JPH10297666A - 容 器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 消費者に渡ってからも内容物を乾燥した状態
に保っておくことができるような容器を提供すること。 【解決手段】 内面に包装された乾燥剤を着脱可能に具
備させた蓋を有する容器。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は容器に関する。更に
詳しくは、食品等の内容物が湿気らずに長期に保存可能
とした容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】食品等には生産者から消費者にわたる流
通段階において、乾燥した状態にしておく必要があるも
のが多い。例えば海苔やお茶は湿気ると風味や味が損な
われてしまう。また、粉末状の食品は水分を吸収すると
固まってしまうものもある。このようなものの容器とし
ては水分のバリア性に優れた材質で密閉構造のものが用
いられる。例えば材質としてポリエチレンを用い、蓋と
本体は粘着テープ等で完全にシールしたものが用いられ
ている。そして、多くの場合はその中に塩化カルシウム
やシリカゲル等の乾燥剤が入れられて容器中を乾燥状態
に保持しておくよう工夫されている。

【０００３】しかしながら、このように流通段階で内容
物が乾燥状態を保持するようになされていても、いった
ん消費者にわたり開封されてしまうと、密閉を完全する
ことはほとんど不可能なので、比較的短時間に湿気てし
まう。たとえ消費者が開封後しっかりと蓋を閉めたとし
ても何回か開閉を繰り返すうちに乾燥剤が失活してしま
い、以後開閉の度毎に内容物が水分を吸収し湿気てしま
う。従って、湿気り易い商品は開封後は速やかに消費し
てしまわなければならず、さもなければ内容物のかなり
の部分が無駄になってしまうという問題点があった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は消費者に渡ってからも内容物を乾燥した状態に保って
おくことができるような容器を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、内
面に包装された乾燥剤を着脱可能に具備させた蓋または
中蓋を有し、該乾燥剤をその寿命に応じて適宜取り替え
ることにより、内容物を長期に保存可能とした容器によ
って達成される。本発明の容器は本体と蓋よりなる。さ
らに必要に応じて中蓋を具備してもよい。通常、蓋は本
体にねじ込みによって取り付けるようになっているが、
必ずしもねじ込みでなくてもよい。例えば本体に単に外
嵌または内嵌するような構造でも差し支えない。要は蓋
と本体が可能な限り密着し内容物をできるだけ密閉でき
るような構造であればよい。中蓋は通常は本体の開口に
内嵌する様になっている。

【０００６】蓋または中蓋はその内面に包装された乾燥
剤を着脱可能に具備させる。乾燥剤はセットし易いよう
に例えば硬質の小さなプラスチック容器等に包装する。
この容器には水分の透過性を確保するために、例えば微
小な穴を開けておく、あるいはその少なくとも一部を極
めて水分透過性の優れた材質とする等して、水分の透過
性を確保しておく。用いる乾燥剤としては特に制限はな
く、例えはシリカゲルや塩化カルシウム等従来使用され
ている乾燥剤で差し支えない。

【０００７】蓋または中蓋の内面は包装された乾燥剤を
着脱可能にセットできるような構造とする。蓋または中
蓋は通常ネジが設けられることがある側面部と上面部よ
りなるが、例えば上面部の内側に乾燥剤の包装容器形状
に合わせて凹部を形成し、該凹部は包装された乾燥剤を
留めておくために壁面に凸部を適宜設けるか該凹部壁面
を僅かに逆テーパーとした構造とし、包装された乾燥剤
を該凹部に内嵌してセットするようにする。あるいはま
た、乾燥剤の包装容器に突起を設けておき、蓋または中
蓋の上面部内側に該突起を内嵌できるような凹部を設け
るか、逆に乾燥剤の包装容器に凹部を設け、一方蓋また
は中蓋の上面部内側に該凹部を外嵌できるような凸部を
設け、いわゆるホック的機能で包装された乾燥剤をセッ
トしてもよい。要は乾燥剤を着脱可能に容易にセットで
きれば如何なる構造でも差し支えない。蓋または中蓋上
面部は必ずしも側面部と一体でなくてもよく、上面部を
側面部に嵌合するように別々に構成されていてもよい。
この場合両者ヒンジ部で連結してもよい。この様に両者
を別々に構成すると包装された乾燥剤の着脱がより容易
になるという利点がある。

【０００８】容器本体及び蓋または中蓋の材質は湿気を
透しにくいものであれば特に制限がなく、例えばポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリスチレン、ＡＢＳ樹脂、ＡＳ樹
脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノー
ル樹脂、シリコン樹脂等の各種熱可塑性または熱硬化性
の脂脂、鉄、アルミニウム等の金属、内面を樹脂コーテ
ィング又はラミネートした紙等が用いられる。容器本
体、蓋、中蓋は必ずしも同一の材質である必要はなく、
異なってなっていても差し支えない。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下に本発明を図面で説明する。
図１は本発明の容器の一例で、（ａ）は容器本体、
（ｂ）は蓋、（ｃ）は乾燥剤包装容器を表した図であ
る。容器本体１の上部開口部２にはネジ３が設けられ、
蓋を螺着するようになっている。蓋はその上面部４とね
じ部５の二つの部分に分かれており、両者はヒンジ部６
によって連結されている。１１は上面部を開閉するため
のつまみである。上面部４の内側には包装された乾燥剤
を嵌め込むための凹部７が設けられている。凹部７の側
面には嵌め込んだ乾燥剤包装容器が簡単に脱落しないよ
うに凸部８が設けられている。９は乾燥剤の帽子状の包
装容器であり、中に乾燥剤を入れてプラスチックフィル
ムで封止しており、帽子の頂上に当たる部分に水分を通
すための小さな孔１０を有している。この乾燥剤入り包
装容器は図２に示すように蓋内面の設けられた凹部７に
内嵌される。

【００１０】

【発明の効果】食品等はこの容器に入れて、包装された
乾燥剤を蓋の内面の凹部に内嵌して、容器本体を蓋で完
全に密封し、必要であれば更に包装して流通過程におか
れる。流通過程においては容器は完全に密封されている
ので、内容物が湿気ることはほとんどない。消費者に渡
って開封されてからは、適宜乾燥剤入り包装容器を交換
することにより内容物を乾燥された状態に保持しておく
ことが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の容器の一例を表した図である。

【図２】容器の蓋内面に乾燥剤入り包装容器をセットし
た状態を表した図である。

【符号の説明】

１ 容器本体 ２ 開口 ３ ねじ ４ 蓋上面部 ５ 蓋ねじ部 ６ ヒンジ部 ７ 蓋内面凹部 ８ 凸部 ９ 乾燥剤入り包装容器 １０ 孔 １１ つまみ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内面に包装された乾燥剤を着脱可能に具
   備させた蓋または中蓋を有し、該乾燥剤をその寿命に応
   じて適宜取り替えることにより、内容物を長期に保存可
   能とした容器。
2. 【請求項２】 蓋または中蓋の内面に凹部を有し、該凹
   部に包装された乾燥剤が着脱可能に内嵌された請求項１
   の容器。
3. 【請求項３】 蓋はネジ部と該ネジ部に嵌合する上面部
   よりなり、両者はヒンジ部により開閉可能に連結され、
   蓋の内面は凹部を有し、該凹部に包装された乾燥剤が着
   脱可能に内嵌された請求項１の容器。