JPH10273332A - 都市ゴミ焼却灰溶融スラグを主原料とした高強度ロッ クウールおよびその製造方法 - Google Patents
都市ゴミ焼却灰溶融スラグを主原料とした高強度ロッ クウールおよびその製造方法Info
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- JPH10273332A JPH10273332A JP9092889A JP9288997A JPH10273332A JP H10273332 A JPH10273332 A JP H10273332A JP 9092889 A JP9092889 A JP 9092889A JP 9288997 A JP9288997 A JP 9288997A JP H10273332 A JPH10273332 A JP H10273332A
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- slag
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C1/00—Ingredients generally applicable to manufacture of glasses, glazes, or vitreous enamels
- C03C1/002—Use of waste materials, e.g. slags
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C13/00—Fibre or filament compositions
- C03C13/06—Mineral fibres, e.g. slag wool, mineral wool, rock wool
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- General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 都市ごみ焼却灰溶融スラグを主原料とした断
熱材、吸音材及び各種補強繊維などに利用するのに良好
な不純物が少なく、柔軟性、引張強度に優れたロックウ
ール及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 都市ごみ焼却灰溶融スラグをロータリー
キルンで焼成することによって、繊維の強度を下げる主
因となっている非酸化物系不純物である金属鉄、リン化
鉄、硫黄、カルシウム硫化物、多硫化物、マンガン硫化
物、炭素などを酸化した焼成物を直ちに酸化性雰囲気の
電気炉に投入して溶融し、高速で回転するスピンナーで
繊維化すること。
熱材、吸音材及び各種補強繊維などに利用するのに良好
な不純物が少なく、柔軟性、引張強度に優れたロックウ
ール及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 都市ごみ焼却灰溶融スラグをロータリー
キルンで焼成することによって、繊維の強度を下げる主
因となっている非酸化物系不純物である金属鉄、リン化
鉄、硫黄、カルシウム硫化物、多硫化物、マンガン硫化
物、炭素などを酸化した焼成物を直ちに酸化性雰囲気の
電気炉に投入して溶融し、高速で回転するスピンナーで
繊維化すること。
Description
【0001】本発明は都市ゴミ焼却灰を溶融したスラグ
を主原料とし、断熱材、吸音材及び各種補強繊維等に利
用するのに良好な不純物含有量が少なく、柔軟性・引張
強度に優れたロックウール及びその製造方法に関する。
を主原料とし、断熱材、吸音材及び各種補強繊維等に利
用するのに良好な不純物含有量が少なく、柔軟性・引張
強度に優れたロックウール及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ロックウールは塊状の高炉スラグや天然
石に成分調整材を加え、これらの原料をキュポラに投入
し、コークスを主熱源として溶融し、繊維化する方法
と、高炉で発生した溶融スラグを電気炉にホットチャー
ジし溶融調整後、繊維化するダイレクト法が知られてい
るが、両者の主原料は高炉スラグで成分調整材としてケ
イ石、石灰石などを使用している。近来、社会的要求と
して、都市ごみ焼却灰を溶融固化して、減容化、有害金
