JPH10265982A - 熱交換器の洗浄方法及びその洗浄装置 - Google Patents
熱交換器の洗浄方法及びその洗浄装置Info
- Publication number
- JPH10265982A JPH10265982A JP7185897A JP7185897A JPH10265982A JP H10265982 A JPH10265982 A JP H10265982A JP 7185897 A JP7185897 A JP 7185897A JP 7185897 A JP7185897 A JP 7185897A JP H10265982 A JPH10265982 A JP H10265982A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat transfer
- nozzle head
- supporting plates
- nozzle
- pressure water
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)
- Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来の蒸気発生器の洗浄装置においては、ノ
ズルヘッドを伝熱管の支持板直ぐ近くの位置に離して設
置するため、高圧水ジェットの噴射反力によりノズルヘ
ッドが振動し、伝熱管と衝突して傷付ける可能性があ
る。この防止策として、スラッジ除去に寄与しない反対
方向にも同様の高圧水ジェットを噴射して噴射反力を相
殺している。このために供給水の所要量が2倍になって
より一層大きな高圧水ホースを必要とし、蒸気発生器内
の狭い通路からのノズルヘッドのアクセスが困難になっ
ている。 【解決手段】 熱交換器内に略水平に設置されて伝熱管
24群を支える複数の支持板28または管板の上面にノ
ズルヘッド2を載置し、ノズルヘッド2の上方に向けた
ノズル11から高圧流体を上方に位置する支持板28の
下面に向けて噴射させ熱交換器の内部を洗浄するように
する。
ズルヘッドを伝熱管の支持板直ぐ近くの位置に離して設
置するため、高圧水ジェットの噴射反力によりノズルヘ
ッドが振動し、伝熱管と衝突して傷付ける可能性があ
る。この防止策として、スラッジ除去に寄与しない反対
方向にも同様の高圧水ジェットを噴射して噴射反力を相
殺している。このために供給水の所要量が2倍になって
より一層大きな高圧水ホースを必要とし、蒸気発生器内
の狭い通路からのノズルヘッドのアクセスが困難になっ
ている。 【解決手段】 熱交換器内に略水平に設置されて伝熱管
24群を支える複数の支持板28または管板の上面にノ
ズルヘッド2を載置し、ノズルヘッド2の上方に向けた
ノズル11から高圧流体を上方に位置する支持板28の
下面に向けて噴射させ熱交換器の内部を洗浄するように
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チューブアンドシ
ェル構造の蒸気発生器の内部を洗浄する場合などに適用
される熱交換器の洗浄方法及びその洗浄装置に関する。
ェル構造の蒸気発生器の内部を洗浄する場合などに適用
される熱交換器の洗浄方法及びその洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は一般的なチューブアンドシェル構
造の蒸気発生器の断面図である。図において、伝熱管2
4は逆U字形をなして約10mm程度の狭い間隔で配列さ
れており、その両端は管板23に固定され、直管部は複
数の管支持板28により保持されている。高温の一次冷
却水は高温側の水室26から入り、伝熱管24の内部を
経由して低温側の水室27を経て排出される。二次側給
水は蒸気発生器21の上部にある給水ノズル29から流
入し、下降して伝熱管24の下部に至ってから上昇し、
伝熱管24内の高温の一次側給水と熱交換して蒸気とな
り、蒸気出口ノズル32から出て行く。
造の蒸気発生器の断面図である。図において、伝熱管2
4は逆U字形をなして約10mm程度の狭い間隔で配列さ
れており、その両端は管板23に固定され、直管部は複
数の管支持板28により保持されている。高温の一次冷
却水は高温側の水室26から入り、伝熱管24の内部を
経由して低温側の水室27を経て排出される。二次側給
