JPH10296479A - レーザクラッド加工装置 - Google Patents

レーザクラッド加工装置

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JPH10296479A
JPH10296479A JP9108663A JP10866397A JPH10296479A JP H10296479 A JPH10296479 A JP H10296479A JP 9108663 A JP9108663 A JP 9108663A JP 10866397 A JP10866397 A JP 10866397A JP H10296479 A JPH10296479 A JP H10296479A
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Japan
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laser
laser beam
air
nozzle
air curtain
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JP9108663A
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Inventor
Yoshiaki Yamamoto
吉明 山本
Toshiaki Moriya
利明 守谷
Hideyuki Hozoji
秀幸 宝蔵寺
Hitoshi Kinoshita
仁志 木下
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザビームの状態を常に安定させる。 【解決手段】 レーザ加工ヘッド1のレーザ出口1b
に、ノズル16を設ける。ノズル16は、レーザビーム7の
照射軸と直交する方向に向けて開口するスリットを有す
る。該スリットからエアを噴出し、レーザビームの照射
軸と直交する方向にエアカーテンを形成する。レーザク
ラッド加工中には、エアカーテンの圧力を比較的低く設
定し、ヒューム、粉塵等のレーザ加工ヘッド内への侵入
を防ぎつつ、レーザのシールドガスの流れに悪影響を及
ぼすことを防止する。また、エアブローノズル14により
被加工面10を清掃する際には、エアカーテンの圧力を高
めて、比較的大きな塵、金属粉等のレーザ加工ヘッド内
への侵入も防止する。そして、レーザ加工ヘッド内のミ
ラー5,6に汚れが付着することを防止し、ミラーの反
射率の低下を未然に回避する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、安定したレーザビ
ームの照射を可能とするレーザ加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザビームを用いる加工装置の1つ
に、レーザクラッド加工装置がある。このレーザクラッ
ド加工装置は、シリンダヘッドのバルブシート部の表面
処理等に使用されている。ところで、いわゆるレーザク
ラッド加工法とは、以下のような加工法である。シリン
ダヘッドの地金にはよくアルミ合金が用いられるが、ア
ルミ合金はバルブシート部に要求される耐熱性、耐久性
等の条件を十分に満足しない場合が多い。そこで、バル
ブシート部の表面に銅系材料からなる粉末(溶着用粉
体)を供給し、該粉末にレーザビームを照射することに
より、バルブシート部の表面に粉末を溶着する。同様の
目的で、アルミニウム青銅等の銅系焼結合金をバルブシ
ート部に圧入する等の対策を施すこともあったが、レー
ザクラッド加工法によると、銅系焼結合金の圧入代が不
要となり、シリンダヘッドの設計の自由度が広がるとい
う利点がある。レーザクラッド加工装置の詳細について
は、特開平7-185866号公報、特開平8-296419号公報等に
その開示がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、レーザビー
ムの照射手段であるレーザ加工ヘッドは、レーザ発振器
と複数のミラーで構成されるレーザビームの反射経路と
を有している。そして、レーザ発振器から発射されたレ
ーザビームは、反射経路を通過することにより径が絞ら
れ、単位面積当りの熱エネルギーが高められた状態で被
加工面に照射される。レーザクラッド加工法において
は、製品の品質を常時安定させておくために、レーザビ
