JPH10298205A - シクロオリゴサッカライド− 硼素錯体 - Google Patents

シクロオリゴサッカライド− 硼素錯体

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JPH10298205A
JPH10298205A JP6710698A JP6710698A JPH10298205A JP H10298205 A JPH10298205 A JP H10298205A JP 6710698 A JP6710698 A JP 6710698A JP 6710698 A JP6710698 A JP 6710698A JP H10298205 A JPH10298205 A JP H10298205A
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Ruediger Dr Baur
リユーディガー・バウウア
Hans-Tobias Dr Macholdt
トビアス・マックホルト ハンス−
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 改善された特に効果的な無色の荷電制御剤を
見出すこと。 【解決手段】 1〜4個のシクロデキストリン単位と以
下の式(I) 【化1】 で表される一つのボレートラジカルから構成されること
を特徴とする、シクロデキストリン- ボレート錯体は、
良好な荷電制御特性を有し、かつトナー、粉体塗料及び
エレクトレットバインダー中で優れた分散性を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、電子写真記録法の
ためのトナー及び現像剤、表面塗装のための粉剤及び粉
体塗料、エレクトレット材料、特にエレクトレット繊
維、及び分離法において使用される荷電制御剤の分野に
属する。
【0002】
【従来の技術】電子写真記録法においては、潜荷電像
(latent charge image)を光導電体上に生じさせる。こ
の潜荷電像は、静電気的に荷電したトナーを塗布するこ
とによって現像され、これを次いで例えば紙、繊維材
料、箔またはプラスチックに転写しそして例えば圧力、
放射線、熱または溶剤の作用により定着させる。代表的
なトナーは一成分または二成分粉体トナー(一成分また
は二成分現像剤とも呼ばれる)、また例えば磁気トナ
ー、液体トナーまたは重合トナー等の特殊なトナーも使
用される。重合トナーとは、例えば懸濁重合(縮合)ま
たは乳化重合によって得られ、トナー中の改善された粒
子特性を導くトナーを意味する。また原則的に非水性分
散体中で得られたトナーも意味される(L.B.Schein,
“Electrophotography and Development Physics”; Sp
ringer Series in Electrophysics 14; Springer-Verla
g, 1988)。
【0003】トナーの品質の一つの目安は、それの比荷
電率q/m (単位質量当たりの荷電量)である。静電荷の
符号及びレベルの他には、所望の荷電レベルに迅速に到
達すること並びに長期の活性化期間にわたってこの電荷
が一定に維持されることが、主な決定的に重要な品質基
準である。これに加えて、環境的な影響、例えば温度及
び大気湿度に対するトナーの不感性も、その適合性のた
めの重要な判定基準である。
【0004】正及び負に荷電可能なトナーの両方が、プ
ロセス及び装置のタイプに依存して、複写機及びレーザ
ープリンターに使用される。正または負の電荷を有する
電気写真用トナーまたは現像剤を得るためには、荷電制
御剤(charge control agent)を添加することが通例であ
る。トナーバインダーの荷電は、通常、活性化時間に非
常に依存するために、荷電制御剤の機能は、一方では、
トナーの電荷の符号とレベルを設定することであり、ま
た他方では、トナーバインダーのチャージドリフトを妨
げそしてトナーの電荷を一定にすることである。
【0005】それゆえ、トナーまたは現像剤が長い使用
期間の間に高いチャージドリフト(老化)を示すことを
防ぐことができず、またトナーまたは現像剤の電荷の反
転を引き起こす恐れもあるような荷電制御剤は実際の使
用には適していない。黒色のトナーに関しては、黒色、
青色または暗い色の荷電制御剤を使用することが可能で
あるが、カラートナーに関しては、色彩的な問題から、
固有の色を持たない荷電制御剤が必要とされる。
【0006】フルカラートナーの場合は、色に関して厳
密に定義される要求に加えて、3種のトナー、つまりイ
エロー、シアン及びマゼンタが同じ装置中で順次転写さ
れるので、これらがその摩擦電気的 (triboelectric)性
質の点で互いに正確に適合する必要もある。着色剤がト
ナーの摩擦電気的電荷に持続効果をもたらし得ることが
公知である(H.-T. Macholdt, A. Sieber, Dyes & Pigm
ents 9 (1988), 119-127) 。着色剤のそれぞれ異なる摩
擦電気的効果と、それによって時折非常に顕著に現れる
トナーの帯電性への影響のため、最初に調製したトナー
ベース調合物に着色剤を単純に添加するというわけには
いかず、むしろ、それぞれの着色剤に対して、必要とさ
れる荷電制御剤の性質と量を特別に設定して合わせた各
々の調合物を用意する必要があるであろう。
【0007】このような作業は非常に手間がかかるた
め、異なる着色剤の異なる摩擦電気的特性をカバーする
ことができそしてトナーに所望の電荷を与えることので
きる、極めて効果的な無色の荷電制御剤に対する要望が
ある。この場合、最初に用意した一つのトナーベースを
基本として、一つの同じ荷電性助剤を用いて、必要とさ
れる様々なトナー(イエロー、シアン、マゼンタ及び必
要に応じてブラック)中で摩擦電気的に非常に異なる着
色剤を使用することができる。
【0008】更に、実際の使用においては、荷電制御剤
が高い熱安定性及び良好な分散性を有することが必要で
ある。荷電制御剤をトナー樹脂に組み入れる際の典型的