水は蒸気発生器21の上部にある給水ノズル29から流
入し、下降して伝熱管24の下部に至ってから上昇し、
伝熱管24内の高温の一次側給水と熱交換して蒸気とな
り、蒸気出口ノズル32から出て行く。
【0003】逆U字形の伝熱管24の曲げ中央に位置す
る各支持板28には、フロースロット33と呼ばれる細
長い切欠きが設けられている。また、蒸気発生器1の胴
体には、管板23に近い第1段の管支持板28のレベル
近傍に蒸気発生器21内部へのアクセス用にハンドホー
ル34が設けられている。スラッジは各支持板28の伝
熱管24が貫通する穴の、二次側給水の上流側(図にお
ける下面側)に生成、付着する傾向がある。従って、ス
ラッジを除去するために水ジェットを噴射するノズルヘ
ッドは狭いハンドホール34やフロースロット33など
を通じて各位置にアクセスする必要がある。
る各支持板28には、フロースロット33と呼ばれる細
長い切欠きが設けられている。また、蒸気発生器1の胴
体には、管板23に近い第1段の管支持板28のレベル
近傍に蒸気発生器21内部へのアクセス用にハンドホー
ル34が設けられている。スラッジは各支持板28の伝
熱管24が貫通する穴の、二次側給水の上流側(図にお
ける下面側)に生成、付着する傾向がある。従って、ス
ラッジを除去するために水ジェットを噴射するノズルヘ
ッドは狭いハンドホール34やフロースロット33など
を通じて各位置にアクセスする必要がある。
【0004】図5乃至図7はチューブアンドシェル構造
の蒸気発生器の内部を洗浄する場合などに使用されてい
る従来の蒸気発生器の洗浄装置の説明図である。図5に
おいて、従来の蒸気発生器の洗浄装置は蒸気発生器の内
部に付着しているスラッジを効率的に除去するため、水
ジェットを支持板28の下面に噴射するようにノズルヘ
ッド5を配置している。蒸気発生器の内部を洗浄する場
合は、高圧水を噴射するノズルヘッド5を支持板28直
ぐ近くの位置に支持板28から離して配置し、水ジェッ
トをその支持板28に向けて噴射する。
の蒸気発生器の内部を洗浄する場合などに使用されてい
る従来の蒸気発生器の洗浄装置の説明図である。図5に
おいて、従来の蒸気発生器の洗浄装置は蒸気発生器の内
部に付着しているスラッジを効率的に除去するため、水
ジェットを支持板28の下面に噴射するようにノズルヘ
ッド5を配置している。蒸気発生器の内部を洗浄する場
合は、高圧水を噴射するノズルヘッド5を支持板28直
ぐ近くの位置に支持板28から離して配置し、水ジェッ
トをその支持板28に向けて噴射する。
【0005】図6(a)は供給水が高圧水ホース4を通
じてノズルヘッド15に導かれ、ノズル11から水ジェ
ットが噴射されている状態を示す。同図(b)はこの水
ジェットの噴射通路上にロードセル14に取付けられた
口径5mmの衝突板13を配置して水ジェットの噴射力を
測定した結果を示す。水ジェットの噴射力Fは水ジェッ
トの噴射圧力が100,150,200kgf/cm2 の場合
にノズル11と衝突板13までの距離Lとの関係で整理
されており、噴射圧力が100kgf/cm2 の場合は距離が
100cmで噴射力Fは約0.7kgf 、150cmで0.5
kgf で、良好な結果が得られている。
じてノズルヘッド15に導かれ、ノズル11から水ジェ
ットが噴射されている状態を示す。同図(b)はこの水
ジェットの噴射通路上にロードセル14に取付けられた
口径5mmの衝突板13を配置して水ジェットの噴射力を
測定した結果を示す。水ジェットの噴射力Fは水ジェッ
トの噴射圧力が100,150,200kgf/cm2 の場合
にノズル11と衝突板13までの距離Lとの関係で整理
されており、噴射圧力が100kgf/cm2 の場合は距離が
100cmで噴射力Fは約0.7kgf 、150cmで0.5
kgf で、良好な結果が得られている。
【0006】しかしながら、実際にノズルヘッドを使用
して蒸気発生器の内部を洗浄する場合は、水ジェットの
噴射方向を高圧水の供給方向から90度偏向させる必要
がある。図7(a)はこのような理由を反映したノズル
ヘッド5の構造を示しており、図6(a)と同様に水ジ
ェットの噴射力Fを測定している状態を示す。同図
(b)は測定した噴射力Fを示す。噴射圧力が100kg
f/cm2 の場合は噴射距離が100cmで噴射力Fは約0.
