JPH10287974A - 薄膜形成方法及び薄膜形成装置 - Google Patents
薄膜形成方法及び薄膜形成装置Info
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- JPH10287974A JPH10287974A JP9703397A JP9703397A JPH10287974A JP H10287974 A JPH10287974 A JP H10287974A JP 9703397 A JP9703397 A JP 9703397A JP 9703397 A JP9703397 A JP 9703397A JP H10287974 A JPH10287974 A JP H10287974A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 成膜の前後の工程で何らかのトラブル等でラ
インが停止すると、ターゲットの温度変化によって成膜
レート変動がおおきくなり、安定した成膜ができない。 【解決手段】 ターゲット本体20の温度を検出する温
度検出手段である熱電対34と、その出力からターゲッ
ト20の温度を制御する温度制御器35と、温度制御器
35の出力によりターゲット20を昇温させる昇熱手段
である電流調整器33とハロゲンランプ32とを備え、
熱電対34からの信号に基づき、ターゲット20の温度
が略同一になるように、ハロゲンランプ32を制御す
る。
インが停止すると、ターゲットの温度変化によって成膜
レート変動がおおきくなり、安定した成膜ができない。 【解決手段】 ターゲット本体20の温度を検出する温
度検出手段である熱電対34と、その出力からターゲッ
ト20の温度を制御する温度制御器35と、温度制御器
35の出力によりターゲット20を昇温させる昇熱手段
である電流調整器33とハロゲンランプ32とを備え、
熱電対34からの信号に基づき、ターゲット20の温度
が略同一になるように、ハロゲンランプ32を制御す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は真空容器内でター
ゲットから微粒子を飛散せしめて薄膜を形成する薄膜形
成装置と薄膜形成方法に関するものである。
ゲットから微粒子を飛散せしめて薄膜を形成する薄膜形
成装置と薄膜形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属や絶縁物の成膜方法としてパワーに
よるレートの制御が比較的簡単なDCスパッタ・RFス
パッタ法が広く用いられている(例えば早川茂他著、
「薄膜化技術」S57年12月1日、共立出版刊、P1
8)。
よるレートの制御が比較的簡単なDCスパッタ・RFス
パッタ法が広く用いられている(例えば早川茂他著、
「薄膜化技術」S57年12月1日、共立出版刊、P1
8)。
【0003】以下に従来の光ディスクの製造工法である
薄膜形成方法について説明する。図5に光ディスクの製
造工程フロー図を、図6に光ディスクの部分断面図を示
す。図5、図6において、成形機1で成形された基板1
2は1枚ずつ一定の時間で次の工程のスパッタ装置2に
搬送され、例えば4層構成のディスクであれば、ロード
ロック室(以下、L/L室と称す)3に入り真空排気さ
れる。その後基板12は成膜室4、5、6、7の各成膜
室に順次搬送され、例えば第1の保護層13であるZn
S−SiO2がRFスパッタ法で約150nm、Ge−
Sb−Teからなる記録層14がDCスパッタ法で約2
0nm、第1の保護層13と同じZnS−SiO2から
なる第2の保護層15がRFスパッタ法で約50nm、
Al合金からなる反射層16がDCスパッタ法で約10
0nmが順次形成される。そしてアンロードロック室
(以下UL/L室と称す)8に搬送され、その後、UL
/L室8を大気圧に戻し取り出される。
薄膜形成方法について説明する。図5に光ディスクの製
造工程フロー図を、図6に光ディスクの部分断面図を示
す。図5、図6において、成形機1で成形された基板1
2は1枚ずつ一定の時間で次の工程のスパッタ装置2に
搬送され、例えば4層構成のディスクであれば、ロード
ロック室(以下、L/L室と称す)3に入り真空排気さ
れる。その後基板12は成膜室4、5、6、7の各成膜
室に順次搬送され、例えば第1の保護層13であるZn
S−SiO2がRFスパッタ法で約150nm、Ge−
Sb−Teからなる記録層14がDCスパッタ法で約2
0nm、第1の保護層13と同じZnS−SiO2から
なる第2の保護層15がRFスパッタ法で約50nm、
