JPH10271013A - データの圧縮方法および画像データの圧縮方法と圧縮装置 - Google Patents

データの圧縮方法および画像データの圧縮方法と圧縮装置

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JPH10271013A
JPH10271013A JP10059382A JP5938298A JPH10271013A JP H10271013 A JPH10271013 A JP H10271013A JP 10059382 A JP10059382 A JP 10059382A JP 5938298 A JP5938298 A JP 5938298A JP H10271013 A JPH10271013 A JP H10271013A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】濃淡画像データを含むデータの良好な圧縮をお
こなう。 【解決手段】まず第2の部分集合と連語をなす画像デー
タの第1の部分集合内のパターンを検出する。パターン
が検出されないときは、テキストモード文脈型を選択
し、パターンが検出された場合は、そのパターンの周期
を検出して、該周期に直接関連する幅を有するパターン
モード文脈型が選択される。算術符号圧縮装置が選択さ
れた文脈型を用いて第2の部分集合を圧縮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はデータの圧縮に関
し、特に2値画像データ中のパターンに応じてコンテキ
ストモデル(文脈条件モデル、以下「文脈型」と称す
る)を選択することで濃淡画像にも適応できる改良され
た画像データの圧縮方法と圧縮装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】当該技術分野においてデジタルデータ信
号ストリームを圧縮されたデジタルコード信号に符号化
し、この圧縮されたデジタルコード信号をもとのデータ
に復号化するデータ圧縮システムが周知である。データ
圧縮とはある特定のフォーマットのデータをもとのデー
タより小さいスペースしか必要としない別のフォーマッ
トに変換しようとする任意の処理を指す。データ圧縮シ
ステムの目的はあるデジタル情報の保持に要する記憶容
量あるいはその送信に要する時間量を低減することにあ
る。
【0003】汎用デジタルデータ圧縮システムが実用的
であるためにはある一定の基準を満たさなければならな
い。かかるシステムは可逆性を持っていなければならな
い。データ圧縮システムが可逆性を持つためには、いか
なる情報の改変あるいは損失も生じることなく圧縮され
たデータをそのもとの形態に再展開すなわち復号化する
ことができなければならない。復号化されたデータとオ
リジナルデータとは同一で互いに区別不可能なものでな
ければならない。可逆性は情報理論における厳密な無雑
音性に相当する。用途によってはさほど厳密な可逆性が
要求されない場合がある。かかる用途としては、具体的
には図形データの処理がある。人間の目は雑音にさほど
敏感ではないため、圧縮/伸張処理における情報の改変
や損失がある程度許容される。
【0004】かかるシステムはデータ圧縮および伸張シ
ステムと通信する装置が発信、受信するデータ転送速度
に関して十分な性能を持つものでなければならない。デ
ータ圧縮速度は圧縮システムへの入力データの処理速度
(通常は数百万バイト/秒(メガバイト/秒)単位)で決
まる。今日のディスク、テープおよび通信システムで達
成される通常1メガバイト/秒を越えるデータ転送速度
を維持するだけの十分な性能が必要である。したがっ
て、データ圧縮および伸張システムはシステム全体に悪
影響を与えないような十分なデータ帯域幅を持っていな
ければならない。データ圧縮および伸張システムの性能
は通常圧縮および伸張に必要な計算および統計データの
記憶および圧縮・伸張処理の制御に用いられるランダム
アクセスメモリ(RAM)等のシステム要素の速度によっ
て制限される。圧縮装置の性能は入力文字あたりに必要
なプロセッサのサイクル数によって記述される。サイク
ル数が少ないほど性能は高い。
【0005】データ圧縮および伸張システムの設計にお
ける他の重要な基準としては、圧縮率で記述される圧縮
の効率がある。圧縮率は非圧縮の形態のデータサイズを
圧縮された形態のサイズで割った比率である。データが
圧縮可能であるためには、データには冗長性がなければ
ならない。圧縮の効率は圧縮手順が入力データの冗長性
を利用する効率によって決まる。通常のコンピュータ記
憶データにおいては、冗長性は個々の記号、例示ディジ
ット、バイト、あるいは文字の一様性を欠く使用および
共通の語や、空白記録フィールド等の記号列の頻繁な繰
り返しの両者において発生する。
【0006】汎用データ圧縮手順は当該技術分野におい
て周知であり、かかる手順としてはHuffman法、Tunstal
l法およびLempel-Ziv法の3つがある。Huffman法は広く
知られ、使用されており、これについてはProceedings
IRE、40、10、1098-1100ページ(1952年9月)の“A Me
thod For Construction Of Minimum Redundancy Code
s”と題するP.A. Huffmanの論文を参照されたい。Tunst
allアルゴリズムについてはGeorgia Institute of Tech
nology(1967年)の“Synthesis of NoiselessCompress
ion Codes”と題するB.P. Tunstallの博士論文を参照さ
れたい。Lempel-Ziv手順については、IEEE Transaction
s on Information Theory、IT-23、3、337-343ページ
(1977年5月)の“A Universal Algorithm For Sequen
tial DataCompression”と題するJ. ZivおよびA. Lempe
l共著の論文を参照されたい。
【0007】最初に開発された汎用データ圧縮手順の1
つがHuffman法である。簡単に説明すると、Huffman手順
