JPH10281498A - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JPH10281498A
JPH10281498A JP1378198A JP1378198A JPH10281498A JP H10281498 A JPH10281498 A JP H10281498A JP 1378198 A JP1378198 A JP 1378198A JP 1378198 A JP1378198 A JP 1378198A JP H10281498 A JPH10281498 A JP H10281498A
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靖史 堀
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真理 佐田
Ryusuke Fujiyoshi
竜介 藤吉
Koji Matsuoka
弘二 松岡
Satoru Okura
悟 大倉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2次冷媒システムの2次側冷媒回路におい
て、ブリッジ回路を用いることなく液ラインで2次側冷
媒の流路を切り換える。 【解決手段】 1次側冷媒回路(A)の吐出側配管(17)と
四路切換弁(30)のパイロット弁とを高圧導入管(31)を介
して接続する。吸入側配管(18)と四路切換弁(30)のパイ
ロット弁とを低圧導入管(32)を介して接続する。冷房運
転時、パイロット弁は、高圧導入管(31)を第1圧力室
に、低圧導入管(32)を第2圧力室に連通する。各圧力室
の高低圧差により、弁体が移動し、第1配管(51)と第2
配管(52)、第3配管(53)と第4配管(54)が連通する。暖
房運転時、高圧導入管(31)と第2圧力室、低圧導入管(3
2)と第1圧力室が連通し、弁体が移動して、第1配管(5
1)と第4配管(54)、第2配管(52)と第3配管(53)が連通
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍装置に係り、
特に、互いに熱交換を行う1次側流体と2次側流体とを
それぞれ循環させる2つの流体回路を備えた冷凍装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、空気調和装置を含めた広義の
冷凍装置の一種として、例えば特開昭62−23895
1号公報に開示されているように、2系統の冷媒回路を
備えたものが知られている。この種の冷媒回路は、例え
ば図10に示すように、圧縮機(a)、熱源側熱交換器
(b)、減圧機構(c)、及び主熱交換器(d)の1次側熱交換
部(d1)が冷媒配管によって順に接続されて成る1次側冷
媒回路(c1)と、ポンプ(e)、4つの電磁弁(g1)〜(g4)で
形成されたブリッジ回路(h)、主熱交換器(d)の2次側熱
交換部(d2)、及び利用側熱交換器(f)が冷媒配管によっ
て順に接続されて成る2次側冷媒回路(c2)とを備えて構
成されている。そして、主熱交換器(d)の1次側熱交換
部(d1)と2次側熱交換部(d2)との間で熱交換が可能とな
っていると共に、空気調和を行う室内側に利用側熱交換
器(f)が配置されている。
【0003】このような構成により、室内の冷房運転時
には、1次側熱交換部(d1)で蒸発する1次側冷媒と2次
側熱交換部で凝縮する2次側冷媒との間で熱交換が行わ
れ、この凝縮した2次側冷媒が利用側熱交換器(f)で蒸
発することにより、室内を冷房する。一方、室内の暖房
運転時には、1次側熱交換部(d1)で凝縮する1次側冷媒
と2次側熱交換部(d2)で蒸発する2次側冷媒との間で熱
交換が行われ、この蒸発した2次側冷媒が利用側熱交換
器(f)で凝縮することにより、室内を暖房する。これに
より、1次側冷媒回路(c1)の配管長の短縮化を図り、冷
媒の圧力損失の低減や良好な油戻り特性などを確保し
て、冷凍能力の向上が図られている。
【0004】ところで、2次側冷媒回路(c2)において、
冷媒搬送手段であるポンプ(e)は、専ら液体を搬送する
ように構成されているので、ポンプ(e)には常に液体の
冷媒が流れるように冷媒循環経路を構成する必要があ
る。そのため、冷房運転時と暖房運転時とで冷媒の流通
方向が逆方向になるように、循環経路を切り換える流路
切換手段として、4つの電磁弁(g1)〜(g4)を組み合わせ
て構成されたブリッジ回路(h)が設けられている。
【0005】このブリッジ回路(h)は、冷房運転時に
は、電磁弁(g2)及び(g3)が閉鎖される一方、電磁弁(g1)
及び(g4)が開口され、図10の実線矢印の循環経路、つ
まり、液冷媒を主熱交換器(d)からポンプ(e)を経て利用
側熱交換器(f)に流すような循環経路を形成する。
【0006】一方、暖房運転時には、電磁弁(g1)及び(g
4)が閉鎖される一方、電磁弁(g2)及び(g3)が開口され、
図10の破線矢印の循環経路、つまり、液冷媒を利用側
熱交換器(f)からポンプ(e)を経て主熱交換器(d)に流す
ような循環経路を形成する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のブリ
ッジ回路(h)は、高価な機器である電磁弁(g1)〜(g4)を
4つも必要とするため、コストが高い。また、配管の分
岐部を設けるなど配管構成が複雑になるため、冷凍装置
の信頼性を低下させる原因となっている。更に、配管が
分岐していることにより、冷媒の圧力損失が増加するた
め、冷凍装置の能力が低下する原因ともなっている。
【0008】一方、上記のブリッジ回路と同様の機能を
果たすものとして、いわゆる電磁式の四路切換弁があ
る。電磁式の四路切換弁は、本体に組み込まれた電磁石
に通電することによって電磁力を発生させ、この電磁力
を駆動力として弁体を所定位置に移動又は保持すること
によって、所定の配管同士を連通させるものである。例
えば、冷房運転時には通電を行わない一方、暖房運転時
には通電を行い、連通する配管の組み合わせを変更す
る。
【0009】しかし、電磁式の四路切換弁は、比較的大
きい弁体を駆動又は保持する必要性があり、消費電力が
大きい。上記の例においては、暖房運転時では常に通電
しておく必要があり、比較的多くの電力を必要とする。
そのため、冷凍装置の効率の低下を招くので、冷凍装置
にはあまり使用されていないのが現状である。
【0010】これに対して、冷媒回路内の高低圧差を駆
動力として利用するいわゆる外部均圧式四路切換弁がよ
く用いられている。外部均圧式四路切換弁は、4つの通
路のうちの1つを圧縮機の吐出側配管に、他の一つを吸
入側配管にそれぞれ接続して設けられる。吸入側配管に
接続された通路には毛細管がバイパスされ、この毛細管
を通じて、弁本体の両端に設けられた圧力室の一方に低
圧冷媒が供給される。そして、弁本体内に高圧部分と低
圧部分を形成し、弁体が低圧側に吸引されることによ
り、通路の切換が行われる。
【0011】しかし、上記の外部均圧式四路切換弁は、
高圧部分と低圧部分との間で所定の圧力差がなければ、
弁体が円滑に移動せず、移動途中で止まってしまって正
常に動作しない場合がある。そのため、所定の圧力差以
上の圧力差が生じない冷媒回路では、使用することがで
きなかった。上記の冷凍装置の2次側冷媒回路(c2)で
は、圧縮機ではなくポンプ(e)によって2次側冷媒を循
環させているので、冷媒回路内に生じる圧力差は小さ
い。従って、上記の2次側冷媒回路(c2)では、上記外部
均圧式四路切換弁を使用することができなかった。つま
り、上記外部均圧式四路切換弁は、冷媒が液状態で流れ
る配管、即ち、液ラインにおいては良好に作動しなかっ
た。
【0012】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、2次側冷媒の循環流
路を切り換えて冷房運転と暖房運転とを切り換える手段
を、冷凍装置の効率を低下させずに、簡単な配管構成に
よって実現することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、高圧流体と低圧流体とを導入管(31,32)
を通じて導入し、高圧流体と低圧流体との圧力差を駆動
力として冷媒配管の連通状態の切換を行う流路切換手段
(30)を用いることとした。
【0014】具体的には、請求項1に記載の発明が講じ
た手段は、冷媒搬送手段(P)と、主熱交換器(3)と、該主
熱交換器(3)で吸収した冷熱又は温熱を放出する利用側
熱交換器(25)とを有する冷媒回路(B,B2,202)を備えた冷
凍装置において、上記冷媒搬送手段(P)は、上記冷媒回
路(B,B2,20)の液ライン(51〜54,93b)に設けられる一
方、高圧ガスを供給する常時高圧ガス手段(17,97,252)
に接続された高圧導入管(31)と、ガス又は液状の低圧流
体を供給する常時低圧手段(18,103,262)に接続された低
圧導入管(32)と、上記冷媒回路(B,B2,20)の液ライン(51
〜54,93b)に設けられ、且つ上記高圧導入管(31)及び低
圧導入管(32)に接続され、該両導入管(31,32)から導入
した高圧ガス及び低圧流体の高低差圧で駆動して冷媒の
循環方向を切り換える四路切換弁(30)とを備えている構
成としたものである。
【0015】請求項2に記載の発明が講じた手段は、熱
源側熱交換器(15)と、主熱交換器(3)の1次側熱交換部
(13)とを備え、該熱源側熱交換器(15)で吸収した熱を該
1次側熱交換部(13)において放出する加熱運転と、該1
次側熱交換部(13)で吸収した熱を該熱源側熱交換器(15)
において放出する冷却運転との切換が自在に構成された
1次側冷媒回路(A,A2)と、上記主熱交換器(3)の2次側
熱交換部(23)と、利用側熱交換器(25)と、2次側冷媒(R
2)を循環させる冷媒搬送手段(P)とを備え、上記加熱運
転時には2次側熱交換部(23)で吸収した熱を利用側熱交
換器(25)で放出する一方、冷却運転時には利用側熱交換
器(25)で吸収した熱を2次側熱交換部(23)に放出するよ
うに2次側冷媒(R2)の循環経路を切り換える流路切換手
段(30)が設けられた2次側冷媒回路(B,B2)とを備えた冷
凍装置において、上記1次側冷媒回路(A,A2)又は2次側
冷媒回路(B,B2)の少なくとも一方は、常時高圧となる冷
媒循環部と常時低圧となる冷媒循環部との間に所定の高
低差圧が保持されるように構成される一方、上記流路切
換手段(30)は、所定の高低差圧が生ずる1次側冷媒回路
(A,A2)又は2次側冷媒回路(B,B2)の高圧冷媒と低圧冷媒
とを高圧導入管(31)と低圧導入管(32)とによって導いて
該高低差圧によって駆動する四路切換弁で構成されてい
る構成としたものである。
【0016】上記発明特定事項により、ブリッジ回路が
不要となり、流路を切り換えるための配管の構成が簡単
化されると共に、コストが低減する。また、主として、
冷媒回路(A,A2,B,B2)内に発生する圧力差が流路を切り
換えるための駆動力となるので、流路を切り換えるため
に必要な電気入力が減少する。また、配管の分岐箇所が
減るので、冷媒の圧力損失が低減する。更に、高圧導入
管(31)及び低圧導入管(32)を通じて高圧ガス及び低圧ガ
スを導入するので、液ラインに設置されても良好に作動
することとなる。
【0017】請求項3に記載の発明が講じた手段は、請
求項1に記載の冷凍装置において、流路切換手段(30)
は、2次側冷媒回路(B,B2)の液ライン(51〜54,93b)に設
けられている構成としたものである。
【0018】上記発明特定事項により、高圧導入管(31)
及び低圧導入管(32)を通じて回路内の高圧ガス及び低圧
ガスを導入する効果が顕著に発揮される。
【0019】請求項4に記載の発明が講じた手段は、請
求項2に記載の冷凍装置において、1次側冷媒回路(A,A
2)は、圧縮機(11)と、熱源側熱交換器(15)と1次側熱交
換部(13)との間に設けられた減圧機構(14,82)とを備
え、高圧導入管(31)は、常時高圧の冷媒循環部である1
次側冷媒回路(A)の上記圧縮機(11)の吐出側配管(17)に
接続され、低圧導入管(32)は、常時低圧の冷媒循環部で
ある1次側冷媒回路(A)の上記圧縮機(11)の吸入側配管
(18)に接続されている構成としたものである。
【0020】上記発明特定事項により、具体的な構成に
よって、高圧導入管(31)から高圧冷媒が導入され、低圧
導入管(32)から低圧冷媒が導入され、この高圧冷媒及び
低圧冷媒の圧力差によって2次側冷媒の流路の切換が行
われる。
【0021】請求項5に記載の発明が講じた手段は、請
求項1又は2に記載の冷凍装置において、主熱交換器
(3)と利用側熱交換器(25)とがガス配管(93a)及び液配管
