JPH10293834A - 画像取得装置および合焦位置設定方法 - Google Patents

画像取得装置および合焦位置設定方法

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JPH10293834A
JPH10293834A JP9101542A JP10154297A JPH10293834A JP H10293834 A JPH10293834 A JP H10293834A JP 9101542 A JP9101542 A JP 9101542A JP 10154297 A JP10154297 A JP 10154297A JP H10293834 A JPH10293834 A JP H10293834A
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JP
Japan
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electromagnetic wave
image
light
wavelength
lens
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JP9101542A
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English (en)
Inventor
Makoto Shimizu
誠 清水
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Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合焦位置(ピント位置)の切換え速度の極め
て速い画像取得装置等を提供する。また、コンパクトで
高速度の画像取得装置等を提供する。 【解決手段】 レンズ28の焦点距離は、透過する光の
波長により異なる。対象物80に対するレンズ28およ
びCCD撮像板38の位置を固定し、対象物80に対し
て赤色、緑色、青色、の光を順番に投射する。対象物8
0によって反射された赤色光L1によりCCD撮像板3
8に結ばれる対象物80の画像のピント面(合焦面)は
P1である。緑色光L2によりCCD撮像板38に結ば
れる対象物80の画像のピント面はP2であり、青色光
L3によりCCD撮像板38に結ばれる対象物80の画
像のピント面はP3である。対象物80に投射する光の
色を変えるだけで、ピント位置の異なる画像を得ること
ができる。このため、ピント位置の切換えを、極めて速
く行なうことができる。また、小型化できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、画像取得装置、
合焦位置設定方法等に関し、特に、高速度の合焦位置設
定技術に関する。
【0002】
【従来の技術】電子部品の立体形状等を計測する装置な
どに用いるための、高速度の合焦位置設定機構が提案さ
れている。図11に示すように、立体形状を有する対象
物2とテレビカメラ6との間に平行平面を有するガラス
板4を配置すると、ガラス板4の厚さdおよび屈折率n
に応じた合焦面P(ピントの合った面。Z座標で規定さ
れるZ軸に直交する平面)が、物体空間に設定される。
【0003】図12に、このような原理を利用した、従
来の合焦位置設定機構の構成を示す。厚さdまたは屈折
率nの異なる複数のガラス板4a,4b,・・・をはめ
込んだ円盤8を回転させ、各ガラス板4a,4b,・・
・の位置に同期させて、テレビカメラ6で対象物2の画
像を、各ガラス板4a,4b,・・・越しに取込む。こ
のようにして、対象物2について、各ガラス板4a,4
b,・・・に対応した合焦面における画像を得ることが
できる。なお、取込まれた合焦位置(ピントの合った位
置)の異なる各画像に基づいて、対象物2の立体形状が
算出される。
【0004】このように構成すれば、合焦位置を変化さ
せる際、対象物2、テレビカメラ6自体はもちろん、テ
レビカメラ6のレンズ10、撮像部12等をZ軸方向に
移動させる必要がない。すなわち、円盤8を回転させる
だけでよいから、高速に合焦位置を変化させることが可
能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の合焦位置設定機構には、つぎのような問題点
があった。合焦位置を切換えるためには、円盤8を機械
的に回転させなければならない。このため、機械的な制
約から、合焦位置の切換え速度をそれほど高速化するこ
とができなかった。また、合焦位置の数に対応した数の
ガラス板4a,4b,・・・を必要とする。このため、
合焦位置の数に比例して円盤8の寸法が大きくなってし
まう。
【0006】この発明は、このような従来の問題点を解
消し、合焦位置の切換え速度の極めて速い画像取得装
置、合焦位置設定方法等を提供することを目的とする。
また、コンパクトで高速度の画像取得装置、合焦位置設
定方法等を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の画像取得装置
は、対象物に対し、電磁波の波長を実質的に変えて投射
し得る投射手段と、投射手段から投射された電磁波に基
づいて対象物から放たれる電磁波を通すレンズと、レン
ズを介して得られた電磁波に基づいて、電磁波の波長に
よりレンズの焦点距離が相違することを利用して、対象
物についての当該電磁波の波長に対応した物体空間上の
合焦位置の画像を得る画像取得手段と、を備えたこと、
を特徴とする。
【0008】請求項2の画像取得装置は、請求項1の画
像取得装置において、前記投射手段は、実質的に異なる
波長の電磁波を発生する電磁波発生源を2以上備えたこ
と、を特徴とする。
【0009】請求項3の画像取得装置は、請求項1の画
像取得装置において、前記投射手段は、電磁波を発生す
る電磁波発生源をひとつ備え、当該電磁波発生源で発生
した電磁波に基づいて2以上の実質的に異なる波長の電
磁波を得るよう構成したこと、を特徴とする。
【0010】請求項4の画像取得装置は、請求項3の画
像取得装置において、前記投射手段は、前記電磁波発生
源で発生した電磁波を偏向することにより、2以上の実
質的に異なる波長の電磁波を得る偏向手段を備えたこ
と、を特徴とする。
