JPH10264630A - 車両サスペンションのスカイフック制御装置 - Google Patents

車両サスペンションのスカイフック制御装置

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JPH10264630A
JPH10264630A JP7010797A JP7010797A JPH10264630A JP H10264630 A JPH10264630 A JP H10264630A JP 7010797 A JP7010797 A JP 7010797A JP 7010797 A JP7010797 A JP 7010797A JP H10264630 A JPH10264630 A JP H10264630A
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JP
Japan
Prior art keywords
speed
sprung
target value
relative
damping force
Prior art date
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Pending
Application number
JP7010797A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Onozawa
野 沢 智 小
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 減衰係数の切り替えタイミングを最適化して
制御性能を向上させる。 【解決手段】 ばね上とばね下との相対距離を検出する
車高センサHSの出力を制御回路CCに入力する。制御
回路CCはオブザーバを有しており、オブザーバを用い
て車高センサの検出出力に基づき相対速度を演算する。
制御回路CCは、更に、ばね上速度を演算し、相対速度
に対するばね上速度の速度比を演算し、減衰力係数の目
標値を演算し、コントローラCONに与える。コントロ
ーラCONモータドライバMDを介して、ショックアブ
ソーバに設けられた減衰力係数調整バルブCVを駆動す
る電気モータMOを駆動してショックアブソーバの減衰
係数csを与えられた目標値に定める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、減衰力係
数を調整する機構を有するショックアブソーバ及び与え
られる目標値に対応して前記機構を駆動しショックアブ
ソーバの減衰係数を目標値に設定するコントローラを含
む車両サスペンションに関し、特に、前記目標値を算出
してコントローラに与えるスカイフック制御装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】車両サスペンションとして様々な構成の
ものが知られているが、ばね下振動によるばね上の振動
の振幅を小さくするため、減衰力係数を調整する機構を
有するショックアブソーバ及び与えられる目標値に対応
して前記機構を駆動しショックアブソーバの減衰係数を
目標値に設定するコントローラを含んだものがあり、例
えば特開平6−143959号公報に記載されている。
【0003】上記特開平6−143959号公報には、
上記目標値を算出してコントローラに与えるスカイフッ
ク制御装置が記載されている。車両サスペンションは図
8に示す運動モデルで表わされる。これにおいて、Mは
ばね上質量、csはショックアブソーバの減衰力係数、
ksは懸架ばねのばね定数、ktはタイヤのばね定数、
x2はばね上位置、x1はばね上位置である。運動方程
式は下記の数1式で表わされる。
【0004】
【数1】
【0005】これは一般的なサスペンションモデルであ
って、減衰力係数csを可変とすればセミアクティブモ
デルと呼ばれる。
【0006】このサスペンションを、質量Mを空中で一
定高さに維持する図9に示す運動モデルと想定すると、
運動方程式は下記の数2式で表わされる。これはスカイ
フックモデルと呼ばれる。
【0007】
【数2】
【0008】車両サスペンションを図9に示すスカイフ
ックモデルとして機能させる場合は、上記数1式及び数
2式を等号でつないで、下記の数3式で表わされるショ
ックアブソーバの減衰力係数csを求め、このようにシ
ョックアブソーバの減衰力係数csを設定すればよい。
【0009】
【数3】
【0010】この場合、ばね上の上下加速度を測定する
加速度センサを設けてこの加速度センサの出力値を積分
してばね上速度(dx2/dt)を算出し、ばね上とば
ね下との相対距離を測定する車高センサを設けてこの車
高センサの出力値(x2−x1)を微分してばね上とば
ね下との相対速度[(dx2/dt)−(dx1/d
t)]を算出する。
【0011】ばね上速度(dx2/dt)は、下記数4
式に表わされるように、車高センサの出力値に基づき算
出することができる。そうすることにより、加速度セン
サを省略してコストを低減することができる。
【0012】
【数4】
【0013】ショックアブソーバの減数係数csを上記
数3式で表わされるように調整する制御がスカイフック
制御と呼ばれる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ばね上加速度センサの
