JPH10265917A - 高硬度金属ガラス合金およびこれを用いた高硬度工具 - Google Patents

高硬度金属ガラス合金およびこれを用いた高硬度工具

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JPH10265917A
JPH10265917A JP7247097A JP7247097A JPH10265917A JP H10265917 A JPH10265917 A JP H10265917A JP 7247097 A JP7247097 A JP 7247097A JP 7247097 A JP7247097 A JP 7247097A JP H10265917 A JPH10265917 A JP H10265917A
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hardness
atomic
metallic glass
δtx
glass alloy
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Akihisa Inoue
明久 井上
Tou Chiyou
涛 張
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バルク形状の非晶質成形物の成形が可能であ
りかつ高硬度を有する金属ガラス合金と、これを用いた
高硬度工具を得る。 【解決手段】 Fe、Co、Niのうちの1種以上を主
成分とし、Zr、Nb、Ta、Hf、Mo、W、Crの
うちの1種以上とBとを含み、かつ過冷却液体領域の温
度幅が20K以上である高硬度金属ガラス合金を用いて
成形した基材1の上に少なくとも1層の高硬度薄膜2を
形成した高硬度工具3。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バルク形状の非晶
質成形物の成形が可能でありかつ高硬度を有する金属ガ
ラス合金と、これを用いた高硬度工具に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】多元素合金のある種のものは、組成物を
溶融状態から急冷するとき、結晶化せず、一定の温度幅
を有する過冷却液体状態を経過してガラス状固体に転移
する性質を有していて、この種の非晶質合金は金属ガラ
ス合金(glassy alloy)と呼ばれている。従来から知ら
れている金属ガラス合金としては、1960年代におい
て最初に製造されたFe−P−C系の非晶質合金、19
70年代において製造された(Fe,Co,Ni)−P
−B系、(Fe,Co,Ni)−Si−B系非晶質合
金、1980年代において製造された(Fe,Co,N
i)−M(Zr,Hf,Nb)系非晶質合金、(Fe,
Co,Ni)−M(Zr,Hf,Nb)−B系非晶質合
金などがある。これらは磁性を有しているので、非晶質
磁性材料としての応用が期待された。
【0003】しかしこれらはいずれも、過冷却液体状態
の温度幅が狭いために、単ロール法と呼ばれる方法など
により105 K/sレベルの冷却速度で急冷しなければ
非結晶質が形成できず、前記の単ロール法などで急冷し
て製造されたものは厚さが50μm以下程度の薄帯状と
なり、バルク形状の非晶質固体を得ることはできなかっ
た。そこで、この薄帯からバルク形状の成形物を得よう
とすれば、液体の急冷によって得られた薄帯を粉砕し、
密圧下に焼結するという工程を経なければならず、多く
の工数を要すると共に、得られた焼結体は脆いので応力
のかかる部材としては使用できないという問題があっ
た。
【0004】過冷却液体状態の温度幅が比較的広く、よ
り緩慢な冷却によって非晶質固体が得られる金属ガラス
合金としては、1988年〜1991年にかけて、Ln
−Al−TM、Mg−Ln−TM、Zr−Al−TM
(ここで、Lnは希土類元素、TMは遷移金属を示す)
