JPH10293227A - 分散シフト光ファイバ - Google Patents

分散シフト光ファイバ

Info

Publication number
JPH10293227A
JPH10293227A JP9116506A JP11650697A JPH10293227A JP H10293227 A JPH10293227 A JP H10293227A JP 9116506 A JP9116506 A JP 9116506A JP 11650697 A JP11650697 A JP 11650697A JP H10293227 A JPH10293227 A JP H10293227A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refractive index
optical fiber
dispersion
mode field
field diameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9116506A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunori Mukasa
和則 武笠
Yoichi Akasaka
洋一 赤坂
Yoshihisa Suzuki
好久 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP9116506A priority Critical patent/JPH10293227A/ja
Publication of JPH10293227A publication Critical patent/JPH10293227A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 モードフィールド径を大にするにも拘わらず
曲げロスおよび伝送損失の増大を抑制し、低非線形性の
分散シフト光ファイバを提供する。 【解決手段】 クラッド3よりもサイドコア2の屈折率
を高くし、サイドコア2よりもセンタコア1の屈折率を
高くした階段状の屈折率分布構造とする。センタコアの
比屈折率差Δ1は1.2%以上1.5%以下とする。クラッド
に対するサイドコアの比屈折率差Δ2と前記センタコア
の比屈折率差Δ1との比RΔ(RΔ=Δ2/Δ1)を0.
13以上0.16以下とし、かつ、サイドコア2の外径aに対
するセンタコア1の外径bの比Ra(Ra=b/a)を
0.14以上0.17以下とする。この屈折率分布構造により波
長1.55μm帯でのモードフィールド径を10μm以上とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】
【0001】本発明は、特に、波長1.55μm帯での波長
分割多重(WDM)光伝送に適した分散シフト光ファイ
バに関するものである。
【0002】
【従来の技術】情報社会の発展により、通信情報量が飛
躍的に増大する傾向にあり、このような情報の増大化に
伴い、波長分割多重(WDM)伝送が光通信分野に広く
受け入れられ、今や波長分割多重伝送の時代を迎えてい
る。波長分割多重伝送は、光通信の波長が一波長でな
く、複数の波長に分割して複数の光信号を伝送する方式
であり、大容量高速通信に適した光伝送方式である。
【0003】しかしながら、複数の光信号を波長分割多
重伝送により通信を行う場合、非線形現象が新たな解決
すべき課題として検討されている。非線形現象は伝送す
る光信号に波形の歪みをもたらし、波長分割多重による
高速大容量光伝送を阻害する要因となる。
【0004】この非線形現象の解決の研究としては、19
96年の電子情報通信学会秋季大会のC−176等の報告
で、非線形屈折率n2を抑えて非線形現象を抑制するこ
との報告がなされており、また、非線形現象を抑制する
手法として、分散シフト光ファイバのモードフィールド
径(MFD)を大きくすることが注目されており、例え
ば、特開平8−30106号公報には、屈折率分布をセ
グメント型とした分散シフト光ファイバにおいて、モー
ドフィールド径を10μm以上に達成した旨の開示がなさ
れている。
【0005】一般に使用されている波長1.55μm帯に零
分散をもつ分散シフト光ファイバのモードフィールド径
はほぼ8μmであり、モードフィールド径を10μm以上
にした場合と通常の分散シフト光ファイバのモードフィ
ールド径が8μmの場合とでは、分散シフト光ファイバ
に入射できる光パワーの強度に2倍程度の違いが生じ、
モードフィールド径を大きくすることにより入射パワー
を大きくできるため、最近においては、モードフィール
ド径を10μm以上にした分散シフト光ファイバが世界中
で要求されている。
【0006】しかしながら、前記特開平8−30106
