JPH10269371A - 自由曲線作成方法、自由曲面作成方法及びその記録媒体 - Google Patents

自由曲線作成方法、自由曲面作成方法及びその記録媒体

Info

Publication number
JPH10269371A
JPH10269371A JP8874097A JP8874097A JPH10269371A JP H10269371 A JPH10269371 A JP H10269371A JP 8874097 A JP8874097 A JP 8874097A JP 8874097 A JP8874097 A JP 8874097A JP H10269371 A JPH10269371 A JP H10269371A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
free
curve
free curve
existing
node
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8874097A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitake Urakuchi
佳丈 浦口
Tetsuzo Kuragano
哲造 倉賀野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP8874097A priority Critical patent/JPH10269371A/ja
Publication of JPH10269371A publication Critical patent/JPH10269371A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Numerical Control (AREA)
  • Image Generation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】節点数が多い自由曲線又は自由曲面を、指定し
た精度に従つて一段と少ない節点数の自由曲線又は自由
曲面に変換し得る自由曲線作成方法、自由曲面作成方法
及びその記録媒体を提案する。 【解決手段】既存の自由曲線Ri の分割点(節点)Qi
及び当該分割点Qi における接線ベクトルti を当該既
存の自由曲線の特徴情報として抽出し、当該特徴情報に
基づいて既存の自由曲線Ri に近似した接線連続な新た
な自由曲線ri を生成することにより、既存の自由曲線
i に近似した新たな自由曲線ri を実用上十分な精度
で作成し得る。従つて、当該作成された自由曲線ri
枠組み曲線として新たな自由曲面SNEW を作成すること
により、既存の自由曲面SOLD に対して十分な精度で近
似した自由曲面SNEW を作成し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【目次】以下の順序で本発明を説明する。
【0002】発明の属する技術分野 従来の技術(図11) 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段 発明の実施の形態 (1)四辺形パツチ接続の原理(図1及び図2) (2)自由曲面生成処理(図3〜図8) (3)他の実施例(図9及び図10) 発明の効果
【0003】
【発明の属する技術分野】本発明は自由曲線作成方法、
自由曲面作成方法及びその記録媒体に関し、例えばCA
D(Computer Aided Design) やCAM(Computer Aided
Manufacturing)の手法を用いたデザイン装置に適用して
好適なものである。
【0004】
【従来の技術】従来、CAD(Computer Aided Design)
/CAM(Computer Aided Manufacturing)システムを用
いて、コンピユータ上の仮想的な空間に所望の形状を表
現し、これを適宜修正することによつて自由曲面を有す
る物体の形状をデザインするようになされたものがあ
る。
【0005】かかるCAD/CAMシステムにおいて
は、所望の曲線に対応する点(節点)をいくつか入力す
ることによつて、それらの点に対応する滑らかな曲線を
コンピユータ上の仮想空間に表現することができる。こ
の場合、コンピユータは入力された点に対して、例えば
ベジエ(Bezier)式、B−スプライン(B-spline)式又はNU
RBS(Non Uniform Rational B-spline)式等のベクトル演
算を行うことにより、入力点に応じた曲線を生成する。
【0006】従つて、デザイナはこれらの複数の曲線を
用いて、デザインしようとする大まかな形状を生成し、
当該曲線によつて囲まれた領域を所定のベクトル演算で
求められる曲面(パツチ)で補間することにより、所望
の自由曲面を得るようになされている。このような自由
曲面作成方法は、特開昭62-173569 号公報、特開昭62-2
16076号公報、特開平1-265367号公報において提案され
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、他のCAD
/CAMシステムによつて生成された自由曲線や自由曲
面のデータを当該CAD/CAMシステムに受け取る場
合、各システムの表現式が異なつていることにより、数
式変換や近似変換が必要となる。
【0008】この場合例えば、B-spline式は、それと等
価なBezier式に変換でき、また、高次式や有理式を表現
し得るNURBS 式から3次のB-spline式やBezier式に変換
する場合においては、近似変換が必要となる。
【0009】ところが、かかる方法によつて数式変換や
近似変換を行う場合、他システムにおいて生成された自
由曲線や自由曲面の節点数が非常に多い場合、これらの
データを変換すると、そのままの節点数又はそれ以上の
節点数となる。因みに、図11は他システムによつて生
成された自由曲面SOLD を示し、節点数が多いことか
ら、枠組み曲線によつて囲まれた各パツチSOLD(1)〜パ
ツチSOLD(300)の数も非常に膨大な数となる。このよう
な膨大な節点数(パツチ数)、すなわち膨大なデータ量
で生成された自由曲線や自由曲面に対して、デザイナが
仮想空間上で新たな変形加工を施そうとすると、データ
量が膨大な分、煩雑な演算処理を避け得ない問題があつ
た。
【0010】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、節点数が多い自由曲線又は自由曲面を、指定した精
度に従つて一段と少ない節点数の自由曲線又は自由曲面
に変換し得る自由曲線作成方法、自由曲面作成方法及び
その記録媒体を提案しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、既存の自由曲線上に節点を設定す
ることにより、既存の自由曲線を分割する分割ステツプ
と、分割ステツプにおいて設定された節点の座標値及び
当該節点における既存の自由曲線の接線ベクトルを既存
の自由曲線の特徴情報として抽出し、当該特徴情報に基
