JPH10263909A

JPH10263909A - 空気圧駆動の自動チャック

Info

Publication number: JPH10263909A
Application number: JP9335528A
Authority: JP
Inventors: Albrecht Paul Schill; アルブレヒト・ポール・シル
Original assignee: 3R SYST INT AB; SYST 3 R INTERNATL AB
Current assignee: 3R SYST INT AB; SYST 3 R INTERNATL AB
Priority date: 1996-12-06
Filing date: 1997-12-05
Publication date: 1998-10-06
Also published as: CN1190048A; US5909882A; DE69711557D1

Abstract

(57)【要約】【課題】空気圧制御のソフトウェアを交換せずに、ば
ね駆動のチャックに置き換わることができる空気圧駆動
のチャックを提供する。【解決手段】工作機械の工具,特に放電加工機の工具
ホルダのクランプおよびクランプ解除を行なう空気圧駆
動のチャック。このチャックは、工具ホルダをクランプ
するための機械的クランプと、この機械的クランプを解
除するための解除エアを受ける第１エア室と、工具ホル
ダの空気圧クランプを提供する清掃エアを受ける第２エ
ア室と、解除エアが第１エア室に供給されたとき、清掃
エアの圧力を第２エア室から解放すべく、上記第１エア
室および第２エア室に連通する解放弁とを備える。この
空気圧駆動のチャックは、放電加工機の制御またはプロ
グラムに何ら変更を伴わずに、ばね駆動のチャックを代
替する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、空気圧で駆動また
は制御される自動チャックに関する。このようなチャッ
クは、主として放電加工機(ＥＤＭ)に用いられている。
ここで定義される空気圧駆動の自動チャックは、ワーク
に連結される引張棒への付加的なクランプ力を発生する
特別の空気室を備えたチャックである。基本的なクラン
プ力は、ばねによって供給される。上記付加的なクラン
プ力は、ワーク引張棒を介してチャックとワークの間の
より強固な連結を与える。

【０００２】

【従来の技術】放電加工機は、それにワークを連結する
ためのチャックを典型的に備えている。放電加工機の加
工のための工具を保持する工具ホルダ内のワークの例で
は、工具ホルダは、通常、一端が工具ホルダに連結され
た中心に配置された引張棒によってチャックにクランプ
される。引張棒は、チャックに挿入され、機械加工の間
じゅうチャック内にクランプされた後、解放される。工
具ホルダの上面は、チャックに嵌合し、この上面は、
Ｘ,Ｙ,Ｚ方向の正確な位置決めを保証するためのチャッ
ク上の対応する基準面に嵌合する基準面を有する。

【０００３】従来から放電加工機用に少なくとも２つの
異なったタイプのチャックが知られており、それはばね
駆動のチャックと空気圧駆動のチャックである。ばね駆
動のチャックは、引張棒をチャック内にロックまたは保
持するように付勢された機械的ばねのみによって引張棒
を介して工具ホルダをクランプするようになっている。
それ以外のクランプ力は、何ら与えられない。ばね駆動
のチャックは、ピストンに作用してばね付勢力に抗して
チャックを開き,引張棒の解放を可能にする解放空気圧
を、チャックに供給することによって開く。同様に、引
張棒を挿入する場合は、引張棒の挿入を可能にするよう
にばねの付勢力に抗して解放空気圧がチャックに供給さ
れ、次いでこの解放空気圧が解放されて、ばねの付勢力
が引張棒をチャックにクランプする。ばね駆動のチャッ
クは、清掃エアを供給する清掃エア供給源にも接続され
ている。この清掃エアは、チャックとホルダの間の基準
面に導かれる。ホルダがチャックから離れると、清掃エ
アは、基準面に沿って流れ出て、基準面の塵芥や微塵を
除去する。清掃は、ホルダをチャックにクランプする際
にも行なわれる。

