JPH10261577A - 露光量制御方法及び該方法を使用する走査型露光装置 - Google Patents

露光量制御方法及び該方法を使用する走査型露光装置

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JPH10261577A
JPH10261577A JP9067740A JP6774097A JPH10261577A JP H10261577 A JPH10261577 A JP H10261577A JP 9067740 A JP9067740 A JP 9067740A JP 6774097 A JP6774097 A JP 6774097A JP H10261577 A JPH10261577 A JP H10261577A
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exposure
illuminance
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exposure light
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JP9067740A
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Masato Hamaya
正人 濱谷
Shigeru Hagiwara
茂 萩原
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Original Assignee
Nikon Corp
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70358Scanning exposure, i.e. relative movement of patterned beam and workpiece during imaging

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 走査型露光装置で露光光の照度を制御してウ
エハに対する露光量を制御する場合に、その露光装置で
本来の露光動作とは別に露光用光源における電力と出力
光の照度との関係を計測するための動作を行うことな
く、その電力と出力光の照度との関係を正確に求める。 【解決手段】 露光用光源1からの露光光を高反射率の
ビームスプリッタ3を介して照度センサ8で直接検出す
る。ビームスプリッタ3で反射された露光光が、シャッ
タ4、フライアイレンズ9、及びコンデンサレンズ14
等を介してレチクルRを照明する。露光コントローラ2
6は、可変電源31を介して露光用光源1に供給される
電力Eの設定値、及びこれに対応して照度センサ8で計
測される照度の組よりなる計測データを連続的に記憶
し、これらの計測データよりその電力Eと照度との関係
を更新していく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体素
子、撮像素子(CCD等)、液晶表示素子又は薄膜磁気
ヘッド等を製造するためのリソグラフィ工程中で使用さ
れる露光装置で、基板に対する露光量を制御するための
露光量制御方法に関し、特にステップ・アンド・スキャ
ン方式の投影露光装置等の走査型露光装置に使用して好
適なものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子等を製造する際に、ステッパ
ーのような一括露光型の投影露光装置と共に、マスクと
してのレチクルとレジストが塗布されたウエハとを投影
光学系に対して同期して移動することによって、ウエハ
上の各ショット領域にレチクルのパターン像を露光する
ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置が使用
されつつある。ステップ・アンド・スキャン方式のよう
な走査露光型の投影露光装置(走査型露光装置)におい
ても、一括露光型と同様に、ウエハ上の各ショット領域
内の各点に対する露光量(積算露光エネルギー)を適正
範囲内に収めるための露光量制御機能が重要な機能の一
つである。
【0003】これに関して、走査露光型での露光量は、
ウエハ上でのスリット状の露光領域(以下、「照野フィ
ールド」と呼ぶ)の走査方向の幅、及び露光光の像面照
度に比例し、ウエハの走査速度に反比例する。また、照
野フィールドの幅は通常は固定されているため、従来は
露光量制御シーケンスを簡素化するために、各ショット
領域への走査露光中はウエハの走査速度及び像面照度を
それぞれ一定にして、適正露光量に応じてその走査速度
又は像面照度を制御していた。
【0004】例えば、露光光として超高圧水銀ランプの
i線(波長365nm)等を使用する場合、露光用光源
としての水銀ランプはアーク揺らぎ等によって照度が揺
らぎ易いため、像面照度を正確に制御するために、従来
はシャッタ、及び照度分布均一化用のフライアイレンズ
の後の露光光の光路中にビームスプリッタを配置してい
た。そして、そのビームスプリッタで分岐した露光光の
一部を光電検出器としてのインテグレータセンサで受光
し、この検出信号を水銀ランプの電源にフィードバック
していた。この際に、水銀ランプでは、供給される電力
と出力光の照度との間には或る程度のリニアリティがあ
るため、その照度をその電力値で制御することが可能で
ある。
【0005】これを利用して露光光の照度を所望の値に