【0011】請求項5の画像取得装置は、請求項3の画
像取得装置において、前記投射手段は、電磁波発生源で
発生した電磁波に対しフィルタリング処理を行なうこと
により2以上の実質的に異なる波長の電磁波を得るフィ
ルタ手段を備えたこと、を特徴とする。
【0012】請求項6の画像取得装置は、対象物に対
し、実質的に2以上の異なる波長を含む電磁波を投射す
る投射手段と、投射手段から投射された電磁波に基づい
て対象物から放たれる電磁波を通すレンズと、前記対象
物から放たれる電磁波を、2以上の実質的に異なる波長
の電磁波に分離して取得することにより、電磁波の波長
によりレンズの焦点距離が相違することを利用して、対
象物についての当該分離された電磁波の波長に対応した
物体空間上の合焦位置の画像を得る画像分離取得手段
と、を備えたこと、を特徴とする。
【0013】請求項7の画像取得装置は、請求項6の画
像取得装置において、前記投射手段は、波長帯域幅の広
い電磁波を発生する電磁波発生源を備えたこと、を特徴
とする。
【0014】請求項8の画像取得装置は、請求項6の画
像取得装置において、前記投射手段は、実質的に異なる
波長の電磁波を発生する電磁波発生源を2以上備え、当
該電磁波発生源で発生した2以上の電磁波を同時に出力
すること、を特徴とする。
【0015】請求項9の画像取得装置は、請求項6ない
し請求項8のいずれかの画像取得装置において、前記画
像分離取得手段は、前記対象物から放たれる電磁波を偏
向することにより、2以上の実質的に異なる波長の電磁
波に分離する偏向手段を備えたこと、を特徴とする。
【0016】請求項10の画像取得装置は、請求項6な
いし請求項8のいずれかの画像取得装置において、前記
画像分離取得手段は、前記対象物から放たれる電磁波に
対しフィルタリング処理を行なうことにより2以上の実
質的に異なる波長の電磁波に分離するフィルタ手段を備
えたこと、を特徴とする。
【0017】請求項11の画像取得装置は、請求項6な
いし請求項8のいずれかの画像取得装置において、前記
画像分離取得手段は、前記対象物から放たれる電磁波の
うち前記実質的に異なる波長の電磁波に感応する感応素
子を、前記実質的に異なる波長ごとに設けたこと、を特
徴とする。
【0018】請求項12の画像取得装置は、請求項1な
いし請求項11のいずれかの画像取得装置において、前
記電磁波は、計測可能な光であること、を特徴とする。
【0019】請求項13の合焦位置設定方法は、レンズ
を介して対象物の画像を得る際の、物体空間における合
焦位置を設定する方法であって、電磁波の波長によりレ
ンズの焦点距離が相違することを利用して、結像に用い
る電磁波の波長を設定することにより物体空間における
合焦位置を設定すること、を特徴とする。
【0020】請求項14の合焦位置設定方法は、請求項
13の合焦位置設定方法において、対象物に対し、電磁
波の波長を実質的に変えて投射し、投射された電磁波に
基づいて対象物から放たれる電磁波を、レンズを介して
得るとともに、レンズを介して得られた電磁波に基づい
て、対象物についての当該電磁波の波長に対応した物体
空間上の合焦位置の画像を得ること、を特徴とする。
【0021】請求項15の合焦位置設定方法は、請求項
13の合焦位置設定方法において、対象物に対し、実質
的に2以上の異なる波長を含む電磁波を投射し、投射さ
れた電磁波に基づいて対象物から放たれる電磁波を、レ
ンズを介して得るとともに、対象物から放たれる電磁波
を、2以上の実質的に異なる波長の電磁波に分離して取
得することにより、対象物についての当該分離された電
磁波の波長に対応した物体空間上の合焦位置の画像を得
ること、を特徴とする。
【0022】請求項16の合焦位置設定方法は、請求項
13ないし請求項15のいずれかの合焦位置設定方法に
おいて、前記電磁波は、計測可能な光であること、を特
徴とする。
【0023】請求項17の電子部品の製造方法は、電子
部品の製造方法であって、請求項1ないし請求項12の
いずれかの画像取得装置または請求項13ないし請求項
16のいずれかの合焦位置設定方法を用いて得られた当
該電子部品を構成する対象物の物体空間における合焦位
置を用いて、対象物の画像を得るとともに、得られた画
像に基づいて対象物の立体形状を計測することにより、
当該電子部品の良、不良を判定すること、を特徴とす
る。
【0024】
【発明の作用および効果】請求項1の画像取得装置およ
び請求項14の合焦位置設定方法は、対象物に対し電磁
波の波長を実質的に変えて投射し、レンズを介して得ら
れた電磁波に基づいて、電磁波の波長によりレンズの焦
点距離が相違することを利用して、対象物についての当
該電磁波の波長に対応した物体空間上の合焦位置の画像
を得ることを特徴とする。
【0025】したがって、投射する電磁波の波長を変え
るだけで、所望の合焦位置の画像を得ることができる。
すなわち、機械的動作を行なうことなく所望の合焦位置
の画像を得ることが可能となるので、高速度で所望の合
焦位置の画像を得ることができる。また、電磁波の波長
を調整することによって合焦位置を調整することができ
るため、合焦位置の調整が容易となる。
【0026】また、機械的動作を行なう部分を無くする
ことが可能となるため、当該装置を小型化することがで
きる。また、当該装置の部品点数を少なくすることがで
きるので、所望の合焦位置の画像を、高精度で得ること
が可能となる。また、装置の製造コストを低減すること
ができる。また、該装置の故障を低減することができる
ので、合焦位置を設定する際の信頼性が高い。
【0027】請求項2の画像取得装置は、実質的に異な
る波長の電磁波を発生する電磁波発生源を2以上備えた
ことを特徴とする。したがって、いずれの電磁波発生源
を点灯するかを制御するだけで、所望の合焦位置の画像
を得ることができる。このため、さらに高速度で所望の
合焦位置の画像を得ることができる。また、当該装置
を、さらに小型化することができる。
【0028】請求項3の画像取得装置は、電磁波を発生
する電磁波発生源をひとつ備え、当該電磁波発生源で発
生した電磁波に基づいて2以上の実質的に異なる波長の
電磁波を得るよう構成したことを特徴とする。したがっ
て、電磁波発生源をひとつ備えるだけで、容易に、所望
の合焦位置の画像を得ることができる。
【0029】請求項4の画像取得装置は、電磁波発生源
