JPH10267835A - 二光束原子吸光光度計 - Google Patents
二光束原子吸光光度計Info
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- JPH10267835A JPH10267835A JP9071828A JP7182897A JPH10267835A JP H10267835 A JPH10267835 A JP H10267835A JP 9071828 A JP9071828 A JP 9071828A JP 7182897 A JP7182897 A JP 7182897A JP H10267835 A JPH10267835 A JP H10267835A
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Abstract
ミラーの回転に伴う反射光路のふらつきによる参照側か
らのノイズを最小限に減らすことができるようにする。 【解決手段】 光源からの入射光束21はハーフミラー
1で試料側光束22と参照側光束23に分割され、試料
側光束22は原子化部2を通過してチョッパーミラー5
に到達し、参照側光束23は鏡3と鏡4を経てチョッパ
ーミラー5に到達する。チョッパーミラー5で再結合し
た光束は分光器7により目的とする波長成分を持った光
束だけが選別された後、検出器8で電気信号に変換さ
れ、増幅器9で増幅される。そして、ホトインタラプタ
6からの信号に同期して切り替えられるスイッチ10に
より試料側と参照側の信号に分離され、試料側の信号は
試料側ローパスフィルタ11で高周波成分が除去されて
試料側信号25となり、参照側の信号は参照側ローパス
フィルタ12で、試料側より低い遮断周波数をもって、
高周波成分が除去されて参照側信号26となる。
Description
し、更に詳細には試料側と参照側の二光束を備えた二光
束原子吸光光度計に関する。
参照側の二光束を用いる光度計として二光束分光光度計
がある。この二光束分光光度計は光源から放射された光
を二つの光路に分割し、試料側光束は試料側セルホルダ
を通過させ、参照側光束は参照側セルホルダを通過させ
た後、両光束を再結合し、時分割で検出器に入射させ
る。入射した光は検出器で電気信号に変換され、光束分
割部または結合部から来る同期信号により試料側信号と
参照側信号に分離される。そして、各々の信号強度から
吸光度計算を行い、吸光度を表示する。この二光束法の
第一の目的は、光源の輝度変動を補償することである。
の信号処理回路には、ノイズとなる高周波成分を除去す
るため、ローパスフィルタが設けられている。二光束法
では上記の光源の輝度変動補償の目的以外に、参照側に
試料を設置して(試料側吸光度)−(参照側吸光度)な
る差吸光度を測定したり、試料側と参照側を入れ替えて
測定することがあるため、試料側と参照側の特性は同一
でなければならないので、上記の二つのローパスフィル
タの遮断周波数は同一である。ここで、遮断周波数と
は、フィルタの利得が−3dBとなる周波数をいう。
の輝度変動、スペクトルスキャン時の分光された光の強
度変動、試料の吸光度変化のうち、最も時間変化の激し
い、換言すれば、最も高い周波数成分を持つ信号に応答
できるように設定されている。
記二光束分光光度計の説明のうち、試料側セルホルダを
原子化部に、参照側セルホルダを原子化部以外で障害の
ない空間に置き換えたものに相当し、同様な手法が用い
られている。この二光束原子吸光光度計では、二光束分
割部または結合部には、チョッパーミラー、即ち円盤状
の鏡の一部を切り欠いたもの、を回転させて使用するこ
とが多く、また、参照側には、通常、チョッパーミラー
の反射光を用いている。
光度計は以上のように構成され、参照側信号は試料側信
号と対等に処理されるので、参照側に含まれるノイズ
は、試料側信号のノイズと同じ割合で吸光度信号に影響
を与える。ノイズの発生源としては検出器及びアナログ
回路の増幅器や抵抗器がある。
るチョッパーミラーの反射面は実際には完全な平面では
ないので、反射後の光路は僅かではあるがチョッパーミ
ラーの回転に伴い、ふらついている。このふらつきは参
照側信号のノイズ、ひいては吸光度信号のノイズとして
現れる、という問題があった。
たものであって、二光束法の利点を生かしながら、しか
も、ノイズを最小限にすることができる二光束原子吸光
光度計を提供することを目的とする。
め、本発明の二光束原子吸光光度計は、二光束それぞれ
の検出信号を処理する信号処理回路にそれぞれローパス
フィルタを設け、参照側ローパスフィルタの遮断周波数