な温度は、混練機及び押出機を使用した場合には 100〜
200 ℃の間である。それゆえ、200 ℃における熱安定性
を持つことが非常に有利である。この熱安定性が比較的
長い時間(約30分間)にわたって及び様々なバインダー
系中で保証されることも重要である。これは、マトリッ
クス効果が繰返し起こりそしてトナー樹脂中での荷電制
御剤の時期尚早の分解を導き、これによってトナー樹脂
が暗い黄色かまたは暗い褐色に変色しそして荷電制御効
果が全くまたは部分的に失われてしまうため重要な事柄
である。典型的なトナー樹脂は、付加重合、重付加及び
重縮合によって得られる樹脂、例えばスチレン、スチレ
ン- アクリレート、スチレン- ブタジエン、アクリレー
ト、ポリエステル及びフェノール- エポキシ樹脂、更に
シクロオレフィンコポリマー、それぞれ単独またはこれ
らの組み合せであり、またこれは、更に別の成分、例え
ば染料及び顔料等の着色剤、ワックスまたは流動助剤を
含んでいてもよく、あるいはこれらの成分が後で添加さ
れてもよい(例えば高分散シリカ)。
【0009】荷電制御剤が、できる限り、ワックス様性
質及び粘着性を持たず、そして>150 ℃、好ましくは>
200 ℃の融点または軟化点を持つ場合、その良好な分散
性にとって非常に有利である。粘着性は、しばしば、ト
ナー調合物中への計量添加の際の問題を引き起こすし、
低い融点または軟化点は、この材料がキャリア材料中に
少しずつ合着していくことにより、分散中の不均一な分
布を導く恐れがある。
【0010】電子写真用トナー及び現像剤中での用途の
他に、荷電制御剤は、粉剤及び塗料、特に、例えば金
属、木材、プラスチック、ガラス、セラミック、コンク
リート、繊維材料、紙またはゴムから作られた物品の表
面塗装に使用されるような摩擦電気的にまたは動電的
(electrokinetically) に吹き付けされた粉体塗料にお
ける静電気的荷電を改善するためにも使用できる。粉体
塗装技術は、例えば、庭用具、キャンプ用品、家庭用
品、車の部品、冷蔵庫及び棚等の物品を塗装する際、及
び複雑な形状の工作物を塗装する際に使用される。粉体
塗料または粉剤は、一般的に以下の2つの方法のうちの
一つを用いてその静電的電荷を得る:コロナ方法におい
て、粉体塗料または粉剤を、帯電したコロナに導き通し
て、そこで荷電させる。摩擦電気または動電的方法にお
いて、摩擦電気(frictionalelectricity)の原理を使用
する。
【0011】粉体塗料または粉剤は、吹き付け装置内に
おいて、その摩擦パートナー、一般的には例えばポリテ
トラフルオロエチレンから作られたホースまたはスプレ
ーラインの電荷と反対の静電気的電荷を受け取る。上記
の二つの方法を組み合わせて使用することも可能であ
る。使用される粉体塗料樹脂の典型的な例は、エポキシ
樹脂、カルボキシル基- 、ヒドロキシル基含有ポリエス
テル樹脂、ポリウレタン樹脂及びアクリル樹脂であり、
これらは慣用の硬化剤と組み合わせて使用される。これ
らの樹脂の組み合わせも使用される。例えば、エポキシ
樹脂は、しばしば、カルボキシル基- 、ヒドロキシル基
含有ポリエステル樹脂と組み合わせて使用される。
【0012】エポキシ樹脂のための代表的な硬化成分の
例は、酸無水物、イミダゾール類及びジシアンジアミ
ド、並びにこれらの誘導体である。ヒドロキシル基を含
有するポリエステル樹脂のための代表的な硬化剤成分の
例は、酸無水物、ブロックドイソシアネート類、ビスア
シルウレタン類、フェノール樹脂及びメラミン樹脂であ
る。カルボキシル基を含有するポリエステル樹脂のため
の代表的な硬化剤成分の例は、トリグリシジルイソシア
ヌレート類またはエポキシ樹脂である。アクリル樹脂で
は、使用される代表的な硬化剤成分は、例えば、オキサ
ゾリン類、イソシアネート類、トリグリシジルイソシア
ヌレート類またはジカルボン酸類である。
【0013】不十分な荷電により生じる不都合は、とり
わけ、ポリエステル樹脂、特にカルボキシル基含有ポリ
エステルあるいはいわゆる混合粉体(ハイブリッド粉体
とも呼ばれる)を使用して調製した、摩擦電気的にまた
は動電的に吹き付けされた粉剤及び粉体塗料の場合に見
うけられる。混合粉体とは、その樹脂ベースがエポキシ
樹脂とカルボキシル基含有ポリエステル樹脂の組み合わ
せからなる粉体塗料を意味する。混合粉体は、最も一般
的に実用されている粉体塗料の基体をなすものである。
上記の粉剤及び粉体塗料の荷電が不適切であると、塗装
されるべき工作物上において、付着率(deposition rat
e) と流動力(flowing power) とが不十分なものとな
る。“流動力”という用語は、粉剤または粉体塗料が、
どの程度、塗装されるべき工作物、例えばその裏面、空
隙、割れ目及びとりわけ内部の縁及び角に付着するかの
一つの尺度である。
【0014】更に、荷電制御剤は、エレクトレット材
料、特にエレクトレット繊維の荷電特性及び電荷安定性
をかなりの程度で改善できることも知られている(ドイ
ツ特許出願公開第43 21 289 号)。これまでエレクトレ
ット繊維は、主に非常に微細なダストを濾過する問題に
間連して記載されている(例えばBiermann, “Evaluati
on of permanently charged electrofibrous filter
s”, 17th DOE Nuclear AirCleaning Conference, Denv
er, USA (1982)) 。これらの濾過材は、繊維が構成され
る材料の点と静電気的電荷を繊維に付与する方法の点の
両方で異なっている。代表的なエレクトレット材料は、
ポリオレフィン、ハロゲン化したポリオレフィン、ポリ
アクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン類
またはフルオロポリマー、例えばポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリテトラフルオロエチレン及びパーフルオ
