JPH1029596A - 防振型サイド・スラスタ・トンネル - Google Patents
防振型サイド・スラスタ・トンネルInfo
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- JPH1029596A JPH1029596A JP20541496A JP20541496A JPH1029596A JP H1029596 A JPH1029596 A JP H1029596A JP 20541496 A JP20541496 A JP 20541496A JP 20541496 A JP20541496 A JP 20541496A JP H1029596 A JPH1029596 A JP H1029596A
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Abstract
て、プロペラの変動圧力による振動を低減し、共振現象
を防止するとともに、探査機器のソナーの周波数域の背
景雑音を低減させる。 【解決手段】 サイド・スラスタ・トンネル1のトンネ
ル壁部の一部が内壁1bおよび外壁1aよりなる二重壁
構造とされ、内壁1bおよび外壁1a間に防振ゴム等の
弾性体3aが介装されているとともに、内壁1bが複数
の小区画内壁に分割され、複数の小区画内壁のうちの少
なくとも一部の小区画内壁には、音響機器のソナー周波
数に同調させた動吸振噐4、5が取り付けられている。
Description
に船内に伝わる騒音の低減が要求される船舶、あるいは
海洋調査船のように水中放射雑音の低減が要求される船
舶等において使用されるのに好適な防振型サイド・スラ
スタ・トンネルに関する。
ネルの1例が示されている。図5において、船舶の船首
部あるいは船尾部に装備されるサイド・スラスタ・トン
ネル1のトンネル壁部は、一重構造となっており、サイ
ド・スラスタ・プロペラ2の回転に伴って生じた変動圧
力が、サイド・スラスタ・トンネル1に直接作用し、そ
のときのサイド・スラスタ・トンネル1の振動エネルギ
ーが、船殻に伝搬されて、船内騒音や水中放射雑音の原
因となる。
壁部を二重構造としたサイド・スラスタ・トンネルが提
案された(実願昭63−114342号)。図6におい
て、内部にサイド・スラスタ・プロペラ2を有するサイ
ド・スラスタ・トンネルのトンネル壁は、外殻を形成す
る外筒1a、および内殻を形成する内筒1bよりなる二
重壁構造となっており、船体に水密に固定された外筒1
aの内周側には、左右両端部の弾性体3を介して内筒1
bが防振支持されている。この図6に示されたサイド・
スラスタ・トンネルにおいては、サイド・スラスタ・ト
ンネル内に生じたプロペラ2による変動圧力およびプロ
ペラ2のキャビテーションによる起振力が、外筒1aに
直接作用せずに、外筒1aにより弾性支持された内筒1
bに作用するので、船体へ伝達される起振力が低減され
る。
重構造とすることにより、プロペラ2による変動圧力に
よってサイド・スラスタ・トンネルに生じた振動エネル
ギーは、図5に示されたようなトンネル壁部が一重構造
のサイド・スラスタ・トンネルの場合と比べて相当吸収
され、その振動特性が随分と改善されるようになった。
示されたようにサイド・スラスタ・トンネルのトンネル
壁を二重壁とした場合、内筒1bにおいて生じた共振現
象により、サイド・スラスタ・トンネルに生じた振動を
十分に低減させることができない場合がある。また、水
中探査における観測精度が高精度化したことにより、探
査機器の使用周波数域における背景雑音が問題とされる
ようになり、背景雑音の原因となるサイド・スラスタ・
トンネルの振動をさらに低減させる必要が生じてきた。
壁を有する従来のサイド・スラスタ・トンネルを改良す
ることにより、内殻を形成する内筒部に生じていた共振
現象が防止されるとともに、探査機器のソナーの周波数
域の背景雑音が低減され、船内および船外へと伝わり雑
音となる音響エネルギーが低減され、その結果、船内の
騒音が低下して客船等の船舶における快適性を向上させ
ることができるとともに、水中へ雑音として放射される
放射音響エネルギーの低下により、水中調査船等の船舶
に搭載された水中音響観測装置の信号対雑音の比、すな
わちS/N比を向上させ、その結果、高精度の観測デー
タの取得を可能とするような、防振型サイド・スラスタ
・トンネルを提供しようとするものである。
め、本発明の防振型サイド・スラスタ・トンネルにおい
ては、サイド・スラスタ・トンネルのトンネル壁部のう
ちサイド・スラスタ・プロペラの変動圧力が作用する壁
部の少なくとも一部が内壁および外壁よりなる二重壁構
造とされ、上記内壁および外壁間に防振ゴム等の弾性体
が介装された防振型サイド・スラスタ・トンネルにおい
て、上記内壁が複数の小区画内壁に分割されている。
トンネルにおいて、上記内壁が周方向あるいは軸方向の
うち少なくとも一方向に分割されている。
・トンネルにおいて、上記複数の小区画内壁のうちの少
なくとも一部の小区画内壁には、音響機器のソナー周波
数に同調させた動吸振噐が取り付けられている。
第1の実施の形態について説明する。図3に示されたよ
うに、例えば船舶の船首部および船尾部に配備されたサ
イド・スラスタ・トンネル1、1は、それぞれ図1
(1)および図1(2)に示されたように、トンネル壁
部1aのうちサイド・スラスタ・プロペラ2の変動圧力
が作用する壁部の少なくとも一部において内殻を形成す
る内筒の壁部である内壁1bおよび外殻を形成する外筒
