JPH10276775A - グリコシルエステル分解酵素 - Google Patents

グリコシルエステル分解酵素

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JPH10276775A
JPH10276775A JP9098519A JP9851997A JPH10276775A JP H10276775 A JPH10276775 A JP H10276775A JP 9098519 A JP9098519 A JP 9098519A JP 9851997 A JP9851997 A JP 9851997A JP H10276775 A JPH10276775 A JP H10276775A
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glycosyl
glucosyl
esterase
ester
glucose
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JP9098519A
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Katsuyuki Okamoto
勝之 岡本
Sumio Kitahata
寿美雄 北畑
Hirobumi Nakano
博文 中野
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Original Assignee
Showa Sangyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 グリコシルエステル結合を分解する活性が非
常に高く、またグリコシルエーテル結合よりグリコシル
エステル結合により特異性を示すグリコシルエステル分
解酵素の提供。 【解決手段】 βーグルコシダーゼ活性を併せ持つグリ
コシルエステル分解酵素およびクラビバクター属細菌に
よるその生産方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なグリコシルエ
ステルのエステル結合を分解する活性の優れたグリコシ
ルエステル分解酵素およびその生産方法に関する。
【0002】
【従来の技術】天然の配糖体には、各種テルペノイド、
ステロイド、キノン類やフラボノイド、リグナン、青酸
配糖体、辛子配糖体、抗生物質などが知られている。こ
れらの配糖体は酸もしくはアルカリ処理または酵素処理
によって加水分解されて、糖とアグリコンに分解され
る。この配糖体の酵素による分解は食品加工・食品工業
においても利用されており、その具体的な例としては、
グレープフルーツや夏みかんに含まれ、苦みを示すナリ
ンジンの酵素分解(ナリンジナーゼ)による苦みの除去
や、ワインに含まれる芳香化合物テルペンの揮発性の強
化(テルペンと糖が結合した複合糖鎖では芳香を放つこ
とはできない)などがある。上記のように糖がエーテル
結合でアグリコンに結合した配糖体の酵素分解(配糖体
→糖+アグリコン)は多く知られているが、糖がエステ
ル結合でアグリコンに結合(グリコシルエステル結合)
した配糖体の酵素分解(配糖体→糖+アグリコン)は、
パン酵母およびRhizopus japonicus
によるステビオシドの加水分解(日本農芸化学会誌、v
ol.63,No.6,pp.1119〜1121,
1989)、およびHelix pomatia(カタ
ツムリ)の消化管ホモジネート起源のヘリカーゼおよび
土壌バクテリアによるステビオシドの加水分解(農業生
物資源研究所報告第4号、19〜64(1988))が
知られている程度であった。しかしながら、これらの微
生物または酵素によるグリコシルエステルの分解活性は
それほど高いものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はグリコシルエ
ステル分解活性の優れたグリコシルエステル分解酵素お
よびその生産方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題は、β−グルコ
シダーゼ活性を併せ持つグリコシルエステル分解酵素、
およびβ−グルコシダーゼ活性を併せ持つグリコシルエ
ステル分解酵素を生産する能力を有するクラビバクター
属細菌を栄養培地に培養し、培養物から生成した該グリ
コシルエステル分解酵素を採取することを特徴とする該
グリコシルエステル分解酵素の生産方法によつて解決さ
れた。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明者らは実用的なグリコシル
エステル分解酵素を得るために、まず、市販のエステラ
ーゼ、リパーゼ、β−グルコシダーゼ、セルラーゼなど
10数種の酵素からスクリーニングを行った。その結
果、ローザイム(Genencor Inc.製)など
の一部の市販酵素でグルコシルエステル分解活性を示す
ことが分ったが、その活性は極々僅かなものであること