では記号の完全長セグメントを可変長ワードにマップす
る。Huffmanデータ圧縮手順には2つの制約がある。第
一に、Huffman手順は圧縮すべき入力データを記号の固
定長セグメントで構文解析しなければならないという制
約のもとで動作する。Huffman手順はかかる制約下で得
ることのできる最良の圧縮率を提供するものであるが、
この制約を緩和すれば他の手順を用いてはるかに良好な
圧縮率を得ることが可能である。第二に、Huffman符号
化には情報源データの統計的特性に関する十分な知識が
必要である。Huffman手順はそれぞれの入力記号の固定
長セグメントの発生確率がわかっているという前提で動
作する。Huffman手順のこの条件は、実際にはデータの
処理中に必要な統計をとるようにした適応型Huffman手
順を用いることによって満足される。しかし、これは煩
雑であり、かなりの作業メモリ領域を必要とし、適応動
作も最適なものではない。
【0008】記号の可変長セグメントを固定長の2進ワ
ードにマップするTunstallアルゴリズムはHuffman手順
を補完するものであり、固定長の制約はこの場合入力セ
グメントではなく出力セグメントに適用される。Huffma
n手順と同様に、Tunstall手順でも情報源データの発生
確率に対する事前知識が必要である。この事前知識の条
件もまたデータの処理中に必要な統計をとる適応型Tuns
tall手順を用いることによってある程度満足される。
【0009】Lemple-Ziv手順は記号の可変長セグメント
を可変長の2進ワードにマップする。この手順は入力お
よび出力セグメントに対する制約がない場合に漸近的に
最適なものである。この手順では、入力データストリン
グは適応的に成長するセグメントに構文解析され、それ
ぞれのセグメントは入力ストリングのそれ以前の部分の
正確なコピーの後に入力データからの1つの新たな記号
を付けたものからなる。作成すべきコピーは可能な最大
の長さを有するものであり、それ以前のいかなる構文解
析されたセグメントに対してもそれに一致すべき制約を
受けない。出力中でこのセグメントに置き替わるコード
ワードは前にコピーされた部分の始点へのポインタ、そ
のコピーの長さおよび新たな記号からなる情報を含む。
【0010】HuffmanあるいはShannon-Fano符号化は完
全なデータ圧縮手段のようにも思われる。しかし、そう
ではない。上述したように、これらの符号化方法は記号
の発生確率が1/2の整数乗であるときにのみ最適であ
り、通常は整数乗ではない。
【0011】算術符号化技術にはこの制約がない。この
技術はメッセージを1単位として取り扱うのと同じ効果
を達成し(Huffman符号化の技術では、単位となるメッ
セージを数え上げることを必要とする)、したがって任
意の情報源に対して圧縮効率は理論エントロピー限界に
達する。
【0012】算術符号化においては、判断が1つ1つ符
号化されてある数直線上で次第にに小さくなるまた内包
がより小さくなる間隔が画成される。参考までに、算術
符号化に関するこれ以外の情報はについては、IBM Jour
nal of Research and Development、Vol. 28、n.2 (19
84年3月)、135-149のG.G. Langdon, Jr.の“An Intro
duction To Arithmetic Encoding”、同上誌Vol.23、n.
11(1981年4月)、5112-5114のD.R. Helman、G.G. Lan
gdon, Jr.およびJ.J. Rissanenの“ArithmeticCompress
ion Code Control Parameters Approximation”およびL
angdon, Jrその他への米国特許4,905,297号、“Arithme
tic Coding Encoder and Decoder System”の明細書で
知ることができる。
【0013】上記の論文に説明するように、算術符号化
では、それぞれの判断は複数の可能な排他的な結果すな
わち“事象”を有しなければならないことになってい
る。それぞれの結果すなわち事象は記号によってデータ
中で表現される。画像処理環境では、たとえば、それぞ
れの判断はある画素が黒であるか否かに対応する場合が
ある。その画素が黒であれば判断結果はY(すなわちYE
S)記号で表現され、その画素が黒でなければN(すなわ
ちNO)記号で表現される。したがって、複数の判断を一
連の記号たとえばYNNY…によって表現することができ
る。
【0014】従来の算術符号化の原理によれば、確率直
線上に当該間隔が画成されている。最初の当該間隔は0
から1である。この当該間隔はセグメントに分割され、
セグメントは次の判断の1つの可能な結果に対応する。
それぞれの判断について可能な結果が2つしかない場
合、現行間隔は2つのセグメントに分割される。それぞ
れのセグメントの長さはそれに対応する確率に基づく。
この対応する確率は固定されたものとすることもでき、
あるいは判断データの入力時にそれに適応させることも
できる。
【0015】大きなセグメントを発生頻度の高い記号に
相関させることによって圧縮効果がもたらされる。前述
の論文(“An Introduction To Arithmetic Encodin
g”)では、4記号算術符号化の例が示されており、こ
の場合、それぞれの判断の結果は(50%の確率を有す
る)“a”事象、(25%の確率を有する)“b”事象、
(12.5%の確率を有する)“c”事象あるいは(1
2.5%の確率を有する)“d”事象となる。上記4つの事
象を2進数表現するにはそれぞれの判断事象について2
ビットが必要であり、事象はそれぞれ00、01、10、11で
表わされる。発生可能性の高い“aab”等の3つの判断
の場合、簡単な符号化データは00 00 01であり、6ビッ
トが必要である。しかし、この論文の137ページに記載
のように、この算術符号化法では、シーケンス“aab”
を値0.001で表現することができる。情報を6ビットで
はなく3ビットで表現することができる。このビットの
節約によって比較的確率の高い連続事象が発生する。
【0016】確率が低く、比較的短い線分の事象が多数
発生するとこの節約効果は低下する。上記の確率の場合
