JPH10272411A - 合成樹脂材料の塗布方法及びその装置 - Google Patents

合成樹脂材料の塗布方法及びその装置

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JPH10272411A
JPH10272411A JP9836997A JP9836997A JPH10272411A JP H10272411 A JPH10272411 A JP H10272411A JP 9836997 A JP9836997 A JP 9836997A JP 9836997 A JP9836997 A JP 9836997A JP H10272411 A JPH10272411 A JP H10272411A
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resin material
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doctor blade
coated body
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JP9836997A
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English (en)
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Kunio Asakura
邦夫 朝倉
Morio Kawabata
森夫 川端
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Showa Highpolymer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合成樹脂塗装体の両側縁部の、カットされ、
ロスとなる部分の合成樹脂発泡材料を最小限にし、歩留
を上げ、効率的かつ経済的に、しかも操作が安定して長
時間の操業が可能な、合成樹脂塗装体を生産できる合成
樹脂材料の塗布方法及びそのための塗布装置の提供。 【解決手段】 一定速度で走行する塗装体基材16上に
合成樹脂材料を連続的に供給し、該合成樹脂材料23を
拡幅ユニット6で一定の厚さに調整した後、該合成樹脂
材料の両側縁部に、該塗装体基材の走行方向に対し先端
が下流側内方に向き、弧状または斜めにカットされた塗
布幅調整装置7を当接して塗布された合成樹脂材料の塗
布幅を調整する合成樹脂材料の塗布方法及びそのための
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂材料の塗
布方法及び塗布装置に関し、更に詳しくは塗装体基材に
合成樹脂材料を塗装した時に得られる合成樹脂塗装体の
両側縁部のカットされる合成樹脂材料のロス部分を最小
限にし、歩留良く、かつ効率的、経済的にしかも安定し
て長時間操業できる合成樹脂材料の塗布方法及びそのた
めの装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、連続した塗装体基材に合成樹脂材
料を連続的に塗布する方法としては、通常固定ノズル、
トラバースノズル、多孔ノズルなどから合成樹脂材料を
その面上に吐出させ、然る後該合成樹脂材料をドクター
ブレードで強制的に塗装体基材面全体に押し拡げて塗布
拡幅する方法によっていた。しかしこの方法は、塗布幅
の制御が極めて困難であるため、塗装体基材に必要幅よ
りやや広めに合成樹脂材料を塗布し、その後塗布された
合成樹脂塗装体の両側縁部をカットする方法により製造
されていた。そのためこのような方法では、両側縁部の
カット部分がロスとなって歩留が低下し、またカットさ
れた部分の処理にも多くの費用を要するなどの問題があ
った。
【0003】この問題を解決する方法として、塗装体基
