JPH10260219A - 高電圧回転機の絶縁性能診断方法及びその装置 - Google Patents

高電圧回転機の絶縁性能診断方法及びその装置

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JPH10260219A
JPH10260219A JP8455297A JP8455297A JPH10260219A JP H10260219 A JPH10260219 A JP H10260219A JP 8455297 A JP8455297 A JP 8455297A JP 8455297 A JP8455297 A JP 8455297A JP H10260219 A JPH10260219 A JP H10260219A
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JP
Japan
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voltage
stator
slot
insulation
insulation performance
Prior art date
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Pending
Application number
JP8455297A
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English (en)
Inventor
Kenji Natsume
健治 夏目
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Shinko Electric Co Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Shinko Electric Co Ltd filed Critical Shinko Electric Co Ltd
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Publication of JPH10260219A publication Critical patent/JPH10260219A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高電圧回転機の絶縁性能をいかなる場合でも
誘電正接法で診断し得ること。 【解決手段】 固定子1のスロット2に嵌め込まれ、絶
縁被覆された巻線3の誘電正接を、所定の低電圧及び高
電圧印加時に測定することにより絶縁性能を診断するよ
うにした高電圧回転機の絶縁性能診断方法において、前
記高電圧印加時の誘電正接が前記低電圧印加時の誘電正
接より小である場合に、前記巻線3の前記固定子1のス
ロット2からの導出部分を前記固定子1と低抵抗Pで接
続して、絶縁性能を診断するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高電圧回転機の絶縁
性能診断方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高電圧回転機もしくは高電圧電動機は絶
縁劣化による事故を防ぐために定期的に、いわゆる絶縁
診断を行なっている。この絶縁劣化の度合を試験する方
法としては(1)誘電正接試験、(2)直流試験、
(3)交流電流試験や(4)部分放電試験などがある
が、(1)誘電正接試験は「tanδ試験」とも言われ
るが、平均的な絶縁劣化の度合を知ることができるため
に、特に広く行なわれている。
【0003】図3〜図5を参照して、この方法を説明す
ると、図4及び図5において固定子又はコア1には複数
のスロット2もしくは溝が形成されているが、これには
それぞれコイル(3)が装着されている。本従来例では
コイル3は上層3aと下層3bとから成るがこれらは同
一構成であり、銅線Cuのまわりには公知の絶縁被覆4
が形成されている。スロット2の内壁面とコイル3の表
面との間のコロナ放電を防止するために低抵抗塗料5が
塗布されており、更にコイル3のスロット2からの導出
端近傍には固定子1の外壁面と、この部分のコイル表面
とのコロナ放電を防止するために高抵抗塗料6が塗布さ
れている。
【0004】このようなコイル3の銅線Cuと固定子1
との間に電圧を印加し、これを増大して行くと、一般に
は図6においてAで示すようなtanδ(誘電正接)の
変化曲線が得られる。約2KVの低電圧ではtanδは
ほゞ一定であるが所定の高電圧Vn では増大してtan
δ’となる。この差分Δtanδ=tanδ’−tan
δ0 の大きさによって絶縁劣化の度合を判定している。
【0005】然るに、稀にはBで示すような変化曲線が
得られる場合がある。これは高電圧回転機は大型である
ためにコイル3は図4及び図5に示すようにスロット2
に装着したまゝで試験した結果であるが印加電圧の低い
ところでは通常の場合よりはtanδは高く、印加電圧
の上昇と共に低下する現象が見られる。これではtan
δの変化による絶縁劣化の度合を判定することができな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の問題に
鑑みてなされ、上述のような異常現象が見られた場合で
も、確実にtanδによって絶縁劣化の度合いを判定す
ることができる高電圧回転機の絶縁性能診断方法及びそ
の装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上の目的は、固定子の
スロットに嵌め込まれ、絶縁被覆された巻線の誘電正接
を、所定の低電圧及び高電圧印加時に測定することによ
り絶縁性能を診断するようにした高電圧回転機の絶縁性
能診断方法において、前記高電圧印加時の誘電正接が前
記低電圧印加時の誘電正接より小である場合に、前記巻
線の前記固定子のスロットからの導出部分を前記固定子
と低抵抗で接続して、絶縁性能を診断するようにしたこ
とを特徴とする高電圧回転機の絶縁性能診断方法によっ
て解決される。
【0008】又は、固定子のスロットに嵌め込まれ、絶
縁被覆された巻線の誘電正接を、所定の低電圧及び高電
圧印加時に測定することにより絶縁性能を診断するよう
にした高電圧回転機の絶縁性能診断装置において、前記
高電圧印加時の誘電正接が前記低電圧印加時の誘電正接
より小である場合に、前記巻線の前記固定子のスロット
からの導出部分と前記固定子とを接続するように低抵抗
ペイントを塗布するようにしたことを特徴とする高電圧
回転機の絶縁性能診断装置、によって解決される。
【0009】以上の構成により、スロットとコイル表面
との抵触抵抗を小として印加電圧を増大して行なったと
きに、所定の高い印加電圧では、高いtanδが得ら
れ、Δtanδを測定して絶縁劣化の度合いを判定する
ことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明者は、まず図6のBで示す
ような現象が何故起こるかを研究した。その結果(1)
tanδの値そのものが大きいときに生ずる(2)コイ
ルが実機のまゝでスロットに装着されている場合にのみ
生ずる(3)tanδの値が不安定で再現性が悪いとき
に生ずることなどから、コイルとスロットとの間の接触
抵抗が関与しているのではないかと判断した。
【0011】以上を検証するために図7に示すような装
置10を作成して、接触抵抗を模擬した抵抗R2 を種
々、変えてtanδを測定した。図7においては、装置
10の半分を示し、C−Cが中心線であるが、銅線12
は公知の絶縁膜13(電線皮膜と対地絶縁「マイカ絶
縁」を含めた概念)で被覆され、この上にアルミ箔電極
14が巻かれ、この上にポリイミドフィルムテープ15
(絶縁材)が巻かれ、更にこの上にスロットを模擬した
アルミ箔電極16が巻つけている。すなわち、ホリイミ
ドフィルムテープ15はアルミ箔電極14、16相互間
を絶縁するために介装されている。
【0012】このような装置10は図8で示す等価回路
で表される。すなわち、C1 はコイルの静電容量、R1
はコイルの絶縁抵抗、C2 はコイル表面とスロット間の
静電容量であり、R2 はコイル表面とスロット間の抵触
抵抗を模擬したものである。
【0013】この等価回路の端子間のtanδは理論的
に求められるが、抵抗R2 を種々変えて実験した結果と
ほゞ一致した。すなわち、図3に示すように抵抗R2
ある抵抗値、例えば2MΩでtanδの最大値が得られ
た。また、この抵抗値の近傍で印加電圧の増大と共にt
anδが減少することも発見した。
【0014】本発明者はこの発見を基にして図1及び図
2で示すように固定子1とコイル3の表面でスロット2
からの導出端部に102 〜104 Ω程度の低抵抗塗料P
を塗布し、コイル3の表面とスロット2の表面との接触
抵抗を小とした。これにより、通常のtanδ試験法で
Δtanδを判定し、絶縁劣化の度合を判定することが
できる。
【0015】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが勿論、本発明はこれに限定されることなく本発明の
技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0016】例えば、以上の実施例ではコイル2の導出
端部とスロット2の壁面との間に低抵抗塗料を塗布した
が、これに代えて、他の低抵抗材料、例えばアルミ箔を
これらに接続すべく貼着してもよい。
【0017】
【発明の効果】以上述べたように本発明の高電圧回転機
の絶縁性能診断方法及びその装置によれば高電圧回転機
の絶縁性能を、実機のまゝで正確に測定することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による固定子の一部をコイ
ルの一部と共に示す部分拡大側面図である。
【図2】同側面図である。
【図3】本発明の作用原理を示すグラフである。
【図4】従来例の固定子とコアとの関係を示す部分拡大
断面図である。
【図5】同拡大側断面図である。
【図6】従来例の作用を示すグラフである。
【図7】本発明の作用を説明するための実験装置の半部
断面図である。
【図8】図7に示す装置の等価回路図である。
【符号の説明】
1 固定子 2 スロット 3 コイル P 低抵抗塗料