設定するためには、水銀ランプに供給される電力と、こ
れに対応する露光光の像面照度との関係である制御特性
を予め求めておく必要がある。そのため従来は、例えば
露光動作間の投影露光装置のアイドリング(空運転)時
に、水銀ランプを所定の電力で点灯してインテグレータ
センサを介して露光光の照度を間接的に検出することに
よって、その制御特性を求めていた。その制御特性を1
次関数で表すと、極端な場合には、水銀ランプの最大出
力値と最小出力値との2点のみで計測を行うことによっ
て、その1次関数を決定できる。
【0006】また、例えば高感度レジストを使用する際
には、水銀ランプの最小出力よりも更に照度を下げる必
要がある。そこで、より広いダイナミックレンジ(照度
の可変範囲)を得るために、水銀ランプへの電力による
照度調整だけでなく、NDフィルタ等の減光部材を用い
て照度を複数段階で切り換えるようにしている。このよ
うに減光部材を使用する場合にも、従来は減光後の照度
をモニタするために、インテグレータセンサではその減
光部材を通過した後の露光光の照度をモニタしていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く従来の走査
露光型の投影露光装置では、シャッタ、減光部材、及び
フライアイレンズの後に配置されているインテグレータ
センサを用いて、投影露光装置のアイドリング時に露光
用光源への供給電力と露光光の照度との関係を計測し、
この関係に基づいて露光光の照度を制御することで、ウ
エハに対する露光量を制御していた。ところが、このよ
うな露光量制御方法には次のような不都合がある。
【0008】先ず、露光用光源が水銀ランプである場
合、水銀ランプの出力は、その発光部である放電電極の
温度が電源電力に対応した或る程度の値で安定していな
い場合には不安定になる。そのため、水銀ランプの最大
出力、及び最小出力を計測しようとすると、その放電電
極の温度がそれぞれ安定するまで待つ必要がある。ま
た、水銀ランプの特性の経時変化を考慮すると、その出
力の計測はほぼ定期的に行う必要がある。しかしなが
ら、水銀ランプの放電電極の温度が安定するまでの間
は、その計測を正確に行うことができないため、定期的
にその計測を行うものとすると、計測に要する時間が長
くなり、全体としてのスループット(生産性)が悪化す
る。
【0009】これに関して、そのスループットを向上さ
せるために、水銀ランプの出力計測の頻度を下げること
も考えられる。この場合に、水銀ランプの出力特性の経
時変化の影響を少なくするには、水銀ランプの電力制御
による照度の可変範囲(ダイナミックレンジ)を狭くす
る必要がある。即ち、水銀ランプの出力計測の頻度と、
照度のダイナミックレンジとはほぼ反比例する関係にあ
り、出力計測の頻度を少なくし過ぎると照度のダイナミ
ックレンジが狭くなるために、例えば高感度レジストに
露光を行うためには、NDフィルタ等の減光部材で減光
率を大きくする必要が生ずる。従って、その減光部材の
機構が複雑化して、投影露光装置の製造コストが高くな
る恐れがある。
【0010】本発明は斯かる点に鑑み、走査型露光装置
で露光光の照度を制御してウエハに対する露光量を制御
する場合に、その露光装置で本来の露光動作とは別に露
光用光源における電力と出力光の照度との関係を計測す
るための動作を行うことなく、その電力と出力光の照度
との関係を正確に求めることができる露光量制御方法を
提供することを目的とする。更に本発明は、そのような
露光量制御方法を実施できる走査型露光装置を提供する
ことをも目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による露光量制御
方法は、マスク(R)及び基板(W)を同期して移動し
て、露光用光源(1)からの照明光で照明されたそのマ
スクのパターンをその基板上に転写する露光装置で、そ
の基板に対する露光量を制御するための露光量制御方法
において、露光用光源(1)に供給される駆動電力を検
出すると同時に、露光用光源(1)から出力される照明
光の照度を露光用光源(1)の直前で直接検出するモニ
タ動作を継続して行い、一連のそのモニタ動作によって
蓄積される計測データに基づいて、露光用光源(1)か
ら所望の照度の照明光を得るための駆動電力を設定する
ための制御特性(その照度からその駆動電力を求めるた
めの関数等)を更新し、このように更新された制御特性
に基づいて露光用光源(1)を駆動するものである。
【0012】斯かる本発明によれば、例えば図4に示す
ように、露光動作を開始する前に露光用光源(1)の駆
動電力(E)を変えて出力光の照度(P)を計測して得
られる計測データ(37A,37B)より、駆動電力
(E)と照度(P)との関係を示す一次関数(37)を
決定し、その後の露光時にはその一次関数(37)に基
づいて照度(P)の制御を行う。更に、実際の露光時に
は、露光用光源(1)の駆動電力(E)と出力光の照度
(P)とを同時に取り込むモニタ動作を繰り返して得ら
れる計測データ(38A,38B,…)を加えて、最小
自乗法等の統計的手法でその駆動電力(E)と出力光の
照度(P)との関係を示す新たな一次関数(38)を決
定し、この後はこの一次関数(38)に基づいて照度を
制御する。従って、別に露光用光源(1)の特性計測の
ためのアイドリング動作等を実施する必要がなく、露光
装置を露光動作のみに使用できる。
【0013】この場合、一連のそのモニタ動作によって
蓄積される計測データに基づいてその制御特性を更新す
