JPH10265135A - トレイ搬送システム - Google Patents

トレイ搬送システム

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JPH10265135A
JPH10265135A JP6794797A JP6794797A JPH10265135A JP H10265135 A JPH10265135 A JP H10265135A JP 6794797 A JP6794797 A JP 6794797A JP 6794797 A JP6794797 A JP 6794797A JP H10265135 A JPH10265135 A JP H10265135A
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JP
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bobbin
empty
trays
path
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JP6794797A
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English (en)
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Itaru Yokota
至 横田
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Murata Machinery Ltd
Original Assignee
Murata Machinery Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 搬送路上に生じる不要な空トレイを必要に応
じて適宜貯留して、ロットチェンジを迅速に行えるとと
もに、糸の番手や巻取り速度等に応じてトレイの個数を
最適に調整することができるようにする。 【構成】 複数の巻取りユニットを並設して構成される
自動ワインダーに対してボビンを供給するトレイ搬送シ
ステムにおいて、ボビン処理部12における空トレイ搬
送路19の途中に、複数の空トレイを段積みして貯留す
るトレイ貯留装置15を配置した。トレイ貯留装置15
は、ボビン装着装置16内の装着用ボビンが無くなった
ことを検出すると作動し、空トレイ搬送路19上を搬送
されてくる特定品種のトレイを全て貯留する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の巻取りユニ
ットを並設して構成される自動ワインダーに対してボビ
ンを供給するトレイ搬送システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、精紡機で生産された糸をボビンに
巻取り、その給糸ボビン(精紡ボビン)を次工程の自動
ワインダーで巻返して所定糸量,形状のパッケージを得
ることは一般的に行われている。自動ワインダーは複数
の巻取りユニットが並設して構成されており、その一側
に実ボビン搬入路、他側に空ボビン搬出路が、それぞれ
巻取りユニットに沿って設置されている。巻取りユニッ
トで巻返しを完了したトレイは、巻取りユニットから払
い出された後、ボビン抜き取り装置で空ボビンが抜き取
られ、ボビン装着装置で再度給糸ボビンが装着されて巻
取りユニットに供給される。このように自動ワインダー
のトレイ搬送システムでは、空トレイ又は実トレイが所
定の循環搬送路に沿って常時循環するようになってい
る。
【0003】従来、巻取りユニット部を複数のゾーンに
分け、各ゾーン毎に異なる品種の給糸ボビンの巻き返し
を行う自動ワインダーが知られている。この場合、各ゾ
ーン毎に循環する実ボビン搬入路が設置され、口出し装
置で口出し処理を終えた給糸ボビンは、その品種に対応
する実ボビン搬入路を経て所定の巻取りユニットに供給
される。近年、例えばウール業界等で多品種少量生産の
ニーズが強まっており、複数品種対応の自動ワインダー
においてロットチェンジを頻繁に行う必要が生じてい
る。ロットチェンジの際、ボビン装着装置内の給糸ボビ
ンが無くなると、その品種の給糸ボビンの装着は行われ
ないので、その品種に対応する空トレイが搬送路上を単