には、一連の事象“dd”は符号化データ1111で表わされ
るが、算術符号化によって、事象“dd”は111111と表わ
される。実際には、長い線分が対応して大きな頻度で発
生する事象に対応すると仮定され、より確率の低い記号
に要する追加ビットよりも確率の高い記号の発生で達成
される節約がまさっている。
【0017】連続階調グレースケールを含む画像は2値
プリンタで印刷するには濃淡処理しなければならない。
濃淡処理は通常ディザ行列と呼ばれるしきい値の2次元
行列を用いて実行される。グレースケール画像は生成さ
れた画像信号の連続する画素をディザ行列の対応するし
きい値と比較し、画像信号の画素値がディザ行列の対応
するしきい値より大きいか小さいかに応じて2値信号
(ディザ信号)を生成することによって2値化される。
したがって、濃淡処理された画像の場合、ディザ信号中
のそれぞれの画素に1ビットが割り当てられる。近傍の
画素は異なるしきい値に応じて2値化されるため、ディ
ザ信号の局所的密度はもとのグレースケール画像の密度
に対応する。
【0018】連続階調グレースケール画像のデジタル濃
淡処理および印刷においては、濃淡解像度と生成される
グレーレベルの数との間には一般的には妥協が存在す
る。エッジの細部を拡大するために解像度を上げると利
用可能なグレーレベルが少なくなり、それに対応してグ
レー輪郭の深度となめらかさが低下する。参考までに、
デジタル濃淡処理についてのこれ以上の情報について
は、Ulichney, Rの“Digital Halftoning”、ISBN 0-26
2-21009-6(第4版、1993年)を参照されたい。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】濃淡解像度と生成可能
なグレーレベルの数を増大させる最も直接的な方法は、
プリンタの解像度を上げることである。たとえば、600
dpiのプリンタから1200dpiのプリンタに変えると、利用
可能なグレーレベルは4倍になる。しかし、解像度の高
い印刷機構の追加コストが生じ、必要ビットマップメモ
リは4倍に増大する。
【0020】より高い解像度を用いることによるビット
マップメモリのコストの増大を避けるために、画像をリ
アルタイムで濃淡処理し、ビットマップメモリへの中間
的記憶を行なうことなくプリンタに送ることができる。
しかし、ページ上にはテキストやグラフ等の画像以外の
要素が存在する場合がある。これらが濃淡画像に重なっ
たり、それを覆い隠したり、その下になったり、あるい
は他の態様でそれに論理的に作用する可能性があり、濃
淡画像とともにメモリに記憶しなければならない。
【0021】一般的には、データ圧縮を濃淡画像に適用
して必要なビットマップメモリを低減することができ、
リアルタイムで伸張された出力がプリンタに送られる。
しかし、従来の伸張システムのほとんどでは、圧縮率は
濃淡画像については比較的低いものであった。濃淡画像
データを含むデータの高性能圧縮ができる圧縮シシテム
が望まれる。
【0022】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に、本発明の画像データ圧縮方法が提供される。この方
法では、まず画像データの第1の部分集合が第2の部分
集合の連語となる文脈型をとるものとし、第1の部分集
合内のパターンが検出される。該パターンが検出されな
い場合、テキストモード文脈型が選択され採用される。
パターンが検出された場合、そのパターンの周期が決定
され、パターンモード文脈型が選択される。パターンモ
ード文脈型は決定されたパターンの周期に直接関連する
幅を有する。算術符号圧縮装置が選択された文脈型を用
いて第2の部分集合を圧縮する。
【0023】また、画像データ圧縮装置のハードウエア
による実施例が提示される。この装置は確率表、テキス
トモード文脈型およびパターン文脈型を含む算術符号圧
縮装置から構成される。また、算術符号圧縮装置にはシ
フトレジスタが接続されている。このシフトレジスタは
画像データを受け取り、そのデータの一部を算術符号圧
縮装置およびパターン検出器に送る。算術符号圧縮装置
に接続されたパターン検出器は、画像データ中にパター
ンが検出されない場合テキスト文脈型を使用すべき信号
を、パターンが検出された場合パターン文脈型を使用す
べき信号を算術符号圧縮装置に送る。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明はここに説明する具体的実
施例には限定されない。本発明はさまざまな長さのパタ
ーンに適応して、符号化/復号化のためのビット値に関
する有意味な統計を生成する確率表への索引を作成す
る。本発明の一部として、パターンとそのパターンの周
期を検出する機構が設けられる。パターンが検出されな
い場合、算術符号圧縮装置は線画とテキストに最適化さ
れた文脈型を用いる。パターンが検出されると、算術符
号圧縮装置は濃淡に最適化された文脈型を用いる。
【0025】算術符号圧縮装置で用いる文脈型では、圧
縮されるビットの周囲のデータのビットを見ることによ
って確率表への索引を展開する。この索引付けの重要な
側面はアドレス指定された場所に符号化/復号化すべき
ビットの値に関する有用な情報が含まれることである。
より詳細には、確率表の検索に用いられるビットは符号
化/復号化すべきビットを信頼性高く予測できるように
有意味な情報を供給しうるものでなければならない。予
測の信頼性が高いほど良好な画像圧縮がなされる。テキ
ストおよび線画画像においては、図3において符号化/
復号化すべきビット101に近いビット(301および302)
がそのビットの値に関する最も有用な情報を供給する。
したがって、テキストあるいは線画画像の場合、図3の
文脈型は一般的に最も大きなデータ圧縮を可能とする。
【0026】グレー陰影を有する画像はプリンタに送る
前に2値データに変換することができる。最も一般的な
濃淡処理法では当該技術分野で周知のディザ行列が用い
られる。ディザ行列処理では実効グレーレベルの生成に
用いる2値データのパターンを作成する。このパターン
は任意の長さの周期を有するものとすることができ、し
たがってこのパターンに関する情報はプリンタには利用
