JPH10273600A - 合成樹脂模型材組成物及びその模型の作製方法 - Google Patents

合成樹脂模型材組成物及びその模型の作製方法

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JPH10273600A
JPH10273600A JP9473997A JP9473997A JPH10273600A JP H10273600 A JPH10273600 A JP H10273600A JP 9473997 A JP9473997 A JP 9473997A JP 9473997 A JP9473997 A JP 9473997A JP H10273600 A JPH10273600 A JP H10273600A
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JP
Japan
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heat
synthetic resin
temperature
model
expandable
Prior art date
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Application number
JP9473997A
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English (en)
Inventor
Kohei Ino
浩平 猪野
Masami Watanabe
政美 渡辺
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SANESU SEKKO KK
Original Assignee
SANESU SEKKO KK
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本来は硬化収縮性である常温硬化型の合成樹
脂模型材の注型による造形に際して,その硬化収縮を補
う以上の膨張性能を付与する。 【解決手段】 熱膨張性物質を添加配合した常温硬化型
の合成樹脂模型材組成物を,熱膨張を受容できる弾性体
製の模型成形型内に常温下で注型後,樹脂の硬化の発熱
がピークに達した時点以降且つ該樹脂模型材硬化進行物
が該熱膨張性物質の熱膨張開始温度条件下で塑性を保持
している期間内に,該熱膨張開始温度以上に,型ごと加
熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,歯科技工用,工業
用分野などで,型などとして利用される合成樹脂模型材
の注型による造形に際して,該合成樹脂模型材組成物の
硬化反応に伴う収縮を補償したり,必要に応じて更に膨
張を付与することに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば,歯科の補綴物であるクラウン作
製の場合,患者の歯の反転型である印象を採得し,その
反転型(印象)に石膏を注入して石膏模型を作製,その
模型をベースにワックスパターンを作製,そのワックス
パターンを埋没材で埋没したものを加熱・流ろう・焼却
して鋳型を作成,その鋳型に金属を鋳造,その鋳造物を
仕上げ研磨して,最終製品のクラウンとなる。
【003】この場合に,鋳造までの各工程で使用される
各材料は,収縮や膨張をするが,それらが互いに相殺し
合って,結果的に寸法補正され,最終的に該クラウンが
患者の歯に正確に合着(装着)されるようになってい
る。
【0004】歯科の印象採得には,通常,アルジネート
印象材,寒天印象材,シリコーン印象材などが利用され
るが,何れも硬化収縮する材料であるため,これに注入
される模型材には膨張性能が要求される。
【0005】通常,模型作製のために印象に注入する歯
科用焼石膏または歯科用硬質石膏は,硬化時に膨張し
て,印象材の収縮を補ったり,更に,該石膏模型の寸法
を実際の口腔内形状よりも合着用セメントの塗布厚さ分
だけやや大きくすることができる。
【0006】しかしながら,石膏模型には,脆くて,割
れや欠けが発生しやすいなどの問題点があるため,合成
樹脂のような割れや欠けが発生しにくい代替模型材の開
発が要望されている。
【0007】従来の合成樹脂模型材は,硬化時の化学反
応に伴う硬化収縮により,その硬化模型の寸法が元の寸
法より必ず小さくなることから,硬化時に0.03%か
ら0.3%程度硬化膨張する性質を有する焼石膏や硬質
石膏の完全な代替材料には成り得ていない。
【0008】この改善策として,合成樹脂模型材に大量
の充填材粉末を配合することが従来行われているが,こ
の方法では硬化時の収縮を少なくする効果は有るが,収