に循環されることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように多数の空ト
レイが循環搬送路上を単に循環すると、口出し装置や巻
取りユニット等での余分な動作により、巻取りユニット
で必要とされる実トレイの搬送効率に多大な影響を及ぼ
す。特に、特定品種の給糸ボビンについて巻き返すべき
ボビンが残り少なくなるにつれて、空トレイ数の割合及
び口出し装置や巻取りユニットでの無駄な動作が増加す
る。
【0005】また別の観点から、システム全体に流すト
レイの最適個数は糸の番手や巻取り速度によって変化
し、生産調整等に関連してトレイの数を増減させる必要
が生じる場合がある。不必要に多くのトレイを流すと、
合流部での搬送渋滞等の原因になり搬送効率が悪くな
る。
【0006】本発明は上記課題に鑑みてなされたもの
で、その目的は、搬送路上に生じる不要な空トレイを必
要に応じて適宜貯留して、ロットチェンジを迅速に行え
るとともに、糸の番手や巻取り速度等に応じてトレイの
個数を最適に調整することができるトレイ搬送システム
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、複数の巻取りユニットを並
設して構成される自動ワインダーに対してボビンを供給
するトレイ搬送システムにおいて、巻取りユニットを含
む循環搬送路の途中に複数のトレイを段積みして貯留す
るトレイ貯留装置を配置したことを特徴とする。この発
明では、ロットチェンジの際等に発生した不要な空トレ
イは、搬送路の途中に配置したトレイ貯留装置に段積み
して貯留される。
【0008】請求項2記載の発明は、トレイ貯留装置は
空トレイのみが搬送される搬送路の上方で複数のトレイ
を段積みして貯留するものであることを特徴とする。こ
の発明では、トレイ貯留装置は空トレイのみが搬送され
る搬送路の上方で複数のトレイを段積みして貯留するも
のであるので、段積みトレイを貯留する高さをできる限
り低くすることができる。
【0009】請求項3記載の発明は、ボビン装着装置内
に装着用ボビンが無くなったことを検出するとトレイ貯
留装置の貯留動作を開始させることを特徴とする。この
発明では、ボビン装着装置内の給糸ボビンが無くなる
と、自動的にトレイ貯留装置による貯留動作が開始され
る。
【0010】
【実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面を用い
て説明するが、本発明の趣旨を越えない限り、何ら本実
施の形態に限定されるものではない。図1を参照して、
本発明に係るトレイ貯留装置を含む自動ワインダーのト
レイ搬送システムについて説明する。尚、本明細書にお
いて、前とは図1の上側を、後とは同図の下側をいい、
右とは図1の右側を、左とは同図の左側をいう。
【0011】自動ワインダーは、給糸ボビン(精紡ボビ
ン)を所定糸量,形状のパッケージに巻返す巻取りユニ
ットを複数並設した巻取りユニット部1を有している。
巻取りユニット部1は左側から順にA〜D品種用の4つ
の巻取りユニット部2〜5に区画されており、各巻取り
ユニット部2〜5でそれぞれA〜D品種の給糸ボビンの
巻返しが行われる。
【0012】各巻取りユニット部2〜5の前方には、各
ユニット部に対応するようにA〜D品種用の4つの実ボ
ビン循環路6〜9が配置されている。各実ボビン循環路
6〜9は、巻取りユニット部2〜5に沿って配置された
実ボビン搬入路10に接続されており、その実ボビン搬
入路10の上流端は後述する口出し装置13に接続され
ている。このような構成により、口出し装置13で口出
し処理された実ボビンは、実ボビン搬入路10及び特定
の実ボビン循環路6〜9を経て所定の巻取りユニットに
供給される。
【0013】巻取りユニット部1の後方には空ボビン搬
出路11が巻取りユニット部1に沿って配置され、この
空ボビン搬出路11を介して、巻取りユニットで巻返し
を行って生じた空ボビンが後述するボビン処理部12に
戻される。また、巻取りユニット部1の左側に隣接して
ブロアボックス42及びコントロールボックス43が配
置されているとともに、巻取りユニット部1の右側には
各ボビン(トレイ)に対して所定の処理を行うボビン処
理部12が配置されている。
【0014】ボビン処理部12には、口出し装置13,