可能ではなく、したがってプリンタ内の圧縮装置にも利
用可能ではない。
【0027】濃淡処理された画像において、符号化すべ
きあるビットの確率に関する有用な情報はそのビットか
ら離れて存在する。パターン幅が6のビットマップを示
す図1について考察する。圧縮装置は現在画素101を処
理しているものと仮定する。1パターン幅離れた画素10
2と2パターン幅離れた画素103はビット101の状態の確
率に関する最も多くの情報を供給する。つまり、画素10
2の値がわかっていれば、画素101の値を推定する蓋然性
ははるかに高くなる。図2において、このパターン幅は
8である。画素101から8の距離だけ離れた画素201は画
素101の状態の確率に関する最も多くの情報を供給す
る。
【0028】濃淡処理された画像の場合、図3の文脈型
は、圧縮されるビットに最も関係の深いビットが含まれ
ていないため最良の画像圧縮を生成しない。しかし、図
4の文脈型はかかる最も影響の大きいビットを用い、そ
の結果、より信頼性の高い予測が行なわれ、したがって
より良好な圧縮率が得られる。図4において、圧縮され
るビット101は群401、402および403中のビットに基づい
て予測され、群403とビット101との間の距離は1パター
ン幅に等しい。
【0029】プリンタは印刷あるいは圧縮すべきパター
ンの種類に関する事前の知識を持っていないため、まず
パターンの存在を認識し、その後そのパターンを適切に
調整してゆくことが重要である。一例として、下記表1
に各ファイルについてテストして得られた圧縮率をしめ
す。数値が大きいほど圧縮率は高い。34.21という数は3
4.21:1の圧縮率を指す。これらのファイルはさまざま
な種類のデータを含む。ファイルの中には走査画像デー
タを含むものがあり、かかるデータにおいては、パター
ンは濃淡処理して作成されている。一方他の画像データ
は規則的なパターンを用いて異なるグレー陰影を作成し
たコンピュータ生成画像である。表1は、パターン検出
と可変長パターンへの適応能力を除き同じ機能性能を有
する2つの圧縮装置の比較例を示すものである。表1の
第1列はテストに用いたデータファイルの名前である。
第2列の数値は図3の文脈型を用いる算術符号圧縮装置
によって生成された圧縮率である。第3列はパターンが
検出されない場合は図3の文脈型を用い、パターンが検
出された場合は、画素101と画素404との間の距離が1パ
ターン幅に等しいとした図4の文脈型を用いる符号圧縮
装置での圧縮率を表わしている。表1は、パターン検出
によって、どのファイルの圧縮率も低下させることなく
ある種のファイルの圧縮率を大幅に高め得ることを示
す。
【0030】
【表1】
【0031】本実施例において、パターン検出はデータ
ストリーム中に形成されるエッジの間の距離を計測する
ことによって実行される。図5に示すように、パターン
のエッジはデータストリーム中の2つのビットを見るこ
とによって検出される。データをシフトしてデータ中の
エッジが検出される。エッジ検出の速度(以下エッジ速
度)が計測される。一定のエッジ速度が発見されると、
圧縮装置は文脈型モードを切り換え、パターンモード文
脈型を用いる。図5では、長さ6のパターンが検出され
る。
【0032】単純にエッジ間の距離を計測するだけで
は、エッジが半端な境界部に位置する可能性があるため
一定したエッジ速度が発見されない場合がある。たとえ
ば、図6で示すように8の周期を有するパターンが7、
9、7、9のエッジ速度を有する場合がある。図6のパ
ターンは解像度が低くある特定のグレー陰影を表現でき
ない場合に一般的なものである。本発明の一実施例で
は、前の2つのエッジ速度の平均を取ることによってこ
のような場合に対処する。平均を採ることによってこれ
らのパターンについて一貫したパターン幅がもとめられ
る。
【0033】以上の本発明の一実施例の高レベルの説明
に続いて、以下により詳細な説明を行なう。まず、ソフ
トウエアの実施態様を提示し、続いてハードウエアの実
施態様を説明する。
【0034】図9のフローチャートはパターンの存在を
検出するのに用いられる論理動作を示す。圧縮装置の初
期設定の一部として、いくつかの変数がゼロにセットさ
れる。これらの変数にはたとえばPATTERN_PERIOD、PREV
_PERIOD、THIS_PATTERNおよびNEXT_PATTERN_PERIODがあ
る。判定ブロックで条件合致の場合はYが付されて経路
を選択し、条件が満たされないときはNが付された経路
を選択するものとする。
【0035】圧縮サイクルは圧縮すべきビットを圧縮装
置にシフトインする(802)ことから始まる。ビットの
圧縮前に、使用すべき文脈型の判定を行なわねばならな
い。次の2ビットを用いて圧縮されるビットがパターン
内にあるかどうかが判定される。これら2ビットが図1
0A,10Bのパターン検出サブルーチン(サブルーチ
ン)に渡される(804)。図10A,10Bのパターン
検出サブルーチンは圧縮されるビットがパターンの一部
であるかどうかを判定し、またこれら2ビットがエッジ
を形成するかどうかの指示を与える。パターン検出サブ
ルーチンは現在のビットがパターン中にない場合にはゼ
ロを返す(804)。したがって、ゼロが返される場合(8
08)、PATTERN_PERIOD、NEXT_PATTERN_PERIOD、THIS_PA
TTERNおよびPREV_PERIODはすべてゼロにセットされ(83
2)、たとえば通常の文脈型(図3あるいは図7)を用
いてビットが圧縮される(830)。
【0036】パターン検出サブルーチンがゼロ以外を返
すと(808)、圧縮されるビットはパターン中にあり、
図4あるいは図8のパターン文脈型が用いられる。図9
の残りのステップによってこのパターン文脈型の周期
(図8の801)として用いるべき値(PATTERN_PERIOD)
が決定される。この処理はこの周期をデータ圧縮が最大
になる値に迅速に調整しようとするものである。したが
って、パターンの開始が検出されると、その周期の長さ
は経験値8にプリセットされる(820)。8は本実施例
が実施された一例のプリンタに用いられる最も一般的な
ディザセルのサイズに直接相関するものである。異なる
ディザセルサイズを有する他のシステムには異なるプリ