2kgf など、図6(b)と比較して大きく下回ってお
り、このような水ジェットではスラッジを除去すること
ができない。この理由として、水ジェットには噴射方向
の速度成分の他にノズルヘッド5内における供給水の流
れ方向、即ち噴射方向と90度異なる速度成分が多分に
含まれていることが考えられる。
して蒸気発生器の内部を洗浄する場合は、水ジェットの
噴射方向を高圧水の供給方向から90度偏向させる必要
がある。図7(a)はこのような理由を反映したノズル
ヘッド5の構造を示しており、図6(a)と同様に水ジ
ェットの噴射力Fを測定している状態を示す。同図
(b)は測定した噴射力Fを示す。噴射圧力が100kg
f/cm2 の場合は噴射距離が100cmで噴射力Fは約0.
2kgf など、図6(b)と比較して大きく下回ってお
り、このような水ジェットではスラッジを除去すること
ができない。この理由として、水ジェットには噴射方向
の速度成分の他にノズルヘッド5内における供給水の流
れ方向、即ち噴射方向と90度異なる速度成分が多分に
含まれていることが考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
蒸気発生器の洗浄装置においてはノズルヘッド5を伝熱
管24の支持板28直ぐ近くの位置に離して設置するた
め、高圧の水ジェットの噴射反力によりノズルヘッド5
が振動し、伝熱管24と衝突して傷付ける可能性があ
る。この防止策として、スラッジ除去に寄与しない反対
方向にも同様の高圧の水ジェットを噴射して噴射反力を
相殺している。このために供給水の所要量が2倍になっ
てより一層大きな高圧水ホース4を必要とし、蒸気発生
器内の狭い通路からのノズルヘッド5のアクセスが困難
になっている。
蒸気発生器の洗浄装置においてはノズルヘッド5を伝熱
管24の支持板28直ぐ近くの位置に離して設置するた
め、高圧の水ジェットの噴射反力によりノズルヘッド5
が振動し、伝熱管24と衝突して傷付ける可能性があ
る。この防止策として、スラッジ除去に寄与しない反対
方向にも同様の高圧の水ジェットを噴射して噴射反力を
相殺している。このために供給水の所要量が2倍になっ
てより一層大きな高圧水ホース4を必要とし、蒸気発生
器内の狭い通路からのノズルヘッド5のアクセスが困難
になっている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る熱交換器の
洗浄方法は上記課題の解決を目的にしており、熱交換器
内に略水平に設置されて伝熱管群を支える複数の支持板
または管板の上面にノズルヘッドを載置し、該ノズルヘ
ッドの上方に向けたノズルから高圧流体を上方に位置す
る上記支持板の下面に向けて噴射させ上記熱交換器の内
部を洗浄するようにする。
洗浄方法は上記課題の解決を目的にしており、熱交換器
内に略水平に設置されて伝熱管群を支える複数の支持板
または管板の上面にノズルヘッドを載置し、該ノズルヘ
ッドの上方に向けたノズルから高圧流体を上方に位置す
る上記支持板の下面に向けて噴射させ上記熱交換器の内
部を洗浄するようにする。
【0009】また、本発明に係る熱交換器の洗浄装置
は、熱交換器内に略水平に設置されて伝熱管群を支える
複数の支持板または管板の上面に載置され略水平方向か
ら所定の曲率を有して上方へ偏向し上方に向けたノズル
から高圧流体を噴射させるノズルヘッドへ略水平方向か
ら高圧流体が供給されるようになっている。
は、熱交換器内に略水平に設置されて伝熱管群を支える
複数の支持板または管板の上面に載置され略水平方向か
ら所定の曲率を有して上方へ偏向し上方に向けたノズル
から高圧流体を噴射させるノズルヘッドへ略水平方向か
ら高圧流体が供給されるようになっている。
【0010】このように、本発明に係る熱交換器の洗浄
方法及びその洗浄装置においては、下方に位置する支持
板または管板の上面にノズルヘッドが載置されて上方に
位置する支持板に向け高圧水ジェットを噴射しながら支
持板または管板の上面に沿って移動することにより上方
の支持板の下面に付着しているスラッジを除去する。高
圧流体は略水平方向からノズルヘッドへ供給され、高圧
