JPH10261863A - 表面洗浄法 - Google Patents

表面洗浄法

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JPH10261863A
JPH10261863A JP9066588A JP6658897A JPH10261863A JP H10261863 A JPH10261863 A JP H10261863A JP 9066588 A JP9066588 A JP 9066588A JP 6658897 A JP6658897 A JP 6658897A JP H10261863 A JPH10261863 A JP H10261863A
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chamber
pcb
plasma
substrate holder
cleaning
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JP9066588A
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English (en)
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Akira Iwamori
暁 岩森
Nobuyuki Ishiguro
信行 石黒
Mitsuru Sadamoto
満 貞本
Nobuhiko Fujieda
信彦 藤枝
Heijiro Yanagi
平次郎 柳
Michitsugu Nakagome
道次 中込
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 片面上に溝が形成された金属製の基板ホルダ
ーの溝にプリント配線板を立てて設置し、電極と基板ホ
ルダー間でプラズマを生起してプラズマ処理してプリン
ト配線板の金メッキ表面の汚れを除去することを特徴と
する表面洗浄法。 【効果】 本発明の表面洗浄法によれば、プリント配線
板の金メッキ表面に付着した有機物並びに無機系化合物
の汚れを、効果的にかつ連続的に高速で清浄化すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板
(PCB)の金メッキ表面を清浄化する表面洗浄法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子産業において、電子機器の高
性能化、高機能化、コンパクト化が求められており、そ
れに伴ってICチップ、ICチップを実装するためのB
oard(PCB)も微細化、高密度化が進んでいる。
ICチップの製造で、シリコン等の微細なパターニング
を行うにはプラズマを用いたドライプロセスは必須とな
っている。
【0003】ICチップをPCBに実装する際は、実装
する前に金属表面を洗浄しないと、ワイヤーボンディン
グ等の接合工法により接合する際、接合が不十分なもの
が生じ易く、歩留まりが下がるといった問題が生じる。
【0004】金属表面を洗浄する技術としては、乾式法
の他に湿式法もあるが、乾式法の方がより洗浄効果が高
い。乾式洗浄方法では紫外線(UV)を用いる方法もあ
るが、実装Boardを酸化しやすく、特に、ガラス/
エポキシ系の樹脂をPCBに用いる場合は不向きであ
る。従って、この場合もプラズマを用いた洗浄法が適し
ている。
【0005】プラズマを用いた乾式洗浄装置を用いてP
CBの金メッキ表面の清浄化を行う場合、工業的にはそ
の処理速度が特に重要である。従来、PCBの洗浄処理
は、PCBを電極に対して水平に設置して処理する場合
が多かった。特に、平行平板型の電極を用いたプラズマ
処理装置では、電極上に電極と平行にPCBを設置して
いたため、PCBの両面洗浄を行いたい場合には、一度
PCBを装置外へ取り出してPCBの処理面を返して処
理しなければならないといった煩わしさがあった。さら
に、このような処理法で数多くのPCBを処理し、処理
速度を向上させる為には電極、或いはチャンバーの大き
さが大きくなりすぎ、事実上の制限があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、近年
の半導体産業においてのICチップ、それに伴うPCB
の需要により、PCB金メッキ表面の洗浄は、その処理
速度も工業的生産を考えた場合には重要になってきてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、乾式洗浄
