JPH10280955A - 車両用エンジンの冷却ファン制御装置 - Google Patents

車両用エンジンの冷却ファン制御装置

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JPH10280955A
JPH10280955A JP9830597A JP9830597A JPH10280955A JP H10280955 A JPH10280955 A JP H10280955A JP 9830597 A JP9830597 A JP 9830597A JP 9830597 A JP9830597 A JP 9830597A JP H10280955 A JPH10280955 A JP H10280955A
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JP
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speed
vehicle
cooling fan
temperature
cooling
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JP9830597A
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Junichiro Hara
潤一郎 原
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Marelli Corp
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Calsonic Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却水の温度に対応して適切に冷却ファン回
転を制御し、高速走行時の車速風による冷却ファンの連
れ回りによる油圧モータの破損を防止する。 【解決手段】 制御アンプ17により車速センサ15に
よる車両の速度、水温センサ16による冷却水の温度に
応じて流量制御弁3のデューティ比を制御し冷却ファン
8を駆動する油圧モータの回転数を制御する。低速領域
では中速領域よりも水温が高くなるまで冷却ファンの回
転数増大を開始せず、広範囲にわたって静粛性が確保さ
れる。高速領域では冷却ファンの連れ回り回転数を考慮
した最低回転数で積極的に回転させることにより作動油
の発泡を抑えるので油圧モータの破損が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両に
搭載され、ポンプからの油圧駆動により回転する冷却フ
ァンを制御する車両用エンジンの冷却ファン制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用エンジンの冷却ファン制御
装置として、例えば実公平5−31209号公報や、実
開平2−24034号公報に開示された技術が知られて
いる。前者は、エンジンの回転数が高いほど冷却ファン
回転を低下させるものであり、後者は、エンジンの回転
数に応じて冷却ファン回転数を順次低、高、低と制御す
るものである。両者ともにポンプの耐久性向上、ポンプ
騒音の低減、ならびに伝動ベルトの耐久性向上を目的と
している。
【0003】そのほか、負荷低減のために、車両の走行
速度が高いほど冷却ファンの回転数を低下させるものも
提案されている。これは、走行速度が高い場合にはラム
圧、すなわちいわゆる車速風による冷却が期待できるた
め、高速走行時には冷却ファン回転数を低下させて油圧
発生用ポンプのエンジンに対する動力負荷を低減しよう
とするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
エンジンの回転数に応じて冷却ファン回転数を制御する
もの場合には、エンジンの負荷により冷却冷媒の温度が
高くなるときでも、冷却ファンの回転数を上昇させるこ
とができず、また、冷却冷媒の温度を車両の走行速度に
応じて適切に制御する点については考慮されていない。
一方、走行速度が高いほど冷却ファンの回転数を単純に
低下させるものでは、走行速度が高いときに逆に車速風
で冷却ファンが連れ回りしてしまって、油圧モータが破
損する可能性がある。
【0005】すなわち、車両の速度が高い状態では車両
外部の空気がエンジンルームに高速に入ってくるため、
冷却ファンを低回転にすべく油圧モータへの作動油の供
給が少ないと、冷却ファンは油圧モータで駆動される以
上に回転してしまう。この結果、油圧モータの作動油の
入口側では作動油の流入不足が発生し、作動油の圧力が
減少して作動油内に発泡現象が発生する。この発生した
泡は次の瞬間には周囲の作動油の圧力により急激に潰さ
れ、その際生じる衝撃波により、油圧モータを構成する
部品の作動油に触れる部分が浸食されることになる。ま
たこの際に生じる磨耗粉が油圧モータ内部の間隙に入り
込み、焼き付き等の破損現象を引き起こすことにもな