Al合金からなる反射層16がDCスパッタ法で約10
0nmが順次形成される。そしてアンロードロック室
(以下UL/L室と称す)8に搬送され、その後、UL
/L室8を大気圧に戻し取り出される。
【0004】なお、図5においてスパッタ装置に通常必
要な公知の排気手段、リーク手段、基板移送手段、ガス
供給手段、ゲートバルブ等は省略している。
要な公知の排気手段、リーク手段、基板移送手段、ガス
供給手段、ゲートバルブ等は省略している。
【0005】次に初期化工程9に搬送される。スパッタ
後の記録記録膜14は非晶質状態であり反射率が低いた
め、結晶化させ、反射率を高くするという初期化が必要
である。結晶化させるためには、レーザーによる初期化
法とランプを用いたフラッシュ初期化法があるが、前者
のレーザーによる初期法化が一般的に用いられている。
全面初期化されたディスクは、次のオーバーコート工程
10に搬送され、膜を保護するために紫外線硬化樹脂1
7を反射膜16の上に塗布し薄く広げて硬化させる。次
にアニール工程11に搬送され、所定の温度と時間でア
ニールし、応力を緩和させチルトを安定させる。次に検
査工程12に搬送され、記録特性、ビット・エラー・レ
ート(BER)、反射率の特性や面振れ、チルト等の機
械特性が検査される。
後の記録記録膜14は非晶質状態であり反射率が低いた
め、結晶化させ、反射率を高くするという初期化が必要
である。結晶化させるためには、レーザーによる初期化
法とランプを用いたフラッシュ初期化法があるが、前者
のレーザーによる初期法化が一般的に用いられている。
全面初期化されたディスクは、次のオーバーコート工程
10に搬送され、膜を保護するために紫外線硬化樹脂1
7を反射膜16の上に塗布し薄く広げて硬化させる。次
にアニール工程11に搬送され、所定の温度と時間でア
ニールし、応力を緩和させチルトを安定させる。次に検
査工程12に搬送され、記録特性、ビット・エラー・レ
ート(BER)、反射率の特性や面振れ、チルト等の機
械特性が検査される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この様
な製造工程において、成膜の前後工程で何らかのトラブ
ルが発生しラインが停止した場合、成膜レートが変化す
る。このレート変化は図7に示すように、放電停止時間
が長くなると成膜レートの変化が大きくなる。このた
め、ライン停止前と同じ成膜時間で成膜した場合、膜厚
のズレにより、形成される薄膜の光学的吸収・熱容量・
熱伝達速度が変わる。例えば第1の保護層13の膜厚が
変われば光学的吸収・反射率が変わり、記録膜14の膜
厚が変われば熱容量・反射率が変わる。また、第2の保
護層15の膜厚が変われば熱の伝達速度、すなわち、冷
却速度が変わる。反射層16の膜厚が変われば熱容量が
かわる。この様に、各層の膜厚の変化により記録感度・
反射率が変わる。そのため、ディスクによってはドライ
ブの設定パワーが過剰パワーであったり、逆にパワーが
低すぎたりして記録消去のサイクル特性に影響を与える
ものである。このため、ラインが停止した場合、再スタ
ートし成膜レートが回復するまでの間(図7、図示A〜
Bの期間)にできたディスクは廃棄する必要があった。
また、上記は成膜の時だけ毎回放電する方法であり、前
記のような問題を改善する為に放電を連続で行い、スパ
ッタする時だけ所望のパワーに上げ、成膜しない場合は
低パワーで待機させる方法も考えられる。しかし、この
方法はターゲットの消耗が早くなり不経済であるばかり
でなく、防着板への膜の堆積も多くなり、防着板の交換
頻度が多くなり稼働率も低下する。その他に防着板より
剥がれた膜が基板の成膜面に付着しビット・エラー・レ
ートが増加する原因にもなる。また、各成膜室の真空度
が異なるため、低パワーの放電状態で待機した場合、基
板の搬送で成膜室を仕切っているゲートバルブが開いた
時に圧力差で放電が停止することがあり、連続で放電さ
せておくことは難しいものである。
な製造工程において、成膜の前後工程で何らかのトラブ
ルが発生しラインが停止した場合、成膜レートが変化す
る。このレート変化は図7に示すように、放電停止時間
が長くなると成膜レートの変化が大きくなる。このた
め、ライン停止前と同じ成膜時間で成膜した場合、膜厚
のズレにより、形成される薄膜の光学的吸収・熱容量・
熱伝達速度が変わる。例えば第1の保護層13の膜厚が
変われば光学的吸収・反射率が変わり、記録膜14の膜
厚が変われば熱容量・反射率が変わる。また、第2の保
護層15の膜厚が変われば熱の伝達速度、すなわち、冷