(93b)により冷媒循環可能に接続され、冷媒搬送手段(P)
は、内部空間が上記液配管(93b)に連通し、液冷媒の貯
留が可能なタンク手段(T,95A,95B,96A,96B)と、該タン
ク手段(T,95A,95B,96A,96B)の内部圧力を上昇させる加
圧動作と、内部圧力を下降させる減圧動作とを交互に切
換える加減圧手段(99a〜99d,104a〜104b,SV-1,SV-2)と
を備え、該加減圧手段の加圧動作時には上記タンク手段
(T,95A,95B,96A,96B)から蒸発器となる熱交換手段(90,9
1)への液冷媒の供給のみを許容する一方、減圧動作時に
は凝縮器となる熱交換手段(90,91)からタンク手段(T,95
A,95B,96A,96B)への液冷媒の回収のみを許容して冷媒を
循環させて利用側熱交換器(25)に吸熱又は放熱を行わせ
る手段から成る構成としたものである。
【0022】請求項6に記載の発明が講じた手段は、請
求項2に記載の冷凍装置において、2次側熱交換部(23)
と利用側熱交換器(25)とは、ガス配管(93a)及び液配管
(93b)により冷媒循環自在に接続され、冷媒搬送手段(P)
は、上記液配管(93b)に連通し且つ液冷媒の貯留が自在
な互いに並列に設けられた第1及び第2タンク手段(95
A,95B)と、1次側冷媒(R1)と2次側冷媒(R2)との間で熱
交換を行わせて2次側冷媒(R2)を加熱して昇圧し、該第
1又は第2タンク手段(95A,95B)のいずれか一方の2次
側冷媒(R2)を液配管(93b)に押し出す加圧用熱交換器(81
A)と、1次側冷媒(R1)と2次側冷媒(R2)との間で熱交換
を行わせて2次側冷媒(R2)を冷却して減圧し、該第1又
は第2タンク手段(95A,95B)の他方の2次側冷媒(R2)を
液配管(93b)に吸引させる減圧用熱交換器(83A)とを備
え、第1タンク手段(95A)を加圧すると共に第2タンク
手段(95B)を減圧する第1状態と、第1タンク手段(95A)
を減圧すると共に第2タンク手段(95B)を加圧する第2
状態とを交互に切り換えることによって2次側冷媒(R2)
を循環させる構成としたものである。
【0023】上記発明特定事項により、ポンプ等の機械
的な搬送手段を用いることなく2次側冷媒の循環が行わ
れ、この場合においても、ブリッジ回路を用いることな
く流路の切換が行われる効果が発揮される。具体的に
は、加圧動作時には加圧用熱交換器(81A)により2次側
冷媒(R2)に温熱が与えられ、例えば、冷媒の蒸発に伴う
高圧を第1タンク手段の内部に供給する。これにより、
第1タンク手段内部の液冷媒が2次側冷媒回路(B2)に押
し出される。一方、減圧動作時には減圧用熱交換器(83
A)により2次側冷媒(R2)に冷熱が与えられ、冷媒の凝縮
に伴う低圧を第2タンク手段の内部に供給する。これに
より、2次側冷媒(R2)が第2タンク手段に回収される。
この結果、第1タンク手段から第2タンク手段へ向かう
2次側冷媒の流れが形成される第1状態が得られる。同
様にして、2次側冷媒(R2)が第2タンク手段から第1タ
ンク手段へ流れる第2状態が実現される。そして、第1
状態と第2状態とを交互に行うことにより、2次側冷媒
回路(B2)において、2次側冷媒(R2)は連続的に循環す
る。
【0024】請求項7に記載の発明が講じた手段は、請
求項5に記載の冷凍装置において、常時高圧ガス手段
は、タンク手段(T,95A,95B,96A,96B)の高圧側である構
成としたものである。
【0025】請求項8に記載の発明が講じた手段は、請
求項7に記載の冷凍装置において、常時低圧手段は、タ
ンク手段(T,95A,95B,96A,96B)の低圧側である構成とし
たものである。
【0026】請求項9に記載の発明が講じた手段は、請
求項7に記載の冷凍装置において、低圧導入管(32)は、
冷媒搬送手段(P)の吸入側配管に接続されている構成と
したものである。
【0027】上記発明特定事項により、配管の施工が容
易になる。
【0028】請求項10に記載の発明が講じた手段は、
請求項6に記載の冷凍装置において、高圧導入管(31)
は、加圧用熱交換器(81A)とタンク手段(95A,95B,96A,96
B)とをつなぐガス供給管(97)に接続されている構成とし
たものである。
【0029】請求項11に記載の発明が講じた手段は、
請求項6に記載の冷凍装置において、高圧導入管(31)
は、常時高圧の冷媒循環部である加圧用熱交換器(81A)
とタンク手段(95A,95B)とをつなぐガス供給管(97)に接
続され、低圧導入管(32)は、常時低圧の冷媒循環部であ
る減圧用熱交換器(83A)とタンク手段(95A,95B)とをつな
ぐガス回収管(103)に接続されている構成としたもので
ある。
【0030】上記発明特定事項により、2次側冷媒回路
(B2)内に発生する高圧ガスと低圧ガスとを利用すること
により、2次側冷媒(R2)の流路が切り換えられる。ま
た、たとえ流路切換手段(30)内で冷媒が漏れ、流路内の
冷媒(R2)と各圧力室(61,62)内の高圧ガス及び低圧ガス
とが混合したとしても、それらはすべて同一の冷媒なの
で、問題は起こらない。従って、冷凍装置の信頼性が向
上する。
【0031】請求項12に記載の発明が講じた手段は、
請求項6に記載の冷凍装置において、低圧導入管(32)
は、冷媒搬送手段(P)の吸入側配管に接続されている構
成としたものである。
【0032】請求項13に記載の発明が講じた手段は、
冷媒を貯留する第1タンク手段(616)及び第2タンク手
段(617)と、冷媒を加熱することにより昇圧し、該第1
タンク手段(616)または第2タンク手段(617)のいずれか
一方のタンク手段に対して、昇圧冷媒を供給し、該タン
ク手段内の冷媒を供給側液配管(638,639)に押し出す加
圧用熱交換器(604)と、冷媒を冷却することにより減圧
し、他方のタンク手段内の冷媒を吸引し、回収側液配管
(666)から冷媒を該タンク手段内に導く減圧用熱交換器
(609)と、タンク手段から押し出された冷媒を蒸発また
は凝縮させる熱源側熱交換器(621)と、該熱源側熱交換
器(621)に接続され、冷媒を凝縮または蒸発させる利用
側熱交換器(620)と、上記供給側液配管(638,639)、回収
側液配管(666)、利用側熱交換器(620)及び熱源側熱交換
器(621)に接続され、冷房運転時にはタンク手段から押
し出された冷媒を利用側熱交換器(620)から熱源側熱交
換器(621)に流通させる一方、暖房運転時にはタンク手
段から押し出された冷媒を熱源側熱交換器(621)から利
用側熱交換器(620)に流通させるように冷媒循環方向を
切り換える四路切換弁(650)とを有する熱搬送回路(602)
を備え、第1タンク手段(616)を加圧すると共に第2タ
ンク手段(617)を減圧する第1状態と、第1タンク手段
(616)を減圧すると共に第2タンク手段(617)を加圧する
第2状態とを交互に切り換えることによって、該熱搬送
回路(602)において冷媒を循環させる冷凍装置であっ
て、上記四路切換弁(650)は、上記熱搬送回路(602)から
高圧ガス冷媒を導く高圧導入管(671)と、上記回収側液
配管(666)から低圧液冷媒を導く低圧導入管(672)とを備
え、該両導入管(671,672)から導入した冷媒の高低差圧
で駆動することとしたものである。
【0033】上記発明特定事項により、第1状態では、
昇圧された冷媒が第1タンク手段(616)に供給され、第
1タンク手段(616)から供給側液配管(638,639)に冷媒が
押し出される。押し出された冷媒は、利用側熱交換器(6
20)及び熱源側熱交換器(621)で蒸発または凝縮し、回収
側液配管(666)を通じて第2タンク手段(617)に回収され
る。一方、第2状態では、昇圧された冷媒が第2タンク
手段(617)に供給され、第2タンク手段(617)から供給側
液配管(638,639)に冷媒が押し出される。押し出された
冷媒は、利用側熱交換器(620)及び熱源側熱交換器(621)
で蒸発または凝縮し、回収側液配管(666)を通じて第1
タンク手段(616)に回収される。このような第1状態及
び第2状態が交互に切り換えられることにより、熱搬送
回路(602)において冷媒が継続的に循環する。そして、
熱搬送回路(602)から導いた高圧ガス冷媒と、回収側液
配管(666)から導いた低圧液冷媒との圧力差を利用して
四路切換弁(650)が切り換えられることにより、冷房運
転時には利用側熱交換器(620)において冷媒が蒸発する
一方、暖房運転時には利用側熱交換器(620)において冷
媒が凝縮する。このように、四路切換弁(650)は、四路
切換弁(650)が設けられた箇所とは別の箇所から高圧ガ
ス冷媒を導き、当該高圧ガスと低圧液冷媒との圧力差に
よって駆動されるので、液ラインに設置されても良好に
作動することになる。
【0034】請求項14に記載の発明が講じた手段は、
請求項13に記載の冷凍装置において、圧縮機(603)、
加圧用熱交換器(604)の1次側熱交換部(605)、減圧機構
(608)、及び減圧用熱交換器(609)の1次側熱交換部(61
0)が順に接続された駆動側回路(601)を備え、該加圧用
熱交換器(604)において駆動側冷媒により熱搬送回路(60
2)の冷媒を加熱して昇圧すると共に、該減圧用熱交換器
(609)において駆動側冷媒により熱搬送回路(602)の冷媒
を冷却して減圧する一方、四路切換弁(650)の高圧導入
管(671)は、該加圧用熱交換器(604)で昇圧された冷媒を
導くように構成されていることとしたものである。
【0035】上記発明特定事項により、駆動側回路(60
1)において駆動側冷媒が循環し、駆動側冷媒によって熱
搬送回路(602)の冷媒が加熱され、昇圧される。また、
駆動側冷媒によって熱搬送回路(602)の冷媒が冷却さ
れ、減圧される。その結果、熱搬送回路(602)におい
て、高圧領域と低圧領域とが確実に生成され、タンク手
段の加圧または減圧が良好に行われる。
【0036】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【0037】−空気調和装置(1)の構成− 図1に示すように、実施形態1に係る冷凍装置は、2次
冷媒システムの空気調和装置(1)であって、1次側冷媒
回路(A)として、いわゆる圧縮式冷凍サイクルを行う冷
媒回路(A)を用い、2次側冷媒回路(B)として、機械的な
搬送手段である冷媒ポンプ(21)によって冷媒を循環させ
る冷媒回路(B)を用いたものである。
【0038】1次側冷媒回路(A)には1次側冷媒(R1)で
あるR22が循環し、2次側冷媒回路(B)には2次側冷
媒(R2)であるR22が循環する。1次側冷媒回路(A)と
2次側冷媒回路(B)とは、1次側冷媒(R1)と2次側冷媒
(R2)とが互いに熱交換を行う主熱交換器(3)を介して接
続されている。以下、各冷媒回路(A,B)について説明す
る。
【0039】1次側冷媒回路(A)は、圧縮機(11)、第1
四路切換弁(12)、主熱交換器(3)の1次側熱交換部(1
3)、膨張弁(4)、及び熱源側熱交換器(15)が、冷媒配管
(16)によって順に接続されて構成されている。
【0040】2次側冷媒回路(B)は、冷媒搬送手段であ
るポンプ(21)、流路切換手段である第2四路切換弁(3
0)、利用側熱交換器(25)、及び主熱交換器(3)の2次側
熱交換部(23)が、冷媒配管(26)によって順に接続されて
構成されている。第2四路切換弁(30)は、冷媒回路(B)
の液ライン、すなわち、冷媒液が流れる部分に設けられ
ている。具体的には、ポンプ(21)の吐出側配管である第
1配管(51)、利用側熱交換器(25)に通じる第2配管(5
2)、ポンプ(21)の吸入側配管である第3配管(53)、及び
2次側熱交換部(23)に通じる第4配管(54)と接続され、
冷房運転時には第1配管(51)と第2配管(52)、第3配管
(53)と第4配管(54)をそれぞれ連通させる一方、暖房運
転時には第1配管(51)と第4配管(54)、第2配管(52)と
第3配管(53)をそれぞれ連通させるように構成され
ている。
【0041】第2四路切換弁(30)には、高圧導入管
(31)及び低圧導入管(32)が接続されている。高圧導入管
(31)は、一端が圧縮機(11)の吐出側配管(17)に、他端が
第2四路切換弁(30)の高圧導入口にそれぞれ接続され、
圧縮機(11)で昇圧された高圧ガスの1次側冷媒(R1)を第
2四路切換弁(30)に供給している。一方、低圧導入管(3
2)は、一端が圧縮機(11)の吸入側配管(18)に、他端が第
2四路切換弁(30)の低圧導入口にそれぞれ接続され、低
圧ガスの1次側冷媒(R1)を第2四路切換弁(30)に供給し
ている。高圧導入管(31)及び低圧導入管(32)は共に、キ