属の封じ込めを意図したスラグ化が推進され、用途も路
盤材、路床材などの土木資材用途、骨材、タイルなどの
建築資材用途、フラワーポットなどの装飾品用途に研
究、実用化が計られているが、スラグの化学組成とその
変動、形状と鉱物的な性状、濃い着色性、厳しい使用条
件下での有害重金属の溶出、付加価値の発現や製造コス
トなどの問題があり、現状では試作・試用の段階にある
用途が多い。スラグを溶融し繊維化してスラグウール、
ロックウールを製造する試みは、例えば特開平4−83
735,特開平4−82992で下水汚泥スラグにカル
シウム調整剤を添加し、旋回溶融炉で溶融し、繊維化し
て、従来のロックウールの品質に近いものを得たことが
記載されている。スラグを溶融し繊維化してロックウー
ルを工業的に製造する際の従来の大きな障害は、入手で
きるスラグの化学組成が同一ゴミ処理場であっても長期
的には勿論、短期的にも大きく変動すること、スラグの
出所によっては化学組成がロックウールの主原料として
不適で高価な成分調整材を大量に使用する必要があるこ
と、スラグ中の有害成分が電気炉での溶融中に揮発ない
し燃えて有害ガスを発生したり、それに伴う溶湯の脈動
によって操炉が乱されること、及び多くのスラグが鉄な
どの金属、硫黄や硫化物、炭素などの非酸化物系の不純
物含有量が多く、これら不純物がロックウールの強度を
低めたり、製品に濃い着色を与えることである。
石に成分調整材を加え、これらの原料をキュポラに投入
し、コークスを主熱源として溶融し、繊維化する方法
と、高炉で発生した溶融スラグを電気炉にホットチャー
ジし溶融調整後、繊維化するダイレクト法が知られてい
るが、両者の主原料は高炉スラグで成分調整材としてケ
イ石、石灰石などを使用している。近来、社会的要求と
して、都市ごみ焼却灰を溶融固化して、減容化、有害金
属の封じ込めを意図したスラグ化が推進され、用途も路
盤材、路床材などの土木資材用途、骨材、タイルなどの
建築資材用途、フラワーポットなどの装飾品用途に研
究、実用化が計られているが、スラグの化学組成とその
変動、形状と鉱物的な性状、濃い着色性、厳しい使用条
件下での有害重金属の溶出、付加価値の発現や製造コス
トなどの問題があり、現状では試作・試用の段階にある
用途が多い。スラグを溶融し繊維化してスラグウール、
ロックウールを製造する試みは、例えば特開平4−83
735,特開平4−82992で下水汚泥スラグにカル
シウム調整剤を添加し、旋回溶融炉で溶融し、繊維化し
て、従来のロックウールの品質に近いものを得たことが
記載されている。スラグを溶融し繊維化してロックウー
ルを工業的に製造する際の従来の大きな障害は、入手で
きるスラグの化学組成が同一ゴミ処理場であっても長期
的には勿論、短期的にも大きく変動すること、スラグの
出所によっては化学組成がロックウールの主原料として
不適で高価な成分調整材を大量に使用する必要があるこ
と、スラグ中の有害成分が電気炉での溶融中に揮発ない
し燃えて有害ガスを発生したり、それに伴う溶湯の脈動
によって操炉が乱されること、及び多くのスラグが鉄な
どの金属、硫黄や硫化物、炭素などの非酸化物系の不純
物含有量が多く、これら不純物がロックウールの強度を
低めたり、製品に濃い着色を与えることである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の問題点を解決し、都市ごみ焼却灰溶融スラグを主原
料とした断熱材、吸音材及び各種補強繊維などに利用す
るのに良好な不純物が少なく、柔軟性、引張強度に優れ
たロックウール及びその製造方法を提供することを課題
とする。
術の問題点を解決し、都市ごみ焼却灰溶融スラグを主原
料とした断熱材、吸音材及び各種補強繊維などに利用す
るのに良好な不純物が少なく、柔軟性、引張強度に優れ
たロックウール及びその製造方法を提供することを課題
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは,上記の課
題を解決するために研究と実験を行い、都市ごみ焼却灰
溶融スラグがロックウールの主原料として適しているこ
と、都市ごみ焼却灰溶融スラグを主原料としたロックウ
ールの化学組成は都市ごみ焼却灰溶融スラグの使用割合
を増やし、かつ繊維化された製品の強度などの特性を大