づいて既存の自由曲線に近似した接線連続な新たな自由
曲線を生成する自由曲線生成ステツプとを備えることに
より、既存の自由曲線に近似した新たな自由曲線を生成
することができる。
【0012】従つて、当該新たな自由曲線によつて枠組
み曲線を生成しこれにより新たな自由曲面を生成するこ
とにより、既存の自由曲線を枠組み曲線とする既存の自
由曲面に近似した新たな自由曲面を生成し得る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下図面について、本発明の一実
施例を詳述する。
【0014】(1)四辺形パツチ接続の原理 この実施例において、枠組み処理された四辺形枠組み空
間の境界を表す境界曲線、及び各四辺形枠組み空間に張
られるパツチを次式、
【数1】 のように、3次のベジエ式でなるベクトル関数S(u,v)
を用いて表現する。(1)式においてP(00)は、図1に
示すように、隣合う2つの枠組み空間に張られた曲面、
すなわち第1の四辺形パツチS(u,v)1及び第2の四辺形
パツチS(u,v)2が共に保有している境界(これを共有境
界と呼ぶ)の一端の位置を表す位置ベクトルでなり、他
端の位置ベクトルP(03)と、第1のパツチS(u,v)1の位
置ベクトルP(30)1 、P(33)1 と、第2のパツチS
(u,v)2の位置ベクトルP(30)2 、P(33)2 と共に、枠組
み処理の際に指定される節点を構成する。
【0015】かくして、第1及び第2のパツチS(u,v)1
及びS(u,v)2がそれぞれ節点P(00)−P(30)1 −P
(33)1 −P(03)−P(00)及びP(00)−P(30)2 −P
(33)2 −P(03)−P(00)の4つの境界曲線によつて囲ま
れていることが分かる。
【0016】これらの境界曲線のうち節点P(00)及びP
(03)間の境界曲線は共有境界COMを構成し、2つの制
御点P(01)及びP(02)によつて3次のベジエ式を規定し
ている。
【0017】これに対して、第1のパツチS(u,v)1の節
点P(00)及P(30)1 間の境界曲線、P(30)1 及びP
(33)1 間の境界曲線、P(33)1 及びP(03)間の境界曲線
は、それぞれ2つの制御点(P(10)1 、P(20)1 )、
(P(31)1 、P(32)1 )、(P(23)1 、P(13)1 )によ
つて規定されている。また、第2のパツチS(u,v)2の節
点P(00)及びP(30)2 間の境界曲線、P(30)2 及びP
(33)2 間の境界曲線、P(33)2及びP(03)間の境界曲線
は、それぞれ2つの制御点(P(10)2 、P(20)2 )、
(P(31)2 、P(32)2 )、(P(23)2 、P(13)2 )によ
つて規定されている。
【0018】これに加えて第1及び第2のパツチS
(u,v)1及びS(u,v)2の内部の形状は、内部制御点(P
(11)1 、P(21)1 、P(22)1 、P(12)1 )及び(P
(11)2 、P(21)2 、P(22)2 、P(12)2 )によつて規定
されている。これらの内部制御点P(11)1 〜P(12)1
びP(11)2 〜P(12)2 は、四辺形パツチS(u,v)1及びS
(u,v)2の内部形状を制御する特徴をもつており、従つて
これらの内部制御点はパツチの曲面形状の特徴を表して
おり、その位置を変更すればパツチの曲面形状を変更す
ることができる。
【0019】また、(4)式において、E及びFはu方
向及びv方向のシフト演算子で、パツチS(u,v)1及びS
(u,v)2上の位置ベクトルで表される制御点P(i,j) に対
して次式、
【数2】
【数3】 の関係をもつ。
【0020】ここで、u及びvはu方向及びv方向のパ
ラメータで次式、
【数4】 で表すように、0〜1の間を変化する。かくして図1に
示すように、第1及び第2のパツチS(u,v)1及びS
(u,v)2に対して、それぞれ節点P(00)から横方向にu軸
を取り、かつ縦方向にv軸を取つた座標(u、v)を用
いてパツチS(u,v)1及びS(u,v)2内の自由曲面上の座標
を表すことができる。
【0021】かくして(1)式を展開することにより得
られる次式、
【数5】 のように4個の節点及び12個の制御点を含んで(これを
全体として制御点と呼ぶ)トータル16個の制御点と、パ
ラメータu、vとの積和の数式で表現できるベクトル関
数によつてパツチS(u,v)1及びS(u,v)2上の全てのベク
トル位置、従つてその形状を規定し得る。
【0022】このように自由曲面を定義した場合、共有
境界COM上の各点において第1のパツチS(u,v)1のu
方向(すなわち共有境界COMを横断する方向)に取つ
た接線ベクトルは、(1)式をパラメータuについて1
階偏微分することにより、次式、
【数6】 で表される。ここでa0 は節点P(00)から制御点P
(10)1 に向かう制御辺ベクトルを示し、シフト演算子F
と共に第1のパツチS(u,v)1について、次式、
【数7】 によつて制御辺ベクトルaj (j=0、1、2、3)を
表すことができる。ここでa1 は共有境界COMの制御
点P(01)から第1のパツチS(u,v)1の内部の制御点P
(11)1 へ向かう制御辺ベクトルを示し、また、a2 は同
様にして制御点P(02)から内部の制御点P(12)1 へ向か
う制御辺ベクトルを示す。
【0023】同様にして共有境界COM上において、第
2のパツチS(u,v)2のu方向に向かう接線ベクトルは、
(1)式をパラメータuについて1階偏微分することに
より、次式、
【数8】 で表される。ここでc0 は、節点P(00)から第2のパツ
チS(u,v)2の制御点P(10)2 に向かう制御辺ベクトルを
示し、シフト演算子Fと共に第2のパツチS(u,v)2につ
いて、次式、
【数9】 によつて制御辺ベクトルcj (j=0、1、2、3)を
表すことができる。ここでc1 は共有境界COMの制御
点P(01)から第2のパツチS(u,v)2の内部の制御点P
(11)2 へ向かう制御辺ベクトルを示し、c2 は同様にし
て制御点P(02)から内部の制御点P(12)2 へ向かう制御
辺ベクトルを示す。
【0024】さらに共有境界COM上の各点における第
1のパツチS(u,v)1側のv方向の接線ベクトルは、
(1)式をパラメータvについて1階偏微分することに
より、次式、
【数10】 で表される。ここでb1 は、節点P(00)から制御点P
(01)へ向かう制御辺ベクトルを示し、シフト演算子Eと
共に共有境界COMについて、次式、
【数11】 によつて制御辺ベクトルbj (j=1、2、3)を表す
ことができる。ここでb2 は制御点P(01)からP(02)
向かう制御辺ベクトルを示し、b3 は同様にして制御点
(02)から節点P(03)へ向かう制御辺ベクトルを示す。
【0025】ところで枠組み処理によつて形成された隣
合う2つの枠組み空間に四辺形パツチS(u,v)1及びS
(u,v)2を張つた場合、その共有境界COMにおける曲面
は一般に滑らかにはならない。そこで共有境界COMを
有する2つのパツチS(u,v)1及びS(u,v)2を共有境界C