る際に、新しく得られた計測データほど重く重み付けす
ることが望ましい。これによって、露光用光源(1)の
特性が次第に経時変化する場合でも、露光用光源(1)
の実際の制御特性により近い制御特性を求めることがで
きる。
【0014】また、その基板に対する適正露光量が所定
の基準値より小さい範囲では、その基板の走査速度を最
大速度に設定した状態で露光用光源(1)の照明光の照
度を制御することで露光量制御を行い、その基板に対す
る適正露光量がその所定の基準値より大きい範囲では、
露光用光源(1)の照明光の照度を最大値に設定した状
態で、その基板の走査速度を制御することで露光量制御
を行うことが望ましい。これによって、基板の感度が異
なる場合にも、基板の走査速度が可能な限り速く設定で
きるため、露光工程のスループットが高まる。
【0015】また、本発明による走査型露光装置は、マ
スク(R)及び基板(W)を同期して移動することによ
って、その基板上にそのマスクのパターンを転写する走
査型露光装置において、そのマスクを照明するための照
明光を発生する露光用光源(1)と、この露光用光源に
駆動電力を供給する駆動電源(31)と、露光用光源
(1)から出力される照明光の照度をこの露光用光源の
直前で直接検出する光電検出器(8)と、駆動電源(3
1)から露光用光源(1)に供給される駆動電力と光電
検出器(8)で検出される照度とを対応させて継続して
記憶する記憶装置(33)と、この記憶装置に蓄積され
る計測データに基づいて、露光用光源(1)から所望の
照度の照明光を得るための駆動電力を設定するための制
御特性を更新し、このように更新された制御特性に基づ
いて駆動電源(31)から露光用光源(1)に供給され
る駆動電力を設定する露光量制御系(26)と、を有す
るものである。
【0016】斯かる本発明によれば、本発明の露光量制
御方法が実施できる。また、露光用光源(1)から出力
される照明光の照度をこの露光用光源の直前で直接検出
する光電検出器(8)とは、例えばシャッタや減光部材
が使用されている場合には、これらのシャッタや減光部
材を通過する前の照明光から分岐された光束を検出する
検出器である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
につき図面を参照して説明する。本例は、露光用光源と
して超高圧水銀ランプを使用するステップ・アンド・ス
キャン方式の投影露光装置において、露光量制御を行う
場合に本発明を適用したものである。
【0018】図1は本例の投影露光装置を示し、この図
1において、超高圧水銀ランプよりなる露光用光源1は
楕円鏡2の第1焦点付近に配置され、露光用光源1から
射出された照明光は、楕円鏡2で反射集光されて反射率
が大きく透過率が小さいビームスプリッタ3に入射す
る。そして、ビームスプリッタ3を透過した照明光IL
2は光電検出器よりなる照度センサ8に入射し、照度セ
ンサ8の検出信号PSが露光コントローラ26に供給さ
れている。
【0019】また、ビームスプリッタ3で反射された照
明光の光路上で、楕円鏡2の第2焦点付近にシャッタ4
が配置され、シャッタ4の開閉動作は露光コントローラ
26が駆動モータ4aを介して行う。シャッタ4が開状
態では、ビームスプリッタ3で反射された照明光は、シ
ャッタ4の間を通過してインプットレンズ5を経て干渉
フィルタ6に入射し、干渉フィルタ6で例えばi線より
なる露光光IL1が選択される。このように選択された
露光光IL1は、減光部材としての可変NDフィルタ板
7を通過してフライアイレンズ9に入射する。可変ND
フィルタ板7は、一例として回転板の周囲に等角度間隔
で、素通し(透過率100%)の開口部、及び段階的に
透過率が変化する複数のNDフィルタを配置して形成さ
れ、露光コントローラ26が駆動モータ7aを介して可
変NDフィルタ板7を回転することによって、露光光I
L1に対する透過率を段階的に所望の値に設定できるよ
うに構成されている。なお、本例では露光光IL1とし
て水銀ランプのi線が使用されているが、露光光IL1
としてはg線や他の放電ランプの輝線、又はKrFエキ
シマレーザやArFエキシマレーザ等のエキシマレーザ
光等を使用してもよい。エキシマレーザ光のようなパル
ス光を使用する場合には、供給する電力(パルスエネル
ギー)の他に発振周波数等を制御してもよい。
【0020】フライアイレンズ9の射出面には照明系の
開口絞り(所謂σ絞り)10が配置され、その開口絞り
10を通過した露光光IL1は、反射率が小さく透過率
の大きなビームスプリッタ11に入射し、ビームスプリ
ッタ11を透過した露光光IL1は、第1リレーレンズ
12Aを経て固定照野絞り(固定レチクルブラインド)
13Aの矩形の開口部を通過する。固定照野絞り13A
は、レチクルのパターン面に対する共役面の近傍に配置
されている。また、固定照野絞り13Aの近傍に走査方
向の位置及び幅が可変の開口部を有する可動照野絞り1
3Bも配置され、走査露光の開始時及び終了時にその可
動照野絞り13Bを介して照野フィールドを更に制限す
ることによって、不要な部分の露光が防止されるように
なっている。
【0021】固定照野絞り13A、及び可動照野絞り1
3Bを通過した露光光IL1は、第2リレーレンズ12
B、及びコンデンサレンズ14を経て、レチクルステー
ジ15上に保持されたレチクルR上の矩形の照明領域3
2Rを均一な照度分布で照明する。レチクルR上の照明
領域32R内のパターンを投影光学系PLを介して投影