ームの状態を常に安定させておく必要がある。ところ
が、レーザビームの状態は、稼動期間の累積により劣化
する傾向がある。その原因の1つとして、レーザクラッ
ド加工を行う際に被加工面から発生するヒューム(煤)
等が、レーザ発振器の射出ミラー、反射経路中のミラー
等に付着し、これによるミラーの反射率の低下等が挙げ
られる。そこで、レーザビームの状態変化の影響を受け
て製品の品質低下を生ずることがないように、レーザビ
ームの状態を検出し、メンテナンス時期の把握を容易と
したレーザ加工装置が発明された。該レーザ加工装置に
ついては、特開平2-133186号公報等にその詳細が開示さ
れている。
【0004】以上のごとく、稼動期間の累積と共にレー
ザビームの状態が劣化するという課題に鑑み、本発明に
おいては、その原因であるレーザ加工ヘッド内のミラー
の汚れを未然に防ぎ、レーザビームの状態を常に安定さ
せることにより、レーザビームを用いる加工装置によっ
て得られる製品の品質を安定させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明に係る手段は、被加工面を清掃するためのエア
ブローノズルと、前記被加工面に溶着用粉体を供給する
供給装置と、前記被加工面に供給された前記溶着用粉体
にレーザビームを照射するレーザ加工ヘッドとを有する
レーザクラッド加工装置であって、前記レーザ加工ヘッ
ドのレーザ出口に、エアカーテンの形成手段を設けたこ
とを特徴とする。
【0006】前記エアカーテンの形成手段により形成さ
れるエアカーテンで、前記レーザ加工ヘッドのレーザ出
口を塞ぎ、レーザクラッド加工中に発生するヒューム、
粉塵等の、レーザ加工ヘッド内への侵入を防ぐ。そし
て、レーザ加工ヘッド内のミラーに汚れが付着すること
を防止し、ミラーの反射率の低下を未然に回避する。
【0007】また、本発明によると前記エアカーテンの
形成手段へのエア供給手段は、エア供給圧を変更可能で
あることが望ましい。この構成によると、レーザクラッ
ド加工中には、エアカーテンの圧力を比較的低く設定
し、ヒューム、粉塵等のレーザ加工ヘッド内への侵入を
防ぎつつ、レーザのシールドガスの流れに悪影響を及ぼ
すことを防止する。また、前記エアブローノズルにより
被加工面を清掃する際には、エアカーテンの圧力を高め
て、比較的大きな塵、金属粉等のレーザ加工ヘッド内へ
の侵入も防止する。
【0008】さらに、前記エアカーテンの形成手段は、
レーザビームの照射軸と交差する方向に向けて開口する
スリットであることが望ましい。該スリットからエアを
噴出することにより、レーザビームの照射軸と交差する
方向にエアカーテンを形成し、レーザクラッド加工装置
内へのヒューム、粉塵等の侵入を防止する。
【0009】加えて、前記スリットに、エアカーテンの
方向調整手段を設けることにより、レーザ加工ヘッド内
への、エアカーテンの巻き込み防止と、ヒューム、粉塵
等の侵入防止とを両立させることが可能な方向にエアカ
ーテンを形成する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を添付図面に基づいて説明する。
【0011】図1および図2には、本発明の第1の実施
の形態に係るレーザクラッド加工装置のレーザ加工ヘッ
ドと、シリンダヘッドのバルブシート部との関係を摸式
的に示している。レーザ加工ヘッドの本体1は、上下方
向に移動可能なZ軸(縦軸)テーブル2に固定されてい
る。また、本体1の上面に積み重ねるように、筒状をな
すアダプタ3と、バンパターンボックス4とを設けてい
る。そして、バンパターンボックス4のさらに上方に、
レーザ発振器(図示省略)を配置している。
【0012】さて、本体1の内部は空洞になっており、
レーザ入口1a、レーザ出口1bが設けられている。ま
た、本体1内部には、集光ミラー5および揺動ミラー6
が設けられている。集光ミラー5は、レーザ発振器から
出力されたレーザビーム7の径を絞ることにより、単位
面積当りの熱エネルギーを高めるためのものであり、こ
の目的に適した曲率半径を有する。また、揺動ミラー6
は平面状をなしており、揺動装置8に支持されている。
【0013】図示しないレーザ発振器から発射されたレ
ーザビーム7は、A点(図1)の上方から下方に向か
い、まず集光ミラー5(B点)で反射される。そして揺
動ミラー6で再度反射され、C点で焦点を結ぶ。また、
揺動装置8を作動させることにより揺動ミラー6が揺動
