッ
クされ、免震される構造体Aも固定され、固定ピン装置
としての機能に戻る。そして、地震力が働かない限り、
地震センサー振幅装置15のロック部材11により、固
定ピン先端7-wがロックされ続けており、風等では免震
される構造体Aは動かない。請求項48−2項記載の発
明は、この地震センサー振幅装置による自動制御型固定
ピン装置の発明を示している。また、以上の8.1.3.3.
2.〜8.1.3.3.4.共に、引抜き防止装置・滑り支承Fとの
併用が、不可欠になる。というのは、地震振幅によっ
て、すり鉢状等の凹形状挿入部7-vm により、固定ピン
装置全体が持ち上がると、固定ピン装置の機能を果たさ
ない。それを防止するためにはぬ、引抜き防止装置との
併用が不可欠になる。 8.1.3.3.5. 垂直変位吸収重力復元型免震装置・滑り支
承併用自動制御型固定ピン装置 以上の8.1.3.3.2.〜8.1.3.3.4.共に、固定ピン7に、滑
り部5的機能を合せ持たせ、固定ピンの挿入部7-vに、
免震皿3の機能を合せ持たせる(すり鉢形状等の凹形態
7-vm )ことにより、重力復元型免震装置・滑り支承の
機能をも合せ持たせることが可能である。このことによ
り、地震の終了時には重力復元型免震装置・滑り支承の
役割を果たしながら、地震のない平常時は、固定ピンの
役割を果たすことが可能になる。図84(a) の固定ピン
の挿入部7-vが、滑り性能を高めた球面等の凹曲面形状
で、かつ固定ピン7に、滑り部5的機能を合せ持たせる
場合には、重力復元型免震装置・滑り支承の機能をも合
せ持たせることが可能である。また、逆に図84(c) の
ように固定ピンの挿入部7-vが、すり鉢形状では、球面
等の凹曲面形状に比べて固定ピン装置としての機能が高
くなる。請求項48−3項記載の発明は、その垂直変位
吸収重力復元型免震装置・滑り支承併用自動制御型固定
ピン装置の発明を示している。 8.1.3.3.6. 自動制御型固定ピン装置付き二重
免震皿 図85は、請求項49項記載の発明の自動制御型固定ピ
ン装置付き二重免震皿の実施例を示している。平
面形状滑り面部を有する免震皿と凹形状滑り面部を有す
る免震皿との組合せの二重皿免震において、この平面形
状滑り面部を有する免震皿の中央部に自動制御型固定ピ
ン装置の固定ピン取付け部7-aを取付け、他方の
凹形状滑り面部を、この固定ピンのすり鉢形状等をもっ
た挿入部7-vm と兼用することにより構成される。 8.1.3.3.7. 地震センサー振幅装置の設置場所 8.1.3.の各場合の、地震センサー振幅装置13、14、
15の設置場所は、免震される構造体A、また免震され
る構造体を支持する構造体Bのどちらでも良いが、地震
力以外の振動が働かない場所のほうが良い。つまり、免
震される構造体を支持する構造体Bのほうが良い。また
地震センサーからの指令を電気等で送れる場合は、地下
等の地震力以外の振動が働かない場所のほうが良い。 8.2. 風力センサーによる固定ピン装置 8.2.1.一般型 請求項50項記載の発明の固定ピン装置Gは、風力セン
サー7-Qによる風力を感じて、固定ピン7が、その挿入
部7-vに差し込まれる装置である。この固定ピン7は、
屋上等におかれる風力センサー7-Qによって、風力時に
のみ、また一定以上の風圧時にのみ、前記挿入部7-vに
挿入され、免震される構造体Aを固定するようにし、そ
して風力がやむと、固定ピン自動制御装置22が作動
し、固定ピン7を引き抜く。そして普段は、固定が解除
されているものである。風力センサー7-Qからは 後記
8.2.2.油圧型の油圧による指令、ワイヤー等での指令、
電気信号での指令等があり、1個もしくは複数個の固定
ピンが、同時に作動可能なもののほうが良い。特に、電
気信号での指令では、風力時の固定ピン挿入作動の後、
一定時間を測定して、風圧が一定以下の数値になるまで
は、固定は解除されない形が考えられる。 8.2.2.油圧型 図86は、請求項51項記載の発明の風力センサーによ
る油圧型固定ピン装置の実施例を示している。屋上等に
おかれる風力センサー7-Qの機構として、風圧を受ける
板(風圧板)7-rをもうけ、風圧により、この風圧板と
連動する油圧ポンプ7-tのピストン7-pが押され、その
ことにより、液体が押出される。その押出された液体
が、パイプ等で、各固定ピン装置Gを作動させる油圧ポ
ンプ7-uに流れだし、油圧ポンプのピストン7-pが押さ
れ、免震される構造体Aが固定される。そして風が止む
と、前記風圧板7-rは、バネ等(バネ・ゴム・磁石等)
9-cで、また重力により、元の位置にもどり、それによ
り、この風圧板7-rと連動する前記油圧ポンプ7-tのピ
ストン7-pも元の位置に戻る。それにより液体も引き戻
され、前記各固定ピン装置Gの各油圧ポンプ7-uのピス
トン7-pを戻し、免震される構造体Aの固定が解除され
る。風力センサー7-Qによる固定ピン装置Gの感度は、
風圧板7-rと連動する油圧ポンプ7-tと固定ピン装置G
を作動させる油圧ポンプ7-uとのシリンダーの大きさと
の関係で決まる。つまり、固定ピン装置Gを作動させる
油圧ポンプ7-uに比べて、風圧板と連動する油圧ポンプ
7-tのシリンダーの大きさを大きくすればするほど、風
力に対して、固定ピン装置Gは、敏感になる。また、一
定以上の風圧にのみ作用する型は、風圧板と油圧ポンプ
の間に、遊びを設けることにより、一定以上の風圧時に
のみ油圧ポンプに作用をする形をとれる。 なお、風圧
板7-rと連動する油圧ポンプ7-tは、回転心棒7-xの上
に乗り、尾翼7-yが付いていることにより、風上に風圧
板7-rを向けた風見鶏のように回転する。 8.3. 固定ピン装置の設置位置とリレー型固定ピン装置 8.3.1. 一般 請求項52項記載の発明は、固定ピン装置の設置位置に
関するものである。特許 2575283号の固定ピン装置、お
よび、8.1.〜8.2 記載の固定ピン装置は、免震される構
造体Aの重心位置またその近傍に一か所また複数箇所設
置される。重心近傍で(その固定ピン7を中心に)回転
が生じない程度離れた2箇所設置が、多くの場合に採用
されると考えられる。その場合、複数個の固定ピン装置
は、8.1.地震作動による固定ピン装置の場合は、8.1.2.
連動作動固定ピン装置で同時解除され、8.2.風力センサ
ーによる固定ピン装置の場合は、電気また油圧(8.2.
2.)で同時に解除される。また、8.1.地震作動による固
定ピン装置で、8.1.2.連動作動固定ピン装置では困難
な、複数個の固定ピン装置の距離の離れた場合には、以
下の方法があり、この方法は、8.2.風力センサーによる
固定ピン装置の場合で、複数個同時解除されない場合に
も利用できる。 8.3.2. 2個以上の固定ピン装置の設置 図87は、請求項53項記載の発明の、固定ピン装置の
設置位置の実施例を示している。固定ピン装置の設置に
関しては、免震される構造体Aの重心位置(また近傍)
以外の周辺位置に、地震感度の敏感な固定ピン装置G-s
(弁7-fの開きが地震力に敏感なもの、ロック部材11
が差込む固定ピン7のかき込み7-c奥行が小さいもの、
地震の周期と合わせること等により地震センサー(振
幅)装置の感度が敏感なもの)を設置し、免震される構
造体Aの重心位置(また近傍)には、周辺位置に比べ
て、地震感度の鈍感な固定ピン装置G-d(弁7-fの開き
が地震力に鈍感なもの、ロック部材11が差込む固定ピ
ン7のかき込み7-c奥行が大きいもの、地震の周期と合
わさせずにすることにより地震センサー振幅装置の感度
が鈍感もの)を設置する。地震感度の敏感な固定ピン装
置とは、8.1.3.3.の自動制御型固定ピン装置の地震
センサー振幅装置の弁7-fの開きが地震力に敏感なも
の、ロック部材11が差込む固定ピン7のかき込み7-c
奥行が小さいもの、地震の周期と合わせること等により
地震センサー(振幅)装置の感度が敏感なもの、のこと
を言う。つまり小地震力に対して固定ピンが解除され、
免震が作動するということである。そのことにより、ま
ず、一般時には、重心位置(また近傍)とそれ以外の周
辺位置との2ヶ所以上の箇所で、免震される構造体A
が、免震される構造体を支持する構造体Bに固定され、
地震時には、まず周辺部分の地震感度の敏感な固定ピン
装置G-sがまず解除されて、その後、重心位置(また近
傍)の地震感度の鈍感な固定ピン装置G-dが解除され、
免震される構造体Aが、免震状態に入る。また、重心位
置(また近傍)以外の周辺に設置される自動制御型固定
ピン装置G-sに関しては、8.1.3.3.6. 自動制御型
固定ピン装置付き二重免震皿が適している場合が
多い。図87(a)(b)(c) は、その実施例であり、(a)
は、免震される構造体Aの重心位置(また近傍)以外の
周辺位置に1箇所と、免震される構造体Aの重心位置
(また近傍)に1箇所の場合、(b) は、免震される構造
体Aの重心位置(また近傍)以外の周辺位置に2箇所
と、免震される構造体Aの重心位置(また近傍)に1箇
所の場合、(c) は、免震される構造体Aの重心位置(ま
た近傍)以外の周辺位置に4箇所と、免震される構造体
Aの重心位置(また近傍)に1箇所の場合である。この
方法は、全ての固定ピン装置において、可能な方法であ
る。8.1.1.の地震衝撃・加速度による折れピンによる固
定ピン装置においては、地震センサー(振幅)装置の感
度の代わりに、固定ピンの切断される感度として、同様
に考える。具体的には、免震される構造体Aの重心位置
(また近傍)以外の周辺位置に、固定ピンの切断感度が
敏感な(固定ピンが切断されやすい)固定ピン装置G-s
を設置し、免震される構造体Aの重心位置(また近傍)
には、周辺位置に比べて、固定ピンの切断感度が鈍感な
(固定ピンが切断されにくい)固定ピン装置G-dを設置
する。8.2.の風力センサーによる固定ピン装置Gにおい
ては、免震される構造体Aの重心位置(また近傍)以外
の周辺位置に、風力感度の鈍感な固定ピン装置G-wd
(風力センサー感度を、風力センサーとの感度を、下げ
た)を設置し、免震される構造体Aの重心位置(また近
傍)には、周辺位置に比べて、風力感度の敏感な固定ピ
ン装置G-ws(風力センサー感度を、風力センサーとの
感度を、上げた)を設置する。つまり、風力時には、免
震される構造体Aの重心位置(また近傍)の風力感度の
敏感な固定ピン装置G-ws の固定ピンが、まず下がり、
そして周辺位置の風力感度の鈍感な固定ピン装置G-wd
の固定ピンが、それに続いて下がる事になる。しかし、
風力センサーによる固定ピン装置は電動型を使用できる
ので、同時に固定ピンを差し込む方式が可能である。図
87(d)(e)(f) は、その実施例であり、(d) は、免震さ
れる構造体Aの重心位置(また近傍)以外の周辺位置に
1箇所と、免震される構造体Aの重心位置(また近傍)
に1箇所の場合、(e) は、免震される構造体Aの重心位
置(また近傍)以外の周辺位置に2箇所と、免震される
構造体Aの重心位置(また近傍)に1箇所の場合、(f)
は、免震される構造体Aの重心位置(また近傍)以外の
周辺位置に4箇所と、免震される構造体Aの重心位置
(また近傍)に1箇所の場合である。この風力センサー
による固定ピン装置に比べて、8.1.の地震作動による固
定ピン装置は、地震時に停電の可能性もあり(自家発電
設備を全て設けるわけにもゆかないし、電池方式にもメ
ンテナンスフリーを考えると問題もあり)、電動型を使
用しにくいので、以上の方法が必要になる。 8.3.3. リレー型固定ピン装置 請求項53−2項〜53−11項記載の発明は、リレー
型固定ピン装置に関するものである。複数個の固定ピン
の同時作動に関しては、機械式、電気式にしても同時に
本当に作動するかに関しては、問題があった。特に、地
震作動型の固定ピンは、時間差を許されず、また、一本
でも解除されない場合の問題は大きかった。この地震作
動型の複数個の固定ピンに関して、固定ピンの作動(解
除/セット)連動に関しては、同時に作動させることは
難しく、順次作動させていくことの方が確実性がある。
また、順次作動のさせ方によっては、一本でも解除され
ない場合の問題も解決する。つまり、重心の固定ピンが
最後にリレーさせる方法でその問題は解決する。また、
逆に、固定ピンのセットに関しては、重心の固定ピンが
最初にセットされるのが良い。 8.3.3.1. 地震作動型の固定ピン装置の場合 地震作動型の複数個の固定ピン装置に関して、固定ピン
の作動(解除/セット)連動に関しては、同時に作動さ
せることは難しく、順次作動させていくことの方が確実
性がある。また、順次作動のさせ方によっては、一本で
も解除されない場合の問題も解決する。つまり、重心の
固定ピンが最後にリレーさせる方法でその問題は解決す
る。請求項53−2は、その発明である。また、地震後
の、固定ピンのセットに関しては、重心の固定ピンが最
初にセットされるのが良い。請求項53−3は、その発
明である。図89−1〜図89−8は、その実施例であ
る。 8.3.3.1.1. リレー中間固定ピン装置 8.3.3.1.1.1. リレー中間固定ピン装置(一般) 図89−1〜図89−2は、リレー中間固定ピン装置の
実施例である。リレー中間固定ピン装置は、地震センサ
ー(振幅)装置と直接つながるリレー(第1)中間固定
ピン装置と、地震センサー(振幅)装置とは直接つなが
らないリレー(第2番目以降の)中間固定ピン装置に分
かれる。前者をリレー第1中間固定ピン装置、後者をリ
レー第2以降中間固定ピン装置とする。このリレー中間
固定ピン装置には、この固定ピン7を固定するロック部
材11が差し込まれる溝また窪み7-cがあり、このロッ
ク部材11は常時、重力により、またバネ等(バネ・ゴ
ム・磁石等)9-cで押され、この溝また窪み7-cに差し
込まれている。リレー第1中間固定ピン装置の場合に
は、このロック部材11と、地震を感知して地震によっ
て振幅する地震センサー振幅装置(前記、バネ復元型、
重力復元型、振り子復元型)の地震時に不動点となる重
り20とが、図82の地震センサー振幅装置のように
(レリーズ中の)ワイヤーまたケーブル等8によって結
ばれ、地震時にこの地震センサー振幅装置が振幅し、こ
のワイヤー等8により、このロック部材11が引張ら
れ、溝また窪み7-cから、ロック部材11が引抜かれ、
固定ピンの固定が解除される。この固定ピンの固定の
(挿入部からの)解除の方法として、例えば、地震力に
より、挿入孔のすり鉢等の勾配に従い、解除方向に(図
89−1では下り始め、図89−2では下り上り始め)
動き、固定を解除する。また、リレー第2以降中間固定
ピン装置の場合には、このロック部材11と、直前のリ
レー中間固定ピン装置の後述の連動機構36とが、(レ
リーズ中の)ワイヤーまたケーブル等8によって結ば
れ、地震時に、この連動機構36の作動により、このワ
イヤー等8によって、前記ロック部材11が引張られ、
溝また窪み7-cから、ロック部材11が引抜かれ、固定
ピンの固定が解除される。この固定ピンの固定の(挿入
部からの)解除の方法として、例えば、地震力により、
挿入孔のすり鉢等の勾配に従い、解除方向に(図89−
1では下り始め、図89−2では下り上り始め)動き、
固定を解除する。このリレー中間固定ピン装置には、こ
のロック部材11の装備に加えて、次のリレー固定ピン
装置への連動機構36を持つ。図89−1〜図89−2
の場合の連動機構36は、ピンというかたちを取り、地
震時に、固定ピン7の作動により、押出されて、次のリ
レー(中間、末端)固定ピンのロック部材11に連動し
て、このロック部材11を解除する役割をする。図89
−2−2〜図89−2−4の場合の連動機構36は、梃
子また滑車また歯車というかたちを取り、地震時に、固
定ピン7の作動により、梃子また滑車また歯車が作動
し、次のリレー(中間、末端)固定ピンのロック部材1
1に連動して、このロック部材11を解除する役割をす
る。具体的には、連動機構36は、地震時に、地震力に
よって、挿入孔のすり鉢等の勾配に従い、上ったり下が
ったりする(図89−2−3では上がる)固定ピン7に
より、ピン36-aが押出され、また梃子36-bが働き、
また滑車36-fまた歯車36-dが回転し、梃子36-bま
た滑車36-fまた歯車36-dに取り付いたワイヤーまた
ケーブル等8(レリーズ8-r等で連結され)を引張り、
次のリレー(中間、末端)固定ピンのロック部材11を
引抜き、このロック部材11を解除する。このリレー中
間固定ピン装置のもうひとつのメリットは、次のリレー
(中間、末端)固定ピンのロック部材11に対して、ロ
ック部材11の引抜きに対して、増幅機能を持つことで
ある。というのは、大抵の場合、リレーごとにその力は
弱まるが、この場合は、ロック部材11が引抜かれる
と、地震時に、地震力によって、挿入孔のすり鉢等の勾
配に従い、上ったり下がったりする(図89−1では下
がる)固定ピン7の力により、連動機構36は、作動す
る。つまり、地震力によって、増幅される。このことに
より、リレー中間固定ピン装置により、リレーをして
も、その伝達力は弱まることなく、その都度、再生、ま
た増幅される。図89−1は、後述の8.6.の(a)〜(b)
の、固定ピン挿入部の形状及び固定ピンの形状の場合の
固定ピン装置である。図89−2は、後述の8.6.(m)
の、固定ピン挿入部の形状及び固定ピンの形状の場合の
固定ピン装置である。請求項53−4は、その発明であ
る。さらに、地震力によってリレー作動させるための、
リレー第1中間固定ピン装置とリレー第2以降中間固定
ピン装置またリレー末端固定ピン装置との違いは、ロッ
ク部材11と固定ピン7との間の遊びの有無、または固
定ピンとその挿入孔の遊びの有無の違いである。リレー
第1中間固定ピン装置に関しては、地震力によってリレ
ー作動させるためには、この遊びは必要ないが(図89
−2−5(a)参照)、リレー第2以降中間固定ピン装
置またリレー末端固定ピン装置は、地震力によってリレ
ー作動させるために、遊びを必要とする(図89−2−
5(b)参照)。この遊びの大きさは、地震センサー振
幅装置によりリレー第1中間固定ピン装置が解除された
後、リレー第2以降中間固定ピン装置またリレー末端固
定ピン装置のロック部材11が、リレー第1中間固定ピ
ン装置の連動機構36により解除されるための最低の遊
び寸法を必要とする。具体的には、リレー第2以降中間
固定ピン装置及びリレー末端固定ピン装置のロック部材
11と固定ピン7との間の遊びとして、リレー第1中間
固定ピン装置の固定ピン7が、挿入孔のすり鉢等の勾配
に従い、図89−2−5では上がり、連動機構36が作
動して、次のリレー(中間、末端)固定ピンのロック部
材11に連動して、このロック部材11の解除可能な寸
法を取る。図89−2−5は、リレー第1中間固定ピン
装置(図89−2−5(a))とリレー末端固定ピン装
置(図89−2−5(b))の図をあげているが、第2
以降中間固定ピン装置の場合も、このリレー末端固定ピ
ン装置と同じように、ロック部材11と固定ピン7との
間の遊びを必要とする。 8.3.3.1.1.2. リレー中間固定ピン装置(増幅器付) さらに、連動機構36として、梃子また滑車また歯車等
の増幅器を加えることにより、固定ピン7の小さい変位
で、大きな変位に増幅させて、次の固定ピンに連動させ
ることが可能となる。図89−2−2は、そのうちの梃
子を使った場合の実施例である。図89−2−3は、そ
のうちの歯車を使った場合の実施例である。図89−2
−4は、そのうちの滑車を使った場合の実施例である。
請求項53−5は、その発明である。具体的に説明する
と、図89−2−2の梃子を使った場合、ロック部材1
1が引抜かれると、地震時に、地震力によって、挿入孔
のすり鉢等の勾配に従い、上ったり下がったりする(図
89−2−2では上がる)固定ピン7により、連動機構
36は、作動する。その箇所に、梃子等を加えて、上が
る力をその梃子の他端に与えて、そのもう一方の端に伝
える。その場合、支点間距離に応じて、引張り長さを増
大できる。図89−2−3の歯車を使った場合も同様
で、地震力によって、挿入孔のすり鉢等の勾配に従い、
上ったり下がったりする(図89−2−3では上がる)
固定ピン7により、連動機構36は、作動する。その箇
所に、歯車等を加えて、上がる力を、ラック36−cを
使用して、一つの歯車36−dに伝え、回転運動とし、
場合により、もう一つの歯車36−eに伝える。そして
その歯車36−d(また36−e)にワイヤー、ロープ
またケーブル等8が連結される。その場合、ラック36
−cと歯車36−dとの、また歯車同士36−d、36
−eの歯車比に応じて、ワイヤー等8の引張り長さを増
大できる。図89−2−4の滑車を使った場合も同様
で、地震力によって、挿入孔のすり鉢等の勾配に従い、
上ったり下がったりする(図89−2−4では下がる)
固定ピン7により、連動機構36のピンは、押出され
る。その箇所に、滑車等を加えて、連動機構36の押出
す力を一つの滑車36−fの中心軸に伝えて、その動滑
車36−fにワイヤー、ロープまたケーブル等8をかけ
て、そのワイヤー等8の他端をバネ等(バネ・ゴム・磁
石等)9-tを介して留める。そしてもう一方の他端が、
定滑車36-gを介して、リレー固定ピン装置に連結され
る。場合により、複数のこのような動滑車を使用して、
さらに、ワイヤー等8の引張り長さを増大できる。一つ
の動滑車の使用で、ワイヤー等8の引張り長さを二倍に
増大できる。 8.3.3.1.2. リレー末端固定ピン装置の場合 図89−3〜図89−4は、リレー末端固定ピン装置の
実施例である。請求項53−6は、その発明である。こ
のリレー末端固定ピン装置7は、ロック部材11を複数
個もつ。この複数個のロック部材11は、他のリレー中
間固定ピン装置の連動機構36から、レリーズ8-r等で
個々に連結され、(レリーズ中の)ワイヤーまたケーブ
ル等8で、地震時に個々に引抜かれて、固定ピン7のロ
ックとしての機能が解除されるようになっているもので
あるが、この複数個のロック部材11が、全て解除され
ない限り(引抜かれない限り)、リレー末端固定ピン装
置のロックは、完全に解除されない。また、このリレー
末端固定ピン装置は、重心部におかれて、本来の機能を
発揮する。その意味するところは、周辺の固定ピン全て
が、解除されない限り、この重心部の固定ピンは解除さ
れないと言うことである。つまり、重心の固定ピンが最
後にリレーされると言うことである。図89−3は、後
述の8.6.の(a)〜(b)の、固定ピン挿入部の形状及び固定
ピンの形状の場合の固定ピン装置である。図89−4
は、後述の8.6.(m)の、固定ピン挿入部の形状及び固定
ピンの形状の場合の固定ピン装置である。また、以上の
図89−1〜図89−4に関して、固定ピン7は、支持
される構造体また免震される構造体1を支持する構造体
2に取付いているが、固定ピン7が、支持される構造体
また免震される構造体1に取付いている場合、すなわ
ち、固定ピン7と、支持される構造体また免震される構
造体1、支持される構造体また免震される構造体1を支
持する構造体2との関係が、上下逆の場合もある。 8.3.3.1.3. 遅延器 リレー型固定ピン装置(リレー中間固定ピン装置・リレ
ー末端固定ピン装置)のロック部材11と、地震を感知
して地震によって振幅する前記地震センサー振幅装置の
地震時に不動点となる重り20、また、直前のリレー中
間固定ピン装置の連動機構36との間をリレーするワイ
ヤーまたケーブル等には、地震時のロック解除された
後、地震後のロック部材の戻り(固定ピンをロックする
方向への)を遅延する遅延器を必要とする。地震終了程
度まで、時間を稼ぐ遅延機構が望ましいが、数秒程度時
間を稼ぐものでも問題はない。請求項53−7は、その
発明である。 1)ピストン式 ピストン式は、請求項53−8に、記載されている。図
89−2−6は、その遅延器である。筒7-a中を液体・
気体等をほぼ漏らさずにスライドするピストン7-pが、
その筒7-aに挿入され、その外にピストン7-pの先端7
-wが突き出ており、さらに、この筒の上と下とは管7-e
で繋がれており、このピストン7-pには、この管7-eの
孔径より大きい、孔7-jがあり、その孔に弁7-fがあ
り、この弁7-fは、このピストン7-pがこの筒7-aに引
き込まれる時に、開くように付けられており、また、こ
の筒7-aの中にバネ等(バネ・ゴム・磁石等)7-oが入
り、また重力により、このピストン7-pを押出す役割を
する場合もあり、この弁7-fの性格と上記筒の上と下と
を繋ぐ管7-eにより、前記ピストンの先端7-wは、この
筒7-aの中に入る方向では、速やかであり、出る方向で
は、遅延される。この遅延器のピストンの先端部7-w
を、リレー型固定ピン装置のロック部材11と、地震セ
ンサー振幅装置の地震時に不動点となる重り20また直
前のリレー中間固定ピン装置の連動機構36との間をリ
レーする(レリーズ中の)ワイヤーまたケーブル等8の
間に繋ぐ。繋ぎ方は、遅延器の筒の中へ、ピストンを押
込む方向が、ロック部材11の解除方向である。また、
固定ピンの装置内に、直接、組込むことも考えられる。
具体的には、筒7-a中を液体・気体等をほぼ漏らさずに
スライドするピストン7-pをもった固定ピン7が、その
筒7-aに挿入され、その外に固定ピン先端7-wが突き出
ており、さらに、この筒7-aの上と下とは管7-eで繋が
れており、このピストン7-pには、この管7-eの孔径よ
り大きい、孔7-jがあり、その孔に弁7-fがあり、この
弁7-fは、このピストン7-pが引き込まれる時に、開く
ように付けられており(この場合はボールとなってい
る)、また、この筒7-aの中にバネ等(バネ・ゴム・磁
石等)7-oが入り、また重力により、このピストン7-p
をもった固定ピン7を押出す役割をする場合もあり、こ
の弁7-fの性格と上記筒の上と下とを繋ぐ管7-eによ
り、前記固定ピン先端7-wは、この筒7-aの中に入る方
向では、速やかであり、出る方向では、遅延される。そ
れにより、地震力が働くと速やかに、この固定ピン先端
7-wは、この筒の中に入り、地震力が働いている間は、
出にくくなる。図89−2−7は、その遅延器である。 2)ガンギ車、ラビリンス また、ガンギ車、ラビリンス等を使用して遅延する方法
も考えられる。 8.3.3.1.4. 引張力限定伝達装置 また、ロック部材11と、地震を感知して地震によって
振幅する前記地震センサー振幅装置の地震時に不動点と
なる重り20、また、直前のリレー中間固定ピン装置の
連動機構36との間には、引張力のみを伝達し、圧縮力
を伝達しない装置を必要とする。図89−2−8は、そ
の引張力限定伝達装置である。請求項53−9は、その
発明である。二つのL型の部材40を、相互に引掛かる
ようにして、 引張力のみを伝達し、圧縮力を伝達しな
い形がとれる。 8.3.3.1.5. リレー型固定ピン装置の配置構成 図89−5〜89−8は、リレー型固定ピン装置の配置
の実施例である。リレー中間固定ピン装置は、周辺部に
置かれ、リレー末端固定ピン装置は、免震される構造体
の重心部に置かれる。このリレー末端固定ピン装置が、
重心部におかれて、効果を発揮する。周辺の固定ピン全
てが、解除されて、はじめて、この重心部に位置するリ
レー末端固定ピン装置が解除されるからである。連結の
仕方も、地震センサー(振幅)装置Jから周辺部のリレ
ー中間固定ピン装置G-m1にまず、連結され、そして、
幾つかのリレー中間固定ピン装置G-m2(リレー二番
目)〜G-mn(リレーn番目)に連結された後(2個の
場合は、連結されないが)、最後に、重心部に位置する
リレー末端固定ピン装置G-eに、連結される。図89−
5、図89−7は、リレー中間固定ピン装置G-mが、リ
レー末端固定ピン装置G-eまでに、1個介在する場合の
実施例で、図89−6、図89−8は、リレー中間固定
ピン装置G-mが、リレー末端固定ピン装置G-eまでに、
2個介在する場合の実施例である。最後に位置する、リ
レー末端固定ピン装置G-eへの連結のされ方も、リレー
中間固定ピン装置G-mn(リレーn番目)による複数経
路で、伝達される場合(図89−7、図89−8)があ
り、その場合、その複数経路の個数分のロック部材11
が、リレー末端固定ピン装置に設けられる。 8.3.3.2. 風力作動型の固定ピンの場合 風力地震作動型の固定ピンに関しても、固定ピンの作動
(解除/セット)連動に関しては、同時に作動させるこ
とは難しく、順次作動させていくことの方が確実性があ
る。また、順次作動のさせ方によっては、1本でも固定
されていない場合の問題も解決する。つまり、重心の固
定ピンが、最初に作動(免震される構造体とこの免震さ
れる構造体を支持する構造体とを固定)させる方法でそ
の問題は解決する。請求項53−10は、その発明であ
る。また、風力が一定以下になった後の、固定ピンの
(免震される構造体とこの免震される構造体を支持する
構造体との固定の)解除に関しては、重心の固定ピン
が、最後に解除されるのが良い。請求項53−11は、
その発明である。 8.3.3.2.1. リレー中間固定ピン装置 このリレー中間固定ピン装置は、風力センサー7-Qまた
他の固定ピンから連動した入力連動部37に加えて、他
の固定ピンへ連動する出力連動部38を持つ。入力連動
部37は、風力センサー7-Qと連結されている場合もあ
り、他のリレー中間固定ピン装置の出力連動部38か
ら、連結されている場合もある。入力連動部37は、一
定以上の風力時に、風力センサー7-Q、また、他のリレ
ー中間固定ピン装置の出力連動部38に連動して、固定
ピンを作動させ、免震機構を固定する役割をする。ま
た、出力連動部38は、一定以上の風力時に、固定ピン
7により、押出されて、他の固定ピンの入力連動部37
に連動して、この(他の)固定ピンを作動させ、免震機
構を固定する役割をする。 8.3.3.2.2. リレー末端固定ピン装置の場合 このリレー末端固定ピン装置は、他の固定ピンから連動
した前記入力連動部37のみを持つ。別段、前記リレー
中間固定ピン装置の、他の固定ピンへ連動する出力連動
部38を使用しない形で、前記リレー中間固定ピン装置
を使う方法もある。 8.3.3.2.3. リレー型固定ピン装置の配置構成 まず、風力センサー7-Qから第一に連結されるリレー中
間固定ピン装置は、重心部に置かれ、そのリレー中間固
定ピン装置から、周辺部のリレー中間固定ピン装置に、
順次、連結される。一定以上の風力時には、風力センサ
ー7-Qから、重心部に置かれたリレー中間固定ピン装置
に、その重心部のリレー中間固定ピン装置から、周辺部
のリレー中間固定ピン装置に、順次、指令され、ピン
が、免震される構造体とこの免震される構造体を支持す
る構造体とを固定していく。逆に、風力が一定以下にな
ると、周辺部のリレー中間固定ピン装置から、順次、重
心部のリレー中間固定ピン装置へ、連動し、免震される
構造体とこの免震される構造体を支持する構造体との固
定を解除していく。また、以上の説明に関して、固定ピ
ン7は、支持される構造体また免震される構造体1に取
付いているが、固定ピン7が、支持される構造体また免
震される構造体1を支持する構造体2に取付いている場
合、すなわち、固定ピン7と、支持される構造体また免
震される構造体1、支持される構造体また免震される構
造体1を支持する構造体2との関係が、上下逆の場合も
ある。 8.4. 杭折れ防止構法 請求項54項記載の発明の杭折れ防止構法は、上部構造
(地上構造物)と杭等の基礎部とを構造的に縁を切り、
その両者間をある一定以上の地震力によって折れる固定
ピン7で繋ぐことにより構成するものである。ある一定
以上の地震力とは、杭折れが起こる地震力以下の地震力
である。上部構造(地上構造物)の柱等と、基礎部との
詳細としては、まず、基礎部の柱受けの詳細として 柱
より大きな支持板を持ち、周辺は立ちあげて、柱がそこ
よりずれを防ぐ必要もある。またその支持板は、杭折れ
を防ぐためだけなら、コンクリートならコンクリートで
も良く、また形状は、平面でも、すり鉢また球面等の凹
曲面でも良い。同様に 上部構造(地上構造物)の柱等
の基礎当たり部の材料は杭折れを防ぐためだけなら、コ
ンクリートならコンクリートでも良く、また形状は、平
面でも、基礎部と対称の、台円錐また球面等の曲凸面で
も良い。また固定ピン7も、折れピン同様、誘発切り込
みの入ったものでも良い。 8.5. 地震後の残留変位への対処 8.5.1. すべり型免震装置の残留変異矯正 すべり型免震装置は、地震後の残留変異の矯正が大変で
あった。請求項2は、それを解決する発明である。免震
皿のすべり転がりの摩擦面に、液体潤滑剤が 潤滑する
溝と、当該免震皿の外側に、その溝に液体潤滑剤を流し
込む孔を持ち、地震後に、揮発性の液体潤滑剤を、前記
孔から流し込み、当該摩擦面の潤滑を良くし、地震後の
残留変異の矯正を容易にする。 8.5.2. 重力復元型免震装置・滑り支承の免震皿の形状 重力復元型免震装置・滑り支承の免震皿3の凹形状滑り
面部としては、地震後の残留変位の少ないすり鉢形状が
望ましく、さらに、すり鉢形状の底を平らにし、その大
きさも滑り部とほぼ同じ大きさにして、滑り部がそこに
戻りやすくする工夫も必要である。また、摩擦係数を小
さくする必要もある。8.1.3.2.電気等による自動復元の
場合、及び 8.1.3.3.自動制御型固定ピン装置、8.2.風
力センサーによる固定ピン装置の各場合において併用す
る場合には、このような方法は不可欠になる。 8.6.固定ピン挿入部の形状及び固定ピンの形状 図88(a) 〜(d) は、請求項55項記載の発明の実施例
を、また、図88(e)〜(h)(j)は、請求項55−2項記
載の発明の、固定ピンの挿入部の形状の実施例を、ま
た、図88(k) 、(l) は、請求項55−3項記載の発明
の、固定ピンの形状の実施例を、また、図88(m) 、
(n) 、(p) は、請求項55−4項記載の発明の、固定ピ
ンの形状の実施例を、図88(o) は、請求項55−5項
記載の発明の、固定ピンの形状の実施例を、図88(q)
は、請求項55−6項記載の発明の、固定ピンの形状の
実施例を示している。図88(r)〜(u) は、請求項55
−7項〜55−8項記載の発明の、固定ピンの形状の実
施例を示している。固定ピン7の挿入部の形状として
は、残留変位のために、必しも、当初の停止点に戻ると
は限らず、他の位置で停止しても、免震される構造体1
をロックできるように考えると、当初の停止点よりも広
い範囲(残留変位の生じる範囲)で、ロックでき、さら
にまた、自然に当初の停止点に戻るような工夫が必要で
ある。つまり、当初の停止点よりも広い範囲(残留変位
の生じる範囲)で、摩擦の加わる形状、凸凹の多い形状
を施し、さらにまた、すり鉢状等の凹面形状で、当初の
停止点に戻るように誘う工夫が必要である。 (1) 球面 図88(a) は、固定ピン7の挿入部7-vが球面形状の場
合である。 (2) すり鉢 図88(b) は、固定ピン7の挿入部7-vがすり鉢形状の
場合である。 (3) 凸凹形状 図88(c) は、固定ピン7の挿入部7-vの近傍まで含め
て凸凹形状の場合である。 (4) 斜め段々形状型すり鉢 図88(d) は、固定ピン7の挿入部7-vが、段々形状
で、全体としては円錐形すり鉢形状となっている。以上
の (1)〜(4) の構成は、固定ピン7が免震される構造体
1に、その挿入部7-vが免震される構造体を支持する構
造体2に、取付けられるている場合の実施例である。逆
の関係の場合もある。また、 (1)(2) のような形状にす
ることにより、重力復元型免震装置と固定ピン装置の兼
用も可能になり、8.1.3.3.2.また8.1.3.3.3.の地震セン
サー振幅装置による自動制御型固定ピン装置による
方法を選ぶことによって、元の位置に戻すことも可能に
なる。 (5) 凸凹形状が逆 図88(e) 、(f) は、固定ピン7の挿入部7-vが凸形状
で、固定ピン7の先端が凹になっている場合であり、
(e) は、凸形状が、尖っている場合であり、(f)は、凸
形状が、角が取れて丸くなっている場合である。図88
(g) 、(h) は、図88(e) 、(f) の固定ピン形状の場合
で、かつ挿入部7-vの近傍まで含めて凸凹形状の場合で
あり、(g) は、凸形状が、尖っている場合であり、(h)
は、凸形状が、角が取れて丸くなっている場合である。 (6) 固定ピンがアーム型 図88(i) 、(j) は、固定ピンが一直線にならずに曲が
ったアーム型をしている場合であり、固定ピンの挿入部
(回転軸挿入部)7-vの反対端は、免震される構造体1
また免震される構造体を支持する構造体2のどちらかの
挿入部7-vに、回転できる形で挿入されている。(i)
は、当該固定ピンの挿入部7-vの形状が、凹形状とな
り、固定ピン7の形状が凸形状となる場合であり、(j)
は、その逆の当該固定ピンの挿入部7-vの形状が、凸形
状となり、固定ピン7の形状が凹形状となる場合であ
る。 (7) 上下固定ピンロック型 図88(k) 、(l) は、上下の固定ピンがあり、下の固定
ピンが上がり、上の固定ピンが下がり、噛み合い、免震
装置をロックする型である。解除時は、下の固定ピンが
下がり、上の固定ピンが上がり、ロックを解除する型で
ある。(K) は、(j) 形の上下の固定ピンが上げ下げし、
噛み合いロックする型である。 (l) は、(j) 形と凹凸
が逆の、上下の固定ピンが上げ下げし、噛み合いロック
する型である。 (8) 上下固定ピン中間部材挟み型 図88(m) 〜(p) は、上下の固定ピンが、上がり下がり
して、中間部材等を介して、免震装置をロックするもの
である。上下に固定ピンがあり、ロック時は、下の固定
ピンが上がり、上の固定ピンが下がり、中間部材を挟
み、ロックする型である。解除時は、下の固定ピンが下
がり、上の固定ピンが上がり、ロックを解除する型であ
る。 1) 図88(m) は、上下の固定ピン7が、上がり下がり
して、ローラー・ボールベアリング5-e等の中間部材を
上下で挟み、ロックするものである。具体的には、図2
6−6、35−4、36、36−2、37、37−5〜
37−10、38等の上部免震皿3-a、下部免震皿3-b
の中央部の、中間滑り部6またボールベアリング5-eを
挟める位置に、挿入部7-vを設け、固定ピン7を挿入
し、この上下の固定ピン7で、ボールベアリング5-eを
上下で挟み、上部免震皿3-aと下部免震皿3-bとを水平
方向にロックすることが可能になる。 2) 図88(n) は、上下の固定ピン7が、上がり下がり
して、ローラー・ボールベアリングの保持器等の中間部
材の中央部の挿入部で重なり合い、周囲にある中間部材
の拘束で、上下の固定ピン7の水平移動をロックするも
のである。具体的には、図35−2〜35−3、35−
5、36−3等の、上部免震皿3-a、下部免震皿3-bの
中央部に、挿入部7-vを設け、固定ピン7を挿入し、ロ
ーラー・ボールベアリング5-eの保持器5-g等の中間部
材の中央部の挿入部位置に、この上下の固定ピン7が挿
入し、重なり合い、周囲にある中間部材の保持器5-g等
の拘束で、上下の固定ピン7の水平移動をロックし、上
部免震皿3-aと下部免震皿3-bとをロックすることが可
能になる。 3) 図88(o) は、上下の固定ピン7があり、下の固定
ピン7が上がり、ローラー・ボールベアリングの保持器
等の中間部材の中に挿入し、同時に、上の固定ピン7が
下がり、ローラー・ボールベアリング5-eの保持器5-g
等の中間部材の中に挿入し、この中間部材をロックし、
免震装置をロックする型である。解除時は、下の固定ピ
ン7が下がり、上の固定ピン7が上がり、ロックを解除
する型である。具体的には、図37−4等の、上部免震
皿3-a、下部免震皿3-bの中央部に、挿入部7-vを設
け、固定ピン7を挿入し、上下のローラー・ボールベア
リング5-eの保持器5-g等の中間部材の中央部の挿入部
位置に、この上下の固定ピン7が挿入し、この上下の保
持器5-g等の中間部材をロックし、上部免震皿3-aと下
部免震皿3-bとをロックすることが可能になる。 4) 図88(p) は、上下の固定ピン7があり、下の固定
ピン7が上がり、上の固定ピン7が下がり、上下から中
間滑り部6をロックし、免震装置をロックする型であ
る。解除時は、下の固定ピン7が下がり、上の固定ピン
7が上がり、ロックを解除する型である。具体的には、
図37−2、38、39、40、41、42等の、上部
免震皿3-a、下部免震皿3-bの中央部に、挿入部7-vを
設け、固定ピン7を挿入し、中間滑り部6の挿入部7-v
位置に、この上下の固定ピン7が挿入し、上下の固定ピ
ン7の水平移動をロックし、上部免震皿3-aと下部免震
皿3-bとをロックすることが可能になる。また、図37
−3は、図88(o)(p)の装置の併用で、ロックが可能に
なる。この(m) 〜(p) の利点は、二重免震皿免震装置・
滑り支承に使えることで、地震後の残留変位への対処と
してのすり鉢状等の凹面形状の大きさをほぼ半分にでき
ることであり、固定ピンが上下から各々出てくること
で、固定ピンの出を小さくでき、固定ピンの可動寸法を
小さくでき、電池等で作動を考えた場合でも、その電池
等の負担を小さくでき、地震力のみで作動を考えた場合
でも、微小地震での作動を容易にする。また、(7) 上下
固定ピンロック型、(8) 上下固定ピン中間部材挟み型と
もに、地震時作動型、風力時作動型に分かれる。地震時
作動型は、普段はロック状態で、同時に上下固定ピンが
抜かれ、ロックを解除する型であり、風力時作動型は、
風力時に、同時に上下固定ピンが挿入される型である。 (9) 固定ピン滑り部ロック型 図88(p) 同様に、当然、上また下の固定ピン7で、滑
り部5また中間滑り部6をロックし、免震装置をロック
する型もある。解除時は、下の固定ピン7は下がり、上
の固定ピン7は上がり、ロックを解除する。図88(q)
は、その実施例である。具体的には、図43〜46等
の、免震皿3の中央部に、挿入部7-vを設け、固定ピン
7を挿入し、滑り部5また中間滑り部6の挿入部7-v位
置に、この固定ピン7が挿入され、免震装置をロックす
ることが可能になる。 (10) 固定ピン凹み型 図88(r)〜(u) は、固定ピン、またボールベアリング
5-e等の中間部材に対して、その挿入部7-vが凹んで、
をロックするものである。図88(t)〜(u) は、固定ピ
ン7が固定で、その反対側の挿入部7-vが、凹んで、免
震装置をロックするものであり、請求項55−7項記載
の発明である。免震される構造体1とこの免震される構
造体を支持する構造体2とを固定して風揺れ等を防止す
る、固定ピンの挿入部7-vと固定ピン7とを有した固定
ピン装置において、固定ピンの挿入部7-vが凹んで、固
定ピン7が挿入することにより、ロックし、この凹んだ
挿入部7-vが元の位置に戻り、固定ピン7が押出されて
ロックが解除され、かつ、前記挿入部7-vと固定ピン7
のうち、一方を免震される構造体1に、もう一方をこの
免震される構造体を支持する構造体2に設けることによ
り構成される。図88(r)〜(s)は、ボールベアリング5
-e等の中間部材に対して、その挿入部7-vが凹んで、免
震装置をロックするものである。図88(r)は、挿入部
7-vが凹む前の、ボールベアリング5-eが転がり可能な
状態のもので、図88(s)は挿入部7-vが凹んで、ボー
ルベアリング5-eの転がりを阻止し、免震装置をロック
するものであり、請求項55−8項記載の発明である。
免震される構造体1とこの免震される構造体を支持する
構造体2とに挟まれた、中間滑り部6、またローラー・
ボールベアリング5-e,5-f等の中間部材、またローラ
ー・ボールベアリングの保持器5-g等の中間部材を有
し、この中間部材に対する免震される構造体1、また、
この免震される構造体を支持する構造体2の一方また両
方の一部が、凹んで挿入部7-vをなし、中間部材をロッ
クし、この凹り、ロックし、この凹んだ挿入部7-vが元
の位置に戻り、固定ピン7が押出されて、ロックが解除
され、かつ、前記挿入部7-vと固定ピン7のうち、一方
を免震される構造体1に、もう一方をこの免震される構
造体を支持する構造体2に設けることにより構成され
る。以上の(1) 〜(10) の固定ピン等は、引抜き力を押
さえ込む引抜き防止装置との併用によってより効果を持
つ。 8.7. 免震皿の中央部窪み形の風揺れ抑制装置 8.7.1. 免震皿の中央部窪み形の風揺れ抑制装置 請求項55−9項記載の発明は、特許 1844024号と特許
2575283号とで記載の免震復元装置(重力復元型免震装
置・滑り支承)、免震装置(免震装置・滑り支承)、ま
た、上記の4.二重(また二重以上の)免震皿免震装置
・滑り支承において、免震皿の中央部が、滑り部、中間
滑り部、ボールベアリング、ローラーの形状で、また入
り込む形状で、凹んだ形で形成された免震皿をもつこと
により構成する免震装置・滑り支承である。その効果
は、風揺れの防止である。というのは、転がり免震にお
いては、風揺れが一番大きな課題となり、免震皿の中央
部を免震皿に挟まれた、ボールベアリングまたローラー
が入り込む形で窪ませる(凹ませる)、さらにそのボー
ルベアリングまたローラー曲率形状で窪ませる(凹ませ
る)、という比較的簡単な方法で大きな風揺れ抑制効果
を持つものであり、傾斜角を大きくするとか(すり鉢状
免震皿)曲率半径を小さくするとか(球面状免震皿)と
いう方法に比べて、地震時の免震性能を落とすことがな
い優れた方法である。図37−9は、この発明のすり鉢
状免震皿型の場合の実施例を示し、図37−10は、平
面状と球面状の免震皿型の場合の実施例を示しており、
ともに、上部免震皿3-aおよび下部免震皿3-bに、ボー
ルベアリング5-eの曲率形状で、窪ませ(凹ませ)た窪
み35のある場合の実施例である。以上は二重免震皿の
場合であるが、当然、特許 1844024号と特許 2575283号
とで記載の免震復元装置(重力復元型免震装置・滑り支
承)、免震装置(免震装置・滑り支承)においても、つ
まり、図43〜46等の、滑り部5また中間滑り部6と
免震皿3からなる免震装置型においても、免震皿側に、
滑り部5また中間滑り部6とボールベアリング5-eまた
ローラー5-fと同形状を窪ませる(凹ませる)ことが、
考えられる。図37−11は、その実施例であり、免震
皿3に、滑り部5の曲率形状で、窪ませた窪み35のあ
る場合の実施例である。また、免震皿に窪ませる(凹ま
せる)形状の寸法は、以下の式から与えることが可能で
ある。球また円状に免震皿の一部を窪ませるとして、バ
ネ定数Kは、K=M(免震される構造体の質量)×G
(重力加速度)/R(滑り部また中間滑り部とボールベ
アリングまたローラーの半径)として表され、免震皿の
窪ませられた寸法の半分をLとし、同装置の設置個数を
N(同装置が、偏芯しないようにバランス良く配置され
たとして)とすると、K×L×N+摩擦力(免震装置・
滑り支承の摩擦)が、免震される構造体にあたる最大風
圧よりも、大きい場合は、風圧によって動く事はない。
これが目安になり、免震皿の窪ませる(凹ませる)形状
の寸法が、決定される。二重皿免震の場合は、上下の免
震皿で抑制効果をもち、この数値の半分で良い。また、
当然、免震皿に挟まれたボールベアリングまたローラー
曲率形状で窪ませる(凹ませる)必要はなく、ただ、ボ
ールベアリングまたローラーが入り込む形状で窪ませる
(凹ませる)だけでも良い。 8.7.2. 一般中高層建物への使用 また、免震皿の中央部を、その免震皿面を滑動するボー
ルベアリングまたローラーの曲率形状で窪ませる(凹ま
せる)ことは、一般中高層建物のように自重が大きい場
合、免震皿側の耐圧性能を上げる効果と風揺れ防止の効
果とを合わせ持つ。請求項55−9−2は、その発明で
ある。 8.7.3. 固定ピン装置との併用 この免震皿の中央部窪み形の風揺れ抑制装置と上述の固
定ピン装置との併用は、固定ピン装置の数を少なくさせ
る。特に、固定ピン装置1個(重心位置等)との併用
は、固定ピン装置1個による風での回転を防ぎ、かつ、
この中央部窪み形の風揺れ抑制装置で全ての風揺れに対
応するより免震性能を向上させる。請求項55−9−3
は、その発明である。 8.8. 底面の球面部とそれ以外の周辺部のすり鉢併用の
免震皿 8.8.1. 底面の球面部とそれ以外の周辺部のすり鉢併用
の免震皿 重力復元型免震装置・滑り支承の免震皿3の凹形状滑り
面部としては、地震後の残留変位が少なく、固有周期を
持たないゆえに共振現象を起こさないすり鉢形状が望ま
しい。しかし、風への抵抗を考えると、すり鉢形状の勾
配を大きくする必要があり、その場合には、小さい地震
には、免震しにくく、大きな地震時も、すり鉢の底の尖
んがった分(すり鉢傾斜の大きい分)、免震時の振動衝
撃(傾斜を下り、傾斜を登る時)が大きく、スムースな
免震が得にくい。そこで、すり鉢の底を、球面にするこ
とより、小さい地震にも免震可能となり、大きな地震時
の免震にも、すり鉢の底の尖んがりが無くなり、快適さ
を与える。請求項55−10は、その発明である。すり
鉢の上をボールベアリングが転がる構成の場合(図37
−5)は、特にその効果は、顕著であり、すり鉢の上を
球面中間すべり部がすべる構成の場合(図37−12)
でも、効果はある。請求項55−11は、前請求項の発
明において、すり鉢の底の球面半径は、地震周期に共振
する半径近傍でもって構成されてなることを特徴とする
免震装置・滑り支承の発明であり、その意味するところ
は、すり鉢の底の球面半径が、地震周期に共振すること
によって、免震がはじまる加速度を小さくすることが可
能となる。このように初滑動の加速度を小さくするとと
もに、共振をすり鉢によって押さえることが可能にな
る。 8.8.2. 微振動用の固定ピン装置を重心に併用 しかし、すり鉢の底を、球面にすることより、小さい風
で揺れる(しかし、底面の球面部以上の振幅は抑制され
る)。そこで、底面の球面部以内の微振動用の揺れ止め
のために、自動制御型また手動型固定ピン装置を重心ま
たその近傍に一本また複数本併用する。請求項55−1
2は、その発明である。すり鉢の上をボールベアリング
が転がる構成の場合(図37−5)は、特にその効果
は、顕著であり、すり鉢の上を球面中間すべり部がすべ
る構成の場合(図37−12)でも、効果はある。 8.9. 強風用の手動型固定ピンの併用 免震性能を良くするためには固有周期を長くした積層ゴ
ム等のバネ定数、また免震滑り支承の球面・すり鉢等の
凹面形状の勾配等をもった免震装置・滑り支承で、強風
時に手動で免震される構造体とこの免震される構造体を
支持する構造体とを固定する固定ピン装置を併用する。
また、強風時の安全が保証されている場合で、積層ゴム
等のバネ定数、また免震滑り支承のすり鉢等の凹面形状
等の勾配、また滑り支承面等の摩擦によっても、強風時
にある程度の揺れが生じる場合には、手動で免震される
構造体とこの免震される構造体を支持する構造体とを固
定する固定ピン装置を一本また複数本併用して、揺れ止
めをする。請求項55−13は、その発明である。具体
的には、強風時の安全が保証されている場合で、免震性
能を良くするためには固有周期を長くしたために強風時
に揺れる、積層ゴムの場合、滑り支承とバネ等を使った
場合、球面またすり鉢等の凹面形状の免震皿支承の場合
等の免震装置において、強風時に手動で免震される構造
体とこの免震される構造体を支持する構造体とを固定す
る固定ピン装置を一本また複数本併用することにより、
高い免震性能を実現し、且つ強風時の揺れを押さえられ
る。また、8.8.の「底面の球面部とそれ以外の周辺部の
すり鉢併用の免震皿」おけるように、強風時の抵抗を、
底面の球面部を除く周辺部のすり鉢だけで抵抗する場合
に、強風用時に手動で免震される構造体とこの免震され
る構造体を支持する構造体とを固定する固定ピン装置を
一本また複数本併用して(底面の球面部での微振動を含
めて)揺れ止めをする。 8.10. 緩衝材付支承 ゴム等の弾性材また緩衝材を、免震装置・滑り支承の免
震皿等の滑り面(すべり面・転がり面)の周辺また縁に
付けて、予想を上回る地震変位振幅に対して、その支承
周辺の弾性材また緩衝材に衝突させて対処する。請求項
55−14は、その発明である。図100〜図101
は、その発明の実施例を示している。具体的には、ゴム
またスポンジ等の弾性材また緩衝材26を、免震皿3等
の免震滑り支承C、Dの周辺また縁に付けて、予想を上
回る地震変位振幅に対して、その支承C、D周辺のゴム
等の弾性材また緩衝材26に衝突させて対処する。緩衝
材26の幅を大きく持たせて、さらに柔らかいスポンジ
等の緩衝材26がより良いとも考えられる。また、緩衝
材26の幅を同じにするために、ドウナツ型円周形にす
る方法も考えられる。図101は、その発明の実施例を
示している。また図100は、方形の場合である。図1
00は、凹形状滑り面部の免震皿Cの場合、また図10
1は、平面形状滑り面部の免震皿Dの場合であり、図1
00、図101共に、滑り部と免震皿の一重免震皿免震
装置・滑り支承、中間滑り部を挟んだ二重免震皿免震装
置・滑り支承の場合もある。また二重免震皿免震装置・
滑り支承の場合、弾性材また緩衝材26が上下の免震皿
の両方に付いている場合もあり、上免震皿また下免震皿
のどちらかに付いている場合もある。 しかし、二重免
震皿免震装置・滑り支承の場合は、上下の免震皿の両方
に付いている場合の方が、衝突時の上と下の免震皿のず
れが無く、望ましい。 9.免震装置設置と基礎部分の施工に関する合理化 9.1.免震装置設置と基礎部分の施工の合理化 図90〜92−2は、請求項56項記載の発明の実施例
を示している。特に、戸建て用免震装置としての意味が
ある。ベタ基礎2、また布基礎2と地面33の上に空隙
を設けて、スラブ1-sを打ち、その間に免震装置・滑り
支承を入れる。具体的に施工法を説明すると、ベタ基礎
2、また布基礎2と地面33の上に免震装置・滑り支承
を配備し、その間を有機溶剤で溶けるスタイロフォーム
等のプラスチック30か、水で溶けるプラスチック30
で埋めて間隙を作り、それらの上にコンクリートスラブ
1-sを打ち、コンクリートが固まるとこのプラスチック
を有機溶剤か水で溶かし、空間を作ると、ベタ基礎2、
また布基礎2と地面33の上に、免震装置・滑り支承の
みに支えられてコンクリートスラブ1-sが浮く形とな
り、免震装置・滑り支承の作動が可能となる。そしてこ
のコンクリートスラブ1-sには、在来構法・プレハブ構
法・2×4構法等の住宅を自由に建てられるように、一
定荷重の以上の構造設計として、配筋設計をする。また
上部構造としてのフレームとしての剛性のなさを補うよ
うにスラブの剛性設計もする。その事により、上物の自
由を拘束せずに、上部構造の自由がもたらされ、上部構
造としてのフレームとしての剛性のなさもスラブの剛性
により解決される。図90は、べた基礎に空隙を設けて
スラブ1-sを打つ場合であり、図91は、布基礎2と地
面33の上に空隙を設けて、スラブ1-sを打つ場合であ
る。また、ベタ基礎2、また布基礎2と地面33の上
に、コンクリートスラブ1-sのつくり方のその他の方法
としては、 1) ベタ基礎、また布基礎と地面の上に、施工後にボル
トのネジ操作でジャッキアップの機能を持ったボルトを
一定間隔に設けて、ベタ基礎、また布基礎と地面の上
に、コンクリートの剥離材また剥離を容易にするシート
を設けて、その上にコンクリートスラブを打つ。コンク
リートが固まると、埋めてあったボルトのネジ操作でジ
ャッキアップし、空間を作ると、ベタ基礎、また布基礎
と地面の上に、免震装置・滑り支承のみに支えられてコ
ンクリートスラブが浮く形となり、免震装置・滑り支承
の作動が可能となる。 2) ベタ基礎、また布基礎と地面の上に、免震装置・滑
り支承を配備して、その上にPC版を並べる方法もあ
る。 3) ベタ基礎、また布基礎と地面の上に、免震装置・滑
り支承を配備して、その上に鉄骨を梁としてかけ渡し、
その鉄骨梁にPC版またALC版をかけ渡す方法もあ
る。この構法は、汎用戸建て免震に適しているが、それ
に限定される事はない。 9.2.免震装置設置の施工の合理化 請求項56−2項記載の発明は、戸建て住宅等に設置さ
れる免震装置の設置の施工の手間を省くためのものであ
る。基礎上に設置される免震装置の水平性を出しにく
い、本来欲しいのは、土台に対する水平性(平行性)で
ある。そのため、以下の方法が考えられる。留め具等に
より、上下の皿を一体にされた二重免震皿装置を、基礎
のアンカーボルト位置に据え付け、土台とまず固定す
る。その後、基礎との間にできた隙間等を無収縮モルタ
ルで埋める。そして、無収縮モルタルが固まった後に、
基礎と免震装置とのアンカーボルトを締める。以上の方
法により、土台に対する水平性(平行性)が得られる。 10.免震装置配置と復元装置の復元能力の設計 10.1. 免震装置配置 請求項57項記載の発明は、免震装置の配置に関するも
のである。免震される構造体Aの重心位置またその近傍
にのみ、一箇所以上、できれば2箇所以上の復元装置C
を装備し、それ以外は、復元力を持たない免震装置・滑
り支承Dとする。特に、2箇所の場合には 免震される
構造体Aの長軸方向における重心位置をはさみ、ほぼ等
距離の位置の二箇所に設定するのが好ましい。当然、重
心位置を挟み対称位置でも構わない。また等距離からず
れても構わない。また必要に応じて、固定ピン装置Gを
配する。特に固定ピン装置Gに関しては、箇所数が多い
と、固定ピンの解除また差し込みのタイムラグの心配が
あり、箇所数が少ない事に越したことはないが、一箇所
では、風力による回転の心配がある。それゆえ、2箇所
が良い。一箇所の場合には、免震される構造体Aの重心
位置またその近傍がよい。詳細は、8.3.に書かれてい
る。 10.1.1. 滑り型免震装置の水平性維持 請求項58項記載の発明は、滑り型免震装置・滑り支承
の水平性維持の施工に関するものである。免震装置・滑
り支承を、免震される構造体の内側(また重心)方向に
向かって低く、免震される構造体の外側に向かって高い
傾斜を持たせて設置する。そのことにより、滑り型免震
装置・滑り支承の施工時及び施工後の水平性維持の問題
が解決される。 10.1.2. 滑り型免震装置・滑り支承の材料仕様 滑り型免震装置・滑り支承の材料は、ステンレスまたチ
タン等の錆びない材料によって構成される。特にチタン
はほとんど錆びず、高硬度なため低摩擦材としての性能
を長期的に保持できる。表面研磨は、平面状免震皿の二
重による二重免震の場合は、鏡面仕上げでなく、一段階
ほど荒くした方が良い。 10.1.3. 戸建ての場合 図90〜92−2は、戸建ての実施例の場合を示してお
り、戸建ての標準的柱間隔に、また、その柱ごとの下
に、4.1.の二重(また二重以上の)平面形状滑り面部を
もった免震皿を有する免震装置・滑り支承D等を装備
し、免震される構造体Aの重心位置またその近傍に、復
元装置C、また固定ピン装置Gを装備した実施例であ
る。図90(a) 、図91(a) は、全体配置図であり、図
90(b) 、図91(b) は、その部分断面図である。図9
2−1は、重心位置またその近傍に位置する2.1.の復元
・減衰バネ付き引抜き防止装置・滑り支承Cの実施図で
あり、図92−2は、スラブを取った状態での2.1.の復
元・減衰バネ付き引抜き防止装置・滑り支承Cの実施図
である。装置ごとの具体的な配置について説明すると、 1) 免震装置・滑り支承の配置 免震装置・滑り支承Dの配置に関して、2.7mとか
3.6mとかの標準的柱間隔の、その柱ごとの下に(間
柱等は飛ばす場合あり)、4.1.の二重(また二重以上
の)平面形状滑り面部をもった免震皿を有する免震装置
・滑り支承D等を装備する。安価な免震装置Dのお陰
で、柱ごとに設置が可能となり、免震装置間隔を飛ばす
必要がなくなり、そのために戸建ての構造形態をかえる
必要はなくなった。 2) 復元装置の配置 復元装置Cの配置に関して、免震される構造体Aの重心
位置またその近傍に、一か所、2箇所、また数箇所(特
に2箇所以上に)、復元装置Cを装備するが、当然、2.
1.の復元・減衰バネ付き引抜き防止装置・滑り支承だけ
でなく、積層ゴムでも良いし、5.3.の縁切り型垂直変位
吸収重力復元型免震装置・滑り支承であっても良いし、
6.の新重力復元型免震装置でも良いし、また2.2.の積
層ゴム/ゴム/バネ付き引抜き防止装置・滑り支承でも
良い。特に、5.3.の縁切り型垂直変位吸収重力復元型免
震装置・滑り支承と、6.の新重力復元型免震装置と
は、免震される構造体Aの重心を下げる効果により、安
定した免震性能が得られる。 3) 固定ピン装置の配置 また、固定ピン装置Gに関しても同様であり、免震され
る構造体Aの重心位置またその近傍に1箇所、2箇所、
また数箇所設置されるが、特に2箇所とするのが良い。
固定ピン装置Gの装置の種類に関して、8.1.1.の地震衝
撃・加速度による折れピンによる固定ピン装置、8.1.3.
の地震センサー振幅装置による固定ピン装置、8.2.風力
センサーによる固定ピン装置のいずれかが設置される。
8.1.1.の地震衝撃・加速度による折れピンによる固定ピ
ン装置の場合には、8.1.2.連動作動固定ピン装置が必要
になる。 10.1.4. 一般ビルの場合 一般ビルの場合も、そのビルの柱間隔に、その柱ごとの
下に(小スパン間隔の場合は飛ばす場合あり)、免震装
置・滑り支承D等を装備し、中心部に復元装置C、また
固定ピン装置Gを装備する。以下、ほぼ同様である。 10.2. 復元装置の復元能力の設計 請求項59項記載の発明は、復元装置の復元能力の設計
に関するものである。滑り型免震装置のどのような場合
にも言える事であるが、復元装置の復元能力の設計に関
して、復元が可能な最小限の復元力が、免震性能上一番
良い。つまり、凹形状の重力復元型免震装置・滑り支承
・十字重力復元型免震装置・滑り支承免震皿において
は、復元が得られる限り、曲率半径はできるだけ大きく
して平坦面に近付ける。また、バネ等(バネ・ゴム・磁
石等)の復元型の場合おいては、復元が得られる限り、
バネ定数はできるだけ小さくする。そして、双方とも
に、復元力を最小限にするためには、免震装置・滑り支
承の摩擦係数を下げる事も必要である。そのことは、ま
た、免震性能をよくする事につながる。 10.3. 減衰ダンパーについて 積層ゴム免震は、時間軸を横軸に変位を縦軸にすると、
等比級数的な減衰曲線を持ち、減衰しにくく、減衰ダン
パーは必ずと言って良いほど必要であるが、滑り型免震
では、時間軸を横軸に変位を縦軸にすると、等差級数的
な減衰曲線を持ち、すみやかに減衰するため、減衰ダン
パーは必要ない。また、滑り型免震に、減衰ダンパーを
設けた場合には、免震性能を下げる効果しか持たない。 11.新積層ゴム・バネ 図94は、請求項60項記載の発明の新積層ゴム免震装
置の実施例を示している。中央部の穴が開いた鋼等の硬
質板28を積み重ねて、積層させ、その中央部にゴムま
たバネ(空気バネ含む)29を挿入させることにより構
成され、かつ、この硬質板28の最上部の板を免震され
る構造体1に、最下部の板をこの免震される構造体を支
持する構造体2に設けることにより構成する。剪断変形
に関しては、ゴム自体の性能を期待できるが、耐圧性能
に関しては、ゴムの膨脹の問題があった。ゴムの圧縮力
によるこの膨脹の問題は、また、ゴムまたバネの座屈の
問題は、この、中央部の穴が開いた鋼鉄等の硬質板28
で防ぐことができ、さらに、現状の積層ゴムのような一
枚一枚ゴムと鉄を接着するような手間が省けて、生産を
容易にする。 12.復元バネ 図99は、請求項61項記載の発明の復元バネ免震装置
の実施例を示している。 図99では、免震装置によっ
て免震される構造体1とこの免震される構造体を支持す
る構造体2との両者間に、バネ・ゴム等25が設けら
れ、支持する構造体2のラッパ形状の孔34の中にその
バネ・ゴム等25の端が係合され、このバネ・ゴム等2
5の反対の端が免震される構造体1に係合されることに
より構成されている。当然のごとく、免震される構造体
1のラッパ形状の孔34の中に、そのバネ・ゴム等25
の端が係合され、このバネ・ゴム等25の反対の端が、
支持する構造体2に係合される場合もある。図99(a)
は、免震される構造体1と、この免震される構造体を支
持する構造体2との間に変位が無い時の、図99(b)
は、地震等により、免震される構造体1と、この免震さ
れる構造体を支持する構造体2との間に変位が生じ、バ
ネ・ゴム等25が伸びた時の図であり、このように、地
震により免震される構造体1と支持する構造体2とが変
位すると、このラッパ形状34に従い、バネ・ゴム等2
5は水平方向に曲げられ、水平方向復元力を持つことに
なり、僅かな変位でも水平方向の復元力を得られ、さら
に、このバネ・ゴム等による、免震される構造体1に働
く下方への引張力も最低限にし、免震される構造体1へ
の負荷も小さくしている。縦型にバネ・ゴム等を設置す
ることは水平のどの方向にも復元性能を得られるが、僅
かな水平変位での復元力に乏しいが、この発明は、その
問題を解決し、僅かな変位でも水平方向の復元力を得ら
れるようにし、その結果、このバネ・ゴム等による、免
震される構造体に働く下方への引張力も最低限にし、免
震される構造体への負荷を小さくしている。 13.免震構造による構造体設計法 13.1. 超高層建物・構造体 柔構造の超高層での地震時の揺れと風力時の揺れの問題
は、風力に対しては、風力ではゆれない程度の剛性をも
たせる構造とし、地震力に対しては、特許 1844024号と
特許 2575283号との免震復元装置、免震装置、及び上述
の滑り型免震装置・滑り支承で免震させる。また、建物
の剛性を上げることは、免震性能を上げることにもつな
がる。そのことにより、地震時に免震され、風揺れしな
い超高層建物が可能となり、風揺れ防止のための制振構
造を採用する必要もなくなる。 13.2. 高塔状比建物・構造体 ある塔状比以上の構造体は、免震装置・滑り支承等の免
震装置に加えて引抜き防止装置を必要とする。また、ロ
ッキング等の問題を少なくするために、免震装置・滑り
支承の摩擦係数を、できるだけ下げ、また、1階等の地
上に近い階の床等を重くする必要もある。また、自重に
対して、ある一定以上の風圧見つけの大きい構造体は、
固定ピン装置を必要とする場合もある。 13.3. 軽量建物・構造体 従来の積層ゴムでは、固有周期が延びない軽量建物・構
造体には、免震装置・滑り支承等の免震装置で、免震が
可能になる。また、引抜き力が働く場合は、引抜き防止
装置によって対処し、風で揺れる場合には、固定ピン装
置を必要とする。免震性能を上げるために、重心を下げ
て、1階等の地上に近い階の床等を重くする必要もあ
る。 【発明の効果】 1.十字型免震装置・滑り支承、また十字重力復元型免
震装置・滑り支承 1.1.十字型免震装置・滑り支承、また十字重力復元型免
震装置・滑り支承 この発明は、同形の部材の上下の噛み合わせで、一方向
しかできなかった免震時の復元が、全方向で得られる。
またこのような単純な機構により、耐久性も得られ、メ
ンテナンス上の問題も少なくなる。また、十字型にする
ことにより材料を節約した。 1.2.十字型免震装置・滑り支承、十字重力復元型免震装
置・滑り支承の中間滑り部 中間滑り部によって摩擦性能を上げられ、上部スライド
部材と下部スライド部材との接触面積も上げられる。ま
た地震振幅時において、中間滑り部と、上部スライド部
材と下部スライド部材との接触面積の変化もない。ま
た、この中間滑り部の、上部スライド部材・下部スライ
ド部材と接する位置に、ローラーまたボールベアリング
を設けても、同様に、地震振幅時において、このローラ
ーまたボールベアリングと、上部スライド部材と下部ス
ライド部材との接触面積も変化しないので有利である。 1.3.十字重力復元型引抜き防止装置・滑り支承 1つの装置で、免震復元と引抜き防止を合せ持った装置
が可能になる。また重力復元型特有の地震振幅時の垂直
変位のための遊びによるがたつきの問題及び引抜き時の
衝撃の問題をも解決できる。また、1.2.と同様に、中間
滑り部によって摩擦性能を上げられ、上部スライド部材
と下部スライド部材との接触面積も上げられる。また地
震振幅時において、中間滑り部と、上部スライド部材と
下部スライド部材との接触面積の変化もない。また、こ
の中間滑り部の、上部スライド部材・下部スライド部材
と接する位置に、ローラーまたボールベアリングを設け
ても、同様に、地震振幅時において、このローラーまた
ボールベアリングと、上部スライド部材と下部スライド
部材との接触面積も変化しないので有利である。 2.引抜き防止装置・滑り支承の改良 免震される構造体の免震される構造体を支持する構造体
からの引抜きを防止する装置の改良に関する発明であ
る。 2.1.復元・減衰バネ付き引抜き防止装置・滑り支承 地震後に元の位置に復元し、また、免震皿の滑り面から
の滑り部等の外れを抑制、防止する復元・減衰バネ付き
の引抜き防止装置・滑り支承である。 2.2.積層ゴム/ゴム/バネ付き引抜き防止装置・滑り支
承 積層ゴムの引抜き力対応の解決策となり、また同時に、
積層ゴムの座屈(底辺に対して高さの高い積層ゴム)の
問題を解決にもなった。これにより、積層ゴム自体のコ
ンパクト化と低コスト化を可能にした。 2.3.引抜き防止機能の増強 引抜き防止機能をさらに増強される。 2.4.新引抜き防止装置・滑り支承 新しい引抜き防止装置・滑り支承である。また、コンパ
クトな引抜き防止装置・滑り支承を可能にしている。 2.5.重力復元置型引抜き防止装置・滑り支承 重力復元置型の免震復元が可能な引抜き防止装置・滑り
支承である。 2.6.重力復元型免震装置・滑り支承振幅時の垂直変位の
吸収装置 重力復元型免震装置・滑り支承の併用時の地震振幅時の
垂直変位による特許 1844024号での発明の引抜き防止装
置・滑り支承の遊びによる、風等の引抜き力が働いたと
きの衝撃を吸収する装置である。 2.7.引抜き防止装置・滑り支承の中間滑り部(すべり
部) 特許 1844024号での発明の引抜き防止装置・滑り支承の
上部スライド部材・下部スライド部材間に中間滑り部
(すべり部)を設けることにより、上部スライド部材・
下部スライド部材間の摩擦係数を下げられる。 2.8.引抜き防止装置・滑り支承の中間滑り部(ローラー
・ボールベアリング) 特許 1844024号での発明の引抜き防止装置・滑り支承の
上部スライド部材・下部スライド部材間に中間滑り部
(ローラー・ボールベアリング)を設けることにより、
上部スライド部材・下部スライド部材間の摩擦係数を下
げられる。 2.9.引抜き防止装置・滑り支承の改良 特許 1844024号での発明の引抜き防止装置・滑り支承の
上部スライド部材・下部スライド部材間に、中間部スラ
イド部材を設けることにより水平寸法を小さくすること
ができる。 3.滑り型免震装置・滑り支承のダンパー機能向上及び
初滑動向上 3.1.摩擦係数の変化による 免震皿の中心部の摩擦係数を小さくすることは、最初に
滑べり始める地震力の大きさを小さくして免震装置感度
を上げ、周辺部を大きくすることは、振幅を小さくさせ
る。両方の使用により、初滑動を良くし、かつ地震時の
振幅を小さくする。つまり、摩擦係数を大きくすると振
幅を抑制するが、初動加速度が大きくなり、免震感度が
悪くなり、逆に、摩擦係数を小さくと、初動加速度が小
さいが、振幅が大きくなるという滑り型の問題を解決す
る。 3.2.曲面率の変化 重力復元型免震装置・滑り支承の、凹曲面の曲率半径
を、中心部から周辺に向かって、小さくして急勾配にし
て、地震の振幅抑制するものである。 4.二重(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り支承 滑り部と免震皿の方式(特許 1844024号での免震復元装
置)に比べて、免震皿の面積で、ほぼ1/4になり、免
震皿を上下合わせても、ほぼ1/2になる。また、免震
皿同士が同面積のために密閉性が得られ、潤滑剤の蒸発
を防ぎ、防雨、防塵、また防錆により摩擦係数の低下を
防ぐ事が可能になる。 4.1.二重(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り支承 4.1.1.二重(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り支
承 4.1.2.引抜き防止付き三重(また三重以上の)免震皿免
震装置・滑り支承 免震される構造体の免震される構造体を支持する構造体
からの引抜きを防止し、かつ、滑り免震を可能にする。 4.2.中間滑り部持ち二重(また二重以上の)免震皿免震
装置・滑り支承 二重・三重・四重に滑り面(すべり面、転がり面)が得
られ、すべり性能が向上する。 4.2.1.中間滑り部(すべり・転がり部) 中間滑り部として、ローラーまたボールベアリングが考
えられるが、すべり型中間滑り部として、上部下向き凹
型の免震皿と同一球面率を持つ凸型と 下部上向き凹型
の免震皿と同一球面率を持つ凸型とが合体した中間滑り
部を挟み込むことにより、摩擦性能を上げられ、上下の
免震皿と滑り部の接触面積は、地震振幅時にも、この中
間滑り部が上下の免震皿の球面率に追随して、変わらな
いようにできる。また、この中間滑り部の、上下の免震
皿と接する位置に、ローラーまたボールベアリングを設
けても、同様に、地震振幅時において免震皿とこのロー
ラーまたボールベアリングとの接触面積の変化しないの
で有利である。 4.2.2.二重中間滑り部 上記の4.2.1.の効果に加えて、三重に滑り面(すべり
面、転がり面)が得られ、また、共に受けタイプとなり
潤滑油を充填しやすい。 4.2.3.三重中間滑り部その1 四重に滑り面(すべり面、転がり面)が得られる。 4.2.4.三重中間滑り部その2 四重に滑り面(すべり面、転がり面)が得られる。以上
の二重以上中間滑り部に関して、中間滑り部同士が接す
る位置に、ローラーまたボールベアリングを設けると、
首振りが容易になり、有利である。 4.2.5.復元バネ付き中間滑り部持ち二重(また二重以上
の)免震皿免震装置・滑り支承 以上の4.2.中間滑り部持ち二重(また二重以上の)免震
皿免震装置・滑り支承の各装置において、中間滑り部と
上部免震皿、下部免震皿とをバネで繋ぎ、復元力を持た
せ、復元装置の機能を合せ持たせ、復元装置としても、
従来のほぼ半分に近い寸法にすることが可能になる。 4.3.ローラー・ボールベアリング入り二重(また二重以
上の)免震皿免震装置・滑り支承 上記の4.1.1.〜4.1.2.の免震皿の間にローラーまたボー
ルベアリング等を入れることにより、摩擦係数の低下が
計られ、高い免震性能が得られる。 4.4.シールまた防塵カバー付き二重(また二重以上の)
免震皿免震装置・滑り支承 4.1.〜4.3.の二重(また二重以上の)免震皿免震装置・
滑り支承の上部・下部(中間含む)免震皿をシールまた
防塵カバーで密閉することにより、潤滑剤の蒸発を防
ぎ、防雨、防塵、また防錆により摩擦係数の低下を防ぐ
事が可能になる。弾性シールの場合には、中小地震で
は、シールの弾性範囲内で許容され、シールが破れずに
その密閉性が保持される。 5.重力復元型免震装置・滑り支承の改良型 5.1.重力復元型免震装置・滑り支承の滑り部の改良 免震皿と滑り部の接触面積をできるだけ大きくし、且
つ、振幅時にも、その接触面積が変化しないように同じ
にできる。二重・三重に滑り面(すべり面、転がり面)
が得られ、滑り性能が向上する。 5.1.1.中間滑り部 中間滑り部を挟み込むことにより、摩擦性能を上げら
れ、免震皿と滑り部の接触面積は、地震振幅時にも、こ
の中間滑り部が免震皿の球面率に追随して、変わらない
ようにできる。また、この中間滑り部の、免震皿と接す
る位置に、ローラーまたボールベアリングを設けても、
同様に、地震振幅時において免震皿とこのローラーまた
ボールベアリングとの接触面積の変化しないので有利で
ある。また、共に下受けタイプとなり潤滑油を充填しや
すい。また、2重に滑り面(すべり面、転がり面)が得
られる。 5.1.2.二重中間滑り部 上記の5.1.1.の効果に加えて、三重に滑り面(すべり
面、転がり面)が得られ、また、首振り角度を急にで
き、凹型の免震皿の減衰効果を上げられる。また、中間
滑り部同士が接する位置に、ローラーまたボールベアリ
ングを設けると、首振りが容易になり、有利である。 5.2.滑り部垂直変位吸収型の重力復元型免震装置・滑り
支承 5.2.1.滑り部垂直変位吸収型の重力復元型免震装置・滑
り支承 重力復元型免震装置・滑り支承の作動時の垂直変位を吸
収するだけでなく、垂直免震の機能も持ち合わせてい
る。筒の上部に、雄ネジが挿入されている場合には、復
元力の調整をできるだけでなく、地震後の残留変位の矯
正も可能になる。 5.2.2.滑り部垂直変位吸収型の重力復元型免震装置・滑
り支承 後述の8.1.3.3.2.および8.1.3.3.3.の地震センサー振幅
装置による上記自動制御型固定ピン装置の固定ピン
を、滑り部にし、固定ピンの挿入部を、凹形状滑り面部
を有する免震皿にすると、滑り部垂直変位吸収型の重力
復元型免震装置・滑り支承が可能になる。 5.3.縁切り型垂直変位吸収重力復元型免震装置・滑り支
承 重力復元型免震装置・滑り支承を使用しても、他の免震
装置に、垂直変位動の影響を及ぼさない重力復元型免震
装置・滑り支承である。また、重心位置に設ける事によ
り、一質点系に近い振動を可能にし、地震時の動きを単
純化させる効果をも持つ。また、免震される構造体の重
心を下げる効果により、安定した免震性能が得られる。 6.新重力復元型免震装置 垂直変位動のない重力復元型免震装置である。免震され
る構造体の重心を下げて、ロッキング現象等の問題も少
くし、安定した免震性能が得られる。バネによる復元制
御に比べて、免震性能を向上させ、地震後の残留変位を
消去する能力も大きい。また、固定ピン装置との一体型
も容易である。 7.垂直免震装置 7.1.滑り部垂直変位吸収型の垂直免震装置 水平免震装置自体に、垂直免震装置を仕込むことで、コ
ンパクト化が可能になる。 7.2.垂直免震付き引抜き防止装置(復元付き含む) 地震の水平力と垂直力の免震を分けることにより、垂直
免震を可能にする。 7.3.各層・各階ごとの垂直免震装置 地震の水平力と垂直力の免震を分けることにより、垂直
免震を現実的な形で可能にする。 7.4.引張材による垂直免震装置 重量の大きい構造体の垂直免震が可能になる。 8.固定ピン装置の詳細の仕様 8.1.地震作動による固定ピン装置 地震センサー等で地震の振動を感じて固定ピンがその挿
入部から引抜かれる等の係脱する装置である。 8.1.1.地震衝撃・加速度による折れピンによる固定ピン
装置 折れピン方式は簡易型に適している。またメンテナンス
も簡易である。 8.1.2.連動作動固定ピン装置 固定ピン装置は、2か所以上必要なので、同時にロック
解除されないと、一か所だけが解除された場合、残され
た固定ピン装置により偏芯して地震動により振り回され
る可能性が生じる。その問題を解決するものである。 8.1.3.地震センサー振幅装置による固定ピン装置 8.1.3.1. 地震センサー振幅装置による固定ピン装置
(手動復元) 8.1.3.3.1.の自動制御型固定ピン装置の簡易版であ
り、8.1.3.2.電気等による自動復元と組合わせると、ほ
ぼ同等に近い効果が得られる。 8.1.3.2.地震センサー振幅装置による固定ピン装置(電
気等による自動復元) 固定ピンが解除された場合に、地震後に自動的に固定状
態に復帰させるものである。 8.1.3.3.地震センサー振幅装置による自動制御型固定ピ
ン装置 8.1.3.3.1.地震センサー振幅装置による自動制御型固定
ピン装置 8.1.3.2.に比べて、免震される構造体の固定の解除まで
自動で行うものである。また、挿入部として、単に、固
定ピンが、免震される構造体に押し当たり、その摩擦で
固定する形は、地震後の残留変位に対応できる。 8.1.3.3.2.地震センサー振幅装置による自動制御型固定
ピン装置 8.1.3.3.3.地震センサー振幅装置による自動制御型固定
ピン装置 8.1.3.3.4.地震センサー振幅装置による自動制御型固定
ピン装置 8.1.3.2.また8.1.3.3.1.は電気制御式が一般的になる
が、地震後の固定ピン装置の元の位置への復帰に関し
て、地震後の停電を考えると、中小ビル以下では適用し
にくい。8.1.3.3.2.〜8.1.3.3.4.地震センサー振幅装置
による自動制御型固定ピン装置は、電気に頼らな
いシステムにより、その問題を解決するものである。 8.1.3.3.5. 垂直変位吸収重力復元型免震装置・滑り支
承併用自動制御型固定ピン装置 8.1.3.3.2.また8.1.3.3.3.の地震センサー振幅装置によ
る上記自動制御型固定ピン装置に、重力復元型免震
装置・滑り支承の効果も合わせ持たせる事も可能で、そ
の場合には、地震振幅時に、垂直変位のない重力復元型
免震装置・滑り支承が可能になるものである。 8.1.3.3.6. 自動制御型固定ピン装置付き二重免
震皿 4.の二重免震皿と、8.1.3.3.2.〜8.1.3.3.4.の地震セ
ンサー振幅装置による上記自動制御型固定ピン装置
との一体化を計ったものである。省スペース化と取付
け手間の省力化を可能にする。 8.2.風力センサーによる固定ピン装置 8.2.1.一般型 風力センサーにより、風力時にのみ固定ピンが差し込ま
れ、免震される構造体が固定される。この型のメリット
は、前述の8.1.地震作動による固定ピン装置のように地
震力の大きさによらず、全ての微細な地震まで免震可能
だということである。 8.2.2.油圧型 電気式でないため、停電時でもこの固定ピン装置は作動
可能である。 8.3. 固定ピン装置の設置位置とリレー型固定ピン装置 8.3.1.一般 固定ピン装置の設置位置として、免震される構造体の重
心位置その近傍に、最低2か所必要であるが、その事に
より安定する。 8.3.2.2個以上の固定ピン装置の設置 離れた場合の2個以上の固定ピン装置の連動に関して
は、電気式連動でない場合は、8.1.2.連動作動固定ピン
装置では難しく、固定ピン装置の感度による差をつける
事でその問題を解決できる。 8.3.3. リレー型固定ピン装置 固定ピンに同時作動関しては、機械式、電気式にしても
同時に本当に作動するかに関しては、問題があった。特
に、地震作動型の固定ピンは、時間差を許されず、ま
た、一本でも解除されない場合の問題は大きかった。こ
のリレー型固定ピン装置は、それを解決するものであ
る。 8.4.杭折れ防止構法 杭の破壊防止にもなり、上部構造(地上構造物)の地震
力緩和にもなる。杭のあるすべての構造体に使える。 8.5.地震後の残留変位への対処 8.5.1. すべり型免震装置の残留変異矯正 すべり型免震装置は、地震後の残留変異の矯正が困難で
あった。免震皿のすべり転がりの摩擦面に、液体潤滑剤
が 潤滑する溝と、当該免震皿の外側に、その溝に液体
潤滑剤を流し込む孔を持ち、地震後に、揮発性の液体潤
滑剤を、前記孔から流し込み、地震後の残留変異の矯正
を容易にする。 8.5.2. 重力復元型免震装置・滑り支承の免震皿の形状 重力復元型免震装置・滑り支承の免震皿の形状として
は、すり鉢形状とすることにより、地震後の残留変位を
少なくできる。 8.6. 固定ピン挿入部の形状及び固定ピンの形状 地震後の残留変位の生じる範囲内のどの位置でもロック
できるように、固定ピンをロックできる範囲を、地震後
の予想される残留変位と同じ範囲とすることにより、地
震後の残留変位に対処できる。さらにすり鉢状等の凹面
形状で、最初の点に戻るように誘うことも可能である。
この固定ピンをロックできる範囲の形状として、球面形
状、すり鉢形状、凸凹の多い摩擦の加わる形状等があげ
られる。そして、すり鉢形状等を選択する場合には、8.
