JPH10263351A - ガス分離装置 - Google Patents

ガス分離装置

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JPH10263351A
JPH10263351A JP9077248A JP7724897A JPH10263351A JP H10263351 A JPH10263351 A JP H10263351A JP 9077248 A JP9077248 A JP 9077248A JP 7724897 A JP7724897 A JP 7724897A JP H10263351 A JPH10263351 A JP H10263351A
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JP
Japan
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gas
heat exchanger
vacuum pump
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heat
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Application number
JP9077248A
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English (en)
Inventor
Kazuaki Oshima
一晃 大嶋
Tatsuo Kahata
達雄 加幡
Akisuke Muraishi
顕介 村石
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原料ガスの物理吸着によって吸着剤の性能向
上を図り、排気中の除液を図るようにしたガス分離装置
を提供する。 【解決手段】 原料ガスブロワ3の入口側と真空ポンプ
7の出口側に、熱交換器12,13,22,32,4
2,52を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物理吸着法(PS
A法)による空気分離、酸素製造装置の吸着性能を維持
向上するガス分離装置に関する。また、本発明は、空気
以外の混合ガス、例えば車両の排ガスから炭酸ガスや亜
硫酸ガスや可燃性ガスなどから水素ガスなどの特定ガス
を物理吸着法により選択的に分離するガス分離装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の酸素製造装置を例示した
もので、分離されるべき空気は入口フィルタ1、入口サ
イレンサ2を介して原料空気ブロワ3により大気圧に対
して水柱5000mm以内に昇圧され、吸着塔5又は6
に導入される。吸着塔5又は6内では、空気中の水分と
窒素ガスとが選択的に吸着剤に吸着される結果、塔頂か
ら純度93%程度の酸素が分離生成される。運転に当っ
ては、片方の吸着塔5又は6のみを稼働させ、この一方
の吸着塔5又は6の吸着剤が吸着ガスで飽和された時点
で、切替弁4,10が切替えられて他の片方の吸着塔6
又は5に切替えられ、今まで稼働していた吸着塔5又は
6にて吸着されたガスは真空ポンプ7により脱離排気さ
れ、その吸着塔5又は6内が300Torrから200
Torr程度の真空状態となって、吸着剤が再生され
る。この吸着と脱離再生とを2箇の吸着塔5,6にて交
互に行ない、酸素が連続的に生産されてサージタンク1
1に送られると共に排気や水分がサイレンサ9から排出
されることになる。なお、真空再生を行なう真空ポンプ
7は、通常シール性を上げて高効率化を計っているため
ポンプ入口よりシール水(封水)8を吹き込む封水式を
採用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
図6に示す装置では次のような問題が生ずる。 (イ) 真空ポンプ7内でのガスの摩擦によりポンプ出
口のガス温度は80℃迄上昇し、封水は飽和状態まで蒸
発する。この高温多湿の排気は、真空ポンプ出口サイレ
ンサ9に導入され、気水分離、昇温された後常温の大気
に放出されるが、放出排気は冷却されて水蒸気が凝縮