で発生した電磁波を偏向することを特徴とする。したが
って、たとえばプリズムなどを用いて、波長が連続的に
変化する電磁波を得ることができる。したがって、任意
の波長の電磁波を容易に得ることができる。
【0030】請求項5の画像取得装置は、電磁波発生源
で発生した電磁波に対しフィルタリング処理を行なうこ
とにより2以上の実質的に異なる波長の電磁波を得るこ
とを特徴とする。したがって、たとえばカラーフィルタ
などを用いて、容易に2以上の実質的に異なる波長の電
磁波を得ることができる。
【0031】請求項6の画像取得装置および請求項15
の合焦位置設定方法は、対象物に対し、実質的に2以上
の異なる波長を含む電磁波を投射し、対象物から放たれ
る電磁波を、2以上の実質的に異なる波長の電磁波に分
離して取得することにより、電磁波の波長によりレンズ
の焦点距離が相違することを利用して、対象物について
の当該分離された電磁波の波長に対応した物体空間上の
合焦位置の画像を得ることを特徴とする。
【0032】したがって、分離して取得された電磁波の
各波長に対応した合焦位置の画像を、一度に得ることが
できる。すなわち、機械的動作を行なうことなく所望の
合焦位置の画像を、一度に得ることが可能となるので、
極めて高速度で所望の合焦位置の画像を得ることができ
る。また、分離して取得する電磁波の波長を調整するこ
とによって合焦位置を調整することができるため、合焦
位置の調整が容易となる。
【0033】また、機械的動作を行なう部分を無くする
ことが可能となるため、当該装置を小型化することがで
きる。また、当該装置の部品点数を少なくすることがで
きるので、高精度で所望の合焦位置の画像を得ることが
可能となる。また、装置の製造コストを低減することが
できる。また、該装置の故障を低減することができるの
で、合焦位置を設定する際の信頼性が高い。
【0034】請求項7の画像取得装置は、波長帯域幅の
広い電磁波を発生する電磁波発生源を備えたことを特徴
とする。したがって、対象物に対し、たとえば白色光の
ような電磁波を投射し、対象物からの反射波または透過
波を2以上の実質的に異なる波長の電磁波に分離して取
得することで、分離された各電磁波の波長に対応した物
体空間上の合焦位置の画像をえることができる。このた
め、比較的容易に発生することができる電磁波を用い
て、所望の合焦位置の画像を得ることができる。
【0035】請求項8の画像取得装置は、実質的に異な
る波長の電磁波を発生する電磁波発生源を2以上備え、
当該電磁波発生源で発生した2以上の電磁波を同時に出
力することを特徴とする。したがって、任意の波長帯域
幅の電磁波を同時に出力することができる。たとえば波
長帯域幅の狭い、異なる波長の電磁波を同時に出力する
ことで、出力された電磁波を分離したときに、波長帯域
幅の狭い電磁波を得ることが容易になる。このため、容
易に、合焦精度の高い画像を得ることが可能となる。
【0036】請求項9の画像取得装置は、対象物から放
たれる電磁波を偏向して分離することを特徴とする。し
たがって、たとえばプリズムなどを用いて、波長が連続
的に変化する電磁波を得ることができる。したがって、
容易に、任意の波長の電磁波に対応する画像を得ること
ができる。
【0037】請求項10の画像取得装置は、対象物から
放たれる電磁波に対しフィルタリング処理を行なうこと
により2以上の実質的に異なる波長の電磁波に分離する
ことを特徴とする。したがって、たとえば3板式のカラ
ーカメラなどを用いて、2以上の実質的に異なる波長の
電磁波に対応する、高精度な画像を得ることができる。
【0038】請求項11の画像取得装置は、対象物から
放たれる電磁波のうち実質的に異なる波長の電磁波に感
応する感応素子を、実質的に異なる波長ごとに設けたこ
とを特徴とする。したがって、たとえば単板式のカラー
撮像装置等を用いて、2以上の実質的に異なる波長の電
磁波に対応する画像を、簡単に取得することができる。
【0039】請求項12の画像取得装置および請求項1
6の合焦位置設定方法は、電磁波が計測可能な光である
ことを特徴とする。したがって、発生、検出等の取扱い
が容易な光を用いて、所望の合焦位置の画像を容易に得
ることができる。
【0040】請求項13の合焦位置設定方法は、電磁波
の波長によりレンズの焦点距離が相違することを利用し
て、結像に用いる電磁波の波長を設定することにより物
体空間における合焦位置を設定することを特徴とする。
【0041】したがって、機械的動作を行なうことなく
合焦位置を設定することが可能となる。このため、極め
て高速度で合焦位置を設定することが可能となる。ま
た、合焦位置を設定するための装置の部品点数を少なく
することができるので、合焦位置を高精度で設定するこ
とが可能となる。また、該装置の故障を低減することが
できるので、合焦位置を設定する際の信頼性が高い。さ
らに、電磁波の波長を調整することによって合焦位置を
調整することができるため、合焦位置の調整が容易とな
る。
【0042】請求項17の電子部品の製造方法は、当該
電子部品を構成する対象物の物体空間における合焦位置
を、電磁波の波長によりレンズの焦点距離が相違するこ
とを利用して設定するとともに、設定された合焦位置に
おける対象物の画像を得、得られた画像に基づいて対象
物の立体形状を計測することにより、当該電子部品の
良、不良を判定することを特徴とする。
【0043】したがって、所望の合焦位置の画像を高速
に得ることができるので、当該電子部品の良、不良を、
高速に判定することができる。このため、電子部品の製
造コストを低減することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】図1に、この発明の一実施形態に
よる画像取得装置を備えた立体形状計測装置20の全体
構成を示す。立体形状計測装置20は、投射手段である
投光器22、ビームスプリッター23、テレビカメラ2
4、処理制御部26を備えている。テレビカメラ24
は、レンズ(光学レンズ)28および画像取得手段であ
るCCD撮像板38を備えている。ビームスプリッター
23は、2つのプリズム23a,23bを合わせた構造
を持つ装置で、入射光の一部を反射し、その余の部分を
透過する。
【0045】投光器22からX軸負方向に投射された光
の一部は、ビームスプリッター23で反射され、Z軸負
方向に向かう。Z軸負方向に向った光の一部は、対象物