幅に向上するために限定された組成範囲が必要であるこ
と、さらに、都市ごみ焼却灰溶融スラグに混入する非酸
化物系の不純物、主に金属鉄、リン化鉄、硫黄、カルシ
ウム硫化物.多硫化物、マンガン硫化物、炭素などをロ
ータリーキルンで焼成して酸化させ、ガスとして散出さ
せ、さらに後工程の電気炉での溶融過程で溶湯中に溶解
させて繊維化すると繊維の強度特性が大幅に向上するこ
とを見出だし、工場内の実験設備及び生産設備にて、そ
の効果を確認した。
題を解決するために研究と実験を行い、都市ごみ焼却灰
溶融スラグがロックウールの主原料として適しているこ
と、都市ごみ焼却灰溶融スラグを主原料としたロックウ
ールの化学組成は都市ごみ焼却灰溶融スラグの使用割合
を増やし、かつ繊維化された製品の強度などの特性を大
幅に向上するために限定された組成範囲が必要であるこ
と、さらに、都市ごみ焼却灰溶融スラグに混入する非酸
化物系の不純物、主に金属鉄、リン化鉄、硫黄、カルシ
ウム硫化物.多硫化物、マンガン硫化物、炭素などをロ
ータリーキルンで焼成して酸化させ、ガスとして散出さ
せ、さらに後工程の電気炉での溶融過程で溶湯中に溶解
させて繊維化すると繊維の強度特性が大幅に向上するこ
とを見出だし、工場内の実験設備及び生産設備にて、そ
の効果を確認した。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、これら手段たる構成並びに
その作用を図1により詳しく説明すると、次の通りであ
る。図1は都市ごみ焼却灰溶融スラグが粒度調整されて
適正な粒度になり、必要な成分調整材が添加され、ロー
タリーキルン内で混合されながら焼成されて都市ごみ焼
却灰溶融スラグ中の非酸化物系の不純物が酸化され、焼
成された原料は酸化性雰囲気に調整された電気炉に投入
されて溶融し、高速回転するスピンナーで繊維化される
工程を示す説明図である。
その作用を図1により詳しく説明すると、次の通りであ
る。図1は都市ごみ焼却灰溶融スラグが粒度調整されて
適正な粒度になり、必要な成分調整材が添加され、ロー
タリーキルン内で混合されながら焼成されて都市ごみ焼
却灰溶融スラグ中の非酸化物系の不純物が酸化され、焼
成された原料は酸化性雰囲気に調整された電気炉に投入
されて溶融し、高速回転するスピンナーで繊維化される
工程を示す説明図である。
【0006】図において、都市ごみ焼却灰溶融スラグ1
は粒度調整装置2で粗い部分が除かれ、成分調整のため
にケイ石3,石灰石4が必要に応じてロータリーキルン
5に投入さる。投入された原料はロータリーキルン内で
混合されながら焼成され、焼成物中に混在する塊状焼成
物6がロール式破砕機7で粉砕され電気炉8に供給され
る。電気炉8はモリブデン電極9で加熱され、溶融され
て溶湯10となり、溶湯10は溶湯出口11を通り、二
次炉12で温度及び流れを調整されて出湯13となり、
高速で回転するスピンナ−14で繊維化されロックウー
ルの原綿15が製造される。原綿15は直結する各種成
型装置(記載せず)にて板状のボード製品、柔軟性のあ
るロール状製品、粒状綿などに成型される。
は粒度調整装置2で粗い部分が除かれ、成分調整のため
にケイ石3,石灰石4が必要に応じてロータリーキルン
5に投入さる。投入された原料はロータリーキルン内で
混合されながら焼成され、焼成物中に混在する塊状焼成
物6がロール式破砕機7で粉砕され電気炉8に供給され
る。電気炉8はモリブデン電極9で加熱され、溶融され
て溶湯10となり、溶湯10は溶湯出口11を通り、二
次炉12で温度及び流れを調整されて出湯13となり、
高速で回転するスピンナ−14で繊維化されロックウー
ルの原綿15が製造される。原綿15は直結する各種成
型装置(記載せず)にて板状のボード製品、柔軟性のあ
るロール状製品、粒状綿などに成型される。
【0007】本発明のロックウールは都市ごみ焼却灰溶
融スラグを粉砕した粒度1〜15mmのスラグが望まし
く、15mmを越える大粒になるとロータリーキルン内
での酸化が不十分となる上、ケイ石や石灰石などの成分
調整材との混合、溶融工程での溶湯の均質化が不十分と
なり、強度の高いロックウールが得られない。1mm以
下の細かい粉は工程中に粉塵が出やすいので、多量に存
在することは望ましくはないが、必ずしも限定するもの
ではない。
融スラグを粉砕した粒度1〜15mmのスラグが望まし