セット値が必要である場合がある。また、本発明によれ
ば、プリンタのコマンドインターフェースがあれば、濃
淡処理に用いられたパターン幅をプリンタにダウンロー
ドすることが可能である。このダウンロードされた値は
経験値として用いられる。圧縮装置がパターンを移動す
るにつれて、PATTERN_PERIODはそのパターンの実際のサ
イズに収束する。プリセット値8(これは種となる値と
みなすことができる)は収束を速めるはたらきをする。
【0037】図5および図6に記載の、本発明の一実施
例ではエッジを1から0への遷移として定義する。した
がって、パターン検出サブルーチン804に送られる2つ
のビットが“10”である場合、エッジが検出される。こ
のビットがパターン中にあり、エッジが検出される場合
(810)、PREV_PERIODおよびTHIS_PERIODの両方が更新
される(834)。特に、PREV_PERIODはTHIS_PERIODの現
在の値にセットされ、THIS_PERIODはパターン検出サブ
ルーチンによって計算された値にセットされる。パター
ンが最初に検出されたとき、PREV_PERIOD=0であり、T
HIS_PERIODはパターンサブルーチン804において検出さ
れたパターン周期に等しいなんらかの値を有する。
【0038】次に、PATTERN_PERIODはNEXT_PATTERN_PER
IODに等しくセットされ、CALCULATED_PATTERN_PERIODは
PATTERN_PERIODに等しく設定される(812)。この場合
も、これが最初のパターン検出時であると仮定するとPA
TTERN_PERIODとNEXT_PATTERN_PERIODはいずれもゼロで
ある。したがって、THIS_PERIODはPREV_PERIODに等しく
ない(818)。これは、パターンの開始が検出されたこ
とを示す。上述したように、収束を速めるために、NEXT
_PATTERN_PERIODは8の速度値にセットされる(820)。
次のビットがパターンの一部であると仮定すると、THIS
_PERIODがPREV_PERIODに等しくなるためステップ820は
バイパスされる。変数NEXT_PATTERN_PERIODはTHIS_PERI
ODにセットされる(822)。PATTERN_PERIODがゼロに等
しい場合(824)、CALCULATED_PATTERN_PERIODはNEXT_P
ATTERN_PERIODに等しくセットされる(826)。最後に、
このビットは図8のパターン文脈型を用いてCALCULATED
_PATTERN_PERIODの周期で圧縮される(828)。
【0039】次に図10A,10Bにパターン検出サブ
ルーチンの論理動作を示すフローチャートを示す。上述
したように、圧縮されるビットに隣接する2ビットはこ
のサブルーチンに送られる。これら2つのビットから、
このサブルーチンは圧縮されるビットがパターンの一部
であるかどうかを判定する。圧縮装置の初期設定の一部
として、このサブルーチンに用いられるいくつかの変数
が初期設定される。これらの変数にはたとえばP_PERIOD
(前の周期)、T_PERIOD(現周期)およびPAT_COUNT
(パターン係数値)である。これらの変数は図9のメイ
ンルーチンの変数とは異なる。さらに、これらの変数は
このルーチンに対する後続の呼び出しにたいしこれらの
値を保持する。
【0040】まず、これら2ビット(BITS)がチェ
ックされ(852)、これらがエッジを画成するかどうか
を判定する。本実施例では、“10”のビットパターンが
エッジを示す。エッジが検出されると、変数PAT_COUNT
がゼロと比較される(854)。PAT_COUNT=0は前に検出
されたエッジがMAX_PERIODビットより遠く離れているこ
とを意味する。したがって、圧縮されるビットはパター
ン中には存在しない。この条件下では、P_PERIODおよび
T_PERIODはゼロにセットされ、PAT_COUNTはMAX_PERIOD
にリセットされる(866)。メインルーチンにはゼロが返
却される(868)。本実施例では、MAX_PERIODはセルサイ
ズの2倍であり、したがってMAX_PERIODは15である。
【0041】PAT_COUNTがゼロでない場合、変数P_PERIO
Dはゼロと比較される(856)。P_PERIOD=0はあるパタ
ーンの始めが検出されたことを示す。P_PERIODはまずMA
X_PERIOD-PAT_COUNTにセットされる(864)。次に図示
および説明するように、このルーチンが呼び出され、エ
ッジが検出ないときはいつもPAT_COUNTがデクリメント
される(886)。PAT_COUNTはMAX_PERIODで始まるため、
最後のエッジ以後の処理されるビットの数はMAX_PERIOD
-PAT_COUNTに等しい。したがって、このブランチでは、
当然新たなパターンが検出されたばかりであり、したが
って、P_PERIODはこの検出された周期の長さを含む。P_
PERIODがゼロ以外であるとき(856)、これは処理され
るビットが既存のパターンの一部であることを示し、し
たがってP_PERIODは過去の周期の計数値を保持するT_PE
RIODにセットされる。
【0042】次に、T_PERIODはMAX_PERIODからPAT_COUN
Tを減算することによって現周期の計数値を保持するよ
うに更新される(860)。T_PERIODを更新した後、PAT_C
OUNTはMAX_PERIODにリセットされる(860)。
【0043】最後に、T_PERIODとP_PERIODの平均が返却
値として返される(862)。平均を取ることによって、解
像度が特定のグレー陰影を表現するのに不十分である場
合に一般的に生じる図6に示すような交互パターンにた
いし、一定したパターン幅がもとめられる。
【0044】ブロック852に戻って、このサブルーチン
に渡される2つのビットが“10”以外である場合、ブラ
ンチB (853)が選択される。図10Bにおいて、ま
ず、T_PERIODがゼロと比較される(872)。T_PERIOD=
0の場合、圧縮されるビットはパターン内に位置してい
ない。PAT_COUNTは既にゼロとなっている場合を除きデ