系等が知られている。これらの金属ガラス合金からは厚
さ数mm程度の非晶質固体も得られているが、これらは
いずれも特殊な組成のものであり、その応用については
十分な検討がなされていないのが実状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、基材の上に炭化
物、窒化物、ほう化物、またはダイヤモンドなどの高硬
度薄膜を形成した高硬度工具は多用されている。これら
の基材として従来から、鉄族合金、Mo、セラミック
ス、超硬合金、サーメットなどが用いられているが、こ
れらは硬度、靱性、基材と高硬度薄膜との密着性などの
いずれかの点で不満足であり、高硬度工具用として更に
特性の優れた基材が求められていた。
【0006】本発明者は、高硬度工具の基材などとして
優れた特性を有する高硬度材料を探索中に、ある種の金
属ガラス合金が過冷却液体状態の温度幅が比較的広く、
より緩慢な冷却を伴う鋳型法などによってバルク形状の
非晶質固体を製造し得る可能性を有し、しかも得られた
非晶質固体がきわめて高硬度であり、かつ高硬度工具の
基材としても優れた適性を有することを見いだし、本発
明に到達した。従って本発明の目的は、容易にバルク形
状の非晶質固体を形成できしかも高硬度の金属ガラス合
金、およびこれを基材として用いた高硬度工具を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る高硬度金属
ガラス合金は、Fe、Co、Niのうちの1種または2
種以上の元素を主成分とし、Zr、Nb、Ta、Hf、
Mo、W、Crのうちの1種または2種以上の元素とB
とを含み、かつΔTx=Tx−Tg(式中、Txは結晶
化開始温度、Tgはガラス転移温度を示す。)の式で表
される過冷却液体領域の温度幅ΔTxが20K以上であ
ることを特徴とする。前記の高硬度金属ガラス合金は、
Zrを含み、かつΔTxが25K以上であることが好ま
しい。また前記の高硬度金属ガラス合金は、組成式 (Fe1-a-bCoaNib100-x-yxy (式中、MはZr、Nb、Ta、Hf、Mo、W、Cr
のうちの1種または2種以上からなる元素であり、かつ
0≦a≦0.29、0≦b≦0.43、5原子%≦x≦
15原子%、17原子%≦y≦22原子%である)で表
され、かつΔTxが60K以上であることが好ましい。
前記において、aは0.042≦a≦0.29であり、
bは0.042≦b≦0.43であることが好ましい。
また前記の高硬度金属ガラス合金は、組成式 (Fe1-a-bCoaNib100-x-y-zxyz (式中、MはZr、Nb、Ta、Hf、Mo、W、Cr
のうちの1種または2種以上からなる元素であり、Tは
Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Al、Si、G
e、C、Pのうちの1種または2種以上からなる元素で
あり、かつ0≦a≦0.29、0≦b≦0.43、5原
子%≦x≦15原子%、17原子%≦y≦22原子%、
0原子%≦z≦5原子%である)で表され、かつΔTx
が60K以上であることが好ましい。前記において、a
は0.042≦a≦0.29であり、bは0.042≦
b≦0.43であることが好ましい。更にまた前記の高
硬度金属ガラス合金は、前記の元素Mが式(Zr
1-cM’c)で表され、式中M’がNb、Ta、Hf、M
o、W、Crのうちの1種または2種以上からなる元素
であり、かつcが0≦c≦0.6であることが好まし
い。前記において、cは0.2≦c≦0.4であること
が好ましい。前記の高硬度金属ガラス合金は、結晶化す
る条件で急冷鋳造するか、熱処理して結晶化処理したも
のであってもよい。本発明はまた、前記のいずれかの高
硬度金属ガラス合金からなる基材を用いた高硬度工具を
提供する。この高硬度工具は、前記の基材の上に、少な
くとも1層の高硬度薄膜が形成されてなるものであるこ
とが好ましい。この高硬度薄膜は、炭化物、窒化物、ホ
