JPH10283991A - メタルハライドランプ - Google Patents
メタルハライドランプInfo
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- JPH10283991A JPH10283991A JP9436697A JP9436697A JPH10283991A JP H10283991 A JPH10283991 A JP H10283991A JP 9436697 A JP9436697 A JP 9436697A JP 9436697 A JP9436697 A JP 9436697A JP H10283991 A JPH10283991 A JP H10283991A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、発光管内に封入する発光物質とし
て、特定の希土類金属ヨウ化物と、少なくとも同種類の
希土類金属の一種とともに金属トリウム(Th)を所定
量添加することにより、ランプの始動特性の改善を図る
ばかりでなく、寿命特性が良好なメタルハライドランプ
を提供することを目的とする。 【解決手段】本発明は、両端に電極を封着し水銀及び不
活性ガスと共に発光物質としての希土類金属ヨウ化物と
して、Nd(ネオジウム),Eu(ユーロピウム),D
y(ディスプロシウム),Ho(ホルミウム),Tm
(ツリウム)を含むヨウ化物のうち少なくとも一種類を
封入し、かつNd,Eu,Dy,Ho,Tmのうち少な
くとも一種類の希土類金属を添加し、さらに、金属Th
(トリウム)を発光管内に添加することを特徴とする。
て、特定の希土類金属ヨウ化物と、少なくとも同種類の
希土類金属の一種とともに金属トリウム(Th)を所定
量添加することにより、ランプの始動特性の改善を図る
ばかりでなく、寿命特性が良好なメタルハライドランプ
を提供することを目的とする。 【解決手段】本発明は、両端に電極を封着し水銀及び不
活性ガスと共に発光物質としての希土類金属ヨウ化物と
して、Nd(ネオジウム),Eu(ユーロピウム),D
y(ディスプロシウム),Ho(ホルミウム),Tm
(ツリウム)を含むヨウ化物のうち少なくとも一種類を
封入し、かつNd,Eu,Dy,Ho,Tmのうち少な
くとも一種類の希土類金属を添加し、さらに、金属Th
(トリウム)を発光管内に添加することを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光管内に金属ハ
ロゲン化物を封入したメタルハライドランプに関し、特
に、発光管内に二種類以上の異なる金属添加物を封入し
てなるメタルハライドランプの改良に関する。
ロゲン化物を封入したメタルハライドランプに関し、特
に、発光管内に二種類以上の異なる金属添加物を封入し
てなるメタルハライドランプの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】高圧金属蒸気放電灯の一種として、石英
ガラス製の発光管内にDy(ディスプロシウム)、Tl
(タリウム)等を封入したメタルハライドランプは、一
般照明用の光源として、多用されている。この発光管封
入金属であるDyについては、その封入方法について種
々の方法が知られており、大別すると(1)DyI
3(ヨウ化ディスプロシウム)として入する方法、
(2)DyとHgI2(ヨウ化第二水銀)を同時に添加
し、DyとHgI2 を発光管点灯後、反応させてDyI
3を生成する、二種類の方法が用いられている。
ガラス製の発光管内にDy(ディスプロシウム)、Tl
(タリウム)等を封入したメタルハライドランプは、一
般照明用の光源として、多用されている。この発光管封
入金属であるDyについては、その封入方法について種
々の方法が知られており、大別すると(1)DyI
3(ヨウ化ディスプロシウム)として入する方法、
(2)DyとHgI2(ヨウ化第二水銀)を同時に添加
し、DyとHgI2 を発光管点灯後、反応させてDyI
3を生成する、二種類の方法が用いられている。
【0003】しかし、いずれの方法も次の様な原因によ
り遊離沃素I2 が発生する。まず、ランプ製造工程中の
発光管エ−ジングの際、石英管壁とDyが反応して、分