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定子のスロットに嵌め込まれ、絶縁被
    覆された巻線の誘電正接を、所定の低電圧及び高電圧印
    加時に測定することにより絶縁性能を診断するようにし
    た高電圧回転機の絶縁性能診断方法において、前記高電
    圧印加時の誘電正接が前記低電圧印加時の誘電正接より
    小である場合に、前記巻線の前記固定子のスロットから
    の導出部分を前記固定子と低抵抗で接続して、絶縁性能
    を診断するようにしたことを特徴とする高電圧回転機の
    絶縁性能診断方法。
  2. 【請求項2】 固定子のスロットに嵌め込まれ、絶縁被
    覆された巻線の誘電正接を、所定の低電圧及び高電圧印
    加時に測定することにより絶縁性能を診断するようにし
    た高電圧回転機の絶縁性能診断装置において、前記高電
    圧印加時の誘電正接が前記低電圧印加時の誘電正接より
    小である場合に、前記巻線の前記固定子のスロットから
    の導出部分と前記固定子とを接続するように低抵抗ペイ
    ントを塗布するようにしたことを特徴とする高電圧回転
    機の絶縁性能診断装置。
JP8455297A 1997-03-17 1997-03-17 高電圧回転機の絶縁性能診断方法及びその装置 Pending JPH10260219A (ja)

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JP8455297A JPH10260219A (ja) 1997-03-17 1997-03-17 高電圧回転機の絶縁性能診断方法及びその装置

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JP8455297A Pending JPH10260219A (ja) 1997-03-17 1997-03-17 高電圧回転機の絶縁性能診断方法及びその装置

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JP (1) JPH10260219A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7602194B2 (en) * 2006-06-30 2009-10-13 Korea Electric Power Corporation Apparatus and method of water absorption test for generator stator winding insulator using cross capacitance

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7602194B2 (en) * 2006-06-30 2009-10-13 Korea Electric Power Corporation Apparatus and method of water absorption test for generator stator winding insulator using cross capacitance

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