く、15mmを越える大粒になるとロータリーキルン内
での酸化が不十分となる上、ケイ石や石灰石などの成分
調整材との混合、溶融工程での溶湯の均質化が不十分と
なり、強度の高いロックウールが得られない。1mm以
下の細かい粉は工程中に粉塵が出やすいので、多量に存
在することは望ましくはないが、必ずしも限定するもの
ではない。
【0008】都市ごみ焼却灰溶融スラグは、ロックウー
ルの原料として、単独か極少量の成分調整材の添加で使
用できることが望ましいが、多くの場合、ロックウール
の化学組成との差、各種不純物の含有量、望ましくない
粗粒の混在、さらに化学組成に時間的変動が大きいなど
の課題があり、製造したロックウールの強度などの特性
を満足できるものであることは、まずなく、この意味で
都市ごみ焼却灰溶融スラグをロックウールの主原料とし
て十分活用するためには、多くのテクニックが必要とな
る。都市ごみ焼却灰溶融スラグの化学組成は、ごみ処理
場によって生活習慣やごみ収集分別方式の差、焼却灰の
溶融方式の差などから大きな違いがある上、経年的、季
節的な変動、さらに短期的な変動も大きい。処理場によ
る差はSiO2 ,CaO,Al2 O3 ,Fe2 O3 で1
0%以上、経年・季節的変動も5%前後ある例が多い。
現在、ロックウールの主原料となっている高炉スラグの
化学組成が、メーカー別の相違や、経時な変動も僅少な
安定した原料であるのと対照的である。都市ごみ焼却灰
溶融スラグの使用割合は、ロックウールの目標化学組成
によって異なるが、都市ごみ焼却灰溶融スラグの使用を
効果あらしめるためには、少なくとも30%、出来れば
60%以上の使用が望ましい。発明者等は各種の都市ご
み焼却灰溶融スラグのロックウールの主原料としての活
用テストを行い、使用割合が30%以上で、溶解及び繊
維化プロセスも問題無く、かつロックウールの強度など
の特性に優れたロックウール組成を見出だした。本発明
のロックウールは、主成分が重量%でCaO 31.0
〜38.O SiO2 36.0〜42.0,Al2 O
3 16.O〜22.0,MgO 0〜3,R2 O 0
〜5.0,Fe2 O3 0〜5.0で、非酸化物系の不
純物で繊維の強度を下げる主因となっている金属鉄、リ
ン化鉄、硫黄、カルシウム硫化物、多硫化物、マンガン
硫化物、炭素などをロータリーキルンで焼成し、酸化さ
せて大幅に減少させ、ロックウールの単繊維の引張強度
が100kg/mm2 以上であるウール状の繊維であ
る。
ルの原料として、単独か極少量の成分調整材の添加で使
用できることが望ましいが、多くの場合、ロックウール
の化学組成との差、各種不純物の含有量、望ましくない
粗粒の混在、さらに化学組成に時間的変動が大きいなど
の課題があり、製造したロックウールの強度などの特性
を満足できるものであることは、まずなく、この意味で
都市ごみ焼却灰溶融スラグをロックウールの主原料とし
て十分活用するためには、多くのテクニックが必要とな
る。都市ごみ焼却灰溶融スラグの化学組成は、ごみ処理
場によって生活習慣やごみ収集分別方式の差、焼却灰の
溶融方式の差などから大きな違いがある上、経年的、季
節的な変動、さらに短期的な変動も大きい。処理場によ
る差はSiO2 ,CaO,Al2 O3 ,Fe2 O3 で1
0%以上、経年・季節的変動も5%前後ある例が多い。
現在、ロックウールの主原料となっている高炉スラグの
化学組成が、メーカー別の相違や、経時な変動も僅少な
安定した原料であるのと対照的である。都市ごみ焼却灰
溶融スラグの使用割合は、ロックウールの目標化学組成
によって異なるが、都市ごみ焼却灰溶融スラグの使用を
効果あらしめるためには、少なくとも30%、出来れば
60%以上の使用が望ましい。発明者等は各種の都市ご
み焼却灰溶融スラグのロックウールの主原料としての活
用テストを行い、使用割合が30%以上で、溶解及び繊
維化プロセスも問題無く、かつロックウールの強度など
の特性に優れたロックウール組成を見出だした。本発明
のロックウールは、主成分が重量%でCaO 31.0
〜38.O SiO2 36.0〜42.0,Al2 O
3 16.O〜22.0,MgO 0〜3,R2 O 0
〜5.0,Fe2 O3 0〜5.0で、非酸化物系の不
純物で繊維の強度を下げる主因となっている金属鉄、リ
ン化鉄、硫黄、カルシウム硫化物、多硫化物、マンガン
