JPH10282221A - 水中残響の高速模擬方式 - Google Patents

水中残響の高速模擬方式

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JPH10282221A
JPH10282221A JP9084865A JP8486597A JPH10282221A JP H10282221 A JPH10282221 A JP H10282221A JP 9084865 A JP9084865 A JP 9084865A JP 8486597 A JP8486597 A JP 8486597A JP H10282221 A JPH10282221 A JP H10282221A
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reverberation
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solid angle
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sum
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JP9084865A
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Yasushi Sudo
恭史 須藤
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Japan Steel Works Ltd
Technical Research and Development Institute of Japan Defence Agency
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Japan Steel Works Ltd
Technical Research and Development Institute of Japan Defence Agency
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】水中残響の模擬を効率良くかつ高い精度で実行
する。 【解決手段】体積残響については を用いて水中残響を模擬する。ただし、 体積残響信号、n:離散時間、c:音速、Δt:サンプ
リング時間、α:吸収損失係数、r:u番目の時間区間
におけるr[n](≡cnΔt/2)の代表値、Σu
離散時間をいくつかの区間に分け、これらの区間につい
ての和をとることを表す、Σq :全立体角をいくつかの
グループに分け、これらのグループについての和をとる
ことを表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、アクティブソーナー
システムの設計、評価において重要な役割を果たす水中
音響模擬装置の水中残響模擬部において、高速、高効
率、高忠実に模擬残響信号を生成する模擬方式に関す
る。この発明の水中音響模擬方式を利用することによ
り、アクティブソーナーを利用する水中探査システム等
の開発、設計、評価を効率的かつ高精細に実行できる。
これにより、水中資源探査等で重要な役割を果たすアク
ティブソーナーシステムの高性能化に資することができ
る。
【0002】
【従来の技術】残響の統計的性質についての研究として
は、Ol'shevskii (参考文献 (1))によるものや、Midd
leton (参考文献 (2))によるものが知られている。こ
れらの統計的性質を反映した残響の模擬方法としては、
REVGEN(参考文献 (3))と呼ばれる方法とREV
SIM(参考文献 (4))と呼ばれる方法が知られてい
る。また、発明者による一連の残響の高速模擬方法の発
明がある(参考文献 (5),(6),(7),(8))。
【0003】参考文献を以下に示す。 (1) V.V.Ol'shevskii:Characteristics of Sea Reverbe
ration,Translation from Russian(Consultant Bureau,
NY,1967). (2) D.Middleton:"A statistical theory of reverbera
tion and similar first-order scattered fields,Part
I:Waveforms and the general process,"IEEE Trans.I
nform.Theory,13(1967)372-392. (3) D.W.Princehouse:"REVGEN,A real time reverberat
ion generator-conceptdevelopment,"tr7511(Appl.Phy
s.Lab.,Univ. of Wash.,1975 Sep). (4) S.G.Chamberlain and J.Galli:"A model for numer
ical simulation of nonstationary sonar reverberati
on using linear spectral prediction,"IEEE J.Oceani
c Eng.,OE-8(1983)21-36. (5) 須藤恭史:“海中残響模擬方法,” 特公平 3-774
49号(特許第 1685407号) (6) 須藤恭史:“残響模擬方法,” 特公平 3-77450号
(特許第 1685408号) (7) 須藤恭史:“水中残響模擬方式,” 特公平 6-608
40号(特許第 1917913号) (8) 須藤恭史:“残響模擬方式,” 特公平 6-60841号
(特許第 1917914号) (9) A.D.Pierce:Acoustics-An Introduction to Its Pr
inciples and Application,(Acoust.Soc.Amer.,New Yor
k,1989). (10) A.V.Oppenheim and R.W.Schafer:Discrete-Time S
ignal Processing,(Prentice Hall,New Jersey,1989). (11) R.J.Urick:Principles of Underwater Sound,3rd
ed.(McGraw-Hill,New York,1983).