号公報に開示されている分散シフト光ファイバは屈折率
分布がセグメント型であり、このセグメント型の屈折率
プロファイルをもつ光ファイバと階段型の屈折率プロフ
ァイルをもつ光ファイバとでは光の伝搬条件が異なるた
め、階段型の屈折率プロファイルのもとでモードフィー
ルド径を10μm以上とすることは極めて困難であり、屈
折率分布を階段型とする分散シフト光ファイバにあって
は、特開平7−230015号公報にモードフィールド
径を7μm〜10μmにできた例が報告されているに過ぎ
ない。特に、階段型の屈折率分布をもつ分散シフト光フ
ァイバでは、モードフィールド径を大きくすると、光の
封じ込め効果が小さくなるために、光ファイバの曲げに
よる伝送損失(曲げロス)が大きくなり、例えば光ファ
イバを直径20mm(20φ)に曲げたときにその曲げロスが
10dB/m以上の大きな値になる等の犠牲を払わなけれ
ばならず、直径20mmの曲げロスを10dB/m以下に小さ
くし、かつ、モードフィールド径を10μm以上に大きく
することは実用上ほぼ不可能とされていた。
【0007】階段型の屈折率分布はプロファイルが単純
であるので、VAD(Vapor-phaseAxial Deposition)
法で容易に製造することができるので、階段型屈折率分
布をもち、モードフィールド径が大きく曲げロスの小さ
い分散シフト光ファイバを提供することが可能となれ
ば、世界における波長分割多重による高速大容量光伝送
の発展に大きく寄与することが期待される。
【0008】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
り、その目的は、波長1.55μm帯に零分散をもち、光伝
搬条件を満たし、低非線形性を有し、モードフィールド
径を10μm以上とするにも拘わらず曲げロス増加の抑制
が可能な階段型屈折率プロファイルをもつ分散シフト光
ファイバを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、次のような手段を講じている。すなわち、
本発明は、センタコアの外側に該センタコアを囲んでサ
イドコアが形成され、このサイドコアの外側に該サイド
コアを囲んでクラッドが形成され、該クラッドよりもサ
イドコアの屈折率が高く、サイドコアよりもセンタコア
の屈折率が高い階段型の屈折率分布をもつ分散シフト光
ファイバにおいて、クラッドに対するセンタコアの比屈
折率差Δ1が1.2%以上1.5%以下で、かつ、クラッドに
対するサイドコアの比屈折率差Δ2と前記クラッドに対
するセンタコアの比屈折率差Δ1との比ΔR(ΔR=Δ
2/Δ1)が0.13以上0.16以下で、かつ、サイドコアの
外径aに対するセンタコアの外径bの比Ra(Ra=b
/a)が0.14以上0.17以下に形成されている構成をもっ
て課題を解決する手段としている。
【0010】上記本発明の分散シフト光ファイバは階段
型の屈折率分布をもち、波長1.55μm帯でのモードフィ
ールド径が10μm以上になるので、光ファイバの実行コ
ア断面積を大とすることが可能となり、光伝送の低非線
形性が確保される。
【0011】また、クラッドに対するサイドコアの比屈
折率差Δ2とクラッドに対するセンタコアの比屈折率差
Δ1との比RΔ(RΔ=Δ2/Δ1)が0.13以上かつ0.
16以下としたことで、カットオフ波長が使用波長帯域の
1.55μm帯から短波長側に外れ、かつ、光の伝搬条件を
充分に満たす範囲となり、また、クラッドに対するセン
タコアの比屈折率差Δ1を1.2%以上としたことによ
り、光の封じ込め効果が大きくなり、曲げロスを充分に
小さく(例えば直径20mmの曲げに対して曲げロスが10d
B/m以下)することが可能となる。比屈折率差Δ1の
値をさらに大きくして行くとシングルモード伝搬条件を
満たす範囲は狭くなって行くが、本発明では比屈折率差
Δ1を1.5%以下としたことで、シングルモード伝搬条
件を満たしている。
【0012】本発明の分散シフト光ファイバは前記の如
くモードフィールド径を大にできるにも拘わらず曲げロ
スが小さいものとなり、かつ、シングルモード伝搬条件
を満たし、光伝送の低非線形性を備えたものとなるの
で、波長1.55μm帯での高速大容量高品質の波長分割多
重光伝送が可能となるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
に基づき説明する。本実施形態例の分散シフト光ファイ
バは波長1.55μm帯(より詳しくは波長1.55μm)に零
分散をもち、図1に示す階段型の屈折率分布を有してい
る。
【0014】図1において、センタコア1はシリカ(Si
lica)に屈折率を高めるゲルマニウムGe をドープす
ることにより形成されている。
【0015】前記センタコア1の外側には該センタコア