を確認した(参考例1)。そこで、土壌からグルコシル
エステル分解酵素を生産する菌株のスクリーニングを行
ったところ、グルコシルエステル結合を著しく分解する
菌株を得ることができた。本発明は、グリコシルエステ
ル結合の分解活性の優れた菌株および酵素を新たに見出
すことに成功したものであり、このようにグリコシルエ
ステル結合を著しく分解する菌株および酵素は従来全く
知られておらず新規である。
【0006】本発明のグリコシルエステル分解酵素は、
β−グルコシダーゼ活性の指標とされるp−ニトロフェ
ニル−β−グルコシド、サリシン、フェニル−β−グル
コシドなどのエーテル結合を加水分解するのでβ−グル
コシダーゼの一種でもある。本発明のグリコシルエステ
ル分解酵素は、より限定的にはグルコシルエステル分解
酵素である。本発明のグリコシルエステル分解酵素は、
さらには基質であるグルコシルエステルがグルコシルエ
ーテル結合をも有する場合には、グルコシルエステル結
合により特異的に作用するという性質を有する。例え
ば、本発明のグリコシルエステル分解酵素をグルコシル
エステル結合とグルコシルエーテル結合とを併せ持つス
テビオール配糖体に作用させると、グルコシルエステル
結合をより特異的に加水分解する。具体的には例えば、
後述の実施例2で得られた酵素は、ルブソシドではグル
コシルエステル結合のみを加水分解し、レバウディオシ
ドAではグルコシルエステル結合をより特異的に加水分
解する(実施例3および4)。なお、本発明のグリコシ
ルエステル分解酵素による加水分解反応は可逆的である
と考えられ、したがって本酵素はグリコシルエステル結
合の合成や転移反応にも利用することができると考えら
れる。
【0007】本発明のグリコシルエステル分解酵素の基
質であるグリコシルエステルは糖とカルボン酸であるア
グリコンよりなるが、糖としては還元糖、例えば単糖
(グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトー
スなどのヘキソース、アラビノース、キシロース、リボ
ースなどのペントースなど)、還元糖であるオリゴ糖
(マルトース、イソマルトース、ラクトース、マルトト
リオース、イソマルトトリオース、パノースなど)など
が挙げられる。
【0008】カルボン酸であるアグリコンとしては種々
のものが挙げられる。例えば、完全な分類ではなく内容
的に重複する場合もあるが、ギ酸、酢酸、プロピオン
酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アクリ
ル酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、トラネキ
サム酸、ε−アミノカプロン酸、塩化カルニチン、また
はリポ酸などのビタミン類などの脂肪酸系化合物;グリ
シン、アラニン、バリン、ロイシン、プロリン、ヒドロ
キシプロリン、アスパラギン酸、リジン、チロキシン、
リオチニン、葉酸、カイニン酸、アミノプテリン、γ−
アミノ酪酸などのアミノ酸およびこれらのアミノ酸で構
成されるペプチドまたはタンパク質よりなるアミノ酸系
化合物;乳酸、グリセリン酸、酒石酸、クエン酸、リン
ゴ酸などのヒドロキシ酸系化合物;グリオキシル酸、オ
ピアン酸、フタルアルデヒド酸などのアルデヒド酸系化
合物;ピルビン酸、レブリン酸、ジオキシ酒石酸、ケト
グルコン酸などのケトン酸系化合物;安息香酸、フタル
酸、フェニル酢酸、ケイ皮酸、フェノール酸類(没食子
酸、サリチル酸、オルセリン酸など)、ニコチン酸など
のビタミン類、インドメタシン、メフェナム酸などの芳
香族系化合物;ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ヘ
パリンなどのムコ多糖類;デヒドロコール酸、ウルソデ
ヒドロコール酸などのステロイド系化合物、ペニシリ
ン、セファロスポリンなどのβ−ラクタム系化合物;ス
テビオシド、レバウディオシドA、ルブソシドなどの、
エステル結合を有する、カウレン系ジテルペン化合物、
特にステビオール配糖体のアグリコンであるカルボン酸
などが挙げられる。
【0009】本発明のグリコシルエステル分解酵素の基
質であるグリコシルエステルは、上記したような糖とカ
ルボン酸であるアグリコンとがグリコシルエステル結合
してできたエステルであるが、グルコシルエステルであ
ることが好ましい。ここで、本発明でグルコシルはグル
コースのアノマー性OHを除いた基のみならず、グルコ
ースをアノマー末端構成糖とするオリゴ糖のアノマー性
OHを除いた基をも意味するものとする。本発明のグリ
コシルエステル分解酵素の基質であるグリコシルエステ
ルのより好ましい例は、グルコシルエステル結合を持つ
ステビオール配糖体(例えばルブソシド、ステビオシ
ド、レバウディオシドA、ステビオールモノグルコシド
エステルなど)である。
【0010】本発明のグリコシルエステル分解酵素の具
体的な例として、以下の酵素学的性質を有するグリコシ
ルエステル分解酵素が挙げられる: (1)作用 β−グルコシダーゼ活性を示し、グルコシルエステルを