し、特に冬季は著しく白煙を生じる為、工場周辺の環境
上、問題となることがある。 (ロ) また、窒素を吸着する吸着材は、アルミノシリ
ケート系のゼオライトで40℃〜45℃の温度域で、高
性能を発揮するが、20℃〜25℃では約10%程度の
性能低下となる。原料空気は、ブロワ3で昇圧される際
に、15℃〜20℃程昇温されるので、大気温度が15
℃以上では、特に問題無いが、冬季10℃以下に下がっ
た場合には塔内温度の低下にともない、性能が低下する
問題がある。
【0004】本発明は、上述の問題点(イ)(ロ)に鑑
み、吸着剤の性能を維持向上すると共に、白煙の発生を
抑えるようにしたガス分離装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成する本
発明は、次の発明特定事項を有する。 (1) ガスを吸着剤を用いた物理吸着によって分離す
るガス分離装置において、原料ガスを昇圧するための原
料ガスブロワの入口側と吸着されたガスを脱離して吸着
剤を減圧再生するための真空ポンプの出口側とに熱交換
器を備えたことを特徴とする。 (2) 上記(1)において、上記原料ガスブロワの入
口側及び上記真空ポンプの出口側それぞれに熱交換器を
設け、これら熱交換器どおしは循環ポンプ及びバッファ
タンクを備えて熱媒体を強制循環させたラインにて連通
したことを特徴とする。 (3) 上記(1)において、上記原料ガスブロワの入
口側及び上記真空ポンプの出口側に銅管式又は平板直行
型のガス/ガス熱交換器を備えたことを特徴とする。 (4) 上記(1)において、上記原料ガスブロワの入
口側及び上記真空ポンプの出口側にユングストローム型
又はロータミュラー型の蓄熱式熱交換器を備えたことを
特徴とする。 (5) 上記(4)において、上記蓄熱式熱交換器では
蓄熱板を翼形状としたことを特徴とする。 (6) 上記(5)において、上記蓄熱式熱交換器で
は、上記原料ガスと上記真空ポンプの排気とを同一方向
のパラレルフローとしたことを特徴とする。 (7) 上記(5)において、上記蓄熱式熱交換器の回
転軸にはフライホイールのみを備えたことを特徴とす
る。 (8) 上記(1)において、上記原料ガスブロワの入
口側及び上記真空ポンプの出口側にガス/ガス熱交換器
と排気サイレンサとを兼用するプレート型熱交換器を備
えたことを特徴とする。 (9) 上記(3),(4),(5)又は(8)におい
て、上記真空ポンプが封水式ルーツブロワである場合に
は、この真空ポンプ出口と熱交換器入口との間に気水分
離器を備えたことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】ここで、図1〜図5を参照して本
発明の実施の形態について説明する。なお、図6と同一
部分には同符号を示す。すなわち、1は入口フィルタ、
2は入口サイレンサ、3は昇圧する原料空気ブロワ、
5,6は交互に用いられる吸着塔、4,10は一方の吸
着塔5又は6を稼働させ他方の吸着塔6又は5を脱離再
生させる切替弁、7は封水式真空ポンプ、9はサイレン
サ、11はサージタンクである。
【0007】第1実施例を示す図1においては、更に、
吸着塔5,6内の吸着剤の性能を発揮させるべく原料空
気を昇温させる熱交換器12と高温多湿の排気温を低下
させるための熱交換器13とが、熱媒体を強制循環させ
る循環ポンプ15及びバッファタンク14を有する管路
にて連通されている。そして。この熱交換器12及び熱
交換器13は、原料空気ブロワ3の入口側及び真空ポン
プ7の出口側に備えられ、熱交換器13にて真空ポンプ
7の排気を大気温度付近まで冷却して排気中の水分を凝
縮させ、出口サイレンサ9の下部にて気水分離され排気
の白煙を防止すると共に、熱交換器13にて排気から熱
媒体に回収された熱が原料空気ブロワ3の入口側の熱交
換器12にて原料空気に伝達され約15℃〜20℃程度
昇温させることになる。この場合、吸着剤としては、ア
ルミノシリケート系ゼオライトにアルカリ金属あるいは
アルカリ土類金属を担持させたものを用いる。
【0008】なお、熱交換器12及び13内を通過する
気体の圧力損失を、高々水柱200mm以内に収まる様
に設計する事により、吸着塔5,6内の吸着圧力あるい
は真空減圧圧力損失による空気分離性能への影響は僅か
