JPH10284375A - 光源装置及び該装置を備えた露光装置 - Google Patents

光源装置及び該装置を備えた露光装置

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JPH10284375A
JPH10284375A JP9087818A JP8781897A JPH10284375A JP H10284375 A JPH10284375 A JP H10284375A JP 9087818 A JP9087818 A JP 9087818A JP 8781897 A JP8781897 A JP 8781897A JP H10284375 A JPH10284375 A JP H10284375A
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JP
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light
light source
shutter
illumination light
mercury lamp
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JP9087818A
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Shigeru Hirukawa
茂 蛭川
Hideki Komatsuda
秀基 小松田
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Original Assignee
Nikon Corp
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水銀ランプのような光源からの照明光より所
定の波長選択部材を介して所定波長域の光束を選択する
と共に、このように選択された光束をシャッタで開閉し
て使用する場合に、そのシャッタの開閉動作中にもその
光源の出力を安定に制御する。 【解決手段】 水銀ランプ1からの照明光を楕円鏡2で
集光してビームスプリッタ3で分岐し、ビームスプリッ
タ3で反射された照明光をシャッタ5、及び干渉フィル
タ7等を介してレチクルRに導く。ビームスプリッタ3
を透過した照明光を集光レンズ31、干渉フィルタ3
3、及び赤外線吸収フィルタ34を介して水銀ランプ出
力センサ32に導く。干渉フィルタ33で干渉フィルタ
7からの戻り光を遮断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば超高圧水銀
ランプ等の光源の出力を制御する機能を備えた光源装
置、及びこの光源装置を備え半導体素子又は液晶表示素
子等を製造するためのリソグラフィ工程でマスクパター
ンを基板上に転写する際に使用される露光装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体素子等を製造する際に、露光光の
もとでマスクとしてのレチクルのパターンを投影光学系
を介してフォトレジストが塗布されたウエハ(又はガラ
スプレート等)上に転写するステッパー等の投影露光装
置、及びレチクルのパターンをウエハ上に直接転写する
プロキシミティ方式やコンタクト方式の露光装置等が使
用されている。これらの露光装置において、露光光とし
ては従来より超高圧水銀ランプ(以下、単に「水銀ラン
プ」と呼ぶ)のg線(波長436nm)、h線(波長4
05nm)、又はi線(波長365nm)等が広く使用
されている。
【0003】従来の水銀ランプを露光光源とする露光装
置では、水銀ランプを一定電力で点灯させる定電力制御
が行われていた。このような定電力制御を行っても、水
銀ランプの出力は揺らぎ易いため、ウエハ上のフォトレ
ジストに対して適正な露光量を与えるために、従来は水
銀ランプからの露光光をシャッタを介して開閉すると共
に、シャッタの後で露光光の光路から分岐した光束の光
量を光電検出器よりなるインテグレータセンサで計測し
ていた。そして、シャッタを開いた後、ウエハ上に照射
される露光光の光量をインテグレータセンサを介して間
接的に積算し、この積算光量が目標露光量に対して、露
光前に予め計測してあるシャッタが閉じる際に通過する
光量分だけ少なくなった時点でシャッタを閉じるように
していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く従来の露光
装置では、水銀ランプを定電力駆動すると共に、シャッ
タの後に設けられたインテグレータセンサの検出結果に
基づいて、シャッタを開閉して露光量を制御していた。
しかしながら、最近は水銀ランプの性能向上等によっ
て、より高い電力で駆動することによってより高い出力
が得られる水銀ランプが使用されるようになってきてい
ると共に、感光材料としてのフォトレジストの感度も次
第に高くなっているため、露光量全体に占めるシャッタ
の閉動作中の露光量の割合が高くなってきている。
【0005】この場合、シャッタの閉動作中には、水銀
ランプの出力変動を補正する方法がないため、その閉動
作中での光量変動が大きいと、全体としての露光量の変
動量も大きくなってしまい、適正な露光量が得られない
という不都合がある。このように適正な露光量が得られ
ないと、露光量の変動によるウエハ上の各ショット領域
毎のレジストパターンの線幅のばらつき、ひいては最終
的に製造される半導体素子等の動作不良が生じる。
【0006】このようなシャッタの閉動作中での水銀ラ
ンプの出力変動を抑制するため、最近はシャッタの手前
に配置されたセンサで水銀ランプからの照明光の光量を
常時計測し、この計測値と所定の基準値とを比較し、そ
の差に応じて水銀ランプへ与える電力を調整する制御方
法も検討されている。ところが、通常水銀ランプを使用
する場合には、シャッタの後に配置された波長選択部材
によって所望の波長の露光光を選択しているため、単に
上述の制御方法を適用しようとすると、その波長選択部
材での反射光の一部がそのシャッタの手前のセンサに入
射するという不都合がある。このように波長選択部材で
の反射光がそのセンサに入射すると、シャッタの開閉に
伴ってそのセンサの出力が変動するため、水銀ランプの
出力制御をシャッタ駆動中に安定して行うことは困難で
ある。
【0007】また、そのようにシャッタの手前のセンサ
を使用する場合、水銀ランプからの照明光の揺らぎに方
向性があると、そのセンサの位置によっては水銀ランプ
の出力を正確に計測できない恐れがある。即ち、そのセ
ンサの位置が例えば水銀ランプの照明光を集光するため
の楕円鏡とほぼ共役で、しかも楕円鏡の一部分からの光
束のみしか受光しない場合には、そのセンサは水銀ラン
プからの光束のうち、特性方向に進む光束の強度変動の
みを計測することになり、実際のウエハへの露光に用い
られる光束全体の光量変動を正確に計測できなくなる。
従って、水銀ランプから出力される照明光の光量の制御
精度が低下し、結果的に露光量制御精度が低くなってし
まうという不都合があった。
【0008】本発明は斯かる点に鑑み、水銀ランプのよ
うな光源からの照明光より所定の波長選択部材を介して
所定波長域の光束を選択すると共に、このように選択さ
れた光束をシャッタで開閉して使用する場合に、そのシ
ャッタの開閉動作中にもその光源の出力を安定に制御で
きる光源装置を提供することを第1の目的とする。更に
本発明は、水銀ランプのような光源からの照明光をシャ
ッタで開閉して使用する場合に、その光源の照明光の揺
らぎに方向性があるときでも、その光源の出力を安定に
制御できる光源装置を提供することを第2の目的とす
る。
【0009】更に本発明は、そのような光源装置を備え
た露光装置を提供することをも目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の光源
装置は、照明光を発生する光源(1)と、この光源から
の照明光の光路を開閉するシャッタ(5)と、このシャ
ッタの後に配置されて光源(1)からの照明光より所定
波長域の光束(例えば露光光)を抽出する波長選択部材
(7)と、を有し、この波長選択部材で選択された光束
をシャッタ(5)で開閉して使用する光源装置におい
て、その波長選択部材を第1の波長選択部材(7)とし
たときに、光源(1)からの照明光の一部をシャッタ
(5)を介することなく受光する光電検出器(32)
と、この光電検出器の検出信号に応じて光源(1)の出
力を制御する制御系(26)と、光源(1)と光電検出
器(32)との間でその所定波長域の光束を光電検出器
(32)に通過させる第2の波長選択部材(33)と、
を備えたものである。
【0011】斯かる本発明の第1の光源装置によれば、
シャッタ(5)を介することなく光源(1)からの照明
光を受光するとは、例えば光源(1)とシャッタ(5)