装置を用いたプラズマ表面処理の処理速度を向上させる
為に鋭意検討した結果、電極に対しPCBを垂直方向に
立ててプラズマ処理すれば、処理速度を大幅に向上でき
ることを見いだした。また、PCBを立てて処理する場
合、特に基板ホルダーの形状が重要であることを見いだ
し、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は、(1) 片面上に溝が形
成された金属製の基板ホルダーの溝にプリント配線板を
立てて設置し、電極と基板ホルダー間でプラズマを生起
してプラズマ処理してプリント配線板の金メッキ表面の
汚れを除去することを特徴とする表面洗浄法、(2)
基板ホルダーとして、溝が基板ホルダーの一辺に平行
に、かつ一端から他端まで完全に形成されている基板ホ
ルダーを用いることを特徴とする(1)に記載の表面洗
浄法、(3) プリント配線板の立てた方向の長さを
A、プリント配線板と基板ホルダーのなす角度をθとし
た場合、プリント配線板同士の間隔RがR>2Acos
θになるように基板ホルダー上にプリント配線板を設置
することを特徴とする(1)又は(2)に記載の表面洗
浄法、(4) プラズマ処理が、(a)プラズマ処理す
る洗浄室、(b)電力印加装置、(c)真空排気手段、
(d)基板ホルダー上に設置されたプリント配線板を搬
入するための搬入室、(e)搬出するための搬出室、な
らびに(f)搬入室から洗浄室、洗浄室から搬出室へ基
板ホルダーを搬送するための搬送機構が設備された乾式
洗浄装置を用いて行われることを特徴とする(1)〜
(3)のいずれかに記載の表面洗浄法、(5) プラズ
マを生起するのに用いるガスが、酸素及び/またはアル
ゴンガスである(1)〜(4)のいずれかに記載の表面
洗浄法に関するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のプリント配線板の表面洗
浄法では、片面上に溝が形成された金属製の基板ホルダ
ーを用い、該基板ホルダー上の溝にプリント配線板を立
てて設置し、電極と基板ホルダー間でプラズマを生起し
てプラズマ処理し、プリント配線板の金メッキ表面の汚
れを除去する。
【0010】本発明において用いる基板ホルダーの材質
としては、例えば、平行平板型のRF電極を用いてプラ
ズマ処理を行う場合で、しかも電極上の片側に設置され
る場合は、金属等の導電性材料である必要がある。具体
的には、例えばSUS、鉄等も考えられるが、搬送機構
を備えた連続処理装置の場合、搬送系への重量負荷を減
らすために、できるだけ軽くて安定な金属、例えばアル
ミニウムなどが好ましい。
【0011】本発明の基板ホルダーは、その片面上の一
面にPCBを立てて設置するための溝、即ちPCBの厚
みよりも若干大きい幅を有した溝が形成されたものであ
れば良い。具体的な例を示して言えば、0.7mm厚の
PCBを処理する場合、0.8mm以上の溝幅、好まし
くは0.8〜1.2mm程度の溝幅とするのがよい。ま
た、溝の深さは処理するPCBの大きさによっても異な
るので特に限定はされないが、PCB内の溝により隠れ
た部分が洗浄されないので、余り深すぎると洗浄されな
い部分が大きくなり、好ましくない。また、溝が浅すぎ
るとPCBを基板ホルダー上に立てることができなくな
るので好ましくない。従って一般的なPCB、例えば数
cm程度の大きさのものであれば溝の深さは0.5〜1
0mm程度が好ましく、更に好ましくは1〜3mm程度
である。
【0012】さらに、基板ホルダーに形成された溝は、
基板ホルダーのある一辺に平行に、かつホルダーの端か
ら端まで完全に刻まれていることが好ましい。これは、
(a)PCBをホルダー上に設置するとき、ホルダーの
端からPCBを設置するのがスムーズで操作性がよいた
め、逆に言えば、ホルダー上で溝が端まで完全に刻まれ
ていないと、PCBに若干の反りがある場合、溝内に設
置し難いため、(b)基板ホルダー上にできるだけ多く
のPCBを載せるためには可能な限り溝の長さを長くし
た方が良いため、等の理由からである。また、基板ホル
ダー上に形成された溝の数は、複数本、刻まれているこ
とが処理速度向上の為には好ましい。基板ホルダー上の
溝と溝との間隔は、特に限定されるものではない。
【0013】本発明においては、該基板ホルダー上に、
プリント配線板を立てて設置する。(図2)に示すよう
なメタルパッケージとホルダーのなす角度をθとした場
合、好ましくは、45°≦θ<90°、より好ましく