に1%未満であり、原料空気ブロワ3乃至真空ポンプ7
の容量を変える事無く、塔内昇温に依る10%以上の性
能を保全できる効果の方がはるかに大きい。熱媒体に工
業用水等の冷却水を用いた場合には、循環ポンプ15と
バッファータンク14により強制循環させ、熱喚流率を
向上させているが、40℃以上で蒸発し、20℃以下で
凝縮する熱媒体を用いれば、ヒートパイプが適用でき、
循環ポンプ15とバッファータンク14を省く事ができ
る。
【0009】冬季5℃〜10℃の大気は、熱交換器12
で20℃〜25℃に昇温され、原料空気ブロワ3で40
℃〜45℃に加熱されて吸着塔5乃至6に導入され、窒
素が吸着される間に吸着剤を40℃付近まで暖める作用
をする。この結果、吸着剤雰囲気温度は、40℃付近に
保たれて温度降下に依る性能の低下が防止できる。ま
た、約80℃まで昇温された高温多湿の真空ポンプ7の
排気は、熱交換器13により、15℃〜20℃まで冷却
され、排気中の水蒸気の85%は、凝縮液化されて、出
口サイレンサ9下部で気水分離され、放出される排気は
5℃〜10℃の外気に触れた排気の白煙の発生は著しく
低減させる事ができる。
【0010】図2は、第2実施例であり、原料空気ブロ
ワ3の入口側と真空ポンプ7の出口側に、真空ポンプ排
熱エネルギを原料空気に回収すべく、熱媒体を介在させ
ることなく間接的に熱交換する銅管式あるいは平板直行
型のガス/ガス熱交換器22を設けたものである。ま
た、真空ポンプ7と熱交換器22との間には、気水分離
器16が配置され、このガス/ガス熱交換器22に排気
が入る前に封水式ルーツブロワである真空ポンプ7の封
水の水滴を除去している。ガス/ガス熱交換器22は、
原料空気の加熱のみならず高温多湿の真空ポンプ排気中
の湿分凝縮器としても機能しており、クリーンな冬季5
℃〜10℃の低温空気は、例えばフィン付管内を原料空
気ブロワ3に吸引されて流下する一方、80℃程度の高
温多湿の真空ポンプ7排気は管外を流れ、凝縮した湿分
は、ケーシング下部のドレンポットに集められて系外に
排出される。
【0011】なお、ガス/ガス熱交換器22を流れる空
気と真空ポンプ7の排気は、熱交換器管に急激な温度変
化を与えない事と、熱伝達率を向上させる事、更に機器
配管の無駄のない配置計画を行う為に、流れ方向が逆流
するカウンターフローとし、また、フィン付鋼管は、管
外で凝縮する水滴を効果的に落下させる為水平設置が好
ましい。更に、真空ポンプ7の型式に封水を用いない乾
式を採用した場合には、出口側の気水分離器16を省く
ことができる。この場合でも、真空ポンプ排気中には、
原料空気中の湿分が、濃縮分離されて混入しているの
で、ガス/ガス熱交換器22は白煙防止の為にも機能す
る。
【0012】この第2実施例は、図1の第1実施例と比
べて排気中の熱回収のための熱交換器が一台少ない。総
合熱交換効率は、各熱交換器の効率の積になるため、第
2実施例では、主として放熱に依る熱損失が約10%程
少なくなる。
【0013】図3は、第3実施例であり、原料空気ブロ
ワ3の入口側と真空ポンプ7の出口側に、真空ポンプ排
熱エネルギを原料空気に回収すべく、熱媒体を介在させ
ることなく間接的に熱交換する例えばユングストローム
型あるいはロータミュラー型の蓄熱式熱交換器32を設
けたものである。なお、図3(a)は縦置型、図3
(b)は横置型を例示しており、モータや減速機によ
り、この熱交換器32が回転させられ排熱エネルギから
の熱を得た蓄熱板が原料空気ラインに至って放熱するよ
うになっている。
【0014】この蓄熱式熱交換器32は、高温多湿の真
空ポンプ7の排気中の湿分凝縮器としても機能してお
り、クリーンな冬季5℃〜10℃の低温空気は、例えば
耐食コーチング施工された鋼板を冷却しながら、原料空
気ブロワ3に吸引されて流下する。一方、80℃程度の
高温多湿の真空ポンプ排気は、冷却された鋼板と接触し
ながら、湿分が凝縮され、ケーシング下部のドレンポッ
トに集められて系外に排出される。なお、通常真空ポン
プ7は、比較的安価で高効率である封水式ルーツブロワ
が採用されており、真空ポンプ排気が、蓄熱式熱交換器
32に入る前に、気水分離器16aによって、封水の水
滴が除去されている。蓄熱式熱交換器32を流れる空気
と真空ポンプ排気は、蓄熱鋼板に急激な温度勾配を与え