1を囲んでサイドコア2が形成されており、このサイド
コア2もシリカに屈折率を高めるゲルマニウムGeをド
ープすることにより形成さている。このサイドコア2の
外側には該サイドコア2を囲むクラッド3が形成されて
おり、このクラッド3はシリカによって形成されてい
る。
【0016】前記サイドコア2の屈折率はクラッド3の
屈折率よりも高く、サイドコア2の屈折率よりもセンタ
コア1の屈性率を高くして階段型の屈折率分布となって
いる。
【0017】本明細書では、クラッド3の屈折率をn
L 、サイドコアの屈折率をnS 、センタコア1の屈折率
をnC としたとき、クラッド3に対するセンタコア1の
比屈折率差Δ1は、次の(1)式により定義している。
【0018】 Δ1={(nC 2−nL 2)/2nC 2}×100 ・・・・・(1)
【0019】また、クラッド3に対するサイドコア2の
比屈折率差Δ2は(2)式により定義している。
【0020】 Δ2={(nS 2−nL 2)/2nS 2}×100 ・・・・・(2)
【0021】また、比屈折率差Δ1とΔ2の比をRΔと
して定義している。
【0022】RΔ=Δ2/Δ1・・・・・(3)
【0023】さらに、サイドコアの外径aに対するセン
タコア1の外径bの比をRaとして定義している。
【0024】Ra=b/a・・・・・(4)
【0025】一般に、光信号の非線形現象による歪みφ
nLは次の(5)式により表される。
【0026】 φnL=(2π×n2×Leff×P)/(λ×Aeff)・・・・・(5)
【0027】この(5)式で、n2は非線形屈折率、Le
ffは光ファイバの実効長、Pは入力光パワー、λは波
長、Aeffは実効コア断面積である。
【0028】前記(5)式から明らかな如く、実効コア
断面積Aeffを大きくすることにより非線形現象による
信号の歪みφnLを小さくすることができる。実効コア断
面積Aeffは、係数をKとしてAeff=K×(MFD)2
の式として表すことができるので、モードフィールド径
MFDを大きくすることにより、低非線形性が達成でき
ることが分かる。
【0029】しかし、単にモードフィールド径(MF
D)を大きくしただけでは、モードフィールド径が大き
くなるにつれ、光の封じ込め効果が弱くなるので、曲げ
ロスが増大してしまうこととなり、実用的な分散シフト
光ファイバの提供は困難となる。
【0030】そこで、本発明者は、モードフィールド径
を大きくするにも拘わらず、光の封じ込め効果を高め、
曲げロスの増大を抑制し、かつ、光の伝搬条件を満たす
ことが可能な階段型屈折率分布を得るための条件をシミ
ュレーションにより解析した。
【0031】まず、モードフィールド径(MFD)を10
μm以上とすることが可能なRΔとRaの範囲をシミュ
レーションにより求めた。具体的には、クラッド3に対
するセンタコア1の比屈折率差Δ1を1.2%〜1.5%の範
囲で変化させ、各Δ1の固定値毎にRaを0.07〜0.55の
範囲で変化させ、同時にRΔを0.08〜0.45の範囲で変化
させたときのモードフィールド径(MFD)をシミュレ
ーションにより求めた。
【0032】図2はRΔとRaを変化させていったとき
のモードフィールド径(MFD)のシミュレーションに
よる理論曲線である。この図2において、Aの領域はモ
ードフィールド径が8μm以上9μm未満の範囲となる
領域であり、Bの領域はモードフィールド径が9μm以
上10μm未満の範囲の領域であり、Cの領域はモードフ
ィールド径が10μm以上11μm未満の範囲の領域であ
り、Dの領域はモードフィールド径が11μm以上12μm
未満の範囲の領域であり、Eの領域はモードフィールド
径が12μm以上13μm未満の範囲となる領域である。
【0033】この図2に示すシミュレーション結果か
ら、RΔが0.1付近であって、Raの値が0.17以下の領
域で、モードフィールド径が10μm以上になっているこ
とが分かる。
【0034】しかし、RΔが0.1付近でRaの値が0.17
以下となる全ての範囲でシングルモード伝搬条件が満た
されるわけではなく、使用波長範囲の1.55μm帯よりも
カットオフ波長が短い範囲となり、かつ、光信号の伝搬
条件を満たす範囲を考慮すると、RΔが0.13以上0.16以
下であって、かつ、Raの値が0.14以上でなければなら
ないことがシミュレーションの結果により得られた。
【0035】この階段型屈折率プロファイルの範囲で
は、図2に示す如く、モードフィールド径が10μm以上
11μm以下という高い値を得ることができたが、前述し
た如く、モードフィールド径が大きくなると、光の封じ
込め効果が小さくなって曲げロスが大きくなるという問
題が生じることになり、そこで、本発明者は、光の封じ
込め効果を大きくして曲げロスを抑制可能なセンタコア