OMにおいて滑らかに接続するように、各パツチS
(u,v)1及びS(u,v)2の内部の制御点P(11)1 、P(12)1
及びP(11)2 、P(12)2 を設定し直して、これらの内部
の制御点を用いてパツチに張るべき自由曲面を補間演算
し直す。かくすることにより、境界曲線網で枠組みされ
た曲面全体に亘つて全てのパツチを滑らかに接続して行
くことができることにより、多くの物体の外形形状を不
自然にならないように表現できる。
【0026】この共有境界COMにおける滑らかな接続
は接平面連続の条件を満足するような制御辺ベクトルa
0 〜a3 、b1 〜b3 、c0 〜c3 を求めることにより
実現される。
【0027】共有境界COM上の全ての点において接平
面連続の条件が成り立つためには、第1のパツチS
(u,v)1についてそのu方向の接続ベクトル((6)式に
よつて表される)と、第2のパツチS(u,v)2におけるu
方向の接線ベクトル((8)式によつて表される)と、
第1のパツチS(u,v)1のv方向の接線ベクトル((1
0)式によつて表される)とが、同一平面上にあること
が必要であり、これを実現するために次式、
【数12】 の条件を満足させるようにパラメータを設定し直せば良
い。
【0028】ここでλ(v)、μ(v)、ν(v)は、
スカラ関数で、これを次式、
【数13】
【数14】
【数15】 に選定する。
【0029】そこで(13)式〜(15)式を(12)
式に代入する共に、(6)式、(8)式、(10)式を
(12)式に代入し、その結果(12)式が成り立つよ
うに未知数κ1 、κ2 及びη1 、η2 を選定すれば、接
平面連続の条件を満足しながら、2つのパツチS(u,v)1
及びS(u,v)2を接続することができることになる。
【0030】実際上(6)式、(8)式、(10)式
と、(13)式〜(15)式とは、(1−v)の項及び
vの項をもつているので、(12)式の左辺及び右辺
は、(1−v)4 、v(1−v)3 、v2 (1−
v)2 、v3 (1−v)、v4 の項の和の形に展開整理
できる。従つて展開式の各項ごとに係数部が互いに等し
いという条件を立てれば、次式、
【数16】
【数17】
【数18】
【数19】
【数20】 で表される連立方程式が得られ、かくして4つの未知数
κ1 、κ2 及びη1 、η2 を解くことができる。
【0031】ここで接平面とは、共有境界COMの各点
でのu方向及びv方向の接線ベクトルによつて形成され
る平面を称し、従つて共有境界COMの各点においてパ
ツチS(u,v)1及びS(u,v)2の接平面が同一のとき接平面
連続の条件が成り立つ。
【0032】すなわち、共有境界COM上の任意の点P
(0v)についての接平面連続の条件は、図2に示すように
決められる。すなわちパツチS(u,v)1について、共有境
界COMを横断する方向(すなわちu方向)の接線ベク
トルHa 、及び共有境界COMに沿う方向(すなわちv
方向)の接線ベクトルHb の法線ベクトルn1 は、次
式、
【数21】 で表され、またパツチS(u,v)2について、共有境界CO
Mを横断する方向の接線ベクトルHc 及び共有境界CO
Mに沿う方向の接線ベクトルHb の法線ベクトルn
2 は、次式、
【数22】 で表される。
【0033】このような条件の下に、接平面連続という
ためには、接線ベクトルHa 、Hb及びHc 、Hb が同
一平面上に存在しなければならず、その結果法線ベクト
ルn1 及びn2 は同一方向に向くことになる。
【0034】ここで、次式、
【数23】
【数24】
【数25】 である。因みに上述の文字「P」、「S」、「n」、
「a」、「b」、「c」、「H」はそれぞれベクトルを
表すものであり、以下同様にして文字「d」、「e」、
「f」、「Q」、「R」、「r」、「t」はベクトルを
表すものとする。
【0035】(2)自由曲面生成処理 図3においてCAD(Computer Aided Design) /CAM
(Computer Aided Manufacturing)システム10は、3次
元装置11を有し、当該3次元装置11は外部から供給
される指令に基づいて、所定の形状を有する模型(モツ
クアツプ)の空間的な3次元形状を測定し、当該形状に
対応する点群データを生成し、これをコンピユータ構成
の自由曲面生成装置12に送出する。
【0036】デザイナは、キーボードやマウス等の入力
デバイスで構成された入力装置13を操作することによ
り、自由曲面生成装置12に対して当該操作に対応した
各種の動作を指示し得る。
【0037】自由曲面生成装置12は、入力装置13を
介して入力されるユーザからの指示に従つて、ハードデ
イスク装置等でなる記録装置12Aの記録媒体から自由
曲面作成処理プログラムを読み出すことにより、仮想空
間に所定の形状に対応する自由曲面、又は所定の形状を
修正した自由曲面を生成し、表示装置14に表示させ
る。従つて、デザイナは、表示装置14に表示された自
由曲面を参照しながら、所望の修正処理を自由曲面生成
装置12に指示することができる。
【0038】また、自由曲面生成装置12は、デザイナ
からの指示に対応して、生成した自由曲面データを工具
経路作成装置15に供給するようになされている。工具
経路作成装置15は、自由曲面生成装置12からの自由
曲面データに基づいて、オフセツトポリゴン上の工具経
路を規定した切削加工用のデータ(自由曲面加工デー
タ)を生成し、フロツピデイスク16に記録する。
【0039】マシニングセンタに設置されたNC(Numer
ical Control) ミーリングマシン17は、フロツピデイ
スク16に記録された切削加工用のデータを用いて、N
Cフライス盤を駆動し、切削加工用のデータに対応する
所定の製品の金型を生成するようになされている。な
お、データはフロツピデイスク16を介さずに、工具経
路作成装置15からNCミーリングマシン17に直接供
給するようにしても良い。
【0040】かかる構成のCAD/CAMシステム10
において、他のシステムから自由曲面データを受け、当
該自由曲面データに近似したデータ量の少ない新たな自
由曲面データを生成する場合、デザイナは入力装置13
を操作することにより、当該処理を自由曲面生成装置1
2に対して指定する。
【0041】このとき、自由曲面生成装置12は、図4
に示す自由曲面データ変換処理手順を実行開始する。す
なわち自由曲面生成装置12は、図4のステツプSP0
から当該処理手順に入り、続くステツプSP1におい
て、他のシステムからオンライン又は記録媒体を介して
既存の自由曲面データを読み込む。この実施例の場合、
当該既存の自由曲面データはNURBS(Non Uniform Ration
al B-spline)式で表されるNURBS 曲面とする。
【0042】自由曲面生成装置12は、ステツプSP2
において、既存の自由曲面からパラメータ方向に沿つた
NURBS 曲線を取り出し、続くステツプSP3において、
当該取り出されたNURBS 曲線を指定された所定の誤差
(精度)に従つて分割する。すなわち、図5(A)は、
上述のステツプSP2において取り出されたNURBS 曲線