水ジェットの噴射反力は支持板または管板により支えら
れて噴射反力を相殺する高圧流体が不要になる。また、
ノズルヘッドは適正な曲率を持ち、ノズルを高圧水ジェ
ットの向きが上方を向くように装着されている。また、
伝熱管の表面には供用中にスケールが生成し、伝熱性能
の低下を招くことがあるが、高圧水ジェットが或る程度
の広がりを持っていることにより支持板の下面に到達す
るまでに周囲の伝熱管に触れ、伝熱管の表面に生成、付
着しているスケールも二次的に除去する。
方法及びその洗浄装置においては、下方に位置する支持
板または管板の上面にノズルヘッドが載置されて上方に
位置する支持板に向け高圧水ジェットを噴射しながら支
持板または管板の上面に沿って移動することにより上方
の支持板の下面に付着しているスラッジを除去する。高
圧流体は略水平方向からノズルヘッドへ供給され、高圧
水ジェットの噴射反力は支持板または管板により支えら
れて噴射反力を相殺する高圧流体が不要になる。また、
ノズルヘッドは適正な曲率を持ち、ノズルを高圧水ジェ
ットの向きが上方を向くように装着されている。また、
伝熱管の表面には供用中にスケールが生成し、伝熱性能
の低下を招くことがあるが、高圧水ジェットが或る程度
の広がりを持っていることにより支持板の下面に到達す
るまでに周囲の伝熱管に触れ、伝熱管の表面に生成、付
着しているスケールも二次的に除去する。
【0011】
【発明の実施の形態】図1乃至図3は本発明の実施の一
形態に係る蒸気発生器の洗浄装置の説明図である。図に
おいて、本実施の形態に係る蒸気発生器の洗浄装置はチ
ューブアンドシェル構造の蒸気発生器の内部を洗浄する
場合などに使用されるもので、図における符号2はノズ
ルヘッド、4は高圧水ホース、11はノズル、17は鉛
板、24は伝熱管、28は管群の支持板である。
形態に係る蒸気発生器の洗浄装置の説明図である。図に
おいて、本実施の形態に係る蒸気発生器の洗浄装置はチ
ューブアンドシェル構造の蒸気発生器の内部を洗浄する
場合などに使用されるもので、図における符号2はノズ
ルヘッド、4は高圧水ホース、11はノズル、17は鉛
板、24は伝熱管、28は管群の支持板である。
【0012】本蒸気発生器の洗浄装置は図1に示すよう
に、高圧水を噴射するノズルヘッド2を伝熱管24の管
群内に挿入して二次側給水の上流側の支持板28上に設
置し、水ジェットをノズルヘッド2から二次側給水の下
流側の支持板28に向けて噴射することにより、支持板
28の下面に付着しているスケールなどを除去するよう
になっている。ノズルヘッド2は高圧水の供給方向から
噴射方向に向きが90度偏向し、ノズルヘッド2の内径
は高圧水を噴射するノズル11の内径の2倍以上、曲げ
半径は5倍以上になっている。
に、高圧水を噴射するノズルヘッド2を伝熱管24の管
群内に挿入して二次側給水の上流側の支持板28上に設
置し、水ジェットをノズルヘッド2から二次側給水の下
流側の支持板28に向けて噴射することにより、支持板
28の下面に付着しているスケールなどを除去するよう
になっている。ノズルヘッド2は高圧水の供給方向から
噴射方向に向きが90度偏向し、ノズルヘッド2の内径
は高圧水を噴射するノズル11の内径の2倍以上、曲げ
半径は5倍以上になっている。
【0013】実際にノズルヘッドを使用する場合は、水
ジェットの噴射方向を高圧水の供給方向から90度偏向
させる必要がある。このため、噴射圧力が噴射方向を偏
向させない場合と比較して大きく下回るが、本蒸気発生
器の洗浄装置におけるノズルヘッド2は図2に示すよう
に、ノズルヘッド2の管路が適正な曲率を持ち、水ジェ
ットの向きが管路の接線方向になるように単一のノズル
11が装着されており、このような構造にすることによ
りノズルヘッド2の入口部における水ジェットの噴射方
向と90度異なる速度成分を効率よく噴射方向の速度成
分に変換することができて良好な水ジェットが得られ
る。
ジェットの噴射方向を高圧水の供給方向から90度偏向
させる必要がある。このため、噴射圧力が噴射方向を偏
向させない場合と比較して大きく下回るが、本蒸気発生
器の洗浄装置におけるノズルヘッド2は図2に示すよう