材に吐出、拡幅される合成樹脂材料の側縁部を、塗装体
基材の進行方向に対して先端が下流側内方に向くように
突出しかつ合成樹脂材料側縁部を塗装体基材の進行方向
に対して上流側内方に向けて巻き上げる方向に回転する
回転体によって内方に向けて強制的に移送させ、吐出拡
幅された合成樹脂材料の側縁部の広がりを規制する方法
(特公平3−10500号公報)などの提案がなされて
いる。
【0004】しかしこの方法における塗布幅の調整は、
棒状の回転体によって行われているため、合成樹脂材料
として熱硬化性樹脂発泡原液を使用した場合、発泡の調
整が困難で、進んだりすることが多く好ましい方法とは
言いがたい。また熱硬化性樹脂発泡原液がミルキー状に
なっている場合は、これが棒状の回転体に絡んでカット
線が乱れる欠点がある。更にこの方法では供給合成樹脂
材料が何らかの原因で量が多くなった場合などはオーバ
ーフローし、塗装体基材からあふれることがあり、実用
上問題が残っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は合成樹脂塗装
体の両側縁部の、カットされ、ロスとなる部分の合成樹
脂材料を最小限にし、歩留を上げ、効率的かつ経済的
に、しかも操作が安定しており、長時間の操業が可能
な、合成樹脂塗装体を生産できる合成樹脂材料の塗布方
法及びそのための塗布装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1) 一定
速度で走行する塗装体基材上に合成樹脂材料を連続的に
供給し、該合成樹脂材料を拡幅ユニットで一定の厚さに
調整した後、該合成樹脂材料の両側縁部に、該塗装体基
材の走行方向に対し先端が下流側内方に向き、弧状また
は斜めにカットされた塗布幅調整装置を当接して塗布さ
れた合成樹脂材料の塗布幅を調整する合成樹脂材料の塗
布方法、(2) 合成樹脂材料が熱硬化性樹脂発泡原
液、接着剤、または塗料のいずれかである(1)記載の
合成樹脂材料の塗布方法、(3) 連続的に供給される
塗装体基材の下面材に、熱硬化性樹脂発泡原液を供給
し、該樹脂発泡原液をドクターブレードで一定の厚さに
調整した後、その発泡硬化する前に塗装体基材上面材を
積層して合成樹脂発泡複合体を製造する方法において、
前記上面材が積層される前に、該樹脂発泡原液の両側縁
部に、該塗装体基材の走行方向に対し先端が下流側内方
に向き、弧状または斜めにカットされた塗布幅調整装置
を当接して塗布された熱硬化性樹脂発泡原液の塗布幅を
調整する合成樹脂発泡複合体の製造方法。
【0007】(4) 塗装体基材を走行させる装置、こ
の塗装体基材の面上にドクターブレードを配設し、この
ドクターブレード上流側に合成樹脂材料の吐出ノズルを
配置すると共に、ドクターブレードの下流部の塗装体基
材の横断方向両側縁部位に塗布幅を制御するための走行
方向に対し先端が下流側内方に向き、弧状または斜めに
カットされた塗布幅調整装置が合成樹脂材料の塗布面に
当接するように設けられている合成樹脂材料の塗布装
置、(5) 塗装体基材の下面材を走行させる装置、こ
の塗装体基材の面上にドクターブレードを配設し、この
ドクターブレード上流側に合成樹脂材料の吐出ノズルを
配置すると共に、ドクターブレードの下流部の塗装体基
材の横断方向両側縁部位に塗布幅を制御するための、走
行方向に対し先端が下流側内方に向き、弧状または斜め
にカットされた塗布幅調整装置が、合成樹脂材料の塗布
面に当接するように設けられ、更に塗布幅が制御された
後で該合成樹脂材料が硬化する前に塗装体基材上面材を
積層する装置とを設けてなる合成樹脂材料の塗布装置、
及び(6) 塗装体基材の下面材に対する塗布幅調整装
置の傾斜角度が自由に調節できるようになった(4)ま
たは(5)に記載の合成樹脂材料の塗布装置を開発する
ことにより上記の目的を達成した。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において使用できる塗装体
