JPH102969A - 空洞探査方法並びに空洞探査装置及びアンテナ搬送装置 - Google Patents

空洞探査方法並びに空洞探査装置及びアンテナ搬送装置

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JPH102969A
JPH102969A JP15241896A JP15241896A JPH102969A JP H102969 A JPH102969 A JP H102969A JP 15241896 A JP15241896 A JP 15241896A JP 15241896 A JP15241896 A JP 15241896A JP H102969 A JPH102969 A JP H102969A
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antenna
support
cavity
tube
pipe
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JP15241896A
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Masataka Ikeda
雅孝 池田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取付管などの埋設管の周囲に発生した空洞を
高精度で探査することのできる空洞探査方法、空洞探査
装置及びアンテナ搬送装置を提供する。 【解決手段】 測点Oを地中の埋設管内に設定し、各測
点Oにおいて管外に電磁波を発射し、その反射波を観測
することにより埋設管の周囲に発生した空洞を探査す
る。空洞探査装置は、電磁波を送受信するアンテナ22
と、このアンテナ22を保持し埋設管内を移動自在とし
たアンテナ搬送装置21と、電磁波の反射とその時間に
よって空洞の位置や距離を算出し、探査画像を表示出力
するディスプレイなどの表示器を備えた制御装置とから
構成する。アンテナ搬送装置21は、電磁波を送受信す
るアンテナ22を載置し、支持する支持体23と、この
支持体23を弾性部材を介して支持し、埋設管内面に当
接する脚体24と、アンテナ22を被覆する非金属製の
カバー25とから構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚水取付管などの
埋設管の周囲に発生した空洞を探査する空洞探査方法並
びに空洞探査装置及びアンテナ搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】汚水を回収するために、道路の側端部に
汚水升を形成し、道路の中央部地中に汚水本管を埋設
し、汚水升と汚水本管とを取付管により接続してある。
そして、各家屋から排出される汚水は、汚水細管、汚水
升、取付管を流通して汚水本管へと流入して、回収され
るようになっている。このような汚水取付管は通常簡単
な基礎工事により埋設されるため、被覆した土砂が十分
に押圧されず、凝集しない場合があり、取付管の周囲に
小さな空洞が発生することがある。そして、年月と共に
この空洞が成長すると、道路の陥没事故を引き起こしか
ねず、安全対策面から空洞探査の必要性が認識されてい
る。
【0003】従来、地中の空洞を探査する方法として
は、地表面に設置したレーダー装置のアンテナより地中
に向けて電磁波を発射し、その反射波を捕捉することに
よって、地中深さ2m程度までの空洞を探査する方法が
知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
地表面からの探査では、取付管とその周囲に発生した小
さな空洞とを識別することは困難であり、空洞を見落と
すなどして、高精度の探査ができないという問題があっ
た。また、探査可能な範囲が地表面から地中深さ2m程
度までに限られるため、取付管がこれよりも深く埋設さ
れている場合には、その周囲に発生した空洞を探査でき
ないという問題もあった。
【0005】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑み、取付管などの埋設管の周囲に発生した空
洞を高精度で探査することのできる空洞探査方法を提供
することを目的とする。また、本発明は、この空洞探査
方法を好適に実施することができる空洞探査装置及び当
該装置用アンテナ搬送装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】先ず、レーダーによる空
洞探査方法の原理を説明する。地中の各場所において物
性(ここでは電磁波の電波特性をいう)が異なれば、そ
の物性境界面において電磁波は反射、屈折、散乱する。
レーダーによる空洞探査方法の原理は、この物性境界面
における電磁波の反射を観測し、その観測記録から逆に