却速度が変わる。反射層16の膜厚が変われば熱容量が
かわる。この様に、各層の膜厚の変化により記録感度・
反射率が変わる。そのため、ディスクによってはドライ
ブの設定パワーが過剰パワーであったり、逆にパワーが
低すぎたりして記録消去のサイクル特性に影響を与える
ものである。このため、ラインが停止した場合、再スタ
ートし成膜レートが回復するまでの間(図7、図示A〜
Bの期間)にできたディスクは廃棄する必要があった。
また、上記は成膜の時だけ毎回放電する方法であり、前
記のような問題を改善する為に放電を連続で行い、スパ
ッタする時だけ所望のパワーに上げ、成膜しない場合は
低パワーで待機させる方法も考えられる。しかし、この
方法はターゲットの消耗が早くなり不経済であるばかり
でなく、防着板への膜の堆積も多くなり、防着板の交換
頻度が多くなり稼働率も低下する。その他に防着板より
剥がれた膜が基板の成膜面に付着しビット・エラー・レ
ートが増加する原因にもなる。また、各成膜室の真空度
が異なるため、低パワーの放電状態で待機した場合、基
板の搬送で成膜室を仕切っているゲートバルブが開いた
時に圧力差で放電が停止することがあり、連続で放電さ
せておくことは難しいものである。
【0007】本発明は、上記従来の課題を解決するもの
であり、成膜の前後の工程でトラブルが発生しラインが
停止しても、成膜レートの変化がなく、安定して成膜で
きる薄膜形成方法と薄膜形成装置を提供することを目的
とする。
であり、成膜の前後の工程でトラブルが発生しラインが
停止しても、成膜レートの変化がなく、安定して成膜で
きる薄膜形成方法と薄膜形成装置を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、ターゲットの温度を検出する温度検出手段
と、ターゲットの温度を昇温する昇熱手段と、温度検出
手段からの信号に基づき、ターゲット温度が略同一にな
るように昇熱手段を制御する温度制御手段とからなるも
ので、ようするにターゲットの温度を検出しターゲット
の温度が略同一になるように温度制御してなるものであ
る。
に本発明は、ターゲットの温度を検出する温度検出手段
と、ターゲットの温度を昇温する昇熱手段と、温度検出
手段からの信号に基づき、ターゲット温度が略同一にな
るように昇熱手段を制御する温度制御手段とからなるも
ので、ようするにターゲットの温度を検出しターゲット
の温度が略同一になるように温度制御してなるものであ
る。
【0009】これにより、放電停止時間の長短による成
膜レート変動を防止でき膜厚ずれのない安定な成膜がで
きる薄膜形成方法が得られる。
膜レート変動を防止でき膜厚ずれのない安定な成膜がで
きる薄膜形成方法が得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、基板上に薄膜を順次形成するスパッタ成膜におい
て、ターゲットの温度を検出しターゲットの温度が略同
一になるように温度制御してなる薄膜形成方法であり、
請求項2に記載の発明は真空容器内に成膜用のガスを供
給する手段と、真空容器内に設けられたターゲットとシ
ールド部材及び基板とターゲットの温度を検出する温度
検出手段と、ターゲットから飛び出した粒子を基板に堆
積させる手段と、ターゲットの温度を昇温する昇熱手段
と、温度検出手段からの信号に基づき、ターゲット温度
が略同一になるように昇熱手段を制御する温度制御手段
とからなる薄膜形成装置であって、放電停止時間の長短
による成膜レート変動を防止でき膜厚ずれのない安定な
成膜ができるという効果を有する。
は、基板上に薄膜を順次形成するスパッタ成膜におい
て、ターゲットの温度を検出しターゲットの温度が略同
一になるように温度制御してなる薄膜形成方法であり、
請求項2に記載の発明は真空容器内に成膜用のガスを供
給する手段と、真空容器内に設けられたターゲットとシ
ールド部材及び基板とターゲットの温度を検出する温度
検出手段と、ターゲットから飛び出した粒子を基板に堆
積させる手段と、ターゲットの温度を昇温する昇熱手段
と、温度検出手段からの信号に基づき、ターゲット温度
が略同一になるように昇熱手段を制御する温度制御手段
とからなる薄膜形成装置であって、放電停止時間の長短
による成膜レート変動を防止でき膜厚ずれのない安定な
成膜ができるという効果を有する。
【0011】以下、本発明の実施の形態について図面を
用いて説明する。 (実施の形態1)記録膜、反射膜ターゲットの場合成膜
レート変化は殆どなく、保護膜として用いられる誘電体
材料のターゲットで成膜レート変化が発生することか