基材としては、長尺の基材であり、広範囲のものが使用
できる。例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリエステル、ナイロンなどのプラスチック
フィルム類、クラフト紙、アルミクラフト紙、アスファ
ルト紙、水酸化アルミニウム紙、炭酸カルシウム紙など
の紙またはその積層材、アルミニウムなどの金属箔、金
属薄板、成形鋼板などの金属箔板類、または加工鋼板
類、合板、パーティクルボード、木毛セメント板、ロッ
クウール板、石膏ボード、パーライト板、けい酸カルシ
ウム板、セメントモルタル板、プラスチックボードなど
のボード類、ガラス繊維、ロックウール繊維、天然繊
維、合成繊維などのフェルト(不織布)または織布など
当該技術分野で使用されているものであれば特に限定さ
れるものではない。なお合成樹脂材料が熱硬化性樹脂発
泡原液または接着剤である時は、通常、塗装体基材は下
面材と共に上面材を用い、合成樹脂材料の両面を被覆す
る。
【0009】本発明において使用する合成樹脂材料は、
熱硬化性可塑性樹脂発泡原液、接着剤あるいは塗料など
比較的粘度の高い材料である。熱硬化性樹脂発泡原液と
しては、フェノール系、フェノール・ウレタン系、メラ
ミン系、ユリア系、エポキシ系、ポリウレタン系などの
熱硬化性樹脂液に発泡剤を配合したもの、接着剤として
はゴム系、エマルジョン系、溶液系などの各種接着剤を
挙げることができる。また塗料としては、天然樹脂系、
合成樹脂系のエマルジョン系、溶液系など各種の塗料が
対象となる。
【0010】拡幅ユニットとしては、形状は特に限定す
る必要はなく、合成樹脂材料を素早く幅広くかつ均一に
拡幅できるものであれば良い。このような拡幅ユニット
としては、ドクターブレードが用いられているが例えば
円弧状またはナイフ状エッジを有するドクターであって
もよい。好ましくは特許第2505333号公報で提案
されている下面材の幅よりもやや大きな幅の直線状の下
辺を有する板部材が、その下端部が下面材の表面から所
定の間隔をおいて下面材の幅方向にほぼ垂直に配置され
ており、板部材の下辺部には板部材の本体の中に一定の
ピッチで所定の幅及び所定の深さを有する多数のスリッ
トが切り込まれており、発泡原液の供給側に面する板部
材の下辺部分には各スリットの回りにそれぞれテーパー
面が形成される。拡幅ユニットはこれとドクターブレー
ドをセットしたものからなり、ある程度幅を広げられた
合成樹脂材料は、ドクターブレードにより幅と厚さが調
整される。
【0011】以下図面を参照しながら本発明を具体的に
説明する。なお説明においては合成樹脂材料として熱硬
化性樹脂発泡原液を使用した際の塗布方法とそれに使用
する塗布装置を代表として説明するが、合成樹脂材料が
接着剤または塗料であってもほぼ同様に実施できること
は言うまでもない。図1〜6は、本発明に係る合成樹脂
材料の塗布方法及びそれに使用する塗布装置を説明する
ために示す図面であって、これに限定されるものではな
い。
【0012】図1は、熱硬化性樹脂発泡原液を使用して
合成樹脂発泡複合体を製造する方法及びそれに使用する
塗布装置の側面図の一例であり、図2は図1の平面図を
示す。図3は図2の要部の平面図、図4は塗布幅調整装
置の一例を示す概略断面図、図5は本発明の塗布幅調整
装置の一例を示す概略平面図、図6は弧状または斜めに
ストレートカットされた形状を有している本発明の代表
的な塗布幅調整装置に使用する塗布幅調整板の切り欠き
側面図及び平面図、図7のA、B及びCは、それぞれ従
来方法の合成樹脂塗装体、従来方法の回転方式の樹脂幅
側縁部の規制装置を用いた合成樹脂塗装体及び本発明の
塗布幅調整装置を用いて製造した合成樹脂塗装体の側縁
部の断面の形状を示す図である。
【0013】図1に示された装置は、合成樹脂塗装体と
して合成樹脂発泡複合体の製造に用いられる装置の概略
フローシート(側面図)である。この装置は、図1に示