ロ化したエチレン及びプロピレン; あるいはポリエステ
ル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリ
エーテルケトン; ポリアリーレンスルフィド、特にポリ
フェニレンスルフィド; ポリアセタール、セルロースエ
ステル、ポリアルキレンテレフタレート、及びこれらの
混合物を基材とするものである。エレクトレット材料、
特にエレクトレット繊維は、例えば(非常に微細な)ダ
ストを濾過するために使用することができる。エレクト
レット材料は様々な方法、例えばコロナまたは摩擦電気
的荷電の結果、その電荷を受け取ることができる。
【0015】また、荷電制御剤を、静電的分離法、特に
ポリマーの分離法に使用することができることも知られ
ている。例えば、外添したトリフェニルアンモニウムテ
トラフェニルボレート荷電制御剤の例を用いて、Y.ヒ
ガシヤマ等が、リサイクルの目的で、各々のポリマーが
どのように互いに分離できるかを記載している (J.Elec
trostatics 30(1993) 203-212)。荷電制御剤を用いない
場合は、低密度ポリエチレン(LDPE)及び高密度ポリエチ
レン(HDPE)の摩擦電気的荷電特性は近似している。荷電
制御剤の添加後は、LDPEは高い正の電荷を帯び、HDPEは
高い負の電荷を帯びるため、各々の材料が簡単に分離で
きる。荷電制御剤は外添する他に、例えば摩擦電気的電
圧系列内のポリマーの位置を変えて対応する分離効果を
得るために、ポリマー中に組み入れる方法も原則的に考
えることもできる。このようにして、他のポリマー、例
えばポリプロピレン(PP)及び/ またはポリエチレンテレ
フタレート(PET) 及び/ またはポリビニルクロライド(P
VC) を互いに分離することもできる。
【0016】例えば、塩鉱物 (salt mineral) も同様
に、これらが基体特有- 静電的荷電(substrate-specifi
c electrostatic charge) を改善する添加物で前もって
表面処理(表面コンディショニング)されている場合
に、特に良好な選択性を持って分離できる (A.Singewal
d, L.Ernst, Zeitschrift fuer Physikal. Chem. Neue
Folge, Vol.124(1981)223-248)。
【0017】更に荷電制御剤は、インクジェットプリン
ター用のインキのための導電性付与剤(ECPA)として使用
される(特開平5-163 449-A 号)。荷電制御剤は多数の
文献に記載されている。しかし、これまで知られている
荷電制御剤は、これらの実際での使用を著しく制限しま
た時にはこれを不可能にする一連の欠点を有する。この
ような欠点の例は、固有の色、熱または光に対する不安
定性、トナーバインダー中での低い安定性、電荷の所望
の符号(正または負の電荷)、荷電レベルまたは電荷の
不変性の点での不十分な活性、及び分散性である。
【0018】ヨーロッパ特許出願公開第0 687 959 号
は、荷電制御剤としてシクロデキストリン類を開示して
いる。しかし、これらは、比較的遅い摩擦電気的荷電性
という欠点を有する。ヨーロッパ特許出願公開第0 742
230 号は、様々な有機または無機分子あるいは(重)金
属イオンがシクロデキストリンフレームワークの空隙中
に存在するシクロデキストリン包接化合物を開示してい
る。この包接化合物は、不十分な短時間- 荷電性という
欠点をしばしば有し、更に重金属イオンを使用する場合
には環境的な欠点を有する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】それゆえ、本発明の課
題は、改善された特に効果的な無色の荷電制御剤を見出
すことであった。この化合物が、荷電の迅速な到達及び
不変性を可能にするばかりでなく、高い熱安定性(200
℃を超える分解温度)も持つべきであることが意図され
る。更に、これらの化合物は、実際に使用される様々な
トナーバインダー、例えばポリエステル類、ポリスチレ
ン- アクリレート類またはポリスチレン-ブタジエン類/
エポキシ樹脂並びにシクロオレフィンコポリマー中で
分解することなく容易に分散可能であるべきである。更
に、この化合物は生態学的及び毒学的に許容されるべき
である。つまり無毒でありかつ重金属を含むべきではな
い。加えて、それらの作用は、広い応用性を得るために
樹脂/ キャリヤーの組み合せと無関係であるべきであ
る。またこれらは、通例の粉体塗料バインダー及びエレ
クトレット材料、例えばポリエチレン- スチレン(PES)
、エポキシ-PES- エポキシハイブリッド、ポリウレタ
ン及びアクリルシステム並びにポリプロピレン中で分解
することなく良好に分散できるべきであり、また樹脂の
変色を導くべきではない。
【0020】
【課題を解決するための手段】驚くべきことに、これま
で開示された多数のシクロオリゴサッカライドから、今
回初めて製造されたシクロデキストリン- ボレート錯体
が良好な荷電制御特性及び高い熱安定性を有することが
この度見出された。更に、これらの化合物は固有の色を
持たずそして様々なトナーバインダー、粉体塗料バイン
ダー及びエレクトレットバインダー中で優れた分散性を
示す。
【0021】本発明は、1〜4個、好ましくは1または
2個のシクロデキストリン単位と以下の式(I)
【0022】
【化2】
【0023】で表される一つのボレートラジカルから構
成されるシクロデキストリン- ボレート錯体を提供す
る。NMR による研究により、式(I) のボレートラジカル
がエステルの様な形で酸素原子を介して少なくとも一つ
のシクロデキストリン分子と結合していると結論するこ
とができる。
【0024】シクロデキストリンの製造は文献に幅広く
記載されている(Beilstein “Handbuch der Organisch
en Chemie; Syst. No.3011, 5th suppl. Vol. 19/12; A
ngew. Chem. 92(1980)343, D.French, M.L.Levine, J.