1の比屈折率差Δ1の範囲をシミュレーションにより求
めた。
【0036】その結果、クラッド3に対するセンタコア
1の比屈折率差Δ1の値を1.2%以上に設定することに
より、上記のRΔが0.13以上0.16以下、かつ、Raの値
が0.14以上という屈折率プロファイルの範囲において
も、曲げロスが充分小さく(直径20mmの曲げで曲げロス
が10dB/m以下)なることが確認された。
【0037】しかし、コア1の比屈折率差Δ1の値を大
きくして行くと、波長1.55μm帯においてモードフィー
ルド径が10μm以上になると、シングルモード伝搬条件
を満たす範囲は狭くなって行き、コア1の比屈折率差Δ
1の値が1.5%を越えるとシングルモード伝搬条件を満
たす範囲がなくなることを突き止めた。よって、伝搬条
件を満たす範囲としてコア1の比屈折率差Δ1の値を1.
2%以上1.5%以下にすればよいことをシミュレーション
により検証できた。
【0038】本実施形態例では、センタコア1の比屈折
率差Δ1を1.2%以上1.5%以下とし、かつ、RΔを0.13
以上0.16以下とし、かつ、Raを0.14以上0.17以下とし
た屈折率分布の最適プロファイル条件を与えたので、波
長1.55μm帯でのモードフィールド径を10μm以上にで
き、その上、使用波長の1.55μm帯からカットオフ波長
を除外し、光信号の伝搬条件を満たすことができると共
にモードフィールド径を10μm以上と大きくしたにも拘
わらず光の封じ込め効果を改善することが可能となっ
た。この結果、曲げロスの増加を抑制し、曲げによる伝
送損失の増加を抑制した実用性に富む分散シフト光ファ
イバの提供が可能となった。
【0039】また、前記の如く、モードフィールド径を
10μm以上と大きくできることで、光信号伝送の低非線
形性を充分に達成することが可能となり、高速大容量高
品質の波長分割多重光伝送が可能となった。
【0040】さらに、従来の分散シフト光ファイバのモ
ードフィールド径は8μm程度に過ぎず、一般的に使用
されているシングルモード光ファイバはモードフィール
ド径が10μm以上と大きいので、このシングルモード光
ファイバに従来の分散シフト光ファイバを接続すると、
その接続部でモードフィールド径の段差が生じ、接続損
失が大きくなるという問題が生じるが、本実施形態例の
分散シフト光ファイバは前記の如くモードフィールド径
が10μm以上と大きいために、そのモードフィールド径
はシングルモード光ファイバのモードフィールド径に近
いものとなり、したがって、シングルモード光ファイバ
に本実施形態例の分散シフト光ファイバを接続した場合
には、その接続部でのモードフィールド径の段差をなく
す(又は段差を小さくする)ことが可能となり、シング
ルモード光ファイバに対する接続損失を小さくできると
いう効果が得られる。
【0041】
【実施例】次に本発明の分散シフト光ファイバの具体的
実施例を説明する。本発明者は、前記シミュレーション
の結果に基づき、RΔの値を0.14,Raの値を0.15,Δ
1を1.4%に設定した分散シフト光ファイバ#1,#
2,#3を試作した。なお、この#1,#2,#3の試
作光ファイバは、サイドコア径を異にし、#1の光ファ
イバのサイドコア径は18.5μm,#2の光ファイバのサ
イドコア径は19.5μm,#3の光ファイバのサイドコア
径は20.5μmとしている。
【0042】表1はこの試作した分散シフト光ファイバ
#1,#2,#3の屈折率分布構造の条件とそのファイ
バ特性を通常の分散シフト光ファイバ(通常DSF)と
の比較状態で示したものである。
【0043】
【表1】
【0044】この表1において、分散値とモードフィー
ルド径(MFD)と伝送ロスは波長1.55μmの光信号を
伝搬させたときの測定結果であり、曲げロスは光ファイ
バを直径20mmに曲げたときに得られる測定値である。
【0045】この表1から明らかな如く、本実施例の分
散シフト光ファイバでは、従来の分散シフト光ファイバ
に比べモードフィールド径を格段に大きくできたにも拘
わらず曲げロスは殆ど従来の分散シフト光ファイバと遜
色がなく、また、伝送ロスも従来の分散シフト光ファイ
バと遜色がなく、寧ろ、この表1の結果においては実施
例の分散シフト光ファイバの方が伝送ロスは小さくなっ
ている。
【0046】本発明者は表1に示す試作例の他にΔ1と
RΔとRaを本発明の最適条件の範囲で変化させてモー
ドフィールド径を10μm以上とした分散シフト光ファイ
バを多数試作しており、その試作の結果、いずれもモー
ドフィールドを10μm以上に大きくしても曲げ損失およ
び伝送損失の増大がないことを確認している。
【0047】図3はそれらの分散シフト光ファイバの試
作品の測定から得られた伝送損失とサンプル数との関係
を示すものであり、また図4は同じく本発明の数多くの