に、ノズルヘッド2の管路が適正な曲率を持ち、水ジェ
ットの向きが管路の接線方向になるように単一のノズル
11が装着されており、このような構造にすることによ
りノズルヘッド2の入口部における水ジェットの噴射方
向と90度異なる速度成分を効率よく噴射方向の速度成
分に変換することができて良好な水ジェットが得られ
る。
【0014】本蒸気発生器の洗浄装置を使用して蒸気発
生器の内部を洗浄する場合は、図1に示すように上方に
位置する管群の支持板28に向けて水ジェットが噴射さ
れるようにノズルヘッド2を二次側水の上流側、即ち下
方の管群の支持板28または管板の上面に設置する。ノ
ズルヘッド2は水ジェット3を噴射しながら管群の支持
板28上面に沿って移動し、上方の支持板28に付着し
ているスラッジを除去する。供給水は高圧水ホース4に
より供給される。水ジェットは或る程度の広がりを持っ
ており、支持板28に到達するまでに周囲の伝熱管24
に触れ、伝熱管24の表面に生成、付着しているスケー
ルを除去する二次的な効果も有する。
生器の内部を洗浄する場合は、図1に示すように上方に
位置する管群の支持板28に向けて水ジェットが噴射さ
れるようにノズルヘッド2を二次側水の上流側、即ち下
方の管群の支持板28または管板の上面に設置する。ノ
ズルヘッド2は水ジェット3を噴射しながら管群の支持
板28上面に沿って移動し、上方の支持板28に付着し
ているスラッジを除去する。供給水は高圧水ホース4に
より供給される。水ジェットは或る程度の広がりを持っ
ており、支持板28に到達するまでに周囲の伝熱管24
に触れ、伝熱管24の表面に生成、付着しているスケー
ルを除去する二次的な効果も有する。
【0015】図3はこのノズルヘッド11の水ジェット
により損傷を受け易い鉛板17を水ジェットの噴射通路
に或る一定の時間だけ配置して鉛板17の損傷量をノズ
ル11と鉛板17との距離、即ち噴射距離Lとの関係で
整理した結果をノズルヘッド11の性能として示してい
る。ノズルヘッド11の管路は、内径5mm、曲げ半径1
3.5mmである。鉛板の損傷量としては噴射距離が12
0cmで凡そ50mg程度以上となる水ジェットの噴射力が
必要で、ノズル径がφ1.0mmでは200kgf/cm2 程
度、ノズル径φ1.5mmでは100kgf/cm2 程度、ノズ
ル径が2.0mmでは100kgf/cm2 程度の噴射圧力であ
れば十分にクリアしている。
により損傷を受け易い鉛板17を水ジェットの噴射通路
に或る一定の時間だけ配置して鉛板17の損傷量をノズ
ル11と鉛板17との距離、即ち噴射距離Lとの関係で
整理した結果をノズルヘッド11の性能として示してい
る。ノズルヘッド11の管路は、内径5mm、曲げ半径1
3.5mmである。鉛板の損傷量としては噴射距離が12
0cmで凡そ50mg程度以上となる水ジェットの噴射力が
必要で、ノズル径がφ1.0mmでは200kgf/cm2 程
度、ノズル径φ1.5mmでは100kgf/cm2 程度、ノズ
ル径が2.0mmでは100kgf/cm2 程度の噴射圧力であ
れば十分にクリアしている。
【0016】従来の蒸気発生器の洗浄装置においては、
ノズルヘッドを伝熱管の支持板直ぐ近くの位置に離して
設置するため、高圧の水ジェットの噴射反力によりノズ
ルヘッドが振動し、伝熱管と衝突して傷付ける可能性が
ある。この防止策として、スラッジ除去に寄与しない反
対方向にも同様の水ジェットを噴射して噴射反力を相殺
している。このために供給水の所要量が2倍になってよ
り一層大きな高圧水ホースを必要とし、蒸気発生器内の
狭い通路からのノズルヘッドのアクセスが困難になって
いる。これに対し、本蒸気発生器の洗浄装置において
は、高圧水ジェットを噴射するノズルヘッド2を二次側
給水の上流側の管群の支持板28または管板の上面に接
するように設置して支持板28により噴射反力を受ける
とともに、ノズルヘッド2はノズル11の向きが高圧水
の供給方向から90度偏向しても高圧水ジェットの長い
噴射距離が得られる構造になっており、高圧水ジェット
を噴射するノズルヘッド2の噴射反力が管群の支持板2
8または管板により支えられることにより、噴射反力を