倍率β(βは例えば1/4,1/5等)で縮小した像
が、フォトレジストが塗布されたウエハW上の照野フィ
ールド32Wに投影露光される。以下、投影光学系PL
の光軸AXに平行にZ軸を取り、その光軸AXに垂直な
平面内で照明領域32Rに対するレチクルRの走査方向
(即ち、図1の紙面に平行な方向)をY方向、その走査
方向に垂直な非走査方向をX方向として説明する。
【0022】このとき、レチクルステージ15はレチク
ルステージ駆動部18によりY方向に連続移動される。
レチクルステージ15上の移動鏡、及び外部のレーザ干
渉計16により計測されるレチクルステージ15の位置
が装置全体の動作を統轄制御する主制御系17に供給さ
れ、主制御系17は供給された位置に基づいてレチクル
ステージ駆動部18を介して、レチクルステージ15の
位置及び速度を制御する。
【0023】一方、ウエハWは、不図示のウエハホルダ
を介してZチルトステージ19上に載置され、Zチルト
ステージ19はXYステージ20上に載置されている。
XYステージ20は、X方向、Y方向にウエハW(Zチ
ルトステージ)の位置決めを行うと共に、Y方向にウエ
ハWを連続移動する。また、Zチルトステージ19は、
ウエハWのZ方向の位置(フォーカス位置)を調整する
と共に、XY平面に対するウエハWの傾斜角を調整する
機能を有する。Zチルトステージ19上に固定された移
動鏡、及び外部のレーザ干渉計22により計測されるX
Yステージ20(ウエハW)の位置が主制御系17に供
給され、主制御系17は供給された位置に基づいてウエ
ハステージ駆動部23を介してXYステージ20の位
置、及び速度を制御する。Zチルトステージ19、及び
XYステージ20よりウエハステージが構成されてい
る。
【0024】そして、走査露光時には、投影光学系PL
の投影倍率βを用いて、レチクルRがレチクルステージ
15を介して+Y方向(又は−Y方向)に速度VR で走
査されるのに同期して、XYステージ20を介してウエ
ハWは照野フィールド32Wに対して−Y方向(又は+
Y方向)に速度V(=β・VR)で走査される。更に、主
制御系17は、ステージ系の動作情報に同期して可動照
野絞り13Bの開閉動作を制御する。
【0025】また、Zチルトステージ19上のウエハW
の近傍に光電変換素子からなる照射量モニタ21が設置
され、照射量モニタ21の受光面はウエハWの表面と同
じ高さに設定されている。照射量モニタ21の検出信号
も露光コントローラ26に供給されている。露光コント
ローラ26には、各種データを記憶するための磁気ディ
スク装置等の記憶装置33も接続されている。
【0026】露光用照明系に戻り、ビームスプリッタ1
1で反射された露光光IL1は、集光レンズ24を介し
て光電変換素子よりなるインテグレータセンサ25で受
光され、インテグレータセンサ25の検出信号DSも露
光コントローラ26に供給されている。この場合、予め
照射量モニタ21を照野フィールド32W内に配置し
て、可変NDフィルタ板7の透過率を100%に設定
し、且つ開口絞り10の開口を標準的な開口に設定した
状態で、照度センサ8の検出信号PS、及び照射量モニ
タ21の検出信号を取り込むことで、照度センサ8の検
出信号PSより投影光学系PLの像面(ウエハWの表
面)での露光光IL1の照度Pを算出するための変換係
数k1が求められている。露光コントローラ26は、照
度センサ8の検出信号PSにその変換係数k1を乗じる
ことで、露光用光源1から射出されて減光されていない
状態での露光光IL1の像面での照度Pを算出する。こ
のように算出される照度Pを照度センサ8で計測される
照度とみなす。
【0027】また、可変NDフィルタ板7の各NDフィ
ルタを順次選択した場合の照射量モニタ21の検出信号
を比較することによって、各NDフィルタの透過率TN
Di(i=1,2,…)が求められて露光コントローラ
26内に記憶されると共に、開口絞り10の開口形状を
変えた場合についても照射量モニタ21の検出信号を比
較することによって、その開口形状に応じた開口率TA
Pが求められて記憶されている。この場合、先ず、照度
センサ8を介して検出される照度Pに、それらの透過率
TNDi及び開口率TAPを乗じて得られる像面の照度
PIが所定の目標値PI* となるように、露光コントロ
ーラ26は可変電源31を介して露光用光源1の電力E
の初期値を設定する。
【0028】更に、予めインテグレータセンサ25の検
出信号DS、及び照射量モニタ21の検出信号を取り込
むことで、インテグレータセンサ25の検出信号DSよ
り投影光学系PLの像面での露光光IL1の実際の照度
PIを算出するための変換係数k2が求められている。
露光コントローラ26は、インテグレータセンサ25の
検出信号DSにその変換係数k2を乗じることで、ウエ
ハWの表面での減光後の露光光IL1の実際の照度PI
を算出し、走査露光中にはその照度PIが所定の目標値
PI* に維持されるように、可変電源31から露光用光
源1に供給される電力Eの照射値を補正する。即ち、本
例では走査露光中のウエハW上での露光光IL1の照度
PIは、最終的にインテグレータセンサ25の検出信号
DSをフィードバックすることによって高精度に所定値
になるように制御されている。これを「定照度制御」と
呼ぶ。ところが、インテグレータセンサ25は、例えば
ウエハステージが次の露光対象のショット領域を走査露
光開始点に設定するためにステッピングしている期間等
において、シャッタ4が閉じている期間では、露光光を
検出できないために、インテグレータセンサ25の検出