残糸除去装置44,ボビン抜き取り装置14,2つのト
レイ貯留装置15及び4つのボビン装着装置16が配置
されている。口出し装置13は実ボビンに対して所定の
口出し処理を行うものであり、具体的には、バンチ巻き
処理ステーション,バックワインド糸処理ステーション
及び口出しステーションの3つのステーションから構成
され、最終的に巻き始めの糸端を除去するとともに巻き
終わりの糸端をボビンの天孔に挿入する。口出し装置1
3で正常に口出し処理が行えた場合、その実ボビンは前
述したように実ボビン搬入路10及び特定の実ボビン循
環路6〜9を経て所定の巻取りユニットに供給される
が、口出し処理を失敗した場合、その実ボビンは循環路
17を介して再度口出し装置13に供給されるようにな
っている。
【0015】循環路17の途中には前記空ボビン搬出路
11が合流している。そして、残糸除去装置44及びボ
ビン抜き取り装置14は、循環路17と空ボビン搬出路
11との合流部のやや下流に配置されている。残糸除去
装置44はボビンの残糸量を検出するセンサ45を有し
ており、極少残糸の場合にはその残糸をはぎ取って除去
する。ボビン抜き取り装置14はトレイ上のボビンが実
ボビンか空ボビンかを判別するセンサ18を有してお
り、その検出結果に基づいて空ボビンをトレイから抜き
取る。
【0016】ボビン抜き取り装置14のやや下流におい
て、循環路17からは空トレイ搬送路19が分岐してお
り、この空トレイ搬送路19上にトレイ貯留装置15及
びボビン装着装置16が配置されている。循環路17と
空トレイ搬送路19との分岐部には、実トレイは循環路
17をそのまま搬送し、空トレイは空トレイ搬送路19
に搬送する仕分け手段であるゲージ20が配置されてい
る。このようにボビン抜き取り装置14の下流にゲージ
20があるので、万一ボビンの抜き取りミスが生じた場
合でも確実に空トレイのみが空トレイ搬送路19に供給
される。
【0017】トレイ貯留装置15は空トレイ搬送路19
の上方で複数の空トレイを段積み状態で保持するもので
あり、搬送路19上の空トレイを1つずつ段積み(貯留
動作)可能であるとともに、貯留している段積みトレイ
を1つずつ段ばらし(排出動作)可能となっている。各
トレイ貯留装置15,15はトレイの品種を判別する品
種判別センサ21,21を有しており、その判別結果に
応じて特定のトレイを所定のトレイ貯留装置15に順次
段積みする。尚、この品種判別方式としては、トレイ基
部の側面に形成した溝の位置に応じて判別する方式の
他、トレイにマーカー或いは情報記憶媒体を取り付けて
それを読み取る方式等、種々の方式が採用可能である。
【0018】4つのボビン装着装置16は、トレイ貯留
装置15の下流において搬送方向に連続して配置されて
いる。各装着装置16は複数の装着用ボビンを貯留する
ための回転自在なマガジン(図示略)を有しており、そ
れぞれ搬送方向順に(右〜左に)A〜D品種用となって
いる。空トレイ搬送路19上のトレイがボビン装着装置
16を通過する際、その品種に対応するボビン装着装置
16が作動してボビンを装着するようになっている。
【0019】本実施の形態では、自動ワインダーで4品
種の給糸ボビンを扱う場合にトレイ貯留装置15を2つ
配置しているが、配置するトレイ貯留装置15の数はロ
ットチェンジの頻度等に応じて適宜変更すればよい。
【0020】空トレイ搬送路19の下流端はボビン装着
装置16の下流で再度循環路17に合流しており、ボビ
ン装着装置16で装着された給糸ボビンは循環路17を
経て口出し装置13で口出し処理される。
【0021】以上のように本実施の形態に係るトレイ搬
送システムでは、巻取りユニット1,実ボビン循環路6
〜9,実ボビン搬入路10,空ボビン搬出路11,循環
路17及び空トレイ搬送路19により複数の循環搬送路
を構成し、その循環搬送路上を空トレイ又は実トレイが
基本的に(トレイ貯留装置15で貯留されるものを除い
て)常時搬送されるようになっている。
【0022】次に、図2〜図7を用いて、トレイ貯留装
置15について詳細に説明する。尚、トレイTは円板状
基部の中央部に立設されたペグを有するものとし、該ペ
グの先端部において他のトレイTと積み重ね可能になっ
ているものとする。まず、図2を用いてトレイ貯留装置
15の全体構成について説明する。図2では5つの空ト
