JPH10260557A - 静電荷現像用液体現像剤 - Google Patents

静電荷現像用液体現像剤

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JPH10260557A
JPH10260557A JP9064456A JP6445697A JPH10260557A JP H10260557 A JPH10260557 A JP H10260557A JP 9064456 A JP9064456 A JP 9064456A JP 6445697 A JP6445697 A JP 6445697A JP H10260557 A JPH10260557 A JP H10260557A
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resin
isocyanurate compound
isocyanurate
liquid developer
liquid
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JP9064456A
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Katsuyuki Ogura
克之 小倉
Yoshihiro Sato
義浩 佐藤
Miyuki Saito
みゆき 斉藤
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】帯電が強く、画像流れや地汚れの少ない優れた
画像特性を有する液体現像剤を提供する。 【解決手段】着色剤、バインダー樹脂及び電荷制御剤を
主成分とするトナー粒子を、高絶縁性で低誘電率の担体
液に分散してなる静電荷現像用液体現像剤において、電
荷制御剤として、第3級アミノ基と、前記樹脂との親和
性に優れる高分子鎖とをいずれも分子末端に有するイソ
シアヌレート化合物を用いることを特徴とする。 【効果】バインダー樹脂の含有量が多い場合において
も、前記、イソシアヌレート化合物を用いることによ
り、トナー粒子が強い帯電を保持し、画像流れや地汚れ
の少ない優れた現像特性を持つ静電荷現像用液体現像剤
を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真プロセス
等において静電荷像を湿式現像する際に使用される静電
荷現像用トナーに関するものであり、特にカラーの静電
荷現像用トナーに関するものであって、その経時安定
性、画像特性の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真プロセスにおいて、一様に帯電
させた光導電体を光照射したり、針電極等により誘電体
上に形成した静電荷像を現像する方式には、大別して乾
式現像法と湿式現像法とがある。
【0003】乾式現像法は、取扱い性及び現像剤の保存
性に関して湿式現像法にはない長所を有している。しか
し、電子スチル写真を印画するビデオプリンタ等に見ら
れるように、近年高まりつつある高品位画像への要望に
応えるためには、湿式現像法に一歩譲らざるを得ないの
が現状である。
【0004】これに対して、湿式現像法は、着色剤を樹
脂、電荷制御剤等とともに電気絶縁性の液体中に分散さ
せた液体現像剤を使用する方式であり、乾式現像剤に比
べて画像の解像度や階調性に優れている等の特徴を有し
ている。
【0005】しかし、一般に液体現像剤は乾式トナーに
比べて定着性が悪く、定着性を上げるために樹脂の量を
増やすとトナー粒子の帯電が弱くなり、現像時に尾引
き、地汚れが発生するという問題点があった。これらの
問題点を解決するため、電荷制御剤の量を増やすと画像
濃度が低下し、所望のコントラストが得られないという
別の問題が発生し、従来公知の電荷制御剤では、乾式ト
ナーと同等の画像特性を有するカラー液体現像剤を供給
することは困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、画像
特性に優れる、改良されたカラー液体現像剤を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意研究したところ、特定のイソシアヌ
レート系化合物を添加することにより、トナー粒子の帯
電が強まり、画像特性が向上することを見いだし、本発
明に至った。