は、60°≦θ<90°であるが、なるべく90°に近
く立てることが好ましい。
【0014】(図2)に示すようにPCBの立てた方向
の長さをAとし、溝上でPCBとホルダーのなす角度を
θとした場合、プリント配線板同士の設置する間隔R
は、R>2Acosθであることが好ましい。これは、
基板ホルダー上でPCBの搬送中、或いは放電に用いる
ガス等で、PCBが溝内で傾き、PCB同士が接触する
とプラズマがPCB表面に達せず、充分なプラズマ処理
による洗浄効果が発揮されないことがあるからである。
プリント配線板同士の設置の間隔をR>2Acosθに
するには、基板ホルダー上の実際の溝と溝の間隔がR>
2Acosθになっているものを使用しても良いし、実
際の溝と溝の間隔がR≦2Acosθの基板ホルダーを
用いて、R>2Acosθになるように間隔をあけてP
CBを設置すれば良い。
【0015】本発明において処理できるPCBの大きさ
は、用いる装置の大きさによって異なることは言うまで
もないが、プラズマ処理室の電極間に収まる範囲のもの
でなければならない。例えば、電極の大きさが25cm
角、電極間隔が10cm、基板ホルダーの溝が1mmの
ものであったとすると、処理できるPCBは長手方向
(横)が25cm程度、短手方向(縦)が10cmより
も短いもので、厚みが1mmよりも薄いものが処理でき
る。このとき、(図1)に示すような基板ホルダーの溝
にPCBの長手方向を横に、短手方向を縦(ホルダーと
垂直)になるように立てて設置する。本発明で用いるプ
ラズマ電力供給源は、DC、RF、VHF、マイクロ波
等種々のものを使用できる。
【0016】本発明においては、少なくとも、プリント
配線板導入手段、プリント配線板保持手段、プリント配
線板排出手段が設備された(a)プラズマ処理する洗浄
室、(b)電力印加装置、(c)真空排気手段、を備え
た乾式洗浄装置であればよいが、更に、プラズマ処理速
度を向上させるためには(d)基板ホルダー上に設置さ
れたプリント配線板を搬入するための搬入室、(e)搬
出するための搬出室、ならびに(f)搬入室から洗浄
室、洗浄室から搬出室へ基板ホルダーを搬送するための
搬送機構、を備えた装置を用いるのが好ましい。これ
は、プラズマ洗浄処理を連続的に行なう場合、洗浄処理
を行うチャンバーは高真空であるため、予めある程度の
真空を保ったチャンバーを設け、プリント配線板の搬
入、搬出の際の洗浄処理を行うチャンバーとの圧変動を
少なくし、圧調節に要する時間を短縮するためである。
この予めある程度の真空を保ったチャンバーとは、
(d)搬入室と(e)搬出室のことを指す。
【0017】本発明の乾式洗浄におけるチャンバー内の
温度は、任意の温度でよいが、温度をかけて加熱すると
PCBが変形して不良になることがあるので、室温付近
に冷却して行うのがよい。また、本発明における乾式洗
浄装置の操作圧力は、洗浄室はプラズマが生起可能な圧
力であれば特に限定はされず、例えば0.001〜10
Torr、好ましくは0.01〜2Torr程度であ
る。また、搬入室と搬出室の操作圧力は洗浄室の圧力よ
りも若干高い圧力、例えば0.01〜100Torr、
好ましくは0.1〜10Torr程度である。搬入室と
搬出室の圧力を若干高くするのは、前述したように洗浄
室との圧調節のための時間を節約するためである。搬入
室、搬出室の圧力は、大気から前記した圧力、前記した
圧力から大気に操作され、洗浄室は搬入室の圧力からプ
ラズマ生起圧力、プラズマ生起圧力から搬出室の圧力、
にコントロールされる。
【0018】本発明において用いるガス種としては、P
CBの金メッキ表面の有機物を除去する為には、酸素を
含んだ可燃性ガス、とりわけ酸素ガスを用いるのが好ま
しい。これはPCB表面に付着した炭素化合物、或いは
窒素化合物を、CO、CO2、NO、NO2 等の揮発性
化合物にして除去するからである。また、PCB表面に
は前記した有機物の他に、ニッケル(Ni)等、下地層
の金属やその他の金属化合物が付着している場合があ
り、それらを除去するためには酸素ガスでなく、アルゴ
ン(Ar)ガスやヘリウム(He)ガスといった不活性
ガスが有効であり、とりわけArガスが好ましい。
【0019】従来、PCBの金メッキ表面の汚れをプラ
ズマを用いたドライプロセスにより除去するには、有機
物系の汚れの場合と金属を中心とした無機化合物系の汚
れの場合でその除去(洗浄)法、洗浄装置は異なってい
たが、本発明においては、両方の汚れを同一装置にて、
同時に除去できる。つまり、本発明における乾式洗浄装