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の残響模擬方式で
は、REVGENの場合には水中の多数の散乱体の模擬
に時間がかかり、REVSIMの場合には模擬したいソ
ーナーのビーム数が増えると計算量が大幅に増えるとい
う欠点がある。これらの欠点を解決する方法をこれまで
にも発明してきたが(参考文献 (5),(6),(7),(8))、こ
れらの発明では多数回の模擬の実施においては十分な統
計的同一性を持つが、1回のサンプル模擬残響信号列の
生成においてはソーナービーム間の相関の統計的模擬が
十分なものとならない場合がある。本発明はこれらの発
明の長所を保ちながら、ソーナービーム間の相関の模擬
が1回のサンプル模擬残響信号列の生成においても高い
精度で実施できるようにし、高速かつ高精度の模擬残響
信号を生成できる水中残響模擬方式を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の水中残響の高速模擬方式は、体積残響につ
いては
【0006】
【数7】
【0007】[ただし、
【0008】
【数8】
【0009】体積残響信号、n:離散時間、c:音速、
Δt:サンプリング時間、α:吸収損失係数、r:u番
目の時間区間におけるr[n](≡cnΔt/2)の代
表値、Σu :離散時間をいくつかの区間に分け、これら
の区間についての和をとることを表す、Σq :全立体角
をいくつかのグループに分け、これらのグループについ
ての和をとることを表す、
【0010】
【数9】
【0011】q番目の立体角グループに属する微小立体
角要素についての和を表す、b:送波と受波の指向性、
V :体積残響の後方散乱強度、ΔΩl :l番目の微小
立体角要素の大きさ、F[l]:l番目の微小立体角要
素方向のソーナープラットフォームの運動によるドップ
ラーシフト、Σm :離散周波数についての和、ρ
V [m]:散乱体の運動によるドップラーシフトの確率
密度関数のm番目の離散周波数における値、f[m]:
散乱体の運動によるドップラーシフトを表す離散周波数
のm番目の値、
【0012】
【数10】
【0013】送信波形、ζ[l]及びη[m]:[0,
2π]の区間で一様に分布する乱数、ξu,q [n]:複
素正規乱数とする。] 水面残響のように、散乱体の運動を伴う表面残響につい
ては
【0014】
【数11】
【0015】[ただし、各係数等については体積残響の
場合と同様に定義される。] 水底残響のように、散乱体の運動を伴わない表面残響に
ついては
【0016】
【数12】
【0017】[ただし、各係数等については体積残響の
場合と同様に定義される。]を用いて水中残響を模擬す
ることを特徴としている。
【0018】この発明で用いる上記水中残響模擬式が、
水中残響の統計的性質からどのように導かれるかを海中
残響の場合を例にとって以下に示す。
【0019】まず、散乱体からの反射波の重ね合わせと
して表される残響の表式から、散乱体の特徴のみが現れ
る部分を抽出することを考える。簡単のため、音速cは
一様とし、送信信号の周波数分布は搬送周波数の周囲の
狭い領域に限られると仮定する。すると、モノスタティ
ックソーナーに対する残響信号は、多数の微小な散乱体
による反射波の重ね合わせとして、
【0020】
【数13】
【0021】と表すことができる(参考文献 (1),
(2))。ここで、送信ビームの数をM本、受信ビームの
数をL本とする。t=0から送信が始まるとする。
【0022】
【数14】
【0023】は、i番目の成分が、i番目の受信ビーム
に入ってくる残響信号を表すL成分ベクトルである。和
は、すべての散乱体にわたってとるものとし、散乱体
は、nにより番号づけられているものとする。rn は、
n番目の散乱体とソーナープラットフォームとの相対距
離である。
【0024】
【数15】
【0025】は、n番目の散乱体からの反射波に対する
吸収損失に対応し、αが減衰係数を表す。rn -2は、n
番目の散乱体からの反射波に対する拡散損失に対応す
る。
【0026】
【数16】
【0027】を、i成分がi番目の受信ビームの立体角
Ω方向におけるビームパターンを表すL成分ベクトルと
する。なお、立体角については、海面残響や海底残響の
ような水平面上にならんだ散乱体からの残響に対して