クリメントされる(886)。このビットはパターン内に
位置しないため、呼び出しているメインルーチンにゼロ
が返される(888)。
【0045】T_PERIODがゼロに等しくない場合(87
2)、PAT_COUNTがゼロと比較される(874)。PAT_COUNT
=0なら、これは最後のエッジ検出以後MAX_PERIODより
多いビットが発生したことを意味し、したがってこのビ
ットはもはやパターン内には位置しない。P_PERIODとT_
PERIODの両方がゼロにリセットされ(880)、呼び出し
ているルーチンにゼロが返される(882)。PAT_COUNTが
ゼロ以外である場合、これは圧縮されているビットがま
だパターン内に位置していることを意味する。PAT_COUN
Tはそれがゼロに等しくない場合デクリメントされ(88
0)、T-PERIODが返される(878)。
【0046】次に図11を参照して本発明の一実施例のハ
ードウエアの実施態様のブロック図を説明する。算術符
号圧縮装置1116にビット101が渡されるとき、ビット110
3および1105がパターン検出器1102に渡される。パター
ン検出器1102は画像中のパターンを検出する。パターン
が発見されると、パターン検出器1102は文脈型1115にパ
ターン文脈型の使用を命令し(CONTEXT MODEL)、同時に
計算されたパターン周期(CALCULATED PATTERN PERIOD)
を出力する。パターン文脈型は計算されたパターン周期
を用いて文脈型を検出されたパターンに一致するように
構成する。圧縮装置114は確率表1113および文脈型1115
と連動してビット101を圧縮する。圧縮されたデータは
一般的には図示しない記憶装置に書き込まれる。ビット
1103は画像/シフトレジスタ1107にシフトインされ、ビ
ット1105は1103にシフトインされ、ビット101はビット1
105にシフトインされ、画像からの新たなビットがビッ
ト101にシフトインされる。
【0047】伸張は圧縮とほぼおなじ態様で実行され
る。しかし、伸張時には算術符号圧縮装置は確率表1113
を用いて圧縮されたデータを読み込み、文脈型1115がビ
ット101を伸張し記憶する。前述と同様に、ビット101が
伸張されると画像/シフトレジスタ1107内のデータすな
わちビット1103、1105および101がすべて左にシフトさ
れる。画像/シフトレジスタ1107から出るデータは一般
的には記憶装置に記憶される。パターン検出器1102が圧
縮時と全く同様に動作して適当な文脈型を選択する。
【0048】ここで図12Aを参照すると、ビット101が算
術符号圧縮装置1116に渡されるとき、ビット1103および
1105を用いてパターンの存在が検出される。ゲート1109
がビット1103および1105によってエッジが形成されてい
るかどうかを検出する。ゲート1109の出力(EDGE)によ
っていくつかの結果が生じる。第一に、EDGEが真であ
り、PAT_COUNT 1111がゼロである場合、ゲート1117はP_
PERIOD 1119およびT_PERIOD 1125をリセットする。P_PE
RIOD 1119およびT_PERIOD 1125のリセットは図10Aの
ステップ866に対応する。PAT_COUNTがゼロでない場合、
ゲート1109からの真のEDGE信号によって、P_PERIOD 111
9およびT_PERIOD 1125へのローディングが行なわれる。
T_PERIODには減算ブロック1121の出力MAX_PERIOD-PAT-C
OUNTがロードされる。P_PERIOD 1119にはMUX 1129の出
力がロードされる。ゲート1127がP_PERIOD 1119がゼロ
でないことを検出するとMUX 1129はT_PERIODを出力す
る。P_PERIOD 1119がゼロである場合、MUX 1129はMAX_P
ERIOD-PAT_COUNTを出力する。最後に、真のEDGEによっ
てPAT_COUNT 1111にMAX_PERIODが再ロードされる。加算
ブロック1123がP_PERIOD 1119とT_PERIOD 1125を加算す
る。加算ブロック1123の出力の最下位ビット(LSB)が
落とされ、それによってその和が2で除算され平均RETU
RN_VALUEが得られる。
【0049】図12Bに移り、ゲート1151がRETURN_VALUE
を受信してゼロすなわちパターンが存在しないかどうか
を決定する。ゲート1151の出力(NO_PATTERN)がゲート
1163によって反転され、文脈型選択(CONTEXT_MODEL_MO
DE)が生成される。したがって、ゲート1163の出力が真
である場合、図12Aの圧縮装置1114が図4あるいは図
8に示すもののようなパターン文脈型を用いてビット10
1を圧縮する。ゲート1163の出力が偽である場合、図3
あるいは図7のようなテキスト/線画文脈型を用いてビ
ット101が圧縮される。パターンの不在を示すゲート115
1の偽出力によってTHIS_PERIOD 1153、PREV_PERIOD 115
3、NEXT_PATTERN_PERIOD 1161およびPATTERN_PERIOD 11
65がリセットされる。
【0050】パターンが検出され、したがってパターン
文脈型が使用されているものとすると、次にパターン幅
を決定しなければならない。エッジが検出された場合、
PREV_PERIOD 1155にはTHIS_PERIOD 1153がロードされ、
THIS_PERIOD 1153には加算ブロック1123からのRETURN_V
ALUEがロードされる。ゲート1157がTHIS_PERIOD 1153お
よびPREV_PERIOD 1153が等しくないと判定する場合、PA
TTERN_PERIOD 1165にはSEED値(8)がロードされる。
しかし、THIS_PERIOD 1153とPREV_PERIOD 1153が等しい
場合、ゲート1157はMUX 1159がTHIS_PERIOD 1153をNEXT
_PATTERN_PERIOD 1161にロードするよう選択させる。
【0051】ゲート1167によって判定されたPATTERN_PE
RIOD 1165がゼロである場合、MUX 1169はNEXT_PATTERN_