置を用いて、酸素ガスとArガスの割合が一定のものを
用いることで前記した有機物系の汚れと無機化合物系の
汚れを同時に除去できるのである。酸素ガスとArガス
の割合(比)はPCB金メッキ表面の汚れの状態によっ
て異なることは言うまでもなく、その比(酸素ガス/酸
素ガス+Arガス)は0〜1の任意の値、を用いること
ができる。
【0020】以下、平行平板型のRF電極を用いた場合
の連続処理装置を例に、(図3)を示しながらより具体
的に説明する。13.56MHzの平行平板型高周波電
極(RF電極)61と対向電極71(接地)〔(b)電
力印加装置に相当〕を有するプラズマ洗浄室11
〔(a)プラズマ処理する洗浄室に相当〕にベローバル
ブ付きフランジ81、各部屋を仕切るゲートバルブ82
を取り付け、搬入室21〔(d)基板ホルダー上に設置
されたプリント配線板を搬入するための搬入室に相
当〕、搬出室22〔(e)搬出するための搬出室に相
当〕を連結した。搬入室21とプラズマ洗浄室11間の
PCBの搬送手段及び、搬出室22とプラズマ洗浄室1
1間のPCBの搬送手段には搬送用のアーム41
〔(f)搬入室から洗浄室、洗浄室から搬出室へ基板ホ
ルダーを搬送するための搬送機構に相当〕がそれぞれ設
置されている。搬送用アーム41の先端は基板ホルダー
31を載せる為にフォーク状の構造になっている。搬入
室21、搬出室22は大気開放できるようリークバルブ
〔(c)真空排気手段に相当〕が備え付けられている。
また、プラズマ洗浄室11には内部を真空にできるよう
にロータリーポンプ12、更に高い真空度を達成できる
ようにメカニカルブースターポンプ13が連結されてお
り、また搬入室21及び搬出室22にも真空に保てるよ
うにロータリーポンプ12がそれぞれ備え付けられてい
る。また、洗浄室11には洗浄に用いるガスライン14
(酸素及び/またはAr)が連結されている。
【0021】プラズマ洗浄法として、まずPCB51を
基板ホルダー31に立てて設置する。その後、PCB5
1及び基板ホルダー31を搬入室21内の搬送用アーム
41の先端(フォーク状構造)に設置し、搬入室21の
蓋を閉じ、真空引きを行う。真空度がプラズマ洗浄室1
1と同等かやや高い圧力に達したら、ゲートバルブ82
を開く。ゲートバルブ82を開いた後、PCB51を載
せた基板ホルダー31をプラズマ洗浄室11に搬送し、
対向電極71上に設置する。その後、搬送用アーム41
を搬入室へ戻し、ゲートバルブ82を閉じる。プラズマ
洗浄室11にはガスライン14を通してガスを流し、一
定時間プラズマを生起する。この時、搬入室21は大気
開放し、新たにPCB51を設置した基板ホルダー31
を搬入することができる。一定時間のプラズマ洗浄が終
了した後、搬出室22の真空度がプラズマ洗浄室11と
同等かやや高い圧力に達したら、ゲートバルブ82を開
く。ゲートバルブ82を開いた後、搬出室22にあった
搬送用アーム41がPCB51を載せた基板ホルダー3
1をプラズマ洗浄室11から搬出室22へ搬送し、ゲー
トバルブ82を閉じる。搬出室22は大気開放し、大気
圧に戻ればPCB51並びに基板ホルダー31を取り出
す。この時、搬入室21にある基板ホルダー31に設置
された新たなPCB51は、ゲートバルブ82を開放し
た後、プラズマ洗浄室11へ搬送する。こうして繰り返
し搬送、プラズマ処理することで連続的にかつ高速でP
CBの金メッキ表面をプラズマ洗浄できるのである。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。 〔実施例1〕(図1)に示す基板ホルダー(25cm角
の大きさ、溝と溝の間隔が12mm、溝の長さが25c
m)並びに(図3)に示す装置(電極間隔を7cmに設
定)を用いて5cm×22cm(4cm角のパッケージ
が5つ連結されたもの)のPCB金メッキ表面(両面に
金メッキ部分が存在)を酸素ガスを用いてプラズマ洗浄
した。その条件を下記に示す。
【0023】 プラズマ洗浄条件: 酸素ガス流量 100 sccm 搬入室、搬出室圧力 1.0 Torr 洗浄室圧力 0.2 Torr RF電極パワー 200 W プラズマ処理時間 1 分 温度 20 ℃ (洗浄室、搬入、搬出室とも) PCB設置枚数 20枚/バッチ PCBを基板ホルダーに設置したときの基板ホルダーと
PCBのなす角θは約85゜であり、2Acosθの値
は約8.7mmになる。このため、PCBを溝に一枚ず
つ設置すれば、PCB同士の間隔Rは、R(12mm)
>2Acosθ(8.7mm)になった。
【0024】上記の洗浄条件で10バッチ、計200枚