レイTを段積み状態で保持している状態を示し、最上段
のトレイTの上には、上部及び下部にトレイTと略同じ
径の大径部を有する段付き円筒状のウエイト22が配置
されている。このウエイト22は段積みトレイが残り少
ない場合でも確実な排出動作を行うために、後述するよ
うに弾性保持されている係止爪32をその弾性力に抗し
て回転させるだけの重量を付与するためのものであると
ともに、底面に形成された円錐状凹部により、最上段の
トレイTのセンタリングを行い後述する円筒ガイド体3
1内の昇降移動をスムーズにする役目をしている。
【0023】空トレイ搬送路19は駆動ベルト23及び
ガイド24より構成され、トレイ貯留装置15の持ち上
げ位置には空トレイ搬送路19上の空トレイTを昇降さ
せるためのリフタ部材25が配置されている。リフタ部
材25は駆動ベルト23を挟むような2つのプレート2
6,26から構成され、本体フレーム27側に位置する
一方のプレート26には支持ブラケット28が固着され
ている。この支持ブラケット28には本体フレーム27
に軸心を上下方向に向けて取り付けたシリンダー29の
ロッド30先端部が固着され、ロッド30の進退により
リフタ部材25が上下方向に昇降動するように構成され
ている。尚、シリンダー29の進退ストロークは、リフ
タ部材25の上端が後述の係止爪32を越える位置まで
上昇できるストロークになっている。また、リフタ部材
25や支持ブラケット28が昇降する際、それらが駆動
ベルト23,ガイド24及び本体フレーム27等に干渉
しないようになっている。
【0024】本体フレーム27の側方には、空トレイ搬
送路19の持ち上げ位置の真上に位置するように、軸心
を上下方向に向けた透明の円筒ガイド体31が配置され
ている。円筒ガイド体31の内径はトレイTの基部の外
径よりやや大きくなっており、この円筒ガイド体31は
段積みトレイを上下方向に案内するとともに、段積みト
レイの横倒れを防止するためのものであり、適宜ブラケ
ットを介して本体フレーム27に取り付けられている。
【0025】円筒ガイド体31の下端部の本体フレーム
27と対向する側には、トレイTを係止する位置と排出
する位置とに回転自在な係止爪32と、最上段のウエイ
ト22の落下を防止する落下防止部材37と、後述する
弾性保持機構を備えた切り換え手段とが配置されてい
る。係止爪32の回転軸33は断面が正方形状の角柱に
形成され、そのやや斜め上方には、対向する角柱面に当
接する一対の弾性プレートより成る板バネ34が配置さ
れている。板バネ34の作用により、係止爪32は回転
方向において90度毎に4つの安定位置(外力がかから
ない場合にその状態を安定に保持できる位置)を有して
いる。このように係止爪32の回転軸33を角柱に形成
し、その角柱面に板バネ34を当接して構成した弾性保
持機構によって、係止爪32は外力がかからない状態で
は4つの安定位置のうちいずれかの状態に弾性保持され
るようになっている。
【0026】係止爪32は1枚の金属製プレートで形成
され、中央部からテーパ状になって両端部に異なる突出
量の突出部を有する第1の辺35と、直線状の第2の辺
36とを2つずつ交互に備えた形状となっている。即
ち、第1の辺35はトレイTの昇降経路内に侵入してト
レイTの下降を阻止して該トレイTを係止するもので
り、第2の辺36はトレイの昇降経路外に退避して該辺
36に沿ってトレイTを摺動させてトレイの昇降を許容
するものである。前記4つの安定位置は、回転方向に9
0度毎交互に位置する2つずつの第1及び第2の安定位
置より構成される。第1の安定位置は、第1の辺35を
トレイTの昇降経路に対面させてその上端35a及び下
端35bを前記昇降経路に侵入させた状態となる。第2
の安定位置は、第2の辺36を前記昇降経路に対面させ
てその上端36a(第1の辺35の下端35b相当箇
所)を前記昇降経路に侵入させた状態となる。第1又は
第2の安定位置にある係止爪32は、昇降するトレイT
により板バネ34の弾性保持力に抗して一定角度以上回
転させられると、一方の安定位置から他方の安定位置に
回転するようになっている。尚、トレイTの昇降経路と
はリフタ部材25で持ち上げられるトレイTが通過する
領域であり、円筒ガイド体31を空トレイ搬送路19上
まで延ばした円筒状の領域である。
【0027】係止爪32のやや上方には、昇降経路に侵