ウ化物、およびダイヤモンドのうちの1種または2種以
上からなることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】先ず、本発明の高硬度金属ガラス
合金の実施の形態について説明する。本発明に係る高硬
度金属ガラス合金は、基本的に下記の3元素群 F群:Fe、Co、Niのうちの1種または2種以上 M群:Zr、Nb、Ta、Hf、Mo、W、Crのうち
の1種または2種以上 B群:B(ほう素) からなり、かつΔTx=Tx−Tg(式中、Txは結晶
化開始温度、Tgはガラス転移温度を示す)の式で表さ
れる過冷却液体領域の温度幅ΔTxが20K以上のもの
である。
【0009】上記の条件を充たす組成物は、溶融状態か
ら冷却するとき、結晶化開始温度Txの低温側に広い過
冷却液体領域を有し、この過冷却液体領域の温度幅ΔT
xを経過した後に、ガラス転移温度Tgに至って非結晶
質のいわゆる金属ガラス合金を形成する。過冷却液体領
域の温度幅ΔTxが広いために、従来知られている金属
ガラス合金のように急冷しなくても非晶質の固体が得ら
れ、従って鋳型などの方法により厚みのあるブロック体
を成形することができる。しかも、得られた金属ガラス
合金はきわめて高硬度であり、ビッカース硬度を測定し
たところ、1300Hv〜1500Hvを示すことがわ
かった。また、炭化物、窒化物、ほう化物、酸化物また
はダイヤモンドなどの高硬度薄膜との密着性も良好で、
高硬度工具の基材として優れた適性を有することがわか
った。特に、M群の成分としてZrを含み、かつΔTx
が25K以上であるものはきわめて高硬度であり、かつ
高硬度工具の基材として好適であることがわかった。
【0010】前記の金属ガラス合金を形成する元素のう
ち、Bは高い非晶質生成能を有するものであり、冷却時
の結晶化を抑制するためには金属ガラス合金組成物中に
10原子%〜22原子%の範囲内で含ませることが好ま
しい。Bが10原子%未満では、ΔTxが減少または消
滅するために好ましくなく、22原子%を越えると高硬
度が得られなくなるために好ましくない。
【0011】上記の金属ガラス合金の組成は、一般的に 式1: (Fe1-a-bCoaNib100-x-yxy と表記することができる。ここで、a、bはそれぞれF
群元素の全体を1とするときのCoまたはNiの原子数
であり、x、yはそれぞれ金属ガラス合金の全体に対す
るM群元素またはB群元素の原子%である。
【0012】上記の式1で表される本発明の高硬度金属
ガラス合金の中で、主成分であるF群元素に関しては、
少なくともFeを含む成分系においてΔTxがより大と
なる傾向を示すので、Feを含む成分系において、Co
含有量(a)とNi含有量(b)とを適切に設定するこ
とによって、ΔTxの値が大となり、厚みのある非晶質
固体を得易くすることができる。特に、前記のaが0〜
0.29の範囲内であり、bが0〜0.43の範囲内で
あり、かつM群元素(x)が5原子%〜15原子%の範
囲内であり、B(y)が17原子%〜22原子%の範囲
内である場合には、ΔTxが60K以上となって、高硬
度工具の基材などとして利用可能な高硬度のバルク状成
形物が容易に得られることがわかった。前記において、
aが0.042〜0.29の範囲内であり、bが0.0
42〜0.43の範囲内であるものが更に好ましい。
【0013】本発明の高硬度金属ガラス合金は、前記の
元素群に加えて更にT群元素として下記、 T群:Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Al、S
i、Ge、C、Pのうちの1種または2種以上 を含むものであってもよい。T群の元素は主に本発明の
高硬度金属ガラス合金の耐食性を向上させる効果があ
る。この場合の高硬度金属ガラス合金の組成は下記の式
2 式2: (Fe1-a-bCoaNib100-x-y-zxyz と表記することができる。ここでzは、金属ガラス合金
の全元素に対するT群元素の原子%である。