されるように、下段の水平なエンドレスベルトコンベア
(以下ベルトコンベアと略称する。)とその上方に、そ
れから合成樹脂発泡複合体の厚みとなる間隔を置いて配
置された上段の水平なベルトコンベア14があり、これ
ら上下のベルトコンベアは矢印の示す方向に一定速度で
走行し、製品となる合成樹脂発泡複合体を引き出すよう
になっている。このベルトコンベアは通常金属またはゴ
ム製のベルト式またはスラット式タイプのものが用いら
れている。この装置は合成樹脂材料を発泡硬化させるた
め加熱ゾーンとなっていることが多い。
【0014】これらのベルトコンベア13、14の走行
によって引き出されるそれぞれの塗装体基材の下面材1
6及び上面材17は、それぞれのテンションロール1、
2及び9、10から送り出されるようになっており、更
に下面材16の走行のテンションロール2の始端部の近
傍において、下面材16の上方に配置されている熱硬化
性樹脂発泡原液の吐出ノズル3を介して発泡原液が下面
材16の表面上に供給され、多孔吸引板4で吸引されつ
つ分散装置5によって分散され、その後分散された発泡
原液はドクターブレード6によって一定の厚さに拡幅さ
れる。この拡幅された発泡原液の塗布面の両側縁部は、
塗布幅調整装置7によって内方へ移動され、塗布幅が調
整されながら多孔吸引板4’の上部を走行し、その後発
泡前駆体としてその上面を、上面材テンションロール1
0、上面材接液調整ロール11などを経て供給される上
面材により被覆される。次いで発泡面調整用船型板12
を経て、ベルトコンベア13、14により同行され、走
行する間に外部からの加熱装置(記載していない。)か
らの加熱により発泡し、硬化して合成樹脂発泡複合体と
してベルトコンベア13、14から送り出される。
【0015】この際、ドクターブレード6と駆動回転式
ローラー8を組み合わせた塗布装置の前後の下面材16
の下方に設けた多孔吸引板4、4’は、塗装体基材下面
材の平滑性を出してしわの発生を防止し、下面材のしわ
の発生に基づく合成樹脂発泡複合材の凹凸を解消するこ
とにより平面性を維持することができる。このことは塗
装体基材が薄く柔軟性の下面材の場合に特に効果があ
る。多孔吸引板4、4’は多孔質の表面構造を有し、吸
引調整弁によりその吸引力を調整する。下面材16は、
ベルトコンベア13、14の走行により引き出されて進
行するが、これを妨害しない程度の吸引力とすることが
必要である。
【0016】上記の塗布幅調整装置7は、図3〜6にそ
の詳細を示す。まず図3は本発明の塗布幅調整装置の一
実施例の要部の概略を示す平面図である。ドクターブレ
ード6の下流部の下面材16の両脇部に合成樹脂材料の
塗布層両端部に当接するように配置されている。この塗
布幅調整装置7の塗布幅調整板は、下面材16の走行方
向(矢印x)に対して先端が下流側内方に向くようにか
つ下面材16に対する傾斜角度が調節可能になるように
配置されている。材質としては特に限定がないが、ある
程度弾力と剛性があればほとんどの材質、例えばガラ
ス、金属、木材、テフロン、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化
ビニルのような合成樹脂、FRPなどが使用可能であ
る。
【0017】このようにして、塗装体基材の下面材16
の表面上に樹脂材料吐出ノズルから供給された熱硬化性
樹脂発泡原液は、下面材16と一緒に矢印xの方向に輸
送され、拡幅ユニットの分散板5によって下面材16上
に分散される。次いでドクターブレード6により合成樹
脂材料の厚さを規制すると共に拡幅され、その後塗布幅
調整板によって塗布面の両側縁部の発泡原液が内方へ移
動し、塗布幅が調整され、下面材16の幅より狭い幅を
有する発泡前駆体として塗装体基材上面材17により被
覆される。(図1参照)
【0018】塗布幅調整装置7の設置位置は、ドクター
ブレード6から上面材17が積層されるまでの間に設け
れば良いが、好ましくはドクターブレード6の下流直近