地中の物性境界面の分布を推定しようとするものであ
る。すなわち、地上に直線状の測線を設定し、その測線
上に極めて小さな間隔で多数の測点Oを設け、これら測
点Oにおいて順次、図1に示す如く、アンテナ1より地
中に向けて電磁波を発射し、物性境界面Boにおけるそ
の反射波をほぼ同一の地上の点においてアンテナ1によ
り捕捉する。ここで、反射波の伝播時間と反射面(物性
境界面Bo)までの深さは比例するから、捕捉した反射
波を制御装置2により処理して反射波の記録(反射波の
時間変化の記録)とし、これら反射波の記録を測点O順
に並べてディスプレイ3上に表示すれば、その表示(以
下、探査画像という)は測点O下の地中の物性境界面B
oの分布に対応したものとなる。よって、この探査画像
を解析することにより、地上において地中の状態を調べ
ることができることになる。
【0007】発射した電磁波が物性境界面Boにおいて
反射して戻ってくるまでの時間(反射波の伝播時間)を
t、地表面から地中の反射面(物性境界面Bo)までの
深さをd、電磁波の伝播速度をvとすると、 t=2d/v ・・・(1) が成り立ち、この式を用いれば、反射波の伝播時間tよ
り物性境界面Boまでの深さdが求まる。電磁波の伝播
速度vは、弾性波探査(屈折法)と同様の測定を行う
か、 v=c/(εμ)1/2 ・・・(2) の関係を用いるかの何れかの方法により決定することが
できる。但し、cは真空中の光速度、ε及びμは媒質の
誘電率及び透磁率である。
【0008】例えば図2(A)に示す如く、地中深さd
のところに周囲と異なる物性の球状の物体Ob(半径
r)が存在する場合、その物体Obの直上を通過する測
線上で実施したレーダーによる観察記録は、図2(B)
に示したようになる。すなわち、その物体Obの直上点
から距離x離れた点における反射波の伝播時間tは、式
(1)より、 t=2{(d2 +x2 1/2 −r}/v ・・・(3) であるから、測線上の各点で観測した反射波の記録を時
間軸の原点(t=0)を揃えて順に並べれば、反射波の
伝播時間tは、図2(B)に示すような双曲線として表
示される。これを反射波の双曲線パターンという。尚、
地中空洞も含めて、地中に存在する塊状或いは棒状の物
体をレーダーにより探査する場合、この双曲線パターン
が探査画像を解析する際の基本となるが、実際には塊状
或いは棒状の物体の周辺形状は不均一であることが多
く、双曲線パターンも乱れたものとなる。
【0009】ところで、測点Oを地上に設けると、複数
の探査対象Obが近接している場合には、それらを識別
するのが困難となることがある。また、測点Oを地上に
設けると、探査対象Obが深い位置にある場合には、反
射波が微弱となって探査不能となることもある。一方、
探査対象Obとの位置関係が明確であり、連続的に測点
Oを設定できるのであれば、測点Oを地中に設けること
は何ら差し支えない。そこで、本発明の空洞探査方法
は、測点Oを地中に埋設された取付管などの埋設管内に
設定し、各測点Oにおいて管外に電磁波を発射し、その
反射波を観測することにより埋設管の周囲に発生した空
洞を探査するようにしたものである。
【0010】また、本発明の空洞探査装置は、上記探査
原理を適用したものであり、電磁波を送受信するアンテ
ナと、このアンテナを保持し埋設管内を移動自在とした
アンテナ搬送装置と、電磁波の反射とその時間によって
空洞の位置や距離を算出し、探査画像を表示出力するデ
ィスプレイなどの表示器を備えた制御装置とから構成さ
れる、いわゆるレーダ探査装置であり、アンテナを地中
に埋設した取付管などの埋設管内に挿入し、アンテナを
埋設管に沿って移動させながら探査を行なうようにした
ものである。
【0011】かかる装置に用いられる本発明のアンテナ
搬送装置は、電磁波を送受信するアンテナを載置し、支
持する支持体と、この支持体を弾性部材を介して支持
し、埋設管内面に当接する脚体と、アンテナを被覆する
非金属製のカバーとから構成されるものであって、地中
に埋設した取付管などの埋設管内に挿入し、埋設管に沿
って移動させるようにしたものである。
【0012】上記アンテナ搬送装置の脚体は、中央部に
ベントを形成し、弓形に成形してなる支脚部と、この支
脚部の前後部に立設した支柱部とよりなるものでもよ
く、金属製の薄肉環状体である支脚部と、この支脚部の
内面に立設した支柱部とよりなるものであってもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の空洞探査方法を実施例に
基づき、より具体的に説明する。宅地や道路に設けた汚
水升と汚水本管とを接続する取付管の周囲に発生した空
洞を探査することを想定し、実際に取付管として使用さ
れる直径150mmの陶管、ヒューム管及び塩化ビニー
ル管を図3に示すように配設し、各管底下方に空洞を形
成し、管天まで埋設したテストフィールドを製作した。