R(s) を示す。このNURBS 曲線R(s) において、分割数
をL、分割パラメータを{s0 、s1 、……、sL-1
L }(=Si )とし、各分割パラメータにおけるNURB
S 曲線R(s) の点を{Q0 、Q1 、……、QL-1
L }(=Qi )、当該各点{Q0 、Q1 、……、Q
L-1 、QL }における各単位接線ベクトルを{t0 、t
1 、……、tL-1 、tL }(=ti )とする。因みに、
図5において右方向を正方向とし、分割点を表す記号
「Q」及び単位接線ベクトルを表す記号「t」はベクト
ル記号を表す。
【0043】このように定義すると、NURBS 曲線R(s)
は、両端の点をQ0 及びQL とし、この間を分割点{Q
1 、……、QL-1 }によつて分割されることになる。こ
のような分割によつて、NURBS 曲線の特徴は各分割点
{Q0 、Q1 、……、QL-1 、QL }と、当該各分割点
における各単位接線ベクトル{t0 、t1 、……、t
L-1 、tL }によつて承継されることになる。
【0044】かくしてステツプSP3においてNURBS 曲
線が分割されると、自由曲面生成装置12は続くステツ
プSP4に移つて、上述のステツプSP3において分割
点{Q0 、Q1 、……、QL-1 、QL }によつて分割さ
れたNURBS 曲線R(s) の各区間si-1 、si (i=1、
2、……、L−1、L)をBezier曲線ri (t) で近似す
る。このとき、分割点Qi を挟む制御辺の長さの比を
1:kとし、区間si-1、si におけるBezier曲線r
i (t) の終端の制御辺の長さをβi とすると、Bezier曲
線ri の各制御点は、次式、
【数26】 によつて表される。ここでBezier曲線を表す記号「ri
(t) 」及び制御点を表す記号「r」はベクトル記号を表
す。
【0045】ここで図5(A)のNURBS 曲線の一部区間
i-1 、si (Qi-1 〜Qi )をBezier曲線で近似して
示す図5(B)に示すように、上述の(26)式における
「r0 i 」、「r1 i 」、「r2 i 」及び「r3 i 」は、区間s
i-1 、si (すなわち分割点Qi-1 〜Qi の区間)にお
ける第1〜第4の制御点を表し、それぞれ次式、
【数27】 によつて表される。但し、分割点Qi-1 を挟む制御辺の
長さの比を1:ki-1 とし、分割点Qi-1 から分割点Q
i-2 側への制御辺の長さをβi-1 とすると、分割点Q
i-1 から分割点Qi 側への制御辺の長さは、ki-1 ×β
i-1 となる。これにより当該制御辺の先端に位置する制
御点r1 i が求まる。また、分割点Qi から分割点Qi-1
側への制御辺の長さはβi であり、分割点Qi における
単位接線ベクトルはti であることから、当該制御辺の
長さβi 及び単位接線ベクトルti を用いて制御点r2 i
を求めることができる。因みに、分割点Qi-1 を挟む制
御辺の長さの比(1:ki-1 )は、この実施例の場合、
隣接する分割点間(隣接する区間)の曲線長の比率から
求める。
【0046】このようにして、NURBS 曲線の各分割点Q
i (i=0〜L)によつて分割された各区間をBezier曲
線で近似する際の制御点ri (t) が算出される。ここ
で、予め与えられたNURBS 曲線の両端点Q0 及びQL
おいては、当該NURBS 曲線をBezier曲線で近似する際
に、制御辺の長さの比を決めることが困難であるため、
次式、
【数28】 によつて表される演算によつて各端点における制御辺先
端の制御点を決定する。但し(28)式において、r1 0
分割点Q0 から分割点Q1 側への制御辺先端の制御点を
表し、当該制御辺の長さβ0 を用いて求めることができ
る。また、r2 L は分割点QL から分割点QL-1 側への制
御辺先端の制御点を表し、当該制御辺の長さβL を用い
て求めることができる。
【0047】このようにして(26)式、(27)式及び
(28)式によつて表現されるBezier曲線は、分割点Qi
(i=0〜L)において接線連続で接続された曲線(こ
れをG1 曲線と呼ぶ)であり、NURBS 曲線の分割点Qi
(i=0〜L)と当該各分割点における単位接線ベクト
ルti (i=0〜L)とを用いていることから、NURBS
曲線の特徴を有する。
【0048】ここで(26)式〜(28)式において用いら
れる制御辺の長さβi (i=0〜L)を決定することに
よつて各分割点間のBezier曲線を生成するための内部制
御点を求めることができる。この実施例の場合、最小二
乗法によつて制御辺の長さβi を求めることにより、NU
RBS 曲線に近似したBezier曲線を生成する。
【0049】すなわち、区間si-1 、si 間のBezier曲
線ri を最小二乗法によつて決定する。まず、図6に示
すように、区間si-1 、si をN分割したパラメータ値
{τ(i,0) 、τ(i,1) 、……、τ(i,N-1) 、τ(i,N)
に対して、もとのNURBS 曲線上の点{R(i,0) 、R
(i,1) 、……、R(i,N-1) 、R(i,N) }を求める。
【0050】かかるNURBS 曲線上の点{R(i,0) 、R
(i,1) 、……、R(i,N-1) 、R(i,N)}に対するBezier
曲線(区間si-1 、si のBezier曲線)の分割パラメー
タ値を{u(i,0) 、u(i,1) 、……、u(i,N-1) 、u
(i,N) }とし、さらに当該分割パラメータに対する分割
点を{rii(u(i,0) ) 、rii(u(i,1) )、……、r
ii(u(i,N-1) )、rii(u(i,N) )}とする。
【0051】このとき、NURBS 曲線上に求めたサンプル
点と、Bezier曲線上に求めた分割点(サンプル点)との
距離の2乗の総和を未知数として与えられている制御辺
の長さβi の関数G(β0 、……、βL )とすると、各
節点においてNURBS 曲線及びBezier曲線との座標値が等
しいことから、関数G(β0 、……、βL )は、次式、
【数29】 によつて求められる。この(29)式では、NURBS 曲線及
びBezier曲線のサンプル点間の距離の2乗和を、区間s
i-1 、si 内におけるすべての分割区間(N個)を、区
間si-1 、si として与えられているすべて(L個)の
区間について求める。
【0052】さらに、関数G(β0 、……、βL )をす
べてのβi (i=0、……、L)に対して偏微分し、そ
の値が0となるように連立方程式を立てると、次式、
【数30】 となる。このL+1本の方程式より、L+1個の未知数
(制御辺の長さ)βi (i=0、……、L)を得ること
ができる。
【0053】このようにして、図4のステツプSP4に
おいて新たな自由曲線(Bezier曲線)でNURBS 曲線を近
似し、当該Bezier曲線が予め設定されている精度でNURB
S 曲線と近似していない場合、このことは、上述のステ
ツプSP3においてNURBS 曲線を分割した際の分割数が
必要な精度を実現する程度に達していないことを表して
おり、このとき自由曲線生成装置12は上述のステツプ
SP3に戻つて分割数Lをさらに多くして、同様の処理