1.3.3.2.また8.1.3.3.3.の地震センサー振幅装置による
自動制御型固定ピン装置による方法を選ぶことによ
って、元の位置に戻すことも可能になる。また、上下に
固定ピンがあり、下の固定ピンが上がり、上の固定ピン
が下がり、中間部材を挟み、ロックする上下固定ピン中
間部材挟み型を考えた場合、二重免震皿免震装置・滑り
支承に使えることで、地震後の残留変位への対処として
のすり鉢状等の凹面形状の大きさをほぼ半分にでき、し
かも、固定ピンが上下から各々出てくることで、固定ピ
ンの出を小さくでき、固定ピンの可動寸法を小さくで
き、電池等で作動を考えた場合でも、その電池等の負担
を小さくでき、地震力のみで作動を考えた場合でも、微
小地震での作動を容易にする。 8.7. 免震皿の中央部窪み形の風揺れ抑制装置 8.7.1. 免震皿の中央部窪み形の風揺れ抑制装置 免震皿の中央部が、滑り部、中間滑り部、ボールベアリ
ング、ローラーの形状で、また入り込む形状で、凹んだ
形で形成された免震皿をもつことにより構成する免震装
置・滑り支承であり、風揺れを抑制するものであり、簡
易な風揺れ抑制装置である。 8.7.2. 一般中高層建物への使用 また、免震皿の中央部を、その免震皿面を滑動するボー
ルベアリングまたローラーの曲率形状で窪ませる(凹ま
せる)ことは、一般中高層建物のように自重が大きい場
合、免震皿側の耐圧性能を上げる効果と風揺れ防止の効
果とを合わせ持つ。 8.7.3. 固定ピン装置との併用 この免震皿の中央部窪み形の風揺れ抑制装置と上述の固
定ピン装置との併用は、固定ピン装置の数を少なくさせ
る。特に、固定ピン装置1個(重心位置等)との併用
は、固定ピン装置1個による風での回転を防ぎ、かつ、
この中央部窪み形の風揺れ抑制装置で全ての風揺れに対
応するより免震性能を向上させる。 8.8. 底面の球面部とそれ以外の周辺部のすり鉢併用の
免震皿 8.8.1. 底面の球面部とそれ以外の周辺部のすり鉢併用
の免震皿 重力復元型免震装置・滑り支承(すべり転がり支承)の
免震皿の凹形状滑り面部としては、地震後の残留変位が
少なく、固有周期を持たないゆえに共振現象を起こさな
いすり鉢形状が望ましいが、風への抵抗を考えると、す
り鉢形状の勾配をきつくする必要があり、その場合に
は、小さい地震には、免震しにくく、大きな地震時も、
すり鉢の底の尖んがった分、免震時の垂直動による振動
衝撃が大きくスムースな免震が得にくい。そこで、すり
鉢の底を、球面にすることより、小さい地震にも免震可
能となり、大きな地震時の免震にも、すり鉢の底の尖ん
がりが無くなり、快適さを与える。すり鉢の上をボール
ベアリングが転がる構成の場合は、特にその効果は、顕
著であり、すり鉢の上を球面中間すべり部がすべる構成
の場合でも、効果はある。 8.8.2. 微振動用の自動固定ピンを重心に併用 しかし、すり鉢の底を、球面にすることより、小さな風
でも揺れる(しかし、底面の球面部以上の振幅は抑制さ
れる)。そこで、底面の球面部以内の微振動用の揺れ止
めのために、地震時ロック解除型自動固定ピン(平常時
は、ロックされ、地震時にロックが解除される自動固定
ピン)を重心またその近傍に併用することにより、小さ
な風でも揺れなくなる。すり鉢の上をボールベアリング
が転がる構成の場合は、特にその効果は、顕著であり、
すり鉢の上を球面中間すべり部がすべる構成の場合で
も、効果はある。 8.9. 強風用の手動型固定ピン装置の併用 積層ゴム等の場合、滑り支承とバネ等を使った場合、球
面またすり鉢等の凹面形状等の緩い勾配をもった免震皿
をもった支承の場合等に、免震性能を良くするためには
固有周期を長くしたいが、強風時に揺れる。このような
場合に、強風時用の手動で免震される構造体とこの免震
される構造体を支持する構造体とを固定する固定ピン装
置を一本また複数本併用することにより、高い免震性能
を実現し、且つ強風時の揺れを押さえられる。なおこの
ような場合でも、強風時用の手動の固定ピン装置無しで
も、強風時の安全が保証されている必要がある。 8.10. 緩衝材付支承 ゴム等の弾性材また緩衝材を、免震皿等の免震装置・滑
り支承の周辺また縁に付けて、予想を上回る地震変位振
幅に対して、その支承周辺の弾性材また緩衝材に衝突さ
せて対処する。この発明は、油圧ダンパー等による場合
に比べて、安価であり、且つ、メンテナンスの問題も少
なく、調整の必要も無く、偏芯荷重の場合でも安定した
免震性能が得られる。 9.免震装置設置と基礎部分の施工に関する合理化 低廉な簡易型の免震装置が可能になる。また、1階の梁
とそれに支えられて床のコスト上の問題も解決する。ま
た、プレハブ・在来・2×4という上部構造の構法の違
いを問題としない。、 上部構造の剛性のない場合の問
題も解決する。 10.免震装置配置と復元装置の復元能力の設計 10.1. 免震装置配置 重心位置またその近傍にのみ、2箇所以上の復元装置を
装備し、それ以外は、復元力を持たない免震滑り支承と
することは、経済性をもたらす。また必要に応じて、固
定ピン装置を配する。これも復元装置と同様に、重心位
置またその近傍にのみ、2箇所以上とするのが良い。箇
所数が多いとし固定ピン解除また差込みののタイムラグ
の心配があり、特に固定ピン装置に関しては、数が少な
い事に越したことはないが、一箇所では、風力による回
転の心配がある。それゆえ、2箇所以上が良く、これも
経済性をもたらす。 10.2. 復元装置の復元能力の設計 滑り型免震装置の場合、復元が可能な最小限の復元力
が、免震性能上一番良く、凹形状の重力復元型において
は、復元が得られる限り、曲率半径はできるだけ大きく
し、また、バネ等の復元型においては、復元が得られる
限り、バネ定数はできるだけ小さくし、双方ともに、復
元力を最小限にするためには、免震装置・滑り支承の擦
係数を下げる事も必要である。そのことは、また、免震
性能をよくする事につながる。 11.新積層ゴム・バネ 従来の積層ゴムは、鋼とゴムとの付着性の問題、鋼とゴ
ムとの付着して積重ねてゆく製法状の問題、耐圧性の問
題、防火状の問題等が解決される。鋼とゴムとを一層ご
とに付着せず、鋼だけを積層させ、鋼の中心部を欠き、
その中心部にゴムまたコイルバネを充填させる方法をと
る事により、鋼と鋼とを積層させるので、鋼とゴムとの
付着性の問題はなくなり、鋼とゴムとを付着して積重ね
てゆく製法状の困難も解消する。耐圧性能に関しては、
ゴムを挟まず鋼と鋼とが積層するので鋼自体の耐圧性能
が得られ、また、ゴムが内部に封じ込められ、直接外部
に出ないため防火状の問題も解決する。 12.復元バネ 縦型にバネ等を設置することは水平のどの方向にも復元
性能を得られるが、僅かな水平変位での復元力に乏しい
が、請求項61項記載の発明は、その問題を解決し、僅
かな変位でも水平方向向きの復元力を得られるように
し、その結果、このバネ等による、免震される構造体に
働く下方への引張力も最低限にし、免震される構造体へ
の負荷を小さくしている。 13.免震構造による構造体設計法 13.1. 超高層建物・構造体 滑り型免震等の免震装置上の超高層建構造体は、風力で
はゆれない程度の剛性をもたせる構造とすることによ
り、免震され、風揺れしない超高層建物が可能になる。 13.2. 高塔状比建物・構造体 引抜き防止装置によって、従来の積層ゴム免震では不可
能だった引抜き力の働く高塔状比建物・構造体の免震を
可能にする。また、免震装置・滑り支承の摩擦係数をで
きるだけ下げ、1階等の地上に近い階の床等を重くする
ことにより、ロッキング等の問題も解消する。また、固
定ピン装置によって、自重に対して、ある一定以上の風
圧見つけのある構造体の風揺れ問題も解決する。 13.3. 軽量建物・構造体 免震装置・滑り支承等の免震装置によって、従来の積層
ゴム免震では固有周期が延びず、免震効果の得られない
軽量建物・構造体の免震を可能にする。また、摩擦係数
を下げることによる風揺れ問題も、固定ピン装置によっ
て解決する。また、引抜き力が働く場合には、引抜き防
止装置によって対処もできる。
支承(すべり支承、転がり支承)に関するものである
(以下、免震装置と滑り支承を「免震装置・滑り支承」
という)。滑り支承は、構造体とこの構造体を支持する
構造体との間に設けられるものであり、免震装置も、免
震装置によって免震される構造体とこの免震される構造
体を支持する構造体との間に設けられるものである。こ
こで発明された免震装置は、当然、滑り支承として使用
また応用できる。 【従来技術および解決しようとする問題点】本発明者兼
出願人は、特許 1844024号と特許 2575283号とで免震復
元装置(重力復元型免震装置・滑り支承)、免震装置
(免震装置・滑り支承)、引抜防止装置(引抜防止装置
・滑り支承)、固定ピン装置(風揺れ固定装置)、外れ
防止装置の発明を、また特許 2504945号で免震装置をど
の位置に設けるかの発明をし、さらに特許 1778741号
で、引張材による垂直支持方式の発明をしているが、本
発明は、それらの改良発明及び新たな免震装置また滑り
支承の発明に関するものである。また、特許 1844024号
および特許 2575283号はいろいろな装置が合わさって免
震装置として十全な機能を発揮する形であった。その場
合、各種装置の個々別々の据付では場所も取るし、据付
等の手間費を考えても、1個で全ての機能が満たされて
いるものの方が場所も取らないし、安価にもなるし、材
料含めて無駄がなくなることが多い。また柱位置での基
礎への荷重の伝達を考えても、柱位置という限られた位
置のために、すべての装置が合体する方がよい。 1.十字型免震装置・滑り支承、また十字重力復元型免
震装置・滑り支承 特許 1844024号および特許 2575283号の免震復元装置
は、全方向での復元性能を考えると、すり鉢状及び球面
状等の凹形状滑り面部をもった免震皿からなる重力に復
元する免震復元装置であった。下部また上部におかれる
免震皿は場所も取るし、構造体及び基礎からはみ出して
いる部分に力が加わった場合の支持強度上の問題があ
り、はみ出している部分の面積は小さい方が有利であ
る。そのような問題の解決が望まれた。また重力復元型
特有の振幅時の垂直変位のための遊びによるがたつきの
問題の解決、またそのことによる引抜き時の衝撃を吸収
する機能が求められた。また、滑り支承としての摩擦係
数を下げることを、引抜き防止装置との複合形を求めら
れた。 2.引抜き防止装置・滑り支承の改良 2.1.復元・減衰バネ付き引抜き防止装置・滑り支承 特許 1844024号の引抜き防止装置に、復元また減衰機能
を持つ装置が求められた。また、免震皿から外れる事を
抑制また防止することが求められた。 2.2.積層ゴム/ゴム/バネ付き引抜き防止装置・滑り支
承 特許 1844024号の引抜き防止装置と積層ゴム/ゴム/バ
ネとの複合が求められた。積層ゴムの引抜き力対応に対
しての欠如と積層ゴムの座屈(底辺に対して高さの高い
積層ゴム)の問題を解決する必要が求められた。 2.3.引抜き防止機能の増強 また、特許 1844024号の引抜き防止装置の引抜き防止機
能をさらに増強する事が望まれる。 2.4.新引抜き防止装置・滑り支承 また、特許 1844024号の引抜き防止装置の違う形も求め
られた。また、コンパクトな引抜き防止装置が求められ
た。また、この引抜き防止装置と復元装置との複合が求
められた。 2.5.重力復元置型引抜き防止装置・滑り支承 引抜き防止装置と免震復元装置との複合が求められた。 2.6.重力復元型免震装置・滑り支承振幅時の垂直変位の
吸収装置 特許 1844024号の引抜き防止装置に、併用する免震復元
装置の振幅時の垂直変位のための遊びによるがたつきの
問題の解決、またそのことによる引抜き時の衝撃を吸収
する機能が求められた。 2.7.引抜き防止装置・滑り支承の中間滑り部(すべり
部) 特許 1844024号での発明の引抜き防止装置・滑り支承の
上部スライド部材・下部スライド部材間に発生する摩擦
係数を下げることが求められた。 2.8.引抜き防止装置・滑り支承の中間滑り部(ローラー
・ボールベアリング) 特許 1844024号での発明の引抜き防止装置・滑り支承の
上部スライド部材・下部スライド部材間に発生する摩擦
係数を下げることが求められた。 2.9.引抜き防止装置・滑り支承の改良 特許 1844024号での発明の引抜き防止装置・滑り支承の
水平寸法を小さくすることが求められ、また転がり支承
との兼用を求められた。 3.滑り型免震装置・滑り支承のダンパー機能の向上及
び初滑動向上 特許 1844024号および特許 2575283号の免震装置また免
震復元装置等の滑り型免震装置・滑り支承に関しては、
初滑動を良くする必要が求められ、また地震時の振幅を
小さくする必要が求められた。滑り型免震装置の問題と
して、摩擦係数を大きくすると振幅を抑制するが、初動
加速度が大きくなり、逆に、摩擦係数を小さくすると、
初動加速度は小さいが、振幅が大きくなるという問題が
あった。そのためこのような問題が解決される減衰装置
が求められる。つまり、初動加速度が小さく、免震感度
が高く、しかし、一定以上の振幅を抑制するというよう
な減衰装置が求められている。 4.二重(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り支承 特許 1844024号および特許 2575283号の免震装置また免
震復元装置の免震皿を小さくし、さらにその密閉性も求
められた。また、免震皿と滑り部の摩擦性能も上げ、接
触面積をできるだけ大きくし、且つ、振幅時にも、その
接触面積が変化しないように同じにしたい。また、復元
装置、引抜き防止装置との一体化も求められた。 5.重力復元型免震装置・滑り支承の改良型 5.1.重力復元型免震装置・滑り支承の滑り部の改良 特許 1844024号および特許 2575283号の免震装置また免
震復元装置の免震皿と滑り部の接触面積をできるだけ大
きくし、且つ、振幅時にも、その接触面積が変化しない
ように同じにしたい。また、滑り性能を上げたい。ま
た、首ふり角度を急にしたい。 5.2. 垂直変位吸収型の重力復元型免震装置・滑り支承 免震復元装置による皿の移動による垂直変位を吸収する
必要があった。 6.新重力復元型免震装置 バネとかゴムではない長寿命の復元装置が求められ、ま
た、特許 1844024号および特許 2575283号の、垂直変位
のない免震復元装置(重力復元型免震装置・滑り支承)
が求められた。また、バネによる復元制御に比べて、免
震性能がよいもので、かつ、地震後の残留変位を消去す
る能力は大きい復元装置が求められた。 7.垂直免震装置 今回の阪神大震災から、地震の垂直動を吸収できる垂直
免震装置の必要性が求められている。 8.固定ピン装置 また、特許 2575283号の固定ピン装置の詳細の仕様が求
められた。阪神大震災では建物が無事でも 杭が壊れて
駄目になったケースが多かった。その対処法も考えられ
るべきである。 9.免震装置設置と基礎部分の施工に関する合理化 戸建て用免震装置では、特に低廉な簡易型の免震装置が
求められている。免震される構造体と、それを支持する
構造体とを分離する必要から、1階の梁とそれに支えら
れる床が必要になり、それをいかに安くするかも課題で
あった。また、プレハブ・在来・2×4という上部構造
の構法の違いを問題としない構法、また上部構造として
の剛性のない問題も解決する必要があった。また、戸建
て用にかかわらず、免震装置設置と基礎部分の施工に関
する合理化工法が求められた。 10.免震装置配置と復元装置の復元能力の設計 滑り型免震装置の配置に関する内容と、その際の復元装
置の復元能力の設計に関する内容が求められた。滑り型
免震装置の施工時及び施工後の水平性維持の問題も解決
する必要がある。 11.積層ゴムの改良 またさらに、従来の積層ゴムは、鋼とゴムとの付着性の
問題、鋼とゴムとの付着して積重ねてゆく製法上の困難
性の問題、また耐圧能力の問題、防火上の問題等があ
り、もっと簡易な製法で、これらの問題が解決する方法
が望まれた。 12.復元バネ 縦型にバネを設置すると、水平のどの方向にも復元性能
を得られるが、僅かな水平変位での復元力に乏しい。そ
の問題を解決する方法が望まれた。 13.免震構造による構造体設計法 以上の免震装置・構造を利用した建物等の構造体設計の
具体的方法も求められた。 13.1. 超高層建物・構造体 特に、柔構造の超高層では、地震時にも大きく揺れる
が、風力時にも大きく揺れる。この問題を免震装置によ
って解決する方法が望まれた。 13.2. 高塔状比建物・構造体 引抜き力が働く建物・構造体には、従来の積層ゴムは、
使用できず、高塔状比建物・構造体には、免震装置は使
用されなかった。この問題を解決する方法が望まれた。 13.3. 軽量建物・構造体 従来の積層ゴムでは、固有周期が延びず、免震されない
ため、軽量建物・構造体には、免震装置は使用されなか
った。この問題を解決する方法が望まれた。 【問題点を解決するための手段】この発明は、以上のよ
うな問題・課題を解決するものである。 1.十字型免震装置・滑り支承、また十字重力復元型免
震装置・滑り支承 1.1.十字型免震装置・滑り支承、また十字重力復元型免
震装置・滑り支承 特許 1844024号の免震装置(特許 1844024号の明細書の
第 8図〜第 9図)の材料を節約するために、十字型にし
た(以下「十字型免震装置・滑り支承」という)。 特
許 1844024号の一方向性の免震皿を持った免震復元装置
(特許 1844024号の明細書の第 1図〜第 4図)に全方向
の復元性能を持たせるために、凹形状の一方向性免震復
元装置を上下に交差させて係合させる(以下「十字重力
復元型免震装置・滑り支承」という)。十字型免震装置
・滑り支承と同様に、材料を節約することになる。請求
項1は、その発明である。 1.2.十字型免震装置・滑り支承、十字重力復元型免震装
置・滑り支承の中間滑り部 上記十字型免震装置・滑り支承、十字重力復元型免震装
置・滑り支承の上部スライド部材・下部スライド部材の
摩擦係数を下げ、また相互の滑り面の接触面積を上げる
ために中間滑り部を設けたもので、請求項2は、その発
明である。また、その中間滑り部の、上部スライド部
材、下部スライド部材と接する上部、下部位置に、ロー
ラーまたボールベアリングを設けた場合もある。 1.3.十字重力復元型引抜き防止装置・滑り支承 また、請求項1項〜2項記載の発明は、特許 1844024号
の引抜き防止装置(特許 1844024号の明細書の第10図〜
第11図)との一体化も可能になり、引抜きを防止し、か
つ復元も可能という免震装置を可能にする(以下、「十
字重力復元型引抜き防止装置・滑り支承」という)。請
求項3は、その発明である。また重力復元型特有の振幅
時の垂直変位のための遊びによるがたつきの問題及び引
抜き時の衝撃の問題は、上部スライド部材のスライド孔
を下向きの凹形状にし、同様に、スライド孔を挟む下部
材の下部を下向きの凹形状にし、下部スライド部材のス
ライド孔を挟む上部材の上部を上向きの凹形状にし、同
様に、下部スライド部材のスライド孔を上向きの凹形状
に構成して、上下部スライド部材が互いに滑走すること
により、解決される。請求項4は、その発明である。ま
た、上部スライド部材・下部スライド部材の摩擦係数を
下げ、また相互の滑り面の接触面積を上げるために中間
滑り部またローラー・ボールベアリングをもった中間滑
り部を設ける。請求項3(請求項2項記載の免震装置・
滑り支承において、……)は、その発明である。 2.引抜き防止装置・滑り支承の改良 2.1.復元・減衰バネ付き引抜き防止装置・滑り支承 請求項5項〜6−2項記載の発明は、特許 1844024号の
引抜き防止装置のスライド穴に、復元また減衰のために
水平に、バネ・空気バネ・ゴム・磁石(磁石同士の反発
力吸引力等を使った)等(以下のすべての章で「バネ
等」と称する)を設け、復元また減衰機能をもたせた。
また、このバネ等は、係合されたもう一方のスライド部
材に接すること無く、途中までに設けられている構成に
より、併用する免震皿の滑り面から滑り部等が外れる可
能性のある地震振幅のみに抑制が働き、免震皿の大きさ
の地震振幅には、抑制は働かずに、免震装置による免震
性能を減じない効果が得られる。また、弾性力またバネ
定数が、二段階に変化する二段階バネ等は、復元バネ等
と外れ防止バネ等の二段階の弾性力またバネ定数をもっ
たバネ等が設けられ、併用する免震皿の大きさの地震振
幅には、復元バネ等が主に働き、元の位置に復元する効
果を持ち、免震皿の滑り面から滑り部等が外れる可能性
のある地震振幅時には、外れ防止バネ等が働き、強い抑
制が働き、免震皿の外れを防止する。また、変位に応じ
て弾性力またバネ定数が無段階に変化するバネ等を使用
することにより、免震皿の滑り面から滑り部等が外れる
可能性のある地震振幅ほど、強い抑制が働き、免震皿の
外れを防止する。また、弾性力またバネ定数が、二段階
と無段階との間の、三段階、四段階、…多段階に変化す
る弾性力またバネ定数を持ったものもある。請求項6−
2の発明は、それらの発明である。 2.2.積層ゴム/ゴム/バネ付き引抜き防止装置・滑り支
承 請求項7項記載の発明は、特許 1844024号での発明の引
抜き防止装置に、バネ等を複合させたものである。積層
ゴムの引抜き力防止の解決策となり、また同時に引抜き
防止装置が、垂直荷重をカバーするので、積層ゴム自体
の座屈(底辺に対して高さの高い積層ゴム)の問題の解
決にもなる。これにより、積層ゴムの幅を大きくしない
と大きな変位に対応できないという積層ゴム自体の問題
をも解決し、積層ゴム自体のコンパクト化と低コスト化
を可能にする。 2.3.引抜き防止機能の増強 請求項8項〜9項記載の発明は、特許 1844024号での発
明の引抜き防止装置の引抜き力に対する補強のため、上
部スライド部材・下部スライド部材中央部でそれらを貫
く係合材を取り付けることにより構成されるものであ
る。 2.4.新引抜き防止装置・滑り支承 (1) 新引抜き防止装置・滑り支承 請求項10項記載の発明は、特許 1844024号での発明の
引抜き防止装置のスライド孔を有さない上部スライド部
材・下部スライド部材の中央部でそれらを貫く係合材を
取り付けることにより構成し、引抜き力に対応するもの
である。 (2) 新引抜き防止装置・滑り支承 請求項10−2項〜10−3項記載の発明は、新引抜き
防止装置・滑り支承を示している。請求項10−2項
の発明は、引抜き機構が一重の場合であり、免震装置に
よって免震される構造体とこの免震される構造体を支持
する構造体との両者間に設けられ、包み込み合う関係の
スライド部材をもち、内側のスライド部材が、水平にス
ライドできる余地をもって外側のスライド部材に包み込
まれ、かつ、前記内側のスライド部材と外側のスライド
部材の一方を、免震される構造体に、他方をこの免震さ
れる構造体を支持する構造体に設けることにより構成さ
れる場合である。請求項10−3項の発明は、引抜き機
構が二重以上の場合でり、免震装置によって免震される
構造体とこの免震される構造体を支持する構造体との両
者間に設けられ、複数以上の包み込み合う関係のスライ
ド部材をもち、一番内側のスライド部材が、水平にスラ
イドできる余地をもって、すぐ外側のスライド部材に包
み込まれ、この二番目のスライド部材が、水平にスライ
ドできる余地をもって、その外側のスライド部材に包み
込まれ、順次構成されていき、かつ、前記一番内側のス
ライド部材と一番外側のスライド部材の一方を、免震さ
れる構造体に、他方をこの免震される構造体を支持する
構造体に設けることにより構成される場合である。 (3) 新引抜き防止装置・滑り支承(バネ付き) 請求項10−5項記載の発明は、上記新引抜き防止装置
・滑り支承に復元バネ等が付く場合であり、請求項1
0−2項、10−3項記載の免震装置・滑り支承におい
て、内側のスライド部材と外側のスライド部材との間
に、コイルバネ・板バネ等のバネ等を設けることにより
復元力をもたせて構成される場合である。 2.5.重力復元置型引抜き防止装置・滑り支承 (1) 重力復元置型引抜き防止装置・滑り支承 請求項11項記載の発明は、特許 1844024号での発明の
引抜き防止装置に、特許 1844024号での免震復元装置を
複合させたものである。 (2) 重力復元置型引抜き防止装置・滑り支承 請求項10−4項記載の発明は、前記2.4.(2) 新引抜き
防止装置・滑り支承の重力復元置型であり、請求項1
0−2項また10−3項記載の免震装置・滑り支承にお
いて、包み込み合う関係の内側外側のスライド部材のう
ち、外側のスライド部材が、凹形状滑り面部を持ち、内
側のスライド部材が、その凹形状滑り面部を滑動できる
ように構成される場合である。 (3) 重力復元置型引抜き防止装置・滑り支承(バネ付
き) 請求項10−5項記載の発明は、上記重力復元置型引抜
き防止装置・滑り支承に復元バネ等が付く場合であ
り、請求項10−4項記載の免震装置・滑り支承におい
て、内側のスライド部材と外側のスライド部材との間
に、コイルバネ等のバネ等を設けることにより復元力を
もたせて構成される場合である。 2.6.重力復元型免震装置・滑り支承振幅時の垂直変位の
吸収装置 請求項12項記載の発明は、特許 1844024号での発明の
引抜き防止装置の、両方のスライド孔内に、他方のスラ
イド部材をバネ等で押さえ込むプレート等の部材を取付
けたもので、併用する重力復元型免震装置・滑り支承の
振幅時の垂直変位のための遊びによるがたつき、また引
抜き時の衝撃を吸収する。また、重力復元型免震装置・
滑り支承の曲率と同じ勾配を上部スライド部材・下部ス
ライド部材にもたせる構成による方法もある。 2.7.引抜き防止装置・滑り支承の中間滑り部(すべり
部) 請求項12−2項記載の発明は、特許 1844024号での発
明の引抜き防止装置・滑り支承の上部スライド部材・下
部スライド部材間に発生する摩擦係数を下げるために、
上部スライド部材・下部スライド部材間に、中間滑り部
(すべり部)またローラー・ボールベアリングをもった
中間滑り部を設けることにより構成したものである。 2.8.引抜き防止装置・滑り支承の中間滑り部(ローラー
・ボールベアリング) 請求項12−3項記載の発明は、特許 1844024号での発
明の引抜き防止装置・滑り支承の上部スライド部材・下
部スライド部材間に発生する摩擦係数を下げるために、
上部スライド部材・下部スライド部材間に、ローラー・
ボールベアリングからなる中間滑り部を設けることによ
り構成したものである。 2.9.引抜き防止装置・滑り支承の改良 請求項12−4〜12−8項記載の発明は、特許 18440
24号での発明の引抜き防止装置・滑り支承の水平寸法を
小さくするためのものである。請求項12−4項記載の
発明は、上部スライド部材・下部スライド部材間に、真
横に細長く開口したスライド孔を有する中間部スライド
部材を設け、上部スライド部材と中間部スライド部材と
を、中間部スライド部材と下部スライド部材とを、互い
に交差する方向に、双方のスライド孔に係合し、スライ
ドできるように構成したものである。請求項12−5項
記載の発明は、上部スライド部材を構成する下部材、下
部スライド部材を構成する上部材、のどちらかが、また
両方が、上部下部スライド部材に対して上下は拘束され
ながら水平にスライドするように構成したものであり、
さらに、請求項12−6項〜12−7項記載の発明は、
12−5項記載の発明に加えて、上部スライド部材を構
成する下部材の上部に、下部スライド部材を構成する上
部材の上部に、スライド方向に孔をもち、その上部下部
スライド部材の交差する孔中に、ボールベアリングをも
ち、転がり支承を兼用するものである。請求項12−8
項記載の発明は、上部スライド部材・下部スライド部材
間に、真横に細長く開口したスライド孔を有する中間部
スライド部材を設け、上部スライド部材と中間部スライ
ド部材とを、その中間部スライド部材と下部スライド部
材とを、互いに交差する方向に、双方のスライド孔に係
合し、スライドできるようにし、かつ、上部スライド部
材を構成する下部材、下部スライド部材を構成する上部
材、のどちらかが、また両方が、上部下部スライド部材
に対して上下は拘束されながら水平にスライドするよう
に構成したものである。 3.滑り型免震装置・滑り支承のダンパー機能向上及び
初滑動向上 3.1. 摩擦係数の変化 地震の初滑動を良くするために、免震皿の滑り面部にお
いて中心部の摩擦係数は小さくする。また、振幅を小さ
くするために、免震皿の滑り面部において周辺部の摩擦
係数を大きくする。また両方を組合せ、免震皿の滑り面
部において中心部の摩擦係数は小さくし、滑り面部の周
辺部の摩擦係数を大きくする。そうする事により、地震
の初動加速度が小さくでき、しかも、一定以上の振幅を
抑制するという効果がより高まる。また、免震皿の滑り
面部において、漸次的変化で中心部から周辺部に向かっ
て、漸次的に摩擦係数を大きくしてゆく方法もあり、ま
た段階的に大きくしてゆく方法もある。請求項13は、
その発明である。また、粘性ダンパー等またバネ等に比
べて、摩擦は、摩擦係数で簡単に減衰効果を変えられる
だけでなく、地震後の減衰効果も大きい。というのは減
衰性に関して、摩擦は速度と無関係で一定という関係で
あり、地震後の震動速度が弱まると減衰効果は大きくな
り、速やかに減衰する。逆に粘性ダンパー等は速度に比
例し、またバネ等は振幅に比例するため、地震後でも、
漸近線的なカーブになり、なかなか減衰しない。 3.2. 曲面率の変化 重力復元型免震装置・滑り支承において、凹型の滑り面
部において中心部の曲率半径を大きくし、また周辺部の
曲率半径を小さくした免震皿にする。ある一定以上の振
幅の地震に対する免震皿から外れさせないための抑制効
果を持つ。請求項14の発明は、その発明である。 4.二重(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り支承 4.1. 二重(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り支
承 4.1.1. 二重(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り
支承 免震皿の大きさを小さくするために、支持され免震され
る構造体と、それを支持する構造体の両方に、免震皿を
取付け、免震皿を上下二重(二重免震皿)にする。この
上下の二重免震皿免震装置・滑り支承は、平面形状滑り
面部免震皿同士で滑る場合と、平面形状滑り面部と凹曲
面形状滑り面部との免震皿同士で滑る場合、また凹曲面
形状滑り面部の免震皿同士で滑る場合とに分かれる。平
面と凹曲面との免震皿同士で滑る場合、また凹曲面の免
震皿同士で滑る場合は、上下の二重免震皿の間に中間滑
り部を必要とする。この二重免震皿免震装置・滑り支承
は、特許 1844024号の滑り部と免震皿を持った免震装置
また免震復元装置に比べて、一枚の免震皿の面積あたり
で、ほぼ 1/4で、上下合わせても、ほぼ 1/2で良くな
る。また、同じ大きさの免震皿にできることにより、地
震時以外の常時の密閉性も得られる。また、当然、三重
以上の免震皿による免震装置・滑り支承も考えられる。
請求項15〜16は、その発明である。 4.1.2. 引抜き防止付き三重(また三重以上の)免震皿
免震装置・滑り支承 また、上部免震皿、中間免震皿、下部免震皿による三重
免震皿免震装置・滑り支承において、上部免震皿、中間
免震皿とをスライド部材でつなぎ(x軸方向=水平方
向)、中間免震皿、下部免震皿とをスライド部材でつな
ぐ(y軸方向=水平方向)ことにより、上部免震皿、中
間免震皿、下部免震皿が相互に連結して(z軸方向=鉛
直方向)、引抜き力に対処できる。また、四重以上免震
皿免震装置・滑り支承も同様に考えられる。請求項17
〜18は、その発明である。 4.2. 中間滑り部持ち二重(また二重以上の)免震皿免
震装置・滑り支承 4.2.1. 中間滑り部(一重) 4.2.1.1. 中間滑り部 中間滑り部として、すべり型中間滑り部とローラー・ボ
ールベアリング型中間滑り部とが、考えられる。上部に
下向きの平面また凹曲面の免震皿と下部に上向きの平面
また凹曲面の免震皿とで構成され、上部免震皿と下部免
震皿との間に、中間滑り部(すべり型またローラー・ボ
ールベアリング型)またローラー・ボールベアリングを
もった中間滑り部(すべり型)が挟まれ、また、上部免
震皿、下部免震皿と中間滑り部との間にローラー・ボー
ルベアリングがはさまれる。また、三重以上の免震皿の
場合には、免震皿ごとに挟み込む場合もある。請求項1
9は、その発明である。 4.2.1.2. 中間滑り部(すべり型) 以上の4.2.1.1. 中間滑り部持ちの二重の復元免震皿
(凹曲面免震皿)をもった免震装置において、上部下向
き凹型の免震皿と同一曲(球面)率を持つ凸型と下部上
向き凹型の免震皿と同一曲(球面)率を持つ凸型とが合
体した中間滑り部を、上部下向き凹型の免震皿と下部上
向き凹型の免震皿とに挟み込むことにより構成する。こ
の場合、中間滑り部は1つの場合でも、上下皿の中間滑
り部の接触面積は、上皿と中間滑り部と下皿と中間滑り
部ともに、振動時でも同面積が得られる。請求項20
は、その発明である。 4.2.1.3. 中間滑り部(転がり型) 上部下向き凹型の球面またすり鉢状の滑り面部を有する
免震皿と下部上向き凹型の球面またすり鉢状の滑り面部
を有する免震皿と、これらの免震皿、に挟まれたボール
ベアリングを持ち、そして、この上部下向き凹型の滑り
面部を有する免震皿は免震される構造体に、下部上向き
凹型の滑り面部を有する免震皿をこの免震される構造体
を支持する構造体に設けることにより構成する免震装置
・滑り支承である。特に、すり鉢状の免震皿の場合に
は、すり鉢の底は、ボールベアリングの曲率の球面形状
にし、すり鉢はそれに接する形で形成するのが良い。こ
の事により、すり鉢状にも拘らず、ボールベアリングと
免震皿の接触面積をあげられ、耐圧性能を大きくでき
る。このことは、経年後、心配されるボールベアリング
と免震皿への食い込みを最小限にできる。というのは、
問題は、普段の時(小変位の小地震の時を含めて)の食
い込みであり、普段の時にはボールベアリングと免震皿
の接触面積が大きくできるからである。請求項20−2
は、その発明である。また、上部下向き凹型の円柱谷面
状またV字谷面状の滑り面部を有する免震皿と下部上向
き凹型の円柱谷面状またV字谷面状の滑り面部を有する
免震皿と、これらの免震皿に挟まれたローラーの場合も
同様である。請求項20−3は、その発明である。 4.2.2. 二重中間滑り部 4.2.1.1.において、中間滑り部またローラー・ボールベ
アリングをもった中間滑り部は第一中間滑り部と第二中
間滑り部とに分かれ、上また下の凹型の免震皿の一方の
凹型と同一球面率を持つ凸型をもち、且つその凸型の反
対部は凸型球面をもつ形状の第一中間滑り部と、その反
対部の凸型球面と同一球面率を持つ凹型をもち、且つそ
の凹型の反対部は、上また下の凹型の免震皿のもう一方
の凹型と同一球面率を持つ凸型球面をもつ形状の第二中
間滑り部を有し、この第一中間滑り部及び第二中間滑り
部を、上及び下の凹型の免震皿にはさみこむことにより
構成する。請求項21は、その発明である。 4.2.3. 三重中間滑り部その1 4.2.1.1.において、中間滑り部またローラー・ボールベ
アリングをもった中間滑り部は第一中間滑り部と第二中
間滑り部と第三中間滑り部とに分かれ、上また下の凹型
の免震皿の一方の凹型と同一球面率を持つ凸型をもち、
且つその凸型の反対部は凹型球面をもつ形状の第一中間
滑り部と、その反対部の凹型球面と同一球面率を持つ凸
型をもち、且つその凸型の反対部は凸型球面をもつ形状
の第二中間滑り部と、その反対部の凸型球面と同一球面
率を持つ凹型をもち、且つその凹型の反対部は、上また
下の凹型の免震皿のもう一方の凹型と同一球面率を持つ
凸型球面をもつ形状の第三中間滑り部を有し、この第一
中間滑り部、第二中間滑り部及び第三中間滑り部を、上
及び下の凹型の免震皿にはさみこむことにより構成す
る。請求項22は、その発明である。 4.2.4. 三重中間滑り部その2 4.2.1.1.において、中間滑り部またローラー・ボールベ
アリングをもった中間滑り部は第一中間滑り部と第二中
間滑り部と第三中間滑り部とに分かれ、上また下の凹型
の免震皿の一方の凹型と同一球面率を持つ凸型をもち、
且つその凸型の反対部は凸型球面をもつ形状の第一中間
滑り部と、その反対部の凸型球面と同一球面率を持つ凹
型をもち、且つその凹型の反対部は凹型球面をもつ形状
の第二中間滑り部と、その反対部の凹型球面と同一球面
率を持つ凸型をもち、且つその凸型の反対部は、上また
下の凹型の免震皿のもう一方の凹型と同一球面率を持つ
凸型球面をもつ形状の第三中間滑り部を有し、この第一
中間滑り部、第二中間滑り部及び第三中間滑り部は、上
及び下の凹型の免震皿にはさみこむことにより構成す
る。請求項23は、その発明である。 4.2.5. 復元バネ付き中間滑り部持ち二重(また二重以
上の)免震皿免震装置・滑り支承 以上の4.2.中間滑り部持ち二重(また二重以上の)免震
皿免震装置・滑り支承の各装置において、中間滑り部と
上部免震皿、下部免震皿とをバネ等で繋ぎ、復元力を持
たせ、復元装置の機能を合せ持たせた。請求項23−2
は、その発明である。 4.3. ローラー・ボールベアリング入り二重(また二重
以上の)免震皿免震装置・滑り支承 4.1.1.〜4.1.2.の免震皿の間にローラーまたボールベア
リング等5-e、5-fを入れることにより、摩擦係数の低
下が計られ、高い免震性能が得られる。請求項24は、
その発明である。 4.4. シールまた防塵カバー付き二重(また二重以上
の)免震皿免震装置・滑り支承 以上の二重(また二重以上の)免震皿の側面の周囲全周
を、中小地震程度の揺れを許容するシールまた防塵カバ
ーで密閉することにより構成する。請求項24−2は、
その発明である。 5.重力復元型免震装置・滑り支承の改良型 5.1. 重力復元型免震装置・滑り支承の滑り部の改良 5.1.1. 中間滑り部 免震皿の凹型と同一球面率を持つ凸型をもち、且つその
凸型の反対部は凹型球面をもつ形状の中間滑り部またロ
ーラー・ボールベアリングをもった中間滑り部を有し、
この中間滑り部の前記凹型球面と同一球面率を持つ凸型
をもつ滑り部を有し、この中間滑り部を、凹型の免震皿
と滑り部にはさみこむことにより構成する。請求項25
は、その発明である。 5.1.2. 二重中間滑り部 免震皿の凹型と同一球面率を持つ凸型をもち、且つその
凸型の反対部は凸型球面をもつ形状の第一中間滑り部ま
たローラー・ボールベアリングをもった第一中間滑り部
と、その反対部の凸型球面と同一球面率を持つ凹型をも
ち、且つその凹型の反対部は凸型球面をもつ形状の第二
中間滑り部またローラー・ボールベアリングをもった第
二中間滑り部を有し、この第二中間滑り部の前記凸型球
面と同一球面率を持つ凹型をもつ滑り部を有し、この第
一中間滑り部及び第二中間滑り部を、凹型の免震皿と滑
り部にはさみこむことにより構成する。請求項26〜2
7は、その発明であり、請求項26と27とは、第一中
間滑り部、第二中間滑り部、滑り部の各々の滑り面の凹
凸が、逆の場合である。 5.2. 滑り部垂直変位吸収型の重力復元型免震装置・滑
り支承 免震復元装置による皿の移動による滑り部の垂直変位を
吸収するために、滑り部の上部に垂直方向に弾性をもつ
バネ等をいれ、その上をネジを切った押さえ材でそのバ
ネ等を押さえる。そのバネ等で、皿の移動による滑り部
の垂直変位を吸収する。その押さえ材をネジ方向に締め
たり、緩めたりすることにより、復元・減衰率が変えら
れる。また地震後の残留変位をその押さえ材をネジ方向
に締める事により無くす事も可能になる。またこのバネ
等は、地震の垂直動の免震装置の効果をも持つ。請求項
28は、その発明である。 5.3. 縁切り型垂直変位吸収重力復元型免震装置・滑り
支承 重力復元型免震装置・滑り支承の滑り部の取り付く部材
が、免震される構造体と水平力は伝達するが、垂直力は
伝達しない部材で、その部材の重さが、免震される構造
体に比べて、この重力復元型免震装置・滑り支承の復元
性を得られるほど、重い部材をもった重力復元型免震装
置・滑り支承である。請求項29は、その発明である。 6.新重力復元型免震装置 免震装置等で支持された免震装置される構造体に重りを
ケーブル等でぶらさげ、その真下の位置の、免震装置さ
れる構造体を支持する構造体に、ケーブルの入る大きさ
の孔を穿ち、その孔の中にその重りをぶらさげる。地震
時には、免震装置される構造体に重りの支持位置とその
孔がずれるが、重りのお陰で その位置のずれを矯正し
ようとする力が働き、復元力が得られる。場合により、
その孔の周囲は、低摩擦材、潤滑材等で ケーブルとそ
の孔の周囲の摩擦抵抗を最小限にする。長寿命の重力復
元型免震装置で、しかも垂直変位がない。バネ等による
復元制御に比べて、免震性能がよい。地震後の残留変位
を消去する能力は大きい。請求項30〜31は、その発
明である。 7.垂直免震装置 7.1. 滑り部垂直変位吸収型の垂直免震装置・滑り支承 請求項32は、免震装置・滑り支承、また重力復元型免
震装置・滑り支承の滑り部に垂直方向にバネ等を入れる
装置の発明である。 7.2. 垂直免震付き引抜き防止装置(復元付き含む) バネ等の座屈を防ぐために、水平力は逃がして、垂直力
だけを垂直バネ等に受け持たせねばいけないので、水平
力を逃がせる機構となっている十字型免震装置、また引
抜き防止装置の上部スライド部材の上に、また、下部ス
ライド部材の下に垂直方向にバネ等を入れるか、上部ス
ライド部材と下部スライド部材の両方にいれる。当然、
2.1.の復元・減衰バネ付き引抜き防止装置に上述のよう
に垂直方向にバネ等を入れる場合もある。請求項33
は、その発明である。 7.3. 各層・各階ごとの垂直免震装置 特許 2504945号で、階・層単位ごとに免震装置を設ける
発明をしているが、この発明の応用にもなるが、水平力
は構造体の基礎部(また低層階)に設けた免震装置(水
平力免震装置)で、構造体全体を免震させ、垂直免震
は、構造体全体では難しいので、何階単位かひとまとめ
にした層単位か、階単位で、垂直免震装置を入れ免震さ
せる。この垂直免震装置としては、階単位での床免震装
置が考えられるが、床・壁・天井を一体にさせた箱を、
層単位か、階単位で、垂直免震させる場合もある。請求
項34は、その発明である。 7.4. 引張材による垂直免震装置 特許 1778741号で、引張材による垂直支持の方式の発明
をしているが、この引張材に弾性をもたせることによ
り、垂直免震性をもたせることが可能になる。請求項3
5は、その発明である。 8.固定ピン装置の詳細の仕様 請求項36項〜55項記載の発明は、特許 2575283号で
の固定ピン装置の詳細の仕様である。固定ピン装置は、
風揺れを防止するための装置であり、8.1.地震作動によ
る固定ピン装置と、8.2.風力センサーによる固定ピン装
置の2つに分かれる。 8.1. 地震作動による固定ピン装置 この発明は、免震される構造体とこの免震される構造体
を支持する構造体とを固定する固定ピンが、地震センサ
ー等で地震の振動、特に初期微動を感じてその固定ピン
の挿入部から引抜かれる等によって、免震される構造体
の固定が解除され、免震装置が可動し、風揺れを防止す
る装置である。 8.1.1. 地震衝撃・加速度による折れピン型固定ピン装
置 請求項36項記載の発明は、免震される構造体とこの免
震される構造体を支持する構造体とを固定をする固定ピ
ンが、地震時に地震力によって切断されることによっ
て、免震される構造体の固定状態が解除され、免震装置
が可動し、風揺れを防止する装置である。 8.1.2. 連動作動固定ピン装置 8.1.2.1.連動作動固定ピン装置 上記の折れピンによる固定ピン装置の欠点は、2個以上
設置の場合、1個が折れても、もう1個が同時に折れる
とは限らず、そのもう1個のために、地震力が働くと、
偏芯した動きをする。その欠点を解消するためには、同
時に固定ピンが解除される形が求められた。この装置は
それを解決するためのものである。具体的には、一定以
上の地震力により折れるか切れるかする構造をもつピン
が含まれる2つ以上の前記固定ピンの装置において、こ
れら固定ピンの上端また下端で相互にワイヤー、ロープ
またケーブル等で繋がり、もう一方の端でバネ等で引っ
張られて、地震時に地震力によって前記固定ピンが折れ
るか切れるかした場合、もう一方の固定ピンもワイヤ
ー、ロープまたケーブル等で連動してロックが解除し、
免震される構造体の固定を、同時に解除することにより
構成する。請求項37は、その発明である。 8.1.2.2.連動作動固定ピン装置 以下に説明する連動作動固定ピン装置〜は、上記の
8.1.1.の折れピン型固定ピン装置だけでなく、下記の8.
1.3.以下に説明される固定ピン装置においても使用可能
なものである。請求項38は、ワイヤー、レリーズ等で
ロック同士を連結し、2つ以上の固定ピンの固定と解除
が行われる方法である。 8.1.2.3.連動作動固定ピン装置 請求項39は、一方向にスライドできるようにされた部
材に、2つ以上のロック孔をもち、その部材の動きに連
動し、そのロック孔に、はめ込まれた固定ピンの固定と
解除が行われる方法である。 8.1.2.4.連動作動固定ピン装置 請求項40は、中心において回転できる部材に、その両
端にロック孔をもち、その部材の回転に連動し、そのロ
ック孔に、はめ込まれた固定ピンの固定と解除が行われ
る方法である。また、この部材は、一本のものだけでな
く。三つ又、四つ又、またそれ以上にわかれる場合があ
る。そして、中心において回転できる部材に、その分岐
した個々の端に固定ピンのロック部をもち、その部材の
回転に連動し、そのロック部により、固定ピンの固定と
解除が行われる方法である。 8.1.2.5.連動作動固定ピン装置 請求項41項記載の発明は、地震時に、地震センサーか
らの電気信号で、固定ピンが解除される方式であり、固
定の解除に関して、2つに分かれる。 (1) 電気で固定ピン自体の解除 地震時に、地震センサーからの電気信号で、1個もしく
は複数個の固定ピン自体が解除されるもの。 (2) 電気で固定ピンのロック解除のみ 地震時に、地震センサーからの電気信号で、1個もしく
は複数個の固定ピンのロックが解除され、固定ピン自体
の解除は、バネ等及び地震力等で行うもの。固定ピンの
ロックの解除が電気による場合で、固定ピン自体の解除
は、電気によらず、後述のようにバネ等及び地震力等に
よる場合である。(1) の固定ピンの解除は、速やかさを
要求され、電力等を要求されるが、(2)の固定ピン自体
のロック解除のみだと小電力で簡易な機構で済む。 8.1.3. 地震センサー振幅装置による固定ピン装置 8.1.3.1. 地震センサー振幅装置による固定ピン装置
(手動復元) 簡易型固定ピン装置に関して、一回限りの衝撃力の折れ
ピン型の固定ピン装置だけでなく、再使用可能な簡易型
の固定ピン装置が求められた。この装置はそれを可能に
したものである。 a) ロック解除型 風揺れ等を防止する固定ピンと固定ピンを固定する挿入
部とを有し、かつ、地震時に振幅が自由にされた部材
に、またその連動された部材により、この固定ピンが固
定され、この振幅が自由にされた部材の振幅が大きくな
り、ある一定以上になると、この固定ピンの固定が解除
されることとなり、この固定ピンを解除するために設け
られたバネ等により、また重力により、またすり鉢等の
挿入部の形状により、この固定ピンの挿入部からこの固
定ピンが外れ、免震される構造体の固定を解除し、か
つ、前記固定ピンと挿入部のうち、一方を免震される構
造体に、もう一方をこの免震される構造体を支持する構
造体に設けることにより構成される。請求項42は、そ
の発明である。また、地震センサー振幅装置の中に、固
定ピンが入り、地震センサー振幅装置が同時にロックの
役割を果たす場合もある。また、以下のような、構成も
考えられる。 b) 吊材切断型 免震皿また、振り子により、振幅が自由にされた部材に
刃が付いた部材の先に、固定ピンの吊材があり、滑り部
の振幅が大きくなり、ある一定以上になるとその刃が、
吊材に当たり、吊材を切断する事になり、固定ピンに設
けられたバネ等により、また重力により、またすり鉢等
の挿入部の形状により、固定ピンの挿入部から固定ピン
が外れ、免震される構造体の固定を解除することにより
構成される。請求項43は、その発明である。 8.1.3.2.地震センサー振幅装置による固定ピン装置(電
気等による自動復元) 上記の8.1.3.1.の再使用可能な簡易型の固定ピン装置
に、固定ピン自動復元装置を取り付ける事により、自動
化を可能にしたものである。これにより、それも一々、
固定ピンの固定位置への復帰のための手を煩わせる必要
はなくなり、大地震だけの一回限りのものから、中小地
震までの免震を可能にするものである。装置の構成とし
ては、8.1.3.1.の地震センサー振幅装置による固定ピン
装置の、固定ピンの下部に、固定ピン自動復帰装置が設
けられる。 a) 重力復元型、バネ復元型の場合 免震皿上の滑り部の(地震後の)停止位置と、滑り部と
に電気等の接点が取付けられ、この停止位置に、滑り部
が継続的にとどまり、通電状態が継続すると、固定ピン
自動復帰装置が作動し、固定ピンをロック位置に自動復
帰させる。 b) 振り子型の場合 振り子の(地震後の)停止位置と、その振り子を吊す材
か、振り子下の材かの、振り子の停止位置と同じ位置と
に、電気等の接点が取付けられ、この停止位置に、振り
子が継続的にとどまり、通電状態が継続すると、固定ピ
ン自動復帰装置が作動し、固定ピンをロック位置に自動
復帰させることにより構成される。請求項44は、それ
らの発明である。 8.1.3.3.地震センサー振幅装置による自動制御型固定ピ
ン装置 8.1.3.3.1.地震センサー振幅装置による自動制御型固定
ピン装置(電気等による自動制御型) 上述の8.1.3.2.電気等による自動復元よりも自動化を進
めたもので、地震時の解除も電気によるものである。固
定ピンの上部また下部に、固定ピン自動制御装置が設け
られる。重力復元型、バネ復元型と振り子型の3つに分
けられる。 a) 重力復元型、バネ復元型の場合 免震皿上の滑り部の(地震後の)停止位置と、滑り部と
に電気等の接点が取付けられ、この停止位置に、滑り部
が継続的にとどまる限り、固定ピンは作動せず、通電状
態の継続が破られると、固定ピンを引き抜いて、固定を
解除し、地震後、この停止位置に、滑り部が継続的にと
どまり、通電状態が継続すると、固定ピン自動制御装置
が作動し、固定ピンをロック位置に自動復帰させる。 b) 振り子型の場合 振り子の(地震後の)停止位置と、その振り子を吊す材
か、振り子下の材かの、振り子の停止位置と同じ位置と
に、電気等の接点が取付けられ、この停止位置に、振り
子が継続的にとどまる限り、固定ピンは作動せず、通電
状態の継続が破られると、固定ピンを引き抜いて、固定
を解除し、地震後、この停止位置に、振り子が継続的に
とどまり、通電状態が継続すると、固定ピン自動制御装
置が作動し、固定ピンをロック位置に自動復帰させるこ
とにより構成される。請求項45は、その発明である。 8.1.3.3.2. 地震センサー振幅装置による自動制御型固
定ピン装置(地震力による自動制御型) 8.1.3.3.2.1.地震センサー振幅装置による自動制御型固
定ピン装置その1 風揺れ等を防止する固定ピンと固定ピンを固定するすり
鉢形状等の挿入部とを有し、筒中を液体・気体等をほぼ
漏らさずにスライドするピストンをもった固定ピンが、
その筒に挿入され、その外に固定ピン先端が突き出てお
り、さらに、この筒の上と下とは管で繋がれており、こ
のピストンには、この管の孔より大きい孔があり、その
孔に弁があり、この弁は、このピストンが引き込まれる
時に、開くように付けられており、また、この筒の中に
バネ等が入り、このピストンをもった固定ピンを押出す
役割をする場合もあり、この弁の性格により、前記固定
ピン先端は、この筒の中に入る方向では、速やかであ
り、出る方向では、遅延され、それにより、地震力が働
くと速やかに、この固定ピン先端は、この筒の中に入
り、地震力が働いている間は、出にくくなり、また、こ
の筒と前記管とは、潤滑油等で満たされている場合もあ
り、加えて、この固定ピン先端には、第1のピンが差し
込まれる溝また窪みがあり、この第1のピンは常時重力
・バネ等で押されており、この第1のピンには、さらに
第2のピンが差し込まれる溝また窪みがあり、この第2
のピンも常時、重力・バネ等で押されており、そしてこ
の第2のピンにはワイヤー等で、地震を感知して地震に
よって振幅する地震センサー振幅装置と繋がれており、
そして、この地震センサー振幅装置が振幅し、このワイ
ヤー等により、この第2のピンが引っ張られ、前記第1
のピンのロックが外れて、前記固定ピン先端は、前記筒
の中に入り、免震装置全体が可動し始め、地震終了時に
は、重力また前記筒中のバネ等により、徐々にこの固定
ピン先端が出始め、前記すり鉢形状の挿入部勾配に従い
ながら、最も底で、前記第1のピンにより、この固定ピ
ン先端がロックされ、免震される構造体も固定され、か
つ、前記固定ピンと挿入部のうち、一方を免震される構
造体に、もう一方をこの免震される構造体を支持する構
造体に設けることにより構成する。請求項46−1は、
その発明である。 8.1.3.3.2.2.地震センサー振幅装置による自動制御型固
定ピン装置その2 風揺れ等を防止する固定ピンと固定ピンを固定するすり
鉢形状等の挿入部とを有し、筒中を液体・気体等をほぼ
漏らさずにスライドするピストンをもった固定ピンが、
その筒に挿入され、その外に固定ピン先端が突き出てお
り、さらに、この筒の上と下とは管で繋がれており、こ
のピストンには、この管の孔より大きい、孔があり、そ
の孔に弁があり、この弁は、このピストンが引き込まれ
る時に、開くように付けられており、また、この筒の中
にバネ等が入り、このピストンをもった固定ピンを押出
す役割をする場合もあり、この弁の性格により、前記固
定ピン先端は、この筒の中に入る方向では、速やかであ
り、出る方向では、遅延され、それにより、地震力が働
くと速やかに、この固定ピン先端は、この筒の中に入
り、地震力が働いている間は、出にくくなり、また、こ
の筒と前記管とは、潤滑油等で満たされている場合もあ
り、加えて、この固定ピン先端には、この固定ピン先端
を固定するロックが差し込まれる溝また窪みがあり、こ
のロックは常時、重力・バネ等で押され、一定位置を保
っており、このロック自体が、地震を感知して地震によ
って振幅する地震センサー振幅装置となり、そして、地
震時には、この地震センサー振幅装置のロックが不動点
状態となり、この固定ピン先端の溝また窪みからロック
が外れて、固定ピン先端は、前記筒の中に入り、免震装
置全体が可動し始め、地震終了時には、重力また前記筒
中のバネ等により、徐々にこの固定ピン先端が出始め、
前記すり鉢形状の挿入部勾配に従いながら、最も底で、
前記ロックにより、この固定ピン先端が固定され、免震
される構造体も固定され、かつ、前記固定ピンと挿入部
のうち、一方を免震される構造体に、もう一方をこの免
震される構造体を支持する構造体に設けることにより構
成する。請求項46−2は、その発明である。 8.1.3.3.2.3.連動作動固定ピン 8.1.3.3.2.1.地震センサー振幅装置による自動制御型固
定ピン装置記載の2つ以上の固定ピン装置において、
固定ピンをロックしている第1のピン同士をワイヤー等
で繋ぎ、他方が動くと片方も動くように構成する。請求
項47は、その発明である。 8.1.3.3.3. 地震センサー振幅装置による自動制御型固
定ピン装置(地震力による自動制御型) 風揺れ等を防止する固定ピンと固定ピンを固定するすり
鉢形状等の挿入部とを有し、筒中を液体・気体等をほぼ
漏らさずにスライドするピストンをもった固定ピンが、
その筒に挿入され、その外に固定ピン先端が突き出てお
り、この筒の上と下とは管で繋がれており、また、この
筒の中にバネ等が入り、ピストンを押出す役割をする場
合もあり、また、この筒とこの管とには、潤滑油等で満
たされている場合もあり、加えて、地震を感知して地震
によって振幅する地震センサー振幅装置をもち、その地
震センサー振幅装置には、前記管に設けられた弁を開く
ための押出し部を持ち、この弁は、ピストンを押出す時
に開くようにされており、押出し部には、この弁を常に
閉じる状態にするバネ等を設けるか、重力により閉じる
状態にし、地震時には、前記地震センサー振幅装置が振
幅し、この押出し部を押出して、この弁を開き、地震力
により前記固定ピン先端が(すり鉢形状の挿入部勾配を
上り)持ち上がり、免震装置全体が可動し始め、地震終
了時には、前記すり鉢形状の挿入部勾配に従いながら、
前記筒の中の重力またバネ等により、この固定ピン先端
が突き出る方向に働き、かつ、この弁も突き出る方向に
しか開かないので、前記すり鉢形状の挿入部勾配に従い
ながら、最も底で、この固定ピン先端が止まり、免震さ
れる構造体も固定され、かつ、前記固定ピンとその挿入
部のうち、一方を免震される構造体に、もう一方をこの
免震される構造体を支持する構造体に設けることにより
構成する。請求項48は、その発明である。 8.1.3.3.4.地震センサー振幅装置による自動制御型固定
ピン装置(地震力による自動制御型) 風揺れ等を防止する固定ピンと固定ピンを固定するすり
鉢形状等の挿入部とを有し、この固定ピンには、この固
定ピンを固定するロックが差し込まれる溝また窪みがあ
り、このロックは常時、重力・バネ等で押され、一定位
置を保っており、このロック自体が、地震を感知して地
震によって振幅する地震センサー振幅装置となり、そし
て、地震時には、この地震センサー振幅装置のロックが
不動点状態となり、この固定ピン先端の溝また窪みから
ロックが外れて、すり鉢状等の凹形状挿入部により、固
定ピンが持ち上がり、固定ピン装置が解除され、免震装
置全体が可動し始め、地震終了時には、重力・バネ等に
より、徐々にこの固定ピンが下り始め、前記すり鉢形状
の挿入部勾配に従いながら、最も底で、前記ロックによ
り、この固定ピンが固定され、免震される構造体も固定
され、かつ、前記固定ピンと挿入部のうち、一方を免震
される構造体に、もう一方をこの免震される構造体を支
持する構造体に設けることにより構成する。請求項48
−2は、その発明である。 8.1.3.3.5. 垂直変位吸収重力復元型免震装置・滑り支
承併用自動制御型固定ピン装置 8.1.3.3.2.また8.1.3.3.3.記載の自動制御型固定ピン装
置において、固定ピンを、滑り部に置き換え、固定
ピンの挿入部を、凹形状滑り面部を有する免震皿に置き
換えることにより構成する。請求項48−3は、その発
明である。 8.1.3.3.6. 自動制御型固定ピン装置付き二重
免震皿 二重(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り支承にお
いて、平面形状滑り面部を有する免震皿と凹形状滑り面
部を有する免震皿との組合せの二重皿免震において、こ
の平面形状滑り面部を有する免震皿の中央部に、8.1.3.
3.2.地震センサー振幅装置による自動制御型固定ピン装
置、8.1.3.3.3.地震センサー振幅装置による自動制御
型固定ピン装置、また8.1.3.3.4.地震センサー振幅装
置による自動制御型固定ピン装置に記載の固定ピン装
置の固定ピンの差し込み側を設け、他方の凹形状滑り面
部を、この固定ピンの鉢形状等をもった挿入部と兼用す
ることにより構成する。請求項49は、その発明であ
る。 8.2. 風力センサーによる固定ピン装置 8.2.1. 一般 請求項50項記載の発明は、免震される構造体とこの免
震される構造体を支持する構造体とを固定をする固定ピ
ンが、風力センサーによって、ある一定以上の風圧時に
のみ、その固定ピンの挿入部に挿入され、免震される構
造体が固定され、風揺れを防止する装置である。 8.2.2.油圧型 8.2.1.の固定ピン装置の風力センサーにおいて、風圧を
受ける板を設け、風圧により、この風圧板と連動する油
圧ポンプが押され、そのことにより、液体が押出され、
その押出された液体が、パイプ等で、各固定ピン装置を
作動させる油圧ポンプに流れだし、油圧ポンプのピスト
ンが押され、免震される構造体がロックされ、風が止む
と、前記風圧を受ける板は、重力・バネ等で元の位置に
もどり、それにより、この風圧板と連動する前記油圧ポ
ンプのピストンも元の位置に戻り、それにより液体も引
き戻され、前記各固定ピン装置の各油圧ポンプのピスト
ンを戻し、免震される構造体のロックが解除されること
により構成する。請求項51は、その発明である。一定
以上の風圧にのみ作用する型は、風圧板と油圧ポンプの
間に、遊びを設けることにより、一定以上の風圧時にの
み油圧ポンプに作用する形をとれる。 8.3. 固定ピン装置の設置位置とリレー型固定ピン装置 8.3.1. 一般 固定ピン装置は、免震される構造体の重心位置またその
近傍に設置される。請求項52は、その発明である。 8.3.2. 2個以上の固定ピン装置の設置 8.1.地震作動による固定ピン装置および8.2.風力センサ
ーによる固定ピン装置においては、免震される構造体の
重心位置また近傍以外の周辺位置に、切断感度また地震
センサー装置の感度が敏感なタイプのものを設置し、免
震される構造体の重心位置また近傍には、前記周辺位置
に比べて切断感度また地震センサー装置の感度が鈍感な
ものを設置することにより構成する。請求項53は、そ
の発明である。 8.3.3. リレー型固定ピン装置 固定ピンの同時作動に関しては、機械式、電気式にして
も実際に同時に作動するかに関しては、問題があった。
特に、地震作動型の固定ピンは、時間差を許されず、ま
た、一本でも解除されない場合の問題は大きかった。こ
の地震作動型の固定ピンに関して、固定ピンの作動(解
除/セット)連動に関しては、同時に作動させることは
難しく、順次作動させていくことの方が確実性がある。
また、順次作動のさせ方によっては、一本でも解除され
ない場合の問題も解決する。つまり、重心の固定ピンが
最後にリレーさせる方法でその問題は解決する。また、
逆に、固定ピンのセットに関しては、重心の固定ピンが
最初にセットされるのが良い。 8.3.3.1. 地震作動型の固定ピンの場合 地震作動型の固定ピンに関して、固定ピンの作動(解除
/セット)連動に関しては、同時に作動させることは難
しく、順次作動させていくことの方が確実性がある。ま
た、順次作動のさせ方によっては、一本でも解除されな
い場合の問題も解決する。つまり、重心の固定ピンが最
後にリレーさせる方法でその問題は解決する。請求項5
3−2は、その発明である。また、地震後の、固定ピン
のセットに関しては、重心の固定ピンが最初に セット
されるのが良い。請求項53−3は、その発明である。 8.3.3.2. 風力作動型の固定ピンの場合 風力地震作動型の固定ピンに関しても、固定ピンの作動
(解除/セット)連動に関しては、同時に作動させるこ
とは難しく、順次作動させていくことの方が確実性があ
る。また、順次作動のさせ方によっては、一本でも固定
されていない場合の問題も解決する。つまり、重心の固
定ピンが最初に固定させる方法でその問題は解決する。
請求項53−10〜53−11は、その発明である。 8.4. 杭折れ防止構法 上部構造(地上構造物)と杭等の基礎部との縁を切り、
その両者間をある一定以上の地震力によって折れるピン
で繋ぐ。請求項54は、その発明である。 8.5. 地震後の残留変位への対処 8.5.1. すべり型免震装置の残留変異矯正 すべり型免震装置は、地震後の残留変異の矯正が困難で
あった。免震皿のすべり転がりの摩擦面に、液体潤滑剤
が潤滑する溝と、当該免震皿の外側に、その溝に液体潤
滑剤を流し込む孔を持ち、地震後に、揮発性の液体潤滑
剤を、前記孔から流し込み、地震後の残留変異の矯正を
容易にする。請求項54−2は、その発明である。 8.5.2. 重力復元型免震装置・滑り支承の免震皿の形状 8.1.3.2.電気等による自動復元の場合、及び8.1.3.3.地
震センサー振幅装置による自動制御型固定ピン装置、8.