し、図2に矢印Dで示すようにレーザビーム7に振動を
与えることができる。ところで、シリンダヘッド9は治
具11によって、バルブシート部10がC点と一致するよう
に支持されている。なお、図1に示すように、C点の近
傍には、粉体供給装置12の粉体供給ノズル13、バルブシ
ート部10の周辺にシールドガスを供給するためのシール
ドガスノズル14、バルブシート部10の不要な塵等をクリ
ーニングするためのエアブローノズル15等が設けられて
いる。
【0014】さらに、本体1のレーザ出口1bには、図
3ないし図5に示すノズル16を設けている。このノズル
16は、図4に示すように略L字形をなしており、上面が
開口した略L字形の溝16aが形成されている。そして、
L字形溝16aの一辺にはエア導入口16bを形成し、他の
一辺には切り欠き16cを形成している。本体1にこのノ
ズル16を固定する際には、本体1の下面との間に図5に
示す板状のスぺーサ17を介在させる。スぺーサはL字形
溝16aに蓋をする役割をなすと共に、切り欠き16cと共
にスリットを形成する。該スリットは、レーザビームの
照射軸(図5の一点鎖線G)と直交する方向に向けて開
口するものである。また、スぺーサ17の厚さによって、
前記スリットと本体1下面との距離を決定することがで
きる。
【0015】さて、ノズル16では、矢印Eで示すエアが
エア導入口16bからL字形溝16aに流れ込み、L字形溝
16aの形状に沿って案内される。そして、矢印Fで示す
ように、切り欠き16cによるスリットから帯状に吹き出
し、レーザビームの照射軸と直交する方向に、いわゆる
エアカーテンを形成する。
【0016】図6には、ノズル16へのエア供給手段であ
るエア回路を示している。エア供給源18より供給される
エアは、乾燥機19においてドライエアとなり、さらに、
減圧弁20で所定圧(0.25〜0.30MPa )に調節される。こ
の、所定圧のドライエアは、エアブローノズル15にエア
を供給するための配管21と、エアカーテンを形成するノ
ズル16にエアを供給するための配管22,23とに夫々供給
される。各配管21〜23には、各々切り換えバルブ24,2
5,26が設けられている。また、配管22にのみ切り換え
バルブ25の手前に減圧弁27を設け、切り換えバルブ25に
供給するエアの圧力を比較的低圧(0.10〜0.15MPa )に
設定している。この構成により、配管22はノズル16に対
する低圧エア供給用配管、配管23はノズル16に対する高
圧エア供給用配管となる。さらに、各切り換えバルブ24
〜26を通過したエアは、可変型流量調整弁28,29,30を
通り、エアブローノズル15またはノズル16へと供給され
る。
【0017】ここで、上記構成をなすレーザクラッド加
工装置の動作説明を行う。まず、レーザクラッド加工中
(もしくは、後述するバルブシート部10の清掃時以外の
とき)には、図6のエア回路において切り換えバルブ25
のみを開き、ノズル16に低圧のエアを供給する。そし
て、ノズル16から低圧のエアを噴出させ、エアカーテン
を形成する。この低圧エアカーテンにより、被加工面か
ら発生するヒューム等が、レーザ出口1bからレーザ加
工ヘッド内に侵入することを防ぐ。そして、ヒューム等
が図示しないレーザ発振器の射出ミラー、反射経路中の
集光ミラー5、揺動ミラー6等に付着することにより、
レーザビームの状態が変化してしまうことを未然に防止
する。この際、エアカーテンがレーザのシールドガスノ
ズル14から供給されるシールドガスの流れを乱してしま
うと、加工品質を悪化させることになるので、エア圧を
最適値(ヒューム等の侵入を防ぎ、かつ、シールドガス
の流れを乱さない値)に設定する必要がある。
【0018】ところで、シリンダヘッド9には複数のバ
ルブシート部10が隣接して設けられているので、1つの
バルブシート部に供給された金属粉末が、隣接するバル
ブシート部にこぼれることがある。そこで、加工品質を
保つために、加工の前には必ずエアブローノズル15から
エアを噴出し、バルブシート部10の清掃を行う必要があ
る。このときには、図6のエア回路において切り換えバ
ルブ24を開いてエアブローノズル15にエアを供給すると
共に、切り換えバルブ25,26も開いて、ノズル16にエア
を供給する。このように2つの配管22,23からノズル16
にエアを供給することにより、ノズル16から高圧のエア
を噴出させ、エアカーテンを形成する。この高圧エアカ
ーテンにより、エアブローノズル15によって吹き飛ばさ