H.Pazur, E.Norberg J.Am.Chem. Soc. 71(1949)353)。
典型的な態様では、澱粉をBacillus macerans の培養物
と反応させることによってシクロデキストリンを製造す
る。各々の環系は、分別的結晶化またはクロマトグラフ
ィー法により混合物から分離できる。
【0025】アルファ、ベータ及びガンマシクロデキス
トリンが知られており、それらの命名は環状に結合した
サッカライドモノマーの数による。6個のサッカライド
モノマーから構成される環状に1,4-結合したオリゴサッ
カライドはアルファ- シクロデキストリンとして知ら
れ、7個のサッカライドモノマーからなるものはベータ
- シクロデキストリンとして、8個のサッカライドモノ
マーからなるものはガンマ- シクロデキストリンとして
知られる。
【0026】シクロデキストリンは、好ましくは、市場
で得られるもの、例えばα- シクロデキストリン、β-
シクロデキストリン、γ- シクロデキストリン、メチル
- α- シクロデキストリン、メチル- β- シクロデキス
トリン、メチル- γ- シクロデキストリン、アセチル-
β- シクロデキストリン及びアセチル- γ- シクロデキ
ストリンを意味する。
【0027】本発明のシクロデキストリン- ボレート化
合物を製造するのに適した硼素化合物は、市場で得るこ
とができるもの、例えばオルト硼酸、BCl3等の硼酸塩化
物または硼酸臭化物、無水硼酸(酸化硼素)または硼砂
等のアルカリ金属硼酸塩である。本発明は、シクロデキ
ストリンと上記の硼素化合物の一つを、水性アルカリ性
媒体中で、例えば7〜14、好ましくは8〜14、特に好ま
しくは9〜13の間の範囲のpHで反応させることによる、
シクロデキストリン- ボレート錯体の製造方法も提供す
る。水性の有機媒体を使用することもでき、この際この
有機溶剤は、好ましくは、メタノール、エタノールまた
はイソプロパノール等の水溶性アルコールである。有機
溶剤の量は、反応体が溶液として留まりそして液状媒体
が単一の相として留まるような量であるべきである。有
利な反応温度は、0〜80℃の間、特に20〜60℃の間であ
る。使用する反応体、つまりシクロデキストリン及び硼
素化合物のモル割合は、好ましくは1:0.1 〜1:10の間、
より好ましくは1:0.5 〜1:5の間、特に好ましくは約1:2
である。
【0028】高い空時収量という点からすれば、できる
かぎり高い濃度の溶液中で反応を行うことが賢明であ
る。しかし、原則的には、例えばたとえ1%の濃度の希
薄溶液中で作業することも可能である。所望のpHを確立
するために使用される塩基は有利には水酸化物またはア
ルコレートあるいはこれらの組み合せであり、特に好ま
しくはNaOH等のアルカリ金属水酸化物またはNaメタノレ
ート/ メタノール等のアルコレートである。
【0029】シクロデキストリン- ボレート錯体は、過
剰の有機溶剤、例えばアルコールに導入または添加する
ことによって単離するのがよく、またこの時、温度を下
げてこれを補助する。生ずる白色の析出物は濾別し、そ
して有利には30〜120 ℃の間、特に有利には50〜100 ℃
の間の温度で乾燥し、この時は圧力を下げてこれを補助
する。乾燥する際の時間、温度及び減圧によって、残留
水分を調節することができ、これは通常 0.1重量%〜25
重量%の間、有利には3重量%〜20重量%の間である。
【0030】他の適した単離法は噴霧乾燥であり、この
場合所望の化合物を分解させることなく得ることができ
る。水分を減らすために、これに次いで乾燥することも
できる。更に、適当な混練機、押出機または混合機を用
いて反応体を混練またはフラッシング(flush) すること
によって本発明の化合物を得ることもでき、これにはア
ルカリ性媒体中で反応体をペースト化しそして強力な混
合を行うことが包含される。得られるペーストの水分は
1〜30重量%の間、好ましくは5〜20重量%の間である
ことができる。
【0031】本発明のシクロデキストリン- ボレート錯
体が形成していることは、UVスペクトル、NMR スペクト
ログラム、DTA 及び元素分析によって実証することがで
きる。例えば、β- シクロデキストリン及びオルト硼酸
等の出発材料は 200〜500nmの間のUVスペクトルにおい
て水中で吸収を示さない。反応の後、錯体の形成は、20
0 〜300nm の間の吸収バンドから明らかである。
【0032】固体状態での及びHD交換した凝縮相 (DMS
O) 中での両方のNMR 分光測定は錯化及び/ またはエス
テル化を指示する。更に、純粋なシクロデキストリンに
対する分解温度の変化が、示差熱分析によって観測され
得る。合成条件に依存して、元素分析によって測定され
る通常の硼素含有率は 0.1〜5%の間である。本発明の
化合物は、驚くべき多様性をもって使用することができ
そして各々の樹脂/ トナーシステムに正確に適合できる
荷電制御剤である。更に別の要因は、本発明に従い使用
される化合物が無色及び自由流動性であり、そして特に
高くかつ一定の荷電制御特性、良好な熱安定性及び非常