(ただし、塗布幅調整装置7の調整に支障のない範囲)
に設けることが、面材への樹脂材料の含浸もなく良好で
ある。更に好ましくはドクターブレード6の下流50c
m以内である。またこの塗布幅調整板は、下面材16の
進行方向に対して先端が下流側内方に向くように突き出
し、かつ合成樹脂材料の塗布面を規定した幅に調整でき
るものであれば良いが、それには塗布幅調整板の傾斜角
度βが、下面材16の進行方向に対して0<β<90
度、好ましくは10<β<90度とすることが望まし
い。また塗布幅調整板の合成樹脂材料接触角度αは、0
<α<90度、好ましくは10<α<45度が望まし
い。
【0019】塗布幅調整板の下面材16に対する傾斜角
度の調節は、その一例を示せば図4〜図5に示すような
塗布幅調整装置が好適である。図4は、塗布幅調整装置
7の一例を示す概略断面図であり、左右、上下に移動可
能なルーズな穴20を有し、塗布幅調整板のベルトコン
ベア上の下面材に対する傾斜角度をトメボルト21とト
メビス22によって任意に調整可能とした塗布幅調整装
置7である。図4においてa:bは、塗装体基材下面材
を抑える面圧バランス上a<bが好ましい。図5は塗布
幅調整装置7の一例を示す概略平面図であり、トメビス
22により高さ、角度α、βの大きな調整を行い、トメ
ボルト21により微調整を行う。
【0020】塗布幅調整装置7に用いる塗布幅調整板と
しては、図6の(1)〜(6)に例示するようなストレ
ートカット、ストレートテーパーカット、R テーパー
カット、ストレートRカット、ストレートテーパーRカ
ット、RテーパーRカットのような弧状または直線状に
斜めにカットされた形状を有するものが好適であり、合
成樹脂材料の粘度によっても差があるが、これらの形状
の中で(4)、(5)、(6)が材料のからみ込みがな
い点で好ましく用いられる。
【0021】本発明の合成樹脂材料の塗布方法は、本発
明の塗布装置を用いることにより、図7の(C)に例示
するように従来の製造装置で作成された合成樹脂塗装体
(A)、及び回転式の樹脂幅側縁部の規制装置で作成さ
れた合成樹脂塗装体(B)に比較して合成樹脂塗装体の
両側縁部のカットされロスとなる部分25を最小限に抑
え、歩留が高く、効率的、経済的に、特に長時間の製造
を安定して行うことができる。例えば従来法の製品
(A)のロス部分25を100とした時、回転式の方法
で得た製品(B)は40となり、60%改善されるのに
対し、本発明の方法による時はこれを10とほぼ90%
改善することができた。
【0022】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。分散板5として、特許第2505333号公報に記
載されているような、一定のピッチで所定の幅及び所定
の深さを有する多数のスリットが設けられた分散板を、
またドクターブレード6としては冷却水によりその表面
温度を20℃に調整した切り欠き部を有するドクターブ
レードからなる拡幅ユニットを用い、これと組み合わせ
て駆動回転式ローラー8及び多孔吸引板4、4’を組み
合わせて用いた。分散板5の下面部と塗装体基材の下面
材16の間隙は1.2mm、水冷ドクターブレード6と
下面材16の間隙は1.1mmとした。またベルトコン
ベア13、14は加熱ゾーンとし、該加熱ゾーンの温度
は85〜95℃に調節した。
【0023】合成樹脂材料として、フェノール樹脂系熱
硬化性樹脂発泡原液を用いた。フェノール樹脂発泡原液
は、18℃に調整された、整泡剤、塩化メチレン、その
他の添加材を均一に混合した発泡性レゾール型フェノー
ル樹脂(A液)と、フェノールスルホン酸水溶液(B
液)を、A液:B液=100:20(重量部)の組成割
合で高速混合して調製し、これを塗装体基材の下面材1
6(75g/m2 、厚さ約0.1mmのクラフト紙)の
表面上に樹脂吐出ノズル3から連続的に供給した。この
高速混合された発泡原液の液温は22℃程度であり、そ