る。
【0006】したがって本発明は、上記従来の問題点に
鑑み、冷却冷媒の温度に対応させてより適切に冷却ファ
ン回転が制御され、また高速走行時に車速風で冷却ファ
ンが連れ回りして油圧モータが破損することのない車両
用エンジンの冷却ファン制御装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本発明は、車
両用エンジンにより駆動されて油圧を発生するポンプ
と、ポンプからの油圧により冷却ファンを回転駆動する
油圧モータと、ポンプから油圧モータへの作動油の流量
を制御する流量制御弁と、車両の走行速度を検出する車
速検出手段と、エンジンの冷却冷媒の温度を検出する温
度検出手段と、車両の走行速度と冷却冷媒の温度に応じ
て、流量制御弁を制御する制御手段とを有するものとし
た。
【0008】上記制御手段は、冷却冷媒の温度の変化に
応じて作動油の流量を増減するように流量制御弁を制御
するとともに、車両の走行速度に応じて流量制御弁によ
る作動油の流量の増減制御領域を異ならせ、増減制御領
域より低い温度範囲では作動油の流量を所定の最低値と
するものとすることができる。その際とくに、車両の走
行速度を低速、中速および高速の3領域に分け、制御手
段は中速領域において冷却冷媒の温度が他の領域におけ
るよりも低い範囲で作動油の流量を増減させるのが好ま
しい。
【0009】また、上記作動油の流量の最低値は、冷却
ファンの回転音が車両の風切音にマスキングされる回転
数に対応する値とするのがよい。さらに、制御手段は、
高速領域においては上記最低値を車速風による冷却ファ
ンの連れ回り回転速度に対応する値とするべく流量制御
弁を制御するのが望ましい。
【0010】
【作用】制御手段が流量制御弁を制御することによりポ
ンプから油圧モータへの作動油の流量を調節し、これに
より冷却ファンの回転数が制御される。この際、制御手
段は車両の走行速度と冷却冷媒の温度に応じて冷却ファ
ンの回転数が調節されるように流量制御弁を制御するか
ら、冷却冷媒の温度に対応した適切な冷却ファン回転数
が得られるとともに、車速風による冷却も有効に利用し
て動力負荷も低減される。
【0011】とくに冷却冷媒の温度の変化に応じて作動
油の流量を増減するように流量制御弁を制御するととも
に、車両の走行速度に応じて流量制御弁による作動油の
流量の増減制御領域を異ならせることにより、運転状態
による冷却の要求度合いに応じた制御ができるから、冷
却の必要が大きくない領域のファン騒音が低減される。
例えば、車両の走行速度を低速、中速および高速の3領
域に分け、冷却要求の大きい中速領域において冷却冷媒
の温度が他の領域におけるよりも低い範囲で作動油の流
量を増減させることにより、低速領域では冷却冷媒の温
度が比較的高くなるまで冷却ファンの回転数増大が開始
されず、とくにその間冷却ファンの回転音が車両の風切
音にマスキングされる回転数に維持することにより、広
範囲にわたって静粛性が確保される。
【0012】さらに、高速領域の比較的低温の範囲で
は、車速風による冷却ファンの連れ回り回転速度に対応
する値とするべく流量制御弁を制御することにより、車
速風による冷却ファンの連れ回りがあっても作動油内の
発泡現象の発生が防止される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を実施例
により説明する。図1は実施例の構成を示す図である。
エンジン1の冷却冷媒としての冷却水を冷却するため
熱交換器9が設置され、この熱交換器9に油圧モータ7
で駆動される冷却ファン8が付設されている。エンジン
1と熱交換器9は図示しない冷却水ホースで接続されて
いる。エンジン1には当該エンジンの駆動により高油圧
を出力するポンプ2が備えられている。ポンプ2の流出
側は配管4を介して流量制御弁3の流入側に接続されて
おり、流量制御弁3の流出側は配管5を介して油圧モー
タ7の流入側に接続されている。また流量制御弁3の他
の流出側は配管6を介してポンプ2の流入側に接続され
ている。
【0014】流量制御弁3は、後述する制御手段として
の制御アンプ17により制御され、ポンプ2からの作動
油を油圧モータ7とポンプ2の流入側へ分配する比率を
調整し、これにより油圧モータ7の回転数、したがって
冷却ファン8の回転数を制御する。一方、油圧モータ7
の流出側は、配管10を介して作動油冷却用熱交換器1
1の流入側に接続されている。作動油冷却用熱交換器1
1は、ポンプ2により加圧されて高温となった作動油を
冷却して、作動油の粘性低下を防止し、ポンプ2や油圧
モータ7における作動油の漏れを減少させる。作動油冷
却用熱交換器11の流出側は、配管12を介して貯油タ
ンク13に接続されている。貯油タンク13は、油圧系
内部の作動油の増減があっても正常に油圧系を作動させ
るために作動油を貯油する。貯油タンク13は、配管1
4を介してポンプ2の流入側に接続されている。
【0015】冷却水の温度を検出する温度検出手段とし
てエンジン1に備えられた水温センサ16が制御アンプ