ら、ラインが停止して成膜レートが変化する原因として
ターゲットの温度がある。すなわち、記録膜・反射膜タ
ーゲットは金属材料からなり、熱伝導率が高いため、ス
パッタ時には表面の温度は瞬間的に上昇するが、放電が
停止してから次の放電までにターゲットの温度はすぐに
もとの温度まで下がっているためと考えられる。これに
対し、誘電体材料のターゲットの場合、放電と放電の間
の時間を短くすると成膜レートが上がり、逆に長くする
と成膜レートは下がる。これは誘電体材料は熱伝導率が
低いため放電間隔の短い時はターゲットの温度が下がら
ずに上昇して成膜レートが上がり、逆に放電間隔が長い
ときはターゲット温度が下がって、成膜レートが下がる
ためと考えられる。
用いて説明する。 (実施の形態1)記録膜、反射膜ターゲットの場合成膜
レート変化は殆どなく、保護膜として用いられる誘電体
材料のターゲットで成膜レート変化が発生することか
ら、ラインが停止して成膜レートが変化する原因として
ターゲットの温度がある。すなわち、記録膜・反射膜タ
ーゲットは金属材料からなり、熱伝導率が高いため、ス
パッタ時には表面の温度は瞬間的に上昇するが、放電が
停止してから次の放電までにターゲットの温度はすぐに
もとの温度まで下がっているためと考えられる。これに
対し、誘電体材料のターゲットの場合、放電と放電の間
の時間を短くすると成膜レートが上がり、逆に長くする
と成膜レートは下がる。これは誘電体材料は熱伝導率が
低いため放電間隔の短い時はターゲットの温度が下がら
ずに上昇して成膜レートが上がり、逆に放電間隔が長い
ときはターゲット温度が下がって、成膜レートが下がる
ためと考えられる。
【0012】本発明は特に誘電体ターゲットにおいてタ
ーゲットの温度を検出しターゲットの温度が略同一にな
るように温度制御することで、この課題を解決するもの
である。
ーゲットの温度を検出しターゲットの温度が略同一にな
るように温度制御することで、この課題を解決するもの
である。
【0013】図1は本発明の実施の形態1のスパッタ装
置の構成を示す概略図であり、通常必要とされる排気手
段、リーク手段、基板移送手段、ガス供給手段、ゲート
バルブ等は周知の物であるので図示を省略している。図
1において、18は真空容器、19はターゲットでター
ゲット本体20とバッキングプレート21より構成され
ている。バッキングプレート21の下部には冷却水供給
ユニット22が設けられている。23、24は冷却水を
循環させるための管であり、入り側、出側にバルブ2
5、26が設けられている。27は基板12と向かい合
っていない部分での不必要な放電とスパッタリングを防
ぐためシールド部材で固定板28を介して真空容器18
に固定されている。29は高周波電源である。30は基
板12を保持するための基板ホルダーで、基板移送手段
(図示せず)で次の成膜室へ移送される。31はArガ
スを真空容器19内に供給する管である。32はターゲ
ット加熱用のハロゲンランプであり複数個設けられ、通
常は膜の付着しない位置にあり、トラブル時にはランプ
移動手段(図示せず)により図1に示すようなターゲッ
ト表面を加熱できる位置に配置される。33は電流調整
機である。34はターゲット表面の温度を測定する感温
素子、例えば熱電対でありターゲット本体20とシール
ド部材27の間のスパッタされない部分に設けられ、感
熱部はターゲット本体20に密着固定されている。35
は熱電対34の検出する温度が設定された値となるよう
に、電流調整器33を制御してターゲット本体20の温
度を略一定に保つように制御する温度制御器である。
置の構成を示す概略図であり、通常必要とされる排気手
段、リーク手段、基板移送手段、ガス供給手段、ゲート
バルブ等は周知の物であるので図示を省略している。図
1において、18は真空容器、19はターゲットでター
ゲット本体20とバッキングプレート21より構成され
ている。バッキングプレート21の下部には冷却水供給
ユニット22が設けられている。23、24は冷却水を
循環させるための管であり、入り側、出側にバルブ2
5、26が設けられている。27は基板12と向かい合
っていない部分での不必要な放電とスパッタリングを防
ぐためシールド部材で固定板28を介して真空容器18
に固定されている。29は高周波電源である。30は基
板12を保持するための基板ホルダーで、基板移送手段
(図示せず)で次の成膜室へ移送される。31はArガ
スを真空容器19内に供給する管である。32はターゲ
ット加熱用のハロゲンランプであり複数個設けられ、通