離し、残存するI2 が生じる。次に、ランプ点灯後、D
yI3 から分離してそのまま残存するI2 がある。更
に、ランプ点灯中にも石英管壁とDyが反応して、分離
し、残存するI2 が生じる。
り遊離沃素I2 が発生する。まず、ランプ製造工程中の
発光管エ−ジングの際、石英管壁とDyが反応して、分
離し、残存するI2 が生じる。次に、ランプ点灯後、D
yI3 から分離してそのまま残存するI2 がある。更
に、ランプ点灯中にも石英管壁とDyが反応して、分離
し、残存するI2 が生じる。
【0004】このように、発光管内に分離して残存する
I2 は、ランプの始動電圧を高くしたり、ランプ点灯
中、発光管両電極間のア−クを細めたり、曲げたりする
等の問題を引き起こす。また、ランプ点灯中に石英管壁
とDyが反応すると、石英管壁が失透する。この失透現
象はランプ光束を低下させ、その結果、ランプの寿命特
性が低下するという問題が生じる。これらの問題を解決
するため、特開昭58−23159号公報には、あらか
じめ過剰な量のDyを添加する方法が提案されている。
I2 は、ランプの始動電圧を高くしたり、ランプ点灯
中、発光管両電極間のア−クを細めたり、曲げたりする
等の問題を引き起こす。また、ランプ点灯中に石英管壁
とDyが反応すると、石英管壁が失透する。この失透現
象はランプ光束を低下させ、その結果、ランプの寿命特
性が低下するという問題が生じる。これらの問題を解決
するため、特開昭58−23159号公報には、あらか
じめ過剰な量のDyを添加する方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記提案され
た方法でも始動特性、寿命特性等のランプ特性を十分に
改善することはできないという問題がある。そこで、発
光管内に過剰量のDyを封入した管入力1500Wのメ
タルハライドランプの所定時間経過後の始動電圧の測定
値を表1に示す。 (以下、余白)
た方法でも始動特性、寿命特性等のランプ特性を十分に
改善することはできないという問題がある。そこで、発
光管内に過剰量のDyを封入した管入力1500Wのメ
タルハライドランプの所定時間経過後の始動電圧の測定
値を表1に示す。 (以下、余白)
【0006】
【表1】
【0007】表1に示すように、発光管内に過剰量のD
yを添加していないランプに比べて、その始動性が改善
されているのがわかる。ただし、この場合、過剰量のD
yがランプ点灯中石英管壁と反応して、石英管壁を失透
させるという現象が生じている。
yを添加していないランプに比べて、その始動性が改善
されているのがわかる。ただし、この場合、過剰量のD
yがランプ点灯中石英管壁と反応して、石英管壁を失透
させるという現象が生じている。
【0008】次に、発光管内に過剰量のDyを封入した
管入力1500Wのメタルハライドランプのランプ点灯
時間経過に伴なう光束維持率の変化を図2に示す。図2
からわかるように、発光管内の過剰Dy量が50%のラ
ンプの場合、ランプ点灯時間が6000時間後には、そ
の光束維持率は50%以下まで低下し、寿命が満了した
ものといえる。これは、金属ヨウ化物中の金属の化学当
量に対する過剰金属の化学当量の比率が40%以上であ
ると、石英管壁が失透するため寿命特性が低下する、こ
とを示している。
管入力1500Wのメタルハライドランプのランプ点灯
時間経過に伴なう光束維持率の変化を図2に示す。図2
からわかるように、発光管内の過剰Dy量が50%のラ
ンプの場合、ランプ点灯時間が6000時間後には、そ
の光束維持率は50%以下まで低下し、寿命が満了した
ものといえる。これは、金属ヨウ化物中の金属の化学当
量に対する過剰金属の化学当量の比率が40%以上であ
ると、石英管壁が失透するため寿命特性が低下する、こ
とを示している。
【0009】更に、図3に示すように、管入力が低ワッ
トのランプでは、発光管の内容積が小さいため、過剰D
y量30%でも光束維持率は50%以下まで低下し、短
寿命に終わるという問題がある。図3は図2と同様に発
光管内に過剰量のDyを封入した管入力150Wのメタ
ルハライドランプのランプ点灯時間経過に伴なう光束維
持率の変化を示す特性図である。