は、その水平面内における方位角φに読みかえるものと
する。そのときの方位角の中心は、ソーナープラットフ
ォームを通る鉛直線と対応する水平面との交点とする。
【0028】
【数17】
【0029】を、i成分がi番目の受信ビームの立体角
Ω方向におけるビームパターンを表すM成分ベクトルと
する。b(Ω)は、
【0030】
【数18】
【0031】と表される。上添字Tは、転地行列をとる
ことを示す。Ωn は、ソーナープラットフォームから見
たn番目の散乱体の方位に対応する立体角である。An
はn番目の散乱体の散乱強度を表す。Δfn は、n番目
の散乱体とソーナープラットフォームの相対運動により
生じるドップラーシフトである。θn は、n番目の散乱
体による散乱の際のフェーズシフトを表す。
【0032】
【数19】
【0033】は、i番目の成分がi番目の送信ビームか
らの送信信号に対応するM成分ベクトルである。2rn
/cは、相対距離rn に対応する送信から受信までの遅
延時間になる。なお、ここでは複素数表示を用い、搬送
周波数F0 の影響をのぞいた部分の信号を考えるとす
る。したがって、実際の送信信号
【0034】
【数20】
【0035】は、複素数表示に
【0036】
【数21】
【0037】をかけ実部をとることで
【0038】
【数22】
【0039】のように表される。
【0040】式(1)の残響信号から、散乱体の特徴だ
けを取り出すことを考える。第1段階として、送信信号
の影響を切り離す。同じ遅延時間tとドップラーシフト
周波数fを持つ散乱体からの残響への寄与を集めること
で、D(t,f)(以下ではDDM=Doppler Density
Matrixと呼ぶ)を次のように定義する。
【0041】
【数23】
【0042】δ(x)はDirac のデルタ関数(参考文献
(9))である。式(5)と(1)を比べると、残響が、
【0043】
【数24】
【0044】と表せることがわかる。
【0045】次に、ビームパターンの影響を取り除くこ
とを考える。ソーナープラットフォームから見た立体角
Ω方向の単位ベクトルを
【0046】
【数25】
【0047】、ソーナープラットフォームの速度を
【0048】
【数26】
【0049】、n番目の散乱体の速度を
【0050】
【数27】
【0051】により表すと、n番目の散乱体とソーナー
プラットフォームとの相対速度の
【0052】
【数28】
【0053】方向への射影vn
【0054】
【数29】
【0055】と書ける。vn を使うと、散乱体とソーナ
ープラットフォームの相対運動によるドップラーシフト
周波数Δfn は、vn がcより十分小さいとして
【0056】
【数30】
【0057】により与えられる(参考文献 (9))。式
(7)を使うとΔfn
【0058】
【数31】
【0059】と表すことができる。ここで、F(Ω)と
n は、
【0060】
【数32】
【0061】により定義される。式(9)の定義を使う
と、式(5)のDDMは、
【0062】
【数33】
【0063】と表すことができる。式(12)のΔ
(t,f,Ω)は、式(12)、(9)と(5)により
【0064】
【数34】
【0065】と表されるのがわかる。この定義には、伝
搬損失、吸収損失、散乱振幅、フェーズシフト、粒子の
運動等の散乱体の特性は現れているが、ビームパター
ン、送信波形の影響、プラットフォームの運動等の散乱
体に関係のない量の特性は除外されている。以下では、
Δ(t,f,Ω)を拡張DDMと呼ぶことにする。式
(6)と(12)から、残響は拡張DDMを使って
【0066】
【数35】
【0067】と表される。
【0068】次に、拡張DDMの統計的性質について調
べ、その性質を使って拡張DDMを乱数により表すこと
を考える。
【0069】残響は以下の統計的性質により良く特徴づ
けられることが知られている(参考文献 (1),(2))。
(i)残響は準定常正規確率過程として近似できる。
(ii)散乱体による散乱波のフェーズシフトは、散乱体
ごとに独立で、一様な確率分布により近似できる。式
(14)の定義からわかるように、拡張DDMは残響と
線形な関係にある。したがって、拡張DDMも準定常正
規確率過程として近似できることになる。準定常正規確
率過程は、平均と共分散により定義される。
【0070】フェーズシフトの独立性と一様分布の性質
から、