縮の完全補償や更に膨張性能を付与するものではない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする課題
は,従来の合成樹脂模型材では,硬化収縮を完全に補っ
たり,あるいは必要に応じて,更に膨張させるような膨
張性能を実現することができない点の克服である。
【0010】
【課題を解決しようとする手段】本発明は,熱膨張性物
質を添加配合した常温硬化型の合成樹脂模型材組成物
を,熱膨張を受容できる弾性体製の模型成形型内に常温
下で注型後,樹脂の硬化の発熱がピークに達した時点以
降且つ該樹脂模型材硬化進行物が該熱膨張性物質の熱膨
張開始温度条件下で塑性を保持している期間内に,該熱
膨張性物質の熱膨張開始温度以上に,型ごと加熱するこ
とにより,本来は硬化収縮性である合成樹脂模型材に硬
化収縮を補う以上の膨張性能を付与させることを実現し
た。
【0011】ここで用いられる加熱手段としては,例え
ば,加熱乾燥器,電子レンジ,圧力釜,ウオーターバ
ス,オイルバス,スチームバスを用いるなど60℃以上
160℃以下に加熱できる手段であれば,特に限定され
るものではない。
【0012】ここで配合される熱膨張性物質としては,
最高膨張倍率(体積)が数十倍程度の熱膨張性マイクロ
カプセルが好ましいが,熱膨張開始温度が60℃以上1
60℃以下のもので,粒子径が100μmであれば,特
に限定されるものではない。
【0013】これらの熱膨張性物質は,常温硬化型の合
成樹脂100重量部に対して0.5重量部以上,好まし
くは1重量部を超え10重量部以下添加配合され,熱膨
張性物質の配合の割合を調整することで,該合成樹脂硬
化模型の膨張値を調整することができる。
【0014】0.5重量部以下では合成樹脂模型材組成
物の膨張性能が不足し,10重量部を超えると膨張が大
きくなり過ぎて合成樹脂模型材の変形が発生しやすくな
る。
【0015】熱膨張性物質の熱膨張開始温度が60℃未
満の場合は,該合成樹脂模型材組成物の混練や硬化開始
に伴う発熱等で容易に到達する温度のため,該合成樹脂
模型材が可塑性を備える状態まで硬化が進む以前に,熱
膨張性物質の熱膨張が開始してしまい,模型成形型に接
しない部分だけが大きく膨張したりして,硬化体全体の
均一な膨張性能が得られにくくなる。
【0016】熱膨張性物質の熱膨張開始温度が160℃
を越える場合は,熱膨張させる際に,該合成樹脂模型材
自体及び又は模型成形型が熱によって変質・変形する恐
れがある。
【0017】熱膨張性物質の粒子径が100μmを越え
る場合,該合成樹脂模型材全体を均一に熱膨張させるの
が困難となる。
【0018】常温硬化型の合成樹脂としては,例えば,
エポキシ,ポリウレタン,アクリル,不飽和ポリエステ
ル樹脂などがあげられるが,特に定めるものではない。
【0019】熱膨張を受容できる弾性体製の模型成形型
としては,例えばシリコーンゴム,多硫化ゴム,ウレタ
ンゴムなどがあげられるが,特に定めるものではない。
【0020】模型成形型に熱膨張を受容できる程度の弾
性がない場合は,合成樹脂模型材組成物の均一な熱膨張
を抑制したり,合成樹脂模型内部に歪を残すことがあ
る。
【0021】熱膨張を受容できる弾性体製の模型成形型
内に注型された合成樹脂模型材組成物の加熱タイミング
としては,該樹脂の硬化反応による発熱がピークに達し
た時点以降,且つ該樹脂模型材硬化進行物が該樹脂模型
材組成物に配合された熱膨張性物質の熱膨張開始温度条
件下で塑性を保持している期間内であることが求められ
る。
【0022】熱膨張性物質の配合の割合が一定の下にお
いても,合成樹脂模型材組成物の加熱タイミングを,樹
脂の硬化反応による発熱がピークに達した時点以降,且
つ該樹脂模型材硬化進行物が該熱膨張性物質の熱膨張開
始温度条件下で塑性を保持している期間内において,適
宜早くしたり,遅くしたりすることにより,また,60
℃〜160℃の温度範囲内で,加熱温度や加熱時間を適
宜加減することにより,熱膨張性物質の膨張性能限度内
で該合成樹脂硬化模型の寸法を適宜調整することができ
る。
【0023】合成樹脂模型材組成物に配合される充填材
粉末は,増量,収縮抑制のほか諸物性調整等のための材
料であり,例えば,炭酸カルシウム,ゼオライト,クレ
ー,タルク,ガラスバルーンなどがあげられるが,特に
定めるものではない。
【0024】充填材粉末の配合割合により,消泡性が良
く流動性が高いペースト状や盛り付け性に富むパテ状の
合成樹脂模型材組成物が得られる。
【0025】
【発明実施の形態】上記のように,熱膨張性物質を配合
した合成樹脂模型材組成物を,シリコーンゴムなどの熱
膨張を受容できる弾性体製の模型成形型へ常温下で注型
後,樹脂の硬化の発熱がピークに達した時点以降,且つ
該樹脂模型材硬化進行物が該熱膨張性物質の熱膨張開始
条件下で塑性を有している期間内に,加熱乾燥器,電子