加水分解する。すなわち、p−ニトロフェニル−β−グ
ルコシドのエーテル結合を加水分解すると等モルのp−
ニトロフェノールとグルコースとを生成すると共に、グ
ルコシルエステルに作用させると、等モルのグルコース
またはグルコースをアノマー末端構成糖とするオリゴ糖
とアグリコンであるカルボン酸とを生成する。 (2)基質特異性 p−ニトロフェニル−β−グルコシド、ルブソシド、ス
テビオシドおよびレバウディオシドAには作用するが、
ステビオールモノシドおよびゲンチオビオースには作用
しない。 (3)至適pH 7〜8 (4)pH安定性 pH6〜10で安定 (5)至適温度 40〜45℃ (6)温度安定性 40℃以下で安定 (7)分子量 SDS電気泳動およびゲルろ過FPLCにより測定した
値は共に約65,000。
【0011】本発明のグリコシルエステル分解酵素のさ
らに具体的な例として、実施例にその取得および酵素学
的性質ついての分析を示す、上記(1)〜(7)の酵素
学的性質に加え以下の酵素学的性質を有するグリコシル
エステル分解酵素が挙げられる: (8)等電点 pH4.6 (9)阻害剤 HgおよびpCMBにより活性が著しく
阻害される。
【0012】本発明のグリコシルエステル分解酵素は、
β−グルコシダーゼ活性を併せ持つグリコシルエステル
分解酵素を生産する能力を有するクラビバクター属細菌
を栄養培地に培養し、培養物から生成した該グリコシル
エステル分解酵素を採取することによって生産される。
生産に使用される微生物としてはクラビバクター属に属
し、上記グリコシルエステル分解酵素産生能を有する微
生物であればいずれの微生物でも良い。具体的には、ク
ラビバクター・ミシガネンセ(Clavibacter
michiganense)に属し、上記グリコシル
エステル分解酵素産生能を有する微生物、さらに具体的
にはクラビバクター・ミシガネンセC293が挙げられ
る。
【0013】C293株は、糖質からの酸産生能、有機
酸の利用能、でんぷん類の加水分解能、硫化水素の産生
能などの生化学的性質がバージェース・マニュアル・オ
ブ・システマティック・バクテリオロジー vol.2
(1986)に記載されたコリネバクテリウム・ミシ
ガネンセ(後にクラビバクター・ミシガネンセに変更さ
れた)の生化学的性質と一致したこと、およびNCIM
B(The National Collection
s of Industrial and Marin
e Bacteria Limited, Scotl
and)におけるMIDIデータベースによる菌体脂肪
酸組成の相同性検索から、C293株がコリネバクテリ
ウム(クラビバクター)・ミシガネンセと同定されたこ
とから、クラビバクター・ミシガネンセと同定した。ク
ラビバクター・ミシガネンセC293は通商産業省工業
技術院生命工学工業技術研究所にFERM P−161
31として寄託されている。
【0014】本発明に使用する栄養培地としては炭素
源、窒素源、無機物、および必要に応じ使用菌株の必要
とする微量栄養素を程よく含有するものであれば、天然
培地、合成培地のいずれでも良い。炭素源としてはグル
コース、マルトース、フラクトース、スクロース、デン
プン、デキストリン、グリセリンなどの炭水化物などが
用いられる。窒素源としては塩化アンモニウム、硫酸ア
ンモニウム、尿素、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウ
ム、グルタミン酸などのアミノ酸、尿酸などの無機有機
窒素化合物が用いられる。窒素源としてはペプトン、ポ
リペプトン、肉エキス、コーンスチープリカー、大豆
粉、大豆粕、乾燥酵母、カザミノ酸、ソリュブルベジタ
ブルプロテインなどの窒素含有天然物も使用できる。無
機物としてはリン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリ
ウム、硫酸マグネシウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、
硫酸亜鉛、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシ
ウムなどが用いられる。その他にビオチン、チアミンな
どの微量栄養素を必要に応じ使用する。
【0015】培養法としては液体培養法(振盪培養法も
しくは通気攪拌培養法)が良く、工業的には通気攪拌培
養法が最も適している。培養温度は5〜45℃の範囲で
行うことができるが、30〜40℃が好適である。pH
は6.5〜7.5が好適である。培養期間は培養条件に
よって変ってくるが、通常15〜72時間程度であり、
グリコシルエステル分解酵素の生成が確認されたとき、
好ましくは生成が最大に達したときに培養を停止する。
【0016】このようにして得られた培養物から本発明
のグリコシルエステル分解酵素を取得するには、まず遠
心分離法やろ過法などにより培養物を培養液画分と菌体
画分に分画する。グリコシルエステル分解酵素は菌体内
酵素なので、菌体を粉砕し、この無細胞抽出液を出発原