信号DSのみに基づいて可変電源31の動作を制御しよ
うとすると、断続的に露光用光源1の出力が不安定にな
る恐れがある。
【0029】これに対して、照度センサ8はシャッタ4
には影響されないように露光用光源1の直後で、且つ直
接照明光IL2を検出しているため、照度センサ8の検
出信号PSを取り込むことによって、シャッタ4が閉じ
ている期間でも正確に照明光IL2の照度、ひいては減
光が行われていない状態での像面照度PIを正確にモニ
タできる。従って、照度センサ8で計測される照度Pが
所定の目標値となるように可変電源31からの電力Eの
値を設定しておくことで、シャッタ4が閉じている期間
でも露光用光源1の出力を安定に維持することができ
る。
【0030】次に、本例のステップ・アンド・スキャン
方式の投影露光装置における露光量制御動作につき、図
2〜図4を参照して説明する。先ず、走査露光時に図1
のウエハW上の各点に与えるべき目標露光量(目標積算
露光エネルギー)をD、露光光IL1の像面(ウエハW
の表面)での照度をPIとする。目標露光量Dは、ウエ
ハW上のフォトレジストの感度に応じて設定され、低感
度レジストでは目標露光量Dは大きくなり、高感度レジ
ストでは目標露光量Dは小さくなる。また、図2に示す
ように、ウエハW上の露光対象のショット領域34を照
野フィールド32Wに対して走査速度Vで移動して露光
を行うものとして、照野フィールド32Wの走査方向
(Y方向)の幅をHとすると、露光量制御が高精度に行
われている状態では、その目標露光量Dは次のように表
される。即ち、露光量は像面の照度PI、及び照野フィ
ールド32Wの幅Hにそれぞれ比例し、走査速度Vに反
比例する。
【0031】D=PI・H/V (1) 従って、照野フィールド32Wの幅Hは固定されている
ものとすると、ウエハWに対する目標露光量Dに応じ
て、像面での照度PI若しくは走査速度V、又はそれら
の両方を制御する必要がある。これに関して、図1の投
影露光装置において、投影倍率βは1/4,1/5等で
あるため、例えばレチクルステージ15の最高走査速度
によって、ウエハステージのXYステージ20の最高走
査速度Vma x が決定される。更に、露光用光源1の出力
の最大値によって像面の照度PIの最大値Pmax も決定
される。開口絞り10が標準開口であるとして、この最
大値Pmax は、可変NDフィルタ板7の透過率TNDi
を100%に設定した場合に照度センサ8で検出される
照度Pの最大値でもある。この場合、スループットを高
めるためには、走査速度Vはできるだけ最高走査速度V
max に設定することが望ましい。また、最高走査速度V
max に設定した状態で得られる目標露光量Dの最大値
(以下、「基準露光量」と呼ぶ)Dthは、次のようにな
る。
【0032】Dth=Pmax・H/Vmax (2) そこで、本例では目標露光量Dが(2)式で定まる基準
露光量Dth以下であるときには、走査速度Vを最高走査
速度Vmax に設定して、(1)式より像面の照度PIを
最大値Pmax から次第に下げることによって所望の露光
量を得るようにする。一方、目標露光量Dがその基準露
光量Dthよりも大きいときには、像面の照度PIを最大
値Pmax に設定して、走査速度Vを最高走査速度Vmax
より小さくすることによって所望の露光量を得るように
する。この露光量制御を図示すると図3のようになる。
【0033】図3の実線の曲線35及び点線の折れ線3
6は、それぞれ(1)式に基づいて定まる目標露光量D
と走査速度V及び像面の照度PIとの関係を示し、この
図3において、横軸は目標露光量Dであり、縦軸は走査
速度V及び像面の照度PIを表している。そして、目標
露光量Dが基準露光量Dthであるときには、走査速度V
及び像面の照度PIはそれぞれ最高走査速度Vmax 及び
最大値Pmax に設定され、D<Dthの範囲では、折れ線
36で示すように像面の照度PIが最大値Pma x より小
さく設定され、D>Dthの範囲では、曲線35で示すよ
うに走査速度Vが最高走査速度Vmax より小さく設定さ
れる。
【0034】このような露光量制御を行うに際して、
(2)式の基準露光量Dthを設定するためには、像面の
照度PIの最大値Pmax を正確に決定する必要がある。
更に、目標露光量Dが基準露光量Dthより小さいときに
は、像面の照度PIを正確に制御する必要がある。ま
た、像面の照度PIは、図1の照度センサ8で計測され
る照度P、及び可変NDフィルタ板7における透過率T
NDi(%)を用いて次のように表される。
【0035】PI=P・TNDi/100 (3) 但し、その透過率TNDiは離散的であるため、最終的
に照度センサ8で計測される照度Pが(1)式及び
(3)式を満たすように、その照度Pを所定範囲内で連
続的に制御する必要がある。以下では、図1の可変電源
31を介して露光用光源1の出力を制御することによっ
て、照度センサ8を介して検出される照度Pを所望の値
に設定する方法につき説明する。先ず、図1において、
露光用光源1を交換したばかりの初期設定時には、露光
コントローラ26は可変電源31を介して露光用光源1
に供給される電力Eを、順次調整可能範囲の最大値E
max より僅かに小さい値、及び最小値E min より僅かに
大きい値に設定する。この際に、それぞれの電力設定値
において、水銀ランプの放電電極の温度が十分に安定す
るまで待つようにし、且つそれぞれの電力設定値におい
て、照明光IL2の照度揺らぎが十分に相殺できるよう