硫化物、炭素などをロータリーキルンで焼成し、酸化さ
せて大幅に減少させ、ロックウールの単繊維の引張強度
が100kg/mm2 以上であるウール状の繊維であ
る。
【0009】
[実施例1〜4] 本発明に係わる高強度ロックウール
の効果を確認するために実用規模のロータリーキルン、
電気炉、繊維化のためのスピンナーを有する生産設備に
て各種実験と検討を繰り返し以下の効果を示す実施例1
〜4を得た。都市ごみ焼却灰溶融スラグとして、メーカ
ーの異なる4種類(実施例1〜4)を各100%使用し
て、ロータリーキルンに投入し、酸素濃度2%の状態で
焼成・酸化して、灰色化した粒状の焼成物を直ちに、酸
素濃度3%の電気炉に投入し、モリブデン電極を熱源と
して1580〜1610℃で溶解、その溶湯を1490
℃に調整して、高速で回転するスピンナーに落として繊
維化し原綿を得た。得られた原綿の化学組成と単繊維の
引張強度及び原綿から成型したボードの強度を表1に示
す。
の効果を確認するために実用規模のロータリーキルン、
電気炉、繊維化のためのスピンナーを有する生産設備に
て各種実験と検討を繰り返し以下の効果を示す実施例1
〜4を得た。都市ごみ焼却灰溶融スラグとして、メーカ
ーの異なる4種類(実施例1〜4)を各100%使用し
て、ロータリーキルンに投入し、酸素濃度2%の状態で
焼成・酸化して、灰色化した粒状の焼成物を直ちに、酸
素濃度3%の電気炉に投入し、モリブデン電極を熱源と
して1580〜1610℃で溶解、その溶湯を1490
℃に調整して、高速で回転するスピンナーに落として繊
維化し原綿を得た。得られた原綿の化学組成と単繊維の
引張強度及び原綿から成型したボードの強度を表1に示
す。
【0010】[比較例1] 高炉スラグに成分調整材と
してケイ石を添加して原料とし、キュポラで溶解し、そ
の溶湯を同様なスピンナーで繊維化して得た原綿の試験
結果を表1に併記した。
してケイ石を添加して原料とし、キュポラで溶解し、そ
の溶湯を同様なスピンナーで繊維化して得た原綿の試験
結果を表1に併記した。
【0011】
【表1】
【0012】表1において 1)原綿の単繊維の引張強度測定はJIS R 760
1-1986 基づき行った。 2)断熱材ボードは繊維化時にフェノ一ル樹脂を約2%
塗布した原綿を成型し、乾燥固化し、密度80kg/m
3 ,厚さ50mmにしたものを強度測定用サンプルとし
た。 3)ボードの曲げ強度、圧縮強度及び熱間収縮温度はJ
IS A 9504-1995 に基づき測定した。
1-1986 基づき行った。 2)断熱材ボードは繊維化時にフェノ一ル樹脂を約2%
塗布した原綿を成型し、乾燥固化し、密度80kg/m
3 ,厚さ50mmにしたものを強度測定用サンプルとし
た。 3)ボードの曲げ強度、圧縮強度及び熱間収縮温度はJ
IS A 9504-1995 に基づき測定した。
【0013】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、従
来ロックウールの主原料としては、組成及びその変動の
大きさ、成分中の有害不純物が溶融過程やロックウール
の強度などの特性に及ぼす悪影響、濃い着色性などのた
めに実質上活用されなかった都市ごみ焼却灰溶融スラグ
をロックウールの主原料として高い使用比率で使用する
ことが可能となった。更に、高炉スラグを使用しキュポ
ラで溶融・繊維化したロックウールと比較して、引張強
度などの特性に優れた高強度ロックウールを生産するの
に適した組成範囲を開発することが出来、今後他の種類
の産業廃棄物のロックウール原料としての活用拡大につ
ながることが期待される。
来ロックウールの主原料としては、組成及びその変動の
大きさ、成分中の有害不純物が溶融過程やロックウール
の強度などの特性に及ぼす悪影響、濃い着色性などのた
めに実質上活用されなかった都市ごみ焼却灰溶融スラグ
をロックウールの主原料として高い使用比率で使用する
ことが可能となった。更に、高炉スラグを使用しキュポ
ラで溶融・繊維化したロックウールと比較して、引張強
度などの特性に優れた高強度ロックウールを生産するの
に適した組成範囲を開発することが出来、今後他の種類
の産業廃棄物のロックウール原料としての活用拡大につ
ながることが期待される。
【図1】本発明の一実施例による都市ゴミ焼却灰溶融ス
ラグを主原料とした高強度ロックウールの製造方法の説