【0071】
【数36】
【0072】であることがわかる。ここで、δn,n'はKr
onecker のデルタ関数である。
【0073】
【数37】
【0074】は、Aの平均値を表す。式(15)と(1
3)から、拡張DDMの平均が、
【0075】
【数38】
【0076】となることがわかる。同様に、式(16)
と(13)から、拡張DDMの共分散が、
【0077】
【数39】
【0078】と表せることがわかる。また、
【0079】
【数40】
【0080】となることも、フェーズシフトの独立性か
ら導かれる。ここで、r=ct/2である。上添字*
は、複素共役を表す。a2 (t,f,Ω)は、
【0081】
【数41】
【0082】により定義される。
【0083】体積残響の場合には、式(20)は次のよ
うにして観測量と関係づけられる。n番目の粒子の位置
とドップラーシフトの確率密度関数をPn (xn
n )と表すと、式(20)の右辺は、
【0084】
【数42】
【0085】と表される。式(21)の体積要素は、極
座標を使うと、
【0086】
【数43】
【0087】と表すことができる。この関数とデルタ関
数の性質(参考文献 (9))
【0088】
【数44】
【0089】を使うと、式(21)は
【0090】
【数45】
【0091】となる。ここで、
【0092】
【数46】
【0093】はrとΩに対応する位置を表すとする。残
響の観測においては、個々の粒子の運動によるドップラ
ーシフトよりも、ある範囲内の粒子の運動による、全体
としてのドップラーシフトが観測される。このことか
ら、式(24)右辺の
【0094】
【数47】
【0095】の周波数依存性の部分は、位置
【0096】
【数48】
【0097】における単体体積内の粒子の運動によるド
ップラーシフトの確率密度ρv (f)により近似してや
ることができる。n番目の粒子の位置
【0098】
【数49】
【0099】における確率密度に後方散乱強度An 2
かけたものの総和は、位置
【0100】
【数50】
【0101】における単位体積の平均後方散乱強度とな
り、これは定義により体積残響の平均後方散乱強度sV
となる。したがって、式(24)は観測量を使って
【0102】
【数51】
【0103】と表すことができる。簡単のため、sV
ρV の位置依存性は、あらわには書いていない。
【0104】海面残響の場合についても、同様にして式
(20)を観測量を使って表すことができる。この場
合、式(21)の
【0105】
【数52】
【0106】についての積分は海面に沿って行われるか
ら、式(22)の代わりに2次元極座標により
【0107】
【数53】
【0108】を使って行えばよい。ρn は、ソーナープ
ラットフォームの深度hとrn を使って
【0109】
【数54】
【0110】と表される。最終的には、式(25)の代
わりに
【0111】
【数55】
【0112】を得る。ここで、sS は海面の単位面積あ
たりの平均後方散乱強度であり、ρSは海面上の位置
【0113】
【数56】
【0114】の周りの粒子の運動によるドップラーシフ
トの確率密度関数である。一般的には、これらは海面の
場所に依存している。海底残響の場合の式(18)につ
いても同様にして計算できる。ただし、海底残響の場合
には粒子の運動を考える必要がないから
【0115】
【数57】
【0116】と表される。ここで、sB は海底の単位面
積あたりの平均後方散乱強度である。
【0117】式(17)、(18)、及び(25)と、
拡張DDMが準定常正規確率過程ということから、拡張
DDMのうちの体積残響成分ΔV (t,f,Ω)は、複
素正規乱数ψV (t,f,Ω)を使い、
【0118】
【数58】
【0119】と表すことができる。ここで、複素正規乱
数ψV (t,f,Ω)は、
【0120】
【数59】
【0121】を満たすものとする。式(14)と(3
0)により、体積残響
【0122】
【数60】
【0123】は
【0124】
【数61】
【0125】と表される。ここで、r、sV 、及びρV
の時間依存性は、残響の準定常性の性質から送信信号の
パルス幅程度の時間間隔では十分小さいとして扱えるこ
とから、上式の積分においてこれらの引数におけるt−
t’をtで近似してt’積分の外に出した。
【0126】海面残響についても同様にして複素正規乱