分散シフト光ファイバの試作品のモードフィールド径と
曲げロスの関係を示すものである。
【0048】これら図3および図4のグラフからも明ら
かな如く、本実施例の分散シフト光ファイバにおいては
モードフィールド径を10μm以上と大きくしたにも拘わ
らず、伝送損失と曲げロスの増大が充分に抑制されてお
り、従来のモードフィールド径の小さい分散シフト光フ
ァイバと遜色のない伝送損失および曲げロスの特性が得
られることを確認した。
【0049】
【発明の効果】本発明の分散シフト光ファイバは階段型
の屈折率分布をもち、クラッドに対するセンタコアの比
屈折率差Δ1を1.2%以上1.5%以下とし、かつ、クラッ
ドに対するサイドコアの比屈折率差Δ2と前記クラッド
に対するセンタコアの比屈折率差Δ1との比RΔが0.13
以上0.16以下で、かつ、サイドコアの外径aに対するセ
ンタコアの外径bの比Raを0.14以上0.17以下としたの
で、波長1.55μm帯でのモードフィールド径を10μm以
上にすることができた。従来の階段型分散シフト光ファ
イバのモードフィールド径が8μm程度であるのに比
べ、本発明の分散シフト光ファイバのモードフィールド
径を格段に大きくすることができたので、光伝送の低非
線形性を達成でき、信号歪みの影響のない品質の高い高
速大容量波長分割多重光伝送が可能となった。
【0050】また、モードフィールド径を大きくしたに
も拘わらず、光の封じ込め効果が高められているので、
曲げロスの増大が抑制されると共に、伝送損失の増大も
抑制され、従来のモードフィールド径の小さい分散シフ
ト光ファイバと遜色のない曲げロスおよび伝送損失の特
性を得ることができた。
【0051】さらに、モードフィールド径を10μmと大
きくできるので、従来のシングルモード光ファイバと本
発明の分散シフト光ファイバを接続する場合に、その接
続部のシングルモード光ファイバと分散シフト光ファイ
バ側とのモードフィールド径の段差を小さくできるの
で、そのシングルモード光ファイバに対する接続損失の
低減を図ることが可能である。
【0052】さらに、本発明の分散シフト光ファイバは
屈折率プロファイルが単純な階段型の屈折率分布構造の
もとで従来不可能と考えられていたモードフィールド径
の増大に伴う低非線形性と、曲げロスおよび伝送損失の
低減とを全て満たす優れた性能を具備したものとなり、
この優れた性能を有する本発明の分散シフト光ファイバ
は前記の如く屈折率分布が単純な階段型であるので、V
AD法等により容易に製造することが可能であり、情報
社会の発展に伴う大容量高速高品質の波長分割多重光伝
送の発展に大きく貢献することが可能な利用価値大の画
期的な発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る分散シフト光ファイバの屈折率分
布のプロファイルを示す説明図である。
【図2】シミュレーションによるRΔとRaとモードフ
ィールド径(MFD)との関係を示すグラフである。
【図3】本発明に係る分散シフト光ファイバの試作品の
伝送損失とサンプル数との関係を示すグラフである。
【図4】本発明に係る分散シフト光ファイバの試作品に
おけるモードフィールド径と曲げロスとの関係を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1 センタコア 2 サイドコア 3 クラッド

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 センタコアの外側に該センタコアを囲ん
    でサイドコアが形成され、このサイドコアの外側に該サ
    イドコアを囲んでクラッドが形成され、該クラッドより
    もサイドコアの屈折率が高く、サイドコアよりもセンタ
    コアの屈折率が高い階段型の屈折率分布をもつ分散シフ
    ト光ファイバにおいて、クラッドに対するセンタコアの
    比屈折率差Δ1が1.2%以上1.5%以下で、かつ、クラッ
    ドに対するサイドコアの比屈折率差Δ2と前記クラッド
    に対するセンタコアの比屈折率差Δ1との比ΔR(ΔR
    =Δ2/Δ1)が0.13以上0.16以下で、かつ、サイドコ
    アの外径aに対するセンタコアの外径bの比Ra(Ra
    =b/a)が0.14以上0.17以下に形成されていることを
    特徴とする分散シフト光ファイバ。