形成した空洞は図4に示す通りである。ここで、塩ビ管
中空空洞とは中空塩化ビニール管を埋設して形成した空
洞であり、発泡スチロールとは発泡スチロールを埋設し
て空洞に見立てたものである。
【0014】使用機器としては、中心周波数1GHz、
外形寸法108×175×50mmのMODEL310
0というアンテナを採用し、測定可能深度1〜1000
nsec、スキャンスピード2〜120スキャン/se
cのGSSI社製SIRシステム−3という探査装置を
使用した。
【0015】電磁波透過確認実験 図3に示すテストフィールドにおいて、図5に示す如
く、アンテナ11を埋設管12の右側壁内面に固定し、
埋設管12の右方の地中に反射板13を配置し、この反
射板13を順次、埋設管12の右側壁外面より右方に3
0cm、40cm、50cmと10cmづつ位置をずら
し、電磁波が管壁を介してどの程度透過し、回収される
かを確認した。尚、アンテナ11の送受信面11aと埋
設管12の右側壁内面とのクリアランスu1 は3cmで
あった。
【0016】
【表1】
【0017】実験結果は表1に示す通りであった。陶管
及び塩化ビニール管は、管材の影響が少なく、電磁波の
透過、回収は良好であった。ヒューム管は、管材に鉄筋
が挿入されており、また管厚が大きいために、陶管及び
塩化ビニール管に比べて電磁波の透過、回収の程度は若
干低下しているが、高周波用の送受信アンテナを使用し
ているため、これらの影響は比較的少なく、実用上問題
のない程度であった。
【0018】クリアランス確認実験 図5に示す如く、アンテナ11を左方に移動し、埋設管
12の左側壁内面に固定し、上記電磁波透過確認実験を
行ない、アンテナ11の送受信面11aと埋設管12の
右側壁内面とのクリアランスuがどの程度電磁波の透
過、回収に影響するか確認した。尚、この時のアンテナ
11の送受信面11aと埋設管12の右側壁内面とのク
リアランスu2 は8cmであった。
【0019】
【表2】
【0020】実験結果は表2に示す通りであった。アン
テナ11の送受信面11aと埋設管12の右側壁内面と
のクリアランスuが大きくなると、管壁内面での電磁波
の反射が大きくなるため、電磁波の透過、回収は悪化
し、埋設管12の右側壁外面より右方30cmに反射板
13を位置させた場合の反射波を回収するのが限界であ
り、クリアランスuが大きく影響することが明らかとな
った。
【0021】空洞探査能力確認実験 図3に示すテストフィールドにおいて、図6に示す如
く、探査装置のアンテナ11を埋設管12内に挿入し、
アンテナ11の送受信面11aを埋設管12の底壁内面
に当接させて右方に一定速度で移動させた。そして、ア
ンテナ11より電磁波を発射し、捕捉した反射波を制御
装置14により処理し、ディスプレイ15上に探査画像
を表示させることにより、空洞探査能力を確認した。
尚、探査装置の測定レンジは15nsec(測定深度6
0cm程度)に設定した。
【0022】
【表3】
【0023】実験結果は表3に示す通りであった。管種
に係わらず、全ての空洞及び発泡スチロールを明確に探
査することができた。この時の管種別の探査画像を図7
に示す。図中、符号A〜Jは各空洞又は発泡スチロール
の水平方向位置を、符号両側の矢印範囲は空洞又は発泡
スチロールの規模に対応した幅を示している。
【0024】陶管においては、管材の透過率が非常に良
好なため、図7(A)に示すように、空洞の反射画像は
電磁波のリンギングにより縦に大きくエコーが発生し、
透過、回収は良好であった。
【0025】ヒューム管においては、管材に鉄筋がメッ
シュ状に挿入されているため電磁波が透過し難いと考え
られたが、図7(B)に示すように、画像上では鉄筋の
影響は少なく、電磁波の透過、回収が良好に行われ、明
確に空洞が表現されており、空洞の有無の判断には実用
上支障はないと考えられる。尚、実空洞Dが他の空洞と
比較して深い位置に表現されているのは、図4に示すよ
うに、空洞と埋設管との間に土を介在させたためであ
る。
【0026】塩化ビニール管においても、図7(C)に
示すように、空洞及び発泡スチロールが明確に現れた画
像が得られた。陶管と比較して管厚が薄いため、画像位
置が浅く反射エコーも少ないが、電磁波の透過、回収は
良好であった。
【0027】以上の確認実験から、埋設管12内にレー
ダ探査装置のアンテナ11を挿入することにより、埋設
管12の周囲の空洞探査が可能であることが確認でき
た。また、本発明の空洞探査方法は、アンテナ11の送
受信面11aと埋設管12の内面とのクリアランスuを
極力小さくすることにより、管種に関わりなく適用可能
であることが明らかとなった。
【0028】次に、本発明の空洞探査装置及びアンテナ
搬送装置の実施例を説明する。本発明の空洞探査装置
は、電磁波を送受信するアンテナと、このアンテナを保