に良好な分散性を有することである。これらの化合物の
更に別の技術的な利点は、これらが様々なバインダー系
に対して不活性であり、それゆえ幅広く使用することが
できることである。
【0033】更に、本発明の化合物の合成及びバインダ
ー中でのそれらの分散処理が一つの作業で行うことがで
きるというのも利点である。反応体からペーストを形成
した後、混練機、混合機、押出機またはローラーベッド
を用いてその軟化点より高い温度でこれをバインダー系
中に分散させることができ、この際、本発明の化合物の
合成が同時に起こる。
【0034】分散とは、一つの物質が別の物質中に分布
することを意味する。すなわち、本発明での意味から言
えば、トナーバインダー、粉体塗料バインダーまたはエ
レクトレット材料中に荷電制御剤が分布することを意味
する。X線分析において結晶質、半- または部分的結晶
質または無定型であることができる、荷電制御剤の特定
の材料特性に依存して、優れた分散とは各々のバインダ
ー中での荷電制御剤の均一な分布を意味する。
【0035】結晶質物質がそれらの最もきめの粗い形で
凝集体として存在することが知られている。バインダー
中での均一な分布を達成するためには、これらの凝集体
を分散操作によってより小さな凝集体または理想的には
一次粒子にまで砕解しなければならない。分散後のバイ
ンダー中に存在する荷電制御剤の粒子は、1μmより小
さく、好ましくは 0.5μmより小さくあるべきであり、
この際粒度分布が狭い方が有利である。
【0036】入力されるエネルギーと関係して、対象物
質は分散が容易または困難であると言われる。分散性
は、各々の材料に特有の化学物理的な特性と深く関係し
ている。これの決定的要素は構造; 固体状態の形態; 変
態/ 結晶化; 粒度及び分布; 例えばBET 表面積によって
決定された大きさ; 表面の性質及び形; 物質の後処理、
例えば粉砕(milling) 、乾燥; 後処理または表面被覆で
ある。
【0037】荷電制御剤の分散性に関して、簡単な分散
性とは、荷電制御剤粒子が機械的な力(例えば押出し、
混練)によって簡単に砕解できること; 荷電制御剤が、
それらの砕解された形及び砕解されていない形でバイン
ダーによって等しく良好に湿潤されること; 荷電制御剤
粒子がそれらの砕解された形で均一に分布されること、
すなわちバインダーの全ての容積要素にわたって統計的
な均一性をもって分布されること; 及びこの均一な分布
の状態が保持されそしてその後でマイグレーションまた
は再結晶化効果によってバインダー中で変化しないこと
である。
【0038】d50 値によって定義される粒度に関して
は、各々の材料に依存してその効果には最適の範囲があ
る。例えば、粗粒子(〜1mm)は場合によっては全く
分散しないかまたは多大な時間とエネルギーの消費の下
にしか分散せず、一方、サブミクロン範囲の非常に微少
な粒子は、粉体爆発の可能性などの安全面に係る高い危
険性を含む。
【0039】粒度及び粒子の形は、合成及び/ または後
処理によって確立及び改質される。多くの場合、要求さ
れる特性は、粉砕(milling) 及び/ または乾燥等の制御
された後処理を介さないと得られないことがある。この
目的のためには、様々な粉砕技術が適している。有利な
技術の例は、エアージェットミル、カッティングミル、
ハンマーミル、ビーズミル及びインパクトミルである。
【0040】本発明において記載したバインダー系は、
通常、疎水性材料である。荷電制御剤中の高い水含有量
は湿潤するのを阻むかあるいは分散を促進し得る(フラ
ッシング)。それゆえ、実際的な水含有量は各々の材料
に特定的である。本発明の化合物は以下の化学物理的な
特性を特徴とする:カール・フィッシャー法により測定
された水含有量が 0.1%〜30%、好ましくは1〜25%、
特に好ましくは1〜20%の間であり、この際この水は吸
着水、結合水のどちらでも、またこの両方でもよく、そ
してその割合は、200 ℃までの熱及び10-8トルまでの減
圧の作用によってまたは水の添加によって調節すること
ができる。
【0041】光学顕微鏡またはレーザー光線散乱による
評価によって測定されそしてd50 値によって定義される
粒度が、0.01μm 〜1000μm 、好ましくは 0.1〜500 μ
m 、特に好ましくは 0.5〜250 μm の間である。粉砕工
程が狭い粒度を与えると特に有利である。好ましくは50
0 μm未満、特に200 μm未満のΔ(d95-d50) 範囲であ
る。
【0042】X線回折法によって測定された化合物の結
晶化度は高結晶質乃至部分的結晶質であり、これは2〜
41の範囲の2シータ値で記録されたX線回折図における
顕著な反射から認識することができる。特に好ましいシ
クロデキストリン- ボレート錯体は、1×103 オーム×
cm〜9×1016オーム×cmの間、好ましくは1×105 オー
ム×cm〜9×1013オーム×cmの間の、1kHz で測定され
た比電流抵抗性、及び200 ℃よりも高い、3K/分の一定
の加熱速度をもって示差熱分析によって測定された熱安