ャピラリーチューブ等の細管で形成され、吐出側配管(1
7)や吸入側配管(18)内で発生する脈動が第2四路切換弁
(30)にそのまま伝わらないように構成されている。
【0042】1次側冷媒回路(A)、2次側冷媒回路(B)の
ポンプ(21)、第2四路切換弁(30)、高圧導入管(31)、及
び低圧導入管(32)は、室外ユニット(U1)に収納されてい
る。一方、2次側冷媒回路(B)の利用側熱交換器(25)及
び図示しない送風機は、室内ユニット(U2)に収納されて
いる。室外ユニット(U1)には、更に、圧縮機(11)、第1
四路切換弁(12)、膨張弁(14)、ポンプ(21)、第2四路切
換弁(30)、及び図示しない送風機を駆動制御するコント
ローラ(4)が設けられている。
【0043】−四路切換弁(30)の構成− 次に、図2を参照しながら第2四路切換弁(30)を説明す
る。四路切換弁(30)は、バルブ本体(33)と、2本のパイ
ロット管(36),(37)を介してバルブ本体(33)と接続され
たパイロット弁(34)とから構成されている。
【0044】パイロット弁(34)は、大径部(76)の内周面
に沿って配設された中空円筒状の電磁石(35)と、電磁石
(35)の中空部に挿入されたプランジャ(70)と、高圧導入
管(31)、低圧導入管(32)、第1パイロット管(36)及び第
2パイロット管(37)の連通通路を形成する小径部(72)と
から構成されている。プランジャ(70)の外周には、プラ
ンジャ(70)を没入方向(図2における右側)に付勢する
スプリング(73)が設けられている。プランジャ(70)の先
端部には、椀状の弁体(71)が形成されている。この弁体
(71)は、低圧導入管(32)と第1パイロット管(36)とが連
通すると共に高圧導入管(31)と第2パイロット管(37)と
が連通する状態、又は低圧導入管(32)と第2パイロット
管(37)とが連通すると共に高圧導入管(31)と第1パイロ
ット管(36)とが連通する状態を択一的に切り換える。小
径部(72)の内部には、高圧導入管(31)から供給される高
圧の1次側冷媒(R1)を収納する高圧空間(74)が形成され
ている。また、弁体(71)の内部には、低圧導入管(32)か
ら供給される低圧の1次側冷媒(R1)を収納する低圧空間
(75)が形成されている。高圧空間(74)は、プランジャ(7
0)の移動に伴い、低圧導入管(32)と第1パイロット管(3
6)とが連通したときには高圧導入管(31)と第2パイロッ
ト管(37)とが連通し、低圧導入管(32)と第2パイロット
管(37)とが連通したときには高圧導入管(31)と第1パイ
ロット管(36)とが連通するように、十分な広さに形成さ
れている。
【0045】高圧導入管(31)は、小径部(72)の上部に接
続されている。一方、低圧導入管(32)は、開口が弁体(7
1)をはさんで高圧導入管(31)の開口と対向するように、
小径部(72)の下部に接続されている。第1パイロット管
(36)及び第2パイロット管(37)は、小径部(72)の下部
に、それぞれ低圧導入管(32)と等間隔を隔てて平行に接
続されている。第1及び第2パイロット管(36),(37)
は、毛細管、つまりキャピラリーチューブで形成されて
いる。
【0046】第1パイロット管(36)は、バルブ本体(33)
の左端に接続され、第1ピストン(38)によってバルブ本
体(33)左側に区画形成された第1圧力室(61)と連通して
いる。同様に、第2パイロット管(37)は、バルブ本体(3
3)の右端に接続され、第2ピストン(39)によってバルブ
本体(33)右端に区画形成された第2圧力室(62)と連通し
ている。第1ピストン(38)が第1圧力室(61)に面する対
向面と、第2ピストン(39)が第2圧力室(62)に面する対
向面とは、面積がほぼ等しくなるように形成されてい
る。
【0047】略円筒形状の外形を有するバルブ本体(33)
の外周面には、1次側冷媒回路(B)の第1配管(5
1)と接続された第1通路(41)、第2配管(52)に接続さ
れた第2通路(42)、第3配管(53)に接続された第3通路
(43)、及び第4配管(54)と接続された第4通路(44)が、
半径方向外向きに延びるように接続されている。第2通
路(42)、第3通路(43)及び第4通路(44)は平行に設けら
れ、第1通路(41)は開口端が第3通路(43)の開口端に対
向するように、第3通路(43)の反対側に設けられてい
る。
【0048】第2通路(42)、第3通路(43)及び第4通路
(44)は、弁座(55)を通じてバルブ本体(33)内部に開口し
ている。弁座(55)の上面は、後述する弁部(45)が第1圧
力室(61)と第2圧力室(62)との圧力差によって容易に摺
動するように、平滑面に形成されている。
【0049】バルブ本体(33)の内部には、第1ピストン
(38)及び第2ピストン(39)に接続された連結体(46)がバ
ルブ本体(33)の軸心付近に設けられている。連結体(46)
の中央部には、下方に開口する椀状の弁部(45)が接続さ
れている。つまり、弁部(45)は、第1ピストン(38)及び
第2ピストン(39)から等間隔離れて配設されている。上
記第1ピストン(38)、第2ピストン(39)、連結体(46)及
び弁部(45)は、第1圧力室(61)と第2圧力室(62)との圧
力差で左右に摺動自在な弁体(47)を構成している。
【0050】また、弁体(47)の軸方向長さは、弁体(47)
が最も右側に位置したときに弁部(45)が第3通路(43)と
第4通路(44)とを連通させる一方、最も左側に位置した
ときに弁部(45)が第2通路(42)と第3通路(43)とを連通
させるように設定されている。なお、弁体(47)が最も右
側に位置したときとは、第2ピストン(39)の外側に突出
して設けられた閉鎖突部(64)が、第2パイロット管(37)
から供給される冷媒ガスを導入する第2導入口(66)を閉
鎖するときであり、最も左側に位置したときとは、第1
ピストン(38)の閉鎖突部(63)が、第1パイロット管(36)
から供給される冷媒ガスを導入する第1導入口(65)を閉
鎖するときのことである。
【0051】弁部(45)の頂部と第1通路(41)の開口との
間には隙間が設けられ、弁部(45)が第2通路(42)と第3
通路(43)とを連通させたときは、第1通路(41)と第4通
路(44)とが連通する。一方、第3通路(43)と第4通路(4
4)とを連通させたときは、第1通路(41)と第2通路(42)
とが連通する。
【0052】−空気調和装置(1)の動作− 次に、空気調和装置(1)の動作を、冷房運転と暖房運転
とに分けて説明する。
【0053】(冷房運転)まず、冷房運転時の空気調和
装置(1)の動作を説明する。コントローラ(4)から第1四
路切換弁(12)に制御信号が伝達され、第1四路切換弁(1
2)は図1に示す破線側に設定される。また、コントロー
ラ(4)から制御信号を受け、圧縮機(11)が起動すると共
に、ポンプ(21)も起動する。なお、圧縮機(11)の容量及
び膨張弁(14)の開度は、冷房負荷や運転状態に応じて連
続的に制御される。
【0054】第2四路切換弁(30)では、コントローラ
(4)から電磁石(35)への通電が停止される。その結果、
プランジャ(70)はスプリング(73)の付勢によって、没入
側に移動する。
【0055】上記のような状態において、1次側冷媒(R
1)は、1次側冷媒回路(A)を下記のように循環する。圧
縮機(11)から吐出された高圧ガスの1次側冷媒(R1)は、
四路切換弁(12)を通過した後、熱源側熱交換器(15)に流
入する。この冷媒(R1)は、熱源側熱交換器(15)におい
て、空気や水等の熱源によって冷却され、凝縮する。凝
縮した1次側冷媒(R1)は、熱源側熱交換器(15)を流出し
た後、膨張弁(14)で減圧膨張され、低圧の二相冷媒とな
り、主熱交換器(3)の1次側熱交換部(13)に流入する。
この冷媒(R1)は、主熱交換器(3)において、2次側熱交
換部(23)を流れる2次側冷媒(R2)によって加熱され、蒸
発する。蒸発した1次側冷媒(R1)は、1次側熱交換部(1
3)を流出した後、四路切換弁(12)を経て、圧縮機(11)に
吸入される。圧縮機(11)に吸入された1次側冷媒(R1)
は、圧縮機(11)で圧縮されて昇圧し、上記の循環動作を
繰り返す。
【0056】その結果、上記の循環動作中、圧縮機(11)
の吐出側配管(17)に接続された高圧導入管(31)には、高
圧ガス状態の1次側冷媒(R1)が充填される。一方、吸入
側配管(18)に接続された低圧導入管(32)には、低圧ガス
状態の1次側冷媒(R1)が充填される。
【0057】次に、第四路切換弁(30)の動作を詳しく説
明する。図2において、上述したように、プランジャ(7
0)は没入側に移動する。その結果、第1パイロット管(3
6)は高圧空間(74)と連通し、結果的に高圧導入管(31)と
第1パイロット管(36)とが連通する。そして、第1パイ
ロット管(36)を通じて高圧の1次側冷媒(R1)が第1圧力
室(61)に流入する。一方、弁体(71)によって低圧導入管
(32)及び第2パイロット管(37)の開口が覆われ、低圧導
入管(32)と第2パイロット管(37)とが連通する。その結
果、低圧導入管(32)から第2パイロット管(37)に低圧の
1次側冷媒(R1)が流れ、この低圧冷媒(R1)は第2圧力室
(62)に流入する。
【0058】この結果、第1圧力室(61)の高圧と第2圧
力室(62)の低圧との差によって、弁体(47)は図2の右側
に向かう方向に荷重を受けて移動する。そして、第1配
管(51)と第2配管(52)とが連通すると共に、第3配管(5
3)と第4配管(54)とが連通する。
【0059】その結果、2次側冷媒(R2)は、下記に説明
するように、2次側冷媒回路(B)を図1の実線矢印で示
すように循環する。ポンプ(21)から吐出された低温液体
である2次側冷媒(R2)は、第1配管(51)を通過した後、
四路切換弁(30)によって流路が切り換えられ、第2配管
(52)を通過する。そして、第2配管(52)を通過した後、
利用側熱交換器(25)に流入する。この2次側冷媒(R2)
は、利用側熱交換器(25)において、室内の空気と熱交換
して蒸発し、室内空気を冷却する。蒸発して気体になっ
た2次側冷媒(R2)は、利用側熱交換器(25)を流出し、冷
媒配管(26)を流通した後、主熱交換器(3)の2次側熱交
換部(23)に流入する。2次側熱交換部(23)において、2
次側冷媒(R2)は1次側熱交換部(13)を流れる1次側冷媒
(R1)と熱交換を行って冷却され、凝縮して低温の液体と
なる。そして、この2次側冷媒(R2)は、2次側熱交換部
(23)を流出後、第4配管(54)を通過し、四路切換弁(30)
に流入する。この冷媒(R2)は、四路切換弁(30)におい
て、流路が切り換えられ、第4配管(54)から第3配管(5
3)に向かって流通する。第3配管(53)を流通した2次側
冷媒(R2)は、ポンプ(21)に吸入され、再び上記の循環動
作を繰り返す。
【0060】(暖房運転)次に、暖房運転時の空気調和
装置(1)の動作を説明する。
【0061】冷房運転時の動作と同様に、コントローラ
(4)から1次側冷媒回路(A)の第1四路切換弁(12)に制御
信号が伝達され、図1に示す実線側に設定される。ま
た、コントローラ(4)から制御信号を受け、圧縮機(11)
及びポンプ(21)が起動する。なお、圧縮機(11)の容量及
び膨張弁(14)の開度は、暖房負荷や運転状態に応じて連
続的に制御される。
【0062】第2四路切換弁(30)は、コントローラ(4)
によって電磁石(35)が通電されることにより、プランジ
ャ(70)が先端側(図2の左側)に荷重を受け、スプリン
グ(73)の付勢力に抗して先端側に移動する。
【0063】上記のような状態において、圧縮機(11)か
ら吐出された高圧ガスの1次側冷媒(R1)は、第1四路切
換弁(12)を通過した後、主熱交換器(3)の1次側熱交換
部(13)に流入する。この冷媒(R1)は、1次側熱交換部(1
3)において、2次側熱交換部(23)を流れる2次側冷媒(R
2)と熱交換を行い、2次側冷媒(R2)を加熱すると共に、
自らは凝縮する。凝縮して液化した1次側冷媒(R1)は、
1次側熱交換部(13)を流出後、膨張弁(14)において減圧
膨張され、低圧の二相冷媒となる。その後、この冷媒(R
1)は熱源側熱交換器(15)において蒸発し、第1四路切換
弁(12)を経た後、圧縮機(11)に吸入される。そして、圧
縮機(11)で昇圧され、再び上記の循環動作を繰り返す。
【0064】その結果、冷房運転時と同様、圧縮機(11)
の吐出側配管(17)に接続された高圧導入管(31)には、高
圧ガス状態の1次側冷媒(R1)が充填される一方、吸入側
