JPH10298527A - エポキシ樹脂系接着性組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂系接着性組成物

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JPH10298527A
JPH10298527A JP10742797A JP10742797A JPH10298527A JP H10298527 A JPH10298527 A JP H10298527A JP 10742797 A JP10742797 A JP 10742797A JP 10742797 A JP10742797 A JP 10742797A JP H10298527 A JPH10298527 A JP H10298527A
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JP
Japan
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epoxy resin
adhesive composition
acid
composition
curing agent
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JP10742797A
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English (en)
Inventor
Koji Akimoto
耕司 秋本
Kenji Kosho
憲治 古庄
Manabu Abe
学 阿部
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Adeka Corp
Original Assignee
Asahi Denka Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着性、特に高温下での接着性などが著しく
改善されたエポキシ樹脂系接着性組成物を提供するこ
と。 【解決手段】 本発明のエポキシ樹脂系接着性組成物
は、エポキシ樹脂および下記〔化1〕の一般式(I)で
表される変性アミドアミンからなるものである。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エポキシ樹脂系接
着性組成物に関し、詳しくは、硬化剤として特定の変性
アミドアミンを使用してなる、接着性、特に高温下での
接着性に優れたエポキシ樹脂系接着性組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】自動
車、船舶、航空機などの構造部材を接合するための方法
としては、ボルトやリベットなどの機械的接合、アーク
溶接やスポット溶接などの融着などの方法があるが、接
着剤を用いた接合は接着面を広くできるため繰り返し疲
労に対する抵抗性が大きく、異種材料間での接合が可能
であり、また、軽量化が図れるなどの長所を有する。
【0003】ところが構造用接着剤を用いた方法におい
ては、耐久性、特に熱による影響での耐久性が不十分で
あるという欠点があった。
【0004】エポキシ樹脂は、金属、石材、コンクリー
ト、プラスチックなどの被着体に対する優れた接着性や
耐久性に対する信頼性から、自動車、車両、航空機、電
機、電子、建築、土木などの広範囲な工業分野で構造用
接着剤として利用されてきた。
【0005】これまでに、例えば、特開平6−2874
10号公報には、特定のアクリル系重合体樹脂微粒子、
特定のリン酸トリエステル、ビスフェノール型エポキシ
樹脂および熱活性型硬化剤からなるエポキシ樹脂系構造
接着組成物が提案されており、特開平6−287411
号公報には、ビスフェノール型エポキシ樹脂、熱活性型
硬化剤、ジベンジリデンソルビトール、アクリル系コア
/シェル重合体等および特定のリン酸トリエステルから
なるエポキシ樹脂系構造接着組成物が提案されている
が、特に高温下での接着性に関しては未だ満足できる性
能のものは得られていなかった。
【0006】また、特開平5−22258号公報には、
接着性付与剤としてブロックイソシアネートと、α,β
−不飽和カルボン酸またはそのエステルとポリアミン化
合物より得られる変性アミドアミンを用いてなる塩化ビ
ニルプラスチゾル組成物が提案されているが、ここで使
用される変性アミドアミンをエポキシ樹脂の硬化剤とし
て使用しうることに関しては全く記載されていない。
【0007】従って、本発明の目的は、接着性、特に高
温下での接着性などが著しく改善されたエポキシ樹脂系
接着性組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を重ねた結果、主剤としてエポキシ樹脂、硬化剤として
特定の変性アミドアミンを使用することによって、上記
目的を達成し得ることを知見した。
【0009】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、エポキシ樹脂および下記〔化3〕(前記〔化1〕と
同じ)の一般式(I)で表される変性アミドアミンから
なるエポキシ樹脂系接着性組成物を提供するものであ
る。
【0010】
【化3】
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明のエポキシ樹脂系接
着性組成物について詳細に説明する。
【0012】本発明に使用されるエポキシ樹脂は、本発
明の組成物の主剤として用いられ、例えば、ハイドロキ
ノン、レゾルシン、メチルレゾルシン、ピロカテコー
ル、フロログルシノールなどの単核多価フェノール化合
物のポリグリシジルエーテル化合物;ジヒドロキシナフ
タレン、ビフェノール、メチレンビスフェノール(ビス
フェノールF)、メチレンビス(オルソクレゾール)、
エチリデンビスフェノール、イソプロピリデンビスフェ
ノール(ビスフェノ−ルA)、イソプロピリデンビス
(オルソクレゾール)、テトラブロムビスフェノール
A、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、