2.風力センサーによる固定ピン装置の各場合において
は、重力復元型免震装置・滑り支承の免震皿の凹形状滑
り面部としては、地震後の残留変位の少ないすり鉢形状
が望ましい。 8.6.固定ピン挿入部の形状及び固定ピンの形状 固定ピンを固定する挿入部の形状として、停止点に向か
って、すり鉢状等の凹面を施し、また、停止点よりも広
い範囲で、凸凹の形状を施す。請求項55は、その発明
である。さらに、請求項55−2〜55−8項の発明
は、固定ピンまた挿入部の形状に関するものである。 8.7. 免震皿の中央部窪み形の風揺れ抑制装置 請求項55−9項から請求項55−9−3項記載の発明
は、特許 1844024号と特許 2575283号とで免震復元装置
(重力復元型免震装置・滑り支承)、免震装置(免震装
置・滑り支承)、上記の4.二重(また二重以上の)免
震皿免震装置・滑り支承において、免震皿の中央部が、
滑り部、中間滑り部、ボールベアリング、またローラー
の入り込む形で、またそれらの形状で凹んだ形で、形成
された免震皿をもつことにより構成する免震装置・滑り
支承であり、風揺れを抑制するものであり、簡易な風揺
れ抑制装置である。 8.8. 底面の球面部とそれ以外の周辺部のすり鉢併用の
免震皿 8.8.1. 底面の球面部とそれ以外の周辺部のすり鉢併用
の免震皿 重力復元型免震装置・滑り支承の免震皿の凹形状滑り面
部としては、地震後の残留変位が少なく、固有周期を持
たないゆえに共振現象を起こさないすり鉢形状が望まし
い。しかし、風への抵抗を考えると、すり鉢形状の勾配
をきつくする必要があり、その場合には、小さい地震に
は、免震しにくく、大きな地震時も、すり鉢の底の尖ん
がった分、免震時の垂直動による振動衝撃が大きくスム
ースな免震が得にくい。そこで、すり鉢の底を、球面に
することより、小さい地震にも免震可能となり、大きな
地震時の免震にも、すり鉢の底の尖んがりが無くなり、
快適さを与える。請求項55−10は、その発明であ
る。 8.8.2. 微振動用の自動固定ピンを併用 しかし、すり鉢の底を、球面にすることより、小さい風
で揺れる(しかし、底面の球面部以上の振幅は抑制され
る)。そこで、底面の球面部以内の微振動用の揺れ止め
のために、地震時ロック解除型自動固定ピン(平常時
は、ロックされ、地震時にロックが解除される自動固定
ピン)を、免震される構造体の重心またその近傍に併用
する。請求項55−12は、その発明である。 8.9. 強風用の手動型固定ピンの併用 免震装置において、免震性能を良くするためには固有周
期を長くしたいが、強風時に揺れる。このような場合
に、強風時用に、強風時に手動で免震される構造体とこ
の免震される構造体を支持する構造体とを固定する固定
ピン装置を一本また複数本併用することにより、高い免
震性能を実現し、且つ強風時の揺れを押さえられる。ま
た、強風時の安全が保証されている場合でも、免震装置
の免震性能によって(積層ゴム等のバネ定数、また免震
滑り支承のすり鉢等の凹面形状等の勾配および滑り支承
面等の摩擦によって)、強風時にある程度の揺れが生じ
る場合には、強風時用に、強風時に手動で免震される構
造体とこの免震される構造体を支持する構造体とを固定
する固定ピン装置を一本また複数本併用して、揺れ止め
をする。請求項55−13は、その発明である。 8.10. 緩衝材付支承 ゴム等の弾性材また緩衝材を、免震皿等の免震装置・滑
り支承の周辺また縁に付けて、予想を上回る地震変位振
幅に対して、その支承周辺の弾性材また緩衝材に衝突さ
せて対処する。請求項55−14は、その発明である。 9.免震装置設置と基礎部分の施工に関する合理化 9.1.免震装置設置と基礎部分の施工の合理化 この構法は、汎用戸建て免震に適しているが、それに限
定される事はないが、特に、戸建て用免震装置としての
意味がある。今までの在来構法及びプレハブの住宅を免
震装置対応にする場合の問題は、まず、1階の梁とそれ
に支えられる床が必要になり、それをいかに安くすると
いう課題、次に、プレハブ・在来・2×4という上部構
造の構法の違いを問題とせず、汎用的方法があるかどう
かいう課題、さらに、上部構造としてのフレームとして
の剛性のない問題も解決する必要がある。その解決方法
として、ベタ基礎の上に空隙を設けて、もう一つベタ基
礎(スラブ)を打ち、その間に免震装置を入れる方法で
ある。具体的に施工法を説明すると、ベタ基礎コンクリ
ートの上に免震装置を配備し、その間を有機溶剤で溶け
るスタイロフォーム等で埋めて間隙を作り、その上にコ
ンクリートスラブを打ち、コンクリートが固まるとスタ
イロフォーム等の間隙を有機溶剤で溶かし、空間を作る
と、ベタ基礎の上に、免震装置のみに支えられてコンク
リートスラブが浮く形となり、免震装置の作動が可能と
なる。そして、このコンクリートスラブを人工土地的な
扱いとすることにより、上物の自由を拘束せずに、在来
構法・プレハブ構法・2×4構法の違いを違いとせずに
住宅を自由に建てられ、上部構造の自由がもたらされ
る。また上部構造としてのフレームとしての剛性のなさ
もスラブの剛性により解決される。また免震装置解析
も、上部構造を含めた免震装置される部分の重心が、こ
のコンクリートスラブの重さによって下がり、一質点系
振動の解析でほぼ近似でき、またこの部分の荷重が、上
部構造に比して大きく、木造・鉄骨等軽量戸建てが載る
場合は、解析の一様化が可能になり、上物ごとの個別認
定でなく、一般認定の可能性を開くものである。また、
単に二重にベタ基礎(スラブ)を打つのと同じであるの
で、ローコストを可能にする。請求項56は、その発明
である。 9.2.免震装置設置の施工の合理化 留め具等により、上下の皿を一体にされた二重免震皿装
置を、基礎のアンカーボルト位置に据え付け、土台とま
ず固定する。その後、基礎との間にできた隙間等を無収
縮モルタルで埋める。そして、無収縮モルタルが固まっ
た後に、基礎と免震装置とのアンカーボルトを締める。
以上の方法により、土台に対する水平性(平行性)が得
られ、基礎上に設置される免震装置の水平性を出しにく
い問題が解決する。請求項56−2項は、その発明であ
る。 10.免震装置配置と復元装置の復元能力の設計 10.1. 免震装置配置 経済性をもたらすために、重心位置またその近傍にの
み、2箇所以上の復元装置を装備し、それ以外は、復元
力を持たない免震滑り支承とする。また必要に応じて、
固定ピン装置を配する。これも復元装置と同様に、重心
位置またその近傍にのみ、一箇所以上、できれば2箇所
以上とするのが良い。請求項57は、その発明である。 10.1.1. 滑り型免震装置の水平性維持 滑り型免震装置の施工時及び施工後の水平性維持の問題
は、建物の内側(また重心)に向かって転ぶ傾斜(外が
高く、内が低い傾斜)を持たせることにより、解決され
る。請求項58は、その発明である。 10.2. 復元装置の復元能力の設計 免震性能を上げるためには、滑り型免震装置の場合、復
元装置の復元力を押さえ、復元が可能な最小限の復元力
にする事である。凹形状の重力復元型においては、復元
が得られる限り、曲率半径はできるだけ大きくし、ま
た、バネ等の復元型においては、復元が得られる限り、
弾性力またバネ定数はできるだけ小さくし、双方とも
に、復元力を最小限にするためには、免震装置・滑り支
承の摩擦係数を下げる事も必要である。そのことは、ま
た、免震性能をよくする事につながる。請求項59は、
その発明である。 11.新積層ゴム・バネ 上述の従来の積層ゴムの問題から、鋼とゴムとを一層ご
とに付着させず、鋼等の硬質板を何層か積層させ、その
硬質板の中心部を欠き、その中心部にバネ等を充填させ
る構成をとる。請求項60は、その発明である。 12.復元バネ 縦型にバネ等を設置することは水平のどの方向にも復元
性能を得られるが、僅かな水平変位での復元力に乏しい
が、以下の形状を取ることで、この問題が解決される。
免震装置によって免震される構造体とこの免震される構
造体を支持する構造体との両者間に、バネ等が設け、支
持する構造体のラッパ形状の孔の中にそのバネ等の端が
係合し、このバネ等の反対の端が免震される構造体に係
合する。そのお陰で、支持する構造体が変位すると、こ
のラッパ形状に従い、バネ等は水平方向に曲げられ、水
平方向復元力を持つことになり、僅かな変位でも水平方
向向きの復元力を得られ、さらに、このバネ等による、
免震される構造体に働く下方への引張力も最低限にし、
免震される構造体への負荷も小さくしている。請求項6
1は、その発明である。 13.免震構造による構造体設計法 13.1. 超高層建物・構造体 滑り型免震等の免震装置上の超高層建構造体は、従来の
柔構造によらず、風力ではゆれない程度の剛性をもたせ
る構造とする。また、建物の剛性を上げることは、免震
性能を上げることにもつながる。そのことにより、免震
され、風揺れしない超高層建物が可能になる。 13.2. 高塔状比建物・構造体 引抜き力が働く建物・構造体の問題は、引抜き防止装置
によって対処し、塔状比によれば、ロッキングを小さく
するために、免震装置・滑り支承の摩擦係数をできるだ
け小さくする。 13.3. 軽量建物・構造体 従来の積層ゴムでは、固有周期が延びない軽量建物・構
造体には、免震装置・滑り支承等の免震装置で、免震が
可能になる。 【実施例】 1.十字型免震装置・滑り支承、また十字重力復元型免
震装置・滑り支承 1.1. 十字型免震装置・滑り支承、また十字重力復元型
免震装置・滑り支承 図1〜9は、請求項1項記載の免震装置・滑り支承(以
下「免震装置・滑り支承」という)また復元付き免震装
置・滑り支承の発明に関するもので、凹形状滑り面部ま
たは平面形状滑り面部を有するスライド部材4を上下に
交差させて係合させることにより、免震性を、また一方
向性もしくは全方向の復元性を持たせるようにしたもの
である。上下に交差させて係合させる上で、スライド部
材4の交差方向の角の面を取り、スムーズに交差できる
ようにした場合もある。上部のスライド部材4-aは、下
向きの凹形状滑り面部または平面形状滑り面部を有する
ものであり、下部のスライド部材4-bは、上向きの凹形
状滑り面部または平面形状滑り面部を有するものであ
る。ともに滑り面部には低摩擦材が使用されている場合
がある。上部スライド部材4-a・下部スライド部材4-b
の組合せは、次の4通り考えられる。 (1) 下向きの凹形状滑り面部を有する上部スライド部材
4-aと上向きの凹形状滑り面部を有する下部スライド部
材4-bとの組合せ(図1、2参照)。 (2) 下向きの平面形状滑り面部を有する上部スライド部
材4-aと上向きの凹形状滑り面部を有する下部スライド
部材4-bとの組合せ。 (3) 下向きの凹形状滑り面部を有する上部スライド部材
4-aと上向きの平面形状滑り面部を有する下部スライド
部材4-bとの組合せ。 (4) 下向きの平面形状滑り面部を有する上部スライド部
材4-aと上向きの平面形状滑り面部を有する下部スライ
ド部材4-bとの組合せ(図9参照)。 そして、以上の上部スライド部材4-a・下部スライド部
材4-bを、互いに交差する方向に係合し、スライドでき
るように構成し、前記上部スライド部材4-aを免震され
る構造体1に、下部スライド部材4-bをこの免震される
構造体を支持する構造体2に設ける。図1〜2は、下向
きの凹形状滑り面部を有する上部スライド部材4-aと上
向きの凹形状滑り面部を有する下部スライド部材4-bと
の組合せである。図1は、上部スライド部材・下部スラ
イド部材(4-a、4-b)の凹形状滑り面部が台形の直線
で構成される場合で、また、その凹形状滑り面部にスラ
イド部材の交差方向に平坦面での場合である。図2は、
上部スライド部材・下部スライド部材(4-a、4-b)の
凹形状滑り面部が円弧状で、また、その凹形状滑り面部
にスライド部材の交差方向に丸みを持たせた場合であ
る。なお、凹形状に関して、台形の直線で構成される場
合と、円弧、放物線、スプライル曲線等の曲線で構成さ
れる場合がある。また上部スライド部材・下部スライド
部材共に、凹形状滑り面部の底部に関して、互いのスラ
イド部材が嵌まり込むように少し掘り下げられて、風等
では動きにくくしている場合もある。 1.2. 十字型免震装置・滑り支承、十字重力復元型免震
装置・滑り支承の中間滑り部 図10〜13は、請求項2項記載の免震装置・滑り支承
または復元付き免震装置・滑り支承に関する発明であ
る。請求項2項は、請求項1項の発明の、下向きの凹形
状滑り面部または平面形状滑り面部を有する上部スライ
ド部材4-aと、上向きの凹形状滑り面部または平面形状
滑り面部を有する下部スライド部材4-bとの間に、中間
滑り部6を設けた発明であり、また、その中間滑り部6
と、上部スライド部材4-a、下部スライド部材4-bとが
接する位置に、ローラー・ボールベアリング5-e、5-f
を設けた場合もある。図10は、十字型免震装置・滑り
支承、図11〜13は、十字型復元付き免震装置・滑り
支承である。図10は、図9の構成の上部スライド部材
4-aと、下部スライド部材4-bとの間に、中間滑り部6
が挟まれた実施例である。この場合の中間滑り部6は、
円柱形をなしている。中間滑り部6と、上部スライド部
材4-a、下部スライド部材4-bとが接する上面、下面、
側面位置に、ローラーまたボールベアリング5-e、5-f
を設けた場合もある。また、このローラーまたボールベ
アリングは、循環式転がり案内によって循環する形を取
るのが有利である。図11は、図1または2の構成の上
部スライド部材4-aと、下部スライド部材4-bとの間
に、中間滑り部6が挟まれた実施例である。上部スライ
ド部材4-aの下向き凹形状滑り面部と、下部スライド部
材4-bの上向き凹形状滑り面部との間に、中間滑り部6
が挟み込まれ、この中間滑り部6の滑り部上部6-uが、
上部スライド部材4-aの下向き滑り面部と同曲率を持
ち、また滑り部下部6-lが、下部スライド部材4-bの上
向き滑り面部と同曲率を持つように構成する。この場
合、図(e) 〜図(h) のように、地震振幅により上部スラ
イド部材4-aと下部スライド部材4-bとがずれを起こし
ても、滑り部上部6-uと上部スライド部材4-aの下向き
滑り面部との、及び滑り部下部6-lと下部スライド部材
4-bの上向き滑り面部との接触面積が、同面積得られ
て、垂直荷重伝達能力において有利になる。図11のう
ち、(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)はその
断面図、(d) は免震装置・滑り支承部の詳細斜視図、
(e)(f)(g)(h)は、振幅時の断面図であり、 (g)(h) は最
大振幅時、(e)(f)は振幅途中の時で、(e)(g)は基礎方向
から見たもの、(f)(h)は基礎方向に対面する方向から見
たものである。中間滑り部6と、上部スライド部材4-
a、下部スライド部材4-bとが接する上部6-u、下部6-
l位置に、ローラーまたボールベアリング5-e、5-fを
設けた場合もある。この構成は、凹型球面形状に対し
て、常にローラーまたはボールベアリングが接し、振動
時においても同接触面積が得られて、垂直荷重伝達能力
において有利である。また、このローラーまたボールベ
アリングは、循環式転がり案内によって循環する形を取
るのが有利である。図12は、図11の中間滑り部6が
球の場合の実施例であり、上部スライド部材4-aの下向
き凹形状滑り面部と、下部スライド部材4-bの上向き凹
形状滑り面部との間に、球状の滑り面部を有する中間滑
り部6が挟み込まれ、この球状の中間滑り部6と接する
上部スライド部材4-aの下向き滑り面部、下部スライド
部材4-bの上向き滑り面部が、この球状の中間滑り部6
と同曲率を持つように構成する。この場合、地震振幅に
より上部スライド部材4-aと下部スライド部材4-bとが
ずれを起こしても、上部スライド部材4-aの下向き滑り
面部との、また下部スライド部材4-bの上向き滑り面部
との接触面積が、常に同面積得られる。この中間滑り部
6と、上部スライド部材4-a、下部スライド部材4-bと
の接触面に、ローラーまたボールベアリング5-e、5-f
を設けた場合もある。この構成は、凹型球面形状に対し
て、常にローラーまたボールベアリングが接し、振動時
においても同接触面積が得られて、垂直荷重伝達能力に
おいて有利である。また、このローラーまたボールベア
リングは、循環式転がり案内によって循環する形を取る
のが有利である。図13は、図11の中間滑り部6が、
三重中間滑り部の場合の実施例であり、中間滑り部6
が、第一中間滑り部6-aと第二中間滑り部6-bと第三中
間滑り部6-cとに分かれる。第一中間滑り部6-aは、上
部スライド部材4-aの下向き凹形状滑り面部と同曲率を
持つ凸型の滑り面部6-u(中間滑り部上部6-u)をも
ち、その凸型の反対部には凹型球面滑り面部を有してい
る。第二中間滑り部6-bは、第一中間滑り部の前記反対
部の凹型球面と同一球面率を持つ凸型形状滑り面部をも
ち、この凸型形状の反対部には凸型球面滑り面部を有し
ている。第二中間滑り部6-bは球形の場合もある。第三
中間滑り部6-cは、第二中間滑り部の前記反対部の凸型
球面と同一球面率を持つ凹型形状滑り面部をもち、その
凹型の反対部には、下部スライド部材4-bの上向き凹形
状滑り面部と同一曲面率を持つ凸型形状滑り面部6-l
(中間滑り部下部6-l)を有している。そして、上部ス
ライド部材4-aと下部スライド部材4-bとの間に、この
第一中間滑り部6-a、第二中間滑り部6-b及び第三中間
滑り部6-cを、挟み込むことにより構成する。この場
合、図(e) 〜図(h) のように、地震振幅により上部スラ
イド部材4-aと下部スライド部材4-bとがずれを起こし
ても、中間滑り部上部6-uと上部スライド部材4-aの下
向き滑り面部との、また中間滑り部下部6-lと下部スラ
イド部材4-bの上向き滑り面部との接触面積が、同面積
得られて、垂直荷重伝達能力において有利である。図1
3のうち、(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図、(d) は免震装置・滑り支承部の詳細斜視
図、(e)(f)(g)(h)は、振幅時の断面図であり、 (g)(h)
は最大振幅時、(e)(f)は振幅途中の時で、(e)(g)は基礎
方向から見たもの、(f)(h)は基礎方向に対面する方向か
ら見たものである。この第一中間滑り部6-a、第三中間
滑り部6-cと、上部スライド部材4-a、下部スライド部
材4-bとが接する中間滑り部上部6-u、中間滑り部下部
6-l位置に、ローラーまたはボールベアリング5-e、5
-fを設ける場合もある。この構成は、凹型球面形状に対
して、常にローラーまたはボールベアリングが接し、地
震振幅時においても同接触面積が得られて、垂直荷重伝
達能力において有利である。また、第二中間滑り部6-b
と、第一中間滑り部6-a、第三中間滑り部6-cとが接す
る位置に、ローラーまたボールベアリングを設けると、
首振りが容易になり、有利である。また、このローラー
またボールベアリングは、循環式転がり案内によって循
環する形を取るのが有利である。 1.3. 十字重力復元型引抜き防止装置・滑り支承 図1〜9のうち、特に、図3〜8−3は、請求項3項〜
4項記載の発明に関するもので、特許 1844024号での発
明の引抜き防止装置に、請求項1項記載の発明の復元付
き免震装置の機能を持たせたものであり、重力復元型引
抜き防止装置・滑り支承の実施例を示している。具体的
に説明すると、請求項1項また2項記載の発明の、下向
きの凹形状滑り面部または平面形状滑り面部を有する上
部材は、真横に細長く開口したスライド孔を有するスラ
イド部材4-aを形成し、上向きの凹形状滑り面部または
平面形状滑り面部を有する下部材は、真横に細長く開口
したスライド孔を有するスライド部材4-bを形成し、こ
れらのスライド部材を、互いに交差する方向に、双方の
スライド孔に係合し、スライドできるように構成し、か
つ、これらのスライド部材のうち、上になるスライド部
材(上部スライド部材)4-aを免震される構造体1に、
下になるスライド部材(下部スライド部材)4-bをこの
免震される構造体を支持する構造体2に設けて、引抜き
防止の機能も合わせ持たせた復元付き免震装置・滑り支
承である。つまり、特許 1844024号での引抜き防止装置
の上部スライド部材4-aと下部スライド部材4-bのう
ち、一方に凹形状滑り面部を有し、もう一方に当該凹形
状滑り面部を滑走しうる滑り部もしくは逆向きの凹形状
滑り面部を有する構成である。凹形状滑り面部の箇所と
して (1) 上部スライド部材のスライド孔を挟む上部材に下向
き凹形状滑り面部 (2) 上部スライド部材のスライド孔を挟む下部材に上向
き凹形状滑り面部 (3) 上部スライド部材のスライド孔を挟む下部材に下向
き凹形状滑り面部 (4) 下部スライド部材のスライド孔を挟む上部材に上向
き凹形状滑り面部 (5) 下部スライド部材のスライド孔を挟む上部材に下向
き凹形状滑り面部 (6) 下部スライド部材のスライド孔を挟む下部材に上向
き凹形状滑り面部の6通りが考えられ、また平面形状滑
り面部の箇所も同様に、 (1) 上部スライド部材のスライド孔を挟む上部材に下向
き平面形状滑り面部 (2) 上部スライド部材のスライド孔を挟む下部材に上向
き平面形状滑り面部 (3) 上部スライド部材のスライド孔を挟む下部材に下向
き平面形状滑り面部 (4) 下部スライド部材のスライド孔を挟む上部材に上向
き平面形状滑り面部 (5) 下部スライド部材のスライド孔を挟む上部材に下向
き平面形状滑り面部 (6) 下部スライド部材のスライド孔を挟む下部材に上向
き平面形状滑り面部の6通りが考えられ、以上の12通
りの組合せにより構成される。なお凹面形状に関して、
台形の直線で構成される場合と円弧、放物線、スプライ
ル曲線等の曲線で構成される場合がある。また上部スラ
イド部材・下部スライド部材共に凹形状滑り面部を有す
る底部に関して、互いのスライド部材が嵌まり込むよう
に少し掘り下げられて、風等では動きにくくしている場
合もある。なお、重なり合う上部スライド部材4-aと下
部スライド部材4-bとは、隙間がある場合もあり、ま
た、接している場合には含油メタル、テフロンにより低
摩擦化されている例もある。免震皿の凹形状滑り面及び
当該部を滑走するローラー・ボールベアリング若しくは
滑り部も同様である。以下の実施例でも同様である。図
3は、下部スライド部材4-bのスライド孔を挟む下部材
に上向き凹形状滑り面部を有し、上部スライド部材4-a
のスライド孔を挟む下部材に当該凹形状滑り面部を滑走
しうる滑り部を有する実施例である。図4は、上部スラ
イド部材4-aのスライド孔を挟む上部材に下向き凹形状
滑り面部を有し、下部スライド部材4-bのスライド孔を
挟む上部材に当該凹形状滑り面部を滑走しうる滑り部を
有する実施例である。図5は、下部スライド部材4-bの
スライド孔を挟む下部材に上向き凹形状滑り面部を有
し、上部スライド部材4-aのスライド孔を挟む上部材に
当該凹形状滑り面部を滑走しうる滑り部を有し、かつ、
上部スライド部材4-aのスライド孔を挟む上部材に下向
き凹形状滑り面部を有し、下部スライド部材4-bのスラ
イド孔を挟む上部材に当該凹形状滑り面部を滑走しうる
滑り部を有する実施例である。図6は、下部スライド部
材4-bのスライド孔を挟む上部材に上向き凹形状滑り面
部を有し、上部スライド部材4-aのスライド孔を挟む上
部材に当該凹形状滑り面部を滑走しうる下向き凹形状滑
り面部を有し、かつ、下部スライド部材4-bのスライド
孔を挟む下部材に上向き凹形状滑り面部を有し、上部ス
ライド部材4-aのスライド孔を挟む下部材に当該凹形状
滑り面部を滑走しうる滑り部を有する実施例である。ま
た、その上下逆もあり得る。つまり、上部スライド部材
4-aのスライド孔を挟む上部材に下向き凹形状滑り面部
を有し、下部スライド部材4-bのスライド孔を挟む上部
材に当該凹形状滑り面部を滑走しうる滑り部を有し、か
つ、上部スライド部材4-aのスライド孔を挟む下部材に
下向き凹形状滑り面部を有し、下部スライド部材4-bの
スライド孔を挟む下部材に当該凹形状滑り面部を滑走し
うる上向き凹形状滑り面部を有する場合である。図8
は、上部スライド部材4-aのスライド孔を挟む上部材に
下向き凹形状滑り面部を有し、下部スライド部材4-bの
スライド孔を挟む上部材に当該凹形状滑り面部を滑走し
うる上向き凹形状滑り面部を有し、かつ、上部スライド
部材4-aのスライド孔を挟む下部材に下向き凹形状滑り
面部を有し、下部スライド部材4-bのスライド孔を挟む
下部材に当該凹形状滑り面部を滑走しうる上向き凹形状
滑り面部を有する実施例である。図8−2は、請求項4
項記載の発明に関するもので、上部スライド部材4-aの
スライド孔を挟む上部材の下部に下向き凹形状滑り面部
を有し、下部スライド部材4-bのスライド孔を挟む上部
材の上部に当該下向き凹形状滑り面部が滑走しうる上向
き凹形状滑り面部を有し、下部に下向き凸形状滑り面部
を有し、かつ、上部スライド部材4-aのスライド孔を挟
む下部材の上部に、当該下向き凸形状滑り面部を滑走し
うる上向き凸形状滑り面部を、下部に下向き凹形状滑り
面部を有し、下部スライド部材4-bのスライド孔を挟む
下部材の上部に当該下向き凹形状滑り面部が滑走しうる
上向き凹形状滑り面部を、有する実施例である。この図
8−2は、重力復元型にもかかわらず、上部スライド部
材4-aと下部スライド部材4-bとの間に、上部スライド
部材4-aの上下変位による隙間を必要としない方式が可
能となり、重力復元型特有の地震振幅時の垂直変位のた
めの遊びによる、がたつきの問題と引抜き時の衝撃の問
題をも解決できる。図8−3は、請求項3項記載(請求
項2項記載の免震装置・滑り支承において、……)の発
明に関するもので、上部スライド部材・下部スライド部
材の摩擦係数を下げ、また相互の滑り面の接触面積を上
げるために中間滑り部6を設けた場合の実施例である。
この場合、図11(e) 〜(h) のように、地震振幅による
上部スライド部材4-aと下部スライド部材4-bとが、ず
れを起こしても、滑り部上部6-uとスライド部材(4-
a、4-b)との接触面積、及び滑り部下部6-lとスライ
ド部材(4-a、4-b)との接触面積が、ともに、常に同
面積得られて、垂直荷重伝達能力において有利である。
請求項3項記載(請求項2項記載の免震装置・滑り支承
において、……)の発明に関するもう一つのものは、図
8−3の中間滑り部6の、上部スライド部材4-a、下部
スライド部材4-bと接する上部6-u、下部6-l位置に、
ローラーまたボールベアリング5-e、5-fを設けた場合
のものである。この構成は、凹型球面形状に対して、常
にローラーまたボールベアリングが接し、振動時におい
ても同接触面積が得られて、垂直荷重伝達能力において
有利である。また、このローラーまたボールベアリング
は、循環式転がり案内によって循環する形を取るのが有
利である。 2.引抜き防止装置・滑り支承の改良 2.1. 復元・減衰バネ付き引抜き防止装置・滑り支承 図20〜22、また、図27〜27−5は、請求項5項
〜6項記載の発明の、復元・減衰バネ付き引抜き防止装
置・滑り支承Fの実施例を示している。特許 1844024号
での引抜き防止装置・滑り支承F、また1.3.の十字重力
復元型引抜き防止装置・滑り支承の、上部スライド部材
4-a、下部スライド部材4-bの片方また両者に、スライ
ド孔の片側また両側に、バネ、空気バネ、ゴム、積層ゴ
ムまた磁石(磁石同士の反発力吸引力等を使った)等の
弾性体(以下、すべての章で「バネ等」と称する)25
を設置し、そのバネ等25により、他方のスライド部材
を当該スライド孔の中央部に位置せしめる機能を与え、
地震後に免震される構造体Aを元の位置に復元させ、ま
た当該スライド孔の端に衝突させない機能を有するもの
である。請求項5項記載の発明は、特許 1844024号の引
抜き防止装置・滑り支承Fに、請求項6項記載の発明
は、請求項3項記載の発明の復元付き引抜き防止装置・
滑り支承に、復元また減衰バネ等25を設けたものであ
る。図21のように、バネ等25の固定に関して、バネ
等25の一方の端は、スライド孔の端に固定され、もう
一方の端は、スライド止め金4-Pを介して 交差する他
方のスライド部材に押し当てる。そのスライド止め金4
-Pとバネ等25とは固定されている。また、図20のよ
うに、スライド止め金4-Pを介さずに、交差する他方の
スライド部材に、バネ等25が直接に固定される場合も
ある。また、このバネ等25は、交差する他方のスライ
ド孔部材に接すること無く、途中までに設けられている
場合もあり、図22は、この場合の実施例である。途中
までの場合は、スライド孔の両端部にぶつからないため
の緩衝装置の役目が主である。この構成により、併用す
る免震皿の滑り面から滑り部等が外れる可能性のある地
震振幅時のみに抑制が働き、免震皿内の地震振幅時に
は、抑制は働かず免震装置による免震性能を減じない効
果が得られる。図21、22のうち、(a-1)(a-2)(a-3)
(a-4)は、スライド止め金4-Pの斜視図である。(a-1)(a
-2)でワンセット、(a-3)(a-4)でワンセットであり、(a-
1)(a-2)とは違うタイプである。免震装置・滑り支承の
斜視図(a) 、また断面図(b)(c)には、(a-1)(a-2)タイプ
が描かれている。(a-1)(a-3)は、上部スライド部材4-a
のスライド止め金4-Pであり、(a-2)(a-4)は、下部スラ
イド部材4-bのスライド止め金4-Pである。図27〜2
7−5は、図26〜26−5の引抜き防止装置・滑り支
承に、復元・減衰バネ等を設けたものである。また、図
22−2は、請求項6−2項記載の発明の、復元・減衰
バネ付き引抜き防止装置・滑り支承Fの実施例を示して
いる。二段階に弾性力が変化する二段階バネ等は、復元
バネ等25-aと外れ防止バネ等25-bとの二段階の弾性
力をもったものが設けられ、併用する免震皿の大きさの
地震振幅には、復元バネ等25-aが主に働き、元の位置
に復元する効果を持ち、免震皿の滑り面から滑り部等が
外れる可能性のある地震振幅時には、外れ防止バネ等2
5-bが働き、強い抑制が働き、免震皿の外れを防止す
る。また、円錐コイルバネ・ゴム等の変位に応じて、バ
ネ定数が無段階に変化するバネ・ゴム等を使用すること
により、免震皿の滑り面から滑り部等が外れる可能性の
ある地震振幅ほど、強い抑制が働き、免震皿の外れを防
止するものもある。また、バネ定数が、二段階と無段階
との間の、三段階、四段階、…多段階に変化するバネ定
数また反発力を持ったものもある。この場合、より特性
にあった復元・減衰制御装置が可能になる。 2.2. 積層ゴム/ゴム/バネ付き引抜き防止装置・滑り
支承 図15〜19は、請求項7項記載の発明の、バネ等25
と引抜き防止装置・滑り支承Fとの複合装置の実施例を
示している。特許 1844024号での引抜き防止装置・滑り
支承Fとバネ等25との位置関係は、(1) 上部スライド
部材4-aのスライド孔を挟む上部材また免震される構造
体1と下部スライド部材4-bのスライド孔を挟む上部材
との間、(2) 下部スライド部材4-bのスライド孔を挟む
上部材と上部スライド部材4-aのスライド孔を挟む下部
材との間、(3) 上部スライド部材4-aのスライド孔を挟
む下部材と下部スライド部材4-bのスライド孔を挟む下
部材また支持する構造体2との間、の3通り考えられ
る。また、バネ等25の箇所数は、上記 (1)、 (2)、
(3) の一か所の場合、 (1)と(2)、 (1)と (3)、 (2)と
(3)の二か所の場合、 (1) と (2)と (3)の三か所の場
合がある。図15は、(3) の上部スライド部材4-aのス
ライド孔を挟む下部材と、下部スライド部材4-bのスラ
イド孔を挟む下部材との間に、バネ等25が設置され、
上部スライド部材4-aのスライド孔を挟む下部材とバネ
等25の上部フランジとが接合され、下部スライド部材
4-bのスライド孔を挟む下部材とバネ等25の下部フラ
ンジとが接合されている実施例である。図15のうち
(a)(b)(c)は、バネ等25の高さが低い場合、 (d)(e)
(f)はバネ等25の高さが高い場合である。図16は、
(1) の免震される構造体1と下部スライド部材4-bのス
ライド孔を挟む上部材との間に、バネ等25が設置さ
れ、免震される構造体1とバネ等25の上部フランジと
が接合され、下部スライド部材4-bのスライド孔を挟む
上部材とバネ等25の下部フランジとが接合されている
実施例である。図16のうち (a)(b)(c)は、バネ等25
の高さが低い場合、 (d)(e)(f)はバネ等25の高さが高
い場合である。図17は、 (2)と(3) の二か所にバネ等
25が設置される場合で、上部バネ等25については、
下部スライド部材4-bのスライド孔を挟む上部材とバネ
等25の上部フランジとが接合され、上部スライド部材
4-aのスライド孔を挟む下部材とバネ等25の下部フラ
ンジとが接合され、下部バネ等25については、上部ス
ライド部材4-bのスライド孔を挟む下部材とバネ等25
の上部フランジとが接合され、下部スライド部材4-aの
スライド孔を挟む下部材とバネ等25の下部フランジと
が接合されている実施例である。図18は、 (1)と (2)
と (3)の三か所に、バネ等25が設置される場合で、上
部バネ等25については、免震される構造体1とバネ等
25の上部フランジとが接合され、下部スライド部材4
-bのスライド孔を挟む上部材とバネ等25の下部フラン
ジとが接合され、中部バネ等25については、下部スラ
イド部材4-bのスライド孔を挟む上部材とバネ等25の
上部フランジとが接合され、上部スライド部材4-aのス
ライド孔を挟む下部材とバネ等25の下部フランジとが
接合され、下部バネ等25については、上部スライド部
材4-bのスライド孔を挟む下部材とバネ等25の上部フ
ランジとが接合され、下部スライド部材4-aのスライド
孔を挟む下部材とバネ等25の下部フランジとが接合さ
れている実施例である。図18のうち(a)(b)(c) は、バ
ネ等25の高さが低い場合、 (d)(e)(f)はバネ等25の
高さが高い場合である。また、図18の免震装置は、垂
直に弾性のあるバネ等25の場合には、垂直免震性も獲
得できる。また、垂直に弾性のあるバネ等25を使用し
ても、引抜き防止装置・滑り支承Fによって、バネ等の
座屈の問題は軽減されている。また、図18の免震装置
は、圧縮時にも引抜き時にも摩擦が発生しないものであ
る。図19は、引抜き防止装置・滑り支承Fを2連装
し、(3) の上部スライド部材4-aのスライド孔を挟む下
部材と支持する構造体2との間にバネ等25が設置され
る場合で、上部スライド部材4-aのスライド孔を挟む下
部材とバネ等25の上部フランジとが接合され、支持す
る構造体2とバネ等25の下部フランジとが接合されて
いる実施例である。図19のうち(a)(b)(c) は、バネ等
25の高さが低い場合、 (d)(e)(f)はバネ等25の高さ
が高い場合である。また、図15−2、16−2、17
−2、19−2の、いずれの装置も、図18の免震装置
と同様に、垂直に弾性のあるバネ等25を設置の場合に
は、垂直免震性も獲得できる。垂直に弾性のあるバネ等
25を使用しても、引抜き防止装置・滑り支承Fによっ
て、ゴムまたバネ等の座屈の問題は軽減されている。 2.3. 引抜き防止機能の増強 図23〜24は、請求項8項〜9項記載の発明の補強引
抜き防止装置・滑り支承Fの実施例を示している。請求
項8項記載の発明は、特許 1844024号での発明の引抜き
防止装置・滑り支承Fにおいて、真上及び真横に細長く
開口したスライド孔を有する上部スライド部材4-aと下
部スライド部材4-bとを、互いに交差する方向に、双方
の真横のスライド孔4-vに係合し、スライドできるよう
にし、双方の真上のスライド孔(4−av、4−bv)を貫
く繋ぎ部材・係合材27を取付けて、引抜き防止を補強
する装置である。図23は、双方の真上のスライド孔
(4−av、4−bv)を貫く繋ぎ部材・係合材27が1個
のとき、図23−2は、3個のとき、図23−3は、4
個のときであり、図24は、ロ型の繋ぎ部材・係合材2
7が 2個のときで、上部スライド部材4-aと下部スラ
イド部材4-bとを係合して、引抜き防止を補強してい
る。請求項9項記載の発明は、1.3. 十字重力復元型引
抜き防止装置・滑り支承、2.1. 復元・減衰バネ付き引
抜き防止装置・滑り支承、2.2. 積層ゴム/ゴム/バネ
付き引抜き防止装置・滑り支承との複合装置の各装置に
おいて、引抜き防止装置・滑り支承に、請求項8項記載
の発明と同様に、上部スライド部材4-aと下部スライド
部材4-bとに 真上に細長く開口したスライド孔をあけ
て、双方の真上のスライド孔(4−av、4−bv)を貫く
繋ぎ部材・係合材27を取り付けて、引抜き防止を補強
する装置である。 2.4. 新引抜き防止装置・滑り支承 (1) 新引抜き防止装置・滑り支承 図25は、請求項10項記載の発明の新引抜き防止装置
・滑り支承の実施例を示している。図23〜24は、上
部スライド部材4-aと下部スライド部材4-bが、上下2
枚のダブル材の場合に対して、図25は、上部スライド
部材4-aと下部スライド部材4-bが、シングル材の場合
である。真上に細長く開口したスライド孔4-vを有する
上部スライド部材4-aと下部スライド部材4-bとを、互
いに交差する方向に係合し、双方の真上のスライド孔
(4−av、4−bv)を貫く係合材27を取り付け、スラ
イドできるように構成され、かつ、前記上部スライド部
材4-aを免震される構造体1に、下部スライド部材4-b
をこの免震される構造体を支持する構造体2に設けるこ
とにより構成する新引抜き防止装置・滑り支承である。
また、図23〜24と同様に、係合材27の複数か所止
めの場合もある。また、図25のような上部スライド部
材4-aと下部スライド部材4-bがシングル材で、図24
のような、ロ型の繋ぎ部材・係合材27が、2個で、上
部スライド部材4-aと下部スライド部材4-bとを係合し
て、引抜き防止を補強する場合もある。 (2) 新引抜き防止装置・滑り支承 図28〜28−3は、請求項10−2項〜10−3項記
載の発明の新引抜き防止装置・滑り支承の実施例を示し
ている。請求項10−2項の発明は、図28のような引
抜き機構が一重の場合であり、免震装置によって免震さ
れる構造体とこの免震される構造体を支持する構造体と
の両者間に設けられ、包み込み合う関係のスライド部材
をもち、内側のスライド部材4-iが、水平にスライドで
きる余地をもって外側のスライド部材4-oに包み込ま
れ、かつ、前記内側のスライド部材4-iと外側のスライ
ド部材4-oの一方を、免震される構造体に、他方をこの
免震される構造体を支持する構造体に設けることにより
構成される場合である。請求項10−3項の発明は、図
28−2は引抜き機構が二重以上の場合であり、免震装
置によって免震される構造体とこの免震される構造体を
支持する構造体との両者間に設けられ、複数以上の包み
込み合う関係のスライド部材をもち、一番内側のスライ
ド部材4-iが、水平にスライドできる余地をもって、す
ぐ外側のスライド部材4-oi に包み込まれ、この二番目
のスライド部材4-oi が、水平にスライドできる余地を
もって、さらにその外側のスライド部材4-oに包み込ま
れ、という仕方で順次構成されていき、かつ、前記一番
内側のスライド部材4-iと一番外側のスライド部材4-o
の一方を、免震される構造体に、他方をこの免震される
構造体を支持する構造体に設けることにより構成される
場合である。この請求項10−3項(図28−2)のよ
うな、引抜き機構が 入れ子状の、二重以上の場合に
は、その多重性に応じて、同じ地震振幅に対して、装置
の大きさを小さくできる。さらに、この方法により、請
求項10−2項のような引抜き機構が一重の場合に比べ
て、大きな引抜き力に対応できる。つまり、外側のスラ
イド部材4-oの包み込む持ち出しが大きいほど、引抜き
力に対応できない。その欠点を補うものである。また、
図28−2は、一方向の場合であり、図28と図28−
3は、全方向の場合である。全方向の場合には、円形
(図28−3)、方形(図28)の場合がある。また、
図28〜28−3は、包み込み合う関係の、内側のスラ
イド部材4-iと、外側のスライド部材4-oの間に、中間
滑り部6、ローラー・ボールベアリングをもった中間滑
り部6、またローラー・ボールベアリング5-e、5-fを
もった保持器5-gが挿入されている場合である。 (3) 新引抜き防止装置・滑り支承 図28−7は、請求項10−4項〜10−5項記載の発
明の新引抜き防止装置・滑り支承の実施例を示してい
る。上記(2) 新引抜き防止装置・滑り支承の装置が、
上下二組設けられた場合である。請求項10−4の発明
は、免震装置によって免震される構造体とこの免震され
る構造体を支持する構造体との両者間に設けられ、包み
込み合う関係のスライド部材からなるスライド装置が、
上下二組あり、相互に繋がれ、その上下それぞれのスラ
イド装置において、内側のスライド部材4-iが、水平に
スライドできる余地をもって外側のスライド部材4-oに
包み込まれ、かつ、前記上下二組のスライド装置のうち
の上の一組を、免震される構造体に、下の一組を、この
免震される構造体を支持する構造体に設けることにより
構成される場合である。請求項10−5の発明は、免震
装置によって免震される構造体とこの免震される構造体
を支持する構造体との両者間に設けられ、複数以上の包
み込み合う関係のスライド部材からなるスライド装置
が、上下の二組あり、相互に繋がれ、その上下それぞれ
のスライド装置において、一番内側のスライド部材4-i
が、水平にスライドできる余地をもって、すぐ外側のス
ライド部材4-oi に包み込まれ、この二番目のスライド
部材4-oi が、水平にスライドできる余地をもって、さ
らにその外側のスライド部材4-oに包み込まれ、という
仕方で順次構成されていき、かつ、前記上下二組のスラ
イド装置のうちの上の一組を、免震される構造体に、下
の一組を、この免震される構造体を支持する構造体に設
けることにより構成される場合である。また、図28−
7は、包み込み合う関係の、内側のスライド部材4-i
と、外側のスライド部材4-oの間に、中間滑り部6、ロ
ーラー・ボールベアリングをもった中間滑り部6、また
ローラー・ボールベアリング5-e、5-fをもった保持器
5-gが挿入されている場合である。 (4) 新引抜き防止装置・滑り支承(バネ付き) 図28−9〜28−10は、請求項10−7項記載の発
明のバネ付き新引抜き防止装置・滑り支承の実施例を
示している。上記新引抜き防止装置・滑り支承に復
元バネが付く場合であり、請求項10−2項、10−3
項、10−4項、また10−5項記載の免震装置・滑り
支承において、個々の内側のスライド部材4-iと外側の
スライド部材4-oとの間に(図28−10)、もしく
は、一番内側のスライド部材4-iと一番外側のスライド
部材4-oとの間に(図28−9)、コイルバネ(図28
−9〜10)、板バネ、螺旋板バネ、ゴム、磁石等25
を設けることにより復元力をもたせて構成される場合で
ある。また、図28−9〜28−10は、包み込み合う
関係の、内側のスライド部材4-iと、外側のスライド部
材4-oの間に、中間滑り部6、ローラー・ボールベアリ
ングをもった中間滑り部6、またローラー・ボールベア
リング5-e、5-fをもった保持器5-gが挿入されている
場合である。 2.5. 重力復元置型引抜き防止装置・滑り支承 (1) 重力復元置型引抜き防止装置・滑り支承 図29〜29−2は、請求項11項記載の発明の、引抜
き防止装置・滑り支承と重力復元型免震装置・滑り支承
(特許 1844024号では免震復元装置)との複合装置の実
施例を示しており、特許 1844024号の引抜き防止装置・
滑り支承と重力復元型免震装置・滑り支承との合体装置
である。つまり、真横に細長く開口したスライド孔を有
する上部スライド部材4-aと下部スライド部材4-bと
を、互いに交差する方向に、双方のスライド孔に係合
し、スライドできるように構成され、上部スライド部材
4-aと下部スライド部材4-bのうち一方に凹形状滑り面
部を有する免震皿3を有し、もう一方に当該免震皿3の
凹形状滑り面部を滑走しうるローラー・ボールベアリン
グ若しくは滑り部5を有し、前記上部スライド部材4-a
を免震される構造体1に、下部スライド部材4-bをこの
免震される構造体を支持する構造体2に設けることによ
り構成する重力復元型引抜き防止装置・滑り支承であ
る。また、図29は、免震皿3が下にある場合、図29
−2は、免震皿3が上にある場合である。 (2) 重力復元置型引抜き防止装置・滑り支承 図28−4〜28−6、図28−8は、請求項10−6
項記載の発明の重力復元置型引抜き防止装置・滑り支承
の実施例を示している。前記2.4.(2) 新引抜き防止装
置・滑り支承の重力復元置型であり、請求項10−2
項、10−3項、10−4項、また10−5項記載の免
震装置・滑り支承において、包み込み合う関係の内側外
側のスライド内部材4-i、4-oのうち、外側のスライド
部材4-oが、凹形状滑り面部を持ち、内側のスライド部
材4-iが、その凹形状滑り面部を滑動できるように構成
される場合である。図28−4は引抜き及び重力復元機
構が一重の場合、図28−5〜28−6は二重以上の場
合である。図28−5〜28−6のような、引抜き及び
重力復元機構が、入れ子状の、二重以上の場合には、そ
の多重性に従って、同じ地震振幅に対して装置の大きさ
を小さくできる。図28−5は、凹形状滑り面部が、円
柱面等の凹形状の一方向性の場合であり、図28−4と
図28−6は、凹形状滑り面部が、すり鉢、球面等の凹
形状の全方向性の場合である。全方向の場合には、円板
(図28−6)、方形板(図28−4)の場合がある。
また、図28−4〜28−6は、包み込み合う関係の、
内側のスライド部材4-iと、外側のスライド部材4-oの
間に、中間滑り部6、ローラー・ボールベアリングをも
った中間滑り部6、またローラー・ボールベアリング5
-e、5-fをもった保持器5-gが挿入されている場合であ
る。また、図28−8は、10−4項、また10−5項
記載の、重力復元置型引抜き防止装置・滑り支承が、
上下の二組設けられた場合である。 (3) 重力復元置型引抜き防止装置・滑り支承(バネ付
き) 請求項10−7項記載の発明は、バネ付き重力復元置型
引抜き防止装置・滑り支承の場合である。上記重力復
元置型引抜き防止装置・滑り支承に復元バネが付く場
合であり、請求項10−6項記載の免震装置・滑り支承
において、個々の内側のスライド部材4-iと外側のスラ
イド部材4-oとの間に、もしくは、一番内側のスライド
部材4-iと一番外側のスライド部材4-oとの間に、コイ
ルバネ、板バネ、螺旋板バネ、ゴム、磁石等25を設け
ることにより復元力をもたせて構成される場合である。
バネ等の付く構成は、前記2.4.(3) 新引抜き防止装置・
滑り支承(バネ付き)と同じである。 2.6. 引抜き防止装置・滑り支承の重力復元型免震装置
・滑り支承振幅時垂直変位吸収装置 2.6.1.バネ付き部材での押さえ込み 図30〜31は、請求項12項記載の発明の実施例を示
している。重力復元型免震装置・滑り支承が併用される
場合、特許 1844024号での発明の引抜き防止装置・滑り
支承には、重力復元型免震装置・滑り支承の振幅時の上
下動を吸収するために、スライド孔を他方のスライド部
材の厚みに上下動分の余裕を見ているが、風等の引抜き
力が働いたときにその余裕の空隙のために、他方のスラ
イド部材がスライド孔でぶつかり衝撃が走る。そのため
に、特許 1844024号での発明の引抜き防止装置・滑り支
承に、スライド孔の両方また片方に、他方のスライド部
材をバネ等(バネ・ゴム・磁石等)で押さえ込むプレー
ト等の部材4-cを取付けることにより、その衝撃を防
ぐ。図30〜31ともに、スライド孔の片方に、他方の
スライド部材をバネ等で押さえ込むプレート等の部材4
-cを取付けた場合である。図30は、バネ等がコイルバ
ネ4-sのとき、図31は、バネが板バネ4-fs のときの
場合である。 2.6.2. 重力復元型免震装置・滑り支承と同じ曲率付き 図7は、請求項12−1項記載の発明の実施例を示して
いる。重力復元型免震装置・滑り支承が併用される場
合、特許 1844024号での発明の引抜き防止装置・滑り支
承には、重力復元型免震装置・滑り支承の振幅時の上下
動を吸収するために、スライド孔を他方のスライド部材
の厚みに上下動分の余裕を見ているが、風等の引抜き力
が働いたときにその余裕の空隙のために、他方のスライ
ド部材がスライド孔でぶつかり衝撃が走る。そのため
に、特許 1844024号での発明の引抜き防止装置・滑り支
承に、併用される重力復元型免震装置・滑り支承の免震
皿の曲率と同じ勾配を上部スライド部材・下部スライド
部材にもたせる構成により、重力復元型免震装置・滑り
支承の水平振幅時の垂直変位を吸収する。つまり、免震
装置によって免震される構造体1とこの免震される構造
体を支持する構造体2との両者間に設けられ、真横に細
長く開口したスライド孔を有する上部スライド部材4-a
と下部スライド部材4-bとを、互いに交差する方向に、
双方のスライド孔に係合し、スライドできるようにし、
当該装置と併用される重力復元型免震装置・滑り支承の
免震皿の曲率と同じ勾配形状を上部スライド部材・下部
スライド部材にもたせることにより構成され、かつ、前
記上部スライド部材4-aを免震される構造体1に、下部
スライド部材4-bをこの免震される構造体を支持する構
造体2に設けることにより構成する。 2.7.引抜き防止装置・滑り支承の中間滑り部(すべり
部) 図14は、請求項12−2項記載の発明の実施例を示し
ており、特許 1844024号での発明の引抜き防止装置の上
部スライド部材4-aのスライド孔を挟む上部材と、下部
スライド部材4-bのスライド孔を挟む上部材との間に、
かつ、下部スライド部材4-bのスライド孔を挟む上部材
と、上部スライド部材4-aのスライド孔を挟む下部材と
の間に、かつ、上部スライド部材4-aのスライド孔を挟
む下部材と、下部スライド部材4-bのスライド孔を挟む
下部材との間に、中間滑り部(すべり部)6が挟まれた
実施例である。この場合の個々の中間滑り部6は、円柱
形をなしている。なお、個々の中間滑り部6の滑り部上
部6-uと滑り部下部6-lとは摩擦面としての低摩擦が得
られるような処理がなされている。 2.8.引抜き防止装置・滑り支承の中間滑り部(ローラー
・ボールベアリング) 図14−2〜14−3は、請求項12−3項記載の発明
の実施例を示しており、特許 1844024号での発明の引抜
き防止装置・滑り支承の上部スライド部材・下部スライ
ド部材間に発生する摩擦係数を下げるために、上部スラ
イド部材・下部スライド部材間に、ローラーまたボール
ベアリングからなる中間滑り部を設けることにより構成
したものである。図14−2は、上部と下部スライド部
材4-a、4-bの接する位置の、上部また下部のどちらか
のスライド部材にローラーベアリング5-fを設けたもの
である。また、上部と下部スライド部材4-a、4-bの接
する位置の、上部また下部のどちらかのスライド部材に
ボールベアリング5-eを設けたものもある。図14−3
は、上部スライド部材・下部スライド部材4-a、4-bの
間に、ローラーベアリング5-fを設けたものであり、上
部スライド部材・下部スライド部材4-a、4-bの接触部
分で、ローラーベアリング5-f同士が接触する形を取っ
ている。また、このローラーベアリング5-fは、(b)(c)
断面図に表されているように、循環式転がり案内によっ
て循環する形を取っている。特に、図14−3は、引抜
き時にのみ、摩擦を下げられる機構のために、引抜き時
に接触する下部スライド部材4-bと上部スライド部材4
-a相互に、ローラーベアリング5-fを設けたものであ
り、相互のローラーベアリング5-f同士が接触する形を
取っている。また、圧縮時において荷重を受けないため
に、上部スライド部材4-aと下部スライド部材4-bが接
触しないように隙間が設けられている。そのため、この
装置を使う免震機構では、圧縮時の、免震される構造体
とそれを支持する構造体との摩擦は、他の免震装置(図
35の二重免震皿のローラーまたボールベアリングで)
で吸収される形をとる。また、当然、圧縮時において荷
重を受ける型、つまり、圧縮時において上部スライド部
材4-aと下部スライド部材4-bが接触し、その摩擦を、
上部スライド部材4-aと下部スライド部材4-b相互のロ
ーラーベアリングで受けるタイプのものもある。 2.9.引抜き防止装置・滑り支承の改良 図26〜27−3は、請求項12−4項記載の発明の実
施例を示している。特許 1844024号での発明の引抜き防
止装置・滑り支承の水平寸法を小さくするために、上部
スライド部材・下部スライド部材(4-a、4-b)間に、
真横に開口したスライド孔を有する中間部スライド部材
4-mを設けることにより構成したものである。そして、
上部スライド部材4-aと、中間部スライド部材4-mと
が、中間部スライド部材4-mと下部スライド部材4-bと
が、互いに交差する方向に、双方のスライド孔に係合
し、スライドできるように構成されている。図26は、
その中間部スライド部材4-mの真中の仕切をなす中間材
4-mm があるものであり、図26−2は、中間材4-mm
がないものである。図26−3は、図26の中間部スラ
イド部材4-mの中間材4-mm が、上部スライド部材・下
部スライド部材(4-a、4-b)の上下の免震皿(4-as,
4-bs )と同様に免震皿をもつものである。図27〜2
7−3は、図26〜26−3の引抜き防止装置・滑り支
承に、復元・減衰バネ等25を設けて、前記2.1.復元・
減衰バネ付き引抜き防止装置・滑り支承となるものであ
る。また、この復元・減衰バネ等25の効果は、常に中
間部スライド部材4-mを定位置に戻す効果を同時にも
つ。この装置は、後記4.二重(また二重以上の)免震
皿免震装置・滑り支承と同様に スライド部材(4-a、
4-b、4-m)の水平寸法の大きさを、従来の引抜き防止
装置・滑り支承のほぼ半分に近い寸法にする。というの
は、中間部スライド部材4-mのお陰で、上部スライド部
材・下部スライド部材(4-a、4-b)が、地震時にお互
いがずれる事により、そのずれる寸法を、上部スライド
部材・下部スライド部材(4-a、4-b)のスライド可能
寸法分を足し合わせた大きさまで可能とする。ただ、そ
のずれる寸法は挟み込まれているスライド部材の幅だけ
損をする。その幅をQとすると、地震の最大振幅の半分
をLとすると、上部スライド部材・下部スライド部材相
互にずれるので、上部スライド部材・下部スライド部材
の大きさは、L+Qでよくなる。一般的には、それに余
裕をみた寸法か、それ以上の寸法とする。一方、従来の
引抜き防止装置・滑り支承で考えると、上部スライド部
材・下部スライド部材の大きさは、2×L+Qとなる。
よって、一辺の大きさで、ほぼ、半分になり、引抜き防
止装置・滑り支承の大きさが大きく、場所を取る問題を
解決する。 2.10. 引抜き防止装置・滑り支承の改良 図26−4は、請求項12−5記載の発明の実施例を示
している。真横に細長く開口したスライド孔を有する上
部スライド部材4-aと下部スライド部材4-bとを、互い
に交差する方向に、双方のスライド孔に係合し、スライ
ドできるようにし、かつ、上部スライド部材4-aを構成
する下部材4-al 、下部スライド部材4-bを構成する上
部材4-bu 、のどちらかが、また両方が、上部スライド
部材・下部スライド部材(4-a、4-b)に対して上下は
拘束されながら水平にスライドするように構成したもの
である。そして、前記上部スライド部材4-aを免震され
る構造体1に、下部スライド部材4-bをこの免震される
構造体を支持する構造体2に設けることにより構成され
る。図26−4は、このうち、上部スライド部材4-aを
構成する下部材4-al 、下部スライド部材4-bを構成す
る上部材4-bu の両方が、上部スライド部材・下部スラ
イド部材(4-a、4-b)に対して上下は拘束されながら
水平にスライドするように構成したものである。この発
明のメリットは、全体が覆われ、密閉性が得られるるこ
とであり、2.9.同様に、水平寸法の大きさを、従来の引
抜き防止装置・滑り支承のほぼ半分に近い寸法にする。
図27−4は、図26−4の引抜き防止装置・滑り支承
に、復元・減衰バネ等25を設けて、前記2.1.復元・減
衰バネ付き引抜き防止装置・滑り支承となるものであ
る。また、この復元・減衰バネ等25の効果は、常にス
ライドする部材を定位置に戻す効果を同時にもつ。図2
6−7、図37−7は、請求項12−6項記載の発明の
実施例を示している。図26−7は、図26−4の実施
例の下部材4-al 上部材4-bu の双方に、スライド孔4
-alv、真上のスライド孔4-buvをあけて、ボールベアリ
ング5-eを設けたものである。この場合、転がり支承と
もなり、引抜き防止装置付き転がり支承となる。さら
に、スライド孔4-alvの孔形状として、ボールベアリン
グ5-eの下が出ながらこのボールベアリング5-eを下受
けする形、スライド孔4-buvの孔形状として、ボールベ
アリング5-eの頭が出ながらこのボールベアリング5-e
を上受けする形で、下部材4-al 上部材4-bu の双方
が、引抜き時に接することが無いようにされることによ
り、引抜き力を受けながらの地震水平力の下部材4-al
上部材4-bu 双方の摩擦が軽減される。また、上部スラ
イド部材4-aを構成する下部材4-al 、下部スライド部
材4-bを構成する上部材4-bu の両方が、上部スライド
部材・下部スライド部材(4-a、4-b)に対して上下は
拘束されながら水平にスライドさせるスライド装置とし
て、ボールベアリング5-eを挟み、摩擦係数を下げてい
る。また、後述の4.2.1.3.1.中間滑り部(球面またすり
鉢状免震皿)の併用は、引抜き防止装置付き復元転がり
支承となる。図37−7は、その発明の実施例を示して
いる。その場合、スライド孔4-alv及びスライド孔4-b
uvの孔形状として、球面またすり鉢状免震皿の周辺に行
くに従い、ボールベアリングが持ち上がる分、孔形状を
大きくする必要があるが、全体を大きくするとがたつき
が発生するので、中央部から周辺部に従い、ボールベア
リングが持ち上がる分、孔形状の幅を大きくする必要が
ある。さらに、図37−8は、上部スライド部材の下部
材4-al (また下部スライド部材の上部材4-bu )の、
スライド孔4-alv(またスライド孔4-buv)を挟んだ両
側を分離し、その分離された部材4-al1、4-al2、4-b
u1、4-bu2、の両端をボルト等でピン状態に回転できる
ように固定39し、力が働くと、両端がピン状態で回転
してたわみ、孔形状の幅が大きくなる工夫をしている。
図37−7に比べて、ボールベアリングが、周辺に行く
に従い、スライド孔4-alv(またスライド孔4-buv)の
孔形状が、広がりやすくなっている。この図37−8
は、請求項12−7項記載の発明の実施例を示してい
る。また、図26−4、図26−7、図37−7、図3
7−8の、上部スライド部材4-aと下部材4-al とが、
また下部スライド部材4-bと上部材4-bu とが、スライ
ドする接触点に、図98(b) のように、ボールベアリン
グ5-eを挟み、摩擦係数を下げる方法が考えられる。 2.11. 引抜き防止装置・滑り支承の改良 図26−5〜26−6は、請求項12−8記載の発明の
実施例を示している。免震装置によって免震される構造
体とこの免震される構造体を支持する構造体との両者間
に設けられ、真横に細長く開口したスライド孔を有す
る、上部スライド部材と中間部スライド部材と下部スラ
イド部材とを有し、上部スライド部材4-aと中間部スラ
イド部材4-mとを、中間部スライド部材4-mと下部スラ
イド部材4-bとを、互いに交差する方向に、双方のスラ
イド孔に係合し、スライドできるようにし、かつ、上部
スライド部材4-aを構成する下部材4-al 、下部スライ
ド部材4-bを構成する上部材4-bu 、のどちらかが、ま
た両方が、上部スライド部材・下部スライド部材(4-
a、4-b)に対して上下は拘束されながら水平にスライ
ドするように構成したものである。そして、前記上部ス
ライド部材4-aを免震される構造体1に、下部スライド
部材4-bをこの免震される構造体を支持する構造体2に
設けることにより構成される。図26−5〜26−6
は、このうち、上部スライド部材4-aを構成する下部
材、下部スライド部材4-bを構成する上部材の両方が、
上部スライド部材・下部スライド部材4-a、4-bに対し
て上下は拘束されながら水平にスライドするように構成
したものである。図26−5は、中間部スライド部材4
-mの真中の仕切をなす中間材4-mm があるものであり、
図26−6は、その中間材4-mm がないものである。こ
の発明のメリットは、全体が覆われ、密閉性が得られる
ることであり、2.9.同様に、水平寸法の大きさを、従来
の引抜き防止装置・滑り支承のほぼ半分に近い寸法にす
る。図27−5は、図26−5の引抜き防止装置・滑り
支承に、復元・減衰バネ等25を設けて、前記2.1.復元
・減衰バネ付き引抜き防止装置・滑り支承となるもので
ある。当然、図26−6にも、同様に、復元・減衰バネ
等25を設けて、前記2.1.復元・減衰バネ付き引抜き防
止装置・滑り支承とする事が考えられる。また、この復
元・減衰バネ等25の効果は、常にスライドする部材を
定位置に戻す効果を同時にもつ。 3.滑り型免震装置・滑り支承のダンパー機能向上及び
初滑動向上 3.1. 摩擦係数の変化 図32〜33は、請求項13項記載の発明の実施例を示
している。中心部の摩擦係数は小さく、周辺部の摩擦係
数は大きくする。凹形状もしくは平面形状をもつ滑り面
部を有する免震皿と滑り部を持つ免震装置・滑り支承に
おいて、免震皿中心部の摩擦係数は小さくし、免震皿周
辺部の摩擦係数は大きい免震皿をもつことによって構成
する。免震皿の中心部の摩擦係数を小さくすることは、
免震感度を良くする。つまり最初に滑べり始める地震力
の大きさを小さくして免震感度をあげられる。また、周
辺部を小さくすることは 地震による振幅の抑制につな
がる。よって実施例は3つに分かれる 1) 免震皿の中心部の摩擦係数を小さくする。 2) 免震皿の周辺部の摩擦係数を大きくする。 3) 免震皿の中心部の摩擦係数を小さくし、かつ免震皿
の周辺部の摩擦係数を大きくする。 3) に関しては 免震皿3の中心部の摩擦係数を小さく
して、免震皿の周辺部に行くに従い摩擦係数を大きくす
る方法もある。図32は、平面形状滑り面部を有する免
震皿3の場合、図33は、凹曲面形状滑り面部を有する
免震皿3の場合で、同心円状に摩擦係数が、中心部から
周辺部に向かって大きくなっている実施例である。摩擦
係数が大きくなってゆく割合は、一定の割合での比例的
な場合もあるし、二乗またn乗に比例的な場合もある
し、等差数列的な場合もあるし、等比数列的な場合もあ
るし、また特殊な関数の場合もある。 3.2. 曲率の変化 請求項14項記載の発明は、免震皿の中心部の曲率半径
を大きくし、また周辺部の曲率半径を小さくするか、ま
た、中心部から周辺に向かって、曲率半径を小さくして
急勾配にして、地震の振幅抑制するものである。また曲
率を変化させることにより、共振を起こさない効果をも
合わせ持つ。免震皿の形状は、全方向性の球面等の凹曲
面もあるし、一方向性の円柱面等の凹曲面もある。曲率
の変化の割合は、段階的に変化させる場合、一定の割合
で変化させる場合(単純比例の場合もあるし、二乗また
n乗に比例の場合もあるし、等差数列の場合もあるし、
等比数列の場合もあるし、また特殊な関数の場合)もあ
る。 3.3. 摩擦係数の変化と曲面率の変化 また、免震皿の、3.1.の摩擦係数の変化と、3.2.の曲面
率の変化とを、両方使って、滑り免震装置・滑り支承の
ダンパー機能向上及び初滑動向上を行う方法もある。 4.二重(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り支承 4.1. 二重(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り支
承 4.1.1. 二重(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り
支承 図34〜42は、請求項15項〜16項記載の発明の二
重(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り支承の実施
例を示している。二重(また二重以上の)免震皿免震装
置・滑り支承は、以下によって構成される(今まで説明
の、滑り部と免震皿の構成の免震装置・滑り支承を「一
重免震皿免震装置・滑り支承」と言う)。下向きの平面
また凹曲面で形成された滑り面部をもった上部免震皿3
-aと、上向きの平面また凹曲面で形成された滑り面部を
もった下部免震皿3-bとで構成され、また、この上部免
震皿3-aと下部免震皿3-bの中間に上面下面ともに滑り
面部をもった、1個若しくは複数個の中間免震皿3-mも
挟み込まれる場合もあり、この上部免震皿3-aと下部免
震皿3-bとが上下に重なり、免震装置・滑り支承を構成
し、上部免震皿3-aを支持され免震される構造体1に取
付け、下部免震皿3-bを構造体1を支持する構造体2に
取付けることにより構成される。図34は、中間滑り部
6を持たない場合であり、図35〜42は、中間滑り部
6またローラー・ボールベアリングをもった中間滑り部
(また、ローラー・ボールベアリングをもった保持器)
6を持つ場合である。図34(a) 〜(d) は、二重免震皿
(上部免震皿3-a、下部免震皿3-b)の場合、図34
(e) 〜(f) は、三重免震皿(上部免震皿3-a、中間免震
皿3-m、下部免震皿3-b)の場合であり、さらに四重以
上免震皿の場合も考えられる。層数を重ねるほうが、免
震性能は増すと考えられる。なお、図34(c)(d)は、特
許 1844024号での免震復元装置との大きさの比較図であ
り、(c) は特許 1844024号での免震復元装置、 (d)は、
二重免震皿の場合である。二重(また二重以上の)免震
皿免震装置・滑り支承の構成について説明する。まず、
免震皿の大きさの一辺は、地震による最大振幅(地震に
よる免震皿上での最大振幅)の免震皿枚数分で割った寸
法(二重免震皿の場合は地震の最大振幅の半分の寸法)
でほぼ良い。というのは、同じ大きさの免震皿の二重以
上の構成を取るために、地震時にお互いがずれる事によ
り、お互いの接触点でのみ、免震される構造体Aの垂直
荷重が伝達できる最小限の面積のみあれば良く、最小限
の面積をQの二乗とすると正方形の場合で考えると、一
辺はQでよくなる。地震の最大振幅の免震皿枚数分で割
った寸法をL/免震皿枚数とすると、二重以上免震皿の
場合、上下免震皿が相互にずれるので、正方形の場合で
考えると免震皿の一辺の大きさは、L/免震皿枚数+Q
でよくなる。一般的には、それに余裕をみた寸法か、そ
れ以上の寸法とする。二重免震皿の場合は、図34(d)
の通りである。一方、特許 1844024号での免震復元装置
(重力復元型免震装置・滑り支承)で考えると、正方形
の場合で考えると免震皿の一辺の大きさは、L+Qとな
る(Qは滑り部5の幅)。二重免震皿の場合は、図34
(c) の通りである。よって、一辺の大きさで、ほぼ、1
/免震皿枚数分になり、面積で、ほぼ1/免震皿枚数分
の二乗になり、また免震皿を上下合わせても、ほぼ1/
免震皿枚数分になる(二重免震皿の場合は、一辺の大き
さで、ほぼ1/2になり、面積で、ほぼ1/4になり、
また免震皿を上下合わせても、ほぼ1/2になる)、次
に、免震皿の形状を円形で考えた場合も、地震時にお互
いがずれた二重皿の接触点の、免震される構造体Aの垂
直荷重が伝達できる最小限の面積からの寸法が変わるの
みで、ほぼ同じである。また、免震皿の形状に関して
は、以上のように、正方形、円形でも、さらに四角形、
多角形、また楕円等の曲線により形成された形でもよ
い。これは、免震皿の大きさが大きく、場所を取る問題
を解決する。また、この事により、同じ大きさの免震皿
の重層で良くなる。この事は、特許 1844024号での免震
復元装置(重力復元型免震装置・滑り支承)が密閉性の
ないことにより、ゴミがたまり、錆びて、装置の滑り支
承の摩擦係数が低下するという問題をも解決する。つま
り、密閉が可能になる。それも完全密閉が可能になる。
免震皿の大きさと密閉性に関しての長所は、平面形状滑
り面部を有する免震皿であろうが、凹形状滑り面部を有
する免震皿であろうが、同じである。密閉性に関して、
さらに説明すると、免震皿が、平面形状滑り面部同士の
場合には、問題がないことは直ぐに認識できると思う
が、凹形状滑り面部同士の場合でも、同じである。つま
り、同じ大きさの二重の凹形状免震皿が、完全に重なっ
た時、後述の中間滑り部6の高さ寸法を、隙間ができな
い大きさに設定する事により解決する。さらに、ほぼ真
中に、潤滑油の出る孔を設けて、潤滑油がしみ出すよう
な工夫も考えられる。また、免震皿に、グリース・固形
の潤滑油をためる窪みを設ける。それは下部免震皿3-b
だけでも良く、上部免震皿3-aだけでも良く、上下部免
震皿(3-a、3-b))の両方でも良い。この、グリース
・固形の潤滑油をためる窪みは、一箇所また数箇所でも
良い。一箇所の場合、その位置は、ほぼ中央でも良く、
数箇所の場合は、分散配置も可能となる。また、その窪
みに、潤滑油がしみ出す管を設けて、その管に潤滑油を
送る装置を結合する場合もある。 4.1.2. 引抜き防止付き三重(また三重以上の)免震皿
免震装置・滑り支承 図95〜97は、請求項17項〜18−2項記載の発明
の引抜き防止付き三重(また三重以上の)免震皿免震装
置・滑り支承の実施例である。上部免震皿と中間免震皿
と下部免震皿による三重免震皿免震装置・滑り支承にお
いて、上部免震皿と中間免震皿とを平行なす対辺同士で
スライド部材によって繋ぎ、それと交差方向に平行なす
対辺同士でスライド部材によって中間免震皿と下部免震
皿とを繋ぐことにより、上部免震皿と中間免震皿と下部
免震皿とを相互に連結し、上部免震皿を、支持され免震
される構造体1に取付け、下部免震皿を、構造体1を支