料として、限外ろ過、塩析、透析、溶媒沈殿、イオン交
換クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィー、ゲル
ろ過クロマトグラフィー、吸着クロマトグラフィー、等
電点クロマトグラフィーなどの周知の単離・精製方法の
単独あるいは任意の組合せに付すことにより、グリコシ
ルエステル分解酵素の精製標品を得ることができる。
【0017】なお、以下の参考例および実施例において
酵素のグリコシルエステル分解活性は以下のようにして
測定した(目的によってはいずれかの条件(例えばp
H、温度、時間等)を変えて行った)。10mMの基質
を含有する水溶液100μlに酵素を含有する50mM
リン酸緩衝液(pH7.0)100μlを添加し、40
℃で20分間反応させた。0.1N水酸化ナトリウム1
50μlを加えて酵素反応を停止し、0.1N酢酸ナト
リウム150μlを加えて中和した。ついで、遊離した
グルコースを酵素法で測定した。すなわち、この反応終
了液(500μl)に、グルコース検査試薬(ダイヤカ
ラー・GC(東洋紡))500μlを加え、40℃で3
0分間反応させた後、558nmでの吸光度を分光光度
計を用いて測定し、該測定値から反応液中の生成グルコ
ース量を測定した。生成したグルコースの量から、1分
間に1μmolの基質を分解する酵素量を求め、これを
1単位(unit)とした。
【0018】
【実施例】次に本発明を実施例および参考例により具体
的に説明する。 参考例1 市販酵素のグルコシルエステル分解活性について 市販酵素として、ローザイムHP150(Genenc
or Inc.)、セルラーゼY−NC(ヤクルト)、
セルロシンAC40(阪急バイオインダストリー)、セ
ルラーゼ(長瀬)、オリエンターゼONS(阪急バイオ
インダストリー)、ビスコザイムL(ノボ)、セルラー
ゼ(シグマ)、キタラーゼ(ケイアイ化成)、セルラー
ゼTC(セルバ)、セルラーゼオノズカ3S(ヤクル
ト)、セルラーゼTアマノ(天野)、タカジアスターゼ
(三共)およびβ−グルコシダーゼ2種(シグマ:Ca
ldocellum saccharolytiumお
よびAlmond起源)を用い、基質としてグルコシル
エステル結合を有するルブソシド(10mM)を用い
た。酵素濃度は固形の酵素の場合は20mg/mlに、
液体の酵素の場合は50μl/mlとした。グルコシル
エステル分解活性は、各酵素と基質とを等量混合し、4
0℃で1時間反応させ、ルブソシドのグルコシルエステ
ル結合が加水分解されたときに生じるステビオールモノ
シドをHPLCで定量して求めた。
【0019】HPLC条件 カラム:YMC−Pak AQ−303、移動相:35
%アセトニトリル(pH2.0)、流速:1.0ml/
min、検出:UV213nm、試料注入量:10μl ローザイムなどの一部の酵素に分解活性が極々僅かに確
認された(表1)が、他の市販の酵素では全く分解され
なかった。
【0020】
【表1】
【0021】<分解が全く認められなかった市販酵素> (糖質関連酵素)セルラーゼY−NC(ヤクルト)、セ
ルラーゼ(長瀬)、ビスコザイムL(ノボ)、キタラー
ゼ(ケイアイ化成)、セルラーゼTC(セルバ)、セル
ラーゼオノズカ3S(ヤクルト)、セルラーゼTアマノ
(天野)、タカジアスターゼ(三共)およびβ−グルコ
シダーゼ2種(シグマ) (脂質関連酵素)エステラーゼ(シグマ)、エステラー
ゼAC409(長瀬)、アセチルエステラーゼ(シグ
マ)、ペクチンエステラーゼ(シグマ)、リパーゼ(ノ
ボ)、リパーゼ(田辺)、リパーゼOF(名糖)および
リパーゼ(シグマ)
【0022】実施例1 グルコシルエステル分解酵素生産菌株のスクリーニング グルコシルエステル分解酵素のスクリーニングは、グル
コシルエステル結合を有するステビオシド、レバウディ
オシドA、ルブソシドなどのステビオール配糖体を基質
として行った。すなわち、これらを唯一の炭素源とする
培地で生育する微生物を単離し、エステル分解活性を薄
層クロマトグラフィー(TLC)およびHPLCで調べ
た。これらのスクリーニングによってグルコシルエステ
ル分解活性を有するクラビバクター属細菌を得ることが
できた。
【0023】(薄層クロマトグラフィー)ステビオシ
ド、ルブソシド、レバウディオシドAなどのグルコシル
エステル結合を有するステビオール配糖体の溶液に菌体
または無細胞抽出液を加え、40℃で反応させ、反応液
を薄層クロマトグラフィーで分析した。薄層クロマトグ
ラフィーは、シリカゲル60プレコートプレート(蛍光
指示薬不含、メルク社製)を用い、クロロホルム:メタ
ノール:水=10:5:0.5(v/v)の溶媒系で、
上昇法によって行った。検出は、プレートに硫酸:メタ
ノール=1:1(v/v)を噴霧した後、プレートを1
10℃に5分保つことによって行った。 (HPLC)10mMのルブソシド溶液に無細胞抽出液
を加え、40℃で1時間反応させた反応液10μlをH
PLCで分析した。HPLCは、ODS系のカラム Y
MC−pac AQ−303(ワイエムシイ社製;4.