【０００４】放電加工機は、ばね駆動のチャックに供給
される解放空気圧および清掃空気圧のタイミングを制御
するための例えばソフトウェアで制御される空気圧また
は空気圧制御システムを備える。図１に示すように、ば
ね駆動のチャックを開くための解放シーケンスが与えら
れる。図から分かるように、工具ホルダがチャックにク
ランプされるとき、解放空気圧および清掃空気圧は零で
あり、即ち、最初はチャックに空気圧は供給されない。
まず、清掃エアが開栓によって出され、次いで解放エア
が開切換によって出され、この解放エアが、ばねの付勢
力に抗してピストンに作用して、その結果、工具ホルダ
が動いて清掃穴が開かれ、清掃エアの圧力が低下するこ
とになる。さらに、クランプ／クランプ解除検知手段が
備えられ、この検知手段は、クランプ解除後にホルダが
実際にチャックから離れたかをチェックする保安機能を
果たす。クランプ解除後にホルダが完全にチャックから
離れると、清掃エアの圧力は、清掃穴が覆われていない
ので低下する。最後に、清掃エアの圧力は、閉切換によ
って完全に零にされる。解放エアの圧力は、所定時間の
間だけ維持されるが、工具ホルダの引張棒が再びチャッ
クに挿入されるまでには、結局閉切換によって零にされ
る。

【０００５】また、従来から上述のように、ばねのクラ
ンプ力と共に付加的なクランプ力を発生するために、ピ
ストンの下方に付加的な空気室を備えた空気圧駆動のチ
ャックが知られている。空気圧駆動の自動チャックは、
ラムスブロが発明者で、本発明と同じ譲受人に譲渡され
た米国特許第4,855,558号に記載されており、参考のた
めに本明細書に一体化されている。付加的なクランプ力
は、適切な時期に開切換される清掃空気圧によって上記
チャックに供給される。クランプの際に、チャックの基
準相手要素に嵌合する軸方向に弾性的な要素を備えた工
具基準システムがある。このような弾性的な要素は、引
張棒をクランプ解除する際の助けになる。他の工具基準
システムは、このような軸方向に弾性的な要素を備えて
いない。従って、この工具基準システムには、軸方向に
弾性的な要素を有する工具基準システムにおけるよりも
大きな解放空気圧が要求される。さもなければ、チャッ
クを開くときに、最初に清掃空気圧を閉切換でオフにす
る,つまり付加的な空気室の空気圧を零にすることを可
能にするような放電加工機のための特殊な運転プログラ
ムの設計が必要になる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】空気圧駆動のチャック
のために特殊なソフトウェアを用いることは、望ましく
ない。既に稼働している多くの放電加工機は、ばね駆動
のチャックのみを制御するためのソフトウェアを有し、
このソフトウェアは、図１に示すような開シーケンスを
提供する。多くの場合、空気圧制御のソフトウェアを特
殊なものと交換することなく、ばね駆動のチャックを空
気圧駆動のチャックに置き換えることが望ましい。本発
明の目的は、この問題を解決することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、特別な空気圧
の制御ソフトウェアを備えずに、ばね駆動のチャックに
取って代わることができる新規な空気圧駆動の自動チャ
ックに関する。即ち、本発明の新規な空気圧駆動のチャ
ックは、ばね駆動のチャックに用いられる従来の空気圧
制御ソフトウェアでもって使用することができる。本発
明の新規な空気圧駆動のチャックは、解放エアの力に抗
する空圧的な対抗力を不可能にするために、付加的なク
ランプ室への清掃エアの供給を自動的に閉鎖する解放弁
を備える。

【０００８】本発明の目的は、何ら特別な空気圧制御ソ
フトウェアを必要とすることなく、ばね駆動のチャック
との完全な互換性または相互交換性を有する空気圧駆動
のチャックを提供することにある。

【０００９】本発明の更なる目的は、チャックを解放可
能にし,工具ホルダ引張棒を解放するために、付加的な
クランプ力を自動的に減少または低下させるための解放
弁を有する空気圧駆動のチャックを提供することにあ
る。

【００１０】本発明の更なる目的は、解放弁と,工具を
クランプした後に覆われないままのチャックの清掃エア
出口を閉鎖するための付加的な閉鎖弁とを有する空気圧
駆動の自動チャックを提供することにある。これは、付
加的な空気室に導かれる空気圧が、閉鎖弁の閉鎖によっ
て一層高くなるという利点をもたらす。従って、空気圧
のクランプ力が一層高くなる。

【００１１】本発明の上述および他の目的は、次の詳細
な説明および添付の図面を参照すれば、明らかになろ
う。

【００１２】

【発明の実施の形態】米国特許第4,855,588号に明確に
説明されているように、チャックは、カップ状の下部２
３がボルトで連結される上部２１から構成される。下部
２３内で,かつ下部２３を始点に形成された中央の垂直
な管２５の回りに、環状ピストン２４を収容する環状室
が設けられている。ピストン２４の軸方向に延びる環状
内周面は、上記管２５の外周面に気密に嵌合し、ピスト
ン２４の軸方向に延びる環状外周面は、下部２３の内周
面に気密に嵌合して、上記環状室を、上部の解放エア室
２７と,より高いクランプ力のための下部の清掃エア室
２６とに分離している。

