JPH1028726A - 創傷被覆材 - Google Patents

創傷被覆材

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Publication number
JPH1028726A
JPH1028726A JP8187219A JP18721996A JPH1028726A JP H1028726 A JPH1028726 A JP H1028726A JP 8187219 A JP8187219 A JP 8187219A JP 18721996 A JP18721996 A JP 18721996A JP H1028726 A JPH1028726 A JP H1028726A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
hydrogel
high polymer
soluble high
sugars
Prior art date
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Pending
Application number
JP8187219A
Other languages
English (en)
Inventor
Chieko Mori
智恵子 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Plastics Inc
Original Assignee
Mitsubishi Plastics Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Plastics Inc filed Critical Mitsubishi Plastics Inc
Priority to JP8187219A priority Critical patent/JPH1028726A/ja
Publication of JPH1028726A publication Critical patent/JPH1028726A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱傷、擦過傷、潰瘍、褥瘡(とこずれ)など
の治療において患部に適用する創傷被覆材を提供する。 【解決手段】 水溶性高分子、糖類、および水からなる
ハイドロゲルを利用した創傷被覆材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱傷、擦過傷、潰
瘍、褥瘡(とこずれ)などの治療において患部に適用す
る創傷被覆材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記治療に使用される創傷被覆材
として、水溶性高分子、塩化ナトリウム、および水から
なるハイドロゲルを利用した創傷被覆材が知られてい
る。このような創傷被覆材は、塩化ナトリウムの濃度に
より3タイプに分類され、生体の塩分濃度(約0.9重
量%)と等濃度のものを等張ゲル、低濃度のものを低張
ゲル、高濃度のものを高張ゲルとしている。これらは生
体液との間の浸透圧の差により、各々異なる機能を有す
る。低張ゲルは浸透圧が低いため、薬物を含有させた場
合、速やかに薬物を創傷部へと運搬する。一方、高張ゲ
ルは浸透圧が高いため脱水作用を有する。このため創傷
部に細菌が存在する場合には細菌の水分を奪い、細菌を
殺すことができる。つまり、殺菌作用を有するため細菌
感染された創傷への使用に適している。等張ゲルは湿っ
た、釣り合いのとれた創傷環境の保持に適しているとさ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のハイドロゲ
ルを利用した創傷被覆材では塩化ナトリウムを含有させ
るため、使用できる水溶性高分子の種類がかなり限定さ
れていた。水溶性高分子の中には、塩化ナトリウムのよ
うなイオン性の高い化合物が共存すると塩析を起こして
しまうものが多く、安定したゲルが得られ難いためであ
る。そこで、従来のハイドロゲルでは塩析が起こらない
ような耐塩性のある水溶性高分子を使用しなければなら
なかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は使用する水溶性
高分子の種類に制限がなく、塩化ナトリウムを含有する
場合と同等以上の機能を有する、糖類を含有するハイド
ロゲルを利用した創傷被覆材を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の創傷被覆材では、ハイド
ロゲルの浸透圧を糖類によって調節し、高張乃至低張の
ゲルを作製すれば、使用する水溶性高分子の種類に制限
がなく、塩化ナトリウムを添加した場合と同等以上の性
能を有するハイドロゲルを得ることができる。
【0006】また、糖類として糖酸の金属塩を使用する
と使用金属の種類により独特な作用を有するハイドロゲ
ルを得ることができる。例えば、金属がカルシウムであ
るなら止血作用、銀であるなら殺菌作用、亜鉛であるな
ら治癒促進作用を付与できる。
【0007】本発明における水溶性高分子は用途が創傷
被覆材であるので、生体適合性の材料であり、例えば、
ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等のよう
な合成水溶性高分子やグアーガム、ぺクチン、ナトリウ
ムカルボキシメチルセルロース、ペクチン、アルギン
酸、寒天、ゼラチン等のような天然水溶性高分子が好適
に使用できる。この水溶性高分子の添加量は、ゲル全体
の5〜30重量%の範囲で使用すればよい。
【0008】糖類は、グルコース、スクロースなどの中
性の糖類も使用できるが、糖酸の金属塩を使用するのが