80の表面で反射され、Z軸正方向に向かう。Z軸正方
向に向った光の一部は、ビームスプリッター23を透過
し、さらにレンズ28を透過したのち、CCD撮像板3
8に達する。このようにして、CCD撮像板38上に、
対象物80の像が結ばれる。
【0046】図2に、図1に示す投光器22の構造の一
例を表わす。投光器22は、発光色の異なる3つのLE
D(発光ダイオード)チップ30a,30b,30cを
備えた、LEDランプである。3つのLEDチップ30
a,30b,30cは、反射板32上に配置されてい
る。
【0047】LEDチップ30a,30b,30cは、
ボンドワイヤ35、リード36を介して、処理制御部2
6(図1参照)に接続されている。LEDチップ30
a,30b,30c、反射板32、ボンドワイヤ35、
リード36は、透明のエポキシ樹脂34に封入されてい
る。
【0048】LEDチップ30a,30b,30cとし
て、種々のチップを用いることができるが、この実施形
態においては、説明の便宜のため、それぞれ赤色光
(R)、緑色光(G)、青色光(B)を発するチップを
用いるものとする。
【0049】処理制御部26(図1参照)の指示にした
がって、LEDチップ30a,30b,30cのいずれ
かを発光させることにより、赤色、緑色、青色のいずれ
かの色の光を、対象物80に投射することができる。
【0050】図1に戻って、処理制御部26は、LED
チップ30a,30b,30cを順次発光させることに
より、赤色、緑色、青色の光を、順次、対象物80に投
射するとともに、CCD撮像板38上に順次結ばれる、
赤色、緑色、青色の各発光色に対応した対象物80の画
像を取込む。
【0051】後述するように、各発光色に対応した画像
間で、物体空間における合焦位置がそれぞれ異なる。こ
のため、各発光色に対応した対象物80の画像を取込む
ことにより、対象物80について、物体空間における合
焦位置が異なる複数の画像を得ることができる。処理制
御部26は、取込んだ各画像に基づいて、対象物80の
立体形状を算出する。
【0052】図3Aは、対象物80の一例を示す図面で
ある。対象物80は、電子部品である平型ボールグリッ
ドアレイパッケージ(FPBGA)82の一方の面に形
成されたハンダバンプである。立体形状計測装置20を
用いて、対象物80であるハンダバンプの欠損等を検査
することができる。なお、ハンダバンプの高さh1は、
種々あるが、たとえば数十μm程度のものがある。
【0053】また、図3Bに示すように、対象物とし
て、電子部品に設けられたボンドワイヤ90等も考えら
れる。ボンドワイヤ90の高さh2が、所定の基準寸法
より小さい場合は、ボンドワイヤ90が折れている可能
性があり、所定の基準寸法より大きいと、ボンドワイヤ
90のはみ出しによる後工程での不具合が発生する可能
性がある。そこで、立体形状計測装置20を用いて、ボ
ンドワイヤ90の高さh2等を検査するのである。な
お、ボンドワイヤ90の高さh2は、種々あるが、たと
えば100μm程度のものがある。
【0054】図4、図5は、対象物(ハンダバンプ)8
0について、合焦位置の異なる複数の画像を得る処理を
説明するための図面である。図4、図5に基づいて、立
体形状計測装置20を用いて、合焦位置の異なる複数の
画像を得るための処理を説明する。
【0055】レンズ28(図4参照)を構成する材料の
屈折率は、レンズ28を透過する光の波長により異な
る。したがって、レンズ28の焦点距離も、透過する光
の波長により異なる。赤色のように波長の長い光に対し
ては、焦点距離が長くなり、青色のように波長の短い光
に対しては焦点距離が短くなる。緑色の光に対する焦点
距離は、これらの中間である。
【0056】図4に示すように、対象物80に対するレ
ンズ28およびCCD撮像板38の位置を固定し、投光
器22(図1参照)から、対象物80に対して赤色、緑
色、青色、の光を順番に投射する。赤色の光を投射する
と、対象物80によって反射された赤色光L1により、
CCD撮像板38に、対象物80の像が結ばれるが、上
述のように、レンズ28の焦点距離は赤色光L1に対し
ては比較的長くなるため、CCD撮像板38に結像した
画像のピントは、対象物80が置かれている物体空間の
深い位置(Z座標の小さい位置)に合っている。このと
きのピント面(合焦面)P1を図4に示す。
【0057】一方、青色の光を投射すると、レンズ28
の焦点距離は青色光L3に対しては比較的短くなるた
め、CCD撮像板38に結像した画像のピントは、対象
物80が置かれている物体空間の浅い位置(Z座標の大
きい位置)に合っている。このときのピント面P3を図
4に示す。緑色の光を投射した場合のピント面P2は、
赤色の場合のピント面P1と、青色の場合のピント面P
3との中間位置にくる。
【0058】このようにして、ピント位置(合焦位置)
の異なる画像を取得することができる。図5に、このよ
うにして得られた各ピント面P1〜P3における、画像
Q1〜Q3を示す。処理制御部26は、取込んだ各画像
Q1〜Q3に基づいて、対象物80の立体形状を推定す
る。異なるピント面P1〜P3における画像Q1〜Q3
に基づいて、対象物80(図4参照)の立体形状を推定
する方法は種々知られているが、たとえばシェープ・フ
ロム・フォーカス(Shape from Focus)法などを用いれ
ばよい。
【0059】シェープ・フロム・フォーカス法は、対象
物80の表面を構成する全ての点の合焦位置(合焦点)
を求めることにより、合焦点の集合として、対象物80
の表面形状(立体形状)を推定する方法である。たとえ
ば、図4に示す対象物80の表面上の点a(Xa,Ya,
Za)の座標値は、つぎのようにして求めることができ
る。
【0060】図5に示すピント面P1における画像Q1
において、対象物80の表面上の点a(Xa,Ya,Z
a)に対応する点をa1とすれば、点a1の座標は、a
1(Xa,Ya,Z1)となる。ここで、Z1はピント面
P1のZ座標であり、赤色の光の色合い(波長)により
定まる。点a1における合焦測度(ピントの合い具合)
f1を、点a1近傍の輝度分布の変化等に基づいて算出
する。
【0061】同様に、対象物80の表面上の点aに対応
するピント面P2(画像Q2)における点a2の合焦測
度f2、対象物80の表面上の点aに対応するピント面