相殺する高圧水ジェットが不要になる。従って、余分な
供給水が不要で、蒸気発生器のスリムな洗浄装置が得ら
れる。また、伝熱管24の表面には供用中にスケールが
生成して伝熱性能の低下を招くことがあるが、高圧水ジ
ェットの噴射の際に二次的にこのスケールが除去される
ことにより伝熱性能が維持される。
ノズルヘッドを伝熱管の支持板直ぐ近くの位置に離して
設置するため、高圧の水ジェットの噴射反力によりノズ
ルヘッドが振動し、伝熱管と衝突して傷付ける可能性が
ある。この防止策として、スラッジ除去に寄与しない反
対方向にも同様の水ジェットを噴射して噴射反力を相殺
している。このために供給水の所要量が2倍になってよ
り一層大きな高圧水ホースを必要とし、蒸気発生器内の
狭い通路からのノズルヘッドのアクセスが困難になって
いる。これに対し、本蒸気発生器の洗浄装置において
は、高圧水ジェットを噴射するノズルヘッド2を二次側
給水の上流側の管群の支持板28または管板の上面に接
するように設置して支持板28により噴射反力を受ける
とともに、ノズルヘッド2はノズル11の向きが高圧水
の供給方向から90度偏向しても高圧水ジェットの長い
噴射距離が得られる構造になっており、高圧水ジェット
を噴射するノズルヘッド2の噴射反力が管群の支持板2
8または管板により支えられることにより、噴射反力を
相殺する高圧水ジェットが不要になる。従って、余分な
供給水が不要で、蒸気発生器のスリムな洗浄装置が得ら
れる。また、伝熱管24の表面には供用中にスケールが
生成して伝熱性能の低下を招くことがあるが、高圧水ジ
ェットの噴射の際に二次的にこのスケールが除去される
ことにより伝熱性能が維持される。
【0017】
【発明の効果】本発明に係る熱交換器の洗浄方法及びそ
の洗浄装置は前記のようになっており、高圧流体は略水
平方向からノズルヘッドへ供給され、高圧水ジェットの
噴射反力は支持板または管板により支えられて噴射反力
を相殺する高圧流体が不要になるので、スリムでアクセ
ス自在な熱交換器の洗浄装置が得られる。また、ノズル
ヘッドは適正な曲率を持ち、ノズルを高圧水ジェットの
向きが上方を向くように装着されているので、ノズルヘ
ッドの入口における高圧水ジェットの上方への噴射方向
と90度異なる略水平方向の速度成分を効率よく上方へ
の噴射方向の成分に変換することができて効果的な高圧
水ジェットを得ることができる。また、伝熱管の表面に
は供用中にスケールが生成し、伝熱性能の低下を招くこ
とがあるが、高圧水ジェットが或る程度の広がりを持っ
ていることにより支持板の下面に到達するまでに周囲の
伝熱管に触れ、伝熱管の表面に生成、付着しているスケ
ールも二次的に除去するので、伝熱管における伝熱性能
が維持される。
の洗浄装置は前記のようになっており、高圧流体は略水
平方向からノズルヘッドへ供給され、高圧水ジェットの
噴射反力は支持板または管板により支えられて噴射反力
を相殺する高圧流体が不要になるので、スリムでアクセ
ス自在な熱交換器の洗浄装置が得られる。また、ノズル
ヘッドは適正な曲率を持ち、ノズルを高圧水ジェットの
向きが上方を向くように装着されているので、ノズルヘ
ッドの入口における高圧水ジェットの上方への噴射方向
と90度異なる略水平方向の速度成分を効率よく上方へ
の噴射方向の成分に変換することができて効果的な高圧
水ジェットを得ることができる。また、伝熱管の表面に
は供用中にスケールが生成し、伝熱性能の低下を招くこ
とがあるが、高圧水ジェットが或る程度の広がりを持っ
ていることにより支持板の下面に到達するまでに周囲の
伝熱管に触れ、伝熱管の表面に生成、付着しているスケ
ールも二次的に除去するので、伝熱管における伝熱性能
が維持される。
【図1】図1(a)は本発明の実施の一形態に係る蒸気
発生器の洗浄装置の正面図、同図(b)は同図(a)に
おけるB−B矢視断面図である。
発生器の洗浄装置の正面図、同図(b)は同図(a)に
おけるB−B矢視断面図である。
【図2】図2はそのノズルヘッドの断面図である。
【図3】図3はその作用説明図である。
【図4】図4(a)は一般的な蒸気発生器の縦断面図、