を、試料側ローパスフィルタの遮断周波数より低く、か
つ、光源の輝度変動周波数より高く設定したことを特徴
とする。
うに構成されており、検出器で光電変換され、増幅器で
増幅された後に、試料側と参照側に分離された電気信号
の処理回路のそれぞれには、ノイズとなる高周波成分を
除去するために、ローパスフィルタを設置するが、試料
側のローパスフィルタの遮断周波数は光源の輝度変動、
スペクトルスキャン時の分光された光の強度変動、試料
の吸光度変化のどの最高周波数よりも高く設定する。
これらの式を満たさなくても、上記の遮断周波数を、よ
りローパスフィルタの減衰の少ない周波数に緩めて大小
関係が成立するのであれば、少なくはなるが、ある程度
の効果はある。
象となる範囲内での最高周波数を指し、それを超える周
波数成分はノイズであるので含まない。
信号処理回路のローパスフィルタの遮断周波数を異なら
せても、以下の理由により特に問題となることはない。 1.原子吸光光度計においては差吸光度を測定したり、
試料側と参照側を入れ替えて測定することがないこと。 2.スペクトルスキャンは、光源光から原子吸光を観測
するのにふさわしい波長を選択することが目的であるの
で、この場合は試料側の信号のみを観測すればよいこ
と。 3.二光束法によって除去しようとする光源の輝度変動
がかなり緩やかなもの、通常数Hz以下、であること。 このように、二光束それぞれの検出信号の信号処理回路
のローパスフィルタの遮断断周波数を異ならせることに
より、光源の輝度変動を補償するという二光束法の目的
を果たしながら、ノイズを最小限に減らすことが可能と
なる。
度計の一実施例を図1により説明する。光源からの入射
光束21はハーフミラー1で試料側光束22と参照側光
束23に分割される。直進した試料側光束22は原子化
部2を通過し、その際に試料の濃度に応じた原子吸光が
起こった後、円盤状の鏡の一部を切り欠いたチョッパー
ミラー5に到達する。なお、原子化部2の例としては、
ガスバーナーまたは電気加熱炉があげられる。一方、ハ
ーフミラー1で反射した参照側光束23は、鏡3と鏡4
を経てチョッパーミラー5に到達する。この参照側光束
は鏡での反射と空気による吸収を除き光源の輝度変動の
みによって変動する。そして、チョッパーミラー5で再
結合した光束は分光器7に入射し、分光器7により目的
とする波長成分を持った光束だけが出射光束24とな
り、検出器8、例えば光電子増倍管、に入射して検出さ
れる。
幅器9で増幅されスイッチ10に入力される。チョッパ
ーミラー5の近傍に設置されたホトインタラプタ6は、
分光器7に、試料側光束22か参照側光束23のどちら
の光束が入射しているか、の信号を発生している。そし
て、このホトインタラプタ6からの信号に同期してスイ
ッチ10が切り替えられ、試料側と参照側の信号に分離
される。
11で高周波成分を除去した後に、試料側信号25とな
る。同様にして、参照側の信号は参照側ローパスフィル
タ12で、試料側より低い遮断周波数をもって、高周波
成分を除去した後に、参照側信号26となる。
z、チョッパーミラーの鏡の枚数を2枚とした場合の、
遮断周波数の一例としては、以下の値を挙げることがで
きる。
は、アナログ回路、またはA/D変換器とマイクロプロ
セッサーの組合せにより吸光度計算され、表示部(図示
せず)に表示される。
の影響を排除するため、光源非点灯時の信号も取得して
各信号から引き算する必要があるが、本発明とは関わり
がないので、説明を省略している。
場合について説明したが、原子吸光光度法ではバックグ
ラウンド補正、即ち目的外吸光度除去のため、重水素ラ
ンプなどの光源を搭載していることもあるが、この場合
でもバックグラウンド用の試料側ローパスフィルタ、及
び参照側ローパスフィルタを設置すれば、本発明を適用
することができる。
てハーフミラーを用い、二光束結合部としてチョッパー
ミラーを使用した場合について説明したが、二光束分割
部としてチョッパーミラー用い、二光束結合部としてハ
ーフミラーを使用してもよい。
ように、二光束それぞれの信号処理回路にローパスフィ
ルタを設け、参照側フィルタの遮断周波数が、試料側フ
ィルタの遮断周波数より低く、かつ、光源の輝度変動周
波数より高くなるように設定しているので、光源の輝度
変動を補償するという二光束法の目的を果たしながら、
参照側からのノイズを最小限に減らし、よって出力であ
る吸光度信号のノイズを減らすことができる。
サ、抵抗)回路で構成されるので、安価であり、遮断周
波数の設定や変更も容易である。
す図である。
タ 7 分光器 8 検出器 9 増幅器 10 スイッチ 11 試料側ローパスフィルタ 12 参照側ローパス