を繰り返す。因みに、新たな近似曲線(Bezier曲線)と
もとのNURBS 曲線との近似精度は、各分割点Qi 間にお
ける曲線間の最大誤差から求める。
【0054】かくして、NURBS 曲線に対して近似したBe
zier曲線のNURBS 曲線に対する精度が所定精度以内にな
ると、自由曲面作成装置12はステツプSP4からステ
ツプSP5に移つて、上述のステツプSP4において生
成された新たな近似曲線(Bezier曲線ri )によつて枠
組み曲線を張る。この場合、もとのNURBS 曲面の等パラ
メータごとの等パラメータ曲線(もとのNURBS 曲線)に
対応させてステツプSP4において得られた近似曲線
(Bezier曲線ri )で枠組み曲線を張る。
【0055】ここで図1との対応部分に同一符号を付し
て示す図7は、Bezier曲線r1 によつて枠組み曲線及び
パツチを張つた状態を示し、パラメータu方向の接続状
態として、パツチS(u,v)1及びS(u,v)2が共有境界CO
M1を介して接続され、パツチS(u,v)1及びS(u,v)6
共有境界COM2を介して接続され、パツチS(u,v)4
びS(u,v)3が共有境界COM6を介して接続され、パツ
チS(u,v)4及びS(u,v )5が共有境界COM7を介して接
続されており、また、パラメータv方向の接続状態とし
て、パツチS(u,v)2及びS(u,v)3が共有境界COM3を
介して接続され、パツチS(u,v)1及びS(u,v)4が共有境
界COM4を介して接続され、パツチS(u,v)6及びS
(u,v)5が共有境界COM5を介して接続されている。因
みに、図7は、特に共有境界COM1及びCOM2の廻
りの制御点及び制御辺のみに着目して示したものであ
る。
【0056】この場合、制御点P(00)(図5について上
述した分割点Qi-1 )を挟む制御辺c0 及びa0 は、上
述の(27)式より1:k1 の比率となり、また、制御
点P(30)(図5について上述した分割点Qi )を挟む制
御辺f0 及びd0 は、同様にして1:k2 の比率とな
る。
【0057】ここで、枠組み曲線を張る当該処理ステツ
プSP5では、内部制御点は未だ決定されていない。こ
の状態では、各共有境界COM1、COM2、COM
3、COM4、COM5、COM6及びCOM7及び複
数のパツチS(u,v)1〜S(u,v)6を接続してなる自由曲面
の外形曲線を規定する制御点が決定される。例えば、共
有境界COM1の左右の制御点について見ると、制御点
(節点)P(00)を挟む制御辺a0 及びc0 とこれらの制
御辺によつて規定される制御点P(10)1 及びP(10)2
決定され、制御点(節点)P(03)を挟む制御辺a3 及び
3 とこれらの制御辺によつて規定される制御点P
(13)1 及びP(13)2 が決定される。
【0058】また、共有境界COM6の左右の制御点に
ついて見ると、制御点(節点)P(03)を挟む制御辺a3
及びc3 とこれらの制御辺によつて規定される制御点P
(13)1 及びP(13)2 が決定され、制御点(節点)P(06)
を挟む制御辺a6 及びc6 とこれらの制御辺によつて規
定される制御点P(16)4 及びP(16)3 が決定される。
【0059】このように決定された各制御辺のうち、制
御点(節点)P(00)を挟む制御辺c0 及びa0 の比率
(1:k1 )に対して、制御点(節点)P(03)を挟む制
御辺c3 及びa3 の比率(1:k1 )と制御点(節点)
(06)を挟む制御辺c6 及びa 6 の比率(1:k1 )と
が等しくなるように枠組み曲線を生成する。従つて、共
有境界COM2及びCOM7の廻りの制御辺においても
同様にして、制御点(節点)P(30)を挟む制御辺f0
びd0 の比率(1:k2 )に対して、制御点(節点)P
(33)を挟む制御辺f3 及びd3 の比率(1:k2 )と制
御点(節点)P(36)を挟む制御辺f6 及びd6 の比率
(1:k2 )とが等しくなるように枠組み曲線を生成す
る。
【0060】因みに、このように制御点を挟む制御辺の
比率を揃える処理は、以上のパラメータv方向(図7の
上下方向)の各制御辺ごとに揃える場合に加えて、パラ
メータu方向(図7の左右方向)についても行う。従つ
て、制御点(節点)P(03)を挟む制御辺b3 及びb4
比率は、制御点(節点)P(33)を挟む制御辺e3 及びe
4 の比率と一致する。
【0061】この結果、後述する内部制御点の決定方法
を実行することによりに、各パツチS(u,v)1〜S(u,v)6
が滑らかに接続される。すなわち、自由曲面生成装置1
2(図3)は、図4のステツプSP5からステツプSP
6に移つて、枠組み曲線による格子網に基づいて接平面
連続な滑らかに接続される各パツチを張る。
【0062】この場合、図1及び図2について上述した
接平面連続の条件のもとに各パツチが接続される。かか
る接平面連続の条件を満足させながら各パツチを接続す
る方法として、各パツチS(u,v)1〜S(u,v)6の内部制御
点を以下のように決める。例えば、パツチS(u,v)1の内
部制御点P(11)1 を決定する場合、制御点(節点)P
(00)を挟む制御辺a0 及びb1 を平行四辺形の隣合う2
辺とした場合の、制御点P(00)の対向する頂点を内部制
御点P(11)1 とする。また、これに対応してパツチS
(u,v)2の内部制御点P(11)2 を決定する場合、制御点
(節点)P(00)を挟む制御辺c0 及びb1 を平行四辺形
の隣合う2辺として場合の、制御点P(00)の対向する頂
点を内部制御点P(11)2 とする。この場合、制御辺a0
及びc0 は、それぞれ制御点(節点)P(00)における接
線ベクトルと同一の直線上にあることから、制御辺a0
及びb1 を2辺とする平行四辺形と制御辺c0 及びb1
を2辺とする平行四辺形とはそれぞれ同一平面上に存在
することになる。
【0063】さらに同様にして、パツチS(u,v)1の内部
制御点P(12)1 及びパツチS(u,v)2の内部制御点P
(12)2 を、それぞれ制御点(節点)P(03)を基準にして
決定することにより、パツチS(u,v)1及びパツチS
(u,v)2は、共有境界COM1を介して接平面連続の条件
のもとに滑らかに接続される。
【0064】以上は、パラメータu方向での滑らかな接
続方法について述べたが、パラメータv方向についても
同様にして各制御点(節点)を挟む上下方向(v方向)
の制御辺を上述の(26)式〜(30)式を用いて決定
しており、例えば制御点(節点)P(03)を挟む上下方向
(v方向)の制御辺b3 及びb4 は、共有境界COM1
及びCOM6を形成する枠組み曲線(新たなBezier曲線
i )を生成する際に上述の(27)式が用いられるこ
とにより、制御辺b3 及びb4 は、それぞれ制御点(節
点)P(03)における接線ベクトルと同一の直線上にあ
る。従つて、制御辺a3 及びb3 を2辺とする平行四辺
形と制御辺a3 及びb4 を2辺とする平行四辺形とはそ
れぞれ同一平面上に存在することになる。このようにパ
ツチS(u,v)1及びS(u,v)4の内部制御点を決定すること