同図(b)は同図(a)におけるB−B矢視断面図であ
る。
同図(b)は同図(a)におけるB−B矢視断面図であ
る。
【図5】図5(a)は従来の蒸気発生器の洗浄装置の正
面図、同図(b)は同図(a)におけるB−B矢視断面
図である。
面図、同図(b)は同図(a)におけるB−B矢視断面
図である。
【図6】図6(a)はそのノズルヘッドの断面図、同図
(b)はその作用説明図である。
(b)はその作用説明図である。
【図7】図7(a)は従来の他のノズルヘッドの断面
図、同図(b)はその作用説明図である。
図、同図(b)はその作用説明図である。
2 ノズルヘッド 4 高圧水ホース 11 ノズル 17 鉛板 21 蒸気発生器 22 胴 23 管板 24 伝熱管 26 水室 27 水室 28 管群の支持板 29 給水ノズル 32 蒸気出口ノズル 33 フロースロット 34 ハンドホール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桑原 光男 神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1号 三 菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 春名 文章 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目8番19号 高菱エンジニアリング株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 熱交換器内に略水平に設置されて伝熱管
群を支える複数の支持板または管板の上面にノズルヘッ
ドを載置し、該ノズルヘッドの上方に向けたノズルから
高圧流体を上方に位置する上記支持板の下面に向けて噴
射させ上記熱交換器の内部を洗浄することを特徴とする
熱交換器の洗浄方法。 - 【請求項2】 熱交換器内に略水平に設置されて伝熱管
群を支える複数の支持板または管板の上面に載置され略
水平方向から所定の曲率を有して上方へ偏向し上方に向
けたノズルから高圧流体を噴射させるノズルヘッドと、
該ノズルヘッドへ略水平方向から高圧流体を供給する手
段とを備えたことを特徴とする熱交換器の洗浄装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7185897A JPH10265982A (ja) | 1997-03-25 | 1997-03-25 | 熱交換器の洗浄方法及びその洗浄装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7185897A JPH10265982A (ja) | 1997-03-25 | 1997-03-25 | 熱交換器の洗浄方法及びその洗浄装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10265982A true JPH10265982A (ja) | 1998-10-06 |
Family
ID=13472655
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7185897A Withdrawn JPH10265982A (ja) | 1997-03-25 | 1997-03-25 | 熱交換器の洗浄方法及びその洗浄装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10265982A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010255925A (ja) * | 2009-04-24 | 2010-11-11 | Mitsubishi Heavy Industries Mechatronics Systems Ltd | 排ガス熱回収器の洗浄装置 |
JP2018126684A (ja) * | 2017-02-08 | 2018-08-16 | ジビル調査設計株式会社 | 構造物洗浄装置 |