【0014】上記の式2で表される本発明の高硬度金属
ガラス合金の中で、特にaが0〜0.29の範囲内であ
り、bが0〜0.43原子の範囲内であり、従ってF群
元素が少なくともFeを含むものであり、かつxが5原
子%〜15原子%の範囲内であり、yが17原子%〜2
2原子%の範囲内であり、zが0原子%〜5原子%の範
囲内である場合に、ΔTxが60K以上となって高硬度
工具の基材として適性を有する厚みのある成形物を得る
ことができる。前記において、aが0.042〜0.2
9の範囲内であり、bが0.042〜0.43の範囲内
であるものが更に好ましい。
【0015】次に、本発明の高硬度金属ガラス合金は、
前記の式1または式2においてM群元素が下記の式3 式3: (Zr1-cM’c) で表され、式3中のM’がNb、Ta、Hf、Mo、
W、Crのうちの1種または2種以上からなる元素であ
り、cがM群元素の全体を1とするときのM’元素の原
子数であるものであってもよい。このうち、cが0〜
0.6の範囲内であり、すなわち必ずZrを含むもので
あることが好ましい。更に好ましくは、cが0.2〜
0.4の範囲内のものである。
【0016】本発明の高硬度金属ガラス合金の非晶質固
体を製造するには、この合金の溶融物を過冷却液体状態
を保ったまま冷却し固化する必要がある。冷却法には一
般に急冷法と徐冷法とがある。急冷法の具体例として
は、例えば単ロール法と呼ばれる方法が知られている。
この方法は、先ず各成分の元素単体粉末を前記組成範囲
になるように混合し、次いでこの混合粉末をArガス等
の不活性ガス雰囲気中において、るつぼ等の溶解装置で
溶解して合金の溶湯とする。次にこの溶湯を、回転して
いる冷却用金属ロールに吹き付けて急冷することによ
り、薄帯状の金属ガラス合金固体を得ることができる。
この際でも、本発明の高硬度金属ガラス合金の場合は、
過冷却液体領域の温度幅ΔTxが十分に大きいので、冷
却速度を緩和することができ、比較的厚みの厚い板状固
体を得ることができる。また、本発明の高硬度金属ガラ
ス合金は、過冷却液体領域の温度幅ΔTxが十分に大き
いことを利用して、銅鋳型などに鋳込む射出鋳造法など
徐冷による成形法も可能になる。また鋳造装置は広く一
般に用いられている種々の構成のものを適用し得ること
はもちろんであり、連続鋳造装置なども用いることがで
きる。
【0017】前記の高硬度金属ガラス合金は、いずれの
場合も、結晶化し得る条件で急冷、鋳造もしくは熱処理
を施し結晶化させてもよい。この場合、更に硬い合金が
得られることが期待される。
【0018】次に、前記の高硬度金属ガラス合金を基材
として用いた高硬度工具について説明する。高硬度金属
ガラス合金からなる工具基材は、例えば前記の金属ガラ
ス合金組成物を900K(627℃)以上の溶融温度に
加熱し溶融した後、溶湯を所定の型に鋳入して冷却する
ことにより、過冷却状態を経由して非晶質成形物として
製造することができる。型抜きの前または後に、必要に
応じて前記のように熱処理を施すこともできる。また、
高硬度金属ガラス合金の非晶質ブロックを切削加工して
工具基材を製造することもできる。また必要に応じて
は、高硬度金属ガラス合金の非晶質粉末を型に入れ、密
圧しながら粉末の表面が互いに融着する温度に加熱し、
焼結することによって成形することもできる。
【0019】得られた高硬度金属ガラス合金の非晶質成
形物は高硬度であるから、そのまま高硬度が求められる
機器部材などとして使用することもできるが、図1に示
すように、高硬度金属ガラス合金を用いて成形した基材
1の表面に高硬度薄膜2を少なくとも1層被着すること
により、いわゆる超硬質と呼ばれるような耐摩耗性を有
する成形物を得ることができる。得られた成形物3は、
特に高硬度工具として有用性が高い。従って本発明は、
前記の高硬度金属ガラス合金からなる基材に少なくとも
1層の高硬度薄膜が形成された高硬度工具を提供する。
【0020】前記の高硬度薄膜2としては、従来この分