1,4−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,
1,3−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
1,1,2,2−テトラ(4−ヒドロキシフェニル)エ
タン、チオビスフェノール、スルホビスフェノール、オ
キシビスフェノール、フェノールノボラック、オルソク
レゾールノボラック、レゾルシンノボラックなどの多核
多価フェノール化合物のポリグリシジルエーテル化合
物;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチ
レングリコール、ヘキサンジオール、ポリグリコール、
チオジグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ビスフェノ
ールA−エチレンオキシド付加物などの多価アルコール
類のポリグリシジルエーテル;マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸、コハク酸、グルタル酸、スベリン酸、アジ
ピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸、トリ
マー酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリ
メリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、テトラヒ
ドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレン
テトラヒドロフタル酸等の脂肪族、芳香族または脂環族
多塩基酸のグリシジルエステル類およびグリシジルメタ
クリレートの単独重合体または共重合体;N,N−ジグ
リシジルアニリン、ビス(4−(N−メチル−N−グリ
シジルアミノ)フェニル)メタン等のグリシジルアミノ
基を有するエポキシ化合物;ビニルシクロヘキセンジエ
ポキシド、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、3,
4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ
シクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−
6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−
6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス
(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチ
ル)アジペート等の環状オレフィン化合物のエポキシ化
物;エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化スチレン−
ブタジエン共重合物等のエポキシ化共役ジエン重合体、
トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環化合物があ
げられる。
【0013】これらのエポキシ樹脂の中でも、特に、単
核多価フェノールまたは多核多価フェノールのポリグリ
シジルエーテルおよび脂肪族ポリグリシジルエーテルか
らなる群から選ばれた少なくとも一種のポリグリシジル
エーテル化合物を用いた場合、とりわけ、下記〔化4〕
(前記〔化2〕と同じ)の一般式(II) で表されるエポ
キシ樹脂(アルキリデンビスフェノールのポリグリシジ
ルエーテル)を用いた場合に、耐食性、基材への密着性
などに優れるエポキシ樹脂組成物が得られるので好まし
い。
【0014】
【化4】
【0015】上記一般式(II)中のR3 およびR4 で表
されるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、
プロピル、ブチルなどの基が挙げられる。
【0016】また、上記エポキシ樹脂として、リン酸、
ダイマー酸、NBR、ウレタン、タンニン酸などによる
各種変性品を使用することもできる。
【0017】本発明に使用される上記一般式(I)で表
される変性アミドアミンは、上記エポキシ樹脂の硬化剤
として用いられるものである。上記一般式(I)中、R
で表されるアルキル基としては、例えば、メチル、エチ
ル、プロピルなどの基があげられ、AおよびBで表され
る残基を構成することのできるポリアミン化合物として
は、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、ポリオキシプロピレンジ
アミン、ポリオキシプロピレントリアミン等の鎖状脂肪
族アミン;メンセンジアミン、イソホロンジアミン、ビ
ス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、
ジアミノジシクロヘキシルメタン、ビス(アミノメチ
ル)シクロヘキサン、N−アミノエチルピペラジン、
3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,1
0−テトラオキサスピロ(5.5)ウンデカン等の環状
脂肪族アミン;m−キシレンジアミン等の芳香脂肪族ア
ミン;メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメ
タン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジエチル
メチルフェにるメタン、α,α’−ビス(4−アミノフ
ェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン等の芳香族ポリ
アミンなどがあげられ、特に、脂肪族アミン(鎖状脂肪
族アミン、環状脂肪族アミンまたは芳香脂肪族アミン)
を用いることで優れた接着性が得られるため好ましい。
【0018】上記一般式(I)で表される変性アミドア
ミンは、例えば、α,β−不飽和カルボン酸またはその
エステル化合物1モルに対して、前記ポリアミン化合物
を好ましくは1.5〜2.5モル、更に好ましくは1.