持する構造体2に取付けることにより構成する。中間免
震皿が複数個あっても、同様であり、平行なす対辺同士
でスライド部材によって、その中間免震皿を相互につな
ぎ、さらに、それと交差方向に平行なす対辺同士でスラ
イド部材によって次の中間免震皿とを相互につなぎ、順
次、交差方向に平行なす対辺同士でスライド部材によっ
て次の中間免震皿とを連結してゆくことによって構成す
る。交差方向の角度に関して、免震皿の枚数に応じて、
それぞれがなす交差角は、360度の等分割が良いがそ
れよりずれても良い。なお、スライド部材自体は、免震
皿の一辺より、大きい場合もある。その方が、ずれに対
応できるからである。なお、ここでのスライド部材は、
スライド方向に移動可能で、垂直方向には抗する機能
(垂直方向には繋ぎ留める機能)をもった部材である。
また、免震皿の形状に関しては、以下説明されるような
正方形、正多角形、円形でもよいが、さらに四角形、多
角形、また楕円等の曲線により形成された形でもよい。
以下、具体的に説明する。 (1) 交差2平行(直交2平行)スライド部材繋ぎ 図95は、上部免震皿3-aと中間免震皿3-mと下部免震
皿3-bによる引抜き防止付き三重免震皿免震装置・滑り
支承の実施例である。実施例では、正方形である。 上
部免震皿3-aと中間免震皿3-mとを平行なす対辺同士で
スライド部材3-sによって繋ぎ、それと交差(直交す
る)方向に中間免震皿3-mと下部免震皿3-bとを平行な
す対辺同士でスライド部材3-sによって繋ぐことによ
り、上部免震皿3-aと中間免震皿3-mと下部免震皿3-b
とが相互に連結して、引抜き力に抗することができる。
なお、図95のうち、(d) の断面図は滑りの場合の、
(e) の断面図はローラーベアリング5-fの場合の、(f)
の断面図はボールベアリング5-eの場合の実施例であ
る。(e) のローラーベアリング5-fの場合は、スライド
方向と直角に、ローラーベアリングが設けられる。ボー
ルベアリングも同様であるが、ローラーベアリング5-f
が移動してもはみ出さないために免震皿の全面ではな
く、中心位置に部分的に設けられる場合もある。また、
その設置される範囲の大きさは、免震される構造体の荷
重が支持できるものである。また、ローラー・ボールベ
アリングが免震皿の全面に設けられる場合には、保持器
は、下の免震皿からせり出しても、ベアリングが落ちな
い形式のものである。また、循環式転がり案内によって
循環する形を取る事も考えられる。また、以上の構成
は、スライド部材3-s無しで、重ねられる場合もあり
(ロール方向にガイドだけが付いている場合もあり)、
ローラーベアリング、ボールベアリングの構成は同様で
ある。 (2) 交差3平行スライド部材繋ぎ 図96は、上部免震皿3-aと中間免震皿(その1)3-m
1 と中間免震皿(その2)3-m2 と下部免震皿3-bによ
る四重免震皿免震装置・滑り支承の実施例である。実施
例では、正六角形である。上部免震皿3-aと中間免震皿
(その1)3-m1 とを平行なす対辺同士でスライド部材
3-sによって繋ぎ、それと交差方向(六角形の一つの角
の角度、例えば60度)に中間免震皿(その1)3-m1 と
中間免震皿(その2)3-m2 とを平行なす対辺同士でス
ライド部材3-sによって繋ぎ、さらに、それと交差方向
(六角形の一つの角の角度、例えば60度)に中間免震皿
(その2)3-m2 と下部免震皿3-bとを平行なす対辺同
士でスライド部材3-sによって繋ぐことにより、上部免
震皿3-aと中間免震皿(その1)3-m1 と中間免震皿
(その2)3-m2 と下部免震皿3-bとが相互に連結し
て、引抜き力に抗することができる。なお、この実施例
では、上部免震皿3-aと中間免震皿(その1)3-m1 と
中間免震皿(その2)3-m2 と下部免震皿3-bとを相互
に繋ぐ、上下のスライド部材同士の角度のずれは、順番
に60度づつずれていったが、重複しなければ、その順
番は問わない。その角度も、360度の6等分割が良い
が、単に6分割でも良い。なお、図96のうち、(b) の
断面図は滑りの場合の、(c) の断面図はローラーまたボ
ールベアリングの場合の実施例である。ここで、ローラ
ーベアリング5-fの場合には、スライド方向と直角に、
ローラーベアリングが設けられる。ボールベアリングも
同様であるが、ローラーベアリング5-fが移動してもは
み出さないために免震皿の全面ではなく、中心位置に部
分的に設けられる場合もある。また、その設置される範
囲の大きさは、免震される構造体の荷重が支持できるも
のである。また、ローラー・ボールベアリングが免震皿
の全面に設けられる場合には、保持器は、下の免震皿か
らせり出しても、ベアリングが落ちない形式のものであ
る。また、循環式転がり案内によって循環する形を取る
事も考えられる。また、以上の構成は、スライド部材3
-s無しで、重ねられる場合もあり(ロール方向にガイド
だけが付いている場合もあり)、ローラーベアリング、
ボールベアリングの構成は同様である。 (3) 交差4平行スライド部材繋ぎ (2) の方法で、同様に、正八角形の上部免震皿3-aと中
間免震皿(その1)3-m1 と中間免震皿(その2)3-m
2 と中間免震皿(その3)3-m3 と下部免震皿3-bによ
る五重免震皿免震装置・滑り支承が、構成される。しか
し、正八角形では、一辺が短くなりすぎるので、図97
の実施例では、正方形形状の45度ずれた2枚を接合し
た免震皿を、5重積層させ、それらを相互にスライド部
材3-sによって繋ぐ。つまり、5重積層とは、上部免震
皿3-aと中間免震皿(その1)3-m1 と中間免震皿(そ
の2)3-m2 と中間免震皿(その3)3-m3 と下部免震
皿3-bとによって構成される。具体的に説明する。ま
ず、正方形形状の45度ずれた2枚を接合した上部免震
皿3-aと同形の中間免震皿(その1)3-m1 とを平行な
す対辺同士でスライド部材3-sによって繋ぐ。上部免震
皿3-aの2枚のうちの下の免震皿と、中間免震皿(その
1)3-m1 の2枚のうちの上の免震皿とがスライド部材
3-sによって繋がれる。その中間免震皿(その1)3-m
1 の2枚のうちの下の免震皿と、中間免震皿(その2)
3-m2 の2枚のうちの上の免震皿とを、平行なす対辺同
士でスライド部材3-sによって繋ぐ。このスライド部材
の方向は、上部免震皿3-aと中間免震皿(その1)3-m
1 とを接合するスライド部材の方向とは、45度ずれ
る。さらに、この中間免震皿(その2)3-m2 2枚のう
ちの下の免震皿と中間免震皿(その3)3-m3 の2枚の
うちの上の免震皿とを平行なす対辺同士でスライド部材
3-sによって繋ぐ。このスライド部材の方向も、同様
に、中間免震皿(その1)3-m1 と中間免震皿(その
2)3-m2 とを接合するスライド部材の方向とは、45
度ずれる。また、さらにこの中間免震皿(その3)3-m
3 2枚のうちの下の免震皿と下部免震皿3-bの2枚のう
ちの上の免震皿とを平行なす対辺同士でスライド部材3
-sによって繋ぐ。このスライド部材の方向も、同様に、
中間免震皿(その2)3-m2 と中間免震皿(その3)3
-m3 とを接合するスライド部材の方向とは、45度ずれ
る。以上の構成により、上部免震皿3-aと中間免震皿
(その1)3-m1 と中間免震皿(その2)3-m2 と中間
免震皿(その3)3-m3 と下部免震皿3-bとが相互に連
結して、引抜き力に対処できる。なお、上部免震皿3-a
の2枚のうちの上の免震皿と、免震される構造体1と、
下部免震皿3-bの2枚のうちの下の免震皿と、免震され
る構造体を支持する構造体2とが接合される。なお、こ
の実施例では、上部免震皿3-aと中間免震皿(その1)
3-m1 と中間免震皿(その2)3-m2 と中間免震皿(そ
の3)3-m3 と下部免震皿3-bの相互を繋ぐ、上下のス
ライド部材同士の角度のずれは、順番に45度づつずれ
ていったが、重複しなければ、その順番は問わない。そ
の角度も、360度の8等分割が良いが、単に8分割で
も良い。なお、図97のうち、(b) の断面図は滑りの場
合の、(c) の断面図はローラーまたボールベアリングの
場合の実施例である。ここで、ローラーベアリング5-f
の場合には、スライド方向と直角に、ローラーベアリン
グが設けられる。ボールベアリングも同様であるが、ロ
ーラーベアリング5-fが移動してもはみ出さないために
免震皿の全面ではなく、中心位置に部分的に設けられる
場合もある。また、その設置される範囲の大きさは、免
震される構造体の荷重が支持できるものである。また、
ローラー・ボールベアリングが免震皿の全面に設けられ
る場合には、保持器は、下の免震皿からせり出しても、
ベアリングが落ちない形式のものである。また、循環式
転がり案内によって循環する形を取る事も考えられる。
また、以上の構成は、スライド部材3-s無しで、重ねら
れる場合もあり(ロール方向にガイドだけが付いている
場合もあり)、ローラーベアリング、ボールベアリング
の構成は同様である。 (4) 交差5平行以上スライド部材繋ぎ また、交差5平行以上スライド部材繋ぎ(正十角形以
上)も同様に考えられる。交差平行数が増えるほうが、
免震皿に対して斜め方向の地震力に対応しやすい。 (5) 免震皿の形状 いずれにしても、スライド部材3-sが平行なす対辺同士
で取り付けられ、全方向に免震皿がスライドできるもの
であれば、免震皿の形態は問わない。(1) では交差2方
向(直交)の平行形状に、スライド部材3-sが取り付け
られれば、(2)では交差3方向の平行形状に、スライド
部材3-sが取り付けられれば、(3) では交差4方向の平
行形状に、スライド部材3-sが取り付けられれば、(4)
では交差5方向の平行形状に、スライド部材3-sが取り
付けられれば、また、交差6方向の平行形状に、スライ
ド部材3-sが取り付けられれば、・・・・・というよう
にである。 (6) スライド部材繋ぎ 以上の全てのスライド部材3-sとして、図98(a) のよ
うに、免震皿との間にボールベアリング5-eを挟み、摩
擦係数を下げる方法が考えられる。 4.2.中間滑り部持ち二重(また二重以上の)免震皿免震
装置・滑り支承 平面形状滑り面部を有する免震皿と凹形状滑り面部を有
する免震皿との組合せと、凹形状滑り面部を有する免震
皿と凹形状滑り面部を有する免震皿との組合せとには、
必ず、中間滑り部(すべり部・転がり部)は必要である
が、平面形状滑り面部を有する免震皿と平面形状滑り面
部を有する免震皿との組合せにも設けられる場合もあ
る。 4.2.1. 中間滑り部 4.2.1.1. 中間滑り部 中間滑り部として、ローラー・ボールベアリング型中間
滑り部とすべり型中間滑り部が、考えられる。図35〜
42は、請求項19項記載の発明の実施例を示してい
る。上部に下向きの平面また凹曲面の免震皿と下部に上
向きの平面また凹曲面の免震皿とで構成され、上部免震
皿と下部免震皿との間に、中間滑り部またローラー・ボ
ールベアリングをもった中間滑り部またローラー・ボー
ルベアリング(ローラー・ボールベアリングをもった保
持器を含む)がはさみこまれ、また、上部免震皿、下部
免震皿と中間滑り部との間にローラー・ボールベアリン
グをはさみ、そして、上部免震皿は支持され免震される
構造体に取付られ、下部免震皿は構造体を支持する構造
体に取付けることにより構成する免震装置・滑り支承で
ある。以下の(1)(2)(3)(4)の4つの場合がある。 (1) 二重平面免震皿 図35は、上下の平面形状滑り面部を有する平面免震皿
(3-a、3-b)との間に、中間滑り部6(すべり型)、
ローラー・ボールベアリングをもった中間滑り部(すべ
り型)、またローラー・ボールベアリング5-e、5-fを
もった中間滑り部(転がり型)を挟み込む場合である。
また、図35−2は、上下の平面形状滑り面部を有する
平面免震皿(3-a、3-b)との間に、ローラー・ボール
ベアリング5-e、5-fを挟み込む場合であり、そのロー
ラー・ボールベアリング5-e、5-fは、自ら(ローラー
・ボールベアリング5-e、5-f)が移動してもはみ出さ
ないために平面免震皿の全面ではなく、中心位置に部分
的に設けられる。また、その設置される範囲の大きさ
は、免震される構造体の荷重が支持できるものである。
また、図35−3は、上下の平面形状滑り面部を有する
平面免震皿(3-a、3-b)との間に、ローラー・ボール
ベアリング5-e、5-fを挟み込む場合であり、そのロー
ラー・ボールベアリング5-e、5-fは、平面免震皿に全
面の場合であり、保持器は、下の免震皿からせり出して
も、ローラー・ボールベアリング5-e、5-fが落ちない
形式のものである。図35−3装置の図35−2装置に
比してのメリットは、耐圧性能が上がることである。こ
の二重平面免震皿の、防食性、防塵性、また潤滑剤の蒸
発等を防ぐ気密性は、図34(g)(h)のように二重(また
二重以上の)免震皿をシールまた防塵カバーをすること
によって防ぐことができる。このことは、図35−3装
置でも同様である。つまり、中小地震では、ローラー・
ボールベアリング5-e、5-fは、下の免震皿からせり出
さず(逆に、中小地震では、下の免震皿からはみ出さな
い範囲にローラー・ボールベアリング5-e、5-fの範囲
の大きさを決定する)、大地震時には シールが破れる
か、また防塵カバー3-cが開いて、下の免震皿からせり
出す事をも可能にするからである。 (2) 平面免震皿と凹曲面免震皿(復元免震皿) 図36は、平面形状滑り面部を有する免震皿と凹曲面滑
り面部を有する免震皿(3-a、3-b)との間に、中間滑
り部6を挟み込む場合である。その中間滑り部6の、滑
り部上部6-u、下部6-lに、ローラーまたボールベアリ
ング5-e、5-fを設けた場合もある。また、このローラ
ーまたボールベアリングは、循環式転がり案内によって
循環する形を取るのが有利である。 (3) 二重凹曲面免震皿 図37〜42は、下向きの凹曲面滑り面部を有する免震
皿と上向きの凹曲面滑り面部を有する免震皿(3-a、3
-b)との間に、中間滑り部6またローラー・ボールベア
リングをもった中間滑り部6(また、ローラー・ボール
ベアリングをもった保持器)を挟み込む場合である。ま
た、図37〜42のいずれの場合も、図41に見られる
ように、このローラーまたボールベアリングは、循環式
転がり案内によって循環する形を取るのが有利である。
また、三重以上の免震皿の場合には、免震皿ごとに中間
滑り部を挟み込む場合もある。以上の(1)(2)(3) の中間
滑り部6の滑り部上部6-uおよび滑り部下部6-lは、滑
り部として低摩擦仕様としてあり、テフロン等の低摩擦
材が使用されている場合もある。 (4) 二重凹凸曲面免震皿 図36−3は、下向きの凸曲面滑り面部を有する免震皿
と上向きの凹曲面滑り面部を有する免震皿(3-a、3-
b)との間に、また、中間滑り部6またローラー・ボー
ルベアリングをもった中間滑り部6(また、ローラー・
ボールベアリングをもった保持器)を挟み込む場合であ
る。 4.2.1.2.中間滑り部(すべり型) 4.2.1.2.1.中間滑り部(球面免震皿) 図37〜38は、請求項20項記載の発明の実施例を示
している。上部下向き凹型の球面また円柱面の滑り面部
を有する免震皿と同一曲率を持つ凸型滑り部と 下部上
向き凹型の球面また円柱面の滑り面部を有する免震皿と
同一曲率を持つ凸型滑り部とが合体した中間滑り部また
ローラー・ボールベアリングをもった中間滑り部を持
ち、この中間滑り部は、前記上部下向き凹型の滑り面部
を有する免震皿と下部上向き凹型の滑り面部を有する免
震皿とにはさみこまれ、また、上部免震皿、下部免震皿
と中間滑り部との間にローラー・ボールベアリングをは
さみ、そして、この上部下向き凹型の滑り面部を有する
免震皿は免震される構造体に、下部上向き凹型の滑り面
部を有する免震皿をこの免震される構造体を支持する構
造体に設けることにより構成する免震装置・滑り支承で
ある。図37と図38の2つの場合に分かれる。図37
〜37−4は、上部の下向きの凹曲面滑り面部を有する
免震皿3-aと下部の上向きの凹曲面滑り面部を有する免
震皿3-bとの間に、中間滑り部6を挟み込む場合であ
る。図37の実施例は、上部の下向き凹型球面滑り面部
を有する免震皿3-aと、下部の上向き凹型球面滑り面部
を有する免震皿3-bとの間に、凸型の滑り部上部6-u
が、上部免震皿3-aと同球面率を持ち、凸型の滑り部下
部6-lが、下部免震皿3-bと同球面率を持つ、中間滑り
部6を挟み込む場合に有利さがある。その場合、図37
(e) (f) のように、地震振幅による上部免震皿3-aと下
部免震皿3-bとが、ずれを起こしても、滑り部上部6-u
と上部免震皿3-aとの接触面積、及び滑り部下部6-lと
下部免震皿3-bとの接触面積が、ともに、常に同面積得
られて、垂直荷重伝達能力において有利である。図37
−2の実施例は、中間滑り部6を、図37の実施例の中
間滑り部6に比べて大きく、偏平にした場合である。図
37−3の実施例は、中間滑り部6の、滑り部下部6-l
に、ボールベアリング5-eを設けた場合であり、図37
−4の実施例は、中間滑り部6の、滑り部上部6-u、下
部6-lの両方に、ボールベアリング5-eを設けた場合で
ある。この図37−3〜37−4の構成は、凹型球面形
状に対して、常にボールベアリングが接し、振動時にお
いても同接触面積が得られて、垂直荷重伝達能力におい
て有利である。なお、図37−3の上下逆の実施例、つ
まり、中間滑り部6の、滑り部上部6-uに、ボールベア
リング5-eを設けた場合もある。 4.2.1.2.2.中間滑り部(円柱谷面免震皿) また、図38の実施例は、上部の下向き凹型円柱面の滑
り面部を有する免震皿3-aと、下部の上向き凹型円柱面
の滑り面部を有する免震皿3-bとの間に、滑り部上部6
-uが、上部免震皿3-aと同曲率を持ち、滑り部下部6-l
が、下部免震皿3-bと同曲率を持つ中間滑り部6を挟み
込む場合で、図37の実施例が、全方向の復元力をもつ
のに対して、図38の実施例は、一方向しか持たない
が、それ以外の特徴・メリットは同じである。つまり、
地震振幅による上部免震皿3-aと下部免震皿3-bとが、
ずれを起こしても、滑り部上部6-uと上部免震皿3-aと
の接触面積、及び滑り部下部6-lと下部免震皿3-bとの
接触面積が、ともに、常に同面積得られて、垂直荷重伝
達能力において有利である。中間滑り部6の、滑り部上
部6-u、下部6-lに、ローラーまたボールベアリング5
-e、5-fを設けた場合もある。この構成は、凹型球面形
状に対して、常にローラーまたボールベアリングが接
し、振動時においても同接触面積が得られて、垂直荷重
伝達能力において有利である。 4.2.1.3. 中間滑り部(転がり型) 4.2.1.3.1.中間滑り部(平面、球面またすり鉢状免震
皿) 図37−5〜37−6は、請求項20−2項記載の発明
の実施例を示している。上部下向きの平面、凹型の球面
状またすり鉢状の滑り面部を有する免震皿3-aと下部上
向きの平面、凹型の球面またすり鉢状の滑り面部を有す
る免震皿3-bと、これらの免震皿3-a、3-bに挟まれた
ボールベアリング5-eを持ち、そして、この上部下向き
凹型の滑り面部を有する免震皿3-aは免震される構造体
1に、下部上向き凹型の滑り面部を有する免震皿3-bを
この免震される構造体を支持する構造体2に設けること
により構成される免震装置・滑り支承である。特に、す
り鉢状の免震皿の場合には、すり鉢の底は、ボールベア
リング5-eの曲率の球面形状にし、すり鉢はそれに接す
る形で形成するのが良い。この事により、すり鉢状にも
拘らず、ボールベアリングと免震皿の接触面積をあげら
れ、耐圧性能を大きくできる。このことは、経年後、心
配されるボールベアリングと免震皿への食い込みを最小
限にできる。というのは、問題は、普段の時(小変位の
小地震の時を含めて)の食い込みであり、普段の時には
ボールベアリングと免震皿の接触面積が大きくできるか
らである。請求項20−2−2項は、この発明である。
なお、図37−5は、この発明の球面状免震皿型の場合
の実施例を示し、図37−6は、すり鉢状免震皿型の場
合の実施例を示している。 4.2.1.3.2.中間滑り部(円柱谷面状またV字谷面状免震
皿) 請求項20−3項記載の発明は、上部下向き凹型の円柱
谷面状またV字谷面状の滑り面部を有する免震皿3-aと
下部上向き凹型の円柱谷面状またV字谷面状の滑り面部
を有する免震皿3-bと、これらの免震皿3-a、3-bに挟
まれたローラー5-f(またボールベアリング5-e)を持
ち、そして、この上部下向き凹型の滑り面部を有する免
震皿3-aは免震される構造体1に、下部上向き凹型の滑
り面部を有する免震皿3-bをこの免震される構造体を支
持する構造体2に設けることにより構成する免震装置・
滑り支承である。特に、V字谷面状の滑り面部を有する
免震皿の場合には、V字谷面の底は、ローラー5-f(ま
たボールベアリング5-e)の曲率の形状にし、V字谷面
はそれに接する形で形成するのが良い。この事により、
V字谷面状にも拘らず、ローラー(またボールベアリン
グ5-e)と免震皿の接触面積をあげられ、耐圧性能を大
きくできる。このことは、経年後、心配されるローラー
(またボールベアリング5-e)と免震皿への食い込みを
最小限にできる。というのは、問題は、普段の時(小変
位の小地震の時を含めて)の食い込みであり、普段の時
にはローラー(またボールベアリング5-e)と免震皿の
接触面積が大きくできるからである。 4.2.2. 二重中間滑り部 図39〜40は、請求項21項記載の発明の実施例を示
している。4.2.1.における中間滑り部6は、第一中間滑
り部6-aと第二中間滑り部6-bとに分かれる。第一中間
滑り部6-aは、上部の下向きの凹型球面滑り面部を有す
る免震皿3-aの凹型と同一球面率を持つ凸型の滑り面部
をもち、且つこの凸型の滑り面部の反対部は凸型球面滑
り面部を有する。第二中間滑り部6-bは、第一中間滑り
部6-aのこの反対部の凸型球面滑り面部と同一球面率を
持つ凹型滑り面部をもち、且つこの凹型滑り面部の反対
部は、下部の上向きの凹型球面滑り面部を有する免震皿
3-bの凹型と同一球面率を持つ凸型球面滑り面部を有す
る。そして、この第一中間滑り部6-aと第二中間滑り部
6-bとを、上部及び下部の凹型の免震皿(3-a、3-b)
にはさみこむことにより構成する。また、第一中間滑り
部6-aと第二中間滑り部6-bとの関係が、上下逆の場合
もあり、図40は、図39の逆の場合である。図39、
図40のいずれの場合も、図39(e) (f) のように、地
震振幅による上部免震皿3-aと下部免震皿3-bとが、ず
れを起こしても、滑り部上部6-uと上部免震皿3-aとの
接触面積、及び滑り部下部6-lと下部免震皿3-bとの接
触面積が、ともに、常に同面積得られて、垂直荷重伝達
能力において有利である。滑り部上部6-u、下部6-l
に、ローラーまたボールベアリング5-e、5-fを設けた
場合もある。この構成は、凹型球面形状に対して、常に
ローラーまたボールベアリングが接し、振動時において
も同接触面積が得られて、垂直荷重伝達能力において有
利である。また、第一中間滑り部6-aと第二中間滑り部
6-bとの接する位置に、ローラーまたボールベアリング
を設けると、首振りが容易になり、有利である。 4.2.3. 三重中間滑り部その1 図41は、請求項22項記載の発明の実施例を示してい
る。4.2.1.における中間滑り部6は、第一中間滑り部6
-aと第二中間滑り部6-bと第三中間滑り部6-cとに分か
れる。第一中間滑り部6-aは、上部の下向き凹型球面滑
り面部を有する免震皿3-aの凹型と同一球面率を持つ凸
型の滑り面部をもち、且つこの凸型の反対部は凹型球面
滑り面部を有する。第二中間滑り部6-bは、第一中間滑
り部6-aのこの反対部の凹型球面と同一球面率を持つ凸
型の滑り面部をもち、且つこの凸型の反対部は、凸型球
面滑り面部を有する。第三中間滑り部6-cは、第二中間
滑り部6-bのこの反対部の凸型球面と同一球面率を持つ
凹型の滑り面部をもち、且つこの凹型の反対部は、下部
の上向き凹型球面滑り面部を有する免震皿3-bの凹型と
同一球面率を持つ凸型球面滑り面部を有する。そして、
この第一中間滑り部6-a、第二中間滑り部6-b及び第三
中間滑り部6-cを、上部及び下部の凹型の免震皿(3-
a、3-b)に挟みこむことにより構成する。この場合、
図41(e) (f) のように、地震振幅による上部免震皿3
-aと下部免震皿3-bとが、ずれを起こしても、滑り部上
部6-uと上部免震皿3-aとの接触面積、及び滑り部下部
6-lと下部免震皿3-bとの接触面積が、共に、常に同面
積得られて、垂直荷重伝達能力において有利である。ま
た、滑り部が 凹型球面形状に対して、裾広がりの形状
になることも、垂直荷重伝達能力において有利である。
第二中間滑り部6-bは球形の場合もあり、図41は、そ
の場合である。(g)は、滑り部上部6-u、下部6-lに、
ローラーまたボールベアリング5-e、5-fを設けた場合
の実施例である。この構成は、凹型球面形状に対して、
常にローラーまたボールベアリングが接し、振動時にお
いても同接触面積が得られて、垂直荷重伝達能力におい
て有利である。また、このローラーまたボールベアリン
グ5-e、5-fは循環式転がり案内(断面方向内側に潜り
込む形式を取っている)によって循環する形を取ってい
る。また、第二中間滑り部6-bと、第一中間滑り部6-
a、第三中間滑り部6-cとの接する位置に、ローラーま
たボールベアリングを設けると、首振りが容易になり、
有利である。 4.2.4. 三重中間滑り部その2 図42は、請求項23項記載の発明の実施例を示してい
る。4.2.1.における中間滑り部6は、第一中間滑り部6
-aと第二中間滑り部6-bと第三中間滑り部6-cとに分か
れる。第一中間滑り部6-aは、上部の下向き凹型球面滑
り面部を有する免震皿3-aの凹型と同一球面率を持つ凸
型の滑り面部をもち、且つこの凸型の反対部は凸型球面
滑り面部を有する。第二中間滑り部6-bは、第一中間滑
り部6-aのこの反対部の凸型球面と同一球面率を持つ凹
型の滑り面部をもち、且つこの凹型の反対部は、凹型球
面滑り面部を有する。第三中間滑り部6-cは、第二中間
滑り部6-bのこの反対部の凹型球面と同一球面率を持つ
凸型の滑り面部をもち、且つこの凸型の反対部は、下部
の上向き凹型球面滑り面部を有する免震皿3-bの凹型と
同一球面率を持つ凸型球面滑り面部を有する。そして、
この第一中間滑り部6-a、第二中間滑り部6-b及び第三
中間滑り部6-cは、上部及び下部の凹型の免震皿(3-
a、3-b)に挟みこむことにより構成する。この場合、
図42(e) (f) のように、地震振幅による上部免震皿3
-aと下部免震皿3-bとが、ずれを起こしても、滑り部上
部6-uと上部免震皿3-aとの接触面積、及び滑り部下部
6-lと下部免震皿3-bとの接触面積が、ともに、常に同
面積得られて、垂直荷重伝達能力において有利である。
滑り部上部6-u、下部6-lに、ローラーまたボールベア
リング5-e、5-fを設けた場合もある。この構成は、凹
型球面形状に対して、常にローラーまたボールベアリン
グが接し、振動時においても同接触面積が得られて、垂
直荷重伝達能力において有利である。また、第二中間滑
り部6-bと、第一中間滑り部6-a、第三中間滑り部6-c
との接する位置に、ローラーまたボールベアリングを設
けると、首振りが容易になり、有利である。 4.2.5. 復元バネ付き中間滑り部持ち二重(また二重以
上の)免震皿免震装置・滑り支承 請求項23−2は、以上の4.2.中間滑り部持ち二重(ま
た二重以上の)免震皿免震装置・滑り支承の各装置にお
いて、中間滑り部6と上部免震皿3-a、下部免震皿3-b
とをバネ等(バネ・ゴム・磁石)25で繋ぎ、復元力を
持たせ、復元装置の機能を合せ持たせた免震装置・滑り
支承の発明である。具体的には、図35−4のように、
中間滑り部6と上部免震皿3-aとを、中間滑り部6と下
部免震皿3-bとを、バネ等25で繋ぐ。また、図36−
2のように、中間滑り部6と、上部免震皿3-aまた上部
免震皿3-bのどちらかとを、バネ等25で繋ぐ。この場
合、バネ等25で繋がれていない方は, 免震皿の凹曲面
等の勾配によって中間滑り部6が復元される構成とな
る。また、図35−5のように、図35−2のボールベ
アリング5-eの保持器5-gと下部免震皿3-bとを、バネ
等25で繋ぐ。さらにこの保持器5-gと上部免震皿3-a
とをバネ等25で繋ぐ場合もある。この場合、バネ等2
5により免震される構造体の復元だけでなく、保持器5
-gの免震皿の中央部への復帰、上部免震皿の下部免震皿
の定位置への復帰も可能にする。以上の、この装置のメ
リットは、復元装置としても、前記4.1.1.の説明のよう
に、免震皿同様に、大きさを、従来のほぼ半分に近い寸
法にする。というのは、中間滑り部6のお陰で、上部免
震皿3-aと下部免震皿3-bが、地震時にお互いがずれる
事により、そのずれる寸法を、上部・下部免震皿(3-
a、3-b)のスライド可能寸法分を足し合わせた大きさ
まで可能とする。ただ、そのずれる寸法は挟み込まれて
いる中間滑り部6の幅と収縮したバネ等分だけ損をす
る。その幅をQとすると、地震の最大振幅の半分をLと
すると、上部・下部免震皿相互にずれるので、上部・下
部免震皿の一辺の大きさ(正方形の場合で考えると)
は、L+Qでよくなる。一般的には、それに余裕をみた
寸法か、それ以上の寸法とする。一方、従来の免震装置
・滑り支承で考えると、免震皿の一辺の大きさ(同様
に、正方形の場合で考えると)は、2×L+Qとなる。
よって、一辺の大きさで、ほぼ、半分になり、復元装置
の大きさが大きく、場所を取る問題を解決する。4.
3.ローラー・ボールベアリング入り二重(また二重以
上の)免震皿免震装置・滑り支承 図35、95(a)(e)(f) 、96(a)(c)、97(a)(c)は、
請求項24項記載の発明の実施例を示している。4.1.1.
〜4.1.2.の免震皿の間にローラーまたボールベアリング
等5-e、5-fを入れることにより、摩擦係数の低下が計
られ、高い免震性能が得られる。図35は、4.1.1.二重
(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り支承にボール
ベアリングを入れた場合である。下部免震皿3-bを掘り
下げて、ボールベアリング5-eを入れている。上部免震
皿3-aと下部免震皿3-bとは、ほぼ隙間なく密閉状態の
場合が、ゴミ等が入らないためには適している。図95
(d)(e)(f) 、96(b)(c)、97(b)(c)は、4.1.2.引抜き
防止付き三重(また三重以上の)免震皿免震装置・滑り
支承にボールベアリングを入れた場合である。中間免震
皿(3-m1 、3-m2 、3-m3 )および下部免震皿3-bを
掘り下げて、ボールベアリング5-eを入れている。ま
た、図95(a) 、96(a) 、97(a) の場合は、図95
(e) 、96(c) 、97(c) のように、一方向性なのでロ
ーラーベアリング5-fでもよい。いずれの場合も、保持
器(玉軸受・ころ軸受)5-gによりボールベアリング等
5-e、5-fが場所を変えないようにする場合もある。ま
た、ボールベアリング等5-e、5-fに潤滑剤を潤滑させ
る方法もある。このローラーまたボールベアリングは、
循環式転がり案内によって循環する形を取るのが有利な
場合もある。 4.4.シールまた防塵カバー付き二重(また二重以上の)
免震皿免震装置・滑り支承 また、図34(g)(h)は、請求項24−2項記載の発明の
二重(また二重以上の)免震皿のシールまた防塵カバー
に関する実施例であり、4.1.〜4.3.のいずれにも適用可
能である。4.1.〜4.3.の二重(また二重以上の)免震皿
免震装置・滑り支承の上部・下部(中間含む)免震皿の
側面の周囲全周を、防塵カバー3-cまた中小地震程度の
揺れを許容するシール3-cで密閉し、潤滑剤の蒸発また
雨さらしになる事、ゴミがたまる事、また空気に暴露さ
れる事等により、摩擦係数の低下を防ぐ事が可能にな
る。また、大地震時には シール3-cが破れるか、また
防塵カバー3-cが開いて、振幅を許容する。 5.重力復元型免震装置・滑り支承の改良型 5.1.重力復元型免震装置・滑り支承の滑り部の改良 図43〜45は、重力復元型免震装置・滑り支承の滑り
部5の改良発明の実施例を示している。 5.1.1.中間滑り部 図43は、請求項25項記載の発明の実施例を示してい
る。凹型球面形状をなした滑り面部を有する免震皿3の
凹型と同一球面率を持つ凸型の滑り面部をもち、且つこ
の凸型の反対部は凹型球面滑り面部を有する中間滑り部
6またローラー・ボールベアリングをもった中間滑り部
6(また、ローラー・ボールベアリングをもった保持
器)を有し、この中間滑り部6の凹型球面滑り面部と同
一球面率を持つ凸型の滑り面部をもつ滑り部5を有し、
この中間滑り部6を、前記凹型の免震皿3とこの滑り部
5に挟み込むことにより構成する。滑り部5は、支持さ
れ、免震される構造体1に取付けられ、免震皿3は、支
持され、免震される構造体1を支持する構造体2に取付
けられる。また、免震皿3と滑り部5の関係が、上下逆
の場合もある。この場合、地震振幅による滑り部5と下
部免震皿3とが、ずれを起こしても、中間滑り部6が免
震皿3の球面率に追随するように中間滑り部6が滑り部
5に対して回転し、滑り部(5、6)と免震皿3との接
触面積が、常に同面積得られて、垂直荷重伝達能力にお
いて有利である。また、滑り部が 凹型球面形状に対し
て、裾広がりの形状になることも、垂直荷重伝達能力に
おいて有利である。滑り部下部6-lに、ローラーまたボ
ールベアリング5-e、5-fを設けた場合もある。この構
成は、凹型球面形状に対して、常にローラーまたボール
ベアリングが接し、振動時においても同接触面積が得ら
れて、垂直荷重伝達能力において有利である。また、中
間滑り部6と滑り部5との接する位置に、ローラーまた
ボールベアリングを設けると、首振りが容易になり、有
利である。また、図41に見られるように、このローラ
ーまたボールベアリングは、循環式転がり案内によって
循環する形を取るのが有利である。 5.1.2. 二重中間滑り部 図44〜45は、請求項26項〜27項記載の発明の実
施例を示している。5.1.1.における中間滑り部6またロ
ーラー・ボールベアリングをもった中間滑り部は、第一
中間滑り部6-aまたローラー・ボールベアリングをもっ
た第一中間滑り部6-aと第二中間滑り部6-bまたローラ
ー・ボールベアリングをもった第二中間滑り部6-bとに
分かれる。図44は、請求項26項記載の発明の二重中
間滑り部を有する重力復元型免震装置・滑り支承の実施
例であり、凹型球面滑り面部を有する免震皿3の凹型と
同一球面率を持つ凸型球面滑り面部をもち、且つこの凸
型球面滑り面部の反対部は凹型球面滑り面部を有する第
二中間滑り部6-bと、この反対部の凹型球面滑り面部と
同一球面率を持つ凸型球面滑り面部をもち、且つこの凸
型球面滑り面部の反対部は凹型球面滑り面部をもつ第一
中間滑り部6-aを有し、この第一中間滑り部6-aのこの
凹型球面滑り面部と同一球面率を持つ凸型球面滑り面部
をもつ滑り部5を有し、この第一中間滑り部6-a及び第
二中間滑り部6-bを、凹型の免震皿3と滑り部5に、挟
みこむことにより構成する。また、免震皿3と滑り部5
の関係が、上下逆の場合もある。図45は、請求項27
項記載の発明の二重中間滑り部を有する重力復元型免震
装置・滑り支承の実施例であり、凹型球面滑り面部を有
する免震皿3の凹型と同一球面率を持つ凸型型球滑り面
部をもち、且つこの凸型の反対部は凸型球面滑り面部を
有する第二中間滑り部6-bと、この反対部の凸型球面滑
り面部と同一球面率を持つ凹型球面滑り面部をもち、且
つこの凹型球面滑り面部の反対部は凸型球面滑り面部を
もつ第一中間滑り部6-aを有し、この第一中間滑り部6
-aのこの凸型球面滑り面部と同一球面率を持つ凹型球面
滑り面部をもつ滑り部5を有し、この第一中間滑り部6
-a及び第二中間滑り部6-bを、凹型の免震皿3と滑り部
5に、挟みこむことにより構成する。また、免震皿3と
滑り部5との関係が、上下逆の場合もある。図44、図
45のいずれの場合も、図45(e) (f) のように、地震
振幅による滑り部5と下部免震皿3とが、ずれを起こし
ても、中間滑り部6-bが免震皿3の球面率に追随するよ
うに、中間滑り部6-bが中間滑り部6-aに対して回転
し、さらに中間滑り部6-aが滑り部5に対して回転し、
滑り部(5、6-a、6-b)と免震皿3との接触面積が、
常に同面積得られて、垂直荷重伝達能力において有利で
ある。また、滑り部が 凹型球面形状に対して、裾広が
りの形状になることも、垂直荷重伝達能力において有利
である。また、滑り部6-bの滑り部下部6-lに、ローラ
ーまたボールベアリング5-e、5-fを設けた場合もあ
る。この構成は、凹型球面形状に対して、常にローラー
またボールベアリングが接し、振動時においても同接触
面積が得られて、垂直荷重伝達能力において有利であ
る。また、第一中間滑り部6-aと、滑り部5、第二中間
滑り部6-bとの接する位置に、ローラーまたボールベア
リングを設けると、首振りが容易になり、有利である。
また、図41に見られるように、このローラーまたボー
ルベアリングは、循環式転がり案内によって循環する形
を取るのが有利である。 5.2. 滑り部垂直変位吸収型の重力復元型免震装置・滑
り支承 5.2.1. 滑り部垂直変位吸収型の重力復元型免震装置・
滑り支承 図46−1は、請求項28項記載の発明の滑り部垂直変
位吸収型の重力復元型免震装置・滑り支承の実施例を示
している。重力復元型免震装置・滑り支承Cの振幅時の
凹曲面による垂直変位を吸収するもので、滑り部5が、
筒5-aと、その筒5-aの中に挿入されるバネ等(バネ・
ゴム・磁石)5-bと、その下部に突き出る形で挿入され
ている滑り部先端5-cからなっている。このバネ等5-b
は、重力復元型免震装置・滑り支承Cの作動時の垂直変
位を吸収するが、2.6.重力復元型免震装置・滑り支承振
幅時の垂直変位の吸収装置の併用によってもより効果が
でる。筒5-aの上部に関して、単に止め金が固定されて
いる場合もあるが、雌ネジが切られて、雄ネジ5-dが挿
入されている場合もある。この雄ネジ5-dについては、
雄ネジ5-dが入り込み方向に回転して締めることによ
り、バネ等5-bを圧縮してバネ等5-bの反発力を強め、
滑り部先端5-cの押し出す力を強める機能をもち、復元
力を高めたり、地震後の免震される構造体Aの残留変位
の矯正を可能にする。 また、このバネ等5-bは、重力
復元型免震装置・滑り支承Cの作動時の垂直変位を吸収
するだけでなく、垂直免震の機能も持ち合わせている。
滑り部下面5-lに、ローラーまたボールベアリング5-
e、5-fを設けた場合もある。 また、このローラーま
たボールベアリングは、循環式転がり案内によって循環
する形を取るのが有利である。 5.2.2. 滑り部垂直変位吸収型の重力復元型免震装置・
滑り支承 請求項48−2項記載の発明は、滑り部垂直変位吸収型
の重力復元型免震装置・滑り支承に関する発明である。
後述の8.1.3.3.2.および8.1.3.3.3.の地震センサー振幅
装置による自動制御型固定ピン装置の固定ピン7
を、滑り部5またローラー・ボールベアリングをもった
滑り部5にし、固定ピンの挿入部7-v,7-vm を、凹形
状滑り面部を有する免震皿3にしたもので、そうするこ
とにより、滑り部垂直変位吸収型の重力復元型免震装置
・滑り支承が可能になる。また、このローラーまたボー
ルベアリングは、循環式転がり案内によって循環する形
を取るのが有利である。 5.3. 縁切り型垂直変位吸収重力復元型免震装置・滑り
支承 また、図93は、請求項29項記載の発明の縁切り型の
滑り部垂直変位吸収重力復元型免震装置・滑り支承の実
施例を示している。凹形状滑り面部を有する免震皿3と
当該免震皿3の凹形状滑り面部を滑走しうるローラー・
ボールベアリング若しくは滑り部5を有し、かつ、前記
免震皿3およびローラー・ボールベアリング若しくは滑
り部5のうち一方を、免震される構造体1に、垂直方向
にスライドし、水平方向は拘束されているスライド装置
32で繋ぎ、もう一方をこの免震される構造体を支持す
る構造体2に設けることにより構成される免震装置・滑
り支承である。このうち、図93(a) と(b) は、凹形状
滑り面部を有する免震皿3と当該免震皿3の凹形状滑り
面部を滑走しうるローラー・ボールベアリング若しくは
滑り部5を有し、かつ、ローラー・ボールベアリング若
しくは滑り部5を、免震される構造体1に、垂直方向に
スライドし、水平方向は拘束されているスライド装置3
2で繋ぎ、免震皿3をこの免震される構造体を支持する
構造体2に設けることにより構成される免震装置・滑り
支承の実施例である。図93(a) と(c) は、凹形状滑り
面部を有する免震皿3と当該免震皿3の凹形状滑り面部
を滑走しうるローラー・ボールベアリング若しくは滑り
部5を有し、かつ、前記免震皿3を、免震される構造体
1に、垂直方向にスライドし、水平方向は拘束されてい
るスライド装置32で繋ぎ、前記ローラー・ボールベア
リング若しくは滑り部5をこの免震される構造体を支持
する構造体2に設けることにより構成される免震装置・
滑り支承の実施例である。図93(a) と(b) 、(a) と
(c) ともに、凹形状滑り面部を有する免震皿3は一方向
性(特許 1844024号の1〜4図、また本願の図38の実
施例の上また下の免震皿参照)でも良いし、球面またす
り鉢等形状の全方向性でも良い。機能を説明すると、垂
直方向にスライドし、水平方向は拘束されているスライ
ド装置32で、免震される構造体Aと、重力復元型免震
装置・滑り支承Cの滑り部5また免震皿3の一方とを繋
ぐことにより、重力復元型免震装置・滑り支承Cの地震
時の振幅による水平変位は、免震される構造体Aに伝達
するが、重力復元型免震装置・滑り支承Cの地震時の振
幅による垂直変位は、免震される構造体Aに伝達されな
い。その事により、他の併用使用の免震装置の垂直変位
の遊びを設ける必要がなくなる。例えば、特許 1844024
号での発明の引抜き防止装置・滑り支承引抜き防止装置
の垂直変位の遊びによる風力時の引抜き力によるがたつ
きがなくなる。重力復元型免震装置・滑り支承Cの復元
性能を考えると、重力復元型免震装置・滑り支承Cの滑
り部5に取り付く部材20の重さが、免震される構造体
Aに比べて、この重力復元型免震装置・滑り支承の復元
性を得られるほど、重い必要がある。また、部材20の
重さを自由に変えることにより、重力復元型免震装置・
滑り支承Cの個数を調整可能であり、また平面位置に応
じて、部材20の重さを自由に変えることによっても、
調整可能である。なお、図93の(b)(c)は免震装置・滑
り支承の断面図であり、(a) はそれらの平面図である。
また、滑り部5の、凹形状滑り面部を有する免震皿3の
接する滑り部下面5-lまた上面5-uに、ローラーまたボ
ールベアリング5-e、5-fを設けた場合もある。このロ
ーラーまたボールベアリングは、循環式転がり案内によ
って循環する形を取るのが有利である。 6.新重力復元型免震装置 図47〜48は、請求項30項〜31項記載の発明の垂
直変位がない新重力復元型免震装置Cの実施例を示して
いる。図47は、請求項30項記載の発明の実施例で、
免震される構造体Aに吊材8で吊された重り20を、そ
れを支持する構造体また基礎2の孔31を経由して、そ
の下にまで、吊して設置する。その孔31の形状に関し
ては、例えば、一方向復元性能に関しては、角を取った
アール形状の挿入孔、コロを介しての挿入孔、全方向復
元性能に関しては、角を取ったアール鉢状の挿入孔、ラ
ッパ形状の挿入孔(図48)、すり鉢状等の形状の挿入
孔(図47)のように、吊材8とその挿入孔31との接
する角を丸めるか、コロ等の回転子を介して摩擦を小さ
くさせる方がよい。またその挿入孔31の材質は、低摩
擦材の方がよく、材質の強度も求められる。また、吊材
8も、材質の強度があり、また曲げられる材料のケーブ
ル、ワイヤー、ロープ等が選択される。復元力に関し
て、この新重力復元型免震装置Cの単独使用の場合は、
重り20の重さは、免震される構造体Aの重さと、併用
される免震装置・滑り支承の摩擦係数とを掛合わせた数
値以上にする必要がある。この装置を複数個使用する場
合は、上記の値をその個数で割り、その数値以上にする
必要がある。図48は、請求項31項記載の発明の実施
例で、図47の実施例の重り20と支持する構造体2の
間に、バネ等(バネ・ゴム・磁石等)25を付加した実
施例で、バネ等25の強度分、重り20を軽くする事が
可能であるし、最大振幅時の緩衝装置にも使える。特
に、バネ等25と基礎2の間に隙間を設けて、ある地震
振幅以上はバネ等が働かない機構にすると、最大振幅時
のみに機能する緩衝装置となり、併用する免震皿からの
外れ防止装置ともなる。また、図47−2は、請求項3
1−2項記載の発明の実施例で、重り20、吊材8に、
またこれらの延長物に、固定ピン装置のロック機能を設
けることにより構成される。具体的には、重り20、吊
材8に、またこれらの延長物に、固定ピン装置Gの挿入
部7-Vを設け、固定ピン7が差込まれるもの(固定ピン
装置のロック機能)である。この固定ピン装置Gは、以
下の「8.固定ピン装置の詳細の仕様」のような各種型
がある。また、特許 1844024号と特許 2575283号での免
震復元装置(重力復元型免震装置・滑り支承)では、地
震振動時に垂直変位が生じるが、重力復元型免震装置に
もかかわらず、垂直変位が生じない。このことは引抜き
防止装置、固定ピン装置等の垂直変位による対処策の問
題(前記2.6.等)を解決する。また、この新重力復元型
免震装置は、バネ等による復元制御に比べて、免震性能
を向上させる。バネ等による復元制御は変位に比例して
復元性能が増すため、変位の大きい強い地震ほど反発力
が大きく、そのために免震性能を落とす。その点、この
新重力復元型は、変位に比例しない一定の復元力を得ら
れるために強い地震に対しても免震性能を落とすことは
ない。また、この変位に比例しない一定の復元力の性能
は、地震終了後の残留変位に対して大きな効果を持つ。
つまり、変位に比例して復元性能が増すバネ型のもの
は、変位が小さい場合には、復元力を持たない。そのた
め残留変位が残り易い。ところが、変位に比例しない一
定の復元力をもつこの新重力復元型は、変位が小さくて
も一定の復元力が得られるために、残留変位を消去する
能力は大きい。また、重り20により免震される構造体
の重心を押し下げて、ロッキング現象等の問題も少く
し、安定した免震性能が得られることにも貢献する。 7.垂直免震装置 図49〜57は、地震の垂直力を免震させる垂直免震装
置の実施例を示している。 7.1. 滑り部垂直変位吸収型の垂直免震装置・滑り支承 図49〜50は、請求項32項記載の発明の垂直免震装
置・滑り支承Iの実施例を示している。前述の5.2.滑り
部垂直変位吸収型の重力復元型免震装置・滑り支承の応
用で、凹形状滑り面部また平面形状滑り面部を有する免
震皿3と当該免震皿3の滑り面部を滑走しうるローラー
・ボール等のベアリング部若しくは滑り部5(以下、
「滑り部」という)を有し、滑り部5が、筒5-aと、そ
の筒5-aの中に挿入されるバネ等(バネまたゴムまた磁
石等)5-bと、その下部に突き出る形で挿入されている
滑り部先端5-cからなっており、かつ、前記免震皿3お
よび滑り部5のうち、一方を免震される構造体1に、も
う一方をこの免震される構造体を支持する構造体2に設
けることにより構成されている免震装置・滑り支承であ
る。また、筒5-aの上部に関して、5.2.同様に、単に止
め金が固定されている場合もあるが、雌ネジが切られ
て、雄ネジ5-dが挿入されている場合もある。この雄ネ
ジ5-dについては、雄ネジ5-dが入り込み方向に回転し
て締めることにより、バネ等5-bを圧縮して、反発力を
強め、滑り部先端5-cの押し出す力を強める機能をも
ち、復元力を高めたり、地震後の免震される構造体Aの
残留変位の矯正を可能にする。滑り部下面5-lに、ロー
ラーまたボールベアリング5-e、5-fを設けた場合もあ
る。このローラーまたボールベアリングは、循環式転が
り案内によって循環する形を取るのが有利である。 7.2. 垂直免震付き引抜き防止装置(復元付き含む) 図51〜52は、請求項33項記載の発明の垂直免震装
置・滑り支承Iの実施例を示している。上述の十字型免
震装置・滑り支承、十字型復元付き免震装置・滑り支
承、また特許 1844024号の引抜き防止装置・滑り支承
の、上部スライド部材4-aと免震される構造体1の間、
また、下部スライド部材4-bと免震される構造体を支持
する構造体2との間の、片方、両方に、垂直方向に弾性
のあるバネ等(バネまたゴムまた磁石等)25を設置し
たものである。当然、上部スライド部材4-aと免震され
る構造体1の間に、また、下部スライド部材4-bと免震
される構造体を支持する構造体2との間のどちらか一方
のみでも良い。この装置の特徴は、十字型免震装置・滑
り支承(復元付き含む)、また引抜き防止装置・滑り支
承により水平力を吸収してくれるので、地震水平力の影
響を受けずに、地震垂直動のみを前記バネ等25で吸収
でき、垂直免震が可能になることである。図51は、特
許 1844024号での引抜き防止装置・滑り支承Fに、上部
スライド部材4-aと免震される構造体1の間、および、
下部スライド部材4-bと免震される構造体を支持する構
造体2との間の、両方に、垂直方向に弾性のあるバネ等
25を設置した実施例である。図52は、2.1.の復元・
減衰バネ付き引抜き防止装置・滑り支承に、上部スライ
ド部材4-aと免震される構造体1の間、および、下部ス
ライド部材4-bと免震される構造体を支持する構造体2
との間の、両方に、垂直方向に弾性のあるバネ等25を
設置した実施例である。図52は、水平復元また減衰性
能をも持つ。 7.3. 各層・各階ごとの垂直免震装置 図53〜54は、請求項34項記載の発明の垂直免震装
置の実施例を示している。地震垂直力を免震させる垂直
免震装置Iは、建物全体では難しい。そのため、地震水
平力は、免震される構造体を支持する構造体Bの基礎部
(また低層階)に設けた水平方向にのみ免震する水平免
震装置Hで、免震される構造体A全体を免震させ、何階
単位かを一まとめにした層単位か、階単位で、垂直方向
にのみ免震する垂直免震装置I(当然、垂直方向及び水
平方向にも免震する免震装置でもよい)を入れて免震さ
せる。この垂直免震装置Iとしては、階単位での床免震
も考えられるが、床・壁・天井を一体にさせた箱を、層
単位か、階単位で、垂直免震させる場合もある。この発
明のメリットは、垂直免震させる上のバネ等が、建物等
の構造体全体では巨大になりすぎ、不可能になる事を、
各階、また各層に分散させる事により可能とする。ま
た、地震力の水平力と垂直力を明確に分けて免震できる
メリットもある。図53の1、2階(層)では、壁・床
・天井を一体にさせた箱全体を、3階(層)では、壁・
床を、4階(層)では、床を、また、5階(層)では、
1層内に、3階分床が組まれており、それらの壁・床・
天井を一体にさせた箱全体を、屋上層では、何階分かの
屋上に構築された構造体全体を、垂直免震させる実施例
を表したものである。垂直免震装置Iの入れ方は、2階
(層)以上のように、大抵、下部であるが、1階(層)
は、壁・床・天井を一体にさせた箱全体の上下に、垂直
免震装置Iを入れる場合もある。図54 (a)は、各層
(階)には、水平方向には拘束され、垂直方向のみに免
震する垂直免震装置Iを装備し、地震水平力は構造体の
基礎部(また低層階)に設けた水平免震装置で、免震さ
せる実施例を表したものである。この、水平方向には拘
束され、垂直方向のみに免震する垂直免震装置Iを装備
する事により、地震振動が単純化されて、構造解析の単
純化が可能になる。しかし、当然、垂直方向及び水平方
向にも免震する免震装置を、各層(階)に設置する方法
もある。図54 (b)は、この、水平方向には拘束され、
垂直方向のみに免震する垂直免震装置Iの、実施例を表
したもので、この、水平方向には拘束され、垂直方向の
みに免震する垂直免震装置Iの具体的構成としては、二
重の筒(円筒、角筒でも良い)で、一方の筒5-cが、他
方の筒5-aの中に挿入できる大きさで、相互にスライド
し、その中に、垂直方向に伸縮するバネ等(バネまたゴ
ムまた磁石等)5-bが入っている。相互にスライドする
二重の筒(5-a、5-c)の大きさは、一方の筒と他方の
筒とが重なり部をもって、このバネ等5-bが、伸びきっ
た状態でも、はみでない大きさであることが必要であ
る。さらに、相互にスライドする二重の筒(5-a、5-
c)の大きさは、一方の筒と他方の筒とが完全に重なっ
て一番縮んだときに、このバネ等5-bが、圧縮され縮み
切った状態で、丁度納まり余らないほどの大きさである
ことが必要である。 7.4. 引張材による垂直免震装置 図55〜57は、請求項35項記載の発明の引張材によ
る垂直免震装置Iの実施例を示している。免震される構
造体Aの柱また梁また基礎等の支持材1を支持するため
に三方向以上に引張材8を張り、その他端を、支持する
構造体また基礎Bの圧縮材等2により構成された3角形
以上の頂点で支え、この引張材8の弾性もしくはこの引
張材8の途中に設けられたバネ等(バネまたゴムまた磁
石等)25の弾性で、免震される構造体Aの垂直免震性
を可能にする。また、引張材8も、上弦材8-uと下弦材
8-lにより構成される場合もあり、下弦材8-lのみでも
成立するが、上弦材8-uを加えることにより、免震され
る構造体Aの柱等1は、自立する。図55は、引張材8
が、下弦材のみで構成される場合の実施例である。図5
6は、引張材8が、上弦材8-uと下弦材8-lとにより構
成される場合の実施例である。図57は、上弦材8-uと
下弦材8-lとにより構成され、さらにバネ等25が挿入
される場合の実施例である。また、バネ等を使わない場
合の引張材による弾性は、高張力の綱また高張力のケー
ブル材を利用することで可能になる。つまりこれらの材
料は、弾性率が高いからである。また、この装置の特徴
は、(バネ等25を使わない場合には)バネを使わない
お陰で、相当な重量物の垂直免震性を可能にする。ま
た、いずれの場合も、水平免震としての機能をも合せ持
つ。 8.固定ピン装置の詳細の仕様 8.1. 地震作動による固定ピン装置 地震力によって反応(作動)する固定ピン装置の型は
1) 衝撃力・加速度反応型 2) 振幅反応型に分かれる。 1) 衝撃力・加速度反応型は、8.1.1.地震衝撃・加速度
による折れピンによる固定ピン装置と、8.1.2.連動作動
固定ピン装置であり、 2) 振幅反応型は、8.1.3.地震センサー振幅装置による
固定ピン装置である。 また、 1) 衝撃力・加速度反応型より 2) 振幅反応型の
方が、感度(敏感性)に関して優れている。さらに、作
動に関して、一回のみ作動型(主に大地震対応型)と、
自動復元型に分かれる。 8.1.1. 地震衝撃・加速度による折れピン型固定ピン装
置 図58〜59は、請求項36項記載の発明のうちの刃付
き切断型固定ピン装置Gの実施例を示している。この固
定ピン装置Gは、作動に関して、一回のみ作動型であ
り、そのため、大地震対応型である。この固定ピン7
は、地震時に地震力によって切断される等により係脱さ
れ、免震される構造体1の固定を解除するように取付け
られる(以下、「折れピン」、「折れピン型固定ピン装
置」と称する)。具体的には、免震装置によって免震さ
れる構造体1とこの免震される構造体を支持する構造体
2とを固定する固定ピン7からなる。この固定ピン7
は、一定以上の地震力により折れるか切れるかするピン
により、地震時に地震力によって前記免震される構造体
1の固定を解除するように取付けられ、この固定ピン7
は、前記免震される構造体1とこの免震される構造体を
支持する構造体2との間をつなぐ形で取り付けられて構
成される。 8.1.1.1. 刃付き切断型固定ピン装置 固定ピン7を切断するための刃16と固定ピン7のうち
一方が、免震される構造体1に、他方が、免震される構
造体を支持する構造体2に取付けられる。図58、図5
9ともに、固定ピン7が、免震される構造体1に、この
固定ピン7を切断するための刃16が、免震される構造
体を支持する構造体2に、取付けられるている場合の実
施例である。逆の関係の場合もある。また、固定ピン7
の片側から切断する片刃タイプもあるし、固定ピン7の
両側から切断する両刃タイプもある。図58は、片刃タ
イプであり、図59は、両刃タイプである。 8.1.1.2. 遊び空間設置型刃付き切断型固定ピン装置 8.1.1.1.において、刃16と固定ピン7に、ある程度の
遊びを設けて加速させて、固定ピン7を切断する。刃1
6と固定ピン7とが、中小地震程度では、接触しないよ
うに、刃16と固定ピン7との遊びの空隙に、緩衝材2
6を挿入する。緩衝材26はグラスウール等のクッショ
ン材、また粘性摩擦を与える材料の場合もある。図58
は、片刃タイプであり、図59は、両刃タイプである。 8.1.2. 連動作動固定ピン装置 8.1.2.1.連動作動固定ピン装置 図60は、請求項37項記載の発明の、固定ピン7が、
相互に連動するように考えられた発明の実施例である。
特に、折れピン型固定ピン装置の場合に価値がある。具
体的には、免震装置によって免震される構造体1とこの
免震される構造体を支持する構造体2とを固定する固定
ピン7からなる。折れピン型固定ピン装置の、一定以上
の地震力により折れるか切れるかする構造をもつ固定ピ
ン7-sが含まれる2つ以上の固定ピン装置において、こ
の固定ピン7-sとそれ以外の固定ピン7をロックする部
材(以下、「ロック部材」と言う)とが相互にワイヤ
ー、ロープまたケーブル等8で繋がり、そのロック部材
は引張用のバネ等(バネ、ゴム、磁石等)9-tで引っ張
られている。地震時に地震力によって前記固定ピン7-s
が折れるか切れるかした場合、前記ケーブル等8で連動
して、もう一方の固定ピン7をロックするために、ロッ
ク孔11-vに嵌め込んで固定ピン7をロック部材11が
緩められ、固定ピン7のロック(止め金等)受けの欠き
込み7-cからロック部材11がはずれ、固定ピン7のロ
ックが解除され、この固定ピン7に付けられた圧縮用の
バネ等(バネ、ゴム、磁石等)9-c(引張用のバネ等9
-tの場合も当然考えられる)で、この固定ピン7がはず
されて、免震される構造体1の固定を、同時に解除する
ものである。さらに、ロック部材11の説明をすると、
ロック部材11には、固定ピン7をロックするためのロ
ック孔11-vが開けられており、ロック孔11-vは、固
定ピン7を貫通できる大きさを持つ。そして、固定ピン
7のロック(止め金等)受けの欠き込み7-cに、そのロ
ック孔11-vに嵌め込まれ、固定ピン7がロックされて
いる。また、ロック部材11は、一方向にスライドでき
るようにされている。なお、図の固定ピン装置Gが、免
震される構造体1、この免震される構造体1を支持する
構造体2に対して逆に取り付き、ケーブル、ワイヤーま
たロープ等8も逆になる場合もある。この装置は、8.1.
3.地震センサー振幅装置による固定ピン装置、8.2.風力
センサーによる固定ピン装置にも使用できるものであ
る。これら、8.1.3.、8.2.の固定ピン装置の固定ピンが
複数個の場合には、電気指令、メカニカル装置等によ
り、同時に解除固定する方法が、選択される場合もある
事はいうまでもない。この装置の開発により、折れピン
型の固定ピン装置の欠陥である折れピン2個以上設置の
場合の問題を解決する。つまり、1個が折れても、もう
1個が同時に折れるとは限らず、その1個のために、地
震力が働くと、偏芯した動きをする。その欠点を解消す
るためには、同時に固定ピンを解除する形が求められ
た。この装置は、この問題を解決する。 8.1.2.2.連動作動固定ピン装置 以下に説明する連動作動固定ピン装置〜は、上記の
8.1.1.の折れピン型固定ピン装置だけでなく、下記の8.
1.3.以下に説明される地震センサー振幅装置による固定
ピン装置においても使用可能なものである。図70〜7
1は、請求項38項記載の発明の連動作動固定ピン装置
の実施例を示している。風揺れ等を防止する2つ以上
の固定ピン装置において、スライドできるようにされ
た、それぞれの固定ピンをロックする機能をもった部材
(以下、「ロック部材」と言う)同士を、ワイヤーまた
レリーズ等で連結し、この個々のロック部材には、後述
の、地震センサー振幅装置の、地震時に振幅が自由にさ
れた重りが、直接、また、それに連動した部材を介し
て、ロック部材の一つに、固定ピンのロックを解除する
方向(押出し、また引抜き方向)に作用し、前記ワイヤ
ーまたレリーズ等の連結により、それぞれの固定ピンの
ロック部材が、同時に、それぞれの固定ピン装置を解除
することにより構成される実施例である。図70は、そ
の一つの場合である。ロック部材11には、固定ピン7
をロックするためのロック孔11-vが開けられており、
ロック孔11-vは、固定ピン7を貫通できる大きさを持
つ。そして、固定ピン7のロック(止め金等)受けの欠
き込み7-cに、そのロック孔11-vに嵌め込まれ、固定
ピン7がロックされている。また、ロック部材11は、
一方向にスライドできるようにされている。そして、2
つ以上の固定ピンがそれぞれに嵌め込まれた、ロック部
材11同士を、ワイヤー等8で連結し、そのワイヤー等
により引張り方向には連動し、その逆方向はバネ等(バ
ネ・ゴム・磁石等)9で自力で戻り、地震時にそのロッ
ク部材11の解除する方向に、後述の地震センサー振幅
装置13、14、15の振幅が自由にされた重り20
が、直接、また、それに連動した部材を介して(例え
ば、図68のように押出し部17を介して、また、図7
2のようにレリーズ8-r内のワイヤー、ロープまたケー
ブル8と繋がれて)、作用し(図70中の白抜き矢印の
押出し、また引抜き方向に)、そのロック部材11にあ
けられたロック孔11-vに、嵌め込まれてロックされて
いる前記2つ以上の固定ピン7のそれぞれのロックの解
除が同時に行われる方法である。また、ワイヤー8にか
わり、レリーズ等8-rで連結し、一方向にスライドでき
るようにされた2つ以上のロック部材11同士を連結
し、そのレリーズ等8-rにより押出しと引張り両方向に
連動でき、地震時にそのロック部材11のロック解除の
方向に(押出し、また引抜き方向に)、後述の、地震セ
ンサー振幅装置13、14、15の、地震時に振幅が自
由にされた重り20が、直接、また、それに連動した部
材を介して(例えば、図68のように押出し部17を介
して、また、図72のようにレリーズ8-r内のワイヤ
ー、ロープまたケーブル8と繋がれて)、この固定ピン
のロック部材11の一つに、固定ピンのロックを解除す
る方向(図70中の白抜き矢印の押出し、また引抜き方
向)に作用し、そのロック孔11-vに、嵌め込まれロッ
クされている固定ピン7のロック解除が同時に行われる
方法もある。なお、ロック部材11のロック解除の方向
の逆方向には、いずれかのロック部材11にバネ等9を
付けて復元させる必要はある。図71は、8.1.1.の折れ
ピン型固定ピン装置の場合であり、上記、地震時にロッ
ク部材11のロック解除の方向に、地震センサー振幅装
置の押出し部17が作用するかわりに、ロック部材11
のロック孔11-vに嵌め込まれロックされている固定ピ
ン7が、地震時に折れるか切断されて、重力またバネ等
(バネ・ゴム・磁石等)9-tによりはずれて、固定ピン
のロック(止め金等)受けの欠き込み7-cの形状により
このロック部材11が押し出されるか等して、固定ピン
の解除方向に動き、その他の連動した固定ピンのロック
部材11も、ワイヤー、レリーズ等8によってその動き
に連動して、固定ピンの解除方向に動き、そのロック部
材11のロック孔11-vに嵌め込まれた固定ピン7も同
時にロック解除されるものである。 8.1.2.3.連動作動固定ピン装置 図72〜73は、請求項39項記載の発明の連動作動固
定ピン装置の実施例を示している。風揺れ等を防止す
る2つ以上の固定ピン装置において、スライドできるよ
うにされた、2つ以上の固定ピンをロックする機能をも
ったロック部材(分岐のない一本もの、三つ又、四つ
又、またそれ以上に枝分かれしたロック部材)の、個々
の端部に、当該固定ピンをロックする部分をもち、地震
センサー等の、地震時に、振幅する装置が、前記ロック
部材を押出すかまた引戻すかすることにより、同時に、
それぞれの端部のロックする部分が、それぞれの固定ピ
ン装置を解除することにより構成される実施例である。
図72は、一方向にスライドできるようにされたロック
部材に、2つ以上の固定ピン7をロックするロック孔1
1-vをもち、地震時にそのロック部材11のロック解除
の方向に、後述の地震センサー振幅装置13、14、1
5の振幅が自由にされた重り20が、直接、また、それ
に連動した部材を介して(例えば、図68のように押出
し部17を介して、また、図72のようにレリーズ8-r
内のワイヤー、ロープまたケーブル8と繋がれて)、作
用し(図72中の白抜き矢印の押出し、また引抜き方向
に)、そのロック部材11のロック孔11-vに嵌め込ま
れロックされている前記2つ以上の固定ピン7のロック
解除が、同時に行われる場合である。なお、ロック部材
11のロック解除の方向の逆方向には、ロック部材11
にバネ等(バネ・ゴム・磁石等)9を付けて復元させる
必要はある。図73は、8.1.1.の折れピン型固定ピン装
置の場合であり、上記、地震時にロック部材11のロッ
ク解除の方向に、地震センサー振幅装置の押出し部17
が作用するかわりに、ロック部材11のロック孔11-v
に嵌め込まれロックされている固定ピン7が、地震時に
折れるか切断されて、重力またバネ等(バネ・ゴム・磁
石等)9-tによりはずれて、固定ピンのロック(止め金
等)受けの欠き込み7-cの形状によりこのロック部材1
1が押し出されるか等して、固定ピンの解除方向に動
き、このロック部材11のその他のロック孔11-vに嵌
め込まれた他の固定ピン7も同時にロック解除されるも
のである。なお、図73は、分岐のないロック部材に、
2つのロック孔11-vが開けられている場合であり、図
72は、三つ又、四つ又、またそれ以上にわかれている
部材に個々にロック孔11-vをもち、地震時に同時に解
除される場合である。当然のように、図73において
も、図72と同様に、三つ又、四つ又、またそれ以上に
わかれているロック部材で考えられる。 8.1.2.4.連動作動固定ピン装置 図74〜77は、請求項40項記載の発明の連動作動固
定ピン装置の実施例を示している。風揺れ等を防止す
る2つ以上の固定ピン装置において、その中心において
回転できるロック部材(分岐のない一本もの、三つ又、
四つ又、またそれ以上に枝分かれしたロック部材)の個
々の端部に、当該固定ピンをロックする部分をもち、地
震時に、振幅する装置が、前記ロック部材の回転方向へ
押出すかまた引戻すかすることにより、同時に、それぞ
れの端部のロックする部分が、それぞれの固定ピン装置
を解除することにより構成される実施例である。図74
〜75は、ロック部材が枝別せずに一本の場合である。
図74は、その中心において回転できるロック部材11
の、その両側に固定ピン7をロックするロック孔11-v
をもち、地震時に、後述の地震センサー振幅装置13、
14、15の、地震時に振幅が自由にされた重り20
が、直接、また、それに連動した部材を介して(例え
ば、図68のように押出し部17を介して、また、図7
2のようにレリーズ8-r内のワイヤー、ロープまたケー
ブル8と繋がれて)、この固定ピンのロック部材11の
片側の、固定ピン7のロックを解除する回転方向(図7
4中の白抜き矢印の押出し、また引抜き方向)に作用
し、そのロック孔11-vに、嵌め込まれロックされてい
るそれぞれの固定ピン7のロック解除が同時に行われる
場合である。なお、ロック部材11のロック解除の逆回
転方向には、ロック部材11にバネ等(バネ・ゴム・磁
石等)9を付けて復元させる必要はある。図75は、8.
1.1.の折れピン型固定ピン装置の場合であり、上記、ロ
ック部材11のロック解除の回転方向に、地震時に地震
センサー振幅装置の押出し部17が作用するかわりに、
ロック部材11のロック孔11-vに嵌め込まれロックさ
れている固定ピン7が、地震時に折れるか切断されて、
重力またバネ等(バネ・ゴム・磁石等)9-tによりはず
れて、固定ピンのロック(止め金等)受けの欠き込み7
-cの形状によりこのロック部材11が押し出されるか等
して、固定ピンの解除方向に回転し、このロック部材1
1のその他のロック孔11-vに嵌め込まれた他の固定ピ
ン7も同時にロック解除されるものである。図76〜7
7は、ロック部材が枝分かれする場合である。三つ又、
四つ又、またそれ以上に枝分かれし、その中心において
回転できるロック部材11に、その分岐した個々の端側
に固定ピン7をロックするロック孔11-vをもち、地震
時に、後述の地震センサー振幅装置13、14、15
の、地震時に振幅が自由にされた重り20が、直接、ま
た、それに連動した部材を介して(例えば、図68のよ
うに押出し部17を介して、また、図72のようにレリ
ーズ8-r内のワイヤー、ロープまたケーブル8と繋がれ
て)、このロック部材11の端側の一つの、固定ピン7
のロックを解除する回転方向(図76中の白抜き矢印の
押出し、また引抜き方向)に作用し、そのロック孔11
-vに嵌め込まれた固定ピン7のロック解除が同時に行わ
れる方法である。なお、ロック部材11のロック解除の
逆回転方向には、ロック部材11にバネ等9を付けて復
元させる必要はある。図77は、8.1.1.の折れピン型固
定ピン装置の場合であり、上記、ロック部材11のロッ
ク解除の回転方向に、地震時に地震センサー振幅装置の
押出し部17が作用するかわりに、ロック部材11のロ
ック孔11-vに嵌め込まれロックされている固定ピン7
が、地震時に折れるか切断されて、重力またバネ等9-t
によりはずれて、固定ピンのロック(止め金等)受けの
欠き込み7-cの形状によりこのロック部材11が押し出
されるか等して、固定ピンの解除方向に回転し、このロ
ック部材11のその他のロック孔11-vに嵌め込まれた
他の固定ピン7も同時にロック解除されるものである。
なお、以上の8.1.2.2.連動作動固定ピン装置〜8.1.2.