野で使用されている高硬度素材を適宜選択して用いるこ
とができる。高硬度薄膜を形成する好適な素材の例とし
ては、例えば、周期律表の4A、5A、または6A族金
属の炭化物、窒化物、酸化物、ホウ化物;酸化アルミニ
ウム、窒化アルミニウム、炭化ホウ素、窒化ホウ素、酸
化ケイ素、窒化炭化ケイ素、およびダイヤモンドなどの
いずれか1種、または2種以上の混合物を挙げることが
できる。またこの高硬度薄膜は、本発明の高硬度金属ガ
ラス合金からなる基材上に単層として形成されていて
も、2層以上の多層として形成されていてもよい。
【0021】高硬度金属ガラス合金からなる基材上に前
記の高硬度薄膜を形成するには、従来から知られている
各種の方法が適用できる。その方法の例としては、例え
ば真空蒸着法、イオンビーム、マグネトロン、高周波等
によるスパッタ真空蒸着法、アーク放電式などのイオン
プレーティング法、プラズマCVD法、プラズマジェッ
トCVD法などを挙げることができる。これらの方法に
より表面に高硬度薄膜が形成された高硬度金属ガラス合
金の成形物は、特に切削加工用の工具として有用であ
る。
【0022】
【実施例】所定割合のFeとCoとNiとZrの単体純
金属と純ほう素結晶とをArガス雰囲気中で混合し、ア
ーク溶解して母合金を製造した。次に、この母合金をル
ツボで溶解し、Arガス雰囲気中40m/sで回転して
いる銅ロールに、ルツボ下端の0.4mm径のノズルか
ら射出圧力0.39×105Paで吹き出して冷却する
単ロール法により、幅0.4〜1mm、厚さ13〜22
μmの金属ガラス合金薄帯の試料を製造し、各種試験を
行った。
【0023】図2はそれぞれ、Fe60Co3Ni7Zr10
20、Fe56Co7Ni7Zr1020、Fe49Co14Ni
7Zr1020、Fe46Co17Ni7Zr1020の組成を有
する金属ガラス合金薄帯試料のDSC曲線を示してい
る。これらの図から、いずれの試料においても、温度8
00K〜910Kの範囲内で、 ΔTx=Tx−Tgの式
で表される過冷却液体領域の温度幅が64K〜68Kの
範囲内となっており、好ましい60K以上の値を得てい
ることがわかる。
【0024】図3は、(Fe1-a-bCoaNib7010
20 の組成系において、F群すなわちFeとCoとN
iのそれぞれの含有量を変化させたときのガラス転移温
度Tgの値を示している。また図4は、同系において、
F群の元素のそれぞれの含有量を変化させたときのΔT
x(=Tx−Tg)の値を示している。図3から、この
系におけるガラス転移温度Tgは、Coを7原子%程度
から50原子%程度まで増加させる範囲内で単調に上昇
することがわかる。また図4から、(Fe1-a-bCoa
b701020 の組成系において、F群の全ての組成
範囲においてΔTxの値は25Kを超えていることがわ
かる。更に図4から、ΔTxを60K以上にするために
は、Co含有量を3原子%〜20原子%の範囲内、Ni
含有量を3原子%〜30原子%の範囲内とすることが好
ましいことがわかる。(Fe1-a-bCoaNib7010
20 の組成系においてCo含有量が3原子%〜20原
子%の範囲内ということは、F群(Fe1-a-bCoaNi
b) の全体が70原子%であるのでF群全体を1とする
ときのCoの原子数(a)に換算すると0.042〜
0.29の範囲内となる。また、同様にNiの原子数
(b)は、0.042〜0.43の範囲内となる。
【0025】図5は、Fe56Co7Ni7Zr10-xNbx
20 の組成系において、M群(ZrおよびNb)に関
して、Nbの含有量をx=0,2,4,6,8,10原
子%と変化させ、これらの組成物を前記と同様の単ロー
ル法により急冷して得られた試料のX線回折パターンで
ある。得られたパターンはいずれも非晶質固体を示す典
型的なブロードパターンであり、いずれの組成物も非晶
質となっていることが明らかである。
【0026】図6は、図5に示す各組成の試料のDSC