のPCBの金メッキ表面を連続して洗浄した。処理に要
した時間(PCBを基板ホルダーに設置し、プラズマ処
理後に基板ホルダーから取り出す工程に要した時間も含
む)はトータルで38分であった。また、洗浄効果とし
て、表面に付着している炭素元素の金元素に対する割合
をオージェ電子分光法(AES)で求めた。未処理表
面、1バッチ目、5バッチ目、10バッチ目の処理され
たPCB2枚(1枚は中心部、もう1枚はコーナー部に
設置されたもの)を取り、各元素の割合を分析し、結果
を(表1)に示した。(表1)から充分な洗浄効果を維
持できていることが分かる。尚、(表1)はプラズマ処
理したPCB金メッキ表面の片面を分析したものである
が、反対の面を分析しても同様な結果が得られた。ま
た、本実施例におけるプラズマ洗浄に要した人員は1名
である。
【0025】
【表1】
【0026】〔実施例2〕(図1)に示す基板ホルダー
並びに(図3)に示す装置(電極間隔を7cmに設定)
を用いて4cm×22cm(3cm角のパッケージが5
つ連結されたもの)のPCB金メッキ表面(表面にニッ
ケル及び銅の酸化物が付着)を、酸素ガス及びアルゴン
ガスを用いてプラズマ洗浄した。その条件を下記に示
す。
【0027】 プラズマ洗浄条件: 酸素ガス流量 70 sccm Arガス流量 30 sccm 搬入室、搬出室圧力 1.0 Torr 洗浄室圧力 0.2 Torr RF電極パワー 200 W プラズマ処理時間 1 分 温度 20 ℃ (洗浄室、搬入、搬出室とも) PCB設置枚数 20枚/バッチ
【0028】上記の洗浄条件で10バッチ、計200枚
のPCBの金属表面を連続して洗浄した。処理に要した
時間(PCBを基板ホルダーに設置し、プラズマ処理後
に基板ホルダーから取り出す工程に要した時間も含む)
はトータルで38分であった。また、洗浄効果として、
表面に付着している各元素の割合をオージェ電子分光法
(AES)で求めた。未処理表面、1バッチ目、5バッ
チ目、10バッチ目の処理されたPCB1枚(中心部付
近に設置されたもの)を取り、各元素の割合を分析し、
結果を(表2)に示した。(表2)から、充分な洗浄効
果を維持できていることが分かる。尚、本実施例におけ
るプラズマ洗浄に要した人員は1名である。
【0029】
【表2】
【0030】〔比較例1〕基板ホルダーを用いずに(図
3)に示す装置(電極間隔を7cmに設定)のプラズマ
洗浄室のみを用いて、実施例1に示した5cm×22c
m(4cm角のパッケージが5つ連結されたもの)PC
Bを電極と平行に設置した後、そのPCB金メッキ表面
(両面に金メッキ部分が存在)を酸素ガスを用いてプラ
ズマ洗浄した。その条件を下記に示すが、両面処理を行
うために片面をプラズマ洗浄した後、一度取り出してか
らPCBの反対面の処理を行った。接地電極側に最大限
設置できるPCBは4枚であった。
【0031】プラズマ洗浄条件: 酸素ガス流量 100 sccm 搬入室、搬出室圧力 1.0 Torr 洗浄室圧力 0.2 Torr RF電極パワー 200 W プラズマ処理時間 1 分 温度 20 ℃ (洗浄室) PCB設置枚数 4枚/バッチ
【0032】上記の洗浄条件で、計200枚のPCBの
金属表面を連続して洗浄した。処理に要した時間(PC
Bをチャンバーに設置し、プラズマ処理後に取り出す工
程に要した時間も含む)はトータルで17時間18分で
あった。また、洗浄効果として、表面に付着している炭
素元素の金元素に対する割合をオージェ電子分光法(A
ES)で求めた。未処理表面、1バッチ目、5バッチ
目、10バッチ目の処理されたPCB2枚(1枚は中心
部、もう1枚はコーナー部に設置されたもの)を取り、
各元素の割合を分析し、結果を(表3)に示した。(表
3)から、実施例1によりは劣るが、充分な洗浄効果を
維持できていることが分かる。尚、(表3)はプラズマ
処理したPCB金メッキ表面の片面を分析したものであ
るが、反対の面を分析しても同様な結果が得られた。ま
た、本比較例におけるプラズマ洗浄に要した人員は1名
である。
【0033】
【表3】
【0034】〔比較例2〕実施例1とは異なる溝間隔を
有する基板ホルダー(25cm角の大きさのもの、溝と
溝の間隔が5mm、溝の長さが23cmで溝の形成は基
板ホルダーの中心線から対称に11.5cmずつ形成)
並びに(図3)に示す装置(電極間隔を7cmに設定)
を用いて、5cm×22cm(4cm角のパッケージが
5つ連結されたもの)のPCB金メッキ表面(両面に金
メッキ部分が存在)を実施例1と同様な条件でプラズマ