【0008】即ち、本発明は、着色剤、バインダー樹脂
及び電荷制御剤を主成分とするトナー粒子を高絶縁性で
低誘電率の担体液に分散してなる静電荷現像用液体現像
剤において、電荷制御剤として、第3級アミノ基と、前
記樹脂との親和性に優れる高分子鎖とをいずれも分子末
端に有するイソシアヌレート化合物を用いることを特徴
とする静電荷現像用液体現像剤を提供するものである。
【0009】次に本発明を詳細に説明する。本発明にお
ける着色剤としては、従来公知の無機顔料、有機顔料、
染料及びこれらの混合物が使用できる。前記無機顔料と
しては、例えばクロム系顔料、カドミウム系顔料、鉄系
顔料、コバルト系顔料、群青、紺青等が挙げられる。
【0010】また、有機顔料又は染料としては、特に制
限はなく、従来公知のものが使用でき、具体例として
は、例えば、カーボンブラック、スピリットブラック、
オイルブラック、アルカリブルー、フタロシアニンブル
ー、オイルブルー、フタロシアニングリーン、ブリリア
ントカーミン3B、ブリリアントカーミン6B,バリウ
ムレッド2B、カルシウムレッド2B、ストロンチウム
レッド2B、マンガンレッド2B、カルシウムレッド5
2、レーキレッドC、キナクリドンマゼンタ、ジスアゾ
イエローAAA、ジスアゾイエローAAMX、ジスアゾ
イエローAAOTジスアゾイエローAAOA等が挙げら
れる。これらは単独でも2種以上の混合物としても用い
ることができる。
【0011】また、着色剤と樹脂との接着力を高めるた
めに、シラン系カップリング剤によって処理された無機
顔料、有機顔料も用いることができる。本発明において
特に効果があるのは、着色剤として顔料をあらかじめ樹
脂と溶融混練したものを使用した場合である。この溶融
混練に用いる樹脂は、バインダー樹脂とは異なり分散媒
に不溶の熱可塑性樹脂が好ましく、具体例としては例え
ば、スチレン系樹脂〔エッソ化学工業(株)製 ピコス
チックA75,D75,D100等〕、マレイン酸系樹脂〔荒川化
学工業(株)製 エステルガム M-90,100,マルキー
ドNo1,2,5,6,8,大日本インキ化学工業(株)製 ベッカ
サイト 1110,1111,F-231,1120等〕、フェノール系樹
脂〔大日本インキ化学工業(株)製 スーパーベッカサ
イト 1001,3011,ベッカサイト 1100,1123等〕、エポ
キシ系樹脂〔大日本インキ化学工業(株)製 エピクロ
ン 1050,4055,7050,シェル石油社製 エピコート 100
1,1004,1007、チバガイギー社製 アラルダイト 6084,
等〕、ケトン樹脂〔東亜合成化学工業(株)製 アロン
KR−SS等〕、ブチラール樹脂〔積水化学工業(株)
製 エスレック BM-1,2等〕、メタクリル系樹脂〔三菱
レーヨン(株)製 ダイヤナール BR-64,77,85,90,106
等〕、ポリエステル系樹脂等が挙げられる。これらは、
単独でも2種以上の混合物としても用いることができ
る。最も好ましくは、トナー粒子に含まれる着色剤が予
め樹脂と顔料とを溶融混練したものであり、バインダー
樹脂と溶融混練時に使用する樹脂とが異なるように選択
したときである。顔料と樹脂の重量比は、両者合計を1
00部(重量基準)としたとき、顔料15〜40部、樹
脂85〜60部が望ましい。着色剤は、溶融混練したも
のをロートプレックスなどを用いて微粉末として使用す
る。
【0012】本発明に用いられるバインダー樹脂には、
液体現像剤に用いられる公知のものが特に制限なく用い
られる。例示すればブタジエンゴム、スチレン−ブタジ
エンゴム、環化ゴム、天然ゴム等のゴム類、スチレン系
樹脂、ビニルトルエン系樹脂、アクリル系樹脂、メタク
リル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系
樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂等の合成樹脂類、ロジン系
樹脂、水素添加ロジン系樹脂、アマニ油変性アルキド樹
脂等の変性アルキドを含むアルキド樹脂類、ポリテルペ
ン類等の天然樹脂類等が挙げられる。その他、フェノー
ル樹脂類、フェノールホルマリン樹脂等の変性フェノー
ル樹脂類、フタル酸ペンタエリトリット、クマロン−イ
ンデン樹脂類、エステルガム樹脂類、植物油ポリアミド
樹脂類等も有用であるし、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ
プロピレン等の様なハロゲン化炭化水素重合体類、ビニ
ルトルエン−ブタジエン、ブタジエン−イソプレン等の
合成ゴム類、2−エチルエキシルメタクリレート、ラウ
リルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ラウ
リルアクリレート、オクチルアクリレート等の長鎖アル
キル基を持つアクリル系モノマーの重合体類もしくはそ
れらと他の重合性モノマーとの共重合体類(たとえば、
スチレン−ラウリルメタクリレート共重合体、アクリル
酸−ラウリルメタクリレート共重合体等)、ポリエチレ
ン等のポリオレフィン類、ポリテルペン類、メタクリル
酸メチルとアクリル酸エステルまたはメタクリル酸の長
鎖アルキルエステルとからなる電気絶縁性担体液に可溶
性のアクリル系共重合体(例えば特公昭ー20996号公報に
記載されたもの。)等も使用できる。
【0013】好適な樹脂としては、一分子中に分散媒に
可溶な部分と不溶な部分とを両方有する樹脂である、両
親媒性樹脂が挙げられる。さらに好ましくは、水に分散
せず高絶縁性で低誘電率の担体液に分散する両親媒性樹
脂である。この様な樹脂としては、例えば以下のものが
挙げられる。
【0014】電気絶縁性担体液に可溶性のビニル重合体
よりなる第1の高分子鎖と担体液に不溶性のビニル重合
体よりなる第2の高分子鎖とがウレタン結合を介して相
互に結合した分子構造を有し、分子全体として上記担体
液に不溶性の非ゲル状のグラフト重合体(例えば特開昭
58ー122557号公報に記載されたもの。)。架橋反応性官
能基を分子側鎖中に有するビニル重合体を架橋してなる
電気絶縁性担体液に可溶性の架橋重合体と、分子中に塩
基性窒素原子またはアミド基を有するビニルモノマーと
酢酸ビニルモノマーを共重合してなる担体液に不溶性の
ビニル共重合体からなり、担体液に不溶性のビニル共重
合体は、前記架橋重合体に捕捉されてなる重合体(例え
ば特開昭63ー208866号公報に記載されたもの。)。特開
平3-9369号公報に記載されたメタクリル酸メチルとアク
リル酸エステルまたはメタクリル酸の長鎖アクリルエス
テルとからなる電気絶縁性媒体液に可溶性アクリル系共
重合体と、分子中に塩基性窒素原子またはアミド基を有
するビニルモノマーと酢酸ビニルモノマーを共重合して
なる前記絶縁性担体液に不溶性のビニル共重合体からな
り、前記電気絶縁性担体液に不溶性のビニル重合体は分
子鎖相互のもつれによって前記重合体に捕捉されてなる
連鎖重合体等が挙げられる。
【0015】本発明に使用される電荷制御剤は、第3級
アミノ基と、前記樹脂との親和性に優れる高分子鎖とを
いずれも分子末端に有するイソシアヌレート化合物であ
り、中でも前記イソシアヌレート化合物が、芳香族ジイ
ソシアネートの3量体骨格を有するイソシアヌレート化
合物が好適である。さらに、芳香族ジイソシアネートの
3量体骨格を有するイソシアヌレート化合物が、イソシ
アヌレート環を2以上有するイソシアヌレート化合物で
あるものが、本発明において、特に好適である。
【0016】イソシアヌレート化合物としては、さら
に、前記高分子鎖としてポリエステル結合を有するポリ
エステル及び/またはポリエチレンオキシド結合やポリ
プロピレンオキシド結合などのポリアルキレンオキシド
結合を有する高分子鎖を含むものが好適である。また、
例えば(メタ)アクリル酸エステルの重合単位を有する
バインダー樹脂は、高分子鎖としてエステル結合を有す
る本発明のイソシアヌレート化合物との良好な親和性を
有する。
【0017】本発明の上記本発明のイソシアヌレート化
合物の分子量としては、10000以上のものが望ましい。
上記イソシアヌレート化合物の分子量が10000以上のも
のは、現像液の電気抵抗を下げることが少なく、所望の
画像濃度を得るのが容易となり、画像流れが出にくいと
いうメリットがある。
【0018】本発明に使用される、第3級アミノ基と、
前記樹脂との親和性に優れる高分子鎖とをいずれも分子
末端に有するイソシアヌレート化合物は、定法により合
成することもできるが、BYK Chemie社より、湿潤、
分散剤としてDisperbyk160,161,162,163,164,166,170,
181,182,184等の商品名で市販されており、好適に使用
することができる。さらに、好ましくは、分子量が10
000以上であるDisperbyk160、161などが、電