レンジ,圧力釜,ウオーターバス,オイルバス,スチー
ムバス等の加熱手段により,該熱膨張性物質の熱膨張開
始温度以上に成形型ごと加熱することで,本来は硬化収
縮性である合成樹脂模型材の硬化収縮を補う以上の膨張
性能を付与させることを実現し,その配合率または加熱
条件の調整により,該合成樹脂硬化模型の硬化収縮補償
の程度や膨張値を調整できる。
【0026】
【実施例1〜4及び比較例1】常温硬化型の合成樹脂と
してのポリウレタン樹脂(東洋ゴム工業株式会社製:商
品名ソフランR A−614(A液)及びB−614
((B液)/可使時間1分30秒,脱型最低時間20
分):以下ウレタン樹脂と称する)100重量部(A液
50部+B液50部)に対して,熱膨張性樹脂として熱
膨張性マイクロカプセル(日本フィライト株式会社製:
商品名エクスパンセルDU#551/熱膨張開始温度9
8℃:以下膨張剤と称する)を,1,5,10,20及
び(比較例として)0の各重量部,充填材として炭酸カ
ルシウム(株式会社同和カルファイン製:商品名KS−
400:以下炭カルと称する)を炭カルと膨張剤との合
計が50部になるように配合して,該組成物を室温(2
2℃)の下で30秒間混合後,模型成形型であるシリコ
ーンゴム型(信越化学工業株式会社製のシリコーンゴム
商品名KE1300RTVで作製したゴム型/型の内寸
法が深さ10mm×巾30mm×長さ100mm)に注
入し,(ウレタン樹脂の硬化の発熱がピークを過ぎた)
混和開始10分後に,シリコーンゴム型ごと沸騰してい
る熱湯の中につけて10分間加熱し,引き続き室温まで
冷却後,シリコーンゴム型から模型を取り出して,混練
開始24時間後に該模型の長さ部分をノギスで測定する
と共に変形の有無を目視で調査した。
【0027】それらの結果を表1に示す。
【0028】汎用されている石膏模型の寸法と対照する
ために,歯科用硬質石膏(サンエス石膏株式会社製:商
品名ハードストーン/硬化膨張0.08%及び商品名ニ
ュージプストーン/硬化膨張0.2%)を室温(22
℃)の下で,混水量24%で練和し実施例1〜4の場合
と同一のシリコーンゴム型へ流し込み,混練開始30分
後,該ゴム型から模型を取り出して,24時間後模型の
長さ部分の寸法をノギスで測定した。
【0029】それらの結果を表2に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】以上説明したように,熱膨張性物質を配
合した常温硬化型の合成樹脂模型材組成物を,熱膨張を
受容できる弾性体製の模型成形型内に常温で注型後,樹
脂の硬化発熱がピークに達した時点以降,且つ該樹脂模
型材硬化進行物が該熱膨張性物質の熱膨張開始条件下で
塑性を有している期間内に,該模型成形型へ注型された
ままの状態で,該熱膨張性物質の熱膨張開始温度以上に
型ごと加熱することにより,本来は硬化収縮性である合
成樹脂模型材に硬化収縮を補う以上の膨張性能を付与さ
せることを実現できる。
【表1】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 105:04 503:04 B29L 31:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂模型材の組成が少なくとも常温
    硬化型の合成樹脂,熱膨張性物質及び充填材粉末の混合
    物であり,常温硬化型の合成樹脂100重量部に対して
    熱膨張性物質を0.5重量部以上添加混合されてなるこ
    とを特徴とする合成樹脂模型材組成物
  2. 【請求項2】 請求項1の熱膨張性物質の熱膨張開始温
    度が60℃以上160℃以下であり,粒子径が100μ
    m以下の熱膨張性中空体であることを特徴とする合成樹
    脂模型材組成物
  3. 【請求項3】 請求項1の合成樹脂模型材組成物を,熱
    膨張を受容できる弾性体製の模型成形型内に常温下で注
    型後,該樹脂の硬化発熱がピークに達した時点以降且つ
    該樹脂模型材硬化進行物が請求項2の熱膨張物質の熱膨
    張開始温度条件下で塑性を保持している期間内に,該熱
    膨張性物質の熱膨張開始温度以上に型ごと加熱すること
    を特徴とする合成樹脂模型の作製方法
JP9473997A 1997-03-27 1997-03-27 合成樹脂模型材組成物及びその模型の作製方法 Pending JPH10273600A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006192647A (ja) * 2005-01-12 2006-07-27 Nagase Chemtex Corp 中空構造体の製造方法

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