定性を有する錯体である。
【0043】無色でかつ易分散性の荷電制御剤として、
本発明のシクロデキストリン- ボレート錯体は、着色剤
と組み合わせてカラートナーに特に適している。これに
間連して適当な着色剤は無機顔料、有機染料、有機有色
顔料、並びにTiO2またはBaSO 4 等の白色着色剤、パール
ラスター顔料、及びカーボンブラックまたは酸化鉄を主
体とする黒色顔料である。
【0044】更に本発明は、上記のシクロデキストリン
- ボレート錯体を、電子写真用トナー及び現像剤、摩擦
電気的または動電的に吹き付け可能な粉剤及び粉体塗
料、及びエレクトレット材料中で荷電制御剤及び荷電改
善剤として使用する方法も提供する。本発明の化合物
は、各々のトナー、現像剤、塗料材料、粉体塗料、エレ
クトレット材料のバインダーにまたは静電気的に分離可
能なポリマーのバインダーに、全混合物を基準として0.
01〜50重量%、好ましくは 0.5〜20重量%、特に好まし
くは 0.1〜5.0 重量%の濃度で、単独でまたは複数のも
のを組み合わせて、例えば押出しまたは混練することに
よって均一に組み入れられる。これに間連して、本発明
に従い使用される化合物は、例えば、乾燥粉砕した粉
末、分散液または溶液、プレスケーク、マスターバッ
チ、調合物、メイド・アップ・ペーストとして、また
は、水性または非水性溶液からシリカゲル、TiO2または
Al2O3 等の適当なキャリヤーに付与された化合物とし
て、あるいは幾つかの他の形で添加することができる。
同様に、本発明で使用される化合物は、原則的に、各々
のバインダーの製造中でも、すなわち、それらの付加重
合中、重付加または重縮合の工程中でも添加することも
できる。
【0045】加えて本発明は、通例のバインダー、例え
ばエポキシド、カルボキシル及びヒドロキシル基を持つ
アクリルまたはポリエステル樹脂またはこのような樹脂
を組み合わせて含む電子写真用トナー、粉剤または粉体
塗料であって、更に、それぞれこの電子写真用トナー、
粉剤または粉体塗料の総重量を基準として0.01〜50重量
%、好ましくは 0.5〜20重量%、特に好ましくは 0.1〜
5重量%の量で上記のシクロデキストリン- ボレート化
合物の少なくとも一つを含む電子写真用トナー、粉剤ま
たは粉体塗料を提供する。
【0046】ポリマーの静電気的分離法及び特に(塩)
鉱物の静電気的分離法の場合には、本発明の化合物は上
記の量で外添、つまり分離する材料の表面に適用するこ
ともできる。本発明の化合物は、特に水性系中でのそれ
らの伝導性及び溶解性に基づいて例えば“導電性剤 (el
ectroconductive agent)”としてインクジェット用イン
ク中に使用することもできる。
【0047】
【実施例】
製造例 製造例1 β- シクロデキストリン(7個の環状に結合したグルコ
ース単位)1mol (1135g) を室温で脱イオン水1600ml中
に入れ、そしてNaOH 200g を攪拌しながら添加する。温
度は即座に約45℃にまで上昇し、pHは 7.7から12.8に上
がる。次いで生じた白みがかった黄色の溶液にオルト硼
酸2mol (123.7g)を入れる。この時、pHが12.5に低下す
る。20分後、透明な溶液が得られ、これを約12℃に冷却
しそしてメタノール8L 中に入れる。この際、主として
微細に分散した白色の析出物が自然に生ずる。これを15
分後に吸引濾過して取出す。またこの際、噴霧乾燥して
もこの生成物を得ることができる。この固体の生成物を
メタノールで洗浄しそして約50℃/150mbarで減圧下に乾
燥する。 収量:生成物1073g 水含有量:カールフィッシャー法により6.5 % DTA :分解最高温度:313 ℃ 元素分析: 0.3%の硼素含有率 d50:36μm 結晶化度:高結晶質, 20〜40(2シータ)の間に鋭い反
射 比抵抗性:1×107 Ω・cm BET 表面積:4.0 m2/g 溶解後のpH: 11.9 伝導性:5.37 mS/cm UV吸収:266nm (H2O) 製造例2 α- シクロデキストリン(6個の環状に結合したグルコ
ース単位)0.01mol(9.72g)を脱イオン水100ml 中に懸濁
させ、飽和炭酸ナトリウム溶液128gを塩基性条件を作る
ために添加し、次いでこの混合物を70℃に加熱しそして
オルト硼酸0.1mol(6.2g)と反応させる。30分間攪拌を続
け次いでこの反応混合物を冷却し、濃縮しそして減圧下
80℃でその残留水を除く。 DTA: 258℃で分解 比較:硼酸の融点 178℃ α- シクロデキストリン:m.p. 213.9℃、分解温度 271
℃ 製造例3 製造例2の手順をγ- シクロデキストリン(8個の環状
に結合したグルコース単位)0.01mol (12.97g)を用いて
繰り返す。 DTA: 250℃の最高分解温度 比較:硼酸の融点 178℃ 比較:γ- シクロデキストリン:m.p. 165℃, 分解温度
272℃ 製造例4 噴霧乾燥により単離するために、製造例1、2または3
の反応溶液500gを、析出または他の法により乾燥する前