トのランプでは、発光管の内容積が小さいため、過剰D
y量30%でも光束維持率は50%以下まで低下し、短
寿命に終わるという問題がある。図3は図2と同様に発
光管内に過剰量のDyを封入した管入力150Wのメタ
ルハライドランプのランプ点灯時間経過に伴なう光束維
持率の変化を示す特性図である。
【0010】又、表1に示すように、金属ヨウ化物中の
金属の化学当量に対する、過剰金属の化学当量の比率が
20%以下であると、過剰に金属を添加したことによる
始動電圧の低減効果は、寿命末期には、特に認められな
い。このように、発光管内にあらかじめ過剰な量の金属
としてのDyを添加することにより、ランプ特性が改善
されるという実用上の効果は認められない、という問題
点がある。
金属の化学当量に対する、過剰金属の化学当量の比率が
20%以下であると、過剰に金属を添加したことによる
始動電圧の低減効果は、寿命末期には、特に認められな
い。このように、発光管内にあらかじめ過剰な量の金属
としてのDyを添加することにより、ランプ特性が改善
されるという実用上の効果は認められない、という問題
点がある。
【0011】本発明は、前記に鑑みてなされたもので、
発光管内に封入する発光物質として、特定の希土類金属
ヨウ化物と、少なくとも同種類の希土類金属の一種とと
もに金属トリウム(Th)を所定量添加することによ
り、ランプの始動特性の改善を図るばかりでなく、寿命
特性が良好なメタルハライドランプを提供することを目
的とする。
発光管内に封入する発光物質として、特定の希土類金属
ヨウ化物と、少なくとも同種類の希土類金属の一種とと
もに金属トリウム(Th)を所定量添加することによ
り、ランプの始動特性の改善を図るばかりでなく、寿命
特性が良好なメタルハライドランプを提供することを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、両端に電極を
封着し、水銀及び不活性ガスと共に発光物質としての希
土類金属ヨウ化物として、Nd(ネオジウム),Eu
(ユーロピウム),Dy(ディスプロシウム),Ho
(ホルミウム),Tm(ツリウム)を含むヨウ化物のう
ち少なくとも一種類を封入し、かつ、Nd,Eu,D
y,Ho,Tmのうち少なくとも一種類の希土類金属を
添加し、さらに、金属Th(トリウム)を発光管内に添
加することを特徴とする。又、前記少なくとも一種類の
希土類金属であるNd,Eu,Dy,Ho,Tmの添加
量は、前記希土類金属ヨウ化物中の金属の化学当量に対
し、該希土類金属の化学当量の比率が10%から30%
であることを特徴とする。更に、前記金属Thの添加量
は、希土類金属ヨウ化物中の金属の化学当量に対し、該
金属Thの化学当量の比率が10%から40%であるこ
とを特徴とする。
封着し、水銀及び不活性ガスと共に発光物質としての希
土類金属ヨウ化物として、Nd(ネオジウム),Eu
(ユーロピウム),Dy(ディスプロシウム),Ho
(ホルミウム),Tm(ツリウム)を含むヨウ化物のう
ち少なくとも一種類を封入し、かつ、Nd,Eu,D
y,Ho,Tmのうち少なくとも一種類の希土類金属を
添加し、さらに、金属Th(トリウム)を発光管内に添
加することを特徴とする。又、前記少なくとも一種類の
希土類金属であるNd,Eu,Dy,Ho,Tmの添加
量は、前記希土類金属ヨウ化物中の金属の化学当量に対
し、該希土類金属の化学当量の比率が10%から30%
であることを特徴とする。更に、前記金属Thの添加量
は、希土類金属ヨウ化物中の金属の化学当量に対し、該
金属Thの化学当量の比率が10%から40%であるこ
とを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例に基づいて
説明する。Dy−Tl系の1500Wのメタルハライド
ランプ用発光管の製造において、DyI3 、Dy、T
lI、CsI、Thの粉体を、混合してから圧粉成形し
た添加物を作成し、発光管1本当たりの各々の添加物量
は次の通りに規定した。DyI3 :15.0mg,D
y:1.4mg(過剰添加分、DyI3 中のDyに対
し化学当量比約30%),Th:2.0mg(DyI3
中のDyに対し化学当量比約30%),TlI:8.