【００１３】上記管２５は、半径方向に可動なクランプ
ボール３１,３２の冠を備え、この冠は、管２５に軸方
向に挿入される(図示しない)引張棒をクランプするため
のクランプ手段３０を構成する。等間隔に設けられた幾
つかのばね２８(１つのばねだけを図示した)によって、
ピストン２４は、クランプ手段３０を活動化するために
軸方向に上方へ付勢される(図２参照)。上記解放エア室
２７に十分な大きさの解放空気圧が加えられると、ピス
トン２４は、圧縮ばね２８の付勢力に抗して軸方向下方
に移動して、クランプ手段３０を非活動化する。非活動
化されたクランプ手段３０は、引張棒をチャック１から
軸方向に引き抜くことを可能にする。さらに詳しい説明
は、上記特許文献を参照されたい。

【００１４】解放エア流路３６は、上部２１の本体内に
設けられ、その入口穴３７は、上部２１の自由上端面３
５にある。上記入口穴３７を介して、解放エア流路３７
は、(図示しない)解放エア源に接続される。解放エア流
路３６は、解放エア室がオンの期間じゅう解放エア圧を
加えるべく、解放エア室２７に開口している。

【００１５】清掃エア流路のマニホールド４０は、上部
２１の本体内,かつ下部２３の横方向の壁内に設けられ
ている。上端面３５の穴４７は、(図示しない)清掃エア
源に接続されて、マニホールド４０への清掃エアの入口
を構成する。解放エア圧源と清掃エア圧源は、明らかに
単一の空気圧源によって実現することができ、この空気
圧源は、放電加工機の(図示しない)中央制御装置で制御
されて、プログラムされた所定期間の間,解放エア圧を
流路３６に供給して解放エアをオンに切り換え、プログ
ラムされた所定期間の間,清掃エア圧をマニホールド４
０に供給して清掃エアをオンに切り換える(図１参照)。

【００１６】マニホールド４０は、上部２１および下部
２３を通って,チャック１の基準面４１内の清掃エア穴
４５に向かって延びる流路４２を備える。例えば(図示
しない)電極ホルダなどのワークがチャック１にクラン
プされている間は、上記ワークは、基準面４１に当接し
て穴４５を塞ぐ。

【００１７】上記流路４２からの分岐ライン５２は、上
部２１の本体内に設けられた解放弁５０の第１解放ピス
トン室５３に導かれる。解放弁５０は、第１解放ピスト
ン室５３とこれよりも半径方向幅の大きい第２解放ピス
トン室５５とからなる軸方向に延びる段付きシリンダ５
６内で、上死点(図３参照)と下死点(図２参照)の間を摺
動する。第２解放ピストン室５５は、解放エア室２７に
向かって開いている。従って、第２解放ピストン室５５
内に収容された解放ピストン５４の基部５７は、第１解
放ピストン室５３内に延在する解放ピストン５４の頭部
５９よりも大きい径方向の有効面積を有する。

【００１８】解放ピストン５４が下死点に位置すると、
分岐ライン５２は、第１解放ピストン室５３と,第１解
放ピストン室５３を清掃エア室２６に連通するマニホー
ルド４０の流路５８とを介して、清掃エア室２６に連通
する。解放ピストン５４がその行程の上死点に位置する
と、分岐ライン５２の流路５８との連通が遮断される。
流路５８,従って清掃エア室２６は、その代わりにベン
トされる。即ち、基部５７に隣接する頭部５９は、流路
５８に一端で,解放ピストン５４の基部５７によって解
放エア室２７から気密にシールされた第２解放ピストン
室５５の部分６１に他端で夫々連通する溝穴５１をなす
半径方向および軸方向の切込みを有する。上記第２解放
ピストン室の部分６１は、図２,図３に破線で示した流
路６２を介して外部の大気に連通する。

【００１９】チャック１がワークをクランプしていて、
穴４５が閉じられているものとする。解放ピストン５４
は、その下死点に位置している。解放エア圧Ｐ36(即ち,
流路３６内の圧力Ｐ)および清掃エア圧Ｐ42は、オフに
切り換えられている。放電加工機が、加工を終了する。
チャック１からワークを解放するために、次のステップ
が実行される(図６参照)。