に照度センサ8を介して照度Pを繰り返して計測して、
計測結果を平均化する。
【0036】図4の計測データ37A,37Bは、その
ように初期設定時に計測された電力Eと照度Pとの組の
計測データを示し、この図4において、横軸は露光用光
源1に供給される電力Eであり、縦軸は照度センサ8で
計測される照度P、即ち減光されていない状態で像面上
で計測される露光光IL1の照度PIである。この場
合、露光コントローラ26は、計測データ37A及び3
7Bを通る制御直線37のオフセットb、及び傾きaを
決定する。これによって、照度Pは電力Eの1次関数と
して次のように表される。
【0037】P=a・E+b (4) また、(4)式を電力Eについて解くと次のようにな
る。 E=(P−b)/a (5) この(5)式が、露光用光源1からの出力光の照度を所
望の照度Pに設定するための電力Eを決定する制御関係
式の初期値である。なお、電力Eの設定値を異なる3個
以上の値にして、(4)式の代わりに2次以上の高次関
数を使用し、それに基づいて(5)式の代わりに高次の
制御関係式を用いてもよい。また、(4)式で電力Eと
して最大値Emax 及び最小値Emin を順次代入すること
によって、照度Pの最大値Pmax 及び最小値Pmin は次
のように決定される。
【0038】Pmax =a・Emax +b (6) Pmin =a・Emin +b (7) その後、走査露光を行う前に、露光コントローラ26は
(6)式の照度Pの最大値Pmax を(2)式に代入して
基準露光量Dthを算出し、目標露光量Dがこの基準露光
量Dthより大きい範囲では、露光用光源1に供給される
電力Eを最大値Emax に設定し(照度Pは最大値Pmax
に設定される)、可変NDフィルタ板7での透過率TN
Diを100%に設定して、(1)式、(3)式を満た
す走査速度Vを決定する。この走査速度Vは主制御系1
7に供給され、主制御系17ではウエハステージの走査
速度がその速度Vになるように走査露光を行う。また、
この走査露光時の像面での照度PIがその最大値Pmax
に維持されるように、インテグレータセンサ25の検出
信号DSに基づいて可変電源31の動作が補正される。
【0039】一方、目標露光量Dがその基準露光量Dth
以下である範囲では、先ず可変NDフィルタ板7の透過
率TNDiが100%に設定される。そして、露光コン
トローラ26は、(1)式及び(3)式を満たす照度P
を決定し、この照度Pが(6)式、(7)式の最大値P
max 及び最小値Pmin の間にあるかどうかを判定する。
そして、その照度Pが最大値Pmax 及び最小値Pmin
間に無い場合には、その照度Pが最大値Pmax 及び最小
値Pmin の間になるように可変NDフィルタ板7での透
過率TNDiが選択される。そして、そのように決定さ
れた照度Pを(5)式に代入することによって、露光用
光源1に供給される電力Eの初期値が求められ、この電
力Eが可変電源31を介して露光用光源1に供給され
る。その後、ウエハステージを最大走査速度Vmax で走
査すると共に、像面の照度PIが(3)式の値に維持さ
れるように、インテグレータセンサ25の検出信号DS
に基づいて可変電源31の動作が補正される。
【0040】このような走査露光を継続して行う過程
で、露光用光源1の経時変化による照度劣化によって、
同じ電力Eに対して得られる照度Pは次第に低下する。
即ち、図4の制御直線37は次第に電力Eと照度Pとの
関係を正確に表さないものとなるため、本例では実際の
走査露光時の電力E及び照度Pの計測データに基づい
て、その制御直線37のキャリブレーションを行う。即
ち、図1において、露光コントローラ26は所定のサン
プリングレートで、可変電源31で設定される電力Eと
照度センサ8の検出信号PSとを同時に取り込み、その
電力Eとその検出信号PSから換算される照度Pとを1
組の計測データとして順次記憶装置33に記憶する。そ
して、このように新たに記憶される計測データの組が所
定のN組(Nは2以上の整数)に達したときには、露光
コントローラ26は図4の制御直線37のキャリブレー
ションを行う。
【0041】具体的に、図4において、新たに記憶され
た計測データの組(電力E及び照度Pの組)を計測デー
タ381 ,382 ,…,38N とすると、露光コントロ
ーラ26は、初期設定時の計測データ37A,37B、
及び追加された計測データ381 ,…,38N を用いて
例えば最小自乗法によって、それらの計測データに最も
良く当てはまる制御直線38のオフセットb’及び傾き
a’を決定する。そして、これ以後は、(6)式の係数
a,bを新たに決定された傾きa’,オフセットb’で
置き換えた式によって照度Pの最大値Pmax を決定し、
(5)式の係数a,bを新たに決定された傾きa’,オ
フセットb’で置き換えた制御関係式によって、所望の
照度Pを得るための露光用光源1に対する電力Eの初期
値を設定する。
【0042】更に、その後も露光用光源1の経時変化に
対応するため、露光コントローラ26は、所定のサンプ
リングレートで可変電源31で設定される電力Eと照度
センサ8の検出信号PSとを同時に取り込み、その電力
Eとその検出信号PSから換算される照度Pとを1組の
計測データとして順次記憶装置33に記憶する。そし
て、再びこのように記憶される計測データの組がN組に
達したときには、露光コントローラ26は図4の制御直
線38のキャリブレーションを行う。但し、記憶装置3
3の記憶容量によって、その記憶装置33に記憶できる