1mg,CsI:5.0mgのほかに、Hg(水銀)を
45mg添加し、不活性ガスとしてのアルゴンガスを6
650パスカル封入した。
説明する。Dy−Tl系の1500Wのメタルハライド
ランプ用発光管の製造において、DyI3 、Dy、T
lI、CsI、Thの粉体を、混合してから圧粉成形し
た添加物を作成し、発光管1本当たりの各々の添加物量
は次の通りに規定した。DyI3 :15.0mg,D
y:1.4mg(過剰添加分、DyI3 中のDyに対
し化学当量比約30%),Th:2.0mg(DyI3
中のDyに対し化学当量比約30%),TlI:8.
1mg,CsI:5.0mgのほかに、Hg(水銀)を
45mg添加し、不活性ガスとしてのアルゴンガスを6
650パスカル封入した。
【0014】前記した条件で作製した発光管を外管内に
保持したメタルハライドランプを、専用の安定器、器具
を用いて点灯させ、この場合の始動特性及び寿命特性を
測定した。又、比較のために、前記実施例ランプのほか
に前記発光管添加物として、過剰のDy及びThを封入
しないランプ及びDyを30%過剰に添加し、Thを封
入しないランプの始動特性及び寿命特性を測定した。各
ランプの所定時間経過後の始動電圧の測定値を表2に示
す。
保持したメタルハライドランプを、専用の安定器、器具
を用いて点灯させ、この場合の始動特性及び寿命特性を
測定した。又、比較のために、前記実施例ランプのほか
に前記発光管添加物として、過剰のDy及びThを封入
しないランプ及びDyを30%過剰に添加し、Thを封
入しないランプの始動特性及び寿命特性を測定した。各
ランプの所定時間経過後の始動電圧の測定値を表2に示
す。
【0015】
【表2】
【0016】又、前記各ランプの点灯時間経過に伴なう
光束維持率の変化を図1に示す。図1から明らかなよう
に、発光管内の過剰Dy量が30%でTh量を30%添
加した実施例ランプは、6000時間経過後の光束維持
率は約60%であり、寿命特性が損なわれていないもの
と、認められる。このことは、ランプの寿命特性が損な
われることもなく、始動特性が改善されているといえ
る。
光束維持率の変化を図1に示す。図1から明らかなよう
に、発光管内の過剰Dy量が30%でTh量を30%添
加した実施例ランプは、6000時間経過後の光束維持
率は約60%であり、寿命特性が損なわれていないもの
と、認められる。このことは、ランプの寿命特性が損な
われることもなく、始動特性が改善されているといえ
る。
【0017】ここで、前記した本発明に係るメタルハラ
イドランプにように、金属トリウムを添加した理由につ
いて説明する。発明者の数々の実験結果によると、発光
管内に発光物質となる金属ヨウ化物中の金属とは異な
る、ヨウ素のゲッタ−作用を有する物質を添加すること
により、前記した課題を解決することができた。この物
質として、金属トリウム(Th)を用いると、このTh
と分離して残存するI2とが、次のような化学反応を起
こす。 Th+2I2 →ThI4 …(1)
イドランプにように、金属トリウムを添加した理由につ
いて説明する。発明者の数々の実験結果によると、発光
管内に発光物質となる金属ヨウ化物中の金属とは異な
る、ヨウ素のゲッタ−作用を有する物質を添加すること
により、前記した課題を解決することができた。この物
質として、金属トリウム(Th)を用いると、このTh
と分離して残存するI2とが、次のような化学反応を起
こす。 Th+2I2 →ThI4 …(1)
【0018】このようにThを添加すると、Thと分離
して残存するI2とが反応する現象が起こるため、過剰
Dy量を10%としても、分離して残存するI2の量を
抑えることができる。このThは石英管壁と反応するこ
とがなく、石英管壁が失透する原因とならない。これに
よって、過剰な量のDyが石英管壁と反応して、管壁が
失透する影響が顕著に生じない範囲にDyの量を抑えて
も、発光色が保たれた状態で始動電圧の増加を抑えるこ
とができる。又、ランプ点灯中、ア−クが細められた
り、曲げられたりすることもなく、かつ石英管壁の失透
を抑えることができる。このため、寿命特性を維持する
ことがでる。
して残存するI2とが反応する現象が起こるため、過剰
Dy量を10%としても、分離して残存するI2の量を
抑えることができる。このThは石英管壁と反応するこ
とがなく、石英管壁が失透する原因とならない。これに
よって、過剰な量のDyが石英管壁と反応して、管壁が
失透する影響が顕著に生じない範囲にDyの量を抑えて
も、発光色が保たれた状態で始動電圧の増加を抑えるこ