【００２０】１) 清掃エア圧Ｐ42がオンに切り換えら
れる。ばね２８によるクランプ力が、清掃エア圧Ｐ42に
よって増加される。

【００２１】２) 0.3秒後に解放エア圧Ｐ36がオンに切
り換えられる。解放ピストン５４は、上死点へと上方へ
摺動して、分岐ライン５２と清掃エア室２６の連通を遮
断し、この清掃エア室２６を流路６２を経てベントす
る。清掃エア室の圧力Ｐ26が零に向かって減少し、解放
エア圧Ｐ36がばね２８のクランプ力に打ち勝つと、クラ
ンプ手段３０は、非活動になる。

【００２２】３) 管２５から引張棒を引き抜いて、ワ
ークをチャック１から取り外すと、穴４５は、覆われな
い状態になる。略0.5秒ほどの短時間で清掃エア圧Ｐ42
の大きさは、ワークがチャック１から実際に取り外され
たことを中央制御装置が確証できる値まで減少する。こ
のような確証は、上記清掃エア圧を現在の圧力値と比較
することによって行なわれる(図６の破線参照)。上記比
較の結果が、ワークの取り外しを確証すれば、清掃エア
圧Ｐ42は、オフに切り換えられる一方、解放エア圧Ｐ36
は、チャック１に他の引張棒を挿入するのを可能にすべ
くオンである。

【００２３】閉シーケンス,即ちワークのクランプは、
次のとおりである(図７参照)。４) 解放エア圧Ｐ36はまだオンであり、清掃エア圧Ｐ4
2はオンに切り換えられる。ピストン２４は、その下死
点にあり、解放ピストン５４は、依然その上死点にあ
る。

【００２４】５) (図示しない)手段は、ワークが完全
に管２５に供給されると、制御装置に信号を送る。この
信号に応答して、制御装置は、解放エアＰ36をオフに切
り換える。ピストン２４は、その上死点へ摺動して、ク
ランプ手段３０が引張棒をクランプできるようにする。
穴４５が覆われると、清掃エア圧は最大値となる。解放
エアＰ36がオフに切り換えられると、解放ピストン５４
は、その下死点に戻り、分岐ライン５２が清掃エア室２
６と連通して、クランプ力が増加する。制御装置は、適
切なクランプのために清掃エア圧Ｐ42の上記最大値を点
検する。その後、清掃エア圧Ｐ42は、制御装置によって
オフに切り換えられる。

【００２５】こうして、空気圧駆動のチャック１は、ば
ね駆動のチャックを運転するためのみに本来作られたソ
フトウェアによって駆動される。その上、チャック１
は、チャック１に備えられた工具基準システムと無関係
に確実にクランプおよびクランプ解除を行なう。

【００２６】上記解除弁５０は、図８のチャック100の
ようなチャック内にも設けることができ、このチャック
は、第１基準システムと、この第１基準システムと異な
り,第１または第２の基準システムを有してワークをク
ランプするための第２基準システムを備えている。清掃
エア流路のマニホールド140は、第１基準システムに付
属のＺ基準面に各穴145,147を有する４つの出口流路14
4,146(そのうちの２つのみが示されている)に一方で分
岐するとともに、第２基準システムに付属のＺ基準面に
各穴143を有する３つの出口流路141(そのうちの１つの
みが示されている)に他方で分岐する。一方の基準シス
テムのワークをクランプする際、他方の基準システムの
出口流路の穴は覆われないままなので(図１０参照)、清
掃エア圧Ｐ142の値のみが、清掃エア圧Ｐ42よりも幾分
小さくなる。このことを別にして、多基準システムのチ
ャック100の構造と機能は、チャック１の構造と機能と
同じである。図９は、クランプおよびクランプ解除を行
なうチャック100の機能モードを示している。第１基準
システムは、米国特許第4,855,558号のものであり、第
２基準システムは、米国特許出願第08/571,793号に開示
されている。