の壁部である外壁1aよりなる二重壁構造とされ、内壁
1bおよび外壁1a間に防振ゴム等の弾性体3が介装さ
れている。内壁1bは複数の小区画内壁に分割されてお
り、各小区画内壁と外壁1aとの間に弾性体3が介装さ
れている。したがって、各小区画内壁は、それぞれ対応
する弾性体3により外壁1aに対して弾性支持されてい
る。内壁1bは周方向あるいは軸方向のうち少なくとも
一方向、例えば図1(2)に示されるように周方向に1
例として8分割されている。この場合における分割され
た内壁の大きさとしては、内壁1bの固有振動数がプロ
ペラ変動圧の主要周波数成分に比して十分高くなるよう
な寸法が選択される。
示されるように、弾性体3が複数個に分割され、複数個
に分割された各弾性体を介してそれぞれ複数個に分割さ
れた小区画内壁1bが外壁1aに対して弾性支持される
ので、内壁1bの固有振動数が高くなり、内壁の動的剛
性が増大する。それにより、プロペラ2によって生起さ
れる変動圧による内壁1bの共振を防止することができ
る。
じた変動圧力は、サイド・スラスタ・トンネル1の内壁
1bに作用し、防振ゴム等の弾性体3を介してサイド・
スラスタ・トンネル1の外壁1aに伝達される。このと
き、外壁1aに伝達される変動圧力は、内壁1bが弾性
体3によりサイド・スラスタ・トンネル1の外壁1aに
弾性支持すなわち防振支持されていることによって、図
4に示されたように、サイド・スラスタ・プロペラ2の
変動圧力の周波数の増大に伴って、外壁1aへの振動の
伝達力が一旦は僅かに上昇するものの、その後は大きく
急減する。
の第2の実施の形態としての防振型サイド・スラスタ・
トンネル1が示されている。サイド・スラスタ・トンネ
ル1は、トンネル壁部1aのうちサイド・スラスタ・プ
ロペラ2の変動圧力が作用する壁部の少なくとも一部に
おいて内殻を形成する内筒の壁部である内壁1bおよび
外殻を形成する外筒の壁部である外壁1aよりなる二重
壁構造とされ、内壁1bの軸方向の両端縁部において、
内壁1bおよび外壁1a間に防振ゴム等の弾性体3aが
介装されている。内壁1bは、図2(2)に示されたよ
うに、例えば周方向に複数の小区画内壁に分割されてお
り、各小区画内壁と外壁1aとの間に弾性体3aが介装
されている。したがって、各小区画内壁は、それぞれ対
応する弾性体3により外壁1aに対して弾性支持されて
いる。内壁1bは周方向あるいは軸方向のうち少なくと
も一方向、例えば図2(2)に示されるように周方向に
1例として8分割されている。この場合における分割さ
れた内壁の大きさとしては、内壁1bの固有振動数がプ
ロペラ変動圧の主要周波数成分に比して十分高くなるよ
うな寸法が選択される。
うに、複数の小区画内壁のうちの少なくとも一部の小区
画内壁には、音響機器のソナー周波数に同調させた動吸
振噐、すなわち内壁1bを構成する複数個の小内壁の外
周面上にそれぞれ弾性体5を介して質量体4を支持した
構成の、探査機器のソナーの周波数に同調するように調
整された1個または複数個の動吸振噐が取り付けられて
いる。
音響機器の使用周波数と一致させることによって、ソナ
ーの周波数における振動エネルギーの吸収が行なわれ、
内壁1bから外壁1aへの振動エネルギーの伝搬が低減
される。したがって、このような動吸振噐によって、ソ
ナーの周波数域の振動エネルギーが吸収されるので、ソ
ナーの使用時に問題となるソナーと同一周波数域の背景
雑音が低減され、水中音響観測装置の信号対雑音の比、
すなわちS/N比の向上を図ることができる。
スラスタ・トンネルによれば、以下のような効果が得ら
れる。 (1)サイド・スラスタ・トンネルのトンネル壁部のう
ちサイド・スラスタ・プロペラの変動圧力が作用する壁
部の少なくとも一部が内壁および外壁よりなる二重壁構
造とされ、上記内壁および外壁間に防振ゴム等の弾性体
が介装された防振型サイド・スラスタ・トンネルにおい
て、上記内壁が複数の小区画内壁に分割されているの
で、内壁の単体としての高剛性化が図られ、内壁の共振
による防振効果の低下が防止されるとともに、内壁の製
造が容易となる。また、探査機器のソナーの周波数域の
背景雑音が低減され、それにより船内および船外へと伝
わり雑音となる音響エネルギーが低減され、その結果、
船内の騒音が低下して客船等の船舶における快適性を向
上させることができるとともに、水中へ雑音として放射
される放射音響エネルギーの低下により、水中調査船等
の船舶に搭載された水中音響観測装置の信号対雑音の
比、すなわちS/N比を向上させ、その結果、高精度の
観測データの取得が可能となる(請求項1)。 (2)上記サイド・スラスタ・トンネルにおいて、上記
内壁が周方向あるいは軸方向のうち少なくとも一方向に
分割されているので、内壁の共振による防振効果の低下
が、内壁の全面にわたって偏ることなく防止することが
でき、内壁の製作も容易となる。また、探査機器のソナ
ーの周波数域の背景雑音が低減され、それにより船内お
よび船外へと伝わり雑音となる音響エネルギーが低減さ
れ、その結果、船内の騒音が低下して客船等の船舶にお
ける快適性を向上させることができるとともに、水中へ
雑音として放射される放射音響エネルギーの低下によ
り、水中調査船等の船舶に搭載された水中音響観測装置
の信号対雑音の比、すなわちS/N比を向上させ、その
結果、高精度の観測データの取得が可能となる(請求項
2)。 (3)上記サイド・スラスタ・トンネルにおいて、上記
複数の小区画内壁のうちの少なくとも一部の小区画内壁