17に接続され、また、車両の走行速度を検出する車速
検出手段としての車速センサ15も制御アンプ17に接
続されている。制御アンプ17は、車速センサ15の出
力と水温センサ16の出力に応じて流量制御弁3を制御
する。
【0016】具体的には、図2に示すように、走行速度
が低速領域である場合には、エンジン1の発熱量が低
く、比較的高い冷却水の温度でも冷却性が良いため、冷
却水の温度が100℃になるまでは流量制御弁3のデュ
ーティ比を最低値D0に固定し、100℃を越えた時点
から冷却水温度の上昇に対応させて流量制御弁3のデュ
ーティ比の増大を開始する。そして、冷却水温度が上昇
して略112℃に達するとデューティ比は100%とな
り、その後は冷却ファンは最大回転数に保持される。一
方、エンジン1の負荷の減少等で冷却水温度が上記11
2℃以上の状態から下降していく場合には、ヒステリシ
スを持たせて冷却水温度が略107℃まで下がってから
流量制御弁3のデューティ比の減少を開始する。
【0017】走行速度が中速領域である場合には、エン
ジン1の発熱量が比較的高いため、冷却水の温度が85
℃を越えると流量制御弁3のデューティ比の増大を開始
し、100℃で100%とする。冷却水温度の100℃
以上の状態から下降時には、冷却水温度が略95℃まで
下がってから流量制御弁3のデューティ比の減少を開始
する。
【0018】そして走行速度が高速領域である場合に
は、冷却水の温度が96℃を越えると流量制御弁3のデ
ューティ比の増大を開始し、略108℃で100%とす
る。冷却水温度の108℃以上の状態から下降時には、
冷却水温度が略103℃まで下がってから流量制御弁3
のデューティ比の減少を開始する。
【0019】ここで、流量制御弁3のデューティ比の増
大開始前の最低値D0としては、冷却ファン8の回転音
が当該時点の走行速度における車両の風切音を越えずマ
スキングされる範囲で冷却ファン8を積極的に回転させ
るデューティ比が望ましい。なお、高速領域では、車速
風による連れ回り回転数を越える回転数が得られるデュ
ーティ比D1とする。これら風切音を超えない冷却ファ
ン8の回転数あるいは連れ回り回転数は、走行速度に対
応させて実験的に求めておくことができ、車両用の冷却
ファンの場合には概略デューティ比5%程度で風切音を
超えない回転数および連れ回り回転数の両者を実現する
ことができる。
【0020】次に、図3から図5を参照して、上記制御
アンプ17による流量制御弁3の制御の流れについて説
明する。先ずステップ301で、現在の冷却水の温度
(水温)と走行速度を入力する。ステップ302では、
現在の走行速度が低速領域であるか否かをチェックす
る。低速領域でないときには図4に示すステップ402
へ進むが、低速領域である場合にはステップ303へ進
み、水温の上昇中であるか否かを判断する。
【0021】ステップ303において水温上昇中ではな
いと判断された場合には、ステップ307へ進むが、水
温上昇中の場合にはステップ304へ進み、水温が10
0℃以上であるか否かをチェックする。ここで水温が1
00℃以上であるときはステップ305へ進み、水温の
上昇に応じて増大するデューティ比を設定して、次のス
テップ312で当該デューティ比に基づいて流量制御弁
3を制御する。このあとはステップ301へ戻って上記
フローを繰り返す。
【0022】一方、ステップ304のチェックで水温が
100℃よりも低い場合には、ステップ305のかわり
にステップ306で、流量制御弁3のデューティ比を最
低値D0、例えば5%に設定する。また水温上昇中でな
いとき、ステップ307では水温の低下中であるか否か
を判断する。ここで水温低下中ではないと判断された場
合には、水温に変化がない状態であるから、ステップ3
11へ進み、流量制御弁3のデューティ比を現在の値に
維持する。
【0023】一方、水温低下中のときにはステップ30
8へ進み、水温が107℃以下であるか否かをチェック
する。ここで水温が107℃以下のときには、ステップ
309へ進み、水温の下降に応じて減少するデューティ
比を設定して、次のステップ312で当該デューティ比
に基づいて流量制御弁3を制御する。また、水温が10
7℃よりも高いと判断された場合には、水温低下中であ
っても依然として水温が高い場合であるから、ステップ
310で流量制御弁3のデューティ比を100%に維持
する。
【0024】ステップ302におけるチェックで走行速
度が低速領域ではない場合には、図4に示すステップ4
02へ進み、走行速度が中速領域であるか否かをチェッ
クする。 ここで走行速度が中速領域であるときには、
図4に示すフローを進む。このフローは図3に示したフ
ローと基本的に同様であるから、詳しい説明は省略す
る。相違する点は、ステップ404で水温が85℃以上
であるか否かをチェックし、ステップ408で水温が9
5℃以下であるか否かをチェックする点のみである。す
なわち、低速領域と中速領域では、図2に示すように水
温における制御範囲が相違している。