常は膜の付着しない位置にあり、トラブル時にはランプ
移動手段(図示せず)により図1に示すようなターゲッ
ト表面を加熱できる位置に配置される。33は電流調整
機である。34はターゲット表面の温度を測定する感温
素子、例えば熱電対でありターゲット本体20とシール
ド部材27の間のスパッタされない部分に設けられ、感
熱部はターゲット本体20に密着固定されている。35
は熱電対34の検出する温度が設定された値となるよう
に、電流調整器33を制御してターゲット本体20の温
度を略一定に保つように制御する温度制御器である。
【0014】次に、このように構成された薄膜形成装置
の動作について説明する。図4はパワー印加状態、成膜
レート、ターゲット温度の状態を示す関連図である。タ
ーゲット20への電力の印加は図4に示すように矩形波
状態となる。例えば基板2への成膜が終了した時点を同
図図示Cとすると次の図示Dまでの間に、前述したよう
な、基板12が移送手段(図示せず)によりゲートバル
ブを通り次の成膜室の基板ホルダーまで移送され固定さ
れるという動作が行われる。以上の動作中は、高周波電
源29のパワーはOFFの状態である。同図D〜Eの間
は高周波電源29の出力は成膜に必要な高パワーレベル
に制御される。この期間C〜DのパワーOFF、期間D
〜EのパワーONの時間はパワー制御手段のタイマーに
より管理されている。例えば前後工程のトラブルでライ
ンが停止した場合、成膜が完了してから次の成膜までの
時間、すなわち、パワーOFFの時間C〜Dが長くな
る。そのためターゲットの温度が破線で示すように下が
り成膜レートも下がる。これを防止するためにパワーO
FFの設定時間がタイムアップしても放電がONになら
ない場合、温度制御器がONになり、この信号でターゲ
ットの冷却水のバルブ25、26は閉になり冷却水の供
給を停止させる。また、温度制御器は設定温度と熱電対
からの信号を比較し、電流調整器への信号を送り、パワ
ー調整しながらランプを点灯させる。このランプの点灯
により発生する輻射熱でターゲット20表面が加熱さ
れ、期間E〜Fのライントラブルによる放電停止中でも
設定温度に制御される。この制御はスタートスイッチが
ONで解除されるように構成されている。このような方
法で放電停止中のターゲットの温度を制御することで、
ライントラブルなどで放電停止時間が長くなった場合で
も、再スタートすれば、停止前の成膜レートを維持でき
るため、停止前と同じ条件で良品ディスクをつくること
ができる。そのため従来のような立ち上げ時の成膜レー
ト変化が原因の不良ディスク廃棄の必要がなくなるもの
であり生産性を向上させることができる。
の動作について説明する。図4はパワー印加状態、成膜
レート、ターゲット温度の状態を示す関連図である。タ
ーゲット20への電力の印加は図4に示すように矩形波
状態となる。例えば基板2への成膜が終了した時点を同
図図示Cとすると次の図示Dまでの間に、前述したよう
な、基板12が移送手段(図示せず)によりゲートバル
ブを通り次の成膜室の基板ホルダーまで移送され固定さ
れるという動作が行われる。以上の動作中は、高周波電
源29のパワーはOFFの状態である。同図D〜Eの間
は高周波電源29の出力は成膜に必要な高パワーレベル
に制御される。この期間C〜DのパワーOFF、期間D
〜EのパワーONの時間はパワー制御手段のタイマーに
より管理されている。例えば前後工程のトラブルでライ
ンが停止した場合、成膜が完了してから次の成膜までの
時間、すなわち、パワーOFFの時間C〜Dが長くな
る。そのためターゲットの温度が破線で示すように下が
り成膜レートも下がる。これを防止するためにパワーO
FFの設定時間がタイムアップしても放電がONになら
ない場合、温度制御器がONになり、この信号でターゲ
ットの冷却水のバルブ25、26は閉になり冷却水の供
給を停止させる。また、温度制御器は設定温度と熱電対
からの信号を比較し、電流調整器への信号を送り、パワ
ー調整しながらランプを点灯させる。このランプの点灯
により発生する輻射熱でターゲット20表面が加熱さ
れ、期間E〜Fのライントラブルによる放電停止中でも
設定温度に制御される。この制御はスタートスイッチが
ONで解除されるように構成されている。このような方
法で放電停止中のターゲットの温度を制御することで、
ライントラブルなどで放電停止時間が長くなった場合で
も、再スタートすれば、停止前の成膜レートを維持でき
るため、停止前と同じ条件で良品ディスクをつくること
ができる。そのため従来のような立ち上げ時の成膜レー
ト変化が原因の不良ディスク廃棄の必要がなくなるもの