ない事と、熱伝達率を向上させる事、更に機器配管の無
駄のない配置計画を行う為に流れ方向が逆流するカウン
ターフローが好ましい。
【0015】なお、真空ポンプ7の型式に封水を用いな
い乾式を採用した場合には、出口の気水分離器16aを
省く事ができる。この場合でも、真空ポンプ排気中に
は、原料空気中の湿分が、濃縮分離されて混入してお
り、蓄熱式熱交換器32は白煙防止の為にも機能する。
一方、蓄熱式熱交換器32の内部では、冬季5℃〜10
℃の低温空気が、原料空気ブロワ3に吸引されて、大気
圧よりも低い水中−200mm〜−500mmの圧力雰
囲気中で、80℃程度の真空ポンプ排気により加熱され
た蓄熱鋼板と接触しながら、20℃〜25℃に加熱され
るが、この際、蓄熱式熱交換器32の構造上大気圧より
水中200mm〜500mmの圧力を持つ高温多湿の真
空ポンプ出口ガスの一部約10%程度が、低圧空気側に
漏れ込み、湿分が凝縮して水滴が発生する。このため、
原料空気ブロワ3の出口側にも気水分離器16bを配置
してこの水滴を取り除いている。この蓄熱式熱交換器3
2を用いたシステムでは、高温多湿排気の一部の空気側
への流入により、空気中の湿分量が増加するため、吸着
塔下部(入口斜線部)のアルミナ等の除湿剤充填量を増
加して、ゼオライト系窒素吸着剤を保護している。
【0016】この第3実施例では、排気中の湿分の一部
が蓄熱式熱交換器32を介して空気中に再循環され除湿
剤に吸着される際に発生する吸着熱により、原料空気が
2℃〜3℃程度加温されるので、この再循環ガスを積極
的に利用して、窒素吸着剤の冬季温度低下を多少抑制す
ることができる。また、第2実施例に比べて、熱交換率
を高く取れるため、伝熱面積が小さくなり、設置方法
も、縦置きと横置きの選択が可能であることから、設置
面積に制約がある場合には、有効な手段となる。
【0017】図4は、第4実施例であり、真空ポンプ排
気熱エネルギを原料空気に回収するために、熱媒体を介
せず間接的に熱交換する、例えばユングストローム型あ
るいはロータミュラー型の蓄熱式熱交換器42を設けて
いる点は、図3に示す第3実施例と同じである。ただ、
この第4実施例では、蓄熱される耐食コーチングされて
いる鉄等の金属面が翼形状となっており、上述の図3に
示す第3実施例の如く回転式熱交換器の様に、モータと
減速ギアによって蓄熱板を回転させているのでは無く、
通過する空気あるいは排気の持つエネルギすなわち原料
空気ブロワ3あるいは真空ポンプ7のエネルギを利用し
て、蓄熱翼を例えば回転数1rpm程度の緩やかな速度
で回転させる事により、モータとギヤを省き、省エネル
ギ化と省スペース化を計ったもので有る。なお、回転を
滑らかにさせる為に、回転軸には、フライホール17が
設けられている。
【0018】この蓄熱式熱交換器42は、高温多湿の真
空ポンプ排気中の湿分凝縮器としても機能しており、ク
リーンな冬季5℃〜10℃の低温空気は、例えば耐食コ
ーチング施工された鋼板を冷却しながら、原料空気ブロ
ワ3に吸引されて流下する一方、80℃程度の高温多湿
の真空ポンプ排気は、冷却された鋼板と接触しながら、
湿分が凝縮され、ケーシング下部のドレンポットに集め
られて系外に排出される。なお、通常真空ポンプ7は、
比較的安価で高効率である封水式ルーツブロワが採用さ
れており、真空ポンプ排気が、蓄熱式熱交換器42に入
る前に、気水分離器16aによって、封水の水滴が除去
されている。蓄熱式熱交換器42を流れる空気と真空ポ
ンプ排気は、凝縮効果を向上させる事と、翼型蓄熱板を
同一方向に回転させる為に、流れ方向が向流するパラレ
ルフローとしている。なお、真空ポンプ7の型式に封水
を用いない乾式を採用した場合には、出口の気水分離器
16aを省く事ができる。この場合でも、真空ポンプ排
気中には、原料空気中の湿分が、濃縮分離されて混入し
ており、蓄熱式熱交換器42は白煙防止の為にも機能す
る。
【0019】一方、蓄熱式熱交換器42の内部では、冬
季5℃〜10℃の低温空気が、原料空気ブロワ3に吸引
されて、大気圧よりも低い水中−200mm〜−500
mmの圧力雰囲気中で、80℃程度の真空ポンプ排気に
より加熱された蓄熱鋼板と接触しながら、20℃〜25
℃に加熱されるが、この際、大気圧より水中200mm