により、パラメータv方向に接続されるパツチS(u,v)1
及びS(u,v)4は、共有境界COM4を介して滑らかに接
続される。
【0065】かくして、すべてのパツチS(u,v)1〜S
(u,v)6について同様にして、内部制御点を決定すること
により、図4のステツプSP6において、接平面連続の
条件のもとに各パツチS(u,v)1〜S(u,v)6が求まり、自
由曲面生成装置12(図1)はステツプSP7に移つて
当該処理手順を終了する。
【0066】以上の構成において、自由曲面生成装置1
2(図1)は、与えられた曲面データとして、当該曲面
を構成する自由曲線のデータ量、すなわち分割数が多い
場合、当該既存の自由曲線(NURBS 曲線)を所定の分割
数で分割するとともに、分割点Qi と当該分割点Qi
おける単位接線ベクトルti を抽出する。この分割点Q
i の情報と、各分割点Qi における単位接線ベクトルt
i の情報とを既存の曲線(NURBS 曲線)の特徴を表す特
徴情報として新たな曲線(Bezier曲線)を生成する。こ
れにより新たな曲線を生成する際に既存の自由曲線の特
徴は継承される。
【0067】また、新たな曲線(Bezier曲線)を生成す
る際に、上述のステツプSP3及びステツプSP4にお
いて、まず、既存の曲線(NURBS 曲線)を大雑把に分割
することにより、極端に少ないデータ量の曲線(すなわ
ち分割数の少ない曲線)で既存の自由曲線(NURBS 曲
線)に対する滑らかな近似曲線を生成する。この近似曲
線が、予め設定された所定の精度(公差)以内でもとの
NURBS 曲線に近似するまで、ステツプSP3及びステツ
プSP4を繰り返しながら、もとのNURBS 曲線の分割数
を順次多くして行く。これにより、既存の自由曲線(NU
RBS 曲線)を構成するデータ量よりも少ないデータ量
で、かつ、目的の公差を補償した新たな近似曲線(Bezi
er曲線)が生成される。
【0068】かくして以上の構成によれば、他のCAD
/CAMシステムによつて生成された自由曲面データ
を、所定の近似精度を維持しながら、節点数を少なくし
たデーリ量の少ない自由曲面データに変換することがで
きる。
【0069】因みに、図8は当該曲面データの変換処理
によつて節点数(パツチ数)を少なくして曲面データ量
を少なくした自由曲面SNEW を示す。この新たな自由曲
面SNEW は、図11について上述した従来の自由曲面S
OLD に比べて、パツチSNEW(11) 〜SNEW(20) の数が格
段的に少なく、これにより曲面データも従来に比べて低
減し得た。
【0070】(3)他の実施例 (3−1)上述の実施例においては、図4のステツプS
P4の曲線の近似処理として、(29)式及び(30)
式による最小二乗法を用いた場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、例えばラグランジユの未定係数法
を用いるようにしても良い。
【0071】すなわち、図5との対応部分に同一符号を
付して示す図9において、もとのNURBS 曲線を分割する
分割点Qi を挟む制御辺の長さをβi-1 、αi とする。
ここで、αi は、その比率1:ki よりαi =ki ×β
i-1 である。従つて、制約条件を、次式、
【数31】 とする。
【0072】また、評価関数を、次式、
【数32】 とする。但し、αi ´及びβi ´は、それぞれもとのNU
RBS 曲線に対して、区間セグメントごとに最小二乗近似
したBezier曲線の両端の制御辺の長さとする。この(3
2)式から、評価関数Fは、{α1 , β1 、……、α
L-1 , βL-1 }の関数であることが分かる。
【0073】ここで、ラグランジユ乗数λi を含む補助
関数Gを導入すると、次式、
【数33】 となる。ここで上述の(32)式が極小値を持つ必要条
件は、i=1、……、L−1に対して、次式、
【数34】 及び、次式、
【数35】 である。従つて、この連立方程式から、λi を求め、各
制御辺の長さαi 及びβi を得る。
【0074】かくして、ラグランジユの未定係数法を用
いることにより、図4について上述した曲線近似と同様
の処理を行うことができる。
【0075】(3−2)上述の実施例においては、本発
明を自由曲面のデータ量を削減する曲面データ変換処理
方法に適用した場合について述べたが、本発明はこれに
限らず、自由曲線のデータ量を削減する場合においても
適用することができる。
【0076】この場合、図1の自由曲面生成装置12
は、図10に示す自由曲線データ変換処理手順を実行す
る。すなわち、自由曲面生成装置12は、デザイナが入
力装置13を操作して自由曲線の変換処理を指定する
と、当該指定に基づいて図10のステツプSP10から
自由曲線データ変換処理に入り、ステツプSP11にお
いて既存の自由曲線をオンライン又は記録媒体を介して
読み込んだ後、ステツプSP12に移る。
【0077】自由曲面生成装置12は、このステツプS
P12において、図4のステツプSP3において上述し
た手法と同様の手法を用いて既存の自由曲線を所定の精
度に従つて分割した後、ステツプSP13に移つて、図
4のステツプSP4において上述した手法と同様の手法
を用いて既存の自由曲線を接線連続な新たな自由曲線で
近似する。但し、この変換処理においては曲線データの
変換のみを行うことにより、滑らかな曲面を生成する際
に必要となる各制御点(分割点Qi )を挟む制御辺の長
さの比を図5について上述したような1:ki とする処
理が省略される。
【0078】かくして、近似曲線がもとの曲線に対して
所定の公差内となるまで、ステツプSP12及びステツ
プSP13の処理を繰り返すことにより、所定近似精度
で近似された少ない分割数(すなわち少ない曲線データ
量)の近似曲線を得る。
【0079】(3−3)上述の実施例においては、既存
の自由曲面及び自由曲線としてNURBS曲面及びNURBS 曲
線を用いた場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、既存の曲面及び曲線として例えばBezier曲線及び当
該Bezier曲線で枠組みされた曲面を用いる等、種々の曲
面及び曲線を適用することができる。
【0080】(3−4)上述の実施例においては、既存
の自由曲面及び自由曲線をBezier曲面及びBezier曲線に
変換する場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、例えばB-spline曲線及び当該B-spline曲線で枠組み
された曲面に変換する等、種々の曲面及び曲線に変換す
る場合に広く適用することができる。
【0081】(3−5)上述の実施例においては、図4
のステツプSP3においてもとの曲線を均等に分割する
場合について述べたが、本発明はこれに限らす、曲線形
状に応じてことなる区間距離となるように分割するよう
にしても良い。このようにすれば、もとの曲面形状が複
雑な部分に対して分割数を増やすことにより、一段と忠
実にもとの曲線を再現することができる。
【0082】(3−6)上述の実施例においては、分割
点Qi を挟む制御辺の長さの比(1:ki )を、当該分