との間に設けた光束分岐部材(3)で分岐された光束を
光電検出器(32)で受光することを言う。このとき、
シャッタ(5)が開状態のときには、第1の波長選択部
材(7)からの戻り光がシャッタ(5)を通過して光源
(1)に戻り、更に光源(1)で反射された戻り光が光
束分岐部材(3)を介して光電検出器(32)に入射す
るため、そのままでは光電検出器(32)の出力信号が
増加して光源(1)の出力が不安定になる。また、第1
の波長選択部材(7)からの戻り光の大部分を占めるの
はその所定波長域以外の波長の光である。そこで、第2
の波長選択部材(33)によってその所定波長域以外の
波長の光を除くことによって、シャッタ(5)の開閉動
作中でも安定に光源(1)の出力を制御できる。
【0012】また、本発明による第2の光源装置は、照
明光を発生する光源(1)と、この光源からの照明光の
光路を開閉するシャッタ(5)と、このシャッタの後に
配置されて光源(1)からの照明光より所定波長域の光
束を抽出する波長選択部材(7)と、を有し、この波長
選択部材で選択された光束をシャッタ(5)で開閉して
使用する光源装置において、光源(1)からの照明光の
一部をシャッタ(5)を介することなく受光する光電検
出器(32)と、この光電検出器の検出信号に応じて光
源(1)の出力を制御する制御系(26)と、を備え、
波長選択部材(7)をその照明光の光軸に対して傾斜し
て配置したものである。
【0013】斯かる第2の光源装置によれば、シャッタ
(5)が開状態のときには、波長選択部材(7)でその
所定波長域以外の光束が反射されるが、波長選択部材
(7)が傾斜しているため、反射光は光源(1)側には
戻らない。従って、シャッタ(5)の開閉動作中でも光
電検出器(32)の出力が安定するため、安定に光源
(1)の出力を制御できる。
【0014】また、本発明による第3の光源装置は、照
明光を発生する光源(1)と、この光源からの照明光の
光路を開閉するシャッタ(5)と、を有し、光源(1)
からの照明光をシャッタ(5)で開閉して使用する光源
装置において、光源(1)からの照明光の一部をシャッ
タ(5)を介することなく受光する光電検出器(32)
と、この光電検出器の検出信号に応じて光源(1)の出
力を制御する制御系(26)と、光電検出器(32)の
受光面と光源(1)の発光部とを光学的に共役にする集
光光学系(2,3,31)と、を備えたものである。
【0015】斯かる第3の光源装置によれば、光源
(1)の発光部、即ちその光源が水銀ランプである場合
にはアーク部が光電検出器(32)の受光面と共役であ
るため、光源(1)から光軸に沿って射出されるほぼ全
部の光束が光電検出器(32)に入射する。従って、特
定の方向への光源(1)の出力変動があった場合にも、
その影響を過剰に受けたり、又はその変動を計測できな
いという不具合がなくなり、光電検出器(32)では光
源(1)からの全光量にほぼ比例する光量を検出できる
ため、光源(1)の出力を安定に制御できる。この場合
には、光電検出器(32)は、光源(1)とシャッタ
(5)との間の光束分岐部材(3)で分岐された光束を
受光することが望ましい。これによって、集光光学系
(2,3,31)の設計、製造が容易となるからであ
る。
【0016】また、本発明による第4の光源装置は、照
明光を発生する光源(1)と、この光源からの照明光の
光路を開閉するシャッタ(5)と、を有し、光源(1)
からの照明光をシャッタ(5)で開閉して使用する光源
装置において、光源(1)からの照明光の一部をシャッ
タ(5)を介することなく受光する光電検出器(32)
と、この光電検出器の検出信号に応じて前記光源の出力
を制御する制御系(26)と、シャッタ(5)が開状態
のときにこのシャッタを通過する照明光の範囲と光電検
出器(32)に入射する照明光の範囲とを実質的に等し
くする集光光学系(2,3,31,35)と、を備えた
ものである。
【0017】斯かる第4の光源装置によれば、シャッタ
(5)を通過する照明光、即ち露光等に使用される照明
光の範囲(光束の通過する範囲)と、光電検出器(3
2)に入射する計測用の照明光の範囲とがほぼ等しくな
っている。従って、特定の方向への光源(1)の出力変
動があった場合にも、実際に使用される照明光の全体の
光量にほぼ比例する光量を検出できるため、光源(1)
の出力を安定に制御できる。この場合にも、光電検出器
(32)は、光源(1)とシャッタ(5)との間の光束