計測データの組の個数にはNmax の上限があり、記憶さ
れる計測データの組がNmax を超える場合には、順次古
い計測データが廃棄される。その上限Nmax と、計測デ
ータのサンプリング周期との積が、その計測データを蓄
積できる期間となるため、この期間が露光用光源1の経
時変化の時定数に応じた値となるように、そのサンプリ
ング周期が設定されている。
【0043】そして、図4において、更に記憶された計
測データの組(電力E,照度P)を計測データ391
392 ,…,39N として、過去に記憶された計測デー
タの組数がNmax を超えているものとすると、露光コン
トローラ26は、記憶装置33に記憶されているNmax
個の計測データの組に最も良く当てはまる制御直線39
のオフセットb”及び傾きa”を決定する。そして、こ
れらの傾きa”、及びオフセットb”で(4)式、
(5)式等を更新して得られる制御関係式等に基づいて
露光量制御が行われ、以下同様にして定期的にその制御
関係式等が更新されていく。
【0044】上述のように本例によれば、走査露光中に
所定のサンプリングレートで露光用光源1における電力
Eと出力光の照度Pとの組が計測されて蓄積され、この
蓄積結果よりその電力Eと照度Pとの関係を表す制御関
係式等のキャリブレーションが行われる。従って、別途
その露光用光源1の特性を計測するためのアイドリング
時間等を設けることなく、即ち露光工程のスループット
を低下させることなくその制御関係式等のキャリブレー
ションを行うことができる。また、図4における照度P
の可変範囲(ダイナミックレンジ)を広くした場合で
も、正確に所望の照度Pに設定できるため、可変NDフ
ィルタ板7で設定できる透過率の種類を少なくすること
ができ、減光部材の構成を簡素化できる。
【0045】また、本例では露光用光源1の出力光の照
度Pを、シャッタ4を通過しない光路上に配置された照
度センサ8を介して直接検出しているため、シャッタ4
の開閉に関係なく随時その露光用光源1の電力Eと出力
光の照度Pとを取り込める利点もある。なお、上述の実
施の形態では、計測データの組は同等に扱われている
が、露光用光源1が経時変化しているため、最新の計測
データほど正確に露光用光源1の特性を反映していると
みなすことができる。そこで、最新の計測データほど重
い重みを付けて図4の制御直線37,38,39等のキ
ャリブレーションを行うようにしてもよい。このために
は、最小自乗法で例えば図4の制御直線39のオフセッ
トや傾きを求める際に、一例として最新のN個の計測デ
ータの組の残留誤差成分に対して1よりも大きい重みを
付し、その前の計測データの組の残留誤差成分に対して
は重み1を付すことが考えられる。また、照度センサ8
の計測誤差等の影響を軽減するために、得られた計測デ
ータを所定の複数個を単位として平均化し、この平均値
を1つの計測データの組とみなすようにしてもよい。
【0046】また、上述の実施の形態では、所定のサン
プリングレートで露光用光源1に供給される電力Eと出
力光の照度Pとの組を取り込んでいるが、それ以外に例
えば、目標露光量が異なるフォトレジストに露光を行う
ために、露光用光源1に供給する電力Eを段階的に変化
させたような場合に、それぞれ可変電源31で設定され
る電力Eと照度センサ8で検出される照度Pとの組を取
り込むようにしてもよい。
【0047】また、上述の実施の形態では、照度センサ
8には常時露光用光源1からの照明光IL2が照射され
ているため、照度センサ8の感度の経年変化が生ずる恐
れがある。そこで、照度センサ8の感度のキャリブレー
ションを例えばインテグレータセンサ25を用いて定期
的に行うことが望ましい。そのためには一例として、可
変NDフィルタ板7の透過率を100%に設定して両セ
ンサ8,25の出力を比較する特別の較正シーケンスを
設定してもよいが、通常の露光シーケンス中で可変ND
フィルタ板7の透過率が100%に設定されたときの両
センサ8,25の出力を比較してもよい。
【0048】このように、本発明は上述の実施の形態に
限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構
成を取り得る。
【0049】
【発明の効果】本発明の露光量制御方法によれば、実際
の露光動作中に露光用光源に供給される電力と出力光の
照度との計測データを蓄積し、このように蓄積された計
測データより制御特性を更新しているため、走査型露光
装置で露光光の照度を制御して基板(ウエハ)に対する
露光量を制御する場合に、その露光装置で本来の露光動
作とは別に露光用光源における電力と出力光の照度との
関係を計測する動作を行うことなく、その電力と出力光
の照度との関係を正確に求めることができる。従って、
露光工程のスループットを向上できると共に、その露光
量制御を高精度に行うことができる利点がある。
【0050】また、一連のモニタ動作によって蓄積され
る計測データに基づいてその制御特性を更新する際に、
新しく得られた計測データほど重く重み付けする場合に
は、露光用光源の特性が経時変化する場合でも実際の制
御特性により近い制御特性を求めることができ、露光量
制御をより高精度に行うことができる。また、その基板
に対する適正露光量が所定の基準値より小さい範囲で
は、その基板の走査速度を最大速度に設定した状態でそ
の露光用光源の照明光の照度を制御することで露光量制
御を行い、その基板に対する適正露光量がその所定の基
準値より大きい範囲では、その露光用光源の照明光の照