入した状態及び昇降経路から退避した状態の間で揺動可
能な落下防止部材37が配置されている。落下防止部材
37は当接面38及び係止部39を有しており、スプリ
ング40により昇降経路に侵入する方向に常時付勢され
ている。昇降経路内の当接面38に対応する高さにトレ
イT又はウエイト22がない場合、落下防止部材37の
当接面38及び係止部39は昇降経路内に侵入した状態
となる。尚、トレイTの昇降経路を構成する円筒ガイド
体31には、前記係止爪32や落下防止部材37が昇降
経路に侵入できるような切欠き(図示略)が形成されて
いる。
【0028】また、係止爪32と対向するように、円筒
ガイド体31の内周面と連続するガイド面41が形成さ
れている。このガイド面41は昇降するトレイTを上下
に案内するとともに、後述するように係止爪32との間
でトレイTを挟持して保持するためのものである。尚、
ガイド面41の下端部はややテーパ状になっており、上
昇するトレイTがガイド面41の高さに侵入し易いよう
になっている。以上説明したように、トレイ貯留装置1
5は、下端に係止爪32を有してトレイTを複数段貯留
する貯留手段と、該貯留手段に対しトレイTを段積み或
いは1個ずつ段ばらしするためのリフタ部材25とを備
えている。尚、トレイ貯留装置15の貯留手段は、係止
爪32の他に、円筒ガイド体31,板バネ34,落下防
止部材37及びガイド面41を有している。
【0029】次に、図3〜図7を用いて、トレイ貯留装
置15の貯留動作及び排出動作について説明する。ま
ず、図示しないストッパにより空トレイ搬送路19上の
トレイTを持ち上げ位置に停止位置決めした後、図3に
示すように、リフタ部材25により空トレイ搬送路19
上のトレイTを持ち上げる。尚、予め円筒ガイド体31
内には、落下防止部材37の係止部39に大径部が係止
するようにウエイト22が配置されている。また、図3
では係止爪32は第1の安定位置にあるが、貯留動作の
初期状態として係止爪32を第2の安定位置としておい
てもよい。
【0030】図3の状態からトレイTを係止爪32を越
える位置まで持ち上げる途中、係止爪32は上昇通過す
るトレイTが引っ掛かることにより図中反時計回りに所
定の角度だけ回転させられる。具体的には、まずトレイ
Tは係止爪32の第2の辺36の昇降経路側端部に下方
から引っ掛かり、そのまま第2の辺36に沿って上昇し
つつ(図4(a)参照)、最終的に係止爪32より上方
まで持ち上げられる(図4(b)参照)。このとき係止
爪32は、前記弾性保持機構の作用により、第2の辺3
6が昇降経路に対面し、その上端36aが昇降経路に侵
入した第2の安定位置となる。
【0031】この状態からリフタ部材25を下降させる
と、下降途中のトレイTが係止爪32の第1の辺35の
昇降経路側端部に上方から引っ掛かり(図4(c)参
照)、その後の更なるトレイTの下降に伴って係止爪3
2は図中時計回りに所定角度だけ回転させられる。そし
て、回転軸33のやや上方までトレイTが下降すると、
第1の辺35とガイド面41との最短間隔をトレイTの
直径よりも小さく設定しているので、係止爪32が第1
の安定位置になる手前の状態で、そのトレイTは係止爪
32とガイド面41との間に挟持されて保持される(図
4(d)参照)。この状態ではトレイTは係止爪32に
係止した状態となり、昇降経路内に侵入している第1の
辺35の下端35bによりトレイTの落下は確実に防止
される。
【0032】このようにして上昇するリフタ部材25上
にトレイTがある場合、リフタ部材25の一往復の昇降
動作によりそのトレイTの貯留動作を行うことができ
る。以後同様にして、2つ目以降のトレイTの貯留動作
を行うことができる。
【0033】次に、段積みトレイが2つの場合の排出動
作について説明する。まず、図5に示すように、トレイ
Tが載置されていない状態でリフタ部材25の上昇を開
始する。リフタ部材25が係止爪32を越える位置まで
上昇すると、2つの段積みトレイ及びウエイト22が保
持位置より上方に持ち上げられるとともに、係止爪32
は外力がかからない状態となり、前記弾性保持機構の作
用により第1の安定位置となる(図6(a)参照)。そ
の状態でリフタ部材25を下降させると、下降途中のト
レイTが第2の辺36の昇降経路側端部に上方から引っ
掛かって係止爪32を図中時計回りに所定の角度だけ回