曲線である。いずれの組成の試料においても、結晶化開
始温度Txを示す発熱ピークよりも低い温度領域に平衡
状態となる広い過冷却液体領域が存在していることがわ
かる。ただし、Nb含有量が8原子%と10原子%の試
料においては、発熱ピークが2段に現れている。これは
成分の分離を示すものであるから、この組成系の合金に
Nbを添加する場合は6原子%以下とすることが好まし
い。
【0027】図7は、図5に示す各組成物試料のNb含
有量の変化に対応するそれぞれガラス転移温度(T
g)、結晶化開始温度(Tx)、過冷却液体領域の温度
幅(ΔTx)の変化を示している。Nbを含有していな
い試料のガラス転移温度Tgは541℃(814K)、
結晶化開始温度Txは613℃(886K)であり、過
冷却液体領域の温度幅ΔTxは、Nb含有量が2原子%
〜4原子%の範囲内で最大(80K以上)を示した後は
Nb含有量の増加とともに単調に減少する。また、Nb
を含有していない試料の過冷却液体領域の温度幅ΔTx
は73Kであり、Nb含有量2原子%の試料で85.2
Kの最大値を示し、Fe56Co7Ni7Nb1020の組成
物(つまりZrを含まない組成物)でも過冷却液体領域
の温度幅ΔTxは45Kを示した。この結果から、M群
においてNbが8原子%〜10原子%のもの、すなわち
Zrが2原子%〜0原子%のものでも40k以上のΔT
xが得られるものの、Zr比率がより高いものに比べ過
冷却液体領域の温度幅ΔTxが小さくなり非晶質固体を
得ることが難しくなることがわかる。
【0028】次に、銅鋳型を用いた射出鋳造法によりピ
ン状の試料を作成し、ガラス転移温度(Tg)、結晶化
開始温度(Tx)、過冷却液体領域の温度幅(ΔTx)
と、ビッカース硬度(Hv)と、圧縮強度( σc,
f)とを測定した。本実施例において、各試料は、減圧
雰囲気下において銅鋳型に各合金組成の溶湯を流し込ん
で鋳造し、直径1mm〜10mm、長さ50mm〜10
0mmのピン状の試料を作成した。この試料を用い、ビ
ッカース硬度(Hv)は、ビッカース微小硬度計を使用
し500gの荷重を負荷して測定した。圧縮強度は、各
合金組成について直径2.5mm、長さ6.0mmの試
料を作成し圧縮強度計(インストロン社製 model420
4)を用いて測定した。結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】表1の結果から明らかなように、本実施例
における各試料は、ビッカース硬度1310〜1370
が得られており、また圧縮強度も3400〜3800M
Paと非常に大きな値が得られており、これまでの、F
e基の非晶質や結晶質を含む合金より強度が強い合金で
あることがわかる。また、Fe61Co7Zr10Mo5 2
15の組成の合金は、直径3mmと5mmの結晶の析出
が全くない試料が得られており、更にその表面は平滑
で、金属光沢を有していることから、高硬度薄膜との密
着性がよいことが期待される。従って、本発明の高硬度
金属ガラス合金を切削工具などに使用すれば切削性に優
れた工具を提供することができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明の高硬度金属
ガラス合金は、Fe、Co、Niのうちの1種または2
種以上の元素を主成分とし、Zr、Nb、Ta、Hf、
Mo、W、Crのうちの1種または2種以上の元素とB
とを含み、かつ過冷却液体領域の温度幅ΔTxを20K
以上としたものであるので、これを用いればバルク形状
でかつ高硬度の非晶質成形物を容易に製造することがで
き、高硬度工具を始めとして硬度が要求される各種成形
物を製造するための素材としてきわめて有用性が高い。
また本発明の高硬度工具は、前記本発明の高硬度金属ガ
ラス合金からなる基材の上に、少なくとも1層の高硬度
薄膜を形成したものであるので、硬度が高くかつ耐摩耗
性に優れ、各種物性にも優れてた工具が得られ、特に切