8〜2.2モル反応させることにより容易に得られる。
この反応は、ポリアミン化合物がビニル基と反応する第
1段反応と、ポリアミン化合物がカルボキシル基または
エステル基と反応する第2段反応により起こり、第1段
反応は、常圧下に70℃以下、好ましくは30℃以下に
てα,β−不飽和カルボン酸またはそのエステル化合物
を前記ポリアミン化合物に滴下することで行なわれ、第
2段反応は、常圧下に120〜200℃、好ましくは1
40〜180℃にて1〜10時間、好ましくは1.5〜
5時間かけて行なうことで得られる。しかしその製法に
ついては特に限定されるものではない。
【0019】ここで、上記α,β−不飽和カルボン酸ま
たはそのエステル化合物としては、例えば、アクリル
酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸イ
ソブチル、メタリル酸、メタクリル酸t−ブチルなどが
あげられる。
【0020】また、上記変性アミドアミンには、ダイマ
ー酸などのジカルボン酸を常法により反応させてポリア
ミドアミンとしたり、エポキシ樹脂付加変性あるいはア
クリルニトリル等を付加させてミカエル付加変性などの
変性を施すことが可能である。
【0021】上記変性アミドアミンは、エポキシ樹脂1
00重量部に対し、好ましくは5〜150重量部、更に
好ましくは10〜100重量部配合される。該変性アミ
ドアミンの配合量が5重量部未満では、硬化速度が著し
く不十分なため好ましくなく、150重量部よりも多い
場合には、無意味であるばかりでなく、むしろ硬化物性
(接着性)に悪影響を与えるおそれがあるため好ましく
ない。
【0022】また、本発明のエポキシ樹脂系接着剤組成
物には、通常のエポキシ樹脂用の硬化剤も併用すること
ができ、そのような硬化剤としては、例えば、ジエチレ
ントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレ
ンペンタミン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオ
キシプロピレントリアミン等の鎖状脂肪族アミン;メン
センジアミン、イソホロンジアミン、ビス(4−アミノ
−3−メチルジシクロヘキシル)メタン、ジアミノジシ
クロヘキシルメタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキ
サン、N−アミノエチルピペラジン、3,9−ビス(3
−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキオ
サスピロ(5.5)ウンデカン等の環状脂肪族アミン;
m−キシレンジアミン等の芳香脂肪族アミン;メタフェ
ニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノ
ジフェニルスルホン、ジアミノジエチルジメチルフェニ
ルメタン、α,α’−ビス(4−アミノフェニル)−p
−ジイソプロピルベンゼン等の芳香族ポリアミンなどの
ポリアミン硬化剤、これらポリアミン類とダイマー酸な
どのジカルボン酸とを常法によって反応させて得られる
ポリアミドポリアミン硬化剤、または、これらポリアミ
ン類にエポキシ樹脂を付加させたエポキシ付加変性ポリ
アミン硬化剤あるいはアクリロニトリル等を付加させた
ミカエル付加変性ポリアミン硬化剤などがあげられ、さ
らにジシアンジアミド、酸無水物、イミダゾール類など
の潜在性硬化剤も使用できる。
【0023】本発明のエポキシ樹脂系接着性組成物に
は、カップリング剤を併用することによって、高温下で
の接着保持性のより優れたものが得られるため好まし
い。
【0024】上記カップリング剤としては、例えば、シ
ラン系、チタネート系、アルミニウム系などのカップリ
ング剤あげられるが、とりわけシラン系カップリング剤
が好ましく、該シラン系カップリング剤としては、例え