【００２７】本発明の更に他の実施の形態では、図１１
〜図１４による多基準システムのチャック200は、閉鎖
弁270を付加的に備えている。この閉鎖弁270は、清掃エ
アの入口流路242と２つの清掃エアの出口流路246,248と
を有する。出口流路246は、第２基準システムのＺ基準
面の３つの穴243(１つのみが示されている)に接続され
る。出口流路283は、第１基準システムのＺ基準面の４
つの穴245,247(そのうちの２つのみが示されている)に
連なっている。弁ケーシング292内には、十字状の対称
な閉鎖ピストン274が嵌装され、この閉鎖ピストンは、
この閉鎖ピストンに夫々が収容され,かつケーシング292
の隣接する壁に夫々が当接し、反対に作用しあうように
対向して配置された２つのばね271,272によって、対向
する両端位置の間の中間位置に保持される。閉鎖ピスト
ン274の行程に対して横方向に延びる円板状の半径方向
の拡大部275の上方に、第１弁室276が設けられ、この第
１弁室から出口流路246が延び出している。閉鎖ピスト
ン274の上部ステム277は、閉鎖ピストン274が中間位置
から出口流路246の開口に向かって十分上方へ摺動した
とき、出口流路246を閉鎖するシール用のＯリング278を
支持している。

【００２８】同様の構造が、閉鎖ピストンの横方向中心
線に対して対称に拡大部275の下方にも設けられ、この
構造は、出口流路248が延び出す第２弁室286と、閉鎖ピ
ストン274の下部ステム287に支持されたシール用のＯリ
ング288とを備える。こうして、Ｏリング288は、閉鎖ピ
ストン274が中間位置から出口流路248の開口に向かって
十分下方へ摺動したとき、出口流路248を閉鎖する。

【００２９】清掃エア流路242は、絞り弁279を介して第
１弁室276に連通し、絞り弁289を介して第２弁室289に
連通している。閉鎖弁270の機能は、次のとおりであ
る。即ち、ワークが第１基準システムにクランプされて
いるとすると、第２基準システムの３つの穴243は、覆
われないままである一方、第１基準システムの４つの穴
245,247は、覆われたままである。それ故、出口流路24
6,従って第１弁室276の清掃エアの圧力は、出口流路24
8,従って第２弁室286の清掃エアの圧力よりも低い。そ
の結果、閉鎖ピストン274は、出口流路246に向かってこ
れを閉鎖するように摺動する。すると、清掃エアは、最
早,穴243から放出されなくなる。

【００３０】上述と対応して、ワークが第２基準システ
ムにクランプされると、第２弁室286の空気圧は、第１
弁室276の空気圧よりも低くなり、その結果、閉鎖ピス
トン274によって出口流路248が閉鎖され、穴245,237か
ら清掃エアが放出されなくなる。

【００３１】こうして、多基準システムのチャック200
内の閉鎖弁270は、ワークが連結されない基準システム
の穴を自動的に閉鎖する一方、上記ワークは、放電加工
機の中央制御装置および／またはその運転プログラムを
変更したり補足したりする必要なく、異なる基準システ
ムに連結される。上記運転プログラムは、チャック200
を恰もばね駆動のチャックのように取り扱う。チャック
200のようなチャックの覆われない穴から、何らのエア
も電解槽に放出されない。さらに、閉鎖弁270による閉
鎖は、結果として高い空気圧のクランプ力を生むのであ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】空気圧(バール)を縦軸,時間(秒)を横軸にと
って、ばね駆動のチャックの開シーケンスを表わした図
である。