4.連動作動固定ピン装置の地震センサー振幅装置1
3、14、15の押出し部17がぶつかるロック部材1
1の出を(スライド装置24等を設けて)調整可能なも
のとするか、また地震センサー振幅装置13、14、1
5のロック部材11とレリーズ8-r内のワイヤー、ロー
プまたケーブル8との接合長さを調整(弛みの有る無
い)可能なものとするかして、地震センサー振幅装置1
3、14、15のロック部材11に対する感度を自由に
変えられ、また振り子型等の地震センサー振幅装置の振
り子の吊り長さを調整可能とすることにより、固定ピン
7解除の地震力の大きさを自由に変更できるものであ
る。なお、図70〜図77の平面図中の米印の付いた鉤
矢印は、その下の断面図の切断方向を表しているもので
ある。 8.1.2.5.連動作動固定ピン装置 請求項41項記載の発明は、地震時に、地震センサーか
らの電気信号で、固定ピンが解除される方式である。固
定の解除に関して、2つに分かれる。 (1) 電気で固定ピン自体の解除 地震時に、地震センサーからの電気信号で、1個もしく
は複数個の固定ピン自体が解除されるもの。 (2) 電気で固定ピンのロックのみ解除 地震時に、地震センサーからの電気信号で、1個もしく
は複数個の固定ピンのロックが解除され、固定ピン自体
の解除は、バネ等(バネ・ゴム・磁石等)及び地震力等
で行うもの。 固定ピンのロックの解除が電気による場合で、固定ピン
自体の解除は、電気によらず、後述のようにバネ等(バ
ネ・ゴム・磁石等)及び地震力等による場合である。
(1) の固定ピンの解除は、速やかさを要求され、電力等
を要求されるが、(2)の固定ピン自体のロック解除のみ
だと小電力で簡易な機構で済む。 8.1.3. 地震センサー振幅装置による固定ピン装置 8.1.3.1. 地震センサー振幅装置による固定ピン装置
(手動復元) 地震を感知して地震によって振幅する地震センサー振幅
装置による固定ピン装置は、重力復元型、バネ復元型、
振り子型との3つに分かれ、それぞれ、ロック解除型と
吊材切断型との2つに分かれる。特に、完全な再使用可
能な簡易型の固定ピン装置は、ロック解除型であるが、
吊材切断型は吊材を張り代えるだけで、再使用は可能に
なる。 8.1.3.1.1. 重力復元型、バネ復元型地震センサー振幅
装置による 1) ロック解除型 図61〜62は、請求項42項記載の発明の固定ピン装
置Gの実施例を示している。地震時以外に、特に風力時
に、免震される構造体とこの免震される構造体を支持す
る構造体とを固定して、風揺れ等を防止する固定ピン装
置において、地震センサー、また地震時に振幅が自由に
された部材またその連動された部材が、地震時の振幅が
ある一定以上になると、固定ピンのロックの解除に働い
て、この固定ピンを解除するために設けられたバネ・ゴ
ム・磁石等により、また重力により、またすり鉢等の挿
入孔を使って地震力そのものにより、この固定ピンの挿
入部等からこの固定ピンを外し、免震される構造体とこ
の免震される構造体を支持する構造体との固定を解除す
ることにより構成される。具体的には、図61〜62の
ように、地震時に振幅が自由にされた部材として、地震
を感知して地震によって振幅する地震センサー振幅装置
(重力復元型、バネ復元型)14、15があり、この地
震センサー振幅装置(重力復元型、バネ復元型)14、
15の免震皿3により、振幅が自由にされた重り20
(滑り部)またその重り20(滑り部)に連動された部
材(例えば、図61〜62の(a)(b)のように押出
し部17を介して、また、図61〜62の(c)(d)
のようにレリーズ8-r内のワイヤー、ロープまたケーブ
ル8と繋がれて)がある。この地震センサー振幅装置
(重力復元型)14の免震皿3は、球面、またすり鉢等
の凹形状滑り面部を有する免震皿で出来ており、振幅が
自由にされた重り20(滑り部)は、その面を滑り、球
面、またすり鉢等の凹形状の免震皿により復元する。こ
の地震センサー振幅装置(バネ復元型)15の免震皿3
は、平面形状滑り面部を有する免震皿で出来ており、振
幅が自由にされた重り20(滑り部)は、その面を滑
り、重り20(滑り部)に繋げられたバネ・ゴム・磁石
等により復元する。また、固定ピン7をロックするロッ
ク部材11があり、この固定ピン7の溝また窪み7-cに
差し込まれている。この振幅が自由にされた部材の振幅
が大きくなり、ある一定以上になると、重り20(滑り
部)またその重り20(滑り部)に連動された部材が、
そのロック部材11のロックを解除する方向に作用し、
この固定ピンの溝また窪み7-cから、固定ピン7のロッ
ク部材11を解除し、この固定ピン7に設けられたバネ
等(バネ・ゴム・磁石等)9-cにより、また重力によ
り、またすり鉢等の挿入孔7-vを使って地震力そのもの
により、固定ピンの挿入部7-vから固定ピン7が外れ、
免震される構造体1とこの免震される構造体を支持する
構造体2との固定を解除する。また、ロック部材11の
ロック解除の方向と逆方向に、バネ等9-cにより、常
時、押出されているか引張られている形になっており、
さらに、垂直には拘束され、持ち上らないようになって
おり、ロック解除の方向へのみ、水平にスライドするよ
うに取付けられている。このロック部材11について
は、以下、振り子型、8.1.3.2.電気等による自動復元に
おいても、共通の形式である。固定ピン側のロック部材
11の出を調整可能(図67、68(a)〜(b)のス
ライド装置24のように)なものとするか、また地震セ
ンサー振幅装置13、14、15のロック部材11とレ
リーズ8-r内のワイヤー、ロープまたケーブル8との接
合長さを調整(弛みの有る無い)可能なものとするかし
て、地震センサー振幅装置13、14、15のロック部
材11に対する感度を自由に変えられ、また振り子型等
の地震センサー振幅装置の振り子の吊り長さを調整可能
とすることにより、固定ピン7解除の地震力の大きさを
自由に変更できるものである。また、地震センサー振幅
装置(重力復元型、バネ復元型)14、15とロック部
材11との間隔を自由に変えられ、地震センサー振幅装
置の地震感度(振幅巾)を調整可能とすることにより、
固定ピン7解除の地震力の大きさを自由に変更できる。
また、地震センサー振幅装置(重力復元型、バネ復元
型)14、15とロック部材11との間隔調整の方法と
しては、上記の方法以外にも、地震センサー振幅装置
(重力復元型、バネ復元型)14、15の押出し部17
の先端の出を調整可能とする方法もある。図61は、地
震センサー振幅装置14が、重力復元型で、図62は、
地震センサー振幅装置15が、バネ復元型である。図6
1〜62の(a)(b)は、地震センサー振幅装置(重
力復元型、バネ復元型)14、15の免震皿3により、
振幅が自由にされた重り20(滑り部)の先に、固定ピ
ン7をロックするロック部材11がある場合であり、図
61〜62の(c)(d)は、地震センサー振幅装置
(重力復元型、バネ復元型)14、15の免震皿3によ
り、振幅が自由にされた重り20(滑り部)に連動され
た部材の先に、固定ピン7をロックするロック部材11
がある場合であり、重り20(滑り部)と、固定ピン7
をロックするロック部材11とが、レリーズ8-rを介し
て、ワイヤー、ロープまたケーブル8と繋がれている場
合である。図78は、前述の地震センサー振幅装置15
の中に、固定ピン7が入り、地震センサー振幅装置15
の重り20が同時にロック部材11の役割を果たす場合
である。地震時に、地震センサー振幅装置15のロック
部材11が不動点状態となり、固定ピン7の溝また窪み
7-cからロック部材11が外れ、バネ・ゴム・磁石等9
-cにより、固定ピン7が持ち上がり、固定ピン装置が解
除される機構である。 2) 吊材切断型 図63〜64は、請求項43項記載の発明の固定ピン装
置Gの実施例を示している。上述の地震センサー振幅装
置(重力復元型、バネ復元型)14、15の免震皿3に
より、振幅が自由にされた重り20(滑り部)またその
重り20(滑り部)に連動された部材(例えば、図63
〜64の(a)のように押出し部17を介して、また、
図63〜64の(b)のようにレリーズ8-r内のワイヤ
ー、ロープまたケーブル8と繋がれて)に刃16が付
き、その先に、固定ピン7の吊材12があり、重り20
(滑り部)の振幅が大きくなり、ある一定以上になる
と、その刃16が、吊材12に当たり、吊材12を切断
する事になり、固定ピン7に設けられたバネ・ゴム・磁
石等9-cにより、また重力により、またすり鉢等の挿入
孔7-vを使って地震力そのものにより、固定ピンの挿入
部7-vから固定ピン7が外れ、免震される構造体1の固
定を解除する。なお、吊材12の取付け部12-fは、免
震される構造体1側に、固定ピン7の吊材12が出てい
る場合は、免震される構造体1に固定されている。その
逆の、吊材12の取付け部12-fは、免震される構造体
1を支持する構造体2側に、固定ピン7の吊材12が出
ている場合は、支持する構造体2に固定されている。ロ
ック解除型と同様に、地震センサー振幅装置(重力復元
型、バネ復元型)14、15の刃16の出を調整可能と
して、また、地震センサー振幅装置13、14、15と
接合されたレリーズ8-r内のワイヤー、ロープまたケー
ブル8と刃16との接合長さを調整(弛みの有る無い)
可能として、刃16と吊材12との間隔を自由に変えら
れ、地震センサー振幅装置13、14、15の感度を自
由に変えられ、また振り子型等の地震センサー振幅装置
の振り子の吊り長さを調整可能とすることにより、固定
ピン7解除の地震力の大きさを自由に変更できるもので
ある。1)ロック解除型、2)吊材切断型ともに、免震皿3
は 全方向性を持った球面またすり鉢状等の凹曲面をも
ったものが望ましいが、一方向性のものでもよい(以
下、重力復元型という)。また凹曲面でない平面形状滑
り面部を有する免震皿3の場合はバネ等(バネ・ゴム・
磁石等)9で元の位置に復元させる場合(以下、バネ復
元型という)もある(以上併せて、免震皿型という)。
図63は、地震センサー振幅装置14が、重力復元型
で、図64は、地震センサー振幅装置15が、バネ復元
型である。図63〜64の(a)は、地震センサー振幅
装置(重力復元型、バネ復元型)14、15の免震皿3
により、振幅が自由にされた重り20(滑り部)の押出
し部17に刃16が付いた場合であり、図63〜64の
(b)は、地震センサー振幅装置(重力復元型、バネ復
元型)14、15の免震皿3により、振幅が自由にされ
た重り20(滑り部)と、刃16とが、レリーズ8-rを
介して、ワイヤー、ロープまたケーブル8と繋がれてい
る場合である。なお、1)ロック解除型、2)吊材切断型と
もに、図の固定ピン装置Gが、免震される構造体1、こ
の免震される構造体を支持する構造体2に対して、逆に
取り付く場合もある。 8.1.3.1.2. 振り子型地震センサー振幅装置による 1) ロック解除型 図65は、請求項42項記載の発明の固定ピン装置Gの
実施例を示している。地震を感知して地震によって振幅
する地震センサー振幅装置13が振り子型であり、振幅
が自由にされた振り子13またその振り子13に連動さ
れた部材(例えば、図65の(a)〜(b)のように押
出し部17を介して、また、図65の(c)〜(d)の
ようにレリーズ8-r内のワイヤー、ロープまたケーブル
8と繋がれて)がある。また、固定ピン7をロックする
ロック部材11があり、振り子13の振幅が大きくな
り、ある一定以上になると、振り子13またその振り子
13に連動された部材が、ロック部材11に作用し(ロ
ック部材11を押出し、また引抜き)、固定ピン7のロ
ックを解除することとなり、固定ピン7に設けられたバ
ネ等(バネ・ゴム・磁石等)9-cにより、また重力によ
り、またすり鉢等の挿入孔7-vを使って地震力そのもの
により、固定ピンの挿入部7-vから固定ピン7が外れ、
免震される構造体1の固定ピン7による固定を解除す
る。重力復元型、バネ復元型地震センサー振幅装置と同
様に、固定ピン側のロック部材11の出を調整可能(図
69(a)〜(b)のスライド装置24のように)なも
のとするか、また地震センサー振幅装置13、14、1
5のロック部材11とレリーズ8-r内のワイヤー、ロー
プまたケーブル8との接合長さを調整(弛みの有る無
い)可能なものとするかして、振り子13のロック部材
11に対する感度を自由に変えられ、また振り子型等の
地震センサー振幅装置の振り子の吊り長さを調整可能と
することにより、固定ピン7解除の地震力の大きさを自
由に変更できるものである。また、地震センサー振幅装
置(重力復元型、バネ復元型)14、15とロック部材
11との間隔を自由に変えられ、地震センサー振幅装置
の地震感度(振幅巾)を調整可能とすることにより、固
定ピン7解除の地震力の大きさを自由に変更できる。ま
た、振り子13とロック部材11との間隔調整の方法と
しては、上記の方法以外にも、振り子13側の先の押出
し部17の先端の出を、調整可能とする方法もある。図
65の(a)(b)は、地震センサー振幅装置13によ
り、振幅が自由にされた振り子13の先に、固定ピン7
をロックするロック部材11がある場合であり、図65
の(c)(d)は、地震センサー振幅装置13より、振
幅が自由にされた振り子13と、固定ピン7をロックす
るロック部材11とが、レリーズ8-rを介して、ワイヤ
ー、ロープまたケーブル8と繋がれている場合である。 2) 吊材切断型 図66は、請求項43項記載の発明の固定ピン装置Gの
実施例を示している。地震センサー振幅装置13の振り
子により、振幅が自由にされた振り子(重り20)また
その振り子(重り20)に連動された部材(例えば、図
66の(a)のように押出し部17を介して、また、図
66の(b)のようにレリーズ8-r内のワイヤー、ロー
プまたケーブル8と繋がれて)に刃16が付き、その先
に、固定ピン7の吊材12があり、振り子の振幅が大き
くなり、ある一定以上になると、その刃16が、吊材1
2に当たり、吊材12を切断する事になり、固定ピン7
に設けられたバネ等(バネ・ゴム・磁石等)9-cによ
り、また重力により、またすり鉢等の挿入孔7-vを使っ
て地震力そのものにより、固定ピンの挿入部7-vから固
定ピン7が外れ、免震される構造体1の固定を解除す
る。ロック解除型と同様に、振り子13側の先の刃16
の出を調整可能として、また、地震センサー振幅装置1
3、14、15と接合されたレリーズ8-r内のワイヤ
ー、ロープまたケーブル8と刃16との接合長さを調整
(弛みの有る無い)可能として、刃16と吊材12との
間隔を自由に変えられ、地震センサー振幅装置13の感
度を自由に変えられ、また振り子の吊り長さを調整可能
とすることにより、固定ピン7解除の地震力の大きさを
自由に変更できるものである。図66の(a)は、地震
センサー振幅装置13により、振幅が自由にされた振り
子に刃16が付いた場合であり、図66の(b)は、地
震センサー振幅装置13により、振幅が自由にされた振
り子と、刃16とが、レリーズ8-rを介して、ワイヤ
ー、ロープまたケーブル8と繋がれている場合である。
1)ロック解除型、2)吊材切断型ともに、振り子13は、
全方向性を持ったものが望ましいが、一方向性でもよい
(以下、振り子型と言う)。なお、1)ロック解除型、2)
吊材切断型ともに、図の固定ピン装置Gが、免震される
構造体1、この免震される構造体を支持する構造体2に
対して、逆に取り付く場合もある。なお、1)ロック解除
型、2)吊材切断型ともに、地震センサー振幅装置13
は、免震される構造体1側に、固定ピン7の先端が出て
いる場合は、免震される構造体1に固定されている。そ
の逆に、免震される構造体1を支持する構造体2側に、
固定ピン7の先端が出ている場合は、支持する構造体2
に固定されている。このことは後述される地震センサー
振幅装置13の各場合においても同じである。 8.1.3.2.地震センサー振幅装置による固定ピン装置(電
気等による自動復元) 図67〜69は、請求項44項記載の発明の固定ピン装
置Gの自動復元型の実施例を示している。上記の8.1.3.
1.の再使用可能な簡易型の固定ピン装置(ロック解除
型)に、固定ピン自動復元装置を取り付ける事により、
自動化を可能にしたものである。具体的には、固定ピン
7をロック部材11が係合する位置に、地震後に、自動
復帰させるもので、固定ピン7の下部に、固定ピンの自
動復帰装置21が設けられる。その位置は、固定ピン7
が、完全に解除された位置の下に装備される。以下、構
成を説明する。 1)重力復元型・バネ復元型地震センサー振幅装置による a)中心接点型 上述の重力復元型、バネ復元型地震センサー振幅装置の
場合、地震センサー振幅装置14、15の免震皿上の重
り20(滑り部)の(地震前また地震後の)停止位置と
重り20(滑り部)とに、電気等の接点23-cが取付け
られ、この停止位置に、地震後において、重り20(滑
り部)が継続的にとどまり、免震皿上・重り20(滑り
部)双方の電気等の接点23-cが重なり続け、電気等の
場合には、通電状態が継続すると、固定ピン自動復帰装
置21が作動し、固定ピン7を押し上げ(固定ピンの挿
入部が上の場合)、また押し下げて(固定ピンの挿入部
が下の場合)、ロック部材11が係合する位置に自動復
帰させ、そして、自動復帰させた後に、元の位置に戻る
ものである。請求項44は、この発明を示している。 b)周辺接点型 上述の重力復元型、バネ復元型地震センサー振幅装置1
4、15の免震皿上の重り20(滑り部)の(地震前ま
た地震後の)停止位置以外の周辺部と重り20(滑り
部)とに、電気等の接点23-cが取付けられ、この停止
位置に、重り20(滑り部)がとどまる限り、接点23
-cが接せずに通電せず、固定ピン自動制御装置21は作
動せず、地震時に、この停止位置より移動すると、双方
の電気等の接点23-cが重なり合い通電し、地震後、こ
の停止位置に重り20(滑り部)がとどまり、通電しな
くなると、この固定ピン自動制御装置21内のモータ
ー、バネ等、または重力により、固定ピン自動復帰装置
の固定ピン装置の押出し部を、ロック部材11が係合す
る位置に、固定ピン7を押し上げ(固定ピンの挿入部が
上の場合)、また押し下げ(固定ピンの挿入部が下の場
合)、その後元の位置に戻るものである。請求項44−
2は、この発明を示している。また、免震皿3は、重力
復元型の、全方向性を持った球面またすり鉢状等の凹曲
面滑り面部をもったものが望ましいが、一方向性でもよ
い。また凹曲面でない平面形状の滑り面部を有する免震
皿3の場合は、バネ復元型の、バネ等(バネ・ゴム・磁
石等)9で元の位置に復元させる場合もある。図67〜
68の(a)(b)は、地震センサー振幅装置(重力復
元型、バネ復元型)14、15の免震皿3により、振幅
が自由にされた重り20(滑り部)の先に、固定ピン7
をロックするロック部材11がある場合であり、図67
〜68の(c)は、地震センサー振幅装置(重力復元
型、バネ復元型)14、15の免震皿3により、振幅が
自由にされた重り20(滑り部)に連動された部材の先
に、固定ピン7をロックするロック部材11がある場合
であり、重り20(滑り部)と、固定ピン7をロックす
るロック部材11とが、レリーズ8-rを介して、ワイヤ
ー、ロープまたケーブル8と繋がれている場合である。
図67は、重力復元型の場合の実施例であり、図68
は、バネ復元型の場合の実施例である。図67〜68
は、中心接点型のものであるが、周辺接点型の地震セン
サー振幅装置の詳細は、図79〜80の(b)の地震セ
ンサー振幅装置14、15に表されており、図79は、
重力復元型の場合の実施例であり、図80は、バネ復元
型の場合の実施例である。 2)振り子型地震センサー振幅装置 a)中心接点型 図69は、振り子型の場合の実施例であり、上述の地震
センサー振幅装置13の振り子の(地震後の)停止位置
と、その振り子を吊材か、振り子下の材かの、振り子の
停止位置と同じ位置とに、電気等の接点23-cが取付け
られ、この停止位置に、地震後において、振り子が継続
的にとどまり、双方の電気等の接点23-cが重なり続
け、電気等の場合には、通電状態が継続すると、固定ピ
ン自動復帰装置21が作動し、固定ピン7を押し上げて
(固定ピンの挿入部が上の場合)、また押し下げて(固
定ピンの挿入部が下の場合)、ロック部材11が係合す
る位置に自動復帰させ、そして、自動復帰させた後に、
元の位置に戻るものである。請求項44は、この発明を
示している。 b)周辺接点型 地震センサー振幅装置13の振り子の(地震後の)停止
位置以外の周辺部と、その振り子を吊す材か、振り子下
の材かの、振り子の停止位置と同じ位置とに、電気等の
接点が取付けられ、この停止位置に、振り子(重り2
0)がとどまる限り、接点23-cが接せずに通電せず、
固定ピン自動制御装置21は作動せず、地震時に、この
停止位置より移動すると、双方の電気等の接点23-cが
重なり合い通電し、地震後、この停止位置に振り子(重
り20)がとどまり、通電しなくなると、この固定ピン
自動制御装置21内のモーター、バネ等、または重力に
より、固定ピン自動復帰装置の固定ピン装置の押出し部
を、ロック部材11が係合する位置に、固定ピン7を押
し上げ(固定ピンの挿入部が上の場合)、また押し下げ
(固定ピンの挿入部が下の場合)、その後元の位置に戻
るものである。請求項44−2は、この発明を示してい
る。また、振り子も、全方向性を持ったものが望ましい
が、一方向性でもよい。図69の(a)(b)は、地震
センサー振幅装置13により、振幅が自由にされた振り
子の先に、固定ピン7をロックするロック部材11があ
る場合であり、図69の(c)は、地震センサー振幅装
置13により、振幅が自由にされた振り子に連動された
部材の先に、固定ピン7をロックするロック部材11が
ある場合であり、振り子と、固定ピン7をロックするロ
ック部材11とが、レリーズ8-rを介して、ワイヤー、
ロープまたケーブル8と繋がれている場合である。図6
9は、中心接点型のものであるが、周辺接点型の地震セ
ンサー振幅装置の詳細は、図81の(b)の地震センサ
ー振幅装置13に表されている。図67〜69におい
て、以上に述べた他は、8.1.3.1.地震センサー振幅装置
による固定ピン装置の重力復元型、バネ復元型および振
り子型のロック解除型と同じである。なお、図67〜6
9の、図の固定ピン装置Gが、免震される構造体1、こ
の免震される構造体を支持する構造体2に対して、逆に
取り付く場合もある。以下の8.1.3.3.1.の地震センサー
振幅装置による自動制御型固定ピン装置でも同様であ
るが、この自動復帰装置21と反対側の固定ピンの挿入
部7-v側の先端部は、錐状等の先端が尖った形が望まし
い。固定ピン7をロック部材11が係合する位置に戻す
ためにも必要である。上述のように、ロック部材11
は、バネ等(バネ・ゴム・磁石等)9-cまた重力によ
り、常時、地震センサー振幅装置側へ、押出されている
形になっており、さらに、垂直には拘束され、固定ピン
7が自動復帰装置21等により押し上ってきても 持ち
上らないようになっており、地震センサー振幅装置側方
向へのみ、水平にスライドするように取付けられてお
り、固定ピン7が自動復帰装置21等により押し上って
くると自動的に固定ピンのロック受けの欠き込み7-cに
嵌り込む。また、挿入部7-vも、固定ピン7が挿入しや
すいように、すり鉢状等の凹形状7-vm が望ましい。ま
た、このように固定ピンの挿入部7-v側の先端部が、錐
状等の先端が尖った形の場合は、固定ピン7が、免震さ
れる構造体1の挿入部7-vに入らない場合(地震後の残
留変位のため)でも、免震される構造体の床版等1に突
き刺すようにして当たり、免震される構造体1を固定す
る機能を持つ。そのためには、固定ピン自動復帰装置2
1、また自動制御型固定ピン装置22にも、固定ピン7
が、完全に挿入部7-vに貫入しなくても停止する遊び
(途中停止による)が必要である。また、以下の8.1.3.
3.1.の地震センサー振幅装置による自動制御型固定ピン
装置の場合には、免震される構造体の床版等1側に貫
通穴を持たない挿入部7で、単に、固定ピン7が、免震
される構造体の床版等1に押し当たり、その摩擦で固定
する形も考えられる。その場合の方が地震後の残留変位
があっても固定が可能になる(しかし、8.1.3.3.1.にお
いても当然、堀込みをもった挿入部7が考えられ、すり
鉢形状等が考えられる)。図79〜81は、その実施例
を示しており、固定ピンの先端部は、摩擦面積が最大に
なるように平らにされており、さらに、摩擦係数の大き
いザラザラの仕上になっている。なお、以上のことは、
固定ピン装置Gが、免震される構造体1、免震される構
造体を支持する構造体2に対して、逆に取り付く場合、
逆の関係になる。 8.1.3.3. 地震センサー振幅装置による自動制御型固定
ピン装置 8.1.3.3.1. 地震センサー振幅装置による自動制御型固
定ピン装置(電気等による自動制御型) 図79〜81は、請求項45項〜45−3項記載の発明
の地震センサー振幅装置による自動制御型固定ピン装置
の実施例を示している。自動制御型固定ピン装置G
は、地震センサー等で地震の初期微動を感じて、固定ピ
ン7がその挿入部7-vから引抜かれる等係脱し、免震さ
れる構造体とこの免震される構造体を支持する構造体と
の固定を解除し、地震後にその固定を自動的に復帰させ
る装置である。 (1)地震センサー振幅装置による そのうち、図79〜81は、請求項45項〜45−2項
記載の発明の地震センサー振幅装置による自動制御型固
定ピン装置の実施例を示している。図79〜81の
(a)は中心接点型、(b)は周辺接点型である。具体的に説
明すると、固定ピン7の上部また下部に(図では固定ピ
ン7も一体となる形で)、固定ピン自動制御装置22が
設けられる。 1)重力復元型・バネ復元型地震センサー振幅装置 a)中心接点型 上述の重力復元型、バネ復元型(免震皿型)地震センサ
ー振幅装置の場合、地震センサー振幅装置14、15の
免震皿上の重り20(滑り部)の(地震前また地震後
の)停止位置と重り20(滑り部)とに、電気等の接点
23-cが取付けられ、この停止位置に、重り20(滑り
部)が継続的にとどまる限り、固定ピン自動制御装置2
2は作動せず、通電状態の継続が破られると、固定ピン
7を引き抜いて、固定を解除する。そして地震後、この
停止位置に、重り20(滑り部)が継続的にとどまり、
通電状態が継続すると、固定ピン自動制御装置22が作
動し、固定ピン7を免震される構造体1を固定する位置
に自動復帰させる。この場合の電気等の接点23-cにつ
いて述べると、この接点の大きさが、免震装置の免震感
度を決定する。大きければ、感度は悪くなり、小さいと
感度が良くなる。ただし、地震後の残留変位の存在のた
めに、余裕をみた大きさにする必要がある。また、この
接点大きさを、調整可能とする事により、免震装置の免
震感度の調整を可能とする。図79(a)また図80(a)
に、その実施例が示されており、図79は、重力復元型
の場合の実施例であり、図80は、バネ復元型の場合の
実施例である。請求項45は、この発明を示している。 b)周辺接点型 さらに、上記の周辺接点以外の方法も考えられる。上述
の重力復元型、バネ復元型(免震皿型)地震センサー振
幅装置14、15の免震皿上の重り20(滑り部)の
(地震前また地震後の)停止位置以外の周辺部と重り2
0(滑り部)とに、電気等の接点23-cが取付けられ、
この停止位置に、重り20(滑り部)がとどまる限り、
接点23-cが接せずに通電せず、固定ピン自動制御装置
22は作動せず、よって固定ピンも作動せず、この停止
位置より移動すると、双方の電気等の接点23-cが重な
り合い通電すると、固定ピン7を引き抜いて、固定を解
除する。そして地震後、この停止位置に、重り20(滑
り部)がとどまり、通電しなくなると、固定ピン自動制
御装置22が作動しなくなり、固定ピン7を免震される
構造体1を固定する元の位置に復帰させる。図79(b)
また図80(b)に、その実施例が示されており、図79
は、重力復元型の場合の実施例であり、図80は、バネ
復元型の場合の実施例である。請求項45−2は、この
発明を示している。また、a)中心接点型、b)周辺接点型
ともに、免震皿3は 重力復元型の、全方向性を持った
球面またすり鉢状等の凹曲面滑り面部をもったものが望
ましいが、一方向性でもよい。また凹曲面でない平面形
状の滑り面部を有する免震皿3の場合は、バネ復元型
の、バネ等(バネ・ゴム・磁石等)9で元の位置に復元
させる場合もある。また、免震皿3の重り20(滑り
部)は、単に球形状の場合もある。 2)振り子型地震センサー振幅装置 a)中心接点型 また、振り子型の地震センサー振幅装置の場合、上述の
地震センサー振幅装置13の振り子の(地震前また地震
後の)停止位置と、その振り子を吊す材か、振り子下の
材かの、振り子の停止位置と同じ位置とに、電気等の接
点23-cが取付けられ、この停止位置に、振り子が継続
的にとどまる限り、固定ピン7は作動せず、通電状態の
継続が破られると、固定ピン7を引き抜いて、固定を解
除する。そして地震後、この停止位置に、振り子が継続
的にとどまり、通電状態が継続すると、固定ピン自動制
御装置22が作動し、固定ピン7を免震される構造体1
を固定する位置に自動復帰させるものである。図81
(a)に、その実施例が示されている。請求項45は、こ
の発明を示している。 b)周辺接点型 さらに、上記の周辺接点以外の方法も考えられる。図8
1(b)は、この実施例を示している。地震センサー振幅
装置13の振り子の(地震前また地震後の)停止位置
と、その振り子を吊す材か、振り子下の材かの、振り子
の停止位置以外の周辺部とに、電気等の接点23-cが取
付けられ、この停止位置に、振り子がとどまる限り、接
点23-cが接せずに通電せず、固定ピン自動制御装置2
2は作動せず、よって固定ピンも作動せず、この停止位
置より移動すると、双方の電気等の接点23-cが重なり
合い通電すると、固定ピン7を引き抜いて、固定を解除
する。そして地震後、この停止位置に、振り子(重り2
0)がとどまり、通電しなくなると、固定ピン自動制御
装置22が作動しなくなり、固定ピン7を免震される構
造体1を固定する元の位置に復帰させる。請求項45−
2は、この発明を示している。また、a)中心接点型、b)
周辺接点型ともに、振り子も、全方向性を持ったものが
望ましいが、一方向性でもよい。図79は、地震センサ
ー振幅装置14が、重力復元型の場合、図80は、地震
センサー振幅装置15が、バネ復元型の場合、図81
は、地震センサー振幅装置13が振り子型の場合であ
る。なお、重力復元型、バネ復元型、振り子型ともに、
図の固定ピン装置Gが、免震される構造体1、この免震
される構造体を支持する構造体2に対して、逆に取り付
く場合もある。 (2)地震センサーによる また、地震センサーとして、地震計等に使用されている
電気式振動計も考えられる。地震力を電気信号に換え
て、ある一定以上の地震力なると、固定ピン自動制御装
置22が作動し、固定ピン7を引抜く等により固定ピン
7の係合を解除し、固定を解除する。そして地震後、あ
る一定以下の地震力になると、固定ピン7を免震される
構造体1を固定する位置に自動復帰させる等、免震され
る構造体を固定するために固定ピンを係合するよう固定
ピン自動制御装置22が作動する。「ある一定以上の地
震力」、また「ある一定以下の地震力」に関しては、調
整可能とし、敷地ごとの状況に応じて変更可能とする。
請求項45−3は、この発明を示している。 8.1.3.3.2. 地震センサー振幅装置による自動制御型固
定ピン装置(地震力による自動制御型) 8.1.3.3.2.1.地震センサー振幅装置による自動制御型固
定ピン装置その1 図82は、請求項46−1項記載の発明の地震センサー
(地震センサー振幅装置)による自動制御型固定ピン装
置その1の実施例を示している。すり鉢形状等の挿入
部7-vと当該挿入部7-vによって固定される固定ピン7
を有し、筒中で液体や空気等が漏れず、スライドするピ
ストン7-pをもった固定ピン7が、その筒(固定ピン取
付け部)7-aに挿入され、その外に固定ピン先端7-wが
突き出ており、さらに、筒7-aの上と下とは管7-eで繋
がれている。そして、ピストン7-pには、この管7-eの
孔より大きい、孔7-jがあり、その孔に弁7-fがある。
この弁7-fは、ピストン7-pが引き込まれる時に、開く
ように付けられる。また、その筒7-aの中にバネ等(バ
ネ・ゴム・磁石等)7-oが入り、また重力により、ピス
トン7-pをもった固定ピン7を押出す役割をする場合も
ある。この弁7-fの性格により、固定ピン先端7-wは、
筒7-a中に入る方向では、速やかであり、出る方向で
は、遅延される。それにより、地震力が働くと速やか
に、固定ピン先端7-wは、筒7-a中に入り、地震力が働
いている間は、出にくくなる。また、筒7-a、及び管7
-eとは、潤滑油等で満たされている場合もある。さら
に、固定ピン先端7-wには、第1のピン7-lが差し込ま
れる溝また窪み7-kがあり、この第1のピン7-lは常
時、バネ等(バネ・ゴム・磁石等)9-cまた重力で押さ
れている。この第1のピン7-lには、さらに第2のピン
7-nが差し込まれる溝また窪み7-mがあり、この第2の
ピン7-nも常時、バネ等(バネ・ゴム・磁石等)9-cま
た重力で押されている。そしてこの第2のピン7-nには
ワイヤー等8で、上述の地震センサー振幅装置13、1
4、15と繋がれている。そして地震時には、地震セン
サー振幅装置13、14、15が振幅し、ワイヤー等8
により、第2のピン7-nが引っ張られ、前記第1のピン
7-lのロックが外れて、固定ピン先端7-wは、筒7-a中
に入り、免震装置全体が可動し始める。逆に、地震終了
時には、重力またバネ等(バネ・ゴム・磁石等)7-oに
より、徐々に固定ピン先端7-wが出始め、すり鉢形状の
挿入部勾配に従いながら、最も底で 第1のピン7-lに
より、固定ピン先端7-wがロックされ、免震される構造
体Aも固定される。そして、地震力が働かない限り、第
1のピン7-lにより、固定ピン先端7-wがロックされ続
けており、風等では免震される構造体Aは動かない。以
上の構成は、固定ピン7が免震される構造体1に、固定
ピンの挿入部7-vが免震される構造体を支持する構造体
2に、取付けられている場合の実施例である。逆の関係
の場合もある。つまり、前記固定ピンの挿入部7-vおよ
び固定ピン7のうち、一方を免震される構造体1に、も
う一方をこの免震される構造体を支持する構造体2に設
けることになる。また、筒7-aの上部に関して、5.2.同
様に、単に止め金が固定されている場合もあるが、雌ネ
ジが切られて、雄ネジ7-dが挿入されている場合もあ
る。この雄ネジ7-dについては、雄ネジ7-dが入り込み
方向に回転して締めることにより、バネ等7-oを圧縮し
て、バネ等7-oの反発力を強め、固定ピン先端7-wの押
し出す力を強める機能をもち、復元力を高めたり、地震
後の地震後の免震される構造体Aの残留変位の矯正を可
能にする。また、管7-eにバルブを付ける事により、手
動による強風時の強制的固定も可能になる。 8.1.3.3.2.2.地震センサー振幅装置による自動制御型固
定ピン装置その2 図82−2は、請求項46−2項記載の発明の地震セン
サー(地震センサー振幅装置)による自動制御型固定ピ
ン装置その2の実施例を示している。すり鉢形状等の
挿入部7-vと当該挿入部7-vによって固定される固定ピ
ン7を有し、筒中で液体や空気等が漏れず、スライドす
るピストン7-pをもった固定ピン7が、その筒(固定ピ
ン取付け部)7-aに挿入され、その外に固定ピン先端7
-wが突き出ており、さらに、筒7-aの上と下とは管7-e
で繋がれている。そして、ピストン7-pには、この管7
-eの孔より大きい、孔7-jがあり、その孔に弁7-fがあ
る。この弁7-fは、ピストン7-pが引き込まれる時に、
開くように付けられる。また、その筒7-aの中にバネ等
(バネ・ゴム・磁石等)7-oが入り、また重力により、
ピストン7-pをもった固定ピン7を押出す役割をする場
合もある。この弁7-fの性格により、固定ピン先端7-w
は、筒7-a中に入る方向では、速やかであり、出る方向
では、遅延される。それにより、地震力が働くと速やか
に、固定ピン先端7-wは、筒7-a中に入り、地震力が働
いている間は、出にくくなる。また、筒7-a、及び管7
-eとは、潤滑油等で満たされている場合もある。さら
に、固定ピン先端7-wには、この固定ピン先端7-wを固
定するロック部材11が差し込まれる溝また窪み7-cが
あり、このロック部材11は常時、バネ等(バネ・ゴム
・磁石等)9また重力で押されており、一定位置を保っ
ており、このロック部材11自体が、上述の地震センサ
ー振幅装置15となり、そして、地震時には、この地震
センサー振幅装置のロック部材11が不動点状態とな
り、固定ピン先端7-wの溝また窪み7-cからロック部材
11が外れ、すり鉢状等の凹形状挿入部7-vm により、
固定ピン先端7-wが持ち上がり、固定ピン装置が解除さ
れる。地震最中においては、地震振幅によって、すり鉢
状等の凹形状挿入部7-vm により、固定ピン先端7-wは
持ち上がった状態が維持される。また、上記ピストン7
-pの機構により、固定ピン先端7-wの下りる速度を落と
すことは、固定ピン先端7-wの持ち上がった状態を維持
するのに、より効果を発する。地震終了段階には、地震
力の低下に従い、固定ピン先端7-wは重力またバネ等7
-oにより下がり始める。そして、すり鉢形状の挿入部勾
配に従いながら、すり鉢状等の凹形状挿入部7-vm の底
に達したときに、ロック部材11により固定ピン先端7
-wはロックされ、免震される構造体Aも固定され、固定
ピン装置としての機能に戻る。そして、地震力が働かな
い限り、地震センサー振幅装置15のロック部材11に
より、固定ピン先端7-wがロックされ続けており、風等
では免震される構造体Aは動かない。以上の構成は、固
定ピン7が免震される構造体1に、固定ピンの挿入部7
-vが免震される構造体を支持する構造体2に、取付けら
れている場合の実施例である。逆の関係の場合もある。
つまり、前記固定ピンの挿入部7-vおよび固定ピン7の
うち、一方を免震される構造体1に、もう一方をこの免
震される構造体を支持する構造体2に設けることにな
る。また、筒7-aの上部に関して、5.2.同様に、単に止
め金が固定されている場合もあるが、雌ネジが切られ
て、雄ネジ7-dが挿入されている場合もある。この雄ネ
ジ7-dについては、雄ネジ7-dが入り込み方向に回転し
て締めることにより、バネ等7-oを圧縮して、バネ等7
-oの反発力を強め、固定ピン先端7-wの押し出す力を強
める機能をもち、復元力を高めたり、地震後の免震され
る構造体Aの残留変位の矯正を可能にする。また、管7
-eにバルブを付ける事により、手動による強風時の強制
的固定も可能になる。 8.1.3.3.2.3.連動作動固定ピン 図83は、請求項47項記載の発明の自動制御型固定ピ
ン装置その1の連動作動の実施例を示している。8.1.
2.連動作動固定ピン装置での方式と同じように、2つ以
上の自動制御型固定ピン装置その1の第1のピン7-l
同士をワイヤー等8-rで繋ぎ、他方が動くと片方も動く
ように構成する。 8.1.3.3.3. 地震センサー振幅装置による自動制御型固
定ピン装置(地震力による自動制御型) 図84は、請求項48項記載の発明の地震センサー(地
震センサー振幅装置)による自動制御型固定ピン装置
の実施例を示している。すり鉢形状等の挿入部7-vm と
当該挿入部7-vm によって固定される固定ピン7を有
し、筒中で液体や空気等が漏れず、スライドするピスト
ン7-pをもった固定ピン7が、その筒(固定ピン取付け
部)7-aに挿入され、その外に固定ピン先端7-wが突き
出ており、さらに、筒7-aの上と下とは管7-eで繋がれ
ている。また、その筒7-aの中にバネ等(バネ・ゴム・
磁石等)7-oが入り、また重力により、ピストン7-pを
もった固定ピン7を押出す役割をする場合もある。さら
に、上述の地震センサー振幅装置13、14、15
((a)図は、地震センサー振幅装置15の場合、 (b)図
は、地震センサー振幅装置14の場合)をもち、その地
震センサー振幅装置及びそれに連動した部材の先に、管
7-eの弁7-fを開く押出し部7-hを持つ。なお、押出し
部7-hには、弁7-fを常に閉じる状態に、重力をもつて
するか、バネ等(バネ・ゴム・磁石等)7-iもってする
等する。この弁7-fは、ピストン7-pを押出す時に開く
ように付けられる。そして、地震時には、地震13、1
4、15が振幅し、押出し部7-hを押出して、弁7-fを
開き、地震力により固定ピン先端7-wが(すり鉢形状の
挿入部勾配を上り)持ち上がり、免震装置全体が可動し
始める。逆に、地震終了時には、すり鉢形状の挿入部勾
配に従いながら、バネ等7-oまた重力(固定ピン7が上
の場合)により、固定ピン先端7-wが突き出る方向に働
き、かつ、弁7-fも突き出る方向にしか開かないので、
すり鉢形状の挿入部勾配に従いながら、最も底で、固定
ピン先端7-wが止まり、免震される構造体Aも固定され
る。以上のことから、この弁7-fの性格により、地震時
以外は、固定ピン先端7-wは、下に突き出す方向性のみ
を持ち、引き込むことは、地震時以外には起こらない。
また、筒7-a、及び管7-eとは、潤滑油等で満たされて
いる場合もある。以上の構成は、固定ピン7が免震され
る構造体1に、固定ピンの挿入部7-vが免震される構造
体を支持する構造体2に、取付けられている場合の実施
例である。逆の関係の場合もある。つまり、前記固定ピ
ンの挿入部7-vおよび固定ピン7のうち、一方を免震さ
れる構造体1に、もう一方をこの免震される構造体を支
持する構造体2に設けることになる。また、筒7-aの上
部に関して、5.2.同様に、単に止め金が固定されている
場合もあるが、雌ネジが切られて、雄ネジ7-dが挿入さ
れている場合もある。この雄ネジ7-dについては、雄ネ
ジ7-dが入り込み方向に回転して締めることにより、バ
ネ等7-oを圧縮して、バネ・ゴム・磁石等7-oの反発力
を強め、固定ピン先端7-wの押し出す力を強める機能を
もち、復元力を高めたり、地震後の免震される構造体A
の残留変位の矯正を可能にする。 8.1.3.3.4.地震センサー振幅装置による自動制御型固定
ピン装置(地震力による自動制御型) 図78は、上述の地震を感知して地震によって振幅する
地震センサー振幅装置15の中に、固定ピン7が入り、
地震センサー振幅装置15が同時にロック部材11の役
割を果たす場合である。風揺れ等を防止する固定ピン7
には、この固定ピン7を固定するロック部材11が差し
込まれる溝また窪み7-cがあり、このロック部材11は
常時、バネ等(バネ・ゴム・磁石等)9また重力で押さ
れ、一定位置を保っており、このロック部材11自体
が、地震を感知して地震によって振幅する地震センサー
振幅装置15の地震時に不動点となる重りとなる。固定
ピン7は自然に重力により下がる。またバネ等(バネ・
ゴム・磁石等)9-cにより、すり鉢状等の凹形状挿入部
7-vm へ固定ピン7の下りる速度を落とす役割をさせ
る。つまり、バネ等9-cは固定ピン7の下りる速度を緩
和させる程度のものとする。これらの事により、地震時
に、地震センサー振幅装置15のロック部材11が不動
点状態となり、固定ピン7の溝また窪み7-cからロック
部材11が外れ、すり鉢状等の凹形状挿入部7-vm によ
り、固定ピン7が持ち上がり、固定ピン装置が解除され
る。地震最中においては、地震振幅によって、すり鉢状
等の凹形状挿入部7-vm により、固定ピン7は持ち上が
った状態が維持される。また、バネ等9-cにより、固定
ピン7の下りる速度を落とすことは、固定ピン7の持ち
上がった状態を維持するのに、より効果を発する。地震
終了段階には、地震力の低下に従い、固定ピン7は重力
により下がり始める。そして、すり鉢形状の挿入部勾配
に従いながら、すり鉢状等の凹形状挿入部7-vm の底に
達したときに、ロック部材11により固定ピン7はロッ
クされ、免震される構造体Aも固定され、固定ピン装置
としての機能に戻る。そして、地震力が働かない限り、
地震センサー振幅装置15のロック部材11により、固
定ピン先端7-wがロックされ続けており、風等では免震
される構造体Aは動かない。請求項48−2項記載の発
明は、この地震センサー振幅装置による自動制御型固定
ピン装置の発明を示している。また、以上の8.1.3.3.
2.〜8.1.3.3.4.共に、引抜き防止装置・滑り支承Fとの
併用が、不可欠になる。というのは、地震振幅によっ
て、すり鉢状等の凹形状挿入部7-vm により、固定ピン
装置全体が持ち上がると、固定ピン装置の機能を果たさ
ない。それを防止するためにはぬ、引抜き防止装置との
併用が不可欠になる。 8.1.3.3.5. 垂直変位吸収重力復元型免震装置・滑り支
承併用自動制御型固定ピン装置 以上の8.1.3.3.2.〜8.1.3.3.4.共に、固定ピン7に、滑
り部5的機能を合せ持たせ、固定ピンの挿入部7-vに、
免震皿3の機能を合せ持たせる(すり鉢形状等の凹形態
7-vm )ことにより、重力復元型免震装置・滑り支承の
機能をも合せ持たせることが可能である。このことによ
り、地震の終了時には重力復元型免震装置・滑り支承の
役割を果たしながら、地震のない平常時は、固定ピンの
役割を果たすことが可能になる。図84(a) の固定ピン
の挿入部7-vが、滑り性能を高めた球面等の凹曲面形状
で、かつ固定ピン7に、滑り部5的機能を合せ持たせる
場合には、重力復元型免震装置・滑り支承の機能をも合
せ持たせることが可能である。また、逆に図84(c) の
ように固定ピンの挿入部7-vが、すり鉢形状では、球面
等の凹曲面形状に比べて固定ピン装置としての機能が高
くなる。請求項48−3項記載の発明は、その垂直変位
吸収重力復元型免震装置・滑り支承併用自動制御型固定
ピン装置の発明を示している。 8.1.3.3.6. 自動制御型固定ピン装置付き二重
免震皿 図85は、請求項49項記載の発明の自動制御型固定ピ
ン装置付き二重免震皿の実施例を示している。平
面形状滑り面部を有する免震皿と凹形状滑り面部を有す
る免震皿との組合せの二重皿免震において、この平面形
状滑り面部を有する免震皿の中央部に自動制御型固定ピ
ン装置の固定ピン取付け部7-aを取付け、他方の
凹形状滑り面部を、この固定ピンのすり鉢形状等をもっ
た挿入部7-vm と兼用することにより構成される。 8.1.3.3.7. 地震センサー振幅装置の設置場所 8.1.3.の各場合の、地震センサー振幅装置13、14、
15の設置場所は、免震される構造体A、また免震され
る構造体を支持する構造体Bのどちらでも良いが、地震
力以外の振動が働かない場所のほうが良い。つまり、免
震される構造体を支持する構造体Bのほうが良い。また
地震センサーからの指令を電気等で送れる場合は、地下
等の地震力以外の振動が働かない場所のほうが良い。 8.2. 風力センサーによる固定ピン装置 8.2.1.一般型 請求項50項記載の発明の固定ピン装置Gは、風力セン
サー7-Qによる風力を感じて、固定ピン7が、その挿入
部7-vに差し込まれる装置である。この固定ピン7は、
屋上等におかれる風力センサー7-Qによって、風力時に
のみ、また一定以上の風圧時にのみ、前記挿入部7-vに
挿入され、免震される構造体Aを固定するようにし、そ
して風力がやむと、固定ピン自動制御装置22が作動
し、固定ピン7を引き抜く。そして普段は、固定が解除
されているものである。風力センサー7-Qからは 後記
8.2.2.油圧型の油圧による指令、ワイヤー等での指令、
電気信号での指令等があり、1個もしくは複数個の固定
ピンが、同時に作動可能なもののほうが良い。特に、電
気信号での指令では、風力時の固定ピン挿入作動の後、
一定時間を測定して、風圧が一定以下の数値になるまで
は、固定は解除されない形が考えられる。 8.2.2.油圧型 図86は、請求項51項記載の発明の風力センサーによ
る油圧型固定ピン装置の実施例を示している。屋上等に
おかれる風力センサー7-Qの機構として、風圧を受ける
板(風圧板)7-rをもうけ、風圧により、この風圧板と
連動する油圧ポンプ7-tのピストン7-pが押され、その
ことにより、液体が押出される。その押出された液体
が、パイプ等で、各固定ピン装置Gを作動させる油圧ポ
ンプ7-uに流れだし、油圧ポンプのピストン7-pが押さ
れ、免震される構造体Aが固定される。そして風が止む
と、前記風圧板7-rは、バネ等(バネ・ゴム・磁石等)
9-cで、また重力により、元の位置にもどり、それによ
り、この風圧板7-rと連動する前記油圧ポンプ7-tのピ
ストン7-pも元の位置に戻る。それにより液体も引き戻
され、前記各固定ピン装置Gの各油圧ポンプ7-uのピス
トン7-pを戻し、免震される構造体Aの固定が解除され
る。風力センサー7-Qによる固定ピン装置Gの感度は、
風圧板7-rと連動する油圧ポンプ7-tと固定ピン装置G
を作動させる油圧ポンプ7-uとのシリンダーの大きさと
の関係で決まる。つまり、固定ピン装置Gを作動させる
油圧ポンプ7-uに比べて、風圧板と連動する油圧ポンプ
7-tのシリンダーの大きさを大きくすればするほど、風
力に対して、固定ピン装置Gは、敏感になる。また、一
定以上の風圧にのみ作用する型は、風圧板と油圧ポンプ
の間に、遊びを設けることにより、一定以上の風圧時に
のみ油圧ポンプに作用をする形をとれる。 なお、風圧
板7-rと連動する油圧ポンプ7-tは、回転心棒7-xの上
に乗り、尾翼7-yが付いていることにより、風上に風圧
板7-rを向けた風見鶏のように回転する。 8.3. 固定ピン装置の設置位置とリレー型固定ピン装置 8.3.1. 一般 請求項52項記載の発明は、固定ピン装置の設置位置に
関するものである。特許 2575283号の固定ピン装置、お
よび、8.1.〜8.2 記載の固定ピン装置は、免震される構
造体Aの重心位置またその近傍に一か所また複数箇所設
置される。重心近傍で(その固定ピン7を中心に)回転
が生じない程度離れた2箇所設置が、多くの場合に採用
されると考えられる。その場合、複数個の固定ピン装置
は、8.1.地震作動による固定ピン装置の場合は、8.1.2.
連動作動固定ピン装置で同時解除され、8.2.風力センサ
ーによる固定ピン装置の場合は、電気また油圧(8.2.
2.)で同時に解除される。また、8.1.地震作動による固
定ピン装置で、8.1.2.連動作動固定ピン装置では困難
な、複数個の固定ピン装置の距離の離れた場合には、以
下の方法があり、この方法は、8.2.風力センサーによる
固定ピン装置の場合で、複数個同時解除されない場合に
も利用できる。 8.3.2. 2個以上の固定ピン装置の設置 図87は、請求項53項記載の発明の、固定ピン装置の
設置位置の実施例を示している。固定ピン装置の設置に
関しては、免震される構造体Aの重心位置(また近傍)
以外の周辺位置に、地震感度の敏感な固定ピン装置G-s
(弁7-fの開きが地震力に敏感なもの、ロック部材11
が差込む固定ピン7のかき込み7-c奥行が小さいもの、
地震の周期と合わせること等により地震センサー(振
幅)装置の感度が敏感なもの)を設置し、免震される構
造体Aの重心位置(また近傍)には、周辺位置に比べ
て、地震感度の鈍感な固定ピン装置G-d(弁7-fの開き
が地震力に鈍感なもの、ロック部材11が差込む固定ピ
ン7のかき込み7-c奥行が大きいもの、地震の周期と合
わさせずにすることにより地震センサー振幅装置の感度
が鈍感もの)を設置する。地震感度の敏感な固定ピン装
置とは、8.1.3.3.の自動制御型固定ピン装置の地震
センサー振幅装置の弁7-fの開きが地震力に敏感なも
の、ロック部材11が差込む固定ピン7のかき込み7-c
奥行が小さいもの、地震の周期と合わせること等により
地震センサー(振幅)装置の感度が敏感なもの、のこと
を言う。つまり小地震力に対して固定ピンが解除され、
免震が作動するということである。そのことにより、ま
ず、一般時には、重心位置(また近傍)とそれ以外の周
辺位置との2ヶ所以上の箇所で、免震される構造体A
が、免震される構造体を支持する構造体Bに固定され、
地震時には、まず周辺部分の地震感度の敏感な固定ピン
装置G-sがまず解除されて、その後、重心位置(また近
傍)の地震感度の鈍感な固定ピン装置G-dが解除され、
免震される構造体Aが、免震状態に入る。また、重心位
置(また近傍)以外の周辺に設置される自動制御型固定
ピン装置G-sに関しては、8.1.3.3.6. 自動制御型
固定ピン装置付き二重免震皿が適している場合が
多い。図87(a)(b)(c) は、その実施例であり、(a)
は、免震される構造体Aの重心位置(また近傍)以外の
周辺位置に1箇所と、免震される構造体Aの重心位置
(また近傍)に1箇所の場合、(b) は、免震される構造
体Aの重心位置(また近傍)以外の周辺位置に2箇所
と、免震される構造体Aの重心位置(また近傍)に1箇
所の場合、(c) は、免震される構造体Aの重心位置(ま
た近傍)以外の周辺位置に4箇所と、免震される構造体
Aの重心位置(また近傍)に1箇所の場合である。この
方法は、全ての固定ピン装置において、可能な方法であ
る。8.1.1.の地震衝撃・加速度による折れピンによる固
定ピン装置においては、地震センサー(振幅)装置の感
度の代わりに、固定ピンの切断される感度として、同様
に考える。具体的には、免震される構造体Aの重心位置
(また近傍)以外の周辺位置に、固定ピンの切断感度が
敏感な(固定ピンが切断されやすい)固定ピン装置G-s
を設置し、免震される構造体Aの重心位置(また近傍)
には、周辺位置に比べて、固定ピンの切断感度が鈍感な
(固定ピンが切断されにくい)固定ピン装置G-dを設置
する。8.2.の風力センサーによる固定ピン装置Gにおい
ては、免震される構造体Aの重心位置(また近傍)以外
の周辺位置に、風力感度の鈍感な固定ピン装置G-wd
(風力センサー感度を、風力センサーとの感度を、下げ
た)を設置し、免震される構造体Aの重心位置(また近
傍)には、周辺位置に比べて、風力感度の敏感な固定ピ
ン装置G-ws(風力センサー感度を、風力センサーとの
感度を、上げた)を設置する。つまり、風力時には、免
震される構造体Aの重心位置(また近傍)の風力感度の
敏感な固定ピン装置G-ws の固定ピンが、まず下がり、
そして周辺位置の風力感度の鈍感な固定ピン装置G-wd
の固定ピンが、それに続いて下がる事になる。しかし、
風力センサーによる固定ピン装置は電動型を使用できる
ので、同時に固定ピンを差し込む方式が可能である。図
87(d)(e)(f) は、その実施例であり、(d) は、免震さ
れる構造体Aの重心位置(また近傍)以外の周辺位置に
1箇所と、免震される構造体Aの重心位置(また近傍)
に1箇所の場合、(e) は、免震される構造体Aの重心位
置(また近傍)以外の周辺位置に2箇所と、免震される
構造体Aの重心位置(また近傍)に1箇所の場合、(f)
は、免震される構造体Aの重心位置(また近傍)以外の
周辺位置に4箇所と、免震される構造体Aの重心位置
(また近傍)に1箇所の場合である。この風力センサー
による固定ピン装置に比べて、8.1.の地震作動による固
定ピン装置は、地震時に停電の可能性もあり(自家発電
設備を全て設けるわけにもゆかないし、電池方式にもメ
ンテナンスフリーを考えると問題もあり)、電動型を使
用しにくいので、以上の方法が必要になる。 8.3.3. リレー型固定ピン装置 請求項53−2項〜53−11項記載の発明は、リレー
型固定ピン装置に関するものである。複数個の固定ピン
の同時作動に関しては、機械式、電気式にしても同時に
本当に作動するかに関しては、問題があった。特に、地
震作動型の固定ピンは、時間差を許されず、また、一本
でも解除されない場合の問題は大きかった。この地震作
動型の複数個の固定ピンに関して、固定ピンの作動(解
除/セット)連動に関しては、同時に作動させることは
難しく、順次作動させていくことの方が確実性がある。
また、順次作動のさせ方によっては、一本でも解除され
ない場合の問題も解決する。つまり、重心の固定ピンが
最後にリレーさせる方法でその問題は解決する。また、
逆に、固定ピンのセットに関しては、重心の固定ピンが
最初にセットされるのが良い。 8.3.3.1. 地震作動型の固定ピン装置の場合 地震作動型の複数個の固定ピン装置に関して、固定ピン
の作動(解除/セット)連動に関しては、同時に作動さ
せることは難しく、順次作動させていくことの方が確実
性がある。また、順次作動のさせ方によっては、一本で
も解除されない場合の問題も解決する。つまり、重心の
固定ピンが最後にリレーさせる方法でその問題は解決す
る。請求項53−2は、その発明である。また、地震後
の、固定ピンのセットに関しては、重心の固定ピンが最
初にセットされるのが良い。請求項53−3は、その発
明である。図89−1〜図89−8は、その実施例であ
る。 8.3.3.1.1. リレー中間固定ピン装置 8.3.3.1.1.1. リレー中間固定ピン装置(一般) 図89−1〜図89−2は、リレー中間固定ピン装置の
実施例である。リレー中間固定ピン装置は、地震センサ
ー(振幅)装置と直接つながるリレー(第1)中間固定
ピン装置と、地震センサー(振幅)装置とは直接つなが
らないリレー(第2番目以降の)中間固定ピン装置に分
かれる。前者をリレー第1中間固定ピン装置、後者をリ
レー第2以降中間固定ピン装置とする。このリレー中間
固定ピン装置には、この固定ピン7を固定するロック部
材11が差し込まれる溝また窪み7-cがあり、このロッ
ク部材11は常時、重力により、またバネ等(バネ・ゴ
ム・磁石等)9-cで押され、この溝また窪み7-cに差し
込まれている。リレー第1中間固定ピン装置の場合に
は、このロック部材11と、地震を感知して地震によっ
て振幅する地震センサー振幅装置(前記、バネ復元型、
重力復元型、振り子復元型)の地震時に不動点となる重
り20とが、図82の地震センサー振幅装置のように
(レリーズ中の)ワイヤーまたケーブル等8によって結
ばれ、地震時にこの地震センサー振幅装置が振幅し、こ
のワイヤー等8により、このロック部材11が引張ら
れ、溝また窪み7-cから、ロック部材11が引抜かれ、
固定ピンの固定が解除される。この固定ピンの固定の
(挿入部からの)解除の方法として、例えば、地震力に
より、挿入孔のすり鉢等の勾配に従い、解除方向に(図
89−1では下り始め、図89−2では下り上り始め)
動き、固定を解除する。また、リレー第2以降中間固定
ピン装置の場合には、このロック部材11と、直前のリ
レー中間固定ピン装置の後述の連動機構36とが、(レ
リーズ中の)ワイヤーまたケーブル等8によって結ば
れ、地震時に、この連動機構36の作動により、このワ
イヤー等8によって、前記ロック部材11が引張られ、
溝また窪み7-cから、ロック部材11が引抜かれ、固定
ピンの固定が解除される。この固定ピンの固定の(挿入
部からの)解除の方法として、例えば、地震力により、
挿入孔のすり鉢等の勾配に従い、解除方向に(図89−
1では下り始め、図89−2では下り上り始め)動き、
固定を解除する。このリレー中間固定ピン装置には、こ
のロック部材11の装備に加えて、次のリレー固定ピン
装置への連動機構36を持つ。図89−1〜図89−2
の場合の連動機構36は、ピンというかたちを取り、地
震時に、固定ピン7の作動により、押出されて、次のリ
レー(中間、末端)固定ピンのロック部材11に連動し
て、このロック部材11を解除する役割をする。図89
−2−2〜図89−2−4の場合の連動機構36は、梃
子また滑車また歯車というかたちを取り、地震時に、固
定ピン7の作動により、梃子また滑車また歯車が作動
し、次のリレー(中間、末端)固定ピンのロック部材1
1に連動して、このロック部材11を解除する役割をす
る。具体的には、連動機構36は、地震時に、地震力に
よって、挿入孔のすり鉢等の勾配に従い、上ったり下が
ったりする(図89−2−3では上がる)固定ピン7に
より、ピン36-aが押出され、また梃子36-bが働き、
また滑車36-fまた歯車36-dが回転し、梃子36-bま
た滑車36-fまた歯車36-dに取り付いたワイヤーまた
ケーブル等8(レリーズ8-r等で連結され)を引張り、
次のリレー(中間、末端)固定ピンのロック部材11を
引抜き、このロック部材11を解除する。このリレー中
間固定ピン装置のもうひとつのメリットは、次のリレー
(中間、末端)固定ピンのロック部材11に対して、ロ
ック部材11の引抜きに対して、増幅機能を持つことで
ある。というのは、大抵の場合、リレーごとにその力は
弱まるが、この場合は、ロック部材11が引抜かれる
と、地震時に、地震力によって、挿入孔のすり鉢等の勾
配に従い、上ったり下がったりする(図89−1では下
がる)固定ピン7の力により、連動機構36は、作動す
る。つまり、地震力によって、増幅される。このことに
より、リレー中間固定ピン装置により、リレーをして
も、その伝達力は弱まることなく、その都度、再生、ま
た増幅される。図89−1は、後述の8.6.の(a)〜(b)
の、固定ピン挿入部の形状及び固定ピンの形状の場合の
固定ピン装置である。図89−2は、後述の8.6.(m)
の、固定ピン挿入部の形状及び固定ピンの形状の場合の
固定ピン装置である。請求項53−4は、その発明であ
る。さらに、地震力によってリレー作動させるための、
リレー第1中間固定ピン装置とリレー第2以降中間固定
ピン装置またリレー末端固定ピン装置との違いは、ロッ
ク部材11と固定ピン7との間の遊びの有無、または固
定ピンとその挿入孔の遊びの有無の違いである。リレー
第1中間固定ピン装置に関しては、地震力によってリレ
ー作動させるためには、この遊びは必要ないが(図89
−2−5(a)参照)、リレー第2以降中間固定ピン装
置またリレー末端固定ピン装置は、地震力によってリレ
ー作動させるために、遊びを必要とする(図89−2−
5(b)参照)。この遊びの大きさは、地震センサー振
幅装置によりリレー第1中間固定ピン装置が解除された
後、リレー第2以降中間固定ピン装置またリレー末端固
定ピン装置のロック部材11が、リレー第1中間固定ピ
ン装置の連動機構36により解除されるための最低の遊
び寸法を必要とする。具体的には、リレー第2以降中間
固定ピン装置及びリレー末端固定ピン装置のロック部材
11と固定ピン7との間の遊びとして、リレー第1中間
固定ピン装置の固定ピン7が、挿入孔のすり鉢等の勾配
に従い、図89−2−5では上がり、連動機構36が作
動して、次のリレー(中間、末端)固定ピンのロック部
材11に連動して、このロック部材11の解除可能な寸
法を取る。図89−2−5は、リレー第1中間固定ピン
装置(図89−2−5(a))とリレー末端固定ピン装
置(図89−2−5(b))の図をあげているが、第2
以降中間固定ピン装置の場合も、このリレー末端固定ピ
ン装置と同じように、ロック部材11と固定ピン7との
間の遊びを必要とする。 8.3.3.1.1.2. リレー中間固定ピン装置(増幅器付) さらに、連動機構36として、梃子また滑車また歯車等
の増幅器を加えることにより、固定ピン7の小さい変位
で、大きな変位に増幅させて、次の固定ピンに連動させ
ることが可能となる。図89−2−2は、そのうちの梃
子を使った場合の実施例である。図89−2−3は、そ
のうちの歯車を使った場合の実施例である。図89−2
−4は、そのうちの滑車を使った場合の実施例である。
請求項53−5は、その発明である。具体的に説明する
と、図89−2−2の梃子を使った場合、ロック部材1
1が引抜かれると、地震時に、地震力によって、挿入孔
のすり鉢等の勾配に従い、上ったり下がったりする(図
89−2−2では上がる)固定ピン7により、連動機構
36は、作動する。その箇所に、梃子等を加えて、上が
る力をその梃子の他端に与えて、そのもう一方の端に伝
える。その場合、支点間距離に応じて、引張り長さを増
大できる。図89−2−3の歯車を使った場合も同様
で、地震力によって、挿入孔のすり鉢等の勾配に従い、
上ったり下がったりする(図89−2−3では上がる)
固定ピン7により、連動機構36は、作動する。その箇
所に、歯車等を加えて、上がる力を、ラック36−cを
使用して、一つの歯車36−dに伝え、回転運動とし、
場合により、もう一つの歯車36−eに伝える。そして
その歯車36−d(また36−e)にワイヤー、ロープ
またケーブル等8が連結される。その場合、ラック36
−cと歯車36−dとの、また歯車同士36−d、36
−eの歯車比に応じて、ワイヤー等8の引張り長さを増
大できる。図89−2−4の滑車を使った場合も同様
で、地震力によって、挿入孔のすり鉢等の勾配に従い、
上ったり下がったりする(図89−2−4では下がる)
固定ピン7により、連動機構36のピンは、押出され
る。その箇所に、滑車等を加えて、連動機構36の押出
す力を一つの滑車36−fの中心軸に伝えて、その動滑
車36−fにワイヤー、ロープまたケーブル等8をかけ
て、そのワイヤー等8の他端をバネ等(バネ・ゴム・磁
石等)9-tを介して留める。そしてもう一方の他端が、
定滑車36-gを介して、リレー固定ピン装置に連結され
る。場合により、複数のこのような動滑車を使用して、
さらに、ワイヤー等8の引張り長さを増大できる。一つ
の動滑車の使用で、ワイヤー等8の引張り長さを二倍に
増大できる。 8.3.3.1.2. リレー末端固定ピン装置の場合 図89−3〜図89−4は、リレー末端固定ピン装置の
実施例である。請求項53−6は、その発明である。こ
のリレー末端固定ピン装置7は、ロック部材11を複数
個もつ。この複数個のロック部材11は、他のリレー中
間固定ピン装置の連動機構36から、レリーズ8-r等で
個々に連結され、(レリーズ中の)ワイヤーまたケーブ
ル等8で、地震時に個々に引抜かれて、固定ピン7のロ
ックとしての機能が解除されるようになっているもので
あるが、この複数個のロック部材11が、全て解除され
ない限り(引抜かれない限り)、リレー末端固定ピン装
置のロックは、完全に解除されない。また、このリレー
末端固定ピン装置は、重心部におかれて、本来の機能を
発揮する。その意味するところは、周辺の固定ピン全て
が、解除されない限り、この重心部の固定ピンは解除さ
れないと言うことである。つまり、重心の固定ピンが最
後にリレーされると言うことである。図89−3は、後
述の8.6.の(a)〜(b)の、固定ピン挿入部の形状及び固定
ピンの形状の場合の固定ピン装置である。図89−4
は、後述の8.6.(m)の、固定ピン挿入部の形状及び固定
ピンの形状の場合の固定ピン装置である。また、以上の
図89−1〜図89−4に関して、固定ピン7は、支持
される構造体また免震される構造体1を支持する構造体
2に取付いているが、固定ピン7が、支持される構造体
また免震される構造体1に取付いている場合、すなわ
ち、固定ピン7と、支持される構造体また免震される構
造体1、支持される構造体また免震される構造体1を支
持する構造体2との関係が、上下逆の場合もある。 8.3.3.1.3. 遅延器 リレー型固定ピン装置(リレー中間固定ピン装置・リレ
ー末端固定ピン装置)のロック部材11と、地震を感知
して地震によって振幅する前記地震センサー振幅装置の
地震時に不動点となる重り20、また、直前のリレー中
間固定ピン装置の連動機構36との間をリレーするワイ
ヤーまたケーブル等には、地震時のロック解除された
後、地震後のロック部材の戻り(固定ピンをロックする
方向への)を遅延する遅延器を必要とする。地震終了程
度まで、時間を稼ぐ遅延機構が望ましいが、数秒程度時
間を稼ぐものでも問題はない。請求項53−7は、その
発明である。 1)ピストン式 ピストン式は、請求項53−8に、記載されている。図
89−2−6は、その遅延器である。筒7-a中を液体・
気体等をほぼ漏らさずにスライドするピストン7-pが、
その筒7-aに挿入され、その外にピストン7-pの先端7
-wが突き出ており、さらに、この筒の上と下とは管7-e
で繋がれており、このピストン7-pには、この管7-eの
孔径より大きい、孔7-jがあり、その孔に弁7-fがあ
り、この弁7-fは、このピストン7-pがこの筒7-aに引
き込まれる時に、開くように付けられており、また、こ
の筒7-aの中にバネ等(バネ・ゴム・磁石等)7-oが入
り、また重力により、このピストン7-pを押出す役割を
する場合もあり、この弁7-fの性格と上記筒の上と下と
を繋ぐ管7-eにより、前記ピストンの先端7-wは、この
筒7-aの中に入る方向では、速やかであり、出る方向で
は、遅延される。この遅延器のピストンの先端部7-w
を、リレー型固定ピン装置のロック部材11と、地震セ
ンサー振幅装置の地震時に不動点となる重り20また直
前のリレー中間固定ピン装置の連動機構36との間をリ
レーする(レリーズ中の)ワイヤーまたケーブル等8の
間に繋ぐ。繋ぎ方は、遅延器の筒の中へ、ピストンを押
込む方向が、ロック部材11の解除方向である。また、
固定ピンの装置内に、直接、組込むことも考えられる。
具体的には、筒7-a中を液体・気体等をほぼ漏らさずに
スライドするピストン7-pをもった固定ピン7が、その
筒7-aに挿入され、その外に固定ピン先端7-wが突き出
ており、さらに、この筒7-aの上と下とは管7-eで繋が
れており、このピストン7-pには、この管7-eの孔径よ
り大きい、孔7-jがあり、その孔に弁7-fがあり、この
弁7-fは、このピストン7-pが引き込まれる時に、開く
ように付けられており(この場合はボールとなってい
る)、また、この筒7-aの中にバネ等(バネ・ゴム・磁
石等)7-oが入り、また重力により、このピストン7-p
をもった固定ピン7を押出す役割をする場合もあり、こ
の弁7-fの性格と上記筒の上と下とを繋ぐ管7-eによ
り、前記固定ピン先端7-wは、この筒7-aの中に入る方
向では、速やかであり、出る方向では、遅延される。そ
れにより、地震力が働くと速やかに、この固定ピン先端
7-wは、この筒の中に入り、地震力が働いている間は、
出にくくなる。図89−2−7は、その遅延器である。 2)ガンギ車、ラビリンス また、ガンギ車、ラビリンス等を使用して遅延する方法
も考えられる。 8.3.3.1.4. 引張力限定伝達装置 また、ロック部材11と、地震を感知して地震によって
振幅する前記地震センサー振幅装置の地震時に不動点と
なる重り20、また、直前のリレー中間固定ピン装置の
連動機構36との間には、引張力のみを伝達し、圧縮力
を伝達しない装置を必要とする。図89−2−8は、そ
の引張力限定伝達装置である。請求項53−9は、その
発明である。二つのL型の部材40を、相互に引掛かる
ようにして、 引張力のみを伝達し、圧縮力を伝達しな
い形がとれる。 8.3.3.1.5. リレー型固定ピン装置の配置構成 図89−5〜89−8は、リレー型固定ピン装置の配置
の実施例である。リレー中間固定ピン装置は、周辺部に
置かれ、リレー末端固定ピン装置は、免震される構造体
の重心部に置かれる。このリレー末端固定ピン装置が、
重心部におかれて、効果を発揮する。周辺の固定ピン全
てが、解除されて、はじめて、この重心部に位置するリ
レー末端固定ピン装置が解除されるからである。連結の
仕方も、地震センサー(振幅)装置Jから周辺部のリレ
ー中間固定ピン装置G-m1にまず、連結され、そして、
幾つかのリレー中間固定ピン装置G-m2(リレー二番
目)〜G-mn(リレーn番目)に連結された後(2個の
場合は、連結されないが)、最後に、重心部に位置する
リレー末端固定ピン装置G-eに、連結される。図89−
5、図89−7は、リレー中間固定ピン装置G-mが、リ
レー末端固定ピン装置G-eまでに、1個介在する場合の
実施例で、図89−6、図89−8は、リレー中間固定
ピン装置G-mが、リレー末端固定ピン装置G-eまでに、
2個介在する場合の実施例である。最後に位置する、リ
レー末端固定ピン装置G-eへの連結のされ方も、リレー
中間固定ピン装置G-mn(リレーn番目)による複数経
路で、伝達される場合(図89−7、図89−8)があ
り、その場合、その複数経路の個数分のロック部材11
が、リレー末端固定ピン装置に設けられる。 8.3.3.2. 風力作動型の固定ピンの場合 風力地震作動型の固定ピンに関しても、固定ピンの作動
(解除/セット)連動に関しては、同時に作動させるこ
とは難しく、順次作動させていくことの方が確実性があ
る。また、順次作動のさせ方によっては、1本でも固定
されていない場合の問題も解決する。つまり、重心の固
定ピンが、最初に作動(免震される構造体とこの免震さ
れる構造体を支持する構造体とを固定)させる方法でそ
の問題は解決する。請求項53−10は、その発明であ
る。また、風力が一定以下になった後の、固定ピンの
(免震される構造体とこの免震される構造体を支持する
構造体との固定の)解除に関しては、重心の固定ピン
が、最後に解除されるのが良い。請求項53−11は、
その発明である。 8.3.3.2.1. リレー中間固定ピン装置 このリレー中間固定ピン装置は、風力センサー7-Qまた
他の固定ピンから連動した入力連動部37に加えて、他
の固定ピンへ連動する出力連動部38を持つ。入力連動
部37は、風力センサー7-Qと連結されている場合もあ
り、他のリレー中間固定ピン装置の出力連動部38か
ら、連結されている場合もある。入力連動部37は、一
定以上の風力時に、風力センサー7-Q、また、他のリレ
ー中間固定ピン装置の出力連動部38に連動して、固定
ピンを作動させ、免震機構を固定する役割をする。ま
た、出力連動部38は、一定以上の風力時に、固定ピン
7により、押出されて、他の固定ピンの入力連動部37
に連動して、この(他の)固定ピンを作動させ、免震機
構を固定する役割をする。 8.3.3.2.2. リレー末端固定ピン装置の場合 このリレー末端固定ピン装置は、他の固定ピンから連動
した前記入力連動部37のみを持つ。別段、前記リレー
中間固定ピン装置の、他の固定ピンへ連動する出力連動
部38を使用しない形で、前記リレー中間固定ピン装置
を使う方法もある。 8.3.3.2.3. リレー型固定ピン装置の配置構成 まず、風力センサー7-Qから第一に連結されるリレー中
間固定ピン装置は、重心部に置かれ、そのリレー中間固
定ピン装置から、周辺部のリレー中間固定ピン装置に、
順次、連結される。一定以上の風力時には、風力センサ
ー7-Qから、重心部に置かれたリレー中間固定ピン装置
に、その重心部のリレー中間固定ピン装置から、周辺部
のリレー中間固定ピン装置に、順次、指令され、ピン
が、免震される構造体とこの免震される構造体を支持す
る構造体とを固定していく。逆に、風力が一定以下にな
ると、周辺部のリレー中間固定ピン装置から、順次、重
心部のリレー中間固定ピン装置へ、連動し、免震される
構造体とこの免震される構造体を支持する構造体との固
定を解除していく。また、以上の説明に関して、固定ピ
ン7は、支持される構造体また免震される構造体1に取
付いているが、固定ピン7が、支持される構造体また免
震される構造体1を支持する構造体2に取付いている場
合、すなわち、固定ピン7と、支持される構造体また免
震される構造体1、支持される構造体また免震される構
造体1を支持する構造体2との関係が、上下逆の場合も
ある。 8.4. 杭折れ防止構法 請求項54項記載の発明の杭折れ防止構法は、上部構造
(地上構造物)と杭等の基礎部とを構造的に縁を切り、
その両者間をある一定以上の地震力によって折れる固定
ピン7で繋ぐことにより構成するものである。ある一定
以上の地震力とは、杭折れが起こる地震力以下の地震力
である。上部構造(地上構造物)の柱等と、基礎部との
詳細としては、まず、基礎部の柱受けの詳細として 柱
より大きな支持板を持ち、周辺は立ちあげて、柱がそこ
よりずれを防ぐ必要もある。またその支持板は、杭折れ
を防ぐためだけなら、コンクリートならコンクリートで
も良く、また形状は、平面でも、すり鉢また球面等の凹
曲面でも良い。同様に 上部構造(地上構造物)の柱等
の基礎当たり部の材料は杭折れを防ぐためだけなら、コ
ンクリートならコンクリートでも良く、また形状は、平
面でも、基礎部と対称の、台円錐また球面等の曲凸面で
も良い。また固定ピン7も、折れピン同様、誘発切り込
みの入ったものでも良い。 8.5. 地震後の残留変位への対処 8.5.1. すべり型免震装置の残留変異矯正 すべり型免震装置は、地震後の残留変異の矯正が大変で
あった。請求項2は、それを解決する発明である。免震
皿のすべり転がりの摩擦面に、液体潤滑剤が 潤滑する
溝と、当該免震皿の外側に、その溝に液体潤滑剤を流し
込む孔を持ち、地震後に、揮発性の液体潤滑剤を、前記
孔から流し込み、当該摩擦面の潤滑を良くし、地震後の
残留変異の矯正を容易にする。 8.5.2. 重力復元型免震装置・滑り支承の免震皿の形状 重力復元型免震装置・滑り支承の免震皿3の凹形状滑り
面部としては、地震後の残留変位の少ないすり鉢形状が
望ましく、さらに、すり鉢形状の底を平らにし、その大
きさも滑り部とほぼ同じ大きさにして、滑り部がそこに
戻りやすくする工夫も必要である。また、摩擦係数を小
さくする必要もある。8.1.3.2.電気等による自動復元の
場合、及び 8.1.3.3.自動制御型固定ピン装置、8.2.風
力センサーによる固定ピン装置の各場合において併用す
る場合には、このような方法は不可欠になる。 8.6.固定ピン挿入部の形状及び固定ピンの形状 図88(a) 〜(d) は、請求項55項記載の発明の実施例
を、また、図88(e)〜(h)(j)は、請求項55−2項記
載の発明の、固定ピンの挿入部の形状の実施例を、ま
た、図88(k) 、(l) は、請求項55−3項記載の発明
の、固定ピンの形状の実施例を、また、図88(m) 、
(n) 、(p) は、請求項55−4項記載の発明の、固定ピ
ンの形状の実施例を、図88(o) は、請求項55−5項
記載の発明の、固定ピンの形状の実施例を、図88(q)
は、請求項55−6項記載の発明の、固定ピンの形状の
実施例を示している。図88(r)〜(u) は、請求項55
−7項〜55−8項記載の発明の、固定ピンの形状の実
施例を示している。固定ピン7の挿入部の形状として
は、残留変位のために、必しも、当初の停止点に戻ると
は限らず、他の位置で停止しても、免震される構造体1
をロックできるように考えると、当初の停止点よりも広
い範囲(残留変位の生じる範囲)で、ロックでき、さら
にまた、自然に当初の停止点に戻るような工夫が必要で
ある。つまり、当初の停止点よりも広い範囲(残留変位
の生じる範囲)で、摩擦の加わる形状、凸凹の多い形状
を施し、さらにまた、すり鉢状等の凹面形状で、当初の
停止点に戻るように誘う工夫が必要である。 (1) 球面 図88(a) は、固定ピン7の挿入部7-vが球面形状の場
合である。 (2) すり鉢 図88(b) は、固定ピン7の挿入部7-vがすり鉢形状の
場合である。 (3) 凸凹形状 図88(c) は、固定ピン7の挿入部7-vの近傍まで含め
て凸凹形状の場合である。 (4) 斜め段々形状型すり鉢 図88(d) は、固定ピン7の挿入部7-vが、段々形状
で、全体としては円錐形すり鉢形状となっている。以上
の (1)〜(4) の構成は、固定ピン7が免震される構造体
1に、その挿入部7-vが免震される構造体を支持する構
造体2に、取付けられるている場合の実施例である。逆
の関係の場合もある。また、 (1)(2) のような形状にす
ることにより、重力復元型免震装置と固定ピン装置の兼
用も可能になり、8.1.3.3.2.また8.1.3.3.3.の地震セン
サー振幅装置による自動制御型固定ピン装置による
方法を選ぶことによって、元の位置に戻すことも可能に
なる。 (5) 凸凹形状が逆 図88(e) 、(f) は、固定ピン7の挿入部7-vが凸形状
で、固定ピン7の先端が凹になっている場合であり、
(e) は、凸形状が、尖っている場合であり、(f)は、凸
形状が、角が取れて丸くなっている場合である。図88
(g) 、(h) は、図88(e) 、(f) の固定ピン形状の場合
で、かつ挿入部7-vの近傍まで含めて凸凹形状の場合で
あり、(g) は、凸形状が、尖っている場合であり、(h)
は、凸形状が、角が取れて丸くなっている場合である。 (6) 固定ピンがアーム型 図88(i) 、(j) は、固定ピンが一直線にならずに曲が
ったアーム型をしている場合であり、固定ピンの挿入部
(回転軸挿入部)7-vの反対端は、免震される構造体1
また免震される構造体を支持する構造体2のどちらかの
挿入部7-vに、回転できる形で挿入されている。(i)
は、当該固定ピンの挿入部7-vの形状が、凹形状とな
り、固定ピン7の形状が凸形状となる場合であり、(j)
は、その逆の当該固定ピンの挿入部7-vの形状が、凸形
状となり、固定ピン7の形状が凹形状となる場合であ
る。 (7) 上下固定ピンロック型 図88(k) 、(l) は、上下の固定ピンがあり、下の固定
ピンが上がり、上の固定ピンが下がり、噛み合い、免震
装置をロックする型である。解除時は、下の固定ピンが
下がり、上の固定ピンが上がり、ロックを解除する型で
ある。(K) は、(j) 形の上下の固定ピンが上げ下げし、
噛み合いロックする型である。 (l) は、(j) 形と凹凸
が逆の、上下の固定ピンが上げ下げし、噛み合いロック
する型である。 (8) 上下固定ピン中間部材挟み型 図88(m) 〜(p) は、上下の固定ピンが、上がり下がり
して、中間部材等を介して、免震装置をロックするもの
である。上下に固定ピンがあり、ロック時は、下の固定
ピンが上がり、上の固定ピンが下がり、中間部材を挟
み、ロックする型である。解除時は、下の固定ピンが下
がり、上の固定ピンが上がり、ロックを解除する型であ
る。 1) 図88(m) は、上下の固定ピン7が、上がり下がり
して、ローラー・ボールベアリング5-e等の中間部材を
上下で挟み、ロックするものである。具体的には、図2
6−6、35−4、36、36−2、37、37−5〜
37−10、38等の上部免震皿3-a、下部免震皿3-b
の中央部の、中間滑り部6またボールベアリング5-eを
挟める位置に、挿入部7-vを設け、固定ピン7を挿入
し、この上下の固定ピン7で、ボールベアリング5-eを
上下で挟み、上部免震皿3-aと下部免震皿3-bとを水平
方向にロックすることが可能になる。 2) 図88(n) は、上下の固定ピン7が、上がり下がり
して、ローラー・ボールベアリングの保持器等の中間部
材の中央部の挿入部で重なり合い、周囲にある中間部材
の拘束で、上下の固定ピン7の水平移動をロックするも
のである。具体的には、図35−2〜35−3、35−
5、36−3等の、上部免震皿3-a、下部免震皿3-bの
中央部に、挿入部7-vを設け、固定ピン7を挿入し、ロ
ーラー・ボールベアリング5-eの保持器5-g等の中間部
材の中央部の挿入部位置に、この上下の固定ピン7が挿
入し、重なり合い、周囲にある中間部材の保持器5-g等
の拘束で、上下の固定ピン7の水平移動をロックし、上
部免震皿3-aと下部免震皿3-bとをロックすることが可
能になる。 3) 図88(o) は、上下の固定ピン7があり、下の固定
ピン7が上がり、ローラー・ボールベアリングの保持器
等の中間部材の中に挿入し、同時に、上の固定ピン7が
下がり、ローラー・ボールベアリング5-eの保持器5-g
等の中間部材の中に挿入し、この中間部材をロックし、
免震装置をロックする型である。解除時は、下の固定ピ
ン7が下がり、上の固定ピン7が上がり、ロックを解除
する型である。具体的には、図37−4等の、上部免震
皿3-a、下部免震皿3-bの中央部に、挿入部7-vを設
け、固定ピン7を挿入し、上下のローラー・ボールベア
リング5-eの保持器5-g等の中間部材の中央部の挿入部
位置に、この上下の固定ピン7が挿入し、この上下の保
持器5-g等の中間部材をロックし、上部免震皿3-aと下
部免震皿3-bとをロックすることが可能になる。 4) 図88(p) は、上下の固定ピン7があり、下の固定
ピン7が上がり、上の固定ピン7が下がり、上下から中
間滑り部6をロックし、免震装置をロックする型であ
る。解除時は、下の固定ピン7が下がり、上の固定ピン
7が上がり、ロックを解除する型である。具体的には、
図37−2、38、39、40、41、42等の、上部
免震皿3-a、下部免震皿3-bの中央部に、挿入部7-vを
設け、固定ピン7を挿入し、中間滑り部6の挿入部7-v
位置に、この上下の固定ピン7が挿入し、上下の固定ピ
ン7の水平移動をロックし、上部免震皿3-aと下部免震
皿3-bとをロックすることが可能になる。また、図37
−3は、図88(o)(p)の装置の併用で、ロックが可能に
なる。この(m) 〜(p) の利点は、二重免震皿免震装置・
滑り支承に使えることで、地震後の残留変位への対処と
してのすり鉢状等の凹面形状の大きさをほぼ半分にでき
ることであり、固定ピンが上下から各々出てくること
で、固定ピンの出を小さくでき、固定ピンの可動寸法を
小さくでき、電池等で作動を考えた場合でも、その電池
等の負担を小さくでき、地震力のみで作動を考えた場合
でも、微小地震での作動を容易にする。また、(7) 上下
固定ピンロック型、(8) 上下固定ピン中間部材挟み型と
もに、地震時作動型、風力時作動型に分かれる。地震時
作動型は、普段はロック状態で、同時に上下固定ピンが
抜かれ、ロックを解除する型であり、風力時作動型は、
風力時に、同時に上下固定ピンが挿入される型である。 (9) 固定ピン滑り部ロック型 図88(p) 同様に、当然、上また下の固定ピン7で、滑
り部5また中間滑り部6をロックし、免震装置をロック
する型もある。解除時は、下の固定ピン7は下がり、上
の固定ピン7は上がり、ロックを解除する。図88(q)
は、その実施例である。具体的には、図43〜46等
の、免震皿3の中央部に、挿入部7-vを設け、固定ピン
7を挿入し、滑り部5また中間滑り部6の挿入部7-v位
置に、この固定ピン7が挿入され、免震装置をロックす
ることが可能になる。 (10) 固定ピン凹み型 図88(r)〜(u) は、固定ピン、またボールベアリング
5-e等の中間部材に対して、その挿入部7-vが凹んで、
をロックするものである。図88(t)〜(u) は、固定ピ
ン7が固定で、その反対側の挿入部7-vが、凹んで、免
震装置をロックするものであり、請求項55−7項記載
の発明である。免震される構造体1とこの免震される構
造体を支持する構造体2とを固定して風揺れ等を防止す
る、固定ピンの挿入部7-vと固定ピン7とを有した固定
ピン装置において、固定ピンの挿入部7-vが凹んで、固
定ピン7が挿入することにより、ロックし、この凹んだ
挿入部7-vが元の位置に戻り、固定ピン7が押出されて
ロックが解除され、かつ、前記挿入部7-vと固定ピン7
のうち、一方を免震される構造体1に、もう一方をこの
免震される構造体を支持する構造体2に設けることによ
り構成される。図88(r)〜(s)は、ボールベアリング5
-e等の中間部材に対して、その挿入部7-vが凹んで、免