【0025】つぎにステップ402におけるチェックで
走行速度が中速領域ではない場合には、走行速度が高速
領域であることになる。この場合は図5に示すステップ
503へ進み、水温の上昇中であるか否かを判断する。
水温上昇中の場合にはステップ504へ進み、水温が9
6℃以上であるか否かをチェックする。ここで水温が9
6℃以上であるときはステップ505へ進み、水温の上
昇に応じて増大するデューティ比を設定して、次のステ
ップ515で当該デューティ比に基づいて流量制御弁3
を制御する。このあとはステップ301へ戻る。
【0026】また、ステップ504のチェックで水温が
96℃よりも低い場合には、ステップ505のかわりに
ステップ506で、流量制御弁3のデューティ比を車速
風による連れ回り回転数を越える回転数が得られる値D
1に設定する。一方、ステップ503でのチェックにお
いて水温上昇中でないときは、ステップ507に進ん
で、水温の低下中であるか否かを判断する。ここで、水
温低下中のときにはステップ508へ進み、水温が10
3℃以下であるか否かをチェックする。ここで水温が水
温が103℃よりも高いと判断された場合には、水温低
下中であっても依然として水温が高い場合であるから、
ステップ510で流量制御弁3のデューティ比を100
%に維持する。
【0027】また、水温が103℃以下のときには、ス
テップ509へ進み、水温の下降に応じて減少するデュ
ーティ比を設定する。ここに設定されたデューティ比
は、次のステップ512において、最低値D1以下であ
るかどうかチェックする。そして最低値D1より高けれ
ばステップ515に進んで当該デューティ比に基づいて
流量制御弁3を制御する。一方、ステップ509で設定
されたデューティ比が最低値D1以下であるときは、ス
テップ514でデューティ比をD1に設定し直してから
ステップ515に進む。
【0028】つぎに、ステップ507において水温低下
中ではないと判断された場合には、水温に変化がない状
態であるから、ステップ511へ進み、流量制御弁3の
デューティ比を現在値維持の値に設定する。ここに設定
されたデューティ比は、次のステップ513において、
最低値D1以下であるかどうかチェックする。そして最
低値D1より高ければそのままステップ515に進む。
しかし、ステップ511で設定されたデューティ比が最
低値D1以下であるときは、ステップ514でデューテ
ィ比をD1に設定し直してからステップ515に進む。
【0029】なお、図3〜図5のフローには水温がデュ
ーティ比100%を要求する温度以上まで上昇した後下
降する場合について示したが、例えば中速領域で、水温
が90℃まで上昇してラインA上のデューティ比αのa
点に至った後、水温が下降する場合にも、同様にヒステ
リシスをもたせて、ラインB上のb点に対応する85℃
までデューティ比αを維持し、そのあとラインBにそっ
てデューティ比を減少するよう制御が行われる。
【0030】以上のように、低速領域での制御では、冷
却水の温度が100℃以上にならなければ冷却ファン8
の回転数を所定の最低回転数以上に上昇させないから、
風切音よりも冷却ファン8の回転音を低く抑えることが
でき、静かな走行を得ることができる。同じく中速領域
においても、回転数増大開始までは風切音よりも冷却フ
ァン8の回転音を低く抑えることができる。
【0031】また、走行速度が高い場合には、車両外部
からエンジンルーム内への侵入空気量(車速風)が非常
に多くエンジン冷却性能に不足はないが、この車速風に
よる連れ回り回転数を越える回転数が得られる程度に流
量制御弁のデューティ比を制御するので、冷却ファン8
の連れ回りによって油圧モータ7が破損するのが防止さ
れる。
【0032】以上のとおり本実施例では、低速、中速、
高速に応じて水温の制御範囲を設定し、現在の走行速度
と水温に基づいて走行速度に適した水温に制御するべく
流量制御弁3のデューティ比を制御し、これにより冷却
ファン8の回転数を制御するようにしたから、常に走行
に適した最適な冷却を行うことができると共に、特に低
速、中速では静かな走行を得ることができる。また、高
速領域では、流量制御弁3のデューティ比に冷却ファン
8の連れ回りを考慮した最低値D1を設定しているの
で、冷却ファン8の連れ回りにより油圧モータ7が破損
する事態を防止することができる。
【0033】なお、実施例では走行速度を低速、中速、
高速の3領域に分け、それぞれに水温の制御範囲を設定
しているが走行速度の領域数ならびに制御範囲の具体的
な数値は例示したものに限定されるものでなく、車両形
式やエンジン等に応じて種々変更することが可能であ
る。
【0034】また、実施例では高速領域における流量制
御弁のデューティ比の最低値を冷却ファン8の車速風に
よる連れ回り回転数を越える回転数に対応する値として
いるが、連れ回り回転数より低い回転数に対応するデュ
ーティ比であっても相当程度に積極的に回転させること
により、油圧モータ7の破損のおそれが軽減される効果
がある。要は、車速風による連れ回り回転数を考慮して