出力と車高センサの出力とに基づきスカイフック制御を
行う場合と車高センサの出力のみに基づきスカイフック
制御を行う場合のいずれの場合においても、車高センサ
からの入力値(x2−x1)の微分が必要である。車高
センサからの入力値にはノイズが含まれており、その微
分値ではノイズが増幅される。そのため、車高センサか
らの入力値、その微分値にローパスフィルタをかける必
要がある。しかし、ローパスフィルタをかけると、車高
センサからの入力値に位相遅れが生じてしまい、減衰係
数の切り替えタイミングが遅れて制御性能が悪化してし
まう。
【0015】この出願の発明は、サスペンション制御に
供する車高センサに起因するノイズを効果的に低減する
とともに、検出値の位相遅れを確実に防止し、適切の減
衰力を制御し得るサスペンション制御装置を提供するこ
とを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、請求
請1に記載したように、車両のばね下とばね上との間に
配設され且つ減衰力係数を調整する機構を有するショッ
クアブソーバ及び与えられる目標値に対応して前記機構
を駆動しショックアブソーバの減衰力係数を目標値に設
定するコントローラを含む車両サスペンションにおい
て、前記ばね下と前記ばね上との相対距離を検出する相
対距離検出手段の検出出力に基づき前記ばね下と前記ば
ね上との相対速度を検出する相対速度演算手段と、前記
相対距離検出手段又はばね上加速度検出手段の検出出力
に基づき前記ばね上の速度を演算するばね上速度演算手
段と、前記相対速度演算手段及び前記ばね上速度演算手
段の出力の基づき前記相対速度に対する前記速度の速度
比を演算する速度比演算手段と、この速度比演算手段が
演算した速度比に比例した大きさの目標値を前記コント
ローラに与える目標値算出手段とを備えており、前記相
対速度演算手段がオブザーバにより構成されていること
を特徴とする車両のサスペンション制御装置ある。
【0017】このように、この出願の発明は、ばね下と
ばね上との相対距離を検出する相対距離検出手段の検出
出力に基づき前記ばね下と前記ばね上との相対速度を検
出する相対速度演算手段としてオブザーバを用いてノイ
ズ除去と微分の役割を果たし、実値に対しての演算値の
位相遅れを小さくすることで減衰係数の切り替えタイミ
ングを最適化して制御性能の悪化をなくしたものであ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この出願の発明に係る車両
サスペンションのスカイフック制御装置の実施形態につ
いて図を参照しながら説明する。図1は、本実施形態の
車両サスペンションの1輪モデルを示す(実際には車両
では4輪のシステムとなる)。図1において、ばね定数
ktのタイヤにばね下質量mが載置され、これにばね定
数ksのコイルばね及び減衰係数csのショックアブソ
ーバを介して、ばね上質量Mが接続された形となってい
る。x2はばね上高さ、x1はばね下高さ、x0は路面
高さである。車高センサHSはばね上とばね下との相対
距離(x2−X1)を検出する。
【0019】図2は、本実施形態の車両サスペンション
において、スカイフック制御を行う部分を示すもので、
車高センサHSの出力が制御回路CCに入力される。制
御回路CCはマイクロコンピュータにより構成され、車
高センサHSからの入力値に基づき減衰力係数の目標値
を算出してそれをコントローラCに与える。コントロー
ラCONは、モータドライバMDを介して、ショックア
ブソーバに設けられた減衰力係数調整バルブCVを駆動
する電気モータMOを駆動してショックアブソーバの減
衰係数csを与えられた目標値に定める。尚、このよう
な電気モータMO、ショックアブソーバに設けられた減
衰力係数調整バルブCVの構造は周知であるので詳細な
説明は省略する。
【0020】図3は制御回路CCの処理内容を示す。車
両のイグニションスイッチがオンされると、先ずイニシ
ャル処理を行う。このイニシャル処理では、演算ラム値
の初期化などを行う。次いでセンサデータ入力を行う。
このセンサデータ入力では、車高センサHSの出力値
(x2−x1)を読込む。
【0021】次いで相対速度演算を行う。図1のモデル
に関して、ばね上とばね下との相対距離(x2−x
1)、ばね上とばね下との相対速度[(dx2/dt)
−(dx1/dt)]、ばね下と路面との相対距離(x
1−x0)について下記の数5式に示す状態ベクトルを
考える。
【0022】
【数5】
【0023】ここで、図1について運動方程式をたてる
と、下記の数6式のようになる。
【0024】
【数6】
【0025】但し、数6式中のuはショックアブソーバ
の減衰力であり、u=cs(dx2/dt−dx1/d
t)である。
【0026】上記の数6式を変形して下記の数7式が得
られる。
【0027】
【数7】
【0028】よって数7式とばね下と路面との相対速度
[d(x1−x0)/dt]をゼロと仮定することです
ることで、オブザーバ理論より下記の数8式の行列式が
得られる。
【0029】
【数8】
【0030】但し、数7式中のyは車高センサHSから
の入力値を示し、Gt =[g1、g2、g3]t はオブ
ザーバゲインである。このゲイン行列Gは(A−GC)
の固有値に実部が負の適当な値を選べば良い結果が得ら
れる。その方法としてはリカッチの方程式を解く方法な