とができる。又、ランプ点灯中、ア−クが細められた
り、曲げられたりすることもなく、かつ石英管壁の失透
を抑えることができる。このため、寿命特性を維持する
ことがでる。
【0019】なお、Thを添加するとThの発光が起こ
るが、Thを一定量以上加えると、Thの発光によって
他の効率のよい添加物の発光が抑えられ、これによるラ
ンプ発光色の変化が無視できなくなる。このために、発
光色の変化が顕著に生じない範囲にThの量を抑える必
要がある。本発明者の実験によると、過剰に加えるDy
量との相関もあるが、金属Thを添加する範囲は、希土
類金属ヨウ化物中の金属の化学当量に対して、金属Th
の化学当量の比率が10〜40%の範囲が望ましい。す
なわち、10%未満では、金属Thを添加することによ
る効果が少なく、40%を越えるとランプの発光色の変
化が無視できなくなるためである。
るが、Thを一定量以上加えると、Thの発光によって
他の効率のよい添加物の発光が抑えられ、これによるラ
ンプ発光色の変化が無視できなくなる。このために、発
光色の変化が顕著に生じない範囲にThの量を抑える必
要がある。本発明者の実験によると、過剰に加えるDy
量との相関もあるが、金属Thを添加する範囲は、希土
類金属ヨウ化物中の金属の化学当量に対して、金属Th
の化学当量の比率が10〜40%の範囲が望ましい。す
なわち、10%未満では、金属Thを添加することによ
る効果が少なく、40%を越えるとランプの発光色の変
化が無視できなくなるためである。
【0020】前記の従来技術で説明したように、発光管
内にあらかじめ過剰な量の金属として、Dyを発光管に
添加する場合、ランプ点灯中に石英管壁等との反応でD
yが消失する現象により、分離して残存するI2 、ある
いはDyI3 から分離して、そのまま残存するI2
と、前記した過剰な量の金属が反応することを利用する
が、この方法では、過剰な量のDyが石英管壁と反応し
て管壁が失透するという現象も生じる。このため、分離
して残存するI2と反応するに十分なDyを添加する
と、管壁が失透して寿命特性が低下する。
内にあらかじめ過剰な量の金属として、Dyを発光管に
添加する場合、ランプ点灯中に石英管壁等との反応でD
yが消失する現象により、分離して残存するI2 、ある
いはDyI3 から分離して、そのまま残存するI2
と、前記した過剰な量の金属が反応することを利用する
が、この方法では、過剰な量のDyが石英管壁と反応し
て管壁が失透するという現象も生じる。このため、分離
して残存するI2と反応するに十分なDyを添加する
と、管壁が失透して寿命特性が低下する。
【0021】そこで、特に250W以下の低ワットのラ
ンプでは、金属ヨウ化物中の金属の化学当量に対する過
剰金属の化学当量の比率が30%を越えると、管壁が失
透して寿命特性が低下する。又、金属ヨウ化物中の金属
の化学当量に対する過剰金属の化学当量の比率が10%
未満であると、過剰に金属を添加したことによる始動電
圧の低減効果は、寿命末期には見られず、又、ランプ点
灯中ア−クが細められたり、曲げられたりする等の問題
が生じたので、低ワットのランプでは金属ヨウ化物中の
金属の化学当量に対する過剰金属の化学当量の比率は1
0〜30%の範囲に規定することが望ましい。
ンプでは、金属ヨウ化物中の金属の化学当量に対する過
剰金属の化学当量の比率が30%を越えると、管壁が失
透して寿命特性が低下する。又、金属ヨウ化物中の金属
の化学当量に対する過剰金属の化学当量の比率が10%
未満であると、過剰に金属を添加したことによる始動電
圧の低減効果は、寿命末期には見られず、又、ランプ点
灯中ア−クが細められたり、曲げられたりする等の問題
が生じたので、低ワットのランプでは金属ヨウ化物中の
金属の化学当量に対する過剰金属の化学当量の比率は1
0〜30%の範囲に規定することが望ましい。
【0022】前記実施例では、添加する希土類金属とし
て、ディスプロシウムについて説明したが、希土類金属
であるネオジウム(Nd),ユーロピウム(Eu),ホ
ルミウム(Ho),ツリウム(Tm)でもほぼ同様な効
果が認められた。
て、ディスプロシウムについて説明したが、希土類金属
であるネオジウム(Nd),ユーロピウム(Eu),ホ
ルミウム(Ho),ツリウム(Tm)でもほぼ同様な効
果が認められた。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
発光管内にヨウ素のゲッター作用を有する物質として金
属トリウムを添加すると、過剰な量のディスプロシウム
が石英管壁と反応して、管壁が失透する影響が顕著に生