フィルタ 21 入射光束 22 試料側光束 23 参照側光束 24 出射光束 25 試料側信号 26 参照側信号
Claims (1)
- 【請求項1】 試料側、参照側の二光束を備えた二光束
原子吸光光度計において、二光束それぞれの検出信号を
処理する信号処理回路にそれぞれローパスフィルタを設
け、参照側ローパスフィルタの遮断周波数を、試料側ロ
ーパスフィルタの遮断周波数より低く、かつ、光源の輝
度変動周波数より高く設定したことを特徴とする二光束
原子吸光光度計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07182897A JP3237563B2 (ja) | 1997-03-25 | 1997-03-25 | 二光束原子吸光光度計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07182897A JP3237563B2 (ja) | 1997-03-25 | 1997-03-25 | 二光束原子吸光光度計 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10267835A true JPH10267835A (ja) | 1998-10-09 |
JP3237563B2 JP3237563B2 (ja) | 2001-12-10 |
Family
ID=13471810
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07182897A Expired - Lifetime JP3237563B2 (ja) | 1997-03-25 | 1997-03-25 | 二光束原子吸光光度計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3237563B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006300728A (ja) * | 2005-04-20 | 2006-11-02 | Hamamatsu Photonics Kk | 光検出用回路及び光検出器 |
JP2007010314A (ja) * | 2005-06-28 | 2007-01-18 | Shimadzu Corp | フレーム式原子吸光分光光度計 |
CN102901707A (zh) * | 2012-07-26 | 2013-01-30 | 苏州天和自动化系统有限公司 | 可连续测量的光谱检测棒 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56150332A (en) * | 1980-04-24 | 1981-11-20 | Fujitsu Ltd | Infrared spectroscopic analysis method |
JPS56164158U (ja) * | 1980-05-09 | 1981-12-05 | ||
JPH06229917A (ja) * | 1993-01-29 | 1994-08-19 | Mazda Motor Corp | 水分計測方法 |
-
1997
- 1997-03-25 JP JP07182897A patent/JP3237563B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56150332A (en) * | 1980-04-24 | 1981-11-20 | Fujitsu Ltd | Infrared spectroscopic analysis method |
JPS56164158U (ja) * | 1980-05-09 | 1981-12-05 | ||
JPH06229917A (ja) * | 1993-01-29 | 1994-08-19 | Mazda Motor Corp | 水分計測方法 |
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CN102901707A (zh) * | 2012-07-26 | 2013-01-30 | 苏州天和自动化系统有限公司 | 可连续测量的光谱检测棒 |
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---|---|
JP3237563B2 (ja) | 2001-12-10 |
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