分岐部材(3)で分岐された光束を受光することが望ま
しい。これによって、集光光学系(2,3,31,3
5)の設計、製造が容易となるからである。
【0018】また、本発明による露光装置は、上記の本
発明による光源装置と、マスク(R)及び基板(W)を
位置決めするステージ系(23,28)と、を備え、そ
の光源装置によって開閉された照明光でマスク(R)を
照明し、その照明光のもとでマスク(R)のパターンを
基板(W)上に転写するものである。本発明の露光装置
によれば、光源の出力が安定に制御できるため、基板
(W)に対する露光量制御精度を高くできる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
につき図1、図2を参照して説明する。図1は本例で使
用される投影露光装置を示し、この図1において、超高
圧水銀ランプ(以下、単に「水銀ランプ」という)1の
発光部(アーク部)は楕円鏡2の第1焦点付近に配置さ
れ、水銀ランプ1からの照明光は、楕円鏡2によって集
光されて、反射率が大きく透過率の小さいビームスプリ
ッタ3に入射する。ビームスプリッタ3を透過した照明
光IL1は、集光レンズ31によって集光された後、露
光光(本例では波長365nmのi線)の波長付近では
その露光光のみを通過させる干渉フィルタ33、及び赤
外線吸収フィルタ34を通過して、光電変換素子よりな
る水銀ランプ出力センサ32の受光面に入射する。赤外
線吸収フィルタ34は、干渉フィルタ33では除去しき
れない赤外線を吸収するためのフィルタであり、赤外線
吸収フィルタ34としては、例えば株式会社HOYAの
商品名U360フィルター等が使用できる。干渉フィル
タ33、及び赤外線吸収フィルタ34によって、水銀ラ
ンプ出力センサ32に入射する光束はi線のみとなる。
【0020】一方、ビームスプリッタ3で反射された照
明光IL2は、光路折り曲げ用のミラー4で反射された
後、楕円鏡2の第2焦点付近に配置され複数枚の羽根を
等角度間隔で配置してなるシャッタ5に入射する。シャ
ッタ5の各羽根は照明系の光軸AX1に対して斜めに交
差するように、且つ駆動モータ6によってその光軸AX
1を横切るように回転駆動される。
【0021】シャッタ5が開状態のときに、シャッタ5
の羽根の間を通過した照明光IL2は、干渉フィルタ7
にてi線以外の照明光が除去される。実際には、i線の
近傍のh線やg線等の照明光の殆どは反射されてシャッ
タ5側に戻される。また、干渉フィルタ7を透過する赤
外線については、照明系中の多数のレンズを通過する過
程で殆ど吸収されてしまうため、特に赤外線吸収フィル
タを配置する必要はない。干渉フィルタ7を透過したi
線よりなる露光光ILは、第1インプットレンズ8A、
光路折り曲げ用のミラー9、及び第2インプットレンズ
8Bを経てほぼ平行光束となってフライアイレンズ10
に入射する。フライアイレンズ10の射出面には、照明
系の開口絞り板11が回転自在に配置され、開口絞り板
11の回転軸の周りには、通常の円形の開口絞り13
A、複数の偏心した小開口よりなる変形光源用の開口絞
り13B、及び輪帯絞り13C等が形成されている。そ
して、開口絞り板11を駆動モータ12で回転すること
によって、フライアイレンズ10の射出面に所望の照明
系開口絞りを配置できるように構成されている。
【0022】フライアイレンズ10の射出面の開口絞り
を通過した露光光ILの一部は、ビームスプリッタ14
にて反射された後、集光レンズ15を介して光電変換素
子よりなるインテグレータセンサ16に入射する。ま
た、ビームスプリッタ14を透過した露光光は、第1リ
レーレンズ17A、投影式のレチクルブラインド(可変
視野絞り)18、第2リレーレンズ17B、光路折り曲
げ用のミラー19、及びコンデンサレンズ20を経て、
レチクルRを照明する。露光光ILのもとで、レチクル
R上のパターン21の像は投影光学系PLを介してウエ
ハW上に投影される。ウエハW上にはフォトレジストが
塗布されている。
【0023】ここで、投影光学系PLの光軸AXに平行
にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面の直交座標系をX軸、
Y軸とすると、レチクルRはX方向、Y方向、回転方向
に位置決めを行うレチクルステージ28上に保持されて
いる。また、ウエハWはウエハホルダ22上に吸着保持
され、ウエハホルダ22はウエハステージ23上に固定
され、ウエハステージ23は、ウエハWのZ方向の位置