明図
ラグを主原料とした高強度ロックウールの製造方法の説
明図
1 都市ごみ焼却灰溶融スラグ 2 粒度調整装置 3 ケイ石 4 石灰石 5 ロータリーキルン 6 塊状焼成物 7 ロール式破砕機 8 電気炉 9 モリブデン電極 10 溶湯 11 溶湯出口 12 二次炉 13 出湯 14 スピンナ− 15 ロックウールの原綿
Claims (4)
- 【請求項1】 都市ごみ焼却灰溶融スラグを原料中30
重量%以上含有することを特徴とする高強度ロックウー
ル - 【請求項2】 都市ごみ焼却灰溶融スラグの粒度が1〜
15mmであることを特徴とする請求項1の高強度ロッ
クウール - 【請求項3】 ロックウールの化学組成が重量%で、 CaO 31.0〜38.0 SiO2 36.0〜42.0 A12 O3 16.0〜22.0 MgO 0 〜 5.0 R2 O 0 〜 5.0 Fe2 O3 0 〜 5.0 但しR2 O=Na2 O+K2 O で、単繊維の平均強度が100kg/mm2 以上である
ことを特徴とする請求項1記載の高強度ロックウール - 【請求項4】 都市ごみ焼却灰溶融スラグをロータリー
キルンで焼成することによって、繊維の強度を下げる主
因となっている非酸化物系不純物である金属鉄、リン化
鉄、硫黄、カルシウム硫化物、多硫化物、マンガン硫化
物、炭素などを酸化して得た焼成物を直ちに酸化性雰囲
気の電気炉に投入して溶融し、高速で回転するスピンナ
ーで繊維化することを特徴とする強度ロックウールの製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9092889A JPH10273332A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 都市ゴミ焼却灰溶融スラグを主原料とした高強度ロッ クウールおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9092889A JPH10273332A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 都市ゴミ焼却灰溶融スラグを主原料とした高強度ロッ クウールおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10273332A true JPH10273332A (ja) | 1998-10-13 |
Family
ID=14067033
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9092889A Pending JPH10273332A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 都市ゴミ焼却灰溶融スラグを主原料とした高強度ロッ クウールおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10273332A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000040517A1 (fr) * | 1999-01-04 | 2000-07-13 | Nitto Boseki Co., Ltd. | Laine de roche dont la matiere premiere se compose de cendres d'incineration de dechets municipaux, granulees, et procede de production associe |
EP1038846A1 (en) * | 1999-03-22 | 2000-09-27 | Armstrong World Industries, Inc. | Mineral wool composition with enhanced biosolubility and thermostability |
KR100665393B1 (ko) * | 1999-01-04 | 2007-01-04 | 니토 보세키 가부시기가이샤 | 도시 쓰레기 소각재를 원료로한 암면의 제조방법 |
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