の反応性は、クリームタイム60sec.、ライズタイ
ム150sec.であった。なおここで言うクリームタ
イムとは、ミキシングされた液が発泡されるまでの時間
を指し、ライズタイムとはミキシング液が発泡を開始
し、体積膨張が止まるまでの時間を指す。
【0024】ラインスピード 15m/min.の速度
で移動する下面材16の表面上に、吐出ノズル3より液
温が22℃の発泡原液を11kg/minの流量で供給
し、これを分散板5により幅940mmに拡幅後、ドク
ターブレード6にて塗布厚さを調整した。該発泡原液を
塗布された下面材16は続いて塗布幅調整板(図6の
(4)の形状を使用。材質はテフロンの厚さ10mm、
ドクターブレード6の位置から20cm下流に設置、突
き出し角度βは45度、塗布液接触角度αは45度)を
設けた塗布幅調整装置7により、塗布面の発泡原液の両
側縁部を内方へ押し込むことにより移動させて塗布幅を
規定値に調整した。続いて、塗装体基材上面材17(材
質は下面材と同じもの)を、この発泡原液上に被覆して
積層した後、加熱ゾーン内のダブルコンベアベルト1
3、14により引き取りながら発泡硬化させて取り出し
た。得られたフェノール樹脂硬化発泡体15の両側縁部
のカットされロスとなる部分は従来の、本発明の塗布幅
調整装置を用いない方法によるロス部分の10%程度に
減少しており、製品は良好な性能を示していた。なお本
塗布幅調整装置を用いて操業する時は、塗布幅調整板へ
の樹脂の付着もなく、長時間の操業を連続的に支障なく
行うことができた。
【0025】(比較例)実施例において用いた塗布幅調
整装置7の代わりに、拡幅された発泡原液の両側縁部を
内方へ移動させるために回転体を用いた以外は実施例と
同様にしてフェノール樹脂硬化発泡体を製造した。ここ
で得られた硬化発泡体は、両側縁部のカットされたロス
部分25の重量は従来法のロス部分の約40%前後であ
り、発泡体の性能も性能も良好なものであった。しかし
この方法は、該回転体に対する硬化した合成樹脂材料の
絡みつきなどが避けられず、このため時々回転体の清掃
が必要となるため安定性に欠け、長時間の連続操業が不
可能であった。
【0026】なお回転体の設置条件は以下のとおり、 a.ドクターブレードの位置から3.5mm下流方向に
設置。 b.突き出し角度θは30度. c.回転数:60rpm. d.外径は5mm。 e.回転体先端間の間隔wは910mm。
【0027】実施例と比較例を比較すると、実施例のカ
ットされるロス部分は比較例のロス部分の半分以下(約
四分の1)に減少している。特に本発明の塗布装置を用
いる時は、発泡原液の塗布が安定に行われ、塗布幅調整
板への付着によるトラブルの発生がなく、長時間の連続
操業が可能であり、生産性を高く維持できる効果もあっ
た。なお実施例においては、合成樹脂材料として硬化発
泡体の製造について説明をしたが、接着剤においては発
泡硬化ゾーンに代え、接着剤の硬化ゾーンを、また塗料
においては塗装体基材の上面材が不要となるなどの変更
があるが、ほぼ同様な塗布装置及び塗布方法を用いて行
えることは当業者にとって自明である。
【0028】
【発明の効果】本発明の合成樹脂材料の塗布装置を用い
た塗布方法による時は、得られた合成樹脂塗装体の両側
縁部のカットされるロス部分を最小限にし、歩留を高
く、効率的かつ経済的に行うことが可能となった。また
本発明の塗布装置を用いた塗布方法においては、適量供
給される合成樹脂材料のドクターブレード後の拡幅が下
面材の幅以上になって樹脂材料が溢れることを防ぐこと
ができ、長時間の連続操業を安定的に行えるため生産性
の高い合成樹脂材料の塗布方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗布方法を実施するためのフローシー
ト的装置の一例を示す側面図。
【図2】図1の装置の平面図。
【図3】合成樹脂材料の拡幅ユニット要部の平面図。