配管(18)に接続された低圧導入管(32)には、低圧ガス状
態の1次側冷媒(R1)が充填される。
【0065】上記の2次側冷媒回路(B)の第2四路切換
弁(30)の動作を詳しく説明する。図2において、上述し
たように、プランジャ(70)は先端側に移動する。このこ
とにより、高圧導入管(31)と第2パイロット管(37)とが
連通すると共に、低圧導入管(32)と第1パイロット管(3
6)とが連通する。そして、第1圧力室(61)に低圧の1次
側冷媒(R1)が流入する一方、第2圧力室(62)に高圧の1
次側冷媒(R1)が流入する。各圧力室(61),(62)内の冷媒
(R1)の圧力差により、弁体(47)は図2の左向きの荷重を
受け、左側に移動する。その結果、第1通路(41)と第4
通路(44)とが連通し、第2通路(42)と第3通路(43)とが
連通する。
【0066】その結果、2次側冷媒(R2)は、2次側冷媒
回路(B)を冷房運転時とは逆の方向、つまり破線矢印の
方向に循環する。具体的には、下記のように循環する。
【0067】ポンプ(21)から吐出された低温液体の2次
側冷媒(R2)は、第1配管(51)を通過した後、四路切換弁
(30)によって流路が切り換えられ、第4配管(54)を通過
する。そして、第4配管(54)を通過した後、主熱交換器
(3)の2次側熱交換部(23)に流入する。この2次側冷媒
(R2)は、2次側熱交換部(23)において、1次側熱交換部
(13)を流れる1次側冷媒(R1)によって加熱され、蒸発す
る。蒸気となった2次側冷媒(R2)は、2次側熱交換部(2
3)を流出した後、利用側熱交換器(25)に流入する。利用
側熱交換器(25)において、2次側冷媒(R2)は、室内空気
と熱交換を行い、凝縮する。この際、室内空気は加熱さ
れる。凝縮した2次側冷媒(R2)は、利用側熱交換器(25)
を流出した後、第2配管(52)を通過し、四路切換弁(30)
に流入する。この冷媒(R2)は、四路切換弁(30)において
流路を切り換えられ、第2配管(52)から第3配管(53)に
向かって流れる。そして、第3配管(53)を通過した冷媒
(R2)は、ポンプ(21)に吸入された後、再びポンプ(21)か
ら吐出されて上記の循環動作を繰り返す。
【0068】−空気調和装置(1)の効果− 空気調和装置(1)は、2次側冷媒回路(B)に、2次側冷媒
(R2)の流路切換手段として、第2四路切換弁(30)が設け
られている。そのため、複雑なブリッジ回路を使用する
ことなく、高低圧差の小さい液ラインにおいて流路の切
換を行うことができ、配管構成を簡単化することができ
る。その結果、ブリッジ回路に比べて第2四路切換弁(3
0)はコストが1/3程度と安価なので、冷凍装置(1)の
コストが低減する。また、配管構成が簡単なので、空気
調和装置(1)の信頼性が向上する。
【0069】配管の分岐がないので、流路を切り換える
際の圧力損失は、四路切換弁(30)を通過する時の圧力損
失だけで済む。その結果、2次側冷媒回路(B)を循環す
る冷媒の全体の圧力損失が低減する。そのため、ポンプ
(21)の動力が減少し、空気調和装置(1)の性能が向上す
る。
【0070】第2四路切換弁(30)は、高圧ガスと低圧ガ
スとの圧力差を利用して切換動作を行っており、高圧ガ
スとして、1次側冷媒回路(A)内の高圧の1次側冷媒(R
1)を用い、低圧ガスとして、低圧の1次側冷媒(R1)を用
いている。つまり、1次側冷媒回路(A)に発生する高低
圧差を利用して切換動作を行っているので、電気入力が
少なく、運転コストが安価である。具体的には、第1圧
力室(61)に1次側冷媒回路(A)の圧縮機(11)吐出側の高
圧ガスを導入する一方、第2圧力室(62)に圧縮機(11)吸
入側の低圧ガスを導入し、この高圧ガス及び低圧ガスの
圧力差を駆動力として、弁体(47)を移動させ、かつ切換
位置に保持している。そのため、流路切換時に弁体(47)
を移動させる動力や、各配管(51)〜(54)の連通状態を保
持するために弁体(47)を所定位置に維持するための動力
を、別途必要とすることがない。従って、四路切換弁(3
0)の動作に費やす電気入力を低減することができ、空気
調和装置(1)の効率を向上することが可能となる。
【0071】
【発明の実施の形態2】次に、本発明の第2実施形態に
ついて、図3〜図6を用いて説明する。本形態は、2次
側冷媒回路(B2)をいわゆる熱駆動型の熱搬送回路で構成
した室内マルチ空気調和装置(130)に本発明を適用した
ものであり、2次側冷媒(R2)を加熱及び冷却して該2次
側冷媒(R2)を循環させる冷媒搬送手段(P)が設けられて
いる。以下、具体的な回路構成について説明する。
【0072】まず、1次側冷媒回路(A2)は、圧縮機(1
1)、第1四路切換弁(12)、熱源側熱交換器である室外熱
交換器(15)、冷媒搬送手段(P)の加圧用熱交換器(81A)の
1次側凝縮部(81)、電動膨張弁(82)、キャピラリーチュ
ーブ(84)、主熱交換器(3)の1次側熱交換部(13)が冷媒
配管(85)によって接続されたメイン冷媒回路を備えてい
る。電動膨張弁(82)とキャピラリーチューブ(84)との間
の配管(114)は配管(115)が分岐し、この配管(115)に
は、キャピラリーチューブ(84a)、及び冷媒搬送手段(P)
の減圧用熱交換器(83A)の1次側蒸発部(83)が設けられ
ている。配管(115)は、圧縮機(11)の吸入側に接続され
ている。
【0073】室外熱交換器(15)と1次側凝縮部(81)とを
接続する配管(85A)には、室外熱交換器(15)から1次側
凝縮部(81)へ向かう冷媒の流通のみを許容する逆止弁(8
6a)が設けられている。
【0074】更に、この1次側冷媒回路(A2)には、暖房
ガス配管(85B)及び暖房液配管(85C)が設けられている。
暖房ガス配管(85B)は、一端が主熱交換器(3)の1次側熱
交換部(13)と第1四路切換弁(12)との間に、他端が逆止
弁(86a)と1次側凝縮部(81)との間に各々接続されてい
る。この暖房ガス配管(85B)には、上記一端側から他端
側への冷媒の流通のみを許容する逆止弁(86b)が設けら
れている。
【0075】暖房液配管(85C)は、一端が電動膨張弁(8
2)とキャピラリーチューブ(84)との間に、他端が室外熱
交換器(15)と逆止弁(86a)との間に各々接続されてい
る。この暖房液配管(85C)には、上記一端側から他端側
への冷媒の流通のみを許容する逆止弁(86c)及びキャピ
ラリーチューブ(87)が設けられている。
【0076】次に、2次側冷媒回路(B2)について説明す
る。2次側冷媒回路(B2)は、冷媒搬送手段(P)の加圧用
熱交換器(81A)の上記1次側凝縮部(81)との間で熱交換
可能な2次側蒸発部(90)、冷媒搬送手段(P)の減圧用熱
交換器(83A)の1次側蒸発部(83)との間で熱交換可能な
2次側凝縮部(91)、及び主熱交換器(3)の2次側熱交換
部(23)を備えている。なお、加圧用熱交換器(81A)と減
圧用熱交換器(83A)とは、それぞれ二重管構造の一体も
のの熱交換器で構成されている。
【0077】2次側熱交換部(23)のガス側はガス配管(9
3a)と、液側は第3液配管(113)とにそれぞれ接続され、
該第3液配管(113)は第2四路切換弁(30)を介して液配
管(93b)に接続されている。また、ガス配管(93a)と液配
管(93b)とには、複数の室内熱交換器(25,25)及び流量調
整弁(94,94)がそれぞれ互いに並列に接続されている。
【0078】冷媒搬送手段(P)の2次側蒸発部(90)の上
端部に接続されたガス供給管(97)は、4本の分岐管(98
a)〜(98d)及び高圧導入管(31)に分岐している。分岐管
(98a)〜(98d)は、それぞれメインタンク(95A)、(95B)、
サブタンク(96A)、(96B)の上端部に接続されている。上
記各分岐管(98a)〜(98d)には、第1〜第4のタンク加圧
電磁弁(99a)〜(99d)が設けられている。一方、高圧導入
管(31)は、第2四路切換弁(30)のパイロット弁(34)に接
続され、ガス供給管(97)内の高圧ガスの2次側冷媒がパ
イロット弁(34)の高圧空間(74)に導入されるように構成
されている。
【0079】冷媒搬送手段(P)の2次側蒸発部(90)の下
端部に接続された液回収管(100)は、2本の分岐管(101
a),(101b)に分岐され、各々が各サブタンク(96A),(96B)
の下端部に接続されている。また、これらの分岐管(101
a),(101b)には、サブタンク(96A),(96B)からの冷媒の流
出のみを許容する逆止弁(102a),(102b)が設けられてい
る。
【0080】一方、2次側凝縮部(91)の上端部に接続さ
れたガス回収管(103)も、4本の分岐管(103a)〜(103d)
及び低圧導入管(32)に分岐している。分岐管(103a)〜(1
03d)は、それぞれメインタンク(95A)、(95B)、サブタン
ク(96A)、(96B)の上端部に接続され、これら各分岐管(1
03a)〜(103d)には、第1〜第4のタンク減圧電磁弁(104
a)〜(104d)が設けられている。一方、低圧導入管(32)
は、第2四路切換弁(30)のパイロット弁(34)に接続さ
れ、ガス回収管(103)内の低圧ガスの2次側冷媒(R2)が
パイロット弁(34)の低圧空間(75)に導入されるように構
成されている。2次側凝縮部(91)の下端部に接続された
液供給管(105)は、2本の分岐管(105a),(105b)に分岐さ
れ、各々が各メインタンク(95A),(95B)の下端部に接続
されている。これら分岐管(105a),(105b)には、メイン
タンク(95A),(95B)への冷媒の回収、つまり冷媒の供給
のみを許容する逆止弁(106a),(106b)が設けられてい
る。
【0081】室内熱交換器(25)の液側から延びる液配管
(93b)は、第2四路切換弁(30)の第2通路(42)に接続さ
れている。第2四路切換弁(30)の第1通路(41)に接続さ
れた第1液配管(107)は、冷媒搬送手段(P)を構成するた
めの4本の分岐管(108a)〜(108d)に分岐され、各々が各
メインタンク(95A),(95B)及び各サブタンク(96A),(96B)
の下端部にそれぞれ接続されている。これら分岐管(108
a)〜(108d)のうち各メインタンク(95A),(95B)に接続さ
れているものには、メインタンク(95A),(95B)下端から
の冷媒の流出のみを許容する逆止弁(109a),(109b)が設
けられている。一方、分岐管(108a)〜(108d)のうち各サ
ブタンク(96A),(96B)に接続されているものには、各サ
ブタンク(96A),(96B)への冷媒の流入のみを許容する逆
止弁(109c),(109d)が設けられている。
【0082】第2四路切換弁(30)の第3通路(43)に接続
された第2液配管(110)は、冷媒搬送手段(P)を構成する
ための2本の分岐管(111a),(111b)に分岐され、各々が
各メインタンク(95A),(95B)の下端部に接続されてい
る。この分岐管(111a),(111b)には、メインタンク(95
A),(95B)への冷媒の流入のみを許容する逆止弁(112a),
(112b)が設けられている。
【0083】第2四路切換弁(30)の第4通路(44)に接続
された第3液配管(113)は、主熱交換器(3)の2次側熱交
換部(23)の液側に接続されている。一方、室内熱交換器
(25)のガス側から延びるガス配管(93a)は、主熱交換器
(3)の2次側熱交換部(23)のガス側に接続されている。
【0084】従って、第2四路切換弁(30)は、液冷媒が
流れる配管同士を接続している。つまり、液ラインに設
けられている。
【0085】以上が本形態に係る空気調和装置(130)の
冷媒回路の構成である。
【0086】−空気調和装置(130)の運転動作−次に、
室内の冷房及び暖房運転時の冷媒の循環動作について説
明する。
【0087】(冷房運転)冷房運転時には、まず、1次
側冷媒回路(A2)では、第1四路切換弁(12)が実線側に設
定され、電動膨張弁(82)が所定開度に調整される。
【0088】一方、2次側冷媒回路(B2)では、第2四路
切換弁(30)のパイロット弁(34)の電磁石(35)には通電が
行われず、プランジャ(70)は、図4の右側に位置する。
つまり、プランジャ(70)は、高圧導入管(31)と第1パイ
ロット管(36)とを連通する一方、低圧導入管(32)と第2
パイロット管(37)とを連通するように位置する。その結
果、第1圧力室(61)には高圧ガスの2次側冷媒(R2)が導
入され、第2圧力室(62)には低圧ガスの2次側冷媒(R2)
が導入され、高低圧差が駆動力となって弁体(47)は右側
に移動する。そして、第1通路(41)と第2通路(42)とが