度を最大値に設定した状態で、その基板の走査速度を制
御することで露光量制御を行う場合には、その基板の走
査速度を可能な限り速くできるため、露光工程のスルー
プットが最も高くなる。
【0051】また、本発明の走査型露光装置によれば、
本発明の露光量制御方法が実施できる。この際に、露光
用光源の直前で直接その露光用光源の出力光の照度を検
出する光電検出器が設けられているため、例えばシャッ
タが設けられている場合にこのシャッタで露光光を遮断
するような場合でも、その露光用光源の特性を計測でき
ると共に、シャッタで露光光の遮断を行うような場合で
もその露光用光源の出力を安定に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例で使用されるステッ
プ・アンド・スキャン方式の投影露光装置を示す構成図
である。
【図2】図1の投影露光装置による走査露光動作の説明
図である。
【図3】その実施の形態の一例における目標露光量D
と、走査速度V及び像面の照度PIとの関係を示す図で
ある。
【図4】その実施の形態の一例において、所定のサンプ
リングレートで計測される露光用光源に対する電力Eと
出力光の照度Pとの組よりなる一連の計測データを示す
図である。
【符号の説明】
1 露光用光源 4 シャッタ 7 可変NDフィルタ板 8 照度センサ 9 フライアイレンズ 11 ビームスプリッタ 14 コンデンサレンズ R レチクル PL 投影光学系 W ウエハ 17 主制御系 19 Zチルトステージ 20 XYステージ 25 インテグレータセンサ 26 露光コントローラ 31 可変電源 33 記憶装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスク及び基板を同期して移動して、露
    光用光源からの照明光で照明された前記マスクのパター
    ンを前記基板上に転写する露光装置で、前記基板に対す
    る露光量を制御するための露光量制御方法において、 前記露光用光源に供給される駆動電力を検出すると同時
    に、前記露光用光源から出力される照明光の照度を前記
    露光用光源の直前で直接検出するモニタ動作を継続して
    行い、 一連の前記モニタ動作によって蓄積される計測データに
    基づいて、前記露光用光源から所望の照度の照明光を得
    るための駆動電力を設定するための制御特性を更新し、 該更新された制御特性に基づいて前記露光用光源を駆動
    することを特徴とする露光量制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の露光量制御方法であっ
    て、 一連の前記モニタ動作によって蓄積される計測データに
    基づいて前記制御特性を更新する際に、新しく得られた
    計測データほど重く重み付けすることを特徴とする露光
    量制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1、又は2記載の露光量制御方法
    であって、 前記基板に対する適正露光量が所定の基準値より小さい
    範囲では、前記基板の走査速度を最大速度に設定した状
    態で前記露光用光源の照明光の照度を制御することで露
    光量制御を行い、 前記基板に対する適正露光量が前記所定の基準値より大
    きい範囲では、前記露光用光源の照明光の照度を最大値
    に設定した状態で、前記基板の走査速度を制御すること
    で露光量制御を行うことを特徴とする露光量制御方法。
  4. 【請求項4】 マスク及び基板を同期して移動すること
    によって、前記基板上に前記マスクのパターンを転写す
    る走査型露光装置において、 前記マスクを照明するための照明光を発生する露光用光
    源と、 該露光用光源に駆動電力を供給する駆動電源と、 前記露光用光源から出力される照明光の照度を前記露光
    用光源の直前で直接検出する光電検出器と、 前記駆動電源から前記露光用光源に供給される駆動電力
    と前記光電検出器で検出される照度とを対応させて継続
    して記憶する記憶装置と、 該記憶装置に蓄積される計測データに基づいて、前記露
    光用光源から所望の照度の照明光を得るための駆動電力
    を設定するための制御特性を更新し、該更新された制御
    特性に基づいて前記駆動電源から前記露光用光源に供給
    される駆動電力を設定する露光量制御系と、を有するこ
    とを特徴とする走査型露光装置。
JP9067740A 1997-03-21 1997-03-21 露光量制御方法及び該方法を使用する走査型露光装置 Withdrawn JPH10261577A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008010754A (ja) * 2006-06-30 2008-01-17 Canon Inc 露光装置およびデバイス製造方法
JP2009182063A (ja) * 2008-01-29 2009-08-13 Nikon Corp 露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法
CN101943867A (zh) * 2009-07-07 2011-01-12 株式会社日立高科技 邻近曝光装置、其曝光光束形成方法及面板基板制造方法

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