及び傾斜角を補正してウエハWの表面を投影光学系PL
の像面に合焦させると共に、ウエハWのX方向、Y方向
へのステッピング、及び位置決めを行う。ウエハW上の
或るショット領域への露光が終了した後、ウエハステー
ジ23をステッピングさせて、次に露光するショット領
域を露光フィールドに移動して露光を行うという動作が
ステップ・アンド・リピート方式で繰り返されて、ウエ
ハW上の各ショット領域への露光が行われる。また、ウ
エハW上のフォトレジストには適正露光量があるため、
各ショット領域への露光に際してそれぞれ露光量を制御
する必要がある。
【0024】図2は、本例の露光量制御機構を示し、こ
の図2において、水銀ランプ出力センサ32から出力さ
れて増幅器24Aを介して増幅された検出信号Ytは、
A/D変換器25Aを介してコンピュータよりなる露光
量制御系26に取り込まれている。同様に、インテグレ
ータセンサ16から出力されて増幅器24Bを介して増
幅された検出信号Itも、露光量制御系26に取り込ま
れており、露光量制御系26は水銀ランプ出力センサ3
2からの検出信号Ytが所定のレベルとなるように、電
源27を介して水銀ランプ1を発光させる。また、ウエ
ハW上の各ショット領域への露光時に露光量制御系26
では、駆動モータ6を介してシャッタ5を開いた後、イ
ンテグレータセンサ16の検出信号Itを積算すること
によってウエハW上への積算露光量をモニタし、その積
算値が所定のレベルに達したときに駆動モータ6を介し
てシャッタ5を閉じるようにしている。
【0025】次に、本例の水銀ランプ1の出力の安定性
について説明する。図1において、シャッタ5の羽根は
光軸AX1に対して斜めに設けられているため、シャッ
タ5が閉じられた状態では、水銀ランプ1からの照明光
は全てシャッタ5で横方向に反射され、水銀ランプ1に
は戻らない。また、シャッタ5が開いた状態では、干渉
フィルタ7にはシャッタ5を通過した照明光IL2が入
射する。本例では、干渉フィルタ7は、光軸AX1に対
してほぼ垂直になるように配置されているため、シャッ
タ5が開いた状態で干渉フィルタ7に入射した照明光I
L2の内で、i線以外のg線やh線等の照明光IL3は
干渉フィルタ7で反射される。干渉フィルタ7で反射さ
れた照明光IL3は、光軸AX1に沿ってシャッタ5の
羽根の間、ミラー4、及びビームスプリッタ3を経て楕
円鏡2に戻り、楕円鏡2で再び反射された照明光(戻り
光)IL3は、ビームスプリッタ3に入射し、ビームス
プリッタ3を透過した一部の照明光IL3が、水銀ラン
プ出力センサ32に入射しようとする。
【0026】この場合、水銀ランプ出力センサ32の前
にある干渉フィルタ33は、i線の近傍ではi線のみを
透過させる特性を有するため、干渉フィルタ7から戻さ
れた照明光IL3は干渉フィルタ33で反射される。更
に、赤外線も赤外線吸収フィルタ34で除去されるた
め、水銀ランプ出力センサ32にはi線のみが入射する
ようになる。従って、シャッタ5の開閉に関係なく、水
銀ランプ出力センサ32には常に一定のi線よりなる照
明光が入射することになる。
【0027】これに関して、実際にシャッタ5の開閉時
の水銀ランプ出力センサ32の出力変動を計測した所、
干渉フィルタ33及び赤外線吸収フィルタ34が無い場
合にはその出力変動は7%程度であったが、干渉フィル
タ33及び赤外線吸収フィルタ34の追加により、その
出力変動は0.5%以下になった。これにより、シャッ
タ5の開閉時にも、水銀ランプ1の出力制御を安定して
行うことが可能となり、露光量制御精度を向上させるこ
とができた。
【0028】なお、上記実施の形態では波長選択部材と
して干渉フィルタ33と赤外線吸収フィルタ34との両
方を用いたが、そのどちらか一方のみを使用してもよ
い。また、上記実施の形態では水銀ランプ1を露光光源
として、そのi線のみを取り出す場合について説明した
が、本発明は上記実施の形態に限定されるものではな
く、例えば他のg線や波長254nm等の輝線、若しく
は複数の輝線、又は広範囲な波長分布を持つような光源
からその内の特定波長の輝線、若しくは波長領域を選択
する場合にも適用できるものである。これらの場合に
は、波長選択部材として各用途に最適なものを選択すれ
ばよい。
【0029】また、上記の実施の形態では、水銀ランプ
出力センサ32はビームスプリッタ3を透過した光束を
受光しているが、例えばビームスプリッタ3をミラーと