PERIOD 1161を出力する。あるいは、PATTERN_PERIODが
ゼロでない場合、MUX 1169はPATTERN_PERIOD 1165を出
力する。図12AのCONTEXT MODEL 1115はMUX 1169の出力C
ALCULATED_PATTERN_PERIODをたとえば図8のパターン幅
801として用いる。
【0052】適切な文脈型が選択されると、圧縮装置11
14は確率表1113を援用してビット101を圧縮する。
【0053】すべてテキスト/線画から構成された画像
があり、他の画像はほとんどすべてパターンデータから
なり、またその両者が混在する第3のクラスがあること
から、確率表1113をテキスト/線画部とパターン部に分
けることが理想的である。しかし、多くの設計におい
て、これを行なうと確率表の記憶に用いるメモリのサイ
ズが二倍になってしまうためこれは不可能である。本発
明の一実施例では、あるサイズの確率表が1つ設けられ
る。本発明の一実施例ではテキスト/線画データの1つ
のアドレス群を選択し、パターンデータの別のアドレス
群を選択することによってこれら3つの場合のすべてを
処理する。
【0054】本発明の一実施例ではテキスト/線画アド
レスを、ある特定のアドレスラインがそれに隣接するア
ドレスラインの値を有する可能性が高くなるようにグル
ープ化し、パターンアドレスビットを異なる値を有する
ようにグループ化する。図7に示すテキスト/線画文脈
型を用いると、たとえばアドレスビット3はアドレスビ
ット2、4および/または5が1であるとき1である可
能性が高い。しかし、図8に示すパターンアドレス指定
文脈型を用いると、アドレスビット3の値はアドレスビ
ット2、4あるいは5とは関係付けられない。したがっ
て、テキストおよび線画には存在する可能性が高いがパ
ターンには存在する可能性の低いアドレスがある。これ
によって、確率表全体をテキスト/線画画像とパターン
画像の両方に対して有効に使用することができる。確率
表を共用することによって2つの確率表を設ける場合に
比べ圧縮率は多少低下する。圧縮率の低下は確率表を2
つに割り、その半分をテキスト/線画に用い、残りの半
分をパターンデータに用いる場合に比べてさほど大きく
はない。
【0055】本発明の好適な実施例を図示しその形態を
説明したが、当業者には本発明の精神および特許請求の
範囲から逸脱することなくさまざまな変更が可能である
ことは明らかであろう。以下に本発明の実施態様を例示
し、本発明の実施を容易にしたい。
【0056】(実施態様1)画像データの圧縮方法であ
って、前記画像データの第2の部分集合と連語をなす第
1の部分集合内のパターンを検出するステップ(図10
A,10B)、前記検出するステップにおいて前記パタ
ーンの不在が検出されたときに、文脈型をテキストモー
ド文脈型(図3)とする第1の選択をおこなうステップ
(830)、前記検出するステップにおいて前記パターン
の存在が検出されたとき、前記パターンの周期(801)
を決定し(810-826)、前記文脈型を、前記パターンの
前記周期(801)と直接関連する幅を有するパターンモ
ード文脈型(図4、図8)とする第2の選択をおこなう
(826)ステップ、および前記第2の部分集合を前記選択
された文脈型を用いて算術符号圧縮するステップ(111
6)からなることを特徴とする画像データの圧縮方法。
【0057】(実施態様2)前記検出するステップ(図
10A,10B)は、前記第1の部分集合が現在のエッ
ジを画成するかどうかをチェックする第1のチェックス
テップ(852)、前記第1のチェックステップ(852)で
前記現在のエッジを画成すると判定された場合、前記現
在のエッジが前のエッジからMAX_PERIODより離れている
ことで前記パターンの前記不在を発見するステップ(85
4、866)、前の周期の値が定まっていない場合前記前の
周期の値をある種値に設定し(864)、その他の場合は
前記前の周期の値を現在のパターン値に設定するステッ
プ(858)、前記現在のパターン値を現在のパターン幅
に等しくする第1の等しくするステップ(860)、前記
パターンの前記周期を前記現在のパターン値と前記前の
周期の値の平均に等しくする第2の等しくするステップ
(862)ステップ、を追加して含むことを特徴とする実
施態様1記載の画像データの圧縮方法。
【0058】(実施態様3)前記第1のチェックステッ
プ(852)において前記第1の部分集合が前記現在のエ
ッジを画成しないと判定される場合、前記現在のパター
ン値が前記第2の部分集合が前記パターン外にあること
を示す場合(872)、計数値をデクリメントするステッ
プ(886)、前記計数値がゼロである場合、前記パター
ンの前記不在を示すステップ(880、882)、および前記
計数値がゼロ以外である場合、前記計数値をデクリメン
トし(876)、前記現在のパターン値を現在のパターン
幅に等しくする第3の等しくするステップ(878)、を
追加して含むことを特徴とする実施態様2記載の画像デ
ータの圧縮方法。
【0059】(実施態様4)データの圧縮方法であっ
て、前記データの第2の部分集合と連語をなす第1の部
分集合内のパターンを検出するステップ(図10A,1
0B)、前記検出するステップにおいて前記パターンの
不在が検出されたときに、文脈型をテキストモード文脈
型(図3)とする第1の選択をおこなうステップ(83
0)、前記検出するステップにおいて前記パターンの存
在が検出されたとき、前記パターンの周期(801)を決
定し(810-826)、前記文脈型を、前記パターンの前記
周期(801)と直接関連する幅を有するパターンモード
文脈型(図4、図8)とする第2の選択をおこなう(82
6)ステップ、および前記第2の部分集合を前記選択さ
れた文脈型を用いて算術符号圧縮するステップ(1116)
からなることを特徴とするデータの圧縮方法。
【0060】(実施態様5)前記検出するステップ(図
10A,10B)は、前記第1の部分集合が現在のエッ
ジを画成するかどうかをチェックする第1のチェックス
テップ(852)、前記第1のチェックステップ(852)で
前記現在のエッジを画成すると判定された場合、前記現
在のエッジが前のエッジからMAX_PERIODより離れている
ことで前記パターンの前記不在を発見するステップ(85