6×250mm)を用い、35%(v/v)アセトニト
リル、1.0ml/minで溶出し、UV213nmで
検出した。
【0024】実施例2 グルコシルエステル分解酵素の精製 グルコシルエステル分解活性を示す菌株、クラビバクタ
ー・ミシガネンセC293(FERM P−1613
1)からグルコシルエステル結合の分解を示す酵素の精
製を行った。ペプトン、酵母エキス、無機塩類などを含
む培地(表2)で培養(27℃、2日間)後、菌体をフ
レンチプレスで粉砕した。この無細胞抽出液を出発原料
として、ストマイ処理、硫安分画、Q−セファロース、
セファクリルS−100およびエーテルセファロースの
各クロマトグラフィーを行い、ネイティブポリアクリル
アミドゲル電気泳動(PAGE)、SDS−PAGEお
よび焦点電気泳動など各種電気泳動で単一の蛋白バンド
を示す精製酵素標品を得た。なお、各操作段階での酵素
活性の測定は、基質としてレバウディオシドAを用い、
前述のグリコシルエステル分解活性測定法に従って行っ
た。
【0025】
【表2】
【0026】ステップ1;ストマイ処理(除核酸) フラスコ培養した菌体をフレンチプレスで破壊して調製
した無細胞抽出液に、20%のストレプトマイシン溶液
を最終濃度1.5%になるまで加え、沈殿物を遠心分離
によって除去した後、50mMリン酸緩衝液(pH7.
0)で透析を行った(A液)。 ステップ2;硫安塩析 Aの溶液に固形硫安を35%飽和となるまで加え、16
時間経過してから沈殿物を遠心分離によって除去した。
この上清に固形硫安を50%飽和となるまで加え、16
時間経過してから沈殿物を遠心分離によって回収した。
この沈殿物を50mMリン酸緩衝液(pH7.0)20
mlに溶解し、同緩衝液に対して透析を行った(B
液)。
【0027】ステップ3;Q−セファロースカラムクロ
マトグラフィー(イオン交換処理) 50mMリン酸緩衝液(pH7.0)で平衡化したQ−
セファロースFF(ファルマシア製、2.5×18c
m)にBの溶液をかけた。0〜1.0MのNaCl(5
0mMリン酸緩衝液(pH7.0))の直線系濃度勾配
によって酵素を溶出した(流速28ml/hr)。溶出
液は7.8mlずつ分画し、各フラクションのグルコシ
ルエステル分解活性をレバウディオシドAを基質として
測定した。活性画分を合わせて透析チューブに入れ、粉
末ポリエチレングリコール(#2000)をチューブ外
壁に付着させることによって活性画分中の水分を吸水さ
せることによって濃縮を行った(C液)。 ステップ4;セファクリルS−100カラムクロマトグ
ラフィー(ゲルろ過処理) 0.1MのNaClを含む50mMリン酸緩衝液(pH
7.0)で平衡化させたセファクリルS−100HR
(ファルマシア製、1.6×140cm)にC液をかけ
て酵素を溶出した(流速8.2ml/hr)。溶出液は
4.1mlずつ分画し、ステップ3と同様に各フラクシ
ョンの活性を測定して活性画分を回収した(D液)。
【0028】ステップ5;エーテルセファロースカラム
クロマトグラフィー(疎水クロマト処理) D液に1.0Mになるように固形の硫安を加えた。1.
0Mの硫安を含む50mMリン酸緩衝液(pH7.0)
で平衡化させたエーテルトヨパール650M(東ソー
製、1.5×14cm)に1.0Mの硫安を含むD液を
かけた。1.0〜0Mの硫安(50mMリン酸緩衝液
(pH7.0))の直線濃度勾配によって酵素を溶出し
た(流速15ml/hr)。溶出液は3.0mlずつ分
画し、ステップ3と同様に各フラクションの活性を測定
して活性画分を回収した。活性画分を50mMリン酸緩
衝液(pH7.0)で透析した後、ステップ3における
と同様な手法によりポリエチレングリコール(#200
0)によって濃縮を行った。
【0029】実施例3 精製酵素のグルコシルエステル分解活性 実施例2として示したグルコシルエステル分解酵素の精
製標品のグルコシルエステル結合の分解について調べ
た。 (薄層クロマトグラフィー)ルブソシド、ステビオシ
ド、レバウディオシドAなどのグルコシルエステル結合
を有するステビオール配糖体の溶液(10mM)に本精
製酵素を加え、40℃で1時間反応させた。反応液2.