持し埋設管内を移動自在としたアンテナ搬送装置と、電
磁波の反射波の回収方向と伝播時間によって空洞の位置
や距離を算出し、探査画像を表示出力するディスプレイ
などの表示器を備えた制御装置とより構成されるもので
ある。
【0029】アンテナを保持して埋設管内を移動する手
段としては適宜手段を採用することができるが、高精度
の探査を行なうためにはアンテナと埋設管とのクリアラ
ンスを極力小さくする必要があり、そのためには、本発
明のアンテナ搬送装置によるのが好適である。
【0030】本発明のアンテナ搬送装置21は、図8〜
図10に示すように、電磁波を送受信するアンテナ22
を載置し、支持する支持体23と、この支持体23を支
持し、埋設管内面に当接する脚体24,24と、アンテ
ナ22を被覆するカバー25とから構成されている。
【0031】支持体23は、埋設管の直径よりも小さい
長さ及び幅を有する矩形板体であって、上面にはアンテ
ナ22を挟持して固定する止枠部材26と、後述の脚体
24の支柱部33が挿通する案内部材27とを固着して
ある。また、支持体23の一端部にはビデオ出力端子を
有するCCDカメラ28と照明用ライト29,29を装
着し、他端部には取付板30を固着し、この取付板30
に後述の移動用ロッド36の一端部を連結する連結体3
1を回動自在に枢支してある。
【0032】脚体24,24は、金属棒材よりなり、両
端部を上方湾曲させ、中央部も上方湾曲させてベント3
2aを形成し、全体として支持体23と略同長の弓形に
成形した支脚部32と、この支脚部32の前後部に立設
した支柱部33,33とよりなる。そして、支柱部3
3,33に圧縮バネ34,34を嵌挿し、支柱部33,
33の上部を前記支持体23の案内部材27に挿通し、
支柱部33,33の上端に係止ピン35,35を固定し
て、脚体24,24を支持体23に対して上下動自在と
してある。尚、圧縮バネ34,34に代えてゴムなどの
弾性部材を用いてもよい。
【0033】カバー25は、電磁波の透過を阻止しない
ように非金属製、好ましくはプラスチック製とし、断面
略コ字状に成形してあり、アンテナ22、カメラ28及
びライト29,29を被覆し、保護するものである。
【0034】図10は、アンテナ搬送装置21を埋設管
内で移動させるために用いる移動用ロッド36である。
移動用ロッド36は、棒状部37の両端に連結部38を
接続してあり、連結部材39を介して連結部38,38
同士を固定することにより、適宜個数の移動用ロッド3
6,36,・・・を連結できるようにしてある。連結し
た移動用ロッド36,36,・・・の一端部は、図10
(B)に示すように、前記連結体31に固定でき、他端
部には、(A)に示すように、ハンドル40を固定でき
るようになっている。
【0035】尚、図10(B)における符号41は、ア
ンテナ22,カメラ28及びライト29,29と地上に
設置される制御装置とを電気的に接続する接続ケーブル
である。
【0036】本発明のアンテナ搬送装置21は、探査を
行う埋設管内に挿入し得る高さ及び幅に製作され、図1
1に示すように、例えば直径150mmの取付管42に
挿入する場合、脚体24,24の下面からカバー25の
上面までの高さを115mm、カバー25の幅及び両脚
体24,24間の間隔を108mm程度とする。
【0037】本発明のアンテナ搬送装置21は、図12
に示すように、道路に設置された汚水升43から降下さ
せ、取付管42内に挿入する。そして、移動用ロッド3
6を順次連結していき、アンテナ搬送装置21を汚水本
管44へと移動させていく。アンテナ搬送装置21を取
付管42内で移動するとき、脚体24,24は圧縮バネ
34,34により弾性力を付勢されているから、カバー
25の上面と取付管42の内面とは常に当接しており、
アンテナ22の送受信面22aと取付管42の内面との
クリアランスuは3cm以下となっている。また、脚体
24,24の両端部を上方湾曲させ、中央部にベント3
2aを形成してあるから、取付管42の屈曲部において
も脚体24,24は取付管42の内面と当接状態を保持
して滑動し、アンテナ搬送装置21の移動に支障を来す
ことはない。
【0038】取付管42の周囲の空洞探査は、ハンドル
40を引いてアンテナ搬送装置21を取付管42内にお
いて汚水本管44から汚水升43へと移動させる時に実
施するのが、連続的に電磁波を発射、捕捉できるので好
ましい。また、空洞探査と同時に、カメラ28により得
られる映像により取付管42の内部状況を確認すれば、
損傷、漏水箇所を容易に把握することもできる。
【0039】図13及び図14に示すものは、アンテナ
搬送装置の他実施例であり、同様に、電磁波を送受信す
るアンテナ22を載置し、支持する支持体52と、この
支持体52を支持し、埋設管内面に当接する脚体53
と、アンテナ22を被覆するカバー54とから構成され
ている。
【0040】支持体52は、埋設管の直径よりも小さい
