JPH10281917A - 発泡漏れ試験用発泡液および検査方法 - Google Patents

発泡漏れ試験用発泡液および検査方法

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JPH10281917A
JPH10281917A JP9177697A JP9177697A JPH10281917A JP H10281917 A JPH10281917 A JP H10281917A JP 9177697 A JP9177697 A JP 9177697A JP 9177697 A JP9177697 A JP 9177697A JP H10281917 A JPH10281917 A JP H10281917A
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foaming
water
foam
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leak
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JP9177697A
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Hitoshi Okazaki
仁 岡崎
Shunji Tsumura
俊二 津村
Mikio Nakano
幹夫 中野
Mine Tani
峰 谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス化学、石油化学、原子力産業などのプラ
ント、圧力容器、配管、バルブ等のガス漏れを80℃〜
250℃の温度条件下でも良好に発泡し、高温で稼働中
に、または低温脆性の生じない遷移温度以上で検査でき
る発泡漏れ試験用発泡液および検査方法を提供する。 【解決手段】 水酸基を2個以上有し沸点が150℃以
上の水溶性有機溶剤90〜99.9重量%と、CH2
2OH基またはCH2CH2O基を2個以上有する水溶
性非イオン系界面活性剤0.1〜10重量%とを含む発
泡漏れ試験用発泡液および該発泡液を80℃〜250℃
の検査体に塗布し発泡状態を観察することによる検査方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス化学、石油化
学、原子力産業などのプラント、圧力容器、配管、バル
ブ等のガス漏れや貫通欠陥を稼働中に高温であつてもク
ールダウンせずに検査できる発泡漏れ試験用発泡液およ
びそれを用いた検査方法に関する。特に、80℃〜25
0℃の高温の検査体に使用すると効果的な発泡漏れ試験
用発泡液および検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ガス化学、石油化学、原子力産業などの
プラント、圧力容器、配管、バルブ等のガス漏れや貫通
欠陥の検査には発泡漏れ試験が広く行なわれている。こ
の検査方法は圧力差による気体の漏れを発泡液による泡
の形成を観察することにより検出するものである。この
方法は検出感度や信頼性が高く、その欠陥の位置の特定
が可能であり、また、簡便である。従来、この方法に用
いる発泡液は、高級脂肪酸の金属塩である石鹸、高級ア
ルコールの合成洗剤(RーOSO3Na)やABS洗剤
(RーC64SO3Na)、非イオン界面活性剤等を水
に溶解して使用していた。しかしながら、それらの発泡
液は水ベースであるため、実質的には検査試験部分の表
面温度が70℃〜80℃以上では水の蒸発速度が速いの
で検出がしにくくなり、また、100℃以上では水が沸
騰するので、漏れ箇所の検出が不可能であった。このた
め、100℃以上で稼働しているプラントの圧力容器や
配管等では稼働中の検査は不可能であった。そのため、
定期検査の際にはプラントを止め、常温(50℃以下)
で検査を行わざるをえなかった。しかしながら、高温で
稼働している各種プラントでは温度を下げると漏れが止
まる場所もある。また、高温状態に長期にさらされたプ
ラント等では金属の遷移温度が上昇し、その温度が常温
以上となる場合も多く、その場合、遷移温度以下で加圧
し漏れ検査を行うと脆性破壊を引き起こす可能性が大で
ある。このようなことから、高温で使用されているプラ
ント等では80℃を超す温度でも良好な発泡漏れ試験が
実施できる発泡漏れ試験用発泡液、および、これを使用
して高温で検査する発泡漏れ検査方法の開発が望まれて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の水ベースの発泡液では検査できないような検査体の表
面温度が80℃〜250℃の高温でも発泡漏れ試験がで
きる発泡液を提供することである。すなわち、稼働して
いるプラントの圧力容器や配管等の漏れ検査が可能な発
泡漏れ試験用発泡液およびこれを使用した検査方法の提
供である。すなわち、高温高圧で稼働しているプラント