積極的に油圧モータへ作動油を供給すればよい。さらに
また、実施例では制御アンプがデューティ制御により流
量制御弁を制御するものとしたが、これに限定されず、
流量制御弁は任意の制御方式により制御することができ
る。
【0035】
【発明の効果】以上のとおり、本発明は、冷却ファンを
回転駆動する油圧モータとポンプの間に設けられた流量
制御弁を、車両の走行速度と冷却冷媒の温度に応じて制
御するものとしたので、冷却冷媒の温度に対応した適切
な冷却ファン回転数が得られるとともに、車速風による
冷却も有効に利用して動力負荷も低減されるという効果
を有する。
【0036】とくに冷却冷媒の温度の変化に応じて作動
油の流量を増減するとともに、車両の走行速度に応じて
流量制御弁による作動油の流量の増減制御領域を異なら
せることにより、運転状態による冷却の要求度合いに応
じた制御ができるから、冷却の必要が大きくない領域の
ファン騒音が低減される。すなわち、冷却要求の大きい
中速領域において冷却冷媒の温度が他の領域におけるよ
りも低い範囲で作動油の流量を増減させることにより、
これを除く低速領域では冷却冷媒の温度が比較的高くな
るまで広範囲にわたって静粛性が確保される。
【0037】さらに、高速領域の比較的低温の範囲で、
流量制御弁の制御量の最低値を車速風による冷却ファン
の連れ回り回転速度に対応する値とすることにより、冷
却ファンの連れ回りがあっても油圧モータの破損が防止
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を示す図である。
【図2】実施例における制御例を示すグラフである。
【図3】実施例における制御の流れを示すフローチャー
トである。
【図4】実施例における制御の流れを示すフローチャー
トである。
【図5】実施例における制御の流れを示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
1 エンジン 2 ポンプ 3 流量制御弁 4、5、6、10、12、14 配管 7 油圧モータ 8 冷却ファン 9 熱交換器 11 作動油冷却用熱交換器 13 貯油タンク 15 車速センサ(車速検出手段) 16 水温センサ(温度検出手段) 17 制御アンプ(制御手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用エンジン(1)により駆動されて
    油圧を発生するポンプ(2)と、該ポンプからの油圧に
    より冷却ファンを回転駆動する油圧モータ(7)と、前
    記ポンプから油圧モータへの作動油の流量を制御する流
    量制御弁(3)と、車両の走行速度を検出する車速検出
    手段(15)と、エンジンの冷却冷媒の温度を検出する
    温度検出手段(16)と、前記車両の走行速度と冷却冷
    媒の温度に応じて、前記流量制御弁を制御する制御手段
    (17)とを有することを特徴とする車両用エンジンの
    冷却ファン制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段(17)は、前記冷却冷媒
    の温度の変化に応じて作動油の流量を増減するように前
    記流量制御弁(3)を制御するとともに、車両の走行速
    度に応じて流量制御弁による作動油の流量の増減制御領
    域を異ならせ、該増減制御領域より低い温度範囲では作
    動油の流量を所定の最低値とするものであることを特徴
    とする請求項1記載の車両用エンジンの冷却ファン制御
    装置。
  3. 【請求項3】 前記車両の走行速度が低速、中速および
    高速の3領域に分けられ、前記制御手段(17)は中速
    領域において冷却冷媒の温度が他の領域におけるよりも
    低い範囲で前記作動油の流量を増減させることを特徴と
    する請求項2記載の車両用エンジンの冷却ファン制御装
    置。
  4. 【請求項4】 作動油の流量の前記最低値が、冷却ファ
    ンの回転音が車両の風切音にマスキングされる回転数に
    対応する値であることを特徴とする請求項2または3記
    載の車両用エンジンの冷却ファン制御装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段(17)は、高速領域にお
    いて作動油の流量の前記最低値を車速風による冷却ファ
    ンの連れ回り回転速度に対応する値とするべく流量制御
    弁(3)を制御することを特徴とする請求項2または3
    記載の車両用エンジンの冷却ファン制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20030075013A (ko) * 2002-03-15 2003-09-22 현대자동차주식회사 연료 전지 차량의 연료 전지 어셈블리 냉각장치
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