長さ及び幅を有する矩形枠体であって、上面にはアンテ
ナ22を挟持して固定する止枠部材55を、下面には後
述の脚体53の支柱部63が挿通する案内部材56を固
着してある。また、支持体52の一端部には鋼製、ゴム
製などの可撓性ホースである保持用ホース57の一端部
を固着してあり、保持用ホース57の他端部には透明プ
ラスチック製のカバー58を固着し、このカバー58内
にビデオ出力端子を有するCCDカメラ59と照明用ラ
イト60,60を装着してある。一方、支持体52の他
端部には後述の移動用ホース67の一端部を連結する連
結体61を固着してある。
【0041】脚体53は、金属製薄肉環状体である支脚
部62と、この支脚部62の内面に立設した支柱部63
とよりなる。そして、支柱部63に圧縮バネ64を嵌挿
し、支柱部63の上部を前記支持体52の案内部材56
に挿通し、支持体52の下面より突出させた係止部材6
5,65を脚体53の支脚部62の周面に貫通させ、支
脚部62の内部にて係止部材65,65に係止ピン6
6,66を固定して、脚体53を支持体52に対して上
下動自在としてある。
【0042】カバー54は、電磁波の透過を阻止しない
ように非金属製とし、好ましくはプラスチック製、繊維
強化プラスチック(FRP)製とし、アンテナ22及び
支持体52を被覆し、保護している。
【0043】図14は、アンテナ搬送装置51を埋設管
内で移動させるために用いる移動用ホース67である。
移動用ホース67は、鋼製、ゴム製などの可撓性ホース
であり、一端部を前記支持体52の連結体61に固定
し、他端部を電源ケーブル分配器68の連結体69に固
定してある。尚、移動用ホース57内にアンテナ22,
カメラ59及びライト60,60の接続ケーブル70を
挿入してあり、電源ケーブル分配器68よりさらに接続
ケーブルを介して地上に設置される制御装置と電気的に
接続するようにしてある。
【0044】アンテナ搬送装置51もアンテナ搬送装置
21と同様にして取付管42内に挿入され、移動用ホー
ス67を湾曲させながら汚水本管44へと移動させてい
く。取付管42内で移動するとき、脚体53自身が弾性
変形するとともに、圧縮バネ64,64により弾性力を
付勢されているから、カバー54の上面と取付管42の
内面とは常に当接しており、アンテナ22の送受信面2
2aと取付管42の内面とのクリアランスuは3cm以
下となっている。また、脚体53と取付管42の内面と
の接触面積は極めて小さいから、取付管42の屈曲部に
おいても脚体53は取付管42の内面と当接状態を保持
して滑動し、アンテナ搬送装置51の移動に支障を来す
ことはない。
【0045】
【発明の効果】本発明の空洞探査方法によれば、取付管
などの埋設管の周囲に発生した空洞を高精度で探査する
ことができ、道路の陥没事故を防止できるなど、効果的
な安全対策を施すことができる。
【0046】また、本発明の空洞探査装置によれば、上
記空洞探査方法を好適に実施することができ、特に、本
発明のアンテナ搬送装置によれば、埋設管内でアンテナ
を円滑に移動させることができるとともに、アンテナと
埋設管とのクリアランスを高精度の探査が可能な範囲内
に保持することができ、効率的かつ信頼性の高い空洞探
査を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーダーを用いた地中探査方法の概念図であ
る。
【図2】レーダーを用いて地中の物体を探査する方法を
説明する図であり、(A)は地中に球状の物体が存在す
る場合の断面図であり、(B)はその球状の物体を探査
した場合の探査画像を示す図である。
【図3】空洞探査方法を実施するための確認実験におい
て使用するテストフィールドの(A)は平面図、(B)
は縦断面図、(C)は横断面図である。
【図4】図3のテストフィールドにおいて、各埋設管の
下方に設けた空洞の形状、寸法などを示す説明図であ
り、(A)は陶管、(B)はヒューム管、(C)は塩化
ビニール管の場合を示す図である。
【図5】空洞探査方法を実施するための電磁波透過確認
実験を示す説明図である。
【図6】空洞探査方法を実施するための空洞探査能力確
認実験を示す説明図である。
【図7】空洞探査能力確認実験の結果として得られた探
査画像であり、(A)は陶管、(B)はヒューム管、
(C)は塩化ビニール管の場合を示す図である。
【図8】本発明のアンテナ搬送装置の一実施例の外観斜
視図である。
【図9】図8のアンテナ搬送装置の(A)は正面図、
(B)は側面図である。
【図10】移動用ロッドの説明図であり、(A)は移動
用ロッド同士及び移動用ロッドとハンドルとの連結状態
を示す図、(B)は移動用ロッドと支持体との連結状態
を示す図である。
【図11】図8のアンテナ搬送装置を埋設管内に挿入し
た状態の断面図である。
【図12】アンテナ搬送装置により空洞探査を実施する