であり生産性を向上させることができる。
【0015】(実施の形態2)上述した実施の形態1は
昇熱手段としてハロゲンランプを用いてターゲットの温
度制御を行う方法について説明したが、実施の形態2は
昇熱手段としてターゲットの冷却水に温水を用いたもの
について図2を用いて説明する。実施の形態1と同一の
構成要素は同一番号で示す。36は温水供給装置であ
り、ポンプと温水を加熱するヒーターを具備している。
トラブル等でラインが停止した場合、バルブ25、26
が閉になり、温水供給用の入り側、出側のバルブ37、
38が開き温水供給装置36より温水が供給される。温
度制御器35は設定温度と熱電対からの信号を比較し、
電流調整器への信号を送り、温水供給装置のヒーターへ
のパワーを調整しながら温水の温度調整を行う。供給さ
れた温水はバッキングプレートを加熱し、熱伝導により
ターゲット本体も加熱される。これにより図4の期間E
〜Fに示したライントラブルによる放電停止中でも設定
温度に制御される。前記制御はスタートスイッチがON
で解除されるように構成されている。
昇熱手段としてハロゲンランプを用いてターゲットの温
度制御を行う方法について説明したが、実施の形態2は
昇熱手段としてターゲットの冷却水に温水を用いたもの
について図2を用いて説明する。実施の形態1と同一の
構成要素は同一番号で示す。36は温水供給装置であ
り、ポンプと温水を加熱するヒーターを具備している。
トラブル等でラインが停止した場合、バルブ25、26
が閉になり、温水供給用の入り側、出側のバルブ37、
38が開き温水供給装置36より温水が供給される。温
度制御器35は設定温度と熱電対からの信号を比較し、
電流調整器への信号を送り、温水供給装置のヒーターへ
のパワーを調整しながら温水の温度調整を行う。供給さ
れた温水はバッキングプレートを加熱し、熱伝導により
ターゲット本体も加熱される。これにより図4の期間E
〜Fに示したライントラブルによる放電停止中でも設定
温度に制御される。前記制御はスタートスイッチがON
で解除されるように構成されている。
【0016】(実施の形態3)実施の形態3は、実施の
形態1の昇熱手段であるハロゲンランプの変わりにバッ
キングプレートにヒーターを設けて温度制御する方法を
示したものである。実施の形態1、2と同一構成要素は
同一番号で示す。ヒーターによる温度制御の場合、ボン
ディング材料の融点以上に加熱するとターゲット本体が
バッキングプレートからはずれたり、ボンディング位置
がずれたりするため好ましくない。従って融点以下で温
度制御する必要がある。そのため温度検出の熱電対はバ
ッキングプレートの温度を検出するようにしている。図
3はシーズヒータ39を埋め込んだものであるが、これ
に限定されるものはなくセラミックヒーターでも良い。
形態1の昇熱手段であるハロゲンランプの変わりにバッ
キングプレートにヒーターを設けて温度制御する方法を
示したものである。実施の形態1、2と同一構成要素は
同一番号で示す。ヒーターによる温度制御の場合、ボン
ディング材料の融点以上に加熱するとターゲット本体が
バッキングプレートからはずれたり、ボンディング位置
がずれたりするため好ましくない。従って融点以下で温
度制御する必要がある。そのため温度検出の熱電対はバ
ッキングプレートの温度を検出するようにしている。図
3はシーズヒータ39を埋め込んだものであるが、これ
に限定されるものはなくセラミックヒーターでも良い。
【0017】なお、実施の形態1〜実施の形態3では温
度検出手段として熱電対を用いたもので説明したが、こ
れに限定されるものでなく、赤外線センサーを用いても
よい。また、取り付け位置は膜が付着し難いシールド板
の裏側がよい。
度検出手段として熱電対を用いたもので説明したが、こ
れに限定されるものでなく、赤外線センサーを用いても
よい。また、取り付け位置は膜が付着し難いシールド板
の裏側がよい。
【0018】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれば
ターゲットの温度を検出し、ターゲットの温度が略一定
になるように温度制御することにより、放電停止時間の
長短による成膜レート変動を防止でき膜厚ずれのない安
定な成膜ができるものである。
ターゲットの温度を検出し、ターゲットの温度が略一定
になるように温度制御することにより、放電停止時間の
長短による成膜レート変動を防止でき膜厚ずれのない安
定な成膜ができるものである。
【図1】本発明の実施の形態1を示すスパッタ装置の構
成を示す概略図