ば、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトルクロロシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロ
ピルエトキシシラン、γ−〔ビス(β−ヒドロキシエチ
ル)〕アミノプロピルトリエトキシシランなどがあげら
れる。上記カップリング剤は、エポキシ樹脂100重量
部に対して、0.01〜10重量部配合されることが好
ましい。
【0025】また、本発明のエポキシ樹脂系接着性組成
物には、必要に応じて、硬化促進剤、充填剤、顔料、弾
性付与剤などを配合することができる。
【0026】上記硬化促進剤としては、例えば、アルコ
ール系、フェノール系、メルカプタン系、ジメチルウレ
ア系、脂肪族系、イミダゾールなどの各種硬化促進剤が
あげられる。
【0027】上記充填剤としては、例えば、ガラス繊
維、セルロース、ケイ砂、セメント、カオリン、クレ
ー、水酸化アルミニウム、ベントナイト、タルク、シリ
カ、微粉末シリカ、二酸化チタン、炭酸カルシウム、カ
ーボンブラック、グラファイト、酸化鉄、歴青物質等が
あげられる。
【0028】上記顔料としては、例えば、二酸化チタ
ン、リサージ、リトボン、酸化亜鉛、カーボンブラック
などがあげられる。
【0029】上記弾性付与剤としては、例えば、アクリ
ルゴム、カルボキシ変性ニトリルゴム、ポリウレタン樹
脂、シリコーン樹脂などがあげられる。
【0030】また、本発明のエポキシ樹脂系接着性組成
物は、取扱い性を向上させるために、溶剤に溶解して溶
液としたり、エマルジョンとするなどすることもでき
る。
【0031】上記溶剤としては、例えば、アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン等のケトン系;酢酸エチル、酢酸ブチル、アセ
ト酢酸エチル、2−エトキシエチルアセテート等のエス
テル系;ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリ
コールモノエチルエーテルアセテート等のエーテル系;
ベンゼン、キシレン、トルエン、アミルベンゼン、イソ
プロピルベンゼン、エチルベンゼン、メシチレン等の芳
香族炭化水素系;ヘキサン、オクタン、デカン、ドデカ
ン等の脂肪族炭化水素系;シクロペンタン、シクロヘキ
サン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素系;
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、テルペン類などが使用でき、これらの溶剤
は、任意に2種以上の混合溶剤として用いることも可能
である。
【0032】本発明のエポキシ樹脂系接着性組成物に
は、さらに必要に応じて、潤滑剤、帯電防止剤、増粘
剤、チキソトロピック剤、分散剤、難燃剤、消泡剤、反
応性または非反応性の希釈剤などの常用のエポキシ樹脂
用の添加剤を使用することもできる。
【0033】本発明の組成物の好ましい配合組成は、エ
ポキシ樹脂100重量部に対して、上記変性アミドアミ
ン5〜150重量部を含有する組成である。また、本発
明の組成物の更に好ましい配合組成は、エポキシ樹脂1
00重量部に対して、上記変性アミドアミン5〜150
重量部およびシランカップリング剤0.01〜10重量
部を含有する組成である。
【0034】本発明のエポキシ樹脂系接着性組成物を用
いて被着体(基材)を接着する方法としては、例えば、
エポキシ樹脂を主体とする主剤成分および上記変性アミ
ドアミンを主体とする硬化剤成分を混練機を用いて混練
し、得られた組成物を接着面に塗布して被着体を接合
し、必要に応じて加熱して乾燥する等の方法が挙げられ
る。
【0035】ここで用いられる上記混練機としては、例
えば、チェンジ缶型ミキサー、プラネタリーミキサー、
ディスパー、ヘンシェルミキサー、ニーダー、インクロ
ール、押出し機などがあげられる。