れた金属粉末等が、レーザ出口1bからレーザ加工ヘッ
ド内に侵入することを防ぐ。
【0019】上記構成をなす本発明の第1の実施の形態
により得られる作用効果は、以下の通りである。本実施
の形態では、本体1のレーザ出口1bにノズル16を設
け、加工中にノズル16のスリットからエアを噴出するこ
とにより、レーザビーム7の照射軸Gと直交する方向
に、エアカーテンを形成する。そして、このエアカーテ
ンでレーザ加工ヘッド本体1のレーザ出口1aを塞ぎ、
レーザクラッド加工中に発生するヒューム、粉塵等が、
レーザ加工ヘッド内に侵入することを防止することがで
きる。
【0020】前述のごとく、エアカーテンはレーザビー
ムの照射軸Gと直交する方向に形成されるので、該エア
カーテンはレーザ出口1bをふさぐ能力を最大限に発揮
し、レーザクラッド加工装置内へのヒューム、粉塵等の
侵入を効果的に防止することができる。
【0021】また、バルブシート10の清掃を行う際に
は、加工中よりもノズル16に対するエアの供給圧を高
め、高圧エアカーテンを形成することにより、エアブロ
ーノズル15のエアで吹き飛ばされた金属粉末等が、レー
ザ出口1bからレーザ加工ヘッド内に侵入することを防
ぐことができる。しかも、ノズル16はスぺーサ17を介し
て本体1の下面に固定することにより、切り欠き16cに
よるスリットと本体1下面との間に適切な距離をおき、
該スリットから噴出されるエアがレーザ出口1bに巻き
込まれることを防止することができる。
【0022】ところで、上記実施の形態では、ノズル16
におけるエアカーテンの強弱切り換えを行うために、ノ
ズル16に供給するエアの圧力を変化させる手法と、その
ためのエア回路が用いられている。これに替わり、図6
に示すエア回路の構成から減圧弁27を削除し、上記説明
と同様の制御を行うことによっても、ノズル16のスリッ
トによるエアカーテンの強弱切り換えを行うことができ
る。なお、この場合には、ノズル16に供給するエアの流
量を変化させることにより、同様の作用効果を得るもの
である。
【0023】次に、図7および図8に基づいて、本発明
の第2の実施の形態に係るレーザクラッド加工装置の説
明を行う。この第2の実施の形態において、第1の実施
の形態と同一部分若しくは相当する部分については、詳
しい説明を省略する。
【0024】本発明の第2の実施の形態は、ノズル16の
切り欠き16cとスぺーサ17とでなるスリットに、エアカ
ーテンの方向調整手段を設けたことを特徴とする。本実
施の形態においては、図7に示すノズル16とスぺーサ17
との間に設けたプレート45が、エアカーテンの方向調整
手段にあたる。このプレート45は、図8に示すようにノ
ズル16、スぺーサ17と同様略L字形をなしている。そし
て、ノズル16の切り欠き16cと一致する部分には、鍔45
aが設けられている。このプレート45を図7のごとく取
付けると、鍔45aが前記スリットの上方を覆うように突
出し、鍔45aの角度によって、エアカーテンの方向をレ
ーザビームの照射軸Gと直交する方向に対し若干下向き
となるよう調整することができる。このプレート45を塑
性変形可能な板材とすることにより、鍔45aの角度調整
も容易となり、エアカーテンの吹き出し方向を任意に設
定することができる。
【0025】したがって、レーザ加工ヘッド本体1のレ
ーザ出口1bに対し、エアカーテンの巻き込みを防止し
つつ、ヒューム、粉塵等の侵入防止を図るための最適角
度にエアカーテンを形成することが可能となる。このほ
か、第1の実施の形態と同様の作用効果については、こ
こでの説明を省略する。
【0026】さて、本発明の各実施の形態に係るレーザ
クラッド加工装置は、以上説明した構成の他に、下記の
特徴部分を有する。
【0027】ここで、再び図1に基づいて説明する。図
示のレーザ加工ヘッドに用いられている集光ミラー5の
焦点距離は、B点からC点までの距離である。本実施の
形態では、B〜C点距離を20in(0.51m)以上とし、か
つB点、C点での反射角度を45°以上とすることによ
り、集光ミラー5から加工点Cまでの間に、下記の必要
空間を設けることが可能となった。ここでいう必要空間
とは、粉体供給装置10、供給ノズル11、シールドガスノ
ズル14を配置するための空間であり、また、クラッド加
工中におけるシリンダヘッド9を傾斜させた状態での回
転動作に必要な空間である。
【0028】また、レーザビーム7の反射経路におい