割点Qi を挟む曲線長の比率に基づいて決めるようにし
たが、本発明はこれに限らず、例えば同じ比率とした
り、各区間の分割点間の直線距離で決める等、種々の決
定方法を適用することができる。
【0083】(3−7)上述の実施例においては、曲線
近似の手法として最小二乗法又はラグランジユの未定係
数法を用いた場合について述べたが、本発明はこれに限
らず、要は各分割点間における近似曲線のもとの曲線に
対する最大誤差を所定公差内におさめるような手法であ
れば良い。
【0084】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、既存の自
由曲線の分割点(節点)及び当該分割点における接線ベ
クトルを当該既存の自由曲線の特徴情報として抽出し、
当該特徴情報に基づいて上記既存の自由曲線に近似した
接線連続な新たな自由曲線を生成することにより、既存
の自由曲線に近似した新たな自由曲線を実用上十分な精
度で作成し得る。従つて、当該作成された自由曲線を枠
組み曲線として新たな自由曲面を作成することにより、
既存の自由曲線を枠組み曲線とした既存の自由曲面に対
して十分な精度で近似した新たな自由曲面を作成し得
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】自由曲面作成方法の説明に供する略線的平面図
である。
【図2】接平面連続の条件の説明に供する略線図であ
る。
【図3】本発明によるCAD/CAMシステムの構成を
示すブロツク図である。
【図4】本発明による自由曲面データ変換処理手順を示
すフローチヤートである。
【図5】自由曲線の分割及び近似の説明に供する略線図
である。
【図6】自由曲線の近似の説明に供する略線図である。
【図7】滑らかな曲面の生成の説明に供する略線的斜視
図である。
【図8】曲面データ量の低減の説明に供する略線的斜視
図である。
【図9】ラグランジユの未定係数法の説明に供する略線
図である。
【図10】本発明による自由曲線データ変換処理手順を
示すフローチヤートである。
【図11】従来の曲面データの説明に供する略線的斜視
図である。
【符号の説明】
10……CAD/CAMシステム、12……自由曲面生
成装置、12A……記録装置、13……入力装置、14
……表示装置、SOLD 、SNEW ……自由曲面、S(u,v)
……パツチ、Ri ……NURBS 曲線、ri ……Bezier曲
線。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の節点間に制御点を設定し、上記節点
    及び上記制御点に基づいて所定のパラメータを用いたベ
    クトル関数で表される自由曲線を作成する自由曲線作成
    方法において、 既存の自由曲線上に節点を設定することにより、上記既
    存の自由曲線を分割する分割ステツプと、 上記分割ステツプにおいて設定された上記節点の座標値
    及び当該節点における上記既存の自由曲線の接線ベクト
    ルを上記既存の自由曲線の特徴情報として抽出し、当該
    特徴情報に基づいて上記既存の自由曲線に近似した接線
    連続な新たな自由曲線を生成する自由曲線生成ステツプ
    とを具えることを特徴とする自由曲線作成方法。
  2. 【請求項2】上記自由曲線生成ステツプは、 上記既存の自由曲線に対する上記新たな自由曲線の差の
    二乗和が最小となるように上記節点を挟む制御辺の長さ
    を決定することにより、上記新たな自由曲線を生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の自由曲線作成方法。
  3. 【請求項3】上記自由曲線生成ステツプは、 上記既存の自由曲線に対する上記新たな自由曲線の差が
    最小となるようにラグランジユの未定係数法を用いて上
    記上記節点を挟む制御辺の長さを決定することにより、
    上記新たな自由曲線を生成することを特徴とする請求項
    1に記載の自由曲線作成方法。
  4. 【請求項4】上記自由曲線作成方法は、 上記自由曲線生成ステツプにおいて生成された上記新た
    な自由曲線の上記既存の自由曲線に対する公差が所定値
    よりも大きい場合、上記分割ステツプにおける分割数を
    増やして当該分割ステツプ及び上記自由曲線生成ステツ
    プを繰り返すことにより、上記公差が所定値以内におさ
    まるようにすることを特徴とする請求項1に記載の自由
    曲線作成方法。
  5. 【請求項5】枠組み処理によつて境界曲線で囲まれた多
    数の枠組み空間を形成し、上記枠組み空間に所定のベク
    トル関数で表されるパツチを張ることにより自由曲面を
    作成する自由曲面作成方法において、 既存の自由曲面から、当該既存の自由曲面を複数のパツ
    チに分割する既存の自由曲線を抽出する抽出ステツプ
    と、 上記抽出された上記既存の自由曲線上に節点を設定する
    ことにより、上記既存の自由曲線を分割する分割ステツ
    プと、 上記分割ステツプにおいて設定された上記節点の座標値
    及び当該節点における上記既存の自由曲線の接線ベクト
    ルを上記既存の自由曲線の特徴情報として抽出し、当該
    特徴情報に基づいて上記既存の自由曲線に近似した接線
    連続な新たな自由曲線を生成する自由曲線生成ステツプ
    と、 上記自由曲線生成ステツプにおいて生成された上記新た
    な自由曲線を枠組み曲線として、接平面連続な新たな自
    由曲面を生成する自由曲面生成ステツプとを具えること
    を特徴とする自由曲面作成方法。
  6. 【請求項6】上記抽出ステツプは、 上記既存の自由曲面の等パラメータ曲線を上記既存の自
    由曲線として抽出することを特徴とする請求項5に記載
    の自由曲面作成方法。
  7. 【請求項7】上記自由曲線生成ステツプは、 上記既存の自由曲線に対する上記新たな自由曲線の差の
    二乗和が最小となるように上記節点を挟む制御辺の長さ
    を決定することにより、上記新たな自由曲線を生成する
    ことを特徴とする請求項5に記載の自由曲面作成方法。
  8. 【請求項8】上記自由曲線生成ステツプは、 上記既存の自由曲線に対する上記新たな自由曲線の差が
    最小となるようにラグランジユの未定係数法を用いて上
    記上記節点を挟む制御辺の長さを決定することにより、
    上記新たな自由曲線を生成することを特徴とする請求項
    5に記載の自由曲面作成方法。
  9. 【請求項9】上記自由曲面作成方法は、 上記自由曲線生成ステツプにおいて生成された上記新た
    な自由曲線の上記既存の自由曲線に対する公差が所定値
    よりも大きい場合、上記分割ステツプにおける分割数を
    増やして当該分割ステツプ及び上記自由曲線生成ステツ
    プを繰り返すことにより、上記公差が所定値以内におさ
    まるようにすることを特徴とする請求項5に記載の自由
    曲面作成方法。
  10. 【請求項10】上記自由曲線生成ステツプは、 上記節点を挟む制御辺の比が、上記自由曲面の各パラメ