して、水銀ランプ1に関してこのミラーと反対側に水銀
ランプ出力センサ32を配置してもよい。この場合に
も、シャッタ5の開閉に関係なく水銀ランプ1の出力を
モニタできるからである。そして、干渉フィルタ33、
及び赤外線吸収フィルタ34を配置することによって、
干渉フィルタ7からの戻り光の影響も解消される。
【0030】次に、本発明の第2の実施の形態につき図
3を参照して説明する。本例も干渉フィルタ7からの戻
り光の影響を除くための実施の形態であり、図3におい
て図1に対応する部分には同一符号を付してその詳細説
明を省略する。図3は本例の投影露光装置を示し、この
図3において、ビームスプリッタ3を透過した照明光I
L1は、集光レンズ31を介して直接水銀ランプ出力セ
ンサ32に入射している。また、シャッタ5の後にある
干渉フィルタ7は照明系の光軸AX1に対してほぼ45
°で交差するように配置されている。この他の構成は図
1の第1の実施の形態と同様であり、露光量制御機構も
図2と同様である。
【0031】本例においても、シャッタ5が閉じられた
状態では、水銀ランプ1からの照明光IL2は、シャッ
タ5で横方向に反射されて水銀ランプ1には戻らない。
また、シャッタ5が開いた状態では、干渉フィルタ7に
はシャッタ5を通過した照明光IL2が入射するが、干
渉フィルタ7が光軸AX1に対してほぼ45゜の角度で
傾斜しているため、干渉フィルタ7で反射される波長域
の光(i線以外の光)はほぼ光軸AX1に垂直に進んで
楕円鏡2には戻らない。このため、シャッタ5の開閉動
作中も水銀ランプ出力センサ32の検出信号は安定であ
り、水銀ランプ1の出力を常に安定に制御できる。
【0032】なお、上記実施の形態では干渉フィルタ7
の光軸AX1に対する傾斜角を45゜としたが、その傾
斜角はその角度に制約されるものではなく、反射光が入
射光路を戻らないような角度であり、更に干渉フィルタ
7が十分な波長選択性を発揮できる範囲であれば、どの
ような角度でもよい。次に、本発明の第3の実施の形態
につき図4〜図7を参照して説明する。本例は、水銀ラ
ンプ1から出力される照明光の揺らぎに方向性がある場
合の対策を施した例であり、図4及び図7において図1
に対応する部分には同一符号を付してその詳細説明を省
略する。
【0033】図4は、本例の投影露光装置を示し、この
図4において、水銀ランプ1からの照明光は楕円鏡2で
集光されてビームスプリッタ3に入射し、ビームスプリ
ッタ3を透過した照明光IL1は、集光レンズ31を介
して直接水銀ランプ出力センサ32の受光面に入射して
いる。この場合、水銀ランプ出力センサ32の受光面
は、楕円鏡2と集光レンズ31とからなる光学系によっ
て形成される水銀ランプ1の発光部の像、即ちアーク像
1Cの中心の位置に配置され、且つその受光面はアーク
像1Cの断面を覆う大きさに設定されている。それ以外
の構成は図1の第1の実施の形態と同様であり、露光量
制御機構も図2と同様である。
【0034】本例においても、水銀ランプ出力センサ3
2の検出信号Ytが一定となるように水銀ランプ1が点
灯され、インテグレータセンサ16の検出信号Itの積
算値が所定の値になるようにシャッタ5の開時間が制御
される。この際に、水銀ランプ1の出力光の揺らぎに方
向性があるため、図4において、水銀ランプ出力センサ
32の受光面を例えば楕円鏡2の一部と共役な位置に設
置すると、シャッタ5を開いた状態において水銀ランプ
出力センサ32の検出信号が不安定になり、結果として
インテグレータセンサ16の検出信号も不安定になっ
て、露光量制御精度が低下する。
【0035】図5は、そのように水銀ランプ出力センサ
32の受光面を楕円鏡2の一部と共役な位置に設置した
ときのインテグレータセンサ16の検出信号Itの変化
を示し、この図5において、横軸は経過時間T(m
s)、縦軸は検出信号Itである。図5より分かるよう
に、検出信号Itは不安定となる。これに対して、本例
の水銀ランプ出力センサ32の受光面は、アーク像1C
が形成されている位置に設置されている。
【0036】図6は、本例のように水銀ランプ出力セン
サ32の受光面をアーク像1Cの位置に設置したときの
インテグレータセンサ16の検出信号Itの変化を示
し、この図6と図5とを比較することによって、水銀ラ
ンプ出力センサ32の受光面が水銀ランプ1の発光部と
共役な場合には、その受光面が楕円鏡2の一部と共役な
場合に比べて、水銀ランプ1の出力変動が極めて小さく