【図２】本発明を一体化したチャックの軸方向の断面
図である。

【図３】図２のチャック内に設けられた解放弁の拡大
図である。

【図４】図２のチャックの空気圧の機能図である。

【図５】図２のチャックの平面図である。

【図６】空気圧(バール)を縦軸,時間(秒)を横軸にと
って、図２のチャックの開シーケンスを表わした図であ
る。

【図７】閉シーケンスを表わした図６と同様の図であ
る。

【図８】多基準チャックの図２と同様の断面図であ
る。

【図９】図８の多基準チャックの図４と同様の空気圧
の機能図である。

【図１０】図８の多基準チャックの開シーケンスを表
わす図６と同様の図である。

【図１１】多基準チャックの他の実施の形態の図２と
同様の断面図である。

【図１２】図１１の多基準チャックの鉛直面に沿う図
２と類似の１／２断面図である。

【図１３】図１１の多基準チャック内に設けられた閉
鎖弁の図２と同様の断面図である。

【図１４】図１１の多基準チャックの図４と同様の空
気圧の機能図である。

【符号の説明】

１…チャック、２１…上部、２３…下部、２４…ピスト
ン、２５…管、２６…清掃エア室、２７…解放エア室、
２８…ばね、３０…クランプ手段、３１,３２…クラン
プボール、３６…解放エア流路、４１…基準面、４２…
清掃エア流路、４５…清掃エア穴、５０…解放弁、５２
…分岐ライン、５４…解放ピストン、５６…段付きシリ
ンダ、６２…ベント流路。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】工作機械、特に放電加工機の工具ホルダ
をクランプおよびクランプ解除するための空気圧駆動の
チャックにおいて、上記チャックは、上記工具ホルダをクランプするための
機械的クランプと、この機械的クランプを解放するため
のエアを受ける第１エア室と、上記工具ホルダに空気圧
的クランプを提供するための清掃エアを受ける第２エア
室と、上記第１および第２エア室と連通し、解放エアが
上記第１エア室に供給されたとき、上記第２エア室から
清掃エアの圧力を解放するための解放弁とを備えたこと
を特徴とする空気圧駆動のチャック。
【請求項２】請求項１に記載の空気圧駆動のチャック
において、上記機械的クランプは、前面と背面をもつ第
１ピストンと、この第１ピストンをクランプ位置に動か
すために上記背面を付勢するばねとを備え、上記第１エ
ア室が上記第１ピストンの前面に隣接し、上記第２エア
室が上記ピストンの背面に隣接するとともに、上記第２
エア室内の清掃エアの圧力が、上記ばねの力に付加的な
空気圧のクランプ力を供給し、上記第１エア室内の解放
エアの圧力が、上記ばねの付勢力に抗する解放力を供給
することを特徴とする空気圧駆動のチャック。
【請求項３】請求項２に記載の空気圧駆動のチャック
において、上記解放弁は第２ピストンを備え、この第２
ピストンは、上記第２エア室に連通する清掃エアライン
を解放および閉鎖すべく動くことができ、上記第２ピス
トンは、上記第１エア室内に解放エアの圧力があると
き、上記清掃エアラインを閉鎖することを特徴とする空
気圧駆動のチャック。
【請求項４】請求項３に記載の空気圧駆動のチャック
において、上記第２ピストンは、上記清掃エアと連通す
る第１面と、上記第１エア室に隣接する第２面とを備
え、上記第１エア室内の解放エア圧力によって上記第２
面に働く力は、上記清掃エア圧力によって上記第１面に
働く力よりも大きくて、上記第２ピストンを動かして、
上記第２エア室に連通する上記清掃エアラインを閉鎖さ
せることを特徴とする空気圧駆動のチャック。
【請求項５】請求項１に記載の空気圧駆動のチャック
において、上記解放弁は、解放エアの圧力が上記第１エ
ア室に供給されたとき、上記第２エア室をベントするよ
うになっていることを特徴とする空気圧駆動のチャッ
ク。
【請求項６】請求項１に記載の空気圧駆動のチャック
において、このチャックは、第１基準システムの第１基
準要素をもつ工具のための、上記第１基準システムで第
１基準を定義する第１基準面と、第２基準システムの第
２基準要素をもつ工具のための、上記第２基準システム
で第２基準を定義する第２基準面と、上記第１基準面を
解放する第１清掃エアラインと、上記第２基準面を解放
する第２清掃エアラインとを有することを特徴とする空
気圧駆動のチャック。
【請求項７】請求項６に記載の空気圧駆動のチャック
において、第２基準要素または第１基準要素をもつ工具
が上記チャックにクランプされた後に、上記第１清掃エ
アラインまたは第２清掃エアラインが覆われていないと
き、上記清掃エアの圧力の制御下で上記第１清掃エアラ
インまたは第２清掃エアラインを閉鎖する閉鎖弁を備え
たことを特徴とする空気圧駆動のチャック。
【請求項８】請求項７に記載の空気圧駆動のチャック
において、上記閉鎖弁は、上記第１清掃エアラインと第
２清掃エアラインの清掃エアの圧力差によって制御され
る３位置ピストンを有し、この３位置ピストンは、工具
が有効に上記チャックにクランプされた後に、上記第１
清掃エアラインまたは第２清掃エアラインのうちの清掃
エアの圧力が低い方を閉鎖するように制御されることを
特徴とする空気圧駆動のチャック。
【請求項９】請求項１に記載の空気圧駆動のチャック
において、上記解放弁は、上記チャックの本体内に設け
られていることを特徴とする空気圧駆動のチャック。
【請求項１０】請求項７に記載の空気圧駆動のチャッ
クにおいて、上記閉鎖弁は、上記チャックの本体内に設
けられてことを特徴とする空気圧駆動のチャック。