転させる。そして、トレイTは第2の辺36に沿って下
降し(図6(b)参照)、トレイTが回転軸33をやや
越えた位置で、係止爪32は1つ上段のトレイTに先行
して第2の安定位置となる(図6(c)参照)。更にリ
フタ部材25が下降することにより、最下段のトレイT
はそのまま係止爪32を越えて空トレイ搬送路19上ま
で下降するとともに、下から2つ目のトレイTは貯留動
作と同様にして係止爪32に係止して保持される(図6
(d)参照)。
【0034】このようにして上昇するリフタ部材25上
にトレイTがない場合、リフタ部材25の一往復の昇降
動作により、貯留されている最下段のトレイTだけを空
トレイ搬送路19上に排出することができる。
【0035】次に、最上段(最後の1つ)のトレイTを
排出する際の動作を説明する。1つだけトレイTが貯留
されている場合、そのトレイTに重ねられたウエイト2
2は落下防止部材37の当接面38に当接しておらず、
落下防止部材37は昇降経路内に侵入した状態となる。
その状態でトレイTを載置しない状態のリフタ部材25
を上昇させる(図7(a)参照)。リフタ部材25を係
止爪32を越える位置まで上昇させると、係止爪32が
外力がかからない状態となり、前記弾性保持機構の作用
により第1の安定位置になるとともに、落下防止部材3
7は当接面38にウエイト22の大径部が当接して昇降
経路から退避させられる(図7(b)参照)。そして、
その状態からリフタ部材25を下降させると、先に説明
した排出動作時と同様に、トレイTは係止爪32の第2
の辺36に沿って下降する(図7(c)参照)。このと
き、残りトレイは1つしかないが、ウエイト22の重量
により係止爪32を回転させるために十分な重量が確保
できる。更にリフタ部材25を下降させると、大径部が
係止部39に係止してウエイト22の落下が防止され、
トレイTのみを排出することができる(図7(d)参
照)。
【0036】このように最上段にウエイト22を配置し
たことにより、トレイ重量が板バネ34の弾性力に抗し
て係止爪32を回転させる重量に満たない場合でも、確
実に排出動作を行うことができる。また、係止爪32の
上方に落下防止部材37を配置したことにより、最上段
のトレイTを排出するときでもウエイト22の落下を防
止することができる。
【0037】以上のように構成されるトレイ貯留装置1
5は、ボビン装着装置16に配置された給糸ボビンの有
無センサ(図示略)により、トレイTに装着すべき給糸
ボビンが無くなったことを検出すると自動的に作動し、
それ以降に空トレイ搬送路19上を搬送されてくる特定
品種のトレイTを全て貯留する。また、ボビン処理部1
2の適宜箇所にトレイ貯留装置15の操作ボタン(図示
略)が設置され、オペレータの操作により必要に応じて
トレイ貯留装置15の貯留動作及び排出動作が行えるよ
うになっている。
【0038】本実施の形態に係るトレイ貯留装置15で
は、係止爪32の角柱回転軸33を板バネ34により弾
性保持した弾性保持機構を備えた切り換え手段により、
係止爪32が複数(4つ)の安定位置を有するように構
成し、リフタ部材25により持ち上げられるトレイTの
引っ掛かりに応じて、トレイTを最上位置(係止爪32
を越える位置)まで持ち上げた際、係止爪32が下降す
るトレイTを排出する第1の安定位置又は下降するトレ
イTを第1の辺35に係止して貯留する第2の安定位置
に切り換わるように構成したので、係止爪32の安定位
置を切り換えるための特別な駆動機構を設けることな
く、またリフタ部材25上のトレイTの有無や高さを検
出するセンサも設けることなく、リフタ部材25を同一
ストロークで一往復昇降させるだけで所望の動作(段積
み又は段ばらし)を行うことができる。
【0039】また、トレイTを空トレイ搬送路19の上
方において段積み保持するようにし、且つ空トレイ搬送
路19には空トレイTのみが搬送されるようにしたの
で、係止爪32による保持位置を空トレイTが干渉しな
い範囲で極力下げることができ、段積み時及び段ばらし
時のリフタ部材25の昇降ストロークを短くして迅速な
貯留動作及び排出動作を行うことができる。
【0040】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、不要な空
トレイを適宜トレイ貯留装置に段積みして貯留すること
ができるので、ロットチェンジを迅速に行えるととも