【図4】塗布幅調整装置による塗布幅の調整の概略断面
図の一例。
【図5】塗布幅調整装置による塗布幅の調整部分の一例
の平面図。
【図6】塗布幅調整装置に用いる塗布幅調整板の先端部
の弧状または直線状にカットされた代表的な形状。
【図7】本発明方法及び従来法により製造された、典型
的な硬化発泡体の両側縁部の形状を示す断面図。
【符号の説明】
1、2 下面材のテンションロール 3 合成樹脂材料吐出ノズル 4、4’ 多孔吸引板 5 分散板 6 ドクターブレード 7 塗布幅調整装置 8 駆動式回転ローラー 9、10 上面材テンションロール 11 上面材接液調整ロール 12 発泡面調整用船型板 13、14、 エンドレスベルトコンベア 15 硬化発泡体 16 下面材 17 上面材 20 ルーズな穴 21 トメボルト 22 トメビス 23 塗布液 25 ロス部分

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定速度で走行する塗装体基材上に合成
    樹脂材料を連続的に供給し、該合成樹脂材料を拡幅ユニ
    ットで一定の厚さに調整した後、該合成樹脂材料の両側
    縁部に、該塗装体基材の走行方向に対し先端が下流側内
    方に向き、弧状または斜めにカットされた塗布幅調整装
    置を当接して塗布された合成樹脂材料の塗布幅を調整す
    ることを特徴とする合成樹脂材料の塗布方法。
  2. 【請求項2】 合成樹脂材料が熱硬化性樹脂発泡原液、
    接着剤、または塗料のいずれかである請求項1記載の合
    成樹脂材料の塗布方法。
  3. 【請求項3】 連続的に供給される塗装体基材の下面材
    に、熱硬化性樹脂発泡原液を供給し、該樹脂発泡原液を
    ドクターブレードで一定の厚さに調整した後、その発泡
    硬化する前に塗装体基材上面材を積層して合成樹脂発泡
    複合体を製造する方法において、前記上面材が積層され
    る前に、該樹脂発泡原液の両側縁部に、該塗装体基材の
    走行方向に対し先端が下流側内方に向き、弧状または斜
    めにカットされた塗布幅調整装置を当接して塗布された
    熱硬化性樹脂発泡原液の塗布幅を調整することを特徴と
    する合成樹脂発泡複合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 塗装体基材を走行させる装置、この塗装
    体基材の面上にドクターブレードを配設し、このドクタ
    ーブレード上流側に合成樹脂材料の吐出ノズルを配置す
    ると共に、ドクターブレードの下流部の塗装体基材の横
    断方向両側縁部位に塗布幅を制御するための走行方向に
    対し先端が下流側内方に向き、弧状または斜めにカット
    された塗布幅調整装置が合成樹脂材料の塗布面に当接す
    るように設けられていることを特徴とする合成樹脂材料
    の塗布装置。
  5. 【請求項5】 塗装体基材の下面材を走行させる装置、
    この塗装体基材の面上にドクターブレードを配設し、こ
    のドクターブレード上流側に合成樹脂材料の吐出ノズル
    を配置すると共に、ドクターブレードの下流部の塗装体
    基材の横断方向両側縁部位に塗布幅を制御するための、
    走行方向に対し先端が下流側内方に向き、弧状または斜
    めにカットされた塗布幅調整装置が、合成樹脂材料の塗
    布面に当接するように設けられ、更に塗布幅が制御され
    た後で該合成樹脂材料が硬化する前に塗装体基材上面材
    を積層する装置とを設けてなることを特徴とする合成樹
    脂材料の塗布装置。
  6. 【請求項6】 塗装体基材の下面材に対する塗布幅調整
    装置の傾斜角度が自由に調節できるようになった請求項
    4または5に記載の合成樹脂材料の塗布装置。
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