て、図1の装置では集光ミラー5による反射の後に揺動
ミラー6による反射を行う構成を有している。このこと
により、揺動装置8の小型化を図っている。本装置の場
合には、C点で例えば1.5mm の振幅を得るにあたり、揺
動装置8により揺動ミラー6を振幅±0.115 °で作動さ
せるのみでよい。ところが、集光ミラー5と揺動ミラー
6との位置関係を逆にした場合には、同じくC点で1.5m
m の振幅を得るために、揺動装置8には約20倍の振幅が
要求される。また、集光ミラー5自体も大型化する必要
がある。したがって、装置の大型化、コストの増大、取
付スペースの限定等、さまざま障害を来すことになる。
【0029】さて、図9にはバンパターンボックス4を
示している。このバンパターンボックス4は、レーザビ
ームの状態(ビームサイズ、ビームモード等)を把握を
容易とするためのものである。バンパターンボックス4
は、レーザビーム7の通過を妨害しないように、上下面
に開口4aを有している。また、側面開口4bを有し、
ここから、アクリル板31、マスター32の出し入れを行
う。内部には、アクリル板31およびマスター32を重ねて
かつ着脱自在に取付けるために、位置決めブロック33お
よび板バネ34が設けられている。マスター32は、レーザ
ビーム7の照射軸と同軸上に十字状の切り抜き部32aを
設けている。
【0030】ところで、レーザクラッド加工に用いられ
るレーザは、通常炭酸ガスレーザであり、目視によりレ
ーザビームの状態を調節することが困難である。そこ
で、マスター32の切り抜き部32aを介して、アクリル板
31にレーザビームを短時間照射する。すると、アクリル
板31には、十文字上の溶けあとが残る。この溶けあとを
観察することにより、レーザビームの状態を間接的に把
握することが可能となる。なお、バンパターンボックス
4内部には、アクリル板31に対するレーザビーム7の照
射時に発生する煙がレーザビーム経路内に充満すること
を防ぐため、エアブローノズル35,36を設けている。エ
アブローノズル35,36からは、図9に矢印で示す方向に
エアが噴射される。
【0031】また、本発明の各実施の形態に係るレーザ
クラッド加工装置は、C点(図1)におけるレーザビー
ムの位置を確認することも可能である。図10には、この
ための確認治具37を示している。確認治具37は取付部材
38とピン39とによって、本体1のレーザ出口1bに取付
けることができる。また、確認治具37の下端部には、ピ
ン40によってフランジ41が取付けられる。さらに、取付
治具37には半割りの窓42を形成しており、ここからアク
リルブロック43を出し入れし、かつ、レーザの確認作業
を行う。アクリルブロック43は、フランジ41に形成され
た角溝44にて位置決めすることができる。
【0032】ところで、アクリルブロック43はフランジ
41の角溝44に位置決めされた状態で、図11に示すよう
に、レーザビームの照射軸Gに対しオフセットした状態
となる。このことにより、レーザビーム7を照射した後
にアクリルブロック43をフランジ41から取り外しても、
アクリルブロック43がどの方向で取付けられていたかを
容易に判別することができる。そして、アクリルブロッ
ク43の溶けあとにより、バンパターンボックス4におけ
る確認作業と同様に、炭酸ガスレーザのC点における状
態を間接的に把握することが可能となる。さらに、初期
調整時および時間経過毎の検査に用いられたアクリル板
31、アクリルブロック43、およびこれらのデータを保存
しておくことにより、レーザビームの経時変化を把握す
ることもできる。
【0033】
【発明の効果】本発明はこのように構成したので、以下
のような効果を有する。まず、本発明の請求項1に係る
レーザクラッド加工装置によると、レーザクラッド加工
中に発生するヒューム、粉塵等の、レーザ加工ヘッド内
への侵入を防ぐ。そして、レーザ加工ヘッド内のミラー
に汚れが付着することを防止し、ミラーの反射率の低下
を事前に回避することができる。したがって、常に安定
したレーザビームでレーザクラッド加工を行うことが可
能となり、これによって得られる製品の品質を常時安定
させることができる。よって、レーザクラッド加工によ
る製品の信頼性が高まり、さまざまな製品への応用が可
能となる。
【0034】また、本発明の請求項2に係るレーザクラ
ッド加工装置によると、レーザクラッド加工中、および
被加工面の清掃中等さまざまな状態において、レーザ加