には、音響機器のソナー周波数に同調させた動吸振噐が
取り付けられているので、探査機器のソナーの周波数域
の背景雑音が低減され、それにより船内および船外へと
伝わり雑音となる音響エネルギーが低減され、その結
果、船内の騒音が低下して客船等の船舶における快適性
を向上させることができるとともに、水中へ雑音として
放射される放射音響エネルギーの低下により、水中調査
船等の船舶に搭載された水中音響観測装置の信号対雑音
の比、すなわちS/N比を向上させ、その結果、高精度
の観測データの取得が可能となる(請求項3)。
防振型サイド・スラスタ・トンネルの縦断面図、(2)
図は、(1)図の防振型サイド・スラスタ・トンネルの
線A−Aに沿って見た要部横断面図である。
防振型サイド・スラスタ・トンネルの縦断面図、(2)
図は、(1)図の防振型サイド・スラスタ・トンネルの
線B−Bに沿って見た要部横断面図である。
例を示す側面図である。
振周波数に対する振動の伝達力の低減の状態を示すグラ
フである。
す縦断面図である。
を示す縦断面図である。
ての外壁 1b サイド・スラスタ・トンネルの内筒の壁部とし
ての内壁 2 サイド・スラスタ・プロペラ 3 弾性体 4 質量体 5 弾性体
Claims (3)
- 【請求項1】 サイド・スラスタ・トンネルのトンネル
壁部のうちサイド・スラスタ・プロペラの変動圧力が作
用する壁部の少なくとも一部が内壁および外壁よりなる
二重壁構造とされ、上記内壁および外壁間に防振ゴム等
の弾性体が介装された防振型サイド・スラスタ・トンネ
ルにおいて、上記内壁が複数の小区画内壁に分割されて
いることを特徴とする、防振型サイド・スラスタ・トン
ネル。 - 【請求項2】 請求項1に記載の防振型サイド・スラス
タ・トンネルにおいて、上記内壁が周方向あるいは軸方
向のうち少なくとも一方向に分割されていることを特徴
とする、防振型サイド・スラスタ・トンネル。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の防振型サイド
・スラスタ・トンネルにおいて、上記複数の小区画内壁
のうちの少なくとも一部の小区画内壁には、音響機器の
ソナー周波数に同調させた動吸振噐が取り付けられてい
ることを特徴とする、防振型サイド・スラスタ・トンネ
ル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20541496A JP3310877B2 (ja) | 1996-07-16 | 1996-07-16 | 防振型サイド・スラスタ・トンネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20541496A JP3310877B2 (ja) | 1996-07-16 | 1996-07-16 | 防振型サイド・スラスタ・トンネル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1029596A true JPH1029596A (ja) | 1998-02-03 |
JP3310877B2 JP3310877B2 (ja) | 2002-08-05 |
Family
ID=16506462
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20541496A Expired - Lifetime JP3310877B2 (ja) | 1996-07-16 | 1996-07-16 | 防振型サイド・スラスタ・トンネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3310877B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002250398A (ja) * | 2001-02-22 | 2002-09-06 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 吸振被覆 |
KR101444144B1 (ko) * | 2012-11-08 | 2014-09-26 | 삼성중공업 주식회사 | 기진력 저감형 선박 |
CN104627317A (zh) * | 2015-03-11 | 2015-05-20 | 浙江造船有限公司 | 一种具有降噪功能的海工船艏侧推 |
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---|---|---|---|---|
CN102351034B (zh) * | 2011-07-21 | 2015-01-14 | 上海交通大学 | 一种基于聚氨酯的船舶避振穴及安装方法 |
-
1996
- 1996-07-16 JP JP20541496A patent/JP3310877B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2002250398A (ja) * | 2001-02-22 | 2002-09-06 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 吸振被覆 |
KR101444144B1 (ko) * | 2012-11-08 | 2014-09-26 | 삼성중공업 주식회사 | 기진력 저감형 선박 |
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