じない範囲にディスプロシウムの量を抑えても、発光色
が保持された状態で始動電圧の増加を抑えることがで
き、かつ管壁が失透する程度を少なく抑えることができ
るので、寿命特性が良好なメタルハライドランプを得る
ことができる。
発光管内にヨウ素のゲッター作用を有する物質として金
属トリウムを添加すると、過剰な量のディスプロシウム
が石英管壁と反応して、管壁が失透する影響が顕著に生
じない範囲にディスプロシウムの量を抑えても、発光色
が保持された状態で始動電圧の増加を抑えることがで
き、かつ管壁が失透する程度を少なく抑えることができ
るので、寿命特性が良好なメタルハライドランプを得る
ことができる。
【図1】本発明に係るランプと比較例ランプの点灯時間
経過に伴なう光束維持率の変化を示す特性図である。
経過に伴なう光束維持率の変化を示す特性図である。
【図2】従来ランプの点灯時間経過に伴なう光束維持率
の変化を示す特性図である。
の変化を示す特性図である。
【図3】従来の他のランプの点灯時間経過に伴なう光束
維持率の変化を示す特性図である。
維持率の変化を示す特性図である。
Claims (3)
- 【請求項1】両端に電極を封着し、水銀及び不活性ガス
と共に発光物質としての希土類金属ヨウ化物として、N
d(ネオジウム),Eu(ユーロピウム),Dy(ディ
スプロシウム),Ho(ホルミウム),Tm(ツリウ
ム)を含むヨウ化物のうち少なくとも一種類を封入し、
かつ、Nd,Eu,Dy,Ho,Tmのうち少なくとも
一種類の希土類金属を添加し、さらに、金属Th(トリ
ウム)を発光管内に添加することを特徴とするメタルハ
ライドランプ。 - 【請求項2】前記少なくとも一種類の希土類金属である
Nd,Eu,Dy,Ho,Tmの添加量は、前記希土類
金属ヨウ化物中の金属の化学当量に対し、該希土類金属
の化学当量の比率が10%から30%の範囲であること
を特徴とする請求項1項記載のメタルハライドランプ。 - 【請求項3】前記金属Thの添加量は、希土類金属ヨウ
化物中の金属の化学当量に対し、該金属Thの化学当量
の比率が10%から40%の範囲であることを特徴とす
る請求項1又は2項記載のメタルハライドランプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9436697A JPH10283991A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | メタルハライドランプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9436697A JPH10283991A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | メタルハライドランプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10283991A true JPH10283991A (ja) | 1998-10-23 |
Family
ID=14108325
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9436697A Pending JPH10283991A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | メタルハライドランプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10283991A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012526350A (ja) * | 2009-05-07 | 2012-10-25 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 無水銀高輝度ガス放電ランプ |
-
1997
- 1997-03-31 JP JP9436697A patent/JPH10283991A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012526350A (ja) * | 2009-05-07 | 2012-10-25 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 無水銀高輝度ガス放電ランプ |
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