荷制御剤として適している。
【0019】本発明においては、本発明の効果を失わな
い範囲で他の電荷制御剤を併用することができる。これ
らの電荷制御剤としては、公知のものが適宜使用され
る。たとえば、ナフテン酸、オクチル酸、オレイン酸、
ステアリン酸、イソステアリン酸あるいはラウリン酸等
の脂肪酸の金属塩、スルホコハク酸エステル類の金属
塩、リン酸エステル金属塩、芳香族カルボン酸金属塩、
芳香族スルホン酸金属塩等である。これら電荷制御剤の
使用量は、特に制限されないが、後記着色剤とバインダ
ー樹脂合計100重量部当たり、0.5〜5重量部とす
るのが好ましい。
【0020】これら電荷制御剤の中でも、ナフテン酸、
オクチル酸の金属塩が、本発明の目的を達成するために
は、特に好適である。また、着色剤の帯電電荷を向上さ
せるために、SiO2、Al23、TiO2、ZnO、G
23、In23、GeO2、SnO2、PbO2、Mg
O等の金属酸化物微粒子やこれらの混合物を電荷増強剤
として添加しても良い。
【0021】電気絶縁性担体液としては、常温で液体の
高抵抗低誘電率もの、例えば、ヘキサン、ペンタン、オ
クタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカンのほ
か、エクソン化学社製のアイソパーG,H,K,L,M
等の商品名の下に販売されている有機溶剤の如き100〜2
50℃の温度範囲に沸点を有し、かつ109Ω・cm以上
の体積比抵抗と3未満の誘電率を有する各種の脂肪族炭
化水素溶剤を使用することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明は次の実施形態を含む。 1)着色剤、バインダー樹脂及び電荷制御剤を主成分と
するトナー粒子を高絶縁性で低誘電率の担体液に分散し
てなる静電荷現像用液体現像剤において、電荷制御剤と
して、分子末端に第3級アミノ基と、前記樹脂との親和
性に優れる高分子鎖とを有するイソシアヌレート化合物
を用いることを特徴とする静電荷現像用液体現像剤。
【0023】2)上記1記載のイソシアヌレート化合物
が、芳香族ジイソシアネートの3量体骨格を有するイソ
シアヌレレート化合物である液体現像剤。
【0024】3)2記載の芳香族ジイソシアネートの3
量体骨格を有するイソシアヌレレート化合物がイソシア
ヌレート環が2以上有するイソシアヌレート化合物であ
る液体現像剤。
【0025】4)前記イソシアヌレート化合物が、芳香
族ジイソシアネートの3量体骨格を有し、その分子量が
10000以上である液体現像剤。イソシアヌレート化
合物は、分子末端に第3級アミノ基とバインダー樹脂と
の親和性に優れる高分子鎖を有している。この高分子鎖
としては、ポリエステル結合を有するポリエステル及び
/またはポリアルキレン結合を有するポリエチレングリ
コールなどがある。
【0026】5)電荷制御剤として、前記、分子末端に
第3級アミノ基と高分子鎖を有するイソシアヌレート化
合物を有する電荷制御剤に加え、ナフテン酸、オクチル
酸の金属塩を併用した1に記載した液体現像剤。
【0027】6)トナー粒子に含まれる着色剤が、予め
樹脂と顔料とを溶融混練したものであり、バインダー樹
脂と溶融混練時に使用する樹脂とが異なるように選択し
た1に記載した液体現像剤。
【0028】7)バインダー樹脂が、水に分散せず、高
絶縁性で、低誘電率の坦体液に分散する樹脂である1に
記載した液体現像剤。
【0029】本発明の液体現像剤を得るには、着色剤、
バインダー樹脂、電荷制御剤その他必要に応じ電荷増強
剤などを、それらが所定の濃度となるように、高絶縁
性、低誘電率の液体に均一になるよう分散させれば得ら
れる。しかし、サンドミル、ボールミル、アトライター
などで着色剤、バインダー樹脂、電荷制御剤などを均一
に練肉して濃縮トナーを得た後 坦体液で希釈して現像
剤を調整する2段法で製造する方法が望ましい。
【0030】着色剤は、顔料と樹脂を加圧ニーダーで溶
融混練し、これをさらに粉砕機で微粉末として使用す
る。これに用いる顔料は、無機顔料、有機顔料その種類
は問わない。樹脂はバインダー樹脂とは異なり分散媒に
不溶熱可塑性樹脂が望ましい。顔料と樹脂との重量比は
両者合計を100重量部としたとき顔料15〜40部、
樹脂85〜60部が望ましい。
【0031】バインダー樹脂は、1分子中に分散媒に可