P3(画像Q3)における点a3の合焦測度f3を算出
する。
【0062】図6は、各ピント面P1,P2,P3にお
ける、Z座標値Z1,Z2,Z3と合焦測度f1,f
2,f3との関係をプロットしたものである。たとえば
ガウス関数に近似した所定の関数を用いてZ座標値Zと
合焦測度fとの関係を表現し得ると仮定した場合、最小
2乗法を適用して、プロットされた上記データに基づい
て該関数を描けば、破線のようになる。破線で描かれた
関数の最大値faに対応するZ座標値、すなわち、最も
ピントのよく合うと推定される点のZ座標値Zaが、対
象物80の表面上の点a(図4参照)のZ座標値であ
る。点aは、ピント面P1とピント面P2との間にある
ことが、図6からもわかる。
【0063】このようにして、対象物80の表面を構成
する全ての点の合焦位置(合焦点)の3次元座標を求
め、合焦点の集合として、対象物80の表面形状を推定
することにより、対象物80の立体形状を計測する。
【0064】処理制御部26(図1参照)は、計測され
た対象物80の所定部分の寸法、たとえば高さh1(図
3A参照)が、所定の基準を満たしているか否かを調べ
ることで、対象物80を有する平型ボールグリッドアレ
イパッケージ(FPBGA)82の良、不良を判定す
る。
【0065】このように、光の色を、順次変えて対象物
80に投射し、光の波長によりレンズ28の焦点距離が
相違することを利用して、対象物80についての当該投
射した光の波長に対応した物体空間上のピント位置の画
像を得るように構成することで、機械的動作を行なうこ
となく所望のピント位置の画像を得ることができる。こ
のため、高速度で所望のピント位置の画像を得ることが
できる。
【0066】また、LEDチップ30a,30b,30
cの種類を変えることにより、投射光の波長、すなわち
ピント位置を変えることができるため、ピント位置の調
整が容易となる。
【0067】また、機械的動作を行なう部分を無くする
ことが可能となるため、立体形状計測装置20を小型化
することができる。また、立体形状計測装置20を構成
する部品の数を少なくすることができるので、その分、
計測精度が高くなる。また、立体形状計測装置20の製
造コストを低減することができる。また、立体形状計測
装置20の故障を低減することができるので、ピント位
置を設定する際の信頼性が高い。
【0068】また、投光器22として、異なる色の光を
発する複数のLEDチップ30a,30b,30cを備
えたLEDランプを用いたので、いずれのLEDチップ
を点灯するかを制御するだけで、所望のピント位置の画
像を得ることができる。このため、さらに高速度で所望
のピント位置の画像を得ることができる。また、立体形
状計測装置20を、さらに小型化することができる。
【0069】また、電磁波として光を用いることで、投
射手段(投光器22)、画像取得手段(CCD撮像板3
8)を、容易に実現することができる。
【0070】また、上述のように、高速度で所望のピン
ト位置の画像を得ることができるため、得られた画像に
基づいて対象物80の立体形状を計測し、計測結果を利
用して、該対象物80を備えた電子部品の良、不良を判
定する処理を、短時間で行なうことができる。このた
め、電子部品の製造コストを低減することができる。
【0071】上述の実施形態においては、図2に示すよ
うに、投光器22として、異なる色の光を発する3つの
LEDチップ30a,30b,30cを備えたLEDラ
ンプを用いたが、投光器22として、2つ、または4つ
以上のLEDチップを備えたLEDランプを用いること
もできる。また、投光器22として、LEDランプ以外
の光源を用いることもできる。また、光源として、互い
に異なる波長のレーザ光を発する複数のレーザ光源を用
いることもできる。
【0072】上述の実施形態においては、投光器22と
して、複数の光源を用いるよう構成したが、光源をひと
つ備え、当該光源で発生した光に基づいて2以上の色の
光を得るよう構成することもできる。
【0073】図7Aに、そのような構成の投光器22の
例を示す。図7Aに示す投光器22は、電磁波発生源で
ある白色光源40と、偏向手段であるプリズム42と、
光ファイバー44とを備えている。
【0074】白色光源40は、白色光を発する。プリズ
ム42は、白色光源40で発せられた白色光を偏向する
ことにより、連続した複数の異なる色の光を得る。プリ
ズム42は、たとえばピエゾ素子(逆圧電効果を利用し
た駆動手段。図示せず)等を用いて、支点42a回りを
S1−S2方向に往復回動するよう構成されている。こ
のように構成することで、連続した複数の異なる色の光
のうち、所望の色の光を、順次、光ファイバー44に与
えることができる。光ファイバー44は、与えられた当
該所望の色の光(たとえば、緑色の光)を、ビームスプ
リッター23(図1参照)に向けて投射する。
【0075】投光器22として、光源をひとつ備え、当
該光源で発生した光に基づいて2以上の色の光を得るよ
う構成した他の例を、図7Bに示す。図7Bに示す投光
器22は、図7Aに示すプリズム42のかわりに、フィ
ルタ手段である複数のカラーフィルタ48a,48b,
・・・を有する円板46を備えている。複数のカラーフ
ィルタ48a,48b,・・・は、それぞれ異なった色
の光を通すよう構成されている。
【0076】白色光源40から発せられた白色光を、い
ずれかのカラーフィルタを通すことで、当該カラーフィ
ルタに対応した色の光を得ることができる。円板46
を、たとえばS3方向に回転させることにより、順次、
異なった色の光を、光ファイバー44に与えることがで
きる。
【0077】このように(図7A、図7B参照)、白色
光を発する白色光源40をひとつ備え、当該白色光に基
づいて2以上の異なる色の光を得るよう構成すれば、光
源としては白色光源40をひとつ備えるだけでよい。
【0078】つぎに図8に、この発明の他の実施形態に
よる画像取得装置を備えた立体形状計測装置50の全体
構成を示す。立体形状計測装置50は、投射手段である
投光器22、ビームスプリッター23、テレビカメラ5
4、処理制御部56を備えている。テレビカメラ54
は、3板式カラーカメラであり、レンズ28、フィルタ
手段である分光プリズム60、3つのCCD撮像板58
a,58b,58cを備えている。ビームスプリッター
23は、図1に示すビームスプリッター23と同様の構