連通する一方、第3通路(43)と第4通路(44)とが連通
し、結局、第2四路切換弁(30)は図5に示す実線側に設
定されることになる。
【0089】また、第1メインタンク(95A)の加圧電磁
弁(99a)、第1サブタンク(96A)の加圧電磁弁(99c)、第
2メインタンク(95B)の減圧電磁弁(104b)、及び第2サ
ブタンク(96B)の減圧電磁弁(104d)が開口される。これ
に対し、第2メインタンク(95B)の加圧電磁弁(99b)、第
2サブタンク(96B)の加圧電磁弁(99d)、第1メインタン
ク(95A)の減圧電磁弁(104a)、及び第1サブタンク(96A)
の減圧電磁弁(104c)は閉鎖される。
【0090】この状態で、1次側冷媒回路(A2)にあって
は、図5に実線の矢印で示す如く、圧縮機(11)から吐出
した高温高圧のガス冷媒(R1)は、室外熱交換器(15)を流
れ、室外の空気と熱交換を行って一部が凝縮する。室外
熱交換器(15)を流出した1次側冷媒(R1)は、1次側凝縮
部(81)において、2次側蒸発部(90)を流れる2次側冷媒
(R2)との間で熱交換を行い、凝縮する。凝縮した1次側
冷媒(R1)は1次側凝縮部(81)を流出した後、電動膨張弁
(82)で減圧され、低圧の二相冷媒(R1)となる。
【0091】この二相冷媒(R1)は、電動膨張弁(82)から
流出した後分流し、一部(R11)は配管(114)を流通して主
熱交換器(3)の1次側熱交換部(13)に流入する。1次側
熱交換部(13)に流入した1次側冷媒(R11)は、2次側熱
交換部(23)を流れる2次側冷媒(R2)と熱交換を行い、2
次側冷媒(R2)を冷却すると同時に、自らは蒸発する。
【0092】一方、電動膨張弁(82)を流出して分流した
他の冷媒(R12)は、配管(115)を通過した後、2次側蒸発
部(83)に流入する。2次側蒸発部(83)において、この1
次側冷媒(R12)は、2次側凝縮部(91)を流れる2次側冷
媒(R2)と熱交換を行い、2次側冷媒(R2)を冷却すると同
時に、自らは蒸発する。
【0093】そして、主熱交換器(3)を流出した1次側
冷媒(R11)は、第1四路切換弁(12)を経た後、1次側蒸
発部(83)を流出した1次側冷媒(R12)と合流して、圧縮
機(11)に吸入される。その後、この冷媒は、圧縮機(11)
で昇圧され、上記の循環動作を繰り返す。
【0094】2次側冷媒回路(B2)について、第1メイン
タンク(95A)及び第1サブタンク(96A)の内圧が高圧とな
り、逆に、第2メインタンク(95B)及び第2サブタンク
(96B)の内圧が低圧となる状態から説明する。この状態
において、図5に破線の矢印で示すように、第1メイン
タンク(95A)で押し出された液冷媒(R2)が、第1液配管
(107)、第2四路切換弁(30)、液配管(93b)、及び流量調
整弁(94)を経た後、室内熱交換器(25)において室内空気
との間で熱交換を行い、蒸発して室内空気を冷却する。
その後、この冷媒(R2)は、ガス配管(93a)を経て主熱交
換器(3)の2次側熱交換部(23)で凝縮し、第3液配管(11
3)、四路切換弁(30)、及び第2液配管(110)を経て第2
メインタンク(95B)に回収される。
【0095】一方、第1サブタンク(96A)は2次側蒸発
部(90)と均圧されているので、図5に一点鎖線の矢印で
示すように、第1サブタンク(96A)内の液冷媒(R2)が液
回収管(100)を経て2次側蒸発部(90)に供給される。こ
の供給された液冷媒(R2)は、2次側蒸発部(90)内で蒸発
して第1メインタンク(95A)内の加圧に寄与する。更
に、この際、第2サブタンク(96B)内には、第1液配管
(107)を流れている冷媒(R2)の一部が回収されている。
【0096】このような動作を所定時間行った後、2次
側冷媒回路(B2)の電磁弁を切り換える。つまり、第1メ
インタンク(95A)の加圧電磁弁(99a)、第1サブタンク(9
6A)の加圧電磁弁(99c)、第2メインタンク(96A)の減圧
電磁弁(104b)、及び第2サブタンク(96B)の減圧電磁弁
(104d)を閉鎖する。これに対し、第2メインタンク(95
B)の加圧電磁弁(99b)、第2サブタンク(96B)の加圧電磁
弁(99d)、第1メインタンク(95A)の減圧電磁弁(104a)、
及び第1サブタンク(96A)の減圧電磁弁(104c)を開口す
る。
【0097】これにより、第1メインタンク(95A)及び
第1サブタンク(96A)の内圧が低圧となり、逆に、第2
メインタンク(95B)及び第2サブタンク(96B)の内圧が高
圧となる。このため、第2メインタンク(95B)から押し
出された液冷媒(R2)が上述と同様に循環して第1メイン
タンク(95A)に回収される冷媒循環状態となり、また、
第2サブタンク(96B)内の液冷媒(R2)が2次側蒸発部(9
0)に供給され、第1サブタンク(96A)内に、第1液配管
(107)を流れる冷媒の一部が回収される。
【0098】このような電磁弁の切換動作が繰り返され
ることにより、2次側冷媒回路(B2)において冷媒(R2)が
循環し、室内が冷房されることになる。
【0099】(暖房運転)次に、暖房運転時の動作を説
明する。この暖房運転時には、まず、1次側冷媒回路(A
2)では、第1四路切換弁(12)が破線側に設定され、電動
膨張弁(82)が所定開度に調整される。
【0100】一方、2次側冷媒回路(B2)では、図示しな
いコントローラによって第2四路切換弁(30)のパイロッ
ト弁(34)の電磁石(35)が通電され、プランジャ(70)が図
4に示す左側の位置に設定される。つまり、高圧導入管
(31)と第2パイロット管(37)とを連通する一方、低圧導
入管(32)と第1パイロット管(36)とを連通する位置に設
定される。そのため、第1圧力室(61)には低圧ガスの2
次側冷媒(R2)が導入される一方、第2圧力室(62)には高
圧ガスの2次側冷媒(R2)が導入され、弁体(47)は左側に
移動する。その結果、第1通路(41)と第4通路(44)とが
連通し、第2通路(42)と第3通路(43)とが連通し、結
局、第2四路切換弁(30)は図6に示す破線側に設定され
る。
【0101】また、上述した冷房運転の場合と同様に、
各電磁弁の切換動作が行われる。
【0102】この状態で、1次側冷媒回路(A2)にあって
は、図6に実線の矢印で示す如く、圧縮機(11)から吐出
された高温高圧のガス冷媒(R1)は、四路切換弁(12)を経
た後、分流し、一部の冷媒(R11)が主熱交換器(3)の1次
側熱交換部(13)に流入し、ここで2次側熱交換部(23)を
流れる2次側冷媒(R2)と熱交換を行って凝縮する。凝縮
した冷媒(R11)は、1次側熱交換部(13)を流出した後、
キャピラリーチューブ(84)で減圧され、低圧の二相冷媒
(R11)となる。一方、分流後の他の冷媒(R12)は、暖房ガ
ス配管(85B)を流れ、1次側凝縮部(81)に流入し、ここ
で2次側蒸発部(90)を流れる2次側冷媒(R2)と熱交換を
行って凝縮する。凝縮した冷媒(R12)は、1次側凝縮部
(81)を流出後、電動膨張弁(82)で減圧され、低圧の二相
冷媒(R12)となる。電動膨張弁(82)を通過した冷媒(R12)
は、キャピラリーチューブ(84)を通過した冷媒(R11)と
合流し、その後、室外熱交換器(15)に流入する。この冷
媒(R1)は、室外熱交換器(15)において、室外空気と熱交
換し、蒸発する。そして、蒸発した冷媒(R1)は、室外熱
交換器(15)を流出した後、第1四路切換弁(12)を通過
し、圧縮機(11)に吸入される。その後、この冷媒(R1)は
昇圧され、再び上記循環動作を繰り返す。
【0103】一方、2次側冷媒回路(B2)にあっては、例
えば、第1メインタンク(95A)及び第1サブタンク(96A)
の内圧が高圧となり、逆に、第2メインタンク(95B)及
び第2サブタンク(96B)の内圧が低圧となる状態では、
図6に破線の矢印で示すように、第1メインタンク(95
A)から押し出された液冷媒(R2)が、第1液配管(107)、
第2四路切換弁(30)、及び第3液配管(113)を経て主熱
交換器(3)の2次側熱交換部(23)に流入し、2次側熱交
換部(23)において蒸発した後、ガス配管(93a)を経て、
室内熱交換器(25)に流入する。ここで、室内空気と熱交
換して凝縮し、その後、液配管(93b)、第2四路切換弁
(30)、第2液配管(110)を経て、第2メインタンク(95B)
に回収される。また、この際にも、図6に一点鎖線の矢
印で示すように、第1サブタンク(96A)内の液冷媒(R2)
が液回収管(100)を経て2次側蒸発部(90)に供給され、
また、第2サブタンク(96B)内には、第1液配管(107)か
ら冷媒が回収されている。そして、上述の如く、電磁弁
の切換動作が繰り返されることにより、2次側冷媒回路
(B2)において冷媒(R2)が循環し、室内が暖房されること
になる。
【0104】従って、本形態によれば、常時、一方のメ
インタンクからは液冷媒(R2)が押し出され、他方のメイ
ンタンクには液冷媒(R2)が回収されることになり、結果
的に2次側冷媒回路(B2)で冷媒(R2)が連続して循環する
ことになる。
【0105】−空気調和装置(130)の効果− 以上説明してきたように、実施形態2においても、2次
側冷媒(R2)の流路切換手段として、冷媒回路内に発生す
る高圧ガスと低圧ガスとの圧力差を利用した四路切換弁
(30)を用いているので、液ラインにおいて、2次側冷媒
(R2)の流路を切り換えることができる。そのため、実施
形態1と同様、流路を切り換えるための配管構成を簡単
化することができる。また、実施形態1と同様、ブリッ
ジ回路を設けるよりも安価に流路切換手段を構成するこ
とができるので、空気調和装置(130)のコストを低減す
ることができる。また、流路切換手段の信頼性が向上す
る。
【0106】特に、本実施形態で用いられているような
熱駆動式の熱搬送装置では、冷媒流路の周期的な切換
が、2次側冷媒回路(B2)における2次側冷媒(R2)の高低
圧差、つまり2次側冷媒(R2)を循環させる駆動力を発生
させる要因となっているため、流路切換手段には非常に
高い信頼性が要求される。従って、流路切換手段として
本四路切換弁(30)を用いる効果がより顕著に発揮され
る。
【0107】また、実施形態1と同様、2次側冷媒(R2)
の圧力損失が低減する。本実施形態では、2次側冷媒(R
2)の搬送をポンプ等の機械的な搬送手段ではなく、冷媒
回路内に生ずる冷媒(R2)の圧力差を利用して行ってい
る。そのため、流路切換手段における圧力損失が大きい
と、搬送手段の容量を大きくする等の措置を採ることが
できず、冷媒(R2)の循環動作が円滑に行われないため、
空気調和装置(130)の効率を著しく低下させることにな
る。しかし、本実施形態では、ブリッジ回路ではなく、
四路切換弁(30)を用いているので、冷媒(R2)の圧力損失
が小さく、2次側冷媒(R2)の循環動作を円滑に行うこと
ができる。従って、空気調和装置(130)を高効率で運転
することができる。
【0108】また、上述の通り、1次側冷媒回路(A2)を
循環する冷媒の熱を利用して2次側冷媒回路(B2)での冷
媒循環動作を行うようにしているので、2次側冷媒(R2)
を循環するための冷媒ポンプ等の特別な搬送手段が必要
でなくなる。
【0109】更に、本実施形態では、四路切換弁(30)に
よってその流路が切り換えられる冷媒と、高圧導入管(3
1)及び低圧導入管(32)によって四路切換弁(30)に導入さ
れる冷媒とは、共に同一の2次側冷媒(R2)である。その
ため、第1ピストン(38)又は第2ピストン(39)の端面で
漏れが発生し、バルブ本体(33)内で各通路(41)〜(44)を
流れる冷媒と導入管(31),(32)によって導入された冷媒
とが混合したとしても、冷媒の特性が変わって空気調和
装置(130)に悪影響を与えるようなことはない。従っ
て、1次側冷媒(R1)と2次側冷媒(R2)との組み合わせの
自由度が大きい。また、1次側冷媒回路(A2)には圧縮機
(11)が設けられているので、通常、1次側冷媒(R1)には
若干の冷凍機油が混入している。しかし、本実施形態で
は、高圧導入管(31)及び低圧導入管(32)は1次側冷媒回
路(A2)に接続されていないので、上記冷凍機油が2次側
冷媒(R2)に混入することはない。
【0110】
【発明の実施の形態3】実施形態3に係る空気調和装置
は、実施形態2の空気調和装置(130)において、2次側
冷媒回路(B2)を、図7に示す冷媒回路(202)に置き換え
たものである。
【0111】この2次側冷媒回路(202)は、室内熱交換
器(25)と主熱交換器(3)の2次側熱交換部(23)とがガス
配管(216)及び液配管(235)によって接続されている。液