洗浄した。PCB設置枚数は20枚/バッチで実施例1
と同様であるが、基板ホルダーの中央付近に20枚詰め
て設置した。このため、PCB同士の間隔Rは、R(5
mm)<2Acosθ(8.7mm)になった。
【0035】上記の洗浄条件で10バッチ、計200枚
のPCBの金属表面を連続して洗浄した。処理に要した
時間(PCBを基板ホルダーに設置し、プラズマ処理後
に基板ホルダーから取り出す工程に要した時間も含む)
はトータルで1時間48分要した。これはPCBの基板
ホルダーへの設置に時間を要したためである。また、洗
浄効果として、表面に付着している炭素元素の金元素に
対する割合をオージェ電子分光法(AES)で求めた。
未処理表面、1バッチ目、5バッチ目、10バッチ目の
処理されたPCB2枚(1枚は中心部、もう1枚は1番
端の隅に設置されたもの)を取り、各元素の割合を分析
し、結果を(表4)に示した。(表4)からPCBの表
面状態に大きなばらつきが存在しているのが分かる。こ
れはプラズマ洗浄時に隣合うPCB同士が重なり合った
ために生じたものである。尚、本比較例におけるプラズ
マ洗浄に要した人員は1名である。
【0036】
【表4】
【0037】
【発明の効果】本発明によって、プリント配線板(PC
B)の金メッキ表面に付着した有機物並びに無機系化合
物の汚れを、効果的にかつ連続的に高速で清浄化する表
面洗浄法が提供可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる基板ホルダーの模式図
【図2】PCBと基板ホルダーとの関係を示す模式図
【図3】本発明で用いる装置の模式図
【符号の説明】
11 プラズマ洗浄室〔(a)プラズマ処理する洗浄
室〕 12 ロータリーポンプ 13 メカニカルブースターポンプ 14 ガスライン 21 搬入室〔(d)基板ホルダー上に設置されたプリ
ント配線板を搬入するための搬入室〕 22 搬出室〔(e)搬出するための搬出室〕 31 基板ホルダー 41 搬送用アーム〔(f)搬入室から洗浄室、洗浄室
から搬出室へ基板ホルダーを搬送するための搬送機構〕 51 PCB 61 RF電極 71 対向電極 81 バルブ付きフランジ 82 ゲートバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤枝 信彦 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 柳 平次郎 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 中込 道次 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片面上に溝が形成された金属製の基板ホ
    ルダーの溝にプリント配線板を立てて設置し、電極と基
    板ホルダー間でプラズマを生起してプラズマ処理してプ
    リント配線板の金メッキ表面の汚れを除去することを特
    徴とする表面洗浄法。
  2. 【請求項2】 基板ホルダーとして、溝が基板ホルダー
    の一辺に平行に、かつ一端から他端まで完全に形成され
    ている基板ホルダーを用いることを特徴とする請求項1
    に記載の表面洗浄法。
  3. 【請求項3】 プリント配線板の立てた方向の長さを
    A、プリント配線板と基板ホルダーのなす角度をθとし
    た場合、プリント配線板同士の間隔RがR>2Acos
    θになるように基板ホルダー上にプリント配線板を設置
    することを特徴とする請求項1又は2に記載の表面洗浄
    法。
  4. 【請求項4】 プラズマ処理が、(a)プラズマ処理す
    る洗浄室、(b)電力印加装置、(c)真空排気手段、
    (d)基板ホルダー上に設置されたプリント配線板を搬
    入するための搬入室、(e)搬出するための搬出室、な
    らびに(f)搬入室から洗浄室、洗浄室から搬出室へ基
    板ホルダーを搬送するための搬送機構が設備された乾式
    洗浄装置を用いて行われることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載の表面洗浄法。
  5. 【請求項5】 プラズマを生起するのに用いるガスが、
    酸素及び/またはアルゴンガスである請求項1〜4のい
    ずれかに記載の表面洗浄法。
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