5μlを薄層クロマトグラフィーで分析した。薄層クロ
マトグラフィー(TLC)は、シリカゲル60プレコー
トプレート(蛍光指示薬不含、メルク社製)を用い、ク
ロロホルム:メタノール:水=10:5:0.5(v/
v)の溶媒系で、上昇法によって行った。検出は、プレ
ートに硫酸:メタノール=1:1(v/v)を噴霧した
後、プレートを110℃に5分保ち、検出されるスポッ
トの位置を標品のそれと比較することによって行った。
上記薄層クロマトグラフィーの結果、ルブソシドではグ
ルコシルエステル結合が分解されてステビオールモノシ
ドが最終生成物として蓄積した。またステビオシド、レ
バウディオシドAでは19位のグルコシルエステル結合
以外に13位の糖残基間の結合も分解され、最終生成物
としてステビオールモノシドが蓄積した。なお、ルブソ
シド、ステビオシドおよびレバウディオシドAのいずれ
の場合も、アグリコンであるステビオール骨格とグルコ
ースとの間のエーテル結合は分解されなかった。
【0030】(HPLC)10mMのルブソシド溶液に
本精製酵素を加え、40℃で経時的に反応させた。反応
液10μlをHPLCで分析した。HPLCは、ODS
系のカラム YMC−pac AQ−303(ワイエム
シイ社製;4.6×250mm)を用い、35%(v/
v)アセトニトリル(pH2.0)、1.0ml/mi
nで溶出し、UV213nmで検出した。HPLCの結
果、ルブソシドの経時的な減少に伴い、ルブソシドのグ
ルコシルエステル結合が分解されたときに生じるステビ
オールモノシドの経時的な増加が認められた。
【0031】(構造解析)反応生成物の分取は、分取用
のODS系のカラム(21.5×300mm)を用い、
35%(v/v)アセトニトリル(pH2.0)、1.
0ml/minで溶出し、UV213nmで検出して行
い、分取した反応生成物をJOEL JNM−EX27
0 spectometerを用いて構造解析(C−N
MR)を行った。HPLCでルブソシドの分解を確認し
たが、ルブソシドのグルコースが外れた生成物は保持時
間でしか見ていない。そこで本当にグルコシルエステル
結合が切れたものができているか(エーテル結合が切れ
ていないか、骨格が壊れていないか)をC−NMRによ
る構造解析で確認した。
【0032】実施例4 精製酵素のグルコシルエステル分解活性 実施例2として示したグルコシルエステル分解酵素の精
製標品のグルコシルエステル結合およびグルコシルエー
テル結合の分解について調べた。すなわち、レバウディ
オシドA、レバウディオシドB、ステビオシド、ステビ
オールビオシド、ルブソシドまたはステビオールモノシ
ドを基質として、遊離してくるグルコースを経時的に測
定した。結果を図1に示す。図1から明らかなごとく、
ステビオール骨格にグルコシルエーテル結合のみを持つ
レバウディオシドB、ステビオールビオシドおよびステ
ビオールモノシドでは、グルコースは全くもしくはほと
んど遊離してこなかった。これに対して、ステビオール
骨格にグルコシルエステル結合とグルコシルエーテル結
合とを併せ持つレバウディオシドA、ステビオシドおよ
びルブソシドでは、グルコースが遊離してくると共に、
生成物はTLC(薄層クロマトグラフィー)によりグル
コシルエステル結合が加水分解されてカルボキシル基に
なった化合物であることが確認された。以上により本酵
素は、グルコシルエステル結合とグルコシルエーテル結
合とを併せ持つステビオール配糖体に作用させると、グ
ルコシルエステル結合をより特異的に加水分解する特徴
を有することが判明した。
【0033】実施例5 本酵素の酵素学的性質 実施例2で得た精製酵素標品の酵素学的性質を調べた。 (1)作用 上記実施例から明らかなごとく、ステビオシド、ルブソ
シドおよびレバウディオシドAのグルコシルエステル結
合を加水分解する。上記のことから、本酵素は、グリコ
シルエステル、特にグルコシルエステルを加水分解する
ものと推定される。すなわち、例えばグルコシルエステ
ルに作用させると、等モルのグルコースまたはグルコー
スをアノマー末端構成糖とするオリゴ糖とアグリコンで
あるカルボン酸とを生成するものと推定される。本酵素
はさらにp−ニトロフェニル−β−グルコシドのエーテ
ル結合を可逆的に加水分解する。既述のごとく、この反
応性はβ−グルコシダーゼ活性の指標であり、この酵素
がβ−グルコシダーゼであることを示す。
【0034】(2)分子量および等電点 SDS電気泳動およびゲルろ過FPLCによって分子量
を調べたところ、約65,000であった。SDS電気
泳動はLaemmliらの方法(Nature vo
l.227,pp.680(1970))に従って行っ
た。分子量マーカーにはホスホリラーゼB(分子量9
4,000)、牛血清アルブミン(分子量67,00
0)、オボアルブミン(分子量43,000)、炭酸脱
水酵素(分子量30,000)、トリプシンインヒビタ