の圧力容器や配管等を高温のままで、また、低温脆性が
生じない遷移温度以上の80℃〜250℃でも良好な発
泡漏れ試験を可能にした発泡液および検査方法を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は水酸基を
2個以上有する沸点が150℃以上の水溶性有機溶剤9
0〜99.9重量%と、CH2CH2OH基またはCH2
CH2O基を2個以上有する水溶性非イオン系界面活性
剤0.1〜10重量%とを含む発泡漏れ試験用発泡液で
ある。本発明の第2は前記の発泡液を80℃〜250℃
の検査体に塗布し発泡状態を観察することによる検査方
法である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に使用する水溶性有機溶剤
は、水酸基を2個以上有し沸点が150℃以上であれば
よい。実際には、発泡液を検査体に塗布したとき、急激
な蒸発または沸騰が生じないような沸点の溶剤を使用す
る。具体的に例えば、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、グリセリン、ジエチレングリコールまたは
トリエチレングリコール等が使われる。また、これらの
混合物も使用できる。本発明に使用する水溶性有機溶剤
は、その量が発泡液中90〜99.9重量%の範囲であ
る。この溶剤の量が90重量%未満では、検出性能およ
び塗布の作業性が悪くなる。また、99.9重量%を超
えると起泡性および泡の保持安定性が悪くなり好ましく
ない。また、本発明に使用する水溶性有機溶剤は、実質
的に水分を含まないことが必要で、実質的に水分を含ま
ないとは通常に市場に流通している溶剤であればよく、
具体的に例えば、水分約5重量%以下程度であれば問題
がないが、多量に含水した溶剤では検査体表面で水が沸
騰して欠陥部による漏れの発泡を識別することができず
好ましくない。なお、非水溶性有機溶剤、例えば、灯
油、軽油などの石油系溶剤、芳香族系溶剤、動物油脂な
どでは発泡現象が認められない。また、水溶性有機溶剤
で水酸基を2個以上有しないグリコールエーテル類、例
えば、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチ
レングリコールモノブチルエーテルなどでも発泡現象が
認められない。
【0006】本発明に使用する界面活性剤は、CH2
2OH 基またはCH2CH2O基を2個以上有する水溶
性非イオン系界面活性剤であり、具体的に例えば、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸
エステルエーテル、オキシエチレンオキシプロピレンブ
ロックポリマー、脂肪酸ジエタノールアミド等が挙げら
れる。また、これらの混合物も使用できる。しかし、高
級脂肪酸の金属塩である石鹸は水酸基を2個以上有する
水溶性有機溶剤には溶解しないし、発泡性も悪い。ま
た、高級アルコールの合成洗剤やABS洗剤などのスル
ホン酸塩は応力腐食の原因となり好ましくない。本発明
に使用する界面活性剤の量は、発泡漏れ試験用発泡液中
0.1〜10重量%の範囲である。0.1重量%未満で
は、起泡性および泡の保持安定性が悪くなり、10重量
%を超えると塗布の作業性が悪くなるだけでなく、塗布
面が高温になると焼付きを引き起こす。
【0007】また、本発明の発泡漏れ試験用発泡液は、
必要に応じて、防錆剤、防腐剤、安定剤、凍結防止剤な
どを添加してもよい。
【0008】本発明の漏れ検査方法は、検査体の内部を
空気、窒素ガスなどで加圧し、気体で加圧された検査体
の表面にオイラー、刷毛、スプレーガン等で本発明の発
泡液を塗布して、発泡現象を観察することにより、漏れ
箇所を確認し検査する方法である。
【0009】
【実施例】次に実施例、比較例により本発明をさらに詳
しく説明する。 実施例1 ポリオキシエチレンアルキルエーテル(商品名:ソフタ
ール90:日本触媒株式会社製)0.1重量%、エチレ
ングリコール24.9重量%、トリエチレングリコール
75重量%を混合・溶解させて、本発明の発泡液を調製
し、オイラーにより検査体の溶接部に塗布し、漏れ部の
発泡状態を確認した。下記の検査体をヒーターの上に置
き検査体表面の温度を80℃、100℃、140℃、2
00℃、230℃、250℃になるように調整し、ま
た、空気圧も4×103Paに調整し、各温度ごとに溶
接箇所全面に前記の発泡液を塗布し、10秒間放置後、
検査体表面を目視により観察した。漏れ箇所の2箇所は
蟹泡になり明瞭に確認できた。なお、漏れ検査は下記の
方法及び評価基準により、塗布作業性、漏れ検出性能お
よび焼付性の試験を行い、その結果を表1に示す。 [検査体]溶接部に孔径約30μmの貫通孔が2箇所存在
する一辺が30cm、板厚5mmの内部が空洞の試験容器