【0036】また、上記被着体に本発明の組成物を塗布
する際の塗布方法は、例えば、スプレー、シーラーガ
ン、刷毛塗り、コーダーなどによって行なわれる。
【0037】本発明のエポキシ樹脂系接着性組成物は、
例えば、金属、プラスチック、ゴム、ガラス、木、紙、
皮革、布などの基材の接合に適用することができるが、
特に、金属と金属、金属とプラスチック、金属とゴムな
どのように金属を基材とした場合に好適に使用すること
ができる。
【0038】上記金属基材としては、例えば、アルミニ
ウム、チタン、ステンレス、軟鋼、めっき鋼などがあげ
られ、これらは、アセトン、アルコール等の有機溶剤で
の脱脂、ブラスト処理、アルカリ洗浄、リン酸塩処理、
クロメート処理、フッ化塩処理等の各種表面処理を施す
こともできる。
【0039】上記プラスチック基材としては、例えば、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等の汎
用樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ABS樹脂、
FRP樹脂等のエンジニアリングプラスチック、エポキ
シ樹脂、ポリウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂などがあげ
られる。
【0040】上記ゴム基材としては、例えば、天然ゴ
ム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジ
エンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、アクリル
ゴム、フッ素ゴムなどがあげられ、これらは未加硫ゴム
でも加硫ゴムでもよい。
【0041】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0042】実施例1 (金属−金属の接着)接着剤として下記の主剤成分と硬
化剤成分とをエポキシ当量/活性水素当量が1/1とな
るように混合した混合物を用い、被着体として厚さ1.
0mmの鋼板(JIS G−3141 圧延鋼板片面#
280研磨板)と厚さ1.0mmの鋼板(前同)とから
規定の大きさの試験片を作成し、被着後100℃で15
分加熱して接着し、JIS K−6850に順じて引張
せん断接着強さ試験(kgf/cm2 )を測定し、JI
S K−6854(kgf/25mm)に順じてT字剥
離強度を測定した(25℃)。また、接着後の試験片を
恒温乾燥機に入れ、100℃で5時間放置し、その温度
での引張せん断接着強さおよびT字剥離強度を測定し
た。それらの結果を下記〔表1〕に示す。
【0043】 〔主剤〕 重量% EP-4100 (旭電化工業(株)製ビスフェノールA型エポキシ樹脂 70 、エポキシ当量190) ハイカー CTBN 1300X8(宇部興産(株)製カルボキシ変性ニトリルゴム)29 γ−アミノプロピルトリエトキシシラン 1
【0044】 〔硬化剤〕 重量% アミン化合物(下記〔表1〕参照) 100
【0045】
【表1】
【0046】上記〔表1〕中のアミン化合物の詳細は、
以下に示す通りである。 *1:A−NH−CO−CH(R)CH2−NH−B
〔前記一般式(I)〕 PA−1 R=−H A,B=ジエチレントリアミンの残基 PA−2 R=−H A,B=テトラエチレンペンタミンの残基 PA−3 R=−H A,B=イソホロンジアミンの残基 PA−4 R=−CH3 A,B=テトラエチレンペンタミンの残基
【0047】 *2 PA−5 トリエチレンテトラミン PA−6 イソホロンジアミン PA−7 バーサミド140(富士化成(株)製ポリ
アミドアミン)
【0048】*3 PA−1/PA−5=4/1 PA−1/PA−6=4/1
【0049】実施例2 (金属−ゴムの接着)接着剤として下記の主剤成分と硬
化剤成分とをエポキシ当量/活性水素当量が1/1とな
るように混合した混合物を用い、被着体として厚さ1.