どがあるが、ここでは、図4に示すように、|A−GC
|=Is−A+GC=0の解(極)を極平面上(s平面
上)に0点を中心とした円周上に、ゲイン数n(ここで
はn=3)に対して2n個の点を虚軸に線対称になるよ
うに配置し、その実線が負の領域のn個の点を解(極)
とするバターワース配置で設定し、ゲインを求めた。
【0031】数7式は、運動方程式で求めた推定値に、
実際に車高センサHSから得られた値とその推定値との
誤差の大きさで補正をかけることを示す。これをブロッ
ク図に示すと図5のようになる。
【0032】制御回路CCは、相対速度演算の次にばね
上速度演算を行う。ここでは、相対速度演算において求
めた相対速度[d(x2−x1)/dt]と車高センサ
から得られる相対距離(x2−x1)とを用いて数4式
に従いばね上速度(dx2/dt)を求める。これをブ
ロック図に示すと図6のようになる。
【0033】制御回路CCは、ばね上速度演算の次に速
度比演算を行う。ここでは、ばね上速度演算で求めたば
ね上速度(dx2/dt)と相対速度演算で求めた相対
速度[d(x2−x1)/dt]から速度比{(dx2
/dt)/[d(x2−x1)/dt]}を求める。
【0034】制御回路CCは、速度比演算の次に目標値
演算を行う。ここでは、速度比演算で求めた速度比
{(dx2/dt)/[d(x2−x1)/dt]}を
用いて減衰力係数csを数3式に従い算出し、現在の相
対速度で得られる減衰力範囲の中からスカイフック制御
則より導かれる必要減衰力が得られる減衰力係数c1〜
c5(図7参照)の1つを選定し、この減衰力係数を目
標値とする。次いで、減衰力係数が目標値となるように
コントローラCNに対して出力した後、センサデータ入
力に戻る。
【0035】
【発明の効果】この出願の発明に係る車両サスペンショ
ンのスカイフック制御装置は、ばね下とばね上との相対
距離を検出する相対距離検出手段の検出出力に基づき前
記ばね下と前記ばね上との相対速度を検出する相対速度
演算手段としてオブザーバを用いてノイズ除去と微分の
役割を果たし、実値に対しての演算値の位相遅れを小さ
くすることで減衰係数の切り替えタイミングを最適化し
て制御性能の悪化をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の実施形態のサスペンションの
運動モデルを示すブロック図。
【図2】この出願の発明のスカイフック制御部を示すブ
ロック図。
【図3】図2中の制御回路CCの処理内容を示すフロー
チャート。
【図4】オブザーバゲインの極配置を示す図。
【図5】オブザーバ演算ブロック図。
【図6】ばね上速度演算ブロック図。
【図7】ショックアブソーバの相対速度、減衰力、減衰
力係数c1〜c5の関係を示す図。
【図8】車両サスペンションの運動モデルを示すブロッ
ク図。
【図9】スカイフックサスペンションの運動モデルを示
すブロック図。
【符号の説明】 HS・・・車高センサ CC・・・制御回路 CON・・・コントローラ MD・・・モータドライバ MO・・・電気モータ CV・・・減衰力調整バルブ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のばね下とばね上との間に配設され
    且つ減衰力係数を調整する機構を有するショックアブソ
    ーバ及び与えられる目標値に対応して前記機構を駆動し
    ショックアブソーバの減衰力係数を目標値に設定するコ
    ントローラを含む車両サスペンションにおいて、前記ば
    ね下と前記ばね上との相対距離を検出する相対距離検出
    手段の検出出力に基づき前記ばね下と前記ばね上との相
    対速度を検出する相対速度演算手段と、前記相対距離検
    出手段又はばね上加速度検出手段の検出出力に基づき前
    記ばね上の速度を演算するばね上速度演算手段と、前記
    相対速度演算手段及び前記ばね上速度演算手段の出力の
    基づき前記相対速度に対する前記速度の速度比を演算す
    る速度比演算手段と、この速度比演算手段が演算した速
    度比に比例した大きさの目標値を前記コントローラに与
    える目標値算出手段とを備えており、前記相対速度演算
    手段がオブザーバにより構成されていることを特徴とす
    る車両のサスペンション制御装置。
JP7010797A 1997-03-24 1997-03-24 車両サスペンションのスカイフック制御装置 Pending JPH10264630A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190038925A (ko) * 2016-09-28 2019-04-09 히다치 오토모티브 시스템즈 가부시키가이샤 서스펜션 제어 장치

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190038925A (ko) * 2016-09-28 2019-04-09 히다치 오토모티브 시스템즈 가부시키가이샤 서스펜션 제어 장치

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Effective date: 20060613

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061017