数による表式を導ける。式(17)、(18)及び(2
8)から拡張DDMの海面残響成分ΔS は、複素正規乱
数ψ S (t,f,φ)を用い
【0127】
【数62】
【0128】と表すことができる。複素正規乱数ψ
S (t,f,φ)は、
【0129】
【数63】
【0130】を満たすものとする。式(14)と(3
5)により、海面残響
【0131】
【数64】
【0132】は
【0133】
【数65】
【0134】と表される。ここでも、b、sS 、ρS
びFについては、準定常性を使って(t−t’)をtで
近似してt’積分の外に出している。
【0135】海底残響
【0136】
【数66】
【0137】についても同様にして、複素正規乱数を使
って
【0138】
【数67】
【0139】と表すことができる。複素正規乱数ψ
B (t,φ)は、
【0140】
【数68】
【0141】を満たすものとする。式(14)と(4
0)により、
【0142】
【数69】
【0143】と表すことができる。
【0144】これらの寄与をあわせて残響は
【0145】
【数70】
【0146】と表される。
【0147】実際の残響の模擬は、ディジタル信号処理
の技術を使って行うのが便利である。このための離散化
の例として、式(34)の体積残響の場合を考えてみ
る。サンプリング時間をΔtとする。1/Δtは、送信
信号のバンド幅より十分大きいとする。立体角積分につ
いては積分領域をL’個の小区間に分割し、各領域にお
ける平均量については、代表値で近似する。各微小立体
角領域は、l=1,…,L’により番号付けし、l番目
の微小立体角領域における立体角の代表値をΩlにより
表す。周波数積分についても、周波数軸上に間隔Δf毎
のサンプリング点を取って離散化を行う。したがって、
式(34)は
【0148】
【数71】
【0149】のように離散化される。ここで、
【0150】
【数72】
【0151】である。
【0152】
【数73】
【0153】は、l番目の微小立体角領域上での積分を
表す。式(53)の定義と式(31)、(32)及び
(33)から、ψV [n,m,l]は
【0154】
【数74】
【0155】によって定義される複素正規乱数であるこ
とがわかる。
【0156】離散化した残響の表式を用いると、シミュ
レーションを実施する上で便利なように複素正規乱数の
表現を選ぶのが容易になる。本発明では、次の形のψV
[n,m,l]を使う。
【0157】
【数75】
【0158】ここで、ξu,q [n]は、
【0159】
【数76】
【0160】を満たす複素正規乱数である。ここで、離
散時間nは、長さN1 の区間τu (u=0,…,∞)に
分ける。すなわち、τu は(n=uN1 ,uN1 +1,
…,(u+1)N1 −1)の範囲の離散時間からなるも
のとする。関数Uu,n は、時間区間τu に対し、
【0161】
【数77】
【0162】として定義する。残響の特性として、時間
に依存する平均量は、送信パルス幅程度の時間間隔では
大きく変化しない。したがって、送信パルス長τに対し
【0163】
【数78】
【0164】を満たすようにN1 を選ぶと、各時間区間
τu においては、平均量はその区間における代表値で近
似することができる。さらに、微小立体角領域{Ωl
の集合はL”個のグループに分けられ、これらのグルー
プをωq (q=1,…,L”)により表す。各グループ
に属する立体角領域内では、ρV [n,m,l]のl依
存性は、l∈ωq のときには、その立体角領域グループ
ωq 内における代表値で近似する。式(59)のξu,q
[n]のもう一つの添字qは、この正規乱数が、q番目
の立体角要素のグループに対応していることを示す。η
m とζl は、0と2πの間で一様に分布する乱数であ
る。ηm とζl は独立であり、異なるmとiについても
独立であるとする。このとき
【0165】
【数79】
【0166】は、式(15)と(16)と同様の性質を
満たすことがわかる。位相因子
【0167】
【数80】
【0168】は、残響の模擬式が計算を実行しやすい形
になるようにつけた。これらの条件により、式(59)
のψV [n,m,l]が、式(56)、(57)及び
(58)の条件を満たし、振幅分布はRayleigh分布とな
ることがわかる。式(59)を式(46)に代入する
と、
【0169】
【数81】