〜500mmの圧力を持つ高温多湿の真空ポンプ出口ガ
スの一部約10%程度が、低圧空気側に漏れ込み、湿分
が凝縮して水滴が発生する。この水滴は、原空ブロワ3
を流下し出口に設置された、気水分離器16bにより取
り除かれて、系外に排出される。この蓄熱式熱交換器4
2を用いたシステムでは、高温多湿排気の一部の空気側
への流入により、空気中の湿分量が増加するため、吸着
塔下部(入口斜線部)のアルミナ等の除湿剤充填量を増
加して、ゼオライト系窒素吸着剤を保護している。
【0020】この第4実施例では、排気中の湿分の一部
が蓄熱式熱交換器42を介して空気中に再循環され除湿
剤に吸着される際に発生する吸着熱により、原料空気が
2℃〜3℃程度加温されるので、この再循環ガスを積極
的に利用して、窒素吸着剤の冬季温度低下を多少抑制す
ることができる。また、第2実施例に比べて、熱交換率
を高く取れるため、伝熱面積が小さくなり、設置方法
も、縦置きと横置きの選択が可能であることから、設置
面積に制約がある場合には、有効な手段となる。更に、
第3実施例に比べて、回転蓄熱式熱交換器の回転駆動用
モータとギヤを省き、動力を節約する事が出来る。
【0021】図5は、第5実施例であり、真空ポンプ排
気熱エネルギを原料空気に回収するために、熱媒体を介
せず間接的に熱交換する平板直行型ガス/ガス熱交換器
を設けた第2実施例の熱交換器22を真空ポンプ7の排
気サイレンサ9の内部に組み込んだもので有る。このガ
ス/ガス熱交換器52は、高温多湿の真空ポンプ排気中
の湿分凝縮器としても機能しており、クリーンな冬季5
℃〜10℃の低温空気は、交流する平板内を水平に原料
空気ブロワ3に吸引されて流下する。一方、80℃程度
の高温多湿の真空ポンプ排気は平行平板で隣接して仕切
られた排気側を垂直上方に流れ、凝縮した湿分は、重力
分離と接触分離効果で落下し、ケーシング下部のドレン
ポットに集められて系外に排出される。なお、通常真空
ポンプ7は、比較的安価で高効率である封水式ルーツブ
ロワが採用されており、真空ポンプ排気が、ガス/ガス
熱交換器52に入る前に、気水分離器16によって、封
水の水滴が前処理除去されている。ガス/ガス熱交換器
52を流れる空気と真空ポンプ排気は、熱交換器管に急
激な温度変化を与えない事と、熱伝達率を向上させる
事、更に機器配管の無駄のない配置計画を行う為に、流
れ方向が逆流するクロスフローが好ましい。なお、真空
ポンプ7の型式に封水を用いない乾式を採用した場合に
は、出口の気水分離器16を省く事ができる。この場合
でも、真空ポンプ排気中には、原料空気中の湿分が、濃
縮分離されて混入しており、ガス/ガス熱交換器52は
白煙防止の為にも機能する。
【0022】第2実施例に加えて、第5実施例は、排気
サイレンサ9と熱交換器52を兼用する事により、部品
点数と設置スペースを大幅に節約することができる。
【0023】上述の例においては、原料空気を分離して
酸素を製造する装置について述べたのであるが、原料空
気のみならず排ガスからCO2 や亜硫酸ガスの分離、可
燃性ガスから水素ガスの分離などのように混合ガスから
特定ガスを物理吸着する場合にも応用でき、吸着剤の性
能維持向上を図ることができる。
【0024】
【発明の効果】以上実施例にて説明したように、本発明
によれば、次の効果を有する。第1に、ガスを吸着剤を
用いた物理吸着によって分離するガス分離装置におい
て、原料ガスを昇圧するための原料ガスブロワの入口側
と吸着されたガスを脱離して吸着剤を減圧再生するため
の真空ポンプの出口側とに熱交換器を備えたことによ
り、真空ポンプからの排熱にて原料ガスを加温できると
共に真空ポンプの排ガスを低温化させて液化するものを
滴下させることができ、吸熱塔内の吸熱剤の性能を維持
向上でき、排気内の液化部分を結露させて白煙の発生を
除去又は軽減できる。第2に上記原料ガスブロワの入口
側及び上記真空ポンプの出口側それぞれに熱交換器を設
け、これら熱交換器どおしは循環ポンプ及びバッファタ
ンクを備えて熱媒体を強制循環させたラインにて連通し
たことにより、強制循環により熱還流率を向上させるこ
とができる。第3に、上記原料ガスブロワの入口側及び
上記真空ポンプの出口側に銅管式又は平板直行型のガス
/ガス熱交換器を備えたことにより、1台の熱交換器で