JP9116506A 1997-04-18 1997-04-18 分散シフト光ファイバ Pending JPH10293227A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9116506A JPH10293227A (ja) 1997-04-18 1997-04-18 分散シフト光ファイバ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9116506A JPH10293227A (ja) 1997-04-18 1997-04-18 分散シフト光ファイバ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10293227A true JPH10293227A (ja) 1998-11-04

Family

ID=14688838

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9116506A Pending JPH10293227A (ja) 1997-04-18 1997-04-18 分散シフト光ファイバ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10293227A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002012936A1 (fr) * 2000-08-03 2002-02-14 Mitsubishi Cable Industries, Ltd. Fibre optique et tableau de cablage de fibre optique obtenu a l'aide de ladite fibre optique

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002012936A1 (fr) * 2000-08-03 2002-02-14 Mitsubishi Cable Industries, Ltd. Fibre optique et tableau de cablage de fibre optique obtenu a l'aide de ladite fibre optique
US6798961B2 (en) 2000-08-03 2004-09-28 Mitsubishi Cable Industries, Ltd. Optical fiber and optical fiber wiring board using the optical fiber

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3320745B2 (ja) 分散フラット光ファイバ
JP4065716B2 (ja) 有効面積の広い正分散光ファイバ
CA2355124C (en) Optical fiber for metropolitan and access network systems
US6879764B2 (en) Dispersion shifted fiber having low dispersion slope
JP5534671B2 (ja) 光ファイバ
US9128237B2 (en) Optical fiber and optical transmission system
JP6715372B1 (ja) マルチコア光ファイバ及び設計方法
WO2000031573A1 (fr) Fibre optique et systeme de transmission optique renfermant celle-ci
JP2000347057A (ja) 高次モード除去機能を有する多モード光ファイバ
WO2010122790A1 (ja) 空孔付き単一モード光ファイバ及びこれを用いた光伝送システム
JP2002522812A (ja) 外側リングを有する分散シフト単一モード光ファイバ
WO1999012064A1 (fr) Fibre a dispersion decalee
WO2012029427A1 (ja) 光ファイバ
JP2006126414A (ja) シングルモード光ファイバ
JP2003508801A (ja) 正の波長分散を有する光ファイバーの波長分散を補償するための光ファイバー
JP2005055795A (ja) 偏波保持光ファイバ及びこの偏波保持光ファイバを用いた光波長変換器
JP3932246B2 (ja) 高零分散を有する導波路ファイバ
JP2004520607A (ja) 低分散シングルモード光導波路ファイバ
JPH1172640A (ja) 分散シフトファイバ
JP2003232950A (ja) 光ファイバ
JPH10293227A (ja) 分散シフト光ファイバ
JPH10246830A (ja) 分散シフト光ファイバ
JP3340364B2 (ja) 分散シフト光ファイバ
US7209620B2 (en) Dispersion optimized fiber having higher spot area
JP4219830B2 (ja) 光ファイバ