場合の説明図であり、(A)は汚水取付管が埋設された
地中の断面図であり、(B)はアンテナ搬送装置を汚水
取付管内に挿入し、空洞探査を実施している状態を示す
断面図である。
【図13】本発明のアンテナ搬送装置の他実施例の
(A)は平面図、(B)は左側面図、(C)は正面図、
(B)は右側面図である。
【図14】移動用ホースの説明図である。
【符号の説明】
1 アンテナ 2 制御装置 3 デイスプレイ 21 アンテナ搬送装置 22 アンテナ 23 支持体 24 脚体 25 カバー 32 支脚部 32a ベント 33 支柱部 34 圧縮バネ 51 アンテナ搬送装置 52 支持体 53 脚体 54 カバー 62 支脚部 63 支柱部 64 圧縮バネ O 測点
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年7月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】本発明のアンテナ搬送装置の他実施例の
(A)は平面図、(B)は左側面図、(C)は正面図、
(D)は右側面図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測点を地中の埋設管内に設定し、各測点
    において管外に電磁波を発射し、その反射波を観測する
    ことにより埋設管の周囲に発生した空洞を探査すること
    を特徴とする空洞探査方法。
  2. 【請求項2】 電磁波を送受信するアンテナと、このア
    ンテナを保持し埋設管内を移動自在としたアンテナ搬送
    装置と、電磁波の反射とその時間によって空洞の位置や
    距離を算出し、探査画像を表示出力するディスプレイな
    どの表示器を備えた制御装置とから構成される空洞探査
    装置。
  3. 【請求項3】 電磁波を送受信するアンテナを載置し、
    支持する支持体と、この支持体を弾性部材を介して支持
    し、埋設管内面に当接する脚体と、アンテナを被覆する
    非金属製のカバーとから構成されるアンテナ搬送装置。
  4. 【請求項4】 前記脚体は、中央部にベントを形成し、
    弓形に成形してなる支脚部と、この支脚部の前後部に立
    設した支柱部とよりなるものである請求項3に記載のア
    ンテナ搬送装置。
  5. 【請求項5】 前記脚体は、金属製の薄肉環状体である
    支脚部と、この支脚部の内面に立設した支柱部とよりな
    るものである請求項3に記載のアンテナ搬送装置。
JP15241896A 1996-06-13 1996-06-13 空洞探査方法並びに空洞探査装置及びアンテナ搬送装置 Pending JPH102969A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003076916A1 (fr) * 2002-03-13 2003-09-18 Burn-Am Co., Ltd. Procede et dispositif d'inspection interieure pour canalisation souterraine, et procede de recherche des deteriorations du beton sur la face interieure d'une canalisation souterraine

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WO2003076916A1 (fr) * 2002-03-13 2003-09-18 Burn-Am Co., Ltd. Procede et dispositif d'inspection interieure pour canalisation souterraine, et procede de recherche des deteriorations du beton sur la face interieure d'une canalisation souterraine
JPWO2003076916A1 (ja) * 2002-03-13 2005-07-07 株式会社バーナム 埋設管路内検査装置とその方法及び埋設管路内コンクリート劣化検査方法
US7131344B2 (en) 2002-03-13 2006-11-07 Burn-Am Co., Ltd. Device and method for inspecting inside of underground pipe line and method of inspecting concrete on inside of underground pipe line for deterioration

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