工ヘッド内への異物の侵入を防ぐことができる。
【0035】さらに、本発明の請求項3に係るレーザク
ラッド加工装置によると、レーザビームの照射軸と交差
する方向にエアカーテンを形成することが可能となり、
該エアカーテンによるレーザクラッド加工装置内へのヒ
ューム、粉塵等の侵入を効果的に防止することができ
る。したがって、レーザ加工ヘッド内のミラーの反射率
の低下を事前に回避し、常に安定したレーザビームでレ
ーザクラッド加工を行うことが可能となる。
【0036】また、本発明の請求項4に係るレーザクラ
ッド加工装置によると、エアカーテンの方向を自在に調
整することができるので、例えば、レーザ加工ヘッド内
へのエアカーテンの巻き込み防止と、ヒューム、粉塵等
の侵入防止とを両立させるような方向にエアカーテンを
形成することも容易となり、常に安定したレーザビーム
でレーザクラッド加工を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るレーザクラッ
ド加工装置の、レーザ加工ヘッドの正面図、および、レ
ーザ加工ヘッドとシリンダヘッドのバルブシート部との
関係を示す摸式図である。
【図2】図1に示すレーザ加工ヘッドの側面図、およ
び、レーザ加工ヘッドとシリンダヘッドとの関係を示す
摸式図である。
【図3】図1に示すレーザ加工ヘッドの下面図である。
【図4】図3に示されるノズルの単体図である。
【図5】図1に示すレーザ加工ヘッド下端部における部
分断面図である。
【図6】図1に示すレーザ加工ヘッドに用いられる、エ
ア回路の該略図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るレーザクラッ
ド加工装置の、エアカーテンの方向調整手段を示す概略
断面図である。
【図8】図7に示すエアカーテンの方向調整手段の単体
斜視図である。
【図9】図1に示すレーザ加工ヘッドのバンパターンボ
ックスを示す単体図である。
【図10】図1に示すレーザ加工ヘッドに用いられるレ
ーザビームの位置確認治具を示す断面図である。
【図11】図10のH−H線における断面図である。
【符号の説明】
1 レーザ加工ヘッド本体 1a レーザ入口 1b レーザ出口 5 集光ミラー 6 揺動ミラー 7 レーザビーム 10 バルブシート部 12 粉体供給装置 13 粉体供給ノズル 14 シールドガスノズル 15 エアブローノズル 16 ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木下 仁志 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工面を清掃するためのエアブローノ
    ズルと、前記被加工面に溶着用粉体を供給する供給装置
    と、前記被加工面に供給された前記溶着用粉体にレーザ
    ビームを照射するレーザ加工ヘッドとを有するレーザク
    ラッド加工装置であって、前記レーザ加工ヘッドのレー
    ザ出口に、エアカーテンの形成手段を設けたことを特徴
    とするレーザクラッド加工装置。
  2. 【請求項2】 前記エアカーテンの形成手段へのエア供
    給手段は、エア供給圧を変更可能である請求項1記載の
    レーザクラッド加工装置。
  3. 【請求項3】 前記エアカーテンの形成手段は、レーザ
    ビームの照射軸と交差する方向に向けて開口するスリッ
    トである請求項1または2記載のレーザクラッド加工装
    置。
  4. 【請求項4】 前記スリットに、エアカーテンの方向調
    整手段を設けたことを特徴とする請求項3記載のレーザ
    クラッド加工装置。
JP9108663A 1997-04-25 1997-04-25 レーザクラッド加工装置 Pending JPH10296479A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9108663A JPH10296479A (ja) 1997-04-25 1997-04-25 レーザクラッド加工装置

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JP9108663A JPH10296479A (ja) 1997-04-25 1997-04-25 レーザクラッド加工装置

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