震装置をロックするものである。図88(r)は、挿入部
7-vが凹む前の、ボールベアリング5-eが転がり可能な
状態のもので、図88(s)は挿入部7-vが凹んで、ボー
ルベアリング5-eの転がりを阻止し、免震装置をロック
するものであり、請求項55−8項記載の発明である。
免震される構造体1とこの免震される構造体を支持する
構造体2とに挟まれた、中間滑り部6、またローラー・
ボールベアリング5-e,5-f等の中間部材、またローラ
ー・ボールベアリングの保持器5-g等の中間部材を有
し、この中間部材に対する免震される構造体1、また、
この免震される構造体を支持する構造体2の一方また両
方の一部が、凹んで挿入部7-vをなし、中間部材をロッ
クし、この凹り、ロックし、この凹んだ挿入部7-vが元
の位置に戻り、固定ピン7が押出されて、ロックが解除
され、かつ、前記挿入部7-vと固定ピン7のうち、一方
を免震される構造体1に、もう一方をこの免震される構
造体を支持する構造体2に設けることにより構成され
る。以上の(1) 〜(10) の固定ピン等は、引抜き力を押
さえ込む引抜き防止装置との併用によってより効果を持
つ。 8.7. 免震皿の中央部窪み形の風揺れ抑制装置 8.7.1. 免震皿の中央部窪み形の風揺れ抑制装置 請求項55−9項記載の発明は、特許 1844024号と特許
2575283号とで記載の免震復元装置(重力復元型免震装
置・滑り支承)、免震装置(免震装置・滑り支承)、ま
た、上記の4.二重(また二重以上の)免震皿免震装置
・滑り支承において、免震皿の中央部が、滑り部、中間
滑り部、ボールベアリング、ローラーの形状で、また入
り込む形状で、凹んだ形で形成された免震皿をもつこと
により構成する免震装置・滑り支承である。その効果
は、風揺れの防止である。というのは、転がり免震にお
いては、風揺れが一番大きな課題となり、免震皿の中央
部を免震皿に挟まれた、ボールベアリングまたローラー
が入り込む形で窪ませる(凹ませる)、さらにそのボー
ルベアリングまたローラー曲率形状で窪ませる(凹ませ
る)、という比較的簡単な方法で大きな風揺れ抑制効果
を持つものであり、傾斜角を大きくするとか(すり鉢状
免震皿)曲率半径を小さくするとか(球面状免震皿)と
いう方法に比べて、地震時の免震性能を落とすことがな
い優れた方法である。図37−9は、この発明のすり鉢
状免震皿型の場合の実施例を示し、図37−10は、平
面状と球面状の免震皿型の場合の実施例を示しており、
ともに、上部免震皿3-aおよび下部免震皿3-bに、ボー
ルベアリング5-eの曲率形状で、窪ませ(凹ませ)た窪
み35のある場合の実施例である。以上は二重免震皿の
場合であるが、当然、特許 1844024号と特許 2575283号
とで記載の免震復元装置(重力復元型免震装置・滑り支
承)、免震装置(免震装置・滑り支承)においても、つ
まり、図43〜46等の、滑り部5また中間滑り部6と
免震皿3からなる免震装置型においても、免震皿側に、
滑り部5また中間滑り部6とボールベアリング5-eまた
ローラー5-fと同形状を窪ませる(凹ませる)ことが、
考えられる。図37−11は、その実施例であり、免震
皿3に、滑り部5の曲率形状で、窪ませた窪み35のあ
る場合の実施例である。また、免震皿に窪ませる(凹ま
せる)形状の寸法は、以下の式から与えることが可能で
ある。球また円状に免震皿の一部を窪ませるとして、バ
ネ定数Kは、K=M(免震される構造体の質量)×G
(重力加速度)/R(滑り部また中間滑り部とボールベ
アリングまたローラーの半径)として表され、免震皿の
窪ませられた寸法の半分をLとし、同装置の設置個数を
N(同装置が、偏芯しないようにバランス良く配置され
たとして)とすると、K×L×N+摩擦力(免震装置・
滑り支承の摩擦)が、免震される構造体にあたる最大風
圧よりも、大きい場合は、風圧によって動く事はない。
これが目安になり、免震皿の窪ませる(凹ませる)形状
の寸法が、決定される。二重皿免震の場合は、上下の免
震皿で抑制効果をもち、この数値の半分で良い。また、
当然、免震皿に挟まれたボールベアリングまたローラー
曲率形状で窪ませる(凹ませる)必要はなく、ただ、ボ
ールベアリングまたローラーが入り込む形状で窪ませる
(凹ませる)だけでも良い。 8.7.2. 一般中高層建物への使用 また、免震皿の中央部を、その免震皿面を滑動するボー
ルベアリングまたローラーの曲率形状で窪ませる(凹ま
せる)ことは、一般中高層建物のように自重が大きい場
合、免震皿側の耐圧性能を上げる効果と風揺れ防止の効
果とを合わせ持つ。請求項55−9−2は、その発明で
ある。 8.7.3. 固定ピン装置との併用 この免震皿の中央部窪み形の風揺れ抑制装置と上述の固
定ピン装置との併用は、固定ピン装置の数を少なくさせ
る。特に、固定ピン装置1個(重心位置等)との併用
は、固定ピン装置1個による風での回転を防ぎ、かつ、
この中央部窪み形の風揺れ抑制装置で全ての風揺れに対
応するより免震性能を向上させる。請求項55−9−3
は、その発明である。 8.8. 底面の球面部とそれ以外の周辺部のすり鉢併用の
免震皿 8.8.1. 底面の球面部とそれ以外の周辺部のすり鉢併用
の免震皿 重力復元型免震装置・滑り支承の免震皿3の凹形状滑り
面部としては、地震後の残留変位が少なく、固有周期を
持たないゆえに共振現象を起こさないすり鉢形状が望ま
しい。しかし、風への抵抗を考えると、すり鉢形状の勾
配を大きくする必要があり、その場合には、小さい地震
には、免震しにくく、大きな地震時も、すり鉢の底の尖
んがった分(すり鉢傾斜の大きい分)、免震時の振動衝
撃(傾斜を下り、傾斜を登る時)が大きく、スムースな
免震が得にくい。そこで、すり鉢の底を、球面にするこ
とより、小さい地震にも免震可能となり、大きな地震時
の免震にも、すり鉢の底の尖んがりが無くなり、快適さ
を与える。請求項55−10は、その発明である。すり
鉢の上をボールベアリングが転がる構成の場合(図37
−5)は、特にその効果は、顕著であり、すり鉢の上を
球面中間すべり部がすべる構成の場合(図37−12)
でも、効果はある。請求項55−11は、前請求項の発
明において、すり鉢の底の球面半径は、地震周期に共振
する半径近傍でもって構成されてなることを特徴とする
免震装置・滑り支承の発明であり、その意味するところ
は、すり鉢の底の球面半径が、地震周期に共振すること
によって、免震がはじまる加速度を小さくすることが可
能となる。このように初滑動の加速度を小さくするとと
もに、共振をすり鉢によって押さえることが可能にな
る。 8.8.2. 微振動用の固定ピン装置を重心に併用 しかし、すり鉢の底を、球面にすることより、小さい風
で揺れる(しかし、底面の球面部以上の振幅は抑制され
る)。そこで、底面の球面部以内の微振動用の揺れ止め
のために、自動制御型また手動型固定ピン装置を重心ま
たその近傍に一本また複数本併用する。請求項55−1
2は、その発明である。すり鉢の上をボールベアリング
が転がる構成の場合(図37−5)は、特にその効果
は、顕著であり、すり鉢の上を球面中間すべり部がすべ
る構成の場合(図37−12)でも、効果はある。 8.9. 強風用の手動型固定ピンの併用 免震性能を良くするためには固有周期を長くした積層ゴ
ム等のバネ定数、また免震滑り支承の球面・すり鉢等の
凹面形状の勾配等をもった免震装置・滑り支承で、強風
時に手動で免震される構造体とこの免震される構造体を
支持する構造体とを固定する固定ピン装置を併用する。
また、強風時の安全が保証されている場合で、積層ゴム
等のバネ定数、また免震滑り支承のすり鉢等の凹面形状
等の勾配、また滑り支承面等の摩擦によっても、強風時
にある程度の揺れが生じる場合には、手動で免震される
構造体とこの免震される構造体を支持する構造体とを固
定する固定ピン装置を一本また複数本併用して、揺れ止
めをする。請求項55−13は、その発明である。具体
的には、強風時の安全が保証されている場合で、免震性
能を良くするためには固有周期を長くしたために強風時
に揺れる、積層ゴムの場合、滑り支承とバネ等を使った
場合、球面またすり鉢等の凹面形状の免震皿支承の場合
等の免震装置において、強風時に手動で免震される構造
体とこの免震される構造体を支持する構造体とを固定す
る固定ピン装置を一本また複数本併用することにより、
高い免震性能を実現し、且つ強風時の揺れを押さえられ
る。また、8.8.の「底面の球面部とそれ以外の周辺部の
すり鉢併用の免震皿」おけるように、強風時の抵抗を、
底面の球面部を除く周辺部のすり鉢だけで抵抗する場合
に、強風用時に手動で免震される構造体とこの免震され
る構造体を支持する構造体とを固定する固定ピン装置を
一本また複数本併用して(底面の球面部での微振動を含
めて)揺れ止めをする。 8.10. 緩衝材付支承 ゴム等の弾性材また緩衝材を、免震装置・滑り支承の免
震皿等の滑り面(すべり面・転がり面)の周辺また縁に
付けて、予想を上回る地震変位振幅に対して、その支承
周辺の弾性材また緩衝材に衝突させて対処する。請求項
55−14は、その発明である。図100〜図101
は、その発明の実施例を示している。具体的には、ゴム
またスポンジ等の弾性材また緩衝材26を、免震皿3等
の免震滑り支承C、Dの周辺また縁に付けて、予想を上
回る地震変位振幅に対して、その支承C、D周辺のゴム
等の弾性材また緩衝材26に衝突させて対処する。緩衝
材26の幅を大きく持たせて、さらに柔らかいスポンジ
等の緩衝材26がより良いとも考えられる。また、緩衝
材26の幅を同じにするために、ドウナツ型円周形にす
る方法も考えられる。図101は、その発明の実施例を
示している。また図100は、方形の場合である。図1
00は、凹形状滑り面部の免震皿Cの場合、また図10
1は、平面形状滑り面部の免震皿Dの場合であり、図1
00、図101共に、滑り部と免震皿の一重免震皿免震
装置・滑り支承、中間滑り部を挟んだ二重免震皿免震装
置・滑り支承の場合もある。また二重免震皿免震装置・
滑り支承の場合、弾性材また緩衝材26が上下の免震皿
の両方に付いている場合もあり、上免震皿また下免震皿
のどちらかに付いている場合もある。 しかし、二重免
震皿免震装置・滑り支承の場合は、上下の免震皿の両方
に付いている場合の方が、衝突時の上と下の免震皿のず
れが無く、望ましい。 9.免震装置設置と基礎部分の施工に関する合理化 9.1.免震装置設置と基礎部分の施工の合理化 図90〜92−2は、請求項56項記載の発明の実施例
を示している。特に、戸建て用免震装置としての意味が
ある。ベタ基礎2、また布基礎2と地面33の上に空隙
を設けて、スラブ1-sを打ち、その間に免震装置・滑り
支承を入れる。具体的に施工法を説明すると、ベタ基礎
2、また布基礎2と地面33の上に免震装置・滑り支承
を配備し、その間を有機溶剤で溶けるスタイロフォーム
等のプラスチック30か、水で溶けるプラスチック30
で埋めて間隙を作り、それらの上にコンクリートスラブ
1-sを打ち、コンクリートが固まるとこのプラスチック
を有機溶剤か水で溶かし、空間を作ると、ベタ基礎2、
また布基礎2と地面33の上に、免震装置・滑り支承の
みに支えられてコンクリートスラブ1-sが浮く形とな
り、免震装置・滑り支承の作動が可能となる。そしてこ
のコンクリートスラブ1-sには、在来構法・プレハブ構
法・2×4構法等の住宅を自由に建てられるように、一
定荷重の以上の構造設計として、配筋設計をする。また
上部構造としてのフレームとしての剛性のなさを補うよ
うにスラブの剛性設計もする。その事により、上物の自
由を拘束せずに、上部構造の自由がもたらされ、上部構
造としてのフレームとしての剛性のなさもスラブの剛性
により解決される。図90は、べた基礎に空隙を設けて
スラブ1-sを打つ場合であり、図91は、布基礎2と地
面33の上に空隙を設けて、スラブ1-sを打つ場合であ
る。また、ベタ基礎2、また布基礎2と地面33の上
に、コンクリートスラブ1-sのつくり方のその他の方法
としては、 1) ベタ基礎、また布基礎と地面の上に、施工後にボル
トのネジ操作でジャッキアップの機能を持ったボルトを
一定間隔に設けて、ベタ基礎、また布基礎と地面の上
に、コンクリートの剥離材また剥離を容易にするシート
を設けて、その上にコンクリートスラブを打つ。コンク
リートが固まると、埋めてあったボルトのネジ操作でジ
ャッキアップし、空間を作ると、ベタ基礎、また布基礎
と地面の上に、免震装置・滑り支承のみに支えられてコ
ンクリートスラブが浮く形となり、免震装置・滑り支承
の作動が可能となる。 2) ベタ基礎、また布基礎と地面の上に、免震装置・滑
り支承を配備して、その上にPC版を並べる方法もあ
る。 3) ベタ基礎、また布基礎と地面の上に、免震装置・滑
り支承を配備して、その上に鉄骨を梁としてかけ渡し、
その鉄骨梁にPC版またALC版をかけ渡す方法もあ
る。この構法は、汎用戸建て免震に適しているが、それ
に限定される事はない。 9.2.免震装置設置の施工の合理化 請求項56−2項記載の発明は、戸建て住宅等に設置さ
れる免震装置の設置の施工の手間を省くためのものであ
る。基礎上に設置される免震装置の水平性を出しにく
い、本来欲しいのは、土台に対する水平性(平行性)で
ある。そのため、以下の方法が考えられる。留め具等に
より、上下の皿を一体にされた二重免震皿装置を、基礎
のアンカーボルト位置に据え付け、土台とまず固定す
る。その後、基礎との間にできた隙間等を無収縮モルタ
ルで埋める。そして、無収縮モルタルが固まった後に、
基礎と免震装置とのアンカーボルトを締める。以上の方
法により、土台に対する水平性(平行性)が得られる。 10.免震装置配置と復元装置の復元能力の設計 10.1. 免震装置配置 請求項57項記載の発明は、免震装置の配置に関するも
のである。免震される構造体Aの重心位置またその近傍
にのみ、一箇所以上、できれば2箇所以上の復元装置C
を装備し、それ以外は、復元力を持たない免震装置・滑
り支承Dとする。特に、2箇所の場合には 免震される
構造体Aの長軸方向における重心位置をはさみ、ほぼ等
距離の位置の二箇所に設定するのが好ましい。当然、重
心位置を挟み対称位置でも構わない。また等距離からず
れても構わない。また必要に応じて、固定ピン装置Gを
配する。特に固定ピン装置Gに関しては、箇所数が多い
と、固定ピンの解除また差し込みのタイムラグの心配が
あり、箇所数が少ない事に越したことはないが、一箇所
では、風力による回転の心配がある。それゆえ、2箇所
が良い。一箇所の場合には、免震される構造体Aの重心
位置またその近傍がよい。詳細は、8.3.に書かれてい
る。 10.1.1. 滑り型免震装置の水平性維持 請求項58項記載の発明は、滑り型免震装置・滑り支承
の水平性維持の施工に関するものである。免震装置・滑
り支承を、免震される構造体の内側(また重心)方向に
向かって低く、免震される構造体の外側に向かって高い
傾斜を持たせて設置する。そのことにより、滑り型免震
装置・滑り支承の施工時及び施工後の水平性維持の問題
が解決される。 10.1.2. 滑り型免震装置・滑り支承の材料仕様 滑り型免震装置・滑り支承の材料は、ステンレスまたチ
タン等の錆びない材料によって構成される。特にチタン
はほとんど錆びず、高硬度なため低摩擦材としての性能
を長期的に保持できる。表面研磨は、平面状免震皿の二
重による二重免震の場合は、鏡面仕上げでなく、一段階
ほど荒くした方が良い。 10.1.3. 戸建ての場合 図90〜92−2は、戸建ての実施例の場合を示してお
り、戸建ての標準的柱間隔に、また、その柱ごとの下
に、4.1.の二重(また二重以上の)平面形状滑り面部を
もった免震皿を有する免震装置・滑り支承D等を装備
し、免震される構造体Aの重心位置またその近傍に、復
元装置C、また固定ピン装置Gを装備した実施例であ
る。図90(a) 、図91(a) は、全体配置図であり、図
90(b) 、図91(b) は、その部分断面図である。図9
2−1は、重心位置またその近傍に位置する2.1.の復元
・減衰バネ付き引抜き防止装置・滑り支承Cの実施図で
あり、図92−2は、スラブを取った状態での2.1.の復
元・減衰バネ付き引抜き防止装置・滑り支承Cの実施図
である。装置ごとの具体的な配置について説明すると、 1) 免震装置・滑り支承の配置 免震装置・滑り支承Dの配置に関して、2.7mとか
3.6mとかの標準的柱間隔の、その柱ごとの下に(間
柱等は飛ばす場合あり)、4.1.の二重(また二重以上
の)平面形状滑り面部をもった免震皿を有する免震装置
・滑り支承D等を装備する。安価な免震装置Dのお陰
で、柱ごとに設置が可能となり、免震装置間隔を飛ばす
必要がなくなり、そのために戸建ての構造形態をかえる
必要はなくなった。 2) 復元装置の配置 復元装置Cの配置に関して、免震される構造体Aの重心
位置またその近傍に、一か所、2箇所、また数箇所(特
に2箇所以上に)、復元装置Cを装備するが、当然、2.
1.の復元・減衰バネ付き引抜き防止装置・滑り支承だけ
でなく、積層ゴムでも良いし、5.3.の縁切り型垂直変位
吸収重力復元型免震装置・滑り支承であっても良いし、
6.の新重力復元型免震装置でも良いし、また2.2.の積
層ゴム/ゴム/バネ付き引抜き防止装置・滑り支承でも
良い。特に、5.3.の縁切り型垂直変位吸収重力復元型免
震装置・滑り支承と、6.の新重力復元型免震装置と
は、免震される構造体Aの重心を下げる効果により、安
定した免震性能が得られる。 3) 固定ピン装置の配置 また、固定ピン装置Gに関しても同様であり、免震され
る構造体Aの重心位置またその近傍に1箇所、2箇所、
また数箇所設置されるが、特に2箇所とするのが良い。
固定ピン装置Gの装置の種類に関して、8.1.1.の地震衝
撃・加速度による折れピンによる固定ピン装置、8.1.3.
の地震センサー振幅装置による固定ピン装置、8.2.風力
センサーによる固定ピン装置のいずれかが設置される。
8.1.1.の地震衝撃・加速度による折れピンによる固定ピ
ン装置の場合には、8.1.2.連動作動固定ピン装置が必要
になる。 10.1.4. 一般ビルの場合 一般ビルの場合も、そのビルの柱間隔に、その柱ごとの
下に(小スパン間隔の場合は飛ばす場合あり)、免震装
置・滑り支承D等を装備し、中心部に復元装置C、また
固定ピン装置Gを装備する。以下、ほぼ同様である。 10.2. 復元装置の復元能力の設計 請求項59項記載の発明は、復元装置の復元能力の設計
に関するものである。滑り型免震装置のどのような場合
にも言える事であるが、復元装置の復元能力の設計に関
して、復元が可能な最小限の復元力が、免震性能上一番
良い。つまり、凹形状の重力復元型免震装置・滑り支承
・十字重力復元型免震装置・滑り支承免震皿において
は、復元が得られる限り、曲率半径はできるだけ大きく
して平坦面に近付ける。また、バネ等(バネ・ゴム・磁
石等)の復元型の場合おいては、復元が得られる限り、
バネ定数はできるだけ小さくする。そして、双方とも
に、復元力を最小限にするためには、免震装置・滑り支
承の摩擦係数を下げる事も必要である。そのことは、ま
た、免震性能をよくする事につながる。 10.3. 減衰ダンパーについて 積層ゴム免震は、時間軸を横軸に変位を縦軸にすると、
等比級数的な減衰曲線を持ち、減衰しにくく、減衰ダン
パーは必ずと言って良いほど必要であるが、滑り型免震
では、時間軸を横軸に変位を縦軸にすると、等差級数的
な減衰曲線を持ち、すみやかに減衰するため、減衰ダン
パーは必要ない。また、滑り型免震に、減衰ダンパーを
設けた場合には、免震性能を下げる効果しか持たない。 11.新積層ゴム・バネ 図94は、請求項60項記載の発明の新積層ゴム免震装
置の実施例を示している。中央部の穴が開いた鋼等の硬
質板28を積み重ねて、積層させ、その中央部にゴムま
たバネ(空気バネ含む)29を挿入させることにより構
成され、かつ、この硬質板28の最上部の板を免震され
る構造体1に、最下部の板をこの免震される構造体を支
持する構造体2に設けることにより構成する。剪断変形
に関しては、ゴム自体の性能を期待できるが、耐圧性能
に関しては、ゴムの膨脹の問題があった。ゴムの圧縮力
によるこの膨脹の問題は、また、ゴムまたバネの座屈の
問題は、この、中央部の穴が開いた鋼鉄等の硬質板28
で防ぐことができ、さらに、現状の積層ゴムのような一
枚一枚ゴムと鉄を接着するような手間が省けて、生産を
容易にする。 12.復元バネ 図99は、請求項61項記載の発明の復元バネ免震装置
の実施例を示している。 図99では、免震装置によっ
て免震される構造体1とこの免震される構造体を支持す
る構造体2との両者間に、バネ・ゴム等25が設けら
れ、支持する構造体2のラッパ形状の孔34の中にその
バネ・ゴム等25の端が係合され、このバネ・ゴム等2
5の反対の端が免震される構造体1に係合されることに
より構成されている。当然のごとく、免震される構造体
1のラッパ形状の孔34の中に、そのバネ・ゴム等25
の端が係合され、このバネ・ゴム等25の反対の端が、
支持する構造体2に係合される場合もある。図99(a)
は、免震される構造体1と、この免震される構造体を支
持する構造体2との間に変位が無い時の、図99(b)
は、地震等により、免震される構造体1と、この免震さ
れる構造体を支持する構造体2との間に変位が生じ、バ
ネ・ゴム等25が伸びた時の図であり、このように、地
震により免震される構造体1と支持する構造体2とが変
位すると、このラッパ形状34に従い、バネ・ゴム等2
5は水平方向に曲げられ、水平方向復元力を持つことに
なり、僅かな変位でも水平方向の復元力を得られ、さら
に、このバネ・ゴム等による、免震される構造体1に働
く下方への引張力も最低限にし、免震される構造体1へ
の負荷も小さくしている。縦型にバネ・ゴム等を設置す
ることは水平のどの方向にも復元性能を得られるが、僅
かな水平変位での復元力に乏しいが、この発明は、その
問題を解決し、僅かな変位でも水平方向の復元力を得ら
れるようにし、その結果、このバネ・ゴム等による、免
震される構造体に働く下方への引張力も最低限にし、免
震される構造体への負荷を小さくしている。 13.免震構造による構造体設計法 13.1. 超高層建物・構造体 柔構造の超高層での地震時の揺れと風力時の揺れの問題
は、風力に対しては、風力ではゆれない程度の剛性をも
たせる構造とし、地震力に対しては、特許 1844024号と
特許 2575283号との免震復元装置、免震装置、及び上述
の滑り型免震装置・滑り支承で免震させる。また、建物
の剛性を上げることは、免震性能を上げることにもつな
がる。そのことにより、地震時に免震され、風揺れしな
い超高層建物が可能となり、風揺れ防止のための制振構
造を採用する必要もなくなる。 13.2. 高塔状比建物・構造体 ある塔状比以上の構造体は、免震装置・滑り支承等の免
震装置に加えて引抜き防止装置を必要とする。また、ロ
ッキング等の問題を少なくするために、免震装置・滑り
支承の摩擦係数を、できるだけ下げ、また、1階等の地
上に近い階の床等を重くする必要もある。また、自重に
対して、ある一定以上の風圧見つけの大きい構造体は、
固定ピン装置を必要とする場合もある。 13.3. 軽量建物・構造体 従来の積層ゴムでは、固有周期が延びない軽量建物・構
造体には、免震装置・滑り支承等の免震装置で、免震が
可能になる。また、引抜き力が働く場合は、引抜き防止
装置によって対処し、風で揺れる場合には、固定ピン装
置を必要とする。免震性能を上げるために、重心を下げ
て、1階等の地上に近い階の床等を重くする必要もあ
る。 【発明の効果】 1.十字型免震装置・滑り支承、また十字重力復元型免
震装置・滑り支承 1.1.十字型免震装置・滑り支承、また十字重力復元型免
震装置・滑り支承 この発明は、同形の部材の上下の噛み合わせで、一方向
しかできなかった免震時の復元が、全方向で得られる。
またこのような単純な機構により、耐久性も得られ、メ
ンテナンス上の問題も少なくなる。また、十字型にする
ことにより材料を節約した。 1.2.十字型免震装置・滑り支承、十字重力復元型免震装
置・滑り支承の中間滑り部 中間滑り部によって摩擦性能を上げられ、上部スライド
部材と下部スライド部材との接触面積も上げられる。ま
た地震振幅時において、中間滑り部と、上部スライド部
材と下部スライド部材との接触面積の変化もない。ま
た、この中間滑り部の、上部スライド部材・下部スライ
ド部材と接する位置に、ローラーまたボールベアリング
を設けても、同様に、地震振幅時において、このローラ
ーまたボールベアリングと、上部スライド部材と下部ス
ライド部材との接触面積も変化しないので有利である。 1.3.十字重力復元型引抜き防止装置・滑り支承 1つの装置で、免震復元と引抜き防止を合せ持った装置
が可能になる。また重力復元型特有の地震振幅時の垂直
変位のための遊びによるがたつきの問題及び引抜き時の
衝撃の問題をも解決できる。また、1.2.と同様に、中間
滑り部によって摩擦性能を上げられ、上部スライド部材
と下部スライド部材との接触面積も上げられる。また地
震振幅時において、中間滑り部と、上部スライド部材と
下部スライド部材との接触面積の変化もない。また、こ
の中間滑り部の、上部スライド部材・下部スライド部材
と接する位置に、ローラーまたボールベアリングを設け
ても、同様に、地震振幅時において、このローラーまた
ボールベアリングと、上部スライド部材と下部スライド
部材との接触面積も変化しないので有利である。 2.引抜き防止装置・滑り支承の改良 免震される構造体の免震される構造体を支持する構造体
からの引抜きを防止する装置の改良に関する発明であ
る。 2.1.復元・減衰バネ付き引抜き防止装置・滑り支承 地震後に元の位置に復元し、また、免震皿の滑り面から
の滑り部等の外れを抑制、防止する復元・減衰バネ付き
の引抜き防止装置・滑り支承である。 2.2.積層ゴム/ゴム/バネ付き引抜き防止装置・滑り支
承 積層ゴムの引抜き力対応の解決策となり、また同時に、
積層ゴムの座屈(底辺に対して高さの高い積層ゴム)の
問題を解決にもなった。これにより、積層ゴム自体のコ
ンパクト化と低コスト化を可能にした。 2.3.引抜き防止機能の増強 引抜き防止機能をさらに増強される。 2.4.新引抜き防止装置・滑り支承 新しい引抜き防止装置・滑り支承である。また、コンパ
クトな引抜き防止装置・滑り支承を可能にしている。 2.5.重力復元置型引抜き防止装置・滑り支承 重力復元置型の免震復元が可能な引抜き防止装置・滑り
支承である。 2.6.重力復元型免震装置・滑り支承振幅時の垂直変位の
吸収装置 重力復元型免震装置・滑り支承の併用時の地震振幅時の
垂直変位による特許 1844024号での発明の引抜き防止装
置・滑り支承の遊びによる、風等の引抜き力が働いたと
きの衝撃を吸収する装置である。 2.7.引抜き防止装置・滑り支承の中間滑り部(すべり
部) 特許 1844024号での発明の引抜き防止装置・滑り支承の
上部スライド部材・下部スライド部材間に中間滑り部
(すべり部)を設けることにより、上部スライド部材・
下部スライド部材間の摩擦係数を下げられる。 2.8.引抜き防止装置・滑り支承の中間滑り部(ローラー
・ボールベアリング) 特許 1844024号での発明の引抜き防止装置・滑り支承の
上部スライド部材・下部スライド部材間に中間滑り部
(ローラー・ボールベアリング)を設けることにより、
上部スライド部材・下部スライド部材間の摩擦係数を下
げられる。 2.9.引抜き防止装置・滑り支承の改良 特許 1844024号での発明の引抜き防止装置・滑り支承の
上部スライド部材・下部スライド部材間に、中間部スラ
イド部材を設けることにより水平寸法を小さくすること
ができる。 3.滑り型免震装置・滑り支承のダンパー機能向上及び
初滑動向上 3.1.摩擦係数の変化による 免震皿の中心部の摩擦係数を小さくすることは、最初に
滑べり始める地震力の大きさを小さくして免震装置感度
を上げ、周辺部を大きくすることは、振幅を小さくさせ
る。両方の使用により、初滑動を良くし、かつ地震時の
振幅を小さくする。つまり、摩擦係数を大きくすると振
幅を抑制するが、初動加速度が大きくなり、免震感度が
悪くなり、逆に、摩擦係数を小さくと、初動加速度が小
さいが、振幅が大きくなるという滑り型の問題を解決す
る。 3.2.曲面率の変化 重力復元型免震装置・滑り支承の、凹曲面の曲率半径
を、中心部から周辺に向かって、小さくして急勾配にし
て、地震の振幅抑制するものである。 4.二重(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り支承 滑り部と免震皿の方式(特許 1844024号での免震復元装
置)に比べて、免震皿の面積で、ほぼ1/4になり、免
震皿を上下合わせても、ほぼ1/2になる。また、免震
皿同士が同面積のために密閉性が得られ、潤滑剤の蒸発
を防ぎ、防雨、防塵、また防錆により摩擦係数の低下を
防ぐ事が可能になる。 4.1.二重(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り支承 4.1.1.二重(また二重以上の)免震皿免震装置・滑り支
承 4.1.2.引抜き防止付き三重(また三重以上の)免震皿免
震装置・滑り支承 免震される構造体の免震される構造体を支持する構造体
からの引抜きを防止し、かつ、滑り免震を可能にする。 4.2.中間滑り部持ち二重(また二重以上の)免震皿免震
装置・滑り支承 二重・三重・四重に滑り面(すべり面、転がり面)が得
られ、すべり性能が向上する。 4.2.1.中間滑り部(すべり・転がり部) 中間滑り部として、ローラーまたボールベアリングが考
えられるが、すべり型中間滑り部として、上部下向き凹
型の免震皿と同一球面率を持つ凸型と 下部上向き凹型
の免震皿と同一球面率を持つ凸型とが合体した中間滑り
部を挟み込むことにより、摩擦性能を上げられ、上下の
免震皿と滑り部の接触面積は、地震振幅時にも、この中
間滑り部が上下の免震皿の球面率に追随して、変わらな
いようにできる。また、この中間滑り部の、上下の免震
皿と接する位置に、ローラーまたボールベアリングを設
けても、同様に、地震振幅時において免震皿とこのロー
ラーまたボールベアリングとの接触面積の変化しないの
で有利である。 4.2.2.二重中間滑り部 上記の4.2.1.の効果に加えて、三重に滑り面(すべり
面、転がり面)が得られ、また、共に受けタイプとなり
潤滑油を充填しやすい。 4.2.3.三重中間滑り部その1 四重に滑り面(すべり面、転がり面)が得られる。 4.2.4.三重中間滑り部その2 四重に滑り面(すべり面、転がり面)が得られる。以上
の二重以上中間滑り部に関して、中間滑り部同士が接す
る位置に、ローラーまたボールベアリングを設けると、
首振りが容易になり、有利である。 4.2.5.復元バネ付き中間滑り部持ち二重(また二重以上
の)免震皿免震装置・滑り支承 以上の4.2.中間滑り部持ち二重(また二重以上の)免震
皿免震装置・滑り支承の各装置において、中間滑り部と
上部免震皿、下部免震皿とをバネで繋ぎ、復元力を持た
せ、復元装置の機能を合せ持たせ、復元装置としても、
従来のほぼ半分に近い寸法にすることが可能になる。 4.3.ローラー・ボールベアリング入り二重(また二重以
上の)免震皿免震装置・滑り支承 上記の4.1.1.〜4.1.2.の免震皿の間にローラーまたボー
ルベアリング等を入れることにより、摩擦係数の低下が
計られ、高い免震性能が得られる。 4.4.シールまた防塵カバー付き二重(また二重以上の)
免震皿免震装置・滑り支承 4.1.〜4.3.の二重(また二重以上の)免震皿免震装置・
滑り支承の上部・下部(中間含む)免震皿をシールまた
防塵カバーで密閉することにより、潤滑剤の蒸発を防
ぎ、防雨、防塵、また防錆により摩擦係数の低下を防ぐ
事が可能になる。弾性シールの場合には、中小地震で
は、シールの弾性範囲内で許容され、シールが破れずに
その密閉性が保持される。 5.重力復元型免震装置・滑り支承の改良型 5.1.重力復元型免震装置・滑り支承の滑り部の改良 免震皿と滑り部の接触面積をできるだけ大きくし、且
つ、振幅時にも、その接触面積が変化しないように同じ
にできる。二重・三重に滑り面(すべり面、転がり面)
が得られ、滑り性能が向上する。 5.1.1.中間滑り部 中間滑り部を挟み込むことにより、摩擦性能を上げら
れ、免震皿と滑り部の接触面積は、地震振幅時にも、こ
の中間滑り部が免震皿の球面率に追随して、変わらない
ようにできる。また、この中間滑り部の、免震皿と接す
る位置に、ローラーまたボールベアリングを設けても、
同様に、地震振幅時において免震皿とこのローラーまた
ボールベアリングとの接触面積の変化しないので有利で
ある。また、共に下受けタイプとなり潤滑油を充填しや
すい。また、2重に滑り面(すべり面、転がり面)が得
られる。 5.1.2.二重中間滑り部 上記の5.1.1.の効果に加えて、三重に滑り面(すべり
面、転がり面)が得られ、また、首振り角度を急にで
き、凹型の免震皿の減衰効果を上げられる。また、中間
滑り部同士が接する位置に、ローラーまたボールベアリ
ングを設けると、首振りが容易になり、有利である。 5.2.滑り部垂直変位吸収型の重力復元型免震装置・滑り
支承 5.2.1.滑り部垂直変位吸収型の重力復元型免震装置・滑
り支承 重力復元型免震装置・滑り支承の作動時の垂直変位を吸
収するだけでなく、垂直免震の機能も持ち合わせてい
る。筒の上部に、雄ネジが挿入されている場合には、復
元力の調整をできるだけでなく、地震後の残留変位の矯
正も可能になる。 5.2.2.滑り部垂直変位吸収型の重力復元型免震装置・滑
り支承 後述の8.1.3.3.2.および8.1.3.3.3.の地震センサー振幅
装置による上記自動制御型固定ピン装置の固定ピン
を、滑り部にし、固定ピンの挿入部を、凹形状滑り面部
を有する免震皿にすると、滑り部垂直変位吸収型の重力
復元型免震装置・滑り支承が可能になる。 5.3.縁切り型垂直変位吸収重力復元型免震装置・滑り支
承 重力復元型免震装置・滑り支承を使用しても、他の免震
装置に、垂直変位動の影響を及ぼさない重力復元型免震
装置・滑り支承である。また、重心位置に設ける事によ
り、一質点系に近い振動を可能にし、地震時の動きを単
純化させる効果をも持つ。また、免震される構造体の重
心を下げる効果により、安定した免震性能が得られる。 6.新重力復元型免震装置 垂直変位動のない重力復元型免震装置である。免震され
る構造体の重心を下げて、ロッキング現象等の問題も少
くし、安定した免震性能が得られる。バネによる復元制
御に比べて、免震性能を向上させ、地震後の残留変位を
消去する能力も大きい。また、固定ピン装置との一体型
も容易である。 7.垂直免震装置 7.1.滑り部垂直変位吸収型の垂直免震装置 水平免震装置自体に、垂直免震装置を仕込むことで、コ
ンパクト化が可能になる。 7.2.垂直免震付き引抜き防止装置(復元付き含む) 地震の水平力と垂直力の免震を分けることにより、垂直
免震を可能にする。 7.3.各層・各階ごとの垂直免震装置 地震の水平力と垂直力の免震を分けることにより、垂直
免震を現実的な形で可能にする。 7.4.引張材による垂直免震装置 重量の大きい構造体の垂直免震が可能になる。 8.固定ピン装置の詳細の仕様 8.1.地震作動による固定ピン装置 地震センサー等で地震の振動を感じて固定ピンがその挿
入部から引抜かれる等の係脱する装置である。 8.1.1.地震衝撃・加速度による折れピンによる固定ピン
装置 折れピン方式は簡易型に適している。またメンテナンス
も簡易である。 8.1.2.連動作動固定ピン装置 固定ピン装置は、2か所以上必要なので、同時にロック
解除されないと、一か所だけが解除された場合、残され
た固定ピン装置により偏芯して地震動により振り回され
る可能性が生じる。その問題を解決するものである。 8.1.3.地震センサー振幅装置による固定ピン装置 8.1.3.1. 地震センサー振幅装置による固定ピン装置
(手動復元) 8.1.3.3.1.の自動制御型固定ピン装置の簡易版であ
り、8.1.3.2.電気等による自動復元と組合わせると、ほ
ぼ同等に近い効果が得られる。 8.1.3.2.地震センサー振幅装置による固定ピン装置(電
気等による自動復元) 固定ピンが解除された場合に、地震後に自動的に固定状
態に復帰させるものである。 8.1.3.3.地震センサー振幅装置による自動制御型固定ピ
ン装置 8.1.3.3.1.地震センサー振幅装置による自動制御型固定
ピン装置 8.1.3.2.に比べて、免震される構造体の固定の解除まで
自動で行うものである。また、挿入部として、単に、固
定ピンが、免震される構造体に押し当たり、その摩擦で
固定する形は、地震後の残留変位に対応できる。 8.1.3.3.2.地震センサー振幅装置による自動制御型固定
ピン装置 8.1.3.3.3.地震センサー振幅装置による自動制御型固定
ピン装置 8.1.3.3.4.地震センサー振幅装置による自動制御型固定
ピン装置 8.1.3.2.また8.1.3.3.1.は電気制御式が一般的になる
が、地震後の固定ピン装置の元の位置への復帰に関し
て、地震後の停電を考えると、中小ビル以下では適用し
にくい。8.1.3.3.2.〜8.1.3.3.4.地震センサー振幅装置
による自動制御型固定ピン装置は、電気に頼らな
いシステムにより、その問題を解決するものである。 8.1.3.3.5. 垂直変位吸収重力復元型免震装置・滑り支
承併用自動制御型固定ピン装置 8.1.3.3.2.また8.1.3.3.3.の地震センサー振幅装置によ
る上記自動制御型固定ピン装置に、重力復元型免震
装置・滑り支承の効果も合わせ持たせる事も可能で、そ
の場合には、地震振幅時に、垂直変位のない重力復元型
免震装置・滑り支承が可能になるものである。 8.1.3.3.6. 自動制御型固定ピン装置付き二重免
震皿 4.の二重免震皿と、8.1.3.3.2.〜8.1.3.3.4.の地震セ
ンサー振幅装置による上記自動制御型固定ピン装置
との一体化を計ったものである。省スペース化と取付
け手間の省力化を可能にする。 8.2.風力センサーによる固定ピン装置 8.2.1.一般型 風力センサーにより、風力時にのみ固定ピンが差し込ま
れ、免震される構造体が固定される。この型のメリット
は、前述の8.1.地震作動による固定ピン装置のように地
震力の大きさによらず、全ての微細な地震まで免震可能
だということである。 8.2.2.油圧型 電気式でないため、停電時でもこの固定ピン装置は作動
可能である。 8.3. 固定ピン装置の設置位置とリレー型固定ピン装置 8.3.1.一般 固定ピン装置の設置位置として、免震される構造体の重
心位置その近傍に、最低2か所必要であるが、その事に
より安定する。 8.3.2.2個以上の固定ピン装置の設置 離れた場合の2個以上の固定ピン装置の連動に関して
は、電気式連動でない場合は、8.1.2.連動作動固定ピン
装置では難しく、固定ピン装置の感度による差をつける
事でその問題を解決できる。 8.3.3. リレー型固定ピン装置 固定ピンに同時作動関しては、機械式、電気式にしても
同時に本当に作動するかに関しては、問題があった。特
に、地震作動型の固定ピンは、時間差を許されず、ま
た、一本でも解除されない場合の問題は大きかった。こ
のリレー型固定ピン装置は、それを解決するものであ
る。 8.4.杭折れ防止構法 杭の破壊防止にもなり、上部構造(地上構造物)の地震
力緩和にもなる。杭のあるすべての構造体に使える。 8.5.地震後の残留変位への対処 8.5.1. すべり型免震装置の残留変異矯正 すべり型免震装置は、地震後の残留変異の矯正が困難で
あった。免震皿のすべり転がりの摩擦面に、液体潤滑剤
が 潤滑する溝と、当該免震皿の外側に、その溝に液体
潤滑剤を流し込む孔を持ち、地震後に、揮発性の液体潤
滑剤を、前記孔から流し込み、地震後の残留変異の矯正
を容易にする。 8.5.2. 重力復元型免震装置・滑り支承の免震皿の形状 重力復元型免震装置・滑り支承の免震皿の形状として
は、すり鉢形状とすることにより、地震後の残留変位を
少なくできる。 8.6. 固定ピン挿入部の形状及び固定ピンの形状 地震後の残留変位の生じる範囲内のどの位置でもロック
できるように、固定ピンをロックできる範囲を、地震後
の予想される残留変位と同じ範囲とすることにより、地
震後の残留変位に対処できる。さらにすり鉢状等の凹面
形状で、最初の点に戻るように誘うことも可能である。
この固定ピンをロックできる範囲の形状として、球面形
状、すり鉢形状、凸凹の多い摩擦の加わる形状等があげ
られる。そして、すり鉢形状等を選択する場合には、8.
1.3.3.2.また8.1.3.3.3.の地震センサー振幅装置による
自動制御型固定ピン装置による方法を選ぶことによ
って、元の位置に戻すことも可能になる。また、上下に
固定ピンがあり、下の固定ピンが上がり、上の固定ピン
が下がり、中間部材を挟み、ロックする上下固定ピン中
間部材挟み型を考えた場合、二重免震皿免震装置・滑り
支承に使えることで、地震後の残留変位への対処として
のすり鉢状等の凹面形状の大きさをほぼ半分にでき、し
かも、固定ピンが上下から各々出てくることで、固定ピ
ンの出を小さくでき、固定ピンの可動寸法を小さくで
き、電池等で作動を考えた場合でも、その電池等の負担
を小さくでき、地震力のみで作動を考えた場合でも、微
小地震での作動を容易にする。 8.7. 免震皿の中央部窪み形の風揺れ抑制装置 8.7.1. 免震皿の中央部窪み形の風揺れ抑制装置 免震皿の中央部が、滑り部、中間滑り部、ボールベアリ
ング、ローラーの形状で、また入り込む形状で、凹んだ
形で形成された免震皿をもつことにより構成する免震装
置・滑り支承であり、風揺れを抑制するものであり、簡
易な風揺れ抑制装置である。 8.7.2. 一般中高層建物への使用 また、免震皿の中央部を、その免震皿面を滑動するボー
ルベアリングまたローラーの曲率形状で窪ませる(凹ま
せる)ことは、一般中高層建物のように自重が大きい場
合、免震皿側の耐圧性能を上げる効果と風揺れ防止の効
果とを合わせ持つ。 8.7.3. 固定ピン装置との併用 この免震皿の中央部窪み形の風揺れ抑制装置と上述の固
定ピン装置との併用は、固定ピン装置の数を少なくさせ
る。特に、固定ピン装置1個(重心位置等)との併用
は、固定ピン装置1個による風での回転を防ぎ、かつ、
この中央部窪み形の風揺れ抑制装置で全ての風揺れに対
応するより免震性能を向上させる。 8.8. 底面の球面部とそれ以外の周辺部のすり鉢併用の
免震皿 8.8.1. 底面の球面部とそれ以外の周辺部のすり鉢併用
の免震皿 重力復元型免震装置・滑り支承(すべり転がり支承)の
免震皿の凹形状滑り面部としては、地震後の残留変位が
少なく、固有周期を持たないゆえに共振現象を起こさな
いすり鉢形状が望ましいが、風への抵抗を考えると、す
り鉢形状の勾配をきつくする必要があり、その場合に
は、小さい地震には、免震しにくく、大きな地震時も、
すり鉢の底の尖んがった分、免震時の垂直動による振動
衝撃が大きくスムースな免震が得にくい。そこで、すり
鉢の底を、球面にすることより、小さい地震にも免震可
能となり、大きな地震時の免震にも、すり鉢の底の尖ん
がりが無くなり、快適さを与える。すり鉢の上をボール
ベアリングが転がる構成の場合は、特にその効果は、顕
著であり、すり鉢の上を球面中間すべり部がすべる構成
の場合でも、効果はある。 8.8.2. 微振動用の自動固定ピンを重心に併用 しかし、すり鉢の底を、球面にすることより、小さな風
でも揺れる(しかし、底面の球面部以上の振幅は抑制さ
れる)。そこで、底面の球面部以内の微振動用の揺れ止
めのために、地震時ロック解除型自動固定ピン(平常時
は、ロックされ、地震時にロックが解除される自動固定
ピン)を重心またその近傍に併用することにより、小さ
な風でも揺れなくなる。すり鉢の上をボールベアリング
が転がる構成の場合は、特にその効果は、顕著であり、
すり鉢の上を球面中間すべり部がすべる構成の場合で
も、効果はある。 8.9. 強風用の手動型固定ピン装置の併用 積層ゴム等の場合、滑り支承とバネ等を使った場合、球
面またすり鉢等の凹面形状等の緩い勾配をもった免震皿
をもった支承の場合等に、免震性能を良くするためには
固有周期を長くしたいが、強風時に揺れる。このような
場合に、強風時用の手動で免震される構造体とこの免震
される構造体を支持する構造体とを固定する固定ピン装
置を一本また複数本併用することにより、高い免震性能
を実現し、且つ強風時の揺れを押さえられる。なおこの
ような場合でも、強風時用の手動の固定ピン装置無しで
も、強風時の安全が保証されている必要がある。 8.10. 緩衝材付支承 ゴム等の弾性材また緩衝材を、免震皿等の免震装置・滑
り支承の周辺また縁に付けて、予想を上回る地震変位振
幅に対して、その支承周辺の弾性材また緩衝材に衝突さ
せて対処する。この発明は、油圧ダンパー等による場合
に比べて、安価であり、且つ、メンテナンスの問題も少
なく、調整の必要も無く、偏芯荷重の場合でも安定した
免震性能が得られる。 9.免震装置設置と基礎部分の施工に関する合理化 低廉な簡易型の免震装置が可能になる。また、1階の梁
とそれに支えられて床のコスト上の問題も解決する。ま
た、プレハブ・在来・2×4という上部構造の構法の違
いを問題としない。、 上部構造の剛性のない場合の問
題も解決する。 10.免震装置配置と復元装置の復元能力の設計 10.1. 免震装置配置 重心位置またその近傍にのみ、2箇所以上の復元装置を
装備し、それ以外は、復元力を持たない免震滑り支承と
することは、経済性をもたらす。また必要に応じて、固
定ピン装置を配する。これも復元装置と同様に、重心位
置またその近傍にのみ、2箇所以上とするのが良い。箇
所数が多いとし固定ピン解除また差込みののタイムラグ
の心配があり、特に固定ピン装置に関しては、数が少な
い事に越したことはないが、一箇所では、風力による回
転の心配がある。それゆえ、2箇所以上が良く、これも
経済性をもたらす。 10.2. 復元装置の復元能力の設計 滑り型免震装置の場合、復元が可能な最小限の復元力
が、免震性能上一番良く、凹形状の重力復元型において
は、復元が得られる限り、曲率半径はできるだけ大きく
し、また、バネ等の復元型においては、復元が得られる
限り、バネ定数はできるだけ小さくし、双方ともに、復
元力を最小限にするためには、免震装置・滑り支承の擦
係数を下げる事も必要である。そのことは、また、免震
性能をよくする事につながる。 11.新積層ゴム・バネ 従来の積層ゴムは、鋼とゴムとの付着性の問題、鋼とゴ
ムとの付着して積重ねてゆく製法状の問題、耐圧性の問
題、防火状の問題等が解決される。鋼とゴムとを一層ご
とに付着せず、鋼だけを積層させ、鋼の中心部を欠き、
その中心部にゴムまたコイルバネを充填させる方法をと
る事により、鋼と鋼とを積層させるので、鋼とゴムとの
付着性の問題はなくなり、鋼とゴムとを付着して積重ね
てゆく製法状の困難も解消する。耐圧性能に関しては、
ゴムを挟まず鋼と鋼とが積層するので鋼自体の耐圧性能
が得られ、また、ゴムが内部に封じ込められ、直接外部
に出ないため防火状の問題も解決する。 12.復元バネ 縦型にバネ等を設置することは水平のどの方向にも復元
性能を得られるが、僅かな水平変位での復元力に乏しい
が、請求項61項記載の発明は、その問題を解決し、僅
かな変位でも水平方向向きの復元力を得られるように
し、その結果、このバネ等による、免震される構造体に
働く下方への引張力も最低限にし、免震される構造体へ
の負荷を小さくしている。 13.免震構造による構造体設計法 13.1. 超高層建物・構造体 滑り型免震等の免震装置上の超高層建構造体は、風力で
はゆれない程度の剛性をもたせる構造とすることによ
り、免震され、風揺れしない超高層建物が可能になる。 13.2. 高塔状比建物・構造体 引抜き防止装置によって、従来の積層ゴム免震では不可
能だった引抜き力の働く高塔状比建物・構造体の免震を
可能にする。また、免震装置・滑り支承の摩擦係数をで
きるだけ下げ、1階等の地上に近い階の床等を重くする
ことにより、ロッキング等の問題も解消する。また、固
定ピン装置によって、自重に対して、ある一定以上の風
圧見つけのある構造体の風揺れ問題も解決する。 13.3. 軽量建物・構造体 免震装置・滑り支承等の免震装置によって、従来の積層
ゴム免震では固有周期が延びず、免震効果の得られない
軽量建物・構造体の免震を可能にする。また、摩擦係数
を下げることによる風揺れ問題も、固定ピン装置によっ
て解決する。また、引抜き力が働く場合には、引抜き防
止装置によって対処もできる。
【図面の簡単な説明】
図1〜9は、十字型免震装置・滑り支承、また十字重力
復元型免震装置・滑り支承、また十字重力復元型引抜き
防止装置・滑り支承の発明の実施例である。 【図1】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)は
その断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)は
その断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図3】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)は
その断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図4】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)は
その断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図5】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)は
その断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図6】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)は
その断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図7】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)は
その断面図であり、互いに直交方向のものであり、重力
復元型免震装置・滑り支承振幅時の垂直変位の吸収装置
の実施例も示している。 【図8】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)は
その断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図8−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図8−3】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図9】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)は
その断面図であり、互いに直交方向のものである。図1
0〜13は、十字型免震装置・滑り支承、十字重力復元
型免震装置・滑り支承の中間滑り部付きの実施例であ
る。 【図10】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図11】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものであり、
(d) は詳細斜視図、(e)(f)(g)(h)は、地震振幅時の断面
図であり、(g)(h)は最大時、(e)(f)は途中の時で、(e)
(g)は基礎方向から見たもの、(f)(h)は基礎方向に対面
する方向から見たものである。 【図12】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図13】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものであり、
(d) は詳細斜視図、(e)(f)(g)(h)は、地震振幅時の断面
図であり、(g)(h)は最大時、(e)(f)は途中の時で、(e)
(g)は基礎方向から見たもの、(f)(h)は基礎方向に対面
する方向から見たものである。図14〜14−3は、引
抜き防止装置・滑り支承の中間滑り部及びローラー・ボ
ールベアリング入り引抜き防止装置・滑り支承の実施例
である。 【図14】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図14−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図14−3】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。図15〜19−2は、積層ゴム/ゴム/バネ付き引
抜き防止装置・滑り支承の実施例を示している。 【図15】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。
(d) は免震装置・滑り支承の斜視図、(e)(f)はその断面
図であり、互いに直交方向のものである。(a)(b)(c)
は、バネ(空気バネ含む)またゴムまた積層ゴム25の
高さが低い場合、 (d)(e)(f)はバネ(空気バネ含む)ま
たゴムまた積層ゴム25の高さが高い場合である。 【図15−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図16】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。
(d) は免震装置・滑り支承の斜視図、(e)(f)はその断面
図であり、互いに直交方向のものである。(a)(b)(c)
は、バネ(空気バネ含む)またゴムまた積層ゴム25の
高さが低い場合、 (d)(e)(f)はバネ(空気バネ含む)ま
たゴムまた積層ゴム25の高さが高い場合である。 【図16−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図17】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図17−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図18】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。
(d) は免震装置・滑り支承の斜視図、(e)(f)はその断面
図であり、互いに直交方向のものである。(a)(b)(c)
は、バネ(空気バネ含む)またゴムまた積層ゴム25の
高さが低い場合、 (d)(e)(f)はバネ(空気バネ含む)ま
たゴムまた積層ゴム25の高さが高い場合である。 【図19】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。
(d) は免震装置・滑り支承の斜視図、(e)(f)はその断面
図であり、互いに直交方向のものである。(a)(b)(c)
は、バネ(空気バネ含む)またゴムまた積層ゴム25の
高さが低い場合、 (d)(e)(f)はバネ(空気バネ含む)ま
たゴムまた積層ゴム25の高さが高い場合である。 【図19−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。図20〜22−2は、復元・減衰バネ付き引抜き防
止装置・滑り支承の実施例を示している。 【図20】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図21】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。(a
-1)(a-2)(a-3)(a-4)は、スライド止め金4-Pの斜視図で
ある。(a-1)(a-2)でワンセット、(a-3)(a-4)でワンセッ
トである。(a-1)(a-3)は、上部スライド部材4-aのスラ
イド止め金4-Pであり、(a-2)(a-4)は、下部スライド部
材4-bのスライド止め金4-Pである。 【図22】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。(a
-1)(a-2)(a-3)(a-4)は、スライド止め金4-Pの斜視図で
ある。(a-1)(a-2)でワンセット、(a-3)(a-4)でワンセッ
トである。(a-1)(a-3)は、上部スライド部材4-aのスラ
イド止め金4-Pであり、(a-2)(a-4)は、下部スライド部
材4-bのスライド止め金4-Pである。 【図22−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。(a-1)(a-2)は、スライド止め金4-Pの斜視図であ
る。図23〜24は、補強引抜き防止装置・滑り支承の
実施例を示している。 【図23】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図23−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図23−3】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図24】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。(a
-1) は係合材繋ぎ部材27の構成をあらわす斜視図であ
る。図25は、新引抜き防止装置・滑り支承の実施例を
示している。 【図25】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。図
26〜27−5は、引抜き防止装置・滑り支承の改良の
実施例を示している。 【図26】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図26−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図26−3】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図26−4】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図26−5】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図26−6】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図26−7】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図27】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図27−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図27−3】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図27−4】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図27−5】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。図28〜28−3は、新引抜き防止装置・滑り支承
の実施例を示している。 【図28】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図28−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図28−3】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。図28−4〜28−6、また図28−8は、重力復
元型引抜き防止装置・滑り支承の実施例を示してい
る。 【図28−4】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図28−5】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図28−6】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図28−8】(a)(b)は免震装置・滑り支承の断面図で
あり、互いに直交方向のものである。図28−7は、新
引抜き防止装置・滑り支承の実施例を示している。 【図28−7】(a)(b)は免震装置・滑り支承の断面図で
あり、互いに直交方向のものである。図28−9〜28
−10は、バネ付き新引抜き防止装置・滑り支承の実
施例を示している。 【図28−9】免震装置・滑り支承の断面図である。 【図28−10】免震装置・滑り支承の断面図である。
図29〜29−2は、重力復元型引抜き防止装置・滑り
支承の実施例を示している。 【図29】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図29−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。図30〜31は、重力復元型免震装置・滑り支承振
幅時の垂直変位の吸収装置の実施例を示している。 【図30】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図31】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。図
32〜33は、滑り型免震装置・滑り支承のダンパー機
能向上及び初滑動向上の実施例を示している。 【図32】(a) は免震皿の斜視図、(b) はその断面図で
ある。 【図33】(a) は免震皿の斜視図、(b) はその断面図で
ある。図34〜42は、二重(また二重以上の)免震皿
免震装置・滑り支承の実施例を示している。 【図34】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b) は
その断面図である。(e) は免震装置・滑り支承の斜視
図、(f) はその断面図である。(g) は免震装置・滑り支
承の斜視図、(h) はその断面図である。また、(a)(e)
は、(b)(f)の免震装置・滑り支承の構成が分かるよう
に、上部免震皿 3-a(また中間免震皿3-m)を持ち上
げて見せた構成図で、実際は、上部免震 皿3-a(また
中間免震皿3-m)と下部免震皿3-bとは接している。図
34(a) 〜(d) は、二重免震皿(上部免震皿3-a、下部
免震皿3-b)の場合、 (c)(d)は、特許 1844024号での
免震復元装置との大きさの比較断面図であり、(c) は特
許 1844024号での免震復元装置、 (d)は、二重免震皿の
場合であり、図34(e) 〜(f) は、三重免震皿(上部免
震皿3-a、中間免震皿3-m、下部免震皿3-b)の場合で
ある。図34(g) 〜(h) は、シールまた防塵カバー付き
二重(また二重以上の)免震皿免震・滑り支承の場合で
ある。 【図35】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図35−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図35−3】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図35−4】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図35−5】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図36】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図36−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図36−3】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図37】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものであり、
(d) は詳細斜視図、(e)(f)はその断面図であり、(e)(f)
は、地震振幅時の断面図である。 【図37−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図37−3】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図37−4】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図37−5】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図37−6】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図37−7】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図37−8】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図37−9】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図37−10】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図37−11】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図37−12】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図38】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図39】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものであり、
(d) は詳細斜視図、(e)(f)は、地震振幅時の断面図であ
る。 【図40】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図41】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものであり、
(d) は詳細斜視図、(e)(f)は、地震振幅時の断面図、
(g) は、滑り部上部6-u、下部6-lに、ボールベアリン
グ5-e、5-fを設けた場合の平面図である。 【図42】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものであり、
(d) は詳細斜視図、(e)(f)は、地震振幅時の断面図であ
る。図43〜45は、重力復元型免震装置・滑り支承の
滑り部の改良の実施例を示している。 【図43】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図44】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図45】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものであり、
(d) はその詳細斜視図、(e)(f)は、地震振幅時の断面図
である。図46は、滑り部垂直変位吸収型の免震復元装
置の実施例を示している。 【図46】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものであり、
(d) はその断面詳細図である。図47〜48は、新重力
復元型免震装置の実施例を示している。 【図47】免震装置の断面図である。 【図47−2】免震装置の断面図である。 【図48】免震装置の断面図である。図49〜57は、
垂直免震装置の実施例を示している。 【図49】(a) は免震装置の斜視図、(b)(c)はその断面
図であり、互いに直交方向のものであり、(d) はその断
面詳細図である。 【図50】(a) は免震装置の斜視図、(b)(c)はその断面
図であり、互いに直交方向のものであり、(d) はその断
面詳細図である。 【図51】(a) は免震装置の斜視図、(b)(c)はその断面
図であり、互いに直交方向のものである。 【図52】(a) は免震装置の斜視図、(b)(c)はその断面
図であり、互いに直交方向のものである。(a-1)(a-2)(a
-3)(a-4)は、スライド止め金4-Pの斜視図である。(a-
1)(a-2)でワンセット、(a-3)(a-4)でワンセットであ
る。(a-1)(a--3) は、上部スライド部材4-aのスライド
止め金4-Pであり、(a-2)(a--4) は、下部スライド部材
4-bのスライド止め金4-Pである。 【図53】免震装置を装備した建物の構成図である。 【図54】(a) は免震装置を装備した建物の構成図であ
り、(b) はその垂直免震装置の断面図である。 【図55】(a) は免震装置の斜視図、(b) はその断面図
である。 【図56】(a) は免震装置の斜視図、(b) はその断面図
である。 【図57】(a) は免震装置の斜視図、(b) はその断面図
である。図58〜89−8は、固定ピン装置の実施例を
示している。 【図58】免震装置の断面図である。 【図59】免震装置の断面図である。 【図60】(a) は免震装置の断面図、(b) は固定ピンの
ロック(止め金等)11の平面図である。 【図61】(a)(c)は免震装置の断面図、(b)は(a)の固定
ピンのロック(止め金等)11の平面図、(d)は(c)の平
面図である。 【図62】(a)(c)は免震装置の断面図、(b)は(a)の固定
ピンのロック(止め金等)11の平面図、(d)は(c)の平
面図である。 【図63】(a)(b)は免震装置の断面図である。 【図64】(a)(b)は免震装置の断面図である。 【図65】(a)(c)は免震装置の断面図、(b)は(a)の固定
ピンのロック(止め金等)11の平面図、(d)は(c)の平
面図である。 【図66】(a)(b)は免震装置の斜視図である。 【図67】(a)(c)は免震装置の断面図、(b)は(a)の固定
ピンのロック(止め金等)11の平面図である。 【図68】(a)(c)は免震装置の断面図、(b)は(a)の固定
ピンのロック(止め金等)11の平面図、(d)は(c)の平
面図である。 【図69】(a)(c)は免震装置の断面図、(b)は(a)の固定
ピンのロック(止め金等)11の平面図である。 【図70】(a) は免震装置の平面図、(b) はその断面図
である。 【図71】(a) は免震装置の平面図、(b) はその断面図
である。 【図72】(a)(c)は免震装置の断面図、(b)は(a)の固定
ピンのロック(止め金等)11の平面図、(d)は(c)の平
面図である。 【図73】(a) は免震装置の平面図、(b) はその断面図
である。 【図74】(a) は免震装置の平面図、(b) はその断面図
である。 【図75】(a) は免震装置の平面図、(b) はその断面図
である。 【図76】(a) は免震装置の平面図、(b) はその断面図
である。 【図77】(a) は免震装置の平面図、(b) はその断面図
である。 【図78】(a) は免震装置の平面図、(b) はその断面図
である。 【図79】(a)(b)は免震装置の断面図である。 【図80】(a)(b)は免震装置の断面図である。 【図81】(a)(b)は免震装置の断面図である。 【図82】免震装置の断面図である。 【図82−2】免震装置の断面図である。 【図83】免震装置の断面図である。 【図84】(a)(b)(c) は免震装置の断面図である。 【図85】免震装置の断面図である。 【図86】(a) は免震装置の平面図、(b) はその断面図
である。 【図87】(a)(b)(c)(d)(e)(f)は免震装置の設置配置図
である。 【図88】(a)〜(u)は免震装置の断面図である。 【図89−1】免震装置の断面図である。 【図89−2−1】免震装置の断面図である。 【図89−2−2】免震装置の断面図である。 【図89−2−3】免震装置の断面図である。 【図89−2−4】免震装置の断面図である。 【図89−2−5】(a)(b)は免震装置の断面図である。 【図89−2−6】免震装置の断面図である。 【図89−2−7】免震装置の断面図である。 【図89−2−8】免震装置の断面図である。 【図89−3】免震装置の断面図である。 【図89−4】免震装置の断面図である。 【図89−5】免震装置の設置配置図である。 【図89−6】免震装置の設置配置図である。 【図89−7】免震装置の設置配置図である。 【図89−8】免震装置の設置配置図である。図90〜
92−2は、免震装置設置と基礎部分の施工に関する合
理化と戸建て用免震装置配置の実施例を示している。 【図90】(a) は免震装置の平面図、(b)はその断面図
である。 【図91】(a) は免震装置の平面図、(b))はその断面図
である。 【図92−1】(a) は免震装置の斜視図、(b)(c)はその
断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図92−2】(a) は免震装置の斜視図、(b)(c)はその
断面図であり、互いに直交方向のものである。図93
は、縁切り型垂直変位吸収重力復元型免震装置・滑り支
承の実施例を示している。 【図93】(b)(c)は免震装置・滑り支承の断面図であ
り、(a) はそれらの平面図である。図94は、新積層ゴ
ム・バネの実施例を示している。 【図94】(a) は免震装置の斜視図、(b) はその断面図
である。図95〜98は、引抜き防止付き三重(また三
重以上の)免震皿免震装置・滑り支承の実施例を示して
いる。 【図95】(a) は免震装置の斜視図、(b)(c)その立面図
である。(b) と(c) とは互いに直交方向での立面図であ
る。(d)(e)(f) は(b)と平行位置での断面図である。 【図96】(a) は免震装置の斜視図、(b)(c)はその断面
図である。 【図97】(a) は免震装置の斜視図、(b)(c)はその断面
図である。 【図98】(a) (b) は免震装置の断面図である。図99
は、復元バネ免震装置の実施例を示している。 【図99】(a) (b) は免震装置の断面図である。 【図100】(a) は免震装置の斜視図、(b)(c)はその断
面図である。 【図101】(a) は免震装置の斜視図、(b)(c)はその断
面図である。 【符号の説明】 A…支持される構造体また免震される構造体、B…支持
される構造体また免震される構造体Aを支持する構造
体、C…復元装置(重力復元型免震装置・滑り支承、積
層ゴム型またバネ型を含む)、D…免震装置・滑り支
承、E…外れ防止装置、F…引抜き防止装置・滑り支
承、G…固定ピン装置、G-d…地震感度の敏感な固定ピ
ン装置、G-s…地震感度の鈍感な固定ピン装置、G-wd
…風力感度の敏感な固定ピン装置、G-ws …風力感度の
鈍感な固定ピン装置、G-m…リレー中間固定ピン装置、
G-m1…リレー中間固定ピン装置(リレー一番目)、G-
m2…リレー中間固定ピン装置(リレー二番目)、G-mn
…リレー中間固定ピン装置(リレーn番目)、G-e…リ
レー末端固定ピン装置、H…水平免震装置、I…垂直免
震装置、J…地震センサー振幅装置 1…支持され、免震される構造体およびその部材、1-s
…支持され、免震される構造体のスラブ、2…支持され
る構造体また免震される構造体Aを支持する構造体およ
びその部材また基礎部分、3…免震皿、3-a…上部免震
皿、3-b…下部免震皿、3-m…中間免震皿、3-m1 …中
間免震皿(その1)、3-m2 …中間免震皿(その2)、
3-m3 …中間免震皿(その3)、3-m4 …中間免震皿
(その4)、3-m5 …中間免震皿(その5)、3-m6 …
中間免震皿(その6)、3-t…免震皿の摩擦係数の違う
滑り部の区分け線(実際は線などない)、3-s…免震皿
同士をつなぐスライド部材 3-c…免震皿の側面の周囲のシールまた防塵カバー 4…スライド部材、4-i…内側のスライド部材、4-o…
外側のスライド部材、4-P…スライド止め金、4-v…真
上のスライド孔、4-a…上部スライド部材、4-as …上
部スライド部材の免震皿、4-al …上部スライド部材の
下部材、4-al1…上部スライド部材の下部材、4-al2
…上部スライド部材の下部材、4-b…下部スライド部
材、4-bs …上部スライド部材の免震皿、4-bu …下部
スライド部材の上部材、4-bu1 …下部スライド部材の
上部材、4-bu2 …下部スライド部材の上部材、4-m…
中間部スライド部材 4-mm …中間部スライド部材の中間材 4-av …上部スライド部材の真上のスライド孔、4-bv
…下部スライド部材の真上のスライド孔、4-alv…上部
スライド部材の下部材の真上のスライド孔、4-buv…下
部スライド部材の上部材の真上のスライド孔、4-c…ス
ライド部材の押さえ部材(プレート等の)、4-s…スラ
イド部材の押えバネ等(バネ、空気バネ、ゴム、積層ゴ
ムまた磁石(磁石同士の反発力吸引力等を使った)等の
弾性体を、以下、「バネ等」と称する)、4-fs …スラ
イド部材の押え板バネ等、5…ローラー・ボール等のベ
アリング部若しくは滑り部(滑り部という)、5-a…垂
直免震装置また滑り部の筒、5-b…垂直免震装置また滑
り部の筒に挿入されるバネ等、5-c…垂直免震装置また
滑り部の筒に挿入されるバネ等の先に取付く滑り部先
端、5-d…垂直免震装置また滑り部の筒のバネ等の押さ
え雄ネジ 5-e…ボールベアリング 5-f…ローラーベアリング 5-er …ボールベアリング循環式転がり案内リターン穴
・リターンボール列 5-fr …ローラーベアリング循環式転がり案内リターン
穴・リターンローラー列 5-g…保持器(玉軸受・ころ軸受) 5-u…滑り部上部、5-l…滑り部下部、6…中間滑り部
またローラー・ボールベアリングをもった中間滑り部
(中間滑り部という)、6-u…滑り部上部、6-l…滑り
部下部、6-a…第一中間滑り部、6-b…第二中間滑り
部、6-c…第三中間滑り部、7…固定ピン(以下の枝番
に関しては、遅延器の説明番号にも使用) 7-a…ピストン7-pの挿入筒(固定ピン取付け部) 7-b…固定ピンの取付け取外しのためのねじ切り 7-c…固定ピンのロック(止め金等)受けの欠き込み 7-d…雄ネジ 7-e…管 7-f…弁 7-h…押出し部 7-i…弁7-fを常に閉じる状態にするバネ等、7-j…孔 7-k…第1のピン7-lが差し込まれる溝また窪み 7-l…第1のピン 7-m…第2のピン7-nが差し込まれる溝また窪み 7-n…第2のピン 7-o…バネ等 7-p…ピストン 7-Q…風力センサー 7-r…風圧を受ける板(風圧板) 7-s…折れピンによる固定ピン、7-t…風圧板と連動す
る油圧ポンプ 7-u…固定ピン装置を作動させる油圧ポンプ 7-v…固定ピンの挿入部、7-vm …固定ピンのすり鉢形
状等の凹形態の挿入部、7-w…固定ピン先端 7-x…回転心棒 7-y…尾翼 7-z…ワイヤー、ロープまたケーブル8の支持点 8…ワイヤー、ロープまたケーブル、8-u…上弦材、8
-l…下弦材、8-r…レリーズ 8-rf …レリーズの固定材 9…バネ等、9-c…圧縮用のバネ等、9-t…引張用のバ
ネ等、10…バネ等の止め部材(その直下の免震される
構造体(逆の場合は免震される構造体を支持する構造
体)等に取付けられている) 11…固定ピンのロック部材(固定ピンをロックする部
材) 11-o…固定ピン7とロック部材11との間の遊び 11-s…固定ピンのロック部材11のスライドを可能と
してスライド方向以外を拘束する固定材 11-v…固定ピンのロック部材11のロック孔 11-x…固定ピンのロック部材11の回転心棒 12…固定ピンの吊材、12-f…固定ピンの吊材・バネ
等の取付け部 13…地震センサー振幅装置(振り子型) 14…地震センサー振幅装置(重力復元型) 15…地震センサー振幅装置(バネ復元型) 15-s…地震センサー振幅装置15の感度調整ネジ 16…切断刃 17…固定ピンのロック(止め金等)を押して解除させ
る地震センサー振幅装置の押出し部 18…クッション材、また粘性材等の緩衝材 19…ワイヤー、ロープまたケーブル用滑車 20…重り、地震センサー振幅装置の不動点となる重り 21…自動復帰装置 22…自動制御装置 23…電線、23-c…電気等の接点 24…振幅調整のためのスライド装置 25…バネ等、25-a…復元用のバネ等、25-b…外れ
防止用のバネ等、26…緩衝材、27…係合材繋ぎ部
材、27-p…係合材繋ぎ部材の押さえワッシャーまたプ
レート、28…硬質板(積層ゴム)、29…ゴムまたバ
ネ(空気バネ含む)本体、30…有機溶剤で溶けるプラ
スチックか水で溶けるプラスチック、31…新重力復元
型免震装置のラッパ状・すり鉢状の挿入部、32…滑り
部垂直変位吸収のスライド装置、33…地面、34…復
元用のバネ等のラッパ状・すり鉢状の挿入部、35…免
震皿の、滑り部、中間滑り部、ボールベアリングまたロ
ーラー等の窪み、36…連動機構 36-a…ピン 36-b…梃子 36-c…ラック 36-d…歯車(大) 36-e…歯車(小) 36-f…動滑車 36-g…定滑車 36-h…梃子の支点 36-i…歯車の回転軸 36-j…梃子に取付いたワイヤーまたケーブル等8の支
持点 36-k…歯車に取付いたワイヤーまたケーブル等8の支
持点 36-l…固定ピン7からの梃子への作用点 37…入力連動部 38…出力連動部 39…ボルト等でのピン状態固定 40…(引張力限定伝達装置の)L型の部材
復元型免震装置・滑り支承、また十字重力復元型引抜き
防止装置・滑り支承の発明の実施例である。 【図1】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)は
その断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)は
その断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図3】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)は
その断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図4】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)は
その断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図5】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)は
その断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図6】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)は
その断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図7】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)は
その断面図であり、互いに直交方向のものであり、重力
復元型免震装置・滑り支承振幅時の垂直変位の吸収装置
の実施例も示している。 【図8】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)は
その断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図8−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図8−3】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図9】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)は
その断面図であり、互いに直交方向のものである。図1
0〜13は、十字型免震装置・滑り支承、十字重力復元
型免震装置・滑り支承の中間滑り部付きの実施例であ
る。 【図10】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図11】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものであり、
(d) は詳細斜視図、(e)(f)(g)(h)は、地震振幅時の断面
図であり、(g)(h)は最大時、(e)(f)は途中の時で、(e)
(g)は基礎方向から見たもの、(f)(h)は基礎方向に対面
する方向から見たものである。 【図12】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図13】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものであり、
(d) は詳細斜視図、(e)(f)(g)(h)は、地震振幅時の断面
図であり、(g)(h)は最大時、(e)(f)は途中の時で、(e)
(g)は基礎方向から見たもの、(f)(h)は基礎方向に対面
する方向から見たものである。図14〜14−3は、引
抜き防止装置・滑り支承の中間滑り部及びローラー・ボ
ールベアリング入り引抜き防止装置・滑り支承の実施例
である。 【図14】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図14−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図14−3】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。図15〜19−2は、積層ゴム/ゴム/バネ付き引
抜き防止装置・滑り支承の実施例を示している。 【図15】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。
(d) は免震装置・滑り支承の斜視図、(e)(f)はその断面
図であり、互いに直交方向のものである。(a)(b)(c)
は、バネ(空気バネ含む)またゴムまた積層ゴム25の
高さが低い場合、 (d)(e)(f)はバネ(空気バネ含む)ま
たゴムまた積層ゴム25の高さが高い場合である。 【図15−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図16】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。
(d) は免震装置・滑り支承の斜視図、(e)(f)はその断面