ー(分子量20,100)およびα−ラクトアルブミン
(分子量14,400)を用いた。ゲルろ過FPLCカ
ラムにはファルマシア社製のカラム(Superdex
200 HR 10/30)を用い、100mMのリン
酸緩衝液(pH7.0)を移動相として、0.5ml/
minの流速で実施した。分子量マーカーには、チログ
ロブリン(分子量670,000)、γ−グロブリン
(分子量158,000)、オボアルブミン(分子量4
4,000)、ミオグロビン(分子量17,000)お
よびシアノコバラミン(分子量1,350)を含むバイ
オ・ラッド社製の分子量測定用キットを用いた。本酵素
の等電点はpH4.6であった。等電点の測定には、バ
イオ・ラッド社製の等電点電気泳動用装置(モデル11
1ミニ1EF)を用いて行い、両性担体はファルマシア
社製のアンフォライン(pH3.5〜10)を用いた。
【0035】(3)pHおよび温度の影響 本酵素のpHに対する安定性は5℃において行った。種
々のpHの緩衝液中に酵素を15時間置いた後、レバウ
ディオシドAとp−ニトロフェニル−β−グルコシドを
基質としてグルコシルエステル分解活性を測定した。こ
の条件では、本酵素はpH6〜10の間で安定であった
(図2)。温度安定性を調べるために本酵素を、pH
7.0の50mMのリン酸緩衝液中で種々の温度に10
分間保持した後、グルコシルエステル分解活性を測定し
たところ、40℃以下で安定であり(図3)、40〜5
0℃のときに最も活性が高かった(図4)。至適pHを
決定するために種々のpHの50mMリン酸緩衝液中
で、40℃における本酵素のグルコシルエステル分解活
性を測定したところ、pH7〜8において最も活性が高
かった(図5)。
【0036】(4)金属および試薬の影響 本酵素に対する種々の金属および試薬の影響は以下のよ
うにして調べた。各金属イオンおよび試薬を最終濃度1
mMになるように本酵素溶液に加え、40℃で2時間イ
ンキュベートした後、残存活性を測定した(表3)。本
酵素は、Hgやp−クロロメルクリ安息香酸によって酵
素活性が阻止されたが、それ以外の金属イオンや試薬で
は酵素活性に有意な影響はなかった。
【0037】
【表3】
【0038】(5)基質特異性 基質特異性は、β−グルコシダーゼ基質であるp−ニト
ロフェニル−β−グルコシド、フェニル β−グルコシ
ドおよびサリシン、β結合を有するソホロビオース、セ
ロビオース、ゲンチオビオースなどのグルコビオース、
ルブソシド、レバウディオシドA、ステビオールモノシ
ドなどのステビオール配糖体を基質として、これらの分
解活性について調べた(表4)。本酵素は、β−グルコ
シダーゼ基質のp−ニトロフェニル−β−グルコシドを
最も良く分解た。β結合を持ったグルコビオースでは、
ソホロビオースはごく僅かに、セロビオースは極々僅か
に分解されたが、ゲンチオビオースは全く分解されなか
った。ステビオール配糖体では、13位のグルコース残
基間の結合よりも19位のグルコシルエステル結合がよ
り特異的に分解された。すなわち、ルブソシドではグル
コシルエステル結合のみが分解されてステビオールモノ
シドが蓄積した。レバウディオシドAでは19位のグル
コシルエステル結合のみならず13位の糖残基間の結合
も分解され、最終生成物としてステビオールモノシドが
蓄積したが、アグリコンであるステビオール骨格とグル
コースとの間のエーテル結合は分解されなかった。さら
にステビオールモノシドは分解されなかった。
【0039】
【表4】
【0040】
【発明の効果】本発明のグリコシルエステル分解酵素は
グリコシルエステル結合を分解する活性が非常に高く、
さらにはグルコシルエステル結合とグルコシルエーテル
結合とを併せ持つ化合物に作用させると、グルコシルエ
ステル結合をより特異的に加水分解する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で得られたグルコシルエステル分解酵素
のステビオール配糖体の分解作用を示す。
【図2】本発明で得られたグルコシルエステル分解酵素
のpH安定性を示す。
【図3】本発明で得られたグルコシルエステル分解酵素
の温度安定性を示す。
【図4】本発明で得られたグルコシルエステル分解酵素
の至適温度を示す。
【図5】本発明で得られたグルコシルエステル分解酵素
の至適pHを示す。
【符号の説明】
図1〜5において、基質として使用したRebA、Re
bB、Ste、SteB、Rub、SteMおよびpN
PGはそれぞれレバウディオシドA、レバウディオシド
B、ステビオシド、ステビオールビオシド、ルブソシ
ド、ステビオールモノシドおよびp−ニトロフェニル−
β−グルコシドを示す。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 β−グルコシダーゼ活性を併せ持つグリ
    コシルエステル分解酵素。