に、糸の番手や巻取り速度等に応じてトレイの数を最適
なものにして効率のよいトレイ搬送を行うことができ
る。また、トレイ貯留装置が複数のトレイを段積みして
貯留するものであるので、トレイを貯留するための平面
的スペースをほとんど必要とせず、任意のトレイ搬送シ
ステムに簡単に組み込むことができる。
【0041】請求項2記載の発明によれば、トレイ貯留
装置の設置位置には空トレイしか搬送されないので、段
積みトレイの貯留位置を実トレイの干渉を考慮すること
なく低い位置に設定でき、搬送路と貯留位置との間で迅
速な貯留動作及び排出動作が行える。
【0042】請求項3記載の発明によれば、ボビン装着
装置内に装着用ボビンが無くなったことを検出するとト
レイ貯留装置の貯留動作を開始させるので、ロットチェ
ンジの際等にオペレータが特に操作することなく自動的
にトレイ貯留装置を作動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る自動ワインダーのトレイ搬
送システムの全体構成を示す概略平面図である。
【図2】図1のシステムに配置されるトレイ貯留装置の
全体構成を示す概略側面図である。
【図3】貯留動作の開始状態を示す説明図である。
【図4】貯留動作の状態変化を示す説明図である。
【図5】排出動作の開始状態を示す説明図である。
【図6】排出動作の状態変化を示す説明図である。
【図7】最後の1つの排出動作を示す説明図である。
【符号の説明】
T…トレイ、15…トレイ貯留装置、19…空トレイ搬
送路、29…シリンダー、31…円筒ガイド体、32…
係止爪、33…回転軸、34…板バネ、35…第1の
辺、36…第2の辺、37…落下防止部材、38…当接
面、39…係止部、40…スプリング、41…ガイド面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の巻取りユニットを並設して構成さ
    れる自動ワインダーに対してボビンを供給するトレイ搬
    送システムにおいて、巻取りユニットを含む循環搬送路
    の途中に複数のトレイを段積みして貯留するトレイ貯留
    装置を配置したことを特徴とするトレイ搬送システム。
  2. 【請求項2】 トレイ貯留装置は空トレイのみが搬送さ
    れる搬送路の上方で複数のトレイを段積みして貯留する
    ものであることを特徴とする請求項1記載のトレイ搬送
    システム。
  3. 【請求項3】 ボビン装着装置内に装着用ボビンが無く
    なったことを検出するとトレイ貯留装置を作動させるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のトレイ搬送システ
    ム。
JP6794797A 1997-03-21 1997-03-21 トレイ搬送システム Pending JPH10265135A (ja)

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JP6794797A JPH10265135A (ja) 1997-03-21 1997-03-21 トレイ搬送システム
EP98104818A EP0866016A3 (en) 1997-03-21 1998-03-17 Tray transfer system and tray storage apparatus

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016083719A (ja) * 2014-10-24 2016-05-19 株式会社ジェイテクト 搬送装置
KR200486125Y1 (ko) * 2017-06-09 2018-04-04 주식회사 두민 전지 제조 공정에서 빈 캐리어 바이패스장치
CN110342268A (zh) * 2019-07-25 2019-10-18 佛山职业技术学院 一种单层双向运输机构

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CN110342268A (zh) * 2019-07-25 2019-10-18 佛山职业技术学院 一种单层双向运输机构
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