に、慣用の噴霧乾燥器中で 100〜250 ℃の間、好ましく
は 150〜230 ℃の間の入口温度及び50〜150 ℃の間、好
ましくは80〜130 ℃の間の出口温度で乾燥する。水含有
量は10〜20%の間であり、そのため更に減圧下で乾燥す
ることが必要であろう。以下の使用例において:“化合
物1”は、製造例2のα- シクロデキストリン- ボレー
ト化合物を意味する。
【0048】“化合物2”は、製造例1のβ- シクロデ
キストリン- ボレート化合物を意味する。“化合物3”
は、製造例3のγ- シクロデキストリン- ボレート化合
物を意味する。 使用例 以下の使用例においては、以下のトナーバインダー及び
キャリヤーを使用する: トナーバインダー: 樹脂1: 60:40 スチレン- メタクリレートコポリマ
ー 樹脂2: ビスフェノールに基づくポリエステル キャリヤー: キャリヤー1: 90:10 スチレン- メタクリレートコポ
リマーをコーティングした、50〜200 μmサイズのマグ
ネタイト粒子(嵩密度 2.62 g/cm3 ) (Powder Tech
n. のFBM 100A) キャリヤー2: シリコーンをコーティングした、50〜
100 μmサイズのマグネタイト粒子(嵩密度 2.75g/c
m3) (Powder Techn.のFBM 96-110) 以下の表1は、使用例で使用した“化合物”、それらの
濃度、樹脂及びキャリヤーの一覧である。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】+) C.I.ピグメント・レッド 122 (C.I.No. 73 915)++) C.I.ピグメント・イエロー 180 (C.I.No. 21290) 使用例1 “化合物2” 0.5部を、混練機を用いて、トナーバイン
ダー(60:40 スチレン- メタクリレートコポリマー, 樹
脂1, (登録商標)Dialac S 309)99部中に45分間かけ
て均一に組み入れる。次いで、この組成物を実験室用万
能型粉砕機で粉砕し次いで遠心分級器で分級する。所望
の粒子フラクション(4〜25μm)を、スチレン- メタク
リレートコポリマーでコーティングした50〜200 μm サ
イズのマグネタイト粒子(嵩密度 2.62g/cm3) (Powder
Techn.のFBM 100 A)からなるキャリヤー(キャリヤー
1)で活性化する。 静電気的試験:慣用のq/m 測定スタンドを用いて測定を
行う。50μm のメッシュサイズを有する篩を用いること
によって、トナーを吹き出したときにキャリヤーが一緒
に持ち込まれないことを確実にする。測定は、50%の相
対大気湿度で行う。q/m 値[ μC/g]は異なる活性化時間
に対して測定する。使用例2〜4、15及び16を同じよう
に行う。この際、各々の“化合物”及びその濃度は表1
に記載してある。 使用例5(比較) 純粋なスチレン- アクリレートトナーバインダー(60:4
0 スチレン- メタクリレートコポリマー, 樹脂1)を用
いて測定するために、添加剤を入れないで使用例1の手
順を繰り返す(樹脂空試験値)。このトナーバインダー
を、スチレン-メタクリレートコポリマーでコーティン
グした50〜200 μmサイズのマグネタイト粒子(嵩密度
2.62g/cm3)(Powder Techn. のFBM 100A)からなるキ
ャリヤーで活性化する。 使用例6 “化合物2” 0.5部を、トナーバインダー(ポリエステ
ル, 樹脂2,(登録商標)Almacryl T500)99部中に、混練
機を用いて45分かけて均一に組み入れる。次いでこの組
成物を実験室用万能型粉砕機で粉砕し、その後遠心分級
器で分級する。所望の粒子フラクション(4〜25μm)
を、シリコーンをコーティングした50〜100 μmサイズ
のフェライト粒子(Powder Techn. のFBM96-110 )から
なるキャリヤー(キャリヤー2)で活性化する。静電気
的試験を使用例1に記載のように行う。使用例7〜9を
同様に行う(表1参照)。 使用例10(比較) 樹脂1の代わりに樹脂2を用いて使用例5のように調製
しそしてキャリヤー2を用いて活性化する。 使用例11(比較) 5部の有機系有色顔料C.I.ピグメントレッド122 を、ポ
リエステルトナーバインダー(樹脂2)95部中に均一に
組み入れることによってトナーを調製し、キャリヤー2
で活性化した後、測定を行う。 使用例12 有色顔料5部及び“化合物2”1部を、トナーバインダ
ー(樹脂2)94部中に組み入れることによって同様にト
ナーを調製し、そしてキャリヤー2で活性化した後、測
定を行う。 使用例13(比較) C.I.ピグメントレッド122 の代わりにC.I.ピグメントイ
エロー180 を用いて使用例11のように調製を行う。 使用例14 C.I.ピグメントレッド122 の代わりにC.I.ピグメントイ
エロー180 を用いて使用例12のように調製を行う。 比較例1〜3 本発明の“化合物”の代わりにα- 、β- またはγ- シ
クロデキストリンを均一に組み入れて、使用例2のよう
に調製と測定を行う。時間を変えて測定したq/m 値 [μ