削工具等としてきわめて有利に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態である高硬度工具におけ
る組織の断面図。
【図2】 本発明高硬度金属ガラス合金の実施例である
Fe、Co、Ni、Zr、B系組成物の薄帯試料におけ
るDSC曲線図。
【図3】 (Fe1-a-bCoaNib701020 の組成
系におけるFe、Co、Niの含有量とTgとの関係を
示す三角組成図。
【図4】 前記図3の組成系におけるFe、Co、Ni
の含有量とΔTx(=Tx−Tg)との関係を示す三角
組成図。
【図5】 Fe56Co7Ni7Zr10-xNbx20 (x=
0,2,4,6,8,10原子%)の組成物の急冷状態
における試料のX線回折図。
【図6】 前記図5に示す各組成物試料のDSC曲線。
【図7】 前記図5に示す各組成物試料のNb含有量
と、それぞれガラス転移温度(Tg)、結晶化開始温度
(Tx)、過冷却液体領域の温度幅(ΔTx)との関係
を示すグラフ。
【符号の説明】
1…高硬度金属ガラス合金を用いて成形した基材、 2…高硬度薄膜、 3…成形物(高硬度工具)。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Fe、Co、Niのうちの1種または2
    種以上の元素を主成分とし、Zr、Nb、Ta、Hf、
    Mo、W、Crのうちの1種または2種以上の元素とB
    とを含み、かつΔTx=Tx−Tg(式中、Txは結晶
    化開始温度、Tgはガラス転移温度を示す)の式で表さ
    れる過冷却液体領域の温度幅ΔTxが20K以上である
    ことを特徴とする高硬度金属ガラス合金。
  2. 【請求項2】 Zrを含み、かつΔTxが25K以上で
    あることを特徴とする請求項1に記載の高硬度金属ガラ
    ス合金。
  3. 【請求項3】 下記の組成式 (Fe1-a-bCoaNib100-x-yxy (式中、MはZr、Nb、Ta、Hf、Mo、W、Cr
    のうちの1種または2種以上からなる元素であり、かつ
    0≦a≦0.29、0≦b≦0.43、5原子%≦x≦
    15原子%、17原子%≦y≦22原子%である)で表
    され、かつΔTxが60K以上であることを特徴とする
    請求項1に記載の高硬度金属ガラス合金。
  4. 【請求項4】 前記において、aが0.042≦a≦
    0.29、bが0.042≦b≦0.43であることを
    特徴とする請求項3に記載の高硬度金属ガラス合金。
  5. 【請求項5】 下記の組成式 (Fe1-a-bCoaNib100-x-y-zxyz (式中、MはZr、Nb、Ta、Hf、Mo、W、Cr
    のうちの1種または2種以上からなる元素であり、Tは
    Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Al、Si、G
    e、C、Pのうちの1種または2種以上からなる元素で
    あり、かつ0≦a≦0.29、0≦b≦0.43、5原
    子%≦x≦15原子%、17原子%≦y≦22原子%、
    0原子%≦z≦5原子%である)で表され、かつΔTx
    が60K以上であることを特徴とする請求項1に記載の
    高硬度金属ガラス合金。
  6. 【請求項6】 前記において、aが0.042≦a≦
    0.29、bが0.042≦b≦0.43であることを
    特徴とする請求項5に記載の高硬度金属ガラス合金。
  7. 【請求項7】 前記元素Mが式(Zr1-cM’c)で表さ
    れ、式中M’がNb、Ta、Hf、Mo、W、Crのう
    ちの1種または2種以上からなる元素であり、かつcが
    0≦c≦0.6であることを特徴とする請求項3〜請求
    項6のいずれかに記載の高硬度金属ガラス合金。
  8. 【請求項8】 前記において、cが0.2≦c≦0.4
    であることを特徴とする請求項7に記載の高硬度金属ガ