成である。なお、分光プリズム60、および、3つのC
CD撮像板58a,58b,58cが、画像分離取得手
段に対応する。
【0079】投光器22の構造は、図2に示す投光器2
2と同様の構成である。ただし、前述の立体形状計測装
置20(図1参照)の場合と異なり、図8に示す立体形
状計測装置50においては、処理制御部56は、LED
チップ30a,30b,30cの全てを一度に発光させ
る。したがって、投光器22からは、赤色、緑色、青色
の光をすべて含んだ光(混合光)が投射されることにな
る。
【0080】図9Aに、投光器22を構成する各LED
チップ30a,30b,30cから投射される光のパワ
ースペクトルを示す。図中、S1はLEDチップ30a
から投射される光のパワースペクトルを表わす。同様
に、S2、S3は、それぞれLEDチップ30b,30
cから投射される光のパワースペクトルを表わす。投光
器22から投射される混合光のパワースペクトルは、こ
れら3つのパワースペクトルを合成したパワースペクト
ルとして表わすことができる。
【0081】前述の実施形態と同様に、投光器22から
投射された光(混合光)は、対象物80の表面で反射さ
れ、ビームスプリッター23、レンズ28を透過する。
レンズ28を透過した光は、分光プリズム60に入射す
る。
【0082】分光プリズム60は、3つのプリズム60
a,60b,60cを合わせた構成を有している。3つ
のプリズム60a,60b,60cの表面には、それぞ
れ特殊な薄膜が形成されており、特定の色の光だけを反
射することができるよう構成されている。プリズム60
cとプリズム60aとの境界面では、青色の光だけが反
射される。プリズム60aとプリズム60bとの境界面
では、赤色の光だけが反射される。
【0083】このため、分光プリズム60に入射した光
のうち青色光だけが、CCD撮像板58cに到達する。
同様に、緑色光、赤色光は、それぞれ、CCD撮像板5
8b、CCD撮像板58aに到達する。したがって、C
CD撮像板58c上に、対象物80の青色光に対応する
像が結ばれる。同様に、CCD撮像板58b上、CCD
撮像板58a上に、それぞれ、対象物80の緑色光、赤
色光に対応する像が結ばれる。
【0084】前述のように、赤色光、緑色光、青色光に
対応した画像間で、物体空間におけるピント位置がそれ
ぞれ異なる。したがって、3つのCCD撮像板58a,
58b,58cには、物体空間におけるピント位置がそ
れぞれ異なる、対象物80についての画像が取込まれ
る。前述の実施形態の場合と同様に、処理制御部56
は、取込んだ各画像に基づいて、対象物80の立体形状
を算出する。
【0085】このように、対象物80に対し、実質的に
2以上の異なる色を含む光を投射し、対象物80から放
たれる光を、2以上の実質的に異なる色の光に分離して
取得するよう構成することで、分離して取得された光の
色に対応したピント位置の画像を、一度に得ることがで
きる。すなわち、機械的動作を行なうことなく所望のピ
ント位置の画像を、一度に得ることが可能となるので、
極めて高速度で所望のピント位置の画像を得ることがで
きる。
【0086】また、プリズム60a,60b,60cの
表面に形成する薄膜を変更することにより、分離して取
得する光の色を調整することができる。これにより、合
焦位置を調整することができるため、合焦位置の調整が
容易となる。
【0087】また、機械的動作を行なう部分を無くする
ことが可能となるため、立体形状計測装置50を小型化
することができる。また、当該装置の部品点数を少なく
することができるので、高精度で所望のピント位置の画
像を得ることが可能となる。また、装置の製造コストを
低減することができる。また、該装置の故障を低減する
ことができるので、ピント位置を設定する際の信頼性が
高い。
【0088】また、立体形状計測装置50は、異なる色
の光を発生するLEDチップを複数備え、当該LEDチ
ップで発生した2以上の色の光を同時に出力するよう構
成したので、任意の波長帯域幅の各光を同時に出力する
ことができる。したがって波長帯域幅の狭い、異なる色
の光を同時に出力することで、出力された光を分離した
ときに、波長帯域幅の狭い光を得ることが容易になる。
このため、容易に、ピント精度の高い画像を得ることが
可能となる。
【0089】上述の実施形態においては、図2に示すよ
うに、投光器22として、異なる色の光を発する3つの
LEDチップ30a,30b,30cを備えたLEDラ
ンプを用いたが、投光器22として、2つ、または4つ
以上のLEDチップを備えたLEDランプを用いること
もできる。この場合には、分光プリズム60を構成する
プリズムの数、およびCCD撮像板の数を、LEDチッ
プの数に対応させればよい。
【0090】また、投光器22として、LEDランプ以
外の光源を用いることもできる。また、光源として、互
いに異なる波長のレーザ光を発する複数のレーザ光源を
用いることもできる。
【0091】上述の実施形態においては、投光器22と
して、異なる色の光を発する複数の光源を用いたが、投
光器22として、白色光のように波長帯域幅の広い光を
発する光源をひとつだけ備えるよう構成することもでき
る。
【0092】図9Bは、投光器22をひとつの白色光源
とした場合における、当該投光器22から投射される白
色光のパワースペクトルを示す図面である。図9Bに示
すように、白色光は、連続する複数の異なる色を含む光
とみることができる。したがって、白色光を対象物80
に投射し、この反射光を分光プリズム60により分光し
たのち、3つのCCD撮像板58a,58b,58cに
取込むことにより、それぞれ分光プリズム60により分
光された色に対応する画像を得ることができる。すなわ
ち、物体空間におけるピント位置がそれぞれ異なる、対
象物80についての画像が得られることになる。
【0093】このように、波長帯域幅の広い光を対象物
80に投射するよう構成することにより、対象物80か
らの反射波または透過波を分離する際、任意の色の光を
得ることが可能となる。すなわち任意のピント位置の画
像を得ることが可能となる。
【0094】上述の実施形態においては、図8に示すよ
うに、レンズ28を透過した光を、分光プリズム60を
用いて分光するよう構成したが、図10Aに示すよう
に、偏向手段であるプリズム62を用いて分光するよう