溶な部分と不溶な部分とを両方有する両親媒性樹脂が望
ましく、さらに、水には分散せず、高絶縁性で低誘電率
の担体液に分散する樹脂が望ましい。このバインダー樹
脂は、分散媒に可溶性樹脂を合成し、それに不溶性樹脂
を付加する方法(逆も可)。分散媒に可溶性樹脂と不溶
性樹脂を別に合成し、後からこれらの樹脂を別の化合物
(イソシアネート基を有する化合物など)で連結する方
法。あるいは、分散媒に可溶性樹脂を合成し、その中に
不溶性の樹脂を合成し(この逆も可)、分子鎖相互のも
つれにより可溶性樹脂のなかに、不溶性樹脂が捕捉され
た連鎖された樹脂も両親媒性樹脂とみなす。液体現像剤
を調整する方法の概要は、下記に記す。
【0032】 着色剤 100部 両親媒性樹脂 45〜85部 イソシアヌレート化合物 20〜30部 電荷制御剤(有機酸金属塩) 0〜 5部 電荷増強剤(金属酸化物微粒子) 0〜 5部 担体液(脂肪族炭化水素溶剤) 200〜250部 上記混合物をボールミルなどで均一に混合練肉し、この
分散液を不揮発分が5〜15%になるように担体液で希
釈し、液体濃縮トナーを調製し、この液体濃縮トナーを
さらに担体液で20倍前後に希釈し液体現像剤とする。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例
に限定されるものではない。以下の実施例中、「部」及
び「%」は各々『重量部』及び『重量%』を表わす。
【0034】樹脂の合成例
【0035】両親媒性非水分散樹脂K メタクリル酸ラウリル80部、 メタクリル酸-2-ヒドロキ
シエチル10部、N-ビニルピロリドン10部、ジ-tert-ブチ
ルパーオキサイド1部及び「アイソパーG」 148部を、
窒素ガス導入管、撹拌機及び冷却管のついた反応容器に
仕込み、 130℃に昇温し、 130℃にて6時間反応させて
第1重合体の溶液を得た。次に、温度を80℃に下げ、イ
ソホロンジイソシアネート1.5部、ジラウリル酸ジ-n-ブ
チル錫0.03部及び「アイソパーG」2部を加え、80℃で
2時間ウレタン化反応を行なった後、冷却し、不揮発分
38.2%の架橋重合体の溶液を得た。
【0036】前記架橋重合体 131部を前記と同様の反応
容器に仕込み、さらに「アイソパーG」 152部、メタク
リル酸-2-ヒドロキシプロピル 5部、メタクリル酸メチ
ル40部、フタル酸-β-メタクリロキシエチル5部及びア
ゾビスイソブチロニトリル0.25部加えた後、80℃に昇温
し、80℃で6時間反応させて、不揮発分30%の白色の樹
脂分散液を得た。このようにして得られた非水分散樹脂
を「両親媒性非水分散樹脂K」とした。
【0037】 (着色剤の製造例) (着色剤1) カーボンブラック エルフテックス8(キャホ゛ット社製) 20重量部 オイルブラックBW 〔オリエント化学工業(株)製〕 5重量部 アラルダイト6084 (チバガイギー社製) 75重量部 上記配合組成を持つ混合物を加圧ニーダーを用いて溶融
混練し、得られた着色練肉物をロートプレックスを用い
て粉砕し、1mmパスの着色剤微粉末を得た。このように
して得られた着色剤を着色剤1とする。
【0038】 (着色剤2) フジレッド5R−769 〔富士色素(株)製〕 20重量部 エピコート1004 〔シェル石油社製〕 54重量部 エピコート1007 〔シェル石油社製〕 26重量部 上記配合組成を持つ混合物を前記着色剤1の製造例と同
様な方法で製造し、マゼンタ色の着色剤微粉末を得た。
このようにして得られた着色剤を着色剤2とする。
【0039】 実施例1 前記着色剤1 100重量部 前記樹脂K 50重量部 Disperbyk 160〔BYK Chemie社製〕 25重量部 ナフテン酸ジルコニウム 〔大日本インキ化学工業(株)製 不揮発分40%〕 3.3重量部 アイソパーG(エクソン化学社製) 233重量部 上記混合物をボールミルで均一に混合練肉した。この分
散液を不揮発分が10%になるようにアイソパーGで希
釈し、液体濃縮トナーを調製した。このようにして調製
された液体濃縮トナーを液体現像剤として使用するに
は、この液体濃縮トナーをアイソパーGで20倍に希釈
して用いる。
【0040】 実施例2 前記着色剤2 100重量部 前記樹脂K 81重量部 Disperbyk 161〔BYK Chemie社製〕 26重量部 オクチル酸ジルコニウム 3.1重量部 〔大日本インキ化学工業(株)製 不揮発分50%〕 アイソパーG (エクソン化学社製) 213重量部 実施例1と同様にして上記混合物をボールミルで均一に