配管(235)にはタンク(T)が接続されている。また、タン
ク(T)と2次側熱交換部(23)との間の配管(236)には、2
次側熱交換部(23)からタンク(T)への液冷媒の流通のみ
を許容する第3逆止弁(CV3)が設けられている。また、
タンク(T)と室内熱交換器(25)との間の配管(237)には、
タンク(T)から室内熱交換器(25)への液冷媒の流通のみ
を許容する第4逆止弁(CV4) が設けられている。更に、
配管(237)には室内電動膨張弁(94)が設けられている。
【0112】そして、このタンク(T) に加圧回路(250)
及び減圧回路(260)が接続されている。先ず、加圧回路
(250)について説明する。この加圧回路(250)は加圧用熱
交換器(81A)の2次側蒸発部(90)を備えている。この2
次側蒸発部(90)はタンク(T)の設置位置よりも低い位置
に設置されている。そして、この2次側蒸発部(90)は、
ガス供給管(252)によってタンク(T)の上部に、液供給管
(253)によってタンク(T)の下部に夫々接続されている。
ガス供給管(252)には、タンク(T) 内に高圧を作用させ
る際に開放する第1電磁弁(SV1) が設けられている。一
方、液回収管(253)には、タンク(T) から2次側蒸発部
(90)への冷媒の流通のみを許容する逆止弁が設けられて
いる。
【0113】次に、減圧回路(260)について説明する。
この減圧回路(260)は減圧用熱交換器(83A)の2次側凝縮
部(91)を備えている。この2次側凝縮部(91)はタンク
(T) の設置位置よりも高い位置に設置されている。そし
て、この2次側凝縮部(91)は、ガス回収管(262)により
タンク(T)の上部に、また、液供給管(263)によりタンク
(T)の下部に夫々接続されている。ガス回収管(262)に
は、タンク(T) 内に低圧を作用させる際に開放する第2
電磁弁(SV2) が設けられている。一方、液供給管(263)
には、2次側凝縮部(91)からタンク(T) への冷媒の流通
のみを許容する逆止弁が設けられている。
【0114】2次側熱交換部(23)、第3逆止弁(CV3)、
室内電動膨張弁(94)、及び逆止弁(CV4)は、配管を通じ
て四路切換弁(30)に接続されている。加圧回路(250)の
ガス供給管(252)は高圧導入管(31)に、減圧回路(260)の
ガス供給管(262)は低圧導入管(32)に、それぞれ接続さ
れている。四路切換弁(30)は、実施形態2の四路切換弁
(30)と同様なので、その説明は省略する。
【0115】以下、室内の冷房及び暖房運転時について
説明する。1次側冷媒回路については、実施形態2と同
様なので、その説明は省略する。従って、以下の説明で
は、2次側冷媒回路(202)の動作のみを説明する。
【0116】冷房運転時には、四路切換弁(30)は図7に
示す実線側に設定される。この状態で、2次側蒸発部(9
0)では冷媒の蒸発動作が、2次側凝縮部(91)では冷媒の
凝縮動作が夫々行われている。つまり、2次側蒸発部(9
0)では高圧が、2次側凝縮部(91)では低圧が夫々発生し
ている。
【0117】この状態において、先ず、第1電磁弁(SV
1) を開放すると共に第2電磁弁(SV2) を閉鎖する。こ
れにより、2次側蒸発部(90)内で発生している高圧がガ
ス供給管(252)によってタンク(T) 内に作用する。これ
により、該タンク(T) 内の液冷媒の液面が押し下げら
れ、該液冷媒が液配管(237) に押し出される。そして、
この押し出された液冷媒は、四路切換弁(30)を通過した
後、室内熱交換器(25)に向って流れ、室内電動膨張弁(9
4) によって減圧された後、室内熱交換器(25)において
室内空気との間で熱交換を行い、蒸発して室内空気を冷
却する。そして、この蒸発したガス冷媒は、ガス配管(2
16) を介して2次側熱交換部(23)に導入され、1次側熱
交換部(図7では図示せず)の冷媒との間で熱交換を行
って凝縮する。
【0118】このような動作の後、第1電磁弁(SV1) を
閉鎖すると共に第2電磁弁(SV2) を開放する。これによ
り、2次側凝縮部(91)内で発生している低圧がガス回収
管(262)によってタンク(T) 内に作用する。また、2次
側凝縮部(91)の凝縮温度は2次側熱交換部(6)の凝縮温
度よりも低く設定されるので、この2次側凝縮部(91)の
内圧が2次側熱交換部(23)の内圧よりも低く設定されて
いる。これにより、タンク(T)の内圧が2次側熱交換部
(23)の内圧よりも低くなり、2次側熱交換部(23)の液冷
媒がタンク(T)内に回収される。また、この際、タンク
(T)内上層部分のガス冷媒が2次側凝縮部(91)に吸引さ
れた後、凝縮して液冷媒となり、液供給管(263)によっ
てタンク(T)内に回収される。また、この状態から上述
した加圧回路(250)による加圧動作に移ると、加圧回路
(250)全体が均圧されることによってタンク(T)内の液冷
媒の一部は2次側蒸発部(90)に回収され、高圧発生用の
冷媒として利用されることになる。
【0119】以上のような加圧回路(250)による加圧動
作と減圧回路(260)による減圧動作とが交互に繰り返さ
れることにより、加圧動作時にはタンク(T) から液冷媒
が押し出され、減圧動作時にはタンク(T) に液冷媒が回
収されることになって2次側冷媒回路(202) において冷
媒が循環され、室内が冷房されることになる。
【0120】次に、室内の暖房運転時について説明す
る。この暖房運転時には、四路切換弁(30)は、図7に波
線側に設定される。そして、上記と同様にして、タンク
(T) に対する加圧動作及び減圧動作が繰り返される。つ
まり、加圧動作によって、タンク(T)から押し出された
液冷媒は、破線の矢印で示すように、配管(237)及び四
路切換弁(30)を経て、2次側熱交換部(23)に流入して蒸
発し、その後、室内熱交換器(25)において室内空気との
間で熱交換を行い、凝縮して室内空気を加温する。そし
て、減圧動作によって、この凝縮した液冷媒は、四路切
換弁(30)を経た後、配管(236)を通過し、タンク(T)に回
収される。このような加圧、減圧が繰り返されることに
より、2次側冷媒回路(202)において冷媒が循環され、
室内が暖房されることになる。
【0121】以上のように、実施形態3においても、2
次側冷媒(R2)の流路切換手段として、冷媒回路内に発生
する高圧ガスと低圧ガスとの圧力差を利用した四路切換
弁(30)を用いているので、液ラインにおいて、2次側冷
媒(R2)の流路を切り換えることができる。従って、実施
形態2と同様の優れた効果が発揮される。
【0122】−他の実施形態− 1次側冷媒(R1)及び2次側冷媒(R2)は、同一の冷媒に限
られず、種類の異なる冷媒であってもよい。
【0123】パイロット弁(34)は電磁石の作用により動
作するものに限定されない。冷房運転又は暖房運転に応
じて、高圧導入管(31)と一方のパイロット管(36,37)と
を連通すると同時に、低圧導入管(32)と他方のパイロッ
ト管(36,37)とを連通することができる限り、どのよう
な手段であってもよい。
【0124】低圧導入管(32)に導入する冷媒は、低圧ガ
スに限られず、低圧の液冷媒であってもよい。従って、
低圧導入管(32)は、低圧の液ラインに接続されていても
よい。
【0125】1次側冷媒回路(A,A1)は、いわゆる圧縮式
の冷媒回路に限られず、熱駆動型の冷媒回路であっても
よい。
【0126】更に、1次側冷媒回路(A,A1)の代わりに、
ボイラを利用した加熱手段や、地下水や蓄熱した氷を利
用する冷却手段を備えた熱流体回路であってもよい。例
えば、工場等の廃熱を利用した回路であってもよい。
【0127】
【発明の実施の形態4】図8に示すように、実施形態4
に係る空気調和装置(600)は、1次側回路(駆動側回
路)としての熱源駆動回路(601)と、2次側回路として
の熱搬送回路(602)とを備えている。
【0128】熱源駆動回路(601)は、圧縮機(603)、加圧
用熱交換器(604)の1次側熱交換部(605)、主熱交換器(6
06)の1次側熱交換部(607)、第1膨張弁(608)、及び減
圧用熱交換器(609)の1次側熱交換部(610)が順に接続さ
れて構成される主回路(601a)と、バイパス回路(601b)と
を備えている。バイパス回路(601b)の上流端(611)は、
主熱交換器(606)と第1膨張弁(608)との間に接続され、
その下流端(612)は減圧用熱交換器(609)と圧縮機(603)
の吸入側との間に接続されている。バイパス回路(601b)
には、上流端(611)から順に、第2膨張弁(613)及び補助
熱交換器(614)の1次側熱交換部(615)が設けられてい
る。
【0129】熱搬送回路(602)は、いわゆる熱駆動式の
熱搬送回路である。熱搬送回路(602)は、第1メインタ
ンク(616)、第2メインタンク(617)及び補助タンク(61
8)を備えると共に、各部屋に設置された室内膨張弁(61
9)及び室内熱交換器(620)と、熱源側熱交換器(621)とを
備えている。
【0130】各メインタンク(616),(617)及び補助タン
ク(618)には、それぞれ上端部に上側流出入口が設けら
れると共に、下端部に下側流出入口が設けられている。
【0131】第1メインタンク(616)の上側流出入口
は、高圧生成部(625)の上端部に接続された高圧ガス配
管(632)に接続されている。第1メインタンク(616)と高
圧ガス配管(632)との間には、加圧電磁弁(662)が設けら
れている。なお、高圧生成部(625)は、加圧用熱交換器
(604)の2次側熱交換部であり、2次側冷媒が1次側熱
交換部(605)の1次側冷媒(駆動側冷媒)によって加熱
されることにより、2次側冷媒の高圧領域が生成される
ようになっている。また、第1メインタンク(616)の上
側流出入口は、低圧生成部(626)の上端部に接続された
低圧ガス配管(631)に接続されている。第1メインタン
ク(616)と低圧ガス配管(631)との間には、減圧電磁弁(6
61)が設けられている。なお、低圧生成部(626)は、減圧
用熱交換器(609)の2次側熱交換部であり、2次側冷媒
が1次側熱交換部(610)の1次側冷媒によって冷却され
ることにより、2次側冷媒の低圧領域が生成されるよう
になっている。
【0132】第2メインタンク(617)に対しても、上記
の第1メインタンク(616)の加圧電磁弁(662)及び減圧電
磁弁(661)と同様に、それぞれ加圧電磁弁(664)及び減圧
電磁弁(663)が設けられている。
【0133】第1メインタンク(616)の下側流出入口
は、回収側液配管(634)を介して、補助熱交換器(614)の
2次側熱交換部(633)に接続されている。この回収側液
配管(634)には、2次側熱交換部(633)から第1メインタ
ンク(616)への冷媒流れのみを許容する第1逆止弁(CV1)
が設けられている。
【0134】第2メインタンク(617)の下側流出入口
は、回収側液配管(635)を介して、補助熱交換器(614)の
2次側熱交換部(633)に接続されている。この回収側液
配管(635)には、2次側熱交換部(633)から第2メインタ
ンク(617)への冷媒流れのみを許容する第2逆止弁(CV2)
が設けられている。
【0135】低圧生成部(626)と第1メインタンク(616)
の下側流出入口とを接続する液配管(636)には、低圧生
成部(626)から第1メインタンク(616)への冷媒流れのみ
を許容する第3逆止弁(CV3)が設けられている。低圧生
成部(626)と第2メインタンク(617)の下側流出入口とを
接続する液配管(637)には、低圧生成部(626)から第2メ
インタンク(617)への冷媒流れのみを許容する第4逆止
弁(CV4)が設けられている。
【0136】第1メインタンク(616)の下側流出入口と
主熱交換器(606)の2次側熱交換部(640)とを連通する供
給側液配管(638)には、第1メインタンク(616)から2次
側熱交換部(640)への冷媒流れのみを許容する第5逆止
弁(CV5)が設けられている。第2メインタンク(617)の下
側流出入口と主熱交換器(606)の2次側熱交換部(640)と
を連通する供給側液配管(639)には、第2メインタンク
(617)から2次側熱交換部(640)への冷媒流れのみを許容
する第6逆止弁(CV6)が設けられている。
【0137】補助タンク(618)の上側流出入口は、加圧
電磁弁(641)を介して高圧ガス配管(632)に接続されてい
る。補助タンク(618)の上側流出入口はまた、減圧電磁
弁(642)を介して低圧ガス配管(631)に接続されている。
補助タンク(618)の下側流出入口は、液配管(645)を介し
て高圧生成部(625)の下端部に接続されている。液配管