済み、しかもこのために熱損失が減少する。第4に、上
記原料ガスブロワの入口側及び上記真空ポンプの出口側
にユングストローム型又はロータミュラー型の蓄熱式熱
交換器を備えたことにより、排気の一部が原料ガス中に
再循環され除湿剤による処理にて吸着熱を発生すること
で加温が促進され、また、蓄熱式のため熱交換率が高く
とれ、更には構造上縦横いずれにも置くことができる。
第5に、上記蓄熱式熱交換器では蓄熱板を翼形状とした
ことにより、原料ガスや排気にて回転が可能となり、回
転駆動部が不要となる。第6に、上記蓄熱式熱交換器で
は、上記原料ガスと上記真空ポンプの排気とを同一方向
のパラレルフローとしたことにより、原料ガスと排気と
の双方にて回転駆動ができ、回転駆動部は必要なくな
る。第7に、上記蓄熱式熱交換器の回転軸にはフライホ
イールのみを備えたことにより、円滑な自走運転が可能
となる。第8に、上記原料ガスブロワの入口側及び上記
真空ポンプの出口側にガス/ガス熱交換器と排気サイレ
ンサとを兼用するプレート型熱交換器を備えたことによ
り、部品点数と設置スペースを大幅に節約することがで
きる。第9に、上記真空ポンプが封水式ルーツブロワで
ある場合には、この真空ポンプ出口と熱交換器入口との
間に気水分離器を備えたことにより、封水の水滴が除去
するようにしたので、熱交換器への排気湿気を低下する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1実施例の構成図。
【図2】第2実施例の構成図。
【図3】第3実施例の構成図。
【図4】第4実施例の構成図。
【図5】第5実施例の構成図。
【図6】従来例の構成図。
【符号の説明】
3 原料ガスブロワ 5,6 吸着塔 7 真空ポンプ 12,13,22,32,42,52 熱交換器 14 バッファタンク 15 循環ポンプ 16,16a,16b 気水分離器 17 フライホイール

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスを吸着剤を用いた物理吸着によって
    分離するガス分離装置において、 原料ガスを昇圧するための原料ガスブロワの入口側と吸
    着されたガスを脱離して吸着剤を減圧再生するための真
    空ポンプの出口側とに熱交換器を備えたことを特徴とす
    るガス分離装置。
  2. 【請求項2】 上記原料ガスブロワの入口側及び上記真
    空ポンプの出口側それぞれに熱交換器を設け、これら熱
    交換器どおしは循環ポンプ及びバッファタンクを備えて
    熱媒体を強制循環させたラインにて連通したことを特徴
    とする請求項1記載のガス分離装置。
  3. 【請求項3】 上記原料ガスブロワの入口側及び上記真
    空ポンプの出口側に銅管式又は平板直行型のガス/ガス
    熱交換器を備えたことを特徴とする請求項1記載のガス
    分離装置。
  4. 【請求項4】 上記原料ガスブロワの入口側及び上記真
    空ポンプの出口側にユングストローム型又はロータミュ
    ラー型の蓄熱式熱交換器を備えたことを特徴とする請求
    項1記載のガス分離装置。
  5. 【請求項5】 上記蓄熱式熱交換器では蓄熱板を翼形状
    としたことを特徴とする請求項4記載のガス分離装置。
  6. 【請求項6】 上記蓄熱式熱交換器では、上記原料ガス
    と上記真空ポンプの排気とを同一方向のパラレルフロー
    としたことを特徴とする請求項5記載のガス分離装置。
  7. 【請求項7】 上記蓄熱式熱交換器の回転軸にはフライ
    ホイールのみを備えたことを特徴とする請求項5記載の
    ガス分離装置。
  8. 【請求項8】 上記原料ガスブロワの入口側及び上記真
    空ポンプの出口側にガス/ガス熱交換器と排気サイレン
    サとを兼用するプレート型熱交換器を備えたことを特徴
    とする請求項1記載のガス分離装置。
  9. 【請求項9】 上記真空ポンプが封水式ルーツブロワで
    ある場合には、この真空ポンプ出口と熱交換器入口との
    間に気水分離器を備えたことを特徴とする請求項3,
    4,5又は8記載のガス分離装置。
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