【0170】を得る。この式が、残響模擬の基本式とな
る。この式の各記号は、以下の意味で使われている。
【0171】
【数82】
【0172】は、q番目の立体角グループに属する微小
立体角要素についての和であることを示す。rはu番目
の時間区間におけるr[n]の代表値を表す。sV は、
一般的にはuとqに依存している。bとFは、ソーナー
プラットフォームの運動をとおして、u依存性を持ち得
る。ρV は、一般的にはuとqに依存している。式(5
9)で位相因子
【0173】
【数83】
【0174】をつけたおかげで、Σn'の計算の項にドッ
プラーシフトの影響を含める必要が無くなっているのが
わかる。
【0175】同様にして、式(39)の海面残響は
【0176】
【数84】
【0177】と離散化される。乱数
【0178】
【数85】
【0179】は、それぞれ式(65)のη[l]、ζ
[l]及びξu,q [n]と同様にして定義される。離散
方位角φl
【0180】
【数86】
【0181】個のグループに分けられるとする。その他
各物理量の時間、方位角依存性は、式(65)と同様の
意味で使われているものとする。海底残響については、
式(44)から
【0182】
【数87】
【0183】のように離散化した表式が得られる。各記
号の意味は、式(66)と同様に定義される。
【0184】このようにして本発明の水中残響模擬の基
本式を残響の統計的性質から導くことができる。
【0185】上記の残響模擬式を使うと、以下のように
して効率良く模擬残響信号を生成できることがわかる。
【0186】例として式(65)を考える。式(65)
の計算は、以下のようにFFT(Fast Fourier Transfo
rm)(参考文献(10))を適用することで効率よく行うこ
とができる。ソーナープラットフォームの運動によるド
ップラーシフトの部分については、サンプリング時間に
対応するバンド幅W≡1/Δt(…(68))に対し、
2 個のサンプリング点を取ることにすると、次のよう
に近似計算できる。
【0187】
【数88】
【0188】ここで、〈x〉は、xに最も近い整数を表
す。式(69)右辺の()内は、ソーナープラットフォ
ームの運動によるドップラーシフトのうち、k番目の離
散周波数に対応する部分の寄与を集めることを意味して
いる。式(69)は、離散Fourier 変換の形をしてお
り、右辺の()内を離散周波数空間における周期N2
関数と考え、N2 を2の累乗数とすることで、通常のF
FTアルゴリズムにより効率よく計算できる(参考文献
(10))。散乱体の運動によるドップラーシフトの部分に
ついても、式(68)のバンド幅内にN3 個のサンプリ
ング点をとり、Δf=W/N3 (…(70))とする
と、式(55)、(68)、及び(70)により、
【0189】
【数89】
【0190】として計算できる。式(71)も、式(6
9)と同様にFFTにより効率よく計算できる形をして
いる。最後に、複素正規乱数と送信信号との畳み込みの
部分について考える。離散時間における送信パルス長
は、実際の送信パルス長τとサンプリング時間Δtによ
りN=〈τ/Δt〉と表すことができる。この定義と時
間の原点についての定義により、
【0191】
【数90】
【0192】は、n=0,1,2,…,N−1の範囲に
おいて0でないことになる。また、式(60)と(6
2)の定義より、ξu,q [n]は、n=uN1 ,uN1
+1,…,(u+1)N1 −1の範囲において0と異な
る値を持つことができる。ξu,q[n]と
【0193】
【数91】
【0194】の畳み込みの0でない部分の計算は、
【0195】
【数92】
【0196】については{n=0,1,…,N+N1
1}の部分列を、ξu,q [n]については{n=u
1 ,uN1 +1,…,(u+1)N1 +N−1}の部
分列を使った円状畳み込みにより計算できる。円状畳み
込みは、周期的離散Fourier 変換により計算でき、ここ
でもまたFFTを使った効率の良い計算を行うことがで
きる(参考文献(10))。
【0197】ビーム間の相関に関する模擬については、
全立体角をいくつかの部分に分け、それぞれについて複
素正規乱数列ξu,q [n]を割り当てることで実施でき
る。全立体角の分割の仕方としては、相関を考慮したい
ビームに対し、立体角の各領域が等しい割合で含まれる