0mmの鋼板(実施例1で用いたものと同じ)と厚さ
0.5mmの硫黄加硫ニトリルゴムフィルムとから規定
の大きさの試験片を作成し、被着後100℃で15分加
熱して接着し、JIS K−6850に順じて引張せん
断接着強さ(kgf/cm2 )を測定した(25℃)。
また、接着後の試験片を恒温乾燥機に入れ、100℃で
5時間放置し、その温度での引張せん断接着強さを測定
した。それらの結果を下記〔表2〕に示す。
【0050】 〔主剤〕 重量% EP-4100(旭電化工業(株)製ビスフェノールA型エポキシ樹脂)40 タルク 59 γ−アミノプロピルトリエトキシシラン 1
【0051】 〔硬化剤〕 重量% アミン化合物(下記〔表2〕参照) 50 タルク 30 炭酸カルシウム 15 カーボンブラック 5
【0052】
【表2】
【0053】尚、上記〔表2〕中の*4及び*5は、次
のことを意味する。 *4: PA−1/PA−5=4/1 PA−1/PA−6=4/1 *5: ゴム部分で材料が破壊された。
【0054】実施例3 (金属−プラスチックの接着)接着剤として下記の主剤
成分と硬化剤成分とをエポキシ当量/活性水素当量が1
/1となるように混合した混合物を用い、被着体として
厚さ1.0mmの鋼板(実施例1で用いたものと同じ)
と厚さ1.0mmのポリエステルガラス(日本テストパ
ネル社仕様武蔵野化成品:ガラス繊維強化不飽和ポリエ
ステル樹脂)とから規定の大きさの試験片を作成し、被
着後100℃で15分加熱して接着し、JIS K−6
850に順じて引張せん断接着強さ(kgf/cm2
を測定した(25℃)。また、接着後の試験片を恒温乾
燥機に入れ、100℃で5時間放置し、その温度での引
張せん断接着強さを測定した。それらの結果を下記〔表
3〕に示す。
【0055】 〔主剤〕 重量% EP-4100(旭電化工業(株)製ビスフェノールA型エポキシ樹脂)40 タルク 59 γ−アミノプロピルトリエトキシシラン 1
【0056】 〔硬化剤〕 重量% アミン化合物(下記〔表3〕参照) 60 タルク 40
【0057】
【表3】
【0058】尚、上記〔表3〕中の*6及び*7は、次
のことを意味する。 *6 PA−1/PA−5=4/1 PA−1/PA−6=4/1 *7 材破:ポリエステルガラス部分が破壊されて測
定不能である。
【0059】上記の実施例及び比較例から明らかなよう
に、エポキシ樹脂とトリエチレンテトラミン、イソホロ
ンジアミン等の通常のポリアミン化合物を組み合わせて
なるエポキシ樹脂系接着性組成物を使用した場合(比較
例1−1、1−2、2−1、2−2、3−1、3−
2)、金属と金属、金属とゴムあるいは金属とプラスチ
ックなどのように金属を基材とするときの接着性は不十
分であり、さらに高温下ではその性能は低下し、また、
エポキシ樹脂用の硬化剤として公知のポリアミドアミン
化合物を組み合わせた場合(比較例1−3、2−3、3
−3)には、常温における接着性は向上するものの、高
温下ではその性能は著しく低下する。
【0060】これに対して、硬化剤として本発明に係る
前記一般式(I)で表される変性アミドアミンを用いる
ことによって、常温での接着性に優れ、高温下において
もその性能はほとんど低下することなく優れた接着性を
示す(実施例1−1〜1−6、2−1〜2−6、3−1
〜3−6)。
【0061】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂系接着性組成物
は、耐熱接着性に優れており、構造用接着剤として有効
に使用することが可能である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂および下記〔化1〕の一般
    式(I)で表される変性アミドアミンからなるエポキシ
    樹脂系接着性組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 上記一般式(I)におけるAおよびBで
    表される残基を構成するポリアミン化合物が、脂肪族ポ
    リアミンである請求項1記載のエポキシ樹脂系接着性組
    成物。
  3. 【請求項3】 更に、シラン系カップリング剤の少なく
    とも一種を、上記エポキシ樹脂100重量部に対して
    0.01〜10重量部配合してなる請求項1または2記
    載のエポキシ樹脂系接着性組成物。
  4. 【請求項4】 上記エポキシ樹脂が、下記〔化2〕の一
    般式(II)で表されるエポキシ樹脂である請求項1〜3
    の何れかに記載のエポキシ樹脂系接着性組成物。 【化2】
  5. 【請求項5】 金属を基材とする用途に用いることを特
    徴とする請求項1〜4の何れかに記載のエポキシ樹脂系
    接着性組成物。
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