  2. 【請求項2】 グリコシルエステルがグルコシルエステ
    ルである請求項1記載のグリコシルエステル分解酵素。
  3. 【請求項3】 グルコシルエステル結合とグルコシルエ
    ーテル結合とを併せ持つ化合物に作用させると、グルコ
    シルエステル結合をより特異的に加水分解する請求項1
    または2記載のグリコシルエステル分解酵素。
  4. 【請求項4】 グルコシルエステル結合とグルコシルエ
    ーテル結合とを併せ持つ化合物が、ステビオール配糖体
    である請求項3記載のグリコシルエステル分解酵素。
  5. 【請求項5】 下記の酵素学的性質を有する請求項1な
    いし4のいずれかに記載のグリコシルエステル分解酵
    素: (1)作用 β−グルコシダーゼ活性を示し、グルコシルエステルを
    加水分解する。すなわち、p−ニトロフェニル−β−グ
    ルコシドのエーテル結合を加水分解すると等モルのp−
    ニトロフェノールとグルコースとを生成すると共に、グ
    ルコシルエステルに作用させると、等モルのグルコース
    またはグルコースをアノマー末端構成糖とするオリゴ糖
    とアグリコンであるカルボン酸とを生成する。 (2)基質特異性 p−ニトロフェニル−β−グルコシド、ルブソシド、ス
    テビオシドおよびレバウディオシドAには作用するが、
    ステビオールモノシドおよびゲンチオビオースには作用
    しない。 (3)至適pH 7〜8 (4)pH安定性 pH6〜10で安定 (5)至適温度 40〜45℃ (6)温度安定性 40℃以下で安定 (7)分子量 SDS電気泳動およびゲルろ過FPLCにより測定した
    値は共に約65,000。
  6. 【請求項6】 下記の酵素学的性質を有する請求項1な
    いし4のいずれかに記載のグリコシルエステル分解酵
    素: (1)作用 β−グルコシダーゼ活性を示し、グルコシルエステルを
    加水分解する。すなわち、p−ニトロフェニル−β−グ
    ルコシドのエーテル結合を加水分解すると等モルのp−
    ニトロフェノールとグルコースとを生成すると共に、グ
    ルコシルエステルに作用させると、等モルのグルコース
    またはグルコースをアノマー末端構成糖とするオリゴ糖
    とアグリコンであるカルボン酸とを生成する。 (2)基質特異性 p−ニトロフェニル−β−グルコシド、ルブソシド、ス
    テビオシドおよびレバウディオシドAには作用するが、
    ステビオールモノシドおよびゲンチオビオースには作用
    しない。 (3)至適pH 7〜8 (4)pH安定性 pH6〜10で安定 (5)至適温度 40〜45℃ (6)温度安定性 40℃以下で安定 (7)分子量 SDS電気泳動およびゲルろ過FPLCにより測定した
    値は共に約65,000。 (8)等電点 pH4.6 (9)阻害剤 Hgおよびp−クロロメルクリ安息香酸
    により活性が著しく阻害される。
  7. 【請求項7】 クラビバクター属細菌によって生産され
    る請求項1ないし6のいずれかに記載のグリコシルエス
    テル分解酵素。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし6のいずれかに記載のグ
    リコシルエステル分解酵素を生産する能力を有するクラ
    ビバクター属細菌を栄養培地に培養し、培養物から生成
    した該グリコシルエステル分解酵素を採取することを特
    徴とする該グリコシルエステル分解酵素の生産方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017073716A1 (ja) * 2015-10-30 2017-05-04 サントリーホールディングス株式会社 Aobgl3ホモログを用いたステビオール配糖体およびステビオールの製造方法
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US11268118B2 (en) 2015-10-30 2022-03-08 Suntory Holdings Limited Method for producing steviol and steviol glycoside using AOBGL1 homolog

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US10415071B2 (en) 2015-10-30 2019-09-17 Suntory Holdings Limited Method for producing steviol and steviol glycoside using AOBGL3 homolog
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