ようにするのが基本となる。この具体例については、実
施の形態で説明する。
【0198】
【発明の実施の形態】以下、本発明の残響模擬方式の実
施の形態について説明する。本実施の形態の計算は以下
のパラメータを使って実行した。送信ビーム1。送信ビ
ームパターンは、送信ビーム軸を中心とする半球面上で
1、残りの半球面上では0。受信ビームの数は2。2本
の受信ビーム軸は、送信ビーム軸と一致。受信ビームパ
ターンは、送信ビームパターンと同じ。受信ビームの中
心は、同一鉛直線上にあり、0.2m離れている。受信
ビームの様子を図1に示す。この図1のように、2本の
受信ビームは半球面状のビームパターンを持ち、音響中
心が垂直方向に0.2m離れている。サンプリング周波
数は4kHz。送信信号の搬送周波数は15kHz。ソ
ーナープラットフォームの速度はソーナービーム軸の方
向10m/s。水深1000m。ソーナー深度200
m。音速は1500m/sで一様。水温は10℃で一
様。海面の風速は5kt。海面残響の後方散乱強度は、
SchulkinとShaffer の式(参考文献(11))。海面残響に
寄与する散乱体の速度分布は、平均速度0m/sと分散
5m/sを持つ正規分布。体積残響の後方散乱強度は、
10-8で近似。この値は、Urick の本の図8.11の代
表値(参考文献(11))。体積残響に寄与する散乱体の速
度分布は、平均速度0m/sと分散5m/sを持つ正規
分布。海底残響の後方散乱強度は、Lambert の法則(参
考文献(11))。この式の比例係数μとしては、海底での
損失のない場合の値1/πを使った。吸収損失係数は、
FisherとSimmons の式(参考文献(11))。
【0199】この計算例では受信ソーナービームが鉛直
方向に2本並んでいるとしたので、これらのビーム間の
位相差からエコーの鉛直方位を見積もることができる。
残響信号は様々な方位から帰ってくるので、ビーム間の
位相差もばらつくことになる。鉛直方向のばらつきに対
応するため、全周を上半球面と下半球面に分け、これら
を2個の立体角グループとして計算を行っている。この
分割の様子を示したのが図2である。この図2のよう
に、反射波が返ってくる半球面状の立体角領域を受信ビ
ームが垂直にずれていることに対応して、上1/4球面
と下1/4球面に分けている。この計算ではN=N1
2 =N3 =128とした。送信波形は、送信幅128
点の矩形波とした。微小立体角要素は、グレージング角
を幅Δθ=π/80で分割し、方位角を、水平面から計
ったグレージング角がθの時には、幅Δφ=π/(80
cosθ)で分割することにより生成した。これは、対
応する立体角の大きさを各要素についてほぼ等しくする
ためである。対応する立体角の大きさは、ΔΩ≒ΔθΔ
φcosθとして近似した。式(66)のζ[l]やη
[m]のような位相の乱雑さを表す乱数については、時
間区間τu 毎の更新は行っていない。
【0200】この場合の模擬残響信号の生成は、図3に
示すダイアグラムの手順に従って実行することができ
る。この図3は、1本の送信ビームからの信号に対する
残響を鉛直方向に並んだ2本の受信ビームで受ける場合
について、時間区間τu に対応する体積残響信号がどの
ようにして生成されるかを示したものである。送信信号
T [n]は、吸収損失、拡散損失、及び比例係数によ
るスケール因子
【0201】
【数93】
【0202】を掛けられた後、散乱体分布の上下方向の
乱雑さを表す2系列の複素正規乱数ξ u,q [n](q=
1,2)との畳み込みを計算される。図中では畳み込み
は*で表されている。これと並行して散乱体の運動によ
るドップラーシフトの影響が
【0203】
【数94】
【0204】のFFTにより計算される。また、ソーナ
ープラットフォームの運動の影響は、
【0205】
【数95】
【0206】のFFTによって計算される。これらを先
の畳み込みの結果に図3のように掛け合わせる。このと
きソーナープラットフォームのドップラーの結果と畳み
込みの結果は、同じqのもの同士を掛け合わせ、散乱体
の運動の結果については、全てに共通して掛けられる。
この結果を、同じiのもの同士、すなわち同じ受信ビー
ムのもの同士を足しあわせることで、時間区間τu に対
応する球殻内にある散乱体からの反射波が計算される。
こうして得られた結果は、時間区間τu 及びτu+ 1 にお