4、866)、前の周期の値が定まっていない場合前記前の
周期の値をある種値に設定し(864)、その他の場合は
前記前の周期の値を現在のパターン値に設定するステッ
プ(858)、前記現在のパターン値を現在のパターン幅
に等しくする第1の等しくするステップ(860)、前記
パターンの前記周期を前記現在のパターン値と前記前の
周期の値の平均に等しくする第2の等しくするステップ
(862)ステップ、を追加して含むことを特徴とする実
施態様4記載のデータの圧縮方法。
【0061】(実施態様6)前記第1のチェックステッ
プ(852)において前記第1の部分集合が前記現在のエ
ッジを画成しないと判定される場合、前記現在のパター
ン値が前記第2の部分集合が前記パターン外にあること
を示す場合(872)、計数値をデクリメントするステッ
プ(886)、前記計数値がゼロである場合、前記パター
ンの前記不在を示すステップ(880、882)、および前記
計数値がゼロ以外である場合、前記計数値をデクリメン
トし(876)、前記現在のパターン値を現在のパターン
幅に等しくする第3の等しくするステップ(878)、を
追加して含むことを特徴とする実施態様5記載の画像デ
ータの圧縮方法。
【0062】(実施態様7)画像データ圧縮装置であっ
て、確率表(1113)と第1の文脈型(1115、図4、図
8)、第2の文脈型(1115、図3)とを備えた算術符号
圧縮装置(1116)と、前記算術符号圧縮装置(1116)に
接続され、前記画像データを受信するシフトレジスタ
(1107、1101)と、前記算術符号圧縮装置(1116)に接
続されたパターン検出器(1102)と、を備え、前記パタ
ーン検出器(1102)は、前記画像データ中にパターンが
検出された一の場合には、前記算術符号圧縮装置(111
6)に前記第1の文脈型(1115、図4、図8)を使用す
べき旨の信号を発し、前記一の場合の他の場合には、前
記算術符号圧縮装置(1116)は前記第2の文脈型(図
3、1115)を用いる、ことを特徴とする画像データの圧
縮装置。
【0063】(実施態様8)前記パターン検出器(110
2)はさらに、前記算術符号圧縮装置に接続されたパタ
ーン幅検出器(1109)を備え、前記第1の文脈型(111
5、図4、図8)は前記パターン幅検出器(1102)から
の情報の受信に応じて構成を行なうことを特徴とする実
施態様7記載の画像データの圧縮装置。 (実施態様9)前記第1の文脈型(1115、図4、図8)
は濃淡処理された画像にたいして最適化され、前記第2
の文脈型(1115、図3)はテキストおよび線画画像にた
いして最適化されることを特徴とする実施態様7記載の
画像データの圧縮装置。 (実施態様10)前記第1の文脈型(1115、図4、図
8)は前記シフトレジスタ(1107、1101)の内容を前記
確率表(1113)の第1の部分にマップし、前記第2の文
脈型(1115、図3)は前記シフトレジスタ(1107、110
1)の内容を前記確率表(1113)の第2の部分にマップ
することを特徴とする実施態様9記載の画像データの圧
縮装置。
【図面の簡単な説明】
【図1】有用な情報が圧縮されるビットから離れて存在
している濃淡処理によって生成されたパターンを示す図
である。
【図2】有用な情報が圧縮されるビットから離れて存在
しているディザ処理によって生成される第2のパターン
を示す図である。
【図3】2値データの圧縮に用いられる典型的な文脈型
を示す図である。
【図4】本発明に係るディザ2値データ用の文脈型の一
例を示す図である。
【図5】画像の一部とエッジ検出の結果とを示す図であ
る。
【図6】画像の一部とエッジ検出の結果とを示す図であ
る。
【図7】テキストおよび線画の画像データの圧縮に用い
られる文脈型を示す図である。
【図8】本発明に係るディザ2値データ用の文脈型の一
例を示す図である。
【図9】本発明の一実施例の論理動作を示すフロー図で
ある。
【図10A】図10Bとともに図9で用いられるサブル
ーチンの論理動作を示すフロー図である。
【図10B】図10Aとともに図9で用いられるサブル
ーチンの論理動作を示すフロー図である。
【図11】本発明のハードウエアによる一実施例の高レ
ベルブロック図である。
【図12A】図12Bとともに本発明のハードウエアに
よる一実施例のより詳細な高レベルブロック図である。
【図12B】図12Aとともに本発明のハードウエアに
よる一実施例のより詳細な高レベルブロック図である。
【符号の説明】
1102 パターン検出器、 1103, 1105 ビット、 1111 PAT_COUNT、 1113 確率表 1114 圧縮装置、 1115 文脈型、 1116 算術符号圧縮装置、 1107 画像/シフトレジスタ、 1109, 1117, 1127, 1151, 1157, 1163, 1167
ゲート、 1119 P_PERIOD、 1121 減算ブロック、 1123 加算ブロック、 1125 T_PERIOD、 1129 MUX、 1153 THIS_PERIOD、 1155 PREV_PERIOD、 1161 NEXT_PATTERN_PERIOD、 1165 PATTERN_PERIOD、 1159, 1169 MUX(マルチプレクサ)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】データの圧縮方法であって、前記データの
    第2の部分集合と連語をなす第1の部分集合内のパター
    ンを検出するステップ、前記検出するステップにおいて
    前記パターンの不在が検出されたときに、文脈型をテキ
    ストモード文脈型とする第1の選択をおこなうステッ
    プ、前記検出するステップにおいて前記パターンの存在
    が検出されたとき、 前記パターンの周期を決定し、 前記文脈型を、前記パターンの前記周期と直接関連する
    幅を有するパターンモード文脈型とする第2の選択をお
    こなうステップ、および前記第2の部分集合を前記選択
    された文脈型を用いて算術符号圧縮するステップ、と、
    からなることを特徴とするデータの圧縮方法。
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