(645)には、補助タンク(618)からの液冷媒の流出のみを
許容する第7逆止弁(CV7)が設けられている。
【0138】供給側液配管(639)と液配管(645)とは、バ
イパス管(646)を通じて接続されている。バイパス管(64
6)の上流端は、供給側液配管(639)における第6逆止弁
(CV6)と主熱交換器(606)との間に接続され、その下流端
は、液配管(645)における補助タンク(618)と第7逆止弁
(CV7)との間に接続されている。バイパス管(646)には、
上流端から下流端への冷媒流れのみを許容する第8逆止
弁(CV8)が設けられている。
【0139】次に、四路切換弁(650)について説明す
る。四路切換弁(650)は、運転モードに応じて2次側冷
媒の循環経路を切り換える流路切換手段であり、実施形
態1と同様に、外部均圧式の四路切換弁で構成されてい
る。四路切換弁(650)の第1通路(650a)は、主液配管(65
1)を介して、熱源側熱交換器(621)に接続されている。
四路切換弁(650)の第3通路(650c)は、主液配管(652)を
介して、室内膨張弁(619)に接続されている。四路切換
弁(650)の第2通路(650b)は、液配管を介して主熱交換
器(606)の2次側熱交換部(640)に接続されている。四路
切換弁(650)の第4通路(650d)は、回収側液配管(666)を
介して補助熱交換器(614)の2次側熱交換部(633)に接続
されている。四路切換弁(650)は、第1通路(650a)と第
2通路(650b)とを連通すると共に第3通路(650c)と第4
通路(650d)とを連通する第1状態と、第1通路(650a)と
第4通路(650d)とを連通すると共に第2通路(650b)と第
3通路(650c)とを連通する第2状態との間で切り換え動
作を行う。具体的には、四路切換弁(650)は、暖房運転
の際には第1状態に設定され、冷房運転の際には第2状
態に設定される。
【0140】そして、本実施形態の特徴として、四路切
換弁(650)の高圧導入管(671)は、高圧生成部(625)の高
圧ガス冷媒を導くように、高圧ガス配管(632)に接続さ
れている。また、四路切換弁(650)の低圧導入管(672)
は、回収側液配管(666)に接続されている。この回収側
液配管(666)は、四路切換弁(650)の第4通路(650d)と補
助熱交換器(614)の2次側熱交換部(633)とを接続する配
管である。
【0141】補助熱交換器(614)は、メインタンク(61
6),(617)に回収される液冷媒にフラッシュガスが含まれ
ないように、回収側液配管(666)の2次側冷媒を冷却す
るための熱交換器である。つまり、補助熱交換器(614)
の1次側熱交換部(615)において1次側冷媒が蒸発する
ことにより、2次側熱交換部(633)を流れる2次側冷媒
が冷却される。そのため、2次側冷媒にフラッシュガス
が混入していても、当該ガス冷媒は冷却されて凝縮す
る。そのため、メインタンク(616),(617)に回収される
冷媒は完全に液状態となり、回収に際しての2次側冷媒
の圧力損失が低減される。
【0142】−空気調和装置(600)の動作− 次に、空気調和装置(600)の運転動作を、冷媒の循環動
作に基づいて説明する。
【0143】まず、図9を参照しながら、冷房運転につ
いて説明する。冷房運転では、四路切換弁(650)は破線
側、つまり第2状態に設定される。
【0144】第1メインタンク(616)の加圧電磁弁(66
2)、第2メインタンク(617)の減圧電磁弁(663)、及び補
助タンク(618)の加圧電磁弁(641)は開口される。第1メ
インタンク(616)の減圧電磁弁(661)、第2メインタンク
(617)の加圧電磁弁(664)、及び補助タンク(618)の減圧
電磁弁(642)は閉鎖される。
【0145】この状態で、熱源駆動回路(601)にあって
は、1次側冷媒が図9に実線矢印で示すように循環す
る。すなわち、圧縮機(603)から吐出された1次側冷媒
は、加圧用熱交換器(604)の1次側熱交換部(605)で凝縮
し、高圧生成部(625)の2次側冷媒を加熱する。その
後、1次側冷媒は、主熱交換器(606)の1次側熱交換部
(607)で凝縮した後、分流する。分流した一部の冷媒
は、第1膨張弁(608)で減圧されて膨張した後、減圧用
熱交換器(609)の1次側熱交換部(610)で蒸発し、低圧生
成部(626)の2次側冷媒を冷却する。一方、分流した他
の冷媒は、第2膨張弁(613)で減圧されて膨張した後、
補助熱交換器(614)の1次側熱交換部(615)で蒸発する。
そして、それらの冷媒は合流し、圧縮機(603)に吸入さ
れる。
【0146】熱搬送回路(602)では、補助タンク(618)内
の2次側冷媒が下側流出入口から液状態で押し出され、
加圧用熱交換器(604)の高圧生成部(625)において、1次
側熱交換部(605)の1次側冷媒によって加熱されて蒸発
する。この際、高圧生成部(625)において、高圧が発生
する。
【0147】第1メインタンク(616)は、高圧生成部(62
5)と連通しているので、上端部から加圧される。そのた
め、第1メインタンク(616)内の液冷媒は下側流出入口
から押し出され、第5逆止弁(CV5)を通過した後、主熱
交換器(606)及び四路切換弁(650)を経て、室内膨張弁(6
19)で減圧される。室内膨張弁(619)で減圧された2次側
冷媒は、室内熱交換器(620)において室内空気と熱交換
を行って蒸発する。この際、室内空気は冷却される。室
内熱交換器(620)を流出した2次側冷媒は熱源側熱交換
器(621)で凝縮し、液冷媒となって四路切換弁(650)を通
過して補助熱交換器(614)の2次側熱交換部(633)に流入
する。2次側冷媒は、2次側熱交換部(633)で冷却さ
れ、液中に含まれるフラッシュガスが完全に液化され
る。そして、2次側熱交換部(633)を流出した2次側冷
媒は、第2メインタンク(617)に回収される。
【0148】第2メインタンク(617)は、減圧用熱交換
器(609)の低圧生成部(626)に連通しているので、上端部
から減圧される。そのため、第2メインタンク(617)内
のガス冷媒は吸引され、低圧生成部(626)に流入する。
低圧生成部(626)において、2次側冷媒は1次側熱交換
部(610)の1次側冷媒によって冷却され、凝縮する。こ
の際、低圧生成部(626)において低圧が発生する。凝縮
した2次側冷媒は、第4逆止弁(CV4)を通過し、第2メ
インタンク(617)に流入する。
【0149】以上のようにして、熱搬送回路(602)にお
いて2次側冷媒が循環することになる。そして、補助タ
ンク(618)内の液冷媒のほとんどが高圧生成部(625)に供
給された時点で、加圧電磁弁(641)を閉鎖するとともに
減圧電磁弁(642)を開口する。これにより、補助タンク
(618)内は低圧となり、第1メインタンク(616)から流出
した液冷媒の一部がバイパス管(646)を通じて補助タン
ク(618)に回収される。
【0150】このような動作を所定時間行った後、加圧
電磁弁(662),(664),(641)及び減圧電磁弁(661),(663),
(642)の状態を切り換える。つまり、第1メインタンク
(616)の加圧電磁弁(662)、第2メインタンク(617)の減
圧電磁弁(663)、及び補助タンク(618)の加圧電磁弁(64
1)を閉鎖すると同時に、第1メインタンク(616)の減圧
電磁弁(661)、第2メインタンク(617)の加圧電磁弁(66
4)、及び補助タンク(618)の減圧電磁弁(642)を閉鎖す
る。これにより、第1メインタンク(616)内が低圧とな
り、逆に、第2メインタンク(617)内が高圧となる。従
って、上記と同様にして、第2メインタンク(617)から
押し出された液冷媒が第1メインタンク(616)に回収さ
れる冷媒循環が行われる。
【0151】以上のような電磁弁(661,662,663,664,64
1,642)の切り換え動作が繰り返されることにより、熱搬
送回路(602)において2次側冷媒が継続的に循環し、室
内が冷房されることになる。
【0152】一方、暖房運転にあっては、四路切換弁(6
50)を図中の実線側に設定し、室内熱交換器(620)におい
て2次側冷媒を凝縮させる冷媒循環を行う。
【0153】−実施形態4の効果− このように、実施形態4においても、2次側冷媒の流路
切換手段として、冷媒回路内に発生する高圧と低圧との
圧力差を利用した四路切換弁(650)を用いているので、
液ラインにおいて、2次側冷媒の流路を切り換えること
ができる。
【0154】本実施形態では、特に、四路切換弁(650)
の第4通路(650d)と補助熱交換器(614)とを接続する回
収側液配管(666)に低圧導入管(672)を接続し、回収側液
配管(666)から低圧の液冷媒を導入している。つまり、
低圧導入管(672)の低圧の取入口を、四路切換弁(650)の
近傍に設けている。従って、導入管を含めた四路切換弁
(650)の全体構成を簡単化することができる。
【0155】一方、高圧導入管(671)の高圧の取入口
は、高圧ガス配管(632)に設けられている。そのため、
四路切換弁(650)には、高圧導入管(671)から高圧のガス
冷媒が導入されるので、切換時に高圧が弁体に対して迅
速に付与される。従って、四路切換弁(650)の切換動作
を迅速に行うことができる。
【0156】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、以下の
ような効果が発揮される。
【0157】請求項1及び2に記載の発明によれば、ブ
リッジ回路を用いることなく2次側冷媒の流路を切り換
えることができ、配管の構成を簡単化することができ
る。そのため、コストを低減することが可能となると共
に、冷凍装置の信頼性が向上する。また、2次側冷媒の
圧力損失が低減するので、冷凍装置の能力を向上するこ
とができる。流路の切換は回路内で発生する高低圧差を
利用して行われるので、流路切換手段の動作に必要な電
気入力が少なく、流路切換動作を安価に行うことができ
る。
【0158】請求項3に記載の発明によれば、従来は正
常動作が困難であった高低圧差の小さい液ラインにおい
て、外部均圧式の四路切換弁を使用することとなり、冷
媒回路から高圧冷媒及び低圧冷媒を導入する本発明の効
果が顕著に発揮される。
【0159】請求項4に記載の発明によれば、具体的な
構成によって、簡易かつ確実に、高圧導入管及び低圧導
入管にそれぞれ高圧冷媒及び低圧冷媒を導入することが
できる。
【0160】請求項5及び6に記載の発明によれば、ポ
ンプ等の機械的な搬送手段を用いることなく2次側冷媒
の搬送を行うことができる。流路を切り換える部分での
圧力損失が小さいので、2次側冷媒を円滑に循環させる
ことができる。
【0161】請求項7に記載の発明によれば、2次側冷
媒回路内に発生する高圧をそのまま利用することができ
る。従って、常時高圧ガス手段を別途外部に設ける必要
がない。
【0162】請求項8に記載の発明によれば、2次側冷
媒回路内に発生する低圧をそのまま利用することができ
る。従って、常時低圧手段を別途外部に設ける必要がな
い。
【0163】請求項9に記載の発明によれば、低圧導入
管を四路切換弁と離れて位置にある配管に接続する必要
がないため、低圧導入管を短くすることができ、その施
工が容易になる。
【0164】請求項10に記載の発明によれば、2次側
冷媒回路内に発生する高圧をそのまま利用することがで
きると共に、高圧導入管の設置が容易になる。
【0165】請求項11に記載の発明によれば、具体的
な構成により、高圧導入管及び低圧導入管にそれぞれ高
圧冷媒及び低圧冷媒を導入することができる。しかも、
たとえ流路切換手段内で冷媒が漏れ、流路内の冷媒と高
圧冷媒及び低圧冷媒とが混合したとしても、それらはす
べて同一の冷媒なので、冷媒の特性が変化することによ
る冷凍装置の能力低下等の問題は起こらない。従って、
1次側冷媒と2次側冷媒とが異なる場合でも、冷凍装置
の信頼性が高い。
【0166】請求項12に記載の発明によれば、2次側
冷媒回路内に発生する低圧をそのまま利用することがで
きると共に、低圧導入管の設置が容易になる。
【0167】請求項13に記載の発明によれば、四路切
換弁が設けられた箇所とは別の箇所から高圧ガス冷媒を
導くと同時に、四路切換弁が設けられた箇所から低圧冷
媒を導き、当該高圧ガス冷媒と低圧冷媒との圧力差によ
って四路切換弁を駆動することとしたので、液ラインに
設けた四路切換弁を良好に作動させることができる。ま
た、四路切換弁の構成を簡単化することができる。
【0168】請求項14に記載の発明によれば、駆動側
回路における駆動側冷媒によって熱搬送回路の冷媒を加
圧及び減圧することとしたので、タンク手段の加圧及び