成を示す概略図
【図2】本発明の実施の形態2の温度制御の構成を示す
概略図
概略図
【図3】本発明の実施の形態3の温度制御の構成を示す
概略図
概略図
【図4】パワー制御波形と成膜レート変化及びターゲッ
ト温度制御を示す関連図
ト温度制御を示す関連図
【図5】光ディスクの製造工程フロー図
【図6】光ディスクの部分断面図
【図7】成膜レート変化を示す関連図
18 真空容器 20 ターゲット 21 バッキングプレート 22 冷却水供給ユニット 23、24 冷却水パイプ 25、26 バルブ 27 シールド板 29 高周波電源 30 基板ホルダー 31 ガス供給管 32 ハロゲンランプ 33 電流調整器 34 熱電対 35 温度制御器 36 温水供給装置 39 シーズヒーター
Claims (8)
- 【請求項1】 基板上に薄膜を順次形成するスパッタ成
膜において、ターゲットの温度を検出しターゲットの温
度が略同一になるように温度制御してなる薄膜形成方
法。 - 【請求項2】 真空容器内に成膜用のガスを供給する手
段と、真空容器内に設けられたターゲットとシールド部
材及び基板と前記ターゲットの温度を検出する温度検出
手段と、前記ターゲットから飛び出した粒子を前記基板
に堆積させる手段と、前記ターゲットの温度を昇温する
昇熱手段と、前記温度検出手段からの信号に基づき、タ
ーゲット温度が略同一になるように前記昇熱手段を制御
する温度制御手段とからなる薄膜形成装置。 - 【請求項3】 昇熱手段として輻射熱を用いる請求項2
記載の薄膜形成装置。 - 【請求項4】 昇熱手段としてターゲット冷却水を用い
る請求項2記載の薄膜形成装置。 - 【請求項5】 昇熱手段としてヒーターを具備したバッ
キングプレートを用いる請求項2記載の薄膜形成装置。 - 【請求項6】 昇熱手段としてハロゲンランプを用いる
請求項3記載の薄膜形成装置。 - 【請求項7】 昇熱手段として温水を用いる請求項4記
載の薄膜形成装置。 - 【請求項8】 温度検出手段として熱電対または赤外線
センサーを用いる請求項2記載の薄膜形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9703397A JPH10287974A (ja) | 1997-04-15 | 1997-04-15 | 薄膜形成方法及び薄膜形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9703397A JPH10287974A (ja) | 1997-04-15 | 1997-04-15 | 薄膜形成方法及び薄膜形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10287974A true JPH10287974A (ja) | 1998-10-27 |
Family
ID=14181197
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9703397A Pending JPH10287974A (ja) | 1997-04-15 | 1997-04-15 | 薄膜形成方法及び薄膜形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10287974A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004061836A1 (ja) * | 2002-12-27 | 2004-07-22 | Tdk Corporation | 光情報媒体の製造方法 |
-
1997
- 1997-04-15 JP JP9703397A patent/JPH10287974A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004061836A1 (ja) * | 2002-12-27 | 2004-07-22 | Tdk Corporation | 光情報媒体の製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20041129 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20041214 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20050412 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |