JPH10272174A - 除染システム - Google Patents

除染システム

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JPH10272174A
JPH10272174A JP9362899A JP36289997A JPH10272174A JP H10272174 A JPH10272174 A JP H10272174A JP 9362899 A JP9362899 A JP 9362899A JP 36289997 A JP36289997 A JP 36289997A JP H10272174 A JPH10272174 A JP H10272174A
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gas
valve
decontamination
isolator
scrubber
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JP9362899A
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Leon M Heredia
レオン・エム・ヘレディア
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Johnson and Johnson Products Inc
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    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L2/00Methods or apparatus for disinfecting or sterilising materials or objects other than foodstuffs or contact lenses; Accessories therefor
    • A61L2/24Apparatus using programmed or automatic operation
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L2/00Methods or apparatus for disinfecting or sterilising materials or objects other than foodstuffs or contact lenses; Accessories therefor
    • A61L2/16Methods or apparatus for disinfecting or sterilising materials or objects other than foodstuffs or contact lenses; Accessories therefor using chemical substances
    • A61L2/20Gaseous substances, e.g. vapours

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば微生物アイソレータのような閉鎖空間
を殺菌及び/又は除菌するための殺菌ガスを発生、注
入、抜き取りそして回収するための装置および方法、並
びにこれらの装置及び方法に関連する要素を提供する。 【解決手段】 導管を通してガスの流れを選択的かつ交
互に許容し制限する流れ許容/制限手段を備える。この
流れ許容/制限手段は、被駆動要素をほぼ正確に位置設
定するため、位置合わせフィードバックを行う手段を含
む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば微生物アイ
ソレータ(isolator;隔離器)のような閉鎖空間を殺菌お
よび/または除染するための殺菌ガスを発生、注入、抜
き取りおよび回収するための装置および方法、ならびに
この装置および方法に関連する要素に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで、殺菌および/または除染され
た環境で種々の材料を取扱い、検査、分析および/また
は生産を容易にするための広範な閉鎖空間が開発されて
きた。このような閉鎖空間には、(限定するものではな
いが、)微生物アイソレータ、殺菌移送溝、工業用空
間、容器の空間、「少量移送用」微生物アイソレータ
(例えば容量が約25立方フィートのもの)、大型の可
撓性ワークステーションを備えた微生物アイソレータ
(例えば2個ないしそれ以上の可撓性で密着したワーク
ステーションを備えた容量が約350立方フィートおよ
び約400立方フィートのもの)、オートクレーブとの
インタフェースとなる微生物アイソレータ、殺菌を必要
とする工業用空間(ガラス室や工業用規模での無菌処理
アイソレータなど)、および食品産業で使用される種々
の機能(例えばスパイスや小麦粉の漂白、製品の表面除
染など)を有する殺菌済閉鎖空間がある。
【0003】ヒトの前腕の形状をして、アイソレータの
外表面から内部の閉鎖空間に入り込む長手グローブを備
えた公知の「グローブ型」アイソレータは、例えばフラ
ンス、ベリジーのla Calhene社およびペンシルベニア州
アイビーランドのLaminar Flow社が製造している。さら
に、la Calhene社は、閉鎖空間の底面から延び出して閉
鎖空間の中に入り込むヒトの胴体と腕の形状をし、ヘル
メットも具備した気密の被覆部を有する「iso 2100シリ
ーズ」のような半被覆型アイソレータを製造しているこ
とでも知られている。完全殺菌室を含む他の型の閉鎖空
間も、「Clean Room」誌,第10巻,第5号(1996年
5月)にいくつか開示されている。
【0004】これまでのところ、アイソレータには、二
つの型がある。すなわち、一つは「可撓性」の側面また
は壁面を備えた型で、もう一つは「剛性」の側面または
壁面を備えた型である。そして、これまで、両者は、実
質的に相互に変換可能であるかまたはその性能、機能お
よび操作がほぼ同一と考えられており、その実際の使用
またはこれを使用したいとする意思は、価格以外のもの
にはほとんど影響されなかった。
【0005】ところで、いままで、上述のような閉鎖空
間の殺菌または除染を実際に行うため、そのような閉鎖
空間において、殺菌・除染効果をもつことが知られてい
る殺菌ガスを適切な混合比で提供すべく、多くの装置が
提案されてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】最近では、多くの努力
が以下のものに傾注されている:1)対象となる空間内
での殺菌や除染を行うのを助けるにの適当と考えられる
ガスあるいは化合物の発生;2)そのようなガスや化合
物を殺菌・除染空間に効率的に適用すること;および
3)そのようなガス・化合物を、対象空間を殺菌ないし
除染する目的で使用した後、環境に配慮して廃棄ないし
回収すること。
【0007】所与の閉鎖空間に対して必ずしも恒久的に
取り付ける必要がない、すなわち一つの閉鎖空間に対し
て取付け・取り外しできるポータブル・汎用の殺菌/除
染装置を求める要望もしばしば認められる。
【0008】さらに、ポータブル・汎用の殺菌/除染装
置を、異なった機会に、異なる閉鎖空間または異なる型
の閉鎖空間に使用したいという要望もある。
【0009】上述の用途に用いる殺菌剤や除菌剤として
は、多くの種類のガスや化合物が提案されてきたが、そ
の多くは所望の効果が得られないか、殺菌/除染工程の
後、環境に安全な廃棄ないし回収を容易に行うことがで
きなかった。ここ何年かは、殺菌剤として、二酸化塩素
ガスが広く知られていた。その使用については、米国特
許第5,326,546 号、同第5,290,524 号、同第5,234,678
号、同第5,110,580 号、同第4,681,739 号、および同第
4,504,442 号(いずれもRosenblatt) に記載されてい
る。また、そのような能力をもつ二酸化塩素を生成させ
る方法も、上述の各特許に開示がある。しかし、二酸化
塩素ガスを殺菌剤として、効果的な殺菌・除染能力を与
え、また環境に安全な方法で容易に周囲の大気中に排
気、ないし所定の活性な成分を効率的に回収でき、そし
て殺菌・除染という役割を担う上で最も効果を発揮する
よう制御できる効率的な方法で、近い将来に使用しよう
という要望は以前からあった。
【0010】しかし、ここでの議論は、特別な期待がも
たれていた殺菌/除染装置における種々の補助的な要
素、ならびにその装置および/または要素を操作/制御
する方法について簡単に振り返るにとどめる。
【0011】殺菌/除染装置は、しばしば、その要素と
して、殺菌ガスを発生させるための配置と使用済みのガ
スを回収および/または排気するための配置をも問題に
してきた。「回収」は、通常、殺菌工程で使用した殺菌
ガスのうち少なくとも一つの活性成分を保持する作業を
伴う。一方、「排気」は、通常、使用済み殺菌ガスある
いはその少なくとも一部を、周囲の大気中へ、環境に安
全な仕様で放出する作業を伴う。
【0012】従来、殺菌/除菌装置で用いるガス回収シ
ステムは、回収する予定の導入ガスを、「スクラバー
液」を収めた容器に導くものであった。この「液体に基
づくシステム」においては、ガスは、十分な静水圧ヘッ
ドを有する液体カラムの中を通されるが、こうするとガ
スの泡がその後すぐにカラムの表面に発生する。考えら
れるところでは、導入したガスは、スクラバー液との間
で十分な相互作用を経、効果的に「こすり落され」るか
または、液体カラムの表面にたどり着くまでの間に中和
までされる。得られた気泡が液体カラムの上面で「破
裂」すると、さらに上方で「こすり落された」ガスを排
除するようになる。そして、直接大気中に排気されるか
または、少なくとも一種類の活性の成分を活性するため
の「ポストスクラバー(post-scrubber)」集成装置に送ら
れる。「ソーダ石灰」ポストスクラバー集成装置は、こ
れまでにも、少なくとも後者の目的のためには使用され
てきた。
【0013】しかし、このような液体に基づくシステム
には、いくつかの欠点が指摘されてきた。第一に、上述
のごとく大気中に放出されるかまたはポストスクラバー
集成装置に送り込まれる前に、導入されるガスが十分に
「こすり落される」よう、通常、容器の内部で、スクラ
バー液について比較的大型の静水圧ヘッドを維持する必
要がある。静水圧ヘッドは重要なパラメータであるた
め、非常に大型の静水圧ヘッドが要求されたこともしば
しばであった。これは、通常の場合、ガスを回収システ
ムに送り込むのに関連して、圧力のうちのかなりの部分
のガスが液体カラムを通って上方に十分進むのに必要と
されるという欠点となる。十分に高い静水圧ヘッドが存
在すると、この圧力(しばしば「後圧」と呼ばれる)は
相当の大きさになり、バルブや他の部品が損傷するおそ
れが高いまま、「後圧」が実際に後方の殺菌/除染装置
に送られるという結果になる。殺菌/除染装置における
部品の寿命がそのような後圧の結果短縮したり、そのよ
うな高い後圧に耐え得るよう、システム内に非常に精密
で高価なバルブ集成装置が必要となることはしばしばみ
られた。そして、この後圧の結果、ガスをスクラバー液
のカラムを通して効果的に上方に送り込むために、高価
で嵩高いポンプが要求される場合があった。
【0014】殺菌/除染装置(および他の装置でも)に
おいては、殺菌/除染工程中に、所与のガスおよび/ま
たは混合物の相対濃度を測定することの重要性が広く認
識されている。特に、閉鎖空間に送り込まれている間お
よびここから排出されている間、または閉鎖空間中に存
在している間に、ガスの「殺菌剤」成分の相対濃度を測
定し、これを許容範囲内に収めたいという要望があっ
た。さらに、従来の測定装置の多くは、一つの特定の目
的以外には利用できなかった。このため、そのような従
来の装置の欠点を除去した汎用性のガス測定装置を求め
る声があった。
【0015】これまでの殺菌/除染装置においては、広
範な制御バルブが用いられてきた。しかし、今日までに
提案されたバルブの多くは、比較的複雑、高価でありな
がら気密性に信頼性がなかった。このため、殺菌の分野
でもその他の分野でも、簡単、安価でかつ気密なバルブ
を求める要望があった。
【0016】特に、膨脹・収縮する殺菌/除染空間(と
りわけ壁面が可撓性の場合)あるいは少なくとも流水洗
浄式の閉鎖空間において、殺菌ガスをそのような空間に
導入し、ついでその殺菌ガスを抜き出すための他の簡単
かつ安価なバルブシステムおよび/またはバルブ操作ス
キームを求める要望もある。
【0017】殺菌/除染装置においては、また、装置の
要素やサブ要素を効果的に制御することができるソフト
ウエアや他のプログラムロジックに要望があった。
【0018】この殺菌/除染装置においては、一定の時
間、制御した条件の下で、殺菌ガスをアイソレータ(あ
るいは他の閉鎖空間)に導入できるようにしてほしいと
いう特別な要望もあった。しかし、新しい殺菌/除染装
置をオンラインに組み入れる(すなわち効果的に殺菌・
除染プロセスを行えるようその操作パラメータを確定す
る)のに要求されるソフトウエアやプログラムロジック
を定義し、設計し、プログラムを組む際、しばしば困難
に見まわれた。そして、新しい制御機能や新しい操作環
境に適応するよう既存の制御プログラム(あるいはプロ
グラムロジック)を修正したり、殺菌/除染装置をオン
ラインに「有効に載せたい」(すなわち、殺菌・除染プ
ロセスを「最悪の場合の」条件下で効果的に行うことが
できるシステムのデモンストレーションと確認が可能な
方法で、「最悪の場合の」操作パラメータを確立するこ
と)という要望もあった。
【0019】最後に、従来の殺菌/除染装置には、装置
の始動時に適正濃度の殺菌ガスをシステムに正確に注入
するため、循環空気/ガスを装置内に適切に「送給」す
ることについて、今日まで、多くの問題が見つかってい
る。特に、これまでの装置は、多くが、「送給」を、殺
菌あるいは除菌対象である閉鎖空間での直接測定による
ガス濃度に基づいて行っていた。しかし、そのような直
接測定は、殺菌ガスが閉鎖空間中で均一に分布した後で
のみ正確になるだけである。こうして、貴重な時間が、
しばしば、正確な測定が行われる状態になるのを待つこ
とに浪費されていた。このため、そのような状態が達成
される前に殺菌処理を継続すると不正確な測定となるお
それがあった。さらに、従来の殺菌/除染プロセスは、
多くが、閉鎖空間内の圧力変化に基づいて、「送給」時
のガス濃度を推定していたが、これは間接的なもので、
したがって部分的には不正確な推定であり、単に閉鎖空
間内で殺菌ガスが存在しているかどうかの推定となる場
合もあった。最後に、殺菌や除染が行われる多くの空間
は、排気することができず、手作業による殺菌・除染を
必要としていたため、人力や時間を大量に消費するおそ
れがあり、また人為的エラーによりリスクを導入してし
まうおそれもあった。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の少なくとも一つ
の好ましい態様は、広く以下のシステムを企図する:す
なわち、対象の少なくとも一部を除染するためのモジュ
ール式システムであって、除染ガスを発生するための集
成装置と、前記除染ガスを前記対象に注入するための集
成装置と、前記除染ガスを循環させるための集成装置
と、前記除染ガスを抜き取るためのガス抜取集成装置で
あって、前記対象に注入された除染ガスを受け入れる装
置と、前記受け入れ装置によって受け入れられた除染ガ
スから少なくとも一種の成分を回収する装置であって、
前記受け入れられた除染ガスと相互作用をする媒体を導
入する装置と、少なくとも一種の所定成分の前記除染ガ
スからの回収を促進する装置、を含むガス抜取集成装置
と、前記相互作用媒体の所定量を維持するための選択的
に取り外しできる集成装置を具備する除染システムであ
る。
【0021】本発明のもう一つの好ましい態様は、広く
以下のシステムを企図する:すなわち、ガスに曝された
対象の少なくとも一部からガスを抜き取るための装置で
あって、対象に注入された除染ガスを受け入れる装置
と、前記受け入れ装置によって受け入れられた除染ガス
から少なくとも一種類の成分を回収する装置であって、
前記受け入れられた除染ガスと相互作用をする媒体を導
入する装置と、少なくとも一種類の所定成分の前記除染
ガスからの回収を促進する装置、を含む装置と、前記相
互作用媒体の所定量を維持するための選択的に取り外し
できる装置を具備するガス抜取集成装置である。
【0022】本発明のさらに好ましい態様は、広く以下
のシステムを企図する:すなわち、除染ガスを発生する
ための集成装置と、前記除染ガスを前記対象に注入する
ための集成装置と、前記除染ガスを循環させるための集
成装置と、前記除染ガスを抜き取るための集成装置と、
前記除染ガスの所定成分の濃度を測定するための濃度測
定集成装置であって、所定強度の放射線を前記除染ガス
の流れを通過するように放出する装置と、前記放出され
た放射線を前記除染ガスの少なくとも一種類の選択した
成分の吸収スペクトルに相当する波長に分解する装置
と、前記除染ガスの所定成分の濃度を測定するために、
前記放出された放射線の少なくとも一部を受け入れ、前
記除染ガスの流れによって吸収されなかった前記放射線
の少なくとも一部を測定する装置と、前記放出装置によ
って放出された放射線の強度を感知する装置と、前記感
知装置に応答して、前記放出装置に修正フィードバック
を行う装置を含むガス濃度測定集成装置を具備する除染
システムである。
【0023】本発明のさらに好ましい態様は、流体の少
なくとも一種類の成分の濃度を測定する集成装置であっ
て、所定強度の放射線を流体に放出する装置と、前記放
出された放射線を前記流体の少なくとも選択した成分の
吸収スペクトルに相当する波長に分解する装置と、前記
流体の所定成分の濃度を測定するために、前記放出され
た放射線の少なくとも一部を受け入れ、前記流体によっ
て吸収されなかった前記放射線の少なくとも一部を測定
する装置と、前記放出装置によって放出された放射線の
強度を感知する装置と、前記感知装置に応答して、前記
放出装置に修正フィードバックを行う装置を具備する液
体濃度測定集成装置を企図する。
【0024】本発明のさらに好ましい態様は、対象の少
なくとも一部を除染するためのシステムであって、除染
ガスを発生させるための集成装置と、前記除染ガスを前
記対象に注入するための集成装置と、前記除染ガスを循
環させるための集成装置と、前記除染ガスを抜き取るた
めの集成装置と、少なくとも一本の導管と、前記導管を
通してガスの流れを選択的そして交互に導入しかつ制限
するためのガス流れ許容/制限集成装置であって、ハウ
ジングと、前記ハウジング内にスライド可能に配置され
る被駆動要素と、前記被駆動要素をスライドにより変位
させる装置と、前記被駆動要素を選択的に前進させたり
後退させたりする装置を含む変位集成装置と、前記被駆
動要素を前記ハウジング内で正確に位置設定するため、
前記変位集成装置に位置合わせフィードバックを行う装
置を備えるガス流れ許容/制限集成装置を具備する除染
システムである。
【0025】本発明のさらに好ましい態様は、対象空間
の少なくとも一部を除染するためのシステムを広く企図
する。このシステムは、除染ガスを供給するための集成
装置と、前記除染ガスを前記対象空間に選択的に注入す
るための集成装置と、ガスを前記対象空間から永久に抜
き取ることを選択的に許容するための集成装置と、前記
除染ガスを前記対象空間に戻して再循環させる事を選択
的に開始するための集成装置を具備する除染システムで
ある。
【0026】本発明のさらに好ましい態様は、対象空間
の少なくとも一部を除染するための方法を広く企図す
る。この方法は、除染ガスを供給する工程と、前記除染
ガスを前記対象空間に選択的に注入する工程と、ガスを
前記対象空間から永久に抜き取ることを選択的に許容す
る工程と、前記除染ガスを前記対象空間に戻して再循環
させる事を選択的に開始する工程を含む方法である。
【0027】本発明のさらに好ましい態様は、対象空間
の少なくとも一部を除染するためのシステムを広く企図
する。このシステムは、除染ガスを与えるための集成装
置と、前記除染ガスを前記対象空間に選択的に注入する
ための集成装置と、前記除染ガスを前記対象空間から選
択的に抜き取るための集成装置と、前記除染ガスを与え
る工程と、除染ガスを対象空間に注入する工程と、除染
ガスを対象空間から抜き取る工程のうち少なくとも二つ
を自動的に、かつ所定シーケンスおよび予め定めること
ができるシーケンスのいずれかで行うシーケンス集成装
置を具備するシステムである。
【0028】本発明のさらに好ましい態様は、対象空間
の少なくとも一部を除染するための方法を広く企図す
る。この方法は、除染ガスを与える工程と、前記除染ガ
スを前記対象空間に選択的に注入する工程と、前記除染
ガスを前記対象空間から選択的に抜き取る工程と、前記
除染ガスを供給する工程と、除染ガスを対象空間に注入
する工程と、除染ガスを対象空間から抜き取る工程のう
ち少なくとも二つを自動的に、かつ所定シーケンスおよ
び予め定めることができるシーケンスのいずれかで行う
工程を含む除染方法である。
【0029】本発明のさらに好ましい態様は、対象空間
の少なくとも一部を除染するためのガスを発生させ、注
入し、循環させ、そして抜き取るシステムを広く企図す
る。このシステムは、除染ガスを前記対象空間に所定の
流量で選択的に注入するための集成装置と、前記除染ガ
スの対象空間への注入を、少なくとも前記対象空間への
流量の関数である所定の時間だけ継続するための集成装
置を具備する除染システムである。
【0030】本発明のさらに好ましい態様は、対象空間
の少なくとも一部を除染するためのガスを発生させ、注
入し、循環させ、そして抜き取る方法を広く企図する。
この方法は、除染ガスを前記対象空間に所定の流量で選
択的に注入する工程と、前記除染ガスの対象空間への注
入を、少なくとも前記対象空間への流量の関数である所
定の時間だけ継続する工程を含む除染ガスを発生させ注
入し循環させ抜き取る方法である。
【0031】最後に、本発明のさらに好ましい態様は、
対象空間の少なくとも一部を除染するためのモジュール
システムを広く企図する。このモジュールシステムは、
対象の少なくとも一部を除染するためのモジュールシス
テムであって、前記除染のためのガスを対象に選択的に
注入し、またその対象へ前記ガスを戻して選択的に再循
環させる手段を備える少なくとも一つのモジュールセク
ション(A)を具備し、かつ、除染ガスを発生させる手
段を備える少なくとも一つのモジュールセクション
(B)および前記対象から除染ガスを選択的に抜き取る
手段を備える少なくとも一つのモジュールセクション
(C)の少なくとも一方を具備するモジュールシステム
である。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明及びその好ましい形態は、
以下の詳細な説明と添付の図面を参照すればよりよく理
解されるであろう。
【0033】〔概論〕本発明を説明するため、本明細書
を通して、特に断らない限り、「steriliz-」および/ま
たは「sterili-」 の語幹に基づく「殺菌剤(sterilan
t)」、「殺菌性(sterilizing)」その他の語は、殺菌(ster
rilization)と必ずしも正確に同義ではないが、これに
関連する概念を広範に包含する。このような概念は、必
ずしも、除染、洗浄、汚染物質の排除、消毒及び他の実
質的に均等な性質および範囲の概念に制限されるわけで
はない。
【0034】典型的には、図1に示したように、与えら
れた閉鎖空間34内の空気またはガス、およびこの空間
内に収められたいかなる対象をも殺菌するために、殺菌
装置30が提供される。このような閉鎖空間の例には、
(限定する意味で挙げるのではないが、)、微生物アイ
ソレータ、無菌室、殺菌や除染が要求される製品(香辛
料、食品、薬剤、創傷用テープ等)を製造するための無
菌空間、および外科手術室における無菌空間がある。こ
のような閉鎖空間についての詳細な説明は、本明細書の
冒頭に掲げた。
【0035】図1に示したように、殺菌装置30の一般
的な目的は、殺菌ガスを閉鎖空間34に導入し、またこ
こから抜き取ることである。この目的のために、特徴的
な要素として、空気または殺菌ガスを殺菌装置30から
閉鎖空間34に導入し、その後この空気または殺菌ガス
を閉鎖空間34から抜き取るべく、それぞれ適当な導管
38と42が提供される。導管42はまた、閉鎖空間に
当初から存在する空気またはガスを収集するのにも用い
られる。
【0036】図2は、図1に示した集成装置の幾分詳細
な図である。特に、殺菌装置30と閉鎖空間34のいず
れかまたは双方が自立型で持ち運び可能(ポータブル)
である限り、そのような部品も、他の機会に互いに選択
的に合体される可能性を模式的に示している。
【0037】そこで、殺菌装置30は、殺菌剤あるいは
ガスを外部に送り出し、またその同じ物質のその内部に
収めるために、それぞれ出口部38aと入口部42aを
有するものと考えられる。同様に、閉鎖空間34は、殺
菌装置30のような外部の供給源から空気または殺菌ガ
スを受け入れるための入口部38bと、その殺菌済空気
またはガスを外部供給源に戻すため(あるいは殺菌する
前にその外部供給源に空気またはガスを供給するため)
の出口部42bを含むものと考えられる。したがって、
殺菌装置30と閉鎖空間34が別個のものである限り、
殺菌装置30と閉鎖空間34を互いに連結するため、接
続要素46,50が提供される。
【0038】第1の接続要素46は、殺菌装置30の出
口部38aと閉鎖空間34の入口部38bを連結するた
めに存在する。さらに、第2の接続要素50は、閉鎖空
間34の出口部42bと殺菌装置30の入口部42aを
連結するために存在する。以下に述べるように、本発明
は、少なくとも一つの好ましい態様においては、種々の
閉鎖空間と選択的に接続できるポータブル式の殺菌また
は除染装置を企図している。
【0039】さて今度は、本発明による殺菌装置と一緒
に用いることができる閉鎖空間の型について簡単に述べ
た後、従来のいくつかの閉鎖空間について簡単に説明す
る。
【0040】図3は、従来のアイソレータ110(例え
ば微生物アイソレータ)とその関連要素の模式図であ
る。
【0041】典型的には、アイソレータ110は、入口
部(総括的に符号114で示す)と出口部(総括的に符
号118で示す)を具備し、これらの目的と機能は以下
の説明により十分理解されるであろう。このような入口
部と出口部は、アイソレータ110の内部を殺菌できる
よう、殺菌装置のような別個の外部装置に接続される。
【0042】入口部114は、典型的には、空気をフィ
ルタ126を通してアイソレータ110に向けるブロア
(送風機)112を備える。圧力レギュレータ130は
ブロア122に接続され、適当な管134を介してアイ
ソレータ110に接続される。また、出口部118にお
いては、アイソレータ110から延び出て他のフィルタ
162に至る出口管138も備えられる。フィルタ12
6と142は、「HEPA(High Efficiency Particula
te Filter;高効率粒子フィルタ)」の仕様に従って製造
される。
【0043】図4は、公知の変更を加えたアイソレータ
110の模式図である。システムのキャビネット(詳細
には示していない)からは、ブロア122を経てバルブ
150に至る管146が延びる。図3に示した集成装置
と同じように、圧力レギュレータ130がブロア122
に接続される。バルブ150から延びる管154はま
た、フィルタ(「HEPA」フィルタなど)126を通
ってアイソレータ110に接続する。しかし、ガスによ
る殺菌装置と蓋付きの接続装置を介して接続をしている
点で、図3の装置とは違いがある。蓋付きの接続装置1
60は殺菌ガスの入口となり、他方同じく蓋付きの接続
装置158は殺菌ガスの出口となっている。
【0044】図3とのもう一つの違いは、フィルタ
(「HEPA」フィルタなど)142を通って延びる出
口管138があるにもかかわらず、出口部118に、も
う一つの管174と接続するもう一つのバルブ170が
見出されることである。このバルブ170は、殺菌装置
に接続されたとき、上述のシステムキャビネットにつが
なるように設計されている。
【0045】これとは対照的に、図5は、本発明に係る
いくつかの形態で採用するもう一つのアイソレータ集成
装置110を示す。この斜視図で示したのは、ブロア1
22、フィルタ126と142、および入口部114と
出口部118である。
【0046】図6は、本発明の少なくとも一つの態様で
使用されるガス発生・回収システム210の斜視図であ
る。
【0047】「空気流入」部212は、以下に詳述する
形で配置されるバルブ218(ここでは「制御バルブ」
と呼ぶ)に接続する。
【0048】また微生物アイソレータのような外部装置
の適当な管と接続できる入口222と出口226も設け
るのが好ましい。好ましくは、制御バルブ218と「空
気流入」部212から延び出る管は、出口226の近傍
で接続部に至る。
【0049】本発明の少なくとも一つの好ましい形態に
おいては、入口222は、好ましくは微生物アイソレー
タ(あるいは他の閉鎖空間でもよい)から空気またはガ
スを取り入れられるように設計される。このため、出口
226も微生物アイソレータあるいは他の閉鎖空間を殺
菌すべく、殺菌済の空気またはガスをこれらに戻すこと
ができるよう配置するのが好ましい。
【0050】入口222に係る管と出口226に係る管
とを橋渡しする枝管234は、湿度センサ238を含
む。湿度センサ238の片側の枝管234には、適当な
バルブ242が取り付けられる。
【0051】入口管(総括的に符号246で示す)に沿
って、連続的に、圧力センサ250、温度センサ254
および十字型フローセル(flow cell) 258を設けるの
が好ましい。以下に詳述するように、十字型フローセル
258は、光学的なガス測定システムを設置するのに適
当な位置を提供する役割を果たす。
【0052】装置のガスジェネレータ(発生器)部26
0(図8を参照)においては、ガス供給源(図示せず)
から始まる管266が設けられる。そして、この管は、
バルブ270とガスジェネレータ274につながる。ガ
スジェネレータ270からは他の管(二酸化塩素ガス2
78を移送するためのもの)も、もう一つのバルブ28
2、ついでシステムの適当なパイプに接続する。
【0053】装置の「入口」側と「出口」側を橋渡しし
て、循環空気またはガスを装置の「入口」側から装置の
「出口」側に戻すもう一つの管286は、(「入口」側
からみて、)制御バルブ290(外観と機能は前述の制
御バルブ218に類似している)と加湿器298を備え
る。加湿器298は、循環ガスの湿度を適当な手段(例
えばガスの水分含量を公知の噴霧器や蒸発器を介して増
加させたり、乾燥空気を混合して減少させるなど)によ
って自在に制御できるものが好ましい。
【0054】十字管286との接合部から延びる「スク
ラバー枝管」(総括的に符号302で示す)も設けるの
が好ましい。そしてこの接合部のすぐ後方には、上述の
制御バルブ218に類似した外観と機能を有する制御バ
ルブ306も設置される。管302はついで、回収集成
装置(模式的に点線で囲み、符号310で示した)に接
続するのが好ましい。この回収集成装置310について
は、以下に詳述する。
【0055】接合部314からは、図6においては時計
方向に、入口316、スクラバー334、ポストスクラ
バー330、バルブ326、低濃度二酸化塩素センサ3
22、および他のバルブ318を順に設けるのが好まし
い。ポストスクラバー330は、好ましくは、スクラバ
ー334と適当な流体で連通させるのがよい。
【0056】スクラバー334の底部からは、好ましく
は、管338をポンプ(あるいは適当な代替物)342
に接続させる。このポンプ342は、管346を介し
て、スクラバー334の頂部に戻る。管346がスクラ
バー334の頂部に入る点のすく近くには、バルブ35
0と「充填」部354を設ける。
【0057】図7は、本発明の好ましい形態に従って、
モジュール型、互換性の選択的合体セクションの概念を
模式的に示したものである。符号260で示したのは、
例えば殺菌ガスの発生の関連する要素を含む図8(この
図の後)に示したシステムに対応するジェネレータシス
テムである。他方、セクション215は、「アダプタ集
成装置」である。この装置は、例えば図8に示したセク
ションに対応するもので、ガスをアイソレータあるいは
他の閉鎖空間から投与し、またこれらから抜き出し、さ
らに再循環ないし回収システム310に直接移送する要
素を含む。また、回収システム310は、もう一つのモ
ジュール型セクションとして具現され、例えば、図6に
点線で示したセクション310に対応する。
【0058】このようにして、図7をも参照すると、種
々の位置で使用できるモジュール型集成装置が企図され
ていることが理解されるであろう。この集成装置におい
ては、すでに述べた三つのモジュール型要素(ジェネレ
ータシステム260、アダプタ集成装置215および回
収システム310)が、互いにあるいは他の適応可能な
モジュール要素と選択的に合体できる単一の別個の要素
となる。この目的のため、各モジュール要素は、他のモ
ジュール要素に容易に合体できるようにするためのイン
タフェースあるいは接続要素を有するのが好ましい。し
たがって、ジェネレータシステム260は、アダプタ集
成装置215のインタフェース215aと容易に接続で
きるよう、インタフェースまたは接続要素260aを備
えるのがよい。同様に、アダプタ集成装置215も、回
収システム310のインタフェースまたは接続要素31
0aと容易に接続できるよう、インタフェースまたは接
続要素215bを備えるのがよい。最後に、アダプタ集
成装置215は、与えられた対象空間1310(すなわ
ち、微生物アイソレータや他の閉鎖空間)のインタフェ
ースまたは接続要素1310aと容易に接続できるよ
う、インタフェースまたは接続要素215cを備えるの
がよい。
【0059】非限定的実施例としての図6に戻ると、接
続要素260aと215a(図7参照)との接合は、例
えばバルブ282と十字管286のインタフェースとの
間の地点で生じる。さらに、接続要素215bと310
a(図7参照)の接合は、例えばバルブ306と接合部
314の間の地点で生じる。接続は、公知のパイプ連結
(所望により接続の解除や再接続が容易にできるよう取
り外し可能なものが好ましい)など適当な方法で行うこ
とができる。
【0060】いずれにしても、図7に示したモジュール
型の部品や接続要素の一般的な集成は、適当と考えられ
るあらゆる方法で成形・配置される広範な接続要素やモ
ジュール性を企図したものであることは理解されるであ
ろう。この概念についてのさらに総括的な説明は、図4
7〜図51を参照して後に述べる。
【0061】さて、図7に示した「モジュール」性の原
則についての非限定的実施例から、図8は、図6に示し
たものと本質的に同じシステムであり、これに三つのシ
ステムセクションを加えたものを示していることは理解
されるであろう。したがって、図8においては、点線で
囲んだセクション215は「アダプタ」セクションを表
し、同じく点線で囲んだセクション260と310は、
それぞれ「ガスジェネレータ」セクションと「ガス回
収」セクション(これについてはすでに述べた)を表
す。図7に関連して述べたように、図8に示した三つの
セクション215,260および310は、本発明の好
ましい形態によれば、他のセクションと所望により接続
したり取り外したりできる。また、特定の対象空間(例
えば微生物アイソレータや他の閉鎖空間)と使用すべく
集合的に組み合わせた殺菌装置210を特別に製造する
という目的の下に、より大きな殺菌装置210を製造で
きるよう、他のモジュール型セクションと所望により種
々の組み合わせをつくるため、そのようなモジュール型
セクションと互換性を有すると考えられる。
【0062】このため、図7と図8のいずれかまたは双
方を参照すれば、例えば、所与のアダプタセクション2
15は、広範なガスジェネレータセクション260およ
び/または回収システム310を収めることができるよ
うな形状および配置とするのが好ましいことが分る。例
えば、本明細書では二酸化塩素ガスの発生システムを詳
細に説明しているが、所望により、図示のアダプタセク
ション215や他の型のガスジェネレータと結合できる
ことが分るであろう。同様に、本明細書では、回収シス
テム310の特定の型についても説明しているが、所望
により、図7と図8のいずれかまたは双方に示したアダ
プタセクション215や、対応するガス発生システム2
60に適した他の広範な型のガスジェネレータと結合で
きることも分るであろう。このようなアダプタシステム
215、ガス発生システム260およびガス回収システ
ム310の順番を交代するのは、アダプタシステム21
5を(入口222と出口226を介して)接続する特定
の対象空間用の特別仕様において行われる。
【0063】図9は、図8とほぼ同じ図であるが、圧力
と湿度を感知するもう一つの集成装置を収めるアダプタ
セクション215を示している。図9では特に、図6と
図8に示した圧力センサ250が除かれ、センサからア
ダプタ215の入口部222と出口部226に延びる管
を備えた差圧センサ250aに替えられている。差圧セ
ンサは業界ではよく知られたものであるが、ここで改め
て述べる。ここで企図する差圧センサ250aは、入口
部と出口部の間にかなりの圧力差があること、または例
えば入口部222もしくは出口部226と対象空間にお
ける対応する接続部の間の結合が緩いことを検出する能
力がある。
【0064】図9にはまた、これまでに図示し説明した
湿度センサ238(元々光学センサ258(本図では2
58aで示す)と一緒に使用する)の代わりに、光学測
定システム258bも示してある。後に図14および図
15との関連で述べるように、光学センサ258aと2
58bはそれぞれ、殺菌装置210におけるガス循環の
中で、殺菌ガスと水の濃度を測定できる形状にする。例
えば、センサ258aは、システム内を流通する殺菌剤
の濃度を測定するのに適した形状にするのが好ましいの
に対して、センサ258bは、システムの内部で水の濃
度を測定するのに適した形状にするのが好ましい。
【0065】〔ガス回収システム〕図10は、本発明の
少なくとも一つの態様で用いられるガス回収システム3
10を示す。
【0066】第一に、この図10に符号310で示した
ような、本発明の少なくとも一形態に係るガス回収シス
テムは、図6に示したシステムに組み入れられることに
留意されたい。このため、ガス回収システム310の目
的は、管302(図6参照)を介して、すでに微生物ア
イソレータを循環し終え、また環境に安全な方法で排気
されるか、または、一またはそれ以上の成分(活性成分
など)の回収を容易にし処理される必要のある混合ガス
を受け入れることである。図6と図10を参照すると、
回収システム310に対する入口は、パイプセグメント
316で表されている。
【0067】図10に戻ると、入口316は、適切な形
でスクラバー334に入り込むようになっているのが好
ましい。この意味で、入口316は、スクラバー334
の外壁を貫通し、そして本発明の少なくとも一つの好ま
しい形態によれば、下方にほぼ直角に曲がっている。し
たがって、排ガスの流れは、矢印で示したように、この
一口316を通って直角に進み、スクラバー334の内
部に適切に入り込むのが好ましい。
【0068】スクラバー334の内部は、入ってくる排
ガスに、これと相互作用を行う量のスクラバー液を与え
る形状にされる。そのようなスクラバー液は、当業者に
はよく知られているので、ここではこれ以上述べない。
ただ、そのようなスクラバー液は、排ガス中に存在する
殺菌ガスの回収プロセスにおいて、ガスが大気中に排出
される前に、排ガスと相互作用を行えることを指摘すれ
ば足りるであろう。
【0069】したがって、入ってくる排ガスに対して、
前述のような適切な量のスクラバー液を与えるため、ス
クラバー334の内部には、環状の充填カラム336を
配置するのが好ましい。そのような環状物の配置と機能
は、以下に詳しく述べる。
【0070】充填カラム336に使用されるパッキング
材料(充填材)は、必ずしも上述の環状の形状に制限さ
れる必要はない。一般に、一つ一つの充填材は、スクラ
バー液を溜める広い表面積を与えることができ、かつ自
らを容易に積み重ねることができる限り、いかなる形状
または大きさのものでも使用することができる。さら
に、パッキング材料は、空気流に対して抵抗の少ないも
のが好ましい。したがって、ここでは一つの可能性とし
て環状の要素を挙げたが、例えばわずかに湾曲したり波
形の「ラビオリ(パスタの一種)」形状のものや、簡単
なプリズム形状のもの(スクラバー液を内表面上に溜め
ることができる中空の中心部を有する三角形や直線で囲
まれた形状など)を使用することも可能である。
【0071】スクラバー334の頂部には、ポストスク
ラバー(後方スクラバー)330につながる出口332
を設けるのが好ましい。本発明の少なくとも一つの好ま
しい態様によれば、ポストスクラバー330は、ソーダ
石灰を使う。このようなポストスクラバーもまた、当業
者にはよく知られているので、ここではこれ以上述べな
い。ただ、そのようなポストスクラバーは、問題のガス
が大気中に排出される前に、その排ガスから少なくとも
一つの成分を回収することを目的とすることを指摘すれ
ば足りるであろう。二酸化塩素ガスについていえば、例
えば保持される成分は、塩化物や亜塩素酸塩(どちらも
新しい殺菌ガスの生成に使用できる)のような活性成分
である。
【0072】ポストスクラバー330は、排ガスや空気
を通す一個またはそれ以上の排気部331(一つは図1
0に示した)を有するのが好ましい。
【0073】本発明における少なくとも一つの好ましい
態様によれば、スクラバー液は、双方向に連通可能な供
給装置を介して導入するのが好ましい。すなわち、スク
ラバー334の底部からは、スクラバー液を収める適当
な容器340につながる管338が延び、他方容器34
0からは、ポンプまたは他の適当な送給器あるいは推進
用の集成装置342につながるもう一つの管341が延
びているのが好ましい。好ましい形態においては、推進
用集成装置342は、耐腐食性のポンプにする。
【0074】このため、本発明の好ましい形態において
は、スクラバー液については、容器340から取り出し
たスクラバー液は、管346を介して、スクラバー33
4内部への入口となるスクラバー334の頂部へ移送す
る再循環システムを採用する。そして、一旦スクラバー
334に導入した後は、スクラバー液は、以下に詳述す
る「パーコレーション」効果によって、スクラバーの内
部を下降し、前述の管338を介してスクラバー334
から排出される。こうして循環したスクラバー液は、容
器340に還流した後は、オペレータが定めたあるいは
スクラビング(こすり落し)作業に適切とみなされる程
度において(すなわち多数のサイクルを通して)、続く
スクラバー334の内部にスクラバー液を送るもう一つ
のスクラバー供給サイクルにおいて、再度使用される。
【0075】スクラバー液を管341と346を通して
上方に送り込むため、ポンプの代わりに、圧縮空気源を
使うことも考えられる。
【0076】このため、好ましい形態においては、再循
環スクラバー液は、ポンプ342から(もう一つの管3
46を介して)スクラバー334の上部または頂部に送
り込まれる。そして、管346は、充填カラム336の
垂直方向上方の位置においてスクラバー334に入り込
む。
【0077】すでに述べたように、こうしてスクラバー
334内に導入されたスクラバー液は、「パーコレーシ
ョン」効果(すなわち、図13で述べる充填リング33
6aとの緩衝)によって、スクラバー334の底部に進
み、管338を介してスクラバー334から外に出て、
容器340に集められる。
【0078】容器340の頂部には、図10に示したよ
うに、浸漬チューブ340aと340bが備えられる。
この点において、導入チューブ340aは、容器340
の充填を容易にするためかなり短く、他方排出チューブ
340bは、液体の容器340からの抜き出しを容易に
するためにかなり長い。スクラバー334の頂部は、簡
単に取り外せるシステムで固定するのが好ましい。
【0079】スクラバー液が(繰り返し使用することに
より)その効力を失ったり、他の理由で違うスクラバー
液と交換するときは、使用済みのスクラバー液を収めた
容器340は、新しい容器に取り替える。安全な取扱い
のため、古い容器の内容物を固定するには、新しい容器
のキャップを使用するのが好ましい。このようにして、
浸漬チューブ340aと340bが差し入れられた古い
容器で使用したキャップは、新しい容器に取付けられる
(例えばねじ込まれる)。
【0080】ポストスクラバー(後方スクラバー)33
0は、排ガスを濾過し、捕らえた小滴がシステムから出
ないようにするためのものである。二酸化塩素を使用す
る場合は、ポストスクラバーにおいてゆるく充填したソ
ーダ石灰を用いると、微量のガスでも除去できることが
分った。
【0081】図11は回収用集成装置の変更例を示す。
好ましい形態によれば、図11に示した変更例は、所望
の場合は、例えば、大気中に放出される二酸化塩素(あ
るいは他の物質)の量を監視するためのものである。
【0082】バルブ318と326を開放すると、適当
なセンサ322で測定できるよう、適当な量の流出ガス
が接合部314から流れ出る。そのようなセンサ322
は、図14および/または15を参照して以下に説明す
る型の光学的なガス測定システムによって具現すること
ができる。一つのシナリオにおいては、センサ322が
きわめて低レベル(所定の境界値より低いという意味で
ある)の二酸化塩素を検出するときは、直ちに、ガス回
収装置310を通らずに、すべての流出ガスを通気口に
迂回させる機能を有する制御集成装置(例えば図46を
参照)に送り込むことも考えられる。また、もし測定し
た二酸化塩素の濃度が許容できないほど高い場合には、
二酸化塩素ガスの大気中への放出を防ぐことが考えられ
る。
【0083】センサ322を介して測定することを望ま
ない場合には、バルブ326と318が遮断される。こ
うすればセンサ322は、極端に高い濃度の二酸化塩素
に曝されるのを防止できるので、センサ322の有用性
と、とりわけセンサ322を寿命を過ぎても使用したい
という要求との妥協を図ることができる。
【0084】もう一つの例は、装置の作動開始時に、流
出ガス中の二酸化塩素(あるいは他の物質)の当初濃度
が所定の値を超えた場合に、センサ322が二酸化塩素
の含量(あるいは他の所定物質の濃度)が許容閾値を下
回ったことを示すまで、流出液を回収システム310に
向けるというものである。
【0085】図12は、本発明の好ましい形態によるも
う一つの回収用集成装置310を示す。この集成装置3
10は、より「完全な形での」使い捨て集成装置の代表
例である。すなわち、図10の集成装置においては、ス
クラバー液用の交換可能な容器を用いたが、図12の集
成装置においては、必要なときは、スクラバータンク3
34を(スクラバー液および充填剤336とともに)、
外のタンクと丸ごと交換する。
【0086】図12に示すように、枝管317は、入口
316から直角の「T字部」を経て垂直に下降し、好ま
しくはスクラバータンク334の軸と垂直な方向で中に
入り込む。そして、キャップの付いた延長部319は、
入口316からの枝分れを終える。再循環スクラバー液
のために、再循環ポンプ342を設けるのが好ましい。
さらに、入口管338は、スクラバータンク334の底
部から出て液体を上方に運び、そこからポンプ342ま
で降ろす。導管346は、再循環ポンプ342から延
び、タンク334の頂部にあるスプレーヘッド350に
至る。
【0087】図12に示した本発明の好ましい形態にお
いては、スクラバー液を、充填カラム336の底部で高
さHまで一部貯蔵しておくことができる。好ましくは貯
蔵した高さHと入口317の口部との間には、一定の間
隔が維持される。
【0088】これまで述べたように、カラム336内の
充填リングは、それぞれが、スプレーヘッド350から
放出されるスクラバー液で取り囲まれるのが好ましい。
しかし、貯蔵したスクラバーの高さが入口317の口部
にとどかない限り、スクラバータンク334の底部にお
いて、高さHまでの限定的な貯蔵は維持することができ
る。
【0089】本発明の好ましい形態によれば、ポンプの
入口管338は、スクラバー液を、延長管338aを介
してタンク334の底部から再循環させる。延長管33
8は、図示のように、タンク334の底部までのほぼ全
区間にわたって延びているため、スクラバー液を抜き出
してタンク334の頂部まで引き上げ、次いでポンプ3
42の中に注ぐことができる。
【0090】本発明の好ましい形態によれば、充填リン
グ336a(図13参照)は、ポリプロピレン製で、口
径5/8インチの円筒形である。充填リング336aの
寸法がこのようなものであるため、タンク334の大き
さは、頂部から底部(排ガス332の放出部を含む)ま
で垂直方向に約22.63インチ、そして口径を14.
00インチとする。もちろん、この寸法は、単に例とし
て挙げたものであるが、本発明においては、二酸化塩素
を混入されて殺菌装置およびこれに取り付けられた閉鎖
空間中を循環するガスの洗浄、回収および/または排出
を行う上で、特に効果的であることが分った。上に挙げ
た寸法以外の寸法(似通ってはいる)を用いることも考
えられるが、スクラバー装置のここで挙げた特定の寸法
(およびその近傍の寸法)は、これまで実現されていな
いような経済的な大きさであることは理解されるであろ
う。
【0091】図12に参照符号を付して示した要素は、
すでに述べたものであるかどうかにかかわらず、図10
で同じ参照符号を付した要素とほぼ同じである。
【0092】図13は、本発明の一形態に係る充填カラ
ム336の拡大図である。充填カラム336は、十分な
数のパッキングリング(充填リング)336aを備える
(簡単なため、図には数個しか示していない)。各パッ
キングリング336aは、容器340(図10参照)か
らのスクラバー液で湿潤される。このようにして、排ガ
スの通路となるのは液体中だけではなく、スクラバー液
がパッキングリング336aの表面上に存在する限り
は、スクラバー液とも接触する。パッキングリング33
6aは、スクラバー液を保持してこれを排ガスの流れに
曝すため、全部を合わせて最適な複合表面積を与える形
状・大きさにするのが好ましい。
【0093】かくして、スクラバー液は、送給機342
(図10に示したもの)によって循環され、スクラバー
334(図10に示したもの)の頂部に流れつき、つい
で充填リング336aの上に噴霧される。噴霧は、スク
ラバー液をスクラバー334の内部に供給する適当な穴
集成装置(所望の形でスクラバー334の周りに分布さ
れる複数の穴など)を使って行う。
【0094】ガスが凹凸のある表面材の上を通過できる
ようにし、同時にその凹凸のある表面材を相互作用媒体
と接触させて必要な相互作用媒体の容量を最小限にする
ために、本発明の範囲内でここ(図13に示した非制限
的実施例のこと)で述べた充填材以外の集成装置を利用
できることは理解しておくべきである。非限定的な実施
例としてではあるが、そのような相互作用媒体は、これ
までに説明したスクラバー液によって具現される。さら
に、凹凸のある表面材は、スクラバー液のような相互作
用媒体を自身の上に保持することができる単一のネット
またはメッシュのような別の型の充填集成装置によって
具現される。この表面材はまた、これまでに述べたよう
な複数の充填材タイプのものによっても具現できる。
【0095】〔光学的ガス測定システム〕図14は、本
発明の好ましい形態において使用される汎用性光学的ガ
ス測定システム410を示す。
【0096】これまでは簡単に述べてきたが、そのよう
なシステムのための適切な位置に係る非限定的な実施例
としては、図6に示したような十字型フローセル258
の近傍;図9で符号258aと258bで示した位置;
あるいは図6と図11で符号322で示した位置があ
る。しかし、以下に述べるように、他の位置でも可能性
はある。さらに、この光学的ガス測定システムは、殺菌
の領域外においても適用が考えられる。
【0097】大口径のパイプ(図6に示したガス発生シ
ステム210で使用したようなもの)は、図14におい
ては符号414で示してある。一般に、光学的測定シス
テムは、第一にパイプ414の口径にまたがるチューブ
418を具備する。チューブ418は、ガスの流れる方
向を、このチューブ418を通して横断する方向に定
め、ガスが放射線集成装置の光路へ流れ込むことができ
るようにするスロット(溝)422を備える。
【0098】好ましくはパイプ414の片側において、
チューブ418がインタフェースフィルタ426のとこ
ろで終端する。フィルタ426と隣接して紫外線フォト
レセプタ430が配置されるのが好ましい。フォトレセ
プタ430は、「プレアンプカード」434か又は他の
適当な取付け板の上に取り付ける。さらに、インタフェ
ースフィルタ426は、適当な支持要素438a,bを
介して、このカードに取り付けることもできる。本発明
の好ましい形態によれば、そのような支持要素は、カー
ド434から延びる環状スリーブ438aと、フィルタ
426用のディスク状ホルダ438bから構成される。
【0099】物理的な保護と封止のために、フィルタ4
26とパイプ414の外側の面との間に、Oリング44
2等を配してもよい。本発明の好ましい態様によれば、
上述のフォトレセプタ430は、フォトトランジスタに
する。
【0100】パイプ414の同じ側には、カード434
の近傍に、放射線集成装置450a〜450cととも
に、フォトレセプタ446を設ける。フォトレセプタ4
46は、フォトレセプタ446は、適当なフォトダイオ
ード、フォトレジスタ、フォトトランジスタ等にするこ
とができる。本発明の好ましい形態においては、フォト
レセプタ446は、小型のフォトダイオードにする。
【0101】放射線集成装置450a〜450cには、
強度変換可能なランプ電源454(これはプリアンプカ
ード434に取り付ける)を連通させる。適当な光ファ
イバケーブル450cが、放射線源450a(例えば適
当なランプ)を、エミッタ450bに接続させる(例え
ば、光ファイバーケーブル450Cの適当な形状・位置
の末端により具現する。)。装置のこの部分、すなわち
図14の右側に位置するパイプ414の外壁近傍に位置
する部分には、外ねじ462が設けられる。外ねじと嵌
め合わせられるのは、封止用のねじ付ディスク466で
あり、このディスク466のパイプ414側にはOリン
グ470が設けられる。
【0102】前に簡単に述べたが、ガス発生システム
(図6に示したようなもの)において適当と思われるい
ずれかの箇所に、ガス測定システム410(図14また
は図15に示したようなもの)を配置することが考えら
れる。
【0103】放射線源450aを電源454およびフォ
トレセプタ430a同じ側の近傍に取り付けると、ほぼ
すべての部品がただちにアクセス可能となり、第二の取
付け部材(例えばもう一枚のカードないし板)を提供す
る必要はなくなる。
【0104】放射線集成装置450a〜450cは、定
量するガスの吸収スペクトルにとって適切な部品で構成
する。紫外線測定の場合は、二酸化塩素濃度を測定する
ために、放射線源450aとして、クォーツハロゲンラ
ンプを用いる(顕微鏡に用いるのと同じ)。紫外線放射
が特に多く、焦点合わせ前の電球で利用可能なためであ
る。
【0105】本発明の好ましい形態においては、フィル
タ426は、取り外し可能な形で取り付ける。こうする
と、特定の目的のために測定装置全体を改造できるよう
にするため、フィルタを交換することが可能になる。例
えば、二酸化塩素の測定においては、紫外線領域の光を
通すフィルタ426を使用するのが望ましいが、他のガ
スの測定は、赤外線領域の光を通すフィルタが必要にな
る場合もある。本発明の一形態においては、湿度を測定
する際(後に詳細な実施例を掲げる)にも図示した測定
装置を使用することも可能である。この場合は、フィル
タ426は、水の吸収スペクトルの範囲にある光を通す
ようにする。例えば、赤外線の波長は、水の濃度測定
(すなわち湿度の測定)に使う光の波長に相当する。し
たがって、フィルタ426は、二酸化塩素の濃度を測定
する場合には、波長が約360nmの近傍にある光を通す
ものにし、また水の濃度を測定する場合には約1800
nmの近傍にある光を通すものにする。
【0106】通常、標準的な干渉フィルタは、フィルタ
426として使用することができるが、実際には、回折
格子のような適当な均等物も利用することができる。
【0107】標準的な電圧調整器(レギュレータ)45
4は、放射線源450aに安定化した電圧を供給する。
放射線源450aの実際の強度を監視するため、放射線
源450aに隣接して小型のフォトレセプタ446を設
けることもできる。このようにして監視した放射線源の
強度は、電圧調整器454に入力され、放射線源450
aの強度を一定に保つための修正フィードバックに使用
される。このようなフィードバックはまた、システムの
自己ゼロ調整(オペレータの介入なしにシステムをゼロ
にすること)にも使用することができる。
【0108】従って、放射線源に安定化した電圧を入力
するという前提の上に機能する従来の光学的測定装置と
は対照的に、本発明の好ましい形態においては、放射線
源450aは、所定の操作時間の間は、ほぼ一定の強度
を達成するようにするが、こうするといくつかの利点が
生まれる。一つには、放射線の強度が一定であると、よ
り正確な測定ができること。さらに、放射線強度にとき
どき起こる「サージ」(放射線源から放出される放射線
の強度が変動すること)がなくなることにより、放射線
源450の寿命が延びることである。
【0109】他にも、放射線源450aの耐用年数の開
始時に、従来の装置で使用された電圧よりも低い電圧を
使用することができるという利点がある。その結果、こ
の低電圧が、放射線源の有用な放射スペクトルを、制限
された波長範囲に集中させるのではなく、むしろ「引き
伸ばす」ことは理解されるであろう。さらに、放射線源
450aの長期にわたる劣化がみられるときでも、所望
の強度を維持するために必要なことは、放射線源に印加
する電圧を、時間をかけて徐々に上げることだけであ
る。
【0110】電圧調整器454とフォトレセプタ446
は、上述のような操作を行えるよう、適正に較正され
る。こうすると、透明な光路の存在下で、一定の「ゼロ
値」が得られる。さらに、簡単なプログラムソフトウエ
アを使えば、光路の物理的な閉塞を補償することができ
る。
【0111】板(カード)434は、電気遮蔽されたプ
リント基板が好ましい。フィルタ426は、測定するガ
スにとって適当なものにする(上述した)。また、フィ
ルタ426は、S/N比を改善するため、信号を最大に
するよう活性なスペクトルを十分に通す一方、不活性な
波長は除去すべきである。フォトレセプタあるいはフォ
トトランジスタ430の使用についていえば、約190
nmないし約2000nmの幅広のスペクトルに跨がる多く
のフォトダイオードとフォトトランジスタが市販されて
いる。較正装置を備えて、例えば10ボルトまでの出力
を得られる低ノイズのプリアンプ(前置増幅器)471
を用いるのが特に望まれる。光学部品を集光防止に適し
た温度に維持するため、種々の光学部品の近傍に、抵抗
ヒータ473a,473bを設けるのが望まれる。
【0112】図14に示すように、エミッタ450bと
スロット422の間には、水晶レンズのようなレンズ4
58が設けられる。このレンズ458は、本発明の好ま
しい態様によれば、エミッタ450bからの発散する光
線を集めてスロット422を通るほぼ直線的な光路を形
成するよう特別に設計したレンズでもよいし、あるいは
光路にほとんど影響せず、エミッタをパイプ414から
出てくる物質の進入から守るための通路「ブロック」と
して働く単なるブランクとしてもよい。エミッタにその
ような物質が入り込むと、エミッタ450bを傷つけ、
その効率を損なうからである。本発明の好ましい形態に
おいては、図14に示した装置410は、パイプ414
中にある所定物質の高レベルの検出に用いると都合がよ
いため、チューブ418は、そんなに長くある必要はな
い。このため、レンズを、発散光線を集光できる符号4
58の位置に置く必要はないことになる(したがって、
ちょうどいま述べた「ブランク」として使用以上のもの
を請け負うものではない)。しかし、十分に長いチュー
ブの場合は、前者(すなわち、発散光を集めるレンズ)
も好ましい。
【0113】図15は、システム410がパイプ(図示
せず)の一方にだけ取り付けられる別の形態を示す。こ
の場合、これまでシステム410について説明したほと
んどすべての部品が、パイプの片側にだけ設けられる。
同様の部品には、同じ参照符号を付してある。
【0114】符号450aと450bで示した放射線集
成装置は、図14の態様と同じような適当な放射線源4
50aと適当なエミッタ450b(電球など)を具備す
る。しかし、図15の態様においては、これら二つの部
品が互いに直に隣接しており、図14の光ファイバケー
ブルのような集成装置を設ける必要はないことが分る。
図15に示した態様においては、チューブ422は、ガ
スの流れを通すため、穿孔されるかまたは適当に穴を設
けている。これは、ここで述べた測定のため、十分な量
のガスを放射線源450aとエミッタ450bから放出
された放射線の光路(以下に述べるミラー(鏡)474
で反射された後に戻る光路を含む)中で補足するのを可
能にするためである。
【0115】図14に示したと同じようにして、外ねじ
462が設けられる。しかし、チューブ422は、図1
4のものほど長くない(あるいはそれに釣合うほど長く
ない)。これは、むしろ適当な位置に配置されたミラー
474あるいは適当な反射材で終端する。このため、パ
イプの反対側に光の伝送(透過)や受け入れのための要
素を配置する代わりに、透過した光は、ミラー474を
介して受け入れ要素426と430に戻されるよう、す
べての要素をパイプの一方の側に集めながら、ガス濃度
測定を行うことも考えられる。エミッタ450bは、放
射線源450aから放出されフィルタ426に向う集光
放射線の正確な伝送を容易にする様なやり方でミラー4
74に照準を合わせる。あるいは、この目的を達成する
ために、ミラー474自体を適当な角度に合わせてもよ
い。
【0116】図15に示すように、図14で説明したと
同じようなレンズ458が設けられる。図14において
は、装置410の長さは、発散光線を集光できるレンズ
が位置458に必要であるかまたは「ブランク」で足り
るかどうかを決定する。
【0117】図14と図15に示した光学的なガス測定
システム410の形態は、これまでガス発生システムの
関連において説明してきたが、ガス発生システムあるい
は純粋に物理的な環境とは異なる環境においても使用す
ることができる。特に、光学的に活性な流体中の成分濃
度を測定するための汎用性の測定システムとして用いる
ことができる。
【0118】したがって、例えば空気または他のガスの
所定の成分の室内濃度を測定するために、装置410が
壁を通って延びる環境において、図15に示した集成装
置を利用することが考えられる。図14と図15に示し
た集成装置は、液体(ガスの代わりに、パイプシステム
を循環する流体など)中の成分を測定するのにも用いる
ことができる。さらに、本発明で企図する測定システム
は、動的な流体(すなわちガスまたは液体)だけでな
く、静止した液体中における所定成分の濃度を測定する
こともできる。
【0119】本発明に係る測定システムは、従来の測定
システムには見られない独特の二面性を示す。特に、連
続的な自己修正型フィードバック能力を有することによ
り、放射線源450aが一定またはほぼ一定の強度で放
射線を放射して、強度についてサージ(放射線源450
aの寿命を低下させる)が発生したり、測定の精度を害
する強度不足が発生するのを回避することを保証する。
さらに、自己修正型のフィードバック装置は、新しい操
作を始める前に行う自己ゼロ調整機能(放射線源を所定
の強度ゼロの値に合わせる)も有する。すなわち、シス
テムの値をゼロにするのに何らかの入力を行う必要はな
い。これとは対照的に、従来の装置は、通常、所定の操
作中に起こる放射線源強度の連続的な監視・フィードバ
ックと、放射線源の強度低下を補償するため時々行う必
要がある長期的な調整との間の区別をつけることはでき
ない。
【0120】これまでの説明から、本発明の好ましい形
態に係るシステムは、放射線源に一定の強度を与え、自
己ゼロ調整機能を有するため、オペレータは操作する必
要がない(オペレータが定期的にゼロ合わせをしなけれ
ばならない装置とは異なる)ことが分る。さらに、光学
要素と測定要素に用いる本発明に係る固体状態技術によ
り、使用する部品の数と大きさを減らすことができ、製
造原価を減少させることができる。
【0121】〔封止または軸が不要の制御装置〕次に、
本発明の一形態において用いられるバルブ装置の実施例
を説明する。図16ないし図33で説明するバルブ装置
は、とりわけバルブ218,290および303につい
ては、図6のガス発生システムに設置される。
【0122】図16は、バルブ本体の一般的な構成を示
す。好ましい要素は、押し出し成形した本体610、サ
イドパネル614,618および、本体610に設けら
れる穴622,626である。穴622,626は、バ
ルブが開いているときに流体を通過させるためのもので
ある。
【0123】図17は、本発明の一形態に係る被駆動要
素(driven element)である。大きなブロック材628
の中に磁気電機子630と小型の永久磁石634が埋め
込まれている。ブロック628は、図16の本体610
の中に嵌り込む。
【0124】後に詳しく開べるように、磁気電機子63
0は、磁気コイルの交互の作用に応答して、ブロック6
28を開方向または閉方向(矢印で示す)に駆動する役
割を果たす。
【0125】図18は、バルブ本体610と流体コネク
タ654を備えた、本発明の一形態に係る完全な封止不
要のバルブの外形を示す。コネクタ654は、殺菌装置
の(例えば図6のバルブ218,290,306の位置
で)チューブあるいはパイプとの間で、流体を連通させ
る形状・配置にされる。さらに、コネクタ654は、そ
れぞれ、バルブ本体610(図16参照)の穴622と
626に通され、バルブ本体内の被駆動要素(図17に
示したようなもの)が「開」位置に保持されていると
き、流体がバルブ本体610を通って流れるようにす
る。また、「開」コイル638と「閉」コイル642
は、後の詳しく述べる方法で操作することができる。磁
心部分646,650は、各コイル638,642から
延びる。以下の説明から明らかになるが、コイル63
8,642の中心線の間隔は、バルブ本体610内の被
駆動要素の移動距離を定める。
【0126】図19は、図18に示した「閉」コイル6
42と磁心646の違う方向からみた図である。同じく
図18にある「開」コイル638とこれに組み合わされ
る磁心646も同じような形状・配置とされる。
【0127】図20,21,22,23はそれぞれ、被
駆動要素628を収めたバルブ本体610が「開」位置
にあるときの平面図、同じく側面図、ならびに「開」位
置にあるときの平面図、同じく側面図である。さらに、
「開」状態のスイッチ670と「閉」状態のスイッチ6
74も示してある。
【0128】本発明の好ましい形態によれば、本体61
0と被駆動要素628を含むバルブ装置は、「開」コイ
ル638(図18参照)が励磁されることにより、磁気
電機子630(図17参照)が被駆動要素638が図2
0と21における「開」位置にとどまり、付随する流体
の流れをコネクタ654を通して許容するように制御す
る。同様に、磁気電機子630(図17参照)は、
「閉」コイル642(図18参照)が励磁されることに
より、被駆動要素638が図22と図23にあるよう
に、「閉」位置にとどまり、付随する流体の流れをコネ
クタ654を通して制限するように制御する。
【0129】図20〜図23に示すように、永久磁石6
34の存在を検知するスイッチ670,674が適当な
位置に設けられる。そして、永久磁石634をスイッチ
670または674と整列させると、それに対応して、
ブロック628が「開」位置または「閉」位置に正確に
保持される。永久磁石634のスイッチ670または6
74との整列が正確でないと、適当な「位置合わせフィ
ードバック」装置が、「開」コイル638または「閉」
コイル642(図18参照)における電圧を増加させ、
永久磁石634がスイッチ670または674と完全に
整列するように、ブロック628を動かす。したがっ
て、バルブは、明確に開放または閉止する。さらに、ス
イッチ670,674は、被駆動要素628が明確な
「開」または「閉」位置にあるときには、駆動電圧をい
ずれかのコイルから取り除くよう、コイル638,64
2と直列に結ぶことができる。
【0130】バルブ本体610は、「PVC」(ポリ塩
化ビニル)のような適当な強度と耐久性をもった材料か
らつくられる簡単な中空の角柱である。このため、その
側部614,618(図16参照)は、溶剤接着でき
る。さらに、スイッチ670,674は、リードスイッ
チ等の適当なスイッチ装置により具現できる。
【0131】本発明に係るバルブ装置は、このような形
状と内部配置であるため、大型の装置で使用されるパイ
プをも首尾よく収納することができる。例えば、コネク
タ654(図18参照)は、バルブ本体610に溶接す
る一方で、内径2インチのPVC製パイプをぴったりス
ライドして収められる形状にする。この目的のために、
バルブ本体610は、押し出し形成した3/8インチの
PVC製角柱の一部により具現できる。
【0132】図24〜図33は、バルブを空気圧で作動
させる形態を示す。
【0133】図24は、図16に示したバルブ本体に似
たバルブ本体の一般的な構成を示すが、圧縮空気(ある
いは他の適当なガス)をバルブ本体610に入れたり抜
いたりするための口(ポート)676と678も示す。
図16に示した装置と同様に、穴622と626は、バ
ルブが開いているとき、流体を流れさせる。しかし,図
16のときとは異なり、これらの穴622,626は、
本体610の軸方向に沿って、より中央に位置してい
る。
【0134】図25は、磁気位置合わせフィードバック
634,ブロック628および通し穴658を含む二重
作動空気圧システムにおける被駆動要素を示す。そこ
で、図24に示した態様においては、ブロック628
は、どちら側からでも空気圧で駆動することができる。
この場合、バルブ本体610は、バルブが「開」位置に
ある状態(すなわち、ブロック628が左側に向けて移
動した状態)で、穴658が穴622,626と整列す
るよう、図17の被駆動要素が使用される場合と比べ
て、長めになる。
【0135】図26は、図24に示したバルブ本体に類
似したバルブ本体610を示すが、このバルブ本体61
0にはコネクタ654(図18で説明したものに類似し
ている)が付いている。しかし、図26に示すコネクタ
654は、ブロック628(図25参照)の通し穴65
8を設けやすいよう、バルブ本体610の軸方向におい
てほぼ中央に位置していることが分る。
【0136】本発明の好ましい形態においては、「開」
位置にある磁気位置センサ670と「閉」位置にある磁
気位置センサ674は、それぞれ、図25に示した小型
永久磁石634の存在を感知するために設けられる。し
たがって、フィードバック制御のためには、センサ67
0と674は、図16ないし図23に示した形態と比べ
るとほぼ同じように働くが、この場合センサ670,6
74は、磁石634がスイッチ670または674と完
全に整列するよう、空気圧装置を駆動させてブロック6
28を適切に作動させる。
【0137】ブロック628(図25参照)の作動は、
適当な方法で行えばよい。本発明の一つの態様において
は、ブロックの作動方向に応じて、空気(あるいは他の
適当なガス)を口676と678のいずれかを通して供
給し、またこれらの穴のいずれかから排出する。例え
ば、ブロック628を「開」位置から「閉」位置に動か
すには、空気は、口676を通して導入し、同時に穴6
78から排出させる。逆に、ブロック628を「閉」位
置から「開」位置に動かすには、空気は、口678を通
して導入し、同時に口676から排出させる。空気圧装
置(例えば上述の方法に従って空気を導入しかつ排出す
る装置)の例は、当業者にはよく知られているので、こ
こではこれ以上述べない。
【0138】図27,28,29および30はそれぞ
れ、被駆動要素628を収めたバルブ本体610が
「閉」位置にあるときの側面図、同じく平面図、ならび
に「開」位置にあるときの側面図、同じく平面図であ
る。さらに、空気口676と678も示してある。
【0139】本発明の好ましい形態によれば、本体61
0と被駆動要素628を含むバルブ装置は、流体が付随
してコネクタ654を流れるのを制限するため、空気を
口676に通して送り込み、また口678を通して排気
することによって、駆動要素628を図27と図28に
あるような閉止位置に置く様に制御する。同様に、図2
9と図30にあるように、流体が付随してコネクタ65
4を通して流れるのを許容するためには、空気を口67
8に通して送り込み、また口676を通して排気するこ
とによって、駆動要素628を開放位置に置く様に制御
する。
【0140】図26をみると、スイッチ670,674
は、永久磁石634(図25参照)の存在を検出する様
な位置・形状とする。このため、磁石634をスイッチ
670,674のいずれかと整列させると、ブロック6
28は、「開」位置または「閉」位置にそれぞれ正確に
保持される。永久磁石634がスイッチ670または6
74と正確に整列していないときは、適当なフィードバ
ック装置が、空気を口676と678に入れるかまたは
これから排出して、ブロック628を移動させ、永久磁
石634をスイッチ670,674と正確に整列させ
る。したがって、バルブは明確に「開」または「閉」状
態になる。
【0141】図31は、ハウジング本体610が円筒形
で、この中に適当な形状に形づくられた被駆動要素62
8aを収めた変形例を示す。本発明の一態様において
は、要素628aは、第1の円筒形主要部分682、円
筒形接続部684および第2の円筒形主要部分686を
具備する。主要部分682と686は、本体610a内
にぴったりスライド・密着するような形状にし、他方接
続部684は、空気または流体の横断方向の流れを最小
限だけ遮断するような形状にする。この間接続部は、主
要部分682,686(バルブの開閉ときにおける接続
部684の位置についての詳細は図32と図33にあ
る)との適切な接続は保っている。
【0142】図示のように、磁気位置センサ670aと
674aはそれぞれ、本体610aの反対側端部に配置
され、対応する磁気磁石要素688と690(図には示
していない)の存在を検出できるような位置・形状とさ
れる。永久磁石要素688と690は、すでに述べた磁
石要素634と同じような働きをするが、この場合は特
に、対応するセンサ670aおよび670bと直列の位
置で操作する。
【0143】空気口676,678も、図示のように設
けるのが好ましい。
【0144】図32は、図31に示したバルブが「閉」
位置にあるときの図であり、図33は、同じ図31に示
したバルブが「開」位置にあるときの図である。
【0145】図16〜図33に示した変形例を高圧で適
用するためには、バルブ装置を次のように修正するとよ
い:1)ストックが適度な安全率を見込みながら操作時
の圧力を包み込むくらい十分な強度を有すること;2)
上述の溶媒接着を、溶接の剪断強度を高めるため、まだ
新しいうちにピンで留める;3)「閉」位置において溶
接封止するため、バルブ本体610をわずかにテーパ付
けする(こうすると、被駆動要素628と合わさるテー
パが封止性を改善するが、必ずしも必要なものではな
い)。
【0146】これまでの記載から、本発明は、好ましい
形態においては、バルブハウジング内で被駆動要素を正
確に位置設定できる位置合わせフィードバック機能をも
った簡単で信頼性の高い装置を企図していることが分る
であろう。さらに、本発明による封止不要(seal-less)
のバルブ装置は、簡単かつ安価な設計によって、気密な
バルブ本体の中で流体の流れを制御することができる。
封止を行う場合のスライド要素は流体漏洩のおそれをな
くす一方で、この設計は、現在入手可能なバルブの費用
で、信頼性の高いバルブを与える。上述のバルブはま
た、バルブハウジングを貫通する外部からのステムない
しピストンが要求されないため、「ステム(軸)が不要
(ステムレス(stemless)」である。
【0147】〔積み重ね可能な低圧シャトルバルブシス
テム〕さて次は、本発明の一形態において用いられるシ
ャトルバルブシステムの実施例に移る。
【0148】シャトルバルブ(一般に符号710で示
す)は、二つの位置の間で作動させることができる。一
つの位置は以下「位置I」と呼ぶもので、図34に示
す。もう一つの位置は「位置II」と呼ぶもので、図35
に示す。
【0149】シャトル714は好ましくは、ハウジング
718の中にスライド可能に配置される。ハウジング7
18内に設けられるスライドチャンバ722の両端部に
は、ばね726と730が設置される。これらのばね7
26,730は、それぞれ、一方が圧縮ないし伸張され
ると、他方が伸張ないし圧縮される関係にある。
【0150】バルブは、4個の口734,738,74
2および746を備える。口734と738は互いに整
列して配置される。口742と746も互いに整列して
配置される。シャトル714(図36に詳細に示す)
は、狭隘部758を介して互いに接続する第1の主要部
750と第2の主要部754を具備する。すなわち、狭
隘部758の径が二つの主要部750,754に比して
小さいため、環状の隙間762が形成される(図34と
図35参照)。図34に示す「位置I」においては、シ
ャトル714は、環状の隙間762が口734,738
と整列するよう、図の左側に向けて最大限変位する。逆
に、図35に示す「位置IIにおいては、シャトル714
は、環状の隙間762が口742,746と整列するよ
う、図の右側に向けて最大限変位する。
【0151】狭隘部758は、大きなシリンダ(部分7
50と部分754で構成される)がハウジング718
(あるいはチューブ)内にある間、そのシリンダの配向
が口734,738,742、746の開度に影響しな
いように、このシリンダの周りを径方向に切り取って形
成する。
【0152】図34と図35に示したばねを2個備える
装置の変更例として、ばねの一個を、圧力源への空気圧
接続や限定動作アクチュエータへの機械的連結などのア
クチュエータで代替することができる。
【0153】さて次に、図34〜図36で説明したシャ
トル型バルブを用いたバルブ装置の実施例について述べ
る。この実施例に係る装置は、後に図39と図40につ
いて説明する装置に類似した入口管、出口管、ブロア
(送風機)および結合管を備えた一般的な装置におい
て、可撓性の壁を有するアイソレータ(あるいは他の閉
鎖空間)を収縮(デフレート)および/または排気する
ために用いられる。
【0154】図37は、可撓性の壁を有するアイソレー
タ(あるいは他の閉鎖空間)が殺菌プロセスに先立って
排気および/またはデフレートされた「デフレート」位
置におけるシャトルを示す。この図は、実際には、二つ
のシャトル型バルブ本体714aと714bを示してい
る。この二つのバルブ本体714a,714bは、それ
ぞれが口の対734aと738a;742aと746
a;734bと738b;および742bと746bを
開閉するよう操作できる。また、各シャトルは、環状の
隙間(図34において符号762で示した隙間に類似す
るもの)をつくり出す。
【0155】入口775(すなわち、行く行くはアイソ
レータあるいは他の閉鎖空間に移送されることになる空
気/ガスを殺菌装置から受け入れるための口)と出口7
83(すなわち、空気/ガスをアイソレータあるいは他
の閉鎖空間から殺菌装置へ戻すための口)は、ブロア7
66を介して相互に接続される。特に、入口775から
通ずる口778は、口738bとつながり、ブロア76
6の入口と連通する。他方、ブロア766の出口は、シ
ャトルバルブの口734aと742aにつながる。殺菌
/除染装置から延びるプローブ774と782は、入口
775と出口783に挿入することができる。
【0156】図37にアイソレータとともに示したシャ
トルバルブ装置の相互接続について言えば、口746a
は、アイソレータの入口管786につながり、他方アイ
ソレータの出口管780は、シャトルバルブの口734
bと742bにつながる。こうして、口746aと管7
86を介してアイソレータに送られる空気/ガスは、
は、その後、管780と口734b,762bを介して
戻ってくる。
【0157】図37に示したように、口738aは、空
気またはガスを外気に向かわせるためのもので、口73
8bは、循環させた空気またはガスをブロア776に向
かわせるためのものである。
【0158】シャトル714a,bが図37に示した位
置にあるときには、空気/ガスは、管790を介して、
取り付けたアイソレータあるいは閉鎖空間から引き出さ
れるが、管786を介しては送られないことは分るであ
ろう。こうして、図37に示した装置においては、アイ
ソレータまたは閉鎖空間は排気され 壁が可撓性のアイ
ソレータの場合は、デフレートされる。こうして空気/
ガスは、アイソレータあるいは閉鎖空間から排除される
のみであり、補給されることはない。
【0159】ドッキング用のプローブまたはチューブ7
74が送給管を殺菌装置をから入口スリーブ770に挿
入するために使用されることを仮定すると、プローブ7
74は口778を塞ぐ。同時に、シャトル714bの環
状の隙間が口734bと738bの間で流体を連通させ
るように位置し、またシャトル714aの環状の隙間が
口734aと738aの間で流体を流通させるように位
置した状態で、ブロア766を作動させると、空気/ガ
スをアイソレータまたは閉鎖空間から(管790を介し
て)引き出し、これを外気に直接送り出すことは分るで
あろう。
【0160】逆に、シャトル714a,bが図38に示
した位置にあるときには、空気/ガスは、管786を介
して、アイソレータあるいは閉鎖空間に送り込まれ、そ
の後管790を介して引き出されることは分るであろ
う。こうして、図38に示した装置においては、空気/
ガスは、例えば殺菌プロセスの間、アイソレータまたは
閉鎖空間を通じて連続的に循環される。
【0161】したがって、この点では、プローブ774
は、口778を閉鎖しない。同時に、シャトル714b
の環状の隙間が口742bと746bの間で流体を流通
させるように位置し、またシャトル714aの環状の隙
間が口742aと746aの間で流体を連通させるよう
に位置した状態で、ブロア766を作動させると、空気
/ガスをアイソレータまたは閉鎖空間から(管770を
介して)引き出し、これをアイソレータの入口管786
に直接送り出すことは分るであろう。同時に、入口管7
86を介してアイソレータまたは閉鎖空間に送り込まれ
た空気/ガスは、アイソレータあるいは閉鎖空間にある
空気/ガスを、出口管790を通して口782に押し出
す。
【0162】シャトル714a,714bを相互に接続
して、これらを直列で動かし、図37と38に示した二
つの制御位置を実効あるものにするため、二つのバルブ
本体をそのバルブ本体の長手軸に沿って繋ぐ短い円筒形
ロッド部のような適当な装置を用いる。
【0163】図37においては、本発明の好ましい形態
により、シャトル714aと714bを(図面中で)ば
ねの力に抗して左側に押したときに、プローブ774は
定位置でロックされる配置・形状となっている。したが
って、プローブ774をスリーブ770に所定の位置
(例えば適当な配置・形状のストッパを付けることによ
って定める)まで単に挿入するだけで、このプローブ7
74がその所定の位置でロックされ、シャトル714a
と714bを図示のような配置・形状にできるよう、プ
ローブ774の配置・形状を決める。プローブ774の
固体部は、ガスあるいは流体がプローブ774から口7
78に移動するのを防止するため、口778を十分に覆
い尽くす。
【0164】他方、図38に示すように、プローブ77
4を、プローブ774をスリーブ770から一部後退さ
せたときに、プローブがその一部挿入した状態に対応す
る第2の位置でロックするような配置・形状にしてもよ
い。この位置で、シャトル714aと714bは、図示
のような配置・形状となり、さらにプローブ774に設
けた適当な配置・形状の「ノッチ(あるいは他の開口も
しくは凹部)」が、プローブ774から口778へのガ
スまたは流体の移送を可能にする。
【0165】プローブ774が図37と図38に示した
それぞれの位置で保持される上述の「定位置ロック」型
に係る装置は、当業者にはよく知られているので、ここ
ではこれ以上述べない。
【0166】図34ないし図38で説明したシャトルバ
ルブは、主としてガス発生システムとの関連において図
示・説明したけれども、ガス発生システムとは異なる環
境下で使用することもできる。
【0167】本発明は、好ましい形態によれば、図39
と図40に模式的に示した装置を企図する。図39と図
40に示したように、入口775(殺菌剤発生器からの
すでに循環させた空気/ガスを受け入れる)は、ここか
ら分岐する枝管786と792を有する。管792は、
ブロア766の入口と、口738b,778(図37と
図38参照)をつなぎ、他方ブロアの出口管794は、
シャトルバルブ口734a,742aから延びる(図3
7と図38参照)。図示のように、管786は、ついで
フィルタとアイソレータ110に至る。したがって、本
発明の好ましい態様によれば、ブロア766は、空気/
ガスをアイソレータ110とこれに取り付けた殺菌剤ジ
ェネレータ(図示せず)を通して連続的に循環させるた
め、入口775の近傍で空気/ガスを循環させる事がで
きるような形状・配置をしている。
【0168】アイソレータ110から出て循環を終えた
空気/ガスは、フィルタ142を通過した後、管790
を通ってシャトルバルブの口734bと742b(図3
7と図38参照)に入り込む。そして、この後は、「デ
フレート」モード(図37に示す)のブロア766か、
または「循環」モード(図38に示す)の出口接続部7
82に向けられる。
【0169】図39と図40に示す図は、ブロア766
とその接続要素を強調するため、必要に応じて部分的に
誇張して描いたことに留意されたい。さらに、次に挙げ
る要素は、図面を完結させるために単に模式的に示した
だけである:管796a(図37と図38においては、
口746bから出口783に向かう)と管796b(図
37と図38においては、口738aから外気へ向か
う)。
【0170】空気/ガスをアイソレータ110に入れた
り、またこれから引き出したりして循環する方法は、図
37と図38で詳細に説明した。そこで、図37と図3
8およびこれについての説明は、基本的な構造(殺菌装
置からの入口管と出口管、アイソレータからの入口管と
出口管、ブロア、および相互接続管)が、本発明の好ま
しい態様に従って、可撓性の壁を持つアイソレータを殺
菌プロセスに先立ってデフレートさせ、また殺菌プロセ
スの間、空気/ガスをアイソレータとの間で循環させる
ために用いる装置に係るものである。
【0171】これまで図34〜図40について説明した
装置は、特に「シングルブロア」型の装置、すなわち、
殺菌ガスをアイソレータ110および取り付けた殺菌装
置を通して循環させるのにアイソレータブロア766だ
けを使用する装置に適している。ところで、殺菌装置自
体に、循環を補助するためブロアを設けることも考えら
れるが、この実施例は以下に図41のところで説明す
る。この2個以上のブロアを用いる後者の例において
は、図34〜図40で説明したバルブ装置以外の装置を
用いることもできる。特に、図34〜図40で説明した
シャトルバルブ装置を用いずに、単に既存のバルブ装置
を用いることもできる。このようなバルブ装置について
は、まずアイソレータあるいは閉鎖空間の排気(可撓性
壁のアイソレータの場合はデフレート)をし、ついで殺
菌ガスをアイソレータ/閉鎖空間と殺菌装置を通して循
環させるために、すでに殺菌装置内に設けているものが
ある。そこで、例えば、空気/ガスをアイソレータ/閉
鎖空間から引き出し、これまでと同様な方法(例えば、
図41では、バルブ282,218および290を閉
じ、バルブ306[そして場合によりバルブ1222
も]を開ける)で排気するため、上述の排気/デフレー
トを、単純にシステムバルブを制御するだけで行うこと
も可能になる。同様に、空気/ガスの循環は、後で図4
4に示すシステムバルブを制御することで行うことがで
きる。
【0172】〔ガス発生システムの組立と操作−概説〕
次に、本発明の一つの形態に係るガス発生システムとの
関連において行われる種々の手順について説明する。こ
の手順の説明を容易にするため、最初に、本発明の好ま
しい形態に係るガス発生システムにおけるいくつかの基
本的な要素を単純化した模式図にした図41ないし図4
5について述べる。「ガス発生システム」の語は、「ガ
スジェネレータ(発生器)」あるいは「ガス発生・回収
システム」と同義に考えてよい。
【0173】図41は、本発明の一形態において使用さ
れる殺菌/除染装置210を示したものであるが、ここ
で、アダプタセクション215、ガス発生システム26
0およびガス回収システム310について、図8と同じ
ように模式的に示す。
【0174】入口部222からみていくと、外観は図1
4,15に示したセンサとほぼ同じ二酸化塩素センサ1
210と1214がある。センサ1210は、低レベル
のClO2 でも容易に測定できるよう、かなりの長さを
有し(ここでは模式的にやや誇張して描いてある)、一
方センサ1214はかなり小さく、高レベルのClO2
でも容易に測定できるようにしている。
【0175】この第2の二酸化塩素センサ1214の後
方には、適当な温度・湿度センサ1218が設けられ
る。
【0176】ついでガス発生システムの入口側と出口側
の間には、図6で説明した管に似た管286が延び、図
6の管と同じように、制御バルブ290と加熱器/加湿
器298を備える。
【0177】管286が交わる点の後方には、制御バル
ブ306を備えた管(図6に示した管302に類似した
もの)が配置される。この管は、次に回収装置310に
進む。図41は、制御バルブ1222と回収装置310
の全体も示してあるが、回収装置310は、図6に示し
たスクラバー装置に関連するいくつかの要素を含む。
【0178】回収装置310からは、排気管1226が
延び、適当な排気口1230で終端する。
【0179】図41は、ガス供給源1234も示す。ガ
ス供給源1234は、例えば2%のCl2 と98%のN
2 を収めたタンクを具備するが、これ以外の内容物を収
納してもよいことは勿論である。このガス供給源123
4は、圧力センサ1238(ガスが供給源1234から
流れているかどうかを確認するためもの)を経て、制御
バルブ270に接続し、ついで、適当な配置・形状をし
た二酸化塩素ガスジェネレータ274に至る。ガス発生
器274は、制御バルブ282につながり、この制御バ
ルブ282は次に出口部226につながる管に至る。し
かし、管286と接合部を過ぎた後、出口部226に至
る前に、まず制御バルブ218、そして出口部226に
つながる管に至るフィルタ214を備えた「空気流入」
部212(図6で説明したものとほぼ同じもの)を設け
る。
【0180】図41はまた、アダプタセクション215
の入口部222に、ブロア1240を模式的に示す。こ
のブロア1240は、アイソレータあるいは他の閉鎖空
間に接続したブロアと連係して、殺菌ガスの循環を「増
幅」するために設ける。したがって、アイソレータまた
は閉鎖空間の内部をデフレートおよび/または排気する
方法は、図34ないし図40で説明したバルブ装置の替
わりに、上で述べたようにして行う。
【0181】図42ないし図45は、図41で説明した
ガス発生・回収システムにおいて実現される、いままで
とは異なる操作モードを示す。図42〜45に示すいく
つかのバルブは、特にバルブ218,282,290,
306および1222が、用いる操作モードに応じて、
それぞれ開閉した状態を示している。
【0182】図42〜図45は、ざっと見たところで
も、次のことがわかる。・操作が、図42に示す「循環
モード」のときは、殺菌ガスが導入される前に、当初ア
イソレータ内に収められていた空気または他のガスが閉
鎖ループ中を循環させ、またシステムの湿度を制御す
る。・操作が、図43に示す「ガス噴射モード」のとき
は、殺菌ガスは所定量だけが導入されるように測定を行
いながら、殺菌ガスをアイソレータに大規模に噴射す
る。・操作が、図44に示す「暴露モード」のときは、
アイソレータ1310との間で、所定時間、殺菌ガスを
連続的に再循環させる。・操作が、図45に示す「空気
噴出モード」のときは、新鮮な空気(あるいは他の適当
なガス)をアイソレータ1310に導入して、殺菌ガス
をすべて回収システム310を通して押し出し、アイソ
レータ1310から殺菌ガスを噴出・回収する。
【0183】図42は、「循環フロー」であり、図41
に示した多くの要素に、「空気流入」部212において
フィルタ214を追加して示す。(フィルタ214は、
標準的な汚染防護フィルタで、流入してくる空気流から
かなり大きな粒子を取り除く構造をしている。他方、よ
り小さいな粒子の濾過は、例えばアイソレータ1310
における「HEPA」フィルタのようなフィルタを介し
て行う)。「循環フロー」モードにおいては、ガスは、
アイソレータ1310から取り除かれ、入口部222を
介して移送され、最終的には交差管286(図41参
照)に至る。そしてその後は、出口部226を通してア
イソレータ1310に戻る。図42のモードを実効あら
しめるため、適当なプログラムおよび/またはソフトウ
エアによって、制御バルブを制御する。
【0184】図43は、図42とほぼ同じであるが、
「ガス噴射フロー」モードを示す。このモードにおいて
は、ガスは、出口部226を介して、アイソレータ13
10に導入される。過剰な圧力は、入口部222を介し
て外部に抜かれ、回収装置310に進む(図41参
照)。図43のモードを実効あらしめるため、適当なプ
ログラムおよび/またはソフトウエアによって、制御バ
ルブを制御する。
【0185】図44は、図42および図43とほぼ同じ
であるが、「暴露フロー」モードを示す。このフロー
(流れ)は、図42に示したフローとほぼ同じである。
図44のモードを実効あらしめるため、適当なプログラ
ムおよび/またはソフトウエアによって、制御バルブを
制御し、また所定の時間これを維持する。
【0186】図45は、図42〜図44とほぼ同じであ
るが、「空気噴出フロー」モードを示す。このフロー
(流れ)は、図43に示した「ガス噴射フロー」とほぼ
同じであるが、ガスは入口部222から回収装置310
(図41参照)に進む。しかし、「ガス噴射フロー」と
は異なり、空気は、「空気流入」部212を経て出口部
226につながる管に入り込む。図45のモードを実効
あらしめるため、適当なプログラムおよび/またはソフ
トウエアによって、制御バルブを制御する。
【0187】図41〜図45に示したバルブ1222
は、「スクラバーバイパスバルブ」である。この「スク
ラバーバイパスバルブ」が閉じているときは、ガスは、
(もしバルブ306を過ぎた地点にあるならば、)直接
スクラバーに進む。(もう一つの例として、もし少なく
とも一種類の活性成分が十分な量回収し終えているなら
ば、ガスを排気口1230を経てシステムの外に出すよ
う、「スクラバーバイパスバルブ」1222は開く。)
【0188】本発明の好ましい形態によれば、図42〜
45に示した種々の操作モードを、特に適当なバルブを
制御を通じて、適当な方法で実現できることは分るであ
ろう。したがって、本発明の一態様においては、適当な
時間にあるいは少なくともオペレータの動作(例えばボ
タンを押すなど)に応答して各バルブ218,282,
290,306および1222を開閉するため、自動装
置が提供される。一つの操作モードから他のモードへの
移行をできる限り自動的に行うこともできる。例えば、
図43に示した「ガス噴射フロー」と図44に示した
「暴露フロー」の間の移行は、データをClO2 センサ
1210,1214のいずれかまたは双方から、受け入
れ可能な閾値が得られると、直ちにスクラバーバルブ3
06を閉じて循環バルブ290を開くよう処理を進める
ことができる中央処理装置に自動的にデータを送ること
によって達成できる。
【0189】本発明に係るガス発生システムの他の要素
は、最大限自動装置に組み入れることができる。例え
ば、図41〜図45に示した「湿度制御ブロック」29
8を自動的に湿度を制御する構成にする。これは、当業
者には周知の適当なフィードバックを用いることにょっ
て達成される。
【0190】図46は、本発明の好ましい形態に係る一
般的な制御装置1510を模式的に示す。
【0191】制御装置1510は、圧力センサ1560
(アイソレータ1310に取り付けられてアイソレータ
の中の圧力を測定する)、二酸化塩素センサ1210,
1214および温度/湿度センサ1218から入力を受
け入れる中央処理装置1520を備える。次に、制御装
置1510は、バルブ制御装置1530と、温度・湿度
制御装置1540およびシステムブロア1550を含
む。特に、バルブ制御装置1530は、バルブ218,
270,282,1222,306および290のどれ
かまたはすべてを選択して作動させる。また、温度・湿
度制御装置1540は、熱/湿度ブロック298を介し
てシステムの温度(熱)と湿度を制御する。そして、ブ
ロア制御1550は、システムブロア装置(符号124
0で示す)の一個またはそれ以上の要素を制御する。
【0192】次に、様々な目的を達成するために、本発
明に係るガス発生システムにおける種々の要素を操作す
るいくつかの方法について述べる。
【0193】まず、本発明に係るガス発生システムの操
作方法(スキーム;流れ)を以下に説明する。
【0194】第一に、装置は、殺菌あるいは除染を企図
する閉鎖空間から別個独立であることを仮定する。
【0195】閉鎖空間は、入口接続部を一個と、出口接
続部を一個有することになる。
【0196】本発明の好ましい形態によれば、閉鎖空間
の入口部と出口部は、殺菌装置の入口部および出口部と
同様、誰でも絶対に間違えることのないような接続形式
とする。実際には、「間違い防止」とされる接続形式の
ものは、どれでも上述の目的のために使用できる。例え
ば、本発明の一形態においては、雄部と雌部が殺菌装置
とアイソレータもしくは閉鎖空間の間で分け放たれる雄
雌の接続形式を用いることができる。言い換えると、殺
菌装置の入口部と出口部は、雄接続部を一つと雌接続部
を一つ(必ずしもこの順である必要はない)備えるが、
アイソレータあるいは閉鎖空間の入口部と出口部は、殺
菌装置の雌部と合う雄部、および殺菌装置の雄部と合う
雌部(必ずしもこの順である必要はない)を備える。し
たがって、殺菌装置あるいはアイソレータ/閉鎖空間の
いずれかの適当な入口部または出口部で雄と雌を正しく
接続すれば、接続部材をまず設置した後、殺菌装置の出
口部をアイソレータ/閉鎖空間の入口部に常に正しく接
続し、またアイソレータ/閉鎖空間の出口部を殺菌装置
の入口部に常に正しく接続することができる。
【0197】殺菌装置が対象とする閉鎖空間と結び付い
て行う次の操作は、一人または複数のオペレータが望む
方法・速度で進めることができる。しかし、もし殺菌の
操作を望むならば、他の開始操作をまず行う必要があろ
う。しかし、そのような操作を自動的に逐次行うか、ま
たはオペレータがボタンを押すなど、個別の操作をマニ
ュアルで開始することが考えられる。どちらの方法でも
よい。
【0198】したがって、一旦殺菌装置を閉鎖空間に接
続したら、少なくとも第1の操作、すなわち「循環」フ
ローモードを行う。本発明の好ましい態様に係るアイソ
レータと殺菌装置の間での循環を制御する方法は、後の
別のセクションで説明する。
【0199】「循環フロー」モードを行うには、図42
に示した構造を仮定して、次の基準が満たされねばなら
ない。 −スクラバーバルブ306が閉じる: −循環バルブ290が開く; −ガスバルブ282(および好ましくは図41に示した
ガス送給バルブ270も)が閉じる(このときガスジェ
ネレータ274が遮断されているのが好ましい);およ
び −制御バルブ218が閉じる。
【0200】「循環フロー」モードの最初の工程では、
ブロア1240を作動させ、少なくとも空気循環は行
う。
【0201】「可撓性壁」型アイソレータの場合は、ア
イソレータ1310をデフレートして所定量の殺菌ガス
を噴出できるようにするため、バルブ290(「循環」
バルブ)を閉じ、バルブ306(「スクラバー」バル
ブ)を開ける方が望ましい。
【0202】中央処理装置1520(図46参照)に格
納されているパラメータによって決定される通りに、ア
イソレータを適切にデフレートおよび/または排気した
ら、バルブ218と306は閉じ、他方バルブ290は
開く。こうすると「循環フロー」モードが実効あるもの
になる。
【0203】「剛性壁」型アイソレータの場合は、異な
る作動を行う。好ましい形態は、以下の「フローベース
の作動アルゴリズム」セクションで述べる。
【0204】この段階では、循環は、循環空気中の湿度
を調整するため、望むならば、殺菌ガスの導入なしでも
続けることができる。湿度センサ1218で感知され、
湿度制御ブロック298で制御するところに従って、湿
度が所定のレベルに達するまで、所定回数のフローサイ
クルを行うことも考えられる。この目的のためには、適
当なフィードバック回路を用いることができる。そし
て、その所望レベルの湿度になったら、オペレータに視
覚的あるいは聴覚的な信号を与え、閉鎖空間またはアイ
ソレータ1310で実際に操作が行われていること(こ
のときはアイソレータ1310内では所望の湿度になっ
ている)を確認する。
【0205】本発明の一形態においては、システム内の
空気が所定の回数循環し、システムに漏洩がないこと
(あるいは予めプログラムしておいた所定の安全閾値を
超える漏洩がないこと)を確認したら、「循環フロー」
モードから「ガス噴射フロー」モードへ自動的に移行さ
せる。また、その代わりに、ある段階に達したら、次の
段階を開始するため、オペレータにボタンを押すよう促
したり、あるいは他の機会的もしくは電気的な刺激を与
えるべく、視覚的または聴覚的信号をオペレータに与え
ることもできる。
【0206】そこで、図43においては、「ガス噴射フ
ロー」への移行が、自動的にあるいはオペレータの手動
による介入により行われる。この段階が開始したら、す
ぐに循環バルブ290を閉じる、一方、ガスバルブ28
2は開ける。そして、スクラバーバルブ306は、アイ
ソレータあるいはシステムの圧力を維持するため、必要
に応じて開ける。
【0207】次いでガスジェネレータ274を公知の方
法で作動(バルブ270の開放を含む)させ、入口22
6を介してアイソレータ1310に、二酸化塩素などの
殺菌ガスを導入する。アイソレータ1310から接続部
222を経て殺菌ガス(空気と混合したもの)が出てき
たら、直ちに、センサ1210と1214のどちらかま
たは両方を使って二酸化塩素の濃度を測定する。フィー
ドバック制御を介して、センサ1210,1214が測
定したシステム内での二酸化塩素の濃度が所定値になっ
たら、次のモード(すなわち「暴露フロー」モード)へ
移行するため、ただちに信号が自動的に送られる。
【0208】「ガス噴射フロー」モードから「暴露フロ
ー」モードへの移行の際は、スクラバーバルブ306が
閉じ、また循環バルブ290が開き、ガスバルブ282
は閉じる。
【0209】「暴露フロー」モードの間は、操作が所望
によりアイソレータ1310の中で行われているとき
は、(二酸化塩素センサ1210および/または121
4を介して)システム内での殺菌ガスの循環濃度を、温
度および湿度とともに、継続的に監視する。もし、これ
らのパラメータが所定範囲(中央制御システムに格納し
ておく)内から外れたときは、操作を停止するかまたは
パラメータを調整させるため、視覚的および/または聴
覚的信号がオペレータに与えられる。あるいは、それら
のパラメータを、中央制御システムによって制御される
適当なフィードバックシステムを介して自動的に調整し
てもよい。
【0210】アイソレータ1310内での所望の操作が
完了し、少なくとも一時的に殺菌装置とアイソレータ1
310の操作を停止したい場合には、図45に示した
「空気噴出」モードへ移行させる。この移行は、オペレ
ータがいつ移行を行うべきかを注意しているのでマニュ
アルで行う。(しかし、所定の時間が経過したところで
自動的に移行させることもできる。この場合は、オペレ
ータの注意を引きつけるため、視覚的/聴覚的信号を伴
う。)
【0211】「空気噴出フロー」への移行時には、循環
バルブ290を閉じて制御バルブ218を開け、またス
クラバーバルブ306も開ける。この時点では、スクラ
バーバイパスバルブ1222は、出ていくガスがすべて
回収システム310に進むように閉じる。
【0212】「空気噴出フロー」モードの制御は、回収
システム310のセクションで述べた方法を含むいかな
る方法によっても行うことができる。そのセクションで
説明したように、スクラバー334をまさに通過し外気
に放出されるところのガスを監視する二酸化塩素センサ
がもう一つ設けられる。バルブ1222を介して通気口
1230から排気されるガス中の二酸化塩素濃度を測定
するためである。この型の制御はまた、センサ1210
と1214を使っても行うことができる。
【0213】本発明の好ましい形態に係るシステムの大
きな利点は、ガス(あるいは流体)濃度をフィードバッ
ク監視できる点にある。特に、対象空間との間でガスを
継続的に再循環させながら、ガス濃度を継続的に監視
し、必要ならばガス濃度の修正を行うこともできる。し
たがって、もしシステムに漏洩がある場合は、再循環の
ない公知のシステムにおけるより、ずっと迅速かつ高信
頼性の下に修正する。
【0214】〔ガス発生・回収システムを対象空間に適
用するための集成装置〕さて、本発明の好ましい形態に
よれば、殺菌装置は、アイソレータや他の閉鎖空間など
の広範な対象空間と容易に一体化できることは分るであ
ろう。
【0215】アイソレータには二つの接続部、すなわち
アイソレータへの入口とアイソレータからの出口を設け
るだけでよい。そのような接続部は、例えば、図46に
符号1405aと1405bで示されている。
【0216】図47は、本発明の好ましい形態に係るモ
ジュール型の互換性・汎用性セクションを示す。ジェネ
レータシステム1710は、例えば、図8と図41にお
いて点線で囲ったセクション260(すなわち、殺菌ガ
スの発生に係る要素を含むセクション)に対応する。他
方、セクション1720は「アダプタ集成装置」とみな
すことができ、このセクションは、例えば図8と図41
において点線で囲ったセクション215(すなわち、ア
イソレータまたは他の閉鎖空間からガスを投与し、また
個々から取り出して、再循環ないし回収装置に送る要素
を含むセクション)に対応する。さらに、回収システム
1730は、もう一つのモジュールセクションとしても
具体化でき、例えば、図8と図41において点線で囲っ
たセクション310(すなわち、使用済みのガスを外気
に放出したり、そのガスの所定の成分を回収したりする
要素を含むセクション)に対応させることができる。
【0217】上記三つのモジュール要素(ジェネレータ
性ステム1710、アダプタ集成装置1720および回
収システム1730)のそれぞれが、互いにあるいは他
の組み合わせ可能なモジュール要素と連結可能な、取り
離し可能な単一の構成要素である多くの構成部分をもつ
モジュール型集成装置が企図されていることは分るであ
ろう。この目的のためには、各モジュール要素は、他の
モジュール要素と容易に接続できるインタフェースある
いは接続部を備える。したがって、ジェネレータシステ
ム1710は、アダプタ集成装置1720のインタフェ
ースあるいは接続部1717と容易に接続できるインタ
フェースあるいは接続部1713を備える。同様に、ア
ダプタ集成装置1720は、回収システム1730のイ
ンタフェースあるいは接続部1727と容易に接続でき
るインタフェースあるいは接続部1723を備える。最
後に、アダプタ集成装置1720は、与えられた対象空
間1810(すなわち微生物アイソレータあるいは他の
閉鎖空間)のインタフェースあるいは接続部1813と
容易に接続できるインタフェースあるいは接続部172
5を備える。
【0218】非限定的実施例としての図8に戻ると、接
続部1713および1717のインタフェースは、例え
ば、バルブ282と交差管286との交差点の間に設け
る。さらに、接続部1723と1727のインタフェー
スは、バルブ306と接合部314の間に設ける。ま
た、非限定実施例としての図46においては、接続部1
725と1813のインタフェースは、接続部1405
aと1405bの位置にある。いずれにしても、図47
に示すモジュール要素と接続部を集成した装置は、適当
と思われる形で構成することが可能な、広範な接続様式
とモジュール型を企図したものである。
【0219】図47に示したモジュール型集成装置は、
ガス(殺菌ガスや除染ガスなど)を発生させ、注入し、
抜き出しそして回収する総合的なシステムを組み立てる
上において種々のやりかたを可能にする点において、ジ
ェネレータシステム1710、アダプタ集成装置172
0および回収システム1730を具体化した広範な要素
を互いに交換可能にするすぐれた可撓性と汎用性を有す
る。もちろん、このような広範な適用が可能かどうか
は、実際のケースに則して考えなければならないが、汎
用性の程度が従来より広いことは確かである。さらに、
一個またはそれ以上のモジュール型セクションが修理あ
るいは取替が必要な場合には、本発明に係るモジュール
システムは、システムの一部だけを修理ないし取替えれ
ばよいとことから、その費用が安く済む。
【0220】さらに、ジェネレータシステム1710、
アダプタ集成装置1720および回収システム1730
からなる総合的な集成装置は、与えられた対象空間18
10と全体として組み合わせ可能なように構成される。
【0221】さらに、本明細書で述べたモジュール型シ
ステムによれば、次のことも可能になる:一またはそれ
以上のジェネレータシステム1710を回収システム1
730なしで用いること;一またはそれ以上の回収シス
テム1730をジェネレータシステム1710なしで用
いること;およびジェネレータシステム1710も回収
システム1730も用いないこと(ただ再循環のために
アダプタ集成装置1720を設ける)。
【0222】本発明の好ましい形態によれば、システム
のパラメータを測定するための装置(例えば図41と4
6で説明したガス濃度センサ1210/l214、温度
/湿度センサ1218および圧力センサ1560のよう
なもの)は、すべて、モジュール型システムにおけるア
ダプタ集成装置1720の中に収められる。このため、
アダプタ集成装置1720が接続されるいかなる対象空
間1810にとっても、与えられたモジュール型アダプ
タ集成装置1720は、そのような種々の装置を収める
必要はないだろう。したがって、アダプタ集成装置17
20中の要素は、広範な対象空間1810のいずれとも
組み合わせて使用することができ、補助的な部材(接続
するアダプタ−対象空間システムに補助的な備品として
一時的に付け加えられる)や対象空間自体に部材を用い
る必要はなくなり、コストを大幅に引き下げることがで
きる。
【0223】対象空間1810(アイソレータや他の閉
鎖空間)に一またはそれ以上のブロアを取り付けるなら
ば、本発明の態様においては、アダプタ集成装置172
0の中にも一またはそれ以上のブロアを取り付けること
(例えばブロア1240係る図41に示した方法に似た