図であり、互いに直交方向のものである。(a)(b)(c)
は、バネ(空気バネ含む)またゴムまた積層ゴム25の
高さが低い場合、 (d)(e)(f)はバネ(空気バネ含む)ま
たゴムまた積層ゴム25の高さが高い場合である。 【図16−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図17】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図17−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図18】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。
(d) は免震装置・滑り支承の斜視図、(e)(f)はその断面
図であり、互いに直交方向のものである。(a)(b)(c)
は、バネ(空気バネ含む)またゴムまた積層ゴム25の
高さが低い場合、 (d)(e)(f)はバネ(空気バネ含む)ま
たゴムまた積層ゴム25の高さが高い場合である。 【図19】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。
(d) は免震装置・滑り支承の斜視図、(e)(f)はその断面
図であり、互いに直交方向のものである。(a)(b)(c)
は、バネ(空気バネ含む)またゴムまた積層ゴム25の
高さが低い場合、 (d)(e)(f)はバネ(空気バネ含む)ま
たゴムまた積層ゴム25の高さが高い場合である。 【図19−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。図20〜22−2は、復元・減衰バネ付き引抜き防
止装置・滑り支承の実施例を示している。 【図20】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図21】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。(a
-1)(a-2)(a-3)(a-4)は、スライド止め金4-Pの斜視図で
ある。(a-1)(a-2)でワンセット、(a-3)(a-4)でワンセッ
トである。(a-1)(a-3)は、上部スライド部材4-aのスラ
イド止め金4-Pであり、(a-2)(a-4)は、下部スライド部
材4-bのスライド止め金4-Pである。 【図22】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。(a
-1)(a-2)(a-3)(a-4)は、スライド止め金4-Pの斜視図で
ある。(a-1)(a-2)でワンセット、(a-3)(a-4)でワンセッ
トである。(a-1)(a-3)は、上部スライド部材4-aのスラ
イド止め金4-Pであり、(a-2)(a-4)は、下部スライド部
材4-bのスライド止め金4-Pである。 【図22−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。(a-1)(a-2)は、スライド止め金4-Pの斜視図であ
る。図23〜24は、補強引抜き防止装置・滑り支承の
実施例を示している。 【図23】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図23−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図23−3】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図24】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。(a
-1) は係合材繋ぎ部材27の構成をあらわす斜視図であ
る。図25は、新引抜き防止装置・滑り支承の実施例を
示している。 【図25】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。図
26〜27−5は、引抜き防止装置・滑り支承の改良の
実施例を示している。 【図26】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図26−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図26−3】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図26−4】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図26−5】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図26−6】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図26−7】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図27】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図27−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図27−3】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図27−4】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図27−5】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。図28〜28−3は、新引抜き防止装置・滑り支承
の実施例を示している。 【図28】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図28−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図28−3】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。図28−4〜28−6、また図28−8は、重力復
元型引抜き防止装置・滑り支承の実施例を示してい
る。 【図28−4】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図28−5】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図28−6】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図28−8】(a)(b)は免震装置・滑り支承の断面図で
あり、互いに直交方向のものである。図28−7は、新
引抜き防止装置・滑り支承の実施例を示している。 【図28−7】(a)(b)は免震装置・滑り支承の断面図で
あり、互いに直交方向のものである。図28−9〜28
−10は、バネ付き新引抜き防止装置・滑り支承の実
施例を示している。 【図28−9】免震装置・滑り支承の断面図である。 【図28−10】免震装置・滑り支承の断面図である。
図29〜29−2は、重力復元型引抜き防止装置・滑り
支承の実施例を示している。 【図29】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図29−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。図30〜31は、重力復元型免震装置・滑り支承振
幅時の垂直変位の吸収装置の実施例を示している。 【図30】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図31】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。図
32〜33は、滑り型免震装置・滑り支承のダンパー機
能向上及び初滑動向上の実施例を示している。 【図32】(a) は免震皿の斜視図、(b) はその断面図で
ある。 【図33】(a) は免震皿の斜視図、(b) はその断面図で
ある。図34〜42は、二重(また二重以上の)免震皿
免震装置・滑り支承の実施例を示している。 【図34】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b) は
その断面図である。(e) は免震装置・滑り支承の斜視
図、(f) はその断面図である。(g) は免震装置・滑り支
承の斜視図、(h) はその断面図である。また、(a)(e)
は、(b)(f)の免震装置・滑り支承の構成が分かるよう
に、上部免震皿 3-a(また中間免震皿3-m)を持ち上
げて見せた構成図で、実際は、上部免震 皿3-a(また
中間免震皿3-m)と下部免震皿3-bとは接している。図
34(a) 〜(d) は、二重免震皿(上部免震皿3-a、下部
免震皿3-b)の場合、 (c)(d)は、特許 1844024号での
免震復元装置との大きさの比較断面図であり、(c) は特
許 1844024号での免震復元装置、 (d)は、二重免震皿の
場合であり、図34(e) 〜(f) は、三重免震皿(上部免
震皿3-a、中間免震皿3-m、下部免震皿3-b)の場合で
ある。図34(g) 〜(h) は、シールまた防塵カバー付き
二重(また二重以上の)免震皿免震・滑り支承の場合で
ある。 【図35】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図35−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図35−3】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図35−4】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図35−5】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図36】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図36−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図36−3】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図37】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものであり、
(d) は詳細斜視図、(e)(f)はその断面図であり、(e)(f)
は、地震振幅時の断面図である。 【図37−2】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図37−3】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図37−4】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図37−5】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図37−6】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図37−7】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図37−8】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図37−9】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図37−10】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図37−11】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図37−12】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、互いに直交方向のものであ
る。 【図38】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図39】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものであり、
(d) は詳細斜視図、(e)(f)は、地震振幅時の断面図であ
る。 【図40】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図41】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものであり、
(d) は詳細斜視図、(e)(f)は、地震振幅時の断面図、
(g) は、滑り部上部6-u、下部6-lに、ボールベアリン
グ5-e、5-fを設けた場合の平面図である。 【図42】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものであり、
(d) は詳細斜視図、(e)(f)は、地震振幅時の断面図であ
る。図43〜45は、重力復元型免震装置・滑り支承の
滑り部の改良の実施例を示している。 【図43】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図44】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図45】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものであり、
(d) はその詳細斜視図、(e)(f)は、地震振幅時の断面図
である。図46は、滑り部垂直変位吸収型の免震復元装
置の実施例を示している。 【図46】(a) は免震装置・滑り支承の斜視図、(b)(c)
はその断面図であり、互いに直交方向のものであり、
(d) はその断面詳細図である。図47〜48は、新重力
復元型免震装置の実施例を示している。 【図47】免震装置の断面図である。 【図47−2】免震装置の断面図である。 【図48】免震装置の断面図である。図49〜57は、
垂直免震装置の実施例を示している。 【図49】(a) は免震装置の斜視図、(b)(c)はその断面
図であり、互いに直交方向のものであり、(d) はその断
面詳細図である。 【図50】(a) は免震装置の斜視図、(b)(c)はその断面
図であり、互いに直交方向のものであり、(d) はその断
面詳細図である。 【図51】(a) は免震装置の斜視図、(b)(c)はその断面
図であり、互いに直交方向のものである。 【図52】(a) は免震装置の斜視図、(b)(c)はその断面
図であり、互いに直交方向のものである。(a-1)(a-2)(a
-3)(a-4)は、スライド止め金4-Pの斜視図である。(a-
1)(a-2)でワンセット、(a-3)(a-4)でワンセットであ
る。(a-1)(a--3) は、上部スライド部材4-aのスライド
止め金4-Pであり、(a-2)(a--4) は、下部スライド部材
4-bのスライド止め金4-Pである。 【図53】免震装置を装備した建物の構成図である。 【図54】(a) は免震装置を装備した建物の構成図であ
り、(b) はその垂直免震装置の断面図である。 【図55】(a) は免震装置の斜視図、(b) はその断面図
である。 【図56】(a) は免震装置の斜視図、(b) はその断面図
である。 【図57】(a) は免震装置の斜視図、(b) はその断面図
である。図58〜89−8は、固定ピン装置の実施例を
示している。 【図58】免震装置の断面図である。 【図59】免震装置の断面図である。 【図60】(a) は免震装置の断面図、(b) は固定ピンの
ロック(止め金等)11の平面図である。 【図61】(a)(c)は免震装置の断面図、(b)は(a)の固定
ピンのロック(止め金等)11の平面図、(d)は(c)の平
面図である。 【図62】(a)(c)は免震装置の断面図、(b)は(a)の固定
ピンのロック(止め金等)11の平面図、(d)は(c)の平
面図である。 【図63】(a)(b)は免震装置の断面図である。 【図64】(a)(b)は免震装置の断面図である。 【図65】(a)(c)は免震装置の断面図、(b)は(a)の固定
ピンのロック(止め金等)11の平面図、(d)は(c)の平
面図である。 【図66】(a)(b)は免震装置の斜視図である。 【図67】(a)(c)は免震装置の断面図、(b)は(a)の固定
ピンのロック(止め金等)11の平面図である。 【図68】(a)(c)は免震装置の断面図、(b)は(a)の固定
ピンのロック(止め金等)11の平面図、(d)は(c)の平
面図である。 【図69】(a)(c)は免震装置の断面図、(b)は(a)の固定
ピンのロック(止め金等)11の平面図である。 【図70】(a) は免震装置の平面図、(b) はその断面図
である。 【図71】(a) は免震装置の平面図、(b) はその断面図
である。 【図72】(a)(c)は免震装置の断面図、(b)は(a)の固定
ピンのロック(止め金等)11の平面図、(d)は(c)の平
面図である。 【図73】(a) は免震装置の平面図、(b) はその断面図
である。 【図74】(a) は免震装置の平面図、(b) はその断面図
である。 【図75】(a) は免震装置の平面図、(b) はその断面図
である。 【図76】(a) は免震装置の平面図、(b) はその断面図
である。 【図77】(a) は免震装置の平面図、(b) はその断面図
である。 【図78】(a) は免震装置の平面図、(b) はその断面図
である。 【図79】(a)(b)は免震装置の断面図である。 【図80】(a)(b)は免震装置の断面図である。 【図81】(a)(b)は免震装置の断面図である。 【図82】免震装置の断面図である。 【図82−2】免震装置の断面図である。 【図83】免震装置の断面図である。 【図84】(a)(b)(c) は免震装置の断面図である。 【図85】免震装置の断面図である。 【図86】(a) は免震装置の平面図、(b) はその断面図
である。 【図87】(a)(b)(c)(d)(e)(f)は免震装置の設置配置図
である。 【図88】(a)〜(u)は免震装置の断面図である。 【図89−1】免震装置の断面図である。 【図89−2−1】免震装置の断面図である。 【図89−2−2】免震装置の断面図である。 【図89−2−3】免震装置の断面図である。 【図89−2−4】免震装置の断面図である。 【図89−2−5】(a)(b)は免震装置の断面図である。 【図89−2−6】免震装置の断面図である。 【図89−2−7】免震装置の断面図である。 【図89−2−8】免震装置の断面図である。 【図89−3】免震装置の断面図である。 【図89−4】免震装置の断面図である。 【図89−5】免震装置の設置配置図である。 【図89−6】免震装置の設置配置図である。 【図89−7】免震装置の設置配置図である。 【図89−8】免震装置の設置配置図である。図90〜
92−2は、免震装置設置と基礎部分の施工に関する合
理化と戸建て用免震装置配置の実施例を示している。 【図90】(a) は免震装置の平面図、(b)はその断面図
である。 【図91】(a) は免震装置の平面図、(b))はその断面図
である。 【図92−1】(a) は免震装置の斜視図、(b)(c)はその
断面図であり、互いに直交方向のものである。 【図92−2】(a) は免震装置の斜視図、(b)(c)はその
断面図であり、互いに直交方向のものである。図93
は、縁切り型垂直変位吸収重力復元型免震装置・滑り支
承の実施例を示している。 【図93】(b)(c)は免震装置・滑り支承の断面図であ
り、(a) はそれらの平面図である。図94は、新積層ゴ
ム・バネの実施例を示している。 【図94】(a) は免震装置の斜視図、(b) はその断面図
である。図95〜98は、引抜き防止付き三重(また三
重以上の)免震皿免震装置・滑り支承の実施例を示して
いる。 【図95】(a) は免震装置の斜視図、(b)(c)その立面図
である。(b) と(c) とは互いに直交方向での立面図であ
る。(d)(e)(f) は(b)と平行位置での断面図である。 【図96】(a) は免震装置の斜視図、(b)(c)はその断面
図である。 【図97】(a) は免震装置の斜視図、(b)(c)はその断面
図である。 【図98】(a) (b) は免震装置の断面図である。図99
は、復元バネ免震装置の実施例を示している。 【図99】(a) (b) は免震装置の断面図である。 【図100】(a) は免震装置の斜視図、(b)(c)はその断
面図である。 【図101】(a) は免震装置の斜視図、(b)(c)はその断
面図である。 【符号の説明】 A…支持される構造体また免震される構造体、B…支持
される構造体また免震される構造体Aを支持する構造
体、C…復元装置(重力復元型免震装置・滑り支承、積
層ゴム型またバネ型を含む)、D…免震装置・滑り支
承、E…外れ防止装置、F…引抜き防止装置・滑り支
承、G…固定ピン装置、G-d…地震感度の敏感な固定ピ
ン装置、G-s…地震感度の鈍感な固定ピン装置、G-wd
…風力感度の敏感な固定ピン装置、G-ws …風力感度の
鈍感な固定ピン装置、G-m…リレー中間固定ピン装置、
G-m1…リレー中間固定ピン装置(リレー一番目)、G-
m2…リレー中間固定ピン装置(リレー二番目)、G-mn
…リレー中間固定ピン装置(リレーn番目)、G-e…リ
レー末端固定ピン装置、H…水平免震装置、I…垂直免
震装置、J…地震センサー振幅装置 1…支持され、免震される構造体およびその部材、1-s
…支持され、免震される構造体のスラブ、2…支持され
る構造体また免震される構造体Aを支持する構造体およ
びその部材また基礎部分、3…免震皿、3-a…上部免震
皿、3-b…下部免震皿、3-m…中間免震皿、3-m1 …中
間免震皿(その1)、3-m2 …中間免震皿(その2)、
3-m3 …中間免震皿(その3)、3-m4 …中間免震皿
(その4)、3-m5 …中間免震皿(その5)、3-m6 …
中間免震皿(その6)、3-t…免震皿の摩擦係数の違う
滑り部の区分け線(実際は線などない)、3-s…免震皿
同士をつなぐスライド部材 3-c…免震皿の側面の周囲のシールまた防塵カバー 4…スライド部材、4-i…内側のスライド部材、4-o…
外側のスライド部材、4-P…スライド止め金、4-v…真
上のスライド孔、4-a…上部スライド部材、4-as …上
部スライド部材の免震皿、4-al …上部スライド部材の
下部材、4-al1…上部スライド部材の下部材、4-al2
…上部スライド部材の下部材、4-b…下部スライド部
材、4-bs …上部スライド部材の免震皿、4-bu …下部
スライド部材の上部材、4-bu1 …下部スライド部材の
上部材、4-bu2 …下部スライド部材の上部材、4-m…
中間部スライド部材 4-mm …中間部スライド部材の中間材 4-av …上部スライド部材の真上のスライド孔、4-bv
…下部スライド部材の真上のスライド孔、4-alv…上部
スライド部材の下部材の真上のスライド孔、4-buv…下
部スライド部材の上部材の真上のスライド孔、4-c…ス
ライド部材の押さえ部材(プレート等の)、4-s…スラ
イド部材の押えバネ等(バネ、空気バネ、ゴム、積層ゴ
ムまた磁石(磁石同士の反発力吸引力等を使った)等の
弾性体を、以下、「バネ等」と称する)、4-fs …スラ
イド部材の押え板バネ等、5…ローラー・ボール等のベ
アリング部若しくは滑り部(滑り部という)、5-a…垂
直免震装置また滑り部の筒、5-b…垂直免震装置また滑
り部の筒に挿入されるバネ等、5-c…垂直免震装置また
滑り部の筒に挿入されるバネ等の先に取付く滑り部先
端、5-d…垂直免震装置また滑り部の筒のバネ等の押さ
え雄ネジ 5-e…ボールベアリング 5-f…ローラーベアリング 5-er …ボールベアリング循環式転がり案内リターン穴
・リターンボール列 5-fr …ローラーベアリング循環式転がり案内リターン
穴・リターンローラー列 5-g…保持器(玉軸受・ころ軸受) 5-u…滑り部上部、5-l…滑り部下部、6…中間滑り部
またローラー・ボールベアリングをもった中間滑り部
(中間滑り部という)、6-u…滑り部上部、6-l…滑り
部下部、6-a…第一中間滑り部、6-b…第二中間滑り
部、6-c…第三中間滑り部、7…固定ピン(以下の枝番
に関しては、遅延器の説明番号にも使用) 7-a…ピストン7-pの挿入筒(固定ピン取付け部) 7-b…固定ピンの取付け取外しのためのねじ切り 7-c…固定ピンのロック(止め金等)受けの欠き込み 7-d…雄ネジ 7-e…管 7-f…弁 7-h…押出し部 7-i…弁7-fを常に閉じる状態にするバネ等、7-j…孔 7-k…第1のピン7-lが差し込まれる溝また窪み 7-l…第1のピン 7-m…第2のピン7-nが差し込まれる溝また窪み 7-n…第2のピン 7-o…バネ等 7-p…ピストン 7-Q…風力センサー 7-r…風圧を受ける板(風圧板) 7-s…折れピンによる固定ピン、7-t…風圧板と連動す
る油圧ポンプ 7-u…固定ピン装置を作動させる油圧ポンプ 7-v…固定ピンの挿入部、7-vm …固定ピンのすり鉢形
状等の凹形態の挿入部、7-w…固定ピン先端 7-x…回転心棒 7-y…尾翼 7-z…ワイヤー、ロープまたケーブル8の支持点 8…ワイヤー、ロープまたケーブル、8-u…上弦材、8
-l…下弦材、8-r…レリーズ 8-rf …レリーズの固定材 9…バネ等、9-c…圧縮用のバネ等、9-t…引張用のバ
ネ等、10…バネ等の止め部材(その直下の免震される
構造体(逆の場合は免震される構造体を支持する構造
体)等に取付けられている) 11…固定ピンのロック部材(固定ピンをロックする部
材) 11-o…固定ピン7とロック部材11との間の遊び 11-s…固定ピンのロック部材11のスライドを可能と
してスライド方向以外を拘束する固定材 11-v…固定ピンのロック部材11のロック孔 11-x…固定ピンのロック部材11の回転心棒 12…固定ピンの吊材、12-f…固定ピンの吊材・バネ
等の取付け部 13…地震センサー振幅装置(振り子型) 14…地震センサー振幅装置(重力復元型) 15…地震センサー振幅装置(バネ復元型) 15-s…地震センサー振幅装置15の感度調整ネジ 16…切断刃 17…固定ピンのロック(止め金等)を押して解除させ
る地震センサー振幅装置の押出し部 18…クッション材、また粘性材等の緩衝材 19…ワイヤー、ロープまたケーブル用滑車 20…重り、地震センサー振幅装置の不動点となる重り 21…自動復帰装置 22…自動制御装置 23…電線、23-c…電気等の接点 24…振幅調整のためのスライド装置 25…バネ等、25-a…復元用のバネ等、25-b…外れ
防止用のバネ等、26…緩衝材、27…係合材繋ぎ部
材、27-p…係合材繋ぎ部材の押さえワッシャーまたプ
レート、28…硬質板(積層ゴム)、29…ゴムまたバ
ネ(空気バネ含む)本体、30…有機溶剤で溶けるプラ
スチックか水で溶けるプラスチック、31…新重力復元
型免震装置のラッパ状・すり鉢状の挿入部、32…滑り
部垂直変位吸収のスライド装置、33…地面、34…復
元用のバネ等のラッパ状・すり鉢状の挿入部、35…免
震皿の、滑り部、中間滑り部、ボールベアリングまたロ
ーラー等の窪み、36…連動機構 36-a…ピン 36-b…梃子 36-c…ラック 36-d…歯車(大) 36-e…歯車(小) 36-f…動滑車 36-g…定滑車 36-h…梃子の支点 36-i…歯車の回転軸 36-j…梃子に取付いたワイヤーまたケーブル等8の支
持点 36-k…歯車に取付いたワイヤーまたケーブル等8の支
持点 36-l…固定ピン7からの梃子への作用点 37…入力連動部 38…出力連動部 39…ボルト等でのピン状態固定 40…(引張力限定伝達装置の)L型の部材
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】 【提出日】平成10年2月26日 【手続補正1】 【補正対象書類名】図面 【補正対象項目名】全図 【補正方法】変更 【補正内容】 【図28−7】 【図28−8】 【図1】 【図2】 【図28−9】 【図28−10】 【図3】 【図4】 【図32】 【図33】 【図47】 【図5】 【図6】 【図48】 【図47−2】 【図7】 【図8】 【図54】 【図58】 【図8−2】 【図10】 【図59】 【図60】 【図8−3】 【図9】 【図61】 【図62】 【図11−1】 【図11−2】 【図63】 【図64】 【図88−6】 【図12】 【図13−1】 【図65】 【図66】 【図13−2】 【図14】 【図70】 【図73】 【図14−2】 【図14−3】 【図71】 【図74】 【図15】 【図15−1】 【図72】 【図15−2】 【図16】 【図75】 【図79】 【図16−1】 【図16−2】 【図80】 【図81】 【図17】 【図23−2】 【図67】 【図17−2】 【図18−1】 【図82】 【図18−2】 【図19】 【図69】 【図19−1】 【図19−2】 【図68】 【図20】 【図23−3】 【図83】 【図21】 【図24】 【図85】 【図22】 【図26−7】 【図22−2】 【図28−4】 【図23】 【図27−3】 【図25】 【図26】 【図26−2】 【図26−3】 【図26−4】 【図27】 【図26−5】 【図28】 【図26−6】 【図29】 【図27−2】 【図27−4】 【図27−5】 【図29−2】 【図28−2】 【図34−2】 【図28−3】 【図37−1】 【図28−5】 【図34−3】 【図96−1】 【図28−6】 【図39−2】 【図30】 【図35−4】 【図31】 【図36】 【図34−1】 【図41−2】 【図97−1】 【図35】 【図36−3】 【図35−2】 【図42−2】 【図35−3】 【図45−2】 【図35−5】 【図37−3】 【図36−2】 【図37−4】 【図37】 【図37−10】 【図37−2】 【図37−5】 【図37−6】 【図37−7】 【図37−8】 【図37−9】 【図38】 【図40】 【図39−1】 【図43】 【図41−1】 【図42−1】 【図44】 【図45−1】 【図46−1】 【図46−2】 【図49−1】 【図49−2】 【図50−1】 【図50−2】 【図51】 【図53】 【図52】 【図76】 【図55】 【図86】 【図56】 【図88−1】 【図57】 【図88−2】 【図77】 【図88−3】 【図78】 【図88−4】 【図82−2】 【図88−5】 【図84】 【図94】 【図87】 【図98】 【図89】 【図99】 【図90】 【図91】 【図92】 【図93】 【図95−1】 【図95−2】 【図96−2】 【図97−2】 【手続補正2】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】図面の簡単な説明 【補正方法】変更 【補正内容】 【図面の簡単な説明】 図1〜9は、十字型免震・滑り支承、また十字重力復元
型免震・滑り支承、また十字重力復元型引抜き防止装置
・滑り支承の発明の実施例である。 【図1】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図3】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図4】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図5】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図6】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図7】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図8】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図8−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図8−3】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図9】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。図10〜13−2は、十字
型免震・滑り支承、十字重力復元型免震・滑り支承の中
間滑り部付きの実施例である。 【図10】(a) は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。以下の図11−1〜図11
−2は、明細書の実施例においては、図11であり、図
11−1〜図11−2は連続した一連の図面である。 【図11−1】 【図11−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図、(d)は詳細斜視図、
(e)(f)(g)(h)は、地震振幅時の断面図であ
り、(g)(h)は最大時、(e)(f)は途中の時
で、(e)(g)は基礎方向から見たもの、(f)
(h)は基礎方向に対面する方向から見たものである。 【図12】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。以下の図13−1〜図13
−2は、明細書の実施例においては、図13であり、図
13−1〜図13−2は連続した一連の図面である。 【図13−1】 【図13−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図、(d)は詳細斜視図、
(e)(f)(g)(h)は、地震振幅時の断面図であ
り、(g)(h)は最 大時、(e)(f)は途中の時
で、(e)(g)は基礎方向から見たもの、(f)
(h)は基礎方 向に対面する方向から見たものであ
る。図14〜14−3は、引抜き防止装置・滑り支承の
中間滑り部及びローラー・ボールベアリング入り引抜き
防止装置・滑り支承の実施例である。 【図14】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図14−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図14−3】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。図15〜19−2
は、積層ゴム/ゴム/バネ付き引抜き防止装置・滑り支
承の実施例を示している。以下の図15〜図15−1
は、明細書の実施例においては、図15であり、図15
〜図15−1は連続した一連の図面である。 【図15】 【図15−1】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、(d)は免震・滑り
支承の斜視図、(e)(f)はその断面図であり、
(a)(b)(c)は、バネ(空気バネ含む)またゴム
また積層ゴム25の高さが低い場合、(d)(e)
(f)はバネ(空気バネ含む)またゴムまた積層ゴム2
5の高さが高い場合である。 【図15−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。以下の図16〜図1
6−1は、明細書の実施例においては、図16であり、
図16〜図16−1は連続した一連の図面である。 【図16】 【図16−1】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、(d)は免震・滑り
支承の斜視図、(e)(f)はその断面図であり、
(a)(b)(c)は、バネ(空気バネ含む)またゴム
また積層ゴム25の高さが低い場合、(d)(e)
(f)はバネ(空気バネ含む)またゴムまた積層ゴム2
5の高さが高い場合である。 【図16−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図17】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図17−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。以下の図18−1〜
図18−2は、明細書の実施例においては、図18であ
り、図18−1〜図18−2は連続した一連の図面であ
る。 【図18−1】 【図18−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、(d)は免震・滑り
支承の斜視図、(e)(f)はその断面図であり、
(a)(b)(c)は、バネ(空気バネ含む)またゴム
また積層ゴム25の高さが低い場合、(d)(e)
(f)はバネ(空気バネ含む)またゴムまた積層ゴム2
5の高さが高い場合である。以下の図19〜図19−1
は、明細書の実施例においては、図19であり、図19
〜図19−1は連続した一連の図面である。 【図19】 【図19−1】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、(d)は免震・滑り
支承の斜視図、(e)(f)はその断面図であり、
(a)(b)(c)は、バネ(空気バネ含む)またゴム
また積層ゴム25の高さが低い場合、(d)(e)
(f)はバネ(空気バネ含む)またゴムまた積層ゴム2
5の高さが高い場合である。 【図19−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。図20〜22−2
は、復元・減衰バネ付き引抜き防止装置・滑り支承の実
施例を示している。 【図20】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図21】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。(a−1)(a−2)(a
−3)(a−4)は、スライド止め金4−Pの斜視図で
ある。(a−1)(a−2)でワンセット、(a−3)
(a−4)でワンセットである。(a−1)(a−3)
は、上部スライド部材4−aのスライド止め金4−Pで
あり、(a−2)(a−4)は、下部スライド部材4−
bのスライド止め金4−Pである。 【図22】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。(a−1)(a−2)(a
−3)(a−4)は、スライド止め金4−Pの斜視図で
ある。(a−1)(a−2)でワンセット、(a−3)
(a−4)でワンセットである。(a−1)(a−3)
は、上部スライド部材4−aのスライド止め金4−Pで
あり、(a−2)(a−4)は、下部スライド部材4−
bのスライド止め金4−Pである。 【図22−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。(a−1)(a−
2)は、スライド止め金4−Pの斜視図である。図23
〜24は、補強引抜き防止装置・滑り支承の実施例を示
している。 【図23】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図23−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図23−3】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図24】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。(a−1)は係合材繋ぎ部
材27の構成をあらわす斜視図である。図25は、新引
抜き防止装置・滑り支承の実施例を示している。 【図25】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。図26〜27−5は、引抜
き防止装置・滑り支承の改良の実施例を示している。 【図26】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図26−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図26−3】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図26−4】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図26−5】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図26−6】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図26−7】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図27】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図27−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図27−3】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図27−4】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図27−5】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。図28〜28−3
は、新引抜き防止装置・滑り支承の実施例を示してい
る。 【図28】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図28−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図28−3】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。図28−4〜28−
6、また図28−8は、重力復元型引抜き防止装置・滑
り支承の実施例を示している。 【図28−4】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図28−5】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図28−6】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図28−8】(a)(b)は免震・滑り支承の断面図
である。図28−7は、新引抜き防止装置・滑り支承
の実施例を示している。 【図28−7】(a)(b)は免震・滑り支承の断面図
である。図28−9〜28−10は、バネ付き新引抜き
防止装置・滑り支承の実施例を示している。 【図28−9】免震・滑り支承の断面図である。 【図28−10】免震・滑り支承の断面図である。図2
9〜29−2は、重力復元型引抜き防止装置・滑り支承
の実施例を示している。 【図29】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図29−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。図30〜31は、重
力復元型免震・滑り支承振幅時の垂直変位の吸収装置の
実施例を示している。 【図30】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図31】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。図32〜33は、滑り型免
震・滑り支承のダンパー機能向上及び初滑動向上の実施
例を示している。 【図32】(a)は免震皿の斜視図、(b)はその断面
図である。 【図33】(a)は免震皿の斜視図、(b)はその断面
図である。図34−1〜42−2は、二重(以上)免震
皿免震・滑り支承の実施例を示している。以下の図34
−1〜図34−3は、明細書の実施例においては、図3
4であり、図34−1〜図34−3は連続した一連の図
面である。 【図34−1】 【図34−2】 【図34−3】(a)(e)(g)は免震・滑り支承の
斜視図、(b)(f)(h)はその断面図である。ま
た、(a)(e)は、(b)(f)の免震・滑り支承の
構成が分かるように、上部免震皿3−a(また中間免震
皿3−m)を持ち上げて見せた構成図で、実祭は、上部
免震皿3−a(また中間免震皿3−m)と下部免震皿3
−bとは接している。図34(a)〜(d)は、二重免
震皿(上部免震皿3−a、下部免震皿3−b)の場合、
(c)(d)は、特許1844024号での免震復元装
置との大きさの比較図であり、(c)は特許18440
24号での免震復元装置、(d)は、二重免震皿の場合
であり、図34(e)〜(f)は、三重免震皿(上部免
震皿3−a、中間免震皿3−m、下部免震皿3−b)の
場合である。図34(g)〜(h)は、シールまた防塵
カバー付き二重(以上)免震皿免震・滑り支承。 【図35】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図35−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図35−3】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図35−4】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図35−5】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図36】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図36−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図36−3】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。以下の図37〜図3
7−1は、明細書の実施例においては図37であり、図
37〜図37−1は連続した一連の図面である。 【図37】 【図37−1】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図、(d)は詳細斜視図、
(e)(f)は、地震振幅時の断面図である。 【図37−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図37−3】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図37−4】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図37−5】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図37−6】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図37−7】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図37−8】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図37−9】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図37−10】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図38】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。以下の図39−1〜図39
−2は、明細書の実施例においては図39であり、図3
9−1〜図39−2は連続した一連の図面である。 【図39−1】 【図39−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図、(d)は詳細斜視図、
(e)(f)は、地震振幅時の断面図である。 【図40】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。以下の図41−1〜図41
−2は、明細書の実施例においては図41であり、図4
1−1〜図41−2は連続した一連の図面である。 【図41−1】 【図41−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図、(d)は詳細斜視図、
(e)(f)は、地震振幅時の断面図、(g)は、滑り
部上部6−u、下部6−lに、ボールベアリング5−e
を設けた場合の平面図である。以下の図42−1〜図4
2−2は、明細書の実施例においては図42であり、図
42−1〜図42−2は連続した一連の図面である。 【図42−1】 【図42−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図、(d)は詳細斜視図、
(e)(f)は、地震振幅時の断面図である。図43〜
45−2は、重力復元型免震・滑り支承の滑り部の改良
の実施例を示している。 【図43】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図44】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。以下の図45−1〜図45
−2は、明細書の実施例においては図45であり、図4
5−1〜図45−2は連続した一連の図面である。 【図45−1】 【図45−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図、(d)はその詳細斜視図、
(e)(f)は、地震振幅時の断面図である。図46−
1〜図46−2は、滑り部垂直変位吸収型の免震復元装
置の実施例を示している。以下の図46−1〜図46−
2は、明細書の実施例においては図46であり、図46
−1〜図46−2は連続した一連の図面である。 【図46−1】 【図46−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、(d)はその断面詳
細図である。図47〜48は、新重力復元型免震装置の
実施例を示している。 【図47】免震装置の断面図である。 【図47−2】免震装置の断面図である。 【図48】免震装置の断面図である。図49−1〜57
は、垂直免震装置の実施例を示している。以下の図49
−1〜図49−2は、明細書の実施例においては図49
であり、図49−1〜図49−2は連続した一連の図面
である。 【図49−1】 【図49−2】(a)は免震装置の斜視図、(b)
(c)はその断面図であり、(d)はその断面詳細図で
ある。以下の図50−1〜図50−2は、明細書の実施
例においては図50であり、図50−1〜図50−2は
連続した一連の図面である。 【図50−1】 【図50−2】(a)は免震装置の斜視図、(b)
(c)はその断面図であり、(d)はその断面詳細図で
ある。 【図51】(a)は免震装置の斜視図、(b)(c)は
その断面図である。 【図52】(a)は免震装置の斜視図、(b)(c)は
その断面図である。(a−1)(a−2)(a−3)
(a−4)は、スライド止め金4−Pの斜視図である。
(a−1)(a−2)でワンセット、(a−3)(a−
4)でワンセットである。(a−1)(a−−3)は、
上部スライド部材4−aのスライド止め金4−Pであ
り、(a−2)(a−−4)は、下部スライド部材4−
bのスライド止め金4−Pである。 【図53】免震装置を装備した建物の構成図である。 【図54】(a)は免震装置を装備した建物の構成図で
あり、(b)はその垂直免震装置の断面図である。 【図55】(a)は免震装置の斜視図、(b)はその断
面図である。 【図56】(a)は免震装置の斜視図、(b)はその断
面図である。 【図57】(a)は免震装置の斜視図、(b)はその断
面図である。図58〜88−6は、固定ピン装置の実施
例を示している。 【図58】免震装置の断面図である。 【図59】免震装置の断面図である。 【図60】(a)は免震装置の断面図、(b)は固定ピ
ンのロック(止め金等)11の平面図である。 【図61】(a)は免震装置の断面図、(b)は固定ピ
ンのロック(止め金等)11の平面図である。 【図62】(a)は免震装置の断面図、(b)は固定ピ
ンのロック(止め金等)11の平面図である。 【図63】免震装置の断面図である。 【図64】免震装置の断面図である。 【図65】(a)は免震装置の断面図、(b)は固定ピ
ンのロック(止め金等)11の平面図である。 【図66】免震装置の斜視図である。 【図67】(a)は免震装置の断面図、(b)は固定ピ
ンのロック(止め金等)11の平面図である。 【図68】(a)は免震装置の断面図、(b)は固定ピ
ンのロック(止め金等)11の平面図である。 【図69】(a)は免震装置の断面図、(b)は固定ピ
ンのロック(止め金等)11の平面図である。 【図70】(a)は免震装置の平面図、(b)はその断
面図である。 【図71】(a)は免震装置の平面図、(b)はその断
面図である。 【図72】(a)は免震装置の平面図、(b)はその断
面図である。 【図73】(a)は免震装置の平面図、(b)はその断
面図である。 【図74】(a)は免震装置の平面図、(b)はその断
面図である。 【図75】(a)は免震装置の平面図、(b)はその断
面図である。 【図76】(a)は免震装置の平面図、(b)はその断
面図である。 【図77】(a)は免震装置の平面図、(b)はその断
面図である。 【図78】(a)は免震装置の平面図、(b)はその断
面図である。 【図79】免震装置の断面図である。 【図80】免震装置の断面図である。 【図81】免震装置の断面図である。 【図82】免震装置の断面図である。 【図82−2】免震装置の断面図である。 【図83】免震装置の断面図である。 【図84】(a)(b)(c)は免震装置の断面図であ
る。 【図85】免震装置の断面図である。 【図86】(a)は免震装置の平面図、(b)はその断
面図である。 【図87】(a)(b)(c)(d)(e)(f)は免
震装置の設置配置図である。以下の図88−1〜図88
−6は、明細書の実施例においては図88であり、図8
8−1〜図88−6は連続した一連の図面である。 【図88−1】 【図88−2】 【図88−3】 【図88−4】 【図88−5】 【図88−6】(a)(b)(c)(d)(e)(f)
(g)(h)(i)(j)(k)(l)(m)(n)
(o)(p)(q)は免震装置の断面図である。図89
〜92は、免震装置設置と基礎部分の施工に関する合理
化と戸建て用免震装置配置の実施例を示している。 【図89】(a)は免震装置の斜視図、(b)はその断
面図である。 【図90】(a)は免震装置の平面図、(b)はその断
面図である。 【図91】(a)は免震装置の斜視図、(b)(c)は
その断面図である。 【図92】(a)は免震装置の斜視図、(b)(c)は
その断面図である。図93は、縁切り型垂直変位吸収重
力復元型免震・滑り支承の実施例を示している。 【図93】(b)(c)は免震・滑り支承の断面図であ
り、(a)はそれらの平面図である。図94は、新積層
ゴム・バネの実施例を示している。 【図94】(a)は免震装置の斜視図、(b)はその断
面図である。図95−1〜98は、引抜き防止付き三重
(以上)免震皿免震・滑り支承の実施例を示している。
以下の図95−1〜図95−2は、明細書の実施例にお
いては図95であり、図95−1〜図95−2は連続し
た一連の図面である。 【図95−1】 【図95−2】(a)は免震装置の斜視図、(b)
(c)はその立面図である。(b)と(c)とは互いに
直交方向での立面図である。(d)(e)(f)は断面
図である。以下の図96−1〜図96−2は、明細書の
実施例においては図96であり、図96−1〜図96−
2は連続した一連の図面である。 【図96−1】 【図96−2】(a)は免震装置の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。以下の図97−1〜図97
−2は、明細書の実施例においては図97であり、図9
7−1〜図97−2は連続した一連の図面である。 【図97−1】 【図97−2】(a)は免震装置の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図98】(a)(b)は免震装置の断面図である。図
99は、復元バネ免震装置の実施例を示している。 【図99】(a)(b)は免震装置の断面図である。 【符号の説明】 A…支持される構造体また免震される構造体、B…支持
される構造体また免震される構造体Aを支持する構造
体、C…復元装置(重力復元型免震・滑り支承、積層ゴ
ム型またバネ型を含む)、D…免震・滑り支承、E…外
れ防止装置、F…引抜き防止装置・滑り支承、G…固定
ピン装置、G−d…地震感度の敏感な固定ピン装置、G
−s…地震感度の鈍感な固定ピン装置、G−wd…風力
センサー感度の敏感な固定ピン装置、G−ws…風力セ
ンサー感度の鈍感な固定ピン装置、H…水平免震装置、
I…垂直免震装置、1…支持され、免震される構造体の
梁また床版・スラブまた柱、1−s…支持され、免震さ
れる構造体のスラブ、2…支持される構造体また免震さ
れる構造体Aを支持する構造体の部材また基礎部分、3
…免震皿、3−a…上部免震皿、3−b…下部免震皿、
3−m…中間免震皿、3−m1…中間免震皿(その
1)、3−m2…中間免震皿(その2)、3−m3…中
間免震皿(その3)、3−m4…中間免震皿(その
4)、3−m5…中間免震皿(その5)、3−m6…中
間免震皿(その6)、3−t…免震皿の摩擦係数の違う
滑り部の区分け線(実際は線などない)、3−s…免震
皿同士をつなぐスライド部材、3−c…免震皿の側面の
周囲のシールまた防塵カバー、4…スライド部材、4−
i…内のスライド部材、4−o…外のスライド部材、4
−P…スライド止め金、4−v…真上のスライド孔、4
−a…上部スライド部材、4−as…上部スライド部材
の免震皿、4−al…上部スライド部材の下部材、4−
b…下部スライド部材、4−bs…上部スライド部材の
免震皿、4−bu…下部スライド部材の上部材、4−m
…中間部スライド部材、4−mm…中間部スライド部材
の中間材、4−av…上部スライド部材の真上のスライ
ド孔、4−bv…下部スライド部材の真上のスライド
孔、4−alv…上部スライド部材の下部材の真上のス
ライド孔、4−buv…下部スライド部材の上部材の真
上のスライド孔、4−c…スライド部材押さえプレート
等の部材、4−s…スライド部材の押えバネ、4−fs
…スライド部材の押え板バネ、5…ローラー・ボール等
のベアリング部若しくは滑り部(滑り部という)、5−
a…垂直免震装置また滑り部の筒、5−b…垂直免震装
置また滑り部の筒に挿入されるバネ(空気バネ含む)ま
たゴム、5−c…垂直免震装置また滑り部の筒に挿入さ
れるバネの先に取付く滑り部先端、5−d…垂直免震装
置また滑り部の筒のバネの押さえ雄ネジ、5−e…ボー
ルベアリング、5−f…ローラーベアリング、5−er
…ボールベアリング循環式転がり案内リターン穴・リタ
ーンボール列、5−fr…ローラーベアリング循環式転
がり案内リターン穴・リターンローラー列、5−g…保
持器(玉軸受・ころ軸受)、5−u…滑り部上部、5−
l…滑り部下部、6…中間滑り部またローラー・ボール
ベアリングをもった中間滑り部(中間滑り部という)、
6−u…滑り部上部、6−l…滑り部下部、6−a…第
一中間滑り部、6−b…第二中間滑り部、6−c…第三
中間滑り部、7…固定ピン、7−a…ピストン7−pの
挿入筒(固定ピン取付け部)、7−b…固定ピンの取付
け取外しのためのねじ切り、7−c…固定ピンのロック
(止め金等)受けの欠き込み、7−d…雄ネジ、7−e
…管、7−f…弁、7−h…押出し部、7−i…弁7−
fを常に閉じる状態にするバネ、7−j…孔、7−k…
第1のピン7−1が差し込まれる溝また窪み、7−l…
第1のピン、7−m…第2のピン7−nが差し込まれる
溝また窪み、7−n…第2のピン、7−o…バネ(空気
バネ含む)またゴム、7−p…ピストン、7−Q…風圧
センサー、7−r…風圧を受ける板(風圧板)、7−s
…折れピンによる固定ピン、7−t…風圧板と連動する
油圧ポンプ、7−u…固定ピン装置を作動させる油圧ポ
ンプ、7−v…固定ピンの挿入部、7−vm…固定ピン
のすり鉢形状等の凹形態の挿入部、7−w…固定ピン先
端、7−x…回転心棒、7−y…尾翼、8…ワイヤー、
ロープまたケーブル、8−u…上弦材、8−l…下弦
材、8−r…レリーズ、8−rf…レリーズの固定材、
9…バネ、9−c…圧縮された状態のバネ(空気バネ含
む)またゴム、9−t…引張られた状態のバネ(空気バ
ネ含む)またゴム、10…バネ止め(その直下の免震さ
れる構造体(逆の場合は免震される構造体を支持する構
造体)等に取付けられている)、11…固定ピンのロッ
クプレート(止め金等)、11−s…固定ピンのロック
プレート11のスライドを可能としてスライド方向以外
を拘束する固定材、11−v…固定ピンのロックプレー
トのロック孔、11−x…固定ピンのロックプレート1
1の回転心棒、12…固定ピンの吊材、12−f…固定
ピンの吊材・バネ等の取付け部、13…地震センサー振
幅装置(振り子型)、14…地震センサー振幅装置(免
震皿型、重力復元型)、15…地震センサー振幅装置
(免震皿型、バネ型)、15−s…地震センサー振幅装
置15の感度調整ネジ、16…切断刃、17…固定ピン
のロック(止め金等)を押して解除させる地震センサー
振幅装置の押出し部、18…クッション材、また粘性材
等の緩衝材、19…ワイヤー、ロープまたケーブル用滑
車、20…重り、21…自動復帰装置、22…自動制御
装置、23…電線、23−c…電気接点、24…振幅調
整のためのスライド装置、25…バネ(空気バネ含む)
またゴムまた積層ゴム、25−a…復元バネ(空気バネ
含む)またゴムまた積層ゴム、25−b…外れ防止バネ
(空気バネ含む)またゴムまた積層ゴム、26…緩衝
材、27…係合材繋ぎ部材、27−p…係合材繋ぎ部材
の押さえワッシャーまたプレート、28…硬質板(積層
ゴム)、29…ゴムまたバネ(空気バネ含む)本体、3
0…有機溶剤で溶けるプラスチックか、水で溶けるプラ
スチック、31…新重力復元型免震装置のラッパ状・す
り鉢状の挿入部、32…滑り部垂直変位吸収のスライド
装置、33…地面、34…復元バネのラッパ状・すり鉢
状の挿入部、35…免震皿の、滑り部、中間滑り部、ボ
ールベアリングまたローラー等の窪み
【手続補正書】 【提出日】平成10年2月26日 【手続補正1】 【補正対象書類名】図面 【補正対象項目名】全図 【補正方法】変更 【補正内容】 【図28−7】 【図28−8】 【図1】 【図2】 【図28−9】 【図28−10】 【図3】 【図4】 【図32】 【図33】 【図47】 【図5】 【図6】 【図48】 【図47−2】 【図7】 【図8】 【図54】 【図58】 【図8−2】 【図10】 【図59】 【図60】 【図8−3】 【図9】 【図61】 【図62】 【図11−1】 【図11−2】 【図63】 【図64】 【図88−6】 【図12】 【図13−1】 【図65】 【図66】 【図13−2】 【図14】 【図70】 【図73】 【図14−2】 【図14−3】 【図71】 【図74】 【図15】 【図15−1】 【図72】 【図15−2】 【図16】 【図75】 【図79】 【図16−1】 【図16−2】 【図80】 【図81】 【図17】 【図23−2】 【図67】 【図17−2】 【図18−1】 【図82】 【図18−2】 【図19】 【図69】 【図19−1】 【図19−2】 【図68】 【図20】 【図23−3】 【図83】 【図21】 【図24】 【図85】 【図22】 【図26−7】 【図22−2】 【図28−4】 【図23】 【図27−3】 【図25】 【図26】 【図26−2】 【図26−3】 【図26−4】 【図27】 【図26−5】 【図28】 【図26−6】 【図29】 【図27−2】 【図27−4】 【図27−5】 【図29−2】 【図28−2】 【図34−2】 【図28−3】 【図37−1】 【図28−5】 【図34−3】 【図96−1】 【図28−6】 【図39−2】 【図30】 【図35−4】 【図31】 【図36】 【図34−1】 【図41−2】 【図97−1】 【図35】 【図36−3】 【図35−2】 【図42−2】 【図35−3】 【図45−2】 【図35−5】 【図37−3】 【図36−2】 【図37−4】 【図37】 【図37−10】 【図37−2】 【図37−5】 【図37−6】 【図37−7】 【図37−8】 【図37−9】 【図38】 【図40】 【図39−1】 【図43】 【図41−1】 【図42−1】 【図44】 【図45−1】 【図46−1】 【図46−2】 【図49−1】 【図49−2】 【図50−1】 【図50−2】 【図51】 【図53】 【図52】 【図76】 【図55】 【図86】 【図56】 【図88−1】 【図57】 【図88−2】 【図77】 【図88−3】 【図78】 【図88−4】 【図82−2】 【図88−5】 【図84】 【図94】 【図87】 【図98】 【図89】 【図99】 【図90】 【図91】 【図92】 【図93】 【図95−1】 【図95−2】 【図96−2】 【図97−2】 【手続補正2】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】図面の簡単な説明 【補正方法】変更 【補正内容】 【図面の簡単な説明】 図1〜9は、十字型免震・滑り支承、また十字重力復元
型免震・滑り支承、また十字重力復元型引抜き防止装置
・滑り支承の発明の実施例である。 【図1】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図3】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図4】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図5】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図6】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図7】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図8】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図8−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図8−3】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図9】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。図10〜13−2は、十字
型免震・滑り支承、十字重力復元型免震・滑り支承の中
間滑り部付きの実施例である。 【図10】(a) は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。以下の図11−1〜図11
−2は、明細書の実施例においては、図11であり、図
11−1〜図11−2は連続した一連の図面である。 【図11−1】 【図11−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図、(d)は詳細斜視図、
(e)(f)(g)(h)は、地震振幅時の断面図であ
り、(g)(h)は最大時、(e)(f)は途中の時
で、(e)(g)は基礎方向から見たもの、(f)
(h)は基礎方向に対面する方向から見たものである。 【図12】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。以下の図13−1〜図13
−2は、明細書の実施例においては、図13であり、図
13−1〜図13−2は連続した一連の図面である。 【図13−1】 【図13−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図、(d)は詳細斜視図、
(e)(f)(g)(h)は、地震振幅時の断面図であ
り、(g)(h)は最 大時、(e)(f)は途中の時
で、(e)(g)は基礎方向から見たもの、(f)
(h)は基礎方 向に対面する方向から見たものであ
る。図14〜14−3は、引抜き防止装置・滑り支承の
中間滑り部及びローラー・ボールベアリング入り引抜き
防止装置・滑り支承の実施例である。 【図14】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図14−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図14−3】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。図15〜19−2
は、積層ゴム/ゴム/バネ付き引抜き防止装置・滑り支
承の実施例を示している。以下の図15〜図15−1
は、明細書の実施例においては、図15であり、図15
〜図15−1は連続した一連の図面である。 【図15】 【図15−1】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、(d)は免震・滑り
支承の斜視図、(e)(f)はその断面図であり、
(a)(b)(c)は、バネ(空気バネ含む)またゴム
また積層ゴム25の高さが低い場合、(d)(e)
(f)はバネ(空気バネ含む)またゴムまた積層ゴム2
5の高さが高い場合である。 【図15−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。以下の図16〜図1
6−1は、明細書の実施例においては、図16であり、
図16〜図16−1は連続した一連の図面である。 【図16】 【図16−1】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、(d)は免震・滑り
支承の斜視図、(e)(f)はその断面図であり、
(a)(b)(c)は、バネ(空気バネ含む)またゴム
また積層ゴム25の高さが低い場合、(d)(e)
(f)はバネ(空気バネ含む)またゴムまた積層ゴム2
5の高さが高い場合である。 【図16−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図17】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図17−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。以下の図18−1〜
図18−2は、明細書の実施例においては、図18であ
り、図18−1〜図18−2は連続した一連の図面であ
る。 【図18−1】 【図18−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、(d)は免震・滑り
支承の斜視図、(e)(f)はその断面図であり、
(a)(b)(c)は、バネ(空気バネ含む)またゴム
また積層ゴム25の高さが低い場合、(d)(e)
(f)はバネ(空気バネ含む)またゴムまた積層ゴム2
5の高さが高い場合である。以下の図19〜図19−1
は、明細書の実施例においては、図19であり、図19
〜図19−1は連続した一連の図面である。 【図19】 【図19−1】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、(d)は免震・滑り
支承の斜視図、(e)(f)はその断面図であり、
(a)(b)(c)は、バネ(空気バネ含む)またゴム
また積層ゴム25の高さが低い場合、(d)(e)
(f)はバネ(空気バネ含む)またゴムまた積層ゴム2
5の高さが高い場合である。 【図19−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。図20〜22−2
は、復元・減衰バネ付き引抜き防止装置・滑り支承の実
施例を示している。 【図20】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図21】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。(a−1)(a−2)(a
−3)(a−4)は、スライド止め金4−Pの斜視図で
ある。(a−1)(a−2)でワンセット、(a−3)
(a−4)でワンセットである。(a−1)(a−3)
は、上部スライド部材4−aのスライド止め金4−Pで
あり、(a−2)(a−4)は、下部スライド部材4−
bのスライド止め金4−Pである。 【図22】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。(a−1)(a−2)(a
−3)(a−4)は、スライド止め金4−Pの斜視図で
ある。(a−1)(a−2)でワンセット、(a−3)
(a−4)でワンセットである。(a−1)(a−3)
は、上部スライド部材4−aのスライド止め金4−Pで
あり、(a−2)(a−4)は、下部スライド部材4−
bのスライド止め金4−Pである。 【図22−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。(a−1)(a−
2)は、スライド止め金4−Pの斜視図である。図23
〜24は、補強引抜き防止装置・滑り支承の実施例を示
している。 【図23】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図23−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図23−3】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図24】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。(a−1)は係合材繋ぎ部
材27の構成をあらわす斜視図である。図25は、新引
抜き防止装置・滑り支承の実施例を示している。 【図25】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。図26〜27−5は、引抜
き防止装置・滑り支承の改良の実施例を示している。 【図26】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図26−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図26−3】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図26−4】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図26−5】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図26−6】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図26−7】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図27】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図27−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図27−3】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図27−4】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図27−5】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。図28〜28−3
は、新引抜き防止装置・滑り支承の実施例を示してい
る。 【図28】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図28−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図28−3】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。図28−4〜28−
6、また図28−8は、重力復元型引抜き防止装置・滑
り支承の実施例を示している。 【図28−4】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図28−5】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図28−6】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図28−8】(a)(b)は免震・滑り支承の断面図
である。図28−7は、新引抜き防止装置・滑り支承
の実施例を示している。 【図28−7】(a)(b)は免震・滑り支承の断面図
である。図28−9〜28−10は、バネ付き新引抜き
防止装置・滑り支承の実施例を示している。 【図28−9】免震・滑り支承の断面図である。 【図28−10】免震・滑り支承の断面図である。図2
9〜29−2は、重力復元型引抜き防止装置・滑り支承
の実施例を示している。 【図29】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図29−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。図30〜31は、重
力復元型免震・滑り支承振幅時の垂直変位の吸収装置の
実施例を示している。 【図30】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図31】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。図32〜33は、滑り型免
震・滑り支承のダンパー機能向上及び初滑動向上の実施
例を示している。 【図32】(a)は免震皿の斜視図、(b)はその断面
図である。 【図33】(a)は免震皿の斜視図、(b)はその断面
図である。図34−1〜42−2は、二重(以上)免震
皿免震・滑り支承の実施例を示している。以下の図34
−1〜図34−3は、明細書の実施例においては、図3
4であり、図34−1〜図34−3は連続した一連の図
面である。 【図34−1】 【図34−2】 【図34−3】(a)(e)(g)は免震・滑り支承の
斜視図、(b)(f)(h)はその断面図である。ま
た、(a)(e)は、(b)(f)の免震・滑り支承の
構成が分かるように、上部免震皿3−a(また中間免震
皿3−m)を持ち上げて見せた構成図で、実祭は、上部
免震皿3−a(また中間免震皿3−m)と下部免震皿3
−bとは接している。図34(a)〜(d)は、二重免
震皿(上部免震皿3−a、下部免震皿3−b)の場合、
(c)(d)は、特許1844024号での免震復元装
置との大きさの比較図であり、(c)は特許18440
24号での免震復元装置、(d)は、二重免震皿の場合
であり、図34(e)〜(f)は、三重免震皿(上部免
震皿3−a、中間免震皿3−m、下部免震皿3−b)の
場合である。図34(g)〜(h)は、シールまた防塵
カバー付き二重(以上)免震皿免震・滑り支承。 【図35】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図35−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図35−3】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図35−4】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図35−5】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図36】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図36−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図36−3】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。以下の図37〜図3
7−1は、明細書の実施例においては図37であり、図
37〜図37−1は連続した一連の図面である。 【図37】 【図37−1】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図、(d)は詳細斜視図、
(e)(f)は、地震振幅時の断面図である。 【図37−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図37−3】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図37−4】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図37−5】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図37−6】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図37−7】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図37−8】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図37−9】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図37−10】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図である。 【図38】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。以下の図39−1〜図39
−2は、明細書の実施例においては図39であり、図3
9−1〜図39−2は連続した一連の図面である。 【図39−1】 【図39−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図、(d)は詳細斜視図、
(e)(f)は、地震振幅時の断面図である。 【図40】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。以下の図41−1〜図41
−2は、明細書の実施例においては図41であり、図4
1−1〜図41−2は連続した一連の図面である。 【図41−1】 【図41−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図、(d)は詳細斜視図、
(e)(f)は、地震振幅時の断面図、(g)は、滑り
部上部6−u、下部6−lに、ボールベアリング5−e
を設けた場合の平面図である。以下の図42−1〜図4
2−2は、明細書の実施例においては図42であり、図
42−1〜図42−2は連続した一連の図面である。 【図42−1】 【図42−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図、(d)は詳細斜視図、
(e)(f)は、地震振幅時の断面図である。図43〜
45−2は、重力復元型免震・滑り支承の滑り部の改良
の実施例を示している。 【図43】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図44】(a)は免震・滑り支承の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。以下の図45−1〜図45
−2は、明細書の実施例においては図45であり、図4
5−1〜図45−2は連続した一連の図面である。 【図45−1】 【図45−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図、(d)はその詳細斜視図、
(e)(f)は、地震振幅時の断面図である。図46−
1〜図46−2は、滑り部垂直変位吸収型の免震復元装
置の実施例を示している。以下の図46−1〜図46−
2は、明細書の実施例においては図46であり、図46
−1〜図46−2は連続した一連の図面である。 【図46−1】 【図46−2】(a)は免震・滑り支承の斜視図、
(b)(c)はその断面図であり、(d)はその断面詳
細図である。図47〜48は、新重力復元型免震装置の
実施例を示している。 【図47】免震装置の断面図である。 【図47−2】免震装置の断面図である。 【図48】免震装置の断面図である。図49−1〜57
は、垂直免震装置の実施例を示している。以下の図49
−1〜図49−2は、明細書の実施例においては図49
であり、図49−1〜図49−2は連続した一連の図面
である。 【図49−1】 【図49−2】(a)は免震装置の斜視図、(b)
(c)はその断面図であり、(d)はその断面詳細図で
ある。以下の図50−1〜図50−2は、明細書の実施
例においては図50であり、図50−1〜図50−2は
連続した一連の図面である。 【図50−1】 【図50−2】(a)は免震装置の斜視図、(b)
(c)はその断面図であり、(d)はその断面詳細図で
ある。 【図51】(a)は免震装置の斜視図、(b)(c)は
その断面図である。 【図52】(a)は免震装置の斜視図、(b)(c)は
その断面図である。(a−1)(a−2)(a−3)
(a−4)は、スライド止め金4−Pの斜視図である。
(a−1)(a−2)でワンセット、(a−3)(a−
4)でワンセットである。(a−1)(a−−3)は、
上部スライド部材4−aのスライド止め金4−Pであ
り、(a−2)(a−−4)は、下部スライド部材4−