構成することができる。プリズム62により分光された
各光は、3つのCCD撮像板64a,64b,64cに
取込まれる。プリズム62、および、3つのCCD撮像
板64a,64b,64cが画像分離取得手段に対応す
る。
【0095】このように、プリズム62を用いれば、入
射光の波長帯域の範囲内で、連続的に変化する波長の光
を得ることができる。したがって、入射光の波長帯域の
範囲内で、任意の色の光を得ることができる。すなわち
入射光の波長帯域の範囲内で、任意のピント位置の画像
を得ることが可能となる。
【0096】上述の実施形態においては、図8または、
図10Aに示すように、テレビカメラ54として、3板
式カラーカメラを用いた例について説明したが、テレビ
カメラ54として、単板式カラーカメラを用いることも
できる。
【0097】図10Bは、単板式カラーカメラのCCD
撮像板66の構成を概念的に示した図面である。CCD
撮像板66の表面には、赤色の光だけを受光する赤色感
応素子68a、緑色の光だけを受光する緑色感応素子6
8b、青色の光だけを受光する青色感応素子68cの3
種の感応素子が、多数配置されている。赤色感応素子6
8aは、赤色の光だけを通すカラーフィルター(図示せ
ず)で表面を覆ったフォトダイオード(図示せず)で構
成されている。緑色感応素子68b、青色感応素子68
cも類似の構成である。
【0098】対象物80から放たれる光は、レンズ28
(図8参照)を透過し、図10Bに示すCCD撮像板6
6で結像する。したがって、3種の感応素子により、対
象物80について、3色の画像が得られる。すなわち、
CCD撮像板66には、物体空間におけるピント位置が
それぞれ異なる、対象物80についての3つの画像が取
込まれることになる。
【0099】このように、テレビカメラ54として、単
板式カラーカメラを用いることにより、ピント位置の異
なる画像を、簡単に取得することができる。なお、CC
D撮像板66が、画像分離取得手段に対応する。
【0100】なお、上述の各実施形態においては、画像
取得手段または画像分離取得手段として、テレビカメラ
を用いた場合を例に説明したが、画像取得手段または画
像分離取得手段として、静止画カメラを用いることもで
きる。また、上述のように複数の画素をマトリックス配
置したエリア型のカメラの他、たとえば、複数の画素を
直線状に配置したライン型のカメラ(ラインセンサーな
ど)を用いてもよい。
【0101】なお、上述の各実施形態においては、電磁
波を偏向する偏向手段としてプリズムを用いたが、偏向
手段はプリズムに限定されるものではない。偏向手段と
して、たとえば、電界発生装置、磁界発生装置等を用
い、発生した電界、磁界により電磁波を偏向するよう構
成することもできる。
【0102】また、偏向手段として、光の回折を利用し
た回折格子、たとえばホログラム等を用いることもでき
る。投射手段においてホログラムを用いる場合には、ホ
ログラムを透過する電磁波またはホログラムで反射する
電磁波を用いればよい。画像分離取得手段においてホロ
グラムを用いる場合には、たとえば、光路上におけるレ
ンズの前にホログラムを配置し、ホログラムを透過した
電磁波をレンズに導くようにすればよい。ホログラムを
用いることにより、コンパクトな偏向手段を実現するこ
とができる。
【0103】また、上述の各実施形態においては、レン
ズとして光学レンズを用いたが、レンズは、光学レンズ
に限定されるものではない。たとえば、レンズとして、
電界や磁界を利用したレンズを用いてもよい。
【0104】また、上述の各実施形態においては、電磁
波として可視光を用いたが、電磁波として赤外光などの
不可視光を用いることもできる。また、電磁波として、
たとえばX線のような光以外の波を用いることもでき
る。
【0105】また、上述の各実施形態においては、対象
物としてハンダバンプやボンドワイヤを例に説明した
が、対象物はこれらに限定されるものではない。電磁波
の種類、波長や、レンズの材質、寸法、種類、構成等を
適宜選択することで、これらよりも寸法の小さいもの
や、大きいものに対しても適用することができる。
【0106】また、上述の実施形態においては、電子部
品の立体形状の計測にこの発明を適用した場合を例に説
明したが、この発明は、電子部品以外の物についての立
体形状の計測にも適用することができる。また、物の立
体形状の計測以外に、たとえば、距離の測定や、自動合
焦(オートフォーカス)機構にも適用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態による画像取得装置を備
えた立体形状計測装置20の全体構成を示す図面であ
る。
【図2】図1に示す投光器22の構造の一例を表わす図
面である。
【図3】図3Aは、対象物の一例を示す図面である。図
3Bは、対象物の他の例を示す図面である。
【図4】対象物(ハンダバンプ)80について、合焦位
置の異なる複数の画像を得る処理を説明するための図面
である。
【図5】対象物(ハンダバンプ)80について、合焦位
置の異なる複数の画像を得る処理を説明するための図面
である。
【図6】対象物80の表面上の点aのZ座標値Zaを求
める処理を説明するための図面である。
【図7】図7Aは、投光器22の他の例を示す図面であ
る。図7Bは、投光器22のさらに他の例を示す図面で
ある。
【図8】この発明の他の実施形態による画像取得装置を
備えた立体形状計測装置50の全体構成を示す図面であ
る。
【図9】図9Aは、各LEDチップ30a,30b,3
0cから投射される光のパワースペクトルを示す図面で
ある。図9Bは、投光器22をひとつの白色光源とした
場合における、当該投光器22から投射される白色光の
パワースペクトルを示す図面である。
【図10】図10Aは、プリズム62を用いて分光する
よう構成した場合の構成を示す図面である。図10B
は、単板式カラーカメラのCCD撮像板66の構成を概
念的に示した図面である。
【図11】従来の高速度の合焦位置設定機構を説明する
ための図面である。
【図12】従来の高速度の合焦位置設定機構を説明する
ための図面である。
【符号の説明】
28・・・・・・レンズ 38・・・・・・CCD撮像板 80・・・・・・対象物 L1・・・・・・赤色光 L2・・・・・・緑色光 L3・・・・・・青色光 P1・・・・・・赤色光の場合のピント面 P2・・・・・・緑色光の場合のピント面 P3・・・・・・青色光の場合のピント面