混合練肉した。この分散液を不揮発分が10%になるよ
うにアイソパーGで希釈し液体濃縮トナーを調製した。
この液体濃縮トナーをアイソパーGで20倍に希釈し
て、液体現像剤を調製した。
【0041】(比較例1)実施例1において、Disperby
k160を用いない以外は、実施例1と同様にして液体濃縮
トナーと現像剤を調製した。
【0042】(比較例2)実施例2において、Disperby
k161を用いない以外は、実施例2と同様にして液体濃縮
トナーと現像剤を調製した。
【0043】
【表1】
【0044】(液体現像剤の評価)上記実施例及び比較
例で得た液体現像剤の評価結果を表1に示した。ゼ−タ
電位は、PENKEM社製ゼータ電位測定装置501型を用いて
測定した。
【0045】現像は、松下電送製静電プロッターEP-101
を用いて、静電記録紙上に形成した静電潜像を、接地さ
れた現像電極の存在下で、20秒間現像剤に接触、浸漬さ
せることによって行った。画像濃度及び地汚れは、画像
濃度計マクベスRD-918を用いて測定した。画像流れは、
その有無を目視により評価した。実施例とそれに対する
比較例と比べると、各実施例共に液体現像剤としての特
性が優れていることがわかる。
【0046】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によれば、電荷制御剤として、第3級アミノ基と、前
記樹脂との親和性に優れる高分子鎖とをいずれも分子末
端に有するイソシアヌレート化合物を用いるので、トナ
ー粒子が強い帯電を保持し、かつ、画像流れや地汚れの
少ない優れた現像特性を持つ静電荷現像用液体現像剤を
得ることができる。この効果は、液体トナー中のバイン
ダー樹脂の含有量が多い場合に特に有効である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色剤、バインダー樹脂及び電荷制御剤
    を主成分とするトナー粒子を高絶縁性で低誘電率の担体
    液に分散してなる静電荷現像用液体現像剤において、電
    荷制御剤として、分子末端に第3級アミノ基と、前記樹
    脂との親和性に優れる高分子鎖とを有するイソシアヌレ
    ート化合物を用いることを特徴とする静電荷現像用液体
    現像剤。
  2. 【請求項2】 前記イソシアヌレート化合物が、芳香族
    ジイソシアネートの3量体骨格を有するイソシアヌレー
    ト化合物である請求項1記載の液体現像剤。
  3. 【請求項3】 芳香族ジイソシアネートの3量体骨格を
    有するイソシアヌレート化合物が、イソシアヌレート環
    を2以上有するイソシアヌレート化合物である請求項2
    記載の液体現像剤。
  4. 【請求項4】 前記イソシアヌレート化合物が分子量1
    0000以上の芳香族ジイソシアネートの3量体骨格を
    有するイソシアヌレート化合物である請求項1の液体現
    像剤。
  5. 【請求項5】 電荷制御剤として、さらにナフテン酸、
    オクチル酸の金属塩を併用する請求項1記載の液体現像
    剤。
  6. 【請求項6】 トナー粒子に含まれる着色剤が、予め樹
    脂と顔料とを溶融混練したものであり、バインダー樹脂
    と溶融混練時に使用する樹脂とが異なる様に選択した請
    求項1記載の液体現像剤。
  7. 【請求項7】 バインダー樹脂が、水に分散せず、高絶
    縁性で低誘電率の担体液に分散する樹脂である請求項1
    記載の液体現像剤。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009008947A (ja) * 2007-06-28 2009-01-15 Seiko Epson Corp 液体現像剤および画像形成装置
US8911925B2 (en) 2012-02-24 2014-12-16 Fuji Xerox Co., Ltd. Liquid developer, developer cartridge, process cartridge, image forming apparatus, and image forming method

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