なるように制御できることが分かる。これは水銀ランプ
1の出力光の揺らぎの方向性の影響が軽減されているこ
とを意味する。
【0037】なお、光学系の制約等によって必ずしも水
銀ランプ出力センサ32の受光面を水銀ランプ1のアー
ク像の位置に設置できないこともある。このような場合
でも、要は水銀ランプ1から発生して露光に使用される
光束の内で、ほぼ全ての方向への照明光を水銀ランプ出
力センサ32で計測できればよい。図7(a)は、その
ようにほぼ全ての方向への照明光を検出する変形例を示
し、この図7(a)において、ビームスプリッタ3を透
過した照明光IL1は、集光レンズ31を経て散乱板3
5上に楕円鏡2の像2Cを形成する。そして、散乱板2
Cの後に水銀ランプ出力センサ32の受光面が配置さ
れ、散乱板35上の楕円鏡2の像2Cからの光が均等に
水銀ランプ出力センサ32に入射している。これによっ
てほぼ全ての方向への光束の光量に比例した光量を水銀
ランプ出力センサ32で受光できるため、水銀ランプ1
の出力の揺らぎの方向性の影響が軽減される。
【0038】また、楕円鏡2の像が輪帯状に形成される
ことを利用して、図7(b)に示すように、楕円鏡2の
像2Cの形成面に光ファイバ36の入射端を輪帯状に配
列し、この光ファイバ36を介してその像2Cからの光
束を水銀ランプ出力センサ32に導くようにしてもよ
い。なお、本発明は上述の実施の形態に限定されず、本
発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得るこ
とは勿論である。
【0039】
【発明の効果】本発明の第1の光源装置によれば、第2
の波長選択部材で戻り光を除去できるため、水銀ランプ
のような光源からの照明光より所定の波長選択部材を介
して所定波長域の光束を選択すると共に、このように選
択された光束をシャッタで開閉して使用する場合に、そ
のシャッタの開閉動作中にもその光源の出力を安定に制
御できる利点がある。
【0040】また、本発明の第2の光源装置によれば、
波長選択部材が光軸に対して傾斜して配置されているた
め、水銀ランプのような光源からの照明光よりその波長
選択部材を介して所定波長域の光束を選択すると共に、
このように選択された光束をシャッタで開閉して使用す
る場合に、そのシャッタの開閉動作中にもその光源の出
力を安定に制御できる利点がある。
【0041】また、本発明の第3、又は第4の光源装置
によれば、光電検出器の受光面を光源の発光部と共役に
するか、又はその光電検出器で受光する光束の範囲をシ
ャッタを通過する照明光の範囲とほぼ等しくしているた
め、水銀ランプのような光源からの照明光をシャッタで
開閉して使用する場合に、その光源の照明光の揺らぎに
方向性があるときでも、その光源の出力を安定に制御で
きる利点がある。
【0042】また、本発明の露光装置によれば、本発明
の光源装置によって光源の出力を安定に制御できるた
め、高い露光量制御精度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態で用いられる投影露
光装置の概略構成を示す斜視図である。
【図2】その実施の形態の使用される露光量制御機構を
示す構成図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態で用いられる投影露
光装置の概略構成を示す斜視図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態で用いられる投影露
光装置の概略構成を示す斜視図である。
【図5】その第3の実施の形態において、水銀ランプ出
力センサ32の受光面を楕円鏡2の一部と共役にした場
合のインテグレータセンサ16の検出信号の一例を示す
図である。
【図6】その第3の実施の形態において、水銀ランプ出
力センサ32の受光面を水銀ランプ1の発光部と共役に
した場合のインテグレータセンサ16の検出信号の一例
を示す図である。
【図7】その第3の実施の形態の変形例を示す要部の斜
視図である。
【符号の説明】
1 水銀ランプ 2 楕円鏡 3 ビームスプリッタ 5 シャッタ 7 干渉フィルタ 10 フライアイレンズ 11 照明系の開口絞り板 14 ビームスプリッタ 15 集光レンズ 16 インテグレータセンサ 18 投影式のレチクルブラインド R レチクル PL 投影光学 W ウエハ 31 集光レンズ 32 水銀ランプ出力センサ 33 干渉フィルタ 34 赤外線吸収フィルタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照明光を発生する光源と、該光源からの