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対象物に対し、電磁波の波長を実質的に変
    えて投射し得る投射手段と、 投射手段から投射された電磁波に基づいて対象物から放
    たれる電磁波を通すレンズと、 レンズを介して得られた電磁波に基づいて、電磁波の波
    長によりレンズの焦点距離が相違することを利用して、
    対象物についての当該電磁波の波長に対応した物体空間
    上の合焦位置の画像を得る画像取得手段と、 を備えたこと、 を特徴とする画像取得装置。
  2. 【請求項2】請求項1の画像取得装置において、 前記投射手段は、 実質的に異なる波長の電磁波を発生する電磁波発生源を
    2以上備えたこと、 を特徴とするもの。
  3. 【請求項3】請求項1の画像取得装置において、 前記投射手段は、 電磁波を発生する電磁波発生源をひとつ備え、当該電磁
    波発生源で発生した電磁波に基づいて2以上の実質的に
    異なる波長の電磁波を得るよう構成したこと、を特徴と
    するもの。
  4. 【請求項4】請求項3の画像取得装置において、 前記投射手段は、 前記電磁波発生源で発生した電磁波を偏向することによ
    り、2以上の実質的に異なる波長の電磁波を得る偏向手
    段を備えたこと、 を特徴とするもの。
  5. 【請求項5】請求項3の画像取得装置において、 前記投射手段は、 電磁波発生源で発生した電磁波に対しフィルタリング処
    理を行なうことにより2以上の実質的に異なる波長の電
    磁波を得るフィルタ手段を備えたこと、 を特徴とするもの。
  6. 【請求項6】対象物に対し、実質的に2以上の異なる波
    長を含む電磁波を投射する投射手段と、 投射手段から投射された電磁波に基づいて対象物から放
    たれる電磁波を通すレンズと、 前記対象物から放たれる電磁波を、2以上の実質的に異
    なる波長の電磁波に分離して取得することにより、電磁
    波の波長によりレンズの焦点距離が相違することを利用
    して、対象物についての当該分離された電磁波の波長に
    対応した物体空間上の合焦位置の画像を得る画像分離取
    得手段と、 を備えたこと、 を特徴とする画像取得装置。
  7. 【請求項7】請求項6の画像取得装置において、 前記投射手段は、 波長帯域幅の広い電磁波を発生する電磁波発生源を備え
    たこと、 を特徴とするもの。
  8. 【請求項8】請求項6の画像取得装置において、 前記投射手段は、 実質的に異なる波長の電磁波を発生する電磁波発生源を
    2以上備え、当該電磁波発生源で発生した2以上の電磁
    波を同時に出力すること、 を特徴とするもの。
  9. 【請求項9】請求項6ないし請求項8のいずれかの画像
    取得装置において、 前記画像分離取得手段は、 前記対象物から放たれる電磁波を偏向することにより、
    2以上の実質的に異なる波長の電磁波に分離する偏向手
    段を備えたこと、 を特徴とするもの。
  10. 【請求項10】請求項6ないし請求項8のいずれかの画
    像取得装置において、 前記画像分離取得手段は、 前記対象物から放たれる電磁波に対しフィルタリング処
    理を行なうことにより2以上の実質的に異なる波長の電
    磁波に分離するフィルタ手段を備えたこと、 を特徴とするもの。
  11. 【請求項11】請求項6ないし請求項8のいずれかの画
    像取得装置において、 前記画像分離取得手段は、 前記対象物から放たれる電磁波のうち前記実質的に異な
    る波長の電磁波に感応する感応素子を、前記実質的に異
    なる波長ごとに設けたこと、 を特徴とするもの。
  12. 【請求項12】請求項1ないし請求項11のいずれかの
    画像取得装置において、 前記電磁波は、計測可能な光であること、 を特徴とするもの。
  13. 【請求項13】レンズを介して対象物の画像を得る際
    の、物体空間における合焦位置を設定する方法であっ
    て、 電磁波の波長によりレンズの焦点距離が相違することを
    利用して、結像に用いる電磁波の波長を設定することに
    より物体空間における合焦位置を設定すること、 を特徴とする合焦位置設定方法。
  14. 【請求項14】請求項13の合焦位置設定方法におい
    て、 対象物に対し、電磁波の波長を実質的に変えて投射し、 投射された電磁波に基づいて対象物から放たれる電磁波
    を、レンズを介して得るとともに、 レンズを介して得られた電磁波に基づいて、対象物につ
    いての当該電磁波の波長に対応した物体空間上の合焦位
    置の画像を得ること、 を特徴とするもの。
  15. 【請求項15】請求項13の合焦位置設定方法におい
    て、 対象物に対し、実質的に2以上の異なる波長を含む電磁
    波を投射し、 投射された電磁波に基づいて対象物から放たれる電磁波
    を、レンズを介して得るとともに、 対象物から放たれる電磁波を、2以上の実質的に異なる
    波長の電磁波に分離して取得することにより、対象物に
    ついての当該分離された電磁波の波長に対応した物体空
    間上の合焦位置の画像を得ること、 を特徴とするもの。
  16. 【請求項16】請求項13ないし請求項15のいずれか
    の合焦位置設定方法において、 前記電磁波は、計測可能な光であること、 を特徴とするもの。
  17. 【請求項17】電子部品の製造方法であって、 請求項1ないし請求項12のいずれかの画像取得装置ま
    たは請求項13ないし請求項16のいずれかの合焦位置
    設定方法を用いて得られた当該電子部品を構成する対象
    物の物体空間における合焦位置を用いて、対象物の画像
    を得るとともに、得られた画像に基づいて対象物の立体
    形状を計測することにより、当該電子部品の良、不良を
    判定すること、 を特徴とする、電子部品の製造方法。
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Cited By (7)

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