bのスライド止め金4−Pである。 【図53】免震装置を装備した建物の構成図である。 【図54】(a)は免震装置を装備した建物の構成図で
あり、(b)はその垂直免震装置の断面図である。 【図55】(a)は免震装置の斜視図、(b)はその断
面図である。 【図56】(a)は免震装置の斜視図、(b)はその断
面図である。 【図57】(a)は免震装置の斜視図、(b)はその断
面図である。図58〜88−6は、固定ピン装置の実施
例を示している。 【図58】免震装置の断面図である。 【図59】免震装置の断面図である。 【図60】(a)は免震装置の断面図、(b)は固定ピ
ンのロック(止め金等)11の平面図である。 【図61】(a)は免震装置の断面図、(b)は固定ピ
ンのロック(止め金等)11の平面図である。 【図62】(a)は免震装置の断面図、(b)は固定ピ
ンのロック(止め金等)11の平面図である。 【図63】免震装置の断面図である。 【図64】免震装置の断面図である。 【図65】(a)は免震装置の断面図、(b)は固定ピ
ンのロック(止め金等)11の平面図である。 【図66】免震装置の斜視図である。 【図67】(a)は免震装置の断面図、(b)は固定ピ
ンのロック(止め金等)11の平面図である。 【図68】(a)は免震装置の断面図、(b)は固定ピ
ンのロック(止め金等)11の平面図である。 【図69】(a)は免震装置の断面図、(b)は固定ピ
ンのロック(止め金等)11の平面図である。 【図70】(a)は免震装置の平面図、(b)はその断
面図である。 【図71】(a)は免震装置の平面図、(b)はその断
面図である。 【図72】(a)は免震装置の平面図、(b)はその断
面図である。 【図73】(a)は免震装置の平面図、(b)はその断
面図である。 【図74】(a)は免震装置の平面図、(b)はその断
面図である。 【図75】(a)は免震装置の平面図、(b)はその断
面図である。 【図76】(a)は免震装置の平面図、(b)はその断
面図である。 【図77】(a)は免震装置の平面図、(b)はその断
面図である。 【図78】(a)は免震装置の平面図、(b)はその断
面図である。 【図79】免震装置の断面図である。 【図80】免震装置の断面図である。 【図81】免震装置の断面図である。 【図82】免震装置の断面図である。 【図82−2】免震装置の断面図である。 【図83】免震装置の断面図である。 【図84】(a)(b)(c)は免震装置の断面図であ
る。 【図85】免震装置の断面図である。 【図86】(a)は免震装置の平面図、(b)はその断
面図である。 【図87】(a)(b)(c)(d)(e)(f)は免
震装置の設置配置図である。以下の図88−1〜図88
−6は、明細書の実施例においては図88であり、図8
8−1〜図88−6は連続した一連の図面である。 【図88−1】 【図88−2】 【図88−3】 【図88−4】 【図88−5】 【図88−6】(a)(b)(c)(d)(e)(f)
(g)(h)(i)(j)(k)(l)(m)(n)
(o)(p)(q)は免震装置の断面図である。図89
〜92は、免震装置設置と基礎部分の施工に関する合理
化と戸建て用免震装置配置の実施例を示している。 【図89】(a)は免震装置の斜視図、(b)はその断
面図である。 【図90】(a)は免震装置の平面図、(b)はその断
面図である。 【図91】(a)は免震装置の斜視図、(b)(c)は
その断面図である。 【図92】(a)は免震装置の斜視図、(b)(c)は
その断面図である。図93は、縁切り型垂直変位吸収重
力復元型免震・滑り支承の実施例を示している。 【図93】(b)(c)は免震・滑り支承の断面図であ
り、(a)はそれらの平面図である。図94は、新積層
ゴム・バネの実施例を示している。 【図94】(a)は免震装置の斜視図、(b)はその断
面図である。図95−1〜98は、引抜き防止付き三重
(以上)免震皿免震・滑り支承の実施例を示している。
以下の図95−1〜図95−2は、明細書の実施例にお
いては図95であり、図95−1〜図95−2は連続し
た一連の図面である。 【図95−1】 【図95−2】(a)は免震装置の斜視図、(b)
(c)はその立面図である。(b)と(c)とは互いに
直交方向での立面図である。(d)(e)(f)は断面
図である。以下の図96−1〜図96−2は、明細書の
実施例においては図96であり、図96−1〜図96−
2は連続した一連の図面である。 【図96−1】 【図96−2】(a)は免震装置の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。以下の図97−1〜図97
−2は、明細書の実施例においては図97であり、図9
7−1〜図97−2は連続した一連の図面である。 【図97−1】 【図97−2】(a)は免震装置の斜視図、(b)
(c)はその断面図である。 【図98】(a)(b)は免震装置の断面図である。図
99は、復元バネ免震装置の実施例を示している。 【図99】(a)(b)は免震装置の断面図である。 【符号の説明】 A…支持される構造体また免震される構造体、B…支持
される構造体また免震される構造体Aを支持する構造
体、C…復元装置(重力復元型免震・滑り支承、積層ゴ
ム型またバネ型を含む)、D…免震・滑り支承、E…外
れ防止装置、F…引抜き防止装置・滑り支承、G…固定
ピン装置、G−d…地震感度の敏感な固定ピン装置、G
−s…地震感度の鈍感な固定ピン装置、G−wd…風力
センサー感度の敏感な固定ピン装置、G−ws…風力セ
ンサー感度の鈍感な固定ピン装置、H…水平免震装置、
I…垂直免震装置、1…支持され、免震される構造体の
梁また床版・スラブまた柱、1−s…支持され、免震さ
れる構造体のスラブ、2…支持される構造体また免震さ
れる構造体Aを支持する構造体の部材また基礎部分、3
…免震皿、3−a…上部免震皿、3−b…下部免震皿、
3−m…中間免震皿、3−m1…中間免震皿(その
1)、3−m2…中間免震皿(その2)、3−m3…中
間免震皿(その3)、3−m4…中間免震皿(その
4)、3−m5…中間免震皿(その5)、3−m6…中
間免震皿(その6)、3−t…免震皿の摩擦係数の違う
滑り部の区分け線(実際は線などない)、3−s…免震
皿同士をつなぐスライド部材、3−c…免震皿の側面の
周囲のシールまた防塵カバー、4…スライド部材、4−
i…内のスライド部材、4−o…外のスライド部材、4
−P…スライド止め金、4−v…真上のスライド孔、4
−a…上部スライド部材、4−as…上部スライド部材
の免震皿、4−al…上部スライド部材の下部材、4−
b…下部スライド部材、4−bs…上部スライド部材の
免震皿、4−bu…下部スライド部材の上部材、4−m
…中間部スライド部材、4−mm…中間部スライド部材
の中間材、4−av…上部スライド部材の真上のスライ
ド孔、4−bv…下部スライド部材の真上のスライド
孔、4−alv…上部スライド部材の下部材の真上のス
ライド孔、4−buv…下部スライド部材の上部材の真
上のスライド孔、4−c…スライド部材押さえプレート
等の部材、4−s…スライド部材の押えバネ、4−fs
…スライド部材の押え板バネ、5…ローラー・ボール等
のベアリング部若しくは滑り部(滑り部という)、5−
a…垂直免震装置また滑り部の筒、5−b…垂直免震装
置また滑り部の筒に挿入されるバネ(空気バネ含む)ま
たゴム、5−c…垂直免震装置また滑り部の筒に挿入さ
れるバネの先に取付く滑り部先端、5−d…垂直免震装
置また滑り部の筒のバネの押さえ雄ネジ、5−e…ボー
ルベアリング、5−f…ローラーベアリング、5−er
…ボールベアリング循環式転がり案内リターン穴・リタ
ーンボール列、5−fr…ローラーベアリング循環式転
がり案内リターン穴・リターンローラー列、5−g…保
持器(玉軸受・ころ軸受)、5−u…滑り部上部、5−
l…滑り部下部、6…中間滑り部またローラー・ボール
ベアリングをもった中間滑り部(中間滑り部という)、
6−u…滑り部上部、6−l…滑り部下部、6−a…第
一中間滑り部、6−b…第二中間滑り部、6−c…第三
中間滑り部、7…固定ピン、7−a…ピストン7−pの
挿入筒(固定ピン取付け部)、7−b…固定ピンの取付
け取外しのためのねじ切り、7−c…固定ピンのロック
(止め金等)受けの欠き込み、7−d…雄ネジ、7−e
…管、7−f…弁、7−h…押出し部、7−i…弁7−
fを常に閉じる状態にするバネ、7−j…孔、7−k…
第1のピン7−1が差し込まれる溝また窪み、7−l…
第1のピン、7−m…第2のピン7−nが差し込まれる
溝また窪み、7−n…第2のピン、7−o…バネ(空気
バネ含む)またゴム、7−p…ピストン、7−Q…風圧
センサー、7−r…風圧を受ける板(風圧板)、7−s
…折れピンによる固定ピン、7−t…風圧板と連動する
油圧ポンプ、7−u…固定ピン装置を作動させる油圧ポ
ンプ、7−v…固定ピンの挿入部、7−vm…固定ピン
のすり鉢形状等の凹形態の挿入部、7−w…固定ピン先
端、7−x…回転心棒、7−y…尾翼、8…ワイヤー、
ロープまたケーブル、8−u…上弦材、8−l…下弦
材、8−r…レリーズ、8−rf…レリーズの固定材、
9…バネ、9−c…圧縮された状態のバネ(空気バネ含
む)またゴム、9−t…引張られた状態のバネ(空気バ
ネ含む)またゴム、10…バネ止め(その直下の免震さ
れる構造体(逆の場合は免震される構造体を支持する構
造体)等に取付けられている)、11…固定ピンのロッ
クプレート(止め金等)、11−s…固定ピンのロック
プレート11のスライドを可能としてスライド方向以外
を拘束する固定材、11−v…固定ピンのロックプレー
トのロック孔、11−x…固定ピンのロックプレート1
1の回転心棒、12…固定ピンの吊材、12−f…固定
ピンの吊材・バネ等の取付け部、13…地震センサー振
幅装置(振り子型)、14…地震センサー振幅装置(免
震皿型、重力復元型)、15…地震センサー振幅装置
(免震皿型、バネ型)、15−s…地震センサー振幅装
置15の感度調整ネジ、16…切断刃、17…固定ピン
のロック(止め金等)を押して解除させる地震センサー
振幅装置の押出し部、18…クッション材、また粘性材
等の緩衝材、19…ワイヤー、ロープまたケーブル用滑
車、20…重り、21…自動復帰装置、22…自動制御
装置、23…電線、23−c…電気接点、24…振幅調
整のためのスライド装置、25…バネ(空気バネ含む)
またゴムまた積層ゴム、25−a…復元バネ(空気バネ
含む)またゴムまた積層ゴム、25−b…外れ防止バネ
(空気バネ含む)またゴムまた積層ゴム、26…緩衝
材、27…係合材繋ぎ部材、27−p…係合材繋ぎ部材
の押さえワッシャーまたプレート、28…硬質板(積層
ゴム)、29…ゴムまたバネ(空気バネ含む)本体、3
0…有機溶剤で溶けるプラスチックか、水で溶けるプラ
スチック、31…新重力復元型免震装置のラッパ状・す
り鉢状の挿入部、32…滑り部垂直変位吸収のスライド
装置、33…地面、34…復元バネのラッパ状・すり鉢
状の挿入部、35…免震皿の、滑り部、中間滑り部、ボ
ールベアリングまたローラー等の窪み
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 FI
E04H 9/02 331 E04H 9/02 331D
F16F 15/04 F16F 15/04 E
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 免震装置によって免震される構造体とこ
の免震される構造体を支持する構造体との両者間に設け
られ、下向きの凹形状滑り面部また平面形状滑り面部を
有する上部材と上向きの凹形状滑り面部また平面形状滑
り面部を有する下部材とを、互いに交差する方向に係合
し、スライドできるように構成され、かつ、前記上部材
を免震される構造体に、前記下部材をこの免震される構
造体を支持する構造体に設けることにより構成されてな
ることを特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項2】 前請求項記載の免震装置・滑り支承にお
いて、下向きの凹形状滑り面部また平面形状滑り面部を
有する上部材と上向きの凹形状滑り面部また平面形状滑
り面部を有する下部材の間に、中間滑り部またローラー
・ボールベアリングをもった中間滑り部を、設けること
により構成されてなることを特徴とする免震装置・滑り
支承。 【請求項3】 請求項1項、2項記載の免震装置・滑り
支承において、下向きの凹形状滑り面部また平面形状滑
り面部を有する上部材は、真横に細長く開口したスライ
ド孔を有するスライド部材を形成し、上向きの凹形状滑
り面部また平面形状滑り面部を有する下部材は、真横に
細長く開口したスライド孔を有するスライド部材を形成
し、これらのスライド部材とを、互いに交差する方向
に、双方のスライド孔に係合し、スライドできるように
構成され、かつ、これらのスライド部材のうち上になる
スライド部材を免震される構造体に、下になるスライド
部材をこの免震される構造体を支持する構造体に設ける
ことにより構成されてなることを特徴とする免震装置・
滑り支承。 【請求項4】 前請求項記載の免震装置・滑り支承にお
いて、上部スライド部材のスライド孔を挟む上部材の下
部に下向き凹形状滑り面部を有し、下部スライド部材の
スライド孔を挟む上部材の上部に当該下向き凹形状滑り
面部が滑走しうる上向き凹形状滑り面部を有し、下部に
下向き凸形状滑り面部を有し、かつ、上部スライド部材
のスライド孔を挟む下部材の上部に、当該下向き凸形状
滑り面部を滑走しうる上向き凸形状滑り面部を、下部に
下向き凹形状滑り面部を有し、下部スライド部材のスラ
イド孔を挟む下部材の上部に当該下向き凹形状滑り面部
が滑走しうる上向き凹形状滑り面部を有し、かつ、これ
らのスライド部材とを、互いに交差する方向に、双方の
スライド孔に係合し、スライドできるように構成され、
かつ、これらのスライド部材のうち上になるスライド部
材を免震される構造体に、下になるスライド部材をこの
免震される構造体を支持する構造体に設けることにより
構成されてなることを特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項5】 免震装置によって免震される構造体とこ
の免震される構造体を支持する構造体との両者間に設け
られ、真横に細長く開口したスライド孔を有する上部ス
ライド部材と下部スライド部材とを、互いに交差する方
向に、双方のスライド孔に係合し、スライドできるよう
に構成され、係合されたスライド孔の両側にバネまたゴ
ムまた磁石等の緩衝材を設けることにより構成され、か
つ、前記上部スライド部材を免震される構造体に、下部
スライド部材をこの免震される構造体を支持する構造体
に設けることにより構成されてなることを特徴とする免
震装置・滑り支承。 【請求項6】 請求項3項、4項、7項、8項、9項、
10項、11項、12項、12−2項、12−3項、1
2−4項、12−5項、12−6項、12−7項、また
12−8項記載の免震装置・滑り支承において、係合さ
れたスライド孔の両側にバネまたゴムまた磁石等の緩衝
材を設けることにより構成されてなることを特徴とする
免震装置・滑り支承。 【請求項6−2】 前項記載の免震装置・滑り支承にお
いて、係合されたスライド孔の両側に、二段階、多段
階、また無段階に変化する弾性力を持つバネまたゴムま
た磁石等の弾性体を設けることにより構成されてなるこ
とを特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項7】 免震装置によって免震される構造体とこ
の免震される構造体を支持する構造体との両者間に設け
られ、真横に細長く開口したスライド孔を有する上部ス
ライド部材と下部スライド部材とを、互いに交差する方
向に、双方のスライド孔に係合し、スライドできるよう
に構成され、かつ、上部スライド部材また免震される構
造体と下部スライド部材また免震される構造体を支持す
る構造体との間に積層ゴムまたゴムまたバネまた磁石等
が設けられ、かつ、前記上部スライド部材を免震される
構造体に、下部スライド部材をこの免震される構造体を
支持する構造体に設けることにより構成されてなること
を特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項8】 免震装置によって免震される構造体とこ
の免震される構造体を支持する構造体との両者間に設け
られ、真上及び真横に細長く開口したスライド孔を有す
る上部スライド部材と下部スライド部材とを、互いに交
差する方向に、双方の真横のスライド孔に係合し、双方
の真上のスライド孔を貫く係合材を取り付け、スライド
できるように構成され、かつ、前記上部スライド部材を
免震される構造体に、下部スライド部材をこの免震され
る構造体を支持する構造体に設けることにより構成され
てなることを特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項9】 請求項3項、4項、5項、6項、6−2
項、また7項記載の免震装置・滑り支承において、上部
及び下部スライド部材の双方に真上にスライド孔を開
け、それらのスライド孔を貫く係合材を取り付けること
により構成されてなることを特徴とする免震装置・滑り
支承。 【請求項10】 免震装置によって免震される構造体と
この免震される構造体を支持する構造体との両者間に設
けられ、細長く開口したスライド孔を真上に有する上部
スライド部材と下部スライド部材とが、互いに交差する
方向に係合され、双方の真上のスライド孔を貫く係合材
を取り付けられて、スライドできるように構成され、か
つ、前記上部スライド部材が免震される構造体に、下部
スライド部材がこの免震される構造体を支持する構造体
に設けられることにより構成されてなることを特徴とす
る免震装置・滑り支承。 【請求項10−2】 免震装置によって免震される構造
体とこの免震される構造体を支持する構造体との両者間
に設けられ、包み込み合う関係のスライド部材からな
り、内側のスライド部材が、水平にスライドできる余地
をもって外側のスライド部材に包み込まれ、かつ、前記
内側のスライド部材と外側のスライド部材の一方が免震
される構造体に、他方がこの免震される構造体を支持す
る構造体に設けられることにより構成されてなることを
特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項10−3】 免震装置によって免震される構造
体とこの免震される構造体を支持する構造体との両者間
に設けられ、複数の包み込み合う関係のスライド部材か
らなり、一番内側のスライド部材が、水平にスライドで
きる余地をもって、すぐ外側のスライド部材に包み込ま
れ、この二番目のスライド部材が、水平にスライドでき
る余地をもって、その外側のスライド部材に包み込ま
れ、という仕方で順次構成されていき、かつ、前記一番
内側のスライド部材と一番外側のスライド部材の一方が
免震される構造体に、他方がこの免震される構造体を支
持する構造体に設けられることにより構成されてなるこ
とを特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項10−4】 免震装置によって免震される構造
体とこの免震される構造体を支持する構造体との両者間
に設けられ、包み込み合う関係のスライド部材からなる
スライド装置が、上下二組あり、相互に繋がれており、
その上下それぞれのスライド装置において、内側のスラ
イド部材が、水平にスライドできる余地をもって外側の
スライド部材に包み込まれるように構成され、かつ、前
記上下二組のスライド装置のうちの上の一組が、免震さ
れる構造体に、下の一組が、この免震される構造体を支
持する構造体に設けられることにより構成されてなるこ
とを特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項10−5】 免震装置によって免震される構造
体とこの免震される構造体を支持する構造体との両者間
に設けられ、複数以上の包み込み合う関係のスライド部
材からなるスライド装置が、上下二組あり、相互に繋が
れており、その上下それぞれのスライド装置において、
一番内側のスライド部材が、水平にスライドできる余地
をもって、すぐ外側のスライド部材に包み込まれ、この
二番目のスライド部材が、水平にスライドできる余地を
もって、さらにその外側のスライド部材に包み込まれ、
という仕方で順次構成されており、かつ、前記上下二組
のスライド装置のうちの上の一組が、免震される構造体
に、下の一組が、この免震される構造体を支持する構造
体に設けられることにより構成されてなることを特徴と
する免震装置・滑り支承。 【請求項10−6】 請求項10−2項、10−3項、
10−4項、また10−5項記載の免震装置・滑り支承
において、包み込み合う関係の内側外側のスライド部材
のうち、外側のスライド部材が、凹形状滑り面部を持
ち、内側のスライド部材がその凹形状滑り面部を滑動で
きるように構成されてなることを特徴とする免震装置・
滑り支承。 【請求項10−7】 請求項10−2項、10−3項、
10−4項、10−5項、また10−6項記載の免震装
置・滑り支承において、内側のスライド部材と外側のス
ライド部材との間に、コイルバネ、板バネ、螺旋板バ
ネ、ゴム、磁石等を設けることにより復元力をもたせて
構成されてなることを特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項11】 免震装置によって免震される構造体と
この免震される構造体を支持する構造体との両者間に設
けられ、真横に細長く開口したスライド孔を有する上部
スライド部材と下部スライド部材とを、互いに交差する
方向に、双方のスライド孔に係合し、スライドできるよ
うに構成され、上部スライド部材と下部スライド部材の
うち、一方に凹形状滑り面部をもつ免震皿を有し、もう
一方に当該免震皿の凹形状滑り面部を滑走しうるローラ
ー・ボールベアリング若しくは滑り部を有し、前記上部
スライド部材を免震される構造体に、下部スライド部材
をこの免震される構造体を支持する構造体に設けること
により構成されてなることを特徴とする免震装置・滑り
支承。 【請求項12】 免震装置によって免震される構造体と
この免震される構造体を支持する構造体との両者間に設
けられ、真横に細長く開口したスライド孔を有する上部
スライド部材と下部スライド部材とを、互いに交差する
方向に、双方のスライド孔に係合し、この両方の真横に
細長く開口したスライド孔内に、他方のスライド部材を
バネ・ゴム・磁石等で押さえ込むプレート等の部材を取
付け、スライドできるように構成され、かつ、前記上部
スライド部材を免震される構造体に、下部スライド部材
をこの免震される構造体を支持する構造体に設けること
により構成されてなることを特徴とする免震装置・滑り
支承。 【請求項12−1】免震装置によって免震される構造体
とこの免震される構造体を支持する構造体との両者間に
設けられ、真横に細長く開口したスライド孔を有する上
部スライド部材と下部スライド部材とを、互いに交差す
る方向に、双方のスライド孔に係合し、スライドできる
ようにし、当該装置と併用される重力復元型免震装置・
滑り支承の免震皿の曲率と同じ勾配形状を上部スライド
部材・下部スライド部材にもたせることにより構成さ
れ、かつ、前記上部スライド部材を免震される構造体
に、下部スライド部材をこの免震される構造体を支持す
る構造体に設けることにより構成されてなることを特徴
とする免震装置・滑り支承。 【請求項12−2】 免震装置によって免震される構造
体とこの免震される構造体を支持する構造体との両者間
に設けられ、真横に細長く開口したスライド孔を有する
上部スライド部材と下部スライド部材とを、互いに交差
する方向に、双方のスライド孔に係合し、スライドでき
るように構成され、かつ、上部スライド部材、下部スラ
イド部材間に、中間滑り部またローラー・ボールベアリ
ングをもった中間滑り部を設けることにより構成され、
かつ、前記上部スライド部材を免震される構造体に、下
部スライド部材をこの免震される構造体を支持する構造
体に設けることにより構成されてなることを特徴とする
免震装置・滑り支承。 【請求項12−3】 免震装置によって免震される構造
体とこの免震される構造体を支持する構造体との両者間
に設けられ、真横に細長く開口したスライド孔を有する
上部スライド部材と下部スライド部材とを、互いに交差
する方向に、双方のスライド孔に係合し、スライドでき
るように構成され、かつ、上部スライド部材、下部スラ
イド部材間に、ローラー・ボールベアリングを設けるこ
とにより構成され、かつ、前記上部スライド部材を免震
される構造体に、下部スライド部材をこの免震される構
造体を支持する構造体に設けることにより構成されてな
ることを特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項12−4】 免震装置によって免震される構造
体とこの免震される構造体を支持する構造体との両者間
に設けられ、真横に細長く開口したスライド孔を有する
上部スライド部材と中間部スライド部材とを、中間部ス
ライド部材と下部スライド部材とを、互いに交差する方
向に、双方のスライド孔に係合し、スライドできるよう
に構成され、かつ、前記上部スライド部材を免震される
構造体に、下部スライド部材をこの免震される構造体を
支持する構造体に設けることにより構成されてなること
を特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項12−5】 免震装置によって免震される構造
体とこの免震される構造体を支持する構造体との両者間
に設けられ、真横に細長く開口したスライド孔を有する
上部スライド部材と下部スライド部材とを、互いに交差
する方向に、双方のスライド孔に係合し、スライドでき
るようにし、かつ、上部スライド部材を構成する下部
材、下部スライド部材を構成する上部材、のどちらか
が、または両方が、上部下部スライド部材に対して上下
は拘束されながら水平にスライドするように構成され、
かつ、前記上部スライド部材を免震される構造体に、下
部スライド部材をこの免震される構造体を支持する構造
体に設けることにより構成されてなることを特徴とする
免震装置・滑り支承。 【請求項12−6】 前請求項記載の免震装置・滑り支
承において、上部スライド部材を構成する下部材に、下
部スライド部材を構成する上部材に、スライド方向に開
口した孔をもち、その上部下部スライド部材の交差する
孔中に、ボールベアリングを設けることにより構成され
てなることを特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項12−7】 前請求項記載の免震装置・滑り支
承において、上部スライド部材を構成する下部材および
下部スライド部材を構成する上部材が、それぞれ二つの
部材に分かれており、そのそれぞれ二つに分かれた部材
からなる上部下部スライド部材の交差する孔中に、ボー
ルベアリングを設けることにより構成されてなることを
特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項12−8】 免震装置によって免震される構造
体とこの免震される構造体を支持する構造体との両者間
に設けられ、真横に細長く開口したスライド孔を有す
る、上部スライド部材と中間部スライド部材と下部スラ
イド部材とを有し、上部スライド部材と中間部スライド
部材とを、その中間部スライド部材と下部スライド部材
とを、互いに交差する方向に、双方のスライド孔に係合
し、スライドできるようにし、かつ、上部スライド部材
を構成する下部材、下部スライド部材を構成する上部
材、のどちらか、また両方が、上部下部スライド部材に
対して上下は拘束されながら水平にスライドするように
構成され、かつ、前記上部スライド部材を免震される構
造体に、下部スライド部材をこの免震される構造体を支
持する構造体に設けることにより構成されてなることを
特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項13】 凹面部もしくは平面部をもつ滑り面部
を有する免震皿とそれをすべるか転がるかする滑り部を
持つ免震装置・滑り支承において、免震皿の滑り面部の
中心部の摩擦係数を小さくし、また周辺部の摩擦係数を
大きくしたことにより構成されてなることを特徴とする
免震装置・滑り支承。 【請求項14】 凹型の滑り面部を有する免震皿とそれ
をすべるか転がるかする滑り部を持つ免震装置・滑り支
承において、免震皿の滑り面部の中心部の曲率半径を大
きくし、また周辺部の曲率半径を小さくしたことにより
構成されてなることを特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項15】 下向きの平面また凹曲面で形成された
滑り面部をもった上部免震皿と、上向きの平面また凹曲
面で形成された滑り面部をもった下部免震皿とで構成さ
れ、また、この上部免震皿と下部免震皿の中間に上面下
面ともに滑り面部をもった、1個若しくは複数個の中間
免震皿も挟み込まれる場合もあり、この上部免震皿と下
部免震皿とが上下に重なり、免震装置・滑り支承を構成
し、かつ、上部免震皿を支持され免震される構造体に取
付られ、下部免震皿を構造体を支持する構造体に取付け
ることにより構成されてなることを特徴とする免震装置
・滑り支承。 【請求項16】 前請求項記載の免震装置・滑り支承に
おいて、免震皿の寸法を、地震による最大振幅(地震に
よる免震皿上での最大振幅)を免震皿枚数分で割った寸
法と、免震皿同士で免震される構造体の荷重を伝達でき
る面積が得られる寸法とを、足し合わせた寸法、またそ
れに余裕をみた寸法にしてなる免震皿により構成されて
なることを特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項17】 請求項15項また前請求項記載の上部
免震皿と中間免震皿と下部免震皿による三重免震皿免震
装置・滑り支承において、上部免震皿と中間免震皿と
が、平行する対辺同士で、スライド部材によって、つな
がれ、中間免震皿と下部免震皿とが、それと交差する方
向に、平行する対辺同士で、スライド部材によって、つ
ながれることにより、上部免震皿と中間免震皿と下部免
震皿とが相互に連結され、かつ、上部免震皿は、支持さ
れ免震される構造体に取付けられ、下部免震皿は、この
支持され免震される構造体を支持する構造体に取付けら
れることにより構成されてなることを特徴とする免震装
置・滑り支承。 【請求項18】 前請求項記載の免震装置・滑り支承に
おいて、中間免震皿が複数個あり、それらの中間免震皿
が、平行する対辺同士で、スライド部材によって、相互
につながれ、順次連結されてゆくことにより構成されて
なることを特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項18−2】 請求項15項、16項、17項、
また18項記載の免震装置・滑り支承において、各免震
皿の間に、ローラーベアリングまたはボールベアリング
を挟み込むことにより構成されてなることを特徴とする
免震装置・滑り支承。 【請求項19】 上部に下向きの平面また凹曲面の免震
皿と下部に上向きの平面また凹曲面の免震皿とで構成さ
れ、上部免震皿と下部免震皿との間に、中間滑り部また
ローラー・ボールベアリングをもった中間滑り部またロ
ーラー・ボールベアリングがはさみこまれ、また、上部
免震皿、下部免震皿と中間滑り部との間にローラー・ボ
ールベアリングをはさみ、上部免震皿は支持され免震さ
れる構造体に取付られ、下部免震皿は構造体を支持する
構造体に取付けられることにより構成されてなることを
特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項20】 上部下向き凹型の球面また円柱面の滑
り面部を有する免震皿と同一曲率を持つ凸型滑り部と、
下部上向き凹型の球面また円柱面の滑り面部を有する免
震皿と同一曲率を持つ凸型滑り部とが、合体した中間滑
り部またローラー・ボールベアリングをもった中間滑り
部を持ち、この中間滑り部は、前記上部下向き凹型の滑
り面部を有する免震皿と下部上向き凹型の滑り面部を有
する免震皿とにはさみこまれ、また、上部免震皿、下部
免震皿と中間滑り部との間にローラー・ボールベアリン
グをはさみ、この上部下向き凹型の滑り面部を有する免
震皿は免震される構造体に、下部上向き凹型の滑り面部
を有する免震皿はこの免震される構造体を支持する構造
体に、設けられることにより構成されてなることを特徴
とする免震装置・滑り支承。 【請求項20−2】 上部下向きの平面、凹型球面状ま
たすり鉢状の滑り面部を有する免震皿と下部上向きの平
面、凹型球面またすり鉢状の滑り面部を有する免震皿
と、これらの免震皿に挟まれたボールベアリングを持
ち、この上部下向き凹型の滑り面部を有する免震皿は免
震される構造体に、下部上向き凹型の滑り面部を有する
免震皿はこの免震される構造体を支持する構造体に、設
けられることにより構成されてなることを特徴とする免
震装置・滑り支承。 【請求項20−2−2】 上部下向きの平面、凹型球面
状またすり鉢状の滑り面部を有する免震皿と下部上向き
の平面、凹型球面またすり鉢状の滑り面部を有する免震
皿と、これらの免震皿に挟まれたボールベアリングを持
ち、すり鉢状の免震皿の場合には、すり鉢の底は、ボー
ルベアリングの曲率の球面形状にし、すり鉢はそれに接
する形で形成し、この上部下向き凹型の滑り面部を有す
る免震皿は免震される構造体に、下部上向き凹型の滑り
面部を有する免震皿はこの免震される構造体を支持する
構造体に設けられることにより構成されてなることを特
徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項20−3】 上部下向き凹型の円柱谷面状また
V字谷面状の滑り面部を有する免震皿と下部上向き凹型
の円柱谷面状またV字谷面状の滑り面部を有する免震皿
と、これらの免震皿に挟まれたローラーを持ち、V字谷
面状の免震皿の場合には、V字谷面の底は、ローラーの
曲率の形状にし、V字谷面はそれに接する形で形成し、
この上部下向き凹型の滑り面部を有する免震皿は免震さ
れる構造体に、下部上向き凹型の滑り面部を有する免震
皿はこの免震される構造体を支持する構造体に設けられ
ることにより構成されてなることを特徴とする免震装置
・滑り支承。 【請求項21】 請求項20項記載の免震装置・滑り支
承において、中間滑り部は第一中間滑り部と第二中間滑
り部とに分かれ、上また下の凹型の免震皿の一方の凹型
と同一球面率を持つ凸型をもち、且つその凸型の反対部
は凸型球面をもつ形状の第一中間滑り部と、その反対部
の凸型球面と同一球面率を持つ凹型をもち、且つその凹
型の反対部は、上また下の凹型の免震皿のもう一方の凹
型と同一球面率を持つ凸型球面をもつ形状の第二中間滑
り部を有し、この第一中間滑り部及び第二中間滑り部
は、上及び下の凹型の免震皿にはさみこまれることによ
り構成されてなることを特徴とする免震装置・滑り支
承。 【請求項22】 請求項20項記載の免震装置・滑り支
承において、中間滑り部は第一中間滑り部と第二中間滑
り部と第三中間滑り部とに分かれ、上また下の凹型の免
震皿の一方の凹型と同一球面率を持つ凸型をもち、且つ
その凸型の反対部は凹型球面をもつ形状の第一中間滑り
部と、その反対部の凹型球面と同一球面率を持つ凸型を
もち、且つその凸型の反対部は凸型球面をもつ形状の第
二中間滑り部と、その反対部の凸型球面と同一球面率を
持つ凹型をもち、且つその凹型の反対部は、上また下の
凹型の免震皿のもう一方の凹型と同一球面率を持つ凸型
球面をもつ形状の第三中間滑り部を有し、この第一中間
滑り部、第二中間滑り部及び第三中間滑り部は、上及び
下の凹型の免震皿にはさみこまれることにより構成され
てなることを特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項23】 請求項20項記載の免震装置・滑り支
承において、中間滑り部は第一中間滑り部と第二中間滑
り部と第三中間滑り部とに分かれ、上また下の凹型の免
震皿の一方の凹型と同一球面率を持つ凸型をもち、且つ
その凸型の反対部は凸型球面をもつ形状の第一中間滑り
部と、その反対部の凸型球面と同一球面率を持つ凹型を
もち、且つその凹型の反対部は凹型球面をもつ形状の第
二中間滑り部と、その反対部の凹型球面と同一球面率を
持つ凸型をもち、且つその凸型の反対部は、上また下の
凹型の免震皿のもう一方の凹型と同一球面率を持つ凸型
球面をもつ形状の第三中間滑り部を有し、この第一中間
滑り部、第二中間滑り部及び第三中間滑り部は、上及び
下の凹型の免震皿にはさみこまれることにより構成され
てなることを特徴とする免震装置・滑り支承。 4.2.5. 復元バネ付き中間滑り部持ち二重(以上)免震
皿免震装置・滑り支承 【請求項23−2】 請求項19項記載の免震装置・滑
り支承において、中間滑り部またローラー・ボールベア
リングをもった中間滑り部また保持器と上部免震皿、下
部免震皿とが、バネ・ゴム・磁石等で繋がれ、かつ、上
部免震皿は支持され免震される構造体に取付られ、下部
免震皿は構造体を支持する構造体に取付けられることに
より構成されてなることを特徴とする免震装置・滑り支
承。 【請求項24】 請求項15項、16項、17項、18
項、また23−2項記載の免震装置・滑り支承におい
て、上部免震皿、単数また複数中間免震皿、下部免震皿
との重なり合う各層の間に、ローラーまたボールベアリ
ングを入れることにより構成されてなることを特徴とす
る免震装置・滑り支承。 【請求項24−2】 請求項15項、16項、17項、
18項、19項、23−2項、また24項記載の免震装
置・滑り支承において、二重(また二重以上の)免震皿
の側面の周囲が、防塵カバーまた中小地震程度の揺れを
許容するシールで密閉されていることにより構成されて
なることを特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項25】 凹型の滑り面部を有する免震皿を有
し、この免震皿の凹型と同一球面率を持つ凸型をもち、
且つその凸型の反対部は凹型球面をもつ形状の中間滑り
部またローラー・ボールベアリングをもった中間滑り部
また保持器を有し、この中間滑り部の前記凹型球面と同
一球面率を持つ凸型をもつ滑り部を有し、前記中間滑り
部は、前記凹型の免震皿とこの滑り部にはさみこまれ、
この凹型の免震皿と滑り部のうち一方を、免震される構
造体に、もう一方を、この免震される構造体を支持する
構造体に設けることにより構成されてなることを特徴と
する免震装置・滑り支承。 【請求項26】 凹型球面滑り面部を有する免震皿を有
し、この免震皿の凹型球面滑り面部と同一球面率を持つ
凸型球面滑り面部をもち、且つその凸型球面滑り面部の
反対部は凹型球面滑り面部をもつ第二中間滑り部またロ
ーラー・ボールベアリングをもった第二中間滑り部と、
その反対部の凹型球面滑り面部と同一球面率を持つ凸型
球面滑り面部をもち、且つその凸型球面滑り面部の反対
部は凹型球面滑り面部をもつ第一中間滑り部またローラ
ー・ボールベアリングをもった第一中間滑り部を有し、
この第一中間滑り部のこの凹型球面滑り面部と同一球面
率を持つ凸型球面滑り面部をもつ滑り部を有し、この第
一中間滑り部及び第二中間滑り部は、免震皿と滑り部に
はさみこまれ、免震皿と滑り部のうち一方を、免震され
る構造体に、もう一方をこの免震される構造体を支持す
る構造体に設けることにより構成されてなることを特徴
とする免震装置・滑り支承。 【請求項27】 凹型球面滑り面部を有する免震皿を有
し、この免震皿の凹型球面滑り面部と同一球面率をもつ
凸型球面滑り面部をもち、且つその凸型球面滑り面部の
反対部は凸型球面滑り面部をもつ第二中間滑り部またロ
ーラー・ボールベアリングをもった第二中間滑り部と、
その反対部の凸型球面滑り面部と同一球面率を持つ凹型
球面滑り面部をもち、且つその凹型球面滑り面部の反対
部は凸型球面滑り面部をもつ第一中間滑り部またローラ
ー・ボールベアリングをもった第一中間滑り部を有し、
この第一中間滑り部のこの凸型球面滑り面部と同一球面
率を持つ凹型球面滑り面部をもつ滑り部を有し、この第
一中間滑り部及び第二中間滑り部は、免震皿と滑り部に
はさみこまれ、免震皿と滑り部の一方を、免震される構
造体に、もう一方をこの免震される構造体を支持する構
造体に設けることにより構成されてなることを特徴とす
る免震装置・滑り支承。 【請求項28】 凹形状滑り面部を有する免震皿と当該
免震皿の凹形状滑り面部を滑走しうる滑り部を有し、滑
り部を挿入する筒の中に、バネ・ゴム・磁石等が挿入さ
れ、下部に滑り部が突き出る形で構成され、かつ、前記
免震皿および滑り部を挿入する筒の中のうち、一方を免
震される構造体に、もう一方をこの免震される構造体を
支持する構造体に設けることにより構成されてなること
を特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項29】 凹形状滑り面部を有する免震皿と当該
免震皿の凹形状滑り面部を滑走しうるローラー・ボール
ベアリング若しくは滑り部を有し、かつ、前記免震皿お
よびローラー・ボールベアリング若しくは滑り部のうち
一方を、免震される構造体に、垂直方向にスライドし、
水平方向は拘束されているスライド装置で繋ぎ、もう一
方をこの免震される構造体を支持する構造体に設けるこ
とにより構成されてなることを特徴とする免震装置・滑
り支承。 【請求項30】 免震される構造体に吊材等で吊された
重りを、それを支持する構造体また基礎の孔を経由し
て、その下で、吊して設置して構成されてなることを特
徴とする免震復元装置。 【請求項31】 前請求項記載の免震装置において、重
りと免震される構造体を支持する構造体また基礎との間
に、バネ(空気バネ含む)・ゴム・磁石等を付加するこ
とにより構成されてなることを特徴とする免震復元装
置。 【請求項31−2】 請求項30項、また31項記載の
免震装置において、免震される構造体に吊材等で吊され
た重りに、吊材に、またこれらの延長物に、固定ピン装
置のロック機能を設けることにより構成されてなること
を特徴とする免震装置。 【請求項32】 凹形状滑り面部また平面形状滑り面部
を有する免震皿と当該免震皿の滑り面部を滑走しうる滑
り部を有し、滑り部を挿入する筒の中に、バネ・ゴム・
磁石等が挿入され、下部に滑り部が突き出る形で構成さ
れ、かつ、前記免震皿および滑り部を挿入する筒の中の
うち、一方を免震される構造体に、もう一方をこの免震
される構造体を支持する構造体に設けることにより構成
されてなることを特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項33】 上部スライド部材と下部スライド部材
とを、互いに交差する方向に係合し、スライドできるよ
うに構成され、かつ、上部スライド部材と免震される構
造体の間、また、下部スライド部材と免震される構造体
を支持する構造体との間の、片方また両方に、垂直方向
に弾性のあるバネ(空気バネ含む)またゴムまた磁石等
を設置し、かつ、前記上部スライド部材を、免震される
構造体に、下部スライド部材を、この免震される構造体
を支持する構造体に設けることにより構成されてなるこ
とを特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項34】 免震される構造体の基部に水平免震装
置・滑り支承を、かつ、免震される構造体の何階単位か
の層単位か、階単位かに、垂直免震装置を、装備するこ
とにより構成されてなることを特徴とする免震装置。 【請求項35】 免震される構造体の柱また梁また基礎
等の支持材を支持するために三方向以上に引張材を張
り、その他端を、支持する構造体また基礎の圧縮部材等
により構成された3角形以上の各頂点で支え、またこの
引張材の途中に設けられたバネ・ゴム・磁石等を設ける
ことにより構成されてなることを特徴とする免震装置。 【請求項36】 免震される構造体とこの免震される構
造体を支持する構造体とを固定して、風揺れ等を防止
し、一定以上の地震力により折れるか切れるかするピン
により、地震時に地震力によって、免震される構造体
と、この免震される構造体を支持する構造体との固定を
解除するように取付けられ、かつ、このピンは、免震さ
れる構造体とこの免震される構造体を支持する構造体と
を繋ぐ形で設けられることにより構成されてなることを
特徴とする固定ピン装置。 【請求項37】 前請求項記載の一定以上の地震力によ
り折れるか切れるかする構造をもつピンが含まれる2つ
以上の固定ピン装置において、この地震力により折れる
か切れるかする構造をもつピンとそれ以外の固定ピンを
ロックするロック部材とが相互にワイヤー、ロープまた
ケーブル等で繋がり、そのロック部材は引張用のバネ等
(バネ、ゴム、磁石等)9-tで引っ張られて、地震時に
地震力によって前記固定ピンが折れるか切れるかした場
合、ワイヤー、ロープまたケーブル等で連動して、この
ロック部材が解除して、同時にこれらの固定ピンが解除
され、免震される構造体とこの免震される構造体を支持
する構造体との固定を解除することにより構成されてな
ることを特徴とする固定ピン装置。 【請求項38】 免震される構造体とこの免震される構
造体を支持する構造体とを固定して、風揺れ等を防止す
る2つ以上の固定ピン装置において、スライドできるよ
うにされた部材同士を、ワイヤーまたレリーズ等で連結
し、個々の部材に、当該固定ピンを、作動しないように
ロックする部分(ロック部材)をもち、地震時に、振幅
する装置が、前記部材の一つを押出すかまた引戻すかす
ることにより、前記ワイヤーまたレリーズ等の連結によ
り、同時に、それぞれの部材のロック部材が、それぞれ
の固定ピン装置の(免震される構造体と、この免震され
る構造体を支持する構造体との)固定を解除することに
より構成されてなることを特徴とする固定ピン装置。 【請求項39】 免震される構造体とこの免震される構
造体を支持する構造体とを固定して、風揺れ等を防止す
る2つ以上の固定ピン装置において、スライドできるよ
うにされた、枝分かれしていない部材、三つ又、四つ
又、またそれ以上にわかれた部材の個々の端部に、当該
固定ピンを、作動しないようにロックする部材(ロック
部材)をもち、地震時に、振幅する装置が、前記部材を
押出すかまた引戻すかすることにより、同時に、それぞ
れの端部のロック部材が、それぞれの固定ピン装置の
(免震される構造体と、この免震される構造体を支持す
る構造体との)固定を解除することにより構成されてな
ることを特徴とする固定ピン装置。 【請求項40】 免震される構造体とこの免震される構
造体を支持する構造体とを固定して、風揺れ等を防止す
る2つ以上の固定ピン装置において、その中心において
回転できる、枝分かれしていない部材、三つ又、四つ
又、またそれ以上にわかれた部材の個々の端部に、当該
固定ピンを、作動しないようにロックする部材(ロック
部材)をもち、地震時に、振幅する装置が、前記部材の
回転方向へ押出すかまた引戻すかすることにより、同時
に、それぞれの端部のロック部材が、それぞれの固定ピ
ン装置の(免震される構造体と、この免震される構造体
を支持する構造体との)固定を解除することにより構成
されてなることを特徴とする固定ピン装置。 【請求項41】 免震される構造体とこの免震される構
造体を支持する構造体とを固定して、風揺れ等を防止す
る1個もしくは複数個の固定ピン装置において、それぞ
れの固定ピン自体を、作動しないようにするロック機能
が、地震時に地震センサーからの電気信号で、同時に解
除されることにより構成されてなることを特徴とする固
定ピン装置。 【請求項42】 免震される構造体とこの免震される構
造体を支持する構造体とを固定して、風揺れ等を防止す
る固定ピン装置において、地震時以外はこの固定ピン
が、解除しないように固定ピンをロックするロック部材
が係合し、重りとそれを定位置に戻すバネ・ゴム・磁石
等による復元、重りとそれを定位置に戻し且つそれが滑
る球面またすり鉢等の形状による免震皿による重力復
元、振り子による重力復元等により地震時に振幅される
部材(地震を感知して地震によって振幅する地震センサ
ー振幅装置)またその部材に連動された部材の振幅が、
地震時には大きくなり、ある一定以上の振幅になると、
この部材によって、この固定ピンのロック部材が外れ、
解除することになり、免震される構造体とこの免震され
る構造体を支持する構造体との固定を解除することによ
り構成されてなることを特徴とする固定ピン装置。 【請求項43】 前請求項記載の固定ピン装置におい
て、 重りとそれを定位置に戻すバネ・ゴム・磁石等に
よる復元、重りとそれを定位置に戻し且つそれが滑る球
面すり鉢等による免震皿による重力復元、振り子による
重力復元等により地震時に振幅される部材(地震を感知
して地震によって振幅する地震センサー振幅装置)また
その部材に連動された部材に刃が付き、その先に、免震
される構造体とこの免震される構造体を支持する構造体
とを固定する固定ピンの吊材があり、地震時にその部材
の振幅が大きくなり、ある一定以上の振幅になるとその
刃が、吊材に当たり、吊材を切断し、免震される構造体
とこの免震される構造体を支持する構造体とを固定する
固定ピンを解除することにより構成されてなることを特
徴とする固定ピン装置。 【請求項44】 請求項42項記載の固定ピン装置にお
いて、固定ピン装置に、固定ピンが解除された後の自動
復帰装置が設けられ、地震センサー振幅装置として、重
りとそれを定位置に戻すバネ・ゴム・磁石等による復
元、重りとそれを定位置に戻し且つそれが滑る球面すり
鉢等による免震皿による重力復元、の場合、滑り面上の
滑り部の(地震後の)停止位置と、滑り部とに電気等の
接点が取付けられ、この停止位置に、滑り部が継続的に
とどまると、固定ピン自動復帰装置が作動し、固定ピン
がロックする位置に自動復帰させるか、また、地震セン
サー振幅装置として、振り子による重力復元の場合、振
り子の(地震後の)停止位置と、その振り子を吊す材
か、振り子下の材かの、振り子の停止位置と同じ位置と
に、電気等の接点が取付けられ、この停止位置に、振り
子が継続的にとどまると、固定ピン自動復帰装置が作動
し、当該固定ピンにロックが係合する位置に自動復帰さ
せることにより構成されてなることを特徴とする固定ピ
ン装置。 【請求項44−2】 請求項42項記載の固定ピン装置
において、固定ピン装置に、固定ピンが解除された後の
自動復帰装置が設けられ、地震センサー振幅装置とし
て、重りとそれを定位置に戻すバネ・ゴム・磁石等によ
る復元、重りとそれを定位置に戻し且つそれが滑る球面
すり鉢等による免震皿による重力復元、の場合、滑り面
上の滑り部の(地震後の)停止位置以外の周辺部と、滑
り部とに電気等の接点が取付けられ、また、地震センサ
ー振幅装置として、振り子による重力復元の場合、振り
子の(地震後の)停止位置以外の周辺部と、その振り子
を吊す材か、振り子下の材かの、振り子の停止位置と同
じ位置とに、電気等の接点が取付けられ、この停止位置
に、滑り部また振り子がとどまる限り、接点が接せずに
通電せず、固定ピン自動制御装置は作動せず、地震時
に、この停止位置より移動すると、双方の電気等の接点
が重なり合い通電し、そして地震後、この停止位置に滑
り部がとどまり、通電しなくなると、この固定ピン自動
制御装置内のモーター、バネ等、または重力により、固
定ピン自動復帰装置の固定ピン装置の押出し部を、ロッ
クが係合する位置に、固定ピンを押し上げ(固定ピンの
挿入部が上の場合)、また押し下げる(固定ピンの挿入
部が下の場合)とにより構成されてなることを特徴とす
る固定ピン装置。 【請求項45】 免震される構造体とこの免震される構
造体を支持する構造体とを固定して、風揺れ等を防止す
る固定ピン装置において、この固定ピン装置に、固定ピ
ンの解除及び固定の自動制御装置が設けられ、地震を感
知して地震によって振幅する地震センサー振幅装置とし
て、重りとそれを定位置に戻すバネ・ゴム・磁石等によ
る復元(バネ復元型)、重りとそれを定位置に戻し且つ
それが滑る球面すり鉢等による免震皿による重力復元
(重力復元型)の場合、滑り面上の滑り部の(地震後
の)停止位置と、滑り部とに電気等の接点が取付けら
れ、この停止位置に、滑り部が継続的にとどまる限り、
固定ピンは作動せず、継続的停止状態が破られると、固
定ピンを引き抜いて、固定を解除し、地震後、この停止
位置に、滑り部が継続的にとどまり、通電状態が継続す
ると、固定ピン自動制御装置が作動し、固定ピンをロッ
クする位置に自動復帰させるか、また、地震センサー振
幅装置として、振り子による重力復元(振り子復元型)
の場合、振り子の(地震後の)停止位置と、その振り子
を吊す材か、振り子下の材かの、振り子の停止位置と同
じ位置とに、電気等の接点が取付けられ、この停止位置
に、振り子が継続的にとどまる限り、固定ピンは作動せ
ず、通電状態の継続が破られると、固定ピンを引き抜い
て、固定を解除し、地震後、この停止位置に、振り子が
継続的にとどまり、通電状態が継続すると、固定ピン自
動制御装置が作動し、固定ピンをロックする位置に自動
復帰させることにより構成されてなることを特徴とする
固定ピン装置。 【請求項45−2】 免震される構造体とこの免震され
る構造体を支持する構造体とを固定して、風揺れ等を防
止する固定ピン装置において、この固定ピン装置に、固
定ピンの解除及び固定の自動制御装置が設けられ、地震
を感知して地震によって振幅する地震センサー振幅装置
として、重りとそれを定位置に戻すバネ・ゴム・磁石等
による復元(バネ復元型)、重りとそれを定位置に戻し
且つそれが滑る球面すり鉢等による免震皿による重力復
元(重力復元型)の場合、滑り面上の滑り部の(地震後
の)停止位置以外の周辺部と、滑り部とに電気等の接点
が取付けられ、この停止位置に、滑り部がとどまる限
り、接点が接せずに通電せず、固定ピン自動制御装置は
作動せず、この停止位置より移動すると、双方の電気等
の接点が重なり合い通電すると、固定ピンを引き抜い
て、固定を解除し、地震後、この停止位置に、滑り部が
とどまり、通電しなくなると、固定ピン自動制御装置が
作動しなくなり、固定ピンを免震される構造体を固定す
る元の位置に復帰させるか、また、地震センサー振幅装
置として、振り子による重力復元(振り子復元型)の場
合、振り子の(地震後の)停止位置と、その振り子を吊
す材か、振り子下の材かの、振り子の停止位置以外の周
辺部とに、電気等の接点が取付けられ、この停止位置
に、振り子がとどまる限り、接点が接せずに通電せず、
固定ピン自動制御装置は作動せず、この停止位置より移
動すると、双方の電気等の接点が重なり合い通電する
と、固定ピンを引き抜いて、固定を解除し、地震後、こ
の停止位置に、滑り部がとどまり、通電しなくなると、
固定ピン自動制御装置が作動しなくなり、固定ピンを免
震される構造体を固定する元の位置に復帰させることに
より構成されてなることを特徴とする固定ピン装置。 【請求項45−3】 免震される構造体とこの免震され
る構造体を支持する構造体とを固定して、風揺れ等を防
止する固定ピン装置において、地震力を電気信号に換え
る電気式振動計によって、 ある一定以上の地震力なる
と、前記免震される構造体の固定を解除して免震状態す
るために固定ピンの係合を解除するよう固定ピン自動制
御装置が作動して、地震後、ある一定以下の地震力にな
ると、免震される構造体を固定するために固定ピンを係
合するよう固定ピン自動制御装置が作動することにより
構成されてなることを特徴とする固定ピン装置。 【請求項46−1】 免震される構造体とこの免震され
る構造体を支持する構造体とを、すり鉢形状等の挿入部
と当該挿入部に固定ピンを挿入することよって固定し
て、風揺れ等を防止する固定ピン装置において、筒中を
液体・気体等をほぼ漏らさずにスライドするピストンを
もった固定ピンが、その筒に挿入され、その外に固定ピ
ン先端が突き出ており、さらに、この筒の上と下とは管
で繋がれており、このピストンには、この管の孔径より
大きい、孔があり、その孔に弁があり、この弁は、この
ピストンが引き込まれる時に、開くように付けられてお
り、また、この筒の中にバネ・ゴム・磁石等が入り、ま
た重力により、このピストンをもった固定ピンを押出す
役割をする場合もあり、この弁の性格と上記筒の上と下
とを繋ぐ管により、前記固定ピン先端は、この筒の中に
入る方向では、速やかであり、出る方向では、遅延さ
れ、それにより、地震力が働くと速やかに、この固定ピ
ン先端は、この筒の中に入り、地震力が働いている間
は、出にくくなり、また、この筒と前記管とは、潤滑油
等で満たされている場合もあり、加えて、この固定ピン
先端には、第1のピンが差し込まれる溝また窪みがあ
り、この第1のピンは常時、重力・バネ・ゴム・磁石等
で押されており、この第1のピンには、さらに第2のピ
ンが差し込まれる溝また窪みがあり、この第2のピンも
常時、重力・バネ・ゴム・磁石等で押されており、そし
てこの第2のピンにはワイヤー等で、地震を感知して地
震によって振幅する地震センサー振幅装置と繋がれてお
り、そして、この地震を感知して地震によって振幅する
地震センサー振幅装置が振幅し、このワイヤー等によ
り、この第2のピンが引っ張られ、前記第1のピンのロ
ックが外れて、前記固定ピン先端は、前記筒の中に入
り、免震装置全体が可動し始め、地震終了時には、重力
また前記筒中のバネまたゴムまた磁石等により、徐々に
この固定ピン先端が出始め、前記すり鉢形状の挿入部の
勾配に従いながら、最も底で、前記第1のピンにより、
この固定ピン先端がロックされ、免震される構造体も固
定され、かつ、前記固定ピンの挿入部と固定ピンのう
ち、一方を免震される構造体に、もう一方をこの免震さ
れる構造体を支持する構造体に設けることにより構成さ
れてなることを特徴とする固定ピン装置。 【請求項46−2】 免震される構造体とこの免震され
る構造体を支持する構造体とを、すり鉢形状等の挿入部
と当該挿入部に固定ピンを挿入することよって固定し
て、風揺れ等を防止する固定ピン装置において、筒中を
液体・気体等をほぼ漏らさずにスライドするピストンを
もった固定ピンが、その筒に挿入され、その外に固定ピ
ン先端が突き出ており、さらに、この筒の上と下とは管
で繋がれており、このピストンには、この管の孔より大
きい、孔があり、その孔に弁があり、この弁は、このピ
ストンが引き込まれる時に、開くように付けられてお
り、また、この筒の中に、バネ・ゴム・磁石等が入り、
また重力により、このピストンをもった固定ピンを押出
す役割をする場合もあり、この弁の性格により、前記固
定ピン先端は、この筒の中に入る方向では、速やかであ
り、出る方向では、遅延され、それにより、地震力が働
くと速やかに、この固定ピン先端は、この筒の中に入
り、地震力が働いている間は、出にくくなり、また、こ
の筒と前記管とは、潤滑油等で満たされている場合もあ
り、 加えて、この固定ピン先端には、この固定ピン先端を固
定するロック部材が差し込まれる溝また窪みがあり、 このロック部材は常時、重力・バネ・ゴム・磁石等で押
され、一定位置を保っており、このロック部材自体が、
地震を感知して地震によって振幅する地震センサー振幅
装置となり、 そして、地震時には、この地震センサー振幅装置のロッ
ク部材が不動点状態となり、この固定ピン先端の溝また
窪みからロック部材が外れて、固定ピン先端は、前記筒
の中に入り、免震装置全体が可動し始め、 地震終了時には、重力また前記筒中のバネまたゴムまた
磁石等により、徐々にこの固定ピン先端が出始め、前記
すり鉢形状の挿入部の勾配に従いながら、最も底で、前
記ロック部材により、この固定ピン先端が固定され、免
震される構造体も固定され、かつ、前記固定ピンの挿入
部と固定ピンのうち、一方を免震される構造体に、もう
一方をこの免震される構造体を支持する構造体に設ける
ことにより構成されてなることを特徴とする固定ピン装
置。 【請求項47】 請求項46−1項、46−2項、48
項、48−2項記載の2つ以上の固定ピン装置におい
て、固定ピンをロックしている第1のピン同士、またロ
ック部材同士をワイヤー等で繋ぎ、他方が動くと片方も
動くように構成されてなることを特徴とする固定ピン装
置。 【請求項48】 免震される構造体とこの免震される構
造体を支持する構造体とを、すり鉢形状等の挿入部と当
該挿入部に固定ピンを挿入することよって固定して、風
揺れ等を防止する固定ピン装置において、筒中を液体・
気体等をほぼ漏らさずにスライドするピストンをもった
固定ピンが、その筒に挿入され、その外に固定ピン先端
が突き出ており、この筒の上と下とは管で繋がれてお
り、また、この筒の中に、バネ・ゴム・磁石等が入り、
また重力により、ピストンを押出す役割をする場合もあ
り、また、この筒とこの管とには、潤滑油等で満たされ
ている場合もあり、加えて、地震を感知して地震によっ
て振幅する地震センサー振幅装置をもち、その地震セン
サー振幅装置には、前記管に設けられた弁を開くための
押出し部を持ち、この弁は、ピストンを押出す時に開く
ようにされており、押出し部には、この弁を常に閉じる
状態にするバネまたゴムまた磁石等を設けるか、重力に
より閉じる状態にし、地震時には、前記地震センサー振
幅装置が振幅し、この押出し部を押出して、この弁を開
き、地震力により前記固定ピン先端が(すり鉢形状の挿
入部の勾配を上り)持ち上がり、免震装置全体が可動し
始め、地震終了時には、前記すり鉢形状の挿入部の勾配
に従いながら、前記筒の中の重力・バネ・ゴム・磁石等
により、この固定ピン先端が突き出る方向に働き、か
つ、この弁も突き出る方向にしか開かないので、前記す
り鉢形状の挿入部の勾配に従いながら、最も底で、この
固定ピン先端が止まり、免震される構造体も固定され、
かつ、前記固定ピンの挿入部と固定ピンのうち、一方を
免震される構造体に、もう一方をこの免震される構造体
を支持する構造体に設けることにより構成されてなるこ
とを特徴とする固定ピン装置。 【請求項48−2】 免震される構造体とこの免震され
る構造体を支持する構造体とを、すり鉢形状等の挿入部
と当該挿入部に固定ピンを挿入することよって固定し
て、風揺れ等を防止する固定ピン装置において、この固
定ピンには、この固定ピンを固定するロック部材が差し
込まれる溝また窪みがあり、このロック部材は常時、重
力・バネ・ゴム・磁石等で押され、一定位置を保ってお
り、このロック部材自体が、地震を感知して地震によっ
て振幅する地震センサー振幅装置となり、そして、地震
時には、この地震センサー振幅装置としてのロック部材
が不動点状態となり、前記固定ピンの(ロック部材が差
し込まれる)溝また窪みからロック部材が外れて、すり
鉢状等の凹形状挿入部により、固定ピンが持ち上がり、
固定ピン装置による免震される構造体とこの免震される
構造体を支持する構造体との固定が解除され、免震装置
全体が可動し始め、地震終了時には、重力、バネまたゴ
ムまた磁石等により、徐々にこの固定ピンが下り始め、
前記すり鉢形状の挿入部の勾配に従いながら、このすり
鉢の底部で、この前記固定ピンの(ロック部材が差し込
まれる)溝また窪みに、前記ロック部材が嵌まり、固定
ピンがロックされ、免震される構造体とこの免震される
構造体を支持する構造体とも固定され、かつ、前記固定
ピンの挿入部と固定ピンのうち、一方を免震される構造
体に、もう一方をこの免震される構造体を支持する構造
体に設けることにより構成されてなることを特徴とする
固定ピン装置。 【請求項48−3】 請求項46−1項、46−2項、
また48項記載の固定ピン装置において、固定ピンを、
滑り部に置き換え、固定ピンの挿入部を、凹形状滑り面
部を有する免震皿に置き換えることにより構成されてな
ることを特徴とする免震装置。 【請求項49】 請求項15項、16項、17項、1
8、また18−2項記載の二重(また二重以上の)免震
皿免震装置・滑り支承において、平面形状滑り面部を有
する免震皿と凹形状滑り面部を有する免震皿との組合せ
の二重皿免震において、この平面形状滑り面部を有する
免震皿の中央部に、請求項46−1項、46−2項、4
8項、また48−2項の記載の固定ピン装置の固定ピン
の差し込み側を設け、他方の凹形状滑り面部を、この固
定ピンの鉢形状等をもった挿入部と兼用することにより
構成されてなることを特徴とする固定ピン装置。 【請求項50】 免震される構造体とこの免震される構
造体を支持する構造体とを固定して、風揺れ等を防止す
る固定ピン装置において、その固定ピンは、風力センサ
ーによってある一定以上の風圧時にのみ、免震される構
造体とこの免震される構造体を支持する構造体とを固定
するように取付けられることにより構成されてなること
を特徴とする固定ピン装置。 【請求項51】 前請求項記載の固定ピン装置の風力セ
ンサーにおいて、風圧を受ける板を設け、一定以上の風
圧により、この風圧板と連動する油圧ポンプが押され、
そのことにより、液体が押出され、その押出された液体
が、パイプ等で、各固定ピン装置の、固定ピンを作動さ
せる油圧ポンプに流れだし、油圧ポンプのピストンが押
され、このピストンと連動した固定ピンにより、免震さ
れる構造体とこの免震される構造体を支持する構造体と
を固定し、一定以下の風圧になると、前記風圧を受ける
板は、重力・バネ・ゴム・磁石等で元の位置にもどり、
それにより、この風圧板と連動する前記油圧ポンプのピ
ストンも元の位置に戻り、それにより液体も引き戻さ
れ、前記各固定ピン装置の各油圧ポンプのピストンを戻
し、このピストンと連動した固定ピンにより、免震され
る構造体とこの免震される構造体を支持する構造体との
固定が解除されることにより構成されてなることを特徴
とする固定ピン装置。 【請求項52】 免震される構造体とこの免震される構
造体を支持する構造体とを固定して、風揺れ等を防止す
る固定ピン装置において、固定ピン装置は、免震される
構造体の重心位置またその近傍に設置されることにより
構成されてなることを特徴とする固定ピン装置。 【請求項53】 免震される構造体とこの免震される構
造体を支持する構造体とを固定して、風揺れ等を防止す
る固定ピン装置において、固定ピン装置は、免震される
構造体の重心位置また近傍以外の周辺位置に、固定ピン
が切断されやすいタイプのものまた地震感度が敏感なタ
イプのものを設置し、免震される構造体の重心位置また
近傍には、前記周辺位置に比べて固定ピンが切断されに
くいタイプのものまた地震感度が鈍感なものを設置する
ことにより構成されてなることを特徴とする固定ピン装
置。 【請求項53−2】 免震される構造体とこの免震され
る構造体を支持する構造体とを固定して風揺れ等を防止
し、地震時に固定が解除され、複数本設置される固定ピ
ン装置において、その一本(リレー末端固定ピン装置)
は、免震される構造体の重心位置またその近傍に設置さ
れ、残り(リレー中間固定ピン装置)は、周辺に設置さ
れ、それらの固定ピン装置が地震時に順次解除され、前
記重心位置またその近傍に設置された固定ピン装置が最
後に解除されることにより構成されてなることを特徴と
する固定ピン装置。 【請求項53−3】 免震される構造体とこの免震され
る構造体を支持する構造体とを固定して風揺れ等を防止
し、地震時に固定が解除された後、地震後に、固定され
る、複数本設置される固定ピン装置において、その一本
(リレー末端固定ピン装置)は、免震される構造体の重
心位置またその近傍に設置され、残り(リレー中間固定
ピン装置)は、周辺に設置され、それらの固定ピン装置
が地震時に順次解除された後、地震後に、前記重心位置
またその近傍に設置された固定ピン装置が最初に固定さ
れることにより構成されてなることを特徴とする固定ピ
ン装置。 【請求項53−4】 請求項53−2項、53−3項記
載の固定ピン装置のリレー中間固定ピン装置において、
この固定ピン装置は、地震センサー(振幅)装置と直接
つながるリレー(第1)中間固定ピン装置と、地震セン
サー(振幅)装置とは直接つながらないリレー(第2番
目以降の)中間固定ピン装置に分かれ、前者をリレー第
1中間固定ピン装置、後者をリレー第2以降中間固定ピ
ン装置とし、 この固定ピン装置には、この固定ピンを固定するロック
部材が差し込まれる溝また窪みがあり、このロック部材
は常時、重力・バネ・ゴム・磁石等で押され、この溝ま
た窪みに差し込まれ、 リレー第1中間固定ピン装置の場合には、このロック部
材と、地震を感知して地震によって振幅する地震センサ
ー振幅装置(前記、バネ復元型、重力復元型、振り子復
元型)の地震時に不動点となる重りとが、(レリーズ中
の)ワイヤーまたケーブル等によって結ばれ、地震時に
地震センサー振幅装置が振幅し、このワイヤー等によ
り、このロック部材が引張られ、溝また窪みから、ロッ
ク部材が引抜かれ、固定ピンの固定が解除され、 また、リレー第2以降中間固定ピン装置の場合には、こ
のロック部材と、直前のリレー中間固定ピン装置の後述
の連動機構とが、(レリーズ中の)ワイヤーまたケーブ
ル等によって結ばれ、地震時に、他の連動機構の作動に
より、このワイヤー等によって、このロック部材が引張
られ、溝また窪みから、ロック部材が引抜かれ、固定ピ
ンの固定が解除され、 このリレー(第1、第2以降)中間固定ピン装置には、
このロック部材の装備に加えて、次のリレー固定ピン装
置への連動機構を持ち、連動機構は、地震時に、固定ピ
ンの作動に連動して、次のリレー(中間、末端)固定ピ
ンのロック部材に連動し、このロック部材を解除するこ
とにより構成されてなることを特徴とする固定ピン装
置。 【請求項53−5】 請求項53−4項記載の固定ピン
装置の連動機構において、梃子また滑車また歯車等を採
用して、引張り長さを増幅していることにより構成され
てなることを特徴とする固定ピン装置。 【請求項53−6】 請求項53−2項、53−3項記
載の固定ピン装置のリレー末端固定ピン装置において、
固定ピンをロックするロック部材を複数個持ち、この複
数個のロック部材は、他のリレー中間固定ピン装置の連
動機構(請求項53−4項、53−5項記載の連動機
構)から、(レリーズ中の)ワイヤーまたケーブル等
で、個々に連結され、地震時に個々に引抜かれて、固定
ピンのロックが解除されるが、この複数個のロック部材
が、全て解除されない限り、リレー末端固定ピン装置の
ロックは、完全に解除されないことにより構成されてな
ることを特徴とする固定ピン装置。 【請求項53−7】 請求項53−2項、53−3項、
また53−4項記載の固定ピン装置において、ロック部
材と、地震を感知して地震によって振幅する地震センサ
ー振幅装置の地震時に不動点となる重り、また、直前の
リレー中間固定ピン装置の連動機構との間には、地震時
にロック部材が解除された後、地震後のロック部材の戻
りを遅延する遅延器を設けていることにより構成されて
なることを特徴とする固定ピン装置。 【請求項53−8】 前請求項記載の遅延器は、筒とス
ライドするピストンから構成され、この筒中を液体・気
体等をほぼ漏らさずにスライドするピストンが、その筒
に挿入され、その外にピストンの先端が突き出ており、
さらに、この筒の上と下とは管で繋がれており、このピ
ストンには、この管の孔径より大きい、孔があり、その
孔に弁があり、この弁は、このピストンがこの筒に引き
込まれる時に、開くように付けられており、この弁の性
格と上記筒の上と下とを繋ぐ管により、前記ピストンの
先端は、この筒の中に入る方向では、速やかであり、出
る方向では、遅延され、この遅延器のピストンの先端部
を、リレー型固定ピン装置のロック部材と、地震センサ
ー振幅装置の地震時に不動点となる重りまた直前のリレ
ー中間固定ピン装置の連動機構との間をリレーする(レ
リーズ中の)ワイヤーまたケーブル等の間に繋ぎ、繋ぎ
方は、遅延器の筒の中へ、ピストンを押込む方向が、ロ
ック部材の解除方向とすることにより構成されてなるこ
とを特徴とする遅延器。 【請求項53−9】 請求項53−2項、53−3項、
53−4項、また53−7項記載の免震装置・滑り支承
において、ロック部材と、地震を感知して地震によって
振幅する地震センサー振幅装置の地震時に不動点となる
重り、また、直前のリレー中間固定ピン装置の連動機構
との間には、引張力のみを伝達し、圧縮力を伝達しない
引張力限定伝達装置をもつていることにより構成されて
なることを特徴とする固定ピン装置。 【請求項53−10】 免震される構造体とこの免震さ
れる構造体を支持する構造体とを固定して風揺れ等を防
止し、風力時に固定され、複数本設置される固定ピン装
置において、その一本は、免震される構造体の重心位置
またその近傍に設置され、残りは、周辺に設置され、そ
れらの固定ピン装置が風力時に順次固定され、前記重心
位置またその近傍に設置された固定ピン装置が最初に固
定されることにより構成されてなることを特徴とする固
定ピン装置。 【請求項53−11】 免震される構造体とこの免震さ
れる構造体を支持する構造体とを固定して風揺れ等を防
止し、風力時に固定され、複数本設置される固定ピン装
置において、その一本は、免震される構造体の重心位置
またその近傍に設置され、残りは、周辺に設置され、そ
れらの固定ピン装置が風力時に順次固定され、前記重心
位置またその近傍に設置された固定ピン装置が最初に固
定されることにより構成されてなることを特徴とする固
定ピン装置。 【請求項54】 上部構造(地上構造物)と杭等の基礎
部とを構造的に縁を切り、その両者間をある一定以上の
地震力によって折れるか切れかするピンで繋ぐことによ
り構成されてなることを特徴とする免震構造。 【請求項54−2】 免震装置・滑り支承において、免
震皿のすべりの摩擦面に、液体潤滑剤が 潤滑する溝
と、当該免震皿の外側に、その溝に液体潤滑剤を流し込
む孔を持ち、地震後に、揮発性の液体潤滑剤を、前記孔
から流し込み、地震後の残留変異の矯正を容易にするこ
とにより構成されてなることを特徴とする免震装置・滑
り支承。 【請求項55】 免震される構造体とこの免震される構
造体を支持する構造体とを固定して風揺れ等を防止す
る、固定ピンの挿入部と固定ピンとを有した固定ピン装
置において、当該固定ピンの挿入部の形状として、当初
の停止点に向かって、すり鉢状等の凹面を施し、また、
この停止点よりも広い範囲で、凸凹の形状を施し、か
つ、前記固定ピンの挿入部と固定ピンのうち、一方を免
震される構造体に、もう一方をこの免震される構造体を
支持する構造体に設けることにより構成されてなること
を特徴とする固定ピン装置。 【請求項55−2】 免震される構造体とこの免震され
る構造体を支持する構造体とを固定して風揺れ等を防止
する、固定ピンの挿入部と固定ピンとを有した固定ピン
装置において、当該固定ピンの挿入部の形状が、凸形状
となり、固定ピンの形状が凹形状となり、かつ、前記固
定ピンの挿入部と固定ピンのうち、一方を免震される構
造体に、もう一方をこの免震される構造体を支持する構
造体に設けることにより構成されてなることを特徴とす
る固定ピン装置。 【請求項55−3】 免震される構造体とこの免震され
る構造体を支持する構造体とを固定して風揺れ等を防止
する、固定ピンの挿入部と固定ピンとを有した固定ピン
装置において、上の固定ピンと下の固定ピンとを有し、
地震時には、下の固定ピンが上がり、上の固定ピンが下
がり、噛み合いロックしていたものが、下の固定ピンが
下がり、上の固定ピンが上がり、解除されるか、また風
力時にのみ、下の固定ピンが上がり、上の固定ピンが下
がり、噛み合いロックするか、のように取付けられ、か
つ、前記上下の固定ピンのうち、一方を免震される構造
体に、もう一方をこの免震される構造体を支持する構造
体に設けることにより構成されてなることを特徴とする
固定ピン装置。 【請求項55−4】 前請求項記載の固定ピン装置にお
いて、上の固定ピンと下の固定ピンとの間に、中間滑り
部、またローラー・ボールベアリング等の中間部材、ま
たローラー・ボールベアリングの保持器等の中間部材を
有し、上下の固定ピンがこのローラー・ボールベアリン
グ等の中間部材を挟み、ロックするか、また、この中間
滑り部の挿入部に上と下の固定ピンが挿入し、ロックす
るか、また、このローラー・ボールベアリングの保持器
等の中間部材の中に、上と下の固定ピンが挿入し、ロッ
クするか、などして構成されてなることを特徴とする固
定ピン装置。 【請求項55−5】 前請求項記載の、上の固定ピンと
下の固定ピンとの間に、中間滑り部をもつ固定ピン装置
において、固定ピンと中間滑り部の間にローラー・ボー
ルベアリングの保持器等の中間部材を有し、このローラ
ー・ボールベアリングの保持器等の中間部材の挿入部
に、固定ピンが挿入し、ロックすることにより構成され
てなることを特徴とする固定ピン装置。 【請求項55−6】 免震される構造体とこの免震され
る構造体を支持する構造体とを固定して風揺れ等を防止
する、固定ピンの挿入部と固定ピンとを有した固定ピン
装置において、免震皿に挿入部を設け、固定ピンを挿入
し、この免震皿を滑動する滑り部また中間滑り部にも挿
入部を有し、地震時には、この固定ピンがこの挿入部に
挿入され、ロックされていたものが、この挿入部から引
抜かれ、ロックが解除されるか、また風力時にのみ、こ
の固定ピンがこの挿入部に挿入され、ロックされるか、
などするように取付けられ、かつ、前記上下の固定ピン
のうち、一方を免震される構造体に、もう一方をこの免
震される構造体を支持する構造体に設けることにより構
成されてなることを特徴とする固定ピン装置。 【請求項55−7】 免震される構造体とこの免震され
る構造体を支持する構造体とを固定して風揺れ等を防止
する、固定ピンの挿入部と固定ピンとを有した固定ピン
装置において、固定ピンの挿入部が凹んで、固定ピンが
挿入することにより、ロックし、この凹んだ挿入部が元
の位置に戻り、固定ピンが押出されて、ロックが解除さ
れ、かつ、前記固定ピンの挿入部と固定ピンのうち、一
方を免震される構造体に、もう一方をこの免震される構
造体を支持する構造体に設けることにより構成されてな
ることを特徴とする固定ピン装置。 【請求項55−8】 免震される構造体とこの免震され
る構造体を支持する構造体とに挟まれた、中間滑り部、
またはローラー・ボールベアリング等の中間部材、また
はローラー・ボールベアリングの保持器等の中間部材を
有し、中間部材の対する免震される構造体、または、こ
の免震される構造体を支持する構造体の一方または両方
の一部が、凹んで挿入部をなし、中間部材をロックし、
この凹んだ挿入部が元の位置に戻り、中間部材が押出さ
れて、ロックが解除されることにより構成されてなるこ
とを特徴とする固定ピン装置。 【請求項55−9】 凹面部もしくは平面部をもつ滑り
面部を有する免震皿とそれをすべるか転がるかする滑り
部とからなる持つ免震装置・滑り支承、または、上部に
下向きの平面または凹曲面の免震皿と下部に上向きの平
面または凹曲面の免震皿とで構成され、上部免震皿と下
部免震皿との間に、中間滑り部またはローラー・ボール
ベアリングをもった中間滑り部またはローラー・ボール
ベアリングがはさみこまれた免震装置・滑り支承におい
て、免震皿の中央部が、前記滑り部、中間滑り部、ボー
ルベアリング、またはローラーの入り込む形で窪んだ
(凹んだ)形で形成された免震皿をもつことにより構成
されてなることを特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項55−9−2】 請求項55−9項記載の免震
装置・滑り支承において、免震皿の中央部が、その免震
皿面を滑動する滑り部、中間滑り部、ボールベアリン
グ、またはローラーに対して、耐圧性能が得られるよう
に、当該滑り部、中間滑り部、ボールベアリング、また
はローラーの曲率形状で窪んだ(凹んだ)形で形成され
ることにより構成されてなることを特徴とする免震装置
・滑り支承。 【請求項55−9−3】 請求項55−9項記載の免震
装置・滑り支承において、免震皿の中央部が、その免震
皿面を滑動する滑り部、中間滑り部、ボールベアリン
グ、またはローラーの入り込む形で窪んだ(凹んだ)形
で形成された免震皿をもつ免震装置・滑り支承と固定ピ
ン装置との併用により風等の揺れに対抗することを特徴
とする免震構造。 【請求項55−10】 すり鉢形状の免震皿をもつ免震
装置・滑り支承において、すり鉢の底を、球面にするこ
とより構成されてなることを特徴とする免震装置・滑り
支承。 【請求項55−11】 前請求項において、すり鉢の底
の球面半径は、地震周期に共振する半径近傍でもって構
成されてなることを特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項55−12】 請求項55−10項記載の、す
り鉢の底を球面としたすり鉢形状の免震すべり転がり支
承において、固定ピン装置を、免震される構造体の重心
またはその近傍に併用することより構成されてなること
を特徴とする免震構造。 【請求項55−13】 強風時に安全が保証されてた免
震装置において、強風時に、手動で免震される構造体と
この免震される構造体を支持する構造体とを固定する固
定ピン装置を併用することより構成されてなることを特
徴とする免震構造。 【請求項55−14】 ゴムまたはスポンジ等の弾性材
または緩衝材を、免震装置・滑り支承の免震皿等の滑り
面の周辺または縁に付けることより構成されてなること
を特徴とする免震装置・滑り支承。 【請求項56】 ベタ基礎、または布基礎と地面の上に
免震装置・滑り支承を配備し、その間を有機溶剤で溶け
るスタイロフォーム等のプラスチック、または水で溶け
るプラスチックで埋めて間隙を作り、その上にコンクリ
ートスラブを打ち、コンクリートが固まったらプラスチ
ックの間隙を有機溶剤か水で溶かして空間を作ることに
より構成されてなることを特徴とする免震構造。 【請求項56−2】 留め具等により、上下の皿を一体
にされた二重免震皿装置を、基礎のアンカーボルト位置
に据え付け、土台とまず固定し、その後、基礎との間に
できた隙間等を無収縮モルタルで埋め、無収縮モルタル
が固まった後に、基礎と免震装置とのアンカーボルトを
締めることにより構成されてなることを特徴とする免震
構造。 【請求項57】 免震される構造体の重心位置またはそ
の近傍にのみ、1箇所以上に復元装置また固定ピン装置
を装備することによって構成されてなることを特徴とす
る免震構造。 【請求項58】 免震される構造体の内側または重心に
向かって低く、外側に向かって高く傾斜を持たせるよう
に免震装置・滑り支承を設置することによって構成され
てなることを特徴とする免震構造。 【請求項59】 地震後に免震される構造体が元の位置
に戻る復元力が得られる限りの、復元力をできるだけ小
さくする復元装置を装備することにより構成されてなる
ことを特徴とする免震構造。 【請求項60】 免震装置によって免震される構造体と
この免震される構造体を支持する構造体との両者間に設
けられ、中央部に穴が開いた硬質板を積層させ、その中
央部にゴムまたはバネ等を挿入することにより構成さ
れ、かつ、前記最上部硬質板を免震される構造体に、最
下部硬質板をこの免震される構造体を支持する構造体に
設けることにより構成されてなることを特徴とする免震
装置。 【請求項61】 免震装置によって免震される構造体と
この免震される構造体を支持する構造体との両者間に、
バネ・ゴム等が設けられ、免震される構造体または支持
する構造体の一方に、すり鉢形状またはラッパ形状等の
裾広がりの孔が設けられ、その孔中にそのバネ・ゴム等
の端が係合され、このバネ・ゴム等の反対の端が、免震
される構造体または支持する構造体の他方に、係合され
ることにより構成されてなることを特徴とする免震装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34580597A JPH10299827A (ja) | 1997-01-06 | 1997-12-01 | 免震装置、滑り支承また免震構造 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9-11831 | 1997-01-06 | ||
JP1183197 | 1997-01-06 | ||
JP34580597A JPH10299827A (ja) | 1997-01-06 | 1997-12-01 | 免震装置、滑り支承また免震構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10299827A true JPH10299827A (ja) | 1998-11-13 |
Family
ID=26347345
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34580597A Pending JPH10299827A (ja) | 1997-01-06 | 1997-12-01 | 免震装置、滑り支承また免震構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10299827A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10292846A (ja) * | 1997-01-06 | 1998-11-04 | Jiro Kitamura | 免震装置、滑り支承また免震構造 |
JP2000283215A (ja) * | 1999-03-29 | 2000-10-13 | Freebear Corp | 免震構造及び免震補助装置 |
JP2009216238A (ja) * | 1998-01-06 | 2009-09-24 | Jiro Kitamura | 免震装置、滑り支承また免震構造 |
CN115807492A (zh) * | 2022-12-22 | 2023-03-17 | 广州大学 | 一种碰撞双质量多阶调谐减振系统 |
CN116446553A (zh) * | 2023-05-30 | 2023-07-18 | 中国地震局工程力学研究所 | 一种可以实现竖向大变形的竖向隔震装置 |
-
1997
- 1997-12-01 JP JP34580597A patent/JPH10299827A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10292846A (ja) * | 1997-01-06 | 1998-11-04 | Jiro Kitamura | 免震装置、滑り支承また免震構造 |
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CN116446553B (zh) * | 2023-05-30 | 2023-09-15 | 中国地震局工程力学研究所 | 一种可以实现竖向大变形的竖向隔震装置 |
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