減圧を良好に行うことができ、熱搬送回路における冷媒
循環を円滑かつ確実に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】空気調和装置の冷媒回路図である。
【図2】四路切換弁の縦断面図である。
【図3】空気調和装置の冷媒回路図である。
【図4】四路切換弁の縦断面図である。
【図5】冷房運転時の冷媒循環動作を示す冷媒回路図で
ある。
【図6】暖房運転時の冷媒循環動作を示す冷媒回路図で
ある。
【図7】2次側冷媒回路の回路図である。
【図8】実施形態4に係る空気調和装置の冷媒回路図で
ある。
【図9】冷房運転時の冷媒循環動作を示す図8相当図で
ある。
【図10】従来の空気調和装置の冷媒回路図である。
【符号の説明】
(3) 主熱交換器 (15) 熱源側熱交換器 (25) 利用側熱交換器 (30) 第2四路切換弁 (31) 高圧導入管 (32) 低圧導入管 (33) バルブ本体 (34) パイロット弁 (35) 電磁石 (47) 弁体 (61) 第1圧力室 (62) 第2圧力室
フロントページの続き (72)発明者 藤吉 竜介 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 (72)発明者 松岡 弘二 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 (72)発明者 大倉 悟 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒搬送手段(P)と、主熱交換器(3)と、
    該主熱交換器(3)で吸収した冷熱又は温熱を放出する利
    用側熱交換器(25)とを有する冷媒回路(B,B2,202)を備え
    た冷凍装置において、 上記冷媒搬送手段(P)は、上記冷媒回路(B,B2,20)の液ラ
    イン(51〜54,93b)に設けられる一方、 高圧ガスを供給する常時高圧ガス手段(17,97,252)に接
    続された高圧導入管(31)と、 ガス又は液状の低圧流体を供給する常時低圧手段(18,10
    3,262)に接続された低圧導入管(32)と、 上記冷媒回路(B,B2,20)の液ライン(51〜54,93b)に設け
    られ、且つ上記高圧導入管(31)及び低圧導入管(32)に接
    続され、該両導入管(31,32)から導入した高圧ガス及び
    低圧流体の高低差圧で駆動して冷媒の循環方向を切り換
    える四路切換弁(30)とを備えていることを特徴とする冷
    凍装置。
  2. 【請求項2】 熱源側熱交換器(15)と、主熱交換器(3)
    の1次側熱交換部(13)とを備え、該熱源側熱交換器(15)
    で吸収した熱を該1次側熱交換部(13)において放出する
    加熱運転と、該1次側熱交換部(13)で吸収した熱を該熱
    源側熱交換器(15)において放出する冷却運転との切換が
    自在に構成された1次側冷媒回路(A,A2)と、 上記主熱交換器(3)の2次側熱交換部(23)と、利用側熱
    交換器(25)と、2次側冷媒(R2)を循環させる冷媒搬送手
    段(P)とを備え、上記加熱運転時には2次側熱交換部(2
    3)で吸収した熱を利用側熱交換器(25)で放出する一方、
    冷却運転時には利用側熱交換器(25)で吸収した熱を2次
    側熱交換部(23)に放出するように2次側冷媒(R2)の循環
    経路を切り換える流路切換手段(30)が設けられた2次側
    冷媒回路(B,B2)とを備えた冷凍装置において、 上記1次側冷媒回路(A,A2)又は2次側冷媒回路(B,B2)の
    少なくとも一方は、常時高圧となる冷媒循環部と常時低
    圧となる冷媒循環部との間に所定の高低差圧が保持され
    るように構成される一方、 上記流路切換手段(30)は、所定の高低差圧が生ずる1次
    側冷媒回路(A,A2)又は2次側冷媒回路(B,B2)の高圧冷媒
    と低圧冷媒とを高圧導入管(31)と低圧導入管(32)とによ
    って導いて該高低差圧によって駆動する四路切換弁で構
    成されていることを特徴とする冷凍装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の冷凍装置において、 流路切換手段(30)は、2次側冷媒回路(B,B2)の液ライン
    (51〜54,93b)に設けられていることを特徴とする冷凍装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の冷凍装置において、 1次側冷媒回路(A,A2)は、圧縮機(11)と、熱源側熱交換
    器(15)と1次側熱交換部(13)との間に設けられた減圧機
    構(14,82)とを備え、 高圧導入管(31)は、常時高圧の冷媒循環部である1次側
    冷媒回路(A)の上記圧縮機(11)の吐出側配管(17)に接続
    され、 低圧導入管(32)は、常時低圧の冷媒循環部である1次側
    冷媒回路(A)の上記圧縮機(11)の吸入側配管(18)に接続
    されていることを特徴とする冷凍装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2に記載の冷凍装置におい
    て、 主熱交換器(3)と利用側熱交換器(25)とがガス配管(93a)
    及び液配管(93b)により冷媒循環可能に接続され、 冷媒搬送手段(P)は、 内部空間が上記液配管(93b)に連通し、液冷媒の貯留が
    可能なタンク手段(T,95A,95B,96A,96B)と、 該タンク手段(T,95A,95B,96A,96B)の内部圧力を上昇さ
    せる加圧動作と、内部圧力を下降させる減圧動作とを交
    互に切換える加減圧手段(99a〜99d,104a〜104b,SV-1,SV
    -2)とを備え、 該加減圧手段の加圧動作時には上記タンク手段(T,95A,9
    5B,96A,96B)から蒸発器となる熱交換手段(90,91)への液
    冷媒の供給のみを許容する一方、減圧動作時には凝縮器
    となる熱交換手段(90,91)からタンク手段(T,95A,95B,96
    A,96B)への液冷媒の回収のみを許容して冷媒を循環させ
    て利用側熱交換器(25)に吸熱又は放熱を行わせる手段か
    ら成ることを特徴とする冷凍装置。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載の冷凍装置において、 2次側熱交換部(23)と利用側熱交換器(25)とは、ガス配
    管(93a)及び液配管(93b)により冷媒循環自在に接続さ
    れ、 冷媒搬送手段(P)は、上記液配管(93b)に連通し且つ液冷
    媒の貯留が自在な互いに並列に設けられた第1及び第2
    タンク手段(95A,95B)と、1次側冷媒(R1)と2次側冷媒
    (R2)との間で熱交換を行わせて2次側冷媒(R2)を加熱し
    て昇圧し、該第1又は第2タンク手段(95A,95B)のいず
    れか一方の2次側冷媒(R2)を液配管(93b)に押し出す加
    圧用熱交換器(81A)と、1次側冷媒(R1)と2次側冷媒(R
    2)との間で熱交換を行わせて2次側冷媒(R2)を冷却して
    減圧し、該第1又は第2タンク手段(95A,95B)の他方の
    2次側冷媒(R2)を液配管(93b)に吸引させる減圧用熱交
    換器(83A)とを備え、 第1タンク手段(95A)を加圧すると共に第2タンク手段
    (95B)を減圧する第1状態と、第1タンク手段(95A)を減
    圧すると共に第2タンク手段(95B)を加圧する第2状態
    とを交互に切り換えることによって2次側冷媒(R2)を循
    環させることを特徴とする冷凍装置。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の冷凍装置において、 常時高圧ガス手段は、タンク手段(T,95A,95B,96A,96B)
    の高圧側であることを特徴とする冷凍装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の冷凍装置において、 常時低圧手段は、タンク手段(T,95A,95B,96A,96B)の低
    圧側であることを特徴とする冷凍装置。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載の冷凍装置において、 低圧導入管(32)は、冷媒搬送手段(P)の吸入側配管に接
    続されていることを特徴とする冷凍装置。
  10. 【請求項10】 請求項6に記載の冷凍装置において、 高圧導入管(31)は、加圧用熱交換器(81A)とタンク手段
    (95A,95B,96A,96B)とをつなぐガス供給管(97)に接続さ
    れていることを特徴とする冷凍装置。
  11. 【請求項11】 請求項6に記載の冷凍装置において、 高圧導入管(31)は、常時高圧の冷媒循環部である加圧用
    熱交換器(81A)とタンク手段(95A,95B)とをつなぐガス供
    給管(97)に接続され、 低圧導入管(32)は、常時低圧の冷媒循環部である減圧用
    熱交換器(83A)とタンク手段(95A,95B)とをつなぐガス回
    収管(103)に接続されていることを特徴とする冷凍装
    置。
  12. 【請求項12】 請求項6に記載の冷凍装置において、 低圧導入管(32)は、冷媒搬送手段(P)の吸入側配管に接
    続されていることを特徴とする冷凍装置。
  13. 【請求項13】 冷媒を貯留する第1タンク手段(616)
    及び第2タンク手段(617)と、 冷媒を加熱することにより昇圧し、該第1タンク手段(6
    16)または第2タンク手段(617)のいずれか一方のタンク
    手段に対して、昇圧冷媒を供給し、該タンク手段内の冷
    媒を供給側液配管(638,639)に押し出す加圧用熱交換器
    (604)と、 冷媒を冷却することにより減圧し、他方のタンク手段内
    の冷媒を吸引し、回収側液配管(666)から冷媒を該タン
    ク手段内に導く減圧用熱交換器(609)と、 タンク手段から押し出された冷媒を蒸発または凝縮させ
    る熱源側熱交換器(621)と、 該熱源側熱交換器(621)に接続され、冷媒を凝縮または
    蒸発させる利用側熱交換器(620)と、 上記供給側液配管(638,639)、回収側液配管(666)、利用
    側熱交換器(620)及び熱源側熱交換器(621)に接続され、
    冷房運転時にはタンク手段から押し出された冷媒を利用
    側熱交換器(620)から熱源側熱交換器(621)に流通させる
    一方、暖房運転時にはタンク手段から押し出された冷媒
    を熱源側熱交換器(621)から利用側熱交換器(620)に流通
    させるように冷媒循環方向を切り換える四路切換弁(65
    0)とを有する熱搬送回路(602)を備え、 第1タンク手段(616)を加圧すると共に第2タンク手段
    (617)を減圧する第1状態と、第1タンク手段(616)を減
    圧すると共に第2タンク手段(617)を加圧する第2状態
    とを交互に切り換えることによって、該熱搬送回路(60
    2)において冷媒を循環させる冷凍装置であって、 上記四路切換弁(650)は、上記熱搬送回路(602)から高圧
    ガス冷媒を導く高圧導入管(671)と、上記回収側液配管
    (666)から低圧液冷媒を導く低圧導入管(672)とを備え、
    該両導入管(671,672)から導入した冷媒の高低差圧で駆
    動することを特徴とする冷凍装置。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の冷凍装置におい
    て、 圧縮機(603)、加圧用熱交換器(604)の1次側熱交換部(6
    05)、減圧機構(608)、及び減圧用熱交換器(609)の1次
    側熱交換部(610)が順に接続された駆動側回路(601)を備
    え、 該加圧用熱交換器(604)において駆動側冷媒により熱搬
    送回路(602)の冷媒を加熱して昇圧すると共に、該減圧
    用熱交換器(609)において駆動側冷媒により熱搬送回路
    (602)の冷媒を冷却して減圧する一方、 四路切換弁(650)の高圧導入管(671)は、該加圧用熱交換
    器(604)で昇圧された冷媒を導くように構成されている
    ことを特徴とする冷凍装置。
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