JP2019122893A (ja) * | 2018-01-12 | 2019-07-25 | 日本製鉄株式会社 | 自己推進式吹付機および吹付方法 |
-
1997
- 1997-03-25 JP JP7185897A patent/JPH10265982A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010255925A (ja) * | 2009-04-24 | 2010-11-11 | Mitsubishi Heavy Industries Mechatronics Systems Ltd | 排ガス熱回収器の洗浄装置 |
JP2018126684A (ja) * | 2017-02-08 | 2018-08-16 | ジビル調査設計株式会社 | 構造物洗浄装置 |
JP2019122893A (ja) * | 2018-01-12 | 2019-07-25 | 日本製鉄株式会社 | 自己推進式吹付機および吹付方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11209159B2 (en) | Steam generator dual head sludge lance | |
JP3986172B2 (ja) | 蒸気発生器用スケール除去装置 | |
CA2378932C (en) | An ultrasonic cleaning method | |
US5063632A (en) | Sootblower with condensate separator | |
EP1170567B1 (en) | Descaling device for steam generator | |
US5194217A (en) | Articulated sludge lance with a movable extension nozzle | |
CA1245114A (en) | Method and apparatus for providing oscillating contaminant-removal stream | |
US4972805A (en) | Method and apparatus for removing foreign matter from heat exchanger tubesheets | |
KR101275760B1 (ko) | 광학렌즈 또는 다른 기판의 세척 장치용 고압 액체 분사노즐 | |
SE8402968L (sv) | Munstycksanordning for pannrengoringssystem och liknande | |
JP3447297B2 (ja) | スートブロワノズル | |
JP7422211B2 (ja) | 原子炉のジェットポンプ組立体から付着物を取り除くための清掃器具 | |
JPH10265982A (ja) | 熱交換器の洗浄方法及びその洗浄装置 | |
JPS61180807A (ja) | 蒸気発生器の管板を清掃するためのスラツジ除去装置 | |
JP3374043B2 (ja) | 超音波による液体噴射式洗浄機 | |
JP5214527B2 (ja) | 排ガス熱回収器の洗浄装置 | |
JP3467912B2 (ja) | 鋼板表面の清浄方法及び清浄装置 | |
KR101037171B1 (ko) | 잔류 에칭액 제거 기능을 구비한 유리기판 에칭장치 | |
JP2003045844A (ja) | 基板処理装置 | |
JPH1163887A (ja) | 熱交換器の伝熱面付着ダストの除去方法及び除去装置 | |
JP2022135104A (ja) | 超音波洗浄装置 | |
JPH09287889A (ja) | 流体加熱器のスートブロワ装置 | |
JPH08597Y2 (ja) | スートブロー装置 | |
JP2009125734A (ja) | 洗浄装置 | |
JP2001050694A (ja) | 空調機洗浄用連結ノズルユニット |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040601 |