C/g]として静電気的試験の結果を表2にまとめる。表2
中、“min ”及び“h ”は活性化時間の“分”と“時
間”を示す。大気湿度は40〜60%である。
【0052】
【表3】
【0053】表2の結果は、本発明の“化合物”の高い
効果を実証する。使用例5及び10は、“化合物”が添加
されていないバインダー系を示す。本発明によるこの
“化合物”の添加は、驚くべきことに、少ない量(0.5
%)でもかなりの摩擦電気的影響をもたらす。スチレン
- アクリレート樹脂をトナーバインダーとして使用した
場合、添加した“化合物”の濃度により、一定の荷電レ
ベルが達成できることがわかる。高い(負の)荷電レベ
ルを得るためには、添加される“化合物”の濃度を高め
及び/ または活性化時間を長くすることができる(使用
例1〜4)。主としてカラートナーで使用されるポリエ
ステル樹脂をトナーバインダーとして使用した場合は、
一方では、たとえ“化合物”が低い濃度で添加されてい
る時でも、高い(負の)荷電レベルへ迅速に荷電し、ま
た他方では、長い活性化時間の時にこの荷電レベルの際
立った不変性が示される(使用例6〜9)。使用例11及
び13は、“化合物”が添加されていない典型的なマゼン
タ顔料(P.R.122) 及び典型的なイエロー顔料(P.Y.180)
を示す。言い換えれば、着色剤はしばしば顕著な固有の
荷電を示す。添加された“化合物”が1%の量でも、こ
の着色剤の固有の摩擦電気的荷電を一定のレベルに保
ち、またこれは使用した着色剤に無関係である。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1〜4個のシクロデキストリン単位と以
    下の式(I) 【化1】 で表される一つのボレートラジカルから構成されること
    を特徴とする、シクロデキストリン- ボレート錯体。
  2. 【請求項2】 シクロデキストリンが、α- シクロデキ
    ストリン、β- シクロデキストリン、γ- シクロデキス
    トリン、メチル- α- シクロデキストリン、メチル- β
    - シクロデキストリン、メチル- γ- シクロデキストリ
    ン、アセチル- β- シクロデキストリンまたはアセチル
    - γ- シクロデキストリンである請求項1のシクロデキ
    ストリン- ボレート錯体。
  3. 【請求項3】 1または2個のシクロデキストリン単位
    が存在する請求項1または2のシクロデキストリン- ボ
    レート錯体。
  4. 【請求項4】 元素分析によって測定した硼素含有率が
    0.1〜5重量%の間である請求項1〜3のいずれか一つ
    のシクロデキストリン- ボレート錯体。
  5. 【請求項5】 オルト硼酸、無水硼酸、硼酸塩化物、硼
    酸臭化物及びアルカリ金属硼酸塩からなる群から選択さ
    れる硼素化合物とシクロデキストリンとを、水性または
    水性- 有機媒体中で7より高いpHにおいて反応させるこ
    とを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つのシクロ
    デキストリン- ボレート錯体を製造する方法。
  6. 【請求項6】 反応を、8〜14、好ましくは9〜13のpH
    において行う請求項5の方法。
  7. 【請求項7】 シクロデキストリンと硼素化合物のモル
    割合が、 1:0.1〜1:10、好ましくは 1:0.5〜1:5 である
    請求項5または6の方法。
  8. 【請求項8】 シクロデキストリン及び硼素化合物をペ
    ースト化及び混合する請求項5〜7のいずれか一つの方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜4のいずれか一つに記載のシ
    クロデキストリン-ボレート錯体を、電子写真用トナー
    または現像剤、摩擦電気的または動電的に吹き付けした
    粉剤または粉体塗料、またはエレクトレット材料中の荷
    電制御剤または帯電改善剤として使用する方法。
  10. 【請求項10】 通例のバインダーと、それぞれの場合
    に全重量を基準として0.01〜50重量%、好ましくは 0.5
    〜20重量%の量の請求項1〜4のいずれか一つに記載の
    少なくとも一つのシクロデキストリン- ボレート錯体を
    含むことを特徴とする、電子写真用トナー、粉剤または
    粉体塗料。
  11. 【請求項11】 請求項1〜4のいずれか一つに記載の
    少なくとも一つのシクロデキストリン- ボレート錯体
    を、電子写真用トナー、粉剤または粉体塗料に通例のバ
    インダー中に、それぞれの場合の全重量を基準として0.
    01〜50重量%、好ましくは 0.5〜20重量%の濃度で均質
    に混和することを特徴とする、電子写真用トナー、粉剤
    または粉体塗料の製造方法。
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