    ラス合金。
  9. 【請求項9】 前記の高硬度金属ガラス合金が、結晶化
    処理されたものであることを特徴とする請求項1〜請求
    項8のいずれかに記載の高硬度金属ガラス合金。
  10. 【請求項10】 Fe、Co、Niのうちの1種または
    2種以上の元素を主成分とし、Zr、Nb、Ta、H
    f、Mo、W、Crのうちの1種または2種以上の元素
    とBとを含み、かつΔTx=Tx−Tg(式中、Txは
    結晶化開始温度、Tgはガラス転移温度を示す)の式で
    表される過冷却液体領域の温度幅ΔTxが20K以上で
    ある高硬度金属ガラス合金からなる基材を用いたことを
    特徴とする高硬度工具。
  11. 【請求項11】 前記の高硬度金属ガラス合金がZrを
    含み、かつΔTxが25K以上であることを特徴とする
    請求項10に記載の高硬度工具。
  12. 【請求項12】 前記の高硬度金属ガラス合金が下記の
    組成式 (Fe1-a-bCoaNib100-x-yxy (式中、MはZr、Nb、Ta、Hf、Mo、W、Cr
    のうちの1種または2種以上からなる元素であり、かつ
    0≦a≦0.29、0≦b≦0.43、5原子%≦x≦
    15原子%、17原子%≦y≦22原子%である)で表
    され、かつΔTxが60K以上であることを特徴とする
    請求項10に記載の高硬度工具。
  13. 【請求項13】 前記において、aが0.042≦a≦
    0.29、bが0.042≦b≦0.43であることを
    特徴とする請求項12に記載の高硬度工具。
  14. 【請求項14】 前記の高硬度金属ガラス合金が下記の
    組成式 (Fe1-a-bCoaNib100-x-y-zxyz (式中、MはZr、Nb、Ta、Hf、Mo、W、Cr
    のうちの1種または2種以上からなる元素であり、Tは
    Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Al、Si、G
    e、C、Pのうちの1種または2種以上からなる元素で
    あり、かつ0≦a≦0.29、0≦b≦0.43、5原
    子%≦x≦15原子%、17原子%≦y≦22原子%、
    0原子%≦z≦5原子%である)で表され、かつΔTx
    が60K以上であることを特徴とする請求項10に記載
    の高硬度工具。
  15. 【請求項15】 前記において、aが0.042≦a≦
    0.29、bが0.042≦b≦0.43であることを
    特徴とする請求項14に記載の高硬度工具。
  16. 【請求項16】 前記元素Mが式(Zr1-cM’c)で表
    され、式中M’がNb、Ta、Hf、Mo、W、Crの
    うちの1種または2種以上からなる元素であり、かつc
    が0≦c≦0.6であることを特徴とする請求項12〜
    請求項15のいずれかに記載の高硬度工具。
  17. 【請求項17】 前記において、cが0.2≦c≦0.
    4であることを特徴とする請求項16に記載の高硬度工
    具。
  18. 【請求項18】 前記の高硬度金属ガラス合金が、結晶
    化処理されたものであることを特徴とする請求項10〜
    請求項17のいずれかに記載の高硬度工具。
  19. 【請求項19】 前記の高硬度金属ガラス合金からなる
    基材の上に、少なくとも1層の高硬度薄膜が形成された
    ことを特徴とする請求項10〜請求項18のいずれかに
    記載の高硬度工具。
  20. 【請求項20】 前記の高硬度薄膜が、炭化物、窒化
    物、ほう化物、酸化物およびダイヤモンドのうちの1種
    または2種以上からなることを特徴とする請求項19に
    記載の高硬度工具。
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