    ータ方向ごとに等しくなるように上記各制御辺の長さを
    決定することを特徴とする請求項7又は請求項8に記載
    の自由曲面作成方法。
  11. 【請求項11】複数の節点間に制御点を設定し、上記節
    点及び上記制御点に基づいて所定のパラメータを用いた
    ベクトル関数で表される自由曲線を作成する自由曲線作
    成処理プログラムが記録された記録媒体において、 上記自由曲線作成処理プログラムは、 既存の自由曲線上に節点を設定することにより、上記既
    存の自由曲線を分割する分割ステツプと、 上記分割ステツプにおいて設定された上記節点の座標値
    及び当該節点における上記既存の自由曲線の接線ベクト
    ルを上記既存の自由曲線の特徴情報として抽出し、当該
    特徴情報に基づいて上記既存の自由曲線に近似した接線
    連続な新たな自由曲線を生成する自由曲線生成ステツプ
    とを具えることを特徴とする記録媒体。
JP8874097A 1997-03-24 1997-03-24 自由曲線作成方法、自由曲面作成方法及びその記録媒体 Pending JPH10269371A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8874097A JPH10269371A (ja) 1997-03-24 1997-03-24 自由曲線作成方法、自由曲面作成方法及びその記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8874097A JPH10269371A (ja) 1997-03-24 1997-03-24 自由曲線作成方法、自由曲面作成方法及びその記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10269371A true JPH10269371A (ja) 1998-10-09

Family

ID=13951326

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8874097A Pending JPH10269371A (ja) 1997-03-24 1997-03-24 自由曲線作成方法、自由曲面作成方法及びその記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10269371A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001035215A (ja) * 1999-07-23 2001-02-09 Ichikoh Ind Ltd 前照灯及びその前照灯におけるリフレクタの製造方法
JP2002123838A (ja) * 2000-10-17 2002-04-26 Mitsubishi Electric Corp 3次元自由曲面データ圧縮転送方式

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001035215A (ja) * 1999-07-23 2001-02-09 Ichikoh Ind Ltd 前照灯及びその前照灯におけるリフレクタの製造方法
JP2002123838A (ja) * 2000-10-17 2002-04-26 Mitsubishi Electric Corp 3次元自由曲面データ圧縮転送方式

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7952575B2 (en) Computer-implemented process and system for creating a parametric surface
US7893937B2 (en) Method for creating a parametric surface symmetric with respect to a given symmetry operation
US6639592B1 (en) Curve network modeling
US5619625A (en) Method for interpolating smooth free-form surfaces into curve mesh including composite curves
KR100717676B1 (ko) Cad 시스템 및 cad 프로그램을 기록한 기록 매체
WO2000002165A1 (fr) Procede permettant de produire des donnees de polygone et afficheur d'images utilisant lesdites donnees
US7348976B2 (en) Three-dimensional shape display program, three-dimensional shape display method, and three-dimensional shape display apparatus
US5579464A (en) Free-form surface creation method and apparatus thereof
CN114429535A (zh) 一种三角网格曲面的光滑裁剪方法及装置
Cripps Algorithms to support point-based cadcam
JP4981313B2 (ja) 3次元形状処理装置及び曲面作成プログラム並びに曲面作成方法
JPH10269371A (ja) 自由曲線作成方法、自由曲面作成方法及びその記録媒体
US5631840A (en) Methods and apparatuses for generating sculptured surfaces
JPH11195139A (ja) 自由曲面生成装置および方法、並びに提供媒体
JP2005149245A (ja) Cadシステム、曲面解析装置、曲面再生装置、その方法及びそのプログラム
US20020183877A1 (en) System and method for the industrialization of parts
JP2638851B2 (ja) 数値制御加工方法
JP3187808B2 (ja) 物体の表面形状データ作成装置
Wang et al. A generic algorithm for mesh optimisation
JP3187809B2 (ja) 物体の表面形状データ作成方法
JP3103790B2 (ja) 三次元オブジェクトのモデリング方法、装置および記録媒体
JP4031942B2 (ja) オブジェクト間の最短距離取得方法
US20210134059A1 (en) Methods and systems for generating surfaces from polygonal data
JP2595568B2 (ja) オフセツトデータ作成方法
Mocanu et al. Mesh deformation with hard constraints