方法によって)が考えられる。こうすると、対象空間と
の間での出し入れを含むシステム全体の中でのガスの流
れは、そのような追加のブロアによって「増幅」され
る。同様に、図47に示したモジュール型集成装置によ
れば、自身ではブロアを欠き、ガスの送給・再循環につ
いてはアイソレータのブロアだけを利用するアダプタ集
成装置1720も組み込むことができる。(このような
変形例は、例えばガスの導入、抜き出しおよび再循環に
大きな流量を必要としない小型の対象空間に適してい
る。)
【0224】そこで、図48は、本発明において、図4
7に示した原則に則って、カート(cart)集成装置を採
用した形態を示す。このような構成においては、カート
1610は、所定の対象空間に用いるため適当な構成に
したモジュールセクション1710,1720および1
730を同時に保持することができる。さらに、使用す
るモジュールセクション1710,1720および17
30用に構成した制御システム1630も、このカート
1610の上に載せることができる。
【0225】本発明の一形態によれば、殺菌装置は、図
48に模式的に示した要素を含む。すなわちフレーム1
610、制御システム1630およびシステムケース1
640である。
【0226】本発明の好ましい形態によれば、上述のフ
レーム1610は、ホイール(車輪)1612付きカー
トとして具現される。このカートは、構造材フレームお
よび殺菌装置の移動手段の両方の役割を果たす。
【0227】図48に符号1630であるいは図46に
符号1510で模式的に示したような本発明による制御
装置は、覗き窓の付いた箱に入れることができる。そし
てこの箱は、システムカートに取り付けることができ
る。
【0228】最後に、ステンレス製のケース1640で
システムカートを覆い、ケースをカートの定位置に、ボ
ルト締めあるいは他の方法で固定する。ケース1640
は、システムを保護して外部からいじられるのを防止
し、作業スペースを与えるように構成される。ケース1
640はまた、システム内の消耗品を取り替えるときに
外部と連絡するためのドアを具備する。
【0229】オペレータとのインタフェース用に、9イ
ンチ×9インチのLCD(液晶ディスプレー)パネル1
650やプリンタ1655などの適当な装置を用いるこ
とができる。これらの要素もまた、システムケース上に
容易に取付けられるような構成とする。従来の方法だ
と、そのようなLCDパネルは、オペレータが触るため
の高低差のあるタッチパネル含む。
【0230】このLCDパネルの外形として考えられる
ものを図49と50に示した。図にあるLCDパネル
は、置台1640、CRTモニタ1660、オペレータ
のキーパッド1665およびプリンタ1655を備え
る。
【0231】図51は、かなり大型の対象空間1810
(例えば殺菌や除染を行うために設計したかなり大きな
室、あるいは同じような目的で設計した、18ホイール
トラックに据えつける容器内の大型の運搬可能な室)に
適当した変形例に係る集成装置を示す。この変更例にお
いては、殺菌ガスあるいは除菌ガスを発生すべく構成し
たガス発生システム1710は、一般的な接続部171
5を介して、第1のアダプタ集成装置1720aにガス
を送る。そして、第1のアダプタ集成装置は1720a
は、今度は、一般的な接続部1775aを介して、対象
空間1810にガスを送る。さらに、対象空間1810
は、(一般的な接続部1775bを介して)第2のアダ
プタ集成装置1720bにガスを送り、この第2のアダ
プタ集成装置1720bは、今度は一般的な接続部17
26を介して、ガス回収システム1730にガスを送
る。
【0232】したがって、図51に示す形態において
は、二つの離れて設置したアダプタ集成装置を用いる。
この変更例においては、第1のアダプタ集成装置172
0aから対象空間1810へ、そしてさらに第2のアダ
プタ集成装置1720bへのガスの送給は、一方通行で
行う(すなわち、対象空間1810に入る殺菌ガスある
いは除菌ガスは、その後すべて抜き出され、排気され
る)。もう一つの変更例においては、アダプタ集成装置
1720a,1720bの一方あるいは両方ともが、対
象空間1810に導入された殺菌ガスの再循環に係る。
例えば、第1のアダプタ集成装置1720aは、(図5
1に示した図では、)対象空間1810の頂部左側に殺
菌ガスを導入し、これを対象空間1810の底部左側か
ら抜き取る。さらに、第2のアダプタ集成装置1720
bは、対象空間1810の上方右側から殺菌ガスを抜き
出し、これを再度その底部右側から対象空間1810に
導入する。こうして、「8の字形」の連続再循環パター
ンが、対象空間1810に適用される。このため、かな
り大型の対象空間1810においては、各アダプタ集成
装置1720a,1720bは、それぞれがブロアを備
える。
【0233】図51に示した変更例におけるすべての付
随するモジュールセクション(1710,1720,1
720bおよび1730)との通信を維持する制御シス
テムのために、適当な遠隔通信手段(例えばラジオ、有
線通信、「ethernet」)を用いる。
【0234】本発明は、好ましい形態においては、広
く、対象空間の少なくとも一部を除染するためのモジュ
ールシステムを企図しており、このシステムは、以下の
構成を要素を具備する:除染ガスを対象に選択的に注入
し、かつその対象にガスを戻して選択的に再循環させる
集成装置を備える少なくとも一つのモジュールセクショ
ン(A);ならびに除染ガスを発生させる集成装置を備
える少なくとも一つのモジュールセクション(B);お
よび対象空間から除染ガスを選択的に抜き取る集成装置
を備える少なくとも一つのモジュールセクション(C)
の少なくとも一方。
【0235】〔制御プログラム集成装置〕さて次に、本
発明の形態に係る制御プログラム装置の説明に移る。
【0236】本発明においては、殺菌プロセスの各工程
を正確に行うための自己評価型集成装置を企図する。す
なわち、この装置においては、あらゆる機能とプロセス
・工程を自己監視する。そして、フェイラ(failure;故
障、異常)があれば直ちに警報を発し、適当な場合に
は、自動的な応答を引き出す。
【0237】モジュールおよびテンプレートに基づいた
ソフトウエア構成技術により、プログラマーは、本発明
の殺菌装置を新しい操作環境(すなわち、新しいアイソ
レータあるいは他の閉鎖空間)に導入すると同時に、独
自の(すなわち特別にあつらえた)殺菌ルーチンを開始
するようプログラムを組む。最後に、システムが実行さ
れたときは、システムは、二つのレベルで自己評価をす
る。一つの目のレベルにおいては、システムとプロセス
の操作を試験するため、ソフトウエアテンプレートの要
素が、工程ごとにチェックリストを与える。さらに、各
生産サイクルの工程は、ハードコードによる評価パラメ
ータを含むため、指定された「評価」スイッチを導入す
ると、システムがプリセットあれ、次のサイクルのプロ
セス評価バージョンを実行する。
【0238】本発明の好ましい形態によれば、ソフトウ
エアのテンプレートには、いくつかの特性があるため、
以下にそれを概説する。
【0239】制御装置(図46に符号1510で示した
ようなもの)は、すべてのユーティリティーと装置を連
続的に監視する。そして、何らかのフェイラ(failure)
が検出された場合にはアラームを流し、次のプロセスが
開始しないようにする。逆にアラームがないときは、次
のプロセスを開始させる。
【0240】すべての機能および工程は、機能または工
程に適当とされる開始および実行が成功裡に行われるよ
う監視される。そして、フェイラが検出された場合に
は、適当なアラームを流し、工程あるいは機能を利用し
てそのフェイラを同定する。
【0241】本発明に従って行われる殺菌手順において
は、ただ一つの工程、とりわけ図42〜図45で説明し
た工程だけがいかなるときでも働く。さらに、もし何ら
かの時点で、所定の工程が働いていないと検出された場
合、あるいは二つ以上の工程が同時に働いていると検出
された場合には、制御装置がアボート(abort:中止)シ
ーケンスに入り、制御状態に安全に復帰させる。
【0242】本発明に係る殺菌プロセスの一部を含む工
程のそれぞれが、それが働いている時間一定の程度まで
制御されている限り、「プロセスの中止」は、何らかの
工程が最大限可能な時間(例えば図46に示すCPU1
520のメモリの一部に格納されている)内に終了せ
ず、オペレータに何らかの処置をするようアラーム(聴
覚信号、視覚信号、印刷物等)を流す際になされる。
【0243】そのようなアラーム状態にありながら、オ
ペレータが所定時間内に何も処置を講じない場合には、
制御装置が殺菌剤を、フェイラを起こした工程にとって
適切なアボートシーケンスに入れ、制御状態に安全かつ
確実に復帰させる。
【0244】最後に、殺菌プロセスの何らかの段階で安
全性が低下し、製品の統合性を脅かす事態(例えばアイ
ソレータあるいは他の閉鎖空間で殺菌処理を行おうとう
する製品の無菌あるいは物理特性が脅かされる事態)が
発生したときには、プロセスは、その段階に適当な方法
で停止する。
【0245】工程は、次の二つの方法のうちの一つによ
り行われる: −「シーケンシャル工程作動(Sequential Step Activat
ion;SSA)」は、所定の工程シーケンスにおいて、工
程シーケンスの絶対的な制御を確実なものにする。現在
流れている工程の終わりに開始することのできる唯一の
プロセス工程は、次にプログラムされている工程であ
る。予めプログラムされたアボート(停止)工程は、プ
ロセスの必要あるいはオペレータの入力によって要求さ
れたときは、いつでも作動できる。
【0246】−「ランダム工程作動(Random Step Activ
ation;RSA) 」は、その一方で、オペレータが自由に
工程シーケンスを定義することができるが、これは、特
別の目的に応じた特別仕様の殺菌シーケンスである。こ
の特別仕様のシーケンスは、順序数的な(ordinal) なプ
ロセス工程(工程1〜工程n)を、要求される工程の機
能を同定する特定の工程コードに関連づけてつくる。プ
ロセスあるいはタイミングの設定点は、要求のあった各
工程に関連する。特別仕様のサイクルが実行に移される
と、各工程が成功裡に終了する度に、工程番号は1から
nまで増加する。アボートのプロセスが要求された場合
は、RSAシーケンスは不能になる。そして、予めプロ
グラムされたアボート工程が作動し、プロセスはこの後
安全な条件へと向かう。このRSA法は、プロセスの展
開と試験には適している。この方法は、柔軟性と安全性
を兼ね備えるが、自己評価生産システムにとっては適当
ではない。
【0247】本発明の一形態に係るプログラミング集成
装置は、図52ないし図58を参照して説明する。図5
2ないし図58はそれぞれ、殺菌プロセスのすべての機
能に用いられ、また必要に応じて複写や編集(すなわち
特別につくる)ことが可能なプログラミングテンプレー
トを示す。図52〜58における例は、公知のラダーロ
ジック(ladder logic)を使って示してある。しかし、こ
こで企図する方法や手プレートは、他の適当なプログラ
ミング言語にも用いることができることは留意すべきで
ある。図41〜図46も参照して、さらに説明を進め
る。
【0248】第一に、殺菌プロセスにおける各工程(例
えば循環フロー、殺菌ガスの噴射フロー等)は、一また
はそれ以上の機能を備える。この機能は、例えば、ガス
の噴射(すなわち図41〜図46におけるバルブ282
などのバルブの開放)や真空の発生(アイソレータや他
の閉鎖空間1310の内部を排気するための公知の真空
ポンプや、図46において符号1410で示すブロア装
置で行うことができる)である。
【0249】各工程は、適当なアクチュエータを作動さ
せるか、あるいは工程に関連した機能を実行するため適
当なアクチュエータを作動させる制御ループをも動か
す。例えば、本発明の好ましい態様に係る「ガス噴射工
程」は、CPU1520に格納された制御ループを起動
させ、バルブ制御装置1530を介して、バルブ282
を開き、バルブ290を閉じ、そしてバルブ306を開
ける。また、適当な制御装置も、ガスジェネレータ27
4を作動させる。
【0250】さて、図52をみると、一旦工程が開始さ
れると、「ファンクション(機能)」テンプレートが、
近い将来にあるファンクションをはっきりと定義するた
めに働くことが分る。
【0251】図52の下段は、「ファンクション監視」
スキームを示す。特に、あらゆるファンクションは、シ
ステムパラメータに最初の変更(イニシャルチェンジ)
をもたらす。このイニシャルチェンジは、すでにファン
クションが始めた関連する制御ループを促すために行わ
れる。このとき、そのファンクションに関連するアラー
ムは、予め設計したシステムパラメータに反するような
時間まで、最初から発せられない。
【0252】本発明の好ましい形態によれば、テンプレ
ート装置は、各工程がその進行と完了を監視するように
構成される。特に、工程が不適当な終わり方をしたり、
システムのフェイラが起こった場合にそれを知らせる、
プリセット時間に基づくアラームが設置される。一般
に、工程にフェイラが発生すると、アラームが発せら
れ、その工程はその時点で停止し、オペレータが操作し
ない限り進まなくなる。もし所定の時間内にオペレータ
が操作しない場合には、予めプログラムされたアボート
シーケンスが起動し、システムは制御状態に復帰する。
【0253】「セットポイントで起動される(setpoint
-driven)」工程は、所定のプロセスの目標が達せられる
まで続く。この例は、所定の殺菌ガス濃度がセンサ12
10,1214で検出されるまで継続する殺菌ガスの噴
射である(図43参照)。セットポイントとの単純な不
釣り合いの場合は、そのセットポイントに一致するまで
(すなわち、殺菌ガスの濃度など測定したパラメータの
値が所定の濃度と等しくない場合には、その工程は継続
して実行される)、工程に歯止めがかかる。図57は、
セットポイント工程のためのセットポイントの歯止めを
示す。
【0254】「時間で起動する(time-driven)」工程
は、所定の時間だけ継続し、その時間が満了したときは
停止する。本発明の形態によれば、工程のタイマーは、
所定の工程パラメータが充足されないインターバルがあ
ると、停止する。先ほどと同じように、時間の要件との
単純な不一致の場合は、その時間の要件に一致するまで
(すなわち、経過した時間が所定の時間と等しくない場
合には、その工程は継続して実行される)、工程に歯止
めがかかる。図57は、時間に基づく工程についての時
間に基づく歯止めの仕組みを示す。
【0255】時々、セットポイントが満たされ、かつ所
定の時間が満了するまで継続される、「複合」工程が必
要になることもある。したがって、このような工程は、
二つの歯止め、一つはセットポイント用の歯止めで、も
う一つは時間用の歯止めを備える。
【0256】図53(a)〜図53(c)は、本発明の
一態様において、対応するアラームを促すべく用いられ
る種々の工程時間のプリセットを示す。
【0257】図53(a)は、工程が所定の下限境界値
より短い時間で終了したとき、「最小時間」アラームの
作動を促す「最小時間」タイマーのプリセットを示す。
【0258】図53(b)は、工程が所定の最大時間制
限を超えて継続しているとき、「最大時間」アラームの
作動を促す「最大時間」タイマーのプリセットを示す。
【0259】図53(c)は、工程が所定の最大時間制
限を超えて継続し、かつアラームが所定時間作動(すな
わち所定時間「アラーム」状態にある)してもオペレー
タが何らの処置も施さないとき、工程、あるいはさらに
殺菌プロセス全体を停止させる「工程フェイラ」タイマ
ーのプリセットを示す。
【0260】図54(a)〜(c)は、図53(a)〜
(c)に示したプリセットを実際に採用したアラームを
示す。
【0261】二つの工程タイマーは、工程の実行を監視
するために用いられ、新しい工程が開始したときにリセ
ットされる。例えば、図55には、工程中に経過した時
間を記録しておく「工程中の時間(time in step)」タ
イマーが示してある。他方、図56には、工程パラメー
タの要件が充足されている間、累積時間を記録しておく
「良好時間(time made good)」タイマーが示してあ
る。この「良好時間」タイマーは、プロセスの説明で定
義した工程の所要時間に合わせるための基準となる。
【0262】図57には、先のシーケンシャル工程起動
(SSA)あるいはランダム工程起動(RSA)のいず
れかを選択できる工程制御スキームが示してある。
【0263】SSAを選択した場合は、工程Xは、工程
X−1が完了したときに作動する。この方法の場合は、
前の工程が完了したとき、二つの工程のうちただ一つだ
けが競合的に作動する。正常な工程(図57参照)は、
前の工程がアボート条件なしに正常に完結したときに作
動する。アボート工程(図58参照)は、現在の工程は
アボート条件の下に終了したときに作動する。
【0264】RSAを選択したときは、オペレータの選
択したコードが正しい場合に、工程Xが作動する。この
コードは、以下の方法の一つによって行われるシーケン
スの一つである。他の方法も使用できるが、上述の方法
が最も一般的である。 1.マニュアルシーケンス:オペレータが、現に進行中
の工程に対して、コードとセットポイントを入力する。 2.テナードラム:予め構成したコードとセットポイン
トのシーケンスが、プロセスの工程の完了によって駆動
される。 3.セットポイントプログラミング(SPP):時間と
プロセスによって駆動される数値コードと対応するセッ
トポイントのシーケンスを与えるハネウェル制御ソフト
ウエアシステムのプログラミングツールである。
【0265】図57に示すように、プログラミングを簡
単にするため、RSAはプログラムするが、SSAは明
示的には定義していない。RSAが動作していない(フ
ォールス)とき、SSAがデフォルトにより作動する。
【0266】ず57と58に示した工程テンプレートに
従った工程の完結が企図されている。
【0267】プロセスの工程が目標とするセットポイン
トに一致するか、または工程時間が満了すると、工程は
正常に終了する。テンプレートは、「工程時間(STEP T
IME)」と「工程のセットポイント(STEP SETPOINT)」
の両方が満たされたときに歯止め(ラッチ)がかけられ
ることを示している。どちらの要件も、ある工程にとっ
て適当なときにはラッチを解除できるようにしなければ
ならない。ほとんどの工程においては、ただ一本の枝だ
けが使用される。プロセス工程の枝分れは、「バリデー
ト(評価)」フラッグがないときに行われ、プロセスの
セットポイントと値が十分に実効があることに留意され
たい。
【0268】他方、オペレータによって「バリデート
(VALIDATE)」フラッグが立てられたときは、正常な
「工程時間」と「工程のセットポイント」の分枝は作動
しなくなり、「バリデート時間(VALIDATE TIME)」と
「バリデートのセットポイント(VALIDATE SETPOINT)」
の分枝は作動する。工程は、正常な工程の完了のところ
で説明したように、実行され、また終了するが、バリデ
ート時間とセットポイントの値は有効である。
【0269】オペレータのコマンド(優先コマンド)が
発せられると同時に、一つの機械サイクルに対して、
「強制工程フラッグ(FORCE STEP FLAG)」が作動する。
このフラッグは、工程時間やプロセス条件にかかわりな
く、現に進行中の工程を終了させる。そして、続く工程
が正常に始まる。テンプレートは、「強制工程(FORCES
TEP)」が「真」のときは、工程は歯止めされないこと
を示している。歯止めが破られると、工程は終了する。
バリデートプロセスにおいては、ある工程を強制するの
は、プロセスの逸脱を意味し、そのプロセスにとって適
当な手順によって処理されなければならない。
【0270】オペレータがコマンドを発すると同時に、
あるいはプロセスの安全あるいは製品の完全性の要求に
応じて、「アボートフラッグ(ABORT FLAG)」が「真」
と設定される。図57と58における工程テンプレート
は、いかなる工程も、「アボート(ABORT)」が「真」の
場合は、作動中は歯止めされず、また作動していないと
きは停止させられることを示している。これは、予めプ
ログラムしたアボートシーケンスを開始させる。そして
現に進行している工程は、直ちに停止する。アボートプ
ロセスにおけるいかなる工程にとっても、システムが安
全条件に復帰するアボート氏ー消すの終わりにおいて
は、可能な次の工程はただ一つだけである。アボート工
程のテンプレートは、図58に示してある。アボートフ
ラッグがアボートを開始させ、またRSAフラッグを
「オフ」に変えることに留意されたい。アボートシーケ
ンスは、アボートすることができない特別のSSAシー
ケンスである。
【0271】一セットのタイマーがすべてのステップに
働くことは分るであろう。ある工程が始まると、新しい
工程とタイマーのリスタートによって、タイマーのプリ
セットがリセットされる。
【0272】これまでに説明したシーケンスがオペレー
タによるマニュアル作動で開始されるものならば、本発
明によるプロセスは、そのようなシーケンスを自動的な
ものにできる。さらに、自動シーケンスの場合は、本発
明によるプロセスは、そのシーケンスあるいはプロセス
における何らかの個別の工程が所定の「フェイラ」を起
こした際は、アボートされることを可能にする。
【0273】本発明による殺菌装置が広範な閉鎖空間に
容易に取付け可能なものになることを企図しているなら
ば、本発明によるプロセスは、プロセスシーケンスのい
くらか標準化するものであることは理解されるであろ
う。換言すれば、本発明によるテンプレートプログラミ
ングソフトウエアは、広範な殺菌装置とプロセスに共通
と考えられる基本的なフレームワーク(枠組み)を与え
るものである。しかし、この枠組みは、手元の状況の必
要に応じて、修正したり構築したりできる。
【0274】例えば、まだ違反していない殺菌装置とプ
ロセス用のパラメータの範囲をオペレータがプリセット
する制御装置を与えることができる。この装置は、もし
侵された場合には、上述したアラームやアボートを発す
る。
【0275】また、非常に広範な殺菌装置とプロセスに
共通な範囲に入るであろうパラメータが存在することも
分るであろう。この場合、そのようなパラメータは、問
題の制御装置用に予めプログラムしておくことができ
る。
【0276】本発明の「自己評価」にかかる様相は、公
知の集成装置と比較すると、独特の利点を有する。特
に、公知の評価ソフトウエアは、多くが、殺菌あるいは
除菌を行うソフトウエアとは無縁のものが多い。しか
し、本発明の好ましい態様によれば、「自己評価」型の
集成装置は、評価を実行させるために、例えば図57に
示すテンプレートが評価の実行を促すフラッグによって
のみ変更される点において、殺菌/除菌を行うまさに同
一の集成装置の一部を構成する。これは、例えば、オペ
レータが単にボタンを押したり、他の何らかの刺激を与
えるだけで達成される。
【0277】ここで説明したテンプレート集成装置は、
殺菌操作において、少なくとも二つの工程を、所定のあ
るいは予め定めることができるシーケンスに従って自動
的に行えるようにすることができる。本発明の好ましい
態様によれば、「予め定めることができる」シーケンス
とは、「アドホック(AD-HOC:特別)」シーケンスのこ
とと考えられる。
【0278】本明細書でシステムが「決定的な」という
ことは、システムが、自身を監視し、またシーケンス工
程を適切に実行しているかを決定できることを意味す
る。
【0279】〔フローに基づくガス送給アルゴリズム〕
次に、本発明の好ましい態様に従って用いられる、フロ
ー(流れ)に基づくガス送給アルゴリズムについて説明
する。このアルゴリズムは、図41〜46を参照すると
一番よく理解できる。
【0280】一般に、近くの雰囲気のセットポイントに
おける圧力を維持しながら活性なガス成分について所望
の濃度を得るために行う、フローに基づくガス送給と
は、次の事項の組み合わせである:・循環値に基づいて
ガスを添加すること;および・フィードバック制御に応
答してガスを添加すること。
【0281】このシステムは、図46に示した圧力セン
サ1560および制御装置1510に加えて、図43に
ある矢印で示したループからなる
【0282】フローに基づくガス送給が開始されると、
ガスバルブ282が開く。そして、活性ガスが、ガスジ
ェネレータ274から、バルブ282を通して入ってく
る。一方、バルブ306からは排気が行われる。最初の
ガス送給は、以下に定義する「T」時間だけ行われる: T=(VC/FR)K ここで、V=殺菌する容器の有効容積(立方フィート) C=殺菌ガスの濃度(mg/l) F=導入したガスのバルブ282における濃度(mg/l) R=導入したガスのバルブ282における流量(ft3/mi
n) T=送給時間(分) K=チャンバ容積の修正%または非占有空間の%
【0283】最初の送給の後は、アイソレータや閉鎖空
間1310にある循環装置が、活性がガスを均一に放散
させるために作動する。濃度センサ1214からの制御
信号が、濃度が数量C未満であること知らせた場合は、
バルブ270と282が追加のガスを導入すべく開放す
る。
【0284】「ガス噴射」位相(図41に示した)の間
は、バルブ306は過剰な圧力を外に逃がすように開放
することができる。同様に、圧力モニタ1560(ある
いは他の圧力監視装置)からの信号が、圧力がセットポ
イント(設定点)に達したかまたはこれを超えたと知ら
せた場合は、バルブ306が容器(アイソレータ131
0など)内の圧力を維持するために開かれる。そして、
数量Cの濃度が得られたときは、図44に示す「暴露」
位相に移行する。
【0285】したがって、所定容積のガスを漏洩のない
容器に導入する方法が企図されているため、システム
は、活性なガスを容器に供給し、また圧力と濃度を位置
することが要求されるときにはガスを除去するのにバル
ブを使う。CPU1520を含む制御装置1510は、
所定の指示シーケンスの実行を制御する。この方法は、
この方法は、内部圧力(すなわち、大気圧、真空あるい
は正圧)にかかわらず、あらゆる型のアイソレータに適
用することができる。
【0286】したがって、本発明によるフローに基づく
ガス送給によれば、圧力に基づく殺菌システムの問題点
が除去され、どのような閉鎖空間でもガスで殺菌するこ
とができる。小型の感圧微生物アイソレータは、損傷す
ることなく殺菌/除染される。そして、これは、大型の
工業用室や容器においても行うことができる。さらに、
どのような場合でも、殺菌する空間を排気したり、他の
操作を加えたりする必要がない。そして、公知の濃度の
殺菌ガスを公知の流量において一定時間流すと、送給さ
れる殺菌ガスが直接循環する。さらに、濃度は、センサ
(例えば図46で符号1214で示したもの)によって
監視され、またコンピュータによってフィードバック制
御される。このため、圧力に基づくシステムに共通の間
接循環は行わなくてすむ。
【0287】本明細書では、特に断らない限り、すべて
の要素および/またはプロセスは、適当な場合、明細書
の他の箇所で述べた類似の要素および/またはプロセス
と相互に交換可能である。
【0288】本発明の装置および方法は、その適用に適
した形に構成される。これまでに述べた態様は、すべて
例示的なもので、限定的なものではないと考えられた
い。本発明の範囲は、上述の明細書本文の記載よりも、
特許請求の範囲によって定義される。そして特許請求の
範囲と等価のあらゆる変更は、本発明の範囲に包含され
る。
【0289】なお、本発明の具体的な実施態様は、以下
の通りである。 (1)前記除染システムはさらに、前記被駆動要素を選
択的に前進及び後退させるための空気圧流れを与える手
段を有する請求項1に記載の除染システム。 (2)前記少なくとも1本の導管は2つの口を有し、前
記2つの口の各々は前記ハウジングのほぼ反対側に配置
され、前記2つの口は、前記口の第1口を通じて空気圧
媒体を導入し、前記口の第2口から空気圧媒体を排出す
ることによって、前記被駆動手段の位置を、前記ガス流
れ許容/制限手段を通じて除染ガスの流れが導入される
第1位置から、前記流れ許容/制限手段で除染ガスの流
れが妨げられる第2位置まで変位させ、前記口の第2口
を通じて空気圧媒体を導入し、前記口の第1口から空気
圧媒体を排出することによって、前記被駆動手段の位置
を、前記第2位置から、前記第1位置まで変位させる位
置形状を有する、実施態様(1)に記載の除染システ
ム。 (3)前記位置合わせフィードバックを行う手段は、前
記被駆動要素上に配置された少なくとも1つの永久磁石
と、前記ハウジングに対して固定して配置された少なく
とも第1磁気センサ及び第2磁気センサを有し、前記第
1磁気センサは、前記第1位置に配置される前記被駆動
要素上の前記永久磁石の存在を検知するための手段を有
し、前記第2磁気センサは、前記第2位置に配置される
前記被駆動要素上の前記永久磁石の存在を検知するため
の手段を有する具備する請求項1に記載の除染システ
ム。 (4)前記位置合わせフィードバックを行う手段は、前
記被駆動要素上に配置された少なくとも1つの永久磁石
と、前記ハウジングに対して固定して配置された少なく
とも第1磁気センサ及び第2磁気センサと、前記第1位
置に配置される前記被駆動要素上の前記永久磁石の存在
を検知するための手段を有する前記第1磁気センサと、
前記第2位置に配置される前記被駆動要素上の前記永久
磁石の存在を検知するための手段を有する前記第2磁気
センサとを具備する実施態様(2)に記載の除染システ
ム。
【0290】(5)前記位置合わせフィードバックを行
う手段は、前記少なくとも1つの永久磁石が前記第1及
び第2磁気センサのうちの適当な一方のものと完全に整
列するまで、前記空気圧流れを調節する手段を有する実
施態様(4)に記載の除染システム。 (6)前記ハウジングは直線状である請求項1記載の除
染システム。 (7)前記ハウジングはポリ塩化ビニルで作られた本体
部分を有する請求項1に記載の除染システム。 (8)前記ハウジングは円筒形状である請求項1記載の
除染システム。 (9)前記被駆動要素はほぼ円筒形状であり、ほぼ円形
状の2つの反対側の端面を有し、前記少なくとも1つの
永久磁石は2つの永久磁石からなり、その各々が前記2
つの端面のうちの対応する一方に配置され、前記ハウジ
ングは、各々がほぼ円形状の2つの反対側の端部分を有
し、前記磁気センサの一方は、前記2つの永久磁石のう
ちの第1磁石の存在を検知するために、前記ハウジング
の前記反対側の端部分の第1端部分に配置され、前記磁
気センサの他方は、前記2つの永久磁石のうちの第2磁
石の存在を検知するために、前記ハウジングの前記反対
側の端部分の第2端部分に配置される、実施態様(8)
記載の除染システム。
【0291】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
微生物アイソレータの内部空間のような閉鎖空間を殺菌
および/または除染する殺菌ガスを発生、注入、抜き出
し、そして回収するための装置および方法、ならびにこ
れらの装置および方法に関連する要素が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の殺菌装置とこの装置にインタフェースで
接する閉鎖空間の模式配置図である。
【図2】図1とほぼ同じであるが、殺菌装置と閉鎖空間
の間の接続を示す配置配置図である。
【図3】従来の隔離器とその関連要素を示す模式配置図
である。
【図4】ガス殺菌が可能なように変更した仕様の隔離器
を示す模式配置図である。
【図5】本発明の各態様で採用される代替的な隔離集成
装置を示す図である。
【図6】本発明の各態様で採用するガス発生・回収シス
テムを模式的に示した斜視図である。
【図7】モジュール型の互換性、選択統合式セクション
の概念を示す模式図である。
【図8】図6とほぼ同じであるが、さらに三つのセクシ
ョンを加えたシステムを模式的に示した斜視図である。
【図9】図8とほぼ同じであるが、圧力と湿度の感知に
ついて異なる集成装置を模式的に示した斜視図である。
【図10】本発明で採用するガス回収システムを示す模
式図である。
【図11】図10の態様に基づく他のガス回収システム
を示す模式図である。
【図12】本発明の好ましい態様に基づく他のガス回収
システムを示す模式図である。
【図13】本発明に係るガス回収システム内に設けられ
る充填カラムの拡大図である。
【図14】他のガス測定システムを示す軸方向断面図で
ある。
【図15】さらに他のガス測定システムを示す軸方向断
面図である。
【図16】本発明の一形態に係るバルブ本体の一般的な
構成を示す斜視図である。
【図17】図16のバルブ本体とともに用いられる被駆
動要素を示す模式図である。
【図18】本発明の一形態に係るバルブ一式の側面図で
ある。
【図19】図18に示したコイルの違う方向から見た図
である。
【図20】図18のバルブが開位置にあるときの平面図
である。
【図21】図18のバルブが開位置にあるときの側面図
である。
【図22】図18のバルブが閉位置にあるときの平面図
である。
【図23】図18のバルブが閉位置にあるときの側面図
である。
【図24】空気圧式に変形した構成を有するバルブ本体
を示す図である。
【図25】図24に示したバルブ本体とともに用いられ
る被駆動要素を示す図である。
【図26】図24と図25に示した本発明の変形例に係
るバルブ一式の側面図である。
【図27】図26のバルブが開位置にあるときの平面図
である。
【図28】図26のバルブが開位置にあるときの側面図
である。
【図29】図26のバルブが閉位置にあるときの平面図
である。
【図30】図26のバルブが閉位置にあるときの側面図
である。
【図31】バルブハウジングが円筒形の変形例を示す図
である。
【図32】図31に示したバルブが閉位置にある状態を
示す図である。
【図33】図31に示したバルブが開位置にある状態を
示す図である。
【図34】単シャトルバルブ装置の第一の状態を示す図
である。
【図35】図34の単シャトルバルブ装置の第二の状態
を示す図である。
【図36】図34と図35に示したシャトルバルブ装置
に用いるシャトルの斜視図である。
【図37】バルブ−ブロア集成装置の「収縮」配置を示
す図である。
【図38】図37のバルブ−ブロア集成装置の「循環」
配置を示す図である。
【図39】図37と図34に示したバルブ−ブロア集成
装置を採用することが可能な操作環境の模式図である。
【図40】図39の操作環境を他の方向から見た図であ
る。
【図41】本発明の各態様で用いる殺菌/除染装置を示
す図である。
【図42】図41に示したシステムの操作が「循環」モ
ードにあるときのシステム模式図である。
【図43】図41に示したシステムの操作が「ガス噴
射」モードにあるときのシステム模式図である。
【図44】図41に示したシステムの操作が「暴露」モ
ードにあるときのシステム模式図である。
【図45】図41に示したシステムの操作が「空気噴
出」モードにあるときのシステム模式図である。
【図46】図41とほぼ同じであるが、さらに制御集成
装置を示す図である。
【図47】本発明の少なくとも一つの態様に係るモジュ
ール型、互換性で選択統合式セクションの概念を模式的
に示した図である。
【図48】図47の原理に則った部品の集成を示す図で
ある。
【図49】本発明に係る部品集成装置の考えられる外観
を示す図である。
【図50】図49に示した集成装置の他の方向からみた
外観図である。
【図51】モジュール型、互換性で選択統合式セクショ
ンのもう一つの概念を模式的に示した図である。
【図52】ラダー(はしご)ロジックによる「機能」プ
ラグラミングのテンプレート(型板)を示す図である。
【図53】図53(a)〜(c)はラダーロジックにお
ける種々の「ステップ時間」のプリセットを示す図であ
る。
【図54】図54(a)〜(c)は、ラダーロジックに
おいて図53(a)〜(c)に示したプリセットを採用
したアラームを示す図である。
【図55】ラダーロジックにおいて「ステップ時間式」
タイマーを示す図である。
【図56】ラダーロジックにおいて「時間良好」タイマ
ーを示す図である。
【図57】ラダーロジックにおけるステップ制御スキー
ムである。
【図58】ラダーロジックにおける「失敗ステップ」制
御スキームである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象の少なくとも一部を除染するための
    システムであって、 除染ガスを発生させるための手段と、 前記除染ガスを前記対象に注入するための手段と、 前記除染ガスを循環させるための手段と、 除染ガスを抜き取るための手段と、 少なくとも1本の導管と、 前記導管を通してガスの流れを選択的かつ交互に許容し
    制限するためのガス流れ許容/制限手段とを具備し、前
    記ガス流れ許容/制限手段は、 ハウジングと、 前記ハウジング内にスライド可能に配置される被駆動要
    素と、 前記被駆動要素をスライドにより変位させる手段と、 前記変位手段は、前記被駆動要素を選択的に前進及び後
    退させる手段を有することと、 前記被駆動要素を前記ハウジング内でほぼ正確に位置設
    定するために、前記変位手段に位置合わせフィードバッ
    クを行う手段と、を具備する除染システム。
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