(SUS304)を使用した。 [塗布作業性] ○:流動性が良く、作業性が良好。 △:流動性がやや悪く、塗布しにくい。 ×:流動性が悪く、作業性が劣る。 [漏れ検出性能] ○:発泡が良好で漏れ箇所が明確に確認できた。 △:発泡がやや劣るが確認できた。 ×:発泡が不鮮明で漏れ箇所がよく確認できない。 [焼付性] ○:焼付なし。 △:少し焼付が見られる。 ×:黒く焼付ている。
【0010】
【表1】
【0011】実施例2〜8 実施例1に準じて、表1の組成(実施例2〜8)の発泡
液をそれぞれ調製した。また、実施例1で使用した同じ
検査体を使用して、実施例1と同様な試験方法で、漏れ
検査を行い、目視により漏れ箇所を観察した。漏れ箇所
は蟹泡になり明瞭に確認できた。塗布作業性、漏れ検出
性能および焼付性の試験を行い、その結果を表1に示
す。
【0012】比較例1 実施例1に準じて、表2の組成の発泡漏れ試験用発泡液
を調製した。また、実施例1で使用した同じ検査体を使
用して、実施例1と同様な試験方法で、漏れ検査を行
い、目視により漏れ箇所を観察した。漏れ箇所は明瞭に
確認できなかった。 塗布作業性、漏れ検出性能および
焼付性の試験を行い、その結果を表2に示す。
【0013】
【表2】
【0014】比較例2〜9 実施例1に準じて、表2の組成(比較例2〜9)の発泡
液をそれぞれ調製した。また、実施例1で使用した同じ
検査体を使用して、実施例1と同様な試験方法で、漏れ
検査を行い、目視により漏れ箇所を観察した。漏れ箇所
は明瞭に確認できなかった。塗布作業性、漏れ検出性能
および焼付性の試験を行い、その結果を表2に示す。
【0015】表1より、本発明の実施例1〜8ともに溶
接部に孔径約30μmの貫通孔が存在する漏れ箇所は検
査体表面の温度が80℃〜250℃、特に80℃〜23
0℃の状態でいずれも蟹泡になり明瞭に確認できた。ま
た、漏れ検出性能および塗布作業性がよく、焼付性もな
く良好であった。一方、界面活性剤の濃度の低い比較例
1、2は起泡力、泡の安定性は各温度とも悪く検出性能
も悪く漏れ箇所が検出できなかった。また、水ベースの
発泡液である比較例3、6は80℃での検出性能は発泡
がやや劣るものの漏れ箇所の確認はできた。しかし、1
00℃では水が蒸発してしまい、漏れ箇所の泡の確認が
困難であった。さらにまた、沸点が150℃以下のエチ
ルアルコール、シクロヘキサンの有機溶剤を使用した比
較例4、5、7は80℃でも検査体表面で溶剤が蒸発し
てしまい漏れ箇所が検出できなかった。従来の界面活性
剤である脂肪酸石鹸やジオクチルスルホコハク酸ナトリ
ウムを使用した比較例6、7、8はいずれも蟹泡ができ
ず漏れ箇所が検出できなかった。なお、界面活性剤の規
定の濃度より高い比較例9、10は漏れ箇所の確認はで
きたものの塗布作業性が劣りかつ焼付きが生じた。
【0016】
【発明の効果】本発明の発泡漏れ試験用発泡液および検
査方法により、従来の水ベースの発泡液では検査できな
いような検査試験部分の表面温度が80℃〜250℃の
高温状態でも良好な発泡漏れ試験が可能となった。これ
により、高温高圧で稼働しているプラントにおいても、
発泡漏れ試験が可能となるばかりか、定期検査において
も稼働時と同じ高温条件での検査が可能となった。ま
た、高温状態に長期にさらされたプラント等では金属の
遷移温度が上昇し、常温でも低温脆性破壊を生ずるよう
な検査体では遷移温度以上で検査を実施しなければなら
ないが、本発明の発泡漏れ試験用発泡液を使用して、8
0℃〜250℃で検査することで、脆性破壊を伴わない
で安心して検査が実施できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸基を2個以上有し沸点が150℃以
    上の水溶性有機溶剤90〜99.9重量%と、CH2
    2OH基またはCH2CH2O基を2個以上有する水溶
    性非イオン系界面活性剤0.1〜10重量%とを含む発
    泡漏れ試験用発泡液。
  2. 【請求項2】 請求項1の発泡液を80℃〜250℃の
    検査体に塗布し発泡状態を観察することによる検査方
    法。
JP9177697A 1997-04-10 1997-04-10 発泡漏れ試験用発泡液および検査方法 Pending JPH10281917A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006266932A (ja) * 2005-03-24 2006-10-05 Shinko Taseto Co Ltd 発泡漏れ検査液及び漏れ試験方法
KR101180779B1 (ko) * 2010-07-05 2012-09-10 주식회사 이노칩테크놀로지 공진 장치의 리크 검출 방법

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4498187B2 (ja) * 2005-03-24 2010-07-07 神鋼タセト株式会社 発泡漏れ検査液及び漏れ試験方法
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