好ましい。糖酸とは分子内にカルボキシル基を有する糖
類の総称である。本発明においては、糖酸のナトリウ
ム、カルシウム、アルミニウム、銀、亜鉛などの金属塩
を使用することが好ましい。糖酸としては、例えば、グ
ルクロン酸やイズロン酸を使用できる。糖類の添加量
は、ゲル全体の1〜90重量%の範囲で使用すればよ
い。
【0009】そして、生成したハイドロゲルは、創傷被
覆材としてし生成したままの状態でも、生成後、X線あ
るいはγ線等を用いて架橋させて寒天状やシート状にす
ることもできる。
【0010】また、これらを種々の合成材料からできた
非吸収性や柔軟性を有するプラスチックフィルム、穴開
きプラスチックフィルム、さらには金属箔に接合、密着
させた状態で使用してもよい。
【0011】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。
【0012】
【実施例】
[実施例1]蒸留水100mlにポリビニルピロリドン
15gを加え、攪拌し、溶解させる。ついで、スクロー
ス340gを添加し、さらに攪拌する。その後、オート
クレーブにより滅菌を行なった。
【0013】このタイプのハイドロゲルは、浸透圧計
(オスモメータ)により室温(23℃)で測定した浸透
圧が230〜250atmと生体液(浸透圧:7〜8a
tm)よりも高い高張ゲルである。したがって、創傷部
より水分を除去する作用を有し、滲出液の多い創傷や、
細菌によって感染した創傷へ使用するのに適しているも
のと推測される。
【0014】[実施例2]蒸留水100mlにポリビニ
ルアルコール15gを加え、攪拌し溶解させる。つい
で、グルクロン酸Ca13.2gを添加し、さらに攪拌
する。その後、オートクレーブにより滅菌を行なった。
【0015】このタイプのハイドロゲルは、実施例と同
一方法により測定した浸透圧が7〜8atmであり、生
体液と浸透圧の等しい等張ゲルである。したがって、滲
出液が適度であるバランスのとれた創傷環境の保持に適
しているものと推測される。
【0016】実施例3:蒸留水100mlにグアーガム
15gを加え、攪拌し溶解させる。ついで、グルクロン
酸Ag5.1gを添加し、さらに攪拌した。その後、オ
ートクレーブにより滅菌を行なった。
【0017】このタイプのハイドロゲルは、実施例と同
一方法により測定した浸透圧が3〜5atmであり、生
体液よりも浸透圧の低い低張ゲルである。したがって、
薬物を含有させた場合、速やかに薬物を創部へと運搬す
る作用を有するものと推測される。
【0018】本発明のハイドロゲルによる創傷被覆材
が、創傷の治癒に有用に働くのは、塩化ナトリウム、及
び糖類が浸透圧を増加させ、細菌を脱水状態にし、殺菌
効果を有することによると推測される。また、糖類は非
イオン性の物質であるので、水溶性高分子の水溶液へ添
加しても塩析のような現象も生じないものである。
【0019】
【発明の効果】本発明により、水溶性高分子の種類に関
係なく、創傷治療に有用であるハイドロゲルを得ること
が可能となる。さらに、糖類として糖酸の金属塩を用い
た場合には、その金属の種類により種々の作用を付与す
ることが可能となる。また、本発明によるハイドロゲル
はイソジンシュガーなどよりも肌ざわりが良いので、疼
痛緩和効果が大きい。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性高分子、糖類、および水からなる
    ハイドロゲルを利用した創傷被覆材。
  2. 【請求項2】 糖類が糖酸の金属塩であることを特徴と
    する請求項1記載の創傷被覆材。
JP8187219A 1996-07-17 1996-07-17 創傷被覆材 Pending JPH1028726A (ja)

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JP8187219A JPH1028726A (ja) 1996-07-17 1996-07-17 創傷被覆材

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JP8187219A JPH1028726A (ja) 1996-07-17 1996-07-17 創傷被覆材

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JPH1028726A true JPH1028726A (ja) 1998-02-03

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JP8187219A Pending JPH1028726A (ja) 1996-07-17 1996-07-17 創傷被覆材

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007068696A (ja) * 2005-09-06 2007-03-22 Kawamura Inst Of Chem Res 滅菌方法及び生体適合性材料
JPWO2017122495A1 (ja) * 2016-01-13 2018-11-08 国立大学法人富山大学 セラミド含量増加剤
JPWO2019188936A1 (ja) * 2018-03-30 2021-01-14 積水化成品工業株式会社 ハイドロゲル

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EP3778822A4 (en) * 2018-03-30 2022-01-05 Sekisui Kasei Co., Ltd. HYDROGEL

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