いてのみ0でない値をとる。時間区間τu に対応する体
積残響は、こうして得られた時間区間τu の信号と、ξ
u-1,q を使って同様に計算して得られた時間区間τu
信号とを足しあわせることで得られる。
【0207】こうして得られた計算結果の例を図4、図
5に示す。図4の残響の音圧レベルは、送信音圧との相
対値である。計算には指向性が無いビームを用いたの
で、海面残響が0.4秒ぐらいから、海底残響が1.2
秒ぐらいから大きく入ってきている様子が分かる。図5
からわかるように、0.4秒より前の体積残響のみが帰
ってきている時間領域では、二つのビームの位相差は大
きくばらついている。これに対し、海面残響が帰って来
始めると、海面残響の持つ方向性のため位相のばらつき
は小さくなる。海底残響が大きくなる部分についても、
同様に位相のばらつきが小さくなる様子が分かる。
【0208】
【発明の効果】以上のように、本発明の水中残響の高速
模擬方式を用いると、生成すべき乱数の量も軽減され、
ソーナービーム間の相関の統計的揺らぎが1回のサンプ
ル信号列の中においても効率良く模擬される。このよう
にして、模擬残響信号の生成のための計算量も低減さ
れ、非常に効率良く高忠実度の水中残響の模擬を実行で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる水中残響模擬方式の実施の形態
において考えた2本の受信ビームの関係を示す図であ
る。この図からわかるように、それぞれの受信ビームは
前方の半球面に対し一様な感度を持ち、鉛直方向に0.
2mだけ中心がずれている。
【図2】本発明に係わる水中残響模擬方式の実施の形態
において考えた立体角領域の分け方を示す図である。ビ
ームの指向性に対応する半球面は、受信ビームが鉛直方
向にずれていることに対応し、上1/4球面と下1/4
球面に分けられる。実施の形態の計算では、この二つの
1/4球面に対応する二つの領域に立体角は分けられ
る。
【図3】本発明に係わる水中残響模擬方式の実施の形態
において考えた二つの受信ビームに対する体積残響信号
の計算過程を示すダイアグラムである。
【図4】本発明に係わる水中残響模擬方式の実施の形態
において得られた模擬残響信号のレベル変化を示す図で
ある。
【図5】本発明に係わる水中残響模擬方式の実施の形態
において得られた模擬残響信号の2本のソーナービーム
間の位相差を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体積残響については 【数1】 [ただし、 【数2】 体積残響信号、n:離散時間、c:音速、Δt:サンプ
    リング時間、α:吸収損失係数、r:u番目の時間区間
    におけるr[n](≡cnΔt/2)の代表値、Σu
    離散時間をいくつかの区間に分け、これらの区間につい
    ての和をとることを表す、Σq :全立体角をいくつかの
    グループに分け、これらのグループについての和をとる
    ことを表す、 【数3】 q番目の立体角グループに属する微小立体角要素につい
    ての和を表す、b:送波と受波の指向性、sV :体積残
    響の後方散乱強度、ΔΩl :l番目の微小立体角要素の
    大きさ、F[l]:l番目の微小立体角要素方向のソー
    ナープラットフォームの運動によるドップラーシフト、
    Σm :離散周波数についての和、ρV [m]:散乱体の
    運動によるドップラーシフトの確率密度関数のm番目の
    離散周波数における値、f[m]:散乱体の運動による
    ドップラーシフトを表す離散周波数のm番目の値、 【数4】 送信波形、ζ[l]及びη[m]:[0,2π]の区間
    で一様に分布する乱数、ξu,q [n]:複素正規乱数と
    する。] 水面残響のように、散乱体の運動を伴う表面残響につい
    ては 【数5】 [ただし、各係数等については体積残響の場合と同様に
    定義される。] 水底残響のように、散乱体の運動を伴わない表面残響に
    ついては 【数6】 [ただし、各係数等については体積残響の場合と同様に
    定義される。]を用いて水中残響を模擬することを特徴
    とする水中残響の高速模擬方式。
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