    照明光の光路を開閉するシャッタと、該シャッタの後に
    配置されて前記光源からの照明光より所定波長域の光束
    を抽出する波長選択部材と、を有し、該波長選択部材で
    選択された光束を前記シャッタで開閉して使用する光源
    装置において、 前記波長選択部材を第1の波長選択部材としたときに、 前記光源からの照明光の一部を前記シャッタを介するこ
    となく受光する光電検出器と、 該光電検出器の検出信号に応じて前記光源の出力を制御
    する制御系と、 前記光源と前記光電検出器との間で前記所定波長域の光
    束を前記光電検出器に通過させる第2の波長選択部材
    と、を備えたことを特徴とする光源装置。
  2. 【請求項2】 照明光を発生する光源と、該光源からの
    照明光の光路を開閉するシャッタと、該シャッタの後に
    配置されて前記光源からの照明光より所定波長域の光束
    を抽出する波長選択部材と、を有し、該波長選択部材で
    選択された光束を前記シャッタで開閉して使用する光源
    装置において、 前記光源からの照明光の一部を前記シャッタを介するこ
    となく受光する光電検出器と、 該光電検出器の検出信号に応じて前記光源の出力を制御
    する制御系と、を備え、 前記波長選択部材を前記照明光の光軸に対して傾斜して
    配置したことを特徴とする光源装置。
  3. 【請求項3】 照明光を発生する光源と、該光源からの
    照明光の光路を開閉するシャッタと、を有し、前記光源
    からの照明光を前記シャッタで開閉して使用する光源装
    置において、 前記光源からの照明光の一部を前記シャッタを介するこ
    となく受光する光電検出器と、 該光電検出器の検出信号に応じて前記光源の出力を制御
    する制御系と、 前記光電検出器の受光面と前記光源の発光部とを光学的
    に共役にする集光光学系と、を備えたことを特徴とする
    光源装置。
  4. 【請求項4】 照明光を発生する光源と、該光源からの
    照明光の光路を開閉するシャッタと、を有し、前記光源
    からの照明光を前記シャッタで開閉して使用する光源装
    置において、 前記光源からの照明光の一部を前記シャッタを介するこ
    となく受光する光電検出器と、 該光電検出器の検出信号に応じて前記光源の出力を制御
    する制御系と、 前記シャッタが開状態のときに該シャッタを通過する照
    明光の範囲と前記光電検出器に入射する照明光の範囲と
    を実質的に等しくする集光光学系と、を備えたことを特
    徴とする光源装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れか一項記載の光源装
    置と、マスク及び基板を位置決めするステージ系と、を
    備え、 前記光源装置によって開閉された照明光で前記マスクを
    照明し、前記照明光のもとで前記マスクのパターンを前
    記基板上に転写することを特徴とする露光装置。
JP9087818A 1997-04-07 1997-04-07 光源装置及び該装置を備えた露光装置 Withdrawn JPH10284375A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7868992B2 (en) 2004-04-30 2011-01-11 Lg Display Co., Ltd. Liquid crystal display device having patterned spacers and method of fabricating the same

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7948599B1 (en) 2004-04-30 2011-05-24 Lg Display Co., Ltd. Liquid crystal display device having patterned spacers and method of fabricating the same

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